JP2008174156A - サスペンションサポート - Google Patents

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Abstract

【課題】発泡ウレタン材料からなる弾性部材を用いたサスペンションサポートにおいて、耐久性及び生産性を向上する。
【解決手段】フランジ部20を持つ内側金具12と、環状の弾性部材16と、筒部24の両端部において弾性部材16を軸方向Xに挟圧する上側壁部26及び下側壁部28を持つ外側金具14とを備えるサスペンションサポート10において、弾性部材16は、フランジ部上面20Aと上側壁部下面26Aとの間で挟圧される上側弾性部50と、フランジ部下面20Bと下側壁部上面28Aとの間で挟圧される下側弾性部52と、両者を繋ぐ環状の縦壁部54とからなり、上側弾性部50と下側弾性部52が発泡ウレタンにより別々に成形されてなり、縦壁部54の付け根部56B,58Bにおける内周側の隅部57,59に周方向に延びる凹部70,72が成形されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、自動車などの車両のサスペンション機構におけるショックアブソーバのピストンロッドを、車体に対して弾性的に結合するためのサスペンションサポートに関するものである。
従来、自動車のサスペンション機構においては、車輪側から車体側への振動の伝達を抑制するために、ショックアブソーバのピストンロッドの上端部が挿通固定される内側部材と、該内側部材の外周を取り囲み車体側に取り付けられる外側部材と、これら内側部材と外側部材との間に介在する環状の弾性部材とを備えてなるサスペンションサポートが用いられている。そして、下記特許文献1,2に開示されているように、上記内側部材に軸直角方向外方側に張り出すフランジ部を設け、該フランジ部を包むようにコの字状の断面形状を持つ弾性部材を設け、該弾性部材を収容するように上記外側部材を容器状に設けたものがある。
かかるサスペンションサポートにおいて、従来、上記弾性部材は、一般にゴム材料により形成されており、内側部材のフランジ部の周りにゴム弾性体を加硫成形することで構成されている。これに対し、発泡ウレタンなどの発泡樹脂材料は、ゴム材料に比べて減衰性が高いため、サスペンションサポートに用いた場合、乗り心地を向上させることができる。そのため、発泡樹脂からなる弾性部材を用いたサスペンションサポートの開発が進められている(下記特許文献3参照)。
上記構成のサスペンションサポートにおいて、弾性部材を発泡樹脂で形成する場合に、内側部材のフランジ部を包み込むように発泡樹脂製の弾性部材を一体にモールド成形するという方策を採用すると、一体成形体を得るための専用の設備が必要になって、製造コストを上昇させる要因となる。一方、内側部材とは別に、弾性部材のみをモールド成形する場合、弾性部材の全体では断面コの字状をなすため、アンダーカット量が多くなって成形性が損なわれるという問題がある。また、特許文献3で提案されているように、弾性部材をストレートな円筒状に成形し、外側部材への組み付け時に、軸方向両端部を径方向内方に屈曲させて断面コの字状とする方策では、かかる屈曲部の内周側では圧縮による応力が作用する一方、屈曲部の外周側では引張による応力が作用して、これらの不所望な力分布が破壊の要因になることが懸念される。
また、このように内側部材のフランジ部を包み込む断面コの字状の弾性部材を持つサスペンションサポートにおいては、内側部材が上下方向に変位する入力に対して、前記フランジ部の外周縁部の上下両端部近傍に位置する弾性部材の隅部が破壊の起点となりやすく、耐久性を損なう場合がある。
なお、下記特許文献4及び5には、サスペンションサポートの内側部材の上面及び下面にそれぞれストッパークッションを設け、該ストッパークッションを発泡ウレタンで成形することが開示されている。しかしながら、これらの文献のサスペンションサポートには、内側部材を外側部材に対して防振的に支持する弾性部材として別にゴム材料からなる弾性体を備えており、そのため、上記ストッパークッションは、外側部材により軸方向にて挟圧保持されておらず、内側部材と外側部材とを結合する弾性部材に相当するものではない。
また、下記特許文献6には、ピストンロッドの上端部に固定される内側部材が上下にフランジ部を備え、この上下のフランジ部の間に外側部材が配置され、内側部材の外周面と外側部材の内周面との間をゴム弾性体で連結する一方、上記内側部材のフランジ部とこれに対向する外側部材の上下両端部との間のストッパ部に発泡ウレタンなどの発泡樹脂材を介在させる技術が開示されている。しかしながら、この文献でも、発泡樹脂材は、内側部材を外側部材に対して防振的に支持するための弾性部材に相当するものではなく、また、この文献では、上記ストッパ部における打音防止のために発泡樹脂材を設けており、後述する本発明の特徴を何ら開示するものではない。
特開2001−347814号公報 特開2006−151124号公報 特開2003−184937号公報 特許第3704032号公報 特開2001−065626号公報 特開2004−353718号公報
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、発泡樹脂からなる弾性部材を用いたサスペンションサポートにおいて、耐久性および生産性を向上することができるものを提供することを目的とする。
本発明に係るサスペンションサポートは、ショックアブソーバのピストンロッドの上端部が挿通固定される内側部材と、前記内側部材の外周を取り囲み車体側に取り付けられる外側部材と、前記内側部材と外側部材との間に介在する発泡樹脂成形体からなる環状の弾性部材とを備えてなり、前記内側部材は、前記ピストンロッドの軸直角方向外方側に張り出すフランジ部を備え、前記外側部材は、前記弾性部材を内包する筒部と、前記筒部の軸方向の両端部において軸直角方向で内向きに形成されて前記弾性部材を軸方向にて挟圧する上側壁部及び下側壁部とを備え、前記弾性部材は、前記フランジ部の上面と前記上側壁部の下面との間で挟圧保持される上側弾性部と、前記フランジ部の下面と前記下側壁部の上面との間で挟圧保持される下側弾性部と、前記フランジ部の外周面と前記筒部の内周面との間に介在して前記上側弾性部と下側弾性部を繋ぐ環状の縦壁部とからなり、前記上側弾性部と下側弾性部が別々に成形されて、前記内側部材と外側部材との間で一体に組み立てられてなり、前記縦壁部の少なくとも一部が前記上側弾性部と下側弾性部の少なくとも一方の弾性部に一体に成形され、該一体に成形された縦壁部の前記弾性部に対する付け根部における内周側の隅部に周方向に延びる凹部が成形されたものである。
上記構成によれば、発泡樹脂成形体よりなる弾性部材を上下で分割して成形し、成形後に内側部材と外側部材との間に組み立てて一体品とするので、成形時にアンダーカット形状となることを回避して、成形性を向上することができる。また、上記特許文献3のように組み付け時に強制的に屈曲させるものではないため、不所望な力分布を低減して耐久性を向上することができる。
また、上記弾性部と縦壁部との付け根部の内周側隅部に周方向に延びる凹部を設けたので、次の作用効果が奏される。すなわち、上記内周側隅部は、内側部材のフランジ部の上下角部近傍に位置しており、この部分は、内側部材の上下方向における変位時に力が集中して破壊の起点になりやすい。そこで、この部分に上記のように凹部を設けたことで、力の集中を軽減することができ、耐久性を向上することができる。該凹部は、弾性部材のコの字の内側に設けられるため、弾性部材を上記のように分割タイプとしたからこそ形成できるものであり、この点も分割タイプとしたことのメリットである。なお、上記凹部は、サスペンションサポートの組み立て前の状態で設けられていればよく、組み立てた状態で完全に潰れる程度の凹部であってもよい。組み立てた状態で潰れてしまう凹部でも、弾性部材内部の力分布は、凹部無しの場合に比べて改善されており、破壊の起点となることを回避することができる。
本発明においては、上記のように弾性部材を上下分割タイプとしたので、上側弾性部と下側弾性部とを異なる硬度の発泡樹脂成形体で構成することができる。これにより、外側部材に対する内側部材の上方への相対変位時と下方への相対変位時とにおいて、サスペンションサポートの剛性、即ちバネ特性に差を付けることができ、サスペンションサポートとしての種々の要求特性に応じた上下バネの設定が可能となる。上記硬度を変える方策としては、発泡樹脂成形体の密度を変えたり、発泡樹脂の種類を変えることが挙げられる。
また、上下で異硬度とする場合、上側弾性部を下側弾性部よりも高硬度とすることもできるが、上側弾性部を下側弾性部よりも低硬度の発泡樹脂成形体で形成することが好ましい。これにより、車輪の上方への突き上げに対して柔らかく受けて止めて、乗り心地性を向上することができるとともに、車輪の下方への変位規制効果を高めて、ショックアブソーバの下方側でのリンク間の干渉を防ぐことができる。
本発明においては、前記縦壁部が、前記上側弾性部の下面から下方に向けて一体に突設された上側縦壁部と、前記下側弾性部の上面から上方に向けて一体に突設された下側縦壁部とを、前記フランジ部の外周で突き合わせることで構成され、前記凹部が、前記上側縦壁部の前記上側弾性部に対する付け根部における内周側の隅部と、前記下側縦壁部の前記下側弾性部に対する付け根部の内周側の隅部と、にそれぞれ成形されていると、次の作用効果が奏される。
すなわち、これらの上側縦壁部と下側縦壁部を設けることで、上側弾性部と下側弾性部にはそれぞれ内側部材のフランジ部を受け入れる凹状部が形成されることから、サスペンションサポートの組み立て工程において、上記凹状部によるフランジ部保持効果により、内側部材の上下両側に上側弾性部と下側弾性部を仮組みすることができ、組み立て作業性に優れる。また、上下の弾性部のそれぞれにおいて縦壁部の付け根部に上記凹部を設けたことにより、フランジ部の上下両端部で力の集中を低減して耐久性を向上することができる。更に、上側弾性部と下側弾性部の硬度が異なる場合、上側縦壁部と下側縦壁部との高さの比を変更することで、サスペンションサポートの軸直角方向における剛性を適宜変更することができる。
本発明において、前記凹部が軸方向外方側に陥没させて設けられていると、ピストンロッドが傾くようなこじり変位に対して、上記フランジ部の上下端部での力の集中を効果的に低減することができ、耐久性に優れる。
また、本発明において、前記縦壁部は、前記上側弾性部の下面における周方向の複数箇所から下方に突設された複数の上側凸部と、前記下側弾性部の上面における周方向の複数箇所から上方に突設された複数の下側凸部とを、周方向で互い違いに嵌合させることで構成されてもよい。このように縦壁部を上下の弾性部から互い違いに突出する凸部の噛み合いにより構成することで、サスペンションサポートの組み立て工程において、内側部材の上下両側に上側弾性部と下側弾性部を仮組みした状態で、これら弾性部が外れることを防止することができ、組み立て作業性に優れる。
上記弾性部材としては、発泡ウレタン(ポリウレタン)成形体、発泡エチレンビニルアクリレート成形体などが挙げられ、耐久性等の点から特に発泡ウレタン成形体が好ましく用いられる。
本発明のサスペンションサポートであると、高減衰性による優れた乗り心地性を発揮する発泡樹脂成形体からなる弾性部材を用いたサスペンションサポートにおいて、生産性と耐久性を向上することができる。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係るサスペンションサポート10の分解断面図であり、図2は、その組み立て工程における断面図、図3は、組み立てた状態での断面図である。
このサスペンションサポート10は、自動車の前輪側のストラットマウントであり、ショックアブソーバのピストンロッド1の上端部1Aが挿通固定される内側金具12と、その外周を取り囲み車体パネル2に取り付けられる外側金具14と、これら内側金具12と外側金具14との間に介在して、内側金具12を外側金具14に対して防振的に支持するする環状の弾性部材16とを備えてなる。サスペンションサポート10は、ピストンロッド1の軸方向Xを上下方向として設けられている。
内側金具12は、ピストンロッド1の上端部1Aが下方から差し入れられる円筒状の内筒部18と、内筒部18の上端部においてピストンロッド1の軸直角方向外方側Y1に張り出すリング板状のフランジ部20とからなる。フランジ部20は、内筒部18の肉厚よりも厚肉状をなしており、上面20Aの中央部には、ピストンロッド上端部1Aを締結固定するナット3のための座ぐり部22が凹状に設けられている。
外側金具14は、弾性部材16を内包する筒部24と、該筒部24の軸方向Xの両端部において軸直角方向Yで内向きY2に形成されて弾性部材16を軸方向Xにて挟圧する上側壁部26及び下側壁部28とを備えてなり、弾性部材16を内部に収容する容器状に形成されている。上側壁部26と下側壁部28はともに、リング板状をなしており、中央部に円形の開口部30,32を備える。
外側金具14は、この例では、上方に開口する椀状の第1外側部材34と、その上面開口を覆う平板状の第2外側部材36とからなり、第1外側部材34で上記筒部24と下側壁部28が形成され、第2外側部材36で上記上側壁部26が形成されている。
詳細には、第1外側部材34は、上方X1ほどわずかに径大に形成された逆テーパ状の筒部24と、その下端部において内向きのフランジ状に延設された下側壁部28と、筒部24の上端において外方側Y1に延設された下側フランジ38とからなり、下側壁部28の下面側に不図示のバウンドストッパを保持するための保持部40が設けられている。第2外側部材36は、段差部42を介して中央側の上記上側壁部26と、外周側の上側フランジ44とからなり、上側壁部26は、第1外側部材34の上面開口に若干入り込むように上記段差部42を介して下方X2に僅かに落ち込んで形成されている。そして、車体パネル2の下面に対して、上側フランジ44と下側フランジ38とを重ね合わせてボルト46及びナット48で締結することにより、外側金具14は車体パネル2に固定されるように構成されている。
弾性部材16は、発泡ウレタン成形体からなり、内側金具12におけるフランジ部20の上面20A、下面20Bおよび外周面20Cを覆うように、内向きY2に開かれた断面コの字状に形成されている。
この弾性部材16は、上記フランジ部20の上下両側で2つに分割して設けられている。詳細には、弾性部材16は、フランジ部20の上面20Aと上側壁部26の下面26Aとの間で軸方向Xに挟圧保持される環状の上側弾性部50と、フランジ部20の下面20Bと下側壁部28の上面28Aとの間で軸方向Xに挟圧保持される環状の下側弾性部52とからなり、これらが発泡ウレタン材料のモールド成形により別々に成形されている。
弾性部材16は、また、上側弾性部50と下側弾性部52を繋ぐ環状の縦壁部54を備え、該縦壁部54は、フランジ部20の外周面20Cと筒部24の内周面24Aとの間に周方向の全体にわたって介在しており、短円筒状の形態をなしている。
そして、この例では、縦壁部54は、高さ方向(軸方向X)の中央部で上下に分割して設けられている。すなわち、縦壁部54は、上側弾性部50の下面50Aの外周縁部から下方X2に向けて一体に突設された上側縦壁部56と、下側弾性部52の上面52Aの外周縁部から上方X1に向けて一体に突設された下側縦壁部58とからなり、両者の対向面(即ち、上側縦壁部の下面56Aと下側縦壁部の上面58A)同士を、フランジ部20の外周で突き合わせることにより形成されている。
上側弾性部50において、上側縦壁部56の付け根部56Bにおける内周側の隅部57には、周方向の全周にわたって延びる凹部70がえぐり状に成形されている。また、下側弾性部52においても、下側縦壁部58の付け根部58Bにおける内周側の隅部59に、周方向の全周にわたって延びる凹部72がえぐり状に成形されている。これらの凹部70,72は、図1に示すように、軸方向外方側に向かって断面湾曲状にて陥没形成されている。すなわち、上側弾性部50の凹部70は、上方X1に向けて陥没して設けられ、下側弾性部52の凹部72は、下方X2に向けて陥没して設けられている。
弾性部材16は、また、上側弾性部50が下側弾性部52よりも低硬度の発泡ウレタン成形体で形成されている。すなわち、上側弾性部50がソフトな発泡ウレタン成形体(例えば、密度が0.45g/cm)からなり、下側弾性部52がハードな発泡ウレタン成形体(例えば、密度が0.55g/cm)からなる。
サスペンションサポート10を組み立てる際には、内側金具12の上下両側から上側弾性部50と下側弾性部52を装着し、これを第1外側部材34の下側壁部28上に載せて、その上から第2外側部材36を被せる(図2参照)。そして、ピストンロッド1の上端部1Aをナット3を用いて内側金具12に挿通固定し、また、第1外側部材34と第2外側部材36の両フランジ38,44を車体パネル2の下面に重ねてボルト46及びナット48を用いて締結固定する。
これにより、別体に形成された上側弾性部50と下側弾性部52は、内側金具12と外側金具14との間で一体の弾性部材16として組み立てられ、弾性部材16は、外側金具14により軸方向Xにおいて圧縮された状態に保持される。弾性部材16の上下方向における圧縮率は、特に限定されないが、通常は、15〜50%圧縮され、この例では40%に圧縮されている。
また、上側弾性部50と下側弾性部52にそれぞれ成形された凹部70,72は、上記軸方向Xでの圧縮により、その大部分が潰されて、内側金具12のフランジ部20の外周縁部における上下両側角部20D,20Eとの間に僅かの隙間74をあけた状態となる。
以上よりなるサスペンションサポート10であると、弾性部材16を上下分割タイプとしたので、断面コの字状の弾性部材16でありながら、アンダーカット形状となることなく、発泡ウレタン材料からなる弾性部材16をモールド成形することができ、成形性に優れる。また、内側金具12を一体にモールド成形するものではないので、特別の設備も不要であり、製造コストを抑えることができる。更に、上記別体で成形された弾性部材16は、組み付け時に強制的に屈曲されるものではないため、屈曲に伴う不所望な力分布が生じることを回避して、耐久性を向上することができる。
また、上下の弾性部50,52と縦壁部54との付け根部の内周側の隅部57,59に凹部70,72を成形したので、内側金具12の上下方向における変位時に、該隅部57,59に力が集中するのを回避して、耐久性を向上することができる。特に、サスペンションサポート10の組み立て後の状態にも、上記凹部70,72による隙間74をフランジ部20の上下角部20D,20Eとの間に確保して非接触としているので、耐久性をより一層向上することができる。
また、該凹部70,72が軸方向外方側に陥没させて設けられているので、ピストンロッド1が傾くようなこじり変位K(図3参照)に対して、上記フランジ部20の上下角部20D,20Eでの力の集中を効果的に低減することができる。すなわち、こじり変位K時には、フランジ部20の外周縁部では、矢印K1で示すように内側金具12の中央側を中心として上下方向に揺動するため、軸方向外方側に陥没させた凹部70,72であれば、かかる変位に対する力集中を効果的に解消することができる。
また、弾性部材16を上下分割タイプとしたので、上下のバネ特性を、弾性部材16の形状によることなく、上下の発泡ウレタン材料の密度等を変えることで異なるものとすることができる。この例では、上側弾性部50をソフトに、下側弾性部52をハードにしたので、路面の突起物の乗り越え時のように車輪の上方の突き上げに対して、柔らかく受けて止めて、乗り心地性を向上することができる。また、車輪の下方への変位規制効果を高めることができ、そのため、ショックアブソーバの下端のリンクと該リンク周りの部材との干渉を効果的に防止することができる。
また、弾性部材16の縦壁部54が、上側弾性部50から延びる上側縦壁部56と、下側弾性部52から延びる下側縦壁部58とを対接させることで形成されているので、上側弾性部50と下側弾性部52にはそれぞれ内側金具12のフランジ部20を受け入れる凹状部50B,52Bが形成されている。そのため、サスペンションサポート10の組み立て工程において、上記凹状部50B,52Bによりフランジ部20を保持させることで、内側金具12の上下両側に上側弾性部50と下側弾性部52を仮組みすることができる。
(第2実施形態)
図4は、第2実施形態に係るサスペンションサポート10Aの内側金具12と弾性部材16の分解側面図であり、図5は、その組み立て工程における断面図である。この実施形態は、弾性部材16の縦壁部54の構成を除いて第1実施形態と同じである。そのため、同一符号を付した箇所は、特に説明しない限り同一の構成を有するものとして、説明を省略する。
この例では、縦壁部54は、上側弾性部50の下面50Aの外周縁部における周方向の複数箇所から下方X2に突設された複数の上側凸部60と、下側弾性部52の上面52Aの外周縁部における周方向の複数箇所から上方X1に突設された複数の下側凸部62とを、周方向で互い違いに嵌合させることで構成されている。上側凸部60は、弾性部材16の周方向において、凸部60の幅とその間の凹部の間隔が一定となるように設けられており、下側凸部62は、かかる上側凸部60と互い違いに突出するように設けられている。
そして、前記上側凸部60の上側弾性部50に対する付け根部における内周側の隅部に、第1実施形態と同様の凹部70が全周にわたって設けられている。また、下側凸部62の下側弾性部52に対する付け根部における内周側の隅部にも、同様の凹部72が全周にわたって設けられている。
この例では、上記のように縦壁部54を上下の弾性部50,52から互い違いに突出する凸部60,62の噛み合いにより構成することで、サスペンションサポート10Aの組み立て工程において、図5に示すように内側金具12の上下両側に上側弾性部50と下側弾性部52を仮組みした状態で、これら弾性部50,52が外れることを防止することができる。すなわち、弾性部材16を上下分割タイプとしながら、車両に対して組み付ける際には、内側金具12を内包した弾性部材16を一体品として取り扱うことができ、組み立て作業性に優れる。
(その他の実施形態)
上記実施形態では、縦壁部54を、上下の縦壁部56,58、又は上下の凸部60,62で構成したが、上側弾性部50と下側弾性部52のいずれか一方のみに縦壁部54の全体を一体に設けてもよい。この場合、縦壁部54の全体を一体に設けた弾性部50又は52において、上記内周側の隅部57又は59に凹部70又は72を形成すればよい。
また、上記実施形態では、サスペンションサポートに組み立てた状態でも、上記凹部70,72による隙間が確保されるように構成したが、組み立てた状態では凹部70,72が完全に潰れるように凹部70,72の深さを設定することも可能である。
また、上記実施形態では、上側弾性部50をソフトな発泡ウレタン成形体とし、下側弾性部52をハードな発泡ウレタン成形体としたが、逆に、上側弾性部50をハードな発泡ウレタン成形体とし、下側弾性部52をソフトな発泡ウレタン成形体としてもよい。また、上側弾性部50と下側弾性部52とを同硬度の発泡ウレタン成形体で構成することも可能である。
第1実施形態に係るサスペンションサポートの分解断面図 同サスペンションサポートの組み立て工程における断面図 同サスペンションサポートの組み立てた状態での断面図 第2実施形態に係るサスペンションサポートの内側金具と弾性部材の分解側面図 同サスペンションサポートの組み立て工程における断面図
符号の説明
1…ショックアブソーバのピストンロッド、1A…上端部
2…車体パネル
10,10A,10B,10C,10D…サスペンションサポート
12…内筒金具(内側部材)
14…外側金具(外側部材)
16…弾性部材
20…フランジ部、20A…上面、20B…下面、20C…外周面
24…筒部、24A…内周面
26…上側壁部、26A…下面
28…下側壁部、28A…上面
50…上側弾性部、50A…下面
52…下側弾性部、52A…上面
54…縦壁部
56…上側縦壁部、56B…付け根部
58…下側縦壁部、58B…付け根部
57,59…内周側の隅部
60…上側凸部
62…下側凸部
70,72…凹部
X…軸方向、X1…上方、X2…下方
Y…軸直角方向、Y1…外方側、Y2…内向き

Claims (7)

  1. ショックアブソーバのピストンロッドの上端部が挿通固定される内側部材と、前記内側部材の外周を取り囲み車体側に取り付けられる外側部材と、前記内側部材と外側部材との間に介在する発泡樹脂成形体からなる環状の弾性部材とを備えてなり、
    前記内側部材は、前記ピストンロッドの軸直角方向外方側に張り出すフランジ部を備え、
    前記外側部材は、前記弾性部材を内包する筒部と、前記筒部の軸方向の両端部において軸直角方向で内向きに形成されて前記弾性部材を軸方向にて挟圧する上側壁部及び下側壁部とを備え、
    前記弾性部材は、前記フランジ部の上面と前記上側壁部の下面との間で挟圧保持される上側弾性部と、前記フランジ部の下面と前記下側壁部の上面との間で挟圧保持される下側弾性部と、前記フランジ部の外周面と前記筒部の内周面との間に介在して前記上側弾性部と下側弾性部を繋ぐ環状の縦壁部とからなり、前記上側弾性部と下側弾性部が別々に成形されて、前記内側部材と外側部材との間で一体に組み立てられてなり、
    前記縦壁部の少なくとも一部が前記上側弾性部と下側弾性部の少なくとも一方の弾性部に一体に成形され、該一体に成形された縦壁部の前記弾性部に対する付け根部における内周側の隅部に周方向に延びる凹部が成形された、
    ことを特徴とするサスペンションサポート。
  2. 前記縦壁部が、前記上側弾性部の下面から下方に向けて一体に突設された上側縦壁部と、前記下側弾性部の上面から上方に向けて一体に突設された下側縦壁部とを、前記フランジ部の外周で突き合わせることで構成され、
    前記凹部が、前記上側縦壁部の前記上側弾性部に対する付け根部における内周側の隅部と、前記下側縦壁部の前記下側弾性部に対する付け根部の内周側の隅部と、にそれぞれ成形された請求項1記載のサスペンションサポート。
  3. 前記凹部が軸方向外方側に陥没させて設けられた請求項1又は2記載のサスペンションサポート。
  4. 前記縦壁部が、前記上側弾性部の下面における周方向の複数箇所から下方に突設された複数の上側凸部と、前記下側弾性部の上面における周方向の複数箇所から上方に突設された複数の下側凸部とを、周方向で互い違いに嵌合させることで構成された請求項1〜3のいずれかに記載のサスペンションサポート。
  5. 前記上側弾性部と前記下側弾性部とが異なる硬度の発泡樹脂成形体からなる請求項1〜4のいずれかに記載のサスペンションサポート。
  6. 前記上側弾性部が前記下側弾性部よりも低硬度の発泡樹脂成形体からなる請求項5記載のサスペンションサポート。
  7. 前記弾性部材が発泡ウレタン成形体からなる請求項1〜6のいずれかに記載のサスペンションサポート。
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