JP2008164144A - 容器と回転軸間のシール方法及びそのシール部材 - Google Patents

容器と回転軸間のシール方法及びそのシール部材 Download PDF

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Kazuo Fukui
和郎 福井
Susumu Shoji
進 庄司
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Abstract

【課題】 粉体を取り扱う装置の容器壁の軸孔近傍の壁面に付着の粉体をクリーニングし、軸孔と回転軸の間から粉体が容器外への漏出を阻止するシール部材の取付方法及びシール部材を提供する。
【解決手段】 粉体を収容した容器内で粉体を処理する回転処理手段の回転軸5bの軸孔5とこの回転軸5bとの間隙を通って容器に収納の粉体が容器外部に漏れ出すことを防止するため、これらの間隙においてカットパイル3aを遠心方向に立設した円筒状シール部材2aを回転軸5bの外周面に取付け、この円筒状シール部材2aを回転軸5bの回転と共に回転させて軸孔5の内径部分をカットパイル3aにより摺擦してクリーニングし、軸孔5と回転軸5bの間隙から容器外部へ粉体が漏れ出すことを防止する。
【選択図】 図2

Description

本発明は粉体を取り扱う装置、すなわち、粉体を収容する容器と該容器に挿通した粉体攪拌用の回転軸との間から収容した粉体が外部に漏出しないようにシールする方法、特に回転軸と一体になって回転するシール部材を用いて容器をシールする方法及びそのシール部材に関する。
従来から粉体を取り扱う装置において、容器内の粉末を攪拌するための回転軸とこの回転軸を挿通している容器の回転軸孔との間隙から容器内の粉末が外部に漏れだすことを防止するために、これらの容器の回転軸孔と回転軸との間隙にシール部材を配設してシールしている。
一般のシール部材には、オイルシールのようなゴム系のシール部材やスポンジ系のシール部材あるいはフェルト系のシール部材が適用される。さらに容器と容器中に挿通された回転軸との周りを密封するシール部材としては、グランドパッキングがある。このグランドパッキングのシール部材は、通常、木綿やアスベストや金属箔などに潤滑剤などを含浸させた断面四角の円筒状の成形体からなり、パッキン押えで締めつけて配設されている。
従来の技術では、容器部と攪拌部材の回転軸の間隙にフェルトやOリングなどのシール部材を適用し、それらのシール部材を密着させてシールをしている(例えば、特許文献1参照。)。しかし、このような従来のフェルトやOリングなどのシール部材では、それらの間隙にキャリアやトナーの粉体が侵入し、シール性が不十分であった。これに対し、マグネットを用いた方法が考えられている。しかしながら軸方向からの負荷が生じた場合は、マグネットと軸との隙間からキャリアやトナーが侵入し、これもシール性は十分とはいえなかった。
さらに、摩擦係数の小さな面同士を圧接させてシールする方法が提示されている(例えば、特許文献2参照。)。しかし、弾性体となるシール部材は軸受の内端面に固定されており、弾性体の中にキャリアやトナーが侵入し、シール性に不十分であった。
さらに、ゴムシール部材からなるシール部材が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。このシール部材によるシール方法は回転軸とシール部材の間からキャリアやトナーの侵入を防止するシール方法であって、回転軸が回転するのに対し、ゴムシールが固定されている。このためにゴムのへたり及び摩耗などによって寿命がもたず、トルクの増加が生じていた。
さらに、押圧部材等の変形を生じない範囲で充分に圧縮することができ、充分なシール性をうることができるパイルを用いたシール部材がパッキン材として提案されている(例えば、特許文献4参照。)。しかし、このシール部材は、シール部材のパイルのファイバーを支持する支持部材を円筒状シール部材のリング外殻部とし、パイルのファイバーはその支持部材である円筒状の外殻部の内周面から中心に向けて植毛されているものとして、シール部材の支持部材が取付孔の内表面と当接して配設され、シール部材を取付孔の内表面との摩擦で周り止めして回転しないものとし、中心に向いたパイルの先端を回転軸と当接させてシールしながらも回転軸を回転しうるものとしている。
実公昭58−29479号公報 実開昭62−35362 号公報) 特開平9−197815号公報 特開2003−56709号公報
本発明が解決しようとする課題は、粉体を取り扱う装置における容器内の回転による粉体処理装置の回転軸を挿通するための容器壁に設けた軸孔とこの軸孔に挿通した回転軸の間に、例えば電子写真の画像処理装置のトナーの粉末を収容したトナー容器の側壁の軸孔とこの軸孔に挿通の供給ローラの回転軸の間や、同画像処理装置のトナー容器の側壁の軸孔とこの軸孔に挿通の攪拌ローラの回転軸の間や、あるいは粉体ミキサーの容器壁の軸孔とこの軸孔に挿通の撹拌羽根の回転軸の間に挿着して、容器側壁の軸孔の孔周面及びその両側部の容器側壁の軸孔近傍の壁面に付着している粉末をクリーニングして除去し、粉末が容器外へ漏れ出すことを阻止するシール部材の取付方法及びそのシール部材を提供することである。
上記の課題を解決するための本発明の手段について説明する。
まず、請求項1の発明の手段は、粉体を収容した容器内で粉末を処理する、例えば攪拌処理する、ための回転処理装置において、この容器の回転処理装置を回転するための回転軸挿通用の軸孔とこの軸孔に挿通した回転軸との間隙を通って容器に収納の粉体が容器外部に漏れ出すことを防止するために、これらの間隙においてカットパイルを遠心方向に立設した円筒状シール部材を回転軸の外周面上に配設し、この円筒状シール部材を回転軸の回転と共に回転させながら軸孔内径部分をカットパイルにより摺擦してクリーニングし、容器側壁の軸孔と回転軸の間隙から容器外部へ粉体が漏れ出すことを防止することを特徴とする粉体の漏れ防止方法である。
これまでのシールは粉末の漏れを防止することを主眼としており、容器壁の内壁面に付着した粉末をクリーニングして粉末を除去することについて考慮していなかった。このためにシールは容器壁の外面側と軸受の間に挿着するように容器壁の軸孔に固着して回転軸をシール部材で摺擦して粉末の通り抜けを阻止していた。しかし、本願発明は従来との配設方法と逆にカットパイルを遠心方向に立設状に配設して円筒状シールとし、この円筒状シールのカットパイルが遠心方向の外側に向いているという特性を生かして軸孔及びその周辺の容器壁面に付着している粉体を除去することとし、このことにより従来の単に回転軸面を摺擦して粉体の通り抜けを阻止する方法に比し、より一層に粉体が容器外へ漏出しないようにした防止方法である。
請求項2の発明の手段は、上記の円筒状シール部材による粉体の漏れ防止方法において、軸孔内径部分をカットパイルにより摺擦してクリーニングする方法は、カットパイルにより軸孔面を摺擦すると共に、円筒状シール部材の一端側のカットパイルの一部を容器の内壁面側に入り込ませて容器内壁面に当接せしめて摺擦し、さらに円筒状シール部材の他端側のカットパイルを軸孔の外側の容器側壁外周面に当接せしめて摺擦してクリーニングすることからなる請求項1の手段のシール部材による粉体の漏れ防止方法である。すなわち、軸孔面のみならず容器壁の内面の及び軸孔の外周面もカットパイルにより摺擦することで、粉体をより一層に除去して容器外へ漏出しないようにした防止方法である。
請求項3の発明の手段は、上記のシール部材による粉体の漏れ防止方法において、第1として円筒状シール部材を回転軸に直接取り付けるものとするか、第2として円筒状支持部材の外表面にカットパイルを遠心方向に立設して形成の円筒状シール部材とし、この円筒状支持部材を回転軸に圧入して挿着することで、カットパイルを軸孔内面及び容器内側壁面並びに容器外壁面にそれぞれ配設するものとし、この第1あるいは第2の方法によるこれらのカットパイルにより軸孔内面及び容器内側壁面並びに容器外壁面を摺擦してクリーニングすることを特徴とする請求項1又は2の手段のシール部材による粉体の漏れ防止方法である。
請求項4の発明の手段は、上記のシール部材による粉体の漏れ防止方法において、外表面にカットパイルを遠心方向に立設した円筒状支持部材は、パイプ内面をゴムもしくは軟質樹脂を含む樹脂よりなる高摩擦係数のパイプから形成し、この円筒状支持部材を回転軸に挿入係止してカットパイルにより軸孔部の内面及び容器側壁の軸孔の周壁面をカットパイルにより摺擦してクリーニングすることを特徴とする請求項3の手段のシール部材による粉体の漏れ防止方法である。
請求項5の発明の手段は、上記の粉体の漏れ防止に用いる円筒状シール部材のカットパイルは、天然繊維もしくは合成繊維よりなり、パイルに用いるファイバーの単位面積当たりの本数Nは、下記の式(1)に示す範囲で構成されていることを特徴とするパイル状シール部材である。
[L/{2×(2Φt+ΦF)}]2<N≦[L/(2×ΦF)]2……(1)
なお、式(1)において、Lはカットパイルを遠心方向に立設状に織成して円筒状としたシール部材の単位長さ、ΦFはカットパイルに用いるファイバーの平均径、Φtは粉体の平均粒子径である。
本発明は上記のパイルを遠心方向に立設状に配設した円筒状シール部材を粉末を処理する器具の回転軸に配設することで、粉体を用いて処理する装置、例えば電子写真の画像処理装置における現像剤であるトナーの粉体を収容した容器で攪拌する攪拌装置の回転軸あるいは上記容器からトナーの粉体を供給する供給ローラの回転軸とこれらの回転軸を挿通する容器の器壁との間からトナーの粉体が漏れださないようにシールするだけでなく、軸孔の周囲すなわち軸孔を有する器壁の内側面の軸孔周辺部をパイルの先端部で摺擦することによりこれらの部分に付着した粉体をクリーニングして除去することにより、従来の単にシールで粉体の通り抜けを阻止するだけのシール方法に比して一層的確に粉体の漏れ出しを防止できる優れた作用効果を奏することができ、さらにこの方法に使用のシール部材の構成を規定して確実に本発明のシール方法と実施できるものとするなど、本発明は優れた効果を奏する。
発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
本発明の実施の形態として、本発明の方法を実施する粉体を収容する容器9を有する粉体を取り扱う装置1である上記の電子写真の画像処理装置6について模式図により説明する。先ず、図1に見られる電子写真の画像処理装置6は、その感光体ドラム6aと転写ローラ6bを有し、クリーニングブレード6eで感光ドラムに6aに付着したトナーの粉体を除去し、クリーニングされた感光ドラム6aを帯電器6dで帯電させ、次いで光学部6cで影像を感光ドラム6aに受像し、この潜像を現像剤担持ローラ7からのトナーにより現像化して転写ローラ6bで紙に転写し、熱定着する。一方、トナー容器9aに収容のトナーを攪拌ローラ10で攪拌し、トナーをトナー容器9aから容器の容器側壁8bに回転軸8aで軸支された供給ローラ8により現像剤担持ローラ7に担持させている。
先ず、請求項1の発明の手段の方法を適用する電子写真の画像処理装置6に適用した例により説明する。例えば図2に示すように、本発明の方法に使用するカットパイル3aを遠心方向に立設した円筒状シール部材2aは、電子写真の画像処理装置6のトナー容器9aの容器側壁9bの軸孔周辺部9fとトナーの供給ローラ8の回転軸8aの間に適用してシールするために使用される。このシール部材2のカットパイル3aはパイル織物の輪状に突出するパイルの先端部をカットして繊維状にしたパイルのことであり、図5に示すように円筒状シール部材2aはカットパイル3aを遠心方向に立設した円筒状支持部材2bから形成されている。なお、図2において、攪拌ローラ10の回転軸10aは容器側壁9bに開口の軸孔9d中に挿通されており、軸受5aで軸支されており、円筒状シール部材2aはそのカットパイル3aを遠心方向に向けて回転軸10aに配設されている。このように本発明のシール部材2の使用方法は、粉体を収容する容器9であるトナー容器9aの容器側壁9bに形成の軸孔9dに粉体の攪拌ローラ10の回転軸10aを挿通し、この容器側壁9bに形成の軸孔9dの軸孔内径部分9eと回転軸10aの間隙にシール部材2を配設されている。この攪拌ローラ10は撹拌羽根10b有し、トナー容器9a内で、回転羽根10bの回転により粉体を攪拌する。ところで、シール部材2はカットパイル3aを遠心方向に立設した円筒状シール部材2aを回転軸10aの外周面に配設している。この方法では、回転軸10aに配設した円筒状シール部材2aを回転軸10aの回転と共に回転させながら軸孔9dの軸孔内径部分9eを円筒状シール部材2aの周囲に設けたカットパイル3aの先端部分で摺擦してクリーニングし、容器側壁9bの軸孔9dと回転軸10aの間隙からトナー容器9aの外部へ粉体の漏出を防止している。このように粉体が漏出することが防止されているので、回転軸10aの軸受5aにも粉体が侵入して回転が阻害されることも防止されている。
図3により、画像処理装置6の供給ローラ8に適用した場合について説明する。この場合、上記の攪拌ローラ10で均一に攪拌されたトナーは供給ローラ8を有する容器に供給され、さらにこの供給ローラ8により現像剤担持ローラ7の表面にトナーが担持される。この場合、上記の攪拌ローラ10と場合と同様に、この供給ローラ8においても、容器の容器側壁8bに開口の軸孔9d中に挿通されており、軸受5aで軸支されており、円筒状シール部材2aはそのカットパイル3aを遠心方向に向けて回転軸8aに配設されている。この方法では、回転軸8aに配設した円筒状シール部材2aを回転軸8aの回転と共に回転させながら軸孔8dの軸孔内径部分8eを円筒状シール部材2aの周囲に設けたカットパイル3aの先端部分で摺擦してクリーニングし、容器側壁8bの軸孔8dと回転軸8aの間隙から容器の外部へ粉体の漏出を防止している。図4は軸孔8dの外周部の形状及び軸受5aの形状が少し異なるがその他の部分は図3と同様であり、トナーの容器側壁8bの軸孔8dと回転軸8aの間隙から容器側壁8bの外部へ軸孔8dを通じて粉体が漏出することを防止している。
さらに、図5により、粉体ミキサーの容器12の撹拌羽根11bの回転軸11aに適用した場合について説明する。この場合、粉体ミキサーの容器12に開口の軸孔11cに撹拌羽根11bの回転軸11aを挿通し、回転軸11aを軸受5aにより軸孔5の外側端部に支承している。さらに回転軸11aに配設の円筒状シール部材2aのカットパイル3aの一端は容器内壁面12aに当接するように配設されている。この軸孔5と回転軸11aの間隙から容器12内の粉体が漏出しないようにするために、シール部材2としてカットパイル3aを遠心方向に向けた円筒状シール部材2aを回転軸11aに配設して軸孔11cと回転軸11aの間に位置させ、カットパイル3aにより軸孔内径部分をカットパイル3aにより摺擦してクリーニングし、容器12の軸孔11cと回転軸11aの間隙から容器12の外部へ粉体が漏出することを防止している。
請求項2の発明の実施の手段の方法を画像処理装置6の供給ローラ8適用した例により説明する。上記の円筒状シール部材2aによる粉体の漏出を防止する手段において、トナー容器9aの容器側壁9bに形成の軸孔9dの軸孔内径部分9eをカットパイル3aにより摺擦してクリーニングする。この方法では、容器側壁9bの軸孔9dにおいて、円筒状シール部材2aの一端側のカットパイル3aの一部をトナー容器9aの容器側壁9bの内壁面9cの側に入り込ませている。この入り込んだカットパイル3aの部分をトナー容器9aの内壁面9cに当接させ、攪拌ローラ10の回転軸10aの回転と共に円筒状シール部材2aを回転させて内壁面9cを摺擦させることにより、容器側壁9bの内壁面9cに付着したトナーをクリーニング作用により除去するものとしている。さらに円筒状シール部材2aの他端側のカットパイル3aを軸孔9dの外周部に当接させ、この部分をカットパイル3aで摺擦してクリーニングすることにより、粉体を収容する容器9から円筒状シール部材2aの部分からトナーが漏出することをより一層に防止している。この請求項2の発明の手段では、画像処理装置6の供給ローラ8に適用した場合、あるいは上記の粉体ミキサーの容器12に適用した場合についてもトナー容器9aの容器側壁9bに形成の軸孔9dと同様に粉体が容器の側壁の内面及び軸孔の外周部から摺擦によりクリーニングにより除去され、漏出が防止される。
さらに請求項3の発明の実施の手段の方法を同じく適用する画像処理装置6の供給ローラ8の例により説明する。上記の円筒状シール部材2aによる粉体の漏出を防止する方法に適用の装置において、第1の方法として図6に示す、カットパイル3aを有する円筒状シール部材2aを回転軸10aに直接取り付けてトナー容器9aの容器側壁9bに開口の軸孔9dに挿通するものとする。すなわち、織成したカットパイル3aの織地基部をそのまま回転軸10aに挿通して取り付けるものとする。第2の方法は、別途に形成の円筒状支持部材2bの外表面にカットパイル3aを遠心方向に立設して織成した円筒状シール部材2aを一体化し、この円筒状支持部材2bを回転軸10aに圧入挿着して取り付けるものとする。このようにカットパイル3aを軸孔内径部分9eに配向するようにして、軸孔9dの内面及びトナー容器9aの内壁面9c並びに容器外周面9gのそれぞれの部分にカットパイル3aを配設する。このカットパイル3aによりこれらの軸孔9dの内面及びトナー容器9aの内壁面9c並びに容器外周面9gを摺擦し、それらの部分の粉体をクリーニングして取り除き、粉体がトナー容器9aから外部へ漏出することを防止している。もちろんこの手段は供給ローラ8あるいは粉体ミキサー11の各回転軸8aあるいは11aにも適用して、容器側壁8aあるいは粉体ミキサー11の器壁から外部へ粉体が漏出することが防止される。
請求項4の発明の手段について説明する。この手段は上記の請求項3の手段のシール部材による粉体の漏れ防止方法において、外表面にカットパイル3aを遠心方向に立設した円筒状支持部材2bは内面をゴムもしくは軟質樹脂を含む樹脂よりなる高摩擦係数のパイプから形成され、該円筒状支持部材2bを例えば攪拌ローラ10の回転軸10aに挿入して摩擦により係止し、そのカットパイル3aにより軸孔内径部分9e及び容器側壁9bの軸孔周辺部9fの内壁面9cをカットパイル3aにより摺擦してクリーニングするシール部材2による粉体の漏出を防止する方法である。
請求項5の発明の手段について説明する。上記の粉体の漏れ防止に用いるカットパイル3aを図6に示す。このカットパイル3aは天然繊維もしくは合成繊維のファイバーより形成する。このカットパイル3aに用いるファイバーの単位面積当たりの本数をNとするとき、Nは下記の式(1)に示す範囲で構成されている。
[L/{2×(2Φt+ΦF)}]2<N≦[L/(2×ΦF)]2……(1)
なお、式(1)において、Lはカットパイル3aを遠心方向に立設状に織成して円筒状シール部材2aとしたシール部材2の単位長さであり、ΦFはカットパイル3aに用いるファイバーの平均径であり、Φtは粉体の平均粒子径である。図6において、シール部材2である円筒状シール部材2aは円筒状支持部材2bの周囲に遠心方向にカットパイル3aを立設しており、図6の(a)は円筒状シール部材2aの正面図で、(b)は円筒状シール部材2aの側面図である。上記の通り円筒状支持部材2bは内面をゴムもしくは軟質樹脂を含む樹脂よりなる高摩擦係数のパイプから形成されている。一方、カットパイル3aを形成するパイルもしくはファイバー2の材質は、綿や羊毛あるいは絹などの天然繊維、もしくはポリエステル、ポリアミド、アクリル、ポリプロピレン、酢酸ビニルやレーヨンなどの合成繊維や人造繊維よりなり、それらの混織された繊維よりなる。
上記において、カットパイル3aは、そのパイルの長さをlとし、軸孔5の内壁面のパイル間のオーバーラップ量をδとするとき、オーバーラップ量δは(2)式に示す関係を有している。
l−{l×(ΦF/P)}≧δ>l−[l×{(ΦF+2Φt)/P}]……(2)
なお、(2)式において、
P=L/(N)1/2……(3)
の関係を有し、Pはカットパイル3aの平均ピッチを示す。上記の(2)式は、カットパイル3aが傾倒して、密接したときの条件の式であり、基本的には最大荷重になる条件である。上記(2)式において、ΦF/P及び(ΦF+2Φt)/Pはsinθの大きさを表わし、ΦF/Pはカットパイル3a同士のが接するときの角度であり、(ΦF+2Φt)/Pは粉体がカットパイル3a間に2個入るときの角度を表わす。したがって、カットパイル3aの長さlを乗じるとカットパイル3aが傾倒したときの高さがわかり、荷重のないときの高さである[l×{(ΦF+2Φt)/P}]の値をカットパイル3aの長さlから減じると、変形量δになる。
上記のシール部材2によりシールする粉体の粒子径は、例えばトナーの場合には、平均粒子径Φtは1μmのものから40μmのものが存在する。一方、上記のパイルもしくはファイバー3の平均ファイバー径ΦFは30μm以下のものである。このように、シール部材2は軸孔5と低摩擦を達成するために、植毛されたパイルもしくはファイバー3、あるいは織成されたカットパイル3aであるが、それらは上記の平均ファイバー径ΦFからなっており、軸孔5との接触荷重が小さく、摩擦熱が著しく軽減されている。これらのシール部材2の寿命は、作用する力が低荷重であり、かつ、パイルもしくはファイバー3を構成する多数の繊維により粉体の漏出を防止する密度であるので、シール部材2は高寿命を達成することができる。
このシール部材2の粉体のシール性について説明すると、円筒状シール部材2aのパイルもしくはファイバー3は粉体の粒径に合った所定のパイル密度もしくはファイバー密度に構成され、回転軸5b(8a、10a、11a)の回転により回転軸5bに係止の円筒状シール部材2aの遠心方向に立設のカットパイル3aが軸孔5及びその周辺と当接して傾倒することで、粉体が回転軸5bの軸方向へ流出することを規制している。このためにカットパイル3aの長さ及び隣同士のカットパイル3aの間のオーバーラップ量を所定の大きさに設定することで、カットパイル3aの間を通って粉体が漏出することを防止している。換言すると、カットパイル3aの間の隣同士の平均ピッチ及びカットパイル3aの倒れ角度を適宜大きさに規制することで、カットパイル3aの隣接間に粉体の粒子が2個以上入り難いパイル密度としている。すなわちカットパイル3aの密度は、粉体の粒子がカットパイル3aの間に食い込み引っ掛かる間隙からなる食い込み量を有している。
図7にカットパイル3aのファイバーのヤング率が270kg/mm2、ファイバーの長さが3mm、ファイバーの変形量(撓み量)が1.5mmである円筒状シール部材2aにおいて、平均ファイバー径ΦF(μm)と荷重(kg/1本)の関係を示す。この場合、横軸は平均ファイバー径F(μm)であり、縦軸はファイバーに掛かる荷重(kg/1本)である。
図8に、平均ファイバー径5μm、平気ファイバー径15μm、平気ファイバー径35μmの圧縮量50%とするときのファイバー長さと荷重の関係を、縦軸に荷重(kg/cm2)横軸にファイバー長さ(mm)として示す。一方、画像処理におけるトナーの粒子径は上記のように1μmから40μmであるので、これらのトナーを適用しうるファイバーの平均ファイバー径ΦF(μm)は、以上の図7及び図8から、使用するトナーの粒子径に合わせて1μmから40μmとすればよい。
図9に、本発明のカットパイル3aのファイバーを有する円筒状シール部材2aと従来のOリングからなる円筒状シール部材のそれぞれの荷重と粉体の食い込み量(mm)の関係を示す。縦軸は荷重(g)であり、横軸は粉体の食い込み量(mm)の関係を示す。本発明の円筒状シール部材2aは荷重50gで0.2mmの食い込み量で、荷重100gで0.8mm量の食い込み量で、荷重110gで1.0mmの食い込み量である。これに対し、従来のOリングでは、荷重と食い込み量の関係は直線的であり、荷重500gで0.1mmの食い込み量で、荷重1000gで0.2mmの食い込み量である。すなわち本発明の円筒状シール部材2aはシール性が良好であり、かつ、容器の壁内面の粉体を除去するクリーニング性を有しながら軸孔5に掛かるトルクが小さくて済む。しかし、従来のOリングでは、シール性は極めて悪く大きなトルクを必要とする。
本発明の方法を適用する画像処理装置の模式的側面図である。 上記の画像処理装置の攪拌トナー容器の攪拌ローラのカットパイルの適用状況を示す一部断面で示す模式的側面図である。 上記の画像処理装置の供給ローラのカットパイルの適用状況を示す一部断面で示す模式的側面図である。 上記図3の他の実施形態の一部断面で示す模式的側面図である。 粉体ミキサーのカットパイルの適用状況を示す一部断面で示す模式的側面図である。 カットパイルの(a)は正面図、(b)は側面断面図を模式的に示す図である。 本発明におけるカットパイルのファイバー径ΦF(μm)と荷重(kg/1本)の関係を示すグラフである。 本発明におけるカットパイルのファイバー長さと荷重の関係を示すグラフである。 本発明の円筒状シール部材と従来のOリングについて荷重と食い込み量の関係を示すグラフである。
符号の説明
1 粉体を取り扱う回転装置
2 シール部材
2a 円筒状シール部材
2b 円筒状支持部材
3 パイルもしくはファイバー
3a カットパイル
4 回転体
5 軸孔
5a 軸受
5b 回転軸
6 画像処理装置
6a 感光ドラム
6b 転写ローラ
6c 光学部
6d 帯電器
6e クリーニングブレード
7 現像剤担持ローラ
8 供給ローラ
8a 回転軸
8b 容器側壁
8c 内壁面
8d 軸孔
8e 軸孔内径部分
9 粉体を収容する容器
9a トナー容器
9b 容器側壁
9c 内壁面
9d 軸孔
9e 軸孔内径部分
9f 軸孔周辺部
9g 外周面
10 攪拌ローラ
10a 回転軸
11 粉体ミキサー
11a 回転軸
11b 撹拌羽根
12 容器
12a 容器内壁面

Claims (5)

  1. 粉体を収容する容器の容器側壁に形成の軸孔に粉体攪拌用の回転軸を挿通し、容器側壁に形成の軸孔内径と回転軸の間隙にカットパイルを遠心方向に立設した円筒状シール部材を回転軸の外周面に配設し、該シール部材を回転軸の回転と共に回転させながら軸孔内径部分をカットパイルにより摺擦してクリーニングし、容器側壁の軸孔と回転軸の間隙から容器外部への粉体の漏れを防止することを特徴とする円筒状シール部材による粉体の漏れ防止方法。
  2. 上記の円筒状シール部材による粉体の漏れ防止方法において、軸孔内径部分をカットパイルにより摺擦してクリーニングする方法は、容器側壁の軸孔面のカットパイルによる摺擦に加えて、円筒状シール部材の一端側のカットパイルの一部を容器の内壁面側に入り込ませて容器の内壁面に当接せしめて摺擦し、かつ、円筒状シール部材の他端側のカットパイルを軸孔の外側の容器側壁外周面に当接せしめて摺擦してクリーニングすることを特徴とする請求項1に記載の円筒状シール部材による粉体の漏れ防止方法。
  3. 上記のシール部材による粉体の漏れ防止方法において、円筒状のカットパイルを回転軸に直接取り付けるか、円筒状支持部材の外表面にカットパイルを遠心方向に立設して形成の円筒状シール部材を回転軸に圧入して挿着し、カットパイルを軸孔内面及び容器内側壁面並びに容器外壁面にそれぞれ配設してカットパイルにより軸孔内面及び容器内側壁面並びに容器外壁面を摺擦してクリーニングすることを特徴とする請求項1又は2に記載のシール部材による粉体の漏れ防止方法。
  4. 上記のシール部材による粉体の漏れ防止方法において、外表面にカットパイルを遠心方向に立設した円筒状支持部材は内面をゴムもしくは軟質樹脂を含む樹脂よりなる高摩擦係数のパイプから形成し、該円筒状支持部材を回転軸に挿入係止してカットパイルにより軸孔部の内面及び容器側壁の軸孔の周壁面をカットパイルにより摺擦してクリーニングすることを特徴とする請求項3に記載のシール部材による粉体の漏れ防止方法。
  5. 上記の粉体の漏れ防止に用いるカットパイルは、天然繊維もしくは合成繊維のファイバーよりなり、カットパイルに用いるファイバーの単位面積当たりの本数Nは、下記の式(1)に示す範囲で構成されていることを特徴とするカットパイル状シール部材。
    [L/{2×(2Φt+ΦF)}]2<N≦[L/(2×ΦF)]2……(1)
    なお、式(1)において、Lはカットパイルを遠心方向に立設状に織成して円筒状としたシール部材の単位長さ、ΦFはカットパイルに用いるファイバーの平均径、Φtは粉体の平均粒子径である。
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