JP2008147278A - 電界効果トランジスタ - Google Patents
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Abstract
【課題】出力特性劣化などの不具合の発生を抑え、良好な信頼性を得ることが可能な電界効果トランジスタを提供する。
【解決手段】化合物半導体基板1に形成される動作領域2と、動作領域2上に形成されるゲート電極3と動作領域2上にゲート電極3を挟んで交互に形成されるソース電極4およびドレイン電極5と、外部回路と接続されるためのソースパッド8およびドレインパッド9と、ソース電極4、ドレイン電極5と、ソースパッド8、ドレインパッド9間をそれぞれ接続するエアブリッジ10と、ソース電極4またはドレイン電極5の少なくとも動作領域側に、ソース電極またはドレイン電極の長手方向に形成されるスリット11を備える。
【選択図】図1
【解決手段】化合物半導体基板1に形成される動作領域2と、動作領域2上に形成されるゲート電極3と動作領域2上にゲート電極3を挟んで交互に形成されるソース電極4およびドレイン電極5と、外部回路と接続されるためのソースパッド8およびドレインパッド9と、ソース電極4、ドレイン電極5と、ソースパッド8、ドレインパッド9間をそれぞれ接続するエアブリッジ10と、ソース電極4またはドレイン電極5の少なくとも動作領域側に、ソース電極またはドレイン電極の長手方向に形成されるスリット11を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えばGaAsなどの化合物半導体装置であり、エアブリッジ構造を有する電界効果トランジスタに関する。
近年、インバータ回路やスイッチング素子の高機能化に伴い、電界効果トランジスタ(以下Field Effect Transistor:FETと記す)において、さらなる高周波特性、信頼性の向上が要求されている。
例えば、ソース電極とドレイン電極を交互に配置したインターデジタル型構造のGaAsFETにおいて、動作領域を横切るように形成される複数のゲート電極と接続され、動作領域と平行に形成されるゲート配線と、動作領域上に形成されたソース電極あるいはドレイン電極とボンディングパッドを接続するソース/ドレイン配線が形成される。このとき、ゲート配線とソース/ドレイン配線が交差してしまうが、これらを絶縁するために、空隙を介して上層配線を形成するエアブリッジ構造が採られている(例えば特許文献1など参照)。
このようなエアブリッジ構造において、ソース/ドレイン電極として、動作領域上に例えばPt/AuGeなどのメタル層によりオーミックコンタクトを形成した後、例えばAu/Pt/Tiなどのメタル層が積層されている。そして、これらメタル層上全面とソース/ドレインボンディングパッド上およびこれらを接続する領域に、例えばAuの単層メッキ層を形成する。このようにして形成されたエアブリッジを構成するAuは、GaAs基板より熱膨張率が大きいため、メッキ形成温度(例えば60℃)から、通電温度(例えば加速評価条件の225℃)や、非通電時の温度(例えば常温25℃)のように温度が変動することにより、エアブリッジにおいて、熱膨張、熱収縮が生じる。そして、このような熱膨張、熱収縮により、動作領域に圧縮応力、引張り応力といった大きな内部応力が発生する。そのため、出力特性や、上層に形成されるパシベーション膜が劣化するなどの不具合が生じ、良好な信頼性を得ることが困難であるという問題がある。
これまで、組み立て時に半導体素子内に発生する応力を緩和するために、単位セル間にスリットを設けるなどの手法が用いられている(例えば特許文献2など参照)。しかしながら、エアブリッジにおいて発生する応力について言及したものではない。
特開平9−8064号公報(図1など)
特開平7−288299号公報(図1など)
本発明は、出力特性劣化などの不具合の発生を抑え、良好な信頼性を得ることが可能な電界効果トランジスタを提供することを目的とするものである。
本発明の一態様によれば、化合物半導体基板に形成される動作領域と、動作領域上に形成されるゲート電極と動作領域上にゲート電極を挟んで交互に形成されるソース電極およびドレイン電極と、外部回路と接続されるためのソースパッドおよびドレインパッドと、ソース電極、ドレイン電極と、ソースパッド、ドレインパッド間をそれぞれ接続するエアブリッジと、ソース電極またはドレイン電極の少なくとも動作領域側に、ソース電極またはドレイン電極の長手方向に形成されるスリットを備えることを特徴とする電界効果トランジスタが提供される。
本発明の一実施態様によれば、電界効果トランジスタにおいて、出力特性劣化などの不具合の発生を抑え、良好な信頼性を得ることが可能となる。
以下本発明の実施形態について、図を参照して説明する。
(実施形態1)
図1に本実施形態のFET素子の平面図を、図2にそのA−A’断面図を示す。図に示すように、GaAsなど化合物半導体からなる基板1に、動作領域2が形成され、この動作領域2上に、ゲート電極3が形成されている。そして、動作領域2上に、ゲート電極3を挟んで交互にソース電極4、ドレイン電極5が形成されている。ゲート電極3は、ゲート配線6を介して外部とボンディングされ入出力するためのゲートパッド7と接続されている。そして、ゲートパッド7側にソースパッド8が形成され、ゲートパッド7およびソースパッド8と、動作領域2を挟んで反対側にドレインパッド9が形成されている。さらに、ゲート配線6或いはSiN層などのパシベーション膜(図示せず)と接することなく、ソース電極4とソースパッド8、ドレイン電極5とドレインパッド9を接続するように、例えばAu単層メッキから構成されるエアブリッジ10が形成されている。
図1に本実施形態のFET素子の平面図を、図2にそのA−A’断面図を示す。図に示すように、GaAsなど化合物半導体からなる基板1に、動作領域2が形成され、この動作領域2上に、ゲート電極3が形成されている。そして、動作領域2上に、ゲート電極3を挟んで交互にソース電極4、ドレイン電極5が形成されている。ゲート電極3は、ゲート配線6を介して外部とボンディングされ入出力するためのゲートパッド7と接続されている。そして、ゲートパッド7側にソースパッド8が形成され、ゲートパッド7およびソースパッド8と、動作領域2を挟んで反対側にドレインパッド9が形成されている。さらに、ゲート配線6或いはSiN層などのパシベーション膜(図示せず)と接することなく、ソース電極4とソースパッド8、ドレイン電極5とドレインパッド9を接続するように、例えばAu単層メッキから構成されるエアブリッジ10が形成されている。
ソース電極4、ドレイン電極5は、それぞれPt/AuGeなどのメタルを積層してアロイ化したオーミック電極4a、5aと、Au/Pt/Tiなどのメタルを積層して形成されたパッド電極4b、5bから構成されている。そして、これらの長手方向に、オーミック電極4a、5a、パッド電極4b、5bを分割するスリット11が形成されている。
このような構造により、温度の変動によりAu層の熱膨張、熱収縮が生じて、電極内に応力が発生した場合に、電極内の応力を緩和することができる。そして、出力特性やパシベーション膜の劣化を抑え、FETの信頼性を確保することが可能となる。
これは、エアブリッジ10を構成するAu単層メッキ(Au配線)の幅が、信頼性に大きく影響する、すなわち、Au配線幅が閾値より大きくなると、通電試験前後における出力値変動量などで評価される信頼性が劣化する、という新たな知見から見出されたものである。これは、Au配線幅が大きくなることにより、温度の変動によるAu層の熱膨張、熱収縮に起因する幅方向に加わる応力が、オーミック電極のコンタクト部分に影響を及ぼすのが原因であると考えられる。
本実施形態において形成されるスリットは、そして、幅が実質的にゲート電極幅以上で、ソース電極またはドレイン電極の幅の1/3以下であることが好ましい。実質的にゲート電極幅未満であると、スリットを歩留り良くパターニングすることが困難であり、電極幅の1/3を超えると、電流動作などに影響を与えてしまう。
また、ソース電極、ドレイン電極において、オーミック電極は、スリットにより完全に分割にされていることが好ましい。さらに、パッド電極の少なくとも一部にスリットが形成されていることが好ましく、パッド電極も完全に分割されていることがより好ましい。また、このようなスリットは、電極の中心部に設けられることが好ましい。
このような構成は、HEMT(High Electron Mobility Transistor)の他、MESFET(Metal Semiconductor Field Effect Transistor)や、MISFET(Metal insulator semiconductor field effect transistor)などのFETなどにおいて適用することが可能である。
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。その他要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1…基板、2…動作領域、3…ゲート電極、4…ソース電極、5…ドレイン電極、6…ゲート配線、7…ゲートパッド、8…ソースパッド、9…ドレインパッド、10…エアブリッジ、11…スリット
Claims (5)
- 化合物半導体基板に形成される動作領域と、
前記動作領域上に形成されるゲート電極と、
前記動作領域上に前記ゲート電極を挟んで交互に形成されるソース電極およびドレイン電極と、
外部回路と接続されるためのソースパッドおよびドレインパッドと、
前記ソース電極、前記ドレイン電極と、前記ソースパッド、前記ドレインパッド間をそれぞれ接続するエアブリッジと、
前記ソース電極または前記ドレイン電極の少なくとも前記動作領域側に、前記ソース電極または前記ドレイン電極の長手方向に形成されるスリットを備えることを特徴とする電界効果トランジスタ。 - 前記ソース電極または前記ドレイン電極は、それぞれ前記動作領域上に形成されるオ−ミック電極を備え、このオーミック電極は、前記スリットにより分割されることを特徴とする請求項1に記載の電界効果トランジスタ。
- 前記ソース電極または前記ドレイン電極は、前記オーミック電極上に形成されるパッド電極を備え、このパッド電極は、前記スリットにより分割されることを特徴とする請求項2に記載の電界効果トランジスタ。
- 前記スリット幅は、実質的に前記ゲート電極幅以上で、前記ソース電極または前記ドレイン電極の幅の1/3以下であることを特徴とする請求項1乃至3に記載の電界効果トランジスタ。
- 前記エアブリッジは、Au層を備えることを特徴とする請求項1乃至4に記載の電界効果トランジスタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006330335A JP2008147278A (ja) | 2006-12-07 | 2006-12-07 | 電界効果トランジスタ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006330335A JP2008147278A (ja) | 2006-12-07 | 2006-12-07 | 電界効果トランジスタ |
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JP2008147278A true JP2008147278A (ja) | 2008-06-26 |
Family
ID=39607149
Family Applications (1)
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JP2006330335A Abandoned JP2008147278A (ja) | 2006-12-07 | 2006-12-07 | 電界効果トランジスタ |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2008147278A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN108630677A (zh) * | 2017-03-17 | 2018-10-09 | 智瑞佳(苏州)半导体科技有限公司 | 一种功率器件版图结构及制作方法 |
-
2006
- 2006-12-07 JP JP2006330335A patent/JP2008147278A/ja not_active Abandoned
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CN108630677A (zh) * | 2017-03-17 | 2018-10-09 | 智瑞佳(苏州)半导体科技有限公司 | 一种功率器件版图结构及制作方法 |
CN108630677B (zh) * | 2017-03-17 | 2022-03-08 | 智瑞佳(苏州)半导体科技有限公司 | 一种功率器件版图结构及制作方法 |
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