JP2008131514A - 通信妨害防止装置、通信システムのノード、通信システム、車両用故障診断装置、及び車載装置 - Google Patents

通信妨害防止装置、通信システムのノード、通信システム、車両用故障診断装置、及び車載装置 Download PDF

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Abstract

【課題】差動2線式の通信システムにて、ノードが接続される何れかの支線の一方が断線した場合に、支線が正常なノード間の通信を確実にできるようにする。
【解決手段】CANの車載通信システムにて、ノードの1つとなる故障診断装置12には、出力電圧可変の電源100と、電源100の出力端子を抵抗111,112を介して高電位側の通信線20と低電位側の通信線21とに接続させるスイッチ113とがある。また各ノードでは、通信線20,21間の差分電圧が閾値以上か否かで伝送路の値を判定するが、電源100の出力電圧は伝送路の無送信中の電圧(基準電圧)より閾値以上低い第1電圧と、基準電圧より閾値以上高い第2電圧とに切替可能である。そして、何れかの支線の例えば通信線21の方が断線した状態で、電源100の出力を第2電圧にしスイッチ113をオンすれば、断線の生じたノードを送信不能にし他のノードには正常に通信させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ネットワークを構成する伝送路(通信バス)として差動2線式通信線を用いた通信システムに関するものである。
従来より、例えば自動車内の通信システム(車載通信システム)としては、ネットワークを構成する伝送路として差動2線式通信線を用いたものが用いられている。そして、この種の通信システムでは、伝送路が、主伝送路である幹線と、その幹線から分岐した複数の支線(分岐配線とも呼ばれる)とからなり、その各支線にノードが接続される。また、幹線の両端には終端回路が設けられる。
ここで特に、車載通信システムでは、通信プロトコルとして、ISO11898−1で規定されたCAN(Controller Area Network)が標準的に使用されているが、そのCANのうち、トランシーバがISO11898−2で規定されたものである場合、あるノードの支線の一方が断線すると、その断線の発生したノード(以下単に、故障ノードともいう)が、他のノードと通信できなくなるだけでなく、他のノード間の通信も妨害してしまう現象が発生することが知られている。
以下に、故障ノードが他のノード間の通信を妨害してしまうメカニズムについて、図12の通信システムを例に挙げて説明する。
まず、図12(A)において、1は伝送路のうちの幹線であり、2,3,4は伝送路のうちの支線である。そして、その幹線1及び支線2〜4の各々は、高電位側の第1通信線(CAN−Hライン)20と、低電位側の第2通信線(CAN−Lライン)21とからなっている。更に、各支線2〜4の先にノード200,201,202がそれぞれ接続されている。そして、幹線1の両端には、終端回路を成す終端抵抗(CANの場合、約120Ωの抵抗)30,31が設けられている。つまり、幹線1を成す第1通信線20と第2通信線21との両端同士は、終端抵抗30,31を介して接続されている。
次に、図12(B)に示すように、各ノード2〜4に備えられる通信回路としてのトランシーバ5は、第1通信線20と第2通信線21との各々をレセッシブ電圧としての基準電圧(規格では、標準で2.5V)にプルアップする抵抗R1,R3と、第1通信線20を基準電圧よりも高いドミナント電圧(規格では、標準で3.5V)にするためのハイ側トランジスタ6と、第2通信線21を基準電圧よりも低いドミナント電圧(規格では、標準で1.5V)にするためのロー側トランジスタ7とを備えている。尚、レセッシブ電圧(基準電圧)及びドミナント電圧については、一定の規格範囲があるが、以下では、説明を簡略化するため、標準値を用いて説明する。
そして、ハイ側トランジスタ6の一方の出力端子は一定の電源電圧(この例では5V)に接続されており、他方の出力端子はダイオードD1を介して第1通信線20に接続されている。また、ロー側トランジスタ7の一方の出力端子はグランドライン(0V)に接続されており、他方の出力端子はダイオードD2を介して第2通信線21に接続されている。尚、ダイオードD1は、第1通信線20から5Vの電源ラインへ電流が回り込むことを防止するために設けられており、ダイオードD2は、グランドラインから第2通信線21へ電流が回り込むことを防止するために設けられている。
更に、トランシーバ5は、2つのトランジスタ6,7を送出信号TxDに応じて駆動するドライバ8と、第1通信線20と第2通信線21との差分電圧から受信信号RxDを生成して出力するレシーバ9とを備えている。
尚、送出信号TxDは、ノードに設けられたマイコン等からなる制御部(図示省略)から供給され、受信信号RxDは、その制御部へと出力されて解読される。また、図12(B)における抵抗R2,R4は、レシーバ9の入力保護抵抗である。
このようなトランシーバ5において、ドライバ8は、例えば送出信号TxDがハイならば、2つのトランジスタ6,7がオフさせる。すると、他のノードが送信していなければ、第1通信線20と第2通信線21はプルアップ抵抗R1,R3の作用により基準電圧(2.5V)となる。また、ドライバ8は、例えば送出信号TxDがローならば、2つのトランジスタ6,7がオンさせる。すると、第1通信線20は2.5Vよりも高い電圧(3.5V)となり、第2通信線21は2.5Vよりも低い電圧(1.5V)となる。
このため、図13(A)の上段に示すように、何れかのノードがデータを送信すると、第1通信線20は、基準電圧(2.5V)とそれよりも高い電圧(3.5V)とに変化し、第2通信線21は、基準電圧(2.5V)とそれよりも低い電圧(1.5V)とに変化することとなる。また、全ノードが送信しない無送信期間中において、第1通信線20と第2通信線21は基準電圧となる。
一方、レシーバ9は、第1通信線20と第2通信線21との差分電圧を出力する差動回路を備えている。そして、図13(A)の下段に示すように、その差動回路からの差分電圧と予め定められた閾値(この例では0.9V)とを比較して、通信線20,21上における信号の論理値を判定する。具体的には、通信線20,21間の差分電圧が閾値以上ならば、受信信号RxDを例えばローで出力し、そうでなければ受信信号RxDを例えばハイで出力する。
また、CANを初めとしたCSMA/CD通信方式において、各ノードには、伝送路がドミナント状態(即ち、通信線20,21の差分電圧が閾値以上になっている状態であり、通信状態)になったことを検知すると、伝送路がレセッシブ状態(即ち、通信線20,21の差分電圧が閾値未満の状態)になるまで送信を待機する機能がある。
ここで、各ノードの支線2〜3が正常な場合には、図13(A)のように、第1通信線20と第2通信線21とが十分な振幅でレベル変化するため、その両通信線20,21の差分電圧も受信の閾値を確実に超えることとなり、正常な通信ができる。
これに対して、例えば図12(A)のように、ノード201の支線3のうち、第2通信線21の方が断線したとする。尚、符号22は、ノード201において、第2通信線21と接続される端子(CAN−L端子)であり、符号23は、ノード201において、第1通信線20と接続される端子(CAN−H端子)である。
この場合、図13(B)の上段に示すように、故障ノード201において、CAN−H端子23の方には、第1通信線20が接続されているため、正常な波形が入力される。しかし、CAN−L端子22の方は、第2通信線21が接続されていないため、ノード201が信号の送信を行わなければ、ほぼ基準電圧(2.5V)のままとなる。
尚、図13(B)では、ノード201以外の何れかのノードが送信している場合を表している。また、図13(B)において、CAN−L端子22の電圧が脈動しているのは、CAN−H端子23の電圧変化が、トランシーバ5のプルアップ抵抗R1,R3を介してCAN−L端子22の方に若干伝わるためである。
すると、この場合、図13(B)の下段に示すように、故障ノード201においては、端子22,23間に十分な差分電圧が発生しなくなるため、トランシーバ5内のレシーバ9により、伝送路のドミナント状態を常に正しく検出できず、延いては、正常な受信を行うことができなくなってしまう。例えば、第1通信線20のドミナント電圧が標準値(3.5V)よりも少し下がっただけで、端子22,23間の差分電圧が閾値未満となってしまうからである。
また、ノード201の支線3のうち、第1通信線20の方が断線したとする。
この場合、図13(C)の上段に示すように、故障ノード201において、CAN−L端子22の方には、第2通信線21が接続されているため、正常な波形が入力される。しかし、CAN−H端子23の方は、第1通信線20が接続されていないため、ノード201が信号の送信を行わなければ、ほぼ基準電圧(2.5V)のままとなる。
尚、図13(C)においても、図13(B)と同様に、ノード201以外の何れかのノードが送信している場合を表している。また、図13(C)において、CAN−H端子23の電圧が脈動しているのは、CAN−L端子22の電圧変化が、トランシーバ5のプルアップ抵抗R1,R3を介してCAN−H端子23の方に若干伝わるためである。
すると、この場合も、図13(C)の下段に示すように、故障ノード201においては、端子22,23間に十分な差分電圧が発生しなくなるため、伝送路のドミナント状態を正しく検出できず、延いては、正常な受信を行うことができなくなってしまう。例えば、第2通信線21のドミナント電圧が標準値(1.5V)よりも少し上がっただけで、端子22,23間の差分電圧が閾値未満となってしまうからである。
このように、ノード201は、支線3の一方が断線すると、信号を正常に受信することができなくなる。
そして、故障ノード201は、信号を正常に受信することができなくなると、エラーフレームの送信をしたり、他のノードが送信している最中でも送信を開始したりすることとなる。更に、送信を開始しても、正常に波形を出力できないためエラー又は調停負けと判断して再送信を繰り返すこととなる。
このような故障ノード201の誤送信が発生した場合、その故障ノード201は片線だけが幹線1に接続されているため不完全な波形を出力することとなり、他のノードが伝送路に送出した通信波形を崩して正常なノード間の通信を妨害してしまうのである。
そして更に、正常なノード間の通信もできなくなると、通信システム全体が機能しなくなり、例えば、従来から車両の故障診断に使用されている故障診断装置によっても故障した部位を特定することができなくなる。このため、故障の部位を特定するためには、車両を分解して各ノードの接続を目視で確認したり、伝送路の各経路の導通チェックをしていく必要があり、多大な時間と労力を必要としていた。
そこで、故障ノードが他のノード間の通信を妨害しないようにするための技術として、マスターノードから周期的にステータス情報を送り、他のノードは、そのマスターノードからの送信情報を受信できなければ送信を停止するように構成する、というものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−135375号公報
しかしながら、上記特許文献1の技術では、マスターノードの接続される支線の一方が断線した場合、或いは、マスターノードが送信するステータス情報が、支線の一方が断線した故障ノードからの妨害を受けた場合には、全てのノードが送信を停止してしまうため、被害が更に大きくなってしまうという致命的な問題がある。
尚、例えばISO11898−3「Road vehicles ? Controller area network (CAN) ? Part 3: Low−speed fault tolerant medium dependent interface」に示されているように、断線していない正常な方の通信線だけを利用する方式もあるが、その方法では通信速度を125kbpsまでしか上げることができず実用的ではない。また、一般に車両の故障診断に利用されているISO15765(Diagnostics on Controller Area Network)では、ISO11898−2のインターフェースが規定されているが、そのインターフェースとの互換性も無いため、一層実用的ではない。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、差動2線式通信線を用いた通信システムにおいて、ノードが接続される何れかの支線の一方が断線した場合に、その断線の発生した故障ノード以外の他のノード間の通信を確実に行うことができるようにすることを目的としている。
請求項1の通信妨害防止装置が用いられる通信システムでは、ネットワークを構成する伝送路が、第1通信線と第2通信線とからなる差動2線式通信線であると共に、その伝送路として、幹線と該幹線からそれぞれ分岐した複数の支線とがあり、更に、その各支線にノードが接続される。
そして、請求項1の通信妨害防止装置は、その通信システムにおいて、何れかのノードの支線を成す第1通信線と第2通信線との何れか一方が断線した場合に、その断線の発生した故障ノードが他のノード間の通信を妨害してしまうことを防止するためのものであり、複数のノードのうち、故障ノードのみが送信不能となり、他のノードは送受信可能となる特定電圧を、前記幹線に印加可能に構成されている。
この通信妨害防止装置によれば、何れかのノードの支線を成す第1通信線と第2通信線との何れか一方が断線した場合に、故障ノードのみが送信不能となり、他のノードは送受信可能となるようにすることができ、故障ノード以外の他のノード間の通信を確実に行うことができるようになる。
次に、請求項2の通信妨害防止装置が用いられる通信システムでは、ネットワークを構成する伝送路が、データの送信時には無送信期間中の基準電圧よりも高い電圧と前記基準電圧とに変化される第1通信線と、データの送信時には前記基準電圧よりも低い電圧と前記基準電圧とに変化される第2通信線とからなる差動2線式通信線であると共に、その伝送路として、幹線と該幹線からそれぞれ分岐した複数の支線とがあり、その各支線にノードが接続される。更に、データを受信するノードは、自ノードの支線を成す第1通信線と第2通信線との差分電圧が予め定められた閾値以上か否かによって信号の論理値を判定し、また、各ノードは、自ノードの支線の状態を監視して、少なくとも前記差分電圧が前記閾値以上のままである場合には既に他のノードが送信中であると判定して送信を停止するようになっている。
そして、請求項2の通信妨害防止装置は、その通信システムにおいて、何れかのノードの支線を成す第1通信線が断線した場合に、その断線の発生した故障ノードが他のノード間の通信を妨害してしまうことを防止するためのものである。
このため、請求項2の通信妨害防止装置は、前記基準電圧よりも前記閾値以上低い電圧VoLを出力する直流電圧源と、接続手段とを備えている。そして、接続手段は、直流電圧源の出力端子を、第1抵抗器を介して伝送路の幹線を成す第1通信線に接続させると共に、直流電圧源の出力端子を、第2抵抗器を介して伝送路の幹線を成す第2通信線に接続させる。
このような請求項2の通信妨害防止装置では、接続手段を機能させると、直流電圧源の出力端子が、第1抵抗器と第2抵抗器とを介して伝送路の幹線を成す第1通信線と第2通信線との各々に接続されて、その各通信線に直流電圧源の出力電圧VoLが供給されることとなる。
このため、何れかのノードの支線を成す第1通信線が断線している状態で、接続手段を機能させれば、以下のようになる。
まず、幹線を成す第1通信線と第2通信線については、何れのノードもドミナントの信号を送出しない場合(即ち、基準電圧ではない方の電圧を出力しない場合であり、無送信期間中又はレセッシブの信号を送出する場合)の電圧(以下、レセッシブ状態用電圧という)が、基準電圧ではなく、直流電圧源の出力電圧VoLにシフトすることとなる。
そして、故障ノードにおいて、第2通信線が接続される端子T2の電圧は、少なくとも直流電圧源の出力電圧VoL以下となる。各ノードにおいて、第2通信線にドミナントの信号を送出する回路は、図12(B)に示したトランジスタ7のように、基準電圧よりも低い電圧を出力するものであり、電流を引き込むタイプの回路であるため、たとえ他のノードが第2通信線にドミナントの信号を送出しても、その第2通信線の電圧は直流電圧源の出力電圧VoLより高くはならないからである。
また、故障ノードにおいて、第1通信線が接続される端子T1の電圧は、その故障ノードが信号の送信を行わなければ、ほぼ基準電圧(通常のレセッシブ電圧)のままとなる。その故障ノードの支線を成す第1通信線は断線しており、接続手段による電圧VoLの供給及び他のノードの送信に影響を受けないからである。
このため、故障ノードにおいては、第1通信線と第2通信線との各々が接続される各端子T1,T2の差分電圧が常に前記閾値以上となる。直流電圧源の出力電圧VoLと基準電圧との差が閾値以上あるからである。
よって、故障ノードは、第1通信線と第2通信線との差分電圧が閾値以上であると常に判定することとなり、その結果、常に他のノードが送信中であると判定して送信を停止することとなる。これにより、故障ノードが送信不能となる。
一方、支線が正常な他のノードに関しては、前述したように、第1通信線及び第2通信線のレセッシブ状態用電圧が、基準電圧ではなく、直流電圧源の出力電圧VoLにシフトするだけであり、その両通信線の差分電圧は正常時と同様に十分確保される。つまり、支線が正常な何れかのノードがドミナントの信号を送出した場合、第1通信線の電圧は基準電圧よりも高くなり、第2通信線の電圧は、少なくとも直流電圧源の出力電圧VoL以下となるため、両通信線の差分電圧は確実に閾値以上となる。よって、支線が正常な他のノード同士は正常に通信を行うことができる。
このように、請求項2の通信妨害防止装置によれば、支線を成す第1通信線が断線した故障ノードのみに常時ドミナント状態が認識されるようにして、その故障ノードを送信不能とし、他のノードには、故障ノードに妨害されることなく正常に通信を行わせることができる。
また、この通信妨害防止装置によれば、通信システムにおいて、ある特定ノードと他の複数のノードとが通信できなくなった場合に、接続手段を機能させ、その状態で、特定ノードと通信不能な他のノードの数が減少したならば、何れかのノードの支線のうち、第1通信線の方が断線していると特定することができるようになる。そして更に、その際に通信が未だ不能なノードを識別すれば、そのノードの第1通信線が断線していると特定することができるようになる。
次に、請求項3の通信妨害防止装置が用いられる通信システムは、請求項2の通信妨害防止装置が用いられる通信システムと同様のものである。
そして、請求項3の通信妨害防止装置は、その通信システムにおいて、何れかのノードの支線を成す第2通信線が断線した場合に、その断線の発生した故障ノードが他のノード間の通信を妨害してしまうことを防止するためのものである。
このため、請求項3の通信妨害防止装置は、前記基準電圧よりも前記閾値以上高い電圧VoHを出力する直流電圧源と、接続手段とを備えている。そして、接続手段は、直流電圧源の出力端子を、第1抵抗器を介して伝送路の幹線を成す第1通信線に接続させると共に、直流電圧源の出力端子を、第2抵抗器を介して伝送路の幹線を成す第2通信線に接続させる。
このような請求項3の通信妨害防止装置では、接続手段を機能させると、直流電圧源の出力端子が、第1抵抗器と第2抵抗器とを介して伝送路の幹線を成す第1通信線と第2通信線との各々に接続されて、その各通信線に直流電圧源の出力電圧VoHが供給されることとなる。
このため、何れかのノードの支線を成す第2通信線が断線している状態で、接続手段を機能させれば、以下のようになる。
まず、幹線を成す第1通信線と第2通信線については、レセッシブ状態用電圧が、基準電圧ではなく、直流電圧源の出力電圧VoHにシフトすることとなる。
そして、故障ノードにおいて、第1通信線が接続される端子T1の電圧は、少なくとも直流電圧源の出力電圧VoH以上となる。各ノードにおいて、第1通信線にドミナントの信号を送出する回路は、図12(B)に示したトランジスタ6のように、基準電圧よりも高い電圧を出力するものであり、電流を流し出すタイプの回路であるため、たとえ他のノードが第1通信線にドミナントの信号を送出しても、その第1通信線の電圧は直流電圧源の出力電圧VoHより低くはならないからである。
また、故障ノードにおいて、第2通信線が接続される端子T2の電圧は、その故障ノードが信号の送信を行わなければ、ほぼ基準電圧(通常のレセッシブ電圧)のままとなる。その故障ノードの支線を成す第2通信線は断線しており、接続手段による電圧VoHの供給及び他のノードの送信に影響を受けないからである。
このため、故障ノードにおいては、第1通信線と第2通信線との各々が接続される各端子T1,T2の差分電圧が常に前記閾値以上となる。直流電圧源の出力電圧VoHと基準電圧との差が閾値以上あるからである。
よって、故障ノードは、第1通信線と第2通信線との差分電圧が閾値以上であると常に判定することとなり、その結果、常に他のノードが送信中であると判定して送信を停止することとなる。これにより、故障ノードが送信不能となる。
一方、支線が正常な他のノードに関しては、前述したように、第1通信線及び第2通信線のレセッシブ状態用電圧が、基準電圧ではなく、直流電圧源の出力電圧VoHにシフトするだけであり、その両通信線の差分電圧は正常時と同様に十分確保される。つまり、支線が正常な何れかのノードがドミナントの信号を送出した場合、第2通信線の電圧は基準電圧よりも低くなり、第1通信線の電圧は、少なくとも直流電圧源の出力電圧VoH以上となるため、両通信線の差分電圧は確実に閾値以上となる。よって、支線が正常な他のノード同士は正常に通信を行うことができる。
このように、請求項3の通信妨害防止装置によれば、支線を成す第2通信線が断線した故障ノードのみに常時ドミナント状態が認識されるようにして、その故障ノードを送信不能とし、他のノードには、故障ノードに妨害されることなく正常に通信を行わせることができる。
また、この通信妨害防止装置によれば、通信システムにおいて、ある特定ノードと他の複数のノードとが通信できなくなった場合に、接続手段を機能させ、その状態で、特定ノードと通信不能な他のノードの数が減少したならば、何れかのノードの支線のうち、第2通信線の方が断線していると特定することができるようになる。そして更に、その際に通信が未だ不能なノードを識別すれば、そのノードの第2通信線が断線していると特定することができるようになる。
次に、請求項4の通信妨害防止装置が用いられる通信システムも、請求項2の通信妨害防止装置が用いられる通信システムと同様のものである。
そして、請求項4の通信妨害防止装置は、その通信システムにおいて、何れかのノードの支線を成す第1通信線と第2通信線との何れか一方が断線した場合に、その断線の発生した故障ノードが他のノード間の通信を妨害してしまうことを防止するためのものである。
このため、請求項4の通信妨害防止装置は、前記基準電圧よりも前記閾値以上低い第1電圧VoLと、前記基準電圧よりも前記閾値以上高い第2電圧VoHとを、切り替えて出力可能な直流電圧源と、接続手段とを備えている。そして、接続手段は、直流電圧源の出力端子を、第1抵抗器を介して伝送路の幹線を成す第1通信線に接続させると共に、直流電圧源の出力端子を、第2抵抗器を介して伝送路の幹線を成す第2通信線に接続させる。
このような請求項4の通信妨害防止装置では、接続手段を機能させると、直流電圧源の出力端子が、第1抵抗器と第2抵抗器とを介して伝送路の幹線を成す第1通信線と第2通信線との各々に接続される。そして、その状態で、直流電圧源の出力電圧を第1電圧VoLに設定すれば、その第1電圧VoLが第1抵抗器と第2抵抗器との各々を介して第1通信線及び第2通信線に供給され、また、直流電圧源の出力電圧を第2電圧VoHに設定すれば、その第2電圧VoHが第1抵抗器と第2抵抗器との各々を介して第1通信線及び第2通信線に供給される。
このため、何れかのノードの支線を成す第1通信線が断線している状態で、接続手段を機能させると共に、直流電圧源の出力電圧を第1電圧VoLに設定すれば、請求項2の通信妨害防止装置と同じ効果が得られる。また、何れかのノードの支線を成す第2通信線が断線している状態で、接続手段を機能させると共に、直流電圧源の出力電圧を第2電圧VoHに設定すれば、請求項3の通信妨害防止装置と同じ効果が得られる。
よって、請求項4の通信妨害防止装置によれば、何れかのノードの支線を成す第1通信線と第2通信線との何れが断線しても、その故障ノードを送信不能とし、他のノードには正常に通信を行わせることができるようになる。
また、この通信妨害防止装置によれば、通信システムにおいて、ある特定ノードと他の複数のノードとが通信できなくなった場合に、接続手段を機能させると共に、直流電圧源の出力電圧を第1電圧VoLと第2電圧VoHとの何れか設定して、特定ノードと通信不能な他のノードの数が減少したか否かを判定し、通信不能な他のノードの数が減少した場合の直流電圧源の出力電圧が第1電圧VoLならば、何れかのノードの支線のうち、第1通信線の方が断線していると特定することができ、逆に、通信不能な他のノードの数が減少した場合の直流電圧源の出力電圧が第2電圧VoHならば、何れかのノードの支線のうち、第2通信線の方が断線していると特定することができる。そして更に、通信不能な他のノードの数が減少した場合に、通信が未だ不能なノードを識別すれば、断線が発生しているノードを特定することができる。よって、断線した方の線と部位とを特定することができる。
次に、請求項5の通信妨害防止装置が用いられる通信システムでは、ネットワークを構成する伝送路が、データの送信時には無送信期間中の基準電圧よりも高い電圧と前記基準電圧とに変化される第1通信線と、データの送信時には前記基準電圧よりも低い電圧と前記基準電圧とに変化される第2通信線とからなる差動2線式通信線であると共に、その伝送路として、幹線と該幹線からそれぞれ分岐した複数の支線とがあり、その各支線にノードが接続される。更に、データを受信するノードは、自ノードの支線を成す第1通信線と第2通信線との差分電圧が予め定められた閾値以上か否かによって信号の論理値を判定するようになっている。
そして、請求項5の通信妨害防止装置は、その通信システムにおいて、何れかのノードの支線を成す第1通信線が断線した場合に、その断線の発生した故障ノードが他のノード間の通信を妨害してしまうことを防止するためのものである。
このため、請求項5の通信妨害防止装置は、前記基準電圧よりも低い一定電圧VcLを出力する直流電圧源と、接続手段とを備えている。そして、接続手段は、直流電圧源の出力端子を、幹線を成す第2通信線に接続させることにより、その第2通信線の電圧を一定電圧VcLに固定すると共に、各ノードに備えられた通信回路が第1通信線に前記基準電圧よりも高い方の電圧を出力しない場合の該第1通信線の電圧(即ち、無送信期間中又はレセッシブの信号を送出する場合の電圧であるレセッシブ状態用電圧)を一定電圧VcLにシフトさせる。更に、各ノードに備えられた通信回路から第1通信線に出力される電圧のうち、前記基準電圧よりも高い方の出力電圧をVHとすると、前記一定電圧VcLは、接続手段が機能した場合のVHよりも前記閾値以上低い値に設定されている。
尚、一般に、幹線を成す第1通信線と第2通信線との両端同士は終端抵抗を介して接続されている。このため、接続手段によって直流電圧源の出力端子が幹線の第2通信線に接続されれば、第1通信線のレセッシブ状態用電圧は直流電圧源の出力電圧(VcL)にシフトさせることとなる。また、接続手段は、直流電圧源の出力端子を、幹線を成す第2通信線に、抵抗を介して接続させるように構成することもできる。つまり、その抵抗の抵抗値が小さければ、直流電圧源の出力端子を第2通信線に直接接続するのと実質的に同じであるからである。
このような請求項5の通信妨害防止装置によれば、何れかのノードの支線を成す第1通信線が断線している状態で、接続手段を機能させれば、以下のようになる。
まず、第2通信線は基準電圧よりも低い一定電圧VcLに固定されるため、たとえ故障ノードが信号を送出しようとしても、その第2通信線の電圧は一定電圧VcLのままとなる。また、故障ノードの支線を成す第1通信線は断線しているため、その故障ノードが信号を送出しようとしても、幹線を成す第1通信線の電圧変化には影響が無い。よって、故障ノードは送信不能となり、支線が正常な他のノードは、故障ノードによる信号送信の影響を受けなくなる。
一方、支線が正常な他のノードの全てが送信していない場合、或いは、そのノードのうちの何れかがレセッシブの信号を送出する場合には、第1通信線と第2通信線とが同じ一定電圧VcLとなる。
そして、支線が正常なノードのうちの何れかがドミナントの信号を送出した場合、第2通信線は一定電圧VcLのままであるが、第1通信線の電圧は一定電圧VcLよりも閾値以上高くなる。この場合、第1通信線の電圧は、接続手段が機能した場合のVHとなるが、そのVHよりも一定電圧VcLは閾値以上低いためである。
よって、支線が正常な何れかのノードがドミナントの信号を送出した場合、第1通信線と第2通信線との差分電圧は確実に閾値以上となり、故障ノード以外のノード同士は正常に通信を行うことができる。
このように、請求項5の通信妨害防止装置によれば、支線を成す第1通信線が断線した故障ノードのみを送信不能とし、他のノードには、故障ノードに妨害されることなく正常に通信を行わせることができる。
また、この通信妨害防止装置によれば、通信システムにおいて、ある特定ノードと他の複数のノードとが通信できなくなった場合に、接続手段を機能させ、その状態で、特定ノードと通信不能な他のノードの数が減少したならば、何れかのノードの支線のうち、第1通信線の方が断線していると特定することができるようになる。そして更に、その際に通信が未だ不能なノードを識別すれば、そのノードの第1通信線が断線していると特定することができるようになる。
次に、請求項6の通信妨害防止装置が用いられる通信システムは、請求項5の通信妨害防止装置が用いられる通信システムと同様のものである。
そして、請求項6の通信妨害防止装置は、その通信システムにおいて、何れかのノードの支線を成す第2通信線が断線した場合に、その断線の発生した故障ノードが他のノード間の通信を妨害してしまうことを防止するためのものである。
このため、請求項6の通信妨害防止装置は、前記基準電圧よりも高い一定電圧VcHを出力する直流電圧源と、接続手段とを備えている。そして、接続手段は、直流電圧源の出力端子を、幹線を成す第1通信線に接続させることにより、その第1通信線の電圧を一定電圧VcHに固定すると共に、各ノードに備えられた通信回路が第2通信線に前記基準電圧よりも低い方の電圧を出力しない場合の該第2通信線の電圧(即ち、無送信期間中又はレセッシブの信号を送出する場合の電圧であるレセッシブ状態用電圧)を一定電圧VcHにシフトさせる。更に、各ノードに備えられた通信回路から第2通信線に出力される電圧のうち、前記基準電圧よりも低い方の出力電圧をVLとすると、前記一定電圧VcHは、接続手段が機能した場合のVLよりも前記閾値以上高い値に設定されている。
尚、一般に、幹線を成す第1通信線と第2通信線との両端同士は終端抵抗を介して接続されているため、接続手段によって直流電圧源の出力端子が幹線の第1通信線に接続されれば、第2通信線のレセッシブ状態用電圧は直流電圧源の出力電圧(VcH)にシフトさせることとなる。また、接続手段は、直流電圧源の出力端子を、幹線を成す第1通信線に、抵抗を介して接続させるように構成することもできる。つまり、その抵抗の抵抗値が小さければ、直流電圧源の出力端子を第1通信線に直接接続するのと実質的に同じであるからである。
このような請求項6の通信妨害防止装置によれば、何れかのノードの支線を成す第2通信線が断線している状態で、接続手段を機能させれば、以下のようになる。
まず、第1通信線は基準電圧よりも高い一定電圧VcHに固定されるため、たとえ故障ノードが信号を送出しようとしても、その第1通信線の電圧は一定電圧VcHのままとなる。また、故障ノードの支線を成す第2通信線は断線しているため、その故障ノードが信号を送出しようとしても、幹線を成す第2通信線の電圧変化には影響が無い。よって、故障ノードは送信不能となり、支線が正常な他のノードは、故障ノードによる信号送信の影響を受けなくなる。
一方、支線が正常な他のノードの全てが送信していない場合、或いは、そのノードのうちの何れかがレセッシブの信号を送出する場合には、第1通信線と第2通信線とが同じ一定電圧VcHとなる。
そして、支線が正常なノードのうちの何れかがドミナントの信号を送出した場合、第1通信線は一定電圧VcHのままであるが、第2通信線の電圧は一定電圧VcHよりも閾値以上低くなる。この場合、第2通信線の電圧は、接続手段が機能した場合のVLとなるが、そのVLよりも一定電圧VcHは閾値以上高いためである。
よって、支線が正常な何れかのノードがドミナントの信号を送出した場合、第1通信線と第2通信線との差分電圧は確実に閾値以上となり、故障ノード以外のノード同士は正常に通信を行うことができる。
このように、請求項6の通信妨害防止装置によれば、支線を成す第2通信線が断線した故障ノードのみを送信不能とし、他のノードには、故障ノードに妨害されることなく正常に通信を行わせることができる。
また、この通信妨害防止装置によれば、通信システムにおいて、ある特定ノードと他の複数のノードとが通信できなくなった場合に、接続手段を機能させ、その状態で、特定ノードと通信不能な他のノードの数が減少したならば、何れかのノードの支線のうち、第2通信線の方が断線していると特定することができるようになる。そして更に、その際に通信が未だ不能なノードを識別すれば、そのノードの第2通信線が断線していると特定することができるようになる。
次に、請求項7の通信妨害防止装置が用いられる通信システムも、請求項5の通信妨害防止装置が用いられる通信システムと同様のものである。
そして、請求項7の通信妨害防止装置は、その通信システムにおいて、何れかのノードの支線を成す第1通信線と第2通信線との何れか一方が断線した場合に、その断線の発生した故障ノードが他のノード間の通信を妨害してしまうことを防止するためのものである。
このため、請求項7の通信妨害防止装置は、前記基準電圧よりも低い第1の一定電圧VcLを出力する第1直流電圧源と、前記基準電圧よりも高い第2の一定電圧VcHを出力する第2直流電圧源と、第1接続手段及び第2接続手段とを備えている。
そして、第1接続手段は、第1直流電圧源の出力端子を、幹線を成す第2通信線に接続させることにより、その第2通信線の電圧を第1の一定電圧VcLに固定すると共に、各ノードに備えられた通信回路が第1通信線に前記基準電圧よりも高い方の電圧を出力しない場合の該第1通信線の電圧(レセッシブ状態用電圧)を第1の一定電圧VcLにシフトさせる。
また、第2接続手段は、第2直流電圧源の出力端子を、幹線を成す第1通信線に接続させることにより、その第1通信線の電圧を第2の一定電圧VcHに固定すると共に、各ノードに備えられた通信回路が第2通信線に前記基準電圧よりも低い方の電圧を出力しない場合の該第2通信線の電圧(レセッシブ状態用電圧)を第2の一定電圧VcHにシフトさせる。
更に、各ノードに備えられた通信回路から第1通信線に出力される電圧のうち、前記基準電圧よりも高い方の出力電圧をVHとすると、第1の一定電圧VcLは、第1接続手段が機能した場合のVHよりも前記閾値以上低い値に設定されており、また、各ノードに備えられた通信回路から第2通信線に出力される電圧のうち、前記基準電圧よりも低い方の出力電圧をVLとすると、第2の一定電圧VcHは、第2接続手段が機能した場合のVLよりも前記閾値以上高い値に設定されている。
このため、何れかのノードの支線を成す第1通信線が断線している状態で、第1接続手段を機能させれば、請求項5の通信妨害防止装置と同じ効果が得られる。また、何れかのノードの支線を成す第2通信線が断線している状態で、第2接続手段を機能させれば、請求項6の通信妨害防止装置と同じ効果が得られる。
よって、請求項7の通信妨害防止装置によれば、何れかのノードの支線を成す第1通信線と第2通信線との何れが断線しても、その故障ノードを送信不能とし、他のノードには正常に通信を行わせることができるようになる。
また、この通信妨害防止装置によれば、通信システムにおいて、ある特定ノードと他の複数のノードとが通信できなくなった場合に、第1接続手段と第2接続手段との何れかを機能させて、特定ノードと通信不能な他のノードの数が減少したか否かを判定し、通信不能な他のノードの数が減少した場合に機能していたのが第1接続手段ならば、何れかのノードの支線のうち、第1通信線の方が断線していると特定することができ、逆に、通信不能な他のノードの数が減少した場合に機能していたのが第2接続手段ならば、何れかのノードの支線のうち、第2通信線の方が断線していると特定することができる。そして更に、通信不能な他のノードの数が減少した場合に、通信が未だ不能なノードを識別すれば、断線が発生しているノードを特定することができる。よって、断線した方の線と部位とを特定することができる。
ところで、請求項1〜7の通信妨害防止装置は、請求項8に記載のように、伝送路に着脱可能に構成することができる。この構成によれば、通信妨害防止装置が必要な場合にだけ、その通信妨害防止装置を伝送路に取り付けて用いることができるようになる。また、この場合、例えば、通信妨害防止装置を、特定の支線に着脱可能なノードに内蔵しておき、そのノードが支線に接続されることで通信妨害防止装置の伝送路への装着がなされるように構成することもできる。
次に、請求項9のノードが用いられる通信システムは、請求項2の通信妨害防止装置が用いられる通信システムと同様のものである。
そして、請求項9のノードは、請求項2の通信妨害防止装置を備えており、他の複数のノードと通信ができない場合に、前記接続手段(請求項2の通信妨害防止装置に備えられた接続手段)を機能させ、その状態で、通信不能な他のノードの数が減少したならば、未だ通信不能なノードの支線を成す第1通信線が断線していると判定するように構成されている。
このようなノードによれば、他のノードの支線のうち、第1通信線の方が断線したことと、その断線が発生したノードとを検出することができる。
次に、請求項10のノードが用いられる通信システムは、請求項3の通信妨害防止装置が用いられる通信システムと同様のものである。
そして、請求項10のノードは、請求項3の通信妨害防止装置を備えており、他の複数のノードと通信ができない場合に、前記接続手段(請求項3の通信妨害防止装置に備えられた接続手段)を機能させ、その状態で、通信不能な他のノードの数が減少したならば、未だ通信不能なノードの支線を成す第2通信線が断線していると判定するように構成されている。
このようなノードによれば、他のノードの支線のうち、第2通信線の方が断線したことと、その断線が発生したノードとを検出することができる。
次に、請求項11のノードが用いられる通信システムは、請求項4の通信妨害防止装置が用いられる通信システムと同様のものである。
そして、請求項11のノードは、請求項4の通信妨害防止装置と判定手段とを備えている。
そして、判定手段は、他の複数のノードと通信ができない場合に、前記接続手段(請求項4の通信妨害防止装置に備えられた接続手段)を機能させると共に、前記直流電圧源(請求項4の通信妨害防止装置に備えられた直流電圧源)の出力電圧を前記第1電圧と前記第2電圧とのうちの一方に設定して、通信不能な他のノードの数が減少したか否かを判定し、通信不能な他のノードの数が減少しなければ、前記直流電圧源の出力電圧を前記第1電圧と前記第2電圧とのうちの他方に設定して、通信不能な他のノードの数が減少したか否かを判定する。
そして更に、請求項11のノードは、判定手段により通信不能な他のノードの数が減少したと判定された場合の直流電圧源の出力電圧が第1電圧ならば、その際に未だ通信不能なノードの支線を成す第1通信線が断線していると判定し、また、判定手段により通信不能な他のノードの数が減少したと判定された場合の直流電圧源の出力電圧が第2電圧ならば、その際に未だ通信不能なノードの支線を成す第2通信線が断線していると判定するように構成されている。
このようなノードによれば、他のノードの支線の一方が断線した場合に、断線したのが第1通信線と第2通信線との何れであるかと、その断線が発生したノードとを検出することができる。
次に、請求項12のノードが用いられる通信システムは、請求項2の通信妨害防止装置が用いられる通信システムと同様のものである。
そして、請求項12のノードは、請求項2の通信妨害防止装置を備えており、通信エラーの頻度が規定値以上になった場合に前記接続手段(請求項2の通信妨害防止装置に備えられた接続手段)を機能させ、通信エラーの頻度が減少したならば、前記接続手段を機能させ続けるように構成されている。
このようなノードによれば、他の何れかのノードの支線のうち、第1通信線の方が断線して、その故障ノードの妨害により通信エラーが頻発した場合に、その故障ノードを送信不能にして、自ノードを含む正常なノード間での通信を継続することができる。
次に、請求項13のノードが用いられる通信システムは、請求項3の通信妨害防止装置が用いられる通信システムと同様のものである。
そして、請求項13のノードは、請求項3の通信妨害防止装置を備えており、通信エラーの頻度が規定値以上になった場合に前記接続手段(請求項3の通信妨害防止装置に備えられた接続手段)を機能させ、通信エラーの頻度が減少したならば、前記接続手段を機能させ続けるように構成されている。
このようなノードによれば、他の何れかのノードの支線のうち、第2通信線の方が断線して、その故障ノードの妨害により通信エラーが頻発した場合に、その故障ノードを送信不能にして、自ノードを含む正常なノード間での通信を継続することができる。
次に、請求項14のノードが用いられる通信システムは、請求項4の通信妨害防止装置が用いられる通信システムと同様のものである。
そして、請求項14のノードは、請求項4の通信妨害防止装置と、第1制御手段及び第2制御手段とを備えている。
そして、第1制御手段は、通信エラーの頻度が規定値以上になった場合に、前記接続手段(請求項4の通信妨害防止装置に備えられた接続手段)を機能させると共に、前記直流電圧源(請求項4の通信妨害防止装置に備えられた直流電圧源)の出力電圧を前記第1電圧と前記第2電圧とのうちの一方に設定して、通信エラーの頻度が減少したか否かを判定し、通信エラーの頻度が減少したと判定したならば、前記接続手段を機能させ続けると共に、前記直流電圧源の出力電圧を現在の設定値に保持する。
また、第2制御手段は、第1制御手段により、通信エラーの頻度が減少したと判定されなかった場合に、前記接続手段を機能させると共に、前記直流電圧源の出力電圧を前記第1電圧と前記第2電圧とのうちの他方に設定して、通信エラーの頻度が減少したか否かを判定し、通信エラーの頻度が減少したと判定したならば、前記接続手段を機能させ続けると共に、前記直流電圧源の出力電圧を現在の設定値に保持する。
このようなノードによれば、他の何れかのノードの支線のうち、第1通信線と第2通信線とのどちらかが断線して、その故障ノードの妨害により通信エラーが頻発した場合に、その故障ノードを送信不能にして、自ノードを含む正常なノード間での通信を継続することができる。
次に、請求項15のノードが用いられる通信システムは、請求項5の通信妨害防止装置が用いられる通信システムと同様のものである。
そして、請求項15のノードは、請求項5の通信妨害防止装置を備えており、他の複数のノードと通信ができない場合に、前記接続手段(請求項5の通信妨害防止装置に備えられた接続手段)を機能させ、その状態で、通信不能な他のノードの数が減少したならば、未だ通信不能なノードの支線を成す第1通信線が断線していると判定するように構成されている。
このようなノードによれば、他のノードの支線のうち、第1通信線の方が断線したことと、その断線が発生したノードとを検出することができる。
次に、請求項16のノードが用いられる通信システムは、請求項6の通信妨害防止装置が用いられる通信システムと同様のものである。
そして、請求項16のノードは、請求項6の通信妨害防止装置を備えており、他の複数のノードと通信ができない場合に、前記接続手段(請求項6の通信妨害防止装置に備えられた接続手段)を機能させ、その状態で、通信不能な他のノードの数が減少したならば、未だ通信不能なノードの支線を成す第2通信線が断線していると判定するように構成されている。
このようなノードによれば、他のノードの支線のうち、第2通信線の方が断線したことと、その断線が発生したノードとを検出することができる。
次に、請求項17のノードが用いられる通信システムは、請求項7の通信妨害防止装置が用いられる通信システムと同様のものである。
そして、請求項17のノードは、請求項7の通信妨害防止装置と判定手段とを備えている。
そして、判定手段は、他の複数のノードと通信ができない場合に、前記第1接続手段と前記第2接続手段とのうちの一方を機能させて、通信不能な他のノードの数が減少したか否かを判定し、通信不能な他のノードの数が減少しなければ、前記第1接続手段と前記第2接続手段とのうちの他方を機能させて、通信不能な他のノードの数が減少したか否かを判定する。
そして更に、請求項17のノードは、判定手段により通信不能な他のノードの数が減少したと判定された場合に機能しているのが第1接続手段ならば、その際に未だ通信不能なノードの支線を成す第1通信線が断線していると判定し、また、判定手段により通信不能な他のノードの数が減少したと判定された場合に機能しているのが第2接続手段ならば、その際に未だ通信不能なノードの支線を成す第2通信線が断線していると判定するように構成されている。
このようなノードによれば、他のノードの支線の一方が断線した場合に、断線したのが第1通信線と第2通信線との何れであるかと、その断線が発生したノードとを検出することができる。
次に、請求項18のノードが用いられる通信システムは、請求項5の通信妨害防止装置が用いられる通信システムと同様のものである。
そして、請求項18のノードは、請求項5の通信妨害防止装置を備えており、通信エラーの頻度が規定値以上になった場合に前記接続手段(請求項5の通信妨害防止装置に備えられた接続手段)を機能させ、通信エラーの頻度が減少したならば、前記接続手段を機能させ続けるように構成されている。
このようなノードによれば、他の何れかのノードの支線のうち、第1通信線の方が断線して、その故障ノードの妨害により通信エラーが頻発した場合に、その故障ノードを送信不能にして、自ノードを含む正常なノード間での通信を継続することができる。
次に、請求項19のノードが用いられる通信システムは、請求項6の通信妨害防止装置が用いられる通信システムと同様のものである。
そして、請求項19のノードは、請求項6の通信妨害防止装置を備えており、通信エラーの頻度が規定値以上になった場合に前記接続手段(請求項6の通信妨害防止装置に備えられた接続手段)を機能させ、通信エラーの頻度が減少したならば、前記接続手段を機能させ続けるように構成されている。
このようなノードによれば、他の何れかのノードの支線のうち、第2通信線の方が断線して、その故障ノードの妨害により通信エラーが頻発した場合に、その故障ノードを送信不能にして、自ノードを含む正常なノード間での通信を継続することができる。
次に、請求項20のノードが用いられる通信システムは、請求項7の通信妨害防止装置が用いられる通信システムと同様のものである。
そして、請求項20のノードは、請求項7の通信妨害防止装置と、第1制御手段及び第2制御手段とを備えている。
そして、第1制御手段は、通信エラーの頻度が規定値以上になった場合に、前記第1接続手段と前記第2接続手段とのうちの一方(以下、一方の接続手段という)を機能させて、通信エラーの頻度が減少したか否かを判定し、通信エラーの頻度が減少したと判定したならば、前記一方の接続手段を機能させ続ける。
また、第2制御手段は、第1制御手段により、通信エラーの頻度が減少したと判定されなかった場合に、前記第1接続手段と前記第2接続手段とのうちの他方(以下、他方の接続手段という)を機能させて、通信エラーの頻度が減少したか否かを判定し、通信エラーの頻度が減少したと判定したならば、前記他方の接続手段を機能させ続ける。
このようなノードによれば、他の何れかのノードの支線のうち、第1通信線と第2通信線とのどちらかが断線して、その故障ノードの妨害により通信エラーが頻発した場合に、その故障ノードを送信不能にして、自ノードを含む正常なノード間での通信を継続することができる。
一方、請求項1〜7の何れかの通信妨害防止装置を備えた通信システムによれば、その各通信妨害防止装置について述べた効果が得られる通信システムを構成することができる。
また、請求項9〜20の何れかのノードを備えた通信システムによれば、その各ノードについて述べた効果が得られる通信システムとすることができる。
また、通信システムが車載通信システムであるならば、請求項1〜7の通信妨害防止装置は、請求項23に記載のように、車両用故障診断装置に設けても良い。そして、この場合、例えば、車両用故障診断装置を、請求項9〜11,15〜17のノードのように構成すれば、その各ノードについて述べた効果が得られる車両用故障診断装置とすることができる。
また、通信システムが車載通信システムであるならば、請求項1〜7の通信妨害防止装置は、請求項24に記載のように、ノードである車載装置の何れかに設けても良い。そして、この場合、例えば、車載装置を、請求項9〜20のノードのように構成すれば、その各ノードについて述べた効果が得られる車載装置とすることができる。
尚、本発明において、通信システムの通信方式としては、ISO11898−1で規定されたCANのうち、ISO11898−2で規定された通信方式が考えられる。
以下に、本発明が適用された実施形態の通信システムについて説明する。
尚、本実施形態の通信システムは、前述した図12と同様の車載通信システムであり、ISO11898−1で規定されたCANのうち、トランシーバがISO11898−2で規定された通信システムである。このため、以下では、図12と異なる部分について説明する。また、後述する各図において、図12に示したものと同じ構成要素については、同一の符号を付しているため、詳細な説明は省略する。
[第1実施形態]
図1に示すように、第1実施形態の通信システムは、図12(A)に示した通信システムと比較すると、幹線1から支線32が伸びている。
そして、その支線32には、ノードとしての車両用故障診断装置(以下単に、故障診断装置という)12が着脱可能になっている。つまり、図示は省略しているが、支線32の先端にはコネクタが設けられており、その車両側のコネクタに、故障診断装置12から伸びたコネクタを嵌合させることにより、故障診断装置12が支線32の先端にノードの1つとして接続されるようになっている。尚、本実施形態において、故障診断装置12以外のノード200〜202は、車両の各部を制御するために車両に搭載されたECU(電子制御装置)である。
故障診断装置12には、当該装置12の制御を司る制御部としてのマイコン300と、図12(B)に示したトランシーバ5と、通信妨害防止装置10とが備えられている。
通信妨害防止装置10は、故障診断装置12以外のノード200〜202が接続された支線2〜4の片方(第1通信線20と第2通信線21との何れか一方)が断線した場合に、その断線の発生した故障ノードが他の正常なノード間の通信を妨害してしまうことを防止するための回路である。
そして、通信妨害防止装置10は、出力電圧が可変の直流電圧源(可変直流電圧源)100と、その直流電圧源100の出力端子に一端が接続された第1抵抗器111及び第2抵抗器112と、オンすることで、第1抵抗器111の他端を支線32のうちの第1通信線20に接続させると共に、第2抵抗器112の他端を支線32のうちの第2通信線21に接続させるスイッチ113とを備えている。
直流電圧源100の出力電圧は、マイコン300からの指令により、前述した基準電圧(標準で2.5V)よりも前述の閾値(0.9V)以上低い第1電圧VoLと、基準電圧よりも閾値以上高い第2電圧VoHとに切り替えられるようになっている。
尚、本実施形態において、基準電圧の規格範囲は2V〜3Vであるため、第1電圧VoLは、その基準電圧の最小値(2V)よりも0.9V以上低い値(ここでは1V)に設定されており、第2電圧VoHは、その基準電圧の最大値(3V)よりも0.9V以上高い値(ここでは4V)に設定されている。
また、直流電圧源100は、例えば、図2(A)〜(D)の何れかに示すように構成することができる。
まず図2(A)は、一定の電源電圧とグランドラインとの間に抵抗比が可変の可変抵抗器100aを設けることで、直流電圧源100を構成した例である。
つまり、可変抵抗器100aでは、電圧を出力するための電圧出力端子と、電源電圧に接続された端子との間の抵抗値をRaとし、電圧出力端子と、グランドラインに接続された端子との間の抵抗値をRbとすると、RaとRbとの比がマイコン300により変更可能になっている。そして、RaとRbとの比(即ち、分圧比)が変更されることにより、電圧出力端子から出力される電圧が、第1電圧VoLと第2電圧VoHとに切り替えられるようになっている。
次に図2(B)は、出力電圧がマイコン300からの指令に応じて変更可能な直流電源回路100bを、直流電圧源100として用いる例である。
次に図2(C)は、第1電圧VoLを出力する電源100cと、第2電圧VoHを出力する電源100dと、その両電源100c,100dの何れか一方の出力電圧をマイコン300からの指令に応じて選択して出力するスイッチ100eとから、直流電圧源100を構成した例である。
次に図2(D)は、D/Aコンバータ100fと、そのD/Aコンバータ100fの出力電圧を出力端子から出力させるインピーダンス変換用のバッファ100gとから、直流電圧源100を構成した例である。つまり、この構成では、D/Aコンバータ100fの出力電圧がマイコン300からの指令に応じて第1電圧VoLと第2電圧VoHとに切り替えられることとなる。
一方、通信妨害防止装置10において、スイッチ113は、マイコン300からの指令によってオン/オフされる。そして、スイッチ113がオンすると、直流電圧源100の出力端子が、第1抵抗器111を介して支線32の第1通信線20(延いては、幹線1の第1通信線20)に接続されると共に、直流電圧源100の出力端子が、第2抵抗器112を介して支線32の第2通信線21(延いては、幹線1の第2通信線21)に接続されることとなる。
また、第1抵抗器111と第2抵抗器112は抵抗値が同じものである。そして、その抵抗値は、トランシーバ5内のプルアップ抵抗R1,R3の抵抗値よりも十分に小さい値に設定されている。具体的には、プルアップ抵抗R1,R3の抵抗値が数百kΩ(例えば300kΩ)であるのに対して、第1抵抗器111と第2抵抗器112の抵抗値は、それの数千分の一であり、例えば120Ω程度である
次に、通信妨害防止装置10の作用について、図3を用い説明する。
例えば図1のように、ノード201の支線3のうち、第2通信線(CAN−Lライン)21の方が断線したとする。
そして、その状態で、直流電圧源100の出力電圧を第2電圧VoH(4V)に設定すると共に、スイッチ113をオンさせれば、以下のようになる。
まず、図3(A),(B)の各上段に示すように、幹線1を成す第1通信線20と第2通信線21については、レセッシブ状態用電圧(無送信期間中又はレセッシブの信号を送出する場合の電圧)が、基準電圧(2.5V)ではなく、直流電圧源100の出力電圧である第2電圧VoH(4V)にシフトすることとなる。各通信線20,21は、第1抵抗器111と第2抵抗器112との各々によって第2電圧VoH(4V)にプルアップされるからである。
そして、図3(A)の上段に示すように、故障ノード201において、第1通信線20が接続されるCAN−H端子23の電圧は、少なくとも第2電圧VoH(4V)以上となる。なぜならば、各ノードにおいて、第1通信線20にドミナントの信号を送出する回路は、図12(B)に示したように、基準電圧よりも高い電圧を出力するトランジスタ6及びダイオードD1からなり、電流を流し出すタイプの回路である。このため、たとえ他のノードが第1通信線20にドミナントの信号を送出しても、その第1通信線20の電圧は直流電圧源100の出力電圧である第2電圧VoH(4V)より低くはならないからである。
尚、図3(A),(B)の各上段において、ドミナントの信号を送出する際の第1通信線20の電圧(ドミナント電圧)が、正常時の標準値である3.5Vより高い4Vよりも更に高くなっているのは、レセッシブ状態用電圧が正常時の基準電圧(2.5V)から第2電圧VoH(4V)に上昇したことにより、トランシーバ5におけるトランジスタ6がオンした場合の、そのトランジスタ6及びダイオードD1での電圧降下が小さくなるためである。そして、この場合、第1通信線20のドミナント電圧は、例えば4.3V程度になる。
また、図3(A)の上段に示すように、故障ノード201において、第2通信線21が接続されるCAN−L端子22の電圧は、その故障ノード201が信号の送信を行わなければ、ほぼ基準電圧(2.5V)のままとなる。その故障ノード201の支線3を成す第2通信線21は断線しており、スイッチ113による第2電圧VoHの供給及び他ノードの送信に影響を受けないからである。尚、図3(A)において、CAN−L端子22の電圧が脈動しているのは、前述した図13(B)と同様に、故障ノード201においては、CAN−H端子23の電圧変化が、トランシーバ5のプルアップ抵抗R1,R3を介してCAN−L端子22の方に若干伝わるためである。
以上のことから、故障ノード201においては、図3(A)の下段に示すように、CAN−H端子23とCAN−L端子22との差分電圧が常に閾値(0.9V)以上となる。
よって、故障ノード201は、第1通信線20と第2通信線21との差分電圧が閾値(0.9V)以上であると常に判定することとなり、その結果、常に他のノードが送信中であると判定して送信を停止することとなる。これにより、故障ノード201が送信不能となる。
一方、支線が正常な他のノード12,200,202に関しては、図3(B)に示すように、第1通信線20及び第2通信線21のレセッシブ状態用電圧が、基準電圧(2.5V)ではなく、第2電圧VoH(4V)にシフトするだけであり、両通信線20,21の差分電圧は正常時と同様に十分確保される。
つまり、支線が正常なノード12,200,202の何れかがドミナントの信号を送出した場合、第2通信線21の電圧は基準電圧(2.5V)よりも低くなり、第1通信線20の電圧は、少なくとも第2電圧VoH(4V)以上となるため、両通信線20,21の差分電圧は確実に閾値(0.9V)以上となる。よって、支線が正常なノード12,200,202同士は正常に通信を行うことができる。
このように、通信妨害防止装置10によれば、支線を成す第2通信線21が断線した故障ノードのみに常時ドミナント状態が認識されるようにして、その故障ノードを送信不能とし、支線が正常な他のノードには、故障ノードに妨害されることなく正常に通信を行わせることができる。
また例えば、ノード201の支線3のうち、第1通信線(CAN−Hライン)20の方が断線したとする。
そして、その状態で、直流電圧源100の出力電圧を第1電圧VoL(1V)に設定すると共に、スイッチ113をオンさせれば、以下のようになる。
まず、図3(C),(D)の各上段に示すように、幹線1を成す第1通信線20と第2通信線21については、レセッシブ状態用電圧が、基準電圧(2.5V)ではなく、直流電圧源100の出力電圧である第1電圧VoL(1V)にシフトすることとなる。各通信線20,21は、第1抵抗器111と第2抵抗器112との各々によって、基準電圧よりも低い第1電圧VoL(1V)にプルアップされるからである。
そして、図3(C)の上段に示すように、故障ノード201において、第2通信線21が接続されるCAN−L端子22の電圧は、少なくとも第1電圧VoL(1V)以下となる。なぜならは、各ノードにおいて、第2通信線21にドミナントの信号を送出する回路は、図12(B)に示したように、基準電圧よりも低い電圧を出力するトランジスタ7及びダイオードD2からなり、電流を引き込むタイプの回路である。このため、たとえ他のノードが第2通信線21にドミナントの信号を送出しても、その第2通信線21の電圧は直流電圧源100の出力電圧である第1電圧VoL(1V)より高くはならないからである。
尚、図3(C),(D)の各上段において、ドミナントの信号を送出する際の第2通信線21の電圧(ドミナント電圧)が、正常時の標準値である1.5Vより低い1Vよりも更に低くなっているのは、レセッシブ状態用電圧が正常時の基準電圧(2.5V)から第1電圧VoL(1V)に低下したことにより、トランシーバ5におけるトランジスタ7がオンした場合の、そのトランジスタ7及びダイオードD2での電圧降下が小さくなるためである。そして、この場合、第2通信線21のドミナント電圧は、例えば0.7V程度になる。
また、図3(C)の上段に示すように、故障ノード201において、第1通信線20が接続されるCAN−H端子23の電圧は、その故障ノード201が信号の送信を行わなければ、ほぼ基準電圧(2.5V)のままとなる。その故障ノード201の支線を成す第1通信線20は断線しており、スイッチ113による第1電圧VoLの供給及び他のノードの送信に影響を受けないからである。尚、図3(C)において、CAN−H端子23の電圧が脈動しているのは、前述した図13(C)と同様に、故障ノード201においては、CAN−L端子22の電圧変化が、トランシーバ5のプルアップ抵抗R1,R3を介してCAN−H端子23の方に若干伝わるためである。
以上のことから、故障ノード201においては、図3(C)の下段に示すように、CAN−H端子23とCAN−L端子22との差分電圧が常に閾値(0.9V)以上となる。
よって、故障ノード201は、第1通信線20と第2通信線21との差分電圧が閾値(0.9V)以上であると常に判定することとなり、その結果、常に他のノードが送信中であると判定して送信を停止することとなる。これにより、故障ノード201が送信不能となる。
一方、支線が正常な他のノード12,200,202に関しては、図3(D)に示すように、第1通信線20及び第2通信線21のレセッシブ状態用電圧が、基準電圧(2.5V)ではなく、第1電圧VoL(1V)にシフトするだけであり、両通信線20,21の差分電圧は正常時と同様に十分確保される。
つまり、支線が正常なノード12,200,202の何れかがドミナントの信号を送出した場合、第1通信線20の電圧は基準電圧(2.5V)よりも高くなり、第2通信線21の電圧は、少なくとも第1電圧VoL(1V)以下となるため、両通信線20,21の差分電圧は確実に閾値(0.9V)以上となる。よって、支線が正常なノード12,200,202同士は正常に通信を行うことができる。
このように、通信妨害防止装置10によれば、支線を成す第1通信線20が断線した故障ノードのみに常時ドミナント状態が認識されるようにして、その故障ノードを送信不能とし、支線が正常な他のノードには、故障ノードに妨害されることなく正常に通信を行わせることができる。
次に、故障診断装置12で実行される処理について、図4のフローチャートに沿って説明する。尚、図4の処理は、故障診断装置12が他の各ノード200〜202と通信して車両各部の故障診断を行う際に、マイコン300により実行される。
図4の処理が開始されると、まずS110にて、他の各ノード200〜202と通信して、その各ノード200〜202から故障診断情報(以下、ダイアグ情報という)を取得する。尚、ノード200〜202の各々は、故障を検知すると、その故障を示すダイアグ情報をメモリに記憶するようになっており、また、故障診断装置12からのダイアグ情報要求を受信すると、自身のメモリに記憶されているダイアグ情報を故障診断装置12へ送信するようになっている。このため、S110では、各ノード200〜202にダイアグ情報要求を送信し、それの応答としてのダイアグ情報を受信する、といった処理を行う。
次に、S120にて、ダイアグ情報を取得できないノード(即ち、通信できないノードであり、以下、通信不能ノードという)の数が、複数であるか、1つであるか、0であるかを判定する。
そして、通信不能ノードの数が0である場合(即ち、全てのノードからダイアグ情報を取得できた場合)には、S130にて、正常と判断する。
また、通信不能ノードの数が1である場合には、S140にて、その1つの通信不能ノードが故障していると判断する。
尚、ノードが送信するデータには、そのノードの識別情報が含まれている。このため、故障診断装置12では、他のノードからのダイアグ情報を受信した場合に、そのダイアグ情報がどのノードから送信されたものであるかを上記識別情報に基づき識別する。そして、故障診断装置12では、ダイアグ情報を取得できたノード以外のノードが、通信不能ノードであると特定することができる。
一方、通信不能ノードの数が複数である場合(換言すれば、複数のノードと通信ができない場合)には、S150に進む。
S150では、直流電圧源100の出力電圧を第2電圧VoH(4V)に設定すると共に、スイッチ113をオンすることにより、通信線20,21に4Vを印加する。そして更に、その状態で、S110と同様に、他の各ノード200〜202と通信して、その各ノード200〜202からダイアグ情報を取得する。つまり、再び他のノード200〜202と送受信できるか否かを確認する。
そして、次のS160にて、ダイアグ情報を取得できない通信不能ノードの数が減少したか否かを判定する。
ここで、通信不能ノードの数が減少した場合(S160:YES)には、S170に進んで、未だダイアグ情報を取得できない通信不能ノードの支線のうち、第2通信線(CAN−Lライン)21の方が断線していると判定する。つまり、直流電圧源100の出力電圧を第2電圧VoH(4V)に設定してスイッチ113をオンしたことにより、通信不能なノードの数が減少したということは、何れかのノードの支線を成す第2通信線21が断線していて、そのノードが他のノード間の通信を妨害していたと考えられる。このため、S170では、未だダイアグ情報を取得できない通信不能ノードの支線を成す第2通信線21が断線していると判断している。
また、S160にて、通信不能ノードの数が減少しないと判定した場合(S160:NO)には、S180に移行する。
S180では、直流電圧源100の出力電圧を第1電圧VoL(1V)に設定すると共に、スイッチ113をオンすることにより、通信線20,21に1Vを印加する。そして更に、その状態で、S110と同様に、他の各ノード200〜202と通信して、その各ノード200〜202からダイアグ情報を取得する。つまり、再び他のノード200〜202と送受信できるか否かを確認する。
そして、次のS190にて、ダイアグ情報を取得できない通信不能ノードの数が減少したか否かを判定する。
ここで、通信不能ノードの数が減少した場合(S190:YES)には、S200に進んで、未だダイアグ情報を取得できない通信不能ノードの支線のうち、第1通信線(CAN−Hライン)20の方が断線していると判定する。つまり、直流電圧源100の出力電圧を第1電圧VoL(1V)に設定してスイッチ113をオンしたことにより、通信不能なノードの数が減少したということは、何れかのノードの支線を成す第1通信線20が断線していて、そのノードが他のノード間の通信を妨害していたと考えられる。このため、S200では、未だダイアグ情報を取得できない通信不能ノードの支線を成す第1通信線20が断線していると判断している。
また、S190にて、通信不能ノードの数が減少しないと判定した場合(S190:NO)には、S210に移行して、支線の断線以外の故障が発生していると判断する。
尚、S150〜S170の処理と、S180〜S200の処理は、順番を入れ替えても良い。
つまり、故障診断装置12では、他の複数のノードと通信ができない場合に(S120:複数有り)、スイッチ113をオンすると共に、直流電圧源100の出力電圧を第1電圧VoLと第2電圧VoHとのうちの一方に設定して、通信不能ノードの数が減少したか否かを判定し(S150,S160)、通信不能ノードの数が減少しなければ(S160:NO)、直流電圧源100の出力電圧を第1電圧VoLと第2電圧VoHとのうちの他方に設定して、通信不能ノードの数が減少したか否かを判定するようになっている(S180,S190)。
そして、通信不能ノードの数が減少したと判定した場合の直流電圧源100の出力電圧が第1電圧VoLならば(S190:YES)、その際に未だ通信不能なノードの支線を成す第1通信線20が断線していると判定し(S200)、また、通信不能ノードの数が減少したと判定した場合の直流電圧源100の出力電圧が第2電圧VoHならば(S160:YES)、その際に未だ通信不能なノードの支線を成す第2通信線21が断線していると判定している(S170)。
このような故障診断装置12によれば、ECUであるノード200〜202の支線の一方が断線した場合に、断線したのが第1通信線20と第2通信線21との何れであるかと、その断線が発生したノードとを、自動的に検出することができる。
尚、本実施形態では、スイッチ113が請求項2〜4の接続手段に相当している。また、図4におけるS150,S160,S180,S190の処理が、請求項11の判定手段に相当している。
一方、上記実施形態において、直流電圧源100が第1電圧VoL(1V)のみを出力するようにし、更に、図4の処理のうち、S150〜S170の処理を削除しても良い。このように変形しても、ノード200〜202の支線のうち、第1通信線20の方が断線したことと、その断線が発生したノードとを、自動的に検出することができる。
また、上記実施形態において、直流電圧源100が第2電圧VoH(4V)のみを出力するようにし、更に、図4の処理のうち、S180〜S200の処理を削除しても良い。このように変形しても、ノード200〜202の支線のうち、第2通信線21の方が断線したことと、その断線が発生したノードとを、自動的に検出することができる。
また、上記実施形態では、故障診断装置12に通信妨害防止装置10を組み込んだが、通信妨害防止装置10は単独の装置として構成することもできる。そして、この場合、通信妨害防止装置10は、故障診断装置12と同様に、コネクタを介して、幹線1(詳しくは、幹線1から伸びた支線)に着脱可能に構成することができる。また、この場合、スイッチ113を省略することもできる。つまり、通信妨害防止装置10をコネクタを介して幹線1から伸びた支線に接続すれば、その時点で、第1抵抗器111及び第2抵抗器112の直流電圧源100側とは反対側の各端部が、通信線20,21の各々に接続されるように構成することもできる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態の通信システムについて説明する。
図5に示すように、第2実施形態の通信システムは、第1実施形態の通信システムと比較すると、以下の点が異なっている。
まず、幹線1から伸びた支線33に、ノードとしてのECU13が接続されている。尚、ECU13も、他のノード200〜202と同様に、車両の各部を制御するものである。
そして、そのECU13には、第1実施形態の故障診断装置12と同様に、当該ECU13の制御を司る制御部としてのマイコン300と、トランシーバ5と、通信妨害防止装置10とが備えられている。このため、ECU13においても、スイッチ113がオンすると、直流電圧源100の出力端子が、第1抵抗器111を介して支線33の第1通信線20(延いては、幹線1の第1通信線20)に接続されると共に、直流電圧源100の出力端子が、第2抵抗器112を介して支線33の第2通信線21(延いては、幹線1の第2通信線21)に接続される。
次に、ECU13で実行される処理について、図6のフローチャートに沿って説明する。尚、図6の処理は、ECU13が他のノード200〜202と通信して車両各部の制御を行う際に、マイコン300により実行される。
図6の処理が開始されると、まずS310にて、スイッチ113をオフした通常の状態(即ち、通信妨害防止装置10を機能させない状態)で他のノード200〜202と通信する。
次に、S320にて、通信エラーが多発しているか否かを判定する。具体的には、他のノード200〜202との通信時において、受信と送信とに失敗した通信エラーの一定時間当たりの発生回数を、通信エラーの頻度(発生頻度)として検出しており、その頻度が規定値以上か否かを判定する。
そして、通信エラーの頻度が規定値以上でなければ(S320:NO)、S310に戻って、スイッチ113をオフしたままの通信を継続するが、通信エラーの頻度が規定値以上になったならば(S320:YES)、何れかのノードの支線の一方が断線して、そのノードが正常なノード間の通信を妨害している可能性があるため、S330に進む。
S330では、直流電圧源100の出力電圧を第2電圧VoH(4V)に設定すると共に、スイッチ113をオンすることにより、通信線20,21に4Vを印加する。そして、その状態で、他の各ノード200〜202と通信すると共に、通信エラーの頻度を検出する。
次に、S340にて、通信エラーの頻度が減少したか否かを判定し、通信エラーの頻度が減少したならば、S370に移行して、スイッチ113をオンし続けると共に、直流電圧源100の出力電圧を現在の設定値(この場合には、第2電圧VoH(4V))に保持する。そして、その後は、この状態で、他のノード200〜S202との通信を行う。
よって、もし、他のノード200〜202の支線のうち、第2通信線21の方が断線して、その断線の発生した故障ノードの妨害により通信エラーが頻発した場合には、S330及びS370の処理により、その故障ノードを送信不能にして、ECU13を含む正常なノード間での通信を継続することができる。
また、S340にて、通信エラーの頻度が減少したと判定しなかった場合には、S350に進んで、直流電圧源100の出力電圧を第1電圧VoL(1V)に設定すると共に、スイッチ113をオンすることにより、通信線20,21に1Vを印加する。そして、その状態で、他の各ノード200〜202と通信すると共に、通信エラーの頻度を検出する。
次に、S360にて、通信エラーの頻度が減少したか否かを判定し、通信エラーの頻度が減少したならば、S370に移行して、スイッチ113をオンし続けると共に、直流電圧源100の出力電圧を現在の設定値(この場合には、第1電圧VoL(1V))に保持する。そして、その後は、この状態で、他のノード200〜S202との通信を行う。
よって、もし、他のノード200〜202の支線のうち、第1通信線20の方が断線して、その断線の発生した故障ノードの妨害により通信エラーが頻発した場合には、S350及びS370の処理により、その故障ノードを送信不能にして、ECU13を含む正常なノード間での通信を継続することができる。
また、S360にて、通信エラーの頻度が減少したと判定しなかった場合には、支線の断線以外の故障が発生していると判断して、S310へ戻ることにより、初期の状態(即ち、スイッチ113がオフの状態)に戻す。
このようなECU13によれば、他の何れかのノードの支線のうち、第1通信線20と第2通信線21とのどちらが断線しても、支線が断線していない正常なノード間での通信を正常に継続することができる。また、支線の断線が回復すれば、それまで支線が断線していたノードは自然に通信に参加することができる。
尚、S330の処理とS350の処理は、順番を入れ替えても良い。また、本実施形態では、S330,S340及びS370の処理が第1制御手段(請求項14)に相当し、S350,S360及びS370の処理が第2制御手段(請求項14)に相当している。
一方、上記実施形態において、直流電圧源100が第1電圧VoL(1V)のみを出力するようにし、更に、図6の処理のうち、S330,S340の処理を削除しても良い。このように変形しても、ノード200〜202の支線のうち、第1通信線20の方が断線した場合に、正常なノード間での通信を継続することができる。
また、上記実施形態において、直流電圧源100が第2電圧VoH(4V)のみを出力するようにし、更に、図6の処理のうち、S350,S360の処理を削除しても良い。このように変形しても、ノード200〜202の支線のうち、第2通信線21の方が断線した場合に、正常なノード間での通信を継続することができる。
また、ECU13にて、図4の処理が実行されるようにしても良い。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態の通信システムについて説明する。
図7に示すように、第3実施形態の通信システムは、第1実施形態の通信システムと比較すると、以下の点が異なっている。
幹線1から伸びた支線32には、故障診断装置12に代わるノードとして、故障診断装置14が着脱可能となっており、その故障診断装置14には、第1実施形態の通信妨害防止装置10に代えて、通信妨害防止装置11が備えられている。
そして、通信妨害防止装置11は、基準電圧(2.5V)よりも低い第1の一定電圧VcL(本実施形態では2V)を出力する直流電圧源120と、基準電圧(2.5V)よりも高い第2の一定電圧VcH(本実施形態では3V)を出力する直流電圧源121と、オンすることで、直流電圧源120の出力端子を、幹線1を成す第2通信線21に接続させるスイッチ123と、オンすることで、直流電圧源121の出力端子を、幹線1を成す第1通信線20に接続させるスイッチ122とを備えている。また、スイッチ122,123は、マイコン300からの指令によってオン/オフされる。
ここで、スイッチ123がオンすると、直流電圧源120の出力端子が幹線1を成す第2通信線21に抵抗を介さず接続されることとなるため、その第2通信線21の電圧は一定電圧VcL(2V)に固定される。更に、幹線を成す第1通信線20と第2通信線21との両端同士は終端抵抗30,31を介して接続されているため、スイッチ123がオンすると、第1通信線20は、終端抵抗30,31を介して直流電圧源120の出力端子に接続される。よって、その第1通信線20のレセッシブ状態用電圧が一定電圧VcL(2V)にシフトすることとなる。
同様に、スイッチ122がオンすると、直流電圧源121の出力端子が幹線1を成す第1通信線20に抵抗を介さず接続されるため、その第1通信線20の電圧は一定電圧VcH(3V)に固定される。更に、幹線1の両端には終端抵抗30,31があるため、スイッチ122がオンすると、第2通信線21は、終端抵抗30,31を介して直流電圧源121の出力端子に接続される。よって、その第2通信線21のレセッシブ状態用電圧が一定電圧VcH(3V)にシフトすることとなる。
尚、スイッチ123がオンすると、直流電圧源120の出力端子が幹線1を成す第2通信線21に抵抗器を介して接続されるように構成することもできる。つまり、その抵抗器の抵抗値が小さければ、直流電圧源120の出力端子を第2通信線21に直接接続するのと実質的に同じであるからである。同様の理由により、スイッチ122がオンすると、直流電圧源121の出力端子が幹線1を成す第1通信線20に抵抗器を介して接続されるように構成することもできる。
また、第1の一定電圧VcL(2V)について説明すると、各ノードのトランシーバ5から第1通信線20に出力される電圧のうち、基準電圧(2.5V)よりも高い方の出力電圧をVHとすると、第1の一定電圧VcLは、スイッチ123がオンした場合のVHよりも閾値(0.9V)以上低い電圧である。
つまり、スイッチ123がオンすると、第1通信線20のレセッシブ状態用電圧が基準電圧(2.5V)から第1の一定電圧VcL(2V)に下がるため、トランシーバ5におけるトランジスタ6及びダイオードD1での電圧降下が若干大きくなり、その分、VHが低下すると考えられるが、そのVHと第1の一定電圧VcLとの差が閾値(0.9V)以上となるようにしている。
また、第2の一定電圧VcH(3V)について説明すると、各ノードのトランシーバ5から第2通信線21に出力される電圧のうち、基準電圧(2.5V)よりも低い方の出力電圧をVLとすると、第2の一定電圧VcHは、スイッチ122がオンした場合のVLよりも閾値(0.9V)以上高い電圧である。
つまり、スイッチ122がオンすると、第2通信線21のレセッシブ状態用電圧が基準電圧(2.5V)から第2の一定電圧VcL(3V)に上がるため、トランシーバ5におけるトランジスタ7及びダイオードD2での電圧降下が若干大きくなり、その分、VLが上昇すると考えられるが、そのVLと第2の一定電圧VcHとの差が閾値(0.9V)以上となるようにしている。
次に、通信妨害防止装置11の作用について、図8を用い説明する。
例えば図7のように、ノード201の支線3のうち、第2通信線(CAN−Lライン)21の方が断線したとする。
そして、その状態で、スイッチ122をオンさせれば、以下のようになる。
まず、図8(A),(B)の各上段に示すように、第1通信線20は基準電圧(2.5V)よりも高い一定電圧VcH(3V)に固定されるため、たとえ故障ノード201が信号を送出しようとしても、その第1通信線20の電圧は一定電圧VcH(3V)のままとなる。
また、故障ノード201の支線3を成す第2通信線21は断線しているため、その故障ノード201が信号を送出しようとしても、幹線1を成す第2通信線21の電圧変化には影響が無い。よって、故障ノード201は送信不能となり、支線が正常な他のノード14,200,202は、故障ノード201による信号送信の影響を受けなくなる。尚、図8(A)は、故障ノード201が信号を送信しておらず、その故障ノード201のCAN−L端子22の電圧が基準電圧(2.5V)のままである状態を示している。
一方、図8(B)に示すように、支線が正常なノード14,200,202の全てが送信していない場合、或いは、そのノード14,200,202のうちの何れかがレセッシブの信号を送出する場合には、第1通信線20と第2通信線21とが同じ一定電圧VcH(3V)となる。
そして、支線が正常なノード14,200,202のうちの何れかがドミナントの信号を送出した場合、第1通信線20は一定電圧VcH(3V)のままであるが、第2通信線21の電圧は一定電圧VcH(3V)よりも閾値(0.9)以上低くなる。この場合、第2通信線21の電圧は、スイッチ122がオンした場合のVL(約1.5V)となるが、そのVLよりも一定電圧VcHは閾値以上高いためである。
よって、支線が正常なノード14,200,202の何れかがドミナントの信号を送出した場合、第1通信線20と第2通信線21との差分電圧は確実に閾値(0.9V)以上となり、故障ノード201以外のノード同士は正常に通信を行うことができる。
このように、通信妨害防止装置11によれば、スイッチ122をオンすることにより、支線を成す第2通信線21が断線した故障ノードのみを送信不能とし、支線が正常な他のノードには、故障ノードに妨害されることなく正常に通信を行わせることができる。
また例えば、ノード201の支線3のうち、第1通信線(CAN−Hライン)20の方が断線したとする。
そして、その状態で、スイッチ123をオンさせれば、以下のようになる。
まず、図8(C),(D)の各上段に示すように、第2通信線21は基準電圧(2.5V)よりも低い一定電圧VcL(2V)に固定されるため、たとえ故障ノード201が信号を送出しようとしても、その第2通信線21の電圧は一定電圧VcL(2V)のままとなる。
また、故障ノード201の支線3を成す第1通信線20は断線しているため、その故障ノード201が信号を送出しようとしても、幹線1を成す第1通信線20の電圧変化には影響が無い。よって、故障ノード201は送信不能となり、支線が正常な他のノード14,200,202は、故障ノード201による信号送信の影響を受けなくなる。尚、図8(C)は、故障ノード201が信号を送信しておらず、その故障ノード201のCAN−H端子23の電圧が基準電圧(2.5V)のままである状態を示している。
一方、図8(D)に示すように、支線が正常なノード14,200,202の全てが送信していない場合、或いは、そのノード14,200,202のうちの何れかがレセッシブの信号を送出する場合には、第1通信線20と第2通信線21とが同じ一定電圧VcL(2V)となる。
そして、支線が正常なノード14,200,202のうちの何れかがドミナントの信号を送出した場合、第2通信線21は一定電圧VcL(2V)のままであるが、第1通信線20の電圧は一定電圧VcL(2V)よりも閾値(0.9)以上高くなる。この場合、第1通信線20の電圧は、スイッチ122がオンした場合のVH(約3.5V)となるが、そのVHよりも一定電圧VcLは閾値以上低いためである。
よって、支線が正常なノード14,200,202の何れかがドミナントの信号を送出した場合、第1通信線20と第2通信線21との差分電圧は確実に閾値(0.9V)以上となり、故障ノード201以外のノード同士は正常に通信を行うことができる。
このように、通信妨害防止装置11によれば、スイッチ123をオンすることにより、支線を成す第1通信線20が断線した故障ノードのみを送信不能とし、支線が正常な他のノードには、故障ノードに妨害されることなく正常に通信を行わせることができる。
次に、故障診断装置14では、第1実施形態の故障診断装置12と比較すると、図4の処理に代えて、図9の処理が実行される。尚、図9において、図4と同じ処理については、同一のステップ番号を付しているため詳細な説明は省略する。そして、以下では、図4の処理と異なる点のみ説明する。
図9の処理では、図4のS150に代わるS155にて、スイッチ122をオンし、その状態で、S110と同様に、他の各ノード200〜202と通信して、その各ノード200〜202からダイアグ情報を取得する。また、図4のS180に代わるS185にて、スイッチ123をオンし、その状態で、S110と同様に、他の各ノード200〜202と通信して、その各ノード200〜202からダイアグ情報を取得する。
尚、S155〜S170の処理と、S185〜S200の処理は、順番を入れ替えても良い。
つまり、故障診断装置14では、他の複数のノードと通信ができない場合に(S120:複数有り)、スイッチ122,123のうちの一方をオンして、通信不能ノードの数が減少したか否かを判定し(S155,S160)、通信不能ノードの数が減少しなければ(S160:NO)、スイッチ122,123のうちの他方をオンして、通信不能ノードの数が減少したか否かを判定するようになっている(S185,S190)。
そして、通信不能ノードの数が減少したと判定した場合にオンしているのがスイッチ123ならば(S190:YES)、その際に未だ通信不能なノードの支線を成す第1通信線20が断線していると判定し(S200)、また、通信不能ノードの数が減少したと判定した場合にオンしているのがスイッチ122ならば(S160:YES)、その際に未だ通信不能なノードの支線を成す第2通信線21が断線していると判定している(S170)。
このような故障診断装置14によっても、第1実施形態の故障診断装置12と同じ効果が得られる。
尚、本実施形態では、直流電圧源120が請求項5の直流電圧源又は請求項7の第1直流電圧源に相当し、直流電圧源121が請求項6の直流電圧源又は請求項7の第2直流電圧源に相当している。そして、スイッチ123が請求項5の接続手段又は請求項7の第1接続手段に相当し、スイッチ122が請求項6の接続手段又は請求項7の第2接続手段に相当している。また、図9におけるS155,S160,S185,S190の処理が、請求項17の判定手段に相当している。
一方、上記実施形態において、直流電圧源121及びスイッチ122を削除すると共に、図9の処理のうち、S155〜S170の処理を削除しても良い。このように変形しても、ノード200〜202の支線のうち、第1通信線20の方が断線したことと、その断線が発生したノードとを、自動的に検出することができる。
また、上記実施形態において、直流電圧源120及びスイッチ123を削除すると共に、図9の処理のうち、S185〜S200の処理を削除しても良い。このように変形しても、ノード200〜202の支線のうち、第2通信線21の方が断線したことと、その断線が発生したノードとを、自動的に検出することができる。
また、上記実施形態では、故障診断装置14に通信妨害防止装置11を組み込んだが、通信妨害防止装置11は単独の装置として構成することもできる。そして、この場合、通信妨害防止装置11は、故障診断装置14と同様に、コネクタを介して、幹線1(詳しくは、幹線1から伸びた支線)に着脱可能に構成することができる。更に、この場合、スイッチ122,123は、例えば手動でオン/オフさせるように構成することができる。
また、上記実施形態において、直流電圧源120の出力電圧VcLを、基準電圧(2.5V)よりも閾値(0.9V)以上低い電圧に設定し、直流電圧源121の出力電圧VcHを、基準電圧(2.5V)よりも閾値(0.9V)以上高い電圧に設定すれば、第1実施形態と同様に、支線の一方が断線した故障ノードに対して、常に他のノードが送信中である(伝送路がドミナント状態である)と判定させることができる。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態の通信システムについて説明する。
図10に示すように、第4実施形態の通信システムは、第2実施形態の通信システムと比較すると、以下の点が異なっている。
まず、幹線1から伸びた支線33に、ECU13に代わるノードとして、ECU15が接続されており、そのECU15には、通信妨害防止装置10に代えて、第3実施形態で説明した通信妨害防止装置11が備えられている。
そして更に、ECU15では、図6の処理に代えて、図11処理が実行される。尚、図11において、図6と同じ処理については、同一のステップ番号を付しているため詳細な説明は省略する。そして、以下では、図6の処理と異なる点のみ説明する。
図11の処理では、図6のS330に代わるS335にて、スイッチ122をオンし、その状態で、他の各ノード200〜202と通信すると共に、通信エラーの頻度を検出する。そして、次のS340にて、通信エラーの頻度が減少したと判定したならば、S370に代わるS375に移行して、スイッチ122のオン状態を維持し、その後は、この状態で、他のノード200〜S202との通信を行う。
よって、もし、他のノード200〜202の支線のうち、第2通信線21の方が断線して、その断線の発生した故障ノードの妨害により通信エラーが頻発した場合には、S335及びS375の処理により、その故障ノードを送信不能にして、ECU15を含む正常なノード間での通信を継続することができる。
また、図11の処理では、図6のS350に代わるS355にて、スイッチ123をオンし、その状態で、他の各ノード200〜202と通信すると共に、通信エラーの頻度を検出する。そして、次のS360にて、通信エラーの頻度が減少したと判定したならば、S370に代わるS375に移行して、スイッチ123のオン状態を維持し、その後は、この状態で、他のノード200〜S202との通信を行う。
よって、もし、他のノード200〜202の支線のうち、第1通信線20の方が断線して、その断線の発生した故障ノードの妨害により通信エラーが頻発した場合には、S355及びS375の処理により、その故障ノードを送信不能にして、ECU15を含む正常なノード間での通信を継続することができる。
そして、このようなECU15によれば、第2実施形態のECU13と同じ効果が得られる。
尚、S335の処理とS355の処理は、順番を入れ替えても良い。また、本実施形態では、S335,S340及びS375の処理が第1制御手段(請求項20)に相当し、S355,S360及びS375の処理が第2制御手段(請求項20)に相当している。
一方、上記実施形態において、直流電圧源121及びスイッチ122を削除すると共に、図11の処理のうち、S335,S340の処理を削除しても良い。このように変形しても、ノード200〜202の支線のうち、第1通信線20の方が断線した場合に、正常なノード間での通信を継続することができる。
また、上記実施形態において、直流電圧源120及びスイッチ123を削除すると共に、図11の処理のうち、S355,S360の処理を削除しても良い。このように変形しても、ノード200〜202の支線のうち、第2通信線21の方が断線した場合に、正常なノード間での通信を継続することができる。
また、ECU15にて、図9の処理が実行されるようにしても良い。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
例えば、支線の一方の断線が発生するノードが1つのみであると想定するのであれば、図4及び図9におけるS160とS190との各々では、通信不能ノードが1つになったか否か(1つにまで減少したか否か)を判定し、通信不能ノードが1つになったならば、S170又はS200へ移行するようにしても良い。
また、本発明は、車両用以外の通信システムに対しても適用可能である。
第1実施形態の通信システムを表す構成図である。 出力電圧が可変の直流電圧源の構成例を表す説明図である。 第1実施形態の通信妨害防止装置の作用を表す説明図である。 第1実施形態の故障診断装置で実行される処理を表すフローチャートである。 第2実施形態の通信システムを表す構成図である。 第2実施形態のECUで実行される処理を表すフローチャートである。 第3実施形態の通信システムを表す構成図である。 第3実施形態の通信妨害防止装置の作用を表す説明図である。 第3実施形態の故障診断装置で実行される処理を表すフローチャートである。 第4実施形態の通信システムを表す構成図である。 第4実施形態のECUで実行される処理を表すフローチャートである。 通信システムの具体例を表す構成図である。 従来技術の問題を説明するためのタイムチャートである。
符号の説明
1…幹線、2〜4,32,33…支線、5…トランシーバ(通信回路)、6…ハイ側トランジスタ、7…ロー側トランジスタ、8…ドライバ、9…レシーバ、10,11…通信妨害防止装置、12,14…故障診断装置、13,15…ECU、20…第1通信線、21…第2通信線、22…CAN−L端子、23…CAN−H端子、30,31…終端抵抗、100,120,121…直流電圧源、111…第1抵抗器、112…第2抵抗器、113,122,123…スイッチ、200,201,202…ノード、300…マイコン

Claims (24)

  1. ネットワークを構成する伝送路が、第1通信線と第2通信線とからなる差動2線式通信線であると共に、その伝送路として、幹線と該幹線からそれぞれ分岐した複数の支線とを備え、更に、その各支線にノードが接続される通信システムに用いられ、
    何れかのノードの支線を成す第1通信線と第2通信線との何れか一方が断線した場合に、その断線の発生したノードが他のノード間の通信を妨害してしまうことを防止するための通信妨害防止装置であって、
    複数のノードのうち、前記断線の発生したノードのみが送信不能となり、他のノードは送受信可能となる特定電圧を、前記幹線に印加可能に構成されていること、
    を特徴とする通信妨害防止装置。
  2. ネットワークを構成する伝送路が、データの送信時には無送信期間中の基準電圧よりも高い電圧と前記基準電圧とに変化される第1通信線と、データの送信時には前記基準電圧よりも低い電圧と前記基準電圧とに変化される第2通信線とからなる差動2線式通信線であると共に、その伝送路として、幹線と該幹線からそれぞれ分岐した複数の支線とを備え、更に、その各支線にノードが接続されると共に、データを受信するノードは、自ノードの支線を成す前記第1通信線と前記第2通信線との差分電圧が予め定められた閾値以上か否かによって信号の論理値を判定し、また、各ノードは、自ノードの支線の状態を監視して、少なくとも前記差分電圧が前記閾値以上のままである場合には既に他のノードが送信中であると判定して送信を停止するようになっている通信システムに用いられ、
    何れかのノードの支線を成す第1通信線が断線した場合に、その断線の発生したノードが他のノード間の通信を妨害してしまうことを防止するための通信妨害防止装置であって、
    前記基準電圧よりも前記閾値以上低い電圧を出力する直流電圧源と、
    該直流電圧源の出力端子を、第1抵抗器を介して前記幹線を成す第1通信線に接続させると共に、前記直流電圧源の出力端子を、第2抵抗器を介して前記幹線を成す第2通信線に接続させる接続手段と、
    を備え、前記接続手段を機能させることにより、前記第1通信線と前記第2通信線とに前記基準電圧よりも前記閾値以上低い電圧を供給するように構成されていること、
    を特徴とする通信妨害防止装置。
  3. ネットワークを構成する伝送路が、データの送信時には無送信期間中の基準電圧よりも高い電圧と前記基準電圧とに変化される第1通信線と、データの送信時には前記基準電圧よりも低い電圧と前記基準電圧とに変化される第2通信線とからなる差動2線式通信線であると共に、その伝送路として、幹線と該幹線からそれぞれ分岐した複数の支線とを備え、更に、その各支線にノードが接続されると共に、データを受信するノードは、自ノードの支線を成す前記第1通信線と前記第2通信線との差分電圧が予め定められた閾値以上か否かによって信号の論理値を判定し、また、各ノードは、自ノードの支線の状態を監視して、少なくとも前記差分電圧が前記閾値以上のままである場合には既に他のノードが送信中であると判定して送信を停止するようになっている通信システムに用いられ、
    何れかのノードの支線を成す第2通信線が断線した場合に、その断線の発生したノードが他のノード間の通信を妨害してしまうことを防止するための通信妨害防止装置であって、
    前記基準電圧よりも前記閾値以上高い電圧を出力する直流電圧源と、
    該直流電圧源の出力端子を、第1抵抗器を介して前記幹線を成す第1通信線に接続させると共に、前記直流電圧源の出力端子を、第2抵抗器を介して前記幹線を成す第2通信線に接続させる接続手段と、
    を備え、前記接続手段を機能させることにより、前記第1通信線と前記第2通信線とに前記基準電圧よりも前記閾値以上高い電圧を供給するように構成されていること、
    を特徴とする通信妨害防止装置。
  4. ネットワークを構成する伝送路が、データの送信時には無送信期間中の基準電圧よりも高い電圧と前記基準電圧とに変化される第1通信線と、データの送信時には前記基準電圧よりも低い電圧と前記基準電圧とに変化される第2通信線とからなる差動2線式通信線であると共に、その伝送路として、幹線と該幹線からそれぞれ分岐した複数の支線とを備え、更に、その各支線にノードが接続されると共に、データを受信するノードは、自ノードの支線を成す前記第1通信線と前記第2通信線との差分電圧が予め定められた閾値以上か否かによって信号の論理値を判定し、また、各ノードは、自ノードの支線の状態を監視して、少なくとも前記差分電圧が前記閾値以上のままである場合には既に他のノードが送信中であると判定して送信を停止するようになっている通信システムに用いられ、
    何れかのノードの支線を成す第1通信線と第2通信線との何れか一方が断線した場合に、その断線の発生したノードが他のノード間の通信を妨害してしまうことを防止するための通信妨害防止装置であって、
    前記基準電圧よりも前記閾値以上低い第1電圧と、前記基準電圧よりも前記閾値以上高い第2電圧とを、切り替えて出力可能な直流電圧源と、
    該直流電圧源の出力端子を、第1抵抗器を介して前記幹線を成す第1通信線に接続させると共に、前記直流電圧源の出力端子を、第2抵抗器を介して前記幹線を成す第2通信線に接続させる接続手段と、
    を備え、前記接続手段を機能させると共に、前記直流電圧源の出力電圧を切り替えることにより、前記第1通信線と前記第2通信線とに前記第1電圧と前記第2電圧との何れかを供給するように構成されていること、
    を特徴とする通信妨害防止装置。
  5. ネットワークを構成する伝送路が、データの送信時には無送信期間中の基準電圧よりも高い電圧と前記基準電圧とに変化される第1通信線と、データの送信時には前記基準電圧よりも低い電圧と前記基準電圧とに変化される第2通信線とからなる差動2線式通信線であると共に、その伝送路として、幹線と該幹線からそれぞれ分岐した複数の支線とを備え、更に、その各支線にノードが接続されると共に、データを受信するノードは、自ノードの支線を成す前記第1通信線と前記第2通信線との差分電圧が予め定められた閾値以上か否かによって信号の論理値を判定するようになっている通信システムに用いられ、
    何れかのノードの支線を成す第1通信線が断線した場合に、その断線の発生したノードが他のノード間の通信を妨害してしまうことを防止するための通信妨害防止装置であって、
    前記基準電圧よりも低い一定電圧を出力する直流電圧源と、
    該直流電圧源の出力端子を、前記幹線を成す第2通信線に接続させることにより、その第2通信線の電圧を前記一定電圧に固定すると共に、前記各ノードに備えられた通信回路が前記第1通信線に前記基準電圧よりも高い方の電圧を出力しない場合の該第1通信線の電圧を前記一定電圧にシフトさせる接続手段とを備え、
    更に、前記各ノードに備えられた通信回路から前記第1通信線に出力される電圧のうち、前記基準電圧よりも高い方の出力電圧をVHとすると、前記一定電圧は、前記接続手段が機能した場合のVHよりも前記閾値以上低い値に設定されていること、
    を特徴とする通信妨害防止装置。
  6. ネットワークを構成する伝送路が、データの送信時には無送信期間中の基準電圧よりも高い電圧と前記基準電圧とに変化される第1通信線と、データの送信時には前記基準電圧よりも低い電圧と前記基準電圧とに変化される第2通信線とからなる差動2線式通信線であると共に、その伝送路として、幹線と該幹線からそれぞれ分岐した複数の支線とを備え、更に、その各支線にノードが接続されると共に、データを受信するノードは、自ノードの支線を成す前記第1通信線と前記第2通信線との差分電圧が予め定められた閾値以上か否かによって信号の論理値を判定するようになっている通信システムに用いられ、
    何れかのノードの支線を成す第2通信線が断線した場合に、その断線の発生したノードが他のノード間の通信を妨害してしまうことを防止するための通信妨害防止装置であって、
    前記基準電圧よりも高い一定電圧を出力する直流電圧源と、
    該直流電圧源の出力端子を、前記幹線を成す第1通信線に接続させることにより、その第1通信線の電圧を前記一定電圧に固定すると共に、前記各ノードに備えられた通信回路が前記第2通信線に前記基準電圧よりも低い方の電圧を出力しない場合の該第2通信線の電圧を前記一定電圧にシフトさせる接続手段とを備え、
    更に、前記各ノードに備えられた通信回路から前記第2通信線に出力される電圧のうち、前記基準電圧よりも低い方の出力電圧をVLとすると、前記一定電圧は、前記接続手段が機能した場合のVLよりも前記閾値以上高い値に設定されていること、
    を特徴とする通信妨害防止装置。
  7. ネットワークを構成する伝送路が、データの送信時には無送信期間中の基準電圧よりも高い電圧と前記基準電圧とに変化される第1通信線と、データの送信時には前記基準電圧よりも低い電圧と前記基準電圧とに変化される第2通信線とからなる差動2線式通信線であると共に、その伝送路として、幹線と該幹線からそれぞれ分岐した複数の支線とを備え、更に、その各支線にノードが接続されると共に、データを受信するノードは、自ノードの支線を成す前記第1通信線と前記第2通信線との差分電圧が予め定められた閾値以上か否かによって信号の論理値を判定するようになっている通信システムに用いられ、
    何れかのノードの支線を成す第1通信線と第2通信線との何れか一方が断線した場合に、その断線の発生したノードが他のノード間の通信を妨害してしまうことを防止するための通信妨害防止装置であって、
    前記基準電圧よりも低い第1の一定電圧を出力する第1直流電圧源と、
    該第1直流電圧源の出力端子を、前記幹線を成す第2通信線に接続させることにより、その第2通信線の電圧を前記第1の一定電圧に固定すると共に、前記各ノードに備えられた通信回路が前記第1通信線に前記基準電圧よりも高い方の電圧を出力しない場合の該第1通信線の電圧を前記第1の一定電圧にシフトさせる第1接続手段と
    前記基準電圧よりも高い第2の一定電圧を出力する第2直流電圧源と、
    該第2直流電圧源の出力端子を、前記幹線を成す第1通信線に接続させることにより、その第1通信線の電圧を前記第2の一定電圧に固定すると共に、前記各ノードに備えられた通信回路が前記第2通信線に前記基準電圧よりも低い方の電圧を出力しない場合の該第2通信線の電圧を前記第2の一定電圧にシフトさせる第2接続手段とを備え、
    更に、前記各ノードに備えられた通信回路から前記第1通信線に出力される電圧のうち、前記基準電圧よりも高い方の出力電圧をVHとすると、前記第1の一定電圧は、前記第1接続手段が機能した場合のVHよりも前記閾値以上低い値に設定されており、
    前記各ノードに備えられた通信回路から前記第2通信線に出力される電圧のうち、前記基準電圧よりも低い方の出力電圧をVLとすると、前記第2の一定電圧は、前記第2接続手段が機能した場合のVLよりも前記閾値以上高い値に設定されていること、
    を特徴とする通信妨害防止装置。
  8. 請求項1ないし請求項7の何れか1項に記載の通信妨害防止装置において、
    当該通信妨害防止装置は、前記伝送路に着脱可能に構成されていること、
    を特徴とする通信妨害防止装置。
  9. ネットワークを構成する伝送路が、データの送信時には無送信期間中の基準電圧よりも高い電圧と前記基準電圧とに変化される第1通信線と、データの送信時には前記基準電圧よりも低い電圧と前記基準電圧とに変化される第2通信線とからなる差動2線式通信線であると共に、その伝送路として、幹線と該幹線からそれぞれ分岐した複数の支線とを備え、更に、その各支線にノードが接続されると共に、データを受信するノードは、自ノードの支線を成す前記第1通信線と前記第2通信線との差分電圧が予め定められた閾値以上か否かによって信号の論理値を判定し、また、各ノードは、自ノードの支線の状態を監視して、少なくとも前記差分電圧が前記閾値以上のままである場合には既に他のノードが送信中であると判定して送信を停止するようになっている通信システムの前記ノードであって、
    請求項2に記載の通信妨害防止装置を備え、
    他の複数のノードと通信ができない場合に、前記接続手段を機能させ、その状態で、通信不能な他のノードの数が減少したならば、未だ通信不能なノードの支線を成す第1通信線が断線していると判定するように構成されていること、
    を特徴とする通信システムのノード。
  10. ネットワークを構成する伝送路が、データの送信時には無送信期間中の基準電圧よりも高い電圧と前記基準電圧とに変化される第1通信線と、データの送信時には前記基準電圧よりも低い電圧と前記基準電圧とに変化される第2通信線とからなる差動2線式通信線であると共に、その伝送路として、幹線と該幹線からそれぞれ分岐した複数の支線とを備え、更に、その各支線にノードが接続されると共に、データを受信するノードは、自ノードの支線を成す前記第1通信線と前記第2通信線との差分電圧が予め定められた閾値以上か否かによって信号の論理値を判定し、また、各ノードは、自ノードの支線の状態を監視して、少なくとも前記差分電圧が前記閾値以上のままである場合には既に他のノードが送信中であると判定して送信を停止するようになっている通信システムの前記ノードであって、
    請求項3に記載の通信妨害防止装置を備え、
    他の複数のノードと通信ができない場合に、前記接続手段を機能させ、その状態で、通信不能な他のノードの数が減少したならば、未だ通信不能なノードの支線を成す第2通信線が断線していると判定するように構成されていること、
    を特徴とする通信システムのノード。
  11. ネットワークを構成する伝送路が、データの送信時には無送信期間中の基準電圧よりも高い電圧と前記基準電圧とに変化される第1通信線と、データの送信時には前記基準電圧よりも低い電圧と前記基準電圧とに変化される第2通信線とからなる差動2線式通信線であると共に、その伝送路として、幹線と該幹線からそれぞれ分岐した複数の支線とを備え、更に、その各支線にノードが接続されると共に、データを受信するノードは、自ノードの支線を成す前記第1通信線と前記第2通信線との差分電圧が予め定められた閾値以上か否かによって信号の論理値を判定し、また、各ノードは、自ノードの支線の状態を監視して、少なくとも前記差分電圧が前記閾値以上のままである場合には既に他のノードが送信中であると判定して送信を停止するようになっている通信システムの前記ノードであって、
    請求項4に記載の通信妨害防止装置と、
    他の複数のノードと通信ができない場合に、前記接続手段を機能させると共に、前記直流電圧源の出力電圧を前記第1電圧と前記第2電圧とのうちの一方に設定して、通信不能な他のノードの数が減少したか否かを判定し、通信不能な他のノードの数が減少しなければ、前記直流電圧源の出力電圧を前記第1電圧と前記第2電圧とのうちの他方に設定して、通信不能な他のノードの数が減少したか否かを判定する判定手段とを備え、
    前記判定手段により通信不能な他のノードの数が減少したと判定された場合の前記直流電圧源の出力電圧が前記第1電圧ならば、その際に未だ通信不能なノードの支線を成す第1通信線が断線していると判定し、
    前記判定手段により通信不能な他のノードの数が減少したと判定された場合の前記直流電圧源の出力電圧が前記第2電圧ならば、その際に未だ通信不能なノードの支線を成す第2通信線が断線していると判定するように構成されていること、
    を特徴とする通信システムのノード。
  12. ネットワークを構成する伝送路が、データの送信時には無送信期間中の基準電圧よりも高い電圧と前記基準電圧とに変化される第1通信線と、データの送信時には前記基準電圧よりも低い電圧と前記基準電圧とに変化される第2通信線とからなる差動2線式通信線であると共に、その伝送路として、幹線と該幹線からそれぞれ分岐した複数の支線とを備え、更に、その各支線にノードが接続されると共に、データを受信するノードは、自ノードの支線を成す前記第1通信線と前記第2通信線との差分電圧が予め定められた閾値以上か否かによって信号の論理値を判定し、また、各ノードは、自ノードの支線の状態を監視して、少なくとも前記差分電圧が前記閾値以上のままである場合には既に他のノードが送信中であると判定して送信を停止するようになっている通信システムの前記ノードであって、
    請求項2に記載の通信妨害防止装置を備え、
    通信エラーの頻度が規定値以上になった場合に前記接続手段を機能させ、通信エラーの頻度が減少したならば、前記接続手段を機能させ続けるように構成されていること、
    を特徴とする通信システムのノード。
  13. ネットワークを構成する伝送路が、データの送信時には無送信期間中の基準電圧よりも高い電圧と前記基準電圧とに変化される第1通信線と、データの送信時には前記基準電圧よりも低い電圧と前記基準電圧とに変化される第2通信線とからなる差動2線式通信線であると共に、その伝送路として、幹線と該幹線からそれぞれ分岐した複数の支線とを備え、更に、その各支線にノードが接続されると共に、データを受信するノードは、自ノードの支線を成す前記第1通信線と前記第2通信線との差分電圧が予め定められた閾値以上か否かによって信号の論理値を判定し、また、各ノードは、自ノードの支線の状態を監視して、少なくとも前記差分電圧が前記閾値以上のままである場合には既に他のノードが送信中であると判定して送信を停止するようになっている通信システムの前記ノードであって、
    請求項3に記載の通信妨害防止装置を備え、
    通信エラーの頻度が規定値以上になった場合に前記接続手段を機能させ、通信エラーの頻度が減少したならば、前記接続手段を機能させ続けるように構成されていること、
    を特徴とする通信システムのノード。
  14. ネットワークを構成する伝送路が、データの送信時には無送信期間中の基準電圧よりも高い電圧と前記基準電圧とに変化される第1通信線と、データの送信時には前記基準電圧よりも低い電圧と前記基準電圧とに変化される第2通信線とからなる差動2線式通信線であると共に、その伝送路として、幹線と該幹線からそれぞれ分岐した複数の支線とを備え、更に、その各支線にノードが接続されると共に、データを受信するノードは、自ノードの支線を成す前記第1通信線と前記第2通信線との差分電圧が予め定められた閾値以上か否かによって信号の論理値を判定し、また、各ノードは、自ノードの支線の状態を監視して、少なくとも前記差分電圧が前記閾値以上のままである場合には既に他のノードが送信中であると判定して送信を停止するようになっている通信システムの前記ノードであって、
    請求項4に記載の通信妨害防止装置と、
    通信エラーの頻度が規定値以上になった場合に、前記接続手段を機能させると共に、前記直流電圧源の出力電圧を前記第1電圧と前記第2電圧とのうちの一方に設定して、通信エラーの頻度が減少したか否かを判定し、通信エラーの頻度が減少したと判定したならば、前記接続手段を機能させ続けると共に、前記直流電圧源の出力電圧を現在の設定値に保持する第1制御手段と、
    前記第1制御手段により、通信エラーの頻度が減少したと判定されなかった場合に、前記接続手段を機能させると共に、前記直流電圧源の出力電圧を前記第1電圧と前記第2電圧とのうちの他方に設定して、通信エラーの頻度が減少したか否かを判定し、通信エラーの頻度が減少したと判定したならば、前記接続手段を機能させ続けると共に、前記直流電圧源の出力電圧を現在の設定値に保持する第2制御手段と、
    を備えていることを特徴とする通信システムのノード。
  15. ネットワークを構成する伝送路が、データの送信時には無送信期間中の基準電圧よりも高い電圧と前記基準電圧とに変化される第1通信線と、データの送信時には前記基準電圧よりも低い電圧と前記基準電圧とに変化される第2通信線とからなる差動2線式通信線であると共に、その伝送路として、幹線と該幹線からそれぞれ分岐した複数の支線とを備え、更に、その各支線にノードが接続されると共に、データを受信するノードは、自ノードの支線を成す前記第1通信線と前記第2通信線との差分電圧が予め定められた閾値以上か否かによって信号の論理値を判定するようになっている通信システムの前記ノードであって、
    請求項5に記載の通信妨害防止装置を備え、
    他の複数のノードと通信ができない場合に、前記接続手段を機能させ、その状態で、通信不能な他のノードの数が減少したならば、未だ通信不能なノードの支線を成す第1通信線が断線していると判定するように構成されていること、
    を特徴とする通信システムのノード。
  16. ネットワークを構成する伝送路が、データの送信時には無送信期間中の基準電圧よりも高い電圧と前記基準電圧とに変化される第1通信線と、データの送信時には前記基準電圧よりも低い電圧と前記基準電圧とに変化される第2通信線とからなる差動2線式通信線であると共に、その伝送路として、幹線と該幹線からそれぞれ分岐した複数の支線とを備え、更に、その各支線にノードが接続されると共に、データを受信するノードは、自ノードの支線を成す前記第1通信線と前記第2通信線との差分電圧が予め定められた閾値以上か否かによって信号の論理値を判定するようになっている通信システムの前記ノードであって、
    請求項6に記載の通信妨害防止装置を備え、
    他の複数のノードと通信ができない場合に、前記接続手段を機能させ、その状態で、通信不能な他のノードの数が減少したならば、未だ通信不能なノードの支線を成す第2通信線が断線していると判定するように構成されていること、
    を特徴とする通信システムのノード。
  17. ネットワークを構成する伝送路が、データの送信時には無送信期間中の基準電圧よりも高い電圧と前記基準電圧とに変化される第1通信線と、データの送信時には前記基準電圧よりも低い電圧と前記基準電圧とに変化される第2通信線とからなる差動2線式通信線であると共に、その伝送路として、幹線と該幹線からそれぞれ分岐した複数の支線とを備え、更に、その各支線にノードが接続されると共に、データを受信するノードは、自ノードの支線を成す前記第1通信線と前記第2通信線との差分電圧が予め定められた閾値以上か否かによって信号の論理値を判定するようになっている通信システムの前記ノードであって、
    請求項7に記載の通信妨害防止装置と、
    他の複数のノードと通信ができない場合に、前記第1接続手段と前記第2接続手段とのうちの一方を機能させて、通信不能な他のノードの数が減少したか否かを判定し、通信不能な他のノードの数が減少しなければ、前記第1接続手段と前記第2接続手段とのうちの他方を機能させて、通信不能な他のノードの数が減少したか否かを判定する判定手段とを備え、
    前記判定手段により通信不能な他のノードの数が減少したと判定された場合に機能しているのが前記第1接続手段ならば、その際に未だ通信不能なノードの支線を成す第1通信線が断線していると判定し、
    前記判定手段により通信不能な他のノードの数が減少したと判定された場合に機能しているのが前記第2接続手段ならば、その際に未だ通信不能なノードの支線を成す第2通信線が断線していると判定するように構成されていること、
    を特徴とする通信システムのノード。
  18. ネットワークを構成する伝送路が、データの送信時には無送信期間中の基準電圧よりも高い電圧と前記基準電圧とに変化される第1通信線と、データの送信時には前記基準電圧よりも低い電圧と前記基準電圧とに変化される第2通信線とからなる差動2線式通信線であると共に、その伝送路として、幹線と該幹線からそれぞれ分岐した複数の支線とを備え、更に、その各支線にノードが接続されると共に、データを受信するノードは、自ノードの支線を成す前記第1通信線と前記第2通信線との差分電圧が予め定められた閾値以上か否かによって信号の論理値を判定するようになっている通信システムの前記ノードであって、
    請求項5に記載の通信妨害防止装置を備え、
    通信エラーの頻度が規定値以上になった場合に前記接続手段を機能させ、通信エラーの頻度が減少したならば、前記接続手段を機能させ続けるように構成されていること、
    を特徴とする通信システムのノード。
  19. ネットワークを構成する伝送路が、データの送信時には無送信期間中の基準電圧よりも高い電圧と前記基準電圧とに変化される第1通信線と、データの送信時には前記基準電圧よりも低い電圧と前記基準電圧とに変化される第2通信線とからなる差動2線式通信線であると共に、その伝送路として、幹線と該幹線からそれぞれ分岐した複数の支線とを備え、更に、その各支線にノードが接続されると共に、データを受信するノードは、自ノードの支線を成す前記第1通信線と前記第2通信線との差分電圧が予め定められた閾値以上か否かによって信号の論理値を判定するようになっている通信システムの前記ノードであって、
    請求項6に記載の通信妨害防止装置を備え、
    通信エラーの頻度が規定値以上になった場合に前記接続手段を機能させ、通信エラーの頻度が減少したならば、前記接続手段を機能させ続けるように構成されていること、
    を特徴とする通信システムのノード。
  20. ネットワークを構成する伝送路が、データの送信時には無送信期間中の基準電圧よりも高い電圧と前記基準電圧とに変化される第1通信線と、データの送信時には前記基準電圧よりも低い電圧と前記基準電圧とに変化される第2通信線とからなる差動2線式通信線であると共に、その伝送路として、幹線と該幹線からそれぞれ分岐した複数の支線とを備え、更に、その各支線にノードが接続されると共に、データを受信するノードは、自ノードの支線を成す前記第1通信線と前記第2通信線との差分電圧が予め定められた閾値以上か否かによって信号の論理値を判定するようになっている通信システムの前記ノードであって、
    請求項7に記載の通信妨害防止装置と、
    通信エラーの頻度が規定値以上になった場合に、前記第1接続手段と前記第2接続手段とのうちの一方(以下、一方の接続手段という)を機能させて、通信エラーの頻度が減少したか否かを判定し、通信エラーの頻度が減少したと判定したならば、前記一方の接続手段を機能させ続ける第1制御手段と、
    前記第1制御手段により、通信エラーの頻度が減少したと判定されなかった場合に、前記第1接続手段と前記第2接続手段とのうちの他方(以下、他方の接続手段という)を機能させて、通信エラーの頻度が減少したか否かを判定し、通信エラーの頻度が減少したと判定したならば、前記他方の接続手段を機能させ続ける第2制御手段と、
    を備えていることを特徴とする通信システムのノード。
  21. 請求項1ないし請求項7の何れか1項に記載の通信妨害防止装置を備えた通信システム。
  22. 請求項9ないし請求項20の何れか1項に記載のノードを備えた通信システム。
  23. 請求項1ないし請求項7の何れか1項に記載の通信妨害防止装置を備えた車両用故障診断装置。
  24. 請求項1ないし請求項7の何れか1項に記載の通信妨害防止装置を備えた車載装置。
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