JP2008121598A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】SOxがNOx吸蔵還元触媒に吸蔵されないようにしつつSOx捕獲剤から捕獲したSOxを放出させる。
【解決手段】排気浄化モジュール22は互いに直列配置されたSOxトラップ触媒24及びNOx吸蔵還元触媒25,26を具備し、SOxトラップ触媒24がNNOx吸蔵還元触媒25,26上流に位置するように上流側排気管21及び下流側排気管23に連結される。排気浄化モジュール22は、排気浄化モジュール22を排気管21,23から取り外しSOxトラップ触媒24がNOx吸蔵還元触媒25,26下流に位置するよう排気浄化モジュール22を反転させて排気管21,23に再度連結することができる。SOxトラップ触媒24に捕獲されたSOx量が許容上限を越えたと判断されると、排気浄化モジュール22が反転されて排気管21,23に連結され、SOxトラップ触媒24からSOxが放出される。
【選択図】図1

Description

本発明は内燃機関の排気浄化装置に関する。
流入する排気ガスの空燃比がリーンのときには排気ガス中のNOxを吸蔵し、流入する排気ガスの空燃比がリッチになると吸蔵しているNOxを放出して還元するNOx吸蔵還元触媒を機関排気通路内に配置した内燃機関が公知である。この内燃機関ではリーン空燃比のもとで燃焼が行われているときに発生するNOxがNOx吸蔵還元触媒に吸蔵される。一方、NOx吸蔵触媒のNOx吸蔵能力が飽和に近づくと排気ガスの空燃比が一時的にリッチにされ、それによってNOx吸蔵触媒からNOxが放出され還元される。
ところで燃料及び潤滑油内にはイオウが含まれており、したがって排気ガス中にはSOxが含まれている。このSOxはNOxと共にNOx吸蔵還元触媒に吸蔵される。ところがこのSOxは排気ガスの空燃比を単にリッチにしただけではNOx吸蔵触媒から放出されず、したがってNOx吸蔵還元触媒に吸蔵されているSOxの量が次第に増大していく。その結果吸蔵しうるNOx量が次第に減少してしまう。
そこでNOx吸蔵還元触媒にSOxが送り込まれるのを阻止するためにNOx吸蔵還元触媒上流の機関排気通路内にSOxトラップ触媒を配置した内燃機関が公知である(特許文献1参照)。この内燃機関では排気ガス中に含まれるSOxがSOxトラップ触媒に捕獲され、斯くしてNOx吸蔵還元触媒にSOxが流入するのが阻止される。その結果、SOxの吸蔵によりNOxの吸蔵能力が低下するのを阻止することができる。
ところが、SOxトラップ触媒のSOx捕獲能力が飽和に達すると、内燃機関から排出されたSOxはSOxトラップ触媒を通過してNOx吸蔵還元触媒に到り、NOx吸蔵還元触媒に吸蔵されるおそれがある。この場合、SOxトラップ触媒から確保されているSOxを放出させればSOxトラップ触媒のSOx捕獲能力は再び大きくなるけれども、この放出されたSOxがNOx吸蔵還元触媒に吸収されるおそれがある。
そこで特許文献1の内燃機関では、車両を購入してから廃車するまでSOxトラップ触媒が飽和しないようにSOxトラップ触媒の容量を大きくするようにしている。その結果、内燃機関から排出されたSOxがSOxトラップ触媒を通過せず、SOxトラップ触媒から捕獲されたSOxが放出されることもない。したがって、SOxがNOx吸蔵還元触媒に吸蔵されるおそれがなくなる。
特開2005−133610号公報
ところで、SOxトラップ触媒及びNOx吸蔵還元触媒は車両床下に配置されるのが一般的である。しかしながら、車両床下には必ずしも大きな空間を確保することはできず、SOxトラップ触媒の容量を大きくするにも限界がある。また、燃料又は潤滑油に多量のイオウが含まれている場合には、SOxトラップ触媒の容量を大きくしたとしてもSOxトラップ触媒がSOxで飽和するおそれがある。したがって、実際には、SOxトラップ触媒から捕獲したSOxを放出させなければならない場合があり、この場合、放出されたSOxがNOx吸蔵還元触媒に吸蔵されるのを阻止する必要がある。
上記問題点を解決するために本発明によれば、排気ガス中に含まれるSOxを一時的に捕獲するSOx捕獲剤と、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときには排気ガス中に含まれるNOxを吸収し流入する排気ガスの空燃比がリッチになると吸収したNOxを放出するNOx吸収剤とが互いに直列配置されている排気浄化モジュールを具備し、該排気浄化モジュールをSOx捕獲剤がNOx吸収剤上流に位置するよう機関排気管に連結すると共に、該排気浄化モジュールを排気管から取り外しSOx捕獲剤がNOx吸収剤下流に位置するよう排気浄化モジュールを反転させて排気管に再度連結できるようにしている。
SOxがNOx吸蔵還元触媒に吸蔵されないようにしつつSOx捕獲剤から捕獲したSOxを放出させることができる。
図1は本発明を圧縮着火式内燃機関に適用した場合を示している。しかしながら本発明を火花点火式内燃機関に適用することもできる。
図1を参照すると、1は機関本体、2は各気筒の燃焼室、3は各燃焼室2内にそれぞれ燃料を噴射するための電子制御式燃料噴射弁、4は吸気マニホルド、5は排気マニホルドをそれぞれ示す。吸気マニホルド4は吸気ダクト6を介して排気ターボチャージャ7のコンプレッサ7aの出口に連結され、コンプレッサ7aの入口はエアフローメータ8を介してエアクリーナ9に連結される。吸気ダクト6内には電気制御式スロットル弁10が配置され、更に吸気ダクト6周りには吸気ダクト6内を流れる吸入空気を冷却するための冷却装置11が配置される。図1に示される実施例では機関冷却水が冷却装置11内に導かれ、機関冷却水によって吸入空気が冷却される。一方、排気マニホルド5は排気ターボチャージャ7の排気タービン7bの入口に連結され、排気タービン7bの出口は排気後処理装置20に連結される。
排気マニホルド5と吸気マニホルド4とは排気ガス再循環(以下、EGRと称す)通路12を介して互いに連結され、EGR通路12内には電気制御式EGR制御弁13が配置される。また、EGR通路12周りにはEGR通路12内を流れるEGRガスを冷却するための冷却装置14が配置される。図1に示される実施例では機関冷却水が冷却装置14内に導かれ、機関冷却水によってEGRガスが冷却される。一方、各燃料噴射弁3は燃料供給管15を介してコモンレール16に連結される。このコモンレール16内へは電子制御式の吐出量可変な燃料ポンプ17から燃料が供給され、コモンレール16内に供給された燃料は各燃料供給管15を介して燃料噴射弁3に供給される。
排気後処理装置20は排気タービン7bの出口に連結された上流側排気管21と、上流側排気管21に連結された排気浄化モジュール22と、排気浄化モジュール22に連結された排気管23とを具備する。排気浄化モジュール22は例えば単一のケーシング内に互いに直列に配置されたSOx捕獲剤24と、第1のNOx吸蔵還元触媒25と、第2のNOx吸蔵還元触媒26とを具備する。また、上流側排気管21の下流端及び下流側排気管23の上流端には酸化触媒21c,23cがそれぞれ配置される。排気モジュール22には第1のNOx吸蔵還元触媒25の前後差圧を検出するための差圧センサ26と、第1のNOx吸蔵還元触媒25の温度を検出するための温度センサ27とが取り付けられる。なお、第1のNOx吸蔵還元触媒25及び第2のNOx吸蔵還元触媒26のうち一方を省略することもできる。
一方、図1に示されるように排気マニホルド5には燃料添加弁28が取り付けられる。この燃料添加弁28にはコモンレール16から燃料が添加され、燃料添加弁28から排気マニホルド5内に燃料が添加される。本発明による実施例ではこの燃料は軽油からなる。なお、燃料添加弁28を上流側排気管21に取り付けることもできる。
電子制御ユニット30はデジタルコンピュータからなり、双方向性バス31によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)32、RAM(ランダムアクセスメモリ)33、CPU(マイクロプロセッサ)34、入力ポート35及び出力ポート36を具備する。エアフローメータ8、差圧センサ26、及び温度センサ27の出力信号はそれぞれ対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。また、アクセルペダル39にはアクセルペダル39の踏み込み量Lに比例した出力電圧を発生する負荷センサ40が接続され、負荷センサ40の出力電圧は対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。更に入力ポート35にはクランクシャフトが例えば15°回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ41と、後述するSOx放出スイッチ42とが接続される。CPU34ではクランク角センサ41からの出力パルスに基づいて機関回転数Neが算出される。一方、出力ポート36は対応する駆動回路38を介して燃料噴射弁3、スロットル弁10駆動装置、EGR制御弁13、燃料ポンプ17、燃料添加弁28、及び警報装置43に接続される。警報装置43は例えばランプから構成される。
本発明による実施例では、排気浄化モジュール22は排気管21,23に対し着脱可能に連結される。すなわち、図1に示されるように排気浄化モジュール22はその両端にフランジ22a,22bを有しており、フランジ22aは上流側排気管21の下流端に設けられたフランジ21dに、フランジ22bは下流側排気管23の上流端に設けられたフランジ23uに、それぞれ連結される。ここで、フランジ22aは下流側排気管23のフランジ23uと、フランジ22bは上流側排気管21のフランジ21dともそれぞれ連結できるようになっている。したがって、排気浄化モジュール22を排気管21,23から取り外し、図2に示されるようにSOx捕獲剤24がNOx吸蔵還元触媒25,26下流に位置するよう排気浄化モジュール22を反転させて排気管21,23に再度連結することもできる。通常運転時は図1に示されるようにSOx捕獲剤24がNOx吸蔵還元触媒25,26上流に位置するよう排気モジュール22が排気管21,23に連結される。
第1のNOx吸蔵還元触媒25は例えばパティキュレートフィルタ25aに担持される。図3(A)及び(B)はパティキュレートフィルタ25aの構造を示している。なお、図3(A)はパティキュレートフィルタ25aの正面図を示しており、図3(B)はパティキュレートフィルタ25aの側面断面図を示している。図3(A)及び(B)に示されるようにパティキュレートフィルタ25aはハニカム構造をなしており、互いに平行をなして延びる複数個の排気流通路50,51を具備する。これら排気流通路は下流端が栓52により閉塞された排気ガス流入通路50と、上流端が栓53により閉塞された排気ガス流出通路51とにより構成される。なお、図3(A)においてハッチングを付した部分は栓53を示している。したがって排気ガス流入通路50及び排気ガス流出通路51は薄肉の隔壁54を介して交互に配置される。云い換えると排気ガス流入通路50及び排気ガス流出通路51は各排気ガス流入通路50が4つの排気ガス流出通路51によって包囲され、各排気ガス流出通路51が4つの排気ガス流入通路50によって包囲されるように配置される。
パティキュレートフィルタ25は例えばコージェライトのような多孔質材料から形成されており、したがって排気ガス流入通路50内に流入した排気ガスは図3(B)において矢印で示されるように周囲の隔壁54内を通って隣接する排気ガス流出通路51内に流出する。
本発明による実施例では各排気ガス流入通路50及び各排気ガス流出通路51の周壁面、すなわち各隔壁54の両側表面上及び隔壁54内の細孔内壁面上に例えばアルミナからなる触媒担体が担持されており、図4はこの触媒担体60の表面部分の断面を図解的に示している。図4に示されるようにこの触媒担体60の表面上には例えば白金Ptからなる貴金属触媒61が分散して担持されており、触媒担体60の表面上には更にNOx吸収剤62の層が形成されている。
一方、第2のNOx吸蔵還元触媒26は図5に示されるようなハニカム構造をなすモノリス触媒26aに担持されており、このモノリス触媒26aは薄肉の隔壁70により互いに分離されてモノリス触媒26の軸線方向にまっすぐに延びる複数個の排気ガス流通路71を具備する。各隔壁70の両側表面上にも図4に示されるように触媒担体60が担持されており、触媒担体の表面上には貴金属触媒61が分散して担持されており、NOx吸収剤62の層が形成されている。
本発明による実施例では貴金属触媒61として白金Ptが用いられており、NOx吸収剤62を構成する成分としては例えばカリウムK、ナトリウムNa、セシウムCsのようなアルカリ金属、バリウムBa、カルシウムCaのようなアルカリ土類、ランタンLa、イットリウムYのような希土類から選ばれた少なくとも一つが用いられている。
機関吸気通路、燃焼室2及びNOx吸蔵還元触媒25,26上流の排気通路内に供給された空気及び燃料(炭化水素)の比を排気ガスの空燃比と称すると、NOx吸収剤62は排気ガスの空燃比がリーンのときにはNOxを吸収し、排気ガス中の酸素濃度が低下すると吸収したNOxを放出するNOxの吸放出作用を行う。
すなわち、NOx吸収剤62を構成する成分としてバリウムBaを用いた場合を例にとって説明すると、排気ガスの空燃比がリーンのとき、すなわち排気ガス中の酸素濃度が高いときには排気ガス中に含まれるNOは図4に示されるように白金Pt61上において酸化されてNOとなり、次いでNOx吸収剤62内に吸収されて酸化バリウムBaOと結合しながら硝酸イオンNO の形でNOx吸収剤62内に拡散する。このようにしてNOxがNOx吸収剤62内に吸収される。排気ガス中の酸素濃度が高い限り白金Pt61の表面でNOが生成され、NOx吸収剤62のNOx吸収能力が飽和しない限りNOがNOx吸収剤62内に吸収されて硝酸イオンNO が生成される。
これに対し、排気ガスの空燃比がリッチ又は理論空燃比にされると排気ガス中の酸化濃度が低下するために反応が逆方向(NO →NO)に進み、斯くしてNOx吸収剤62内の硝酸イオンNO がNOの形でNOx吸収剤62から放出される。次いで放出されたNOxは排気ガス中に含まれる未燃HC,COによって還元される。
図1に示される内燃機関ではリーン空燃比のもとで燃焼が継続されており、燃料添加弁28から燃料が添加されない限りNOx吸収剤62内に流入する排気ガスの空燃比はリーンに維持され、このとき排気ガス中のNOxはNOx吸収剤62内に吸収される。しかしながらリーン空燃比のもとでの燃焼が継続して行われるとその間にNOx吸収剤62のNOx吸収能力が飽和してしまい、斯くしてNOx吸収剤62によりNOxを吸収できなくなってしまう。そこで本発明による実施例ではNOx吸収剤62の吸収能力が飽和する前に燃料添加弁28から燃料を添加することによって排気ガスの空燃比を一時的にリッチにし、それによってNOx吸収剤62からNOxを放出させるようにしている。
ところで排気ガス中にはSOx、すなわちSOが含まれており、このSOがNOx吸蔵還元触媒25,26に流入するとこのSOは白金Pt61において酸化されてSOとなる。次いでこのSOはNOx吸収剤62内に吸収されて酸化バリウムBaOと結合しながら、硫酸イオンSO 2−の形でNOx吸収剤62内に拡散し、安定した硫酸塩BaSOを生成する。しかしながらNOx吸収剤62が強い塩基性を有するためにこの硫酸塩BaSOは安定していて分解しづらく、排気ガスの空燃比を単にリッチにしただけでは硫酸塩BaSOは分解されずにそのまま残る。したがってNOx吸収剤62内には時間が経過するにつれて硫酸塩BaSOが増大することになり、斯くして時間が経過するにつれてNOx吸収剤62が吸収しうるNOx量が低下することになる。
NOx吸蔵還元触媒25,26の温度を600℃以上のSOx放出温度まで上昇させた状態でNOx吸蔵還元触媒25,26に流入する排気ガスの空燃比をリッチにするとNOx吸収剤62からSOxが放出されるけれども、この場合NOx吸収剤62からは少しずつしかSOxが放出されない。したがってNOx吸収剤62から全ての吸収SOxを放出させるには長時間に亘って空燃比をリッチにしなければならず、斯くして多量の燃料あるいは還元剤が必要になるという問題がある。また、NOx吸収剤62から放出されたSOxは大気中に排出されることになり、このことも好ましいことではない。
そこで本発明ではNOx吸蔵還元触媒25,26の上流にSOx捕獲剤24を配置してこのSOx捕獲剤24により排気ガス中に含まれるSOxを捕獲し、それによってNOx吸蔵還元触媒25,26にSOxが流入しないようにしている。次にこのSOx捕獲剤24について説明する。
SOx捕獲剤24としてはどのようなSOx捕獲剤を用いてもよいが、本発明による実施例ではSOx捕獲剤24がSOxトラップ触媒から構成される。このSOxトラップ触媒24は例えばハニカム構造のモノリス触媒からなり、SOxトラップ触媒24の軸線方向にまっすぐに延びる多数の排気ガス流通孔を有する。各排気ガス流通孔の内周壁面上に例えばアルミナからなる触媒担体が担持されており、図6はこの触媒担体80の表面部分の断面を図解的に示している。図6に示されるように触媒担体80の表面上にはコート層81が形成されており、このコート層81の表面上には貴金属触媒82が分散して担持されている。
本発明による実施例では貴金属触媒82として白金が用いられており、コート層81を構成する成分としては例えばカリウムK、ナトリウムNa、セシウムCsのようなアルカリ金属、バリウムBa、カルシウムCaのようなアルカリ土類、ランタンLa、イットリウムYのような希土類から選ばれた少なくとも一つが用いられている。すなわち、SOxトラップ触媒24のコート層81は強塩基性を呈している。
さて、排気ガス中に含まれるSOx、すなわちSOは図6に示されるように白金Pt82において酸化され、次いでコート層81内に捕獲される。すなわち、SOは硫酸イオンSO 2−の形でコート層81内に拡散し、硫酸塩を形成する。なお、上述したようにコート層81は強塩基性を呈しており、したがって図6に示されるように排気ガス中に含まれるSOの一部は直接コート層81内に捕獲される。
図6においてコート層81内における濃淡は捕獲されたSOxの濃度を示している。図6からわかるようにコート層81内におけるSOx濃度はコート層81の表面近傍が最も高く、奥部に行くにしたがって次第に低くなっていく。コート層81の表面近傍におけるSOx濃度が高くなるとコート層81の表面の塩基性が弱まり、SOxの捕獲能力が弱まる。ここで排気ガス中に含まれるSOxのうちでSOxトラップ触媒24に捕獲されるSOxの割合をSOxトラップ率と称すると、コート層81の表面の塩基性が弱まればそれに伴ってSOxトラップ率が低下することになる。
SOxトラップ率は初めは100パーセントに近いが時間が経過するとSOxトラップ率は急速に低下する。そこで本発明による実施例では、SOxトラップ率が予め定められた率よりも低下したときには排気ガスの空燃比がリーンのもとでSOxトラップ触媒24の温度を上昇させる昇温制御を行い、それによってSOxトラップ率を回復させるようにしている。
すなわち、排気ガスの空燃比がリーンのもとでSOxトラップ触媒24の温度を上昇させるとコート層81内の表面近傍に集中的に存在するSOxはコート層81内におけるSOx濃度が均一となるようにコート層81の奥部に向けて拡散していく。すなわち、コート層81内に生成されている硝酸塩はコート層81の表面近傍に集中している不安定な状態からコート層81内の全体に亘って均一に分散した安定した状態に変化する。コート層81内の表面近傍に存在するSOxがコート層81の奥部に向けて拡散するとコート層81の表面近傍のSOx濃度が低下し、斯くしてSOxトラップ触媒24の昇温制御が完了するとSOxトラップ率が回復する。
SOxトラップ触媒24の昇温制御を行ったときにSOxトラップ触媒24の温度をほぼ450℃程度にすればコート層81の表面近傍に存在するSOxをコート層81内に拡散させることができ、SOxトラップ触媒24の温度を600℃程度まで上昇させるとコート層81内のSOx濃度をかなり均一化することができる。したがってSOxトラップ触媒24の昇温制御時には排気ガスの空燃比がリーンのもとでSOxトラップ触媒24の温度を600℃程度まで昇温させることが好ましい。
本発明による実施例では、SOxトラップ率が低下するごとにSOxトラップ触媒24の昇温制御が行われ、したがってSOxトラップ率を高く維持することができる。
しかしながら、SOxトラップ触媒24に捕獲されたSOx量がかなり多くなるとコート層81全体のSOx濃度が高くなり、SOxトラップ触媒24の昇温制御を行ってもコート層81の表面近傍のSOx濃度を十分に低下させることができず、SOxトラップ率を回復するのが困難になる。
一方、SOxトラップ触媒24の温度をSOx放出温度以上に維持しながらSOxトラップ触媒24に流入する排気ガスの空燃比をリッチにするSOx放出作用を行えば、SOxトラップ触媒24から捕獲したSOxを放出させることができる。ところが、図1に示されるようにSOxトラップ触媒24がNOx吸蔵還元触媒25,26上流にある場合にSOxトラップ触媒24からSOxを放出させると、このSOxがNOx吸蔵還元触媒25,26に吸蔵されるおそれがある。
そこで本発明による実施例では、SOxトラップ触媒24がNOx吸蔵還元触媒25,26上流に位置するよう排気浄化モジュール22が排気管21,23に連結されている通常運転時には、SOx放出作用を禁止するようにしている。その結果、SOxがNOx吸蔵還元触媒25,26に吸蔵されるおそれがなくなる。
一方で、SOxトラップ触媒24がNOx吸蔵還元触媒25,26下流に位置するよう排気浄化モジュール22が排気管21,23に連結されている場合には、SOx放出作用が許容される。すなわち、本発明による実施例では、SOxトラップ触媒24に捕獲されたSOx量が許容上限を越えたか否かを判断し、SOxトラップ触媒24に捕獲されたSOx量が許容上限を越えたと判断されたときには、図2に示されるようにSOxトラップ触媒24がNOx吸蔵還元触媒25,26下流に位置するよう排気浄化モジュール22を反転させて排気管21,23に連結し、SOx放出作用を行うようにしている。
SOxトラップ触媒24に捕獲されたSOx量が許容上限を越えたか否かは例えば車両走行距離の積算値や、燃料噴射弁3からの燃料噴射量及び燃料添加弁28からの燃料添加量の積算値が許容上限を越えたか否かに基づいて判断することができる。
例えば車両走行距離積算値が10万キロメートルを越えるとSOxトラップ触媒24に捕獲されたSOx量が許容上限を越えたと判断され、警報装置43(図1)が作動され、車両運転者にSOx放出作用を行うべきことが知らされる。車両運転者は例えばディーラー等に車両を持ち込み、ディーラーではSOxトラップ触媒24がNOx吸蔵還元触媒25,26下流に位置するよう排気浄化モジュール22が反転されて排気管21,23に連結される。次いで、SOx放出スイッチ42が作動され、SOx放出作用が例えば自動的に行われる。すなわち、機関運転が行われると共に、SOxトラップ触媒24の温度をSOx放出温度以上に維持しながらSOxトラップ触媒24に流入する排気ガスの空燃比がリッチになるように例えば燃料添加弁28から燃料が添加される。
SOx放出作用が完了すると、SOxトラップ触媒24がNOx吸蔵還元触媒25,26上流に位置するよう排気浄化モジュール22が再度反転されて排気管21,23に連結される。
このようにすると、SOxがNOx吸蔵還元触媒25,26に吸蔵されないようにしつつ、SOx捕獲剤から捕獲したSOxを簡単に放出させることができる。この場合、排気浄化モジュール22が搭載された車両でもってSOx放出作用が行われるので、SOx放出作用のために別の装置を必要としない。また、仮にNOx吸蔵還元触媒25,26にSOxが吸収されていたとしても、このSOx放出作用でもってSOxを放出させることができる。
圧縮着火式内燃機関の全体図である。 反転されて連結された排気浄化モジュールを示す図である。 第1のNOx吸蔵還元触媒の側面断面図である。 NOx吸蔵還元触媒の触媒担体の表面部分の断面図である。 第2のNOx吸蔵還元触媒の側面断面図である。 SOxトラップ触媒の触媒担体の表面部分の断面図である。
符号の説明
5 排気マニホルド
20 排気後処理装置
21 上流側排気管
22 排気浄化モジュール
23 下流側排気管
24 SOxトラップ触媒
25 第1のNOx吸蔵還元触媒
26 第2のNOx吸蔵還元触媒
28 燃料添加弁

Claims (5)

  1. 排気ガス中に含まれるSOxを一時的に捕獲するSOx捕獲剤と、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときには排気ガス中に含まれるNOxを吸収し流入する排気ガスの空燃比がリッチになると吸収したNOxを放出するNOx吸収剤とが互いに直列配置されている排気浄化モジュールを具備し、該排気浄化モジュールをSOx捕獲剤がNOx吸収剤上流に位置するよう機関排気管に連結すると共に、該排気浄化モジュールを排気管から取り外しSOx捕獲剤がNOx吸収剤下流に位置するよう排気浄化モジュールを反転させて排気管に再度連結できるようにした内燃機関の排気浄化装置。
  2. SOx捕獲剤から捕獲したSOxを放出するSOx放出作用を行うSOx放出手段を具備し、SOx捕獲剤がNOx吸収剤上流に位置するよう排気浄化モジュールが排気管に連結されているときにはSOx放出作用を禁止するようにした請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. SOx捕獲剤がNOx吸収剤下流に位置するよう排気浄化モジュールが反転されて排気管に連結されているときにはSOx放出作用を許容するようにした請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. SOx捕獲剤に捕獲されたSOxの量が許容上限を越えたか否かを判断する判断手段を具備し、SOx捕獲剤に捕獲されたSOxの量が許容上限を越えたと判断されたときには、SOx捕獲剤がNOx吸収剤下流に位置するよう排気浄化モジュールを反転させて排気管に連結しSOx放出作用を行うようにした請求項3に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. SOx捕獲剤をSOxトラップ触媒から構成し、該SOxトラップ触媒は、SOxトラップ触媒に流入する排気ガスの空燃比がリーンのときには排気ガス中に含まれるSOxを捕獲し、排気ガスの空燃比がリーンのもとでSOxトラップ触媒の温度が上昇すると捕獲したSOxが次第にSOxトラップ触媒の内部に拡散していく性質を有すると共にSOxトラップ触媒に流入する排気ガスの空燃比がリッチになるとSOxトラップ触媒の温度がSOx放出温度以上であれば捕獲したSOxを放出する性質を有する請求項1から4までのいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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