JP2008116161A - 冷蔵庫 - Google Patents

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Yoshimasa Horio
好正 堀尾
Toshikazu Sakai
寿和 境
Shuhei Sugimoto
修平 杉本
Akihiro Nozue
章浩 野末
Masatoshi Inatani
正敏 稲谷
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Abstract

【課題】冷蔵庫の冷却器と庫内を仕切る断熱仕切りの表面は、配置される部屋との温度差の大きい、冷却器や冷却器から吐出された冷気により冷却されて結露や着霜の発生となるため発泡ポリスチレン等の断熱材の壁厚を大きくしたり、更には、結露着霜防止用ヒータを通電することで信頼性を確保してきた。そのため庫内容量の減少や、消費電力量の増加、コストが増加するという課題を有していた。
【解決手段】庫内と、庫内の一画に配置され冷却器107を収納する冷却室109を仕切る断熱仕切り部の断熱材として、発泡ポリスチレン等の断熱材と真空断熱材127を一体発泡したものを用いたものである。これによって、真空断熱材127の断熱効果で、冷却器107から庫内への熱伝導を大幅に抑えることができ、吸熱量および結露着霜防止用ヒータの通電率を下げることができるため、消費電力量を下げることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、真空断熱材を利用した冷蔵庫に関するものである。
近年、冷蔵庫の大容量化の需要が高まるにつれて、無効空間縮小による容積効率の向上を図った冷蔵庫や、使い勝手の観点からさまざまなレイアウトの冷蔵庫が発売されている(例えば、特許文献1参照)。
以下、図面を参照しながら上記従来の冷蔵庫を説明する。
図10と図11には、特許文献1に記載されている冷蔵庫の正面図と側面断面図を示す。図10と図11おいて、1は冷蔵庫本体、2は冷蔵温度(+5℃程度)に維持される冷蔵室、3は冷蔵室の下に設けられて冷凍温度帯から冷蔵、野菜、チルド等の温度帯に切り替え可能な切替室と、冷蔵室2の下で切替室3に並列に設けられた製氷室4、5は野菜などの乾燥を嫌う食品を収納するための野菜室とし、6は凍結温度(−20℃程度)に冷却される冷凍室である。冷凍室の奥部は底壁23が上向きに立ち上がる形状とされており、この底壁23の後部外側には機械室19が形成されている。
この機械室19内には冷却システムを構成する圧縮機17と、蒸発皿(図示せず)と、放熱用ファン(図示せず)及びコンデンサ(図示せず)が設置される。9は野菜室背面に配置される冷却室で、冷却器7と、冷却器7で冷却された冷気を循環させる冷気送風ファン8が収納されている。
10は冷蔵庫本体1を上下に分割し冷蔵室2を区画する第1の仕切部、11は第1の仕切部10によって仕切られた冷蔵庫1の下側後方に冷却室9を区画する第2の仕切部、21は第2の仕切部11の前面を形成するファングリル、20は第2の仕切部11の後面を形成し冷気送風ファンから各部屋に冷気を送るための各送風帰還風路を形成するエアガイド、22はファングリル21と、エアガイド20の間に設けられた成形断熱材である。12は第1の仕切部で分割された冷蔵庫1の下側前方を上下に分割し切替室3及び製氷室4と野菜室を区画する第3の仕切部、13は野菜室5及び冷却室9と冷凍室6を区画する第4の仕切部、14は冷凍室6と野菜室5を仕切る冷蔵庫本体1の前縁部を構成する前縁仕切部である。
これによって、冷蔵室2、野菜室5、冷凍室6それぞれの部屋を使いやすい位置に配置し、使い勝手を向上させた冷凍冷蔵庫が実現する。使用頻度の高い野菜室5は、しゃがみ姿勢をせず取り出しやすい位置に配置してあり、使い勝手の向上が図られている。特に野菜は鮮度がすぐ悪くなることからすれば、常に鮮度を監視しなければならない。
特開2002−13864号公報
しかしながら、上記従来の構成では冷却器及び冷却器から吐出された冷気が通る風路を形成する第2の仕切部の前面庫内と冷却室の温度差によって、第2の仕切部表面に結露もしくは着霜するという課題を有していた。特に第2の仕切部前面が野菜室等の高湿の場合、第2の仕切部の表面への結露もしくは着霜が明らかであるため、第2の仕切部において冷却器との断熱壁厚を大きくしたり、第2の仕切部表面にヒータを貼り付ける必要があった。必要に応じて、貼り付けたヒータの通電率を大きくすることで、表面に付着した結露及び着霜による水分を蒸発するか、または、常に仕切り部の表面温度を露点温度以上に確保する必要があった。そのため近年の冷蔵庫の大容量化及び設置スペース縮小の需要や、省エネに対するニーズに対しては、不十分であった。というのも、冷蔵庫の大容量化を図るには冷蔵庫断熱壁を薄肉化することや、無効スペースを無くすことが有効である。そのために真空断熱材などの高性能な断熱材を使用することで吸熱負荷量の増加を最小限にとどめている。第2の仕切部の断熱壁厚を大きくすることは、庫内容量の減少につながる。逆に庫内容量を維持するならば各部屋への風路面積を減少しなければならず、この場合、冷却能力の低下を招く可能性があるという課題を有す。また、ヒータ通電率を上げることでの加熱による結露および着霜を防止する場合は、ヒータ通電による消費電力量の増加に加えて、庫内への熱負荷としてコンプレッサーの運転率が上がり消費電力量が高くなるという課題を有していた。
また、前面が野菜室の場合は、ヒータの熱影響により背面部分に収納された野菜が、部分的に温度が高くなり、野菜の劣化を促進するという課題を有していた。
また、前面が野菜室の場合は、野菜室用のドアスイッチが無いことが多く、野菜室を開閉によって冷気送風ファンの運転は制御されないため、野菜室を空けた場合でもファンの風切り音が聞こえて騒音が非常に気になるという課題を有していた。
本発明は、上記の課題を解決するもので、冷却室との仕切り部の断熱性を向上できるため庫内容量の大きな冷蔵庫で、かつ省エネ性能の高く、静音性の優れた冷蔵庫を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の冷蔵庫は、庫内と、庫内の一画に配置され冷却器を収納する冷却室を仕切る断熱仕切り部の断熱材として、発泡ポリスチレン等の断熱材と真空断熱材を一体発泡したものを用いたものである。
これによって、発泡ポリスチレン等の断熱材よりも熱伝導率の良い真空断熱材の影響で、庫内への冷却器からの熱伝導を抑えることができ、吸熱量およびヒータ通電率を下げることができ、消費電力量を下げることができる。
本発明の冷蔵庫は、冷却室と庫内を仕切る断熱仕切り部内の断熱材として、真空断熱材を一体で発泡した断熱材を用いることで冷却室前の部屋の吸熱量を低減できると共に、冷気送風ファン音の防音も行えるので、大容量での省エネと静音化を図ることができる。
請求項1に記載の冷蔵庫は、庫内と、庫内の一画に配置され冷却器を収納する冷却室と、前記庫内と前記冷却室を仕切る断熱仕切り部とを備えて、前記断熱仕切り部の断熱材が、発泡ポリスチレン等の断熱材と真空断熱材を一体発泡したものである。
これによって、発泡ポリスチレン等の断熱材よりも熱伝導率の良い真空断熱材を混ぜることで、庫内への熱伝導を抑えることができ、吸熱量およびヒータ通電率を下げることができ、消費電力量を下げることができると共に、断熱仕切り部単体の剛性を上げることができるため、割れ等による歩留まりの向上をすることができる。
請求項2に記載の冷蔵庫は、断熱仕切り部内における真空断熱材の配置が、冷却器側に寄せて配置したものである。
これによって、断熱材の壁厚を薄くすることができるため、庫内容量を大きくすることができる。また真空断熱材の表面は熱伝導率の高いアルミ等の金属箔であるため、霜取り時においてヒータの熱を真空断熱材の表面を介して冷却器の上部まで伝えることができるので、効率よく霜取りを行え、霜取り時間の短縮化を図ることができる。
請求項3に記載の冷蔵庫は、断熱仕切り部内における真空断熱材の配置が、庫内側に寄せて配置したしたものである。
これによって、断熱材の壁厚を薄くすることができるため、庫内容量を大きくすることができる。また冷却器はフィンアンドチューブ方式を用いているものが多いが、庫内側に配置することで冷却器表面のフィンによる真空断熱材表面の傷付きを防止する事が出来るため、真空断熱材の信頼性を確保できる。
請求項4に記載の冷蔵庫は、断熱仕切り部内における真空断熱材の配置が、断熱材に覆われて配置したものである。
これによって、断熱材の剛性を上げることができるため、断熱仕切り部品の取り付け時においての割れ等による歩留まりの向上を図ることができる。また、真空断熱材周囲の外被材からの熱の回り込みを無くすことができるため、庫内への熱侵入を減らすことができ、ヒータの通電率低減を行うことができるため、消費電力量を下げることができる。
請求項5に記載の冷蔵庫は、断熱仕切り部内における真空断熱材の表面を金属箔の外被材を有したものである。これによって、ガスバリア性を向上できるため、真空断熱材の経時劣化が抑えられ、長期にわたって断熱性能を確保できる。
請求項6に記載の冷蔵庫は、断熱仕切り部内における真空断熱材をガスバリア性を有するラミネートフィルムで複数の芯材を覆い同一平面上の複数の独立空間に真空密封した真空断熱材とすることで、複雑な形状においても真空断熱材を形成できるため、断熱仕切り部内において真空断熱材の被覆率を大きくすることができ、ヒータの通電率を下げることができ消費電力量を下げることができる。
請求項7に記載の冷蔵庫は、真空断熱材の外被材の構成を少なくとも蒸着層と、蒸着層に隣接したポリアクリル酸系樹脂層を有する構成とすることによりガスバリア性を向上できるため、真空断熱材の経時劣化が抑えられ、長期にわたって断熱性能を確保できる。
請求項8に記載の冷蔵庫は、真空断熱材を一体発泡した断熱仕切り部を、少なくとも二部屋の庫内にまたがる冷却室を仕切る構成としたものである。これによって、上限方向に配置し沿面距離を取った真空断熱材によって、冷却器からの冷熱は庫内への回り込みを低減できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1による冷蔵庫の斜視図である。図2は本発明の実施の形態1による冷蔵庫の側面断面図である。図3は本発明の実施の形態1による断熱材に使用する真空断熱材の断面図である。図4は本発明の実施の形態1による断熱材の断面図である。図5は本発明の実施の形態1による真空断熱材と発泡ポリスチレンの一体発泡工程図である。図6は本発明の実施の形態1による真空断熱材と発泡ポリスチレンの横型の一体発泡工程図である。
図1から図4に示すように、冷蔵庫本体101は、前方に開口する金属製(例えば鉄板)の外箱115と硬質樹脂製(例えばABS)の内箱116と、外箱115と内箱116の間に発泡充填されたウレタン断熱材124からなる断熱箱体で、この本体の上部に設けられた冷蔵室102と、冷蔵室の下に設けられて冷凍温度帯から冷蔵、野菜、チルド等の温度帯に切り替え可能な切替室103と、冷蔵室102の下で切替室103に並列に設けられた製氷室104と、本体下部に設けられた冷凍室106と、並列に設置された切替室103及び製氷室104と冷凍室106の間に設けられた野菜室105で構成されている。切替室103と製氷室104と野菜室105と冷凍室106の前面部は引き出し式の図示しない扉により開閉自由に閉塞されると共に、冷蔵室102の前面は、例えば観音開き式の図示しない扉により開閉自由に閉塞される。
冷蔵室102は冷蔵保存のために凍らない温度を下限に通常1〜5℃で設定されている。野菜室105は冷蔵室102と同等もしくは若干高い温度設定の2℃〜7℃とすることが多い。低温にすれば葉野菜の鮮度を長期間維持することが可能である。冷凍室106は冷凍保存のために通常−22から−18℃で設定されているが、冷凍保存状態の向上のために、たとえば−30から−25℃の低温で設定されることもある。
冷蔵室102や野菜室105は庫内をプラス温度で設定されるので、冷蔵温度帯を呼ばれる。また、冷凍室106や製氷室104は庫内をマイナス温度で設定されるので、冷凍温度帯を呼ばれる。
冷蔵庫本体101の天面部は、冷蔵庫の背面方向に向かって階段状に凹みを設けて機械室119があり、第一の天面部と第二の天面部で構成されている。この階段状の凹部に配置された圧縮機117と、水分除去を行うドライヤ(図示せず)と、コンデンサ(図示せず)と、放熱用の放熱パイプ(図示せず)と、キャピラリーチューブ118と、冷却器107とを順次環状に接続してなる冷凍サイクルに冷媒を封入し、冷却運転を行う。前記冷媒には近年、環境保護のために可燃性冷媒を用いることが多い。
また、冷蔵室102と製氷室104および切替室103とは第一の仕切り部110で区画されている。第一の仕切り部110は必要に応じて、例えば切替室103が冷凍温度帯のみの場合では、例えば発泡ウレタンのような断熱材を用いた断熱仕切りとしても良く、また、冷蔵温度帯のみとして構成される場合ならば断熱をなくし、仕切りを極力薄くすることで庫内容量を大きくしてもよい。この場合、冷蔵室の冷気により冷却することとなる。
また、製氷室104および切替室103と、野菜室105とは第三の仕切り部112で区画されている。
また、野菜室105と冷凍室106とは第四の仕切り部113で区画されている。第四の仕切り部113は、冷蔵庫本体101の発泡後組み立てられる部品であるため、通常断熱材として発泡ポリスチレン126が使われるが、断熱性能や剛性を向上させるために硬質発泡ウレタンを用いてもよく、更には高断熱性の真空断熱材を挿入して、仕切り構造のさらなる薄型化を図ってもよい。
冷蔵庫本体101の背面には、冷却室109が設けられ、冷却室109は仕切りとしての断熱性を有する第二の仕切り部111で野菜室105から区画されている。この第二の仕切り部の断熱材は、真空断熱材127と発泡ポリスチレン126とからなり、真空断熱材127の周囲の発泡ポリスチレン126の原料を発泡させて、真空断熱材127を発泡ポリスチレン126で覆い真空断熱材127と発泡ポリスチレン126とを一体化させてなるものである。第二の仕切り部の庫内側表面にはポリプロピレン等の断熱材を覆う樹脂部品である、仕切りカバー135が配設されている。
ここで、真空断熱材127と発泡ポリスチレン126の一体発泡工程について図5を用いて説明する。真空断熱材127に発泡ポリスチレン126と接着可能なアクリル系、エポキシ系の接着剤を塗布すると共に発泡ポリスチレン126の原料ビーズ131を予備発泡させる。次に、一体発泡用の金型132に予備発泡した原料ビーズ131を一部充填しその上に接着剤を塗布した真空断熱材127を配置し、その上から更に予備発泡した原料ビーズ131を充填する。その後、金型132を閉じ、蒸気過熱を行う。摂氏115〜125℃程度の蒸気が、蒸気穴入口より入り、蒸気穴出口より出ることにより、原料ビーズ131が膨張して金型面通りの断熱材が作製される。
また、真空断熱材127は、2枚の外被材128を向かい合わせて芯材130を覆い、内部を真空まで減圧して周囲を熱溶着により封止したものであり、言い換えると、芯材130をラミネートフィルムで構成された2枚の外被材128で覆って外被材128の内部を減圧密封してなるものであり、一般的な真空断熱材と特に変わるものではない。
芯材130は無機繊維としては、グラスウール、グラスファイバー、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維、シリカ繊維、ロックウール、炭化ケイ素繊維等特に指定するものではない。
また、外被材128の袋形状は、四方シール袋、ガゼット袋、三方シール袋、ピロー袋、センターテープシール袋等があるが、特に指定するものではない。
また、真空断熱材127の初期断熱性能および経時断熱性能をより一層向上させる場合は、ガス吸着剤や水分吸着剤等のゲッター物質を使用することも可能である。その吸着機構は、物理吸着、化学吸着、および吸蔵、収着等のいずれでもよいが、非蒸発型ゲッターとして作用する物質が良好である。
また、第二の仕切り部内で、庫内に送風される冷気のダクトを構成しても良い。
冷却室109内には、代表的なものとしてフィンアンドチューブ式の冷気を生成する冷却器107が断熱仕切壁である第二の仕切り部111の後方領域を含めて野菜室105の背面に上下方向に縦長に配設されている。また、冷却器107の材質は、アルミや銅が用いられる。
冷却器107の近傍(例えば上部空間)には強制対流方式により冷蔵室102,製氷室104、切替室103、冷凍室106,野菜室105の各部屋に冷却器107で生成した冷気を送風する冷気送風ファン108が配置され、冷却器107の下部空間には冷却時に冷却器107や冷気送風ファン108に付着する霜を除霜する除霜装置としてのガラス管製のラジアントヒータ(図示せず)が設けられている。除霜装置は特に指定するものではなく、ラジアントヒータの他に、冷却器107に密着したパイプヒータを用いても良い。
冷気送風ファン108は、内箱116に直接配設されることもあるが、発泡後に組み立てられる第二の仕切り部に配設し、部品のブロック加工を行うことで製造コストの低減を図ることもできる。
以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作、作用について説明する。
本実施の形態のように、冷凍室106が下方に設置され、冷蔵室102を上方に配置し、冷却室109の前面に野菜室105が配置された冷蔵庫のレイアウト構成が使い勝手の観点からよく用いられている。また、圧縮機117を天面奥部に配設した構成の冷蔵庫も、使い勝手の観点と庫内容量向上の点から用いられる。
次に冷蔵庫の冷却作用について説明する。
例えば冷凍室106が外気からの侵入熱およびドア開閉などにより、庫内温度が上昇して冷凍室センサ(図示せず)が起動温度以上になった場合に、圧縮機117が起動し冷却が開始される。圧縮機117から吐出された高温高圧の冷媒は、最終的に機械室119に配置されたドライヤ(図示せず)まで到達する間、特にコンデンサー(図示せず)や外箱115に設置される放熱パイプ(図示せず)において、外箱115の外側の空気や庫内のウレタン断熱材124との熱交換により、冷却されて液化する。
次に液化した冷媒はキャピラリーチューブ118で減圧されて、冷却器107に流入し冷却器107周辺の庫内空気と熱交換する。熱交換された冷気は、近傍の冷気送風ファン108により庫内に冷気が送風され庫内を冷却する。この後、冷媒は加熱されガス化して圧縮器117に戻る。庫内が冷却されて冷凍室センサ(図示せず)の温度が停止温度以下になった場合に圧縮機117の運転が停止する。
冷却器107は、圧縮機117の運転に同期して、冷凍サイクルを流れた冷媒が蒸発するため、冷蔵庫の中で最も温度の低い部分となる。その温度は条件にもよるが通常、−30℃から−20℃ぐらいである。超冷凍の場合には、−30℃以下になる場合もある。このとき、冷却器107を含む冷却室109の前面の部屋である野菜室105は2℃〜7℃で設定されることが多く、冷却器107と野菜室105の温度差は22℃から37℃にもなる。この場合の冷却室109を仕切る第2の仕切り部111表面は、断熱材を発泡ポリスチレン126のみで構成する場合、冷却器107が−25℃、野菜室105が5℃の場合は0.7℃となる(厚み30mmの場合)。野菜室105は保存される野菜の量にもよるが、通常85%程度の湿度が保たれている。よって、温度5℃で湿度80%の露点温度は1.8℃であるため、仕切り部表面が結露してしまう。
(表1)は断熱材が発泡ポリスチレン126とした場合の、冷却器温度−25℃と野菜室温度5℃における断熱材の表面温度一覧である。(表1)より前記条件の場合、表面温度が露点温度以上を得るのに必要な発泡ポリスチレン126の断熱厚みは45mmである。しかし、発泡ポリスチレン中に真空断熱材を入れ一体発泡することにより、同条件において露点温度以上を得るのに必要な断熱厚みは、真空断熱材127の厚みを5mmとすれば発泡ポリスチレン126の厚みは原料ビーズ131の寸法から決定される最低壁厚とすることができる。
よって、野菜室105のような高湿な庫内と、庫内の背面に配置された冷却室109を仕切る第2の仕切り部111の断熱材を、発泡ポリスチレン等の断熱材と真空断熱材127を一体発泡したものとすることにより、熱伝導率が約0.046(W/mK)である発泡ポリスチレン126よりも熱伝導率が0.008から0.0005(W/mK)と非常に優れている真空断熱材127の影響で、庫内への熱伝導を抑えることができ、吸熱量および結露防止用ヒータの通電率を下げることができ、消費電力量を下げることができると共に、断熱仕切り部単体の剛性を上げることができるため、割れ等による歩留まりの向上をすることができる。特に第2の仕切り部111のように冷却室109と庫内を仕切る部品は、寸法や重量の大きいものが多く単品のコストが高いため、歩留まりの悪さは直接、製造コストに影響を及ぼす。
Figure 2008116161
また、図6のように発泡ポリスチレン126内における真空断熱材127の配置を端面で接する構成とする場合は、発泡ポリスチレン126の生成工程で蒸気の出入口を変更することにより、第2の仕切り部111の断熱材の壁厚を薄くすることができるため庫内容量を例えば5L程度大きくすることができる。さらに、使用する材料費も低減できるため材料コストも低減できるとともに、生成工数も低減できる。
また、仕切り部内における真空断熱材127の配置を冷気送風ファン108の前面位置とすることで、真空断熱材127を透過する騒音は、発泡ポリスチレンに比べて単体の剛性の高い複合材料から構成される真空断熱材127によりファンからの空気振動は減衰され、冷気送風ファン108と断熱材自身の共振によるビビリもマス的効果で低減でき、防音効果により冷気送風ファン108の風切り音や振動を低減できる。
真空断熱材127は冷却器107側に配設されており、真空断熱材127の外被材であるアルミ金属によって霜取り時にラジアントヒータ等の除霜熱を冷却器上部まで伝達できるため、霜取りを効率よく行い、ヒータの通電時間を短くして消費電力量の低減を図ることができる。
また、真空断熱材127を発泡ポリスチレン126と接着面(図示せず)において接着することで、真空断熱材127と発泡ポリスチレン126の間に結露等により水が溜まることによる発泡ポリスチレン126の劣化、断熱材としての性能低下、真空断熱材127への水の侵入による性能低下を抑えることができる効果が得られる。
また、真空断熱材127をガスバリア性を有するラミネートフィルムで複数の芯材を覆い同一平面上の複数の独立空間に真空密封した真空断熱材とすることで、複雑な形状においても最適な真空断熱材127を形成できるため、仕切り部内において真空断熱材127の被覆率を大きくすることができ、ヒータの通電率を下げることができ消費電力量を下げることができる。
また、真空断熱材127の芯材130を被覆するラミネートフィルムからなる外被材128の構成の中で、少なくとも蒸着層129と、蒸着層129に隣接したポリアクリル酸系樹脂層を有した構成としたものであり、真空断熱材127のガスバリア性を向上できるため、真空断熱材127の経時劣化が抑えられ、長期にわたって断熱性能を確保できる。発泡ポリスチレン生成時の蒸気の温度は、摂氏約115〜125℃程度であり、真空断熱材127の蒸着時の温度は摂氏約120〜130℃ぐらいであるが、外被材128の構成でポリアクリル酸系樹脂層を有した構成とすることで、温度を摂氏約140〜150℃ぐらいとすることができる。
(実施の形態2)
図7は、本発明の実施の形態2における断熱材の断面図を示すものである。なお、背景技術と同一構成については同一符号を付す。
図7において、第二の仕切り部211内における真空断熱材227を仕切り部内の庫内側に配設したものである。
これによって断熱材の壁厚を薄くすることができるため、庫内容量を大きくすることができる。また冷却器はフィンアンドチューブ方式を用いているものが多いが、真空断熱材227の外被材228を仕切りカバー235に密着させて配置、すなわち庫内側に寄せて配置することで冷却器207表面のフィンによる真空断熱材227表面の傷付きを防止する事が出来るため、真空断熱材227の破れ等による信頼性を確保できる。
なお、冷気送風ファン108の風切り音や振動を断熱材中で一旦、発泡ポリスチレン226を通過中に減衰されつつ、再度真空断熱材227で遮音する効果を有する。
(実施の形態3)
図8は、本発明の実施の形態3における断熱材の断面図を示すものである。なお、背景技術と同一構成については同一符号を付す。
図8において、第二の仕切り部内において、真空断熱材327を仕切りカバー335と離して配置、すなわち真空断熱材327の配置が、断熱材に覆われて配置されるようにしたものである。
これによって、第二の仕切り部311の剛性を上げることができるため、第二の仕切り部311の部品の取り付け時においての割れ等による歩留まりの向上を図ることができる。また、真空断熱材327周囲の外被材328からの熱の回り込みを無くすことができるため、野菜室305への熱侵入を減らすことができ、ヒータの通電率低減を行うことができるため、消費電力量を下げることができる。
なお、真空断熱材327を発泡ポリスチレン326で覆うため、真空断熱材327のピンホールによる性能劣化を抑えることができる。
(実施の形態4)
図9は、本発明の実施の形態4における冷蔵庫の側面断面図を示すものである。なお、背景技術と同一構成については同一符号を付す。
図9において、冷蔵庫本体401の背面には、野菜室405と冷凍室406の両室の背面にまたがって冷却室409が設けられ、冷却室409は仕切りとしての断熱性を有する第二の仕切り部411で野菜室405および冷凍室406から区画されている。冷却器407も野菜室405と冷凍室406両室の背面にまたがって上下方向に縦長に配設してある。
これによって、上限方向に配置し沿面距離を取った真空断熱材427によって、冷却器407からの冷熱や、霜取り時におけるヒータからの熱の庫内への回り込みを低減できる。
以上のように、本発明にかかる冷蔵庫は、庫内と、庫内の一画に配置された冷却室を仕切る仕切り部の断熱材に、発泡ポリスチレン等の断熱材と真空断熱材を一体発泡したものを用いたものである。これにより冷熱の熱伝導を抑制できるため、吸熱量および結露防止用ヒータの通電率を下げることができ、消費電力量を低減できると共に庫内容量を増加ができるので、温度差のある部屋に断熱仕切り部を持つ冷凍機器全般にも適用できる。
本発明の実施の形態1を説明する冷蔵庫の斜視図 本発明の実施の形態1を説明する冷蔵庫の側面断面図 本発明の実施の形態1による断熱材に使用する真空断熱材の断面図 本発明の実施の形態1による断熱材の断面図 本発明の実施の形態1による真空断熱材と発泡ポリスチレンの一体発泡工程図 本発明の実施の形態1による真空断熱材と発泡ポリスチレンの横型の一体発泡工程図 本発明の実施の形態2による断熱材の断面図 本発明の実施の形態3による断熱材の断面図 本発明の実施の形態4を説明する冷蔵庫の側面断面図 従来の冷蔵庫を説明する正面図 従来の冷蔵庫を説明する側面断面図
符号の説明
101,401 冷蔵庫本体
102 冷蔵室
103 切替室
104 製氷室
105,305,405 野菜室
106,406 冷凍室
107,207,407 冷却器
108 冷気送風ファン
109,409 冷却室
111,211,311,411 第二の仕切り部
127,227,327,427 真空断熱材
128,228,328 外被材
130 芯材

Claims (8)

  1. 庫内と、庫内の一画に配置され冷却器を収納する冷却室と、前記庫内と前記冷却室を仕切る断熱仕切り部とを備えて、前記断熱仕切り部の断熱材が、発泡ポリスチレン等の断熱材と真空断熱材を一体発泡したものであることを特徴とする冷蔵庫。
  2. 前記断熱仕切り部内における真空断熱材の配置が、前記冷却器側に寄せて配置したことを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 前記断熱仕切り部内における真空断熱材の配置が、前記庫内側に寄せて配置したことを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
  4. 前記断熱仕切り部内における真空断熱材の配置が、前記断熱材に覆われて配置したことを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
  5. 前記真空断熱材は、表面が金属箔の外被材を有したことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
  6. 前記真空断熱材がガスバリア性を有するラミネートフィルムで複数の芯材を覆い同一平面上の複数の独立空間に真空密封した真空断熱材であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
  7. 前記真空断熱材の構成で、外被材がポリアクリル酸系樹脂層を有する構成等によりガスバリア性を向上した事を特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
  8. 前記断熱仕切り部は、少なくとも二部屋の庫内にまたがる冷却室を仕切る構成である事を特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
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