JP2008072839A - 電動パワーステアリング制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】モータリレー回路のリレー接点間に異物が挟まること等により導通異常となり、システム全体が動作不可となることを回避する。
【解決手段】モータリレー回路43をオン制御したにも関わらず導通状態とならない場合にはモータリレー回路43を開閉動作させ導通阻害物質の除去を図る(ステップS1〜ステップS4)。所定回数開閉動作を行っても導通阻害物質が除去されないときには強制通電回路50による通電を開始し、駆動モータ12を介さずにモータリレー回路43へ通電を行って、導通阻害物質の焼損を図る(ステップS5〜ステップS7)。強制通電による導通阻害物質の焼損を図りつつ、モータリレー回路43の開閉動作による導通阻害物質の除去を行ってもモータリレー回路43が導通状態とならないとき、モータリレー回路43の導通異常として確定する(ステップS10)。
【選択図】 図3

Description

本発明は、操舵系に操舵補助力を付与する電動モータとこの電動モータに電力を供給するモータ駆動回路との間の電力供給ラインに介挿された、この電力供給ラインを遮断するためのモータリレー回路の誤動作によるシステムダウンを回避することの可能な電動パワーステアリング制御装置に関するものである。
この種の電動パワーステアリング制御装置は、モータ駆動回路を構成する電界効果トランジスタ(FET)にショート故障が生じる等といった異常が発生した場合には、電動モータが電磁ブレーキとして動作する可能性がある。これを回避するために、電動モータの各端子電圧を検出し、この端子電圧が予め設定した許容範囲をこえたときには、天絡、地絡等の故障と判断し、電動モータへの電力供給ラインに介挿したモータリレーを遮断し、電動モータが電磁ブレーキとして作用することを回避するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第WO98/58833号パンフレット
上述のように、電動モータへの電力供給ラインにモータリレーを介挿したシステムでは、前記モータリレーとして常時開型のリレーを用いており、システム起動時にモータリレーを閉状態に制御して電動モータへの電力を供給可能な状態とし、異常発生時には、モータリレーを開状態に制御して電動モータへの電力供給を遮断することで、電動モータが電磁ブレーキとして作用することを回避している。
このようなシステムでは、通常、システム起動時にモータリレーを閉状態にする制御を行うものの、この制御によってモータリレーが確実に閉状態となったかどうかの確認は行っておらず、モータリレーを閉状態にする制御を行った後、そのまま操舵補助力を発生させるための通常制御へ移行している。
そのため、何らかによってモータリレーが閉状態とならなかった場合には、通常制御へ移行した後、電流制御が行われて実際に電動モータへの電力供給が開始されたとしても、モータリレーが開状態のままのため電力供給が正常に行われない。その結果として、電動モータへの電流指令値と電動モータに実際に流れた電流値との差が大きくなり、この時点で異常発生と判断されることになる。
このため、例えばモータリレーの接点間に導通阻害物質が挟まったためにモータリレーが閉状態とならなかった場合には、システム自体には故障が発生していないにも関わらず、モータリレーが閉状態とならないことから異常と判断され、これ以後システムを正常動作させることができず、操舵補助力を発生させることができないという問題がある。
実際、モータリレーの動作確認試験等を行った場合に、モータリレー内部に接点接続を妨げたと思われる導通阻害物質が確認されることもある。
電動パワーステアリング制御装置においては、電動モータとこの電動モータを駆動するためのモータ駆動回路との間にモータリレーを設けると共に、前記モータ駆動回路の電力供給を行うための電源との間にも電源リレーを設けており、これらモータリレーと電源リレーとは、通常、同じタイプのリレー回路を使用することが多い。
モータリレーと電源リレーとが同じタイプのリレー回路で構成されている場合、工程上の差はないことから、導通阻害物質が混入する可能性も同等と考えられる。しかしながら、実際に動作確認試験等を行った場合には、電源リレーには導通異常は発生していない。これは、電源リレーを導通させた場合には突入電流が流れることから、仮に、リレー接点間に導通阻害物質が介在したとしても、突入電流のエネルギによって焼損させてしまっていると推測することができる。
本来、モータリレーは、異常発生時に電動モータが電磁ブレーキとして作用することを回避するために設けられるものである。しかしながら、システム自体は正常であるにも関わらず、導通阻害物質のためにモータリレーの故障として検知されることから、システムを停止させる必要があると判断され、電動パワーステアリング装置として動作することができず、これ以後、運転者はパワーアシスト無しの相当重い操舵操作を強いられることになる。このことが、今後の車両やシステム自身の大型化に与える影響は大きく、制御システムの起動に多少時間を要したとしても、確実に動作することの可能な電動パワーステアリング制御装置が望まれていた。
そこで、この発明は上記従来の未解決の課題に着目してなされたものであり、制御システム自体は正常であるにも関わらず、導通阻害物質の影響によりシステムダウンとなることを回避することの可能な電動パワーステアリング制御装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る電動パワーステアリング制御装置は、操舵系に対して操舵補助力を付与する電動モータと、当該電動モータを駆動制御するモータ駆動回路と、前記モータ駆動回路と前記電動モータとの間の電力供給ラインを遮断する常開型の可動接点を有するモータリレー回路と、前記モータリレー回路の実際の導通状態を検出する導通状態検出手段と、前記電動モータを介さずに前記モータリレー回路へ通電を行う通電手段と、前記モータリレー回路が導通状態に制御されているにも関わらず前記導通状態検出手段で前記モータリレー回路が非導通状態であることを検出したとき、前記通電手段を作動させて前記モータリレー回路の接点間の導通を妨げる導通阻害物質の焼損を図るための通電を行う導通回復制御手段と、を備えることを特徴としている。
この請求項1記載の発明によれば、モータリレー回路が導通状態に制御されたにも関わらず導通状態検出手段でモータリレー回路が非導通状態であることが検出されたときには、通電手段が作動されて電動モータを介さずにモータリレー回路に対して通電が行われ、例えば、ごみ等の異物といった前記モータリレー回路の接点間の導通を妨げる導通阻害物質の焼損が図られ、導通状態への回復が図られる。
また、請求項2に係る電動パワーステアリング制御装置は、前記導通回復制御手段は、前記モータリレー回路への通電量が徐々に増加するように前記通電手段を制御することを特徴としている。
この請求項2記載の発明によれば、モータリレー回路への通電量が徐々に増加するようにモータリレー回路に対して通電が行われる。
また、請求項3に係る電動パワーステアリング制御装置は、前記導通回復制御手段は、前記モータリレー回路への通電量を、前記モータリレー回路に可動接点の溶着が発生し得ない値に制限することを特徴としている。
この請求項3記載の発明によれば、モータリレー回路への通電量は、モータリレー回路に、可動接点の溶着が発生し得ない値に制限されるため、通電を行うことによりモータリレー回路に溶着が発生することが回避される。
また、請求項4に係る電動パワーステアリング制御装置は、前記導通回復制御手段は、前記導通状態検出手段で前記モータリレー回路が非導通状態であることを検出したとき、前記モータリレー回路を開閉動作させる開閉制御手段を備えることを特徴としている。
この請求項4記載の発明によれば、モータリレー回路が非導通状態であることが検出されたとき、開閉制御手段によりモータリレー回路の開閉動作が行われるため、モータリレー回路の接点間の導通を妨げる導通阻害物質の除去を図ることが可能となる。
また、請求項5に係る電動パワーステアリング制御装置は、前記導通回復制御手段は、前記導通状態検出手段で前記モータリレー回路が非導通状態であることを検出した後、前記モータリレー回路を、前記開閉制御手段により予め設定した規定回数開閉動作させるまでの間に、前記導通状態検出手段で前記モータリレー回路が導通状態であることが検出されないとき、前記通電手段を作動させることを特徴としている。
この請求項5記載の発明によれば、モータリレー回路が非導通状態であることを検出した後、開閉制御手段により前記モータリレー回路を規定回数開閉動作させるまでの間に、導通状態検出手段でモータリレー回路が導通状態であることが検出されないとき、つまり、規定回数開閉動作を行っても、モータリレー回路が導通状態とならないときには、通電手段が作動され、通電による導通阻害物質の焼損が図られる。つまり、まず、開閉動作による導通阻害物質の除去が図られた後、通電による導通阻害物質の焼損が図られるため、開閉動作により除去可能な導通阻害物質に対し、不必要に通電による焼損が図られることが回避される。
また、請求項6に係る電動パワーステアリング制御装置は、前記導通回復制御手段は、前記通電手段による予め設定した規定時間の通電が終了するまでの間に、前記導通状態検出手段で前記モータリレー回路が導通状態であることが検出されないとき、前記モータリレー回路の異常と判断することを特徴としている。
この請求項6記載によれば、通電手段による予め設定した規定時間の通電が終了するまでの間に、モータリレー回路が導通状態であることが検出されないとき、つまり、規定時間通電してもモータリレー回路が導通状態とならないときに、モータリレー回路の異常と判断される。
また、請求項7に係る電動パワーステアリング制御装置は、前記モータ駆動回路は、前記電動モータへの駆動電流を制御するHブリッジ回路を備え、前記Hブリッジ回路の各相の上アームと下アームとの間に前記電動モータが接続され、前記Hブリッジ回路と前記電動モータとの間に前記モータリレー回路が介挿された電動パワーステアリング制御装置であって、前記通電手段は、前記モータリレー回路及び前記電動モータ間に接続される電流供給源と、前記モータリレー回路と接続される前記下アームを構成するスイッチ手段とで構成され、前記導通回復制御手段は、前記電流供給源による電流供給の開始を制御すると共に、前記スイッチ手段をPWM制御することを特徴としている。
この請求項7記載の発明によれば、モータリレー回路と電動モータとの間に接続される電流供給源と、下アームを構成し、且つモータリレー回路と接続されるスイッチ手段とで通電手段を構成しているため、電流供給源、モータリレー回路及び下アームを構成するスイッチ手段とからなる経路で通電が行われ、スイッチ手段をPWM制御することでその通電量を容易に制御することが可能となる。
さらに、請求項8に係る電動パワーステアリング制御装置は、前記通電手段は、電流供給源と、当該電流供給源と前記モータリレー回路との間に直列に接続される通電制御用の複数のスイッチング素子とを有し、前記導通回復制御手段は、前記モータリレー回路へ非通電時には前記複数のスイッチング素子を遮断制御し、通電時には前記複数のスイッチング素子を導通制御することを特徴としている。
この請求項8記載の発明によれば、通電手段は、電流供給源と、この電流供給源とモータリレー回路との間に直列に接続される、通電制御用の複数のスイッチング素子とを備えている。そして、導通回復制御手段では、モータリレー回路へ非通電時には複数のスイッチング素子を遮断制御し、通電時には導通制御する。通電制御用の複数のスイッチング素子を設けることによって、たとえ何れかのスイッチング素子に、導通状態となったままとなる導通異常が生じたとしても、他のスイッチング素子を遮断制御することによって、モータリレー回路への通電は遮断されることになる。
本発明の請求項1に係る電動パワーステアリング制御装置によれば、モータリレー回路が導通状態に制御されたにも関わらず導通状態検出手段でモータリレー回路が非導通状態であることが検出されたときには、通電手段が作動され、前記電動モータを介さずにモータリレー回路に対し、モータリレー回路の接点間の導通を妨げる導通阻害物質の焼損を図るための通電を行うようにしたため、導通阻害物質によりモータリレー回路が導通不可となり、このために電動パワーステアリング制御装置がシステムダウンとなる可能性を低減することができる。
また、請求項2に係る電動パワーステアリング制御装置によれば、モータリレー回路への通電量が徐々に増加するようにモータリレー回路への通電を行うため、モータリレー回路に対して大きな電流が急に通電されることによって接点の早期磨耗や、溶着が生じることを回避することができる。
また、請求項3に係る電動パワーステアリング制御装置によれば、モータリレー回路への通電量を、モータリレー回路に可動接点の溶着が発生し得ない値に制限するため、通電を行うことによりモータリレー回路に溶着が発生することを回避することができる。
また、請求項4に係る電動パワーステアリング制御装置によれば、モータリレー回路が非導通状態であることが検出されたとき、開閉制御手段によりモータリレー回路を開閉動作させるため、通電手段とは別に開閉制御手段によっても、モータリレー回路の接点間の導通を妨げる導通阻害物質の除去を図ることができる。
また、請求項5に係る電動パワーステアリング制御装置によれば、モータリレー回路が非導通状態であることが検出された後、開閉制御手段により前記モータリレー回路を規定回数開閉動作させるまでの間に、モータリレー回路が導通状態であることが検出されないとき、通電手段を作動させ、通電による導通阻害物質の焼損が図られるため、開閉動作により除去可能な導通阻害物質に対して通電による焼損が図られることを回避し、その分、消費電力の低減を図ることができる。
また、請求項6に係る電動パワーステアリング制御装置によれば、通電手段による予め設定した規定時間の通電が終了するまでの間に、モータリレー回路が導通状態とならないとき、モータリレー回路の異常と判断するため、いつまでも通電が継続されることを回避することができる。
また、請求項7に係る電動パワーステアリング制御装置によれば、モータリレー回路及び電動モータ間に接続される電流供給源と、モータリレー回路と接続される下アームを構成するスイッチ手段とで通電手段を構成しているため、電流供給源、モータリレー回路及び下アームを構成するスイッチ手段とからなる電流経路を容易に形成することができ、且つスイッチ手段をPWM制御することによって、容易にその通電量を制御することができる。
さらに、請求項8に係る電動パワーステアリング制御装置によれば、電流供給源とモータリレー回路との間に直列に接続される通電制御用の複数のスイッチング素子を設けたため、たとえ何れかのスイッチング素子に、導通状態となったままとなる導通異常が発生した場合であっても、他のスイッチング素子を遮断制御することによって、モータリレー回路への通電を遮断することができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態を示す概略構成図であって、図中、1はステアリングホイールであり、このステアリングホイール1に運転者から作用される操舵力がステアリングシャフト2に伝達される。このステアリングシャフト2は、入力軸2aと出力軸2bとを有し、入力軸2aの一端がステアリングホイール1に連結され、他端はトルク検出手段としてのトルクセンサ3を介して出力軸2bの一端に連結されている。
そして、出力軸2bに伝達された操舵力は、ユニバーサルジョイント4を介してロアシャフト5に伝達され、さらにユニバーサルジョイント6を介してピニオンシャフト7に伝達される。
このピニオンシャフト7に伝達された操舵力はステアリングギヤ8を介してタイロッド9に伝達され、図示しない転舵輪を転舵させる。ここで、ステアリングギヤ8は、ピニオンシャフト7に連結されたピニオン8aとこのピニオン8aに噛合するラック8bとを有するラックアンドピニオン機構に構成され、ピニオン8aに伝達された回転運動をラック8bで直進運動に変換している。
ステアリングシャフト2の出力軸2bには、補助操舵力を出力軸2bに伝達する減速ギヤ10が連結されており、この減速ギヤ10には、操舵系に対して補助操舵力を発生する電動モータ12の出力軸が連結されている。
トルクセンサ3は、ステアリングホイール1に付与されて入力軸2aに伝達された操舵トルクを検出するもので、例えば、操舵トルクを入力軸2a及び出力軸2b間に介挿した図示しないトーションバーの捩れ角変位に変換し、この捩れ角変位を例えばポテンショメータで検出するように構成されている。このトルクセンサ3から出力されるトルク検出値Tは、コントローラ13に入力される。
コントローラ13は、図2に示すように、公知の手順で、電動モータ12の制御処理を実行するマイクロコンピュータ16を有する操舵補助制御部17と、マイクロコンピュータ16から出力されるモータ駆動電流Iが入力されて電動モータ12に供給する駆動電流を制御するモータ駆動回路18と、電動モータ12に流れる駆動電流を検出するモータ電流検出回路19と、モータ端子間電圧検出回路25及びリレー端子間電圧検出回路26を備えている。
ここで、モータ駆動回路18は、電界効果トランジスタFET1〜FET4でなるHブリッジ回路20と、マイクロコンピュータ16から出力されるモータ駆動電流Iに基づいて電界効果トランジスタFET1〜FET4の各ゲートを駆動するFETゲート駆動回路21とで構成され、電界効果トランジスタFET1及びFET2の接続点に、コントローラ13の内部で生成された内部電圧Vrが印加され、電界効果トランジスタFET3及びFET4は後述のモータ電流検出用のシャント抵抗20rを介して接地されている。前記電界効果トランジスタFET1及びFET3の接続点と、電界効果トランジスタFET2及びFET4の接続点との間に電動モータ12が接続され、これら接続点と電動モータ12との接続ラインのそれぞれには抵抗を介して内部電圧Vrが印加されている。
モータリレー部40は、可動接点41及びこの可動接点41を付勢するリレーコイル42からなるモータリレー回路43と、リレーコイル42に対する印加電圧を制御する印加電圧制御用能動素子としてのpnp型のバイポーラトランジスタTRとを有し、可動接点41がHブリッジ回路20の電界効果トランジスタFET2及びFET4の接続点と電動モータ12の一方の入力側との間に接続され、リレーコイル42はその一端は接地され、他端は前記トランジスタTRのコレクタ端子に接続されている。このトランジスタTRのエミッタ端子には内部電圧Vbが印加され、ベース端子には、マイクロコンピュータ16からのリレーオン信号Ssが入力され、このリレーオン信号Ssが入力されたときトランジスタTRが導通状態となってリレーコイル42へ電圧印加が行われ、モータリレー回路43が導通状態に制御される。
また、モータ電流検出回路19は、前記シャント抵抗20rの両端の電圧に基づき電動モータ12に流れる駆動電流IMDを検出する。モータ端子間電圧検出回路25は、前記電界効果トランジスタFET2及びFET4の接続点と前記電界効果トランジスタFET1及びFET3の接続点の電位をそれぞれ入力し、これらに基づき電動モータ12の端子間電圧ΔVmを検出する。また、リレー端子間電圧検出回路26は、モータリレー回路43の可動接点41と固定接点41aの電位をそれぞれ入力し、これらに基づきリレー端子接点間の電圧であるリレー端子間電圧ΔVrを検出する。これら検出信号は、A/D変換器を介してマイクロコンピュータ16に入力される。
なお、前記モータ端子間電圧検出回路25は、モータライン両端にプルアップ抵抗を配置することで電動モータ12の端子間電圧ΔVmを検出する。
同様に、前記リレー端子間電圧検出回路26も公知の前記分圧回路の抵抗どうしの接続点に、前記モータリレー回路43の両端の電位をそれぞれ入力し、内部電圧Vrを分圧した中間電圧を基準としてモータリレー回路43のリレー端子間電圧ΔVrを検出する。
これによって、モータ駆動回路18が駆動されていない初期状態やモータリレー回路43が導通状態とならない状態であっても、正常/異常を確定することができるようになっている。
また、電動モータ12とモータリレー回路43との間には、前記モータリレー回路43に図示しないバッテリから直接通電するための強制通電回路50が設けられている。この強制通電回路50は、バッテリに一端が接続された抵抗R50と、通電制御用のスイッチング素子としての電界効果トランジスタFET11及びFET12とがこの順に直列に接続され、電界効果トランジスタFET12の他端は、モータリレー回路43と電動モータ12との間に接続されている。前記電界効果トランジスタFET11及びFET12のゲート端子には共にマイクロコンピュータ16からの強制通電信号Srが入力される。そして、この強制通電信号Srが入力されたとき電界効果トランジスタFET11及びFET12は、共に導通状態となり、図示しないバッテリの出力電流が抵抗R50、電界効果トランジスタFET11及びFET12を介してモータリレー回路43に供給され、モータリレー回路43の固定接点41aへの通電が行われる。
なお、ここでは、通電制御用のスイッチング素子としての電界効果トランジスタFETの導通故障を考慮して、2つの電界効果トランジスタFET11及びFET12を直列に接続しているが、必ずしも2つの通電制御用のスイッチング素子を用いる必要はなく、このスイッチング素子は1つであってもよい。上述のように、通電制御用のスイッチング素子を複数直列に接続した場合には、いずれかのスイッチング素子に、導通状態となったままとなる導通異常が生じた場合の、強制通電回路50が誤動作する可能性を低減することができるため、信頼性をより向上させることができる。
マイクロコンピュータ16は、図示しないイグニッションスイッチがオン状態となったとき起動され、モータリレー回路43を導通状態に制御すると共にその導通確認を行う初期診断処理を実行する。また、マイクロコンピュータ16は、初期診断処理によって、モータリレー回路43が導通状態に制御されたとき、操舵補助制御処理を実行し、操舵トルクセンサ3で検出したトルク検出値T、車速センサ15で検出した車速検出値V、ステアリングホイール1の操舵角φを検出する操舵角センサ14からの操舵角、モータ端子間電圧検出回路25で検出したモータ端子間電圧ΔVm及びリレー端子間電圧検出回路26で検出したリレー端子間電圧ΔVr等、各種検出信号に基づいて、トルク検出値T及び車速検出値Vに応じた操舵補助力を電動モータ12で発生するための操舵補助指令値I を公知の手順で算出し、算出した操舵補助指令値I とモータ電流検出値IMDとにより、電動モータ12に供給する駆動電流をフィードバック制御するためのモータ駆動電流Iを算出する。
図3は、前記初期診断処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
マイクロコンピュータ16では、図示しないイグニッションスイッチがオンとなりマイクロコンピュータ16が起動されたとき、この初期診断処理を実行する。
まず、ステップS1で、モータリレー回路43を導通状態に制御する。つまり、バイポーラトランジスタTRを作動させるためのリレーオン信号Ssを出力する。これによって、バイポーラトランジスタTRがオン状態となり、バッテリ電圧がリレーコイル42に印加され、リレーコイル42が励磁されて可動接点41が作動する。
次いで、ステップS2に移行し、モータリレー回路43がオン状態、つまり導通状態となったかどうかの確認を行う。この確認は、リレー端子間電圧検出回路26で検出されるリレー端子間電圧ΔVrが略零、すなわち、モータリレー回路43の両接点の電圧が同等であるかどうかにより行う。リレー端子間電圧ΔVrが略零であるときには、モータリレー回路43は導通状態となったと判断し、そのまま処理を終了する。
一方、モータリレー回路43が導通状態となっていない場合には、ステップS3に移行し、モータリレー回路43を開閉動作させる。すなわち、モータリレー回路43へのリレーオン信号Ssの出力を一旦停止した後、再度出力する。なお、この開閉動作の回数は、1回でもよく、また複数回でもよい。そして、モータリレー回路43を開閉動作させた回数をカウントするための開閉回数カウンタNを“1”だけインクリメントする。なお、この開閉回数カウンタNは起動時には零にリセットされる。
次いで、ステップS4に移行し、開閉回数カウンタNが規定値Nthに達していない場合にはステップS2に戻って、モータリレー回路43が導通状態となったかどうかを判断し、導通状態とならない間は、ステップS2からステップS4の処理を繰り返し行い、モータリレー回路43の開閉動作と導通判断とを繰り返し行う。
そして、開閉回数カウンタNが規定値Nth(例えば、“4”)に達したとき、ステップS4からステップS5に移行し、強制通電カウンタMが予め設定したしきい値Mth(例えば“4”)に達したかどうかを判断する。なお、この強制通電カウンタMは、後述の強制通電処理を行った期間を計測するためのカウンタであって、起動時には零にリセットされている。
前記強制通電カウンタMがしきい値Mthに達していない場合にはステップS6に移行し、このとき、強制通電カウンタMが零であればステップS7に移行して、強制通電回路50の電界効果トランジスタFET11及びFET12に対し、これらを導通させる強制通電信号Srを出力すると共に、強制通電処理を起動する。
この強制通電処理では、モータ駆動回路18を構成するHブリッジ回路においてアーム下段のトランジスタのうち、前記モータリレー回路43の可動接点41と接続される電界効果トランジスタFET4のみをPWM制御し、他の電界効果トランジスタFET1〜FET3は開放状態に維持する。
前記モータリレー回路43の固定接点41aには、強制通電回路50により通電が行われているため、バッテリ電圧Vbと接地との間に、強制通電回路50、モータリレー回路43、電界効果トランジスタFET4が直列に接続された電流経路が形成されることになり、この状態で、電界効果トランジスタFET4をPWM制御すると、そのデューティ比に応じた電流が流れることになる。
ここで、モータリレー回路43の可動接点41と固定接点41aとの間にごみ等の異物が混入している場合には、異物を介して通電が行われることになり、通電電流のエネルギにより異物を焼損させることが可能となる。
そこで、強制通電処理では、通電電流が徐々に増加するように電界効果トランジスタFET4をPWM制御し、リレー接点間の異物の焼損を図る。また、通電電流には上限値が設けられ、リレー接点間が溶着することを回避するように構成されている。ここで、通電電流が徐々に増加するようにしているのは、過大電流により接点の早期磨耗や溶着を防ぎ、且つより早く接点を閉状態にするためである。
次いで、ステップS8に移行し、前述の強制通電カウンタMを“1”だけインクリメントした後、ステップS2に戻り、モータリレー回路43が導通状態となったかどうかを判断する。導通状態とならない間は、ステップS2からステップS4の処理を繰り返し行い、開閉動作回数Nがしきい値NthとなったときステップS5に移行し、強制通電カウンタMがしきい値Mthに達していないときには、強制通電カウンタMは零ではないためステップS5からステップS6を経てステップS8に移行し、強制通電カウンタMを“1”だけインクリメントした後ステップS2に戻る。
モータリレー回路43が導通状態とならない間は、モータリレー回路43の開閉動作を行いつつ、強制通電による通電量を上昇させ、強制通電カウンタMがしきい値Mth(例えば“4”)に達したとき、ステップS5からステップS10に移行し、モータリレー回路43の異常と判断し、エラー確定時の処理を行う。例えば、モータリレー回路43へのリレーオン信号Ssの出力を停止し、モータリレー回路43を開放状態に制御すると共に、強制通電処理を停止し、強制通電回路50の電界効果トランジスタFET11及びFET12への強制通電信号Srの出力を停止する。また、運転席近傍に設置された図示しない警報装置を作動させ、モータリレー回路43が導通異常であることを運転者に通知する。そして、処理を終了する。
図4は、前記操舵補助制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートであって、公知の操舵補助制御処理と同等である。マイクロコンピュータ16ではこの操舵補助制御処理を予め設定した所定周期で実行する。
すなわち、まず、ステップS11で、操舵トルクセンサ3、車速センサ15、操舵角センサ14、モータ電流検出回路19、モータ端子間電圧検出回路25、リレー端子間電圧検出回路26等の各種センサや検出回路の検出値を読み込み、ステップS12に移行して、操舵トルクセンサ3で検出したトルク検出値T及び車速センサ15で検出した車速検出値Vに基づいて、公知の手順で操舵補助指令値I を算出する。
次いで、ステップS13に移行して、モータ電流検出値IMD及びモータ端子間電圧ΔVmに基づいて下記(1)式の演算を行ってモータ角速度ωを推定してからステップS14に移行する。
ω=(ΔVm−IMD・Rm)/K ……(1)
ここで、Rmは電動モータ12のモータ巻線抵抗、Kはモータの起電力定数である。
ステップS14では、推定したモータ角速度ωと車速検出値Vとに基づいて設定されるゲインKvとを乗算して収斂性制御値Ic(=Kv・ω)を算出し、次いでステップS15に移行し、ハンドル戻し制御処理を実行してハンドル戻し制御値Ihを算出する。このハンドル戻し制御処理は公知の手順で行えばよく、例えば、操舵角センサ14で検出した操舵角θに応じたハンドル戻し基本電流値Ibに、車速検出値Vに応じた車速感応ゲインGvを乗算してハンドル戻し基本制御値Ibvを算出する。
そして、操舵角θを微分して得た操舵角速度θ′が“0”であるときにはステアリングホイール1が停止しているものと判断してハンドル戻し制御値Ihを“0”に設定する。操舵角速度θ′が“0”でなく、且つ舵角θの符号と舵角速度θ′の符号とが一致しない場合にはステアリングホイール1を中立位置即ち直進走行位置に戻すハンドル戻し時であるものと判断してハンドル戻し基本制御値Ibvをハンドル戻し制御値Ihとして設定する。逆に舵角θの符号と舵角速度θ′の符号とが一致するときには、ステアリングホイール21を中立位置から離れる方向に切り増し操舵しているものと判断してハンドル戻し制御値Ihを“0”に設定する。
次いで、ステップS16に移行し、トルク検出値Tを微分演算処理してアシスト特性不感帯での安定性確保、静摩擦の補償を行うセンタ応答性改善指令値Irを算出し、次いでステップS17に移行して、操舵補助指令値I を、収斂性制御値Ic、ハンドル戻し制御値Ih及びセンタ応答性改善補償値Irを加算して操舵補助補償値I ′を算出してからステップS18に移行する。
このステップS18では、操舵補助補償値I ′を微分してフィードフォワード制御用の微分値Idを算出する。次いで、ステップS19に移行して、操舵補助補償値I ′からステップS11で読込んだモータ電流検出値IMDを減算して電流偏差ΔIを算出し、次いでステップS20に移行して、電流偏差ΔIを比例演算処理して比例補償制御用の比例値ΔIpを算出し、次いでステップS21に移行して、電流偏差ΔIを積分演算処理して積分補償制御用の積分値ΔIiを算出する。
次いで、ステップS22に移行して、微分値Id、比例値ΔIp及び積分値ΔIiを加算してモータ電流指令値I(=Id+ΔIp+ΔIi)を算出し、次いでステップS23に移行して、前記ステップS23で算出したモータ電流指令値Iをモータ駆動回路18に出力し処理を終了する。
次に、上記実施の形態の動作を説明する。
マイクロコンピュータ16は、図示しないイグニッションスイッチがオン状態となると、所定の起動時の処理を行った後、図3の初期診断処理を開始し、リレーオン信号Ssを出力する(ステップS1)。これによって、バイポーラトランジスタTRが導通状態となりバッテリ電圧Vbが励磁コイル42に印加され、可動接点41が作動する。
このとき、可動接点41及び固定接点41a間が導通状態となった場合には、リレー端子間電圧検出回路26で検出されるリレー端子間電圧ΔVrが略零となることから、モータリレー回路43は導通状態となったと判断されてステップS2からそのまま処理を終了する。
そして、モータリレー回路43が導通状態となり電動モータ12への電力供給が可能となったことから図4に示す操舵補助制御処理を実行し、トルク検出値T及び車速検出値Vに応じた操舵補助力が発生するよう電動モータ12を駆動制御する。
一方、モータリレー回路43を導通状態に制御した後の、リレー端子間電圧ΔVrが略零でない場合には、モータリレー回路43に導通異常が生じた可能性があると判断し、ステップS2からステップS3に移行し、モータリレー回路43を開閉動作させた後、再度、リレー端子間電圧ΔVrに基づき、導通状態となったかどうかを判断し(ステップS2)、導通状態とならない間は、ステップS2からステップS4の処理を繰り返し行い、モータリレー回路43を開閉動作させる毎にその導通状態を確認する。
この開閉動作を行うことで、モータリレー回路43のリレー接点間に挟まっている異物の除去、或いは接続不良の解消を図ることによって、モータリレー回路43が導通状態となると、リレー端子間電圧ΔVrが略零となることから、これが検出された時点でステップS2からそのまま処理を終了する。そして、図4に示す操舵補助制御処理を開始する。 一方、モータリレー回路43の開閉動作を規定回数Nth回行ったにも関わらず、モータリレー回路43が導通状態とならない場合には、モータリレー回路43の開閉動作による異物の除去は困難として次に、強制通電により異物の焼損を図る。
すなわち、強制通電信号Srを出力して強制通電回路50の電界効果トランジスタFET11及びFET12を導通させ、さらに、強制通電処理を起動し、モータ駆動回路18の電界効果トランジスタFET1〜FET4のうち、FET1〜FET3は開放状態にしたまま、FET4のみPWM制御を行い、バッテリ電圧Vbが印加される強制通電回路50、モータリレー回路43、電界効果トランジスタFET4からなる電流経路を形成し、モータリレー回路43に通電する(ステップS5〜ステップS7)。
これによって、モータリレー回路43が異物等を介して通電状態となり、リレー接点間に異物が混入している場合には通電エネルギにより異物の焼損が図られることになる。そして、強制通電カウンタMをインクリメントした後ステップS2に戻って再度導通確認を行い、導通状態となっていない場合には、再度、モータリレー回路43を開閉動作させる。
そして、モータリレー回路43に対して通電を行いつつ、モータリレー回路43を開閉動作させ、通電による異物の焼損や、開閉動作による異物の除去を図ることによって、異物が除去され、リレー端子間電圧ΔVrが略零となると、導通状態となったと判断されてステップS2から処理を終了する。
一方、強制通電回路50によるモータリレー43への通電や、モータリレー43の開閉動作を行っても導通状態とならない場合には、強制通電カウンタMがしきい値Mthに達した時点でステップS5からステップS10に移行し、モータリレー回路43の導通異常として確定し、モータリレー回路43を開放状態に制御すると共に、図示しない警報装置を作動させること等によりモータリレー回路43の導通異常を運転者に通知する。また、強制通電回路50を作動停止し、強制通電処理を終了する。
このように、モータリレー回路43を導通状態に制御した後、導通状態となったかどうかの確認を行い、導通状態となったことが確認されない場合には、モータリレー回路43を開閉動作させてリレー接点間に挟まった異物の除去を図ったり、また、モータリレー回路43を強制通電することで、リレー接点間に挟まった異物の焼損を図ったりするため、モータリレー回路43が導通異常と確定される可能性を低減することができる。したがって、電動パワーステアリング制御装置自体は正常であるにも関わらず、モータリレー回路43のリレー接点間に異物が挟まること等により、モータリレー回路43が導通異常と判断されることによって、システムダウンとなる可能性を低減することができる。
特に、リレー切片を移動させて導通させるようになっているメカニカルリレーの場合には、リレー切片と固定接点との間に混入した異物を、リレーの開閉動作や、リレーへの通電による異物の焼損を図ることにより除去できる可能性が高いことから、モータリレー回路43の導通異常を検出したときにはこれら動作を積極的に行うことにより、導通異常の回復に効果的である。
また、このように、モータリレー回路43を開閉動作させた後、焼損を図るようにしているから、ごみ等の異物に限らず、例えば、モータリレー回路43の接点表面に形成された酸化皮膜等の除去を図ることも可能であり、モータリレー回路43の接点間の導通を妨げる導通阻害物質に対し、その除去を図ることができる。
また、モータリレー回路43への通電は、電動モータ12を介さずに、強制通電回路50を介して行っている。したがって、モータリレー回路43への通電を行うことにより電動モータ12が回転することはなく、意図せず、ステアリングホイール1に操舵補助力が作用することにより運転者に違和感を与えることを回避することができる。
また、強制通電回路50を作動させるための通電制御用のスイッチング素子が異常等により導通状態に維持されてしまった場合であっても、図2に示すように通電制御用のスイッチング素子として直列に接続した電界効果トランジスタFET11及びFET12の二つを設けているため、これらが共に異常とならない限り、モータリレー回路43に通電されることはない。したがって、通電制御用のスイッチング素子としての電界効果トランジスタの異常によって、モータリレー回路43に対して意図せず強制通電が行われる可能性を低減することができる。
さらに、強制通電を行う際には、通電電流が徐々に大きくなるように通電を行っているため、接点の早期磨耗や、溶着の発生を防止することができる。
また、モータリレー回路43が導通状態となったかどうかの判断は、モータリレー回路43の接点間の電圧を計測することにより判断している。ここで、操舵補助制御処理においては、電動モータ12の端子間電圧を用いて電動モータ12の駆動制御を行っており、電動モータ12の端子間電圧として、電動モータ12のモータリレー回路43と接続される側の電圧Vm−及び他方の電圧Vm+を測定している。したがって、このモータリレー回路43と接続される側の電圧Vm−を、モータリレー回路43の一方の端子側の電圧として用いることができるため、モータリレー回路43の他方の端子側の電圧を計測すればよい。したがって、大幅な回路変更を伴うことなくモータリレー回路43のリレー端子間電圧を検出することができる。
さらにまた、モータリレー回路43において異物の焼損を図った後、モータリレー回路43の開閉動作を行っているため、焼損された異物の燃えかす等を確実に除去することができ、より効果的に導通状態への回復を図ることができる。
なお、上記実施の形態においては、電動モータ12の端子間電圧を用いて電動モータ12の駆動制御を行う場合について説明したが、これに限るものではなくモータ電流検出回路19で検出されるモータ電流に基づいて駆動制御を行う場合であっても適用することができる。
また、上記実施の形態においては、モータリレー回路43を開閉動作させると共にモータリレー回路43への通電をも行う場合について説明したがこれに限るものではなく、開閉動作のみ、或いは通電のみを行うことで異物の除去を図ることも可能である。
また、上記実施の形態においては、電動モータ12の一方の端子とモータ駆動回路との間にモータリレー回路が介挿されている場合について説明したがこれに限るものではなく、電動モータ12の各端子とモータ駆動回路との間のそれぞれにモータリレー回路が介挿されている場合であっても適用することができ、この場合には、他方の電流供給ラインにも強制通電回路を設け、この強制通電回路とモータリレー回路とこのモータリレー回路と接続されるFET3とからなる電流経路を構成すればよく、前記強制通電回路は、両電源供給ラインで共通としてもよい。
さらに、例えば3相モータと3相のブリッジ回路との間に介挿されたモータリレー回路であっても適用することができこの場合も、モータリレー回路と接続されている各相の下アームを用いて各相毎に電流経路を形成すればよい。
ここで、上記実施の形態において、リレー端子間電圧検出回路26及び図3のステップS2の処理が導通状態検出手段に対応し、強制通電回路50及びトランジスタFET4が通電手段に対応し、図3のステップS2からステップS10の処理が導通回復制御手段に対応している。
また、図3のステップS3及びステップS4の処理が開閉制御手段に対応している。
また、強制通電回路50が電流供給源に対応し、トランジスタFET4がスイッチ手段に対応している。
本発明の一実施形態を示す概略構成図である。 図1のコントローラの具体的構成を示すブロック図である。 図2のマイクロコンピュータで実行される初期診断処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 図2のマイクロコンピュータで実行される操舵補助制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 ステアリングホイール
2 ステアリングシャフト
3 トルクセンサ
8 ステアリングギヤ
10 減速ギヤ
12 電動モータ
13 コントローラ
14 操舵角センサ
15 車速センサ
16 マイクロコンピュータ
18 モータ駆動回路
19 モータ電流検出回路
20 Hブリッジ回路
21 FETゲート駆動回路
25 モータ端子間電圧検出回路
26 リレー端子間電圧検出回路
41 可動接点
41a 固定接点
42 リレーコイル
43 モータリレー回路
50 強制通電回路
TR バイポーラトランジスタ

Claims (8)

  1. 操舵系に対して操舵補助力を付与する電動モータと、
    当該電動モータを駆動制御するモータ駆動回路と、
    前記モータ駆動回路と前記電動モータとの間の電力供給ラインを遮断する常開型の可動接点を有するモータリレー回路と、
    前記モータリレー回路の実際の導通状態を検出する導通状態検出手段と、
    前記電動モータを介さずに前記モータリレー回路へ通電を行う通電手段と、
    前記モータリレー回路が導通状態に制御されているにも関わらず前記導通状態検出手段で前記モータリレー回路が非導通状態であることを検出したとき、前記通電手段を作動させて前記モータリレー回路の接点間の導通を妨げる導通阻害物質の焼損を図るための通電を行う導通回復制御手段と、を備えることを特徴とする電動パワーステアリング制御装置。
  2. 前記導通回復制御手段は、前記モータリレー回路への通電量が徐々に増加するように前記通電手段を制御することを特徴とする請求項1記載の電動パワーステアリング制御装置。
  3. 前記導通回復制御手段は、前記モータリレー回路への通電量を、前記モータリレー回路に可動接点の溶着が発生し得ない値に制限することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電動パワーステアリング制御装置。
  4. 前記導通回復制御手段は、前記導通状態検出手段で前記モータリレー回路が非導通状態であることを検出したとき、前記モータリレー回路を開閉動作させる開閉制御手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の電動パワーステアリング制御装置。
  5. 前記導通回復制御手段は、前記導通状態検出手段で前記モータリレー回路が非導通状態であることを検出した後、前記モータリレー回路を、前記開閉制御手段により予め設定した規定回数開閉動作させるまでの間に、前記導通状態検出手段で前記モータリレー回路が導通状態であることが検出されないとき、前記通電手段を作動させることを特徴とする請求項4記載の電動パワーステアリング制御装置。
  6. 前記導通回復制御手段は、前記通電手段による予め設定した規定時間の通電が終了するまでの間に、前記導通状態検出手段で前記モータリレー回路が導通状態であることが検出されないとき、前記モータリレー回路の異常と判断することを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載の電動パワーステアリング制御装置。
  7. 前記モータ駆動回路は、前記電動モータへの駆動電流を制御するHブリッジ回路を備え、前記Hブリッジ回路の各相の上アームと下アームとの間に前記電動モータが接続され、前記Hブリッジ回路と前記電動モータとの間に前記モータリレー回路が介挿された電動パワーステアリング制御装置であって、
    前記通電手段は、前記モータリレー回路及び前記電動モータ間に接続される電流供給源と、前記モータリレー回路と接続される前記下アームを構成するスイッチ手段とで構成され、
    前記導通回復制御手段は、前記電流供給源による電流供給の開始を制御すると共に、前記スイッチ手段をPWM制御することを特徴とする請求項1から請求項6の何れか1項に記載の電動パワーステアリング制御装置。
  8. 前記通電手段は、電流供給源と、当該電流供給源と前記モータリレー回路との間に直列に接続される通電制御用の複数のスイッチング素子とを有し、
    前記導通回復制御手段は、前記モータリレー回路へ非通電時には前記複数のスイッチング素子を遮断制御し、通電時には前記複数のスイッチング素子を導通制御することを特徴とする請求項1から請求項7の何れか1項に記載の電動パワーステアリング制御装置。
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