1.カラーレーザプリンタの全体構成
図1は、本発明の画像形成装置としてのカラーレーザプリンタの一実施形態を示す左側断面図である。
このカラーレーザプリンタ1は、図1に示すように、複数のプロセス部62が水平方向において並列的に配置される、横並びタイプのタンデム型のカラーレーザプリンタである。カラーレーザプリンタ1は、ボックス形状の筐体としての本体ケーシング2内に、用紙3を給紙するための給紙部4と、給紙された用紙3に画像を形成するための画像形成部5と、画像が形成された用紙3を排紙するための排紙部6とを備えている。そして、カラーレーザプリンタ1は、本体ケーシング2の上方に設けられ、原稿の画像情報を読み取るための画像読取手段としての読み取りスキャナユニット7をさらに備えており、いわゆる複合機として構成されている。
なお、以下の説明では、後述するトナーカートリッジ69およびプロセス部62が本体ケーシング2に装着された状態において、図1の紙面右側を正面(前)側とし、図1の紙面左側を背面(後)側とする。また、図1の紙厚方向手前側を、左側とし、図1の紙厚方向奥側を、右側とする。なお、左右方向を幅方向と呼ぶことがある。
(1)本体ケーシング
図2は、カラーレーザプリンタの左側斜視図である。図3は、図2において第2カバーのみを開いた状態を示したものである。図4は、図2において第1カバーのみを開いた状態を示したものである。図5は、隔壁の左側面が現れる位置で切断したカラーレーザプリンタの左側断面図である。
本体ケーシング2は、上述したようにボックス形状に形成されており、図2に示すように、本体ケーシング2の上側壁の前端部は、その上側面が斜め前側下方へ傾く傾斜面として形成されており、この前端部に操作キーやLED表示部を備える操作パネル8が埋設されている。本体ケーシング2の上側壁の、操作パネル8よりも後側の部分には、読み取りスキャナユニット7が配置されている。本体ケーシング2の前側面である前壁には、第1開口部としてのカートリッジ収納部着脱口11と用紙取出口9と第2開口部としてのプロセス部着脱口10と給紙トレイ着脱口50とが形成されている。
(1−1)カートリッジ収納部着脱口
カートリッジ収納部着脱口11は、図4に示すように、正面視において上下方向に長手の略矩形状に形成されている。カートリッジ収納部着脱口11には、そのカートリッジ収納部着脱口11を開閉可能に被覆する第1カバー22が設けられている。
第1カバー22は、その基端部と本体ケーシング2の前壁の下端部とを連結するヒンジ23に回動自在に支持されている。
第1カバー22を、ヒンジ23の回動軸(図示せず)を中心として、左側面視において反時計回りの方向へ回動させて閉じると、図2に示すように、第1カバー22によってカートリッジ収納部着脱口11が閉鎖される。
第1カバー22を、ヒンジ23の回動軸(図示せず)を中心として、左側面視において時計回りの方向へ回動させて開くと、図4に示すように、カートリッジ収納部着脱口11が開放される。
本体ケーシング2内には、カートリッジ収納部着脱口11に連通する略直方体形状に区画された第1収容空間としてのカートリッジ収納部収容空間24が形成されている。
カートリッジ収納部収容空間24は、上下左右方向においては、本体ケーシング2の上側壁、下側壁、左側壁および隔壁15によって区画されている。隔壁15は、本体ケーシング2に設けられ、本体ケーシング2の左側壁に対してその幅方向内側において平行に延びている。カートリッジ収納部収容空間24の後方は、本体ケーシング2の後壁によって閉塞されている。隔壁15は、本体ケーシング2の左側壁から、本体ケーシング2の幅方向寸法の約4分の1に相当する距離を右側に隔てた位置にあり、以降にて詳説する。カートリッジ収納部収容空間24には、後述する収納部としてのカートリッジ収納部68が収容される。
(1−2)用紙取出口
用紙取出口9は、隔壁15を挟んでカートリッジ収納部着脱口11の右側に隣接し、本体ケーシング2の前壁の上半分部分の幅方向中央位置において、正面視において幅方向に長手の略矩形状に形成されている。本体ケーシング2内には、用紙取出口9に連通する略直方体形状に区画された用紙排出空間12が形成されている。
用紙排出空間12は、上下方向においては、本体ケーシング2の上側壁と、本体ケーシング2の上側壁と上下方向に間隔を隔てて対向する排出トレイ13(図1参照)とによって区画されている。用紙排出空間12は、左右方向においては、第1右側内壁14と隔壁15とによって区画されている。第1右側内壁14は、本体ケーシング2に設けられ、本体ケーシング2の右側壁に対してその幅方向内側において平行に延びている。用紙排出空間12の後方は、図1に示すように、排出トレイ13の後端部から本体ケーシング2の上側壁の下側面の手前まで上方へ延びる排出壁51によって閉塞されている。排出壁51は、本体ケーシング2の後端から、本体ケーシング2の前後方向寸法の約4分の1に相当する距離を前側に隔てた位置に配置されている。
排出トレイ13は、その後端部から斜め前側上方へ向かって緩やかに延びるように形成されている。また、排出壁51の上下方向略中央位置には、正面視において幅方向に長手の矩形状の排紙穴16が形成されている。排紙穴16の幅方向寸法は、用紙3の幅方向寸法よりも大きく設定されている。なお、後述するように、カラー画像が形成された用紙3は、排紙穴16から前側へ排出され、排出トレイ13にスタック可能に載置される。そのため、ユーザは、用紙取出口9から用紙排出空間12内にアクセスすることによって、排出トレイ13に載置された用紙3を取り出すことができる。
(1−3)プロセス部着脱口
プロセス部着脱口10は、図3に示すように、隔壁15を挟んでカートリッジ収納部着脱口11の右側に隣接し、かつ、用紙取出口9の下方に位置し、正面視において幅方向に長手の略矩形状に形成されている。プロセス部着脱口10は、用紙取出口9よりも幅方向に長くなるように、詳しくは、その右端縁が用紙取出口9の右端縁よりも右側に位置するように形成されている。プロセス部着脱口10には、第1カバー22に隣接し、プロセス部着脱口10を開閉可能に被覆する第2カバー18が設けられている。
第2カバー18は、その基端部に挿通された第2カバー回動軸(図示せず)に回動自在に支持されている。第2カバー18の遊端部、すなわち、第2カバー回動軸(図示せず)を中心とする径方向外側端部には、左側面視において反時計回りの方向に屈折するL字部19が形成されている。L字部19は、その幅方向寸法が用紙取出口9の幅方向寸法よりも小さく形成されている。L字部19の幅方向中央部分には、折りたたみ式の用紙ストッパ20が揺動自在に設けられている(図2参照)。
第2カバー18を、第2カバー回動軸(図示せず)を中心として、左側面視において反時計回りの方向へ回動させて閉じると、第2カバー18によってプロセス部着脱口10が閉鎖される。このとき、L字部19は、図2に示すように、用紙取出口9から用紙排出空間12内に収容され、図1に示すように、排出トレイ13の前端部に当接し、L字部19が、排出トレイ13の前端部に係合する。そのため、第2カバー18の回動が規制され、第2カバー18がプロセス部着脱口10を閉鎖している状態が維持される。なお、第2カバー18がプロセス部着脱口10を閉鎖している状態において、L字部19の上側面と排出トレイ13の上側面とは連続している。
L字部19の先端と排出トレイ13の前端部との係合を解除すると、第2カバー18の回動が許容される。そして、第2カバー回動軸(図示せず)を中心として、左側面視において時計回りの方向へ回動させて開くと、図3に示すように、プロセス部着脱口10が開放される。
本体ケーシング2内には、プロセス部着脱口10に連通する略直方体形状に区画された第2収容空間としてのプロセス収容空間17が形成されている。
プロセス収容空間17は、図1に示すように、上下方向においては、排出トレイ13と接続壁197と途中壁52とによって区画されている。接続壁197は、本体ケーシング2の上側壁の、排出トレイ13よりも後側の部分である。途中壁52は、上下方向において排出トレイ13と本体ケーシング2の下側壁との間に位置し、本体ケーシング2の下側壁に対して平行に延びている。また、プロセス収容空間17は、図3に示すように、左右方向においては、隔壁15と、第1右側内壁14の右側下方位置において隔壁15と幅方向に間隔を隔てて対向する第2右側内壁21とによって区画されている。プロセス収容空間17の後方は、図1に示すように、本体ケーシング2の後壁によって閉塞されている。詳しくは、プロセス収容空間17は、排出壁51、排出トレイ13、第2カバー18、途中壁52、本体ケーシング2の後側壁および接続壁197によって、左側断面視略L字状に区画されている。プロセス収容空間17には、画像形成部5が収容される。
(1−4)給紙トレイ着脱口
給紙トレイ着脱口50は、途中壁52を挟んでプロセス部着脱口10の下方に隣接し、正面視において幅方向に長手の略矩形状に形成されている。
本体ケーシング2内には、給紙トレイ着脱口50に連通する略直方体形状に区画された給紙トレイ収容空間53が形成されている。
給紙トレイ収容空間53は、上下左右方向においては、途中壁52と、本体ケーシング2の下側壁および右側壁と、隔壁15とによって区画されている。給紙トレイ収容空間53の後方は、本体ケーシング2の後壁によって閉塞されている。給紙トレイ収容空間53には、後述する給紙トレイ54が収容される。
(1−5)隔壁
図6は、カラーレーザプリンタの正面図においてカートリッジ収納部収容空間を抜き出して示したものであって、(a)は、隔壁側シャッターが閉じた状態(隔壁側シャッター閉鎖位置)を示したものであり、(b)は、隔壁側シャッターが開いた状態(隔壁側シャッター開放位置)を示したものである。
隔壁15は、上述したように、用紙取出口9およびプロセス部着脱口10とカートリッジ収納部着脱口11との間において、用紙排出空間12およびプロセス収容空間17とカートリッジ収納部収容空間24(図4参照)との間を仕切っている。
隔壁15は、図5に示すように、側面視では略矩形状に形成されており、図6に示すように、上下方向略中央位置で正面視略クランク形状に屈折しており、その屈曲部分25よりも上側の部分である隔壁上側部分26と、屈曲部分25よりも下側の部分である隔壁下側部分27とを一体的に備えている。隔壁下側部分27は、隔壁上側部分26よりも左側において隔壁上側部分26と平行に延びるように形成されている。
図5に示すように、隔壁15は、ガイドレール28と隔壁側シャッター機構29と駆動機構30とを備えている。ガイドレール28は、隔壁上側部分26の左側面の、屈曲部分25と隣接する位置に備えられている。また、隔壁側シャッター機構29は、隔壁下側部分27の左側面の上下方向略中央位置に、駆動機構30は、隔壁側シャッター機構29の後方にそれぞれ備えられている。
ガイドレール28は、前側が開放される側面視略U字状に形成されており、隔壁上側部分26の左側面から左側へ突出して前後方向に延びる1対の突条31を備えている。1対の突条31は、各前端縁が隔壁15の前端縁の僅か後方に位置し、かつ、各後端部が婉曲しながら互いに連結するように形成されている。1対の突条31のうちの上側の突条31において、下側の突条31と対向する部分の前端部には、前端縁に向かって斜め前側上方へ傾く傾斜面が形成されている。1対の突条31の互いに対向する部分のうち、上述した各後端部が連結した部分(連結部分32とする。)よりも前側の位置には、1対の突条31の対向方向内側へ僅かに突出するガイドレール位置決め突起33がそれぞれ設けられている。ガイドレール28は、本体ケーシング2の左側壁の右側面にも設けられており、隔壁15のガイドレール28と幅方向に対向している(図6参照)。
図6に示すように、隔壁側シャッター機構29は、隔壁下側部分27の上下方向略中央部分よりも僅かに下側に配置され、隔壁側トナー通過部34と、隔壁側シャッター35とを備えている。
隔壁側トナー通過部34は、前後方向に長手の略角柱形状に形成されており、その左側面は、正面視において右側へ滑らかに凹む円弧形状に形成され、その右側面は、隔壁下側部分27の左側面に固定されている。隔壁側トナー通過部34の左側面の前後方向両端部(図5参照)には、左側に突出する隔壁側シャッター支持部38がそれぞれ設けられている。
図5に示すように、隔壁側トナー通過部34の、前後方向に等しい間隔を隔てた4箇所には、隔壁側開口部としての隔壁側供給穴39と、隔壁側供給穴39の後側に隣接する隔壁側戻り穴40とがそれぞれ形成されている。隔壁側供給穴39および隔壁側戻り穴40は、側面視円形状に形成され、隔壁側トナー通過部34および隔壁下側部分27を幅方向に貫通している。なお、隔壁側供給穴39および隔壁側戻り穴40の周囲には、フェルトやスポンジ等からなる隔壁シール部材(図示せず)が、左側へ突出するように設けられている。
隔壁側シャッター35は、正面視において隔壁側トナー通過部34の左側面(図6参照)に沿う円弧形状かつ前後方向に長手の薄板状に形成されている。隔壁側シャッター35の上端縁の、前後方向に等しい間隔を隔てた4箇所には、下側へ凹む上側切欠41がそれぞれ形成されている。詳しくは、各上側切欠41は、対応する隔壁側戻り穴40よりも後側に位置するように形成されている。また、隔壁側シャッター35の下端縁の、上下方向において各上側切欠41と対向する位置には、上側へ凹む下側切欠42がそれぞれ形成されている。
隔壁側シャッター35は、その前後方向両端部が各隔壁側シャッター支持部38によって、隔壁側トナー通過部34の左側面(図6参照)の円弧形状に沿ってスライド自在に支持されている。そのため、隔壁側シャッター35は、図6(a)に示すように、すべての隔壁側供給穴39および隔壁側戻り穴40を左側から閉鎖する隔壁側シャッター閉鎖位置と、図6(b)に示すように、すべての隔壁側供給穴39および隔壁側戻り穴40を左側から開放する隔壁側シャッター開放位置とにスライド自在に移動することができる。なお、隔壁側シャッター35の前後方向両端部(図5参照)には、係合部(図示せず)が設けられ、各係合部(図示せず)は、隔壁側シャッター35の前後方向両端部が隔壁側シャッター支持部38に支持されている状態において、隔壁側シャッター支持部38に係合している。これにより、隔壁側シャッター35が隔壁側シャッター支持部38から不用意に外れることが防止されている。また、左右方向において、隔壁側シャッター閉鎖位置にある隔壁側シャッター35と隔壁側供給穴39の周縁および隔壁側戻り穴40の周縁との間に形成される隙間(図6(a)参照)は、上述した隔壁シール部材(図示せず)によって塞がれている。
駆動機構30は、図5に示すように、隔壁側トナー通過部34の上下方向略中央よりも僅かに下方、かつ、隔壁側トナー通過部34よりも後方に配置されており、ギヤ支持部43と第1ギヤ44と第2ギヤ45とを備えている。
ギヤ支持部43は、平面視略L字状の薄板状に形成されており、第1支持部46と第2支持部47とを一体的に備えている。
第1支持部46は、左側面視略矩形状に形成されており、その前側面が隔壁下側部分27の左側面に固定されている。第1支持部46の前後上下方向における中央位置には、第1支持部46および隔壁下側部分27を幅方向に貫通する第1支持穴(図示せず)が形成されている。
第2支持部47は、正面視略矩形状であり、右端部が第1支持部46の前端部に接続されている。第2支持部47の左右上下方向における中央位置には、第2支持部47を前後方向に貫通する正面視円形状の第2支持穴48が形成されている。
第1ギヤ44は、傘歯車であり、歯が形成された部分(歯部)は、隔壁下側部分27の左側面からカートリッジ収納部収容空間24内に露出されている。第1ギヤ44の回転軸は、幅方向に沿うように、第1支持部46の第1支持穴(図示せず)に挿通されており、第1ギヤ44は、第1支持部46によって、回転自在に支持されている。第1ギヤ44の、その回転軸方向において歯部とは反対側の部分は、隔壁下側部分27よりも右側に配置されており、アジテータ駆動モータ(図示せず)に連結されている。
第2ギヤ45は、傘歯車であり、その回転軸は、前後方向に沿うように、第2支持部47の第2支持穴48に挿通されており、第2ギヤ45は、第2支持部47によって、回転自在に支持されている。第2ギヤ45の、歯の形成された部分(歯部)は、第2支持部47よりも後側に配置され、第1ギヤ44の歯部と平面視で略直交するように噛合している。第2ギヤ45の回転軸の、第2支持部47よりも前側の部分は、第2支持穴48よりも大径の円柱状に形成されており、その前側面には、後側へ凹む連結穴49が形成されている。連結穴49は、正面視略8の字状に形成されている。
駆動機構30において、アジテータ駆動モータ(図示せず)を駆動すると、第1ギヤ44は、左側面視において時計回りの方向へ回転され、第2ギヤ45は、第1ギヤ44の回転に伴って、背面視反時計回り(図示矢印)の方向へ回転される。
(2)給紙部
図1に示すように、給紙部4は、用紙3を収容する給紙トレイ54と、給紙トレイ54の後端部の上方に設けられる給紙ローラ55と、給紙ローラ55の後方において互いに対向配置される分離ローラ56および分離パッド57とを備えている。給紙部4は、さらに、分離パッド57の上方において分離ローラ56に対向配置される2つの補助ローラ58と、最上位の補助ローラ58と分離ローラ56との対向部分から略上方に延びる給紙パス59と、給紙パス59の途中に設けられる1対の搬送ローラ60とを備えている。
給紙トレイ54は、上方が開放された略ボックス形状に形成されており、本体ケーシング2の給紙トレイ収容空間53に対して前側から前後方向にスライド自在に着脱される。なお、給紙トレイ54が給紙トレイ収容空間53に収容されると、給紙トレイ着脱口50は、給紙トレイ54の前側壁によって閉鎖される。
給紙トレイ54内には、用紙3がスタックされており、その最上位にある用紙3は、給紙ローラ55の回転によって分離ローラ56と分離パッド57との対向部分へ供給されて1枚ごとに捌かれた後に、各補助ローラ58にガイドされることよって分離ローラ56の外周面に沿って略上方へ給紙される。この用紙3は、最上位の補助ローラ58と分離ローラ56との対向部分から、給紙パス59に送出される。そして、給紙パス59に送出された用紙3は、搬送ローラ60によって給紙パス59内を略上方へ進み、後述する2次転写ローラ178と中間転写ベルト176との間の2次転写位置に搬送される。
(3)画像形成部
図7は、カートリッジ収納部が現れる位置で切断したカラーレーザプリンタの左側断面図である。
画像形成部5は、スキャナユニット61、トナー供給部67(図7参照)、プロセス部62、転写部63および定着部64を備えている。
(3−1)スキャナユニット
図7に示すように、スキャナユニット61は、本体ケーシング2のプロセス収容空間17の下部において、後述する複数のプロセス部62の下方にわたって配置されている。このスキャナユニット61は、上述した途中壁52に固定されたスキャナフレーム65と、スキャナフレーム65に固定されるスキャナケーシング66とを備えている。また、スキャナフレーム65およびスキャナケーシング66には、各プロセス部62に対応して、図示しない出射窓が開口されている。スキャナケーシング66内には、1つの光源、ポリゴンミラー97、fθレンズ、反射鏡98、面倒れ補正レンズなどの光学部材が配置されており、各光源から発光される画像データに基づくレーザビームは、ポリゴンミラー97で偏向および走査されて、fθレンズおよび面倒れ補正レンズを通過し、また、反射鏡98で反射された後、各出射窓(図示せず)を介して、図示矢印に示すように、各プロセス部62の、後述する像担持体としての感光体ドラム133の表面上に高速走査にて照射される。
(3−2)トナー供給部
図8は、すべてのトナーカートリッジが収納状態にあるカートリッジ収納部の左側断面図である。図9は、すべてのトナーカートリッジが収納状態にあるカートリッジ収納部の左側面図である。図10は、トナーカートリッジが未収納状態にあるカートリッジ収納部の右側斜視図である。図11は、カートリッジ収納部の正面図であって、(a)は、操作レバーがレバー閉位置にある状態を示したものであり、(b)は、操作レバーがレバー開位置にある状態を示したものである。
トナー供給部67は、図4に示すように、本体ケーシング2のカートリッジ収納部収容空間24内に配置されており、図8に示すように、カートリッジ収納部68と現像剤カートリッジとしてのトナーカートリッジ69とを備えている。
(3−2−1)カートリッジ収納部
カートリッジ収納部68は、収納部筐体82、コロ支持部76(図9参照)、開閉部材75、操作レバー81、第1伝達部88および第2伝達部89を備えている。
収納部筐体82は、上方が開放された略ボックス形状に形成されている。詳しくは、収納部筐体82は、図11に示すように、正面視において、上半分部分が下半分部分よりも幅広な略逆L字状に形成され、その下半分部分の下端部が略円弧形状に形成されている。また、図9および図10に示すように、収納部筐体82の後端部の上半分部分には、側面視略三角形状に後方へ突出する三角突起部70が一体的に形成されている。三角突起部70の左側面および右側面は、収納部筐体82の、対応する左側面および右側面と面一である。そして、図10に示すように、収納部筐体82の右側面の下半分部分は、収納部筐体82内部を露出する開口部が形成されている。
収納部筐体82の内部には、前後方向に沿って等間隔で配置される3枚の収納部区画壁72が一体的に設けられており、各収納部区画壁72によって、収納部筐体82の内部は、前後方向に沿って、4つの収納室73に区画されている。上述した収納部筐体82の右側面の下半分部分の開口部も、各収納部区画壁72によって、前後方向に沿って4つの、通過側開口部としての収納部側開口部74として区画されている。
収納部筐体82の前側壁、後側壁および各収納部区画壁72において、互いに前後方向に対向する側面の同一位置には、着脱ガイド溝77がそれぞれ形成されている。着脱ガイド溝77は、正面視または背面視において略Y字状に形成され、前側壁、後側壁、および収納部区画壁72の各側面の上端縁から下方に向かって溝幅が徐々に小さくなり、途中で一定となるように形成されている。各着脱ガイド溝77の下端部は、収納部筐体82の下端から、収納部筐体82の上下方向寸法の略5分の1に相当する距離を上側に隔てた位置にある。着脱ガイド溝77の各溝壁において、その下端縁から僅かに上方の位置には、各溝壁が対向する方向に僅かに突出する収納部位置決め突起78がそれぞれ設けられている。
上述したように、収納部筐体82の下端部は、正面視略円弧形状に形成されているので、収納部筐体82の下側壁も、正面視略円弧形状に形成されている。なお、収納部筐体82の右端縁が、各収納部側開口部74の下端縁を区画している。収納部筐体82の下側壁の、各収納室73に対応する部分の前後方向中央部分には、収納部筐体82の下側壁を肉厚方向に貫通し、右側視面において左右方向に長手の矩形状の収納部貫通穴79がそれぞれ形成されている。
収納部筐体82の下側壁の右側端縁の、各収納室73に対応する部分には、左側へ凹む収納部切欠80がそれぞれ形成されている。各収納室73において、収納部切欠80は、収納部貫通穴79よりも後側に位置している。
コロ支持部76は、図9および図10に示すように、三角突起部70の左側面および右側面の各後端部から、収納部筐体82の、対応する左側面および右側面の各前端部まで前後方向に沿って延びるレール状に形成されている。各コロ支持部76の幅方向外側面には、複数のコロ71が回転自在に備えられている。詳しくは、各コロ支持部76の前後方向両端部においては、前後方向に間隔を隔ててコロ71が2つずつ配置されている。
開閉部材75は、図9に示すように、収納部筐体82の下端部を前後方向において挟むように、側面視略U字状に形成されており、前側腕部83と後側腕部84と開閉本体部85とを一体的に備えている。
前側腕部83および後側腕部84は、薄板状に形成されており、それぞれの長手方向一端部には揺動軸(図示せず)が設けられている。前側腕部83は、揺動軸(図示せず)が収納部筐体82の前側壁に形成された支持穴(図示せず)に挿通されることによって、収納部筐体82の前側壁に揺動自在に支持される。後側腕部84は、揺動軸(図示せず)が収納部筐体82の後側壁に形成された支持穴(図示せず)に挿通されることによって、収納部筐体82の後側壁に揺動自在に支持される。後側腕部84は、第1伝達部88の連結突起92を回避するように円弧状をしている(図示せず)。なお、前側腕部83および後側腕部84の揺動中心と収納部筐体82の下側壁の円弧中心とは、正断面視において同一位置にある。
開閉本体部85は、収納部筐体82の下側壁に沿うような正面視略円弧形状、かつ前後方向に長手の薄板状に形成されている。開閉本体部85には、図10に示すように、開閉本体部85を肉厚方向に貫通する開閉本体係合穴86が、前後方向に沿って等間隔となるように4つ形成されている。開閉本体係合穴86は、平面視矩形状に形成されており、前後方向寸法は、収納部貫通穴79の前後方向寸法より僅かに小さく設定されている。開閉本体係合穴86の左右方向寸法は、収納部貫通穴79の左右方向寸法の約5分の1の大きさに設定されている。
開閉本体部85は、前側腕部83および後側腕部84の、上述した揺動軸(図示せず)が設けられた長手方向一端部とは反対側の他端部に架設されている。そのため、開閉本体部85は、収納部筐体82の下側壁の円弧中心を揺動中心として、収納部筐体82の下側壁に沿って揺動可能である。詳しくは、開閉本体係合穴86が収納部貫通穴79から常に露出される範囲内において、開閉本体部85は揺動可能である。
操作レバー81は、正面視円板形状に形成されており、その前側面の幅方向中央位置には、右側面視略円弧形状の掴み部87が前側へ向けて突設されている。操作レバー81の後側面は、開閉部材75の前側腕部83の前側面に固定されている。つまり、操作レバー81は、カートリッジ収納部68の前端部に配置されている。これにより、カートリッジ収納部68の正面側から掴み部87を掴んで、操作レバー81を正面視において時計回りの方向または反時計回りの方向へ捩じることにより、開閉部材75を開閉移動させることができる。以降では、図11(a)に示すように、開閉本体係合穴86の右端縁が収納部貫通穴79の右端縁と一致するときの操作レバー81の位置をレバー閉位置とする。また、図11(b)に示すように、開閉本体係合穴86の左端縁が収納部貫通穴79の左端縁と一致するときの操作レバー81の位置をレバー開位置とする。
第1伝達部88は、図8に示すように、第1支持軸90と第1伝達ギヤ91と連結突起92とを一体的に備えている。第1支持軸90は、前後方向に延び、収納部筐体82の後側壁の着脱ガイド溝77(図10参照)よりも下方の位置において、その後側壁を貫通するように設けられており、その後側壁において回転自在に支持されている。第1支持軸90の前端部は、収納部筐体82の後側壁の前側面よりも前側に位置し、第1伝達ギヤ91が設けられている。第1支持軸90の後端部は、収納部筐体82の後側壁の後側面よりも後側に位置し、連結突起92が設けられている。第1伝達ギヤ91は、その外周面に歯が形成された平歯車である。連結突起92は、第1支持軸90の後端部から後方に向かって突出し、背面視において、上述した第2ギヤ45の連結穴49(図5参照)よりも小さい略8の字状に形成されている。
第2伝達部89は、収納部筐体82の各収納部区画壁72に対応して3つ備えられ、各第2伝達部89は、第2支持軸93と入力側伝達ギヤ94と出力側伝達ギヤ99とを備えている。第2支持軸93は、前後方向に延び、各収納部区画壁72の、着脱ガイド溝77(図10参照)よりも下方の位置において、収納部区画壁72を貫通するように設けられており、その収納部区画壁72において回転自在に支持されている。第2支持軸93の前端部は、各収納部区画壁72の前側面よりも前側に位置し、出力側伝達ギヤ99が設けられている。第2支持軸93の後端部は、各収納部区画壁72の後側面よりも後側に位置し、入力側伝達ギヤ94が設けられている。入力側伝達ギヤ94および出力側伝達ギヤ99は、その外周面に歯が形成された平歯車であり、第1伝達歯車91と等しい寸法を有している。
(3−2−2)トナーカートリッジ
図12は、トナーカートリッジを示したものであって、(a)は、トナーカートリッジの左側面図であり、(b)は、トナーカートリッジの正面図であり、(c)は、トナーカートリッジの背面図である。図13は、トナーカートリッジの右側斜視図であって、(a)は、内シリンダがカートリッジ側シャッター閉鎖位置にある状態を示したものであり、(b)は、内シリンダがカートリッジ側シャッター開放位置にある状態を示したものである。図14は、トナーカートリッジの正断面図であって、(a)は、内シリンダがカートリッジ側シャッター閉鎖位置にある状態を示したものであり、(b)は、内シリンダがカートリッジ側シャッター開放位置にある状態を示したものである。なお、図14では、説明の便宜上、第1突起、第2突起、第1突起露出穴、第2突起露出穴、内シリンダ側開口部および外シリンダ側開口部を同一面上に現わしている。
トナーカートリッジ69は、後述する各色のトナーに応じて設けられた各プロセス部62の、現像剤担持体としての現像ローラ143(図21参照)に対応して4つ備えられている。各トナーカートリッジ69は、図12に示すように、正面視略8の字状、かつ右側面視略矩形状に形成されており、図14に示すように、外シリンダ95と、供給側シャッターおよびカートリッジ側シャッターとしての内シリンダ96とを備えている。
外シリンダ95は、トナーカートリッジ69の外観同様、正面視略8の字状、かつ右側面視略矩形状に形成された中空体であり、上側部分である貯蔵部100と下側部分である供給部101とを一体的に備えている。
貯蔵部100は、正面視において上下方向に長手の楕円形状に形成されており、その上端部には、図12(a)に示すように、取っ手103が設けられている。取っ手103は、左側面視略逆U字状に形成されており、遊端部が貯蔵部100の上端部の前後方向両端部にそれぞれ固定されている。
貯蔵部100の内部には、図14に示すように、正面視において上下方向に長手の楕円形状に区画された貯蔵室102が形成されている。
貯蔵室102には、黒色、シアン色、マゼンタ色およびイエロー色のうちの対応する色のトナーが貯蔵されている。各色のトナーは、正帯電性の非磁性1成分の重合トナーであり、以降では、貯蔵室102に黒色のトナーが貯蔵されたトナーカートリッジ69をブラックトナーカートリッジ69Kとし、他色のトナーカートリッジ69についても対応する色に応じて区別して呼ぶ。
貯蔵部100の前後の側壁には、図8に示すように、貯蔵側アジテータ回転軸112が架設されている。詳しくは、貯蔵側アジテータ回転軸112は、正面視において、楕円形状に形成された貯蔵部100の下側の円弧の円弧中心近傍を通るように前後方向に延びており(図12(b)参照)、貯蔵部100の前後の側壁によって回転自在に支持されている。貯蔵側アジテータ回転軸112には、貯蔵側アジテータ113が設けられている。
貯蔵側アジテータ113は、貯蔵部100の下側の円弧に沿って回動する棒と、それを保持する部材とにより、左側面視矩形状に形成されている。この貯蔵側アジテータ113は、貯蔵室102内に配置され、その基端部が、貯蔵側アジテータ回転軸112に固定されている。
図12(a)に示すように、貯蔵側アジテータ回転軸112の前端部は貯蔵部100の前側壁から前方に突出しており、貯蔵側アジテータ回転軸112の後端部は貯蔵部100の後側壁から後方に突出している。貯蔵側アジテータ回転軸112の、貯蔵部100の後側壁から後方に突出した部分には、貯蔵側アジテータ入力ギヤ114が設けられている。
貯蔵側アジテータ入力ギヤ114は、その外周面に歯が形成された平歯車であり、その直径は、図12(c)に示すように、貯蔵側アジテータ入力ギヤ114が背面視における貯蔵部100の輪郭の内側に収まるように、設定されている。貯蔵側アジテータ入力ギヤ114の前後方向寸法は、図8に示すように、入力側伝達ギヤ94および出力側伝達ギヤ99の前後方向寸法と等しくなるように設定されている。
供給部101は、図12に示すように、正面視円形状に形成されており、その上端部は、貯蔵部100の下端部に接続されている。貯蔵部100と供給部101との接続部分の幅方向両側には、その接続部分付近における貯蔵部100の外側面と供給部101の外側面とを連結する連結リブ106がそれぞれ設けられている。連結リブ106は、正面視略3角形状の薄板状に形成され、貯蔵部100および供給部101の前後方向両端側にそれぞれ設けられている。連結リブ106によって、外シリンダ95の、貯蔵部100と供給部101との接続部分における剛性が確保されている。
供給部101の内部には、図14に示すように、正面視円形状の略円筒状に区画された内シリンダ収容室104が形成されている。貯蔵部100と供給部101との接続部分には、この接続部分を上下方向に貫通する外シリンダ連通穴105が形成されている。外シリンダ連通穴105は、平面視において前後方向に長手の矩形状に形成されており、内シリンダ収容室104は、外シリンダ連通穴105を介して、貯蔵室102に連通している。
図12(a)および図13に示すように、供給部101には、第1突起露出穴107、第2突起露出穴111および外シリンダ側開口部108がそれぞれ形成されている。
第1突起露出穴107は、左側面視略矩形状に形成されており、供給部101の前後方向中央部において、正面視における6時位置(つまり供給部101の下端部)から約8時位置までの範囲に亘って形成されている(図12(a)、図13(b)および図14参照)。
第2突起露出穴111は、図13に示すように、右側面視略矩形状に形成されており、供給部101の前後方向略中央部、詳しくは第1突起露出穴107よりも後側の位置において、正面視における6時位置(つまり供給部101の下端部)から約2時位置までの範囲に亘って形成されている(図14参照)。
外シリンダ側開口部108は、図13(b)に示すように、供給側開口部およびカートリッジ側開口部としての外シリンダ側供給穴109と、戻り側開口部としての外シリンダ側戻り穴110とからなる。外シリンダ側供給穴109および外シリンダ側戻り穴110は、それぞれ右側面視において略同一寸法の円形状に形成されており、供給部101の右端部の前半分部分に形成されている。外シリンダ側供給穴109と外シリンダ側戻り穴110とは、互いに隣接しており、詳しくは、外シリンダ側供給穴109の後側(さらに詳しくは、僅かに斜め後側上方)に外シリンダ側戻り穴110が隣接している。
供給部101の前後の側壁には、図8に示すように、供給側アジテータ回転軸120が架設されている。詳しくは、供給側アジテータ回転軸120は、正面視において、円形状に形成された供給部101の円中心を通るように前後方向に延びており(図12(b)参照)、供給部101の前後の側壁によって回転自在に支持されている。供給側アジテータ回転軸120には、供給側アジテータ115が設けられている。
供給側アジテータ115は、可撓性をするフィルム等からなる左側面視略矩形状かつ正面視略逆L字状(図14参照)に形成されており、内シリンダ収容室104内に複数配置され、各供給側アジテータ115の基端部が、供給側アジテータ回転軸120に固定されている。各供給側アジテータ115は、その遊端縁が内シリンダ収容室104(後述する供給室121)の内周面と摺接して回転方向上流側に撓むように、形成されている。
図12(a)に示すように、供給側アジテータ回転軸120の前端部は供給部101の前側壁から前方に突出しており、供給側アジテータ回転軸120の後端部は供給部101の後側壁から後方に突出している。供給側アジテータ回転軸120の、供給部101の後側壁から後方に突出した部分には、供給側アジテータ入力ギヤ116が設けられている。供給側アジテータ回転軸120の、供給部101の前側壁から前方に突出した部分には、供給側アジテータ出力ギヤ117が設けられている。なお、イエロートナーカートリッジ69Yには、供給側アジテータ出力ギヤ117が設けられていない(図8参照)。
供給側アジテータ入力ギヤ116および供給側アジテータ出力ギヤ117は、その外周面に歯が形成された同一寸法の平歯車であり、その直径は、図12(b)および図12(c)に示すように、正面視において円形状に形成されている供給部101の直径の略2分の1に設定されている。供給側アジテータ入力ギヤ116および供給側アジテータ出力ギヤ117の前後方向寸法は、貯蔵側アジテータ入力ギヤ114の前後方向寸法と等しくなるように設定されている。
供給部101の後側壁において、図12(c)に示すように、供給側アジテータ入力ギヤ116よりも上方の位置には、供給部101の後側壁から後方へ突出する中間ギヤ支持軸118が設けられている。中間ギヤ支持軸118には、中間ギヤ119が設けられている。
中間ギヤ119は、その外周面に歯が形成された平歯車であり、その直径は、供給側アジテータ入力ギヤ116と貯蔵側アジテータ入力ギヤ114との対向間隔に等しくなるように設定されている。中間ギヤ119は、供給側アジテータ入力ギヤ116および貯蔵側アジテータ入力ギヤ114に噛合している。また、中間ギヤ119の前後方向寸法は、供給側アジテータ入力ギヤ116の前後方向寸法と等しくなるように設定されている(図12(a)参照)。
内シリンダ96は、図14に示すように、外シリンダ95の供給部101の内シリンダ収容室104に沿った中空の略円筒状に形成されており、内シリンダ収容室104において、供給側アジテータ回転軸120と同軸上に収容されている。上述した供給側アジテータ回転軸120は、内シリンダ収容室104に収容された内シリンダ96の内部(供給室121とする。)において、前後方向に延びており、供給側アジテータ115は、供給室121内に配置されている。内シリンダ96は、供給側アジテータ回転軸120を中心に、外シリンダ95の供給部101の内周面に対して、摺接しながら回動可能である。
内シリンダ96には、内シリンダ連通穴122および内シリンダ側開口部125(図13(b)参照)が形成されている。
内シリンダ連通穴122は、内シリンダ96の周上1箇所において、内シリンダ96の回動軸中心から見て、外シリンダ連通穴105とほぼ同一寸法の矩形状に形成されている。
内シリンダ側開口部125は、図13(b)に示すように、内シリンダ96の前半分部分の周上1箇所に形成されており、内シリンダ側供給穴126および内シリンダ側戻り穴127からなる。内シリンダ側供給穴126および内シリンダ側戻り穴127は、内シリンダ96の回動軸中心から見て外シリンダ側供給穴109および外シリンダ側戻り穴110と略同一寸法の円形状に形成されている。内シリンダ側供給穴126と内シリンダ側戻り穴127とは、互いに隣接しており、詳しくは、内シリンダ側供給穴126の後側(さらに詳しくは、僅かに斜め後側上方)に内シリンダ側戻り穴127が隣接している。
内シリンダ96には、第1突起123および第2突起124が設けられている。
第1突起123は、内シリンダ96の前後方向中央部分の周上1箇所、詳しくは、正面視において、内シリンダ側戻り穴127に対して時計回りの方向に約135度ずれた位置(図14参照)において、内シリンダ96の径方向外側へ向かって突出する略直方体形状に形成されている。第1突起123の前後方向寸法は、外シリンダ95の第1突起露出穴107の前後方向寸法およびカートリッジ収納部68の開閉部材75の開閉本体係合穴86(図10参照)の前後方向寸法よりも僅かに小さく設定されている。第1突起123の周方向寸法(内シリンダ96の円周面に沿った方向の寸法)は、第1突起露出穴107の周方向寸法(外シリンダ95の供給部101の円周面に沿った方向の寸法)の約4分の1の大きさに設定され、さらに、開閉本体係合穴86(図10参照)の左右方向寸法よりも僅かに小さく設定されている。内シリンダ96が外シリンダ95の内シリンダ収容室104に収容された状態において(図14参照)、第1突起123は、その遊端部が供給部101の外側面よりも供給部101の径方向外側へ突出するように、外シリンダ95の第1突起露出穴107を介して外部に露出されている。
第2突起124は、同一寸法の上側第2突起128と下側第2突起129とを備えている。
上側第2突起128は、内シリンダ96の外周面において、図13(b)においては、内シリンダ側戻り穴127の斜め後側下方の位置において、内シリンダ96の径方向外側へ向かって突出する略直方体形状に形成されている。
下側第2突起129は、内シリンダ96の外周面において、上側第2突起128に対して時計回りの方向に約50度ずれた位置に形成されている(図14参照)。
上側第2突起128および下側第2突起129の各前後方向寸法は、外シリンダ95の第2突起露出穴111の前後方向寸法よりも僅かに小さく設定されている。上側第2突起128および下側第2突起129の各周方向寸法(内シリンダ96の円周面に沿った方向の寸法)は、第2突起露出穴111の周方向寸法(外シリンダ95の供給部101の円周面に沿った方向の寸法)の約10分の1の大きさに設定されている。上側第2突起128および下側第2突起129には、突出方向における略中央部分において、内シリンダ96の円周面に沿って互いに対向する位置に、その対向方向と反対の方向に凹むシャッター支持溝130がそれぞれ形成されている。内シリンダ96が外シリンダ95の内シリンダ収容室104に収容された状態において(図14参照)、上側第2突起128および下側第2突起129は、それぞれの遊端部が供給部101の外側面よりも供給部101の径方向外側へ突出するように、外シリンダ95の第2突起露出穴111を介して外部に露出されている。上側第2突起128および下側第2突起129のシャッター支持溝130は、供給部101の径方向において、供給部101の外側面よりも僅かに外側に位置される(図14参照)。
上側第2突起128および下側第2突起129のシャッター支持溝130には、カートリッジ外シャッター131が取り付けられている。カートリッジ外シャッター131は、正面視において、供給部101の外周面に沿った円弧形状かつ前後方向に長手の薄板状に形成されている。カートリッジ外シャッター131の、その周方向における一端縁(上端縁)は、上側第2突起128のシャッター支持溝130に係止され、カートリッジ外シャッター131の、その周方向における他端縁(下端縁)は、下側第2突起129のシャッター支持溝130に係止されている。これにより、カートリッジ外シャッター131は、供給部101の径方向における供給部101の外側面よりも僅かに外側の位置において、上側第2突起128および下側第2突起129に挟持されている。
内シリンダ96は、外シリンダ95の内シリンダ収容室104に収容された状態において、正面視における反時計回りの方向への回動が規制されるカートリッジ側シャッター閉鎖位置(図14(a)参照)と、時計回りの方向への回動が規制されるカートリッジ側シャッター開放位置(図14(b)参照)とに、外シリンダ95の供給部101の内周面に対して回動可能である。
内シリンダ96がカートリッジ側シャッター閉鎖位置にあるとき、図14(a)に示すように、第1突起123が第1突起露出穴107の右端縁に当接し、第2突起124の上側第2突起128が第2突起露出穴111の上端縁に当接している。そして、内シリンダ96の、内シリンダ側開口部125よりも下側の部分が、内シリンダ96の径方向において、外シリンダ95の外シリンダ側開口部108を内側から閉鎖し、カートリッジ外シャッター131が、内シリンダ96の径方向において、外シリンダ側開口部108を外側から閉鎖している。さらに、内シリンダ96の、内シリンダ連通穴122よりも右側の部分が、内シリンダ96の径方向において、外シリンダ95の外シリンダ連通穴105を内側から閉鎖している。これにより、貯蔵室102と供給室121との間が遮断されている。
内シリンダ96がカートリッジ側シャッター開放位置にあるとき、図14(b)に示すように、第1突起123が第1突起露出穴107の左端縁に当接し、第2突起124の下側第2突起129が第2突起露出穴111の下端縁に当接している。そして、内シリンダ96の内シリンダ側開口部125と外シリンダ95の外シリンダ側開口部108とが対向し、カートリッジ外シャッター131が、内シリンダ96の径方向において、外シリンダ側開口部108を外側から開放している。内シリンダ側開口部125と外シリンダ側開口部108とが対向しているとき、詳しくは、内シリンダ側戻り穴127と外シリンダ側戻り穴110とが対向し、内シリンダ側供給穴126と外シリンダ側供給穴109とが対向している。これにより、内シリンダ96の供給室121が、内シリンダ側開口部125および外シリンダ側開口部108を介して、外部と連通する。さらに、内シリンダ連通穴122と外シリンダ連通穴105とが対向している。これにより、外シリンダ95の貯蔵室102と内シリンダ96の供給室121とが連通する。なお、内シリンダ側戻り穴127と外シリンダ側戻り穴110とが対向している状態において、その対向方向において、内シリンダ側戻り穴127の周縁と外シリンダ側戻り穴110の周縁との間に形成される隙間は、フェルトやスポンジ等からなるカートリッジシール部材(図示せず)によって塞がれている。同様に、内シリンダ側供給穴126と外シリンダ側供給穴109とが対向している状態において、その対向方向において、内シリンダ側供給穴126の周縁と外シリンダ側供給穴109の周縁との間に形成される隙間も、カートリッジシール部材(図示せず)によって塞がれている。
(3−2−3)トナーカートリッジのカートリッジ収納部に対する着脱
図15は、すべてのトナーカートリッジが収納状態にあるカートリッジ収納部の右側斜視図であって、各トナーカートリッジの内シリンダがカートリッジ側シャッター閉鎖位置にある状態を示したものである。図16は、図15において、各トナーカートリッジの内シリンダがカートリッジ側シャッター開放位置にある状態を示したものである。図17は、トナーカートリッジが収納状態にあるカートリッジ収納部の正断面図であって、(a)は、内シリンダがカートリッジ側シャッター閉鎖位置にある状態を示したものであり、(b)は、内シリンダがカートリッジ側シャッター開放位置にある状態を示したものである。なお、図17では、説明の便宜上、第1突起、第2突起、第1突起露出穴、第2突起露出穴、内シリンダ側開口部、外シリンダ側開口部および開閉本体係合穴を同一面上に現わしている。
先ず、内シリンダ96がカートリッジ側シャッター閉鎖位置にあるトナーカートリッジ69(図13(a)参照)の取っ手103を掴む。そして、トナーカートリッジ69を、正面側に供給側アジテータ出力ギヤ117が位置する姿勢を維持しつつ、操作レバー81がレバー閉位置にあるカートリッジ収納部68の、対応する収納室73(図10参照)に対して上方から装着する。各収納室73は、トナーカートリッジ69と同様に、トナーの色に対応しており、以降では、図10に示すように、各収納室73を、前から順に、イエロー収納室73Y、マゼンタ収納室73M、シアン収納室73C、ブラック収納室73Kと区別して呼ぶ。
トナーカートリッジ69を収納室73に装着するとき、貯蔵側アジテータ回転軸112および供給側アジテータ回転軸120の前端部(図12参照)は、収納室73内で前側に位置する着脱ガイド溝77に受け入れられ、貯蔵側アジテータ回転軸112および供給側アジテータ回転軸120の後端部(図12参照)は、収納室73内で後側に位置する着脱ガイド溝77に受け入れられる。これにより、トナーカートリッジ69は、貯蔵側アジテータ回転軸112および供給側アジテータ回転軸120(図12参照)の前端部および後端部が対応する着脱ガイド溝77に案内されることにより、収納室73内を略下方へ移動する。そして、供給側アジテータ回転軸120(図12参照)の前端部および後端部が、対応する着脱ガイド溝77の収納部位置決め突起78を乗り越えて着脱ガイド溝77の下端縁に当接すると、図15に示すように、トナーカートリッジ69の収納室73に対する収納が完了する。対応する収納室73に収納されたすべてのトナーカートリッジ69は、前後方向に沿って並列配置される。
このとき、各収納室73において、トナーカートリッジ69の第1突起123は、カートリッジ収納部68の開閉部材75の、対応する開閉本体係合穴86に係合される。また、図8に示すように、各収納室73において、トナーカートリッジ69の供給側アジテータ入力ギヤ116が、第2伝達部89の出力側伝達ギヤ99に対して上方から噛合し、供給側アジテータ出力ギヤ117が第2伝達部89の入力側伝達ギヤ94に対して上方から噛合する。なお、すべてのトナーカートリッジ69が、対応する収納室73に収納された状態において、各第2伝達部89は、前後方向において互いに隣接するトナーカートリッジ69の間に位置している。
一方、ブラック収納室73Kにおいては、ブラックトナーカートリッジ69Kの供給側アジテータ入力ギヤ116は、第1伝達部88の第1伝達ギヤ91に噛合する。
また、図15に示すように、トナーカートリッジ69が収納室73に収納された状態において、収納部側開口部74から、各トナーカートリッジ69の右側部分のうち、貯蔵部100の下半分部分と供給部101が外部に露出されている。供給部101の露出部分には、図16に示すように、外シリンダ側開口部108、内シリンダ側開口部125、第2突起124およびカートリッジ外シャッター131が含まれている。
なお、上記手順とは逆に、図15に示すように、収納室73に収納されたトナーカートリッジ69を、取っ手103(図12参照)を掴んで略上方へ移動させることにより、トナーカートリッジ69をカートリッジ収納部68から脱離させることができる。
(3−2−4)カートリッジ収納部の本体ケーシングに対する着脱
図18は、図5において、すべてのトナーカートリッジが本体ケーシングよりも前側において露出される位置(着脱位置)まで、トナー収容部が本体ケーシングから引き出された状態を示したものである。図19は、カラーレーザプリンタの正面図であって、カートリッジ収納部収容空間、カートリッジ収納部およびトナーカートリッジを正断面図で示したものである。図20は、図19におけるカートリッジ収納部収容空間、カートリッジ収納部およびトナーカートリッジの正断面図を抜き出して示したものであって、(a)は、内シリンダがカートリッジ側シャッター閉鎖位置にある状態を示したものであり、(b)は、内シリンダがカートリッジ側シャッター開放位置にある状態を示したものである。なお、図20では、説明の便宜上、第1突起、第2突起、第1突起露出穴、第2突起露出穴、内シリンダ側開口部、外シリンダ側開口部、開閉本体係合穴および隔壁側供給穴および隔壁側戻り穴を同一面上に現わしている。
先ず、図6(a)に示すように、隔壁側シャッター35が隔壁側シャッター閉鎖位置にある本体ケーシング2において、図4に示すように、第1カバー22を開いてカートリッジ収納部着脱口11を開放する。そして、図18に示すように、各色に対応するトナーカートリッジ69がすべて収納されたカートリッジ収納部68を、カートリッジ収納部収容空間24内に前側から挿入する。このとき、カートリッジ収納部68の幅方向両側に備えられたコロ71が、本体ケーシング2の、対応するガイドレール28に受け入れられる。詳しくは、各コロ71は、対応するガイドレール28の1対の突条31によって、上下方向において挟持される。これにより、カートリッジ収納部68は、各コロ71が対応するガイドレール28に案内されることにより、カートリッジ収納部収容空間24内を後方へスライドしながら移動する。そして、カートリッジ収納部68の幅方向両側に備えられたコロ71のうち、最後方に位置する各コロ71が、対応するガイドレール28のガイドレール位置決め突起33を乗り越えてガイドレール28の後端部の内側周面に当接すると、図4に示すように、カートリッジ収納部68のカートリッジ収納部収容空間24に対する収容が完了される。第1カバー22を閉じると、カートリッジ収納部68の本体ケーシング2に対する装着が完了する。なお、本体ケーシング2に対する装着が完了したときのカートリッジ収納部68の前後方向における位置を装着位置とする。この状態において、図7に示すように、各トナーカートリッジ69の上端部、詳しくは、貯蔵部100の上端部分は、排出トレイ13よりも上方に位置している。
カートリッジ収納部68が本体ケーシング2に装着されたとき、カートリッジ収納部68の第1伝達部88の連結突起92が、本体ケーシング2の駆動機構30に備えられた第2ギヤ45の連結穴49に結合される。この状態において、上述したアジテータ駆動モータ(図示せず)を駆動すると、その駆動力は、駆動機構30の第1ギヤ44に伝達される。その駆動力は、さらに第1ギヤ44に噛合する第2ギヤ45に伝達されて、第2ギヤ45は、背面視反時計回りの方向へ回転される。そのため、第2ギヤ45の連結穴49に結合された連結突起92は、第2ギヤ45と共回りして、つまりアジテータ駆動モータ(図示せず)の駆動力が伝達されて、背面視反時計回りの方向へ回転される。そして、この駆動力は、図8に示すように、第1支持軸90および第1伝達ギヤ91を同一方向へ回転させる。
第1支持軸90および第1伝達ギヤ91を回転させる駆動力は、第1伝達ギヤ91に噛合するブラックトナーカートリッジ69Kの供給側アジテータ入力ギヤ116に伝達される。これにより、供給側アジテータ入力ギヤ116は、背面視時計回り(正面視反時計回り)の方向に回転され、供給側アジテータ入力ギヤ116が設けられる供給側アジテータ回転軸120と、供給側アジテータ回転軸120に設けられる供給側アジテータ115および供給側アジテータ出力ギヤ117とが、背面視時計回り(正面視反時計回り)の方向に回転される。また、この駆動力は、供給側アジテータ入力ギヤ116に噛合する中間ギヤ119を介して、中間ギヤ119に噛合する貯蔵側アジテータ入力ギヤ114に伝達される。これにより、貯蔵側アジテータ入力ギヤ114は、背面視時計回り(正面視反時計回り)の方向に回転され、貯蔵側アジテータ入力ギヤ114が設けられる貯蔵側アジテータ回転軸112と、貯蔵側アジテータ回転軸112に設けられる貯蔵側アジテータ113とが背面視時計回り(正面視反時計回り)の方向に回転される。
そして、この駆動力は、ブラックトナーカートリッジ69Kの供給側アジテータ出力ギヤ117から出力されて第2伝達部89に伝達され、詳しくは、ブラックトナーカートリッジ69Kの前側にてこの供給側アジテータ出力ギヤ117と噛合する入力側伝達ギヤ94を介して第2支持軸93に伝達される。これにより、第2支持軸93および出力側伝達ギヤ99は、第1支持軸90および第1伝達ギヤ91と同様に、背面視反時計回りに回転される。そして、シアントナーカートリッジ69Cでは、ブラックトナーカートリッジ69Kと同様に、第2伝達部89の出力側伝達ギヤ99に噛合する供給側アジテータ入力ギヤ116に出力側伝達ギヤ99からの駆動力が伝達され、供給側アジテータ回転軸120、供給側アジテータ出力ギヤ117、中間ギヤ119、貯蔵側アジテータ入力ギヤ114および貯蔵側アジテータ回転軸112に駆動力が伝達されることにより、供給側アジテータ115および貯蔵側アジテータ113が回転される。
すなわち、第1伝達部88において第1支持軸90を回転させる駆動力は、ブラックトナーカートリッジ69Kの供給側アジテータ115および貯蔵側アジテータ113を回転させてから、ブラックトナーカートリッジ69Kの前側に隣接するシアントナーカートリッジ69C、シアントナーカートリッジ69Cの前側に隣接するマゼンタトナーカートリッジ69Mおよびマゼンタトナーカートリッジ69Mの前側に隣接するイエロートナーカートリッジ69Yの各供給側アジテータ115および各貯蔵側アジテータ113に順次伝達される。これにより、各トナーカートリッジ69における供給側アジテータ115および貯蔵側アジテータ113が回転され、各トナーカートリッジ69の供給室121内および貯蔵室102内のトナーが攪拌される。なお、図17(b)に示すように、各トナーカートリッジ69の内シリンダ96がカートリッジ側シャッター開放位置にあるときには、内シリンダ連通穴122と外シリンダ連通穴105とが対向して、貯蔵室102と供給室121とが連通するので、貯蔵室102内のトナーを、その自重に加えて貯蔵側アジテータ113で攪拌することにより、供給室121内に供給することができる。
そして、図15および図16に示すように、各トナーカートリッジ69が、対応する収納室73に収納された状態において、レバー閉位置にある操作レバー81を正面視において時計回りの方向へ捩じることによりレバー開位置まで移動させると、開閉部材75も操作レバー81の移動に連動して、図示しない揺動軸を中心として時計回りの方向へ回動する。また、開閉部材75の回動に連動して、開閉部材75の開閉本体係合穴86に係合されている各トナーカートリッジ69の第1突起123も、各外シリンダ95の第1突起露出穴107内を一括して同一方向へ移動する。第1突起123の移動により、第1突起123が設けられている内シリンダ96も、カートリッジ側シャッター閉鎖位置(図15参照)からカートリッジ側シャッター開放位置(図16参照)へと回動する。すると、内シリンダ96に設けられている上側第2突起128および下側第2突起129が、第2突起露出穴111内を同一方向に移動し、内シリンダ96がカートリッジ側シャッター開放位置まで回動すると、図16に示すように、下側第2突起129は、収納部筐体82の、対応する収納部切欠80に係止され、第1突起123は、収納部筐体82の収納部貫通穴79の左端縁に当接する(図17(b)参照)。
カートリッジ収納部68が本体ケーシング2に装着された状態において、カートリッジ収納部68に収納された各トナーカートリッジ69の上側第2突起128および下側第2突起129は、図19に示すように、正面視において、隔壁側シャッター閉鎖位置にある隔壁側シャッター35を、上下方向から挟持する。詳しくは、上述した隔壁側シャッター35の上側切欠41および下側切欠42(図5参照)は、各色のトナーカートリッジ69に対応しており、例えば、イエロートナーカートリッジ69Y(図15参照)において、上側第2突起128は、最前方の上側切欠41(図5参照)に係合され、下側第2突起129は、最前方の下側切欠42(図5参照)に係合されている。同様に、その他の色のトナーカートリッジ69において、上側第2突起128は、対応する上側切欠41に係合され、下側第2突起129は、その上側切欠41に対応する下側切欠42に係合される。
そして、カートリッジ収納部68が本体ケーシング2に装着された状態において、カートリッジ収納部68に収納された各トナーカートリッジ69における外シリンダ側開口部108の外シリンダ側供給穴109(図13(b)参照)は、図20(a)に示すように、隔壁側トナー通過部34の隔壁側供給穴39(図5参照)に対して、隔壁側シャッター35およびカートリッジ外シャッター131を挟んで、幅方向に対向している。同様に、外シリンダ側戻り穴110(図13(b)参照)は、隔壁側トナー通過部34の隔壁側戻り穴40(図5参照)に対して、隔壁側シャッター35およびカートリッジ外シャッター131を挟んで、幅方向に対向している。
詳しくは、隔壁側供給穴39および隔壁側戻り穴40(図5参照)も、上側切欠41および下側切欠42と同様に、各色のトナーカートリッジ69に対応しており、例えば、イエロートナーカートリッジ69Y(図15参照)において、外シリンダ側供給穴109は、最前方の隔壁側供給穴39(図5参照)に対向し、外シリンダ側戻り穴110は、最前方の隔壁側戻り穴40(図5参照)に対向している。同様に、その他の色のトナーカートリッジ69において、外シリンダ側供給穴109は、対応する隔壁側供給穴39に対向し、外シリンダ側戻り穴110は、その隔壁側供給穴39に対応する隔壁側戻り穴40に対向している。また、各トナーカートリッジ69は、外シリンダ側供給穴109および外シリンダ側戻り穴110が位置する右側面において、図7に示すように、後述する各プロセス部62の現像ローラ143と、幅方向(現像ローラ143の長手方向)に対向している。
この状態において、上述したように、レバー閉位置にある操作レバー81(図16参照)をレバー開位置まで移動させると、上側第2突起128および下側第2突起129に挟持されている隔壁側シャッター35は、トナーカートリッジ69の内シリンダ96がカートリッジ側シャッター閉鎖位置からカートリッジ側シャッター開放位置へと回動するのに伴い、隔壁側シャッター閉鎖位置から隔壁側シャッター開放位置へと同方向へスライド移動する。隔壁側シャッター35が、隔壁側シャッター開放位置まで移動すると、図20(b)に示すように、各トナーカートリッジ69の外シリンダ側供給穴109と、対応する隔壁側供給穴39とが連通し、外シリンダ側戻り穴110と、対応する隔壁側戻り穴40とが連通する。そのため、上述したように、アジテータ駆動モータ(図示せず)の駆動力を与えることで供給側アジテータ115を正面視反時計回りの方向へ回転させると、供給室121内のトナーは、内シリンダ側供給穴126に供給され、内シリンダ側供給穴126、外シリンダ側供給穴109および隔壁側供給穴39を通過して、隔壁15よりも右側(後述する、現像側供給穴171)へ搬送される。なお、供給側アジテータ115は、回転時において、供給室121内のトナーを内シリンダ側供給穴126に供給する一方で、内シリンダ側戻り穴127にはトナーを供給しないように、内シリンダ側戻り穴127と対向する部分が切り欠かれている。
なお、外シリンダ側供給穴109と対応する隔壁側供給穴39とが連通し、外シリンダ側戻り穴110と対応する隔壁側戻り穴40とが連通している状態では、上述した隔壁シール部材(図示せず)によって、隔壁側供給穴39の周縁と外シリンダ側供給穴109の周縁との左右方向における隙間、および、隔壁側戻り穴40の周縁と外シリンダ側戻り穴110の周縁との左右方向における隙間が塞がれている。そして、上述したように、内シリンダ側供給穴126の周縁と外シリンダ側供給穴109の周縁との対向方向(左右方向)における隙間、および、内シリンダ側戻り穴127の周縁と外シリンダ側戻り穴110の周縁との左右方向における隙間は、カートリッジシール部材(図示せず)によって塞がれている。そのため、供給室121内のトナーは、途中で漏れることなく、内シリンダ側供給穴126、外シリンダ側供給穴109および隔壁側供給穴39を通過する。
また、上記手順とは逆に、図4に示すように第1カバー22を開いて、操作レバー81(図14参照)をレバー閉位置に移動させて、内シリンダ96をカートリッジ側シャッター閉鎖位置に移動させ、かつ、隔壁側シャッター35を隔壁側シャッター閉鎖位置に移動させてから(図20(a)参照)、装着位置にあるカートリッジ収納部68を前側へ引き出すと、カートリッジ収納部68を本体ケーシング2からスライドしながら脱離させることができる。そして、図18に示すように、カートリッジ収納部68の後端のコロ71が、対応するガイドレール28の前端部にあるとき、すべてのトナーカートリッジ69が本体ケーシング2から露出される。なお、このときの、カートリッジ収納部68の前後方向における位置を着脱位置とする。カートリッジ収納部68が着脱位置にあるとき、各トナーカートリッジ69をカートリッジ収納部68に対して着脱することができる。
そして、着脱位置にあるカートリッジ収納部68をさらに前側へ引き出し、カートリッジ収納部68の後端のコロ71が、対応するガイドレール28の前端縁から前側に外れると、カートリッジ収納部68は、本体ケーシング2に対して完全に脱離される。
(3−3)プロセス部
図21は、図1においてプロセス部を抜き出して示したものである。図22は、現像筐体の上側壁を取り外した状態におけるプロセス部の平面図である。図23は、図1において、プロセス部の着脱途中を示したものである。
図1に示すように、プロセス部62は、各色のトナーに対応して複数設けられている。すなわち、プロセス部62は、イエロープロセス部62Y、マゼンタプロセス部62M、シアンプロセス部62Cおよびブラックプロセス部62Kの4つからなる。これらの4つのプロセス部62は、前方から後方に向かって互いに間隔を隔てて並列配置されている。詳しくは、前から順に、イエロープロセス部62Y、マゼンタプロセス部62M、シアンプロセス部62C、ブラックプロセス部62Kが配置されている。また、4つのプロセス部62は、図示しない連結部材で一体化されており、本体ケーシング2のプロセス収容空間17内に収容されている。本体ケーシング2の第2カバー18を開いてプロセス部着脱口10(図3参照)を開放してから、これら4つのプロセス部62を前後方向に移動させることで、図23に示すように、これら4つのプロセス部62は、本体ケーシング2に対して一体的にスライド自在に着脱される。
各プロセス部62は、図21に示すように、プロセス筐体132、感光体ドラム133、スコロトロン型帯電器134、クリーニングローラ141および現像部135を備えている。
プロセス筐体132は、左側断面視略U字状かつ幅方向に長手の有底枠体形状に形成されており、その下端部には、プロセス筐体132の下側壁を肉厚方向に貫通する入射窓136が形成されている。入射窓136は、下側面視において幅方向に長手の略矩形状に形成されている。
感光体ドラム133は、ドラム本体137とドラム回転軸138とを備えている。ドラム本体137は、中空円筒状に形成され、最表層がポリカーボネートなどからなる正帯電性の感光層により形成されている。ドラム回転軸138は、ドラム本体137の回転軸中心において、ドラム本体137の回転軸方向に沿って延びている。ドラム回転軸138は、プロセス筐体132の幅方向における両側壁に回転不能に支持されている。ドラム本体137は、ドラム回転軸138に対して回転可能に設けられており、上半分部分がプロセス筐体132の上端縁から上方に露出されている。図22に示すように、ドラム本体137の右端部にはギヤ部(ドラムギヤ部154)が設けられている。ドラムギヤ部154を介して、本体ケーシング2のプロセス駆動モータ(図示せず)の駆動力が伝達されることによって、ドラム本体137は、図21に示すように左側面視反時計回りの方向に回転駆動される。
スコロトロン型帯電器134は、ワイヤ139およびグリッド140を備え、帯電バイアスの印加により、コロナ放電を発生させる正帯電型のスコロトロン型帯電器である。このスコロトロン型帯電器134は、感光体ドラム133の下方において、感光体ドラム133と接触しないように間隔を隔てて対向配置されている。
クリーニングローラ141は、金属製のクリーニングローラ軸152と、クリーニングローラ軸152を被覆する導電性の発泡材料からなるクリーニング発泡ローラ153とを備えている。クリーニングローラ軸152は、感光体ドラム133の後方において、プロセス筐体132の幅方向における両側壁に回転可能に支持されている。図22に示すように、クリーニングローラ軸152の右端部には、ドラムギヤ部154と噛合するギヤ部(クリーニングギヤ部155)が設けられている。クリーニング発泡ローラ153は、感光体ドラム133に対して後方から接触するように配置されている。クリーニング発泡ローラ153は、その接触位置において、図22に示すように、ドラムギヤ部154およびクリーニングギヤ部155を介して、上述したプロセス駆動モータ(図示せず)の駆動力が伝達されることにより、図21に示すように、クリーニングローラ軸152とともに感光体ドラム133の回転方向と反対の方向(時計回りの方向)に回転する。クリーニングローラ141には、画像形成時に、本体ケーシング2内に設けられる図示しない高圧基板からのクリーニングバイアスが印加される。
現像部135は、感光体ドラム133の前側に配置されており、現像筐体142を備え、さらに、その現像筐体142内に配置される現像ローラ143、供給ローラ144、層厚規制部材145、供給オーガ156、戻りオーガ157および現像シール164を備えている。
現像筐体142は、左側面視略3角形状、かつ幅方向に長手のボックス形状に形成されている。現像筐体142の後端部には、背面視において幅方向に長手の矩形状の現像連通穴158が形成されている。現像筐体142の内部には、現像隔壁159が形成されており、現像隔壁159によって、現像筐体142の内部は、現像室160とトナー供給室161とに区画されている。トナー供給室161は、現像筐体142の前端部に位置し、左側面視略円形状に区画されている。現像筐体142の前端部は、トナー供給室161の左側断面形状に応じて、中空円筒状に形成されている。現像室160は、現像隔壁159を挟んでトナー供給室161の後側に位置し、右側断面視略台形状に区画されている。図22に示すように、現像隔壁159の右端部には、現像隔壁159を肉厚方向に貫通するトナー連通穴162が形成されており、現像室160とトナー供給室161とは、トナー連通穴162を介して連通している。図21に示すように、現像室160内に、現像ローラ143、供給ローラ144、層厚規制部材145、戻りオーガ157および現像シール164が配置され、トナー供給室161内に、供給オーガ156が配置されている。
現像ローラ143は、現像室160の後側部分に配置され、後端部が現像連通穴158を介して後方へ露出し、感光体ドラム133に対して前側から圧接されている。現像ローラ143は、金属製の現像ローラ回転軸146に、導電性のゴム材料などの弾性部材からなるゴムローラ147が被覆されている。現像ローラ回転軸146は、現像筐体142の幅方向両側壁に回転可能に支持されており、図22に示すように、右端部には、ギヤ部(現像ギヤ部163)が設けられている。現像ギヤ部163に、上述したプロセス駆動モータ(図示せず)の駆動力が伝達されることにより、現像ローラ143は、図21に示すように、感光体ドラム133の回転方向と反対の方向(時計回りの方向)に回転する。現像ローラ143には、画像形成時に、本体ケーシング2内に設けられる図示しない高圧基板からの現像バイアスが印加される。
供給ローラ144は、現像ローラ143に対して斜め前側下方から対向し、現像ローラ143に圧接されている。供給ローラ144は、金属製の供給ローラ回転軸148に、導電性のスポンジ部材からなるスポンジローラ149が被覆されている。また、この供給ローラ回転軸148は、現像筐体142の幅方向両側壁に回転自在に支持されており、右端部には、図示しないギヤ部(供給ギヤ部)が設けられている。この供給ギヤ部(図示せず)に、上述したプロセス駆動モータ(図示せず)の駆動力が伝達されることにより、供給ローラ144は、現像ローラ143の回転方向と同一の方向(時計回りの方向)に回転する。
層厚規制部材145は、ブレード本体150と押圧部151とを備えている。ブレード本体150は、基端部が現像筐体142の下端部の後端部に支持され、金属製の板ばね材からなる。押圧部151は、ブレード本体150の遊端部に設けられ、絶縁性のシリコーンゴムからなる断面略矩形状に形成されている。層厚規制部材145では、供給ローラ144の後側において押圧部151がブレード本体150の弾性力によって現像ローラ143の表面に圧接されている。
供給オーガ156は、図22に示すように、幅方向に長手の供給側回転軸165と供給側搬送部166とを一体的に備えている。供給側回転軸165は、現像筐体142の幅方向両側壁に回転自在に支持されている。供給側搬送部166は、供給側回転軸165の外周面において、その軸方向に沿って螺旋状に形成されている。また、供給側回転軸165の右端部にはギヤ部(供給オーガギヤ部167)が設けられており、供給オーガギヤ部167を介して、本体ケーシング2のプロセス駆動モータ(図示せず)の駆動力が伝達される。これによって、供給オーガ156は、トナー供給室161内において、図21に示すように、左側面視において時計回りの方向に回転駆動される。図22に示すように、現像筐体142の左側壁の、供給オーガ156に対向する部分には、トナー供給室161内部を外部に連通させる現像側供給穴171が形成されている。現像側供給穴171は、プロセス部62が本体ケーシング2に装着された状態において、各トナー色に対応する隔壁側供給穴39(図5参照)と対向し、連通されている。
戻りオーガ157は、図21に示すように、現像室160内において供給ローラ144の上方に間隔を隔てて配置され、図22に示すように、幅方向に長手の戻り側回転軸168と戻り側搬送部169とを一体的に備えている。戻り側回転軸168は、現像筐体142の幅方向両側壁に回転自在に支持されている。戻り側搬送部169は、戻り側回転軸168の外周面において、その軸方向に沿って螺旋状に形成されている。また、戻り側搬送部169の螺旋方向と供給側搬送部166の螺旋方向とは同一となるように形成されている。戻り側回転軸168の右端部には供給オーガギヤ部167と噛合するギヤ部(戻りオーガギヤ部170)が設けられている。戻りオーガ157は、供給オーガギヤ部167および戻りオーガギヤ部170を介して、本体ケーシング2のプロセス駆動モータ(図示せず)の駆動力が伝達されることによって、現像室160内において、図21に示すように反時計回りの方向に回転駆動される。図22に示すように、現像筐体142の左側壁の、戻りオーガ157に対向する部分には、現像室160内部を外部に連通させる現像側戻り穴172が形成されている。現像側戻り穴172は、プロセス部62が本体ケーシング2に装着された状態において、各トナー色に対応する隔壁側戻り穴40(図5参照)と対向し、連通されている。
画像形成時において、内シリンダ96がカートリッジ側シャッター開放位置にある各トナーカートリッジ69に収容されているトナーは、上述したように、また、図20(b)に示すように、供給室121にて供給側アジテータ115に攪拌される。そして、内シリンダ側供給穴126から供給され、外シリンダ側供給穴109、隔壁側供給穴39および現像側供給穴171(図22参照)を通過して、図22に示すように、トナー供給室161内に放出される。
トナー供給室161内に放出されたトナーは、回転駆動される供給オーガ156の供給側搬送部166により、トナー供給室161内を右側へ搬送される。搬送されたトナーは、トナー供給室161の右端部においては、トナー連通穴162を介して、現像室160へ搬送されて戻りオーガ157の右端部に供給される。戻りオーガ157の右端部に供給されたトナーは、回転駆動される戻りオーガ157の戻り側搬送部169によって、左側に搬送されつつ、戻りオーガ157の下方に配置される供給ローラ144(図21参照)に供給される。
供給ローラ144に供給されずに、現像側戻り穴172に到達したトナーは、図20に示すように、隔壁側戻り穴40、外シリンダ側戻り穴110を通過した後、内シリンダ側戻り穴127で受け入れられ、対応するトナーカートリッジ69の供給室121内に回収される。現像側戻り穴172に到達するトナーとしては、上述したトナーの循環によって戻り側搬送部169によって左側に搬送されたもの、または、現像室160内に滞留していたが、戻り側搬送部169によって左側に搬送され、現像側戻り穴172に到達したものがある。
供給ローラ144に供給されたトナーは、図21に示すように、供給ローラ144の回転により現像ローラ143に供給される。このとき、このトナーは、供給ローラ144と、現像バイアスが印加されている現像ローラ143との間で正に摩擦帯電される。摩擦帯電されたトナーは、現像ローラ143の回転に伴って層厚規制部材145の押圧部151と現像ローラ143のゴムローラ147との間に進入し、一定厚さの薄層となって現像ローラ143のゴムローラ147上に担持される。
一方、スコロトロン型帯電器134は、帯電バイアスの印加により、コロナ放電を発生させて、感光体ドラム133のドラム本体137の表面を一様に正帯電させている。ドラム本体137の表面は、その回転に伴って、スコロトロン型帯電器134により一様に正帯電された後、スキャナユニット61(図1参照)の出射窓(図示せず)から出射され、入射窓136を介して入射されたレーザ光の高速走査により露光され、用紙3に形成すべき画像に対応した各色の静電潜像が形成される。
さらにドラム本体137が回転すると、次いで、現像ローラ143の表面に担持されかつ正帯電されているトナーが、現像ローラ143の回転により、感光体ドラム133に対向して接触するときに、ドラム本体137の表面に形成されている静電潜像に供給される。これにより、ドラム本体137の静電潜像は、可視像化され、ドラム本体137の表面には、各色に対応して、反転現像によるトナー像が担持される。
現像シール164は、幅方向に長手の平面視略矩形状のフィルム状に形成されており、その上端部が、現像筐体142の上側壁に取り付けられている。現像シール164は、現像ローラ143に対して、その軸方向に沿って上方から一様に摺接しており、現像筐体142の上側壁と現像ローラ143との間からのトナー漏れを防止している。
なお、後述する1次転写後に感光体ドラム133の表面に残存する転写残トナーは、現像ローラ143に回収される。また、1次転写後に感光体ドラム133上に付着する用紙3からの紙粉は、クリーニング発泡ローラ153によって回収される。
(3−4)転写部
図1に示すように、転写部63は、本体ケーシング2のプロセス収容空間17内において、プロセス部62の上方において、前後方向に沿って配置されている。この転写部63は、駆動ローラ174、従動ローラ175、中間転写ベルト176、1次転写ローラ177、2次転写ローラ178、中継パス179およびクリーニング部180を備えている。
駆動ローラ174は、ブラックプロセス部62Kの感光体ドラム133よりも斜め後側上方に配置されている。この駆動ローラ174は、画像形成時において、感光体ドラム133の回転方向と逆方向(図中時計回り)に回転駆動される。
従動ローラ175は、イエロープロセス部62Yの感光体ドラム133よりも斜め前側上方であって、駆動ローラ174と前後方向において対向するように配置されている。この従動ローラ175は、駆動ローラ174の回転駆動時に、駆動ローラ174の回転方向と同方向(図中時計回り)に従動回転する。
中間転写ベルト176は、エンドレスベルトからなり、カーボンなどの導電性粒子を分散した導電性のポリカーボネートやポリイミドなどの樹脂によって形成されている。この中間転写ベルト176は、駆動ローラ174と従動ローラ175との間に巻回されており、その巻回されている外側の接触面が、各プロセス部62の感光体ドラム133のすべてと対向接触するように、配置されている。
そして、駆動ローラ174の駆動によって従動ローラ175が従動され、中間転写ベルト176は、これら駆動ローラ174と従動ローラ175との間を図中時計回りに周回移動する。
1次転写ローラ177は、駆動ローラ174と従動ローラ175との間に巻回されている中間転写ベルト176内において、各プロセス部62の感光体ドラム133に対して、その感光体ドラム133との間で中間転写ベルト176を挟むように対向配置されている。各1次転写ローラ177は、金属製のローラ回転軸に、導電性のゴム材料などの弾性部材からなるゴムローラが被覆されている。そして、1次転写ローラ177のローラ回転軸は、幅方向に沿って延び、本体ケーシング2に回転自在に支持されており、後述する1次転写時には1次転写バイアスが印加される。各1次転写ローラ177は、中間転写ベルト176と対向接触する位置(1次転写位置)において、中間転写ベルト176の周回移動方向と同方向(図中時計回り)に回転する。
2次転写ローラ178は、駆動ローラ174との間で中間転写ベルト176を挟むように、駆動ローラ174に対して、その後方に対向配置されている。2次転写ローラ178のローラ回転軸は、幅方向に沿って延び、本体ケーシング2に回転自在に支持されており、2次転写時には2次転写バイアスが印加される。2次転写ローラ178は、中間転写ベルト176と対向接触する位置(2次転写位置)において、中間転写ベルト176の周回移動方向と反対の方向(図中反時計回り)に回転する。
中継パス179は、上述した2次転写位置から定着部64に向かって略上方に延びるように形成されている。
駆動ローラ174の駆動および従動ローラ175の従動により周回移動する中間転写ベルト176は、前方から後方に向かって、各プロセス部62の感光体ドラム133との接触位置(1次転写位置)を順次通過する。その通過中に、各1次転写ローラ177に印加される1次転写バイアスによって、各プロセス部62の感光体ドラム133に担持されている各色に対応したトナー像が中間転写ベルト176に順次転写され、これによって、中間転写ベルト176にカラー画像が形成される。
すなわち、たとえば、イエロープロセス部62Yの感光体ドラム133の表面に担持されたイエローのトナー像が、中間転写ベルト176に転写されると、次いで、マゼンタプロセス部62Mの感光体ドラム133の表面に担持されたマゼンタのトナー像が、既にイエローのトナー像が転写されている中間転写ベルト176に重ねて転写される。同様の動作によって、引き続き、シアンプロセス部62Cの感光体ドラム133の表面に担持されたシアンのトナー像と、ブラックプロセス部62Kの感光体ドラム133の表面に担持されたブラックのトナー像とが、中間転写ベルト176に重ねて転写され、これによって、中間転写ベルト176にカラー画像が形成される。
中間転写ベルト176に形成されたカラー画像は、中間転写ベルト176が2次転写ローラ178との接触位置(2次転写位置)を通過する間に、給紙部4から2次転写位置へ搬送された用紙3に、2次転写ローラ178に印加される2次転写バイアスによって、一括転写される。カラー画像が転写された用紙3は、中継パス179に沿って定着部64へ搬送される。
クリーニング部180は、中間転写ベルト176の上方に配置され、1次クリーニングローラ181、2次クリーニングローラ182、掻取ブレード183およびトナー貯留部184を備えている。
上記の転写動作において、中間転写ベルト176の表面に付着したトナーは、クリーニング部180において、まず、中間転写ベルト176の表面から、1次クリーニングバイアスにより1次クリーニングローラ181に転写される。1次クリーニングローラ181に転写されたトナーは、2次クリーニングバイアスにより2次クリーニングローラ182に転写される。その後、2次クリーニングローラ182に転写されたトナーは、掻取ブレード183によって、掻き取られ、2次クリーニングローラ182から落下して、トナー貯留部184に貯留される。
(3−5)定着部
定着部64は、上述した第2転写位置の上方に配置され、加熱ローラ185および、その加熱ローラ185を加圧する加圧ローラ186を備えている。定着部64において、用紙3に転写されたカラー画像は、用紙3が加熱ローラ185と加圧ローラ186との間を通過する間に、加熱および加圧されることによって用紙3に熱定着される。
(4)排紙部
排紙部6は、1対の搬送ローラ187、排紙パス188、排紙ローラ189および上述した排出トレイ13を備えている。1対の搬送ローラ187は、加熱ローラ185および加圧ローラ186の斜め前側上方において、互いに接触するように配置されている。排紙パス188は、1対の搬送ローラ187の接触位置から排出壁51の排紙穴16へ向かって前方へ略水平に延びるように形成されている。排紙ローラ189は、3つのローラからなり、そのうちの1つのローラに対して他の2つのローラが接触するように配置されている。排紙ローラ189は、1つのローラが排紙穴16から用紙排出空間12内に露出されるように、排紙パス188の前側に配置されている。
定着部64でカラー画像が定着された用紙3は、排紙部6において、搬送ローラ187によって、排紙パス188に沿って搬送され、排紙ローラ189によって、排紙穴16を介して排出トレイ13上に排紙される。
(5)読み取りスキャナユニット
(5−1)読み取りスキャナユニットの全体構成
読み取りスキャナユニット7は、本体ケーシング2の上側壁に接続される原稿台190と、原稿台190に開閉自在に支持される原稿押さえカバー191とを備えている。
原稿台190は、平面視矩形状の厚板形状に形成されており、その上面には、原稿が載置されるガラス面192が形成されている。
ガラス面192は、原稿台190の上面がフラットとなるように、原稿台190にガラス板を埋設することにより、形成されている。このガラス面192は、平面視において原稿台190と相似の矩形状に形成されている。
また、原稿台190には、原稿を読み取るためのCCDセンサ193や、そのCCDセンサ193をガラス面192と対向した状態で走査させるための走査駆動モータ(図示せず)が内装されている。
CCDセンサ193は、ガラス面192の内側(下側)において左右方向に移動可能に支持されており、常には、ガラス面192の左端に待機され、通常の原稿読取時には、走査アジテータ駆動モータ(図示せず)によって、ガラス面192と対向した状態で左側から右側に向けて走査される。
原稿押さえカバー191は、平面視において原稿台190と相似の矩形薄板状に形成されており、その上部において、図2に示すように、左側端部には原稿を自動読取するためのADF(オート・ドキュメント・フィーダ)装置195が備えられている。このADF装置195には、ケーシング196、原稿搬送ローラ(図示せず)、原稿搬送駆動モータ(図示せず)および原稿検知センサ(図示せず)が備えられている。ケーシング196は前後方向に長手のボックス形状であり、原稿搬送ローラ(図示せず)および原稿搬送駆動モータ(図示せず)が内装されており、またその右側壁における上下方向中央部には、待機原稿トレイ194が備えられている。待機原稿トレイ194は、平面視略扇形状の薄板状に形成されており、その左端部がADF装置195に支持され、右端部が右側へ向かって延設されており、上側面に原稿を積層状にセットすることができる。
また、ケーシング196の右側壁において、待機原稿トレイ194の上方には、原稿をケーシング196内部に取り込むために開口された原稿取り込み口(図示せず)が形成され、待機原稿トレイ194の下方には、原稿をケーシング196から排出するための原稿排出口(図示せず)が形成されている。原稿取り込み口(図示せず)および原稿排出口(図示せず)は、前後方向に長手の矩形状に形成されている。
また、原稿押さえカバー191は、図1に示すように、その後端部がヒンジ199を介して原稿台190の後端部に揺動自在に支持されている。
そして、原稿押さえカバー191は、その後端部のヒンジ199を支点として、その前端部が上下方向に揺動する。原稿押さえカバー191の前端部を上方に持ち上げると、原稿台190のガラス面192が開放され、原稿押さえカバー191の前端部を下方に降ろすと、原稿台190のガラス面192が被覆される。これによって、原稿押さえカバー191は、原稿台190のガラス面192を開閉自在に被覆する。
(5−2)読み取りスキャナユニットにおける通常の原稿読取
そして、この読み取りスキャナユニット7では、原稿押さえカバー191の前端部を上方に持ち上げて、ガラス面192に原稿が載置されるようにセットし、その後、原稿押さえカバー191の前端部を下方に降ろして、本体ケーシング2の操作パネル8の操作キーを操作する。すると、CCDセンサ193が、走査駆動モータ(図示せず)によって、ガラス面192に載置される原稿と対向した状態で左側から右側に向けて走査され、原稿の画像情報が読み取られる。
原稿の読み取り終了後には、再び、原稿押さえカバー191の前端部を上方に持ち上げて、ガラス面192上から原稿を取り去る。また、CCDセンサ193は、走査が終了すると、走査駆動モータ(図示せず)によって、自動的にガラス面192の左端に移動し、待機する。
(5−3)読み取りスキャナユニットにおける自動原稿読取
ADF装置195による原稿の自動読取では、原稿検知センサ(図示せず)が、待機原稿トレイ194(図2参照)に原稿がセットされたことを検知すると、上述した通常の原稿読取とは異なり、CCDセンサ193が図示しない自動原稿読取位置にて固定される。そして、操作パネル8の操作キーを操作すると、ADF装置195の原稿搬送駆動モータ(図示せず)が駆動され、その駆動力により原稿搬送ローラ(図示せず)が回転され、原稿搬送ローラ(図示せず)の回転により、原稿が左側へ移動し、原稿取り込み口(図示せず)を介してケーシング196内に取り込まれる。取り込まれた原稿は、原稿搬送路(図示せず)を通過し、CCDセンサ193に対向したときに、CCDセンサ193の走査により原稿の画像情報が読み取られ、その後、原稿排出口(図示せず)から右側へ向けて搬送され、原稿押えカバー191の上面に排出される。
(5−4)読み取られた原稿の画像情報に基づく画像形成
画像形成部5においては、上述した、CCDセンサ193によって読み取られた原稿の画像情報に基づいて、画像データを作成し、上記したように、用紙3に画像を形成する。
2.作用効果
(1)作用効果1
このカラーレーザプリンタ1では、図7に示すように、現像ローラ143に対応して複数設けられているトナーカートリッジ69が、感光体ドラム133や現像ローラ143とは独立して、図4に示すように、本体ケーシング2に対して一方向つまり前後方向に沿って一体的に着脱される。そのため、トナーカートリッジ69のみを、トナーの容量を十分に確保すべく、大きく形成しても、本体ケーシング2を、それに応じて大きく形成する必要がなく、コンパクトに形成することができる。
そして、トナーカートリッジ69は、図7に示すように、本体ケーシング2への装着時に、現像ローラ143に対してその長手方向(幅方向)に対向配置されるので、本体ケーシング2の、現像ローラ143の長手方向と交差する上下方向における寸法を一定とした場合、トナーカートリッジ69の上下方向寸法を、トナーカートリッジ69を現像ローラ143に対して上下方向に対向配置するときのトナーカートリッジ69の上下方向寸法に比べて、現像ローラ143の上下方向寸法に相当する分、大きくすることができる。また、本体ケーシング2の、現像ローラ143の長手方向と交差する前後方向における寸法を一定とした場合、トナーカートリッジ69の前後方向寸法を、トナーカートリッジ69を現像ローラ143に対して前後方向に対向配置するときのトナーカートリッジ69の前後方向寸法に比べて、現像ローラ143の前後方向寸法に相当する分、大きくすることができる。
そのため、トナーカートリッジ69におけるトナーの容量を十分に確保することができる。
また、トナーカートリッジ69のみを、本体ケーシング2に対して前後方向に沿って一体的に着脱させることができるので、操作性の向上およびランニングコストの低減を図ることができる。
その結果、トナーカートリッジ69におけるトナーの容量を十分に確保することができながら、カラーレーザプリンタ1の小型化を図ることができ、しかも、操作性に優れ、メンテナンスコストを低減することができる。
また、トナーカートリッジ69は、図18に示すように、カートリッジ収納部68に収容された状態で、本体ケーシング2に対して前後方向にスライド自在に着脱される。そのため、操作性の向上を図ることができる。
また、トナーカートリッジ69は、カートリッジ収納部68に対して、前後左右方向に対して交差する上下方向に着脱される。そのため、トナーカートリッジ69をカートリッジ収納部68に対して円滑に着脱させることができ、操作性のさらなる向上を図ることができる。
また、各トナーカートリッジ69は、カートリッジ収納部68に対して、略鉛直方向に沿って、着脱自在であるので、各トナーカートリッジ69を、カートリッジ収納部68に対して略鉛直方向に着脱させた後、各トナーカートリッジ69が収納されたカートリッジ収納部68を、本体ケーシング2に対して前後方向、つまり水平方向に着脱させることができる。そのため、より一層操作性の向上を図ることができる。
また、カートリッジ収納部68は、本体ケーシング2に対して完全に脱離可能であるので、すべてのトナーカートリッジ69を、カートリッジ収納部68に対して確実に着脱させることができる。
また、本体ケーシング2内において、トナーカートリッジ69は、図7に示すように、排出トレイ13よりも上方に突出している。詳しくは、各トナーカートリッジ69の貯蔵部100の上端部分が、排出トレイ13よりも上方に位置しているので、トナーカートリッジ69に収容されるトナーの容量を十分に確保することができる。より詳細には、排出トレイ13は、用紙3が積載されるため、その厚さの分だけ空間を確保する必要がある。従って、本体ケーシング2を、その分だけ排出トレイ13より上に突出させることができる。この突出させて生じた空間を有効に利用することで、トナーの容量を十分に確保することができる。
また、トナーカートリッジ69には、現像ローラ143と対向する位置に、トナーを供給するための外シリンダ側供給穴109と、トナーを受け入れるための外シリンダ側戻り穴110とが形成されており、図14に示すように、外シリンダ側供給穴109および外シリンダ側戻り穴110を開閉可能に被覆する内シリンダ96が設けられている。
これにより、トナーカートリッジ69を本体ケーシング2に対して着脱するときには、図14(a)に示すように、内シリンダ96を閉じておけば(カートリッジ側シャッター閉鎖位置へ移動させておけば)、外シリンダ側供給穴109および外シリンダ側戻り穴110からのトナーの漏れを防止することができる。また、トナーカートリッジ69を本体ケーシング2に対して装着したときには、図14(b)に示すように、内シリンダ96を開けば(カートリッジ側シャッター開放位置へ移動させれば)、外シリンダ側供給穴109から現像ローラ143へトナーを供給することができ、現像ローラ143から戻されるトナーを外シリンダ側戻り穴110から受け入れることができる。そのため、着脱時におけるトナーカートリッジ69からのトナーの漏れを防止しつつ、装着時におけるトナーカートリッジ69からのトナーの供給を確保することができ、トナーカートリッジ69とそれに対応する現像ローラ143との間のトナーの循環を確保して、現像不良を防止することができる。
また、カートリッジ収納部68には、図17に示すように、外シリンダ側供給穴109および外シリンダ側戻り穴110との対向位置に、トナーが通過する収納部側開口部74が形成されている。
これにより、トナーカートリッジ69がカートリッジ収納部68に装着された状態で、トナーカートリッジ69の外シリンダ側供給穴109から、カートリッジ収納部68の収納部側開口部74を介して、トナーを現像ローラ143へ供給することができる。そのため、トナーの現像ローラ143への確実な供給を確保することができる。また、現像ローラ143から戻されるトナーを、収納部側開口部74を介して、外シリンダ側戻り穴110から受け入れることができるので、トナーカートリッジ69とそれに対応する現像ローラ143との間のトナーの循環を確実に確保して、現像不良を防止することができる。
また、複数の現像ローラ143および複数の感光体ドラム133は、図23に示すように、本体ケーシング2に対して、トナーカートリッジ69の着脱方向(図18参照)と同一方向である前後方向に沿って、プロセス部62として一体的に着脱される。
そのため、これら複数の現像ローラ143および複数の感光体ドラム133と、トナーカートリッジ69とを、同一方向から着脱させることができ、操作性の向上を図ることができる。
また、図2に示すように、本体ケーシング2には、トナーカートリッジ69と前後方向において対向する位置に、トナーカートリッジ69を通過させるためのカートリッジ収納部着脱口11(図4参照)と、現像ローラ143および感光体ドラム133(プロセス部62)と前後方向において対向する位置に、プロセス部62を通過させるためのプロセス部着脱口10(図3参照)とが形成されている。そして、本体ケーシング2には、カートリッジ収納部着脱口11を開閉可能に被覆する第1カバー22と、プロセス部着脱口10を開閉可能に被覆する第2カバー18とが、本体ケーシング2の前側面において、互いに隣接するように設けられている。
これにより、第1カバー22を開くと、図4に示すように、カートリッジ収納部着脱口11からトナーカートリッジ69を着脱させることができ、第2カバー18を開くと、図3に示すように、プロセス部着脱口10から現像ローラ143および感光体ドラム133(プロセス部62)を着脱させることができる。そのため、本体ケーシング2の同一側面から、トナーカートリッジ69の着脱と、現像ローラ143および感光体ドラム133の着脱とを操作することができ、さらなる操作性の向上を図ることができる。
また、図3および図4に示すように、本体ケーシング2には、カートリッジ収納部着脱口11とプロセス部着脱口10との間に、前後方向に沿って、複数のトナーカートリッジ69が収容されるカートリッジ収納部収容空間24と、複数の現像ローラ143および複数の感光体ドラム133が収容されるプロセス収容空間17とを仕切るための隔壁15が、設けられている。
そのため、複数のトナーカートリッジ69を、前後方向に沿ってカートリッジ収納部収容空間24に対して円滑に着脱させることができるとともに、複数の現像ローラ143および複数の感光体ドラム133を、前後方向に沿ってプロセス収容空間17に対して円滑に着脱させることができる。
また、図20に示すように、隔壁15には、トナーカートリッジ69と現像ローラ143との間に、トナーを通過させるための隔壁側供給穴39が形成され、隔壁側供給穴39を開閉可能に被覆する隔壁側シャッター35が、隔壁15のカートリッジ収納部収容空間24側に設けられており、隔壁側シャッター35は、内シリンダ96の開閉に連動して、開閉される。
これにより、トナーカートリッジ69を本体ケーシング2に対して着脱するときには、図20(a)に示すように、内シリンダ96を閉じれば、それに連動して隔壁側シャッター35も閉じる(隔壁側シャッター閉鎖位置へ移動する)ので、トナーカートリッジ69およびカートリッジ収納部収容空間24の両側からのトナーの漏れを防止することができる。また、トナーカートリッジ69を本体ケーシング2に対して装着したときには、図20(b)に示すように、内シリンダ96を開けば、それに連動して隔壁側シャッター35も開く(隔壁側シャッター開放位置へ移動する)ので、外シリンダ側供給穴109から、隔壁側供給穴39を介して現像ローラ143へトナーを供給することができる。そのため、着脱時におけるトナーカートリッジ69およびカートリッジ収納部収容空間24の両側からのトナーの漏れを防止しつつ、装着時におけるトナーカートリッジ69からのトナーの供給を確保することができる。
また、このカラーレーザプリンタ1は、図1に示すように、本体ケーシング2の上方に設けられ、原稿の画像情報を読み取り可能な読み取りスキャナユニット7を備えているので、読み取りスキャナユニット7により読み取った原稿の画像情報を、用紙3に画像形成することができ、カラーレーザプリンタ1を、複写装置を兼ねる複合機とすることができる。
しかも、このカラーレーザプリンタ1では、読み取りスキャナユニット7が本体ケーシング2の上方に設けられていても、トナーカートリッジ69を、感光体ドラム133や現像ローラ143とは独立して、本体ケーシング2に対して前後に沿って一体的に着脱させることができる。そのため、複合機でありながら、本体ケーシング2をコンパクトに形成しつつ、トナーカートリッジ69を大きく形成して、トナーの容量を十分に確保することができる。また、トナーカートリッジ69(カートリッジ収納部68)の着脱方向が前後方向なので、トナーカートリッジ69の着脱時に、上方の読み取りスキャナユニット7を退避させる必要がない。さらに、読み取りスキャナユニット7にトナーカートリッジ69の上部を接近させることにより、トナーカートリッジ69におけるトナーの容量を大きくすることが可能となる。
(2)作用効果2
このカラーレーザプリンタ1では、図8に示すように、アジテータ駆動モータ(図示せず)からの駆動力が、駆動機構30(図5参照)に連結される第1伝達部88と、ブラックトナーカートリッジ69Kの供給側アジテータ入力ギヤ116および供給側アジテータ回転軸120とを介して、ブラックトナーカートリッジ69Kの供給側アジテータ115に伝達される。そして、この駆動力は、ブラックトナーカートリッジ69Kの供給側アジテータ出力ギヤ117、第2伝達部89、ブラックトナーカートリッジ69Kの前側に隣接するシアントナーカートリッジ69Cの供給側アジテータ入力ギヤ116および供給側アジテータ回転軸120を介して、シアントナーカートリッジ69Cの供給側アジテータ115に伝達される。同様に、シアントナーカートリッジ69Cの供給側アジテータ115に伝達された駆動力は、その前側に隣接するマゼンタトナーカートリッジ69Mの供給側アジテータ115に伝達され、マゼンタトナーカートリッジ69Mの供給側アジテータ115に伝達された駆動力は、その前側に隣接するイエロートナーカートリッジ69Yの供給側アジテータ115に伝達される。
このように、第1伝達部88を介してブラックトナーカートリッジ69Kの供給側アジテータ115に与えられた駆動機構30からの駆動力は、供給側アジテータ出力ギヤ117、第2伝達部89、供給側アジテータ入力ギヤ116および供給側アジテータ回転軸120によって、後側のトナーカートリッジ69の供給側アジテータ115からそれに隣接する前側のトナーカートリッジ69の供給側アジテータ115に伝達される。これにより、この駆動力は、残りの3つのトナーカートリッジ69の供給側アジテータ115にも伝達されるので、各トナーカートリッジ69に応じて駆動機構30(図5参照)を個別で設けたり、駆動機構30(図5参照)から各トナーカートリッジ69の供給側アジテータ115に個別で駆動力を与える構成と比べて、コンパクトな構成ですべてのトナーカートリッジ69の供給側アジテータ115に駆動力を与えることができる。
そのため、トナーカートリッジ69を小さくしなくても、すべての供給側アジテータ115に駆動力を与える構成(第1伝達部88、第2伝達部89、供給側アジテータ入力ギヤ116、供給側アジテータ回転軸120および供給側アジテータ出力ギヤ117)をカラーレーザプリンタ1内に配置することができる。
この結果、カラーレーザプリンタ1の小型化を図る場合に、トナーカートリッジ69におけるトナーの容量を十分に確保できながら、各トナーカートリッジ69に設けられる供給側アジテータ115に駆動力を与えることができる。
そして、トナーカートリッジ69は、前後方向に沿って並列配置されており、駆動機構30は、第1伝達部88を介して、前後方向における後端側に配置されるブラックトナーカートリッジ69Kの供給側アジテータ115に駆動力を与える。第2伝達部89、供給側アジテータ入力ギヤ116、供給側アジテータ回転軸120および供給側アジテータ出力ギヤ117は、この駆動力を、前後方向における前端側の、シアントナーカートリッジ69C、マゼンタトナーカートリッジ69Mおよびイエロートナーカートリッジ69Yの供給側アジテータ115に向けて順次伝達する。そのため、すべてのトナーカートリッジ69の供給側アジテータ115に順序良く駆動力を与えることができる。
詳しくは、第1伝達部88により、駆動機構30からの駆動力を、後端側に配置されるブラックトナーカートリッジ69Kの供給側アジテータ115に、確実に伝達することができる。
また、第2伝達部89は、各トナーカートリッジ69の間に配置されており、第2伝達部89によって、後側のトナーカートリッジ69の供給側アジテータ115に伝達された駆動力を、それに隣接する前側のトナーカートリッジ69の供給側アジテータ115に、確実に伝達することができる。
また、各トナーカートリッジ69において、供給側アジテータ回転軸120の後端部に設けられた供給側アジテータ入力ギヤ116が第1伝達部88または第2伝達部89と係合することにより、駆動機構30からの駆動力が、第1伝達部88または第2伝達部89から供給側アジテータ入力ギヤ116を介して供給側アジテータ回転軸120に伝達される。
供給側アジテータ回転軸120は、供給側アジテータ回転軸120に伝達された駆動力によって回転されて、その供給側アジテータ回転軸120に設けられている供給側アジテータ115が、供給側アジテータ回転軸120を中心として回転され、トナーカートリッジ69に収容されているトナーが攪拌される。
その供給側アジテータ回転軸120の前端部に設けられた供給側アジテータ出力ギヤ117は、供給側アジテータ入力ギヤ116に係合された第1伝達部88に隣り合う第2伝達部89、または、供給側アジテータ入力ギヤ116に係合された第2伝達部89に隣り合う他の第2伝達部89と係合する。なお、第1伝達部88に隣り合う第2伝達部89は、ブラックトナーカートリッジ69Kとシアントナーカートリッジ69Cとの間に位置する第2伝達部89であり、他の第2伝達部89は、ブラックトナーカートリッジ69Kとシアントナーカートリッジ69Cとの間に位置する第2伝達部89の前側に位置する第2伝達部89である。これにより、供給側アジテータ入力ギヤ116を介して供給側アジテータ回転軸120に伝達された駆動力は、供給側アジテータ出力ギヤ117を介して、供給側アジテータ入力ギヤ116に係合された第1伝達部88に隣り合う第2伝達部89、または、供給側アジテータ入力ギヤ116に係合された第2伝達部89に隣り合う前側の第2伝達部89に伝達される。
そのため、第1伝達部88から第2伝達部89への駆動力の伝達、または第2伝達部89から他の第2伝達部89への駆動力の伝達と、供給側アジテータ115の回転とを、供給側アジテータ回転軸120、供給側アジテータ入力ギヤ116および供給側アジテータ出力ギヤ117によって実施することができるので、効率の良い駆動力の伝達と部品点数の削減とを図ることができる。
そして、第2伝達部89は、入力側伝達ギヤ94と出力側伝達ギヤ99とを備えており、第2伝達部89では、後側のトナーカートリッジ69の供給側アジテータ出力ギヤ117から駆動力が入力側伝達ギヤ94に伝達され、その駆動力が、出力側伝達ギヤ99から、後側のトナーカートリッジ69に隣接する前側のトナーカートリッジ69の供給側アジテータ入力ギヤ116に伝達される。
この結果、第2伝達部89では、後側のトナーカートリッジ69の供給側アジテータ115に伝達された駆動力をそれに隣接する前側のトナーカートリッジ69の供給側アジテータ115に確実に伝達することができる。
また、カートリッジ収納部68によって、すべてのトナーカートリッジ69をまとめて移動させることができる。
このカートリッジ収納部68は、上述した第1伝達部88および第2伝達部89を備え、装着位置にあるときには、第1伝達部88が駆動機構30に連結される。そのため、トナーカートリッジ69を収納したカートリッジ収納部68を装着位置に移動させるのみの簡単な操作で、駆動機構30からの駆動力を、後端側に配置されるブラックトナーカートリッジ69Kの供給側アジテータ115に伝達し、その駆動力を隣接する前側のトナーカートリッジ69の供給側アジテータ115に順次伝達して、すべてのトナーカートリッジ69の供給側アジテータ115に駆動力を与えることができる。
また、トナーカートリッジ69は、対応する現像ローラ143の長手方向(幅方向)において現像ローラ143と対向するように配置されている。
そのため、カラーレーザプリンタ1の、現像ローラ143の長手方向と交差する上下方向における寸法を一定とした場合、トナーカートリッジ69の上下方向寸法を、トナーカートリッジ69を上下方向において現像ローラ143と対向するように配置するときのトナーカートリッジ69の上下方向寸法に比べて、現像ローラ143の上下方向寸法に相当する分、大きくすることができる。また、カラーレーザプリンタ1の、現像ローラ143の長手方向と交差する前後方向における寸法を一定とした場合、トナーカートリッジ69の前後方向寸法を、トナーカートリッジ69を前後方向において現像ローラ143と対向するように配置するときのトナーカートリッジ69の前後方向寸法に比べて、現像ローラ143の前後方向寸法に相当する分、大きくすることができる。
この結果、トナーカートリッジ69におけるトナーの容量を十分に確保することができる。
また、トナーカートリッジ69は、貯蔵室102と供給室121とを備えているので、貯蔵室102において貯蔵されているトナーは、供給室121に供給され、供給室121において供給側アジテータ115に攪拌された後、必要な量のトナーが、その供給室121から現像ローラ143に供給される。そのため、トナーを効率的に供給することができる。
さらに、上述したように、トナーカートリッジ69は、対応する現像ローラ143の長手方向(幅方向)において現像ローラ143と対向するように配置されているので、供給側アジテータ115の回転中心をなす供給側アジテータ回転軸120が現像ローラ143と対向して配置されることとなる(図7参照)。すなわち、供給側アジテータ115の回転方向に現像ローラ143が位置することとなり、トナーの供給をより円滑に行うことが可能となる。
そして、貯蔵室102には、貯蔵側アジテータ113が備えられているので、貯蔵側アジテータ113によって、貯蔵室102に貯蔵されたトナーが攪拌される。そのため、貯蔵室102に貯蔵されたトナーを、供給室121に常に供給可能な状態で維持することができる。
トナーカートリッジ69は、貯蔵側アジテータ回転軸112、貯蔵側アジテータ入力ギヤ114および中間ギヤ119を備えており、中間ギヤ119が、上述した供給側アジテータ入力ギヤ116および貯蔵側アジテータ入力ギヤ114に係合しているので、供給側アジテータ入力ギヤ116に入力された駆動力が、中間ギヤ119を介して貯蔵側アジテータ入力ギヤ114に伝達される。貯蔵側アジテータ入力ギヤ114は、貯蔵側アジテータ回転軸112の後端部に設けられているので、貯蔵側アジテータ入力ギヤ114に伝達された駆動力は、貯蔵側アジテータ回転軸112に伝達される。
貯蔵側アジテータ回転軸112は、貯蔵側アジテータ回転軸112に伝達された駆動力によって回転されて、その貯蔵側アジテータ回転軸112に設けられている貯蔵側アジテータ113が、貯蔵側アジテータ回転軸112を中心として回転され、貯蔵室102に収容されているトナーが攪拌される。
この結果、貯蔵側アジテータ113に駆動力を与える構成を別途設ける必要がなく、供給側アジテータ入力ギヤ116に入力された駆動力を、簡易な構成で、貯蔵側アジテータ113に確実に伝達することができ、貯蔵室102に貯蔵されたトナーを攪拌することができる。
(3)作用効果3
このカラーレーザプリンタ1では、図16に示すように、トナーカートリッジ69の内シリンダ96を開く(カートリッジ側シャッター開放位置に移動させる)ことで外シリンダ側開口部108が開放されるので、トナーカートリッジ69に収容されているトナーを、外シリンダ側開口部108を介して、対応する現像ローラ143に供給することができる。一方、内シリンダ96を閉じる(カートリッジ側シャッター閉鎖位置に移動させる)ことで外シリンダ側開口部108が閉鎖されるので、トナーカートリッジ69に収容されているトナーが外シリンダ側開口部108を介して漏れ出すことを防止することができる(図15参照)。
そして、このカラーレーザプリンタ1では、各トナーカートリッジ69に内シリンダ96を開閉するための開閉機構をそれぞれ設けることなく、1つの開閉部材75によって、すべての内シリンダ96を一括して開閉するようにしているので、すべての内シリンダ96を開閉する構成をコンパクトにすることができる。
そのため、トナーカートリッジ69を小さくしなくても、開閉部材75をカラーレーザプリンタ1内に配置することができる。
この結果、カラーレーザプリンタ1の小型化を図る場合に、トナーカートリッジ69におけるトナーの容量を十分に確保できながら、すべての内シリンダ96を確実に開閉することができる。
また、カートリッジ収納部68によって、すべてのトナーカートリッジ69をまとめて移動させることができる。
このカートリッジ収納部68の、トナーカートリッジ69が並列配置される方向である前後方向における前端部には、開閉部材75を開閉するために操作される操作レバー81が設けられているので、操作レバー81を操作することで、開閉部材75が開閉され、すべてのトナーカートリッジ69の内シリンダ96を一括して開閉することができる。その結果、操作性の向上を図ることができる。
また、図5に示すように、本体ケーシング2の隔壁15には、外シリンダ側開口部108の外シリンダ側供給穴109および外シリンダ側戻り穴110とそれぞれ連通する隔壁側供給穴39および隔壁側戻り穴40が形成されており、すべての隔壁側供給穴39および隔壁側戻り穴40を開閉する隔壁側シャッター35が設けられている。
そのため、図20(b)に示すように、隔壁側シャッター35を開く(隔壁側シャッター開放位置に移動させる)ことで、すべての隔壁側供給穴39および隔壁側戻り穴40が開放されて、対応する外シリンダ側供給穴109および外シリンダ側戻り穴110と連通する。これにより、トナーカートリッジ69に収容されているトナーを、外シリンダ側開口部108、隔壁側供給穴39および隔壁側戻り穴40を介して、対応する現像ローラ143に供給することができる。
一方、図20(a)に示すように、隔壁側シャッター35を閉じる(隔壁側シャッター閉鎖位置に移動させる)ことで、隔壁側供給穴39および隔壁側戻り穴40が閉鎖されて、対応する外シリンダ側開口部108との間が遮断される。これにより、トナーカートリッジ69に収容されているトナーの、現像ローラ143への供給を防止することができる。
そして、このカラーレーザプリンタ1では、図5に示すように、すべての隔壁側供給穴39および隔壁側戻り穴40が、1つの隔壁側シャッター35により開閉されるので、すべての隔壁側供給穴39および隔壁側戻り穴40を開閉するための構成をコンパクトにすることができる。そのため、隔壁側シャッター35が設けられる本体ケーシング2の小型化を図ることができる。この結果、カラーレーザプリンタ1の小型化を図ることができる。
また、隔壁側シャッター35は、内シリンダ96の開閉により開閉される。つまり、内シリンダ96を開くと隔壁側シャッター35が開かれ、内シリンダ96を閉じると隔壁側シャッター35が閉じられるので、内シリンダ96と隔壁側シャッター35との開閉の連動により、内シリンダ96および隔壁側シャッター35の確実な開閉動作を確保することができる。
詳しくは、各トナーカートリッジ69は、開閉部材75に係合され、開閉部材75の動作に連動して内シリンダ96を開閉させる第1突起123と、隔壁側シャッター35に係合され、第1突起123と連動して隔壁側シャッター35を開閉させる第2突起124とを備えている。
開閉部材75を開閉動作させると、開閉部材75に係合された第1突起123が、開閉部材75の開閉動作に連動して内シリンダ96を開閉させ、さらに、隔壁側シャッター35に係合された第2突起124が、第1突起123の動作に連動して隔壁側シャッター35を開閉させる。
そのため、トナーカートリッジ69に第1突起123および第2突起124を設けるのみの簡易な構成で内シリンダ96および隔壁側シャッター35を確実に連動させて開閉させることができる。
また、第1突起123および第2突起124は、第1シャッター部材に設けられているので、構成の簡略化を図ることができる。
3.変形例
(1)変形例1
図24は、図18において、変形例1を適用したものである。なお、図24において、上記に説明した部材と同様の部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
図18に示すように、ガイドレール28において、1対の突条31の各前端部は、互いに間隔を隔てて上下方向に対向している。このため、上述したように、着脱位置にあるカートリッジ収納部68をさらに前側へ引き出すと、カートリッジ収納部68の後端のコロ71が、対応するガイドレール28の前端縁から前側に外れ、カートリッジ収納部68が、本体ケーシング2に対して完全に脱離される。
これに対し、図24に示すように、1対の突条31の各前端部を連結してもよい。詳しくは、幅方向に薄い板状の連結プレート200が、隔壁15に設けられたガイドレール28の1対の突条31の右端縁の各前端部間に架設されている。本体ケーシング2の左側壁の右側面に設けられたガイドレール28(図20参照)においても、同形状の連結プレート200が1対の突条31の左端縁の各前端部間に架設されている。連結プレート200は、左側面視において略矩形状に形成され、その後端縁は前側に凹む円弧形状に形成されている。
また、上述した後端のコロ71(図18参照)のみを、後端のコロ71よりも前側に位置する他のコロ71と比べて幅方向に大きくする。詳しくは、後端のコロ71のうち、右側のコロ71を、対応する1対の突条31に挟持されている状態で、正面視において、連結プレート200よりも右側へ突出するように形成し、後端のコロ71のうち、左側のコロ71を、対応する1対の突条31に挟持されている状態で、正面視において、連結プレート200よりも左側へ突出するように形成する。
この場合、装着位置にあるカートリッジ収納部68を本体ケーシング2から脱離させるときに、後端のコロ71よりも前側に位置するコロ71は、対応する1対の突条31の各前端部の間を通過して前側へ移動するが、後端のコロ71は、対応する連結プレート200の後端縁に引っ掛かる。これにより、カートリッジ収納部68を、すべてのトナーカートリッジ69が本体ケーシング2から露出してカートリッジ収納部68から脱離可能となる位置(着脱位置)で、停止させることができる。そのため、カートリッジ収納部68を本体ケーシング2から脱離させずとも、すべてのトナーカートリッジ69をカートリッジ収納部68に対して確実に着脱させることができる。
(2)変形例2
図25は、図18において、変形例2を適用したものである。なお、図25において、上記に説明した部材と同様の部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
図18に示すように、上記の実施形態では、各ガイドレール28の1対の突条31において、互いに対向する部分の後端部にガイドレール位置決め突起33を設け、本体ケーシング2のカートリッジ収納部収容空間24に対するカートリッジ収納部68の装着が完了すると、カートリッジ収納部68の、後端に位置するコロ71がガイドレール位置決め突起33を乗り越えるようにしている。ガイドレール位置決め突起33を、図25に示すように、1対の突条31において、互いに対向する部分の前端部(前端突起33Aとする。)に設けてもよい。
この場合、装着位置にあるカートリッジ収納部68を本体ケーシング2から脱離させるときに、上述した後端に位置するコロ71が前端突起33Aに引っ掛かることにより、カートリッジ収納部68を、すべてのトナーカートリッジ69が本体ケーシング2から露出してカートリッジ収納部68から脱離可能となる位置(着脱位置)で、停止させることができる。そのため、カートリッジ収納部68を本体ケーシング2から脱離させずとも、すべてのトナーカートリッジ69をカートリッジ収納部68に対して確実に着脱させることができる。
(3)変形例3
上記の実施形態においては、各色毎のトナー像を、各感光体ドラム133から一旦中間転写ベルト176に転写し、その後、用紙3に一括転写する中間転写タイプのカラーレーザプリンタ1を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、各色毎のトナー像を、各感光体ドラム133から、直接、用紙3に転写するダイレクト転写タイプのカラーレーザプリンタとして構成することもできる。