JP2008009638A - 走行台車システムおよび走行台車の走行制御方法 - Google Patents

走行台車システムおよび走行台車の走行制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】走行経路の迂回が必要な場合に台車を迂回走行させる構成において、迂回経路の設定に要する工程数を減らす。
【解決手段】(1)から(8)まで連番のノードの通過順序により規定される台車2Aの走行経路P1に対応して、この走行経路P1と平行で当該走行経路P1より所定距離C以上離れた位置に配置される迂回可能エリアA1を設定し、所定距離Cは、二台の台車間で接触が避けられる最小の干渉距離E以上の距離とし、走行経路P1内に当該台車2Aの進入がブロックされているノード(5)(6)があって、当該台車2Aの迂回走行が必要な場合には、その走行経路P1に対応する迂回可能エリアA1を通過する迂回経路R1を自動作成し、その迂回経路R1より所定距離C内にある(13)から(18)までの連番のノードに他の台車の進入をブロックさせる。
【選択図】図3

Description

台車の通過位置もしくは停止位置となるノードが複数設けられた走行エリア内で、複数の前記台車を走行させる走行台車システムおよび走行台車の走行制御方法に関する。
従来、走行台車システムにおいて、無人の走行台車は、台車の通過位置もしくは停止位置となるノードが複数設けられた走行エリア内で、これらのノードの通過順序により規定される走行経路に沿って走行するように制御される。
ここで、台車を統括管理する上位コントローラは、台車同士の干渉を防止するため、ある台車の走行経路に含まれるノードに、他の台車の進入をブロック(禁止)させると共に、その台車の走行経路上で当該台車が通過した区間のノードについては、ノードのブロック(他の台車の進入禁止)を解除する。以上のみの構成とすると、同じ走行経路を通過する台車のうち、一台の台車がエラー停止(故障等による不本意な停止)すると、後続の台車はノードのブロックがいつまで待っても解除されないため、そのまま停止し続けることになる。
この対策として、走行経路上にエラー停止した台車がある場合、後続の台車を、エラー停止した台車を迂回して走行させる。
このような迂回走行を台車に行わせるためには、走行経路毎に、その走行経路に含まれるノードの全てについて、各ノードがブロックされた場合の迂回経路を予め設定しておく必要がある。そこで、上位コントローラおよび台車のコントローラには、走行エリア内で台車が走行可能なパターンの走行経路と、走行経路のそれぞれに対応する迂回経路とを、予め、レイアウトマップとして記憶させておく。ここで、走行経路に含まれる各ノードについて迂回経路が必要となるので、一つの走行経路に対応する迂回経路の数は一般に複数となる。
台車は、上位コントローラより目標ノード(移動先)が指定されると、現在位置のノードから目標ノードに至る走行経路をレイアウトマップより検索して特定し、その走行経路に沿って走行する。台車は、自らの走行経路上にエラー台車が存在しない場合は、その走行経路に沿って走行するが、エラー台車の存在を上位コントローラより知らされると、そのエラー台車のためにブロックされているノードと干渉しない(台車間の接触の恐れのない)迂回経路を、レイアウトマップより選択して走行する。なお、台車の迂回経路の走行は、迂回経路と干渉するノード(迂回経路上を走行する台車との間で台車間の接触が発生する恐れのあるノード)を他の台車に対してブロックさせて他の台車との干渉を防止した上で、許可される。
また、エラー停止した台車を迂回するように台車の走行を制御する技術として、特許文献1に開示される技術がある。特許文献1に開示される無人車運行制御装置では、予め台車同士の干渉を考慮して、全ての台車の走行経路および走行順序を得るようにし(同文献の0012段落)、エラー台車の存在によって、先に確定した走行経路による走行が不能となった台車については、この確定した走行経路を破棄して、エラー台車を迂回する走行経路を新たに構築する(同文献の請求項1、0029段落等)ものとしている。
特開平10−312216号公報
エラー停止した台車を迂回して走行するなど、規定の走行経路の迂回が必要な場合に備えて、走行経路毎に、その走行経路に含まれる全ノードについて、走行エリアに含まれる全ノードの中で考えられる全てのパターンの迂回経路を設定するとなると、単に走行経路だけを設定する場合と比べて、多くの工程が必要となってしまう。
また、特許文献1の無人車運行制御方法においては、エラー台車を迂回する走行経路(迂回経路)の構築だけでなく、通常の走行経路の構築に際しても、走行エリアに含まれる全ノードの中で考えられる全てのパターンの走行経路(迂回経路)について可否を検討した上で、一つの走行経路(迂回経路)を確定するものである。したがってこの場合も、他の台車との干渉を考慮せず単に走行経路だけを設定する場合と比べて、多くの工程が必要となってしまう。
つまり、解決しようとする課題は、走行経路の迂回が必要な場合に台車を迂回走行させる構成において、迂回経路の設定に要する工程数を減らすことである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
請求項1に係る走行台車システムは、
台車の通過位置もしくは停止位置となるノードが複数設けられた走行エリア内で、複数の前記台車を走行させる走行台車システムであって、
前記台車に備える台車コントローラと、前記台車コントローラを統括管理する上位コントローラとを備え、
前記台車コントローラは、
前記ノードの通過順序により規定される前記台車の走行経路と、この走行経路毎に設定され、この走行経路と平行で当該走行経路より所定距離以上離れた位置に配置される帯状領域である前記台車の迂回可能エリアとに基づいて、当該台車の走行を制御し、
前記所定距離は、二台の前記台車間で接触が避けられる最小の干渉距離以上の距離とし、
前記台車コントローラは、
前記走行経路内に当該台車の進入がブロックされている前記ノードがあって、当該台車の迂回走行が必要な場合には、その走行経路に対応する前記迂回可能エリアを通過する迂回経路を自動作成し、
その迂回経路より前記干渉距離内にある前記ノードへの他の前記台車の進入をブロックさせる要求を前記上位コントローラに送信する、ものである。
請求項2に係る走行台車システムは、請求項1において、次の構成としたものである。
前記台車コントローラは、
前記走行経路内で次の通過目標とする前記ノードが、当該台車の進入をブロックするノードである場合、
そのノードのブロックの原因が、他の前記台車のエラー停止であるか否かを前記上位コントローラとの通信で確認し、
そのノードのブロックの原因がエラー停止であるか、又は、エラー停止ではないが所定時間待機しても当該ノードのブロックが解除されないときに、前記迂回走行が必要な場合と判断して前記迂回経路の作成を行う、ものである。
請求項3に係る走行台車の走行制御方法は、次の構成としたものである。
台車の通過位置もしくは停止位置となるノードが複数設けられた走行エリア内で、複数の前記台車を走行させる走行台車の走行制御方法であって、
前記ノードの通過順序により規定される前記台車の走行経路毎に、この走行経路と平行で当該走行経路より所定距離以上離れた位置に配置される帯状領域を前記台車の迂回可能エリアとして設定し、
前記所定距離は、二台の前記台車間で接触が避けられる最小の干渉距離以上の距離とし、
前記走行経路内に当該台車の進入がブロックされている前記ノードがあって、当該台車の迂回走行が必要な場合には、その走行経路に対応する前記迂回可能エリアを通過する迂回経路を自動作成し、
その迂回経路より前記干渉距離内にある前記ノードへの他の前記台車の進入をブロックさせる、ものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、
走行経路に対応して設定された迂回可能エリア内で自動的に台車が迂回経路を作成するので、走行経路の迂回が必要な場合に備えて、その走行経路について走行エリア内で考えられる全てのパターンの迂回経路を特定する必要が無く、迂回経路の設定に要する工程数を低減できる。
請求項2においては、請求項1の効果に加えて、
一定時間待機すれば走行経路のブロックが解除される場合に台車が迂回走行を行うことが防止され、より効率のよい台車の運行が可能となる。
請求項3においては、
走行経路に対応して設定された迂回可能エリア内で自動的に台車が迂回経路を作成するので、走行経路の迂回が必要な場合に備えて、その走行経路について走行エリア内で考えられる全てのパターンの迂回経路を特定する必要が無く、迂回経路の設定に要する工程数を低減できる。
本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
図1を用いて、走行台車システム1の構成を説明する。
走行台車システム1は、台車2と、ノード3が複数設けられている走行エリア4と、台車2を統括管理する上位コントローラ5と、を備えている。
走行エリア4は、台車2が走行可能な平面(床面)上の範囲を指している。ノード3は、台車2の通過位置もしくは停止位置となる走行エリア4内の位置を示している。
本実施の形態における走行台車システム1は、ステーション6・6間における物品の搬送手段として用いられている。ステーション6は、移載目標物である物品の搬送元または搬送先であり、台車2の停止位置とするノード3の近傍位置に設けられている。そして、そのノード3に停止した台車2とステーション6との間で、物品の移載が行われる。これに対応して、台車2は物品の収容が可能に構成されると共に、台車2またはステーション6には、物品の移載装置が設けられている。
台車2は、走行の停止時には、故障等のエラーが発生していない限り、いずれかのノード3上に停止している。台車2における走行の停止時とは、待機時だけでなく、ステーション6との間での移載作業の実行中の停止時も含んでいる。
また、台車2は、走行エリア4内であれば自由に移動することが可能に構成されているが、走行に際しては、基本的にはノード3を経由して走行するように制御される。台車2は、規定の走行経路に沿って走行する場合は、ノード3を順に経由するように走行する。また、台車2は、迂回経路に沿って走行する場合は、ノード3を経由するようには走行するとは限らない(経由するように走行してもよい)。台車2の走行経路や迂回経路が具体的にどのように設定されるかについては、後述する。
走行エリア4内には、台車2が通過する基本的な走行路として、環状の走行路B1・B2・B3と、走行路B1を横断する直線状の走行路B4と、が設けられている。走行路B1内に走行路B2・B3が配置されると共に、走行路B2・B3は走行路B4で隔てられている。そして、これらの走行路B1・B2・B3・B4に沿って、ノード3が配置されるものとなっている。
台車2はそれぞれ、基本的には、走行路B1・B2・B3のいずれかを走行するように制御され、これらの走行路B1・B2・B3に沿って配置されているステーション6・6間で物品の搬送を行う。また、走行路B1に沿って走行する台車2は、必要に応じて走行路B4を走行して、走行路B1を横断する。
なお、走行路B1・B2・B3・B4は、あくまで台車2の基本的な走行路であり、隣り合う走行路間で台車2を乗り移らせることも可能である。例えば、走行エリア4の図1における下部領域において隣り合っている走行路B1・B2間や、走行エリア4の図1における中央領域において隣り合っている走行路B2・B4間や走行路B4・B3間などで、台車2を乗り移らせることができる。そして、走行路間を乗り移るように台車2を走行させて、ある走行路に沿って配置されているステーション6から、別の走行路に沿って配置されているステーション6に向けて、台車2を利用して物品を搬送することも行われる。
台車2は、規定の走行経路に沿って走行を行う。
この走行経路は、出発点とするノード3と、目標点とするノード3と、出発点から目標点までに通過するノード3とが指定されて構成されるものであり、複数のノード3の通過順序により規定されるものである。この走行経路の一例を、図1における符号Pで示す矢印(ノード3の通過順序を示す矢印)で示している。
なお、この走行経路は、台車2が上位コントローラ5から受けた一度の走行指令に基づいて走行する経路を指しており、前述の走行路B1等とは意味が相違する。走行路B1等は、台車2が上位コントローラ5から走行指令を受けて走行する頻度の高い経路を結んだものに過ぎない。台車2は、基本的には、上位コントローラ5から一度の走行指令を受けた際に、走行路B1等を循環するのではなく、走行路B1等の一部の区間のみを走行する。
また、上位コントローラ5が台車2に走行指令を伝達するのは、台車2がいずれかのノード3に停止している際に行われるものであり、出発点とするノード3は、台車2の現在位置となるノード3を意味する。
走行経路は、隣り合う位置にあるノード3を順に通過するように規定される。
走行経路が走行路の一部区間として構成される場合、この走行経路は、その走行路上で隣り合うノード3を順に通過する経路として規定されたものである。例えば、図1に示す走行経路Pは、走行路B2上で隣り合うノード3を順に通過する経路として規定されている。
また、走行経路が走行路を乗り移るように指定された場合、出発点を移り元の走行路にあるノード3とすると、通過順序が次に指定されるノード3は、移り元の走行路にあるノード3から、できるだけ近い位置にある移り先の走行路にあるノード3となる。例えば、図1に示す走行経路pは、走行路B3上の移り元のノード3から最短位置にある走行路B1上のノード3が移り先として規定されたものである。つまり、走行路間を台車2が横断する際は、できるだけ走行路に対して垂直方向に走行して横断するものである。
上位コントローラ5と台車コントローラ20とは、走行経路の情報を含むレイアウトマップを持っている(記憶している)。
このレイアウトマップは、走行エリア4内において可能なすべてのパターンの走行経路の情報と、その走行経路のそれぞれに対応する迂回可能エリアの情報と、を含む情報である。ここで、走行エリア4内において可能なパターンの走行経路とは、単純に、走行エリア4内において可能な異なるノード列の組み合わせとしてもよいが、物品搬送の都合上、有意義なパターンのノード列に限定したものとしてもよい。
図1には、走行経路Pに対応して設定される迂回可能エリアAを図示している。この迂回可能エリアは、台車2を指定された走行経路に沿って走行させることができない場合に、迂回経路を設定する際の設定範囲を規定するものである。したがって、この迂回可能エリアは、走行経路に対応して設定されるものであり、走行経路に平行な領域として構成される。迂回可能エリアについては、詳しくは後述する。
上位コントローラ5は、台車2に備える台車コントローラ20との間で通信することにより、各台車2の走行を間接的に制御し、走行エリア4内にある台車2の全体を統括管理する。
上位コントローラ5は、台車2をいずれかの走行経路に沿って走行させる場合、当該台車2(その台車コントローラ20が搭載される台車2)に、目標ノード(目標点とするノード3)を送信する。台車コントローラ20は、現在位置のノード3を出発点とし、受信した目標ノードを目標点とする走行経路をレイアウトマップの中より検索し、その走行経路に沿って当該台車2を走行させる。
図2には、図1の符号M1で示す領域を拡大した部位を示している。
図2において、走行路B3上には台車2A・2Bが位置しており、両台車2A・2Bは、図2における上方へ走行しているとする。両台車2A・2B間において、台車2Bは先行車であり、台車2Aは後続車である。
走行路B3上に位置する台車2Aには、走行経路P1に沿う走行が指令されている。この走行経路P1は、括弧付きの符号で示される(1)から(8)までの八つのノードを、その符号の順に、つまり(1)→(2)→(3)・・・(8)という順序で通過するように規定された走行経路である。また、この走行経路P1に対応した迂回可能エリアA1も、この台車2Aに指定されている。
迂回可能エリアA1は、具体的には、走行経路P1と平行で所定距離Cだけ離れた位置に配置される帯状領域として設定される。
所定距離Cは、二台の前記台車間で接触が避けられる最小の干渉距離E以上の幅として設定されるものである。本実施の形態では、並進する二台の台車間の接触による干渉を防止することを考慮して、台車の機体幅+α(若干の距離:例えば10cm)程度の距離を、接触が避けられる干渉距離Eとしている。つまり、迂回可能エリアA1内に位置する台車と、走行経路P1上を走行する台車との間で、台車間の接触が避けられるようにしている。
また、帯状領域である迂回可能エリアA1の幅を、符号D(図2、図3)として図示している。この迂回可能エリアA1には、走行路B3に平行に配置される走行路B1上にある(11)から(17)まで連番の七つのノードが含まれるものとなっている。
なお、迂回可能エリアA1の領域長さは、正確には、走行経路P1の経路長の前後に干渉距離Eを加えた長さに設定するものとしており、走行経路P1の経路長より干渉距離Eの2倍分だけ長い距離となっている。また、迂回可能エリアの領域長さは、対応する走行経路の経路長に応じて変化するが、迂回可能エリアの領域幅Dは、対応する走行経路の経路長に関わりなく一定である。
一方、先行車である台車2Bにも、走行経路P2に沿う走行が指令されている。この走行経路P2は、(4)から(9)までの六つのノードを、その符号の順に通過するように規定された走行経路である。また、台車2Bにも、走行経路P2に対応する迂回可能エリアA2が設定されている。この迂回可能エリアA2には、(13)から(18)まで連番の五つのノードが含まれるものとなっている。
なお、図2に示す例は、走行路B1・B3が並列された二車線領域における例であるので、走行経路が走行路B1上に規定される場合に、台車2の走行可能なスペースの確保できる走行路B3側に迂回可能エリアを設定したものである。このため、迂回可能エリアの幅Dの大きさにもよるが、迂回可能エリアに走行路B3上のノードを含むものとなっている。
迂回可能エリアは、必ずしもノードを含んで構成される必要はなく、走行路外で台車2の走行可能なスペースを利用して構成することも可能である。本実施の形態では、走行路に沿ってステーション6等の装置が配置されるため、走行路外の領域には台車2の走行可能な領域を確保できるとは限らない。しかし、台車2の走行可能な領域が走行路外に確保できる場合は、他の走行路を走行する他の台車2との干渉を防止するために、走行路外に迂回可能エリアを設定するものとする。
図3に示す状況は、図2の状況において、先行車である台車2Bがエラー台車である場合としている。
この台車2Bは故障等のエラーにより、ノード(5)とノード(6)との間で停止してしまっているとする。上位コントローラ5は、台車2Bがノード(5)とノード(6)との間で停止していることを、台車2Bの台車コントローラ20からの通信か、走行路B3上に配置されているセンサからの検出情報の送信により、認識している。この場合、上位コントローラ5は、ノード(5)とノード(6)とを、他の台車の進入をブロック(禁止)するノードに指定する。このように、特定のノードについて、他の台車の進入をブロックするノードに指定することを、以下では「ノードロックする」と称する。
なお、台車2Bが通過したノードは、その時点でノードロックが解除され、エラー停止が明らかとなった時点で、その台車2がその後に走行するノードについてもノードロックが解除される。したがって、ノード(5)とノード(6)のみが、台車2Aに対してノードロックされた状態にある。
ここで、台車2Bの停止により、この台車2Bを挟むノードであるノード(5)とノード(6)とをノードロックする必要があるのは、ノード(5)やノード(6)に、他の台車が進入すると、台車2Bと接触するなど干渉してしまう恐れがあるためである。このような干渉の恐れの発生の程度は、ノードの配置間隔や、台車の車体長さによって変化するものである。
本実施の形態では、平行に配置された走行路を並進する台車間では、台車同士の接触による干渉が発生しないように、異なる走行路上のノード間の離間距離は、前記干渉距離Eより大きく設定されている。つまり、エラー台車が発生しても、エラー台車の位置する走行路と平行な走行路上のノードには影響(干渉の恐れ)がなく、あくまでエラー台車が走行している走行路上のノードについて、干渉の発生する恐れがある。同一の走行路上のノードは、隣り合うノードにそれぞれ台車が停止しても、台車間の接触が防止できることを考慮して、隣り合うノードが、台車の機体長さ+α(若干の距離:例えば10cm)程度の距離を空けて配置されるようにしている。したがって、一対のノード間に台車がエラー停止している場合は、これらの両ノードのみが干渉の恐れのあるノード(干渉ノード)であり、ノード上で台車がエラー停止している場合は、その停止位置のノードのみが干渉ノードである。そして、上位コントローラ5は、他の台車に対する干渉ノードとなるノードを、他の台車の進入をブロックするノードロックの対象とする。
図4のフロー図および図2、図3を用いて、台車の走行制御を説明する。
この走行制御は、台車に備える台車コントローラ20において行われる制御であり、エラー停止した台車を回避して走行する際の迂回制御をも含む制御となっている。
以下では、図3に示す状況、台車2Aに先行する台車2Bが、ノード(5)とノード(6)との間でエラー停止した状況を前提として、台車2Bの台車コントローラ20の実行する走行制御を説明する。
まず、台車コントローラ20は、上位コントローラ5より目標ノード(8)の送信を受けると、走行制御を開始(ステップ100)して、現在位置(出発点)のノード(1)と目標ノード(8)とで規定される走行経路P1に沿う台車2Aの走行を開始する。
台車2Aの台車コントローラ20は、走行経路P1に他の台車が進入するのをブロックするため、走行経路P1に含まれるノードについて、上位コントローラ5に台車2A以外の台車の進入を排除するためのノードロックの要求を行い、そのノードロック要求が許可されたか否かを判定する(ステップ101)。ここで、上位コントローラ5は、ノードロックの要求を許可したか否かの情報を台車コントローラ20に向けて返信する。台車コントローラ20は、この返信内容に基づいて、ノードロックが許可されたか否かを認識する。
そして、走行経路P1のノードロック(正確には、走行経路P1に含まれるノードのノードロック)要求が許可された場合は、処理がステップ102に進み、走行経路P1のノードロック要求が許可されない場合は、処理がステップ103へと進む。
ステップ102(走行経路P1のノードロックが許可)に進むと、台車コントローラ20は、走行経路P1に沿って台車2Aを走行させる。
そして、走行経路P1において目標点となるノード(8)に台車2Aが到達すると、台車コントローラ20は、台車2Aをその目標点となるノードで停止させる。また、走行中に、台車コントローラ20は、台車2Aが通過したノードのノードロック(台車2Aによる占有)の解除要求を、上位コントローラ5に送信する。上位コントローラ5は、台車2Aよりノードロックの解除要求を受けると、その解除要求の対象のノードのブロックを解除する。
このようにして、走行経路P1に沿う台車2Aの走行が終了する(ステップ104)。
ステップ103の処理は、ステップ101でのノードロック要求が上位コントローラ5に許可されなかった場合の処理である。上位コントローラ5は、次のような場合には、台車2Aからの走行経路P1のノードロック要求を許可しない。
一つは、走行経路P1に含まれるノードの中に、台車2A以外の台車からのノードロック要求によってノードロックされたノードがある場合である。これは、台車2A以外の台車が、先に走行経路P1に含まれるノードを、その台車の走行経路の一部としてノードロックしたような場合である。例えば、図2に示す状況では、走行経路P2に含まれる(4)から(8)までのノードは、台車2Bによって先にノードロックされ、台車2Bはノード(5)からノード(6)に向けて走行中である。この状況では、台車2Bが既に通過したノード(4)のノードロックは解除されているため、走行経路P1に含まれる(5)から(8)までのノードが、台車2Aに対してブロックされることになる。
もう一つは、走行経路P1に含まれるノードの中に、エラー台車のため、上位コントローラ5が他の台車の進入をブロックするためにノードロックしたノードが存在する場合である。これは、走行経路P1に、エラー停止した台車による干渉ノードが含まれる場合である。つまり、走行経路P1に含まれるノード間に台車がエラー停止した場合(図3における台車2B)や、走行経路P1に含まれるノード上に台車がエラー停止した場合だけでなく、走行経路P1に含まれるノードと走行経路P1に含まれないノードとの間で台車がエラー停止して、その台車の干渉ノードが走行経路P1に含まれることになった場合、などである。
ステップ103において、台車コントローラ20は、走行経路P1のノードロックが許可されない理由が、エラー停止した台車のためか否かを判定する。ここで、上位コントローラ5より台車2Aに向けて、ノードロック要求を拒否する旨の返信を行う際に、そのノードロック要求を拒否する理由(エラー停止した台車のためか否か)も合わせて送信する。このため、台車コントローラ20は、上位コントローラ5からの返信内容に基づいて、ノードロック要求が許可されない理由を判定できる。そして、ノードロック要求が許可されない理由が、エラー停止した台車が存在するための場合は、処理がステップ105へと進み、他の台車のノードロック要求によるなどエラー停止した台車のためではない場合は、処理がステップ106へと進む。
また、上位コントローラ5が、ステップ101における走行経路P1のノードロック要求を拒否した際は、あくまで走行経路P1の全体をノードロックすることに対する拒否であって、台車2Aに占有させてもよいノードについてはノードロックを許可する。
具体的には、(5)・(6)のノードがエラー台車により台車2Aに対してブロックされている場合、走行経路P1に含まれるノードのうち、(5)・(6)のノードを除いた、(1)から(4)のノードと、(7)・(8)のノードが、台車2Aに占有させるようにノードロックされる。
そこで、台車コントローラ20は、処理がステップ103に進んだ場合には、走行経路P1に含まれるノードのうち、台車2Aに占有させるようにノードロックされたノードを経由して、可能な限り走行経路P1に沿って走行させる。
図3に示す状況では、台車コントローラ20は、ノード(1)から、台車2Aがブロックされているノード(5)の手前のノード(4)まで、台車2Aを走行経路P1に沿って走行させる。
処理がステップ106に進んだ場合は、台車2Aによる走行経路P1のノードロックが許可されない理由が、走行経路P1におけるエラー停止した台車の発生ではない場合であって、走行経路P1に含まれるノードが他の台車によってノードロックされていると考えられる場合である。
台車2Aの場合について前述したように、台車からの要求によるノードロックは、その台車がノードを通過してしまえば解除される。したがって、処理がステップ106に進んだ場合には、台車2Aの台車コントローラ20は、走行経路P1に含まれるノードについて、他の台車によるノードロックが解除されるのを一定時間待つものとしている。より正確には、台車コントローラ20は、ステップ106において、一定時間が経過するまで、ステップ101・103の処理を繰り返し行わせるものである。
図2の状況では、走行経路P2を走行する台車2Bからのノードロック要求によって、上位コントローラ5は、(5)から(9)までの走行経路P2に含まれるノードをノードロックしている。
この場合、台車2Aからの走行経路P1全体のノードロック要求は拒否されるが、走行経路P2と干渉しない部分についてのノードロック要求は許可される。具体的には、走行経路P1に含まれる(1)から(4)までのノードについては、台車2Aに占有させるようにノードロックが許可される。
そして、台車2Aの台車コントローラ20は、台車2Aを、台車2Aにノードロックが許可されたノード(4)まで、走行経路P1に沿って走行させる。そして、ノード(4)に台車2Aを待機させる。
ここで、ステップ106において規定されている一定時間は、ステップ103の処理の実行時点からの経過時間であり、走行経路P2と干渉しない手前のノード(4)に台車2Aを停止させてからの待機時間ではない。
そして、この待機中に、ステップ101・103の処理を繰り返し行わせながら一定時間時間が経過しても、ステップ101の判定でステップ102に処理が進んだり、ステップ103の判定で処理がステップ105に進むことが無ければ、最終的にステップ105へと処理が進む。
ステップ105に処理が進んだ場合は、エラー停止した台車の存在(又はその他の原因)によって、走行経路P1に含まれるノードが台車2Aに対してブロックされた状態が解消されないため、台車コントローラ20が台車2Aに迂回走行を行わせることを決定した場合である。
ステップ105においては、台車2Aの台車コントローラ20は、走行経路P1に対応して設定されている迂回可能エリアA1内で、迂回経路R1を自動作成する。
ここで、迂回経路は、当初の基本的な走行経路の一部を置換する経路として用いられるものである。
図3に示す状況は、エラー停止した台車2Bにより、ノード(5)およびノード(6)がブロックされている場合である。この場合、台車2Aは、ノード(5)の手前の(4)のノードまでは走行経路P1にしたがって走行し、ノード(4)からノード(7)までは迂回経路R1にしたがって走行し、ノード(7)からノード(8)については再び走行経路P1に沿って走行する。迂回経路R1の具体的な内容を以下で説明する。
迂回経路R1は次のようにして作成される。
まず、台車コントローラ20は、走行経路P1に含まれるノードのうち、(5)・(6)のノードがブロックされているため、迂回経路R1の始点をノード(5)の手前のノード(4)とし、迂回経路R1の終点をノード(6)の次のノード(7)に決定する。この迂回経路R1は、走行経路P1が指定するノードの通過順序に沿って台車2Aを走行させる上で、ブロックされているノードのみを迂回するように走行させるものであるため、前述のように始点と終点を選択して、できるだけ経路長が最短となるように設定される。
迂回経路R1は、「コ」の字型に連結される次の三つの経路により構成されている。
一つ目は、始点であるノード(4)から迂回可能エリアA1内に至る進入経路R1aである。二つ目は、迂回可能エリアA1内で走行経路P1と平行である平行経路R1bである。三つ目は、迂回可能エリアA1内から終点であるノード(7)に至る退出経路R1cである。進入経路R1aおよび退出経路R1cは、走行経路P1に対して垂直な経路であり、進入経路R1aの終端は平行経路R1bの始端と連結され、平行経路R1bの終端は退出経路R1cの始端と連結されている。
ここで、迂回可能エリアA1は、前述したように、走行経路P1と平行で所定距離Cだけ離れた位置に配置される帯状領域であるので、どのような位置に平行経路R1bが作成されても、平行経路R1b上を走行する台車2Aと、走行経路P1上の台車(この場合、エラー台車2B)との間で、台車間の干渉が発生することはない。また、当然ながら、進入経路R1aや退出経路R1c上を走行する台車2Aと、ノード(5)とノード(6)との間に位置するエラー台車2Bとの間で、台車間の干渉が発生することもない。
なお、本実施の形態では、迂回経路はノードを通過しない経路として作成されるようにしているが、走行経路と同様に、ノードの通過順序により規定される経路として作成されるようにしてもよい。
また、台車コントローラ20は、迂回経路R1の作成が干渉すると、この迂回経路R1と干渉する恐れのあるノードを特定する。
迂回経路R1と干渉する恐れのあるノードとは、そのノードに他の台車(台車2A以外の台車)が位置している場合に、迂回経路R1上を走行する台車2Aとの間で、台車間の接触の恐れがあるようなノードを指す。
具体的には、迂回経路R1より前記干渉距離E内にあるノードはすべて、迂回経路R1と干渉する恐れのあるノードである。迂回経路R1より所定距離C内にある干渉領域を、符号T(図3)で図示している。この干渉領域Tには、走行路B1上の(13)から(16)までの連番のノードが含まれるものとなっており、これらのノードが、迂回経路R1と干渉する恐れのあるノードである。
なお、迂回経路と干渉する恐れのあるノードは、迂回経路を作成する際に、必ず発生するわけではない。例えば、迂回可能エリアが、ノードを含まない領域に設定されるような場合には、その迂回可能エリア内で作成された迂回経路の周辺にもノードが存在せず、この迂回経路の干渉領域にノードが含まれないような場合が多いと考えられる。
以上のようにして、ステップ105の処理において、ノードの通過順序により規定される迂回経路R1が自動的に作成されると共に、迂回経路R1と干渉する恐れのあるノードが特定される。
ステップ105で迂回経路が作成されると、ステップ107に処理が移行する。
ステップ107では、ステップ101と同様に、台車2Aの台車コントローラ20は、迂回経路R1と干渉するノードのノードロック要求を、上位コントローラ5に対して行い、そのノードロック要求が許可されたか否かを判定する。
そして、ノードロック要求が許可された場合は、処理がステップ108に進み、ノードロック要求が許可されない場合は、処理がステップ109へと進む。
迂回経路R1と干渉するノードのノードロック(台車2Aによる占有)が許可されてステップ108に進むと、台車コントローラ20は、迂回経路R1に沿って台車2Aを走行させる。なお、台車コントローラ20は、ステップ108の処理実行時点で、台車2Aが迂回経路R1の始点(図3の場合ノード(4))に到達していない場合は、この始点に到達するまで走行経路P1に沿って台車2Aを走行させた上で、迂回経路R1に沿って走行させる。
そして、迂回経路R1において終点となるノード(7)に台車2Aが到達すると、台車コントローラ20は、引き続いて、走行経路P1に沿ってノード(7)からノード(8)へと台車2Aを走行させ、走行経路P1における目標点であるノード(8)に台車2Aを停止させる(ステップ110)。
また、迂回経路R1のうち、台車2Aが既に通過した部分については、その部分(迂回経路R1の一部)と干渉するノードのノードロックをしておく必要がないため、この通過した部分と干渉するノードのノードロックが解除される。
ステップ109の処理は、ステップ107における迂回経路R1と干渉するノードのノードロック要求が上位コントローラ5に許可されなかった場合の処理である。上位コントローラ5は、台車2Aよりノードロック要求があったノードが、既に他の台車からのノードロック要求によってブロックされている場合や、エラー停止した台車のためブロックされている場合には、台車2Aからのノードロック要求を許可しない。
上位コントローラ5が、台車2Aからの迂回経路R1と干渉するノードのノードロック要求を許可しない場合の理由は、前述の走行経路P1のノードロック要求の場合の理由と同様としている。
一つは、迂回経路R1と干渉するノードに、台車2A以外の台車からのノードロック要求によってノードロックされたノードが含まれる場合である。つまり、他の台車による走行によって、迂回経路R1と干渉するノードに他の台車による干渉ノードが含まれるようになった場合である。
もう一つは、迂回経路R1と干渉するノードに、エラー停止した台車による干渉ノードが含まれる場合である。つまり、走行経路P1に含まれるノード間に台車がエラー停止した場合や、迂回経路R1と干渉するノード上に台車がエラー停止した場合だけでなく、迂回経路R1と干渉するノードと迂回経路R1と干渉しないノードとの間で台車がエラー停止して、そのエラー台車の干渉ノードが迂回経路R1と干渉するノードに含まれることになった場合、などである。
ここで、迂回経路R1と干渉するノードのノードロック要求が拒否される場合は、常に迂回経路R1と干渉するノード全体のノードロックが拒否される。これに対して、前述した走行経路P1のノードロック要求の場合は、そのノードロック要求が拒否される場合であっても、エラー台車や他の台車のノードロック要求によってブロックされているノードのみを除外して、走行経路の一部のノードについてはノードロックを許可するようにしている。これは、走行経路P1の場合は、その経路長自体が相対的に長い場合が考えられるため、ノードロックを許可できる範囲で台車2Aを走行させておいたほうが運行上有利な場合が多いことによる。迂回経路R1については、このようなメリットは期待できず、かえって制御上の負荷の増大を招くことにもなるので、迂回経路R1と干渉するノードの全体がノードロックできない場合に、迂回経路R1と干渉するノードの一部についてノードロックを許可するようなことは行っていない。
つまり、ステップ107の判定で処理がステップ109に進んだ場合には、台車2Aは、迂回経路R1の始点となるノード(4)よりも先に走行することは無く、後述のステップ109・111・112以降の処理に時間を要する場合は、ノード(4)に停止することになる。
ステップ109では、台車コントローラ20は、エラー停止した台車による干渉ノードが迂回経路R1と干渉するノードに含まれるか否か(以下、迂回経路R1にエラー台車が干渉するか否か)を判定する。台車コントローラ20は、迂回経路R1にエラー台車が干渉するか否かを、台車2Aと上位コントローラ5との間で通信することにより確認する。
そして、ステップ109の判定で、迂回経路R1にエラー台車が干渉すると判定された場合は処理がステップ101に戻り、迂回経路R1にエラー台車が干渉しないと判定された場合は処理がステップ111に進む。
ステップ109の判定で、迂回経路R1にエラー台車が干渉すると判定された場合に、処理をステップ101に戻すことで、再度走行経路P1に沿う台車2Aの走行を試みるものとしている。ステップ105以降の処理に進んだのは、エラー台車による干渉ノードが走行経路P1に含まれるためであるが、処理が進んで時間が経過するうちに、エラー台車が正常に復帰するなど、走行経路P1へのエラー台車による干渉が解除される可能性がある。つまり、迂回経路R1での迂回が必要なくなる場合もあるので、このような場合には、当初の走行経路P1を走行させるのである。
ステップ109の判定で処理がステップ111に進んだ場合は、迂回経路R1に含まれるノードの中に、台車2A以外の台車からのノードロック要求によってノードロックされたノードがある場合である。
つまり、ステップ106の処理と同様に一定時間待機する間には、この迂回経路R1の走行が可能な状態となる可能性が高い状況である。
しかしながら、このステップ109においては、もとの走行経路P1での走行が可能かどうか、つまりエラー台車による干渉ノードが走行経路P1に含まれるか否かを、再度確認する。これも、処理が進んで時間が経過するうちに、エラー台車が正常に復帰するなど、走行経路P1へのエラー台車による干渉が解除される可能性があることを考慮したものである。
ステップ111の判定で、相変わらずエラー台車による干渉ノードが走行経路P1に含まれると判定された場合は、処理がステップ112に進み、エラー台車による干渉ノードが走行経路P1に含まれないと判定された場合は、処理がステップ101に戻る。
処理がステップ112に進んだ場合は、ステップ106と同様に、台車2Aによる迂回経路R1のノードロックが許可されない理由が、迂回経路R1に含まれるノードが他の台車によってノードロックされていると考えられる場合である。
したがって、処理がステップ106に進んだ場合には、台車2Aの台車コントローラ20は、迂回経路R1に含まれるノードについて、他の台車によるノードロックが解除されるのを一定時間待つものとしている。より正確には、台車コントローラ20は、ステップ112において、一定時間が経過するまで、ステップ107・109・111の処理を繰り返し行わせるものである。
次に、走行台車の走行制御方法を説明する。
この走行制御方法は、迂回経路を自動作成する迂回経路作成工程と、迂回経路と干渉するノードのノードロック(他の台車のブロック)を行う迂回経路占有工程と、予め走行経路に対応する迂回可能エリアを設定しておく迂回可能エリア設定工程と、を備えるものである。
迂回経路作成工程および迂回経路占有工程は、図4を用いて説明した走行制御において、台車に備える台車コントローラが実行するものとしている。順序としては、迂回経路の作成が完了してはじめて、占有の対象物(迂回経路と干渉するノード)が確定するので、迂回経路作成工程の方が、迂回経路占有工程よりも実行時期が先となる。
また、迂回可能エリア設定工程は、図4を用いて説明した走行制御に先立って実行されるものであり、前述したレイアウトマップを作成する際に行われる工程である。このレイアウトマップの作成は、前述したように、走行エリア4内において可能なすべてのパターンの走行経路と、その走行経路のそれぞれに対応する迂回可能エリアとを設定することで、行われるものである。なお、レイアウトマップに走行経路だけを設定するようにして、各走行経路に対応する迂回可能エリアについては、実際の当該走行経路に沿って台車を走行させる際に、上位コントローラ5(または台車コントローラ20)が作成するようにしてもよい。
つまり、時系列で並べると、迂回可能エリア設定工程が第一であり、迂回経路作成工程が第二であり、迂回経路占有工程が第三である。
迂回可能エリア設定工程について説明する。
迂回可能エリアは、前述したように、台車の走行経路に対応して設定される。
台車の走行経路は、物品の搬送作業等などで、台車を、その台車が停止している現在位置のノードから目標点のノードに向けて走行させる必要がある場合に、現在位置のノードから目標点のノードに至る経路を、走行エリア4内で可能な経路の中から特に走行効率が優れたものを選び出すことで設定されるものである。このように、走行エリア4内で可能な経路は制限されている。また、基本的には、前記走行路B1・B2・B3に沿って走行経路は設定される。
迂回可能エリアは、本実施の形態では、走行経路P1と平行で所定距離Cだけ離れた位置に配置される帯状領域として、設定されている。
この迂回可能エリアは、走行経路に対する迂回経路を作成する際に、迂回経路を形成する範囲を局限するためのものである。
また、迂回可能エリアとして必要な条件は、走行経路の外部に迂回経路を作成可能とするスペースを有することである。ここで、迂回可能エリアは走行経路に沿って形成する必要がある。そこで、迂回可能エリアとして必要な条件を最低限だけ満たすようにして、本実施の形態の迂回可能エリア(走行経路に平行な一列の帯状領域)が設定されている。本実施の形態では、走行経路の片側にのみ迂回可能エリアを設定するようにしていたが、走行エリア4の形状に合わせて、同一の走行経路の左右に千鳥状に迂回可能エリアを設定してもよい。つまり、迂回可能エリアとしては、走行経路P1と平行で所定距離Cだけ離れた位置に配置される帯状領域であれば、一列である必要はない。
走行台車システムのレイアウトを示す図。 図1の領域M1を拡大した図。 図2の例においてエラー台車が発生した場合を示す図。 走行制御のフロー図。
符号の説明
1 走行台車システム
2・2A・2B・2C 台車
3・(1)・(2)・・・ ノード
4 走行エリア
5 上位コントローラ
20 台車コントローラ
P・p・P1・P2 走行経路
A・A1・A2 迂回可能エリア

Claims (3)

  1. 台車の通過位置もしくは停止位置となるノードが複数設けられた走行エリア内で、複数の前記台車を走行させる走行台車システムであって、
    前記台車に備える台車コントローラと、前記台車コントローラを統括管理する上位コントローラとを備え、
    前記台車コントローラは、
    前記ノードの通過順序により規定される前記台車の走行経路と、この走行経路毎に設定され、この走行経路と平行で当該走行経路より所定距離以上離れた位置に配置される帯状領域である前記台車の迂回可能エリアとに基づいて、当該台車の走行を制御し、
    前記所定距離は、二台の前記台車間で接触が避けられる最小の干渉距離以上の距離とし、
    前記台車コントローラは、
    前記走行経路内に当該台車の進入がブロックされている前記ノードがあって、当該台車の迂回走行が必要な場合には、その走行経路に対応する前記迂回可能エリアを通過する迂回経路を自動作成し、
    その迂回経路より前記干渉距離内にある前記ノードへの他の前記台車の進入をブロックさせる要求を前記上位コントローラに送信する、
    ことを特徴とする走行台車システム。
  2. 前記台車コントローラは、
    前記走行経路内で次の通過目標とする前記ノードが、当該台車の進入をブロックするノードである場合、
    そのノードのブロックの原因が、他の前記台車のエラー停止であるか否かを前記上位コントローラとの通信で確認し、
    そのノードのブロックの原因がエラー停止であるか、又は、エラー停止ではないが所定時間待機しても当該ノードのブロックが解除されないときに、前記迂回走行が必要な場合と判断して前記迂回経路の作成を行う、
    ことを特徴とする請求項1に記載の走行台車システム。
  3. 台車の通過位置もしくは停止位置となるノードが複数設けられた走行エリア内で、複数の前記台車を走行させる走行台車の走行制御方法であって、
    前記ノードの通過順序により規定される前記台車の走行経路毎に、この走行経路と平行で当該走行経路より所定距離以上離れた位置に配置される帯状領域を前記台車の迂回可能エリアとして設定し、
    前記所定距離は、二台の前記台車間で接触が避けられる最小の干渉距離以上の距離とし、
    前記走行経路内に当該台車の進入がブロックされている前記ノードがあって、当該台車の迂回走行が必要な場合には、その走行経路に対応する前記迂回可能エリアを通過する迂回経路を自動作成し、
    その迂回経路より前記干渉距離内にある前記ノードへの他の前記台車の進入をブロックさせる、
    ことを特徴とする走行台車の走行制御方法。
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