JP2007515939A - IL−23p40特異的免疫グロブリン由来タンパク質、組成物、方法および用途 - Google Patents

IL−23p40特異的免疫グロブリン由来タンパク質、組成物、方法および用途 Download PDF

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Abstract

制限なしに抗体、融合タンパク質およびミメティボディ(mimetibody)を包含する新規抗IL−23p40特異的ヒトIg由来タンパク質、該抗IL−23p40 Ig由来タンパク質をコードする単離された核酸、ベクター、宿主細胞、トランスジェニック動物若しくは植物、ならびにそれらの作成および使用方法は、治療的組成物、方法および装置に有用である。好ましくは、該抗IL−23p40特異的ヒトIg由来タンパク質はIL−12のp40サブユニットを結合せず、そして従ってIL−12関連の活性を中和しない。

Description

本発明は、最低1種のIL−23p40特異的ヒトIg由来タンパク質若しくはそのフラグメント、コードするおよび相補核酸、宿主細胞、ならびに治療的製剤、投与および装置を包含するそれらの作成および使用方法に関する。
インターロイキン−23(IL−23)は、IL−12のp40サブユニット(IL−12β、IL−12−p40)およびp19と呼称される19kDaの別のタンパク質から構成される1因子に与えられる名称である。p19は構造上IL6、G−CSFおよびIL−12のp35サブユニットに関連している。IL−12p35と同様、IL−23
p19は単量体として分泌され得ず、そして生物学的機能を示していない。むしろ、各サブユニットは、抗原提示細胞(APC)により発現されかつ生物学的影響を媒介するために、p40と組まなければならない。該活性複合体は細胞活性化後に樹状細胞により分泌される。マウスメモリーT細胞(CD4(+)CD45 Rb(low))はIL−23に応答して増殖するがしかしIL−12に応答して増殖しない。ヒトIL23はPHA幼若化T細胞およびメモリーT細胞によるIFN−γの産生を刺激することが示された。それは双方の細胞型の増殖もまた誘導する。ヒト単球由来マクロファージはウイルス感染(センダイウイルス)に応答してIL23を産生する(がしかしインフルエンザウイルスAに応答しては産生しない)。
IL−23はIL−12受容体のβ−1サブユニットに結合し(しかしβ−2サブユニットにはしない)、PHA幼若化T細胞中でのSTATタンパク質の1種STAT−4を活性化する。IL−23受容体は、IL−23Rと命名された受容体鎖およびIL−12受容体のβ−1サブユニットよりなる。ヒトIL−23R遺伝子はヒト第I染色体上でIL−12Rβ2をコードする遺伝子の150kb以内にある。IL−23はIL−12と同一のシグナル伝達分子すなわちJAK2、Tyk2、ならびにSTAT−1、STAT−3、STAT−4およびSTAT−5を活性化する。STAT−4の活性化は実質的により弱く、そしてIL−12に比較してIL−23に応答して異なるDNA結合STAT複合体が生じる。IL−23RはJAK2と構成的におよびSTAT−3とリガンド依存性の様式で会合する。
トランスジェニックマウスにおけるp19の発現は、矮小化、全身性炎症、不妊および3月齢以前の死亡に至る。該動物は炎症前サイトカインTNF−αおよびIL1の高い血清濃度を示す。循環する好中球の数が増大する。急性期タンパク質が構成的に発現される。肝で特異的にp19を発現する動物はこれらの異常を示さない。p19を発現する細胞の骨髄移植がトランスジェニック動物で観察された表現系と同一の表現系を生じさせるため、p19の発現は造血細胞によることが最もありそうである。
生物活性のIL−12は35(p35)および40(p40)kDの2種の共有結合されたサブユニットから構成されるヘテロ二量体として存在する。IL−12は、IL−12β1およびβ2双方の受容体タンパク質に結合しそしてそれによりこれらの受容体の双方を提示する細胞におけるシグナル伝達を誘導することにより作用する。いくつかの連続した証拠は、IL−12がCD4 T細胞からのIFNγおよびIL−2の産生を特徴とする活発なTh1免疫応答を誘導し得ることを示した。
IL−12は多様な病原体に応答してAPCにより産生される。一例は、T細胞の発達
に関与する因子を定義するためのin vivoモデルとして使用されている、寄生原生動物森林型熱帯リーシュマニア(Leishmania major)である。抵抗性系統のマウスは活発なIFNγ産生を特徴とするTh1応答を発生した。対照的に、感受性マウスはIL−4、IL−5およびIL−10産生により最もしばしば記述されるTh2サイトカインプロファイルを示す。IL−12は感受性マウスにおいて免疫機能を復帰させ得、また、中和抗p40抗体の投与がそれ以外は抵抗性の系統での疾患の発症をもたらしたことが示された。疾患感受性のこの変化はT細胞サイトカインプロファイルの逆転を伴った。従ってIL−12がTh1分化の定義における決定的なパラメータと同定された。
不適切なTh1応答および従ってIL−12発現は、多発性硬化症、慢性関節リウマチ、炎症性腸疾患、インスリン依存性糖尿病およびブドウ膜炎のような多くの免疫媒介性の炎症性疾患および障害と相関すると考えられている。動物モデルにおいて、そのp40サブユニットによるIL−12の中和が免疫媒介性の炎症性疾患を軽減することが示された。例えば組換えIL−12の投与はEAEを悪化させ、また、中和抗p40抗体での処置はEAEの発症若しくは再発を阻害した。加えて、IL−12 p40−/−マウスは、IFNγ、TNFα若しくはLTαのような他の炎症前サイトカインが欠損のマウスが感受性のままであってもなおEAEに対し完全に抵抗性である。IL−12 p35−/−マウスはEAEに完全に感受性であり、それはIL−23のような代替のp40サイトカインがこうした疾患の原因であることを示唆する。EAEおよびコラーゲン誘発性関節炎(CIA)におけるIL−23の役割はp19−/−マウスを使用した研究で最近確認された。これらの動物はp40−/−マウスと同様に疾患誘発に対する完全な抵抗性を示した。
ヒト以外、キメラ、ポリクローナル(例えば抗血清)および/若しくはモノクローナル抗体(Mab)ならびにフラグメント(例えばそれらのタンパク質分解性消化産物)は、いくつかの場合にある種の疾患を治療することを試みるために開発されている潜在的な治療薬である。しかしながら、ヒト以外の部分を含んでなるこうした抗体は、ヒトに投与される場合に免疫応答を導き出す。こうした免疫応答は、循環からの抗体の免疫複合体に媒介される消失をもたらし得、そして反復投与を治療に不適とし、それにより患者に対する治療の利益を低下させかつIg由来タンパク質の再投与を制限する。例えば、ヒト以外の部分を含んでなる抗体の反復投与は血清の疾病および/若しくはアナフィラキシーにつながり得る。これらおよび他のこうした問題を回避するために、当該技術分野で公知のところのキメラ化および「ヒト化」を包含するこうした抗体およびそれらの部分の免疫原性を低下させるための多数のアプローチが取られている。これらのアプローチは低下した免疫原性を有するがしかし他のより少なく望ましい特性をもつ抗体を生じた。
従って、これらの問題のなお1つを克服する、抗IL−23p40抗体または指定される部分若しくはバリアント、核酸、宿主細胞、組成物、ならびにそれらの作成および使用方法を提供する必要性が存在する。
[発明の要約]
本発明は、IL−23のp40サブユニットに特異的でありかつ好ましくはIL−12のp40サブユニットに結合しない免疫グロブリン(Ig)由来タンパク質(「抗IL−23p40 Ig由来タンパク質」若しくは「IL−23p40 Ig由来タンパク質」)を提供する。IL−23のp40サブユニットに結合することによりIL−23のその受容体(限定されるものでないがIL−23受容体および/若しくはIL−12β1受容体を挙げることができる)の最低1種への結合を阻害する抗体およびアンタゴニスト若しくは受容体融合タンパク質を包含するこうしたIg由来タンパク質。好ましくは、こうし
た抗IL−23p40 Ig由来タンパク質は、IL−12の受容体(限定されるものでないがIL−12β1受容体および/若しくはIL−12β2受容体を挙げることができる)の1種若しくはそれ以上に結合せずかつ/またはIL−12のそれらへの結合を阻害する。本発明はさらに、こうした抗IL−23p40 Ig由来タンパク質の組成物、製剤、方法、装置、ならびに治療および診断用途を包含する用途を提供する。
さらなる一態様において、本発明は、IL−23関連の活性を選択的に阻害しかつIL−12のその受容体(限定されるものでないがIL−12β1受容体若しくはIL−12β2受容体を挙げることができる)の1種若しくはそれ以上への結合により媒介されるIL−12特異的活性を場合によってはさらに阻害しない、Ig由来タンパク質を提供する。
別の態様において、本発明は、限定されるものでないがマクロファージ、小膠細胞、メサンギウム食細胞、滑膜A細胞、幹細胞前駆細胞、ランゲルハンス細胞、クッパー細胞、樹状細胞、B細胞などを挙げることができる抗原提示細胞(APC)中でのIL−23活性を阻害するIg由来タンパク質を提供する。こうしたAPCは、限定されるものでないが皮膚、表皮、肝、脾、脳、脊髄、胸腺、骨髄、関節滑液、腎、血液などを挙げることができる多様な組織に存在し得る。こうしたAPCはまた血液脳関門の外側若しくは内側に制限され得る。
さらなる一態様において、本発明は、IL−23の受容体の1種若しくはそれ以上へのIL−23の結合を阻害することにより最低1種のIL−23関連の状態を治療するのに適するIg由来タンパク質を提供し、そして、場合によっては、該Ig由来タンパク質はIL−12の受容体の1種若しくはそれ以上へのIL−12の結合を阻害しない。
本発明は、従って、当該技術分野で既知であるものと組合せの、本明細書に記述されかつ可能にされるところの免疫グロブリン、それらの受容体融合タンパク質、切断生成物ならびに他の指定される部分およびバリアントを包含する単離された抗IL−23p40ヒトIg由来タンパク質(Ig由来タンパク質)、ならびに抗IL−23p40 Ig由来タンパク質の組成物、コーディング若しくは相補核酸、ベクター、宿主細胞、組成物、製剤、装置、トランスジェニック動物、トランスジェニック植物、ならびにそれらの作成および使用方法を提供する。こうした抗IL−23p40 Ig由来タンパク質はIL−23p40タンパク質に対するアンタゴニストとして作用し、そして従ってIL−23p40の病状を治療するのに有用である。IL−23p40タンパク質は、限定されるものでないがIL−23およびIL−12、とりわけIL−23およびIL−12のp40サブユニット、ならびにIL−12のp35サブユニット若しくはIL−23のp19サブユニットを挙げることができる。
本発明はまた、本明細書に記述されかつ/若しくは当該技術分野で既知のところの、最低1種の単離されたIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントも提供する。
本発明は、一局面において、最低1種のそれらの指定される配列、ドメイン、部分若しくはバリアントを含んでなる、特定のIL−23p40 Ig由来タンパク質またはそれらの指定される部分若しくはバリアントをコードするポリヌクレオチドを含んでなる、それに相補的な、若しくはそれにハイブリダイズする、単離された核酸分子を提供する。本発明はさらに、前記単離されたIL−23p40 Ig由来タンパク質の核酸分子を含んでなる組換えベクター、こうした核酸および/若しくは組換えベクターを含有する宿主細胞、ならびにこうしたIg由来タンパク質の核酸、ベクターおよび/若しくは宿主細胞の作成および/若しくは使用方法を提供する。
本発明の最低1種のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントは、最低1種のIL−23p40タンパク質、サブユニット、フラグメント、部分若しくはそれらのいずれかの組合せに特異的な最低1個の指定されるエピトープを結合する。該最低1エピトープは、前記タンパク質の最低一部分を含んでなる最低1個のIg由来タンパク質結合領域を含み得、このエピトープは好ましくは前記タンパク質の最低1個の細胞外、可溶性、親水性、外的若しくは細胞質部分より構成される。制限しない例は、配列番号1すなわちヒトp40サブユニット(306アミノ酸)の1−10、10−20、20−30、30−40、40−50、50−60、60−70、70−80、80−90、90−100、100−110、110−120、120−130、130−140、140−150、150−160、160−170、170−180、180−190、190−200、200−210、210−220、220−230、230−240、240−250、250−260、260−270、280−290、290−300、300−306、1−7、14−21、29−52、56−73、83−93、96−105、156−175、194−204、208−246、254−273、279−281若しくは289−300の最低1種の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13若しくは14アミノ酸を包含する。
最低1種のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントは、場合によっては最低1個のCDR(例えばH若しくはL鎖可変領域のCDR1、CDR2若しくはCDR3)の最低1個の指定された部分および/または最低1種の枠組み領域を含み得る。該最低1種のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントのアミノ酸配列は、最低1個の指定された置換、挿入若しくは欠失を場合によってはさらに含み得る。
本発明はまた、(a)本明細書に記述されるところの単離されたIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定された部分またはバリアントをコードする核酸および/あるいはIg由来タンパク質;ならびに(b)適する担体若しくは希釈剤を含んでなる最低1種の組成物も提供する。該担体若しくは希釈剤は、場合によっては既知の方法により製薬学的に受け入れられ得る。該組成物は、場合によっては最低1種のさらなる化合物、タンパク質若しくは組成物をさらに含み得る。
本発明はまた、最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントが検出可能かつ/若しくは回収可能な量で発現される条件下で本明細書に記述されかつ/若しくは当該技術分野で既知のところの宿主細胞を培養することを含んでなる、宿主細胞中での最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの最低一発現方法も提供する。
本発明はさらに、治療上有効な量で投与される場合に、当該技術分野で既知のところの関連する疾患若しくは処置状態の限定されるものでないが前、その後若しくはその間を挙げることができる多くの異なる状態において必要とされるとおりに、限定されるものでないが多発性硬化症、慢性関節リウマチ、若年性慢性関節リウマチ、全身発症性若年性慢性関節リウマチ、乾癬性関節炎、強直性脊椎炎、胃潰瘍、血清陰性の関節症、変形性関節症、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、全身性エリテマトーデス、抗リン脂質症候群、虹彩毛様体炎/ブドウ膜炎/眼神経炎、特発性肺線維症、全身性血管炎/ヴェーゲナー肉芽腫、サルコイドーシス、精巣炎/精管切除復帰処置、アレルギー/アトピー性疾患、喘息、アレルギー性鼻炎、湿疹、アレルギー性接触皮膚炎、アレルギー性結膜炎、過敏性肺炎、移植、臓器移植拒絶、移植片対宿主病、全身性炎症応答症候群、敗血症症候群、グラム陽性敗血症、グラム陰性敗血症、培養陰性敗血症、真菌性敗血症、好中球減少性発熱、尿路性敗血症、髄膜炎菌血症、外傷/出血、火傷、イオン化放射線被曝、急性膵炎、成人性呼吸窮
迫症候群、慢性関節リウマチ、アルコール誘発性肝炎、慢性の炎症性の病状、サルコイドーシス、クローンの病状、鎌状赤血球貧血、糖尿病、ネフローゼ、アトピー性疾患、過敏反応、アレルギー性鼻炎、花粉症、通年性鼻炎、結膜炎、子宮内膜症、喘息、蕁麻疹、全身性アナフィラキシー、皮膚炎、悪性貧血、溶血性疾患、血小板減少症、いずれかの臓器若しくは組織の移植片拒絶、腎移植拒絶、心移植拒絶、肝移植拒絶、膵移植拒絶、肺移植拒絶、骨髄移植(BMT)拒絶、皮膚同種移植片拒絶、軟骨移植拒絶、骨移植片拒絶、小腸移植拒絶、胎児胸腺埋入拒絶、副甲状腺移植拒絶、いずれかの臓器若しくは組織の異種移植片拒絶、同種移植片拒絶、抗受容体過敏反応、グレーヴズ病、レイノー病、B型インスリン抵抗性糖尿病、喘息、重症筋無力症、抗体媒介性の細胞傷害性、III型過敏反応、全身性エリテマトーデス、POEMS症候群(多発性神経炎、臓器肥大症、内分泌異常症、単一クローン性高ガンマグロブリン血症、および皮膚病変症候群)、多発性神経炎、臓器肥大症、内分泌異常症、単一クローン性高ガンマグロブリン血症、皮膚病変症候群、抗リン脂質症候群、天疱瘡、強皮症、混合型結合組織疾患、特発性アジソン病、糖尿病、慢性活動性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、白斑、血管炎、MI後心臓切開症候群、IV型過敏症、接触皮膚炎、過敏性肺炎、同種移植片拒絶、細胞内生物体による肉芽腫、薬物感受性、代謝性/特発性、ウィルソン病、ヘモクロマトーシス、α−1−アンチトリプシン欠乏症、糖尿病性網膜症、橋本甲状腺炎、骨粗鬆症、視床下部−下垂体−副腎系の評価、原発性胆汁性肝硬変、甲状腺炎、脳脊髄炎、悪液質、嚢胞性線維症、新生児の慢性肺疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、家族性血球貪食性リンパ組織球症、皮膚科的状態、乾癬、脱毛症、ネフローゼ症候群、腎炎、糸球体腎炎、急性腎不全、血液透析、***、毒性、子癇前症、okt3治療、抗cd3治療、サイトカイン治療、化学療法、放射線治療(例えば、限定されるものでないが無力症、貧血、悪液質などを挙げることができる)、慢性サリチル酸中毒、急性若しくは慢性細菌感染症、細菌、ウイルスおよび真菌感染症を包含する急性および慢性の寄生若しくは感染の過程、HIV感染/HIVニューロパシー、髄膜炎、肝炎(例えばA、B若しくはCなど)、化膿性関節炎、腹膜炎、肺炎、喉頭蓋炎、大腸菌(E.coli)0157:h7、溶血性尿毒性症候群/血栓崩壊性(thrombolytic)血小板減少性紫斑病、マラリア、デング出血熱、リーシュマニア症、らい、中毒性ショック症候群、連鎖球菌性筋炎、ガス壊疽、ヒト結核菌(mycobacterium tuberculosis)、トリ結核菌(mycobacterium
avium intracellulare)、ニューモシスティスカリニ肺炎、骨盤の炎症性疾患、精巣炎/副***、レジオネラ、ライム病、インフルエンザa、エプスタイン−バーウイルス、ウイルスに関連する血球貪食症候群、ウイルス性脳炎/無菌性髄膜炎、神経変性性疾患、多発性硬化症、偏頭痛、AIDS痴呆複合症、多発性硬化症および急性横断脊髄炎のような脱髄疾患;皮質脊髄系の病変のような錐体外路系および小脳の障害;基底核の障害;ハンチントン舞踏病および老年舞踏病のような運動亢進性運動障害;CNSのドーパミン受容体を阻害する薬物により誘発されるもののような薬物誘発性の運動障害;パーキンソン病のような運動低下性運動障害;進行性核上性麻痺;小脳の構造的病変;脊髄性運動失調、フリートライヒ運動失調、小脳皮質変性、多系統の変性(メンツェル、デジェリーヌ−トーマス、シャイ−ドレーガーおよびマチャド−ジョセフ)のような脊髄小脳変性症;全身性障害(レフサム病、無β−リポタンパク質血症、運動失調、毛細血管拡張症およびミトコンドリアの多系統障害);多発性硬化症、急性横断脊髄炎のような脱髄核障害(demyelinating core disorder);ならびに神経原性筋萎縮(筋萎縮性側索硬化症、幼児の脊髄性筋萎縮症および若年性脊髄性筋萎縮症のような前角細胞変性)のような運動単位の障害;アルツハイマー病;中年のダウン症候群;びまん性レヴィ小体疾患;レヴィ小体型の老人性痴呆;ウェルニッケ−コルサコフ症候群;慢性アルコール中毒;クロイツフェルト−ヤコブ病;亜急性硬化性汎脳炎、ハレルフォルデン−シュパッツ症候群;ならびにボクサー痴呆、神経外傷(限定されるものでないが脊髄損傷、脳損傷、震盪および反復性震盪を挙げることができる)、疼痛、炎症性疼痛、自閉症、うつ、卒中、認識障害、癲癇などを挙げることができる、免疫、神経学的および関連の障害の症状を調節、治療若しくは低下するための方法若しくは組成物にお
いて最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質、指定される部分若しくはバリアントを提供する。
本発明はさらに、治療上有効な量で投与される場合に、当該技術分野で既知かつ若しくは/本明細書に記述されるところの細胞、組織、器官、動物若しくは患者においてかつ/または限定されるものでないが関連する疾患若しくは処置状態の前、その後若しくはその間を挙げることができる多くの異なる状態で必要とされるとおりに最低1種のIL−23p40疾患の症状を調節、治療若しくは低下させるための方法若しくは組成物において最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質、指定される部分若しくはバリアントを提供する。
本発明はまた、治療上若しくは予防上有効な量の本発明の最低1種のIL−23p40
Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの最低1種の組成物、装置および/若しくは送達方法も提供する。
本発明はまた、最低1種のIL−23p40タンパク質を特異的に結合する最低1個の免疫グロブリン相補性決定領域(CDR)若しくは最低1個のリガンド結合領域(LBR)を含んでなる最低1種の単離されたIL−23p40 Ig由来タンパク質も提供し、ここで、(a)前記IL−23p40 Ig由来タンパク質は、限定されるものでないが配列番号1の1−10、10−20、20−30、30−40、40−50、50−60、60−70、70−80、80−90、90−100、100−110、110−120、120−130、130−140、140−150、150−160、160−170、170−180、180−190、190−200、200−210、210−220、220−230、230−240、240−250、250−260、260−270、280−290、290−300、300−306、1−7、14−21、29−52、56−73、83−93、96−105、156−175、194−204、208−246、254−273、279−281若しくは289−300の最低1種の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13若しくは14アミノ酸を挙げることができるヒトインターロイキン−23のp40サブユニット(配列番号1の1−306)よりなる群から選択される最低1〜3ないしアミノ酸配列全体を含んでなる最低1エピトープを特異的に結合する。好ましい一態様において、該抗ヒトIL−23p40 Ig由来タンパク質は、最低10−9M、最低10−10M、最低10−11M若しくは最低10−12Mの1親和性でIL−23p40を結合する。別の好ましい態様において、該ヒトIg由来タンパク質は、最低1種のIL−23p40タンパク質若しくは受容体の最低1種の活性を実質的に中和する。
本発明はまた、IL−23p40 Ig由来タンパク質をコードする核酸にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするか若しくはそれに対する最低95%の相同性を有する核酸を含んでなる、最低1種の単離されたIL−23p40ヒトIg由来タンパク質をコードする核酸も提供する。本発明はさらに、こうした核酸によりコードされる単離されたヒトIg由来タンパク質を含んでなる単離された抗IL−23p40ヒトIg由来タンパク質を提供する。本発明はさらに、こうした単離された核酸および担体若しくは希釈剤を含んでなるIL−23p40ヒトIg由来タンパク質をコ―ドする核酸組成物を提供する。本発明はさらにこうした核酸を含んでなるIg由来タンパク質ベクターを提供し、該ベクターは、後期若しくは初期SV40プロモーター、CMVプロモーター、HSV tkプロモーター、pgk(ホスホグリセリン酸キナーゼ)プロモーター、ヒト免疫グロブリンプロモーター、若しくはEF−1αプロモーターよりなる群から選択される最低1種のプロモーターを場合によってはさらに含んでなる。こうしたベクターは、メトトレキセート(MTX)、ジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)、緑色蛍光タンパク質(GFP)、ネオマイシン(G418)若しくはグルタミン合成酵素(GS)の最低1種から選択され
る最低1種の選択遺伝子若しくはその部分を場合によってはさらに含み得る。本発明は、こうした単離された核酸を含んでなる哺乳動物宿主細胞をさらに含んでなり、場合によっては、前記宿主細胞は、COS−1、COS−7、HEK293、BHK21、CHO、BSC−1、Hep G2、653、SP2/0、293、HeLa、骨髄腫若しくはリンパ腫細胞、またはそれらのいずれかの誘導体、不死化若しくは形質転換細胞から選択される最低1種である。
本発明はまた、こうした核酸、またはストリンジェントな条件下でそれにハイブリダイズする内因性の核酸をインビトロ、インビボ若しくはインシトゥーの条件下で翻訳して、その結果IL−23p40ヒトIg由来タンパク質が検出可能な若しくは回収可能な量で発現されることを含んでなる、最低1種のIL−23p40ヒトIg由来タンパク質の最低一製造方法も提供する。
本発明はまた、最低1種の単離されたIL−23p40ヒトIg由来タンパク質および担体若しくは希釈剤(場合によってはさらに、前記担体若しくは希釈剤は製薬学的に許容できる)を含んでなり、かつ/またはTNFアンタゴニスト、抗リウマチ薬、筋弛緩薬、麻薬、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、鎮痛薬、麻酔薬、鎮静薬、局所麻酔薬、神経筋遮断薬、抗菌薬、抗乾癬薬、コルチコステロイド、蛋白同化ステロイド、IL−23p40薬、ミネラル、栄養薬、甲状腺薬、ビタミン、カルシウム関連ホルモン、止瀉薬、鎮咳薬、制吐薬、抗潰瘍薬、緩下薬、抗凝固薬、エリスロポエチン、フィルグラスチム、サルモグラスチム、免疫化、免疫グロブリン、免疫抑制薬、成長ホルモン、ホルモン補充薬(hormone replacement drug)、エストロゲン受容体調節物質、散瞳薬、毛様体筋麻痺薬、アルキル化薬、代謝拮抗薬、有糸***阻害薬、放射性医薬品、抗うつ薬、抗躁薬、抗精神病薬、抗不安薬、催眠薬、交感神経興奮薬、興奮薬、ドネペジル、タクリン、喘息薬、βアゴニスト、吸入ステロイド、ロイコトリエン阻害薬、メチルキサンチン、クロモリン、エピネフリン若しくはアナログ、ドルナーゼα、サイトカインおよびサイトカインアンタゴニストの最低1種から選択される最低1種の化合物若しくはタンパク質をさらに含んでなる、最低1種のIL−23p40ヒトIg由来タンパク質組成物も提供する。
本発明はまた、免疫関連の若しくは感染に関連した状態を調節する有効量の最低1種のIL−23p40ヒトIg由来タンパク質を細胞、組織、器官若しくは動物(場合によっては前記動物は霊長類、場合によってはサル若しくはヒトである)と接触若しくはそれらを投与することを含んでなる、前記細胞、組織、器官若しくは動物におけるIL−23p40の状態の最低一処置方法も提供する。該方法は前記有効量が前記細胞、組織、器官若しくは動物1キログラムあたり0.001〜100mgである場合を場合によってはさらに包含し得る。こうした方法は、前記接触若しくは前記投与が静脈内、筋肉内、ボーラス、腹腔内、皮下、呼吸、吸入、鼻、膣、直腸、頬側、舌下、鼻内、皮下および経皮から選択される最低一様式による場合をさらに包含し得る。こうした方法は、前記(a)の接触若しくは投与することの前、と同時に若しくはその後に、治療上有効な量のTNFアンタゴニスト、抗リウマチ薬、筋弛緩薬、麻薬、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、鎮痛薬、麻酔薬、鎮静薬、局所麻酔薬、神経筋遮断薬、抗菌薬、抗乾癬薬、コルチコステロイド、蛋白同化ステロイド、IL−23p40薬、ミネラル、栄養薬、甲状腺薬、ビタミン、カルシウム関連ホルモン、止瀉薬、鎮咳薬、制吐薬、抗潰瘍薬、緩下薬、抗凝固薬、エリスロポエチン、フィルグラスチム、サルモグラスチム、免疫化、免疫グロブリン、免疫抑制薬、成長ホルモン、ホルモン補充薬、エストロゲン受容体調節物質、散瞳薬、毛様体筋麻痺薬、アルキル化薬、代謝拮抗薬、有糸***阻害薬、放射性医薬品、抗うつ薬、抗躁薬、抗精神病薬、抗不安薬、催眠薬、交感神経興奮薬、興奮薬、ドネペジル、タクリン、喘息薬、βアゴニスト、吸入ステロイド、ロイコトリエン阻害薬、メチルキサンチン、クロモリン、エピネフリン若しくはアナログ、ドルナーゼα、サイトカインおよびサイト
カインアンタゴニストの最低1種から選択される最低1種の化合物若しくはタンパク質を含んでなる最低1種の組成物を投与することをさらに含み得る。
本発明はまた、最低1種のIL−23p40ヒトIg由来タンパク質を含んでなる最低1個の医療機器も提供し、前記機器は、静脈内、筋肉内、ボーラス、腹腔内、皮下、呼吸、吸入、鼻、膣、直腸、頬側、舌下、鼻内、皮下若しくは経皮から選択される最低一様式により前記最低1種のIL−23p40ヒトIg由来タンパク質を接触若しくは投与するのに適する。
本発明はまた、本発明の最低1種のヒトIg由来タンパク質フラグメントを含んでなる可変領域の最低一部分を含んでなる最低1種のヒト免疫グロブリンL鎖IL−23p40タンパク質も提供する。
本発明はまた、最低1種のIL−23p40ヒトIg由来タンパク質フラグメントを含んでなる可変領域の最低一部分を含んでなる最低1種のヒト免疫グロブリンH鎖若しくはその部分も提供する。
本発明はまた、IL−23p40ヒトIg由来タンパク質と同一のエピトープすなわち抗原性領域を結合する最低1種のヒトIg由来タンパク質も包含する。
本発明はまた、水性希釈剤中に最低1種のIL−23p40ヒトIg由来タンパク質、および滅菌水、滅菌緩衝水から選択される最低1種、またはフェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−クレゾール、クロロクレゾール、ベンジルアルコール、アルキルパラベン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、デヒドロ酢酸ナトリウムおよびチメロサール若しくはそれらの混合物よりなる群から選択される最低1種の保存剤を含んでなり、場合によってはIL−23p40ヒトIg由来タンパク質の濃度が約0.1mg/mlないし約100mg/mlであり、最低1種の等張剤若しくは最低1種の生理学的に許容できる緩衝剤をさらに含んでなる最低1種の製剤も包含する。
本発明はまた、第一の容器中に凍結乾燥した形態の最低1種のIL−23p40ヒトIg由来タンパク質、および水性希釈剤中の滅菌水、滅菌緩衝水の最低1種、またはフェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−クレゾール、クロロクレゾール、ベンジルアルコール、アルキルパラベン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、デヒドロ酢酸ナトリウムおよびチメロサール若しくはそれらの混合物よりなる群から選択される最低1種の保存剤を含んでなり、場合によってはさらにIL−23p40ヒトIg由来タンパク質の濃度が約0.1mg/mlないし約500mg/mlの濃度に再構成され、1種の等張剤をさらに含んでなるかあるいは1種の生理学的に許容できる緩衝剤をさらに含んでなる任意の第二の容器を含んでなる最低1種の製剤も包含する。
本発明はさらに、本発明の製剤をそれの必要な患者に投与することを含んでなる、最低1種のIL−23p40に媒介される状態の最低一処置方法を提供する。
本発明はまた、包装資材、および本発明の最低1種のIL−23p40ヒトIg由来タンパク質の溶液若しくは凍結乾燥した形態を含んでなる容器を含んでなるヒトの製薬学的使用のための最低1種の製品も提供し、場合によってはさらに、前記容器は複数回使用投与(multi−use administration)のための栓を有するガラス若しくはプラスチック製容器であり、場合によってはさらに、前記容器はブリスターパックであり、穿刺されることが可能でありかつ静脈内、筋肉内、ボーラス、腹腔内、皮下、呼吸、吸入、鼻、膣、直腸、頬側、舌下、鼻内、皮下若しくは経皮投与に使用され;前記容器は静脈内、筋肉内、ボーラス、腹腔内、皮下、呼吸、吸入、鼻、膣、直腸、頬側、舌下
、鼻内、皮下若しくは経皮送達装置若しくは系の一成分であり;前記容器は静脈内、筋肉内、ボーラス、腹腔内、皮下、呼吸、吸入、鼻、膣、直腸、頬側、舌下、鼻内、皮下若しくは経皮のための注入器若しくはペン型注入器装置若しくは系の一成分である。
本発明はさらに、生理的食塩水若しくは塩を含有する最低1種の緩衝剤に最低1種のIL−23p40ヒトIg由来タンパク質を混合することを含んでなる、本発明の最低1種のIL−23p40ヒトIg由来タンパク質の製剤の最低一製造方法を提供する。
本発明はまた、ヒトIg由来タンパク質を回収可能な量で発現することが可能な宿主細胞、トランスジェニック動物、トランスジェニック植物若しくは植物細胞を提供することを含んでなる、本発明の最低1種のIL−23p40ヒトIg由来タンパク質の最低一製造方法を提供し、場合によってはさらに前記宿主細胞は哺乳動物細胞、植物細胞若しくは酵母細胞であり;前記トランスジェニック動物は哺乳動物であり;前記トランスジェニック哺乳動物はヤギ、乳牛、ヒツジ、ウマおよびヒト以外の霊長類から選択される。
本発明はさらに、本発明の最低1種のヒトIg由来タンパク質を発現する最低1種のトランスジェニック動物若しくは植物を提供する。
本発明はさらに、本発明の方法により製造される最低1種のIL−23p40ヒトIg由来タンパク質を提供する。
本発明はさらに、(a)最低1種のIL−23p40ヒトIg由来タンパク質を含んでなる有効量の組成物若しくは製薬学的組成物をこうした調節、処置若しくは治療の必要な細胞、組織、器官、動物若しくは患者に投与すること;ならびに、上の(a)での前記投与の前、同時におよび/若しくは後に、免疫治療薬、TNFアンタゴニスト、抗リウマチ薬、筋弛緩薬、麻薬、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、鎮痛薬、麻酔薬、鎮静薬、局所麻酔薬、神経筋遮断薬、抗菌薬、抗乾癬薬、コルチコステロイド、蛋白同化ステロイド、神経薬、ミネラル、栄養薬、甲状腺薬、ビタミン、カルシウム関連ホルモン、止瀉薬、鎮咳薬、制吐薬、抗潰瘍薬、緩下薬、抗凝固薬、エリスロポエチン、フィルグラスチム、サルモグラスチム、免疫薬、免疫グロブリン、免疫抑制薬、成長ホルモン、ホルモン補充薬、エストロゲン受容体調節物質、散瞳薬、毛様体筋麻痺薬、アルキル化薬、代謝拮抗薬、有糸***阻害薬、放射性医薬品、抗うつ薬、抗躁薬、抗精神病薬、抗不安薬、催眠薬、交感神経興奮薬、興奮薬、ドネペジル、タクリン、喘息薬、βアゴニスト、吸入ステロイド、ロイコトリエン阻害薬、メチルキサンチン、クロモリン、エピネフリン若しくはアナログ、ドルナーゼα、またはサイトカインおよびサイトカインアンタゴニストの最低1種から選択される最低1種をさらに投与すること、の最低1つを含んでなる、最低1種のIL−23p40に媒介される障害の最低一処置方法を提供する。
本発明はさらに、本明細書に記述されるいかなる発明も提供し、そして、本明細書に提供されるいずれかの特定の記述、態様若しくは実施例に制限されない。
[詳細な記述]
本発明は、IL−23のp40サブユニットに特異的でありかつ好ましくはIL−12のp40サブユニットに結合しない免疫グロブリン(Ig)由来タンパク質を提供する。IL−23のp40サブユニットに結合することによりIL−23のその受容体(限定されるものでないがIL−23受容体および/若しくはIL−12β1受容体を挙げることができる)の最低1種への結合を阻害する抗体および受容体融合タンパク質を包含するこうしたIg由来タンパク質。好ましくは、こうした抗IL−23p40 Ig由来タンパク質は、限定されるものではないがIL−12β1受容体および/若しくはIL−12β2受容体を挙げることができるIL−12の受容体の1種若しくはそれ以上に結合せずかつ/またはIL−12のそれらへの結合を阻害する。本発明はさらに、こうした抗IL−
23p40 Ig由来タンパク質の組成物、製剤、方法、装置、ならびに治療および診断用途を包含する用途を提供する。
本発明はまた、IL−23関連の活性を選択的に阻害しかつIL−12のその受容体(限定されるものでないがIL−12β1受容体若しくはIL−12β2受容体を挙げることができる)の1種若しくはそれ以上への結合により媒介されるIL−12特異的活性を場合によってはさらに阻害しない、Ig由来タンパク質も提供する。
本発明はさらに、IL−23の受容体の1種若しくはそれ以上へのIL−23の結合を阻害することにより最低1種のIL−23関連の状態を治療するのに適し、そして、場合によってはIL−12の受容体の1種若しくはそれ以上へのIL−12の結合を阻害しない、Ig由来タンパク質を提供する。
本発明はまた、限定されるものでないがマクロファージ、小膠細胞、メサンギウム食細胞、滑膜A細胞、幹細胞前駆細胞、ランゲルハンス細胞、クッパー細胞、樹状細胞、B細胞などを挙げることができる抗原提示細胞(APC)中でのIL−23活性を阻害するIg由来タンパク質も提供する。こうしたAPCは、限定されるものでないが皮膚、表皮、肝、脾、脳、脊髄、胸腺、骨髄、関節滑液、腎、血液などを挙げることができる多様な組織に存在し得る。こうしたAPCはまた血液脳関門の外側若しくは内側に制限され得る。
本発明は、単離された、組換えのおよび/若しくは合成のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント、ならびに最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質をコードする最低1種のポリヌクレオチドを含んでなる組成物およびコードする核酸分子を提供する。本発明のこうしたIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントは、特定の完全長のIg由来タンパク質配列、それらのドメイン、フラグメントおよび指定されるバリアント、ならびに、治療的組成物、方法および装置を包含する前記核酸およびIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの作成および使用方法を含んでなる。
本明細書で使用されるところの「抗IL−23p40 Ig由来タンパク質」、「抗IL−23p40 Ig由来タンパク質部分」、「抗IL−23p40 Ig由来タンパク質フラグメント」、「抗IL−23p40 Ig由来タンパク質バリアント」「IL−23p40 Ig由来タンパク質」、「IL−23p40 Ig由来タンパク質部分」若しくは「IL−23p40 Ig由来タンパク質フラグメント」および/または「IL−23p40 Ig由来タンパク質バリアント」などは、in vitro、in situおよび/若しくは好ましくはin vivoでIL−23p40タンパク質の活性、結合またはIL−23p40タンパク質受容体の活性若しくは結合を減少、遮断、阻害、阻止若しくは妨害する。本明細書で使用されるところの「IL−12p40」はIL−23のp40サブユニット、ならびに当該技術分野で既知のところの活性の部分、フラグメント、アイソフォーム、スプライスバリアントなどを指す。
例えば、本発明の適するIL−23p40 Ig由来タンパク質、指定される部分若しくはバリアントは、最低1種のIL−23p40タンパク質若しくは受容体を結合し得、そして抗IL−23p40 Ig由来タンパク質、それらの抗原結合フラグメント、およびIL−23p40に特異的に結合するそれらの指定される部分、バリアント若しくはドメインを包含する。適するIL−23p40 Ig由来タンパク質、指定される部分若しくはバリアントはまた、例えば本明細書に記述されるか若しくは当該技術分野で既知のところの、IL−23p40タンパク質のRNA、DNA若しくはタンパク質合成、IL−23p40タンパク質の放出、IL−23p40タンパク質若しくは受容体のシグナル伝達、膜IL−23p40タンパク質の切断、IL−23関連の活性、IL−23p40タ
ンパク質の産生および/若しくは合成を減少、遮断、阻止、妨害、予防かつ/若しくは阻害し得る。
本発明の方法および組成物で有用な抗IL−23p40 Ig由来タンパク質(抗IL−23p40 Ig由来タンパク質ともまた命名される)は、IL−23p40タンパク質への高親和性結合、および場合によってはかつ好ましくは低い毒性を有することを特徴とする。とりわけ、可変領域、定常領域および枠組みのような個々の成分が個別にかつ/若しくは集合的に場合によってはかつ好ましくは低い免疫原性を有する、本発明のIg由来タンパク質、指定されるフラグメント若しくはバリアントは、本発明で有用である。本発明で使用し得るIg由来タンパク質は、場合によっては、症状の良好ないし優れた軽減および低毒性を伴い長期間患者を治療するそれらの能力を特徴とする。低免疫原性および/若しくは高親和性、ならびに他の適する特性が、達成される治療結果に寄与しうる。「低免疫原性」は、治療された患者の約75%未満、若しくは好ましくは約50%未満で有意のHAHA、HACA若しくはHAMA応答を生じさせること、および/または治療された患者で低力価を生じさせること(約300未満、好ましくは約100未満が二重抗原エンザイムイムノアッセイで測定される)(Elliotら、Lancet 344:1125−1127(1994))(上の参考文献のそれぞれはそっくりそのまま引用することにより本明細書に組込まれる)と本明細書で定義する。
利用性
本発明の単離された核酸は、最低1種のIL−23p40の状態を調節、治療、軽減、その発生を予防するのに役立つ、若しくはその症状を低減させることを細胞、組織、器官若しくは動物(哺乳動物およびヒトを包含する)中で遂げるのに使用し得る最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質、そのフラグメント若しくは指定されたバリアントの製造に使用し得る。
こうした方法は、症状、効果若しくは機構のこうした調節、処置、軽減、予防若しくは低減の必要な細胞、組織、器官、動物若しくは患者に、最低1種の抗IL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを含んでなる組成物若しくは製薬学的組成物の有効量を投与することを含み得る。有効量は、本明細書に記述されるか若しくは関連技術で既知であるところの既知の方法を使用してなされかつ決定されるとおり、単一若しくは複数投与あたり約0.001ないし500mg/kgの、または単一若しくは複数投与あたり0.01〜5000μg/mlの血清濃度の血清濃度、あるいはその中のいずれかの有効な範囲若しくは値を達成するための量を含み得る。
引例
本明細書で引用される全部の刊行物若しくは特許は、それらが本発明の時点の従来技術を示すようにかつ/若しくは本発明の記述および使用可能性を提供するため、従ってとりわけ明示されようとされなかろうと、そっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる。刊行物は、あらゆる学術的若しくは特許の刊行物、または全部の録音・録画、電子若しくは印刷形式を包含するいずれかの媒体形式で入手可能ないかなる他の情報も指す。以下の参考文献はそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる:Ausubelら編、Current Protocols in Molecular
Biology、John Wiley & Sons,Inc.、ニューヨーク州ニューヨーク(1987−2003);Sambrookら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual、第2版、ニューヨーク州コールドスプリングハーバー(1989);HarlowとLane、Ig derived proteins,a Laboratory Manual、ニューヨーク州コールドスプリングハーバー(1989);Colliganら編、Current Protocols in Immunology、John Wiley & Sons,Inc.、ニューヨーク(1994−2003);Colliganら、Current Protocols in Protein Science、John Wiley & S
ons、ニューヨーク州ニューヨーク(1997−2003)。
本発明のIg由来タンパク質
「Ig由来タンパク質」という用語は、Ig由来タンパク質模倣物を包含するか、あるいは一本鎖Ig由来タンパク質およびそれらのフラグメントを包含する抗体またはその指定されるフラグメント若しくは部分の構造および/若しくは機能を模倣するIg由来タンパク質の部分を含んでなる、Ig由来タンパク質、それらの消化フラグメント、指定される部分およびバリアントを包含することを意図しており、また、治療的タンパク質、抗体、ならびにそれらの消化フラグメント、指定される部分およびバリアントに対する模倣物を含有するタンパク質を包含することもまた意図しており、ここで、該タンパク質は、Ig由来タンパク質、部分若しくはバリアントが由来する抗体の最低1個の相補性決定領域(CDR)を場合によっては置き換える最低1個の機能的IL−23p40タンパク質のリガンド結合領域(LBR)を含んでなる。こうしたIL−23p40 IgG由来タンパク質、指定される部分若しくはバリアントは、IL−23p40タンパク質の抗体若しくは受容体若しくはリガンドタンパク質、またはフラグメント若しくはアナログのような最低1種のIL−23p40タンパク質アンタゴニストの構造および/若しくは機能を模倣するものを包含する。機能的フラグメントは、ヒトIL−23p40タンパク質若しくはそれらのフラグメントに結合する抗原結合フラグメントを包含する。例えば、ヒトIL−23p40タンパク質に結合することが可能なIg由来タンパク質フラグメント、または限定されるものでないがFab(例えばパパイン消化による)、Fab’(例えばペプシン消化および部分的還元による)ならびにF(ab’)(例えばペプシン消化による)、fabc(例えばプラスミン消化による)、pFc’(例えばペプシン若しくはプラスミン消化による)、Fd(例えばペプシン消化、部分的還元および再凝集による)、Fv若しくはscFv(例えば分子生物学技術による)フラグメントを挙げることができるそれらのフラグメントが本発明により包含される(例えばColligan、Immunology、上記を参照されたい)。
こうしたフラグメントは、当該技術分野で既知かつ/若しくは本明細書に記述されるところの酵素的切断、合成若しくは組換え技術により製造し得る。Ig由来タンパク質は、1個若しくはそれ以上の終止コドンが天然の終止部位の上流に導入されたIg由来タンパク質遺伝子を使用して多様な切断型でもまた製造し得る。例えば、F(ab’)H鎖部分をコードするキメラ遺伝子は、CHドメインおよび/若しくはH鎖のヒンジ領域をコードするDNA配列を包含するように設計し得る。Ig由来タンパク質の多様な部分を慣習的技術により一緒に化学的に結合し得るか、若しくは遺伝子工学技術を使用して連続した一タンパク質として製造し得る。例えば、ヒトIg由来タンパク質鎖の可変および定常領域をコードする核酸を発現させて連続した一タンパク質を製造し得る。例えば、断片化についてColligan、Immunology、上記、第2.8および2.10節、ならびに一本鎖Ig由来タンパク質に関してLadnerら、米国特許第4,946,778号明細書およびBird,R.E.ら、Science、242:423−426(1988)(それらの刊行物のそれぞれはそっくりそのまま引用することにより本明細書に組込まれる)を参照されたい。
本明細書で使用されるところの「ヒトIg由来タンパク質」という用語は、該タンパク質の実質的にすべての部分(例えばCDR、LBR、枠組み、C、Cドメイン(例えばCH、CH、CH)、ヒンジ、(V、V))が、小さな配列の変化若しくは変動のみを伴い実質的に非免疫原性であるIg由来タンパク質を指す。こうした変化若しくは変動は、場合によってはかつ好ましくは未改変のヒトIg由来タンパク質に関してヒトにおける免疫原性を保持若しくは低下させる。従って、ヒトIg由来タンパク質はキメラ若しくはヒト化Igと異なる。ヒトIg由来タンパク質を、機能的に再配列されたヒト免疫グロブリン(例えばH鎖および/若しくはL鎖)遺伝子を発現することが可能であるヒト以外の動物または原核生物若しくは真核生物細胞により産生し得ることが指摘されて
いる。さらに、ヒトIg由来タンパク質が一本鎖Ig由来タンパク質である場合、それは天然のヒトIg由来タンパク質中で見出されないリンカーペプチドを含み得る。例えば、FvはH鎖の可変領域およびL鎖の可変領域を接続する2ないし約8個のグリシン若しくは他のアミノ酸残基のようなリンカーペプチドを含み得る。こうしたリンカーペプチドはヒト起源のものであるとみなされる。最低1種のIL−23p40タンパク質リガンド若しくはその受容体を含んでなるIL−23p40 Ig由来タンパク質は、単離されたおよび/若しくはIL−23p40タンパク質またはそれらの一部分(合成ペプチドのような合成分子を包含する)のような適切なリガンドに対し設計し得る。こうしたIL−23p40 Ig由来タンパク質の製造は、最低1種のIL−23p40タンパク質若しくはその部分のリガンド結合領域若しくは配列を同定かつ特徴づけるための既知技術を使用して実施する。
p40サブユニットに特異的であるヒトIg由来タンパク質は、単離されたIL−23タンパク質若しくはその一部分(合成ペプチドのような合成分子を包含する)のような適切な免疫原性の抗原に対し生じさせ得る。免疫原性の抗原の製造およびモノクローナルIg由来タンパク質の製造はいずれかの適する技術を使用して実施し得る。多様な方法が記述されており(例えばKohlerら、Nature、256:495−497(1975)およびEur.J.Immunol.6:511−519(1976);Milsteinら、Nature、266:550−552(1977);Koprowskiら、米国特許第4,172,124号明細書;Harlow,E.とD.Lane、1988、Ig derived proteins:A Laboratory Manual、(Cold Spring Harbor Laboratory:ニューヨーク州コールドスプリングハーバー);Current Protocols in Molecular Biology、Vol.2(例えば補遺27、’94年夏)、Ausubel,F.M.ら編(John Wiley & Sons:ニューヨーク州ニューヨーク)、第11章(1991−2003)(それらのそれぞれはそっくりそのまま引用することにより本明細書に組込まれる)を参照されたい)。一般に、適する不死細胞株(例えば、限定されるものでないがSp2/0、Sp2/0−AG14、NSO、NS1、NS2、AE−1、L.5、>243、P3X63Ag8.653、Sp2 SA3、Sp2
MAI、Sp2 SS1、Sp2 SA5を挙げることができる骨髄腫細胞株、U937、MLA 144、ACT IV、MOLT4、DA−1、JURKAT、WEHI、K−562、COS、RAJI、NIH 3T3、HL−60、MLA 144、NAMAIWA、NEURO 2Aなど、若しくはヘテロミエローマ、それらの融合生成物、またはそれら由来のいかなる細胞若しくは融合細胞、あるいは当該技術分野で既知のところのいずれかの他の適する細胞株、例えばwww.atcc.org、www.lifetech.comなど(それらのそれぞれはそっくりそのまま引用することにより本明細書に組込まれる)を参照されたい)を、限定されるものでないが単離若しくはクローン化した脾細胞、あるいは、内因性の若しくは異種のいずれかの核酸として、組換え若しくは内因性のウイルス、細菌、藻類、原核生物、両生類、昆虫、は虫類、魚類、哺乳動物、げっ歯類、ウマ、ヒツジ(ovine)、ヤギ、ヒツジ(sheep)、霊長類、真核生物のゲノムDNA、cDNA、rDNA、ミトコンドリアDNA若しくはRNA、葉緑体DNA若しくはRNA、hnRNA、mRNA、tRNA、一本鎖、二本鎖若しくは三本鎖、ハイブリダイズした、など、またはそれらのいずれかの組合せとして、H若しくはL鎖の定常若しくは可変または枠組みまたはCDR配列を発現するいずれかの他の細胞を挙げることができるIg由来タンパク質産生細胞と融合することにより、ハイブリドーマを製造する。例えば、Ausubel、上記、およびColligan、Immunology、上記、第2章(それぞれそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
Ig由来タンパク質産生細胞は、目的の抗原で免疫したヒト若しくは他の適する動物の
末梢血または好ましくは脾若しくはリンパ節から得ることができる。いずれかの他の適する宿主細胞もまた、本発明のIg由来タンパク質、その指定されるフラグメント若しくはバリアントをコードする異種若しくは内因性の核酸を発現するのに使用し得る。融合した細胞(ハイブリドーマ)若しくは組換え細胞を、選択的培養条件若しくは他の適する既知の方法を使用して単離し得、そして限界希釈若しくは細胞分離または他の既知の方法によりクローン化し得る。所望の特異性をもつIg由来タンパク質を産生する細胞を、適するアッセイ(例えばELISA)により選択し得る。
当該技術分野で既知かつ/若しくは本明細書に記述されるところの、限定されるものでないが、ペプチド若しくはタンパク質ライブラリー(例えば限定されるものでないがバクテリオファージ、リボソーム、オリゴヌクレオチド、RNA、cDNAなどのディスプレイライブラリー;例えばCambridge antibody Technologies、英国ケンブリッジシャー;MorphoSys、ドイツ・マルチンスライト/プラネグ;Biovation、英国スコットランド・アバディーン;BioInvent、スウェーデン・ルンド;Dyax Corp.、Enzon、Affymax/Biosite;Xoma、カリフォルニア州バークレー;Ixsysから入手可能のところの。例えば欧州特許第EP 368,684号明細書、第PCT/GB91/01134号明細書;第PCT/GB92/01755号明細書;第PCT/GB92/002240号明細書;第PCT/GB92/00883号明細書;第PCT/GB93/00605号明細書;米国特許第08/350260号明細書(5/12/94);第PCT/GB94/01422号明細書;第PCT/GB94/02662号明細書;第PCT/GB97/01835号明細書;(CAT/MRC);第WO90/14443号明細書;第WO90/14424号明細書;第WO90/14430号明細書;第PCT/US94/1234号明細書;第WO92/18619号明細書;第WO96/07754号明細書;(Scripps);第WO96/13583号明細書、第WO97/08320号明細書(MorphoSys);第WO95/16027号明細書(BioInvent);第WO88/06630号明細書;第WO90/3809号明細書(Dyax);米国特許第4,704,692号明細書(Enzon);第PCT/US91/02989号明細書(Affymax);第WO89/06283号明細書;欧州特許第EP 371
998号明細書;欧州特許第EP 550 400号明細書;(Xoma);欧州特許第EP 229 046号明細書;第PCT/US91/07149号明細書(Ixsys)を参照されたい;または、確率的に生成させたペプチド若しくはタンパク質−米国特許第5723323号、同第5763192号、同第5814476号、同第5817483号、同第5824514号、同第5976862号明細書、第WO 86/05803号明細書、欧州特許第EP 590 689号明細書(Ixsys、現在Applied Molecular Evolution(AME)、それぞれそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)から組換え抗体を選択する、あるいは、ヒト抗体のレパートリーを産生することが可能であるトランスジェニック動物(例えばSCIDマウス、Nguyenら、Microbiol.Immunol.41:901−907(1997);Sandhuら、Crit.Rev.Biotechnol.16:95−118(1996);Erenら、Immunol.93:154−161(1998)(それぞれそっくりそのまま引用することにより組み込まれる)ならびに関連する特許および出願)の免疫化に頼る方法を挙げることができる、必須の特異性の抗体の他の適する製造若しくは単離方法を使用し得る。こうした技術は、限定されるものでないが、リボソームディスプレイ(Hanesら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、94:4937−4942(1997年5月);Hanesら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、95:14130−14135(1998年11月));単一細胞抗体産生技術(例えば選択されたリンパ球抗体法(selected lymphocyte antibody method)(「SLAM」)(米国特許第5,627,052号明細書、Wenら、J.Immunol.17:887−892(1987
);Babcookら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 93:7843−7848(1996));ゲル微小液滴およびフローサイトメトリー(Powellら、Biotechnol.8:333−337(1990);One Cell Systems、マサチューセッツ州ケンブリッジ;Grayら、J.Imm.Meth.182:155−163(1995);Kennyら、Bio/Technol.13:787−790(1995));B細胞選択(Steenbakkersら、Molec.Biol.Reports 19:125−134(1994);Jonakら、Progress Biotech、Vol.5、In Vitro Immunization in Hybridoma Technology、Borrenbaeck編、Elsevier Science Publishers B.V.、オランダ・アムステルダム(1988))(それらのそれぞれはそっくりそのまま引用することにより本明細書に組込まれる)を挙げることができる。
ヒト以外のIg由来タンパク質のヒト化方法もまた使用し得、そして当該技術分野で公知である。一般に、ヒト化抗体はヒト以外である供給源から1個若しくはそれ以上のアミノ酸残基をそれに導入させている。これらのヒト以外のアミノ酸残基はしばしば「輸入」残基と称され、典型的には「輸入」可変ドメインから取られる。ヒト化は、本質的に、Winterらの方法(Jonesら、Nature 321:522(1986);Riechmannら、Nature 332:323(1988);Verhoeyenら、Science 239:1534(1988)(それらのそれぞれはそっくりそのまま引用することにより本明細書に組込まれる))の方法に従って、げっ歯類CDR若しくはCDR配列をヒト抗体の対応する配列の代わりに使用することにより実施し得る。従って、こうした「ヒト化」Ig由来タンパク質は、実質的に無傷未満のヒト可変ドメインがヒト以外の種からの対応する配列により置換されているキメラIg由来タンパク質(Cabillyら、上記)である。実務において、ヒト化Ig由来タンパク質は、典型的には、いくつかのCDR残基およびおそらくいくつかのFR残基がげっ歯類Ig由来タンパク質中の類似の部位からの残基により置換されているヒトIg由来タンパク質である。
ヒト化Ig由来タンパク質の作成において使用されるべきLおよびH鎖双方のヒト可変ドメインの選択を使用して抗原性を低下させ得る。いわゆる「最良適合(best−fit)」法により、げっ歯類抗体の可変ドメインの配列を既知のヒト可変ドメイン配列のライブラリー全体に対しスクリーニングする。げっ歯類の配列に最も近いヒト配列をその後、ヒト化抗体のヒト枠組み(FR)として許容する(Simsら、J.Immunol.151:2296(1993);ChothiaとLesk、J.Mol.Biol.196:901(1987)(それらのそれぞれはそっくりそのまま引用することにより本明細書に組込まれる))。別の方法はL若しくはH鎖の特定の一サブグループの全部のヒトIg由来タンパク質のコンセンサス配列由来の特定の一枠組みを使用する。同一の枠組みを数種の異なるヒト化Ig由来タンパク質に使用し得る(Carterら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.89:4285(1992);Prestaら、J.Immunol.151:2623(1993)(それらのそれぞれはそっくりそのまま引用することにより本明細書に組込まれる))。
Ig由来タンパク質はまた、場合によっては、抗原に対する高親和性および他の好都合な生物学的特性の保持を伴ってもヒト化し得る。この最終目標を達成するため、好ましい一方法により、親およびヒト化配列の三次元モデルを使用する親配列および多様な概念的ヒト化生成物の一分析方法によりヒト化Ig由来タンパク質を製造し得る。三次元の免疫グロブリンモデルは一般的に入手可能であり、そして当業者に馴染みがある。選択された候補免疫グロブリン配列の可能な三次元コンホメーション構造を具体的に説明しかつ表示させるコンピュータプログラムが利用可能である。これらの表示の検査は、候補免疫グロブリン配列の機能における残基のありそうな役割の解析、すなわちその抗原を結合する候
補免疫グロブリンの能力に影響する残基の解析を可能にする。こうして、標的抗原(1種若しくは複数)に対する増大された親和性のような所望の抗体の特徴が達成されるように、コンセンサスおよび輸入配列からFR残基を選択しかつ組合せ得る。一般には、CDR残基が、抗原結合への影響に直接かつ最も大きく関与している。
ヒト化モノクローナルIg由来タンパク質はハイブリドーマ法により作成し得る。ヒトモノクローナルIg由来タンパク質の製造のためのヒト骨髄腫およびマウス−ヒトヘテロミエローマ細胞株は、例えばKozbor、J.Immunol.133:3001(1984);Brodeurら、Monoclonal Antibody Production Techniques and Applications、pp.51−63(Marcel Dekker,Inc.、ニューヨーク、1987);およびBoernerら、J.Immunol.147:86(1991)(それらのそれぞれはそっくりそのまま引用することにより本明細書に組込まれる)により記述されている。
あるいは、ファージディスプレイ技術および上に提示されるところのを使用して、ヒトIg由来タンパク質および抗体フラグメントを未免疫ドナーからの免疫グロブリン可変(V)ドメイン遺伝子レパートリーからin vitroで製造し得る。本技術の制限しない一例によれば、抗体のVドメイン遺伝子を、M13若しくはfdのような繊維状バクテリオファージの主要(major)若しくは少量(minor)いずれかのコートタンパク質遺伝子にインフレームでクローン化し、そしてファージ粒子の表面上に機能的抗体フラグメントとして表示させる。該繊維状粒子はファージゲノムの一本鎖DNAのコピーを含有するため、抗体の機能的特性に基づく選択はまたそれらの特性を表す抗体をコードする遺伝子の選択ももたらす。従って、該ファージはB細胞の特性のいくつかを模倣する。ファージディスプレイは多様な形式で実施し得;それらの総説については、例えばJohnsonら、Current Opinion in Structual Biology 3:564(1993)(それらのそれぞれはそっくりそのまま引用することにより本明細書に組込まれる)を参照されたい。V遺伝子セグメントのいくつかの供給源をファージディスプレイに使用し得る。Clacksonら、Nature 352:624(1991)は、免疫したマウスの脾由来のV遺伝子の小型のランダムコンビナトリアルライブラリーからの多彩な抗オキサゾロンIg由来タンパク質を単離した。未免疫ヒトドナーからのV遺伝子のレパートリーを構築し得、そして、多彩な抗原(自己抗原を包含する)に対するIg由来タンパク質を、Marksら、J.Mol.Biol.222:581(1991)若しくはGriffithら、EMBO J.12:725(1993)(それらのそれぞれはそっくりそのまま引用することにより本明細書に組込まれる)により記述される技術に本質的に従って単離し得る。
天然の免疫応答において、抗体遺伝子は高率で突然変異を蓄積する(体細胞超変異)。導入される変化のいくつかはより高い親和性を付与することができ、また、高親和性の表面免疫グロブリンを表示するB細胞が、その後の抗原攻撃の間に優先的に複製かつ分化される。この天然の過程は「鎖シャッフリング(chain shuffling)」として知られる技術(Marksら、Bio/Technol.10:779(1992))を使用することにより模倣し得る。この方法において、ファージディスプレイにより得られる「初代」ヒトIg由来タンパク質の親和性は、HおよびL鎖V領域遺伝子を、未免疫ドナーから得たVドメイン遺伝子の天然に存在するバリアントのレパートリー(レパートリー)で連続して置き換えることにより改善し得る。この技術は、nM範囲の親和性をもつIg由来タンパク質および抗体フラグメントの製造を可能にする。非常に大きなファージ抗体レパートリーの作成戦略はWaterhouseら、Nucl.Acids Res.21:2265(1993)により記述されている。遺伝子シャッフリングもまた、ヒト抗体が出発げっ歯類抗体に類似の親和性および特異性を有する場合にげっ歯類Ig由来タンパク質からヒトIg由来タンパク質を導くのに使用し得る。「エピトープ刷り込み
」ともまた称される本方法により、ファージディスプレイ技術により得られるげっ歯類Ig由来タンパク質のH若しくはL鎖Vドメイン遺伝子をヒトVドメイン遺伝子のレパートリーで置き換えてげっ歯類−ヒトキメラを創製する。抗原での選択は機能的抗原結合部位を復帰させることが可能なヒト可変、すなわちパートナーの選択を支配する(刷り込む)エピトープの単離をもたらす。残存するげっ歯類Vドメインを置き換えるために該過程を反復する場合にヒト抗体が得られる(1993年4月1日公開の第PCT WO 93/06213号明細書を参照されたい)。CDRグラフト(CDR grafting)によるげっ歯類Ig由来タンパク質の伝統的なヒト化と異なり、本技術は、げっ歯類起源の枠組み若しくはCDR残基を有しない完全のヒトのIg由来タンパク質を提供する。
最低2種の異なる抗原に対する結合特異性を有するモノクローナルの好ましくはヒト若しくはヒト化Ig由来タンパク質である二特異性Ig由来タンパク質もまた使用し得る。この場合に、結合特異性の一方は最低1種のIL−23p40タンパク質に対し、他方のものはいずれかの他の抗原に対する。例えば、IL−23p40タンパク質および最低1種の神経向性因子、若しくは2種の異なる型のIL−23p40ポリペプチドを特異的に結合する二特異性Ig由来タンパク質は本発明の範囲内にある。
二特異性Ig由来タンパク質の作成方法は当該技術分野で既知である。伝統的に、二特異性Ig由来タンパク質の組換え製造は、2種のH鎖が異なる特異性を有する2種の免疫グロブリンH鎖−L鎖対の共発現に基づく(MilsteinとCuello、Nature 305:537(1983))。免疫グロブリンHおよびL鎖の任意組合せにより、これらのハイブリドーマ(クアドローマ)は10種の異なる抗体分子の潜在的混合物を生じ、それらのうち1種のみが正しい二特異性の構造を有する。正しい分子の精製(通常、アフィニティークロマトグラフィー段階によりなされる)はむしろ厄介であり、そして生成物の収量は低い。類似の手順が1993年5月13日公開の第WO 93/08829号明細書およびTrauneckerら、EMBO J.10:3655(1991)(そっくりそのまま引用することにより本明細書に組込まれる)に開示されている。
異なるかつより好ましいアプローチにより、所望の結合特異性をもつ抗体の可変ドメイン(抗体−抗原結合部位)を免疫グロブリンの定常ドメイン配列に融合する。該融合は、好ましくは、ヒンジの最低一部分、第二のH鎖定常領域(C.sub.H2)および第三のH鎖定常領域(C.sub.H3)を含んでなる免疫グロブリンH鎖定常ドメインとである。融合の最低1種中に存在するL鎖結合に必要な部位を含有する第一のH鎖定常領域(C.sub.H1)を有することが好ましい。免疫グロブリンH鎖融合および所望の場合は免疫グロブリンL鎖をコードするDNAを別個の発現ベクターに挿入し、そして適する宿主生物体にコトランスフェクトする。これは、構築で使用する等しくない比の3種のポリペプチド鎖が至適の収率を提供する態様で3種のポリペプチドフラグメントの相互の比率の調節の大きな柔軟性を提供する。しかしながら、等しい比率の最低2種のポリペプチド鎖の製造が高収率をもたらす場合、若しくは該比がとりわけ重要なものでない場合に、2種若しくは全3種のポリペプチド鎖のコーディング配列を1発現ベクターに挿入することが可能である。本アプローチの好ましい一態様において、二特異性Ig由来タンパク質は、一方のアーム中で第一の結合特異性を持つハイブリッド免疫グロブリンH鎖、および他方のアーム中でハイブリッド免疫グロブリンH鎖−L鎖対(第二の結合特異性を提供する)から構成される。この非対称構造は、不必要な免疫グロブリン鎖の組合せからの所望の二特異性化合物の分離を助長する。二特異性分子の半分のみでの免疫グロブリンL鎖の存在は容易な分離方法を提供するからである。二特異性Ig由来タンパク質の生成のさらなる詳細については、例えばSureshら、Methods in Enzymology 121:210(1986)を参照されたい。
ヘテロ複合物(heteroconjugate)のIg由来タンパク質もまた本発明
の範囲内にある。ヘテロ複合物のIg由来タンパク質は2個の共有結合されたIg由来タンパク質から構成される。こうしたIg由来タンパク質は、例えば不必要な細胞を免疫系の細胞の標的とすること(米国特許第4,676,980号明細書)、ならびにHIV感染症の処置のため(第WO 91/00360号;同第WO 92/00373号;および第EP 03089号明細書)に提案されている。ヘテロ複合物のIg由来タンパク質はいずれの便宜的架橋法を使用しても作成し得る。適する架橋剤は当該技術分野で公知でありかつ多数の架橋技術と一緒に米国特許第4,676,980号明細書に開示されている。
好ましい一態様において、本発明の最低1種の抗IL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントは、細胞株、混合細胞株、不死化細胞若しくは不死化細胞のクローン集団により産生される。不死化IL−23p40産生細胞は適する方法、例えば、ヒトIg由来タンパク質産生細胞およびヘテロミエローマの融合、若しくはエプスタイン−バーウイルスへの感染を介する活性化ヒトB細胞の不死化を使用して製造し得る(Niedbalaら、Hybridoma、17(3):299−304(1998);Zanellaら、J Immunol Methods、156(2):205−215(1992);Gustafssonら、Hum Ig derived
proteins Hybridomas、2(1)26−32(1991))。好ましくは、ヒト抗ヒトIL−23p40タンパク質若しくはフラグメントまたは指定される部分若しくはバリアントは、本明細書に記述されかつ/若しくは当該技術分野で既知のとおり、ヒトIg由来タンパク質のレパートリーを生じることが可能なトランスジェニック動物(例えばマウス、ラット、ハムスター、ヒト以外の霊長類など)の免疫化により生成される。ヒト抗IL−23p40 Ig由来タンパク質を産生する細胞は、こうした動物から単離し得、そして、本明細書に記述される方法のような適する方法を使用して不死化し得る。
ヒト抗原に結合するヒトIg由来タンパク質のレパートリーを産生し得るトランスジェニックマウスは、既知の方法(限定されるものでないが、Lonbergらに交付された米国特許第5,770,428号、同第5,569,825号、同第5,545,806号、同第5,625,126号、同第5,625,825号、同第5,633,425号、同第5,661,016号および同第5,789,650号明細書;Jakobovitsら 第WO 98/50433号明細書、Jakobovitsら 第WO 98/24893号明細書、Lonbergら 第WO 98/24884号明細書、Lonbergら 第WO 97/13852号明細書、Lonbergら 第WO 94/25585号明細書、Kucherlapateら 第WO 96/34096号明細書、Kucherlapateら 第EP 0463 151 B1号明細書、Kucherlapateら 第EP 0710 719 A1号明細書、Suraniら 米国特許第5,545,807号明細書、Bruggemannら 第WO 90/04036号明細書、Bruggemannら、第EP 0438 474 B1号明細書、Lonbergら 第EP 0814 259 A2号明細書、Lonbergら 第GB 2 272 440 A号明細書、Lonbergら Nature 368:856−859(1994)、Taylorら、Int.Immunol.6(4)579−591(1994)、Greenら、Nature Genetics 7:13−21(1994)、Mendezら、Nature Genetics 15:146−156(1997)、Taylorら、Nucleic Acids Research 20(23):6287−6295(1992)、Tuaillonら、Proc Natl Acad Sci USA 90(8)3720−3724(1993)、Lonbergら、Int Rev Immunol 13(1):65−93(1995)およびFishwaldら、Nat Biotechnol 14(7):845−851(1996)(それぞれそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)を挙げること
ができる)により製造し得る。一般に、これらのマウスは、機能的に再配列されるか若しくは機能的再配列を受け得る最低1個のヒト免疫グロブリン遺伝子座からのDNAを含んでなる最低1個の導入遺伝子を含んでなる。こうしたマウスの内因性の免疫グロブリン遺伝子座は、内因性遺伝子によりコードされるIg由来タンパク質を産生する該動物の能力を排除するように破壊若しくは欠失させ得る。
本明細書で使用されるところの「機能的に再配列される」という用語は、V(D)J組換えを受けてそれにより免疫グロブリン鎖(例えばH鎖、L鎖)若しくはそれらのいずれかの部分をコードする免疫グロブリン遺伝子を生じさせる免疫グロブリン遺伝子座からのDNAのセグメントを指す。機能的に再配列された免疫グロブリン遺伝子は、例えばヌクレオチドシークェンシング、遺伝子セグメント間のコーディング接合部にアニーリングし得るプローブを使用するハイブリダイゼーション(例えばサザンブロッティング、ノーザンブロッティング)、若しくは遺伝子セグメント間のコーディング接合部にアニーリングし得るプライマーを用いる免疫グロブリン遺伝子の酵素的増幅(例えばポリメラーゼ連鎖反応)のような適する方法を使用して直接若しくは間接的に同定し得る。特定の一可変領域、若しくは特定の配列(例えば最低1個のCDR配列)を含んでなる可変領域を含んでなるIg由来タンパク質を細胞が産生するかどうかもまた、適する方法を使用して決定し得る。一例において、mRNAをIg由来タンパク質産生細胞(例えばハイブリドーマ若しくは組換え細胞または他の適する供給源)から単離し得、そしてIg由来タンパク質またはその指定される部分若しくはバリアントをコードするcDNAを製造するのに使用し得る。該cDNAをクローン化およびシークェンシングし得るか、または目的の可変領域の一部分(例えばCDR、コーディング接合部)に特異的にアニーリングする第一のプライマーおよび非可変領域配列(例えばC1、V)に特異的にアニーリングする第二のプライマーを使用して(例えばポリメラーゼ連鎖反応若しくは他の既知のかつ適する方法により)増幅し得る。
類似のタンパク質若しくはフラグメントへの特異的結合についてのIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントのスクリーニングは、ペプチドディスプレイライブラリーを使用して便宜的に達成し得る。この方法は、所望の機能若しくは構造を有する個々のメンバーについてのペプチドの大きな集合物のスクリーニングを伴う。ペプチドディスプレイライブラリーのIg由来タンパク質のスクリーニングは当該技術分野で公知である。表示されるペプチド配列は長さが3から5000若しくはそれ以上までのアミノ酸、頻繁には5から100アミノ酸長、そしてしばしば約8から25アミノ酸長までであり得る。ペプチドライブラリーを生成させるための直接的化学合成方法に加え、数種の組換えDNA法が記述されている。1つの型はバクテリオファージ若しくは細胞の表面上でのペプチド配列の表示を伴う。各バクテリオファージ若しくは細胞は特定の表示されるペプチド配列をコードするヌクレオチド配列を含有する。こうした方法はPCT特許公開第91/17271号、同第91/18980号、同第91/19818号および同第93/08278号明細書に記述されている。ペプチドのライブラリーを生成するための他の系は、in vitro化学合成および組換え法双方の局面を有する。PCT特許公開第92/05258号、同第92/14843号および同第96/19256号明細書を参照されたい。米国特許第5,658,754号;および同第5,643,768号明細書もまた参照されたい。ペプチドディスプレイライブラリー、ベクター、およびスクリーニングキットは、Invitrogen(カリフォルニア州カールスバード)およびCambridge Ig derived protein Technologies(英国ケンブリッジシャー)のような供給元から商業的に入手可能である。例えば、Enzonに譲渡された米国特許第4704692号、同第4939666号、同第4946778号、同第5260203号、同第5455030号、同第5518889号、同第5534621号、同第5656730号、同第5763733号、同第5767260号、同第5856456号明細書;Dyaxに譲渡された同第5223409号、同第540
3484号、同第5571698号、同第5837500号明細書、Affymaxに譲渡された同第5427908号、同第5580717号明細書;Cambridge Ig derived protein Technologiesに譲渡された同第5885793号明細書;Genentechに譲渡された同第5750373号明細書、Xomaに譲渡された同第5618920号、同第5595898号、同第5576195号、同第5698435号、同第5693493号、同第5698417号明細書、Colligan、上記;Ausubel、上記;若しくはSambrook、上記(上の特許および刊行物のそれぞれはそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
本発明のIg由来タンパク質、指定される部分およびバリアントはまた、IL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントをそれらの乳中に産生するヤギ、ウシ、ウマ、ヒツジなどのようなトランスジェニック動物すなわち哺乳動物を提供するために、最低1種のこうしたIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントをコードする核酸を使用しても製造し得る。こうした動物は既知の方法を使用して提供し得る。例えば、限定されるものでないが米国特許第5,827,690号;同第5,849,992号;同第4,873,316号;同第5,849,992号;同第5,994,616号;同第5,565,362号;同第5,304,489号など(それらのそれぞれはそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
本発明のIg由来タンパク質、指定される部分およびバリアントは、付加的に、植物の一部若しくはそれから培養した細胞中でこうしたIg由来タンパク質、指定される部分若しくはバリアントを産生するトランスジェニック植物および培養植物細胞(限定されるものでないがタバコおよびトウモロコシを挙げることができる)を提供するために、最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントをコードする核酸を使用して製造し得る。制限しない一例として、例えば誘導可能なプロモーターを使用して大量の組換えタンパク質を提供するのに、組換えタンパク質を発現するトランスジェニックタバコ葉が成功裏に使用されている。例えばCramerら、Curr.Top.Microbol.Immunol.240:95−118(1999)およびその中で引用される参考文献を参照されたい。また、他の組換え系で産生された若しくは天然の供給源から精製されたものと同等の生物学的活性をもつ哺乳動物タンパク質を商業的生産レベルで発現するのにトランスジェニックトウモロコシが使用されている。例えばHoodら、Adv.Exp.Med.Biol.464:127−147(1999)およびその中で引用される参考文献を参照されたい。Ig由来タンパク質はまた、タバコ種子およびバレイショ塊茎を包含する、一本鎖Ig由来タンパク質(scFv)のようなIg由来タンパク質フラグメントを包含するトランスジェニック植物種子からも大量に製造されている。例えばConradら、Plant Mol.Biol.38:101−109(1998)およびその中で引用される参考文献を参照されたい。従って、本発明のIg由来タンパク質、指定される部分およびバリアントは、既知の方法に従ってトランスジェニック植物を使用してもまた製造し得る。例えば、Fischerら、Biotechnol.Appl.Biochem.30:99−108(1999年10月)、Maら、Trends Biotechnol.13:522−7(1995);Maら、Plant Physiol.109:341−6(1995);Whitelamら、Biochem.Soc.Trans.22:940−944(1994);およびそれらの中で引用される参考文献もまた参照されたい。上の参考文献のそれぞれはそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる。
本発明のIg由来タンパク質は、広範囲の親和性(K)でヒトIL−23p40タンパク質若しくはフラグメントを結合し得る。好ましい一態様において、本発明の最低1種
のヒトmAbは、場合によってはヒトIL−23p40タンパク質若しくはフラグメントを高親和性で結合し得る。例えば、あるヒトmAbは約10−9Mに等しい若しくはそれ未満のKで、あるいは、より好ましくは、約0.1〜9.9(またはその中のいずれかの範囲若しくは値)×10−10M、10−11、10−12、10−13またはその中のいずれかの範囲若しくは値でヒトIL−23p40タンパク質若しくはフラグメントを結合し得る。
抗原に対するIg由来タンパク質の親和性(affinity)若しくは親和性(avidity)は、いかなる適する方法を使用しても実験で決定し得る。(例えば、Berzofskyら、“Ig derived protein−Antigen Interactions”、Fundamental Immunology、Paul,W.E.編中、Raven Press:ニューヨーク州ニューヨーク(1984);Kuby,Janis Immunology、W.H.Freeman and Company:ニューヨーク州ニューヨーク(1992);およびその中に記述される方法を参照されたい)。特定の一Ig由来タンパク質と抗原の相互作用の測定された親和性は、異なる条件下(例えば塩濃度、pH)で測定される場合に変動し得る。従って、親和性および他の抗原結合パラメータ(例えばK、K、K)の測定は、好ましくは、Ig由来タンパク質および抗原の標準化された溶液、ならびに本明細書に記述される緩衝液のような標準化された緩衝液を用いて行う。
核酸分子
本明細書に提供される情報を使用して、最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントをコードする本発明の核酸分子は、本明細書に記述されるか若しくは当該技術分野で既知のところの方法を使用して得ることができる。
本発明の核酸分子は、mRNA、hnRNA、tRNA若しくはいずれかの他の形態のようなRNAの形態、または限定されるものでないがクローン化により得られるか若しくは合成で製造されるcDNAおよびゲノムDNAを挙げることができるDNAの形態、あるいはそれらのいずれかの組合せであり得る。DNAは三本鎖、二本鎖若しくは一本鎖、またはそれらのいずれかの組合せであり得る。DNA若しくはRNAの最低1本の鎖のいかなる部分もコーディング鎖(センス鎖としてもまた知られる)であり得るか、またはそれは非コーディング鎖(アンチセンス鎖ともまた称される)であり得る。
本発明の単離された核酸分子は、1個若しくはそれ以上のイントロン、例えば限定されるものでないがそれぞれ最低1個のH鎖若しくはL鎖のCDR1、CDR2および/若しくはCDR3のような最低1個のCDRの最低1個の指定された部分を場合によっては含む1個の読み取り枠(ORF)を含んでなる核酸分子;IL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントのコーディング配列を含んでなる核酸分子;ならびに、上述されたものと実質的に異なるヌクレオチド配列を含んでなるがしかし遺伝暗号の縮重により本明細書に記述されかつ/若しくは当該技術分野で既知のところの最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質をなおコードする核酸分子を包含し得る。もちろん遺伝暗号は当該技術分野で公知である。従って、本発明の特定のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントをコードするような縮重核酸バリアントを生成することは当業者に慣例であるとみられる。例えばAusubelら、上記を参照されたく、そしてこうした核酸バリアントは本発明に包含される。
本明細書で示されるとおり、IL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントをコードする核酸を含んでなる本発明の核酸分子は、限定されるものでないが、単独で1種のIg由来タンパク質フラグメントのアミノ酸配列をコードするもの;Ig由来タンパク質全体若しくはその一部分のコーディング配列;1種のIg由
来タンパク質、フラグメント若しくは一部分のコーディング配列、ならびに、限定されるものでないが、スプライシングおよびポリアデニル化シグナルを包含する転写、mRNAプロセシングにおいてある役割(例えばリボソーム結合およびmRNAの安定性)を演じる転写され翻訳されない配列のような非コーディング5’および3’配列を挙げることができる付加的な非コーディング配列と一緒の最低1個のイントロンのような前述の付加的なコーディング配列を伴う若しくは伴わない最低1個のシグナルリーダー若しくは融合ペプチドのコーディング配列のような付加的な配列;付加的な機能性を提供するもののような付加的なアミノ酸をコードする付加的なコーディング配列を挙げることができる。従って、Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントをコードする配列は、1種のIg由来タンパク質フラグメント若しくは一部分を含んでなる融合されたIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの精製を助長するペプチドをコードする配列のようなマーカー配列に融合し得る。
本明細書に記述されるところのポリヌクレオチドに選択的にハイブリダイズするポリヌクレオチド
本発明は、本発明のIL−23p40 Ig由来タンパク質をコードするポリヌクレオチドに選択的ハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズする単離された核酸を提供する。従って、本態様のポリヌクレオチドは、こうしたポリヌクレオチドを含んでなる核酸を単離、検出および/若しくは定量するのに使用し得る。例えば、本発明のポリヌクレオチドは寄託されたライブラリーの部分的若しくは完全長のクローンを同定、単離若しくは増幅するのに使用し得る。いくつかの態様において、該ポリヌクレオチドはヒト若しくは哺乳動物の核酸ライブラリーから単離された、若しくはそれからのcDNAに別の方法で相補的なゲノム若しくはcDNA配列である。
好ましくは、該cDNAライブラリーは最低80%の完全長の配列、好ましくは最低85%若しくは90%の完全長の配列、およびより好ましくは最低95%の完全長の配列を含んでなる。該cDNAライブラリーは希少配列の表示を増大させるよう正規化し得る。相補配列に関して低下された配列の同一性を有する配列とともに低若しくは中程度のストリンジェンシーのハイブリダイゼーション条件を典型的に(しかし専らではなく)使用する。中程度および高ストリンジェンシー条件は、場合によってはより大きな同一性の配列に使用し得る。低ストリンジェンシー条件は約70%の配列の同一性を有する配列の選択的ハイブリダイゼーションを可能にし、そしてオルソロガス若しくはパラロガス配列を同定するのに使用し得る。
場合によっては、本発明のポリヌクレオチドは、本明細書に記述されるポリヌクレオチドによりコードされるIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの最低一部分をコードすることができる。本発明のポリヌクレオチドは、本発明のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントをコードするポリヌクレオチドへの選択的ハイブリダイゼーションに使用し得る核酸配列を包含する。例えばAusubel、上記;Colligan、上記(それぞれそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
核酸の構築
本発明の単離された核酸は、当該技術分野で公知のところの(a)組換え法、(b)合成技術、(c)精製技術若しくはそれらの組合せを使用して作成し得る。
該核酸は便宜上本発明のポリヌクレオチドに加えて配列を含み得る。例えば、ポリヌクレオチドの単離で補助するため1個若しくはそれ以上のエンドヌクレアーゼ制限部位を含んでなるマルチクローニング部位を核酸に挿入し得る。また、本発明の翻訳されたポリヌクレオチドの単離で補助するための翻訳可能な配列を挿入し得る。例えば、ヘキサヒスチジンマーカー配列は本発明のタンパク質を精製するための便宜的手段を提供する。本発明の核酸(コーディング配列を除外する)は、場合によっては、本発明のポリヌクレオチド
のクローン化および/若しくは発現のためのベクター、アダプター若しくはリンカーである。
クローン化および/若しくは発現でそれらの機能を至適化する、ポリヌクレオチドの単離で補助する、またはポリヌクレオチドの細胞への導入を向上させるために、付加的な配列をこうしたクローン化および/若しくは発現配列に付加し得る。クローニングベクター、発現ベクター、アダプターおよびリンカーの使用は当該技術分野で公知である。(例えば、Ausubel、上記;若しくはSambrook、上記を参照されたい)
核酸の組換え構築方法
RNA、cDNA、ゲノムDNA若しくはそれらのいずれかの組合せのような本発明の単離された核酸組成物は、当業者に既知のいずれかの数のクローン化の方法論を使用して生物学的供給源から得ることができる。いくつかの態様において、ストリンジェントな条件下で本発明のポリヌクレオチドに選択的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドプローブを使用して、cDNA若しくはゲノムDNAライブラリー中の所望の配列を同定する。RNAの単離ならびにcDNAおよびゲノムライブラリーの構築は当業者に公知である。(例えば、Ausubel、上記;若しくはSambrook、上記を参照されたい)核酸のスクリーニングおよび単離方法
cDNA若しくはゲノムライブラリーは、本明細書に開示されるもののような本発明のポリヌクレオチドの配列に基づくプローブを使用してスクリーニングし得る。ゲノムDNA若しくはcDNA配列とハイブリダイズさせて同一の若しくは異なる生物体中の相同遺伝子を単離するのにプローブを使用し得る。当業者は、多様な程度のハイブリダイゼーションのストリンジェンシーをアッセイで使用し得ることを認識するであろう。そして、ハイブリダイゼーション若しくは洗浄いずれの媒体もストリンジェントであり得る。ハイブリダイゼーションの条件がよりストリンジェントになる際に、二重鎖形成が起こるためにプローブと標的との間により大きな程度の相補性が存在しなければならない。ストリンジェンシーの程度は、温度、イオン強度、pH、およびホルムアミドのような部分的変性溶媒の存在の1つ若しくはそれ以上により制御し得る。例えば、ハイブリダイゼーションのストリンジェンシーは、例えば0%ないし50%の範囲内のホルムアミドの濃度の操作により反応体溶液の極性を変えることにより便宜的に変動させる。検出可能な結合に必要とされる相補性(配列の同一性)の程度は、ハイブリダイゼーション媒体および/若しくは洗浄媒体のストリンジェンシーに従って変動することができる。相補性の程度は至適には100%、若しくは90〜100%、またはその中のいずれかの範囲若しくは値であることができる。しかしながら、プローブおよびプライマーのわずかな配列の変動は、ハイブリダイゼーション媒体および/若しくは洗浄媒体のストリンジェンシーを低下させることにより補償し得ることが理解されるべきである。
RNA若しくはDNAの増幅方法は当該技術分野で公知であり、そして本明細書に提示される教示および手引きに基づき、過度の実験を伴わずに本発明により使用し得る。
DNA若しくはRNAの既知の増幅方法は、限定されるものでないがポリメラーゼ連鎖反応(PCR)および関連する増幅方法(例えば、Mullisらへの米国特許第4,683,195号、同第4,683,202号、同第4,800,159号、同第4,965,188号明細書;Taborらへの同第4,795,699号および同第4,921,794号明細書;Innisへの同第5,142,033号明細書;Wilsonらへの同第5,122,464号明細書;Innisへの同第5,091,310号明細書;Gyllenstenらへの同第5,066,584号明細書;Gelfandらへの同第4,889,818号明細書;Silverらへの同第4,994,370号明細書;Biswasへの同第4,766,067号明細書;Ringoldへの同第4,656,134号明細書を参照されたい)、ならびに二本鎖DNA合成の鋳型として標的配列に対するアンチセンスRNAを使用するRNA媒介性の増幅(商標名NASBAをもつMalekらへの米国特許第5,130,238号明細書)(それらの参考文献の内容全体は引用することにより本明細書に組み込まれる)を挙げることができる(例えば、Ausubel、上記;若しくはSambrook、上記を参照されたい)。
例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)技術を使用して、ゲノムDNA若しくはcDNAライブラリーから本発明のポリヌクレオチドおよび関連する遺伝子の配列を直接増幅し得る。PCRおよび他のin vitro増幅方法は、例えば、発現されるべきタンパク質をコードする核酸配列をクローン化するのに、サンプル中の所望のmRNAの存在を検出するためのプローブとして使用する核酸を作成するのに、核酸シークエンシングのため、若しくは他の目的上もまた有用であり得る。in vitro増幅方法により当業者を指図するのに十分な技術の例は、Berger、上記、Sambrook、上記、およびAusubel、上記、ならびに、Mullisら、米国特許第4,683,202号明細書(1987);およびInnisら、PCR Protocols A Guide to Methods and Applications、編、Academic
Press Inc.、カリフォルニア州サンディエゴ(1990)に見出される。ゲノムのPCR増幅のための商業的に入手可能なキットが当該技術分野で既知である。例えばAdvantage−GCゲノムPCRキット(Clontech)を参照されたい。T4遺伝子32タンパク質(Boehringer Mannheim)を、長いPCR産物の収量を向上させるのに使用し得る。
核酸の合成構築方法
本発明の単離された核酸は既知の方法による直接化学合成(例えばAusubelら、上記を参照されたい)によってもまた製造し得る。化学合成は一般に一本鎖オリゴヌクレオチドを生じ、それを相補配列とのハイブリダイゼーション若しくは該一本鎖を鋳型として使用するDNAポリメラーゼでの重合により二本鎖DNAに変換し得る。当業者は、DNAの化学合成は約100若しくはそれ以上の塩基の配列に制限され得るが、より短い配列のライゲーションによりより長い配列を得ることができることを認識するであろう。
組換え発現カセット
本発明は、本発明の核酸を含んでなる組換え発現カセットをさらに提供する。本発明の核酸配列、例えば本発明のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントをコードするcDNA若しくはゲノム配列を使用して組換え発現カセットを構築し得、それを最低1種の所望の宿主細胞に導入し得る。組換え発現カセットは、典型的には、意図された宿主細胞中での本発明のポリヌクレオチドの転写を指図することができる転写開始制御配列に作動可能に連結された該ポリヌクレオチドを含むことができる。本発明の核酸の発現を指図するのに、異種および非異種(すなわち内因性)双方のプロモーターを使用し得る。
いくつかの態様において、プロモーター、エンハンサー若しくは他の要素としてはたらく単離された核酸を、本発明のポリヌクレオチドの発現をアップ若しくはダウンレギュレートするように非異種の形態の本発明のポリヌクレオチドの適切な位置(上流、下流若しくはイントロン中)に導入し得る。例えば、内因性のプロモーターを、突然変異、欠失および/若しくは置換によりin vivo若しくはin vitroで変えることができる。
本発明のポリヌクレオチドは、所望のとおりセンス若しくはアンチセンスいずれの向きでも発現し得る。センス若しくはアンチセンスいずれかの向きでの遺伝子発現の制御が、観察可能な特徴に対する直接の影響を有し得ることが認識されるであろう。
別の抑制方法はセンス抑制である。センスの向きで構成される核酸の導入は、標的遺伝子の転写を阻害する有効な手段であることが示されている。
本発明のポリヌクレオチド上のペンダント基として多様な架橋剤、アルキル化剤および
ラジカル生成種を使用して、核酸を結合、標識、検出および/若しくは切断し得る。Knorreら、Biochimie 67:785−789(1985);Vlassovら、Nucleic Acids Res.14:4065−4076(1986);IversonとDervan、J.Am.Chem.Soc.109:1241−1243(1987);Meyerら、J.Am.Chem.Soc.111:8517−8519(1989);Leeら、Biochemistry 27:3197−3203(1988);Homeら、J.Am.Chem.Soc.112:2435−2437(1990);WebbとMatteucci、J.Am.Chem.Soc.108:2764−2765(1986);Nucleic Acids Res.14:7661−7674(1986);Feteritzら、J.Am.Chem.Soc.113:4000(1991)。核酸を結合、検出、標識および/若しくは切断するための多様な化合物が当該技術分野で既知である。例えば米国特許第5,543,507号;同第5,672,593号;同第5,484,908号;同第5,256,648号;および同第5,681941号明細書(それぞれそっくりそのまま引用することにより本明細書に組込まれる)を参照されたい。
ベクターおよび宿主細胞
本発明は、本発明の単離された核酸分子を包含するベクター、該組換えベクターで遺伝子的に工作されている宿主細胞、および当該技術分野で公知であるところの組換え技術による最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの製造にもまた関する。例えば、Sambrookら、上記;Ausubelら、上記(それぞれそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
該ポリヌクレオチドは、場合によっては、宿主中での増殖についての選択可能なマーカーを含有するベクターに結合し得る。一般に、プラスミドベクターは、リン酸カルシウム沈殿のような沈殿物で、若しくは荷電した脂質との複合体で導入する。ベクターがウイルスである場合、それは適切なパッケージング細胞株を使用してin vitroでパッケージングし得、そしてその後宿主細胞に形質導入し得る。
DNA挿入物は適切なプロモーターに効果的に連結すべきである。発現構築物は、転写開始、終止のための部位、および転写された領域中には翻訳のためのリボソーム結合部位をさらに含有することができる。該構築物により発現される成熟転写物のコーディング部分は、好ましくは、該始まりで開始する翻訳、および翻訳されるべきmRNAの終わりに適切に配置された終止コドン(例えばUAA、UGA若しくはUAG)(UAAおよびUAGが哺乳動物若しくは真核生物細胞発現に好ましい)を包含することができる。
発現ベクターは、好ましくは、しかし場合によっては最低1個の選択可能なマーカーを包含することができる。こうしたマーカーは、例えば、限定されるものでないが、真核生物細胞培養物のためのメトトレキセート(MTX)、ジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR、米国特許第4,399,216号;同第4,634,665号;同第4,656,134号;同第4,956,288号;同第5,149,636号;同第5,179,017号明細書、アンピシリン、ネオマイシン(G418)、ミコフェノール酸、若しくはグルタミン合成酵素(GS、米国特許第5,122,464号;同第5,770,359号;同第5,827,739号明細書)耐性、ならびに大腸菌(E.coli)および他の細菌若しくは原核生物中で培養するためのテトラサイクリン若しくはアンピシリン耐性遺伝子を挙げることができる(上の特許はこれによりそっくりそのまま引用することにより組み込まれる)。上述される宿主細胞に適切な培地および条件は当該技術分野で既知である。適するベクターは当業者に容易に明らかであろう。ベクター構築物の宿主細胞への導入は、リン酸カルシウムトランスフェクション、DEAEデキストラン媒介性のトランスフェクション、陽イオン性脂質媒介性のトランスフェクション、電気穿孔法、形質導入、感染
若しくは他の既知の方法により遂げることができる。こうした方法は、Sambrook、上記、第1〜4章および16〜18章;Ausubel、上記、第1、9、13、15、16章のように当該技術分野で記述されている。
本発明の最低1種のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントは融合タンパク質のような改変された形態で発現させ得、そして、分泌シグナルのみならずしかしまた付加的な異種の機能的領域も包含し得る。例えば、付加的なアミノ酸、とりわけ荷電したアミノ酸の一領域を、宿主細胞中、精製の間、若しくはその後の取扱いおよび保存の間の安定性および持続性を向上させるために、Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントのN末端に付加し得る。また、精製を助長するためにペプチド部分を本発明のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントに付加し得る。こうした領域はIg由来タンパク質若しくはその最低1フラグメントの最終調製の前に除去し得る。こうした方法は、Sambrook、上記、第17.29〜17.42および18.1〜18.74章;Ausubel、上記、第16、17および18章のような多くの標準的な実験室手引き書に記述されている。
当業者は、本発明のタンパク質をコードする核酸の発現に利用可能な多数の発現系を知っている。
あるいは、本発明の核酸は、本発明のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントをコードする内因性DNAを含有する宿主細胞中で(操作により)スイッチを入れることにより宿主細胞中で発現させ得る。こうした方法は、例えば米国特許第5,580,734号、同第5,641,670号、同第5,733,746号、および同第5,733,761号明細書(そっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)に記述されるとおり当該技術分野で公知である。
哺乳動物細胞は、Ig由来タンパク質、それらの指定された部分若しくはバリアントの製造に有用な細胞培養物を具体的に説明する。哺乳動物細胞系はしばしば細胞の単層の形態にあることができるとは言え、哺乳動物細胞の懸濁液若しくはバイオリアクターもまた使用し得る。無傷のグリコシル化されたタンパク質を発現することが可能な多数の適する宿主細胞株が当該技術分野で開発されており、そして、COS−1(例えばATCC CRL 1650)、COS−7(例えばATCC CRL−1651)、HEK293、BHK21(例えばATCC CRL−10)、CHO(例えばATCC CRL 1610)およびBSC−1(例えばATCC CRL−26)細胞株、Cos−7細胞、CHO細胞、hep G2細胞、P3X63Ag8.653、SP2/0−Ag14、293細胞、HeLa細胞などを包含し、これらは例えばアメリカン タイプ カルチャー コレクション(American Type Culture Collection)、バージニア州マナサスから容易に入手可能である。好ましい宿主細胞は骨髄腫およびリンパ腫細胞のようなリンパ系起源の細胞を包含する。とりわけ好ましい宿主細胞はP3X63Ag8.653細胞(ATCC受託番号CRL−1580)およびSP2/0−Ag14細胞(ATCC受託番号CRL−1851)である。とりわけ好ましい一態様において、組換え細胞はP3X63Ab8.653若しくはSP2/0−Ag14細胞である。
これらの細胞のための発現ベクターは、限定されるものでないが、複製起点;プロモーター(例えば後期若しくは初期SV40プロモーター、CMVプロモーター(米国特許第5,168,062号;同第5,385,839号明細書)、HSV tkプロモーター、pgk(ホスホグリセリン酸キナーゼ)プロモーター、EF−1 αプロモーター(米国特許第5,266,491号明細書)、最低1種のヒト免疫グロブリンプロモーター;エンハンサー、および/またはリボソーム結合部位、RNAスプライス部位、ポリアデニル化部位(例えばSV40ラージT AgポリA付加部位)のようなプロセシング情報部
位、ならびに転写ターミネーター配列を挙げることができる発現制御配列の1種若しくはそれ以上を包含し得る。例えば、Ausubelら、上記;Sambrookら、上記を参照されたい。本発明の核酸若しくはタンパク質の製造に有用な他の細胞は既知かつ/あるいは例えばアメリカン タイプ カルチャーコレクション(American Type Culture Collection)の細胞株およびハイブリドーマのカタログ(www.atcc.org)または他の既知の若しくは商業的供給源から入手可能である。
真核生物宿主細胞を使用する場合、ポリアデニル化若しくは転写ターミネーター配列が典型的にベクターに組込まれる。ターミネーター配列の一例はウシ成長ホルモン遺伝子からのポリアデニル化配列である。転写物の正確なスプライシングのための配列もまた包含し得る。スプライシング配列の一例はSV40からのVP1イントロンである(Spragueら、J.Virol.45:773−781(1983))。加えて、宿主細胞中での複製を制御するための遺伝子配列を、当該技術分野で既知のとおりベクターに組込み得る。
Ig由来タンパク質またはその指定される部分若しくはバリアントの精製
IL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントは、限定されるものでないが、プロテインA精製、硫酸アンモニウム若しくはエタノール沈殿、酸抽出、陰イオン若しくは陽イオン交換クロマトグラフィー、ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィーおよびレクチンクロマトグラフィーを挙げることができる公知の方法により組換え細胞培養物から回収かつ精製し得る。高速液体クロマトグラフィー(「HPLC」)もまた精製に使用し得る。例えば、Colligan、Current Protocols in Immunology、若しくはCurrent Protocols in Protein Science、John Wiley & Sons、ニューヨーク州ニューヨーク、(1997−2003)、例えば第1、4、6、8、9、10章(それぞれそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
本発明のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントは、天然に精製された産物、化学合成処置の生成物、ならびに例えば酵母、高等植物、昆虫および哺乳動物細胞を包含する真核生物宿主から組換え技術により産生された産物を包含する。組換え製造処置で使用した宿主に依存して、本発明のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントはグリコシル化され得るか若しくはグリコシル化され得ず、グリコシル化されるものが好ましい。こうした方法は、Sambrook、上記、第17.37〜17.42節;Ausubel、上記、第10、12、13、16、18および20章、Colligan、Protein Science、上記、第12〜14章(全部はそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)のような多くの標準的な実験室手引き書に記述されている。
IL−23p40 Ig由来タンパク質、フラグメントおよび/若しくはバリアント
本発明の単離されたIg由来タンパク質は、本明細書により完全に論考されるところの本発明のポリヌクレオチドの最低1種によりコードされるIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント、あるいはあらゆる単離された若しくは製造されたIg由来タンパク質またはその指定される部分若しくはバリアントを含んでなる。
好ましくは、ヒトIg由来タンパク質若しくは抗原結合フラグメントはヒトIL−23p40タンパク質若しくはフラグメントを結合し、そしてそれにより該タンパク質の生物学的活性を実質的に中和する。最低1種のIL−23p40タンパク質若しくはフラグメントの最低1種の生物学的活性を部分的に若しくは好ましくは実質的に中和するIg由来タンパク質またはその指定される部分若しくはバリアントは該タンパク質若しくはフラグ
メントを結合し得、そしてそれにより最低1種のIL−23p40受容体へのIL−23p40の結合、または他のIL−23p40依存性若しくは媒介性の機構により媒介される活性を阻害する。本明細書で使用されるところの「中和Ig由来タンパク質」という用語は、ヒトp40若しくはp19タンパク質若しくはフラグメント関連の依存性の活性を、アッセイに依存して約20〜120%、好ましくは最低約60、70、80、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100%若しくはそれ以上阻害し得るIg由来タンパク質を指す。ヒトIL−23p40関連の依存性の活性を阻害する抗ヒトIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの能力は、好ましくは、本明細書に記述されかつ/若しくは当該技術分野で既知のところの最低1種の適するIL−23p40 Ig由来タンパク質若しくはタンパク質アッセイによりアッセイされる。本発明のヒトIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントはいかなるクラス(IgG、IgA、IgM、IgE、IgDなど)若しくはアイソタイプのものでもあり得、そしてκ若しくはλ L鎖を含み得る。一態様において、ヒトIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントはIgG H鎖若しくは定義されたフラグメント、例えばアイソタイプIgG1、IgG2、IgG3若しくはIgG4の最低1種を含んでなる。このタイプのIg由来タンパク質は、本明細書に記述されかつ/若しくは当該技術分野で既知のところの最低1種のヒトL鎖(例えばIgG、IgAおよびIgM(例えばγ1、γ2、γ3、γ4)導入遺伝子を含んでなるトランスジェニックマウス若しくは他のトランスジェニックのヒト以外の哺乳動物を使用することにより製造し得る。別の態様において、該抗ヒトIL−23p40 Ig由来タンパク質またはその指定される部分若しくはバリアントは、IgG1 H鎖およびIgG1 L鎖を含んでなる。
本発明の最低1種のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントは、最低1種のIL−23p40タンパク質、サブユニット、フラグメント、部分若しくはそれらのいずれかの組合せに特異的な最低1個の指定されたエピトープを結合する。該最低1エピトープは前記タンパク質の最低一部分を含んでなる最低1個のIg由来タンパク質結合領域を含み得、このエピトープは好ましくは前記タンパク質の最低1個の細胞外、溶解性、親水性、外的若しくは細胞質部分から構成される。制限しない例として、(a)IL23−p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントは、ヒトIL−23の最低1種のp40サブユニットよりなる群から選択される最低1〜3を含んでなる最低1エピトープ、ないし該アミノ酸配列全体を特異的に結合する。該最低1種の指定されるエピトープは、限定されるものでないが配列番号1の1−10、10−20、20−30、30−40、40−50、50−60、60−70、70−80、80−90、90−100、100−110、110−120、120−130、130−140、140−150、150−160、160−170、170−180、180−190、190−200、200−210、210−220、220−230、230−240、240−250、250−260、260−270、280−290、290−300、300−306、1−7、14−21、29−52、56−73、83−93、96−105、156−175、194−204、208−246、254−273、279−281若しくは289−300の最低1種の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13若しくは14アミノ酸を挙げることができるヒトインターロイキン−23のp40サブユニットの最低1アミノ酸のいかなる組合せも含み得る。
一般に、本発明のヒトIg由来タンパク質若しくは抗原結合フラグメントは、最低1個のH鎖可変領域の最低1個のヒト相補性決定領域(CDR1、CDR2およびCDR3)若しくはバリアント、ならびに最低1個のL鎖可変領域の最低1個のヒト相補性決定領域(CDR1、CDR2およびCDR3)若しくはバリアントを含んでなる抗原結合領域を含むことができる。制限しない一例として、該Ig由来タンパク質または抗原結合部分若しくはバリアントは、H鎖CDR3および/若しくはL鎖CDR3の最低1個0を含み得
る。特定の一態様において、該Ig由来タンパク質若しくは抗原結合フラグメントは、対応するCDR1、2および/若しくは3のアミノ酸配列を有する最低1個のH鎖CDR(すなわちCDR1、CDR2および/若しくはCDR3)の少なくとも一部分を含んでなる抗原結合領域を有し得る。別の特定の態様において、該Ig由来タンパク質または抗原結合部分若しくはバリアントは、対応するCDR1、2および/若しくは3のアミノ酸配列を有する最低1個のL鎖CDR(すなわちCDR1、CDR2および/若しくはCDR3)の少なくとも一部分を含んでなる抗原結合領域を有し得る。こうしたIg由来タンパク質は、慣習的技術を使用してIg由来タンパク質の多様な部分(例えばCDR、枠組み)を一緒に化学的に結合すること、組換えDNA工学の慣習的技術を使用してIg由来タンパク質をコードするある(すなわち1個若しくはそれ以上)核酸分子を製造かつ発現すること、またはいずれかの他の適する方法を使用することにより、製造し得る。
該抗IL−23p40 Ig由来タンパク質は、定義されたアミノ酸配列を有するH若しくはL鎖可変領域の最低1個を含み得る。例えば、好ましい一態様において、該抗IL−23p40 Ig由来タンパク質は、最低1種のH鎖可変領域、および/若しくは最低1種のL鎖可変領域の最低1種を含んでなる。ヒトIL−23p40タンパク質若しくはフラグメントに結合しかつ定義されたH若しくはL鎖可変領域を含んでなるヒトIg由来タンパク質は、当該技術分野で既知かつ/若しくは本明細書に記述されるところのファージディスプレイ(Katsube,Y.ら、Int J Mol.Med、1(5):863−868(1998))若しくはトランスジェニック動物を使用する方法のような適する方法を使用して製造し得る。例えば、機能的に再配列したヒト免疫グロブリンH鎖導入遺伝子および機能的再配列を受け得るヒト免疫グロブリンL鎖遺伝子座からのDNAを含んでなる導入遺伝子を含んでなるトランスジェニックマウスを、ヒトIL−23p40タンパク質若しくはそのフラグメントで免疫してIg由来タンパク質の産生を導き出し得る。所望の場合は、Ig由来タンパク質産生細胞を単離し得、そして、ハイブリドーマ若しくは他の不死化したIg由来タンパク質産生細胞を、本明細書に記述されかつ/若しくは当該技術分野で既知のとおり製造し得る。あるいは、適する宿主細胞中でコーディング核酸若しくはその一部分を使用して、Ig由来タンパク質、指定される部分若しくはバリアントを発現させ得る。
本発明はまた、本明細書に記述されるアミノ酸配列と実質的に同一である配列中のアミノ酸を含んでなるIg由来タンパク質、抗原結合フラグメント、免疫グロブリン鎖およびCDRにも関する。好ましくは、こうしたIg由来タンパク質若しくは抗原結合フラグメント、およびこうした鎖若しくはCDRを含んでなるIg由来タンパク質は、高親和性(例えば約10−9M未満若しくはそれに等しいK)でヒトIL−23p40タンパク質若しくはフラグメントを結合し得る。本明細書に記述される配列と実質的に同一であるアミノ酸配列は、保存的アミノ酸置換ならびにアミノ酸の欠失および/若しくは挿入を含んでなる配列を包含する。保存的アミノ酸置換は、第一のアミノ酸の化学および/若しくは物理特性(例えば電荷、構造、極性、疎水性/親水性)に類似であるものを有する第二のアミノ酸による第一のアミノ酸の置換を指す。保存的置換は、以下の群、すなわち、リシン(K)、アルギニン(R)およびヒスチジン(H);アスパラギン酸(D)およびグルタミン酸(E);アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、セリン(S)、トレオニン(T)、チロシン(Y)、K、R、H、DおよびE;アラニン(A)、バリン(V)、ロイシン(L)、イソロイシン(I)、プロリン(P)、フェニルアラニン(F)、トリプトファン(W)、メチオニン(M)、システイン(C)およびグリシン(G);F、WおよびY;C、SおよびTのものと同一の群内の別のアミノ酸による1群中の1アミノ酸の置換を包含する。
アミノ酸の記号
本発明のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを構成するアミノ酸はしばしば略記される。アミノ酸の呼称は、当該技術分野で良好
に理解されているところのその一文字記号、その三文字記号、名称若しくは3ヌクレオチドコドン(1種若しくは複数)によりアミノ酸を指定することにより示すことができる(Alberts,B.ら、Molecular Biology of The Cell、第3版、Garland Publishing,Inc.、ニューヨーク、1994を参照されたい):
Figure 2007515939
本発明のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントは、本明細書に指定されるところの天然の突然変異若しくは人的操作のいずれかからの1個若しくはそれ以上のアミノ酸の置換、欠失若しくは付加を包含し得る。
もちろん、当業者が作成するであろうアミノ酸置換の数は、上述されたものを包含する多くの因子に依存する。一般的に言って、いずれかの所定のIL−23p40ポリペプチドのアミノ酸の置換、挿入若しくは欠失の数は、本明細書に指定されるとおり、1〜30またはその中のいずれかの範囲若しくは値のような40、30、20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1を超えないことができる。
機能に不可欠である本発明のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントのアミノ酸は、部位特異的突然変異誘発若しくはアラニン走査突然変異誘発のような当該技術分野で既知の方法により同定し得る(例えば、Ausubel、上記、第8、15章;CunninghamとWells、Science 244:1081−1085(1989))。後者の手順は該分子中のすべての残基で単一アラニン突然変異を導入する。生じる変異体分子はその後、限定されるものでないが最低1種のIL−23p40中和活性を挙げることができる生物学的活性について研究する。Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの結合に極めて重要である部位は、結晶化、核磁気共鳴若しくは光親和性標識のような構造解析によってもまた同定し得る(Smithら、J.Mol.Biol.224:899−904(1992)および
de Vosら、Science 255:306−312(1992))。
本発明のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントあるいはそれらの指定されるバリアントは、本発明のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントからのいずれかの数の連続するアミノ酸残基を含み得、その数はIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント中の連続する残基の数の10から100%よりなる整数の群から選択される。場合によっては、連続するアミノ酸のこの連続は長さが最低約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250若しくはそれ以上のアミノ酸またはその中のいずれかの範囲若しくは値である。さらに、こうした連続の数は最低2、3、4若しくは5のような1から20までよりなる群から選択されるいずれかの整数であり得る。
当業者が認識するであろうとおり、本発明は本発明の最低1種の生物学的に活性のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを包含する。生物学的に活性のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントは、天然(非合成)の、内因性の若しくは関連するおよび既知のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの比活性の最低20%、30%若しくは40%、および好ましくは最低50%、60%若しくは70%、ならびに最も好ましくは最低80%、90%若しくは95〜1000%の比活性を有する。酵素活性および基質特異性の尺度のアッセイおよび定量方法は当業者に公知である。
別の局面において、本発明は、有機部分の共有結合により修飾されている、本明細書に記述されるところのヒトIg由来タンパク質および抗原結合フラグメントに関する。こうした修飾は改良された薬物動態特性(例えば増大したin vivo血清半減期)をもつIg由来タンパク質若しくは抗原結合フラグメントを生じ得る。該有機部分は直鎖状若しくは分枝状の親水性ポリマー基、脂肪酸基若しくは脂肪酸エステル基であり得る。特定の態様において、該親水性ポリマー基は約800ないし約120,000ダルトンの分子量を有し得、そしてポリアルカングリコール(例えばポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG))、炭水化物ポリマー、アミノ酸ポリマー若しくはポリビニルピロリドンであり得、また、脂肪酸若しくは脂肪酸エステル基は約8から約40個までの炭素原子を含み得る。
本発明の修飾Ig由来タンパク質および抗原結合フラグメントは、Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントに直接若しくは間接的に共有結合されている1個若しくはそれ以上の有機部分を含み得る。本発明のIg由来タンパク質若しくは抗原結合フラグメントに結合されている各有機部分は独立に親水性ポリマー基、脂肪酸基若しくは脂肪酸エステル基であり得る。本明細書で使用されるところの「脂肪酸」という用語はモノカルボン酸およびジカルボン酸を包含する。該用語が本明細書で使用されるところの「親水性ポリマー基」は、オクタン中よりも水中でより溶解性である有機ポリマーを指す。例えばポリリシンはオクタン中よりも水中でより溶解性である。従って、ポリリシンの共有結合により修飾したIg由来タンパク質が本発明により包含される。本発明のIg由来タンパク質を修飾するのに適する親水性ポリマーは直鎖状若しくは分枝状であり得、そして、例えば、ポリアルカングリコール(例えばPEG、モノメトキシポリエチレングリコール(mPEG)、PPGなど)、炭水化物(例えばデキストラン、セルロース、オリゴ糖、多糖など)、親水性アミノ酸のポリマー(例えばポリリシン、ポリアルギニン、ポリアスパラギン酸など)、ポリアルキレンオキシド(例えばポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドなど)およびポリビニルピロリドンを包含する。好ましくは、本発明のIg由来タンパク質を修飾する親水性ポリマーは、別個の分子実体として約800ない
し約150,000ダルトンの分子量を有する。例えばPEG5000およびPEG20,000(下付き文字は該ポリマーの平均分子量(ダルトン)である)を使用し得る。
親水性ポリマー基は1ないし約6個のアルキル、脂肪酸若しくは脂肪酸エステル基で置換し得る。脂肪酸若しくは脂肪酸エステル基で置換されている親水性ポリマーは適する方法を使用することにより製造し得る。例えば、1個のアミン基を含んでなるポリマーを脂肪酸若しくは脂肪酸エステルのカルボキシレートに結合し得、そして脂肪酸若しくは脂肪酸エステル上の(例えばN,N−カルボニルジイミダゾールで活性化された)活性化されたカルボキシレートをポリマー上のヒドロキシル基に結合し得る。
本発明のIg由来タンパク質を修飾するのに適する脂肪酸および脂肪酸エステルは飽和であり得るか、または1個若しくはそれ以上の不飽和単位を含有し得る。本発明のIg由来タンパク質を修飾するのに適する脂肪酸は、例えば、n−ドデカノエート(C12、ラウレート)、n−テトラデカノエート(C14、ミリステート)、n−オクタデカノエート(C18、ステアレート)、n−エイコサノエート(C20、アラキデート)、n−ドコサノエート(C22、ベヘネート)、n−トリアコンタノエート(C30)、n−テトラコンタノエート(C40)、cis−Δ9−オクタデカノエート(C18、オレエート)、all cis−Δ5,8,11,14−エイコサテトラエノエート(C20、アラキドネート)、オクタン二酸、テトラデカン二酸、オクタデカン二酸、ドコサン二酸などを包含する。適する脂肪酸エステルは直鎖状若しくは分枝状低級アルキル基を含んでなるジカルボン酸のモノエステルを包含する。低級アルキル基は1から約12個、好ましくは1ないし約6個の炭素原子を含み得る。
修飾されたヒトIg由来タンパク質および抗原結合フラグメントは、1種若しくはそれ以上の修飾剤との反応によるような、適する方法を使用して製造し得る。該用語が本明細書で使用されるところの「修飾剤」は、活性化基を含んでなる適する有機基(例えば親水性ポリマー、脂肪酸、脂肪酸エステル)を指す。「活性化基」は、適切な条件下で第二の化学基と反応してそれにより修飾剤と第二の化学基との間で共有結合を形成し得る化学的部分若しくは官能基である。例えば、アミン反応性の活性化基は、トシレート、メシレート、ハロ(クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード)、N−ヒドロキシスクシンイミジルエステル(NHS)などのような親電子基を包含する。チオールと反応し得る活性化基は、例えばマレイミド、ヨードアセチル、アクリロイル、二硫化ピリジル、5−チオール−2−ニトロ安息香酸チオール(TNB−チオール)などを包含する。アルデヒド官能基はアミン若しくはヒドラジドを含有する分子に結合し得、また、アジド基は三価のリン基と反応してホスホルアミデート若しくはホスホルイミド結合を形成し得る。分子中への活性化基の適する導入方法は当該技術分野で既知である(例えばHermanson,G.T.、Bioconjugate Techniques、Academic Press:カリフォルニア州サンディエゴ(1996)を参照されたい)。活性化基は、有機基(例えば親水性ポリマー、脂肪酸、脂肪酸エステル)に直接、またはリンカー部分、例えば二価のC−C12基(ここで1個若しくはそれ以上の炭素原子が酸素、窒素若しくはイオウのようなヘテロ原子により置換され得る)により結合し得る。適するリンカー部分は、例えばテトラエチレングリコール、−(CH−、−NH−(CH−NH−、−(CH−NH−および−CH−O−CH−CH−O−CH−CH−O−CH−NH−を包含する。リンカー部分を含んでなる修飾剤は、例えば、モノ−Boc−アルキルジアミン(例えばモノ−Boc−エチレンジアミン、モノ−Boc−ジアミノヘキサン)を1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)の存在下で脂肪酸と反応させて遊離アミンと脂肪酸のカルボキシレートとの間でアミド結合を形成することにより製造し得る。Boc保護基は、記述されるとおり、トリフルオロ酢酸(TFA)での処理により生成物から除去して別のカルボキシレートに結合し得る一級アミンを露出させ得るか、若しくは、無水マレイン酸と反応させ得、そして生じる生成
物を環化させて脂肪酸の活性化マレイミド誘導体を生じさせ得る(例えば、Thompsonら、第WO 92/16221号明細書(その教示全体は引用することにより本明細書に組み込まれる)を参照されたい)。
本発明の修飾Ig由来タンパク質は、ヒトIg由来タンパク質若しくは抗原結合フラグメントを修飾剤と反応させることにより製造し得る。例えば、アミン反応性の修飾剤、例えばPEGのNHSエステルを使用することにより有機部分を部位非特異的様式でIg由来タンパク質に結合し得る。修飾ヒトIg由来タンパク質若しくは抗原結合フラグメントは、Ig由来タンパク質若しくは抗原結合フラグメントのジスルフィド結合(例えば鎖内ジスルフィド結合)を還元することによってもまた製造し得る。還元されたIg由来タンパク質若しくは抗原結合フラグメントをその後、チオール反応性の修飾剤と反応させて本発明の修飾Ig由来タンパク質を製造し得る。本発明のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの特定の部位に結合される有機部分を含んでなる修飾ヒトIg由来タンパク質および抗原結合フラグメントは、逆タンパク質分解(reverse proteolysis)(Fischら、Bioconjugate Chem.、3:147−153(1992);Werlenら、Bioconjugate Chem.、5:411−417(1994);Kumaranら、Protein Sci.6(10):2233−2241(1997);Itohら、Bioorg.Chem.、24(1):59−68(1996);Capellasら、Biotechnol.Bioeng.、56(4):456−463(1997))、およびHermanson,G.T.、Bioconjugate Techniques、Academic Press:カリフォルニア州サンディエゴ(1996)に記述される方法のような適する方法を使用して製造し得る。
IL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの組成物
本発明はまた、天然に存在しない組成物、混合物若しくは形態で提供される、本明細書に記述されかつ/若しくは当該技術分野で既知のところの最低1、最低2、最低3、最低4、最低5、最低6若しくはそれ以上のIL−23p40 Ig由来タンパク質またはそれらの指定される部分若しくはバリアントを含んでなる最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの組成物も提供する。こうした組成物は、IL−23p40 Ig由来タンパク質のアミノ酸配列またはそれらの指定されるフラグメント、ドメイン若しくはバリアントの最低1若しくは2種の完全長、Cおよび/若しくはN末端欠失バリアント、ドメイン、フラグメントまたは指定されたバリアントを含んでなる天然に存在しない組成物を含んでなる。こうした組成物のパーセンテージは、当該技術分野で既知若しくは本明細書に記述されるとおり、液体若しくは乾燥溶液、混合物、懸濁液、乳液若しくはコロイドとしての重量、容量、濃度、モル濃度若しくは重量モル濃度である。
本発明のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの組成物は、限定されるものでないが希釈剤、結合剤、安定剤、緩衝剤、塩、親油性溶媒、保存剤、補助物質(adjuvant)などを挙げることができるいずれかの適する補助物質(auxiliary)の最低1種をさらに含み得る。製薬学的に許容できる補助物質が好ましい。限定されるものでないがGennaro編、Remington’s Pharmaceutical Sciences、第18版、Mack Publishing Co.(ペンシルバニア州イーストン)1990を挙げることができるこうした無菌溶液の制限しない例およびその製造方法は、当該技術分野で公知である。当該技術分野で公知若しくは本明細書に記述されるところのIL−23p40組成物の投与様式、溶解性および/若しくは安定性に適する製薬学的に許容できる担体は慣例に選択し得る。
本組成物で有用な製薬学的賦形剤および添加物は、限定されるものでないが、タンパク質、ペプチド、アミノ酸、脂質および炭水化物(例えば単糖、二、三、四およびオリゴ糖を包含する糖;アルジトール、アルドン酸、エステル化糖のような誘導体化した糖;ならびに多糖若しくは糖ポリマー)を挙げることができ、これらは単独で若しくは組合せで存在し得、単独若しくは組合せで1〜99.99重量若しくは容量%を含んでなる。例示的タンパク質賦形剤は、ヒト血清アルブミン(HSA)、組換えヒトアルブミン(rHA)のような血清アルブミン、ゼラチン、カゼインなどを包含する。緩衝能においてもまた機能し得る代表的アミノ酸/Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの成分は、アラニン、グリシン、アルギニン、ベタイン、ヒスチジン、グルタミン酸、アスパラギン酸、システイン、リシン、ロイシン、イソロイシン、バリン、メチオニン、フェニルアラニン、アスパルテームなどを包含する。の好ましい一アミノ酸はグリシンである。
本発明での使用に適する炭水化物賦形剤は、例えば、果糖、麦芽糖、ガラクトース、ブドウ糖、D−マンノース、ソルボースなどのような単糖;乳糖、ショ糖、トレハロース、セロビオースなどのような二糖;ラフィノース、メレジトース、マルトデキストリン、デキストラン、デンプンなどのような多糖;およびマンニトール、キシリトール、マルチトール、ラクチトール、キシリトールソルビトール(グルシトール)、ミオイノシトールなどのようなアルジトールを包含する。本発明での使用に好ましい炭水化物賦形剤はマンニトール、トレハロースおよびラフィノースである。
IL−23p40 Ig由来タンパク質組成物は緩衝剤若しくはpH調節剤もまた包含し得;典型的には、緩衝剤は有機酸若しくは塩基から調製される塩である。代表的緩衝剤は、クエン酸、アスコルビン酸、グルコン酸、炭酸、酒石酸、コハク酸、酢酸若しくはフタル酸の塩のような有機酸塩;トリス、塩酸トロメタミン若しくはリン酸緩衝液を包含する。本組成物での使用に好ましい緩衝剤はクエン酸塩のような有機酸塩である。
加えて、本発明のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの組成物は、ポリビニルピロリドン、フィコール(ポリマー糖)、デキストリンエステル(dextrate)(例えば2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンのようなシクロデキストリン)、ポリエチレングリコールのようなポリマー性賦形剤/添加物、着香料、抗菌剤、甘味料、抗酸化剤、静電防止剤、界面活性剤(例えば「TWEEN 20」および「TWEEN 80」のようなポリソルベート)、脂質(例えばリン脂質、脂肪酸)、ステロイド(例えばコレステロール)、ならびにキレート剤(例えばEDTA)を包含し得る。
本発明のIL−23p40組成物での使用に適するこれらならびに付加的な既知の製薬学的賦形剤および/若しくは添加物は、例えば「Reminton:The Science & Practice of Pharmacy」、第19版、Williams
& Williams、(1995)中、および「Physician’s Desk
Reference」、第52版、Medical Economics、ニュージャージー州モントベール(1998)(それらの開示はそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)中に列挙されるとおり当該技術分野で既知である。好ましい担体若しくは賦形剤物質は炭水化物(例えば糖およびアルジトール)ならびに緩衝剤(例えばクエン酸塩)若しくはポリマー性の剤である。
製剤
上で示されたとおり、本発明は、製薬学的に許容できる製剤中に最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを含んでなる、製薬学的若しくは家畜での使用に適する、好ましくは生理的食塩水若しくは選ばれた塩を含むリン酸緩衝液を含んでなる安定な製剤、ならびに保存剤を含有する保存される(pre
served)溶液および製剤ならびに複数回使用の保存される製剤を提供する。保存される製剤は、若しくは場合によっては最低1種のフェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−クレゾール、クロロクレゾール、ベンジルアルコール、亜硝酸フェニル水銀、フェノキシエタノール、ホルムアルデヒド、クロロブタノール、塩化マグネシウム(例えば六水和物)、アルキルパラベン(メチル、エチル、プロピル、ブチルなど)、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、デヒドロ酢酸ナトリウムおよびチメロサール若しくはそれらの混合物よりなる群から選択される最低1種の既知の保存剤を水性希釈剤中に含有する。限定されるものでないが0.001、0.003、0.005、0.009、0.01、0.02、0.03、0.05、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4.0、4.3、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、またはその中のいずれかの範囲若しくは値を挙げることができる、0.001〜5%またはその中のいずれかの範囲若しくは値のような、いずれかの適する濃度若しくは混合物を当該技術分野で既知のとおり使用し得る。制限しない例は、保存剤なし、0.1〜2%m−クレゾール(例えば0.2、0.3、0.4、0.5、0.9、1.0%)、0.1〜3%ベンジルアルコール(例えば0.5、0.9、1.1、1.5、1.9、2.0、2.5%)、0.001〜0.5%チメロサール(例えば0.005、0.01)、0.001〜2.0%フェノール(例えば0.05、0.25、0.28、0.5、0.9、1.0%)、0.0005〜1.0%アルキルパラベン(1種若しくは複数)(例えば0.00075、0.0009、0.001、0.002、0.005、0.0075、0.009、0.01、0.02、0.05、0.075、0.09、0.1、0.2、0.3、0.5、0.75、0.9、1.0%)などを包含する。
上に示されたとおり、本発明は、包装資材、ならびに、場合によっては水性希釈剤中に処方された緩衝剤および/若しくは保存剤を含む最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの溶液を含んでなる最低1本のバイアルを含んでなる製品を提供し、前記包装資材は、こうした溶液を1、2、3、4、5、6、9、12、18、20、24、30、36、40、48、54、60、66、72時間若しくはそれ以上の期間にわたって保持し得ることを示すラベルを含んでなる。本発明はさらに、包装資材、凍結乾燥された最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを含んでなる第一のバイアル、および処方された緩衝剤若しくは保存剤の水性希釈剤を含んでなる第二のバイアルを含んでなる製品を含んでなり、前記包装資材は、最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを該水性希釈剤中で再構成して24時間若しくはそれ以上の期間にわたって保持し得る溶液を形成するよう患者に指示するラベルを含んでなる。
本発明により使用される最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントは、本明細書に記述される若しくは当該技術分野で既知のとおり、哺乳動物細胞若しくはトランスジェニック調製物からを包含する組換え手段により製造し得るか、または他の生物学的供給源から精製し得る。
本発明の製品中の最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの範囲は、再構成に際して水分を含む/含まない系での場合に約1.0μg/mlから約1000mg/mlまでの濃度を生じる量を包含するが、とは言えより低いおよびより高い濃度が作業可能であり、そして意図される送達ベヒクルに依存し、例えば、溶液製剤は経皮貼付剤、肺、経粘膜、または浸透圧若しくはマイクロポンプ法と異なることができる。
好ましくは、水性希釈剤は場合によっては製薬学的に許容できる保存剤をさらに含んでなる。好ましい保存剤は、フェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−クレゾール、クロロクレゾール、ベンジルアルコール、アルキルパラベン(メチル、エチル、プロピル、ブチルなど)、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、デヒドロ酢酸ナトリウムおよびチメロサール、若しくはそれらの混合物よりなる群から選択されるものを包含する。製剤中で使用される保存剤の濃度は抗菌効果を生じるのに十分な濃度である。こうした濃度は選択された保存剤に依存し、そして当業者により容易に決定される。
他の賦形剤、例えば等張剤、緩衝剤、抗酸化剤および保存増強剤を場合によってはかつ好ましくは希釈剤に添加し得る。グリセリンのような等張剤を既知濃度で一般に使用する。向上されたpH制御を提供するために、生理学的に耐えられる緩衝剤を好ましくは添加する。該製剤は、約pH4から約pH10までのような広範囲のpH、および約pH5から約pH9までの好ましい範囲、ならびに約6.0ないし約8.0の最も好ましい範囲を包括し得る。好ましくは、本発明の製剤は約6.8と約7.8との間のpHを有する。好ましい緩衝剤はリン酸緩衝液、最も好ましくはリン酸ナトリウム、とりわけリン酸緩衝生理的食塩水(PBS)を包含する。
Tween 20(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート)、Tween 40(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノパルミテート)、Tween 80(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート)、プルロニック(Pluronic)F68(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー)、およびPEG(ポリエチレングリコール)のような製薬学的に許容できる可溶化剤、あるいはポリソルベート20若しくは80またはポロキサマー184若しくは188、プルロニック[Pluronic](R)ポリル(polyl)、他のブロックコポリマーのような非イオン性界面活性剤、ならびにEDTAおよびEGTAのようなキレート剤のような他の添加物を、凝集を低下させるために場合によっては製剤若しくは組成物に添加し得る。これらの添加物はポンプ若しくはプラスチック容器を使用して製剤を投与する場合にとりわけ有用である。製薬学的に許容できる界面活性剤の存在はタンパク質が凝集する傾向を軽減する。
本発明の製剤は、水性希釈剤中で最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント、ならびにフェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−クレゾール、クロロクレゾール、ベンジルアルコール、アルキルパラベン、(メチル、エチル、プロピル、ブチルなど)、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、デヒドロ酢酸ナトリウムおよびチメロサール若しくはそれらの混合物よりなる群から選択される保存剤を混合することを含んでなる方法により製造し得る。水性希釈剤中での最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントおよび保存剤の混合は、慣習的溶解および混合手順を使用して実施する。適する製剤を製造するために、例えば、ある測定された量の緩衝溶液中の最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを、該タンパク質および保存剤を所望の濃度で提供するのに十分な量で緩衝溶液中の所望の保存剤と組合せる。この方法の変形が当業者により認識されるであろう。例えば、成分を添加する順序、付加的な添加物を使用するかどうか、製剤を製造する温度およびpHは、全部、使用される濃度および投与手段について至適化しうる因子である。
特許請求される製剤は、澄明な溶液として、あるいは、水、保存剤および/若しくは賦形剤、好ましくは水性希釈剤中のリン酸緩衝液ならびに/若しくは生理的食塩水および選ばれた塩を含有する第二のバイアルで再構成される凍結乾燥した(最低1種の)IL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントのバイアルを含んでなる2バイアルとして、患者に提供し得る。単一の溶液バイアル若しくは再構成を必
要とする2バイアルのいずれも複数回再使用し得、また、単一若しくは複数周期の患者処置に十分であり得、そして従って現在利用可能よりもより便宜的な処置レジメンを提供し得る。
本特許請求される製品は、即座ないし24時間若しくはそれ以上にわたる投与に有用である。従って、現在特許請求される製品は患者に大きな利点を提供する。本発明の製剤は、場合によっては約2℃から約40℃までの温度で安全に保存し得、そして、該タンパク質の生物学的活性を長期間保持し得、従って、該溶液を6、12、18、24、36、48、72若しくは96時間またはそれ以上にわたり保持かつ/若しくは使用し得ることを示す包装ラベルを可能にする。保存される希釈剤を使用する場合、こうしたラベルは1〜12か月、半年、1年半、および/若しくは2年までの使用を包含し得る。
本発明の最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの溶液は、水性希釈剤に最低1種のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを混合することを含んでなる方法により製造し得る。混合は慣習的溶解および混合手順を使用して実施する。適切な製剤を調製するため、例えば、水若しくは緩衝液中のある測定された量の最低1種のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを、該タンパク質および場合によっては保存剤若しくは緩衝剤を所望の濃度で提供するのに十分な量で組合せる。この方法の変形が当業者により認識されるであろう。例えば、成分を添加する順序、付加的な添加物を使用するかどうか、製剤を製造する温度およびpHは、全部、使用される濃度および投与手段について至適化しうる因子である。
特許請求される製品は、澄明な溶液として、あるいは、水性希釈剤を含有する第二のバイアルで再構成される凍結乾燥した(最低1種の)IL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントのバイアルを含んでなる2バイアルとして、患者に提供し得る。単一の溶液バイアル若しくは再構成を必要とする2バイアルのいずれも複数回再使用し得、また、単一若しくは複数周期の患者処置に十分であり得、そして従って現在利用可能よりもより便宜的な処置レジメンを提供する。
本特許請求される製品は、澄明な溶液、あるいは、水性希釈剤を含有する第二のバイアルで再構成される凍結乾燥した(最低1種の)IL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントのバイアルを含んでなる2バイアルを、薬局、診療所若しくは他のこうした機関および施設に提供することにより患者に間接的に提供し得る。この場合の澄明な溶液は、1リットルまで、若しくは大きなリザーバを提供してなおより大きな大きさであり得、このリザーバからより小さいバイアルへの移動のために該最低1種のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの溶液のより小部分を1回若しくは複数回取得し得、そして薬局若しくは診療所によりそれらの顧客および/若しくは患者に提供し得る。
これらの単一バイアル系を含んでなる認識される装置は、例えば、Becton Dickinson(ニュージャージー州フランクリンレイクス、www.bectondickinson.com)、Disetronic(スイス・ブルクドルフ、www.disetronic.com;Bioject、オレゴン州ポートランド(www.bioject.com);National Medical Products、Weston Medical(英国ピーターバラ、www.weston−medical.com)、Medi−Ject Corp(ミネソタ州ミネアポリス、www.mediject.com)により製造若しくは開発されたところの、BDペン、BD オートジェクター[Autojector](R)、ヒューマジェクト[Humaject](R).ノボペン[NovoPen](R)、B−D(R)ペン、オートペン[AutoPe
n](R)およびオプティペン[OptiPen](R)、ジェノトロピンペン[GenotropinPen](R)、ジェノトロノームペン[Genotronorm Pen](R)、ヒューマトロペン[Humatro Pen](R)、レコペン[Reco−Pen](R)、ロフェロンペン[Roferon Pen](R)、バイオジェクター[Biojector](R)、アイジェクト[Iject](R)、Jチップニードルフリーインジェンクター[Needle−Free Injector](R)、イントラジェクト[Intraject](R)、メディジェクト[Medi−Ject](R)のような溶液の送達のためのペン型注入器装置を包含する。2バイアル系を含んでなる認識される装置は、ヒューマトロペン[HumatroPen](R)のような再構成した溶液の送達のためカートリッジ中の凍結乾燥した薬物を再構成するためのペン型注入器装置を包含する。
現在特許請求される製品は包装資材を包含する。包装資材は、規制当局により必要とされる情報に加え、該製品を使用し得る条件を提供する。本発明の包装資材は、2バイアルの水分を含む/含まない製品について水性希釈剤中で該最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを再構成して溶液を形成しかつ2〜24時間若しくはそれ以上にわたり該溶液を使用するために患者に対する説明書を提供する。単一バイアルの溶液製品については、ラベルは、こうした溶液が2〜24時間若しくはそれ以上にわたり使用し得ることを示す。現在特許請求される製品はヒトの製薬学的製品の使用に有用である。
本発明の製剤は、最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント、および選択された緩衝液、好ましくは生理的食塩水若しくは選ばれた塩を含有するリン酸緩衝液を混合することを含んでなる方法により製造し得る。水性希釈剤中での最低1種のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントおよび緩衝剤の混合は、慣習的溶解および混合手順を使用して実施する。適する製剤を製造するため、例えば、水若しくは緩衝液中のある測定された量の最低1種のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを、該タンパク質および緩衝剤を所望の濃度で提供するのに十分な量で、水中の所望の緩衝剤と組合せる。この方法の変形が当業者により認識されるであろう。例えば、成分を添加する順序、付加的な添加物を使用するかどうか、製剤を製造する温度およびpHは、全部、使用される濃度および投与手段について至適化し得る因子である。
特許請求される安定なすなわち保存される製剤は、澄明な溶液として、あるいは、水性希釈剤中に保存剤若しくは緩衝剤および賦形剤を含有する第二のバイアルで再構成される凍結乾燥した最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントのバイアルを含んでなる2バイアルとして、患者に提供し得る。単一溶液バイアル若しくは再構成を必要とする2バイアルのいずれも複数回再使用し得、また、単一若しくは複数周期の患者処置に十分であり得、そして従って現在利用可能よりもより便宜的な処置レジメンを提供する。
本明細書に記述される安定なすなわち保存される製剤若しくは溶液いずれか中の最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントは、SC若しくはIM注入;経皮、肺、経粘膜、埋入物、浸透圧ポンプ、カートリッジ、マイクロポンプ、若しくは当該技術分野で公知のところの当業者により認識される他の手段を包含する多様な送達方法を介して、本発明により患者に投与し得る。
治療上の応用
本発明はまた、限定されるものでないが、慢性関節リウマチ、若年性慢性関節リウマチ、全身発症性若年性慢性関節リウマチ、乾癬性関節炎、強直性脊椎炎、胃潰瘍、血清陰性の関節症、変形性関節症、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、全身性エリテマトーデス、抗リ
ン脂質症候群、虹彩毛様体炎/ブドウ膜炎/眼神経炎、特発性肺線維症、全身性血管炎/ヴェーゲナー肉芽腫、サルコイドーシス、精巣炎/精管切除復帰処置、アレルギー/アトピー性疾患、喘息、アレルギー性鼻炎、湿疹、アレルギー性接触皮膚炎、アレルギー性結膜炎、過敏性肺炎、移植、臓器移植拒絶、移植片対宿主病、全身性炎症応答症候群、敗血症症候群、グラム陽性敗血症、グラム陰性敗血症、培養陰性敗血症、真菌性敗血症、好中球減少性発熱、尿路性敗血症、髄膜炎菌血症、外傷/出血、火傷、イオン化放射線被曝、急性膵炎、成人性呼吸窮迫症候群、慢性関節リウマチ、アルコール誘発性肝炎、慢性の炎症性の病状、サルコイドーシス、クローンの病状、鎌状赤血球貧血、糖尿病、ネフローゼ、アトピー性疾患、過敏反応、アレルギー性鼻炎、花粉症、通年性鼻炎、結膜炎、子宮内膜症、喘息、蕁麻疹、全身性アナフィラキシー、皮膚炎、悪性貧血、溶血性疾患、血小板減少症、いずれかの臓器若しくは組織の移植片拒絶、腎移植拒絶、心移植拒絶、肝移植拒絶、膵移植拒絶、肺移植拒絶、骨髄移植(BMT)拒絶、皮膚同種移植片拒絶、軟骨移植拒絶、骨移植片拒絶、小腸移植拒絶、胎児胸腺埋入拒絶、副甲状腺移植拒絶、いずれかの臓器若しくは組織の異種移植片拒絶、同種移植片拒絶、抗受容体過敏反応、グレーヴズ病、レイノー病、B型インスリン抵抗性糖尿病、喘息、重症筋無力症、抗体媒介性の細胞傷害性、III型過敏反応、全身性エリテマトーデス、POEMS症候群(多発性神経炎、臓器肥大症、内分泌異常症、単一クローン性高ガンマグロブリン血症、および皮膚病変症候群)、多発性神経炎、臓器肥大症、内分泌異常症、単一クローン性高ガンマグロブリン血症、皮膚病変症候群、抗リン脂質症候群、天疱瘡、強皮症、混合型結合組織疾患、特発性アジソン病、糖尿病、慢性活動性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、白斑、血管炎、MI後心臓切開症候群、IV型過敏症、接触皮膚炎、過敏性肺炎、同種移植片拒絶、細胞内生物体による肉芽腫、薬物感受性、代謝性/特発性、ウィルソン病、ヘモクロマトーシス、α−1−アンチトリプシン欠乏症、糖尿病性網膜症、橋本甲状腺炎、骨粗鬆症、視床下部−下垂体−副腎系の評価、原発性胆汁性肝硬変、甲状腺炎、脳脊髄炎、悪液質、嚢胞性線維症、新生児の慢性肺疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、家族性血球貪食性リンパ組織球症、皮膚科的状態、乾癬、脱毛症、ネフローゼ症候群、腎炎、糸球体腎炎、急性腎不全、血液透析、***、毒性、子癇前症、okt3治療、抗cd3治療、サイトカイン治療、化学療法、放射線治療(例えば、限定されるものでないが無力症、貧血、悪液質などを挙げることができる)、慢性サリチル酸中毒、急性若しくは慢性細菌感染症、細菌、ウイルスおよび真菌感染症を包含する急性および慢性の寄生若しくは感染の過程、HIV感染/HIVニューロパシー、髄膜炎、肝炎(例えばA、B若しくはCなど)、化膿性関節炎、腹膜炎、肺炎、喉頭蓋炎、大腸菌(E.coli)0157:h7、溶血性尿毒性症候群/血栓崩壊性(thrombolytic)血小板減少性紫斑病、マラリア、デング出血熱、リーシュマニア症、らい、中毒性ショック症候群、連鎖球菌性筋炎、ガス壊疽、ヒト結核菌(mycobacterium tuberculosis)、トリ結核菌(mycobacterium avium intracellulare)、ニューモシスティスカリニ肺炎、骨盤の炎症性疾患、精巣炎/副***、レジオネラ、ライム病、インフルエンザa、エプスタイン−バーウイルス、ウイルスに関連する血球貪食症候群、ウイルス性脳炎/無菌性髄膜炎、神経変性性疾患、多発性硬化症、偏頭痛、AIDS痴呆複合症、多発性硬化症および急性横断脊髄炎のような脱髄疾患;皮質脊髄系の病変のような錐体外路系および小脳の障害;基底核の障害若しくは小脳の障害;ハンチントン舞踏病および老年舞踏病のような運動亢進性運動障害;CNSのドーパミン受容体を阻害する薬物により誘発されるもののような薬物誘発性の運動障害;パーキンソン病のような運動低下性運動障害;進行性核上性麻痺;小脳の構造的病変;脊髄性運動失調、フリートライヒ運動失調、小脳皮質変性、多系統の変性(メンツェル、デジェリーヌ−トーマス、シャイ−ドレーガーおよびマチャド−ジョセフ)のような脊髄小脳変性症;全身性障害(レフサム病、無β−リポタンパク質血症、運動失調、毛細血管拡張症およびミトコンドリアの多系統障害);多発性硬化症、急性横断脊髄炎のような脱髄核障害(demyelinating core disorder);ならびに神経原性筋萎縮(筋萎縮性側索硬化症、幼児の脊髄性筋萎縮症および若年性脊髄性筋萎縮症のような前角細胞変性)のような運動単
位の障害;アルツハイマー病;中年のダウン症候群;びまん性レヴィ小体疾患;レヴィ小体型の老人性痴呆;ウェルニッケ−コルサコフ症候群;慢性アルコール中毒;クロイツフェルト−ヤコブ病;亜急性硬化性汎脳炎、ハレルフォルデン−シュパッツ症候群;ならびにボクサー痴呆、神経外傷(限定されるものでないが脊髄損傷、脳損傷、震盪および反復性震盪を挙げることができる)、疼痛、炎症性疼痛、自閉症、うつ、卒中、認識傷害、癲癇などの最低1種を挙げることができる、細胞、組織、器官、動物若しくは患者におけるIL−23p40の状態若しくは疾患の調節若しくは処置方法も提供する。こうした方法は、場合によっては、こうした調節、処置若しくは治療の必要な細胞、組織、器官、動物若しくは患者に、最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを含んでなる有効量の最低1種の組成物若しくは製薬学的組成物を投与することを含み得る。
本発明のいずれの方法も、こうした調節、処置若しくは治療の必要な細胞、組織、器官、動物若しくは患者に、最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを含んでなる有効量の組成物若しくは製薬学的組成物を投与することを含み得る。こうした方法は、場合によってはこうした免疫疾患を治療するための共投与若しくは併用療法をさらに含み得、前記最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質、その指定される部分若しくはバリアントの投与は、最低1種の多発性硬化症治療薬(限定されるものでないがβ−インターフェロン1aおよびβ−インターフェロン1b(例えばアボネックス[Avonex]TM、レビフ[Rebif]TM、ベタセオン[Betaseon]TM)、酢酸グルチラマー(例えばコパキソン(Copaxone))、シクロホスファミド、アザチオプリン、グルココルチコステロイド、メトトレキセート、パクリタキセル、2−クロロデオキシアデノシン、ミトキサントロン、IL−10、TGBβ、CD4、CD52、アンテグレン、CD11、CD18、TNFα、IL−1、IL−2および/若しくはCD4抗体若しくは抗体受容体融合、インターフェロンα、免疫グロブリン、リスミド(Lismide)(レキニマックス[Requinimax]TM)、インスリン様成長因子−1(IGF−1)、エルプロジル、ピルフェニドン、経口ミエリン、あるいは:ミエリン破壊の自己免疫抑制、免疫調節、T細胞の活性化、増殖、遊走および/若しくはサプレッサー細胞機能、T細胞受容体/ペプチド/MHC−IIの相互作用の阻害、T細胞アネルギーの誘導、自己反応性T細胞の除去、血液脳関門を横断する輸送の低下、炎症前(Th1)および免疫調節(Th2)サイトカインのバランスの変化、マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤の阻害、神経保護、神経膠症の低下、再ミエリン化の促進)の最低1種の1種若しくはそれ以上に作用する化合物、TNFアンタゴニスト(限定されるものでないがTNF Ig由来タンパク質若しくはフラグメント、可溶性TNF受容体若しくはフラグメント、それらの融合タンパク質、または小分子TNFアンタゴニストを挙げることができる)、抗リウマチ薬、筋弛緩薬、麻薬、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、鎮痛薬、麻酔薬、鎮静薬、局所麻酔薬、神経筋遮断薬、抗菌薬(例えばアミノグリコシド、抗真菌薬、抗寄生虫薬、抗ウイルス薬、カルバペネム、セファロスポリン、フルオロキノロン、マクロライド、ペニシリン、スルホンアミド、テトラサイクリン、別の抗菌薬)、抗乾癬薬、コルチコステロイド、蛋白同化ステロイド、IL−23p40剤、ミネラル、栄養薬、甲状腺薬、ビタミン、カルシウム関連ホルモン、止瀉薬、鎮咳薬、制吐薬、抗潰瘍薬、緩下薬、抗凝固薬、エリスロポエチン(例えばエポエチンα)、フィルグラスチム(例えばG−CSF、ニューポジェン(Neupogen))、サルグラモスチム(GM−CSF、リューカイン(Leukine))、免疫化、免疫グロブリン、免疫抑制薬(例えばバシリキシマブ、シクロスポリン、ダクリズマブ)、成長ホルモン、ホルモン補充薬、エストロゲン受容体調節物質、散瞳薬、毛様体筋麻痺薬、アルキル化薬、代謝拮抗薬、有糸***阻害薬、放射性医薬品、抗うつ薬、抗躁薬、抗精神病薬、抗不安薬、催眠薬、交感神経興奮薬、興奮薬、ドネペジル、タクリン、喘息薬、βアゴニスト、吸入ステロイド、ロイコトリエン阻害剤、メチルキサンチン、クロモリン、エピネフリン若しくはアナログ、ドルナーゼα(プルモザイム(Pulmo
zyme))、サイトカインあるいはサイトカインアンタゴニストから選択される最低1種を前、同時におよび/若しくは後で投与することをさらに含んでなる。適する投薬量は当該技術分野で公知である。例えばWellsら編、Pharmacotherapy Handbook、第2版、Appleton and Lange、コネチカット州スタンフォード(2000);PDR Pharmacopoeia、Tarascon Pocket Pharmacopoeia 2000、豪華版、Tarascon Publishing、カリフォルニア州ロマリンダ(2000)(それらの参考文献のそれぞれはそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
本発明の組成物、併用療法、共投与、装置および/若しくは方法(本発明の最低1種の抗体、その指定された部分およびバリアントをさらに含んでなる)に適するTNFアンタゴニストは、限定されるものでないが、抗TNF Ig由来タンパク質、その抗原結合フラグメント、およびTNFに特異的に結合する受容体分子;サリドマイド、テニダップ、ホスホジエステラーゼ阻害剤(例えばペントキシフィリンおよびロリプラム)、A2bアデノシン受容体アゴニストならびにA2bアデノシン受容体増強剤のようなTNF合成、TNF放出若しくは標的細胞に対するその作用を予防かつ/若しくは阻害する化合物;マイトジェン活性化プロテイン(MAP)キナーゼ阻害剤のようなTNF受容体のシグナル伝達を予防かつ/若しくは阻害する化合物;メタロプロテイナーゼ阻害剤のような膜TNF切断を遮断かつ/若しくは阻害する化合物;アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤(例えばカプトプリル)のようなTNF活性を遮断かつ/若しくは阻害する化合物;ならびにMAPキナーゼ阻害剤のようなTNF産生および/若しくは合成を遮断かつ/若しくは阻害する化合物を挙げることができる。
本明細書で使用されるところの「腫瘍壊死因子Ig由来タンパク質」、「TNF Ig由来タンパク質」、「TNFα Ig由来タンパク質」若しくはフラグメントなどは、in vitro、in situおよび/若しくは好ましくはin vivoのTNFα活性を減少、遮断、阻害、阻止若しくは妨害する。例えば、本発明の適するTNFヒトIg由来タンパク質はTNFαを結合し得、そして抗TNF Ig由来タンパク質、その抗原結合フラグメント、およびTNFαに特異的に結合するその指定された変異体若しくはドメインを包含する。適するTNF抗体若しくはフラグメントは、TNFのRNA、DNA若しくはタンパク質の合成、TNF放出、TNF受容体のシグナル伝達、膜TNF切断、TNF活性、TNF産生および/若しくは合成もまた減少、遮断、阻止、妨害、予防かつ/若しくは阻害し得る。
キメラIg由来タンパク質cA2は、A2と呼称されるマウス抗ヒトTNFα IgG1 Ig由来タンパク質を中和する高親和性の抗原結合可変領域、およびヒトIgG1 κ免疫グロブリンの定常領域よりなる。該ヒトIgG1のFc領域は同種異系のIg由来タンパク質のエフェクター機能を向上させ、該Ig由来タンパク質の循環血清半減期を延長しかつ免疫原性を低下させる。キメラIg由来タンパク質cA2の親和性およびエピトープ特異性はマウスIg由来タンパク質A2の可変領域に由来する。特定の一態様において、マウスIg由来タンパク質A2の可変領域をコードする核酸の好ましい一供給源はA2ハイブリドーマ細胞株である。
キメラA2(cA2)は、天然および組換え双方のヒトTNFαの細胞傷害性の影響を用量依存性の様式で中和する。キメラIg由来タンパク質cA2および組換えヒトTNFαの結合アッセイから、キメラIg由来タンパク質cA2の親和性定数は1.04×1010−1であることが計算された。競合阻害によるモノクローナルのIg由来タンパク質の特異性および親和性の好ましい測定方法は、Harlowら、Ig derived
proteins:A Laboratory Maunal、Cold Sprin
g Harbor Laboratory Press、ニューヨーク州コールドスプリングハーバー、1988;Colliganら編、Current Protocols
in Immunology、Greene Publishing Assoc.and Wiley Interscience、ニューヨーク、(1992−2003);Kozborら、Immunol.Today、4:72−79(1983);Ausubelら編、Current Protocols in Molecular Biology、Wiley Interscience、ニューヨーク(1987−2003);およびMuller、Meth.Enzymol.、92:589−601(1983)(これらの参考文献はそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)に見出し得る。
特定の一態様において、マウスモノクローナルIg由来タンパク質A2はc134Aと呼称される細胞株により産生される。キメラIg由来タンパク質cA2はc168Aと呼称される細胞株により産生される。
本発明で使用し得るモノクローナル抗TNF Ig由来タンパク質の付加的な例は当該技術分野で記述されている(例えば、米国特許第5,231,024号明細書;Moeller,A.ら、Cytokine 2(3):162−169(1990);米国特許出願第07/943,852号明細書(1992年9月11日出願);Rathjenら、国際公開第WO 91/02078号明細書(1991年2月21日公開);Rubinら、EPO特許公開第0 218 868号明細書(1987年4月22日公開);Yoneら、EPO特許公開第0 288 088号明細書(1988年10月26日);Liangら、Biochem.Biophys.Res.Comm.137:847−854(1986);Meagerら、Hybridoma 6:305−311(1987);Fendlyら、Hybridoma 6:359−369(1987);Bringmanら、Hybridoma 6:489−507(1987);およびHiraiら、J.Immunol.Meth.96:57−62(1987)(これらの参考文献はそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)を参照されたい)。
TNF受容体分子
本発明で有用な好ましいTNF受容体分子は、高親和性でTNFαを結合し(例えばFeldmannら、国際公開第WO 92/07076号明細書(1992年4月30日公開);Schallら、Cell 61:361−370(1990);およびLoetscherら、Cell 61:351−359(1990)(これらの参考文献はそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)を参照されたい)かつ場合によっては低い免疫原性を有するものである。とりわけ、55kDa(p55 TNF−R)および75kDa(p75 TNF−R)のTNF細胞表面受容体が本発明で有用である。受容体の細胞外ドメイン(ECD)若しくはそれらの機能的部分を含んでなるこれらの受容体の切断型(例えばCorcoranら、Eur.J.Biochem.223:831−840(1994)を参照されたい)もまた本発明で有用である。ECDを含んでなる切断型のTNF受容体は、30kDaおよび40kDaのTNFα阻害性結合タンパク質として尿および血清中で検出された(Engelmann,H.ら、J.Biol.Chem.265:1531−1536(1990))。TNF受容体の多量体分子およびTNF免疫受容体(immunoreceptor)融合分子、ならびにそれらの誘導体およびフラグメント若しくは部分は、本発明の方法および組成物で有用であるTNF受容体分子の付加的な例である。本発明で使用し得るTNF受容体分子は、症状の良好ないし優れた軽減および低毒性を伴い長期間患者を治療するそれらの能力を特徴とする。低免疫原性および/若しくは高親和性ならびに他の定義されていない特性が、達成される治療成績に寄与しうる。
本発明で有用なTNF受容体多量体分子は、1種若しくはそれ以上のポリペプチドリンカーまたはポリエチレングリコール(PEG)のような他の非ペプチドリンカーを介して連結された2種若しくはそれ以上のTNF受容体のECDの全部若しくは機能的部分を含んでなる。該多量体分子は、該多量体分子の発現を指図する分泌型タンパク質のシグナルペプチドをさらに含み得る。これらの多量体分子およびそれらの製造方法は米国特許出願第08/437,533号明細書(1995年5月9日出願)(その内容はそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)に記述されている。
本発明の方法および組成物で有用なTNF免疫受容体融合分子は、1種若しくはそれ以上の免疫グロブリン分子の最低一部分および1種若しくはそれ以上のTNF受容体の全部若しくは機能的部分を含んでなる。これらの免疫受容体融合分子は単量体、またはヘテロ若しくはホモ多量体として集成し得る。該免疫受容体融合分子はまた一価若しくは多価でもあり得る。こうしたTNF免疫受容体融合分子の一例はTNF受容体/IgG融合タンパク質である。TNF免疫受容体融合分子およびそれらの製造方法は当該技術分野で記述されている(Lesslauerら、Eur.J.Immunol.21:2883−2886(1991);Ashkenaziら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88:10535−10539(1991);Peppelら、J.Exp.Med.174:1483−1489(1991);Kollsら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 91:215−219(1994);Butlerら、Cytokine 6(6):616−623(1994);Bakerら、Eur.J.Immunol.24:2040−2048(1994);Beutlerら、米国特許第5,447,851号明細書;および米国特許出願第08/442,133号明細書(1995年5月16日出願)(これらの参考文献のそれぞれはそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる))。免疫受容体融合分子の製造方法はCaponら、米国特許第5,116,964号明細書;Caponら、米国特許第5,225,538号明細書;およびCaponら、Nature 337:525−531(1989)(これらの参考文献はそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)にもまた見出し得る。
TNF受容体分子の機能的同等物、誘導体、フラグメント若しくは領域は、本発明で使用し得るTNF受容体分子に機能的に似る(例えば高親和性でTNFαを結合しかつ低免疫原性を有する)のに十分な大きさおよび配列のものであるTNF受容体分子の部分、若しくはTNF受容体分子をコードするTNF受容体分子配列の部分を指す。TNF受容体分子の機能的同等物は、本発明で使用し得るTNF受容体分子に機能的に似ている(例えば高親和性でTNFαを結合しかつ低免疫原性を有する)改変されたTNF受容体分子もまた包含する。例えば、TNF受容体分子の機能的同等物は「サイレント」コドンまたは1個若しくはそれ以上のアミノ酸の置換、欠失若しくは付加(例えば、1酸性アミノ酸の別の酸性アミノ酸での置換;または同一若しくは異なる疎水性アミノ酸をコードする1コドンの疎水性アミノ酸をコードする別のコドンでの置換)を含有し得る。Ausubelら、Current Protocols in Molecular Biology、Greene Publishing Assoc.and Wiley−Interscience、ニューヨーク(1987−2003)を参照されたい。
サイトカインはいかなる既知のサイトカインも包含する。例えば、CopewithCytokines.comを参照されたい。サイトカインアンタゴニストは、限定されるものでないがあらゆるIg由来タンパク質、フラグメント若しくは模倣物、あらゆる可溶性受容体、フラグメント若しくは模倣物、あらゆる小分子アンタゴニスト、またはそれらのいかなる組合せも挙げることができる。
治療的処置。
本発明のいかなる方法も、こうした調節、処置若しくは治療の必要な細胞、組織、器官、動物若しくは患者に最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを含んでなる有効量の組成物若しくは製薬学的組成物を投与することを含んでなる、IL−23p40に媒介される障害の治療方法を含み得る。
典型的には、病理学的状態の処置は、組成物に含有される比活性に依存して、平均で合計して用量あたり患者1キログラムあたり最低約0.01から500ミリグラムまでの最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント、および好ましくは単回若しくは複数回投与あたり患者1キログラムあたり最低約0.1から100ミリグラムまでのIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの範囲となる有効量若しくは投薬量の最低1種のIL−23p40 Ig関連タンパク質組成物を投与することにより遂げられる。あるいは、有効血清濃度は単回若しくは複数回投与あたり0.1〜5000μg/ml血清の濃度を含み得る。適する投薬量は医学実務者に既知でありかつもちろん特定の疾患状態、投与されている組成物の比活性および処置を受けている特定の患者に依存することができる。いくつかの例において、所望の治療量を達成するために、反復投与、すなわち特定のモニター若しくは計量される用量の反復個別投与を提供することが必要となり得、この場合所望の1日用量まで若しくは効果が達成されるまで、該個別の投与を反復する。
好ましい用量は、場合によっては、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99および/若しくは100mg/kg/投与、またはそれらのいずれかの範囲、値若しくは画分、あるいは、単回若しくは複数回投与あたり0.1、0.5、0.9、1.0、1.1、1.2、1.5、1.9、2.0、2.5、2.9、3.0、3.5、3.9、4.0、4.5、4.9、5.0、5.5、5.9、6.0、6.5、6.9、7.0、7.5、7.9、8.0、8.5、8.9、9.0、9.5、9.9、10、10.5、10.9、11、11.5、11.9、20、12.5、12.9、13.0、13.5、13.9、14.0、14.5、4.9、5.0、5.5、5.9、6.0、6.5、6.9、7.0、7.5、7.9、8.0、8.5、8.9、9.0、9.5、9.9、10、10.5、10.9、11、11.5、11.9、12、12.5、12.9、13.0、13.5、13.9、14、14.5、15、15.5、15.9、16、16.5、16.9、17、17.5、17.9、18、18.5、18.9、19、19.5、19.9、20、20.5、20.9、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、96、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1500、2000、2500、3000、3500、4000、4500および/若しくは5000μg/ml血清の濃度、またはそれらのいずれかの範囲、値若しくは画分の血清濃度を達成するように包含し得る。
あるいは、投与される投薬量は、特定の剤の薬動力学の特徴ならびにその投与様式および経路;レシピエントの齢、健康状態および重量;症状の性質および程度、付随する処置の種類、処置の頻度ならびに所望の効果のような既知の因子に依存して変動し得る。通常、有効成分の投薬量は体重1キログラムあたり約0.1ないし100ミリグラムであり得
る。通常、投与あたり若しくは徐放性の形態で1キログラムあたり0.1ないし50、および好ましくは0.1ないし10ミリグラムが、所望の結果を得るのに有効である。
制限しない一例として、ヒト若しくは動物の処置は、単回、注入若しくは反復用量を使用して、本発明の最低1種のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの1回若しくは定期的投薬量として、第1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39若しくは40日の最低1、または、あるいは若しくは加えて第1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51若しくは52週の最低1、または、あるいは若しくは加えて1、2、3、4、5、6、、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20年の最低1、あるいはそれらのいずれかの組合せに、1日あたり0.5、0.9、1.0、1.1、1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、40、45、50、60、70、80、90若しくは100mg/kgのような0.1ないし100mg/kgを提供し得る。
内的投与に適する投薬形態物(組成物)は、一般に単位若しくは容器あたり約0.1ミリグラムから約500ミリグラムまでの有効成分を含有する。これらの製薬学的組成物中で、有効成分は通常、組成物の総重量に基づき約0.5〜99.999重量%の量で存在することができる。
非経口投与のためには、該Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントは、製薬学的に許容できる非経口ベヒクルとともに溶液、懸濁液、乳液若しくは凍結乾燥した粉末として処方し得るか若しくは別個に提供され得る。こうしたベヒクルの例は水、生理的食塩水、リンゲル液、ブドウ糖溶液および1〜10%ヒト血清アルブミンである。リポソームおよび固定油のような非水性ベヒクルもまた使用しうる。該ベヒクル若しくは凍結乾燥した粉末は、等張性(例えば塩化ナトリウム、マンニトール)および化学的安定性(例えば緩衝液および保存剤)を維持する添加物を含有しうる。製剤は既知の若しくは適する技術により滅菌する。
適する製薬学的担体は、本分野の標準的参照教科書、Remington’s Pharmaceutical Sciences、A.Osolの最新版に記述されている。代替投与
製薬学的有効量の本発明の最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを投与するために、の多くの既知および開発された様式を本発明により使用し得る。以下の記述で肺投与を使用しているが、他の投与様式を本発明により使用し得、適する結果を伴う。
本発明のIL−23p40 I牛来タンパク質は、吸入または本明細書内に記述されるか若しくは当該技術分野で既知の他の様式による投与に適する多様な装置および方法のいずれかを使用して、担体中で、溶液、乳液、コロイド若しくは懸濁液として、または乾燥粉末として送達し得る。
非経口製剤および投与
非経口投与のための製剤は、一般的賦形剤として、滅菌水若しくは生理的食塩水、ポリエチレングリコールのようなポリアルキレングリコール、植物起源の油、硬化ナフタレン
(hydrogenated naphthalene)などを含有し得る。注入のための水性若しくは油性懸濁剤は、既知の方法に従い適切な乳化剤若しくは増湿剤および懸濁化剤を使用することにより製造し得る。注入のための剤は、水性溶液または溶媒中の滅菌の注入可能な溶液若しくは懸濁液のような非毒性の非経口で投与可能な希釈剤であり得る。使用可能なベヒクル若しくは溶媒として、水、リンゲル液、等張生理的食塩水などが許容され;通常の溶媒若しくは懸濁化溶媒として滅菌の不揮発性油を使用し得る。これらの目的上、天然若しくは合成若しくは半合成の脂肪油若しくは脂肪酸;天然若しくは合成若しくは半合成のモノ若しくはジ若しくはトリグリセリドを包含するいかなる種類の不揮発性油および脂肪酸も使用し得る。非経口投与は当該技術分野で既知であり、そして限定されるものでないが、慣習的注入手段、米国特許第5,851,198号明細書に記述されるところのガス加圧式の針なし注入装置、および米国特許第5,839,446号明細書(そっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)に記述されるところのレーザー穿孔機装置を挙げることができる。
代替送達
本発明はさらに、非経口、皮下、筋肉内、静脈内、ボーラス、膣、直腸、頬側、舌下、鼻内若しくは経皮手段による最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの投与に関する。1種の抗IL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの組成物は、とりわけ液体の溶液若しくは懸濁液の形態での非経口(皮下、筋肉内若しくは静脈内)投与のための使用のため;とりわけクリーム剤および坐剤のような半固形の形態での膣若しくは直腸投与での使用のため;とりわけ錠剤若しくはカプセル剤の形態での頬側若しくは舌下投与のため;あるいはとりわけ散剤、点鼻薬若しくはエアゾルまたはある種の剤の形態で鼻内で;あるいは、とりわけ、皮膚の構造を改変するか若しくは経皮貼付剤中の薬物濃度を増大させるかのいずれかのためのジメチルスルホキシドのような化学的増強剤(Jungingerら “Drug Permeation Enhancement”;Hsieh,D.S.編中pp.59−90(Marcel Dekker,Inc.ニューヨーク 1994(そっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる))、またはタンパク質およびペプチドを含有する製剤の皮膚上への適用を可能にする酸化剤(第WO 98/53847号明細書)、あるいは電気穿孔法のような一過性の輸送経路を創製するため若しくはイオントフォレーシスのような皮膚を通る荷電した薬物の移動性を増大させるための電場の適用、またはソノフォレーシスのような超音波の適用(米国特許第4,309,989号および同第4,767,402号明細書)(上の刊行物および特許はそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)を伴うゲル剤、軟膏剤、ローション剤、懸濁剤、若しくは貼付剤送達系の形態で経皮で、製造し得る。
肺/鼻投与
肺投与のためには、好ましくは最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの組成物を、肺の下気道若しくは鼻腔に達するために有効な粒子径で送達する。本発明によれば、最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントは、吸入による治療薬の投与のための当該技術分野で既知の多様な吸入若しくは鼻装置のいずれによっても送達し得る。エアゾル化した製剤を患者の鼻腔若しくは肺胞中に沈着させることが可能なこれらの装置は、定量吸入器、ネブライザー、乾燥粉末生成装置、噴霧器(sprayer)などを包含する。Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの肺若しくは鼻投与を指図するのに適する他の装置もまた当該技術分野で既知である。全部のこうした装置は、エアゾル中でのIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの分散のための投与に適する製剤を使用し得る。こうしたエアゾルは溶液(水性および非水性双方)若しくは固体粒子いずれからも構成し得る。ベントリン[Ventolin](R)定量吸入器のような定量吸入器は、典型的に噴射剤ガスを使用しかつ呼吸の間の起動を必要とする(例えば第WO 94/16970号、同第WO 98/35888号明細書を参照されたい)。ターブヘラー[Turbuhaler]TM(Astra)、ロタヘラー[R
otahaler](R)(Glaxo)、ディスカス[Diskus](R)(Glaxo)、スピロス[Spiros]TM吸入器(Dura)、Inhale Therapeuticsにより販売されている装置、およびスピンヘラー[Spinhaler](R)粉末吸入器(Fisons)のような乾燥粉末吸入器は、混合粉末の呼吸起動を使用する(米国特許第4668218号明細書 Astra、欧州特許第EP 237507号明細書 Astra、第WO 97/25086号明細書 Glaxo、第WO 94/08552号明細書 Dura、米国特許第5458135号明細書 Inhale、第WO 94/06498号明細書 Fisons(そっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる))。AERxTM Aradigm、ウルトラベント[Ultravent](R)ネブライザー(Mallinckrodt)およびエイコーン[Acorn]II(R)ネブライザー(Marquest Medical Products)(米国特許第5404871号明細書 Aradigm、第WO 97/22376号明細書)(上の参考文献はそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)のようなネブライザーは溶液からエアゾルを生じさせるが、定量吸入器、乾燥粉末吸入器などは小粒子のエアゾルを生成させる。商業的に入手可能な吸入装置のこれらの特定の例は本発明の実務に適する特定の装置を代表することを意図しており、そして本発明の範囲を制限するとして意図されていない。好ましくは、最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを含んでなる組成物は乾燥粉末吸入器若しくは噴霧器により送達する。本発明の最低1種のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを投与するための吸入装置のいくつかの望ましい特徴が存在する。例えば、吸入装置による送達は、有利には信頼でき、再現可能でありかつ正確である。吸入装置は、場合によっては、良好な呼吸可能性のため小さい乾燥粒子、例えば約10μm未満、好ましくは約1〜5μmを送達し得る。
IL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの組成物のスプレーとしての投与
IL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質を包含するスプレーは、最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの懸濁液若しくは溶液に加圧下でノズルを通させることにより生じさせ得る。ノズルの大きさおよび構成、適用される圧ならびに液体フィード速度は、所望の出力および粒子径を達成するように選ぶことができる。電子スプレーは、例えばキャピラリー若しくはノズルフィードに加えての電場により生じさせ得る。有利には、スプレーにより送達される最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質の粒子は、約10μm未満、好ましくは約1μmないし約5μm、および最も好ましくは約2μmないし約3μmの範囲の粒子径を有する。
噴霧器での使用に適する最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質の製剤は、典型的に、限定されるものでないが0.1、0.2.、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、40、45、50、60、70、80、90若しくは100mg/ml若しくはmg/gmを挙げることができる、1mlの溶液あたり若しくはmg/gmの約0.1mgないし約100mg最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質、またはその中のいずれかの範囲若しくは値の濃度で、水性溶液中にIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質を包含する。該製剤は、賦形剤、緩衝剤、等張剤、保存剤、界面活性剤および好ましくは亜鉛のような剤を包含し得る。該製剤はまた、緩衝剤、還元剤、バルクタンパク質若しくは炭水化物のようなIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質の安定化のための賦形剤若しくは剤も包含し得る。Ig由来タンパク
質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質の処方において有用なバルクタンパク質はアルブミン、プロタミンなどを包含する。Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質の処方において有用な典型的な炭水化物はショ糖、マンニトール、乳糖、トレハロース、ブドウ糖などを包含する。該Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質の製剤は、エアゾルの形成における溶液の噴霧化により引き起こされるIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質の表面誘起凝集を低下若しくは予防し得る界面活性剤もまた包含し得る。ポリオキシエチレン脂肪酸エステルおよびアルコールならびにポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステルのような多様な慣習的界面活性剤を使用し得る。量は一般に製剤の0.001と14重量%との間の範囲にわたることができる。本発明の目的上とりわけ好ましい界面活性剤は、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリソルベート80、ポリソルベート20などである。IL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントのようなタンパク質の製剤のための当該技術分野で既知の付加的な剤もまた該製剤中に包含し得る。
ネブライザーによるIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの組成物の投与
Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質はジェットネブライザー若しくは超音波ネブライザーのようなネブライザーにより投与し得る。典型的には、ジェットネブライザーにおいては、圧縮空気源を使用してオリフィスを通る高速空気ジェットを創製する。ガスがノズルを越えて膨張する際に低圧領域が創製され、これが液体リザーバに接続した毛細管を通してIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質の溶液を引っぱる。毛細管からの液体流が管から出る際に、それが不安定な細糸および液滴に剪断されてエアゾルを創製する。所定のジェットネブライザーから所望の性能特性を達成するために、ある範囲の構成、流速およびバッフル型を使用し得る。超音波ネブライザーにおいては、典型的には圧電変換器を使用して振動の機械的エネルギーを創製するのに高周波電気エネルギーを使用する。このエネルギーが直接若しくはカップリング液体を通してのいずれかでIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質の製剤に伝播されて、Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質を包含するエアゾルを創製する。有利には、ネブライザーにより送達されるIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質の粒子は約10μm未満、好ましくは約1μmないし約5μm、および最も好ましくは約2μmないし約3μmの範囲の粒子径を有する。
ジェット若しくは超音波いずれのネブライザーでの使用にも適する最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの製剤は、典型的には、溶液1mlあたり約0.1mgないし約100mgの最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントタンパク質という濃度を包含する。該製剤は、賦形剤、緩衝剤、等張剤、保存剤、界面活性剤および好ましくは亜鉛のような剤を包含し得る。該製剤はまた、緩衝剤、還元剤、バルクタンパク質若しくは炭水化物のような、最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質の安定化のための賦形剤若しくは剤も包含し得る。最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質の処方において有用なバルクタンパク質はアルブミン、プロタミンなどを包含する。最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの処方において有用な典型的な炭水化物はショ糖、マンニトール、乳糖、トレハロース、ブドウ糖などを包含する。該最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの製剤は、エアゾルの形成における溶液の噴霧化により引き起こされる該最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの表面誘起凝集を低下若しくは予防し得る界面活性剤もまた包含し得る。ポリオキシエチレン脂肪酸エステルおよびアルコール
ならびにポリオキシエチレンソルビタル脂肪酸エステルのような多様な慣習的界面活性剤を使用し得る。量は一般に製剤の0.001と4重量%との間の範囲にわたることができる。本発明の目的上とりわけ好ましい界面活性剤は、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリソルベート80、ポリソルベート20などである。Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントタンパク質のようなタンパク質の製剤のための当該技術分野で既知の付加的な剤もまた該製剤中に包含し得る。
定量吸入器によるIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの組成物の投与
定量吸入器(DMI)には、噴射剤、最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント、およびいずれかの賦形剤若しくは他の添加物が液化加圧ガスを包含する混合物としてキャニスター中に含有されている。計量バルブの起動が、好ましくは、約10μm未満、好ましくは約1μmないし約5μm、および最も好ましくは約2μmないし約3μmの大きさ範囲の粒子を含有するエアゾルとして該混合物を放出する。所望のエアゾル粒子径は、ジェットミル粉砕、噴霧乾燥、臨界点凝縮などを包含する当業者に既知の多様な方法により生じられるIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質の製剤を使用することにより得ることができる。好ましい定量吸入器は、3M若しくはGlaxoにより製造されかつハイドロフルオロカーボン噴射剤を使用するものを包含する。
定量吸入器装置での使用のための最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの製剤は、一般に、例えば界面活性剤の助けを借りて噴射剤中に懸濁された非水性媒体中の懸濁剤として最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを含有する微粉を包含することができる。噴射剤は、トリクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタノールおよび1,1,1,2−テトラフルオロエタン、HFA−134a(ハイドロフルオロアルカン−134a)、HFA−227(ハイドロフルオロアルカンー227)などを包含する、クロロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロカーボン若しくは炭化水素のようなこの目的上使用されるいかなる慣習的な物質でもあり得る。好ましくは噴射剤はハイドロフルオロカーボンである。界面活性剤は、最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを噴射剤中の懸濁液として安定化する、有効成分を化学的分解に対し保護する、などのために選ぶことができる。適する界面活性剤はソルビタントリオレエート、ダイズレシチン、オレイン酸などを包含する。いくつかの場合には、エタノールのような溶媒を使用する溶液のエアゾルが好ましい。タンパク質の製剤のための当該技術分野で既知の付加的な剤もまた該製剤中に包含し得る。
当業者は、本発明の方法が、本明細書に記述されない装置を介する最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの組成物の肺投与により達成され得ることを認識するであろう。
経口製剤および投与
経口投与のための製剤は、腸壁の浸透性を人工的に増大させるための補助物質(例えばレゾルシノール、ならびにポリオキシエチレンオレイルエーテルおよびn−ヘキサデシルポリエチレンエーテルのような非イオン性界面活性剤)の共投与、ならびに酵素分解を阻害するための酵素阻害剤(例えば膵トリプシンインヒビター、ジイソプロピルフルオロリン酸(DFF)およびトラシロール)の共投与に頼る。経口投与のための固体型投薬形態物の有効な構成化合物を、ショ糖、乳糖、セルロース、マンニトール、トレハロース、ラフィノース、マルチトール、デキストラン、デンプン、アガー、アルギン酸塩、キチン、キトサン、ペクチン、トラガカントガム、アラビアゴム、ゼラチン、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、合成若しくは半合成ポリマーおよびグリセリドを包含する最低1種の添加物と混合し得る。これらの投薬形態物は、他の型(1種若しくは複数)の添加物、例え
ば不活性希釈剤、ステアリン酸マグネシウムのような滑沢剤、パラベン、ソルビン酸、アスコルビン酸、α−トコフェロールのような保存剤、システインのような抗酸化剤、崩壊剤、結合剤、増粘剤、緩衝剤、甘味料、着香料、香料などもまた含有し得る。
錠剤および丸剤は腸溶コーティング製剤にさらに加工し得る。経口投与のための液体製剤は、医学的使用に許容できる乳剤、シロップ剤、エリキシル剤、懸濁剤および溶液製剤を包含する。これらの製剤は前記領域で通常使用される不活性希釈剤、例えば水を含有しうる。リポソームもまたインスリンおよびヘパリンのための薬物送達系として記述されている(米国特許第4,239,754号明細書)。より最近は、混合アミノ酸の人工的ポリマーのミクロスフェア(プロテイノイド)が薬品を送達するのに使用されている(米国特許第4,925,673号明細書)。さらに、米国特許第5,879,681号および同第5,5,871,753号明細書に記述される担体化合物が、生物学的有効成分を経口で送達するのに使用されるが当該技術分野で既知である。
粘膜製剤および投与
粘膜表面を通る吸収のため、組成物、および最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの投与方法は、複数のミクロン以下の粒子、粘膜接着性巨大分子、生物活性ペプチド、および乳剤粒子の粘膜接着を達成することにより粘膜表面を通る吸収を促進する水性連続相を含んでなる乳剤を包含する(米国特許第5,514,670号明細書)。本発明の乳剤の適用に適する粘膜表面は角膜、結膜、頬側、舌下、鼻、膣、肺、胃、腸および直腸の投与経路を包含し得る。膣若しくは直腸投与のための製剤、例えば坐剤は、賦形剤として例えばポリアルキレングリコール、ワセリン、カカオバターなどを含有し得る。鼻内投与のための製剤は固体であり得かつ賦形剤として例えば乳糖を含有し得るか、または点鼻薬の水性若しくは油性溶液であり得る。頬側投与のためには、賦形剤は糖、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、糊化済デンプンなどを包含する(米国特許第5,849,695号明細書)。
経皮製剤および投与
経皮投与のためには、該最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントは、リポソームまたはポリマー性のナノ粒子、微粒子、マイクロカプセル若しくはミクロスフェア(別の方法で述べられない限り集合的に微粒子と称される)のような送達装置中に被包化される。ポリ乳酸、ポリグリコール酸およびそれらのコポリマーのようなポリヒドロキシ酸、ポリオルトエステル、ポリ無水物およびポリホスファゼンのような合成ポリマー、ならびにコラーゲン、ポリアミノ酸、アルブミンおよび他のタンパク質、アルギン酸および他の多糖のような天然のポリマー、ならびにそれらの組合せから作成される微粒子を包含する多数の適する装置が既知である(米国特許第5,814,599号明細書)。
長時間投与および製剤
単回投与から長期間、例えば1週間ないし1年間にわたって本発明の化合物を被験体に送達することがときに望ましいことがあり得る。多様な徐放性、デポー若しくは埋入投薬形態物を利用し得る。例えば、投薬形態物は、体液中で低い程度の溶解性を有する化合物の製薬学的に許容できる非毒性の塩、例えば(a)リン酸、硫酸、クエン酸、酒石酸、タンニン酸、パモ酸、アルギン酸、ポリグルタミン酸、ナフタレンモノ若しくはジスルホン酸、ポリガラクツロン酸などのような多塩基酸との酸付加塩;(b)亜鉛、カルシウム、ビスマス、バリウム、マグネシウム、アルミニウム、銅、コバルト、ニッケル、カドミウムなどのような多価金属陽イオン、または例えばN,N’−ジベンジルエチレンジアミン若しくはエチレンジアミンから形成される有機陽イオンとの塩;あるいは(c)(a)および(b)の組合せ、例えば亜鉛タンニン酸塩を含有し得る。加えて、本発明の化合物、若しくは好ましくはたった今記述されたもののような比較的不溶性の塩は、注入に適する例えばゴマ油を含むゲル、例えばモノステアリン酸アルミニウムゲル中で処方し得る。とりわけ好ましい塩は、亜鉛塩、亜鉛タンニン酸塩、パモ酸塩などである。注入のための別の型の徐放性デポー製剤は、例えば米国特許第3,773,919号明細書に記述される
ところのポリ乳酸/ポリグリコール酸ポリマーのようなゆっくりと分解する非毒性の非抗原性ポリマー中に分散若しくは被包化された化合物若しくは塩を含有することができる。該化合物、若しくは好ましくは上述されたもののような比較的不溶性の塩は、とりわけ動物での使用のためコレステロールマトリックスのサイラスティックペレットにもまた処方し得る。付加的な徐放性、デポー若しくは埋入物製剤、例えば気体若しくは液体リポソームが文献で既知である(米国特許第5,770,222号明細書、および“Sustained and Controlled Release Drug Delivery
Systems”、J.R.Robinson編、Marcel Dekker,Inc.、ニューヨーク、1978)。
本発明を一般的に記述したので、それは、具体的説明として提供されかつ制限するとして意図されていない以下の実施例への参照によりより容易に理解されるであろう。
実施例
哺乳動物細胞中での抗IL−23p40 免疫グロブリン由来タンパク質の生成、クローン化および発現
抗IL−23p40 Ig由来タンパク質は、ヒトIL−23で免疫しそしてそれに対するB細胞を単離し、クローン化しかつ例えば当該技術分野で既知かつ本明細書に記述されるところの既知の方法およびアッセイ(例えば、IL−23タンパク質、IL−23のアッセイおよびIL−12のアッセイについての記述および参考文献について、www.copewithcytokines.deのIL−23およびIL−12(当該技術分野で既知のとおりそっくりそのまま引用することにより本明細書に組込まれる)を参照されたい)を使用してIL−23に対する特異性および阻害活性(好ましくはIL−12活性の阻害をほとんど若しくは全く伴わない)について選択される、ヒト抗体を発現するネズミまたはトランスジェニックマウスのような既知の方法を使用して生成する。あるいは、IL−12β1受容体の部分をクローン化し、そして抗体フラグメントと融合して、当該技術分野で既知のところのIL−23のその受容体への結合を遮断するがしかしIL−12のその受容体への結合を阻害しない受容体融合タンパク質を生成する。
IL−23p40特異的抗体若しくは本発明の抗IL−23p40 Ig由来タンパク質のような融合タンパク質を発現するクローンを、それらが最低1種のIL−23活性を中和若しくは阻害しかつ最低1種のIL−12活性を実質的に阻害しないように選択する。
H鎖、L鎖CDR、可変領域若しくは可変および定常領域をクローン化し、そして適切な発現ベクターに入れる。典型的な哺乳動物発現ベクターは、mRNAの転写の開始を媒介する最低1個のプロモーター要素、Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントのコーディング配列、ならびに転写の終止および転写物のポリアデニル化に必要とされるシグナルを含有する。付加的な要素はエンハンサー、コザック配列、ならびにRNAスプライシングのドナーおよびアクセプター部位により隣接される介在配列を包含する。高度に効率的な転写は、SV40からの初期および後期プロモーター、レトロウイルス例えばRSV、HTLVI、HIVIからの末端反復配列(LTR)、ならびにサイトメガロウイルス(CMV)の初期プロモーターを用いて達成し得る。しかしながら、細胞要素もまた使用し得る(例えばヒトアクチンプロモーター)。本発明の実施での使用に適する発現ベクターは、例えば、pIRES1neo、pRetro−Off、pRetro−On、PLXSN若しくはpLNCX(Clontech Labs、カリフォルニア州パロアルト)、pcDNA3.1(+/−)、pcDNA/Zeo(+/−)若しくはpcDNA3.1/Hygro(+/−)(Invitrogen)、PSVLおよびPMSG(Pharmacia、スウェーデン・ウプサラ)、pRSVcat(ATC
C 37152)、pSV2dhfr(ATCC 37146)ならびにpBC12MI(ATCC 67109)のようなベクターを包含する。使用し得る哺乳動物宿主細胞は、ヒトHela 293、H9およびJurkat細胞、マウスNIH3T3およびC127細胞、Cos 1、Cos 7およびCV 1、ウズラQC1−3細胞、マウスL細胞ならびにチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞を包含する。
あるいは、該遺伝子は染色体中に組込まれた遺伝子を含有する安定細胞株中で発現させ得る。dhfr、gpt、ネオマイシン若しくはヒグロマイシンのような選択可能なマーカーとのコトランスフェクションは、トランスフェクトされた細胞の同定および単離を可能にする。
トランスフェクトされた遺伝子はまた、大量のコードされたIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを発現するように増幅もし得る。DHFR(ジヒドロ葉酸還元酵素)マーカーは、数百若しくはなお数千コピーもの目的の遺伝子をもつ細胞株を発生させるのに有用である。別の有用な選択マーカーは酵素グルタミン合成酵素(GS)(Murphyら、Biochem.J.227:277−279(1991);Bebbingtonら、Bio/Technology 10:169−175(1992))である。これらのマーカーを使用して、哺乳動物細胞を選択培地中で増殖させ、そして最高の耐性を伴う細胞を選択する。これらの細胞株は染色体中に組込まれた増幅された遺伝子(1種若しくは複数)を含有する。チャイニーズハムスター卵巣(CHO)およびNSO細胞がIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの産生にしばしば使用される。
CHO細胞中でのクローン化および発現
ベクターpC4をIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの発現に使用する。プラスミドpC4はプラスミドpSV2−dhfr(ATCC受託番号37146)の誘導体である。該プラスミドはSV40初期プロモーターの制御下にマウスDHFR遺伝子を含有する。これらのプラスミドでトランスフェクトされる、ジヒドロ葉酸活性を欠くチャイニーズハムスター卵巣若しくは他の細胞は、化学療法剤メトトレキセートを補充した選択培地(例えばα−MEM、Life Technologies、メリーランド州ゲイサーズバーグ)中で細胞を増殖させることにより選択し得る。メトトレキセート(MTX)に耐性の細胞中でのDHFR遺伝子の増幅は十分に報告されている(例えばF.W.Altら、J.Biol.Chem.253:1357−1370(1978);J.L.HamlinとC.Ma、Biochem.et Biophys.Acta 1097:107−143(1990);およびM.J.PageとM.A.Sydenham、Biotechnology 9:64−68(1991)を参照されたい)。増大する濃度のMTX中で増殖させた細胞は、DHFR遺伝子の増幅の結果として標的酵素DHFRを過剰産生することにより該薬物に対する耐性を発生させる。第二の遺伝子がDHFR遺伝子に連結されている場合、それは通常共増幅かつ過剰発現される。1,000コピー以上の増幅された遺伝子(1種若しくは複数)をもつ細胞株を発生させるのにこのアプローチを使用し得ることが当該技術分野で既知である。その後、メトトレキセートを除いた場合に、宿主細胞の1個若しくはそれ以上の染色体に組込まれた増幅された遺伝子を含有する細胞株が得られる。
プラスミドpC4(およびまたpC1)は、目的の遺伝子を発現するために、ラウス肉腫ウイルスの末端反復配列(LTR)の強力なプロモーター(Cullenら、Molec.Cell.Biol.5:438−447(1985))およびヒトサイトメガロウイルス(CMV)の前初期遺伝子のエンハンサーから単離した1フラグメント(Boshartら、Cell 41:521−530(1985))を含有する。プロモーターの下流は遺伝子の組込みを可能にするBamHI、XbaIおよびAsp718制限酵素切断部位であり;マルチクローニング部位が目的の遺伝子のクローン化を助長する。これら
のクローニング部位の後ろに、該プラスミドはラットプレプロインスリン遺伝子の3’イントロンならびにポリアデニル化部位および終止シグナルを含有する。他の高効率プロモーター、例えばヒトβ−アクチンプロモーター、SV40初期若しくは後期プロモーターまたは他のレトロウイルス、例えばHIVおよびHTLVIからの末端反復配列もまた発現に使用し得る。ClontechのTet−OffおよびTet−On遺伝子発現系ならびに類似の系を使用して、IL−23p40を調節された方法で哺乳動物細胞中で発現し得る(M.GossenとH.Bujard、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:5547−5551(1992))。mRNAのポリアデニル化のため、例えばヒト成長ホルモン若しくはグロビン遺伝子からの他のシグナルを同様に使用し得る。染色体中に組込まれた目的の遺伝子をもつ安定細胞株もまた、gpt、G418若しくはヒグロマイシンのような選択可能なマーカーとのコトランスフェクションに際して選択し得る。初めに1種以上の選択可能なマーカー、例えばG418およびメトトレキセートを使用することが有利である。
プラスミドpC4を制限酵素で消化し、そしてその後仔ウシ腸ホスファターゼを使用して当該技術分野で既知の手順により脱リン酸化する。該ベクターをその後、1%アガロースゲルから単離する。
本発明のIL−23p40 Ig由来タンパク質のHCおよびLC可変領域に対応する完全なIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントをコードするDNA配列を、既知の方法の段階に従って使用する。適するヒト定常領域(すなわちHCおよびLC領域)をコードする単離された核酸もまたこの構築物(例えばベクターp1351中で提供されるところの)中で使用する。
単離された可変および定常領域をコードするDNA、ならびに脱リン酸化されたベクターをその後T4 DNAリガーゼで連結する。大腸菌(E.coli)HB101若しくはXL−1 Blue細胞をその後形質転換し、そして例えば制限酵素分析を使用して、プラスミドpC4中に挿入されたフラグメントを含有する細菌を同定する。
活性のDHFR遺伝子を欠くチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞をトランスフェクションに使用する。5μgの発現プラスミドpC4を、リポフェクションを使用して0.5μgのプラスミドpSV−neoとともにコトランスフェクトする。プラスミドpSV2neoは、ドミナントの選択可能なマーカー、すなわちG418を包含する一群の抗生物質に対する耐性を賦与する酵素をコードするTn5からのneo遺伝子を含有する。1μg/mlのG418を補充したα−MEMに該細胞を接種する。2日後に細胞をトリプシン処理し、そしてハイブリドーマクローニングプレート(Greiner、ドイツ)で、10、25若しくは50ng/mlのメトトレキセートおよび1μg/mlのG418を補充したα−MEMに接種する。約10〜14日後に、単一クローンをトリプシン処理し、そしてその後異なる濃度のメトトレキセート(50nM、100nM、200nM、400nM、800nM)を使用して6ウェルペトリ皿若しくは10mlフラスコに接種する。最高濃度のメトトレキセートで増殖するクローンを、その後、なおより高濃度のメトトレキセート(1mM、2mM、5mM、10mM、20mM)を含有する新たな6ウェルプレートに移す。100〜200mMの濃度で増殖するクローンが得られるまで同一の手順を反復する。所望の遺伝子産物の発現を、例えばSDS−PAGEおよびウエスタンブロット若しくは逆相HPLC分析により分析する。
完全にヒトの抗IL−23p40タンパク質Ig由来タンパク質をさらに特徴付けする。生成されるIg由来タンパク質のいくつかは1×10と9×1012の間の親和性定数を有することが期待される。これらの完全にヒトのモノクローナルIg由来タンパク質のこうした高親和性は、IL−23p40タンパク質依存性の疾患、病状若しくは関連す
る状態における治療上の応用にそれらを適するようにする。
マウスの実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)における抗IL−12p35および抗IL−12/23p40抗体の治療上の有効性の比較
要約:この一組の研究は、多発性硬化症のマウスモデルすなわち実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)におけるIL−12若しくはIL−12/23特異的中和の治療上の有効性を検討するために実施した。IL−12のp35サブユニット若しくはIL−12とIL−23との間で共有されているp40サブユニットに特異的な中和ラット抗マウスモノクローナル抗体(mAb)を、疾患誘導前、疾患発症前若しくは疾患が進行した後のいずれかに投与した。全部の場合で、抗p40抗体のみが治療上の潜在能力を示した。これらのデータは、IL−23がこの自己免疫モデルにおいて疾患の病因への主要な寄与因子であることを示唆する。
略語:
IL インターロイキン
mAb モノクローナル抗体
EAE 実験的自己免疫性脳脊髄炎
Th Tヘルパー細胞
IFN γインターフェロンγ
cs 臨床スコア
MBP ミエリン塩基性タンパク質
PK 薬物動態
緒言:生物学的に活性のIL−12は35(p35)および40(p40)キロダルトンの2個の共有結合したサブユニットから構成されるヘテロ二量体として存在する。いくつかの連続した証拠は、IL−12が、CD4 T細胞からのIFNγおよびIL−2の産生を特徴とする活発なTh1免疫応答を誘導し得ることを示した。不適切なTh1応答および従ってIL−12発現は、多発性硬化症、慢性関節リウマチ、炎症性腸疾患、インスリン依存性糖尿病およびブドウ膜炎のような多くの免疫媒介性の炎症性疾患と相関すると考えられている。動物モデルにおいて、IL−12の中和が自己免疫疾患を軽減することが示された。しかしながら、これらの研究はそのp40サブユニットによりIL−12を中和した。p40サブユニットを共有するヘテロ二量体のサイトカインIL−23の記述は、以前の知見がIL−12の活性によるのかIL−23の活性のよるのかを決定するのにそれを重要にした。従って、p35およびp40特異的な中和を自己免疫すなわち実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)のマウスモデルで比較した。IL−12p35に特異的な中和抗体はEAEの進行に対する影響を有しなかった。対照的に、抗p40 mAbでのIL−12およびIL−23双方の中和は、抗体がTh1分化前に投与されたにしろ分化後に投与されたにしろ、EAEの臨床兆候を抑制した。われわれのデータは、EAEにおける抗p40処置の活性がIL−23の中和にのみ基づくことを示唆する。
方法および材料:
マウス:
雌性C3H/HEB/FEJマウス(Jackson Laboratories,メーン州バーハーバー)を薬物動態分析に使用した。EAE研究のため、雌性B10.PL(H−2)マウスをJackson Laboratoriesから得、そして6〜8週齢の間に使用した。全部の動物はIACUCのガイドラインに従い承認されたプロトコルのもとで管理した。
抗体:
C17.8(ラット抗マウスIL−12/23p40、IgG2a)およびC18.2(ラット抗マウスIL−12p35、IgG2a)ハイブリドーマはGiorgio Trinchieri博士およびWistar Institute(ペンシルバニア州フィラデルフィア)により提供された。腹水はHarlan Bioproducts(イ
ンジアナ州インジアナポリス)で生成され、そしてプロテインGアフィニティーにより精製した。
ラット抗マウス抗体の血清PK:
およそ20〜25グラムの雌性CH3/HEB/FEJマウスの体重を個別に秤量し、そして、10mL/kgのマウスあたり一定の投与容積で、125I標識抗体(C17.8、C18.2)の単回の5mg/kgの腹腔内投与で処置した。30分、6および24時間、4、7、11ならびに18日に後眼窩出血を麻酔マウスから採取した。血液サンプルは室温で最低30分しかし1時間未満の間静置させ、そしてその後およそ2,500〜3,500rpmで10〜15分間遠心分離した。各血清サンプルのおよそ50μLのアリコートを、LKB Compugamma 1282カウンター(Wallac、メリーランド州ゲイサーズバーク)を使用して125Iについてカウントした。注入物(injectate)の10mLアリコートもまたカウントした。各時点での注入したカウントの平均の画分を計算し、そして注入された抗体の総mgにより乗算して、各時点で血清中に残存する総mgを決定した。データは各群5〜10動物での血清中のmAbのmgの平均+/−s.d.として示す。
EAEの誘導および評価:
EAE誘導のため、雌性B10.PLマウスに、200μgのモルモットMBP(Sigma)と合わせた合計100μlのCFA(200μgのヒト結核菌(Mycobacterium tuberculosis)Jamaica株を含有する)を、背部の4部位で皮下注入した。マウスは免疫化の時点および48時間後に0.2mlのPBS中の200ngの百日咳トキシン(List Biological、カリフォルニア州キャンベル)i.p.もまた受領した。マウスは、示された日に、PBS中100mg/kg(C18.2)若しくは20mg/kg(C17.8)に希釈したC17.8(抗IL−12p40)若しくはC18.2(抗IL−12p35)モノクローナル抗体のi.p.注入を受領した。対照マウスはPBS若しくはPBS中20mg/kgのラットIgG(Biosourcce)を受領した。
臨床兆候(cs)を示した動物に後に続くとおり点数を付けた。すなわち尾を引きずる(limp)若しくは尾の緊張を伴うあひる歩行を1、尾を引きずるあひる歩行(運動失調)を2、部分的四肢麻痺を伴う運動失調を2.5、一肢の完全麻痺を3、第二の四肢の部分的麻痺を伴う一肢の完全麻痺を3.5、二肢の完全麻痺を4、瀕死を4.5、死亡を5。5の得点を得た動物は実験の残りの間の毎日のcs分析の平均に包含しなかった。毎日のcsは群について平均し、そして平均発生率、発症日、最高の急性cs、累積cs、cs/日、再発の回数および再発の重症度±semを記述する。群あたりの累積csの平均は、個々の動物についての毎日の臨床スコアの総和を平均することにより計算した。cs/日は、動物が研究に残存した日数により累積csを除算することにより計算した。平均発症日を決定するためには、EAEを発症していない動物を分析に包含しなかった。最高のcsの平均を決定するためには、EAEを発症していないマウスに「0」の値を割り当て、そして分析に包含した。再発は、最低2観察日の間持続した臨床スコアの満点の下落、次いで最低2観察日の間持続した臨床スコアの満点の増加により定義した。
結果および考察:抗p35および抗p40抗体は同一の薬物動態を有する
抗p40および抗p35抗体の消失速度を確定するために、正常マウスに単回の5mg/kg用量の125I標識抗体を注入し、そして循環レベルを抗体投与後11日間測定した。抗p35およびp40は重なる薬物動態を有し、消失速度が正常マウス(2)で同一であることを示した。各mAbの期待される消失速度はおよそ7〜10日である。これは単回投与のPK研究であるが、これらのデータはin vivo研究のための週1回投与を支持する。
EAE誘導前の抗p40処置のみが保護的である。
自己免疫疾患におけるIL−12およびIL−23の相対的な役割を決定するために、
多発性硬化症のマウスモデルすなわち再発性の実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)を使用した。アジュバント中のミエリン塩基性タンパク質(MBP)でのEAEの誘導に際し、B10.PLマウスは典型的に初期の麻痺のエピソード(急性疾患)を表し、その後部分的に若しくは完全にのいずれかで回復し、そして複数回の再発および/若しくは慢性EAEに進行する。IL−12はTh0からTh1への分化の主要なメディエーターであると考えられているため、EAEはIL−12発現に依存すると長い間推定されている。しかしながら、EAE誘導におけるIL−23の潜在的な役割を識別するために、抗p40(IL−12およびIL−23)若しくは抗p35(IL−12のみ)抗体の中和濃度をEAEについての免疫化の1日前(第−1日)に確立した。疾患の発症は動物間で変動し得;従って、抗p35およびIL−p40抗体がTh1分化の間に存在したことを確認するために処置を7および14日後に反復した。いくつかのin vitro中和研究は、抗40 mAbが抗p35 mAbよりもIL−12の中和において5倍より効果的であることを示している(データは示されない)。従って、抗p35 mAbの用量は、全部のEAE実験で抗p40より5倍より大きくなるように調節した。2回の別個の実験で、ラットIgGアイソタイプ対照抗体(20mg/kg)若しくは抗p35(100mg/kg)で処置したマウスは疾患からの保護を示さなかった。非特異的対照抗体(ラットIgG)の末梢投与が、EAEを伴う未処置マウスと比較した場合に疾患の臨床経過を変えなかったことに注目することは重要である。双方の研究で、抗p40 mAb(20mg/kg)で処置したマウスはEAEの臨床兆候のほぼ完全な阻害を表した。目覚ましいことに、疾患の抑制は、期待された抗体消失速度を超えてEAE誘導後70日まで延長した。各実験において、抗p40で処置したただ1動物のみが2連続日のEAEの臨床兆候を表し、そしてそれぞれは遅い発症ならびに有意により低い急性臨床スコア、累積臨床スコアを示しかつ疾患の再発を示さなかった(表1)。これらの結果は、共有されるp40サブユニットによるIL−12およびIL−23の中和がEAEからのほぼ完全な保護を提供したことを示した。対照的に、抗p35を介するIL−12のみの特異的中和は無効であった。これらのデータはEAEがIL−12により媒介されないことを強く示唆する。疾患発症の直前の抗p40処置のみが保護的である。
予防的処置はマウスをEAEから完全に保護したとは言え、Th1集団がin vivoで一旦確立されればIL−12特異的中和が保護的であるかどうかは決定されるべきままである。従って、別個の一組の実験で、マウスをEAEの誘導10日後しかし疾患発症前に対照抗体(ラットIgG)、抗p35若しくは抗p40モノクローナル抗体のいずれかで処置した。典型的な免疫応答は7日以内に発生するため、この時点は分化したTh1細胞に対する抗IL−12若しくは抗IL−23 mAbの効果を反映するのに有効であるはずである。EAEの発症は動物間で異なり得;従って、抗p35および抗p40抗体が疾患の発症の間に存在したことを確認するために処置を7および14日後に反復した。2回の別個の実験において、アイソタイプ対照抗体(20mg/kg)若しくは抗p35(100mg/kg)で処置したマウスは、未処置のEAEマウスに比較した場合に疾患から保護されなかった。しかしながら、抗p40 mAb(20mg/kg)で処置したマウスはEAEから有意に保護された。前述した研究で示されたとおり、疾患の抑制は、末梢投与した抗体の消失に必要とされる時間を十分に超えてEAE誘導後70日まで観察された。抗体がTh1分化(第10日)後まで投与されなかったことを考えれば、疾患の発生率、発症日および急性EAEの間の最高の臨床スコアはいずれの群でも異ならなかった(表2)ことは驚くべきことではなかった。しかしながら、双方の実験において、抗p40を受領するマウスは有意により低い累積臨床スコア、1日あたりの臨床スコアおよび再発の重症度を表した。
確立されたEAEの間の抗p40処置のみが保護的である。
あらゆる治療の最も困難なしかし臨床上関連のある障害は確立した疾患を抑制することである。従って、マウスをEAEに対して免疫し、その後疾患が一旦進行したら処置群に
分割する別の一組の実験を実施した。EAE誘導のおよそ30日後にマウスは疾患の急性期に進行した。この時点で比較可能な累積および毎日の臨床スコアをもつ群に動物を分割した。急性から慢性若しくは疾患の軽減−再発までの移行の間に中和濃度で抗体が利用可能であったことを確実にするために、7および14日後に処置を反復した。抗p40処置(20mg/kg)のみが、アイソタイプ対照抗体(20mg/kg)若しくは抗p35(100mg/kg)処置動物いずれと比較した場合でも疾患を軽減した。疾患の抑制はEAEの誘導後第80日まで観察された。双方の実験で、処置の第一日から第80日までの分析は、抗p40を受領するマウスがより低い累積臨床スコア、1日あたりの臨床スコアおよび最少の最高の処置後臨床スコアを表したことを示した。これらのデータは、IL−23がTh1分化(表1)およびEAE誘導(表2)を媒介することがありそうであるのみならず、しかしIL−23が慢性の自己免疫応答のエフェクター期にもまた寄与することを示唆する(表3)。従って、抗p40処置は自己免疫疾患の進行のいずれの時点でも治療を提供し得る。
EAEが一旦確立されたら(およそ第30日)、比較可能な疾患の重症度をもつ3処置群にマウスを分割した。臨床スコアを処置の第一日からEAE誘導後80日まで分析した。データは群あたりの平均±s.e.m.として示す。
結論
免疫機能におけるIL−12の役割の理解はIL−12のp40サブユニットの研究に基づく。従って、自己免疫疾患の動物モデルにおいてIL−12とIL−23との間で共有されるp40サブユニットに対するIL−12特異的p35サブユニットの中和の並置した比較を実施した。抗p40を介する中和は、mAbをいずれの時点で投与した場合にもEAEを有意に阻害した。しかしながらIL−12特異的な中和は完全に無効であった。従って、われわれのデータは、IL−12がこの自己免疫モデルに部分的にのみ寄与すること、およびIL−23が自己免疫性T細胞応答のより顕著なメディエーターであると期待されることを示す。
IL−23は実験的自己免疫性脳脊髄炎を媒介する
材料および方法
動物:
6〜8週齢の間の雌性C3Heb/FeJおよびB10.PLマウス(Jackson
Laboratories、メーン州バーハーバー)ならびに雌性C57BL/6マウス(Charles River Laboratories、ノースカロライナ州ローリー)を使用し、そしてIACUCのガイドラインに従い承認されたプロトコルのもとで管理した。
抗体
マウスIL−23に対するラットモノクローナル抗体はCentocor(ペンシルバニア州モールバーン)で発生させた。陰性ラットIgG(Biosource、カリフォルニア州カマリロから)を対照として使用した。中和ラット抗マウスp40(C17.8)およびラット抗マウスIL−12(C18.2)抗体はGiorgio Trinchieri博士およびWistar Institute(ペンシルバニア州フィラデルフィア)により提供された。腹水はHarlan Bioproducts(インジアナ州インジアナポリス)で生成させ、また、抗体はプロテインGアフィニティークロマトグラフィーにより精製した。
サイトカイン
組換えマウスIL−12はR&D Systems(ミネソタ州ミネアポリス)から得た。組換えhIFN−γおよびヒトIL−2はPeprotech(ニュージャージー州ロッキーヒル)から得た。マウスIL−23は一過性トランスフェクション技術および固定化金属アフィニティークロマトグラフィー(IMAC)を使用して生成した。簡潔には
、マウスp40およびマウスp19−Hisの別個の発現構築物を、製造元の説明書により示唆されるとおりリポフェクタミン(Lipofectamine)2000(Invitrogen、カリフォルニア州カールスバード)を使用してHEK 293E細胞にコトランスフェクトした。あるいは、連結したIL−23構築物を記述されるとおり生成しそしてHEK 293E細胞のトランスフェクションを実施した。トランスフェクション24時間後に、増殖培地を無血清293 SFMII(Invitrogen)で置き換えかつ5日間馴化させた。その後培地を除去し、遠心分離し、そしてTALON樹脂(BD Biosciences、カリフォルニア州パロアルト)を使用するIMACにより処理した。His標識タンパク質を150mM EDTAで溶出し、その後PBSに対し透析し、濃縮し、濾過しそして−80℃で保存した。コトランスフェクトしたIL−23および連結したIL−23双方の生物活性は、下述されるところの脾細胞のIL−17タンパク質産生により確認した。
IL−12およびIL−23のELISA
マウスIL−12およびマウスIL−23(1μg/ml)をPBS中でNunc Maxisorpプレートに一夜被覆した。プレートを洗浄およびブロッキングした後に、ラット抗マウスp40、ラット抗マウスIL−12およびラット抗マウスIL−23抗体の力価を測定し、そして2時間結合させた。結合したタンパク質を、10,000倍希釈のHRP結合ヤギ抗ラットIgG抗体(Jackson Immuno Research、ペンシルバニア州ウエストグローブから)、次いで基質を使用して検出した。データは複製したウェルの平均光学密度として示す。
IL−12の中和
非接着性ヒト末梢血単核細胞(PBMC)を、10%熱不活性化ウシ胎児血清(JRH、カンサス州レネクサ)、1%L−グルタミン(JRH)、100単位/mlのペニシリンおよび100μg/mlのストレプトマイシン(Invitrogen)を含む完全RPMI−1640(Invitrogen)中で5μg/mlのPHA(レクチン、インゲンマメ(Phaseolus vulgaris)、Sigma、ミズーリ州セントルイス)とともに4日間培養した。細胞を収集し、洗浄し、その後単独若しくは試験される抗体とプレインキュベートしたかのいずれかのマウスIL−12(1ng/ml)の存在下でrhIL−2(10単位/ml)とともに22時間培養した。上清を、Centocorで生成した抗IFNγ抗体を使用する発光イムノアッセイによりヒトIFNγタンパク質レベルについて分析した。
IL−23の中和
単細胞懸濁液をC57BL/6マウスの脾から調製した。2×10細胞/mlを、10U/mlのrhIL−2(Peprotech)および単独若しくは試験される抗体とプレインキュベートしたかのいずれかの1ng/mlのマウスIL−23を含む完全RPMI中で3日間培養した。上清を収集し、そして製造元の説明書に従ってELISA(R&D Systems)によりIL−17タンパク質について分析した。
EAE分析
雌性B10.PLマウスに、200μgのモルモットミエリン塩基性タンパク質(MBP)(Sigma)と合わせた合計100μlのフロイントの完全アジュバント(CFA)を、背部の4部位でs.c.注入した。マウスはまた、免疫化時点および48時間後に0.2mlのPBS中の200ngの百日咳トキシン(List Biological、カリフォルニア州キャンベル)i.p.も受領した。マウスは、示された日に、PBSで100mg/kg(抗IL−12)、20mg/kg(抗p40、抗IL−23)若しくは50mg/kg(抗IL−23)に希釈した抗p40、抗IL−12若しくは抗IL−23モノクローナル抗体のi.p.注入を受領した。対照マウスは、処置されなかったか、若しくはPBS中20mg/kgのラットIgG(Biosource、カリフォルニア州カマリロ)を受領したかのいずれかであった。
臨床兆候(cs)を示した動物に後に続くとおり点数を付けた。すなわち尾を引きずる
若しくは尾の緊張を伴うあひる歩行を1、尾を引きずるあひる歩行(運動失調)を2、部分的四肢麻痺を伴う運動失調を2.5、一肢の完全麻痺を3、第二の四肢の部分的麻痺を伴う一肢の完全麻痺を3.5、二肢の完全麻痺を4、瀕死を4.5、死亡を5。殺されたか若しくは5の得点を得た動物のスコアは実験の残りの間の毎日のcs分析の平均に包含しなかった。毎日のcsは群について平均し、そして発生率、死亡率、発症日、最高の急性cs、累積cs、cs/日、再発の回数および再発の重症度±semを記述する。群あたりの累積csの平均は、個々の動物についての毎日の臨床スコアの総和を平均することにより計算した。cs/日は、動物が研究に残存した日数により累積csを除算することにより計算した。平均発症日を決定するためには、EAEを発症していない動物を分析に包含しなかった。最高の急性csの平均を決定するためには、EAEを発症しなかったマウスに「0」の値を割り当て、そして群の平均に包含した。再発は、最低2観察日の間持続した臨床スコアの満点の下落、次いで最低2観察日の間持続した臨床スコアの満点の増加により定義した。群あたりの再発数の平均を決定するために、定義された再発を示さないマウスに「0」の値を割り当て、そして群の平均に包含した。平均の再発の重症度を決定するために、各再発事象の最高の臨床スコアを平均し、そして再発しなかった動物は分析に包含しなかった。
ex vivoのEAE分析のため、脾および末梢リンパ節(鼡径部、液窩、上腕および頚部)をEAE誘導後第10、17、24若しくは32日に各動物から収集した。単細胞懸濁液(5×10/ウェル)を個々の動物から調製し、2回洗浄し、その後、40μg/mlのMBP、5μg/mlのConAとともに若しくは培地単独でRPMI完全中in vitroで72時間培養し、そしてATPLite(Perkin Elmer、マサチューセッツ州ボストン)を使用して増殖を測定した。データは刺激指数(培地単独に対する平均増殖により除算したMBPに対する平均増殖である)として表す。脾細胞およびリンパ節細胞はまた、4×10細胞/mlで40μg/mlのMBP若しくは培地単独とともにも48時間培養し、そして、製造元の説明書(R&D Systems)に従ってELISAによりIFNγ、IL−17、IL−4、IL−5およびIL−10タンパク質について上清を試験した。最小限のサイトカインレベルが培地のみの培養物で検出された場合であっても、提示されるデータが抗原特異的サイトカイン産生のみを表すように、MBPで刺激した培養物中で見出されるレベルからそれらの値を差し引いた。
組織病理学的検査および等級付けのため、マウス脳および脊柱を浸積により10%緩衝ホルマリン中で固定した。固定後に脳を冠状に4区域に薄片にした。脊柱は5%EDTA中で脱灰しそしてその後矢状に5区域に薄片にした。組織は慣例の方法を使用して処理しかつパラフィンに埋め込んだ。組織ブロックを5μmで薄片にし、そしてヘマトキシリンおよびエオシン(H&A)若しくはルクソールブルー−クリスタルエクトバイオレット(Poly Scientific、ニュージャージー州ベイショア)で染色した。付加的な切片をグリア線維性酸性タンパク質(GFAP)について免疫組織化学染色した(BioGenex、カリフォルニア州サンラモン)。切片を盲検化しかつ炎症の程度に基づき等級付けした。脳および脊髄は別個に分析した。
結果
IL−23特異的中和はEAEを軽減する
IL−23のみの中和がEAEの効果的な治療を提供することができることを確認するために、マウスIL−23に対するモノクローナル抗体を生成した。図1Aに示されるとおり、マウスIL−12との反応性を示さなかったマウスIL−23に特異的な抗体が同定された。その後の研究は、100ng/mlの相対するサイトカインが存在する場合であっても抗IL−12および抗IL−23抗体が交差反応しないことを示した。図1Bに示されるとおり、抗IL−23特異的抗体はIL−23のp40サブユニットに結合しかつp19サブユニットに結合しない。従ってそれはIL−23p40特異的である。
IL−23がIL−17産生を誘導することができることが最近示されたため、これらの抗体をIL−23の生物活性を中和するそれらの能力について試験した。図1Cに示されるとおり、IL−23特異的抗体は、抗p40と類似の効力を伴いIL−17産生を阻害する。対照的に、抗IL−12抗体はIL−17レベルに対する影響を示さなかった。最後に、抗IL−23抗体がIL−12の機能を妨害しないことを確認するために、T細胞培養物中でのIFNγ産生を阻害する該抗体の能力を試験した。以前に示されたとおり、抗IL−12および抗p40はIFNγ産生を阻害したが、しかしながら、抗IL−23抗体はIFNγレベルに対する影響を有しなかった(図1D)。従って、IL−12に結合しないか若しくはIL−12に媒介される応答を阻害しない抗マウスIL−23抗体の中和が発生していた。抗IL−23および抗p40抗体をEAEのin vivo阻害について比較した。2回の別個の実験で、マウスをEAE誘導10日後(疾患発症前である)に対照抗体、抗p40若しくは抗IL−23のいずれかで処置した。抗IL−23で処置したマウスは、抗p40で処置した動物の抑制に比較してEAEの臨床的抑制を示した(図1E)。抗p40若しくは抗IL−23を受領するマウスは、より後の発症日、急性疾患および後の再発の低下した重症度、ならびに1日あたりのより低い臨床スコアを表した(表4)。これらの結果は、IL−12よりもむしろIL−23が、遺伝子的に操作されていないマウスにおいてさえEAEの原因であることを確認する。
IL−23の中和はCNSにおけるEAEの病状を予防する
EAEは上行する後肢麻痺として呈し、そして従って運動機能の欠陥により重症度について評価される。しかしながらこの障害の原因は脳および脊髄内の病状を評価することによってのみ観察し得る。従って、マウスをEAEに対して免疫し、その後第10および17日に対照ラットIgG、抗IL−12、抗p40若しくは抗IL−23抗体で処置し、そして第17および24日に心灌流により殺した別個の研究を実施した。脳および脊髄は、H&Eにより細胞浸潤、およびルクソールファストブルーにより脱髄について分析した。切片を盲検化しかつ最も少なく重症から最も重症まで等級付けし、その後、殺した日の該動物の臨床スコアと相関させた。
図2Aに示されるとおり、脊髄の病状の重症度は臨床スコアの重症度と相関した一方、脳の病状はしなかった。臨床的等級付けを主として脊髄の機能の一尺度である運動能力により定義したため、これは驚くべきではない。その後、組織病理学的等級付けを処置群に下位分類して、2回のin vivo抗体処置(第24日)後の差違を評価した。抗IL−12を包含する全処置群が、ラットIgG処置した対照動物より低い病状の等級付けを有した(図2B)。しかしながら、EAE誘導10日後に開始する処置状況では、抗p40若しくは抗IL−23での臨床保護が典型的には第30日若しくはその後まで観察されなかったことに注目することは重要である(図1D)。それとは関係なく、ラットIgG対照および抗IL−23群を比較した場合に、脊髄の炎症、脱髄および星状膠細胞腫の顕著な差違が存在した。これらのデータは、抗IL−23治療後に観察される臨床保護がCNSの病状からの部分的保護の結果であることを確認する。
上で論考したとおり、EAE誘導10日後に開始する処置状況について、抗p40若しくは抗IL−23での臨床保護は典型的には第30日若しくはその後まで観察されなかった(図1D)。従って、第24日は、処置群間のCNSの病状の差違を検出するのには早すぎるかもしれない。それとは関係なく、ラットIgG対照および抗IL−23群を比較する場合に脊髄の炎症および脱髄に顕著な差違が存在する。これらのデータは、抗IL−23治療後に観察される臨床保護がCNSの病状からの部分的保護の結果であることを確認する。
IL−23の中和は後の抗原特異的T細胞応答を変えない
全部の抗p40および抗IL−23のEAE研究において、疾患の抑制は末梢投与した抗体の消失に必要とされる時間を十分に超えて維持された。これは、抗体投与が抗原すなわちミエリン塩基性タンパク質(MBP)に対するT細胞応答に対する持続性の効果を誘
導したことを示唆する。従って、EAEマウスへのin vivo抗体投与後の抗原特異的T細胞の機能を評価するex vivo分析を実施した。in vitroでのMBPに対する増殖は、ラットIgGおよび抗IL−12処置した動物で長期間一致していた。しかしながら、EAEの低下した臨床兆候にもかかわらず、抗p40若しくは抗IL−23処置した動物からのリンパ節細胞は、抗体処置の開始3週後(第31日)にMBP(図3A)若しくはConAいずれにも対する増殖のわずかな増加を示した。これらのデータは、治療上有効なin vivo抗体投与が特異的若しくは非特異的いずれかで増殖するT細胞の能力を減少させないことを示唆する。
治療的in vivo抗体投与後の抗原に対するサイトカイン応答の可能な変化を評価するため、IFNγ、IL−17、IL−4、IL−5、IL−10、IL−12およびIL−23タンパク質レベルを、MBP刺激した脾細胞およびリンパ節細胞培養物から測定した。IL−12若しくはIL−23タンパク質はいずれの脾細胞若しくはリンパ節細胞培養物上清でも検出し得なかった(未発表データ)が;しかしながら、これらの培養物はAPC刺激条件下で試験しなかった。ラットIgG若しくは抗IL−12処置群に比較した場合、抗p40若しくは抗IL−23処置したマウスからの第31日の培養物でのわずかにより低いレベルを除き、矛盾しないレベルのIFNγがリンパ節細胞培養物中で長期にわたって観察された(図3B)。全部の他の処置群に比較した場合に抗p40処置した動物が第31日により低いIL−17レベルを維持したことを除き、IL−17レベルに関して類似の観察が群間でなされた(図3C)。IL−4レベルは検出可能でなく(未発表データ)、また、IL−5レベルはMBP刺激後に一致した処置若しくは時間に関連した変化を示さなかった(図3D)。興味深いことに、抗p40および抗IL−23処置した動物からのリンパ節細胞はIL−10産生の時間依存性の増大を示した(図3E)。しかしながら、抗IL−12処置したマウスからの培養物は、抗IL−12処置後に典型的に観察されるEAEの臨床兆候からの保護の欠如にもかかわらず、第31日まで類似のレベルを有した(表4)。全体として、増殖およびサイトカイン分析は、細胞をex vivoで抗原に再導入する場合に、IL12若しくはIL−23のin vivo中和がT細胞のサイトカイン応答若しくは増殖の強度を歪めないことを示した。事実、抗IL−23処置した動物は、それらの増殖およびサイトカインプロファイルがラットIgG処置したマウスと異ならなかった。従って、疾患保護の機構はT細胞枯渇若しくは免疫寛容という伝統的な機構により媒介されるようには思われない。
本発明は前述の記述および実施例に具体的に記述されたところと別の方法で実施し得ることが明らかであろう。本発明の多数の改変および変形が、上の教示に照らして可能であり、そして従って付属として付けられる請求の範囲の範囲内にある。
Figure 2007515939
表1の説明
EAEの臨床兆候は:0、臨床兆候なし;0.5、感情鈍麻、食欲喪失および運動失調を伴わない変化した歩行パターン;1.0、嗜眠および/若しくは食欲不振;2.0、運動失調、知覚消失/視覚喪失;2.5、半若しくは不全対麻痺;3.0、半若しくは対麻痺;4.0、四肢麻痺;5.0、EAEに帰される自発的死として点数を与えた。体重を代理疾患マーカーとして投与日に測定した。実験の間の最大の体重減少を開始時体重のパーセントとして表す。動物は免疫化後(a.i.)第14日以降処置し、そしてEAEスコアが3.0に達した場合若しくは試験期間の終了時(a.i.第86日)のいずれかに殺した。T1−w(対比前および後)ならびにT2−wのMRIデータの組を取得し、そして材料および方法に記述されるとおり点数を与えた。動物のうち1匹が、第二のサルの臨床状態に関係なくEAEスコアが2.0(運動失調)に一旦達したらMRIを測定した。Mi−032およびMi−043での疾患の急性発症のため、双方の動物をin vivo MRIを行い得た前に倫理的理由上安楽死させた。結果、Mi−026およびMi−023のin vivo MRIはa.i.第55日に記録した。n.d.実施せず。脳中の浸潤の数は免疫組織化学を使用して定量した。切片あたりの浸潤の数は:−、浸潤なし;+、1〜3個の浸潤;++、4〜10個の浸潤;+++、>10個の浸潤として評価した。結果は2切片の平均を表す。2切片で見出された最大の浸潤の大きさを:+、小(<30細胞);++、中(>30細胞);+++、大(>100細胞)として評価した。脊髄の炎症指数(Infl.Index)は脊髄断面(10ないし15切片)あたりの炎症を起こした血管の平均数となるように定量した。さらに、脱髄の表面積(Demyel(%))を、単形格子を使用して10ないし15の脊髄の横断切片(cross−section)で定量した。脳中の炎症および脱髄は存在(+)若しくは日存在(−)として表す。
Figure 2007515939
Figure 2007515939
Figure 2007515939
IL−23に対する抗IL−23抗体の特異性を示すグラフである。 IL−23 p40サブユニットに対する抗IL−23抗体の特異性を示すグラフである。 IL−17レベルに対する抗体の影響を示すグラフである。 IFNγレベルに対する抗体の影響を示すグラフである。 抗体によるEAEの臨床的抑制を示すグラフである。 脳および脊髄の病状の臨床スコアの重症度との相関を示すグラフである。 抗体の組織病理学の等級付けを示すグラフである。 抗体の存在下でのミエリン塩基性タンパク質に対するT細胞応答を示すグラフである。 抗体の存在下でのIFNγレベルを示すグラフである。 抗体の存在下でのIL−17レベルを示すグラフである。 抗体の存在下でのIL−5レベルを示すグラフである。 抗体の存在下でのIL−10レベルを示すグラフである。

Claims (30)

  1. 最低1つのCDRを含んでなり、IL−23p40の最低1つのエピトープを結合しかつIL−12のp40サブユニットに結合しない、単離された抗IL−23p40 Ig由来タンパク質。
  2. Ig由来タンパク質が、抗原提示細胞(APC)、リンパ球、自己反応性T細胞、神経細胞およびミエリン細胞の最低1種中でのIL−23活性を阻害する、請求項1に記載の単離された抗IL−23p40 Ig由来タンパク質。
  3. APC若しくはリンパ球が中枢神経系内の組織中にある、請求項2に記載の単離された抗IL−23p40 Ig由来タンパク質。
  4. APC若しくはリンパ球が中枢神経系の外側の組織中にある、請求項2に記載の単離された抗IL−23p40 Ig由来タンパク質。
  5. APCが、マクロファージ、小膠細胞、ランゲルハンス細胞、クッパー細胞、樹状細胞、B細胞、肺胞マクロファージ、血液単球、幹細胞前駆細胞および滑膜A細胞、の最低1種から選択される、請求項2に記載の単離された抗IL−23p40 Ig由来タンパク質。
  6. エピトープが、配列番号1のアミノ酸1−10、10−20、20−30、30−40、40−50、50−60、60−70、70−80、80−90、90−100、100−110、110−120、120−130、130−140、140−150、150−160、160−170、170−180、180−190、190−200、200−210、210−220、220−230、230−240、240−250、250−260、260−270、280−290、290−300、300−306、1−7、14−21、29−52、56−73、83−93、96−105、156−175、194−204、208−246、254−273、279−281および289−300の最低1種の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13若しくは14アミノ酸よりなる群から選択される最低1〜3アミノ酸を含んでなる、請求項1に記載の単離された抗IL−23p40 Ig由来タンパク質。
  7. Ig由来タンパク質が、最低10−9M、最低10−10M、最低10−11Mおよび最低10−12Mから選択される最低1種の親和性でIL−23p40を結合する、請求項1に記載の抗IL−23p40 Ig由来タンパク質。
  8. Ig由来タンパク質がIL−23タンパク質の最低1種の活性を実質的に中和する、請求項1に記載の抗IL−23p40 Ig由来タンパク質。
  9. 請求項1に記載の単離された抗IL−23p40 Ig由来タンパク質をコードする単離された核酸分子。
  10. 請求項9に記載の単離された核酸分子を含んでなる単離された核酸ベクター。
  11. 請求項9に記載の単離された核酸分子を含んでなる原核生物若しくは真核生物宿主細胞。
  12. 宿主細胞が、COS−1、COS−7、HEK293、BHK21、CHO、BSC−1、Hep G2、653、SP2/0、293、HeLa、骨髄腫およびリンパ腫細胞
    、またはそれらのいずれかの誘導体、不死化若しくは形質転換細胞から選択される最低1種である、請求項11に記載の宿主細胞。
  13. 請求項9に記載の核酸分子をインビトロ(in vitro)、インビボ(in vivo)若しくはインシトゥー(in situ)の条件下で翻訳することを含んでなり、検出可能な若しくは回収可能な量で発現される、抗IL−23p40 Ig由来タンパク質の製造方法。
  14. 請求項1に記載の抗IL−23p40 Ig由来タンパク質および最低1種の製薬学的に許容できる担体若しくは希釈剤を含んでなる組成物。
  15. 検出可能な標識若しくはレポーター、免疫治療薬、抗感染薬、心血管(CV)系薬、中枢神経系(CNS)薬、自律神経系(ANS)薬、気道薬、胃腸(GI)管薬、ホルモン薬、液体若しくは電解質バランスのための薬物、血液学的薬物、抗腫瘍薬、免疫調節薬、眼、耳若しくは鼻の薬物、局所薬、栄養薬など、TNFアンタゴニスト、抗リウマチ薬、筋弛緩薬、麻薬、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、鎮痛薬、麻酔薬、鎮静薬、局所麻酔薬、神経筋遮断薬、抗菌薬、抗乾癬薬、コルチコステロイド、蛋白同化ステロイド、エリスロポエチン、免疫化、免疫グロブリン、免疫抑制薬、成長ホルモン、ホルモン補充薬、放射性医薬品、抗うつ薬、抗精神病薬、興奮薬、喘息薬、βアゴニスト、吸入ステロイド、エピネフリン若しくはアナログ、サイトカインおよびサイトカインアンタゴニストの最低1種から選択される最低1種の化合物若しくはタンパク質の有効量をさらに含んでなる、請求項14に記載の組成物。
  16. 調節有効量の請求項1に記載の抗IL−23p40 Ig由来タンパク質を含んでなる組成物を細胞、組織、器官若しくは動物と接触若しくはそれらに投与すること
    を含んでなる、前記細胞、組織、器官若しくは動物におけるIL−23p40関連の状態の診断若しくは処置方法。
  17. 有効量が、前記細胞、組織、器官若しくは動物1キログラムあたり約0.001〜50mgである、請求項16に記載の方法。
  18. 接触若しくは投与することが、非経口、皮下、筋肉内、静脈内、動脈内、気管支内、腹腔内(intraabdominal)、包内、軟骨内、腔内(intracavitary)、腔内(intracelial)、小脳内、脳室内、結腸内、頚管内、胃内、肝内、心筋内、骨内、骨盤内、心膜内、腹腔内(intraperitoneal)、胸膜腔内、前立腺内、肺内、直腸内、腎内、網膜内、脊椎内、滑液包内、胸腔内、子宮内、膀胱内、ボーラス、膣、直腸、頬側、舌下、鼻内若しくは経皮から選択される最低1様式による、請求項16に記載の方法。
  19. 接触若しくは投与することの前、と同時に若しくは後に、免疫治療薬、TNFアンタゴニスト、抗リウマチ薬、筋弛緩薬、麻薬、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、鎮痛薬、麻酔薬、鎮静薬、局所麻酔薬、神経筋遮断薬、抗菌薬、抗乾癬薬、コルチコステロイド、蛋白同化ステロイド、IL−23p40薬、ミネラル、栄養薬、甲状腺薬、ビタミン、カルシウム関連ホルモン、止瀉薬、鎮咳薬、制吐薬、抗潰瘍薬、緩下薬、抗凝固薬、エリスロポエチン、フィルグラスチム、サルモグラスチム、免疫化、免疫グロブリン、免疫抑制薬、成長ホルモン、ホルモン補充薬、エストロゲン受容体調節物質、散瞳薬、毛様体筋麻痺薬、アルキル化薬、代謝拮抗薬、有糸***阻害薬、放射性医薬品、抗うつ薬、抗躁薬、抗精神病薬、抗不安薬、催眠薬、交感神経興奮薬、興奮薬、ドネペジル、タクリン、喘息薬、βアゴニスト、吸入ステロイド、ロイコトリエン阻害薬、メチルキサンチン、クロモリン、エピネフリン若しくはアナログ、ドルナーゼα、サイトカインおよびサイトカインアンタゴニストから選択される最低1種を投与することをさらに含んでなる、請求項
    16に記載の方法。
  20. 免疫治療薬が、β−インターフェロン1a、β−インターフェロン1b、酢酸グルチラマー、シクロホスファミド、アザチオプリン、グルココルチコステロイド、メトトレキセート、パクリタキセル、2−クロロデオキシアデノシン、ミトキサントロン、IL−10、TGBβ、CD4、CD52、アンテグレン、CD11、CD18、TNFα、IL−1、IL−2および/若しくはCD4抗体若しくは抗体受容体融合タンパク質、インターフェロンα、免疫グロブリン、リスミド、インスリン様成長因子−1(IGF−1)、エルプロジル、ピルフェニドンおよび経口ミエリンの最低1種から選択される、請求項19に記載の方法。
  21. 免疫関連の治療薬が、ミエリン破壊の自己免疫抑制、免疫調節、T細胞の活性化、増殖、遊走および/若しくはサプレッサー細胞機能、T細胞受容体/ペプチド/MHC−IIの相互作用の阻害、T細胞アネルギーの誘導、自己反応性T細胞の除去、血液脳関門を横断する輸送の低下、炎症前(Th1)若しくは免疫調節(Th2)サイトカインのバランスの変化、マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤の阻害、神経保護、神経膠症の低下ならびに再ミエリン化の促進の最低1種に作用する最低1種の化合物若しくはタンパク質から選択される、請求項19に記載の方法。
  22. IL−23p40関連の状態が、乾癬、多発性硬化症、クローン病、乾癬性関節炎、サルコイドーシス、I型糖尿病、全身性エリテマトーデスおよびブドウ膜炎の最低1種から選択される、請求項16に記載の方法。
  23. 非経口、皮下、筋肉内、静脈内、関節内、気管支内、腹腔内(intraabdominal)、包内、軟骨内、腔内(intracavitary)、腔内(intracelial)、小脳内、脳室内、結腸内、頚管内、胃内、肝内、心筋内、骨内、骨盤内、心膜内、腹腔内(intraperitoneal)、胸膜腔内、前立腺内、肺内、直腸内、腎内、網膜内、脊椎内、滑液包内、胸腔内、子宮内、膀胱内、ボーラス、膣、直腸、頬側、舌下、鼻内および経皮から選択される最低1様式により前記抗IL−23p40 Ig由来タンパク質を接触若しくは投与するのに適する、請求項1に記載の抗IL−23p40 Ig由来タンパク質を含んでなる医療機器。
  24. 包装資材、および請求項1に記載の抗IL−23p40 Ig由来タンパク質の溶液若しくは凍結乾燥した形態を含んでなる容器を含んでなる、ヒトの製薬学的使用のための製品。
  25. 容器が、非経口、皮下、筋肉内、静脈内、動脈内、気管支内、腹腔内(intraabdominal)、包内、軟骨内、腔内(intracavitary)、腔内(intracelial)、小脳内、脳室内、結腸内、頚管内、胃内、肝内、心筋内、骨内、骨盤内、心膜内、腹腔内(intraperitoneal)、胸膜腔内、前立腺内、肺内、直腸内、腎内、網膜内、脊椎内、滑液包内、胸腔内、子宮内、膀胱内、ボーラス、膣、直腸、頬側、舌下、鼻内若しくは経皮送達装置若しくは系の1成分である、請求項24に記載の製品。
  26. Ig由来タンパク質を回収可能な量で発現することが可能な、宿主細胞、トランスジェニック動物、トランスジェニック植物若しくは植物細胞を提供することを含んでなる、請求項1に記載の抗IL−23p40 Ig由来タンパク質の製造方法。
  27. 請求項26に記載の方法により製造された抗IL−23p40 Ig由来タンパク質。
  28. 請求項1に記載のIg由来タンパク質に特異的に結合する抗イディオタイプ抗体若しくはフラグメント。
  29. 請求項1に記載のIg由来タンパク質のリガンドへの結合を競合的に阻害するIg由来タンパク質。
  30. 本明細書に記述されるあらゆる発明。
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