JP2007515939A - IL−23p40特異的免疫グロブリン由来タンパク質、組成物、方法および用途 - Google Patents
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Abstract
Description
p19は単量体として分泌され得ず、そして生物学的機能を示していない。むしろ、各サブユニットは、抗原提示細胞(APC)により発現されかつ生物学的影響を媒介するために、p40と組まなければならない。該活性複合体は細胞活性化後に樹状細胞により分泌される。マウスメモリーT細胞(CD4(+)CD45 Rb(low))はIL−23に応答して増殖するがしかしIL−12に応答して増殖しない。ヒトIL23はPHA幼若化T細胞およびメモリーT細胞によるIFN−γの産生を刺激することが示された。それは双方の細胞型の増殖もまた誘導する。ヒト単球由来マクロファージはウイルス感染(センダイウイルス)に応答してIL23を産生する(がしかしインフルエンザウイルスAに応答しては産生しない)。
に関与する因子を定義するためのin vivoモデルとして使用されている、寄生原生動物森林型熱帯リーシュマニア(Leishmania major)である。抵抗性系統のマウスは活発なIFNγ産生を特徴とするTh1応答を発生した。対照的に、感受性マウスはIL−4、IL−5およびIL−10産生により最もしばしば記述されるTh2サイトカインプロファイルを示す。IL−12は感受性マウスにおいて免疫機能を復帰させ得、また、中和抗p40抗体の投与がそれ以外は抵抗性の系統での疾患の発症をもたらしたことが示された。疾患感受性のこの変化はT細胞サイトカインプロファイルの逆転を伴った。従ってIL−12がTh1分化の定義における決定的なパラメータと同定された。
本発明は、IL−23のp40サブユニットに特異的でありかつ好ましくはIL−12のp40サブユニットに結合しない免疫グロブリン(Ig)由来タンパク質(「抗IL−23p40 Ig由来タンパク質」若しくは「IL−23p40 Ig由来タンパク質」)を提供する。IL−23のp40サブユニットに結合することによりIL−23のその受容体(限定されるものでないがIL−23受容体および/若しくはIL−12β1受容体を挙げることができる)の最低1種への結合を阻害する抗体およびアンタゴニスト若しくは受容体融合タンパク質を包含するこうしたIg由来タンパク質。好ましくは、こうし
た抗IL−23p40 Ig由来タンパク質は、IL−12の受容体(限定されるものでないがIL−12β1受容体および/若しくはIL−12β2受容体を挙げることができる)の1種若しくはそれ以上に結合せずかつ/またはIL−12のそれらへの結合を阻害する。本発明はさらに、こうした抗IL−23p40 Ig由来タンパク質の組成物、製剤、方法、装置、ならびに治療および診断用途を包含する用途を提供する。
迫症候群、慢性関節リウマチ、アルコール誘発性肝炎、慢性の炎症性の病状、サルコイドーシス、クローンの病状、鎌状赤血球貧血、糖尿病、ネフローゼ、アトピー性疾患、過敏反応、アレルギー性鼻炎、花粉症、通年性鼻炎、結膜炎、子宮内膜症、喘息、蕁麻疹、全身性アナフィラキシー、皮膚炎、悪性貧血、溶血性疾患、血小板減少症、いずれかの臓器若しくは組織の移植片拒絶、腎移植拒絶、心移植拒絶、肝移植拒絶、膵移植拒絶、肺移植拒絶、骨髄移植(BMT)拒絶、皮膚同種移植片拒絶、軟骨移植拒絶、骨移植片拒絶、小腸移植拒絶、胎児胸腺埋入拒絶、副甲状腺移植拒絶、いずれかの臓器若しくは組織の異種移植片拒絶、同種移植片拒絶、抗受容体過敏反応、グレーヴズ病、レイノー病、B型インスリン抵抗性糖尿病、喘息、重症筋無力症、抗体媒介性の細胞傷害性、III型過敏反応、全身性エリテマトーデス、POEMS症候群(多発性神経炎、臓器肥大症、内分泌異常症、単一クローン性高ガンマグロブリン血症、および皮膚病変症候群)、多発性神経炎、臓器肥大症、内分泌異常症、単一クローン性高ガンマグロブリン血症、皮膚病変症候群、抗リン脂質症候群、天疱瘡、強皮症、混合型結合組織疾患、特発性アジソン病、糖尿病、慢性活動性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、白斑、血管炎、MI後心臓切開症候群、IV型過敏症、接触皮膚炎、過敏性肺炎、同種移植片拒絶、細胞内生物体による肉芽腫、薬物感受性、代謝性/特発性、ウィルソン病、ヘモクロマトーシス、α−1−アンチトリプシン欠乏症、糖尿病性網膜症、橋本甲状腺炎、骨粗鬆症、視床下部−下垂体−副腎系の評価、原発性胆汁性肝硬変、甲状腺炎、脳脊髄炎、悪液質、嚢胞性線維症、新生児の慢性肺疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、家族性血球貪食性リンパ組織球症、皮膚科的状態、乾癬、脱毛症、ネフローゼ症候群、腎炎、糸球体腎炎、急性腎不全、血液透析、***、毒性、子癇前症、okt3治療、抗cd3治療、サイトカイン治療、化学療法、放射線治療(例えば、限定されるものでないが無力症、貧血、悪液質などを挙げることができる)、慢性サリチル酸中毒、急性若しくは慢性細菌感染症、細菌、ウイルスおよび真菌感染症を包含する急性および慢性の寄生若しくは感染の過程、HIV感染/HIVニューロパシー、髄膜炎、肝炎(例えばA、B若しくはCなど)、化膿性関節炎、腹膜炎、肺炎、喉頭蓋炎、大腸菌(E.coli)0157:h7、溶血性尿毒性症候群/血栓崩壊性(thrombolytic)血小板減少性紫斑病、マラリア、デング出血熱、リーシュマニア症、らい、中毒性ショック症候群、連鎖球菌性筋炎、ガス壊疽、ヒト結核菌(mycobacterium tuberculosis)、トリ結核菌(mycobacterium
avium intracellulare)、ニューモシスティスカリニ肺炎、骨盤の炎症性疾患、精巣炎/副***、レジオネラ、ライム病、インフルエンザa、エプスタイン−バーウイルス、ウイルスに関連する血球貪食症候群、ウイルス性脳炎/無菌性髄膜炎、神経変性性疾患、多発性硬化症、偏頭痛、AIDS痴呆複合症、多発性硬化症および急性横断脊髄炎のような脱髄疾患;皮質脊髄系の病変のような錐体外路系および小脳の障害;基底核の障害;ハンチントン舞踏病および老年舞踏病のような運動亢進性運動障害;CNSのドーパミン受容体を阻害する薬物により誘発されるもののような薬物誘発性の運動障害;パーキンソン病のような運動低下性運動障害;進行性核上性麻痺;小脳の構造的病変;脊髄性運動失調、フリートライヒ運動失調、小脳皮質変性、多系統の変性(メンツェル、デジェリーヌ−トーマス、シャイ−ドレーガーおよびマチャド−ジョセフ)のような脊髄小脳変性症;全身性障害(レフサム病、無β−リポタンパク質血症、運動失調、毛細血管拡張症およびミトコンドリアの多系統障害);多発性硬化症、急性横断脊髄炎のような脱髄核障害(demyelinating core disorder);ならびに神経原性筋萎縮(筋萎縮性側索硬化症、幼児の脊髄性筋萎縮症および若年性脊髄性筋萎縮症のような前角細胞変性)のような運動単位の障害;アルツハイマー病;中年のダウン症候群;びまん性レヴィ小体疾患;レヴィ小体型の老人性痴呆;ウェルニッケ−コルサコフ症候群;慢性アルコール中毒;クロイツフェルト−ヤコブ病;亜急性硬化性汎脳炎、ハレルフォルデン−シュパッツ症候群;ならびにボクサー痴呆、神経外傷(限定されるものでないが脊髄損傷、脳損傷、震盪および反復性震盪を挙げることができる)、疼痛、炎症性疼痛、自閉症、うつ、卒中、認識障害、癲癇などを挙げることができる、免疫、神経学的および関連の障害の症状を調節、治療若しくは低下するための方法若しくは組成物にお
いて最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質、指定される部分若しくはバリアントを提供する。
Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの最低1種の組成物、装置および/若しくは送達方法も提供する。
る最低1種の選択遺伝子若しくはその部分を場合によってはさらに含み得る。本発明は、こうした単離された核酸を含んでなる哺乳動物宿主細胞をさらに含んでなり、場合によっては、前記宿主細胞は、COS−1、COS−7、HEK293、BHK21、CHO、BSC−1、Hep G2、653、SP2/0、293、HeLa、骨髄腫若しくはリンパ腫細胞、またはそれらのいずれかの誘導体、不死化若しくは形質転換細胞から選択される最低1種である。
カインアンタゴニストの最低1種から選択される最低1種の化合物若しくはタンパク質を含んでなる最低1種の組成物を投与することをさらに含み得る。
、鼻内、皮下若しくは経皮送達装置若しくは系の一成分であり;前記容器は静脈内、筋肉内、ボーラス、腹腔内、皮下、呼吸、吸入、鼻、膣、直腸、頬側、舌下、鼻内、皮下若しくは経皮のための注入器若しくはペン型注入器装置若しくは系の一成分である。
[詳細な記述]
本発明は、IL−23のp40サブユニットに特異的でありかつ好ましくはIL−12のp40サブユニットに結合しない免疫グロブリン(Ig)由来タンパク質を提供する。IL−23のp40サブユニットに結合することによりIL−23のその受容体(限定されるものでないがIL−23受容体および/若しくはIL−12β1受容体を挙げることができる)の最低1種への結合を阻害する抗体および受容体融合タンパク質を包含するこうしたIg由来タンパク質。好ましくは、こうした抗IL−23p40 Ig由来タンパク質は、限定されるものではないがIL−12β1受容体および/若しくはIL−12β2受容体を挙げることができるIL−12の受容体の1種若しくはそれ以上に結合せずかつ/またはIL−12のそれらへの結合を阻害する。本発明はさらに、こうした抗IL−
23p40 Ig由来タンパク質の組成物、製剤、方法、装置、ならびに治療および診断用途を包含する用途を提供する。
ンパク質の産生および/若しくは合成を減少、遮断、阻止、妨害、予防かつ/若しくは阻害し得る。
利用性
本発明の単離された核酸は、最低1種のIL−23p40の状態を調節、治療、軽減、その発生を予防するのに役立つ、若しくはその症状を低減させることを細胞、組織、器官若しくは動物(哺乳動物およびヒトを包含する)中で遂げるのに使用し得る最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質、そのフラグメント若しくは指定されたバリアントの製造に使用し得る。
引例
本明細書で引用される全部の刊行物若しくは特許は、それらが本発明の時点の従来技術を示すようにかつ/若しくは本発明の記述および使用可能性を提供するため、従ってとりわけ明示されようとされなかろうと、そっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる。刊行物は、あらゆる学術的若しくは特許の刊行物、または全部の録音・録画、電子若しくは印刷形式を包含するいずれかの媒体形式で入手可能ないかなる他の情報も指す。以下の参考文献はそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる:Ausubelら編、Current Protocols in Molecular
Biology、John Wiley & Sons,Inc.、ニューヨーク州ニューヨーク(1987−2003);Sambrookら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual、第2版、ニューヨーク州コールドスプリングハーバー(1989);HarlowとLane、Ig derived proteins,a Laboratory Manual、ニューヨーク州コールドスプリングハーバー(1989);Colliganら編、Current Protocols in Immunology、John Wiley & Sons,Inc.、ニューヨーク(1994−2003);Colliganら、Current Protocols in Protein Science、John Wiley & S
ons、ニューヨーク州ニューヨーク(1997−2003)。
本発明のIg由来タンパク質
「Ig由来タンパク質」という用語は、Ig由来タンパク質模倣物を包含するか、あるいは一本鎖Ig由来タンパク質およびそれらのフラグメントを包含する抗体またはその指定されるフラグメント若しくは部分の構造および/若しくは機能を模倣するIg由来タンパク質の部分を含んでなる、Ig由来タンパク質、それらの消化フラグメント、指定される部分およびバリアントを包含することを意図しており、また、治療的タンパク質、抗体、ならびにそれらの消化フラグメント、指定される部分およびバリアントに対する模倣物を含有するタンパク質を包含することもまた意図しており、ここで、該タンパク質は、Ig由来タンパク質、部分若しくはバリアントが由来する抗体の最低1個の相補性決定領域(CDR)を場合によっては置き換える最低1個の機能的IL−23p40タンパク質のリガンド結合領域(LBR)を含んでなる。こうしたIL−23p40 IgG由来タンパク質、指定される部分若しくはバリアントは、IL−23p40タンパク質の抗体若しくは受容体若しくはリガンドタンパク質、またはフラグメント若しくはアナログのような最低1種のIL−23p40タンパク質アンタゴニストの構造および/若しくは機能を模倣するものを包含する。機能的フラグメントは、ヒトIL−23p40タンパク質若しくはそれらのフラグメントに結合する抗原結合フラグメントを包含する。例えば、ヒトIL−23p40タンパク質に結合することが可能なIg由来タンパク質フラグメント、または限定されるものでないがFab(例えばパパイン消化による)、Fab’(例えばペプシン消化および部分的還元による)ならびにF(ab’)2(例えばペプシン消化による)、fabc(例えばプラスミン消化による)、pFc’(例えばペプシン若しくはプラスミン消化による)、Fd(例えばペプシン消化、部分的還元および再凝集による)、Fv若しくはscFv(例えば分子生物学技術による)フラグメントを挙げることができるそれらのフラグメントが本発明により包含される(例えばColligan、Immunology、上記を参照されたい)。
いる。さらに、ヒトIg由来タンパク質が一本鎖Ig由来タンパク質である場合、それは天然のヒトIg由来タンパク質中で見出されないリンカーペプチドを含み得る。例えば、FvはH鎖の可変領域およびL鎖の可変領域を接続する2ないし約8個のグリシン若しくは他のアミノ酸残基のようなリンカーペプチドを含み得る。こうしたリンカーペプチドはヒト起源のものであるとみなされる。最低1種のIL−23p40タンパク質リガンド若しくはその受容体を含んでなるIL−23p40 Ig由来タンパク質は、単離されたおよび/若しくはIL−23p40タンパク質またはそれらの一部分(合成ペプチドのような合成分子を包含する)のような適切なリガンドに対し設計し得る。こうしたIL−23p40 Ig由来タンパク質の製造は、最低1種のIL−23p40タンパク質若しくはその部分のリガンド結合領域若しくは配列を同定かつ特徴づけるための既知技術を使用して実施する。
MAI、Sp2 SS1、Sp2 SA5を挙げることができる骨髄腫細胞株、U937、MLA 144、ACT IV、MOLT4、DA−1、JURKAT、WEHI、K−562、COS、RAJI、NIH 3T3、HL−60、MLA 144、NAMAIWA、NEURO 2Aなど、若しくはヘテロミエローマ、それらの融合生成物、またはそれら由来のいかなる細胞若しくは融合細胞、あるいは当該技術分野で既知のところのいずれかの他の適する細胞株、例えばwww.atcc.org、www.lifetech.comなど(それらのそれぞれはそっくりそのまま引用することにより本明細書に組込まれる)を参照されたい)を、限定されるものでないが単離若しくはクローン化した脾細胞、あるいは、内因性の若しくは異種のいずれかの核酸として、組換え若しくは内因性のウイルス、細菌、藻類、原核生物、両生類、昆虫、は虫類、魚類、哺乳動物、げっ歯類、ウマ、ヒツジ(ovine)、ヤギ、ヒツジ(sheep)、霊長類、真核生物のゲノムDNA、cDNA、rDNA、ミトコンドリアDNA若しくはRNA、葉緑体DNA若しくはRNA、hnRNA、mRNA、tRNA、一本鎖、二本鎖若しくは三本鎖、ハイブリダイズした、など、またはそれらのいずれかの組合せとして、H若しくはL鎖の定常若しくは可変または枠組みまたはCDR配列を発現するいずれかの他の細胞を挙げることができるIg由来タンパク質産生細胞と融合することにより、ハイブリドーマを製造する。例えば、Ausubel、上記、およびColligan、Immunology、上記、第2章(それぞれそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
末梢血または好ましくは脾若しくはリンパ節から得ることができる。いずれかの他の適する宿主細胞もまた、本発明のIg由来タンパク質、その指定されるフラグメント若しくはバリアントをコードする異種若しくは内因性の核酸を発現するのに使用し得る。融合した細胞(ハイブリドーマ)若しくは組換え細胞を、選択的培養条件若しくは他の適する既知の方法を使用して単離し得、そして限界希釈若しくは細胞分離または他の既知の方法によりクローン化し得る。所望の特異性をもつIg由来タンパク質を産生する細胞を、適するアッセイ(例えばELISA)により選択し得る。
998号明細書;欧州特許第EP 550 400号明細書;(Xoma);欧州特許第EP 229 046号明細書;第PCT/US91/07149号明細書(Ixsys)を参照されたい;または、確率的に生成させたペプチド若しくはタンパク質−米国特許第5723323号、同第5763192号、同第5814476号、同第5817483号、同第5824514号、同第5976862号明細書、第WO 86/05803号明細書、欧州特許第EP 590 689号明細書(Ixsys、現在Applied Molecular Evolution(AME)、それぞれそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)から組換え抗体を選択する、あるいは、ヒト抗体のレパートリーを産生することが可能であるトランスジェニック動物(例えばSCIDマウス、Nguyenら、Microbiol.Immunol.41:901−907(1997);Sandhuら、Crit.Rev.Biotechnol.16:95−118(1996);Erenら、Immunol.93:154−161(1998)(それぞれそっくりそのまま引用することにより組み込まれる)ならびに関連する特許および出願)の免疫化に頼る方法を挙げることができる、必須の特異性の抗体の他の適する製造若しくは単離方法を使用し得る。こうした技術は、限定されるものでないが、リボソームディスプレイ(Hanesら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、94:4937−4942(1997年5月);Hanesら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、95:14130−14135(1998年11月));単一細胞抗体産生技術(例えば選択されたリンパ球抗体法(selected lymphocyte antibody method)(「SLAM」)(米国特許第5,627,052号明細書、Wenら、J.Immunol.17:887−892(1987
);Babcookら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 93:7843−7848(1996));ゲル微小液滴およびフローサイトメトリー(Powellら、Biotechnol.8:333−337(1990);One Cell Systems、マサチューセッツ州ケンブリッジ;Grayら、J.Imm.Meth.182:155−163(1995);Kennyら、Bio/Technol.13:787−790(1995));B細胞選択(Steenbakkersら、Molec.Biol.Reports 19:125−134(1994);Jonakら、Progress Biotech、Vol.5、In Vitro Immunization in Hybridoma Technology、Borrenbaeck編、Elsevier Science Publishers B.V.、オランダ・アムステルダム(1988))(それらのそれぞれはそっくりそのまま引用することにより本明細書に組込まれる)を挙げることができる。
補免疫グロブリンの能力に影響する残基の解析を可能にする。こうして、標的抗原(1種若しくは複数)に対する増大された親和性のような所望の抗体の特徴が達成されるように、コンセンサスおよび輸入配列からFR残基を選択しかつ組合せ得る。一般には、CDR残基が、抗原結合への影響に直接かつ最も大きく関与している。
」ともまた称される本方法により、ファージディスプレイ技術により得られるげっ歯類Ig由来タンパク質のH若しくはL鎖Vドメイン遺伝子をヒトVドメイン遺伝子のレパートリーで置き換えてげっ歯類−ヒトキメラを創製する。抗原での選択は機能的抗原結合部位を復帰させることが可能なヒト可変、すなわちパートナーの選択を支配する(刷り込む)エピトープの単離をもたらす。残存するげっ歯類Vドメインを置き換えるために該過程を反復する場合にヒト抗体が得られる(1993年4月1日公開の第PCT WO 93/06213号明細書を参照されたい)。CDRグラフト(CDR grafting)によるげっ歯類Ig由来タンパク質の伝統的なヒト化と異なり、本技術は、げっ歯類起源の枠組み若しくはCDR残基を有しない完全のヒトのIg由来タンパク質を提供する。
の範囲内にある。ヘテロ複合物のIg由来タンパク質は2個の共有結合されたIg由来タンパク質から構成される。こうしたIg由来タンパク質は、例えば不必要な細胞を免疫系の細胞の標的とすること(米国特許第4,676,980号明細書)、ならびにHIV感染症の処置のため(第WO 91/00360号;同第WO 92/00373号;および第EP 03089号明細書)に提案されている。ヘテロ複合物のIg由来タンパク質はいずれの便宜的架橋法を使用しても作成し得る。適する架橋剤は当該技術分野で公知でありかつ多数の架橋技術と一緒に米国特許第4,676,980号明細書に開示されている。
proteins Hybridomas、2(1)26−32(1991))。好ましくは、ヒト抗ヒトIL−23p40タンパク質若しくはフラグメントまたは指定される部分若しくはバリアントは、本明細書に記述されかつ/若しくは当該技術分野で既知のとおり、ヒトIg由来タンパク質のレパートリーを生じることが可能なトランスジェニック動物(例えばマウス、ラット、ハムスター、ヒト以外の霊長類など)の免疫化により生成される。ヒト抗IL−23p40 Ig由来タンパク質を産生する細胞は、こうした動物から単離し得、そして、本明細書に記述される方法のような適する方法を使用して不死化し得る。
ができる)により製造し得る。一般に、これらのマウスは、機能的に再配列されるか若しくは機能的再配列を受け得る最低1個のヒト免疫グロブリン遺伝子座からのDNAを含んでなる最低1個の導入遺伝子を含んでなる。こうしたマウスの内因性の免疫グロブリン遺伝子座は、内因性遺伝子によりコードされるIg由来タンパク質を産生する該動物の能力を排除するように破壊若しくは欠失させ得る。
3484号、同第5571698号、同第5837500号明細書、Affymaxに譲渡された同第5427908号、同第5580717号明細書;Cambridge Ig derived protein Technologiesに譲渡された同第5885793号明細書;Genentechに譲渡された同第5750373号明細書、Xomaに譲渡された同第5618920号、同第5595898号、同第5576195号、同第5698435号、同第5693493号、同第5698417号明細書、Colligan、上記;Ausubel、上記;若しくはSambrook、上記(上の特許および刊行物のそれぞれはそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
のヒトmAbは、場合によってはヒトIL−23p40タンパク質若しくはフラグメントを高親和性で結合し得る。例えば、あるヒトmAbは約10−9Mに等しい若しくはそれ未満のKDで、あるいは、より好ましくは、約0.1〜9.9(またはその中のいずれかの範囲若しくは値)×10−10M、10−11、10−12、10−13またはその中のいずれかの範囲若しくは値でヒトIL−23p40タンパク質若しくはフラグメントを結合し得る。
核酸分子
本明細書に提供される情報を使用して、最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントをコードする本発明の核酸分子は、本明細書に記述されるか若しくは当該技術分野で既知のところの方法を使用して得ることができる。
来タンパク質、フラグメント若しくは一部分のコーディング配列、ならびに、限定されるものでないが、スプライシングおよびポリアデニル化シグナルを包含する転写、mRNAプロセシングにおいてある役割(例えばリボソーム結合およびmRNAの安定性)を演じる転写され翻訳されない配列のような非コーディング5’および3’配列を挙げることができる付加的な非コーディング配列と一緒の最低1個のイントロンのような前述の付加的なコーディング配列を伴う若しくは伴わない最低1個のシグナルリーダー若しくは融合ペプチドのコーディング配列のような付加的な配列;付加的な機能性を提供するもののような付加的なアミノ酸をコードする付加的なコーディング配列を挙げることができる。従って、Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントをコードする配列は、1種のIg由来タンパク質フラグメント若しくは一部分を含んでなる融合されたIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの精製を助長するペプチドをコードする配列のようなマーカー配列に融合し得る。
本明細書に記述されるところのポリヌクレオチドに選択的にハイブリダイズするポリヌクレオチド
本発明は、本発明のIL−23p40 Ig由来タンパク質をコードするポリヌクレオチドに選択的ハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズする単離された核酸を提供する。従って、本態様のポリヌクレオチドは、こうしたポリヌクレオチドを含んでなる核酸を単離、検出および/若しくは定量するのに使用し得る。例えば、本発明のポリヌクレオチドは寄託されたライブラリーの部分的若しくは完全長のクローンを同定、単離若しくは増幅するのに使用し得る。いくつかの態様において、該ポリヌクレオチドはヒト若しくは哺乳動物の核酸ライブラリーから単離された、若しくはそれからのcDNAに別の方法で相補的なゲノム若しくはcDNA配列である。
核酸の構築
本発明の単離された核酸は、当該技術分野で公知のところの(a)組換え法、(b)合成技術、(c)精製技術若しくはそれらの組合せを使用して作成し得る。
のクローン化および/若しくは発現のためのベクター、アダプター若しくはリンカーである。
核酸の組換え構築方法
RNA、cDNA、ゲノムDNA若しくはそれらのいずれかの組合せのような本発明の単離された核酸組成物は、当業者に既知のいずれかの数のクローン化の方法論を使用して生物学的供給源から得ることができる。いくつかの態様において、ストリンジェントな条件下で本発明のポリヌクレオチドに選択的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドプローブを使用して、cDNA若しくはゲノムDNAライブラリー中の所望の配列を同定する。RNAの単離ならびにcDNAおよびゲノムライブラリーの構築は当業者に公知である。(例えば、Ausubel、上記;若しくはSambrook、上記を参照されたい)核酸のスクリーニングおよび単離方法
cDNA若しくはゲノムライブラリーは、本明細書に開示されるもののような本発明のポリヌクレオチドの配列に基づくプローブを使用してスクリーニングし得る。ゲノムDNA若しくはcDNA配列とハイブリダイズさせて同一の若しくは異なる生物体中の相同遺伝子を単離するのにプローブを使用し得る。当業者は、多様な程度のハイブリダイゼーションのストリンジェンシーをアッセイで使用し得ることを認識するであろう。そして、ハイブリダイゼーション若しくは洗浄いずれの媒体もストリンジェントであり得る。ハイブリダイゼーションの条件がよりストリンジェントになる際に、二重鎖形成が起こるためにプローブと標的との間により大きな程度の相補性が存在しなければならない。ストリンジェンシーの程度は、温度、イオン強度、pH、およびホルムアミドのような部分的変性溶媒の存在の1つ若しくはそれ以上により制御し得る。例えば、ハイブリダイゼーションのストリンジェンシーは、例えば0%ないし50%の範囲内のホルムアミドの濃度の操作により反応体溶液の極性を変えることにより便宜的に変動させる。検出可能な結合に必要とされる相補性(配列の同一性)の程度は、ハイブリダイゼーション媒体および/若しくは洗浄媒体のストリンジェンシーに従って変動することができる。相補性の程度は至適には100%、若しくは90〜100%、またはその中のいずれかの範囲若しくは値であることができる。しかしながら、プローブおよびプライマーのわずかな配列の変動は、ハイブリダイゼーション媒体および/若しくは洗浄媒体のストリンジェンシーを低下させることにより補償し得ることが理解されるべきである。
例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)技術を使用して、ゲノムDNA若しくはcDNAライブラリーから本発明のポリヌクレオチドおよび関連する遺伝子の配列を直接増幅し得る。PCRおよび他のin vitro増幅方法は、例えば、発現されるべきタンパク質をコードする核酸配列をクローン化するのに、サンプル中の所望のmRNAの存在を検出するためのプローブとして使用する核酸を作成するのに、核酸シークエンシングのため、若しくは他の目的上もまた有用であり得る。in vitro増幅方法により当業者を指図するのに十分な技術の例は、Berger、上記、Sambrook、上記、およびAusubel、上記、ならびに、Mullisら、米国特許第4,683,202号明細書(1987);およびInnisら、PCR Protocols A Guide to Methods and Applications、編、Academic
Press Inc.、カリフォルニア州サンディエゴ(1990)に見出される。ゲノムのPCR増幅のための商業的に入手可能なキットが当該技術分野で既知である。例えばAdvantage−GCゲノムPCRキット(Clontech)を参照されたい。T4遺伝子32タンパク質(Boehringer Mannheim)を、長いPCR産物の収量を向上させるのに使用し得る。
核酸の合成構築方法
本発明の単離された核酸は既知の方法による直接化学合成(例えばAusubelら、上記を参照されたい)によってもまた製造し得る。化学合成は一般に一本鎖オリゴヌクレオチドを生じ、それを相補配列とのハイブリダイゼーション若しくは該一本鎖を鋳型として使用するDNAポリメラーゼでの重合により二本鎖DNAに変換し得る。当業者は、DNAの化学合成は約100若しくはそれ以上の塩基の配列に制限され得るが、より短い配列のライゲーションによりより長い配列を得ることができることを認識するであろう。
組換え発現カセット
本発明は、本発明の核酸を含んでなる組換え発現カセットをさらに提供する。本発明の核酸配列、例えば本発明のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントをコードするcDNA若しくはゲノム配列を使用して組換え発現カセットを構築し得、それを最低1種の所望の宿主細胞に導入し得る。組換え発現カセットは、典型的には、意図された宿主細胞中での本発明のポリヌクレオチドの転写を指図することができる転写開始制御配列に作動可能に連結された該ポリヌクレオチドを含むことができる。本発明の核酸の発現を指図するのに、異種および非異種(すなわち内因性)双方のプロモーターを使用し得る。
ラジカル生成種を使用して、核酸を結合、標識、検出および/若しくは切断し得る。Knorreら、Biochimie 67:785−789(1985);Vlassovら、Nucleic Acids Res.14:4065−4076(1986);IversonとDervan、J.Am.Chem.Soc.109:1241−1243(1987);Meyerら、J.Am.Chem.Soc.111:8517−8519(1989);Leeら、Biochemistry 27:3197−3203(1988);Homeら、J.Am.Chem.Soc.112:2435−2437(1990);WebbとMatteucci、J.Am.Chem.Soc.108:2764−2765(1986);Nucleic Acids Res.14:7661−7674(1986);Feteritzら、J.Am.Chem.Soc.113:4000(1991)。核酸を結合、検出、標識および/若しくは切断するための多様な化合物が当該技術分野で既知である。例えば米国特許第5,543,507号;同第5,672,593号;同第5,484,908号;同第5,256,648号;および同第5,681941号明細書(それぞれそっくりそのまま引用することにより本明細書に組込まれる)を参照されたい。
ベクターおよび宿主細胞
本発明は、本発明の単離された核酸分子を包含するベクター、該組換えベクターで遺伝子的に工作されている宿主細胞、および当該技術分野で公知であるところの組換え技術による最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの製造にもまた関する。例えば、Sambrookら、上記;Ausubelら、上記(それぞれそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
若しくは他の既知の方法により遂げることができる。こうした方法は、Sambrook、上記、第1〜4章および16〜18章;Ausubel、上記、第1、9、13、15、16章のように当該技術分野で記述されている。
位、ならびに転写ターミネーター配列を挙げることができる発現制御配列の1種若しくはそれ以上を包含し得る。例えば、Ausubelら、上記;Sambrookら、上記を参照されたい。本発明の核酸若しくはタンパク質の製造に有用な他の細胞は既知かつ/あるいは例えばアメリカン タイプ カルチャーコレクション(American Type Culture Collection)の細胞株およびハイブリドーマのカタログ(www.atcc.org)または他の既知の若しくは商業的供給源から入手可能である。
Ig由来タンパク質またはその指定される部分若しくはバリアントの精製
IL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントは、限定されるものでないが、プロテインA精製、硫酸アンモニウム若しくはエタノール沈殿、酸抽出、陰イオン若しくは陽イオン交換クロマトグラフィー、ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィーおよびレクチンクロマトグラフィーを挙げることができる公知の方法により組換え細胞培養物から回収かつ精製し得る。高速液体クロマトグラフィー(「HPLC」)もまた精製に使用し得る。例えば、Colligan、Current Protocols in Immunology、若しくはCurrent Protocols in Protein Science、John Wiley & Sons、ニューヨーク州ニューヨーク、(1997−2003)、例えば第1、4、6、8、9、10章(それぞれそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
IL−23p40 Ig由来タンパク質、フラグメントおよび/若しくはバリアント
本発明の単離されたIg由来タンパク質は、本明細書により完全に論考されるところの本発明のポリヌクレオチドの最低1種によりコードされるIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント、あるいはあらゆる単離された若しくは製造されたIg由来タンパク質またはその指定される部分若しくはバリアントを含んでなる。
メントを結合し得、そしてそれにより最低1種のIL−23p40受容体へのIL−23p40の結合、または他のIL−23p40依存性若しくは媒介性の機構により媒介される活性を阻害する。本明細書で使用されるところの「中和Ig由来タンパク質」という用語は、ヒトp40若しくはp19タンパク質若しくはフラグメント関連の依存性の活性を、アッセイに依存して約20〜120%、好ましくは最低約60、70、80、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100%若しくはそれ以上阻害し得るIg由来タンパク質を指す。ヒトIL−23p40関連の依存性の活性を阻害する抗ヒトIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの能力は、好ましくは、本明細書に記述されかつ/若しくは当該技術分野で既知のところの最低1種の適するIL−23p40 Ig由来タンパク質若しくはタンパク質アッセイによりアッセイされる。本発明のヒトIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントはいかなるクラス(IgG、IgA、IgM、IgE、IgDなど)若しくはアイソタイプのものでもあり得、そしてκ若しくはλ L鎖を含み得る。一態様において、ヒトIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントはIgG H鎖若しくは定義されたフラグメント、例えばアイソタイプIgG1、IgG2、IgG3若しくはIgG4の最低1種を含んでなる。このタイプのIg由来タンパク質は、本明細書に記述されかつ/若しくは当該技術分野で既知のところの最低1種のヒトL鎖(例えばIgG、IgAおよびIgM(例えばγ1、γ2、γ3、γ4)導入遺伝子を含んでなるトランスジェニックマウス若しくは他のトランスジェニックのヒト以外の哺乳動物を使用することにより製造し得る。別の態様において、該抗ヒトIL−23p40 Ig由来タンパク質またはその指定される部分若しくはバリアントは、IgG1 H鎖およびIgG1 L鎖を含んでなる。
る。特定の一態様において、該Ig由来タンパク質若しくは抗原結合フラグメントは、対応するCDR1、2および/若しくは3のアミノ酸配列を有する最低1個のH鎖CDR(すなわちCDR1、CDR2および/若しくはCDR3)の少なくとも一部分を含んでなる抗原結合領域を有し得る。別の特定の態様において、該Ig由来タンパク質または抗原結合部分若しくはバリアントは、対応するCDR1、2および/若しくは3のアミノ酸配列を有する最低1個のL鎖CDR(すなわちCDR1、CDR2および/若しくはCDR3)の少なくとも一部分を含んでなる抗原結合領域を有し得る。こうしたIg由来タンパク質は、慣習的技術を使用してIg由来タンパク質の多様な部分(例えばCDR、枠組み)を一緒に化学的に結合すること、組換えDNA工学の慣習的技術を使用してIg由来タンパク質をコードするある(すなわち1個若しくはそれ以上)核酸分子を製造かつ発現すること、またはいずれかの他の適する方法を使用することにより、製造し得る。
アミノ酸の記号
本発明のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを構成するアミノ酸はしばしば略記される。アミノ酸の呼称は、当該技術分野で良好
に理解されているところのその一文字記号、その三文字記号、名称若しくは3ヌクレオチドコドン(1種若しくは複数)によりアミノ酸を指定することにより示すことができる(Alberts,B.ら、Molecular Biology of The Cell、第3版、Garland Publishing,Inc.、ニューヨーク、1994を参照されたい):
de Vosら、Science 255:306−312(1992))。
し約150,000ダルトンの分子量を有する。例えばPEG5000およびPEG20,000(下付き文字は該ポリマーの平均分子量(ダルトン)である)を使用し得る。
物を環化させて脂肪酸の活性化マレイミド誘導体を生じさせ得る(例えば、Thompsonら、第WO 92/16221号明細書(その教示全体は引用することにより本明細書に組み込まれる)を参照されたい)。
IL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの組成物
本発明はまた、天然に存在しない組成物、混合物若しくは形態で提供される、本明細書に記述されかつ/若しくは当該技術分野で既知のところの最低1、最低2、最低3、最低4、最低5、最低6若しくはそれ以上のIL−23p40 Ig由来タンパク質またはそれらの指定される部分若しくはバリアントを含んでなる最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの組成物も提供する。こうした組成物は、IL−23p40 Ig由来タンパク質のアミノ酸配列またはそれらの指定されるフラグメント、ドメイン若しくはバリアントの最低1若しくは2種の完全長、Cおよび/若しくはN末端欠失バリアント、ドメイン、フラグメントまたは指定されたバリアントを含んでなる天然に存在しない組成物を含んでなる。こうした組成物のパーセンテージは、当該技術分野で既知若しくは本明細書に記述されるとおり、液体若しくは乾燥溶液、混合物、懸濁液、乳液若しくはコロイドとしての重量、容量、濃度、モル濃度若しくは重量モル濃度である。
& Williams、(1995)中、および「Physician’s Desk
Reference」、第52版、Medical Economics、ニュージャージー州モントベール(1998)(それらの開示はそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)中に列挙されるとおり当該技術分野で既知である。好ましい担体若しくは賦形剤物質は炭水化物(例えば糖およびアルジトール)ならびに緩衝剤(例えばクエン酸塩)若しくはポリマー性の剤である。
製剤
上で示されたとおり、本発明は、製薬学的に許容できる製剤中に最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを含んでなる、製薬学的若しくは家畜での使用に適する、好ましくは生理的食塩水若しくは選ばれた塩を含むリン酸緩衝液を含んでなる安定な製剤、ならびに保存剤を含有する保存される(pre
served)溶液および製剤ならびに複数回使用の保存される製剤を提供する。保存される製剤は、若しくは場合によっては最低1種のフェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−クレゾール、クロロクレゾール、ベンジルアルコール、亜硝酸フェニル水銀、フェノキシエタノール、ホルムアルデヒド、クロロブタノール、塩化マグネシウム(例えば六水和物)、アルキルパラベン(メチル、エチル、プロピル、ブチルなど)、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、デヒドロ酢酸ナトリウムおよびチメロサール若しくはそれらの混合物よりなる群から選択される最低1種の既知の保存剤を水性希釈剤中に含有する。限定されるものでないが0.001、0.003、0.005、0.009、0.01、0.02、0.03、0.05、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4.0、4.3、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、またはその中のいずれかの範囲若しくは値を挙げることができる、0.001〜5%またはその中のいずれかの範囲若しくは値のような、いずれかの適する濃度若しくは混合物を当該技術分野で既知のとおり使用し得る。制限しない例は、保存剤なし、0.1〜2%m−クレゾール(例えば0.2、0.3、0.4、0.5、0.9、1.0%)、0.1〜3%ベンジルアルコール(例えば0.5、0.9、1.1、1.5、1.9、2.0、2.5%)、0.001〜0.5%チメロサール(例えば0.005、0.01)、0.001〜2.0%フェノール(例えば0.05、0.25、0.28、0.5、0.9、1.0%)、0.0005〜1.0%アルキルパラベン(1種若しくは複数)(例えば0.00075、0.0009、0.001、0.002、0.005、0.0075、0.009、0.01、0.02、0.05、0.075、0.09、0.1、0.2、0.3、0.5、0.75、0.9、1.0%)などを包含する。
要とする2バイアルのいずれも複数回再使用し得、また、単一若しくは複数周期の患者処置に十分であり得、そして従って現在利用可能よりもより便宜的な処置レジメンを提供し得る。
n](R)およびオプティペン[OptiPen](R)、ジェノトロピンペン[GenotropinPen](R)、ジェノトロノームペン[Genotronorm Pen](R)、ヒューマトロペン[Humatro Pen](R)、レコペン[Reco−Pen](R)、ロフェロンペン[Roferon Pen](R)、バイオジェクター[Biojector](R)、アイジェクト[Iject](R)、Jチップニードルフリーインジェンクター[Needle−Free Injector](R)、イントラジェクト[Intraject](R)、メディジェクト[Medi−Ject](R)のような溶液の送達のためのペン型注入器装置を包含する。2バイアル系を含んでなる認識される装置は、ヒューマトロペン[HumatroPen](R)のような再構成した溶液の送達のためカートリッジ中の凍結乾燥した薬物を再構成するためのペン型注入器装置を包含する。
治療上の応用
本発明はまた、限定されるものでないが、慢性関節リウマチ、若年性慢性関節リウマチ、全身発症性若年性慢性関節リウマチ、乾癬性関節炎、強直性脊椎炎、胃潰瘍、血清陰性の関節症、変形性関節症、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、全身性エリテマトーデス、抗リ
ン脂質症候群、虹彩毛様体炎/ブドウ膜炎/眼神経炎、特発性肺線維症、全身性血管炎/ヴェーゲナー肉芽腫、サルコイドーシス、精巣炎/精管切除復帰処置、アレルギー/アトピー性疾患、喘息、アレルギー性鼻炎、湿疹、アレルギー性接触皮膚炎、アレルギー性結膜炎、過敏性肺炎、移植、臓器移植拒絶、移植片対宿主病、全身性炎症応答症候群、敗血症症候群、グラム陽性敗血症、グラム陰性敗血症、培養陰性敗血症、真菌性敗血症、好中球減少性発熱、尿路性敗血症、髄膜炎菌血症、外傷/出血、火傷、イオン化放射線被曝、急性膵炎、成人性呼吸窮迫症候群、慢性関節リウマチ、アルコール誘発性肝炎、慢性の炎症性の病状、サルコイドーシス、クローンの病状、鎌状赤血球貧血、糖尿病、ネフローゼ、アトピー性疾患、過敏反応、アレルギー性鼻炎、花粉症、通年性鼻炎、結膜炎、子宮内膜症、喘息、蕁麻疹、全身性アナフィラキシー、皮膚炎、悪性貧血、溶血性疾患、血小板減少症、いずれかの臓器若しくは組織の移植片拒絶、腎移植拒絶、心移植拒絶、肝移植拒絶、膵移植拒絶、肺移植拒絶、骨髄移植(BMT)拒絶、皮膚同種移植片拒絶、軟骨移植拒絶、骨移植片拒絶、小腸移植拒絶、胎児胸腺埋入拒絶、副甲状腺移植拒絶、いずれかの臓器若しくは組織の異種移植片拒絶、同種移植片拒絶、抗受容体過敏反応、グレーヴズ病、レイノー病、B型インスリン抵抗性糖尿病、喘息、重症筋無力症、抗体媒介性の細胞傷害性、III型過敏反応、全身性エリテマトーデス、POEMS症候群(多発性神経炎、臓器肥大症、内分泌異常症、単一クローン性高ガンマグロブリン血症、および皮膚病変症候群)、多発性神経炎、臓器肥大症、内分泌異常症、単一クローン性高ガンマグロブリン血症、皮膚病変症候群、抗リン脂質症候群、天疱瘡、強皮症、混合型結合組織疾患、特発性アジソン病、糖尿病、慢性活動性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、白斑、血管炎、MI後心臓切開症候群、IV型過敏症、接触皮膚炎、過敏性肺炎、同種移植片拒絶、細胞内生物体による肉芽腫、薬物感受性、代謝性/特発性、ウィルソン病、ヘモクロマトーシス、α−1−アンチトリプシン欠乏症、糖尿病性網膜症、橋本甲状腺炎、骨粗鬆症、視床下部−下垂体−副腎系の評価、原発性胆汁性肝硬変、甲状腺炎、脳脊髄炎、悪液質、嚢胞性線維症、新生児の慢性肺疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、家族性血球貪食性リンパ組織球症、皮膚科的状態、乾癬、脱毛症、ネフローゼ症候群、腎炎、糸球体腎炎、急性腎不全、血液透析、***、毒性、子癇前症、okt3治療、抗cd3治療、サイトカイン治療、化学療法、放射線治療(例えば、限定されるものでないが無力症、貧血、悪液質などを挙げることができる)、慢性サリチル酸中毒、急性若しくは慢性細菌感染症、細菌、ウイルスおよび真菌感染症を包含する急性および慢性の寄生若しくは感染の過程、HIV感染/HIVニューロパシー、髄膜炎、肝炎(例えばA、B若しくはCなど)、化膿性関節炎、腹膜炎、肺炎、喉頭蓋炎、大腸菌(E.coli)0157:h7、溶血性尿毒性症候群/血栓崩壊性(thrombolytic)血小板減少性紫斑病、マラリア、デング出血熱、リーシュマニア症、らい、中毒性ショック症候群、連鎖球菌性筋炎、ガス壊疽、ヒト結核菌(mycobacterium tuberculosis)、トリ結核菌(mycobacterium avium intracellulare)、ニューモシスティスカリニ肺炎、骨盤の炎症性疾患、精巣炎/副***、レジオネラ、ライム病、インフルエンザa、エプスタイン−バーウイルス、ウイルスに関連する血球貪食症候群、ウイルス性脳炎/無菌性髄膜炎、神経変性性疾患、多発性硬化症、偏頭痛、AIDS痴呆複合症、多発性硬化症および急性横断脊髄炎のような脱髄疾患;皮質脊髄系の病変のような錐体外路系および小脳の障害;基底核の障害若しくは小脳の障害;ハンチントン舞踏病および老年舞踏病のような運動亢進性運動障害;CNSのドーパミン受容体を阻害する薬物により誘発されるもののような薬物誘発性の運動障害;パーキンソン病のような運動低下性運動障害;進行性核上性麻痺;小脳の構造的病変;脊髄性運動失調、フリートライヒ運動失調、小脳皮質変性、多系統の変性(メンツェル、デジェリーヌ−トーマス、シャイ−ドレーガーおよびマチャド−ジョセフ)のような脊髄小脳変性症;全身性障害(レフサム病、無β−リポタンパク質血症、運動失調、毛細血管拡張症およびミトコンドリアの多系統障害);多発性硬化症、急性横断脊髄炎のような脱髄核障害(demyelinating core disorder);ならびに神経原性筋萎縮(筋萎縮性側索硬化症、幼児の脊髄性筋萎縮症および若年性脊髄性筋萎縮症のような前角細胞変性)のような運動単
位の障害;アルツハイマー病;中年のダウン症候群;びまん性レヴィ小体疾患;レヴィ小体型の老人性痴呆;ウェルニッケ−コルサコフ症候群;慢性アルコール中毒;クロイツフェルト−ヤコブ病;亜急性硬化性汎脳炎、ハレルフォルデン−シュパッツ症候群;ならびにボクサー痴呆、神経外傷(限定されるものでないが脊髄損傷、脳損傷、震盪および反復性震盪を挙げることができる)、疼痛、炎症性疼痛、自閉症、うつ、卒中、認識傷害、癲癇などの最低1種を挙げることができる、細胞、組織、器官、動物若しくは患者におけるIL−23p40の状態若しくは疾患の調節若しくは処置方法も提供する。こうした方法は、場合によっては、こうした調節、処置若しくは治療の必要な細胞、組織、器官、動物若しくは患者に、最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを含んでなる有効量の最低1種の組成物若しくは製薬学的組成物を投与することを含み得る。
zyme))、サイトカインあるいはサイトカインアンタゴニストから選択される最低1種を前、同時におよび/若しくは後で投与することをさらに含んでなる。適する投薬量は当該技術分野で公知である。例えばWellsら編、Pharmacotherapy Handbook、第2版、Appleton and Lange、コネチカット州スタンフォード(2000);PDR Pharmacopoeia、Tarascon Pocket Pharmacopoeia 2000、豪華版、Tarascon Publishing、カリフォルニア州ロマリンダ(2000)(それらの参考文献のそれぞれはそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
proteins:A Laboratory Maunal、Cold Sprin
g Harbor Laboratory Press、ニューヨーク州コールドスプリングハーバー、1988;Colliganら編、Current Protocols
in Immunology、Greene Publishing Assoc.and Wiley Interscience、ニューヨーク、(1992−2003);Kozborら、Immunol.Today、4:72−79(1983);Ausubelら編、Current Protocols in Molecular Biology、Wiley Interscience、ニューヨーク(1987−2003);およびMuller、Meth.Enzymol.、92:589−601(1983)(これらの参考文献はそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)に見出し得る。
TNF受容体分子
本発明で有用な好ましいTNF受容体分子は、高親和性でTNFαを結合し(例えばFeldmannら、国際公開第WO 92/07076号明細書(1992年4月30日公開);Schallら、Cell 61:361−370(1990);およびLoetscherら、Cell 61:351−359(1990)(これらの参考文献はそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)を参照されたい)かつ場合によっては低い免疫原性を有するものである。とりわけ、55kDa(p55 TNF−R)および75kDa(p75 TNF−R)のTNF細胞表面受容体が本発明で有用である。受容体の細胞外ドメイン(ECD)若しくはそれらの機能的部分を含んでなるこれらの受容体の切断型(例えばCorcoranら、Eur.J.Biochem.223:831−840(1994)を参照されたい)もまた本発明で有用である。ECDを含んでなる切断型のTNF受容体は、30kDaおよび40kDaのTNFα阻害性結合タンパク質として尿および血清中で検出された(Engelmann,H.ら、J.Biol.Chem.265:1531−1536(1990))。TNF受容体の多量体分子およびTNF免疫受容体(immunoreceptor)融合分子、ならびにそれらの誘導体およびフラグメント若しくは部分は、本発明の方法および組成物で有用であるTNF受容体分子の付加的な例である。本発明で使用し得るTNF受容体分子は、症状の良好ないし優れた軽減および低毒性を伴い長期間患者を治療するそれらの能力を特徴とする。低免疫原性および/若しくは高親和性ならびに他の定義されていない特性が、達成される治療成績に寄与しうる。
治療的処置。
る。通常、投与あたり若しくは徐放性の形態で1キログラムあたり0.1ないし50、および好ましくは0.1ないし10ミリグラムが、所望の結果を得るのに有効である。
製薬学的有効量の本発明の最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを投与するために、の多くの既知および開発された様式を本発明により使用し得る。以下の記述で肺投与を使用しているが、他の投与様式を本発明により使用し得、適する結果を伴う。
非経口製剤および投与
非経口投与のための製剤は、一般的賦形剤として、滅菌水若しくは生理的食塩水、ポリエチレングリコールのようなポリアルキレングリコール、植物起源の油、硬化ナフタレン
(hydrogenated naphthalene)などを含有し得る。注入のための水性若しくは油性懸濁剤は、既知の方法に従い適切な乳化剤若しくは増湿剤および懸濁化剤を使用することにより製造し得る。注入のための剤は、水性溶液または溶媒中の滅菌の注入可能な溶液若しくは懸濁液のような非毒性の非経口で投与可能な希釈剤であり得る。使用可能なベヒクル若しくは溶媒として、水、リンゲル液、等張生理的食塩水などが許容され;通常の溶媒若しくは懸濁化溶媒として滅菌の不揮発性油を使用し得る。これらの目的上、天然若しくは合成若しくは半合成の脂肪油若しくは脂肪酸;天然若しくは合成若しくは半合成のモノ若しくはジ若しくはトリグリセリドを包含するいかなる種類の不揮発性油および脂肪酸も使用し得る。非経口投与は当該技術分野で既知であり、そして限定されるものでないが、慣習的注入手段、米国特許第5,851,198号明細書に記述されるところのガス加圧式の針なし注入装置、および米国特許第5,839,446号明細書(そっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)に記述されるところのレーザー穿孔機装置を挙げることができる。
代替送達
本発明はさらに、非経口、皮下、筋肉内、静脈内、ボーラス、膣、直腸、頬側、舌下、鼻内若しくは経皮手段による最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの投与に関する。1種の抗IL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの組成物は、とりわけ液体の溶液若しくは懸濁液の形態での非経口(皮下、筋肉内若しくは静脈内)投与のための使用のため;とりわけクリーム剤および坐剤のような半固形の形態での膣若しくは直腸投与での使用のため;とりわけ錠剤若しくはカプセル剤の形態での頬側若しくは舌下投与のため;あるいはとりわけ散剤、点鼻薬若しくはエアゾルまたはある種の剤の形態で鼻内で;あるいは、とりわけ、皮膚の構造を改変するか若しくは経皮貼付剤中の薬物濃度を増大させるかのいずれかのためのジメチルスルホキシドのような化学的増強剤(Jungingerら “Drug Permeation Enhancement”;Hsieh,D.S.編中pp.59−90(Marcel Dekker,Inc.ニューヨーク 1994(そっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる))、またはタンパク質およびペプチドを含有する製剤の皮膚上への適用を可能にする酸化剤(第WO 98/53847号明細書)、あるいは電気穿孔法のような一過性の輸送経路を創製するため若しくはイオントフォレーシスのような皮膚を通る荷電した薬物の移動性を増大させるための電場の適用、またはソノフォレーシスのような超音波の適用(米国特許第4,309,989号および同第4,767,402号明細書)(上の刊行物および特許はそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)を伴うゲル剤、軟膏剤、ローション剤、懸濁剤、若しくは貼付剤送達系の形態で経皮で、製造し得る。
肺/鼻投与
肺投与のためには、好ましくは最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの組成物を、肺の下気道若しくは鼻腔に達するために有効な粒子径で送達する。本発明によれば、最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントは、吸入による治療薬の投与のための当該技術分野で既知の多様な吸入若しくは鼻装置のいずれによっても送達し得る。エアゾル化した製剤を患者の鼻腔若しくは肺胞中に沈着させることが可能なこれらの装置は、定量吸入器、ネブライザー、乾燥粉末生成装置、噴霧器(sprayer)などを包含する。Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの肺若しくは鼻投与を指図するのに適する他の装置もまた当該技術分野で既知である。全部のこうした装置は、エアゾル中でのIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの分散のための投与に適する製剤を使用し得る。こうしたエアゾルは溶液(水性および非水性双方)若しくは固体粒子いずれからも構成し得る。ベントリン[Ventolin](R)定量吸入器のような定量吸入器は、典型的に噴射剤ガスを使用しかつ呼吸の間の起動を必要とする(例えば第WO 94/16970号、同第WO 98/35888号明細書を参照されたい)。ターブヘラー[Turbuhaler]TM(Astra)、ロタヘラー[R
otahaler](R)(Glaxo)、ディスカス[Diskus](R)(Glaxo)、スピロス[Spiros]TM吸入器(Dura)、Inhale Therapeuticsにより販売されている装置、およびスピンヘラー[Spinhaler](R)粉末吸入器(Fisons)のような乾燥粉末吸入器は、混合粉末の呼吸起動を使用する(米国特許第4668218号明細書 Astra、欧州特許第EP 237507号明細書 Astra、第WO 97/25086号明細書 Glaxo、第WO 94/08552号明細書 Dura、米国特許第5458135号明細書 Inhale、第WO 94/06498号明細書 Fisons(そっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる))。AERxTM Aradigm、ウルトラベント[Ultravent](R)ネブライザー(Mallinckrodt)およびエイコーン[Acorn]II(R)ネブライザー(Marquest Medical Products)(米国特許第5404871号明細書 Aradigm、第WO 97/22376号明細書)(上の参考文献はそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)のようなネブライザーは溶液からエアゾルを生じさせるが、定量吸入器、乾燥粉末吸入器などは小粒子のエアゾルを生成させる。商業的に入手可能な吸入装置のこれらの特定の例は本発明の実務に適する特定の装置を代表することを意図しており、そして本発明の範囲を制限するとして意図されていない。好ましくは、最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを含んでなる組成物は乾燥粉末吸入器若しくは噴霧器により送達する。本発明の最低1種のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを投与するための吸入装置のいくつかの望ましい特徴が存在する。例えば、吸入装置による送達は、有利には信頼でき、再現可能でありかつ正確である。吸入装置は、場合によっては、良好な呼吸可能性のため小さい乾燥粒子、例えば約10μm未満、好ましくは約1〜5μmを送達し得る。
IL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの組成物のスプレーとしての投与
IL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質を包含するスプレーは、最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの懸濁液若しくは溶液に加圧下でノズルを通させることにより生じさせ得る。ノズルの大きさおよび構成、適用される圧ならびに液体フィード速度は、所望の出力および粒子径を達成するように選ぶことができる。電子スプレーは、例えばキャピラリー若しくはノズルフィードに加えての電場により生じさせ得る。有利には、スプレーにより送達される最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質の粒子は、約10μm未満、好ましくは約1μmないし約5μm、および最も好ましくは約2μmないし約3μmの範囲の粒子径を有する。
質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質の処方において有用なバルクタンパク質はアルブミン、プロタミンなどを包含する。Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質の処方において有用な典型的な炭水化物はショ糖、マンニトール、乳糖、トレハロース、ブドウ糖などを包含する。該Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質の製剤は、エアゾルの形成における溶液の噴霧化により引き起こされるIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質の表面誘起凝集を低下若しくは予防し得る界面活性剤もまた包含し得る。ポリオキシエチレン脂肪酸エステルおよびアルコールならびにポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステルのような多様な慣習的界面活性剤を使用し得る。量は一般に製剤の0.001と14重量%との間の範囲にわたることができる。本発明の目的上とりわけ好ましい界面活性剤は、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリソルベート80、ポリソルベート20などである。IL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントのようなタンパク質の製剤のための当該技術分野で既知の付加的な剤もまた該製剤中に包含し得る。
ネブライザーによるIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの組成物の投与
Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質はジェットネブライザー若しくは超音波ネブライザーのようなネブライザーにより投与し得る。典型的には、ジェットネブライザーにおいては、圧縮空気源を使用してオリフィスを通る高速空気ジェットを創製する。ガスがノズルを越えて膨張する際に低圧領域が創製され、これが液体リザーバに接続した毛細管を通してIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質の溶液を引っぱる。毛細管からの液体流が管から出る際に、それが不安定な細糸および液滴に剪断されてエアゾルを創製する。所定のジェットネブライザーから所望の性能特性を達成するために、ある範囲の構成、流速およびバッフル型を使用し得る。超音波ネブライザーにおいては、典型的には圧電変換器を使用して振動の機械的エネルギーを創製するのに高周波電気エネルギーを使用する。このエネルギーが直接若しくはカップリング液体を通してのいずれかでIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質の製剤に伝播されて、Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質を包含するエアゾルを創製する。有利には、ネブライザーにより送達されるIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質の粒子は約10μm未満、好ましくは約1μmないし約5μm、および最も好ましくは約2μmないし約3μmの範囲の粒子径を有する。
ならびにポリオキシエチレンソルビタル脂肪酸エステルのような多様な慣習的界面活性剤を使用し得る。量は一般に製剤の0.001と4重量%との間の範囲にわたることができる。本発明の目的上とりわけ好ましい界面活性剤は、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリソルベート80、ポリソルベート20などである。Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントタンパク質のようなタンパク質の製剤のための当該技術分野で既知の付加的な剤もまた該製剤中に包含し得る。
定量吸入器によるIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの組成物の投与
定量吸入器(DMI)には、噴射剤、最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント、およびいずれかの賦形剤若しくは他の添加物が液化加圧ガスを包含する混合物としてキャニスター中に含有されている。計量バルブの起動が、好ましくは、約10μm未満、好ましくは約1μmないし約5μm、および最も好ましくは約2μmないし約3μmの大きさ範囲の粒子を含有するエアゾルとして該混合物を放出する。所望のエアゾル粒子径は、ジェットミル粉砕、噴霧乾燥、臨界点凝縮などを包含する当業者に既知の多様な方法により生じられるIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質の製剤を使用することにより得ることができる。好ましい定量吸入器は、3M若しくはGlaxoにより製造されかつハイドロフルオロカーボン噴射剤を使用するものを包含する。
経口製剤および投与
経口投与のための製剤は、腸壁の浸透性を人工的に増大させるための補助物質(例えばレゾルシノール、ならびにポリオキシエチレンオレイルエーテルおよびn−ヘキサデシルポリエチレンエーテルのような非イオン性界面活性剤)の共投与、ならびに酵素分解を阻害するための酵素阻害剤(例えば膵トリプシンインヒビター、ジイソプロピルフルオロリン酸(DFF)およびトラシロール)の共投与に頼る。経口投与のための固体型投薬形態物の有効な構成化合物を、ショ糖、乳糖、セルロース、マンニトール、トレハロース、ラフィノース、マルチトール、デキストラン、デンプン、アガー、アルギン酸塩、キチン、キトサン、ペクチン、トラガカントガム、アラビアゴム、ゼラチン、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、合成若しくは半合成ポリマーおよびグリセリドを包含する最低1種の添加物と混合し得る。これらの投薬形態物は、他の型(1種若しくは複数)の添加物、例え
ば不活性希釈剤、ステアリン酸マグネシウムのような滑沢剤、パラベン、ソルビン酸、アスコルビン酸、α−トコフェロールのような保存剤、システインのような抗酸化剤、崩壊剤、結合剤、増粘剤、緩衝剤、甘味料、着香料、香料などもまた含有し得る。
粘膜製剤および投与
粘膜表面を通る吸収のため、組成物、および最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの投与方法は、複数のミクロン以下の粒子、粘膜接着性巨大分子、生物活性ペプチド、および乳剤粒子の粘膜接着を達成することにより粘膜表面を通る吸収を促進する水性連続相を含んでなる乳剤を包含する(米国特許第5,514,670号明細書)。本発明の乳剤の適用に適する粘膜表面は角膜、結膜、頬側、舌下、鼻、膣、肺、胃、腸および直腸の投与経路を包含し得る。膣若しくは直腸投与のための製剤、例えば坐剤は、賦形剤として例えばポリアルキレングリコール、ワセリン、カカオバターなどを含有し得る。鼻内投与のための製剤は固体であり得かつ賦形剤として例えば乳糖を含有し得るか、または点鼻薬の水性若しくは油性溶液であり得る。頬側投与のためには、賦形剤は糖、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、糊化済デンプンなどを包含する(米国特許第5,849,695号明細書)。
経皮製剤および投与
経皮投与のためには、該最低1種のIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントは、リポソームまたはポリマー性のナノ粒子、微粒子、マイクロカプセル若しくはミクロスフェア(別の方法で述べられない限り集合的に微粒子と称される)のような送達装置中に被包化される。ポリ乳酸、ポリグリコール酸およびそれらのコポリマーのようなポリヒドロキシ酸、ポリオルトエステル、ポリ無水物およびポリホスファゼンのような合成ポリマー、ならびにコラーゲン、ポリアミノ酸、アルブミンおよび他のタンパク質、アルギン酸および他の多糖のような天然のポリマー、ならびにそれらの組合せから作成される微粒子を包含する多数の適する装置が既知である(米国特許第5,814,599号明細書)。
長時間投与および製剤
単回投与から長期間、例えば1週間ないし1年間にわたって本発明の化合物を被験体に送達することがときに望ましいことがあり得る。多様な徐放性、デポー若しくは埋入投薬形態物を利用し得る。例えば、投薬形態物は、体液中で低い程度の溶解性を有する化合物の製薬学的に許容できる非毒性の塩、例えば(a)リン酸、硫酸、クエン酸、酒石酸、タンニン酸、パモ酸、アルギン酸、ポリグルタミン酸、ナフタレンモノ若しくはジスルホン酸、ポリガラクツロン酸などのような多塩基酸との酸付加塩;(b)亜鉛、カルシウム、ビスマス、バリウム、マグネシウム、アルミニウム、銅、コバルト、ニッケル、カドミウムなどのような多価金属陽イオン、または例えばN,N’−ジベンジルエチレンジアミン若しくはエチレンジアミンから形成される有機陽イオンとの塩;あるいは(c)(a)および(b)の組合せ、例えば亜鉛タンニン酸塩を含有し得る。加えて、本発明の化合物、若しくは好ましくはたった今記述されたもののような比較的不溶性の塩は、注入に適する例えばゴマ油を含むゲル、例えばモノステアリン酸アルミニウムゲル中で処方し得る。とりわけ好ましい塩は、亜鉛塩、亜鉛タンニン酸塩、パモ酸塩などである。注入のための別の型の徐放性デポー製剤は、例えば米国特許第3,773,919号明細書に記述される
ところのポリ乳酸/ポリグリコール酸ポリマーのようなゆっくりと分解する非毒性の非抗原性ポリマー中に分散若しくは被包化された化合物若しくは塩を含有することができる。該化合物、若しくは好ましくは上述されたもののような比較的不溶性の塩は、とりわけ動物での使用のためコレステロールマトリックスのサイラスティックペレットにもまた処方し得る。付加的な徐放性、デポー若しくは埋入物製剤、例えば気体若しくは液体リポソームが文献で既知である(米国特許第5,770,222号明細書、および“Sustained and Controlled Release Drug Delivery
Systems”、J.R.Robinson編、Marcel Dekker,Inc.、ニューヨーク、1978)。
実施例
抗IL−23p40 Ig由来タンパク質は、ヒトIL−23で免疫しそしてそれに対するB細胞を単離し、クローン化しかつ例えば当該技術分野で既知かつ本明細書に記述されるところの既知の方法およびアッセイ(例えば、IL−23タンパク質、IL−23のアッセイおよびIL−12のアッセイについての記述および参考文献について、www.copewithcytokines.deのIL−23およびIL−12(当該技術分野で既知のとおりそっくりそのまま引用することにより本明細書に組込まれる)を参照されたい)を使用してIL−23に対する特異性および阻害活性(好ましくはIL−12活性の阻害をほとんど若しくは全く伴わない)について選択される、ヒト抗体を発現するネズミまたはトランスジェニックマウスのような既知の方法を使用して生成する。あるいは、IL−12β1受容体の部分をクローン化し、そして抗体フラグメントと融合して、当該技術分野で既知のところのIL−23のその受容体への結合を遮断するがしかしIL−12のその受容体への結合を阻害しない受容体融合タンパク質を生成する。
C 37152)、pSV2dhfr(ATCC 37146)ならびにpBC12MI(ATCC 67109)のようなベクターを包含する。使用し得る哺乳動物宿主細胞は、ヒトHela 293、H9およびJurkat細胞、マウスNIH3T3およびC127細胞、Cos 1、Cos 7およびCV 1、ウズラQC1−3細胞、マウスL細胞ならびにチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞を包含する。
CHO細胞中でのクローン化および発現
ベクターpC4をIL−23p40 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの発現に使用する。プラスミドpC4はプラスミドpSV2−dhfr(ATCC受託番号37146)の誘導体である。該プラスミドはSV40初期プロモーターの制御下にマウスDHFR遺伝子を含有する。これらのプラスミドでトランスフェクトされる、ジヒドロ葉酸活性を欠くチャイニーズハムスター卵巣若しくは他の細胞は、化学療法剤メトトレキセートを補充した選択培地(例えばα−MEM、Life Technologies、メリーランド州ゲイサーズバーグ)中で細胞を増殖させることにより選択し得る。メトトレキセート(MTX)に耐性の細胞中でのDHFR遺伝子の増幅は十分に報告されている(例えばF.W.Altら、J.Biol.Chem.253:1357−1370(1978);J.L.HamlinとC.Ma、Biochem.et Biophys.Acta 1097:107−143(1990);およびM.J.PageとM.A.Sydenham、Biotechnology 9:64−68(1991)を参照されたい)。増大する濃度のMTX中で増殖させた細胞は、DHFR遺伝子の増幅の結果として標的酵素DHFRを過剰産生することにより該薬物に対する耐性を発生させる。第二の遺伝子がDHFR遺伝子に連結されている場合、それは通常共増幅かつ過剰発現される。1,000コピー以上の増幅された遺伝子(1種若しくは複数)をもつ細胞株を発生させるのにこのアプローチを使用し得ることが当該技術分野で既知である。その後、メトトレキセートを除いた場合に、宿主細胞の1個若しくはそれ以上の染色体に組込まれた増幅された遺伝子を含有する細胞株が得られる。
のクローニング部位の後ろに、該プラスミドはラットプレプロインスリン遺伝子の3’イントロンならびにポリアデニル化部位および終止シグナルを含有する。他の高効率プロモーター、例えばヒトβ−アクチンプロモーター、SV40初期若しくは後期プロモーターまたは他のレトロウイルス、例えばHIVおよびHTLVIからの末端反復配列もまた発現に使用し得る。ClontechのTet−OffおよびTet−On遺伝子発現系ならびに類似の系を使用して、IL−23p40を調節された方法で哺乳動物細胞中で発現し得る(M.GossenとH.Bujard、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:5547−5551(1992))。mRNAのポリアデニル化のため、例えばヒト成長ホルモン若しくはグロビン遺伝子からの他のシグナルを同様に使用し得る。染色体中に組込まれた目的の遺伝子をもつ安定細胞株もまた、gpt、G418若しくはヒグロマイシンのような選択可能なマーカーとのコトランスフェクションに際して選択し得る。初めに1種以上の選択可能なマーカー、例えばG418およびメトトレキセートを使用することが有利である。
る状態における治療上の応用にそれらを適するようにする。
要約:この一組の研究は、多発性硬化症のマウスモデルすなわち実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)におけるIL−12若しくはIL−12/23特異的中和の治療上の有効性を検討するために実施した。IL−12のp35サブユニット若しくはIL−12とIL−23との間で共有されているp40サブユニットに特異的な中和ラット抗マウスモノクローナル抗体(mAb)を、疾患誘導前、疾患発症前若しくは疾患が進行した後のいずれかに投与した。全部の場合で、抗p40抗体のみが治療上の潜在能力を示した。これらのデータは、IL−23がこの自己免疫モデルにおいて疾患の病因への主要な寄与因子であることを示唆する。
略語:
IL インターロイキン
mAb モノクローナル抗体
EAE 実験的自己免疫性脳脊髄炎
Th Tヘルパー細胞
IFN γインターフェロンγ
cs 臨床スコア
MBP ミエリン塩基性タンパク質
PK 薬物動態
緒言:生物学的に活性のIL−12は35(p35)および40(p40)キロダルトンの2個の共有結合したサブユニットから構成されるヘテロ二量体として存在する。いくつかの連続した証拠は、IL−12が、CD4+ T細胞からのIFNγおよびIL−2の産生を特徴とする活発なTh1免疫応答を誘導し得ることを示した。不適切なTh1応答および従ってIL−12発現は、多発性硬化症、慢性関節リウマチ、炎症性腸疾患、インスリン依存性糖尿病およびブドウ膜炎のような多くの免疫媒介性の炎症性疾患と相関すると考えられている。動物モデルにおいて、IL−12の中和が自己免疫疾患を軽減することが示された。しかしながら、これらの研究はそのp40サブユニットによりIL−12を中和した。p40サブユニットを共有するヘテロ二量体のサイトカインIL−23の記述は、以前の知見がIL−12の活性によるのかIL−23の活性のよるのかを決定するのにそれを重要にした。従って、p35およびp40特異的な中和を自己免疫すなわち実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)のマウスモデルで比較した。IL−12p35に特異的な中和抗体はEAEの進行に対する影響を有しなかった。対照的に、抗p40 mAbでのIL−12およびIL−23双方の中和は、抗体がTh1分化前に投与されたにしろ分化後に投与されたにしろ、EAEの臨床兆候を抑制した。われわれのデータは、EAEにおける抗p40処置の活性がIL−23の中和にのみ基づくことを示唆する。
方法および材料:
マウス:
雌性C3H/HEB/FEJマウス(Jackson Laboratories,メーン州バーハーバー)を薬物動態分析に使用した。EAE研究のため、雌性B10.PL(H−2u)マウスをJackson Laboratoriesから得、そして6〜8週齢の間に使用した。全部の動物はIACUCのガイドラインに従い承認されたプロトコルのもとで管理した。
抗体:
C17.8(ラット抗マウスIL−12/23p40、IgG2a)およびC18.2(ラット抗マウスIL−12p35、IgG2a)ハイブリドーマはGiorgio Trinchieri博士およびWistar Institute(ペンシルバニア州フィラデルフィア)により提供された。腹水はHarlan Bioproducts(イ
ンジアナ州インジアナポリス)で生成され、そしてプロテインGアフィニティーにより精製した。
ラット抗マウス抗体の血清PK:
およそ20〜25グラムの雌性CH3/HEB/FEJマウスの体重を個別に秤量し、そして、10mL/kgのマウスあたり一定の投与容積で、125I標識抗体(C17.8、C18.2)の単回の5mg/kgの腹腔内投与で処置した。30分、6および24時間、4、7、11ならびに18日に後眼窩出血を麻酔マウスから採取した。血液サンプルは室温で最低30分しかし1時間未満の間静置させ、そしてその後およそ2,500〜3,500rpmで10〜15分間遠心分離した。各血清サンプルのおよそ50μLのアリコートを、LKB Compugamma 1282カウンター(Wallac、メリーランド州ゲイサーズバーク)を使用して125Iについてカウントした。注入物(injectate)の10mLアリコートもまたカウントした。各時点での注入したカウントの平均の画分を計算し、そして注入された抗体の総mgにより乗算して、各時点で血清中に残存する総mgを決定した。データは各群5〜10動物での血清中のmAbのmgの平均+/−s.d.として示す。
EAEの誘導および評価:
EAE誘導のため、雌性B10.PLマウスに、200μgのモルモットMBP(Sigma)と合わせた合計100μlのCFA(200μgのヒト結核菌(Mycobacterium tuberculosis)Jamaica株を含有する)を、背部の4部位で皮下注入した。マウスは免疫化の時点および48時間後に0.2mlのPBS中の200ngの百日咳トキシン(List Biological、カリフォルニア州キャンベル)i.p.もまた受領した。マウスは、示された日に、PBS中100mg/kg(C18.2)若しくは20mg/kg(C17.8)に希釈したC17.8(抗IL−12p40)若しくはC18.2(抗IL−12p35)モノクローナル抗体のi.p.注入を受領した。対照マウスはPBS若しくはPBS中20mg/kgのラットIgG(Biosourcce)を受領した。
結果および考察:抗p35および抗p40抗体は同一の薬物動態を有する
抗p40および抗p35抗体の消失速度を確定するために、正常マウスに単回の5mg/kg用量の125I標識抗体を注入し、そして循環レベルを抗体投与後11日間測定した。抗p35およびp40は重なる薬物動態を有し、消失速度が正常マウス(2)で同一であることを示した。各mAbの期待される消失速度はおよそ7〜10日である。これは単回投与のPK研究であるが、これらのデータはin vivo研究のための週1回投与を支持する。
EAE誘導前の抗p40処置のみが保護的である。
多発性硬化症のマウスモデルすなわち再発性の実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)を使用した。アジュバント中のミエリン塩基性タンパク質(MBP)でのEAEの誘導に際し、B10.PLマウスは典型的に初期の麻痺のエピソード(急性疾患)を表し、その後部分的に若しくは完全にのいずれかで回復し、そして複数回の再発および/若しくは慢性EAEに進行する。IL−12はTh0からTh1への分化の主要なメディエーターであると考えられているため、EAEはIL−12発現に依存すると長い間推定されている。しかしながら、EAE誘導におけるIL−23の潜在的な役割を識別するために、抗p40(IL−12およびIL−23)若しくは抗p35(IL−12のみ)抗体の中和濃度をEAEについての免疫化の1日前(第−1日)に確立した。疾患の発症は動物間で変動し得;従って、抗p35およびIL−p40抗体がTh1分化の間に存在したことを確認するために処置を7および14日後に反復した。いくつかのin vitro中和研究は、抗40 mAbが抗p35 mAbよりもIL−12の中和において5倍より効果的であることを示している(データは示されない)。従って、抗p35 mAbの用量は、全部のEAE実験で抗p40より5倍より大きくなるように調節した。2回の別個の実験で、ラットIgGアイソタイプ対照抗体(20mg/kg)若しくは抗p35(100mg/kg)で処置したマウスは疾患からの保護を示さなかった。非特異的対照抗体(ラットIgG)の末梢投与が、EAEを伴う未処置マウスと比較した場合に疾患の臨床経過を変えなかったことに注目することは重要である。双方の研究で、抗p40 mAb(20mg/kg)で処置したマウスはEAEの臨床兆候のほぼ完全な阻害を表した。目覚ましいことに、疾患の抑制は、期待された抗体消失速度を超えてEAE誘導後70日まで延長した。各実験において、抗p40で処置したただ1動物のみが2連続日のEAEの臨床兆候を表し、そしてそれぞれは遅い発症ならびに有意により低い急性臨床スコア、累積臨床スコアを示しかつ疾患の再発を示さなかった(表1)。これらの結果は、共有されるp40サブユニットによるIL−12およびIL−23の中和がEAEからのほぼ完全な保護を提供したことを示した。対照的に、抗p35を介するIL−12のみの特異的中和は無効であった。これらのデータはEAEがIL−12により媒介されないことを強く示唆する。疾患発症の直前の抗p40処置のみが保護的である。
確立されたEAEの間の抗p40処置のみが保護的である。
分割する別の一組の実験を実施した。EAE誘導のおよそ30日後にマウスは疾患の急性期に進行した。この時点で比較可能な累積および毎日の臨床スコアをもつ群に動物を分割した。急性から慢性若しくは疾患の軽減−再発までの移行の間に中和濃度で抗体が利用可能であったことを確実にするために、7および14日後に処置を反復した。抗p40処置(20mg/kg)のみが、アイソタイプ対照抗体(20mg/kg)若しくは抗p35(100mg/kg)処置動物いずれと比較した場合でも疾患を軽減した。疾患の抑制はEAEの誘導後第80日まで観察された。双方の実験で、処置の第一日から第80日までの分析は、抗p40を受領するマウスがより低い累積臨床スコア、1日あたりの臨床スコアおよび最少の最高の処置後臨床スコアを表したことを示した。これらのデータは、IL−23がTh1分化(表1)およびEAE誘導(表2)を媒介することがありそうであるのみならず、しかしIL−23が慢性の自己免疫応答のエフェクター期にもまた寄与することを示唆する(表3)。従って、抗p40処置は自己免疫疾患の進行のいずれの時点でも治療を提供し得る。
結論
免疫機能におけるIL−12の役割の理解はIL−12のp40サブユニットの研究に基づく。従って、自己免疫疾患の動物モデルにおいてIL−12とIL−23との間で共有されるp40サブユニットに対するIL−12特異的p35サブユニットの中和の並置した比較を実施した。抗p40を介する中和は、mAbをいずれの時点で投与した場合にもEAEを有意に阻害した。しかしながらIL−12特異的な中和は完全に無効であった。従って、われわれのデータは、IL−12がこの自己免疫モデルに部分的にのみ寄与すること、およびIL−23が自己免疫性T細胞応答のより顕著なメディエーターであると期待されることを示す。
材料および方法
動物:
6〜8週齢の間の雌性C3Heb/FeJおよびB10.PLマウス(Jackson
Laboratories、メーン州バーハーバー)ならびに雌性C57BL/6マウス(Charles River Laboratories、ノースカロライナ州ローリー)を使用し、そしてIACUCのガイドラインに従い承認されたプロトコルのもとで管理した。
抗体
マウスIL−23に対するラットモノクローナル抗体はCentocor(ペンシルバニア州モールバーン)で発生させた。陰性ラットIgG(Biosource、カリフォルニア州カマリロから)を対照として使用した。中和ラット抗マウスp40(C17.8)およびラット抗マウスIL−12(C18.2)抗体はGiorgio Trinchieri博士およびWistar Institute(ペンシルバニア州フィラデルフィア)により提供された。腹水はHarlan Bioproducts(インジアナ州インジアナポリス)で生成させ、また、抗体はプロテインGアフィニティークロマトグラフィーにより精製した。
サイトカイン
組換えマウスIL−12はR&D Systems(ミネソタ州ミネアポリス)から得た。組換えhIFN−γおよびヒトIL−2はPeprotech(ニュージャージー州ロッキーヒル)から得た。マウスIL−23は一過性トランスフェクション技術および固定化金属アフィニティークロマトグラフィー(IMAC)を使用して生成した。簡潔には
、マウスp40およびマウスp19−Hisの別個の発現構築物を、製造元の説明書により示唆されるとおりリポフェクタミン(Lipofectamine)2000(Invitrogen、カリフォルニア州カールスバード)を使用してHEK 293E細胞にコトランスフェクトした。あるいは、連結したIL−23構築物を記述されるとおり生成しそしてHEK 293E細胞のトランスフェクションを実施した。トランスフェクション24時間後に、増殖培地を無血清293 SFMII(Invitrogen)で置き換えかつ5日間馴化させた。その後培地を除去し、遠心分離し、そしてTALON樹脂(BD Biosciences、カリフォルニア州パロアルト)を使用するIMACにより処理した。His標識タンパク質を150mM EDTAで溶出し、その後PBSに対し透析し、濃縮し、濾過しそして−80℃で保存した。コトランスフェクトしたIL−23および連結したIL−23双方の生物活性は、下述されるところの脾細胞のIL−17タンパク質産生により確認した。
IL−12およびIL−23のELISA
マウスIL−12およびマウスIL−23(1μg/ml)をPBS中でNunc Maxisorpプレートに一夜被覆した。プレートを洗浄およびブロッキングした後に、ラット抗マウスp40、ラット抗マウスIL−12およびラット抗マウスIL−23抗体の力価を測定し、そして2時間結合させた。結合したタンパク質を、10,000倍希釈のHRP結合ヤギ抗ラットIgG抗体(Jackson Immuno Research、ペンシルバニア州ウエストグローブから)、次いで基質を使用して検出した。データは複製したウェルの平均光学密度として示す。
IL−12の中和
非接着性ヒト末梢血単核細胞(PBMC)を、10%熱不活性化ウシ胎児血清(JRH、カンサス州レネクサ)、1%L−グルタミン(JRH)、100単位/mlのペニシリンおよび100μg/mlのストレプトマイシン(Invitrogen)を含む完全RPMI−1640(Invitrogen)中で5μg/mlのPHA(レクチン、インゲンマメ(Phaseolus vulgaris)、Sigma、ミズーリ州セントルイス)とともに4日間培養した。細胞を収集し、洗浄し、その後単独若しくは試験される抗体とプレインキュベートしたかのいずれかのマウスIL−12(1ng/ml)の存在下でrhIL−2(10単位/ml)とともに22時間培養した。上清を、Centocorで生成した抗IFNγ抗体を使用する発光イムノアッセイによりヒトIFNγタンパク質レベルについて分析した。
IL−23の中和
単細胞懸濁液をC57BL/6マウスの脾から調製した。2×106細胞/mlを、10U/mlのrhIL−2(Peprotech)および単独若しくは試験される抗体とプレインキュベートしたかのいずれかの1ng/mlのマウスIL−23を含む完全RPMI中で3日間培養した。上清を収集し、そして製造元の説明書に従ってELISA(R&D Systems)によりIL−17タンパク質について分析した。
EAE分析
雌性B10.PLマウスに、200μgのモルモットミエリン塩基性タンパク質(MBP)(Sigma)と合わせた合計100μlのフロイントの完全アジュバント(CFA)を、背部の4部位でs.c.注入した。マウスはまた、免疫化時点および48時間後に0.2mlのPBS中の200ngの百日咳トキシン(List Biological、カリフォルニア州キャンベル)i.p.も受領した。マウスは、示された日に、PBSで100mg/kg(抗IL−12)、20mg/kg(抗p40、抗IL−23)若しくは50mg/kg(抗IL−23)に希釈した抗p40、抗IL−12若しくは抗IL−23モノクローナル抗体のi.p.注入を受領した。対照マウスは、処置されなかったか、若しくはPBS中20mg/kgのラットIgG(Biosource、カリフォルニア州カマリロ)を受領したかのいずれかであった。
若しくは尾の緊張を伴うあひる歩行を1、尾を引きずるあひる歩行(運動失調)を2、部分的四肢麻痺を伴う運動失調を2.5、一肢の完全麻痺を3、第二の四肢の部分的麻痺を伴う一肢の完全麻痺を3.5、二肢の完全麻痺を4、瀕死を4.5、死亡を5。殺されたか若しくは5の得点を得た動物のスコアは実験の残りの間の毎日のcs分析の平均に包含しなかった。毎日のcsは群について平均し、そして発生率、死亡率、発症日、最高の急性cs、累積cs、cs/日、再発の回数および再発の重症度±semを記述する。群あたりの累積csの平均は、個々の動物についての毎日の臨床スコアの総和を平均することにより計算した。cs/日は、動物が研究に残存した日数により累積csを除算することにより計算した。平均発症日を決定するためには、EAEを発症していない動物を分析に包含しなかった。最高の急性csの平均を決定するためには、EAEを発症しなかったマウスに「0」の値を割り当て、そして群の平均に包含した。再発は、最低2観察日の間持続した臨床スコアの満点の下落、次いで最低2観察日の間持続した臨床スコアの満点の増加により定義した。群あたりの再発数の平均を決定するために、定義された再発を示さないマウスに「0」の値を割り当て、そして群の平均に包含した。平均の再発の重症度を決定するために、各再発事象の最高の臨床スコアを平均し、そして再発しなかった動物は分析に包含しなかった。
結果
IL−23特異的中和はEAEを軽減する
IL−23のみの中和がEAEの効果的な治療を提供することができることを確認するために、マウスIL−23に対するモノクローナル抗体を生成した。図1Aに示されるとおり、マウスIL−12との反応性を示さなかったマウスIL−23に特異的な抗体が同定された。その後の研究は、100ng/mlの相対するサイトカインが存在する場合であっても抗IL−12および抗IL−23抗体が交差反応しないことを示した。図1Bに示されるとおり、抗IL−23特異的抗体はIL−23のp40サブユニットに結合しかつp19サブユニットに結合しない。従ってそれはIL−23p40特異的である。
IL−23の中和はCNSにおけるEAEの病状を予防する
EAEは上行する後肢麻痺として呈し、そして従って運動機能の欠陥により重症度について評価される。しかしながらこの障害の原因は脳および脊髄内の病状を評価することによってのみ観察し得る。従って、マウスをEAEに対して免疫し、その後第10および17日に対照ラットIgG、抗IL−12、抗p40若しくは抗IL−23抗体で処置し、そして第17および24日に心灌流により殺した別個の研究を実施した。脳および脊髄は、H&Eにより細胞浸潤、およびルクソールファストブルーにより脱髄について分析した。切片を盲検化しかつ最も少なく重症から最も重症まで等級付けし、その後、殺した日の該動物の臨床スコアと相関させた。
IL−23の中和は後の抗原特異的T細胞応答を変えない
全部の抗p40および抗IL−23のEAE研究において、疾患の抑制は末梢投与した抗体の消失に必要とされる時間を十分に超えて維持された。これは、抗体投与が抗原すなわちミエリン塩基性タンパク質(MBP)に対するT細胞応答に対する持続性の効果を誘
導したことを示唆する。従って、EAEマウスへのin vivo抗体投与後の抗原特異的T細胞の機能を評価するex vivo分析を実施した。in vitroでのMBPに対する増殖は、ラットIgGおよび抗IL−12処置した動物で長期間一致していた。しかしながら、EAEの低下した臨床兆候にもかかわらず、抗p40若しくは抗IL−23処置した動物からのリンパ節細胞は、抗体処置の開始3週後(第31日)にMBP(図3A)若しくはConAいずれにも対する増殖のわずかな増加を示した。これらのデータは、治療上有効なin vivo抗体投与が特異的若しくは非特異的いずれかで増殖するT細胞の能力を減少させないことを示唆する。
EAEの臨床兆候は:0、臨床兆候なし;0.5、感情鈍麻、食欲喪失および運動失調を伴わない変化した歩行パターン;1.0、嗜眠および/若しくは食欲不振;2.0、運動失調、知覚消失/視覚喪失;2.5、半若しくは不全対麻痺;3.0、半若しくは対麻痺;4.0、四肢麻痺;5.0、EAEに帰される自発的死として点数を与えた。体重を代理疾患マーカーとして投与日に測定した。実験の間の最大の体重減少を開始時体重のパーセントとして表す。動物は免疫化後(a.i.)第14日以降処置し、そしてEAEスコアが3.0に達した場合若しくは試験期間の終了時(a.i.第86日)のいずれかに殺した。T1−w(対比前および後)ならびにT2−wのMRIデータの組を取得し、そして材料および方法に記述されるとおり点数を与えた。動物のうち1匹が、第二のサルの臨床状態に関係なくEAEスコアが2.0(運動失調)に一旦達したらMRIを測定した。Mi−032およびMi−043での疾患の急性発症のため、双方の動物をin vivo MRIを行い得た前に倫理的理由上安楽死させた。結果、Mi−026およびMi−023のin vivo MRIはa.i.第55日に記録した。n.d.実施せず。脳中の浸潤の数は免疫組織化学を使用して定量した。切片あたりの浸潤の数は:−、浸潤なし;+、1〜3個の浸潤;++、4〜10個の浸潤;+++、>10個の浸潤として評価した。結果は2切片の平均を表す。2切片で見出された最大の浸潤の大きさを:+、小(<30細胞);++、中(>30細胞);+++、大(>100細胞)として評価した。脊髄の炎症指数(Infl.Index)は脊髄断面(10ないし15切片)あたりの炎症を起こした血管の平均数となるように定量した。さらに、脱髄の表面積(Demyel(%))を、単形格子を使用して10ないし15の脊髄の横断切片(cross−section)で定量した。脳中の炎症および脱髄は存在(+)若しくは日存在(−)として表す。
Claims (30)
- 最低1つのCDRを含んでなり、IL−23p40の最低1つのエピトープを結合しかつIL−12のp40サブユニットに結合しない、単離された抗IL−23p40 Ig由来タンパク質。
- Ig由来タンパク質が、抗原提示細胞(APC)、リンパ球、自己反応性T細胞、神経細胞およびミエリン細胞の最低1種中でのIL−23活性を阻害する、請求項1に記載の単離された抗IL−23p40 Ig由来タンパク質。
- APC若しくはリンパ球が中枢神経系内の組織中にある、請求項2に記載の単離された抗IL−23p40 Ig由来タンパク質。
- APC若しくはリンパ球が中枢神経系の外側の組織中にある、請求項2に記載の単離された抗IL−23p40 Ig由来タンパク質。
- APCが、マクロファージ、小膠細胞、ランゲルハンス細胞、クッパー細胞、樹状細胞、B細胞、肺胞マクロファージ、血液単球、幹細胞前駆細胞および滑膜A細胞、の最低1種から選択される、請求項2に記載の単離された抗IL−23p40 Ig由来タンパク質。
- エピトープが、配列番号1のアミノ酸1−10、10−20、20−30、30−40、40−50、50−60、60−70、70−80、80−90、90−100、100−110、110−120、120−130、130−140、140−150、150−160、160−170、170−180、180−190、190−200、200−210、210−220、220−230、230−240、240−250、250−260、260−270、280−290、290−300、300−306、1−7、14−21、29−52、56−73、83−93、96−105、156−175、194−204、208−246、254−273、279−281および289−300の最低1種の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13若しくは14アミノ酸よりなる群から選択される最低1〜3アミノ酸を含んでなる、請求項1に記載の単離された抗IL−23p40 Ig由来タンパク質。
- Ig由来タンパク質が、最低10−9M、最低10−10M、最低10−11Mおよび最低10−12Mから選択される最低1種の親和性でIL−23p40を結合する、請求項1に記載の抗IL−23p40 Ig由来タンパク質。
- Ig由来タンパク質がIL−23タンパク質の最低1種の活性を実質的に中和する、請求項1に記載の抗IL−23p40 Ig由来タンパク質。
- 請求項1に記載の単離された抗IL−23p40 Ig由来タンパク質をコードする単離された核酸分子。
- 請求項9に記載の単離された核酸分子を含んでなる単離された核酸ベクター。
- 請求項9に記載の単離された核酸分子を含んでなる原核生物若しくは真核生物宿主細胞。
- 宿主細胞が、COS−1、COS−7、HEK293、BHK21、CHO、BSC−1、Hep G2、653、SP2/0、293、HeLa、骨髄腫およびリンパ腫細胞
、またはそれらのいずれかの誘導体、不死化若しくは形質転換細胞から選択される最低1種である、請求項11に記載の宿主細胞。 - 請求項9に記載の核酸分子をインビトロ(in vitro)、インビボ(in vivo)若しくはインシトゥー(in situ)の条件下で翻訳することを含んでなり、検出可能な若しくは回収可能な量で発現される、抗IL−23p40 Ig由来タンパク質の製造方法。
- 請求項1に記載の抗IL−23p40 Ig由来タンパク質および最低1種の製薬学的に許容できる担体若しくは希釈剤を含んでなる組成物。
- 検出可能な標識若しくはレポーター、免疫治療薬、抗感染薬、心血管(CV)系薬、中枢神経系(CNS)薬、自律神経系(ANS)薬、気道薬、胃腸(GI)管薬、ホルモン薬、液体若しくは電解質バランスのための薬物、血液学的薬物、抗腫瘍薬、免疫調節薬、眼、耳若しくは鼻の薬物、局所薬、栄養薬など、TNFアンタゴニスト、抗リウマチ薬、筋弛緩薬、麻薬、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、鎮痛薬、麻酔薬、鎮静薬、局所麻酔薬、神経筋遮断薬、抗菌薬、抗乾癬薬、コルチコステロイド、蛋白同化ステロイド、エリスロポエチン、免疫化、免疫グロブリン、免疫抑制薬、成長ホルモン、ホルモン補充薬、放射性医薬品、抗うつ薬、抗精神病薬、興奮薬、喘息薬、βアゴニスト、吸入ステロイド、エピネフリン若しくはアナログ、サイトカインおよびサイトカインアンタゴニストの最低1種から選択される最低1種の化合物若しくはタンパク質の有効量をさらに含んでなる、請求項14に記載の組成物。
- 調節有効量の請求項1に記載の抗IL−23p40 Ig由来タンパク質を含んでなる組成物を細胞、組織、器官若しくは動物と接触若しくはそれらに投与すること
を含んでなる、前記細胞、組織、器官若しくは動物におけるIL−23p40関連の状態の診断若しくは処置方法。 - 有効量が、前記細胞、組織、器官若しくは動物1キログラムあたり約0.001〜50mgである、請求項16に記載の方法。
- 接触若しくは投与することが、非経口、皮下、筋肉内、静脈内、動脈内、気管支内、腹腔内(intraabdominal)、包内、軟骨内、腔内(intracavitary)、腔内(intracelial)、小脳内、脳室内、結腸内、頚管内、胃内、肝内、心筋内、骨内、骨盤内、心膜内、腹腔内(intraperitoneal)、胸膜腔内、前立腺内、肺内、直腸内、腎内、網膜内、脊椎内、滑液包内、胸腔内、子宮内、膀胱内、ボーラス、膣、直腸、頬側、舌下、鼻内若しくは経皮から選択される最低1様式による、請求項16に記載の方法。
- 接触若しくは投与することの前、と同時に若しくは後に、免疫治療薬、TNFアンタゴニスト、抗リウマチ薬、筋弛緩薬、麻薬、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、鎮痛薬、麻酔薬、鎮静薬、局所麻酔薬、神経筋遮断薬、抗菌薬、抗乾癬薬、コルチコステロイド、蛋白同化ステロイド、IL−23p40薬、ミネラル、栄養薬、甲状腺薬、ビタミン、カルシウム関連ホルモン、止瀉薬、鎮咳薬、制吐薬、抗潰瘍薬、緩下薬、抗凝固薬、エリスロポエチン、フィルグラスチム、サルモグラスチム、免疫化、免疫グロブリン、免疫抑制薬、成長ホルモン、ホルモン補充薬、エストロゲン受容体調節物質、散瞳薬、毛様体筋麻痺薬、アルキル化薬、代謝拮抗薬、有糸***阻害薬、放射性医薬品、抗うつ薬、抗躁薬、抗精神病薬、抗不安薬、催眠薬、交感神経興奮薬、興奮薬、ドネペジル、タクリン、喘息薬、βアゴニスト、吸入ステロイド、ロイコトリエン阻害薬、メチルキサンチン、クロモリン、エピネフリン若しくはアナログ、ドルナーゼα、サイトカインおよびサイトカインアンタゴニストから選択される最低1種を投与することをさらに含んでなる、請求項
16に記載の方法。 - 免疫治療薬が、β−インターフェロン1a、β−インターフェロン1b、酢酸グルチラマー、シクロホスファミド、アザチオプリン、グルココルチコステロイド、メトトレキセート、パクリタキセル、2−クロロデオキシアデノシン、ミトキサントロン、IL−10、TGBβ、CD4、CD52、アンテグレン、CD11、CD18、TNFα、IL−1、IL−2および/若しくはCD4抗体若しくは抗体受容体融合タンパク質、インターフェロンα、免疫グロブリン、リスミド、インスリン様成長因子−1(IGF−1)、エルプロジル、ピルフェニドンおよび経口ミエリンの最低1種から選択される、請求項19に記載の方法。
- 免疫関連の治療薬が、ミエリン破壊の自己免疫抑制、免疫調節、T細胞の活性化、増殖、遊走および/若しくはサプレッサー細胞機能、T細胞受容体/ペプチド/MHC−IIの相互作用の阻害、T細胞アネルギーの誘導、自己反応性T細胞の除去、血液脳関門を横断する輸送の低下、炎症前(Th1)若しくは免疫調節(Th2)サイトカインのバランスの変化、マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤の阻害、神経保護、神経膠症の低下ならびに再ミエリン化の促進の最低1種に作用する最低1種の化合物若しくはタンパク質から選択される、請求項19に記載の方法。
- IL−23p40関連の状態が、乾癬、多発性硬化症、クローン病、乾癬性関節炎、サルコイドーシス、I型糖尿病、全身性エリテマトーデスおよびブドウ膜炎の最低1種から選択される、請求項16に記載の方法。
- 非経口、皮下、筋肉内、静脈内、関節内、気管支内、腹腔内(intraabdominal)、包内、軟骨内、腔内(intracavitary)、腔内(intracelial)、小脳内、脳室内、結腸内、頚管内、胃内、肝内、心筋内、骨内、骨盤内、心膜内、腹腔内(intraperitoneal)、胸膜腔内、前立腺内、肺内、直腸内、腎内、網膜内、脊椎内、滑液包内、胸腔内、子宮内、膀胱内、ボーラス、膣、直腸、頬側、舌下、鼻内および経皮から選択される最低1様式により前記抗IL−23p40 Ig由来タンパク質を接触若しくは投与するのに適する、請求項1に記載の抗IL−23p40 Ig由来タンパク質を含んでなる医療機器。
- 包装資材、および請求項1に記載の抗IL−23p40 Ig由来タンパク質の溶液若しくは凍結乾燥した形態を含んでなる容器を含んでなる、ヒトの製薬学的使用のための製品。
- 容器が、非経口、皮下、筋肉内、静脈内、動脈内、気管支内、腹腔内(intraabdominal)、包内、軟骨内、腔内(intracavitary)、腔内(intracelial)、小脳内、脳室内、結腸内、頚管内、胃内、肝内、心筋内、骨内、骨盤内、心膜内、腹腔内(intraperitoneal)、胸膜腔内、前立腺内、肺内、直腸内、腎内、網膜内、脊椎内、滑液包内、胸腔内、子宮内、膀胱内、ボーラス、膣、直腸、頬側、舌下、鼻内若しくは経皮送達装置若しくは系の1成分である、請求項24に記載の製品。
- Ig由来タンパク質を回収可能な量で発現することが可能な、宿主細胞、トランスジェニック動物、トランスジェニック植物若しくは植物細胞を提供することを含んでなる、請求項1に記載の抗IL−23p40 Ig由来タンパク質の製造方法。
- 請求項26に記載の方法により製造された抗IL−23p40 Ig由来タンパク質。
- 請求項1に記載のIg由来タンパク質に特異的に結合する抗イディオタイプ抗体若しくはフラグメント。
- 請求項1に記載のIg由来タンパク質のリガンドへの結合を競合的に阻害するIg由来タンパク質。
- 本明細書に記述されるあらゆる発明。
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