JP2005512522A - Il−13ムテインタンパク質、抗体、組成物、方法および使用 - Google Patents

Il−13ムテインタンパク質、抗体、組成物、方法および使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、少なくとも1つのMut−IL−13タンパク質または抗体をコードする核酸を含む少なくとも1つの新規Mut−IL−13タンパク質、Mut−IL−13ベクター、宿主細胞、トランスジェニック動物もしくは植物、および治療用組成物、方法およびデバイスを含むそれらの作成方法および使用方法に関する。

Description

発明の分野
本出願は、引用により全部、本明細書に編入する2001年10月26日に出願された特許文献1に一部基づき、そしてその優先権を主張する。
本発明は少なくとも1つのインターロイキン−13ムテイン(mutein)(Mut−IL−13)タンパク質またはそのフラグメント、および特定した部分もしくは変異体を含む、したがって特異的な抗体、ならびにそのようなMut−IL−13タンパク質、フラグメント、抗体をコードする核酸、相補的核酸、ベクター、宿主細胞、および治療用製剤、投与およびデバイスを含むそれらの作成および使用方法に関する。
関連分野
インターロイキン−4はB細胞、T細胞および単球、内皮細胞および繊維芽細胞を含む多くの非−リンパ系細胞に多岐にわたる生物学的効果を持つ、T細胞およびマスト細胞に由来する多面的サイトカインである。これはマウスB細胞によるIgG1およびIgEの、そしてヒトB細胞によるIgG4およびIgEの分泌を誘導する。IgEおよび恐らくはIgG1およびIgG4のIL4−依存的生産は、IL4が誘導するアイソタイプのスイッチングによる。ヒトではIL4はこの特性をIL13と共有する。IL4の3次元構造は、NMRおよびX−線結晶学により決定された。これは大部分が疎水性のコアである緻密な球状構造を有する。2本の逆平行?−シートを含む2つのオーバーハンド連結により左回りの逆平行の束に配列されたヘリックスを有する4つの?−ヘリックスの束が、分子のほとんどを形成する。この構造はGM−CSF、M−CSFおよびIL3に類似している。
インターロイキン−13は活性化T細胞により分泌され、そしてLPSに刺激された単球による炎症性サイトカイン(IL1、IL6、TNF、IL8)の生産を阻害する。ヒトおよびマウスIL13はヒトB細胞上のCD23発現を誘導し、抗−IgまたはCD40抗体と組み合わさってB細胞の増殖を誘導し、そしてIgM、IgEおよびIgG4の分泌を刺激する。またIL13はヒト単球の生存を延ばし、そしてMHCクラスIIおよびCD23の表面発現を上昇させることが示された。結晶構造は決定されていないが、理論上の分子モデルが構築された。IL−4およびIL−13の両方がそれらの生物学的機能に基づき治療的に重要なタンパク質である。IL−4は自己免疫疾患を抑制できることが示され、そしてIL−4IL−13の両方が抗−腫瘍免疫応答を強化する能力を示した。一方、両サイトカインはアレルギー性疾患の病因にも関与しているので、これらのサイトカインに対するアンタゴニストはアレルギーおよびアレルギー性喘息に治療的利益を提供するだろう。
幾つかの突然変異タンパク質(例えばIL−4 Y124D)アンタゴニストおよびIL−13 R112Dアゴニスト(非特許文献1)が技術文献に記載された。しかし本明細書に記載するものに類似の突然変異体は、精査した総説および特許文献の調査では見いだされなかった。分子モデリングを使用して、以下のIL−4およびIL−13の新規な作用性突然変異体が設計される。それらは構造的により安定であるので、我々はそれらが生物学的により有力であり、したがってより強い治療効果を提供できると期待する。さらにこれらのムテインはIL−4およびIL−13抗体を生成するためにも使用することができる。
そのようなMut−IL−13タンパク質は潜在的に、上昇または修飾された生物学的半減期、修飾された生物学的活性、抗体を生成するために強化された免疫原性、上昇した安定性または発現等のような強化された特性を提供するようにさらに工作されることができる。
非−ヒト哺乳動物、キメラ、ポリクローナル(例えば血清)および/またはモノクローナル抗体(Mabs)およびフラグメント(例えばタンパク質分解的消化またはそれらの融合タンパク質生成物)は、ある種の疾患を処置するために試みられている幾つかの例において、調査されている有力な治療薬である。しかしそのような抗体またはフラグメントは、ヒトに投与した時に免疫応答を誘導する可能性がある。そのような免疫応答は循環から抗体またはフラグメントの免疫複合体媒介型の排除(clearance)をもたらす可能性があり、そして治療のための反復投与を不適とし、これにより患者に対する治療的利益を下げ、しかも抗体またはフラグメントの再投与を制限する。例えば非−ヒト部分を含んでなる抗体またはフラグメントの反復投与は、血清の病気および/またはアナフラキシーを引き起こす可能性がある。これらのおよび他の問題を回避するために、当該技術分野で周知なキメラ化およびヒト化を含め、そのような抗体およびその部分の免疫原性を下げる多数の取り組みがなされてきた。しかしこれらのおよび他の取り組みは、それでも幾らかの免疫原性、低い親和性、低いアビディティーを有する抗体またはフラグメントを生じる可能性があり、あるいは細胞培養、スケールアップ、生産および/または低収量に問題がある。すなわちそのような抗体またはフラグメントは、製造または治療用タンパク質としての使用にはあまり理想的には適さない。
したがって、これらの1以上の問題が克服され、ならびに既知のタンパク質または抗体またはそのフラグメントに改良がなされたMut−IL−13タンパク質または抗体またはフラグメントを提供する必要がある。
米国特許仮出願第60/343,717号明細書 J.Biol.Chem.(2000),275,14375−14380
発明の要約
本発明は、当該技術分野で既知である事柄と組み合わせて本明細書に記載し、そして可能とされる、単離されたヒト、霊長類、齧歯類、哺乳動物、キメラまたはヒトMut−IL−13タンパク質、抗体、免疫グロブリン、それらの開裂産物および他の特定部分および変異体、ならびにMut−IL−13タンパク質または抗体組成物、コードするまたは相補的核酸、ベクター、宿主細胞、組成物、製剤、デバイス、トランスジェニック動物、トランスジェニック植物およびそれらの作成および使用方法を提供する。
また本発明は、本明細書に記載する少なくとも1つの単離されたMut−IL−13抗体を提供する。本発明の抗体は限定するわけではないが、少なくとも1つの重もしくは軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)(超可変領域またはHVとも呼ばれる)、またはそれらのリガンド結合部分、重鎖もしくは軽鎖可変領域、重鎖もしくは軽鎖定常領域、フレイムワーク領域、またはそれらの部分(ここでこの抗体は本発明の抗体に包含することができる)のような免疫グロブリン分子の少なくとも1つの部分を含んで成る任意のタンパク質もしくはペプチドを含有する分子を含むことができる。本発明の抗体は、限定するわけではないがヒト、マウス、ウサギ、ラット、齧歯類、霊長類またはそれらの任意の組み合わせ等のような任意の哺乳動物を含むか、または由来することができる。
1つの観点では、本発明は少なくとも1つの特定した配列、ドメイン、部分またはそれらの変異体を含んで成る、特異的なMut−IL−13タンパク質または抗体をコードするポリヌクレオチドを含んで成る、それに相補的な、またはハイブリダイズする単離された核酸分子を提供する。さらに本発明は、少なくとも該Mut−IL−13タンパク質または抗体をコードするか、相補的な核酸分子を含んで成る組換えベクター、そのような核酸および/もしくは組換えベクターを含む宿主細胞、ならびにそのような抗体核酸、ベクターおよび/または宿主細胞の作成方法および/または使用方法を提供する。
本発明の少なくとも1つの抗体は、少なくとも1つのMut−IL−13タンパク質、サブユニット、フラグメント、部分またはそれらの任意の組み合わせに特異的な少なくとも1つの特定したエピトープに結合する。少なくとも1つのエピトープは、該タンパク質の少なくとも1つの部分を含んで成る少なくとも1つの抗体結合領域を含んで成ることができ、このエピトープは好ましくは、限定するわけではないが該タンパク質の少なくとも1つの機能的、細胞外、可溶性、親水性、外部または細胞質ドメインまたはそれらの部分のような、それらの少なくとも1つの部分の少なくとも1〜5個のアミノ酸を含んで成る。
少なくとも1つの抗体は、場合により少なくとも1つの相補性決定領域(CDR)(例えば重もしくは軽鎖可変領域のCDR1、CDR2もしくはCDR3)および場合により少なくとも1つの定常もしくは可変フレイムワーク領域もしくはそれらの部分の少なくとも1つの特定した部分を含んで成ることができる。少なくとも1つの抗体のアミノ酸配列は、さらに場合により本明細書に記載するかまたは当該技術分野で既知の少なくとも1つの特定した置換、挿入または削除を含んで成ることができる。
また本発明は、本明細書に記載する少なくとも1つの単離されたMut−IL−13タンパク質または抗体を提供し、ここで抗体は限定するわけではないが既知のIL−13活性のような少なくとも1つの活性を有する。Mut−IL−13タンパク質抗体はこのように、限定するわけではないがMut−IL−13タンパク質またはタンパク質に関連する機能に対する少なくとも1つの生物学的活性のような、対応する活性について既知の方法に従いスクリーニングすることができる。
本発明はさらに、本発明の少なくとも1つのMut−IL−13抗体に対する少なくとも1つのMut−IL−13抗−イディオタイプ抗体を提供する。抗−イディオタイプ抗体には限定するわけではないが、少なくとも1つの重もしくは軽鎖の相補性決定領域(CDR)またはそれらのリガンド結合部分、重鎖もしくは軽鎖可変領域、重鎖もしくは軽鎖定常領域、フレイムワーク領域、または本発明の抗体に包含することができるそれらの任意の部分のような免疫グロブリン分子の少なくとも部分を含んで成る分子を含有する任意のタンパク質またはペプチドを含む。本発明の抗体は限定するわけではないがヒト、マウス、ウサギ、ラット、齧歯類、霊長類等のような任意の哺乳動物を含むか、またはそれらに由来することができる。1つの観点では本発明は、少なくとも1つの特定した配列、ドメイン、部分またはそれらの変異体を含んで成る少なくとも1つのMut−IL−13抗−イディオタイプ抗体をコードするポリヌクレオチドを含んで成る、それに相補的またはそれにハイブリダイズする単離された核酸分子を提供する。本発明はさらに、該Mut−IL−13抗−イディオタイプ抗体をコードする核酸分子を含んで成る組換えベクター、そのような該核酸および/または組換えベクターを含む宿主細胞、ならびにそのような抗−イディオタイプ抗体核酸、ベクターおよび/または宿主細胞の作成方法および/もしくは使用方法を提供する。
また本発明は、少なくとも1つのMut−IL−13タンパク質または抗体、またはMut−IL−13抗−イディオタイプ抗体を宿主細胞中で発現させる少なくとも1つの方法も提供し、この方法は本明細書に記載する宿主細胞を、少なくとも1つのMut−IL−13抗体が検出可能かつ/または回収可能な量で発現される条件下で培養することを含んで成る。
また本発明は、(a)本明細書に記載の単離されたMut−IL−13タンパク質または抗体をコードする核酸および/またはタンパク質また抗体;および(b)適当な担体または希釈剤を含んで成る少なくとも1つの組成物も提供する。担体または希釈剤は場合により、限定するわけではないが既知の担体もしくは希釈剤のような製薬学的に許容され得るものである。組成物は場合によりさらに少なくとも1つのさらなる化合物、タンパク質または組成物を含んで成ることができる。
さらに本発明は、当該技術分野で既知であり、かつ/または本明細書に記載するように、細胞、組織、器官、動物または患者の少なくとも1つのMut−IL−13関連状態を調節(modulate)または処置するために、かつ/または関連する状態の前、後または最中に調節または処置するために、治療に有効な量を投与するための少なくとも1つのMut−IL−13タンパク質または抗体法または組成物を提供する。
また本発明は、本発明に従い治療的もしくは予防的に有効な量の少なくとも1つのMut−IL−13タンパク質または抗体を送達するための少なくとも1つの組成物、デバイスおよび/または方法を提供する。
さらに本発明は当該技術分野で既知であり、かつ/または本明細書に記載するように、細胞、組織、器官、動物または患者の少なくとも1つのMut−IL−13関連状態を診断するための、かつ/または関連状態の前、後または最中に診断するための少なくとも1つのMut−IL−13タンパク質もしくは抗体法または組成物を提供する。
また本発明は本発明に従い少なくとも1つのMut−IL−13タンパク質または抗体を診断するための少なくとも1つの組成物、デバイスおよび/または送達方法も提供する。
別の観点では、本発明は少なくとも1つの配列番号1の部分としてのアミノ酸配列を含んでなる少なくとも1つの単離された哺乳動物Mut−IL−13タンパク質を提供する。
また少なくとも1つの単離された哺乳動物Mut−IL−13タンパク質をコードする単離された核酸;単離された核酸を含んでなる単離された核酸ベクター、および/または単離された核酸を含んでなる原核もしくは真核宿主細胞を提供する。宿主細胞は場合により、原核もしくは真核細胞、またはそれらの融合細胞、例えば限定するわけではないがCHO、骨髄腫もしくはリンパ腫細胞、細菌細胞、酵母細胞、カイコ細胞、またはそれらの任意の誘導体、不死化もしくは形質転換細胞のような哺乳動物、植物または昆虫から選択される少なくとも1つである。またMUT−IL−13タンパク質が検出可能または回収可能な量で発現されるように、タンパク質をコードする核酸をin vitro、in vivoまたはin situの条件下で翻訳することを含んで成る、少なくとも1つのMUT−IL−13タンパク質の生産方法も提供する。
また少なくとも1つの単離された哺乳動物Mut−IL−13タンパク質および少なくとも1つの製薬学的に許容され得る担体または希釈剤を含んでなる組成物も提供する。組成物は場合によりさらに少なくとも1つの検出可能な標識もしくはレポーター、TNFアンタゴニスト、抗リウマチ薬、筋弛緩剤、睡眠薬、非−ステロイド系炎症薬(NTHE)、鎮痛薬、麻酔薬、鎮静薬、局所麻酔薬、神経筋遮断剤、抗菌剤、止痒薬、コルチコステロイド、タンパク質同化ステロイド、エリトロポエチン、免疫感作、免疫グロブリン、免疫抑制剤、成長ホルモン、ホルモン代用薬、放射性薬品、抗鬱薬、抗精神薬、刺激物、喘息薬(asthma medication)、ベータアゴニスト、吸入型ステロイド、エピネフリンもしくは類似体、サイトカインもしくはサインカインアンタゴニストから選択される有効量の少なくとも1つの化合物またはタンパク質を含むことができる。
また、(a)本発明の少なくとも1つの単離された哺乳動物MUT−IL−13タンパク質の有効量を含んで成る組成物を、細胞、組織、器官または動物に接触または投与することを含んで成る、該細胞、組織、器官または動物のMut−IL−13関連状態を診断もしくは処置する方法を提供する。この方法は場合によりさらに、有効量の0.0000001〜500mg/(キログラムの細胞、組織、器官または動物)を使用することを含んでなることができる。この方法は場合によりさらに、非経口、皮下、筋肉内、静脈内、関節内、気管支内、腹内、嚢内、軟骨内、窩内、腔体内、小脳内、脳室内、結腸内、頸内、胃内、肝臓内、心筋内、骨内、骨盤内、心膜内、腹腔内、胸膜腔内、前立腺内、肺内、直腸内、腎臓内、網膜内、脊椎内、滑液包内、胸内、子宮内、膀胱内、ボーラス、膣、直腸、頬、舌下、鼻内または経皮から選択される少なくとも1つの様式による接触または投与を使用することを含んでなることができる。本発明は場合により、(a)少なくとも1つの検出可能な標識もしくはレポーター、TNFアンタゴニスト、抗リウマチ薬、筋弛緩剤、睡眠薬、抗−炎症薬、非−ステロイド系炎症薬(NTHE)、鎮痛薬、麻酔薬、鎮静薬、局所麻酔薬、神経筋遮断剤、抗菌剤、止痒薬、コルチコステロイド、タンパク質同化ステロイド、エリトロポエチン、免疫感作、免疫グロブリン、免疫抑制剤、ホルモン、ホルモン代用薬、放射性薬品、抗鬱薬、抗精神薬、刺激物、喘息薬、ベータアゴニスト、吸入型ステロイド、エピネフリンもしくは類似体、サイトカインもしくはサインカインアンタゴニストから選択される有効量の少なくとも1つの化合物またはタンパク質を含んで成る少なくとも1つの組成物を接触または投与する前に、と同時にまたは後に投与することをさらに含んでなることができる。
また本発明の少なくとも1つの単離された哺乳動物MUT−IL−13タンパク質を含んで成る少なくとも1つの医療用デバイスを提供し、ここでこのデバイスは非経口、皮下、筋肉内、静脈内、関節内、気管支内、腹内、嚢内、軟骨内、窩内、腔体内、小脳内、脳室内、結腸内、頸内、胃内、肝臓内、心筋内、骨内、骨盤内、心膜内、腹腔内、胸膜腔内、前立腺内、肺内、直腸内、腎臓内、網膜内、脊椎内、滑液包内、胸内、子宮内、膀胱内、ボーラス、膣、直腸、頬、舌下、鼻内または経皮から選択される少なくとも1つの様式により、少なくとも1つのMUT−IL−13タンパク質を接触または投与するのに適している。
また包装材料および本発明の溶液もしくは凍結乾燥形態の少なくとも1つの単離された哺乳動物MUT−IL−13タンパク質を含んでなる容器を含んでなる、製薬学的または診断的にヒトに使用するための製品も提供する。この製品は場合により構成要素として、非経口、皮下、筋肉内、静脈内、関節内、気管支内、腹内、嚢内、軟骨内、窩内、腔体内、小脳内、脳室内、結腸内、頸内、胃内、肝臓内、心筋内、骨内、骨盤内、心膜内、腹腔内、胸膜腔内、前立腺内、肺内、直腸内、腎臓内、網膜内、脊椎内、滑液包内、胸内、子宮内、膀胱内、ボーラス、膣、直腸、頬、舌下、鼻内もしくは経皮送達デバイスまたはシステムの容器を有することを含んでなることができる。
また本発明の少なくとも1つの単離されたMUT−IL−13タンパク質の生産方法を提供し、この方法は回収可能な量でタンパク質を発現することができる宿主細胞またはトランスジェニック動物またはトランスジェニック植物または植物細胞を提供することを含んで成る。さらに本発明は、上記方法により生産された少なくとも1つのMUT−IL−13タンパク質を提供する。
別の観点では、本発明は少なくとも1つのヒトCDRを含んでなる少なくとも1つの単離された哺乳動物Mut−IL−13抗体を提供し、ここで抗体は少なくとも1〜3個を含んでなる少なくとも1つのエピトープで、配列番号1の全アミノ酸配列に特異的に結合する。
少なくとも1つの抗体は場合によりさらに:少なくとも10−9M、少なくとも10−10M、少なくとも10−11Mもしくは少なくとも10−12Mから選択される少なくとも1つの親和性でMut−IL−13と結合する;少なくとも1つのMut−IL−13タンパク質の少なくとも1つの活性を実質的に中和する、少なくとも1つであり得る。また少なくとも1つの単離された哺乳動物Mut−IL−13抗体をコードする単離された核酸;単離された核酸を含んでなる単離された核酸ベクター、および/または単離された核酸を含んでなる原核もしくは真核宿主細胞を提供する。宿主細胞は場合により原核もしくは真核細胞、またはそれらの融合細胞、例えば限定するわけではないがCHO、骨髄腫もしくはリンパ腫細胞、細菌細胞、酵母細胞、カイコ細胞、またはそれらの任意の誘導体、不死化もしくは形質転換細胞のような哺乳動物、植物または昆虫から選択される少なくとも1つであることができる。また本発明は、MUT−IL−13抗体が検出可能または回収可能な量で発現されるように、抗体をコードする核酸をin vitro、in vivoまたはin situの条件下で翻訳することを含んで成る、少なくとも1つのMUT−IL−13抗体の生産方法を提供する。
また少なくとも1つの単離された哺乳動物Mut−IL−13抗体および少なくとも1つの製薬学的に許容され得る担体または希釈剤を含んでなる組成物を提供する。組成物は場合によりさらに少なくとも1つの検出可能な標識もしくはレポーター、TNFアンタゴニスト、抗リウマチ薬、筋弛緩剤、睡眠薬、非−ステロイド系炎症薬(NTHE)、鎮痛薬、麻酔薬、鎮静薬、局所麻酔薬、神経筋遮断剤、抗菌剤、止痒薬、コルチコステロイド、タンパク質同化ステロイド、エリトロポエチン、免疫感作、免疫グロブリン、免疫抑制剤、成長ホルモン、ホルモン代用薬、放射性薬品、抗鬱薬、抗精神薬、刺激物、喘息薬、ベータアゴニスト、吸入型ステロイド、エピネフリンもしくは類似体、サイトカインもしくはサインカインアンタゴニストから選択される有効量の少なくとも1つの化合物またはタンパク質を含むことができる。
本発明はさらに、本発明の少なくとも1つの単離された哺乳動物Mut−IL−13抗体に特異的に結合する抗−イディオタイプ抗体またはフラグメントを提供する。
また本発明は、細胞、組織、器官または動物のMut−IL−13関連状態を診断または処置する方法を提供し、この方法は
(a)有効量の本発明の少なくとも1つの単離された哺乳動物Mut−IL−13抗体を含んでなる組成物を、細胞、組織、器官または動物に接触または投与することを含んで成る。この方法は場合によりさらに、有効量の0.0001〜50mg/(キログラムの細胞、組織、器官または動物)を使用することを含んでなることができる。この方法は場合によりさらに、非経口、皮下、筋肉内、静脈内、関節内、気管支内、腹内、嚢内、軟骨内、窩内、腔体内、小脳内、脳室内、結腸内、頸内、胃内、肝臓内、心筋内、骨内、骨盤内、心膜内、腹腔内、胸膜腔内、前立腺内、肺内、直腸内、腎臓内、網膜内、脊椎内、滑液包内、胸内、子宮内、膀胱内、ボーラス、膣、直腸、頬、舌下、鼻内または経皮から選択される少なくとも1つの様式による接触または投与を使用することを含んでなることができる。この方法場合により、(a)少なくとも1つの検出可能な標識もしくはレポーター、TNFアンタゴニスト、抗リウマチ薬、筋弛緩剤、睡眠薬、抗−炎症薬、非−ステロイド系炎症薬(NTHE)、鎮痛薬、麻酔薬、鎮静薬、局所麻酔薬、神経筋遮断剤、抗菌剤、止痒薬、コルチコステロイド、タンパク質同化ステロイド、エリトロポエチン、免疫感作、免疫グロブリン、免疫抑制剤、ホルモン、ホルモン代用薬、放射性薬品、抗鬱薬、抗精神薬、刺激物、喘息薬、ベータアゴニスト、吸入型ステロイド、エピネフリンもしくは類似体、サイトカインもしくはサインカインアンタゴニストから選択される有効量の少なくとも1つの化合物またはタンパク質を含んで成る少なくとも1つの組成物を接触または投与する前に、と同時にまたは後に投与することをさらに含んでなることができる。
また本発明の少なくとも1つの単離された哺乳動物Mut−IL−13抗体を含んで成る少なくとも1つの医療用デバイスを提供し、ここでこのデバイスは非経口、皮下、筋肉内、静脈内、関節内、気管支内、腹内、嚢内、軟骨内、窩内、腔体内、小脳内、脳室内、結腸内、頸内、胃内、肝臓内、心筋内、骨内、骨盤内、心膜内、腹腔内、胸膜腔内、前立腺内、肺内、直腸内、腎臓内、網膜内、脊椎内、滑液包内、胸内、子宮内、膀胱内、ボーラス、膣、直腸、頬、舌下、鼻内または経皮から選択される少なくとも1つの様式により、少なくとも1つのMut−IL−13抗体を接触または投与するのに適している。
また包装材料および本発明の溶液もしくは凍結乾燥形態の少なくとも1つの単離された哺乳動物Mut−IL−13抗体を含んでなる容器を含んでなる、製薬学的または診断的にヒトに使用するための製品を提供する。この製品は場合により構成要素として、非経口、皮下、筋肉内、静脈内、関節内、気管支内、腹内、嚢内、軟骨内、窩内、腔体内、小脳内、脳室内、結腸内、頸内、胃内、肝臓内、心筋内、骨内、骨盤内、心膜内、腹腔内、胸膜腔内、前立腺内、肺内、直腸内、腎臓内、網膜内、脊椎内、滑液包内、胸内、子宮内、膀胱内、ボーラス、膣、直腸、頬、舌下、鼻内もしくは経皮送達デバイスまたはシステムの容器を有することを含んでなることができる。
また本発明の少なくとも1つの単離された哺乳動物Mut−IL−13抗体の生産方法を提供し、この方法は回収可能な量で抗体を発現することができる宿主細胞またはトランスジェニック動物またはトランスジェニック植物または植物細胞を提供することを含んで成る。さらに本発明は、上記方法により生産された少なくとも1つのMut−IL−13抗体を提供する。
本発明は本明細書に記載する任意の発明をさらに提供する。
発明の説明
本発明は単離された、組換えおよび/または合成Mut−IL−13ヒト、霊長類、齧歯類、哺乳類、キメラ、ヒト化またはCDR−移植化抗体、およびそれに対するMut−IL−13抗−イディオタイプ抗体、ならびに組成物および少なくとも1つのMut−IL−13抗体または抗−イディオタイプ抗体をコードする少なくとも1つのポリヌクレオチドを含んで成るコード核酸分子を提供する。さらに本発明は限定するわけではないが、診断用および治療用組成物、方法およびデバイスを含むそのような核酸および抗体および抗−イディオタイプ抗体の作成方法および使用方法を含む。
本明細書で使用するように、「インターロイキン−13ムテイン抗体」、「Mut−IL−13抗体」等は、限定するわけではないが重もしくは軽鎖の少なくとも1つの相補性決定領域(CDR)またはそれらのリガンド結合部分、重鎖もしくは軽鎖可変領域、重鎖もしくは軽鎖定常領域、フレイムワーク領域、またはそれらの任意の部分、フラグメントもしくは変異体、または本発明のMut−IL−13抗体に包含することができるMut−IL−13受容体もしくは結合タンパク質の少なくとも1つの部分のような、免疫グロブリン分子の少なくとも部分を含んで成る分子を含む任意のタンパク質またはペプチドを含む。
抗体は、1以上の少なくとも1つのCDR、少なくとも1つの可変領域、少なくとも1つの定常領域、少なくとも1つの重鎖(例えばγ、γ、γ、γ、μ、α、α、δ、ε)、少なくとも1つの軽鎖(例えばκおよびλ)、またはそれらの任意の部分もしくはフラグメントを含むことができ、そしてさらに鎖間および鎖内ジスルフィド結合、ヒンジ領域、ヒンジ領域により分けることができるグリコシル化部位、ならびに重鎖および軽鎖を含んでなることができる。軽鎖は典型的には約25Kdの分子量を有し、そして重鎖は典型的には約50K〜77Kdの範囲の分子量を有する。軽鎖は2つの異なる形態つまりアイソタイプ、カッパ(κ)およびラムダ(λ)で存在することができ、これが任意の重鎖型を結合することができる。すべての軽鎖は少なくとも1つの可変領域および少なくとも1つの定常領域を有する。IgG抗体は典型的な抗体構造であると考えられ、そして軽鎖内に2つの鎖内ジスルフィド結合(1つは可変領域、そして1つは定常領域)、重鎖中に4個を有し、そしてそのような結合が鎖内に約110個のアミノ酸の「ドメイン」を含んでなる約60〜70個のアミノ酸のペプチドループを包含する。IgG抗体は4つのクラス、IgG1、IgG2、IgG3およびIgG4に分類することができる。各免疫グロブリンのクラスは、異なる組の機能を有する。以下の表に各免疫グロブリンクラスおよびサブクラスの物理化学的特性をまとめる。
Figure 2005512522
以下の表にヒト抗体のクラスおよびサブクラスに関する抗体エフェクター機能の非限定例をまとめる。
Figure 2005512522
したがって抗体またはそのフラグメントの型は、限定するわけではないが血清半減期、血管内分布、補体結合等のような特定の治療的または診断的使用に望まれる所望の特性および機能に基づき、本発明に従い使用するために選択することができる。
抗体の多様性は、(1)抗体の部分をコードする多くの遺伝子の使用;(2)体性突然変異、例えばB−細胞の個体発生中に原始V遺伝子が突然変異して異なるB−細胞クローン中に異なるV遺伝子を生じる;(3)体性組換え、例えばB−細胞の個体発生中に遺伝子セグメントJl−Jnが組換わり、V−領域遺伝子の主要部分を連結する;(4)遺伝子転換、ここで多数の偽V領域(pseudo V region)に由来するDNAの区分がV領域に複製されて、DNA配列を改変することができる;および(5)ヌクレオチド付加、例えばVおよびJ領域が連結前に切断され、そして余分なヌクレオチドが挿入されてさらなるアミノ酸をコードすることができる、ということを含む少なくとも5個のメカニズムにより生成される。限定するわけではないが、非限定的例には、(i)生殖細胞系からB−細胞クローンへのVκ、JおよびCκ領域の選択/組換えによりカッパ鎖を生じること;(ii)生殖細胞系からB−細胞クローンへのVλ、JおよびCλ領域の選択/組換えによりラムダ鎖を生じること;(iii)V、D1−D30およびJ1−J6遺伝子の選択/組換えにより重鎖可変領域をコードする機能的VDJ遺伝子を形成することを含む。上記メカニズムは協調的様式で作用して抗体の多様性および特異性を生じる。
用語「抗体」は、さらに抗体、消化フラグメント、特定した部分およびそれらの変異体を包含することを意図し、抗体模造物を含むか、または抗体もしくは特定したフラグメントまたはそれらの部分の構造および/または機能を模する抗体の部分(単鎖抗体およびそれらのフラグメントを含む)を含んで成る。機能的フラグメントには、哺乳動物のMut−IL−13結合する抗原−結合フラグメントを含む。例えばMut−IL−13またはそれらの部分に結合することができる抗体フラグメント(限定するわけではないがFab(例えばパパイン消化による)、Fab’(例えばペプシン消化および部分的還元による)およびF(ab’)(例えばペプシン消化による)、facb(例えばプラスミン消化による)、pFc’(例えばペプシンまたはプラスミン消化による)、Fd(例えばペプシン消化、部分的還元および再凝集による)、FvまたはscFv(例えば分子生物学的手法による)フラグメントを含む)は、本発明に包含する(例えばColligan,Immnology、同上を参照にされたい)。
そのようなフラグメントは、当該技術分野で既知の、かつ/または本明細書に記載するように酵素的開裂、合成または組換え法により生成することができる。抗体は、1以上の終結コドンが自然な終結部位の上流に導入された抗体遺伝子を使用して、種々の短縮化された形態で生成され得る。例えばF(ab’)重鎖部分をコードする組み合わせ遺伝子は、CHドメインおよび/または重鎖のヒンジ領域をコードするDNA配列を含むように設計することができる。抗体の種々の部分は、通例の技法により化学的に一緒に連結することができ、または遺伝子工学的技術を使用して連続するタンパク質として調製することができる。
本明細書で使用する用語「ヒト抗体」は、タンパク質の実質的に各部分(例えばCDR、フレイムワーク、C、Cドメイン(例えばC1、C2、C3)、ヒンジ、(V、V))が、実質的にヒトに非免疫原性であり、わずかな配列の変化または変異があるだけの抗体を称する。同様に、霊長類(サル、ヒヒ、チンパンジー等)、齧歯類(マウス、ラット、ウサギ、モルモット、ハムスター等)および他の哺乳動物を指定した抗体は、そのような種、亜属、属、亜科、科に特異的な抗体を指す。さらにキメラ抗体には上記の任意の組み合わせを含む。そのような変化または変異は場合により、そして好ましくはヒトまたは他の種での免疫原性を非−修飾抗体に比べて保持するか、または減らす。すなわちヒト抗体はキメラまたはヒト化抗体とは明らかに異なる。ヒト抗体は、機能的に再配列されたヒト免疫グロブリン(例えば重鎖および/または軽鎖)遺伝子を発現することができる非ヒト動物または原核または真核細胞により生産され得ると指摘される。さらにヒト抗体が単鎖抗体である時、これは自然なヒトの抗体中には見られないリンカーペプチドを含んで成ることができる。例えばFvは、重鎖の可変領域および軽鎖の可変領域を連結する2から約8個のグリシンまたは他のアミノ酸残基のようなリンカーペプチドを含んで成ることができる。そのようなリンカーペプチドは、ヒト起源であると考えられる。
少なくとも2つの異なる抗原に結合特異性を有する、モノクローナル、好ましくはヒトまたはヒト化された抗体である二重特異性、ヘテロ特異性、ヘテロ結合体または類似の抗体を使用することもできる。本発明の場合では、結合特異性の1つは少なくとも1つのMut−IL−13タンパク質に関し、もう1つは任意の他の抗原に関する。二重特異性抗体の作成法は、当該技術分野では既知である。従来から二重特異性抗体の組換え生産は、2つの免疫グロブリンの重−軽鎖対の同時発現に基づき、ここで2つの重鎖は異なる特異性を有する(Milstein and Cuello,Nature 305:537(1983))。免疫グロブリンの重および軽鎖の無作為な取り合わせにより、これらのハイブリドーマ(クワドローマ)は、10種の異なる抗体分子の有望な混合物を生産し、この中の1つだけが正しい二重特異性構造を有する。通常はアフィニティクロマトグラフィー工程により行われる正しい分子の精製はやや煩わしく、そして生成物の収量は低い。類似の方法が例えば、国際公開第93/08829号パンフレット、米国特許第6210668号、同第6193967号、同第6132992号、同第6106833号、同第6060285号、同第6037453号、同第6010902号、同第5989530号、同第5959084号、同第5959083号、同第5932448号、同第5833985号、同第5821333号、同第5807706号、同第5643759号、同第5601819号、同第5582996号、同第5496549号、同第4676980号明細書、国際公開第91/00360号、同第92/00373号パンフレット、欧州特許第03089号明細書、Traunecker et al.,EMBO J.10:3655(1991)、Suresh et al.,Methods in Enzymology 12:210(1986)に開示され、これらは全部、引用により本明細書に編入する。
そのような抗体はさらに場合により、限定するわけではないがそのような抗体が少なくとも1つのMut−IL−13活性もしくは結合、またはMut−IL−13受容体活性もしくは結合を、in vitro、in situおよび/またはin vivoで調節し、下げ、上げ、拮抗し、作用させ、静め、緩和し、遮断し、阻害し、排除しおよび/または妨害するように、特異的リガンドに影響を及ぼす。非限定的な例として、本発明の適当なMut−IL−13抗体、特定した部分または変異体は、少なくとも1つのMut−IL−13もしく特定した部分、それらの変異体もしくはドメインと結合することができる。適当なMut−IL−13抗体、特定した部分もしくは変異体は場合により、限定するわけではないがRNA、DNAもしくはタンパク質合成、Mut−IL−13放出、Mut−IL−13受容体シグナル伝達、膜Mut−IL−13開裂、Mut−IL−13活性、Mut−IL−13生産および/もしくは合成のような少なくとも1つのMut−IL−13活性もしくは機能に影響を及ぼすことができる。
本発明の方法および組成物に有用なMut−IL−13抗体(Mut−IL−13抗体とも呼ぶ)は場合により、Mut−IL−13に対する高い親和性の結合および場合により、そして好ましくは低い毒性を特徴とすることができる。特に本発明の抗体、特定したフラグメントまたは変異体は、可変領域、定常領域およびフレイムワークのような個々の成分が個別に、かつ/または集合的に、場合により、そして好ましくは低い免疫原性を有する場合、本発明に有用である。本発明に使用することができる抗体は場合により、症状の測定可能な緩和および低いおよび/または許容できる毒性で、長期間患者を処置するそれらの能力を特徴とする。低いか、または許容できる免疫原性および/または高い親和性、ならびに他の適当な特性は、達成される治療的結果に貢献し得る。本明細書では「低い免疫原性」とは、処置した患者の約75%未満、または好ましくは約50%未満に有意なHAHA、HACAまたはHAMA応答を生じ、かつ/または処置した患者に低い力価(二重抗原酵素イムノアッセイで測定した時に約300未満、好ましくは約100未満)を生じることと定める(Elliott et al.,Lancet 344:1125−1127(1994)、引用により全部、本明細書に編入する)。
用途
本発明の単離された核酸は、少なくともMut−IL−13抗体またはそれらの特定した変異体の生産に使用することができ、これは限定するわけではないが少なくとも1つの免疫障害または疾患、心血管障害または疾患、感染、悪性および/または神経障害もしく疾患、または他の知られているまたは特定のMut−IL−13関連状態から選択される少なくとも1つのMut−IL−13状態を診断、監視、調節、処置、緩和、発生の防止を助け、または症状を減らすために、細胞、組織、器官または動物(哺乳動物およびヒトを含む)を測定し、またはそれらに効果を及ぼすために使用することができる。
そのような方法は、少なくとも1つのMut−IL−13抗体を含んで成る有効量の組成物または製薬学的組成物を、症状、効果またはメカニズムにおいてそのような調節、処置、緩和、防止または減少が必要な細胞、組織、器官、動物または患者に投与することを含んで成ることができる。有効量は、単回(例えばボーラス)、多回または連続投与あたり約0.001〜500mg/kgの量を含んで成るか、あるいは単回、多回または連続投与あたり0.01〜5000μg/mlの血清濃度の血清濃度を達成するための量を含んで成るか、あるいは本明細書に記載する、または関連する技術分野で知られている既知の方法を使用してなされ、そして定められた任意の効果的な範囲または値を含んで成ることができる。
引用
本明細書に引用するすべての刊行物または特許は全部、それらが本発明のこの時点の技術の状況を示し、かつ/または本発明の説明および可能性(enablement)を提供するので参考により本明細書に編入する。刊行物とは任意の科学的もしくは特許公報、またはすべての記録された、電子的または印刷形式を含む任意の媒体形式で入手できる任意の他の情報を称する。以下の技術文献は引用により全部、本明細書に編入する:Ausbel,et al.,分子生物学の現在のプロトコール(Current Protocols in Molecular Biology)、ジョン ウィリー&サンズ社、ニューヨーク、ニューヨーク州(1987−2001):Sambrook,et al.、モレキュラークローニング:ア ラボラトリーマニュアル(Molecular Cloning:A Laboratory Manual)、第2版、コールドスプリングハーバー、ニューヨーク州(1989);Harlow and Lane、抗体(antibodies)、ア ラボラトリーマニュアル、コールドスプリングハーバー、ニューヨーク州(1989);Colligan,et al.編集、免疫学の現在のプロトコール(Current Protocols in Immunolgy)、ジョン ウィリー&サンズ社、ニューヨーク州(1994−2001);Colligan,et al.,タンパク質科学の現在のプロトコール(Current Protocols in Protein Science)、ジョン ウィリー&サンズ社、ニューヨーク、ニューヨーク州(1997−2001)。
本発明の少なくとも1つのMut−IL−13抗体は、場合により当該技術分野で周知な細胞系、混合細胞系、不死化細胞または不死化細胞のクローン群により生産することができる。例えばAusbel,et al.,分子生物学の現在のプロトコール、ジョン ウィリー&サンズ社、ニューヨーク、ニューヨーク州(1987−2001):Sambrook,et al.、モレキュラークローニング:ア ラボラトリーマニュアル、第2版、コールドスプリングハーバー、ニューヨーク州(1989);Harlow and Lane、抗体、ア ラボラトリーマニュアル、コールドスプリングハーバー、ニューヨーク州(1989);Colligan,et al.,免疫学の現在のプロトコール、ジョン ウィリー&サンズ社、ニューヨーク州(1994−2001);Colligan,et al.,タンパク質科学の現在のプロトコール、ジョン ウィリー&サンズ社、ニューヨーク、ニューヨーク州(1997−2001)を参照にされたい(それぞれ全部、引用により本明細書に編入する)。
ヒトMut−IL−13タンパク質またはそれらのフラグメントに特異的なヒト抗体は、単離された、および/またはMut−IL−13タンパク質またはそれらの部分(合成ペプチドのような合成分子を含む)のような適切な免疫原抗原に対して生成することができる。他の特異的または一般的な哺乳動物抗体も同様に生成することができる。免疫原性抗原の調製およびモノクローナル抗体の生産は、任意の適当な技法を使用して行うことができる。
1つの取り組みでは、ハイブリドーマは適切な不死化細胞系(例えば、限定するわけではないがSp2/0、Sp2/0−AG14、NSO、NS1、NS2、AE−1、L.5、>243、P3X63Ag8.653、SP2 SA3、Sp2 MAI、Sp2 SSI、Sp2 SA5、U937、MLA 144、ACT IV、MOLT4、DA−1、JURKAT、WEHI、K−562、COS、RAJI、NIH 3T3、HL−60、MLA 144、NAMAIWA、NEURO 2A等の骨髄腫細胞系、またはヘテロ骨髄腫、それらの融合産物、またはそれらから派生する任意の細胞または融合細胞、または当該技術分野で周知な他の適切な細胞系と融合させることにより生産される。例えばwww.atcc.org.、www.lifetech.com.等と、限定するわけではないが、単離またはクローン化された脾臓、末梢血、リンパ節、扁桃または他の免疫もしくはB細胞を含む細胞のような抗体生産細胞、あるいは組換えもしくは内因性、ウイルス、細菌、藻類、原核生物、両生類、昆虫、爬虫類、魚類、哺乳類、齧歯類、ウマ、ヒツジ(ovine)、ヤギ、ヒツジ(sheep)、霊長類、真核生物のゲノムDNA、cDNA、rDNA、ミトコンドリアDNAまたはRNA、クロロプラストDNAまたはRNA、hmRNA、mRNA、tRNA、1本鎖、2本鎖もしくは3本鎖、ハイブリダイズしたもの、およびそれらの任意の組み合わせのような、内因性または異種の核酸として、重鎖または軽鎖定常または可変またはフレイムワークまたはCDR配列を発現している任意の他の細胞を参照にされたい。例えばAusubel,同上およびColligan、Immunology、同上、第2章を参照にされたい(全部、引用により本明細書に編入する)。
抗体生産細胞は、問題の抗原で免疫感作したヒトまたは他の適当な動物の末梢血、または好ましくは脾臓またはリンパ節から得ることもできる。任意の他の適切な宿主細胞を、本発明の抗体、特定したフラグメントまたはそれらの変異体をコードするヘテロロガスなまたは内因性の核酸を発現させるために使用することもできる。融合細胞(ハイブリドーマ)または組換え細胞は、選択的な培養条件または他の適当な既知の方法を使用して単離し、そして限界希釈法またはセルソーティングまたは他の既知の方法によりクローン化することができる。所望の特異性をもつ抗体を生産する細胞を、適切なアッセイにより選択することができる(例えばELISA)。
必要な特異性の抗体を生産または単離する他の適当な方法を使用することができ、それらには限定するわけではないがペプチドまたはタンパク質ライブラリー(例えば限定するわけではないが、バクテリオファージ、リボソーム、オリゴヌクレオチド、RNA、cDNA等、ディスプレイライブラリー;例えばケンブリッジ抗体テクノロジーズ(Cambridge antibody Technologies)、ケンブリッジシャー、英国;モルホシス(MorphoSys)、マルチンスレイド/プラネッグ、独国;バイオバーション(Biovation)、アブレデーン、スコットランド、英国;バイオインベント(BioInvent)、ルンド、スウェーデン;ダイアックス社(Dyax Corp)、エンゾン(Enzon)、アフィマックス(Affimax)/バイオサイト(Biosite);キソーマ(Xoam)、バークレイ、カリフォルニア州:イクシス(Ixsys)から入手することができる)から組換え抗体を選択する方法を含む。または当該技術分野で既知の、および/または本明細書に記載するヒト抗体のレパートリーを生産することができる、例えば例えば欧州特許第368,684号明細書、PCT/GB91/01134;PCT/GB92/01755;PCT/GB92/002240;PCT/GB92/00883;PCT/GB93/00605;米国特許出願第08/350260(5/12/94);PCT/GB94/01422;PCT/GB94/02662;PCT/GB97/01835;(CAT/MRC);国際公開第90/14443号;同第90/14424号;同第90/14430号パンフレット;PCT/US94/1234;国際公開第92/18619号;同第96/07754号パンフレット(手書き);欧州特許614989号明細書(モルホシス);国際公開第95/16027号パンフレット(バイオインベント);国際公開第88/06630号パンフレット;同第90/3809号パンフレット(ダイナックス);米国特許第4,704,692号明細書(エンゾン);PCT/US91/02989(アフィマックス);国際公開第89/06283号パンフレット;欧州特許第550400号明細書(キソーマ);欧州特許第229046号明細書;PCT/US91/07149(イクシス);または確率論的に生産されるペプチドまたはタンパク質−米国特許第5723323号、同第5763192号、同第5763192号、同第5814476号、同第5817483号、同第5824514号、同第5976862号明細書、国際公開第86/05803号パンフレット、欧州特許第590 689号明細書(イクシス、現在はアプライド モレキュラー エボリューション(Applied Molecular Evolution:AME)、各々は引用により全部、本明細書に編入する)、またはトランスジェニック動物の免疫感作に依る方法(例えばSCIDマウス、Nguyen et al.,Microbiol.Immunol.41:901−907(1997);Sandhu et al.,Crit.Rev.Biotechnol.16:95−118(1996);Eren et al.,Immunol.93:154−161(1998)、各々、ならびに関連する特許および出願は引用により全部、本明細書に編入する)を参照にされたい。そのような技法は限定するわけではないが、リボソームディスプレイ(Hanes et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,94:4937−4942(1997年5月);Hanes et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,95:14130−14135(1998年11月));単一細胞抗体生産法(例えば選択したリンパ球抗体法(“SLAM”)(米国特許第5,627,052号明細書、Wen et al.,J.Immunol.17:887−892(1987);Babcook et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 93:7843−7848(1996));ゲルミクロドロップレットおよびフローサイトメトリー(Powell et al.,Biotechnol.8:333−337(1990);1細胞系、ケンブリッジ、マサチューセッツ州;Gray et al.,J.Imm.Meth.182:155−163(1995);Kenny et al.,Bio/Technol.13:787−790(1995));B−細胞選択(Steenbakkers et al.,Molec.Biol.Reports 19:125−134(1994);Jonak et al.,プログレスバイオテック(Progress Biotech)、第5巻、ハイブリドーマ技法におけるインビトロ免疫感作(In Vitro Immunization in Hybridoma Technology)、Borrebaeck編集、エルセビアサイエンス(Elsevier Science)出版 B.V.、アムステルダム、オランダ(1988))を含む。
非−ヒトまたはヒト抗体を工作またはヒト化する方法も使用することができ、そして当該技術分野では周知である。一般にヒト化または工作した抗体は、非ヒト、例えば限定するわけではないがマウス、ラット、ウサギ、非ヒト霊長類または他の哺乳動物が起源の1以上のアミノ酸残基を有する。これらのヒトアミノ酸残基は「輸入」残基と呼ばれるが、典型的には「輸入」可変、定常または既知のヒト配列の他のドメインを形成する。既知のヒトIg配列は例えば、
Figure 2005512522
Kabat et al.,免疫学的に興味深いタンパク質の配列(Sequence of Proteins of Immunological Intrest)、米国保健省(1983)に開示され、各々は引用により全部、本明細書に編入する。
そのような輸入された配列を使用して免疫原性を下げ、または結合、親和性、オン−レイト(on−rate)、オフ−レイト(off−rate)、アビディティー、特異性、半減期または当該技術分野で既知の他の適当な特性を下げ、強化し、またはモディファイすることができる。一般に、非ヒトまたはヒトCDR配列の一部または全部が維持されると同時に、可変および定常領域の非ヒト配列はヒトまたは他のアミノ酸に置き換えられる。また抗体は場合によりヒト化され、抗原に対する高い親和性および他の好ましい生物学的特性を保持する。この目的を達成するために、ヒト化抗体は場合により元のおよびヒト化配列の3次元モデルを使用して、元の配列および種々の概念のヒト化産物の分析処理により調製することもできる。3次元の免疫グロブリンモデルは市販されており、そして当業者にはよく知られている。選択された候補の免疫グロブリン配列の可能な3次元立体構造を具体的に説明し、そして表示するコンピュータープログラムを利用することができる。これらの展示の推測から、候補の免疫グロブリン配列の機能における残基の役割の見込みが分析できるようになり、すなわち候補の免疫グロブリンがその抗原に結合する能力に影響を与える残基の分析が可能となる。このように、標的抗原(1つまたは複数)に対する親和性の上昇のような所望の抗体の特性が達成されるように、共通および輸入配列からFR残基を選択し、そして合わせることができる。一般にCDR残基は抗原結合の影響に直接的かつ最も実質的に関与している。本発明の抗体のヒト化または工作は、限定するわけではないがWinter(Jones et al.,Nature 321:522(1986);Riechmann et al.,Nature 332:323(1988);Verhoeyen et al.,Science 239:1534(1988))、Sims et al.,J.Immunol.151:2296(1993);Chothia and Lesk,J.Mol.Biol.196:901(1987)、Carter et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.89:4285(1992);Presta et al.,J.Immunol.151:2623(1993)、米国特許第5723323号、同第5976862号、同第5824514号、同第5817483号、同第5814476号、同第5763192号、同第5723323号、同第5,766886号、同第5714352号、同第6204023号、同第6180370号、同第5693762号、同第5530101号、同第5585089号、同第5225539号;同第4816567号明細書、PCT/;US98/16280、米国特許出願公開第96/18978号、同第91/09630号、同第91/05939号、同第94/01234号明細書、英国特許出願公開第89/01334号、同第91/01134号、同第92/01755号明細書、国際公開第90/14443号、同第90/14424号、同第90/14430号パンフレット、欧州特許第229246号明細書(それぞれ引用により全部、本明細書に編入する)に記載されている既知の方法を使用して行うことができる。
Mut−IL−13抗体も本明細書に記載し、かつ/または当該技術分野で既知であるようにヒト抗体のレパートリーを生産することができるトランスジェニック動物(例えば、マウス、ラット、ハムスター、非−ヒト霊長類等)の免疫感作により任意に生成することができる。ヒトMut−IL−13抗体を生産する細胞をそのような動物から単離し、そして本明細書に記載する方法のような適当な方法を使用して不死化することができる。
ヒト抗原に結合するヒト抗体のレパートリーを生産できるトランスジェニックマウスは、既知の方法により作出することができる(例えば限定するわけではないが、Lonberg et al.へ発効された米国特許第5,770,428号、同第5,569,825号、同第5,545,806号、同第5,625,126号、同第5,625,825号、同第5,633,425号、同第5,661,016号および同第5,789,650号明細書;Jakobovis et al.国際公開第98/50433号パンフレット、Jakobovis et al.国際公開第98/24893号パンフレット、Lonberg et al.国際公開第98/24884号パンフレット、Lonberg et al.国際公開第97/13852号パンフレット、Lonberg et al.国際公開第94/25585号パンフレット、Kucherlapate et al.国際公開第96/34096号パンフレット、Kucherlapate et al.欧州特許第0463151号明細書、Kucherlapate et al.欧州特許出願公開第0710719明細書、Surani et al.米国特許第5,545,807号明細書、Bruggemann et al.国際公開第90/04036号パンフレット、Bruggemann et al.欧州特許第0438474号明細書、Lonberg et al.欧州特許出願公開第0814259号明細書、Lonberg et al.英国特許出願公開第2272440号明細書、Lonberg et al.,Nature 368:856−859(1994)、Taylor et al.,Int.Immunol.6(4)579−591(1994)、Green et al.,Nature Genetics 7:13−21(1994),Mendez et al.,Nature Genetics 15:146−156(1997)、Taylor et al.,Nucleic Acids Research 20(23):6287−6295(1992)、Tuaillon et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90(8)3720−3724(1993)、Lonberg et al.,Int.Rev.Immunol 13(1):65−93(1995)およびFishwald et al.,Nat.Biotechnol 14(7):845−851(1996)、それぞれ引用により全部、本明細書に編入する)。一般にこれらのマウスは、機能的に再配列された、または機能的な再配列を受けることができる少なくとも1つのヒト免疫グロブリン座に由来するDNAを含んで成る少なくとも1つの導入遺伝子を含んで成る。そのようなマウスの内因性の免疫グロブリン座は破壊され、または削除されてその動物が内因性遺伝子によりコードされる抗体を生産する能力を排除することができる。
類似のタンパク質またはフラグメントに対する特異的結合について抗体をスクリーニングすることは、ペプチド展示ライブラリーを使用して都合よく行うことができる。この方法には所望する機能または構造を有する個々の員について、ペプチドの大規模な集団をスクリーニングすることを含む。ペプチド展示ライブラリーの抗体スクリーニングは、当該技術分野では周知である。展示されたペプチド配列は、3〜5000以上のアミノ酸長、多くは5〜100アミノ酸長であり、そしてしばしば約8〜25アミノ酸長であることができる。ペプチドライブラリーを作成するための直接的な化学合成法に加えて、幾つかの組換えDNA法も記載された。1つの種類にはバクテリオファージまたは細胞の表面上のペプチド配列の展示が含まれる。各バクテリオファージまたは細胞は、特定の展示されたペプチド配列をコードするヌクレオチド配列を含む。そのような方法はPCT特許公開91/17271、同第91/18980号、同第91/19818号および同第93/08278号明細書に記載されている。ペプチドのライブラリーを作成するための他のシステムには、in vitro化学合成および組換え法の両方の観点がある。例えば、PCT特許公開92/05258、同第92/14843号および同第96/19256号明細書を参照にされたい。また米国特許第5,658,754号;および同第5,643,768号明細書も参照にされたい。ペプチド展示ライブラリー、ベクターおよびスクリーニングキットは、インビトロゲン(Invitrogen)(カールスバッド、カリフォルニア州)、およびケンブリッジアンチボディテクノロジーズ(ケンブリッジシャー、英国)から販売されいる。例えば、エンゾンに割り当てられた米国特許第4704692号、同第4939666号、同第4946778号、同第5260203号、同第5455030号、同第5518889号、同第5534621号、同第5656730号、同第5763733号、同第5767260号、同第5856456号明細書;ダイナックスに割り当てられた米国特許第5223409号、同第5403484号、同第5571698号、同第5837500号明細書、アフィックスに割り当てられた米国特許第5427908号、同第5580717号明細書、ケンブリッジアンチボディテクノロジーズに割り当てられた米国特許第5885793号明細書;クローンテックに割り当てられた米国特許第5750373号明細書、キソーマに割り当てられた米国特許第5618920号、同第5595898号、同第5576195号、同第5698435号、同第5693493号、同第5698417号明細書、Colligan、同上;Ausubel、同上;またはSambrook、同上(各々は引用により全部、本明細書に編入する)を参照にされたい。
本発明の抗体は、そのような抗体を乳の中に生産するヤギ、ウシ、ウマ、ヒツジ等のトランスジェニック動物または哺乳動物を提供するために、少なくとも1つのMut−IL−13抗体をコードする核酸を使用して調製することもできる。そのような動物は既知の方法を使用して提供することができる。例えば限定するわけではないが、米国特許第5,827,690号;同第5,849,992号;同第4,873,316号;同第5,849,992号;同第5,994,616号;同第5,565,362号;同第5,304,489号明細書等(これらの各々は引用により全部、本明細書に編入する)を参照にされたい。
本発明の抗体は、そのような抗体、特定した部分または変異体を、植物の一部またはそれらから培養した細胞中に生産するトランスジェニック植物および培養植物細胞(例えば限定するわけではないが、タバコおよびトウモロコシ)を提供するために、少なくとも1つのMut−IL−13抗体をコードする核酸を使用してさらに調製することができる。非限定的な例として、組換えタンパク質を発現するトランスジェニックタバコの葉が、例えば誘導性プロモーターを使用して大量の組換えタンパク質を成功裏に提供するために使用された。例えばCramer et al.,Curr.Top.Microbol.Immunol.240:95−118(1999)およびそこに引用されている技術文献を参照にされたい。また他の組換え系で生産されたものに、または天然の起源から精製されたものに等しい生物学的活性を持つ、工業的生産レベルで哺乳動物のタンパク質を発現するために、トランスジェニックトウモロコシが使用された。例えばHood et al.,Adv.Exp.Med.Biol.464:127−147(1999)およびそこに引用されている技術文献を参照にされたい。単鎖抗体(scFv’s)のような抗体フラグメントを含め、抗体はタバコ種子およびジャガイモの塊茎を含むトランスジェニック植物の種子からも大量に生産された。例えばConrad et al.,Plant Mol.Biol.38:101−109(1998)およびそこに引用されている技術文献を参照にされたい。すなわち本発明の抗体は、既知の方法に従いトランスジェニック植物を使用して生産することもできる。また例えば、Fischer et al.,Biotechnol.Appl.Biochem.30:99−108(1999年10月)、Ma et al.,Trends Biotechnol.13:522−7(1995);Ma et al.,Plant Physiol.109:341−6(1995);Whitelam et al.,Biochem.Soc.Trans.22:940−944(1994);およびそこに引用されている参考文献も参照にされたい。また一般に抗体の植物発現については、限定するわけではないが、上記の技術文献を引用により本明細書に編入する。
本発明の抗体は、ヒトMut−IL−13に広い範囲の親和性(K)で結合することができる。好適な態様では、本発明の少なくとも1つのヒトmAbは場合によりヒトMut−IL−13と高い親和性で結合することができる。例えばヒトmAbはヒトMut−IL−13に、限定するわけではないが0.1〜9.9(またはその中の任意の範囲または値)×10−7、10−8、10−9、10−10、10−11、10−12、10−13またはその中の任意の範囲または値のような、約10−7M以下のKで結合することができる。
抗原に関する抗体の親和性またはアビディティーは、適切な方法を使用して実験的に定めることができる。(例えばBerzofsky,et al.,「抗体−抗原相互作用(Antibody−Antigen Interactions)」、基本的免疫学(Fundamental Immunology)で、Paul,W.E.編集、ラベン(Raven)出版:ニューヨーク、ニューヨーク州、(1984);Kuby,Janis 免疫学(Immunology)、W.H.フリーマン アンド カンパニー(Freeman and Company):ニューヨーク、ニューヨーク州、(1992);およびそこに記載されている方法を参照にされたい)。特定の抗体−抗原相互作用の測定された親和性は、異なる条件下(例えば、塩濃度、pH)で測定すれば変動し得る。すなわち親和性および他の抗原−結合パラメーター(例えばK、K、K)の測定は、好ましくは抗体および抗原の標準化された溶液、および本明細書に記載するようなバッファーのような標準化バッファーを用いて作成される。
核酸分子
少なくとも1つの配列番号1、特定したフラグメント、それらの変異体もしくは共通配列の連続するアミノ酸の少なくとも70〜100%をコードするヌクレオチド配列、またはこれらの配列の少なくとも1つを含んでなる寄託されたベクターのような本明細書に提供する情報を使用して、少なくとも1つのMut−IL−13抗体をコードする本発明の核酸分子を、本明細書に記載する方法または当該技術分野で既知の方法を使用して得ることができる。
本発明の核酸分子は、mRNA、hnRNA、tRNAもしくは他の任意の形態のようなRNAの形態、あるいは限定するわけではないがクローニングもしくは合成的に生成されるcDNAおよびゲノムDNAのようなDNAの形態、あるいはそれらの任意の組み合わせの形態であることができる。DNAは3本鎖、2本鎖もしくは1本鎖、またはそれらの任意の組み合わせであることができる。DNAもしくはRNAの少なくとも1つの鎖の部分がコード鎖(センス鎖としても知られている)であることができ、またはそれは非コード鎖(アンチ−センス鎖とも言われる)であることができる。
本発明の単離された核酸分子は、場合により1以上のイントロン、例えば限定するわけではないが少なくとも1つの重鎖もしくは軽鎖のCDR1、CDR2および/もしくはCDR3として少なくとも1つのCDRの少なくとも1つの特定した部分を持つオープンリーディングフレイム(ORF)を含んでなる核酸分子;Mut−IL−13抗体または可変領域のコード配列を含んで成る核酸分子;および上記とは実質的に異なるが、遺伝子暗号の縮重によりそれでも本明細書に記載し、かつ/または当該技術分野で既知の少なくとも1つのMut−IL−13抗体をコードするヌクレオチド配列を含んで成る核酸分子を含むことができる。もちろん遺伝子暗号は当該技術分野では周知である。すなわち当業者には本発明の特異的なMut−IL−13抗体をコードするそのような縮重核酸変異体を生成することは日常的なことである。例えばAusubel,et al.,同上を参照にされたい、そしてそのような核酸変異体を本発明に包含する。本発明の単離された核酸分子の非限定的な例には、それぞれHC CDR1、HC CDR2、HC CDR3、LC CDR1、LC CDR2、LC CDR3、HC可変領域およびLC可変領域をコードする核酸の非限定的例に対応するCDR配列を含む。
本明細書に示すように、Mut−IL−13抗体をコードする核酸を含んで成る本発明の核酸分子は、限定するわけではないが自身により抗体フラグメントのアミノ酸配列をコードする核酸;全抗体またはそれらの部分のコード配列;抗体、フラグメントまたは部分のコード配列、ならびに少なくとも1つのイントロンのような前記のさらなるコード配列を含むか含まない少なくとも1つのシグナルリーダまたは融合ペプチドのコード配列のようなさらなる配列を、限定するわけではないが転写、mRNAプロセッシング(スプライシングおよびポリアデニレーションシグナルを含む(例えば、リボソーム結合およびmRNAの安定性))に役割を果たす、転写された、非転写の配列のような非コード5’および3’配列を含むさらなる非コード配列と一緒に;さらなる機能性を提供するようなさらなるアミノ酸をコードするさらなるコード配列と含むことができる。すなわち抗体をコードする配列は、抗体フラグメントまたは部分を含んで成る融合抗体の精製を容易にするペプチドをコードする配列のようなマーカー配列と融合させることができる。
本明細書に記載するポリヌクレオチドと選択的にハイブリダイズするポリヌクレオチド
本発明は選択的なハイブリダイゼーション条件下で、本明細書に開示するポリヌクレオチドとハイブリダイズする単離された核酸を提供する。すなわち本態様のポリヌクレオチドは、そのようなポリヌクレオチドを含んで成る核酸を単離し、検出し、かつ/または定量するために使用することができる。例えば本発明のポリヌクレオチドを使用して、寄託されたライブラリー中の部分的または完全長クローンを同定し、単離し、または増幅することができる。幾つかの態様ではポリヌクレオチドは単離されたゲノムまたはcDNA配列であり、そうでければヒトまたは哺乳動物核酸ライブラリーに由来するcDNAに相補的である。
好ましくはcDNAライブラリーは少なくとも80%完全長の配列、好ましくは少なくとも85%または90%完全長の配列、そしてより好ましくは少なくとも95%完全長の配列を含んで成る。cDNAライブラリーは稀な配列の提示を上げるために標準化することができる。低または中程度のストリンジェンシーのハイブリダイゼーション条件は典型的には(しかし排他的ではなく)、相補的配列に比べて低下した配列同一性を有する配列に採用する。場合により中または高ストリンジェンシー条件も、より大きな同一性の配列のために使用することができる。低ストリンジェンシー条件により、約70%の配列同一性を有する配列の選択的ハイブリダイゼーションを可能となり、そしてオーソロガス(orthologous)またはパラロガス(paralogous)配列を同定するために使用することができる。
場合により本発明のポリヌクレオチドは、本明細書に開示するポリヌクレオチドによりコードされる抗体の少なくとも一部をコードするだろう。本発明のポリヌクレオチドは、本発明の抗体をコードするポリヌクレオチドへの選択的ハイブリダイゼーションに使用できる核酸配列を包含する。例えばAusubel、同上;Colligan、同上を参照にされたい(各々、引用により全部、本明細書に編入する)。
核酸の構築
本発明の単離された核酸は、当該技術分野で周知な(a)組換え法、(b)合成法、(c)精製法、またはそれらの組み合わせを使用して作成することができる。
核酸は本発明のポリヌクレオチドに加えて配列を都合よく含んで成ることができる。例えばポリヌクレオチドの単離を補助するために、1以上のエンドヌクレアーゼ制限部位を含んで成るマルチクローニング部位を核酸に挿入することができる。また翻訳可能な配列を本発明の翻訳されたポリヌクレオチドの単離を補助するために挿入することができる。例えばヘキサ−ヒスチジンマーカー配列は、本発明のタンパク質を精製するための便利な手段を提供する。本発明の核酸(コード配列を除く)は場合により、本発明のポリヌクレオチドのクローニングおよび/または発現のためのベクター、アダプターまたはリンカーである。
クローニングおよび/または発現におけるそのれらの配列の機能を至適化するために、ポリヌクレオチドの単離を補助するために、またはポリヌクレオチドの細胞への導入を向上させるために、そのようなクローニングおよび/または発現配列にさらなる配列を加えることができる。クローニングベクター、発現ベクター、アダプターおよびリンカーの使用は、当該技術分野では周知である(例えばAusubel、同上;またはSambrook、同上を参照にされたい)。
核酸を構築するための組換え法
RNA、cDNA、ゲノムDNAまたはそれらの組み合わせのような本発明の単離された核酸組成物は、当業者に既知な多数のクローニング法を使用して生物起源から得ることができる。幾つかの態様では、cDNAまたはゲノムDNAライブラリー中の所望する配列を同定するために、ストリンジェントな条件下で本発明のポリヌクレオチドと選択的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドプローブを使用する。RNAの単離、およびcDNAおよびゲノムライブラリーの構築は、当業者には周知である(例えばAusubel、同上;またはSambrook、同上を参照にされたい)。
核酸スクリーニングおよび単離法
cDNAまたはゲノムライブラリーは、本明細書に開示するような本発明のポリヌクレオチドの配列に基づくプローブを使用してスクリーニングすることができる。プローブは同じまたは異なる生物中のホモロガスな遺伝子を単離するために、ゲノムDNAまたはcDNA配列とハイブリダイズさせるために使用することができる。当業者は様々な程度のストリンジェンシーのハイブリダイゼーションをアッセイに使用することができ;そしてハイブリダイゼーションまたは洗浄媒質のいずれかがストリンジェントであることができると考える。ハイブリダイゼーション条件がよりストリンジェントになると、2本鎖形成が起こるためにプローブと標的との間の相補性の程度がより大きくならなければならない。ストリンジェンシーの程度は、温度、イオン強度、pHおよびホルムアミドのような部分的変性溶媒の存在の1以上により制御することができる。例えばハイブリダイゼーションのストリンジェンシーは、例えば0%〜50%の範囲内でホルムアミドの濃度の操作を通して反応溶液の極性を変えることにより都合よく変動させる。検出可能な結合に必要な相補性(配列同一性)の程度は、ハイブリダイゼーション媒質および/または洗浄媒質のストリンジェンシーに従い変動するだろう。相補性の程度は最適には100%または70〜100%、あるいはその中の任意の範囲となろう。しかしプローブおよびプライマー中のわずかな配列の変化は、ハイブリダイゼーションおよび/または洗浄媒質のストリンジェンシーを下げることにより補うことができると理解すべきである。
RNAまたはDNAの増幅法は当該技術分野では周知であり、そして本明細書に与える教示および指針に基づき、実験することなく本発明に従い使用することができる。
既知のDNAまたはRNAの増幅法は限定するわけではないが、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)および関連する増幅法(例えばMullis,et al.への米国特許第4,683,195号、同第4,683,202号、同第4,800,159号、同第4,965,188号明細書;Taborへの米国特許第4,795,699号および同第4,921,794号明細書;Innisへの米国特許第5,142,033号明細書;Wilsonへの米国特許第5,122,464号明細書;Innisへの米国特許第5,091,310号明細書;Gyllensten,et al.への5,066,584号明細書;Gelfandへの米国特許第4,889,818号明細書;Silverへの米国特許第4,994,370号明細書;Biswasへの米国特許第4,766,067号明細書;Ringoldへの米国特許第4,656,134号明細書を参照にされたい)、および二本鎖DNA合成のための鋳型としての標的配列に対してアンチ−センスRNAを使用するRNAが媒介する増幅(Malek et alへの米国特許第5,130,238号明細書、登録名前NASBAで)を含み、この技術文献の内容は引用により全部、本明細書に編入する。(例えばAusubel、同上;またはSambrook、同上を参照にされたい)。
例えばポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法を使用して、ゲノムDNAまたはcDNAライブラリーから直接、本発明のポリヌクレオチドの配列および関連する遺伝子を増幅することができる。PCRおよび他のインビトロ増幅法も、例えば発現するタンパク質をコードする核酸配列をクローン化するために、サンプル中に所望のmRNAの存在を検出するためのプローブとして使用するための核酸を作成するために、核酸シークエンシングに、または他の目的に有用となり得る。インビトロ増幅法を通して当業者を指導するために十分な技術の例は、Berger、同上、Sambrook、同上、およびAusubel、同上、ならびにMullis,et al.,米国特許第4,683,202号明細書(1987);およびInnis,et al、PCR法 方法および応用に対する指針(PCR Protocols A Guide to Methods and Applications)、編集アカデミック出版社、サンディエゴ、カリフォルニア州(1990)から見いだされる。ゲノムPCR増幅に関して市販されているキットが当該技術分野では知られている。例えば、アドバンテイジ−GC ゲノムPCRキット(クローンテック:Clontech)。さらに例えばT4 遺伝子32タンパク質(ベーリンガーマンハイム:Boehringer Mannheim)を使用して、長いPCR産物の収量を向上させることができる。
核酸を構築するための合成法
本発明の単離された核酸は、既知の方法により直接的な化学合成により調製することができる(例えばAusubel、同上を参照にされたい)。化学合成は一般に1本鎖オリゴヌクレオチドを生成し、これを相補的配列とのハイブリダイゼーションにより、または1本鎖を鋳型として使用してDNAポリメラーゼによる重合化により2本鎖DNAに転換することができる。当業者はDNAの化学合成は約100塩基強の配列に限定され得るが、より長い配列は短い配列の連結により得ることができると認識するだろう。
組換え発現カセット
本発明はさらに、本発明の核酸を含んで成る組換え発現カセットを提供する。本発明の核酸配列、例えば本発明の抗体をコードするcDNAまたはゲノム配列は、少なくとも1つの所望する宿主細胞に導入することができる組換え発現カセットを構築するために使用することができる。組換え発現カセットは典型的には、意図する宿主細胞でポリヌクレオチドの転写を支配する転写開始調節配列に操作可能に連結された本発明のポリヌクレオチドを含んで成る。ヘテロロガスおよび非ヘテロロガス(すなわち内因性)の両方のプロモーターを使用して、本発明の核酸の発現を支配することができる。
幾つかの態様では、プロモーター、エンハンサーまたは他の要素として役立つ単離された核酸は、本発明のポリヌクレオチドの発現をアップまたはダウンレギュレートするように、非ヘテロロガス形態の本発明のポリヌクレオチドを適当な位置(上流、下流またはイントロン中)に導入することができる。例えば内因性プロモーターを突然変異、削除および/または置換によりインビボまたはインビトロで改変することができる。
ベクターおよび宿主細胞
本発明はまた、本発明の単離された核酸分子を包含するベクター、該組換えベクターで遺伝子的に工作された宿主細胞、および当該技術分野で公知であるところの組換え技術による少なくとも1つのMut−IL−13抗体の製造にも関する。例えば、Sambrookら、上記;Ausubelら、上記(それぞれそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
ポリヌクレオチドは、場合によっては宿主中での増殖のための選択可能なマーカーを含有するベクターに連結され得る。一般に、プラスミドベクターは、リン酸カルシウム沈殿のような沈殿物中で、もしくは荷電した脂質との複合体中で導入される。ベクターがウイルスである場合、それを適切なパッケージング細胞系を使用してin vitroでパッケージングしかつその後宿主細胞中に形質導入しうる。
DNA挿入物は適切なプロモーターに操作的に連結すべきである。発現構築物は、転写開始、終止のための部位、および転写される領域中に翻訳のためのリボソーム結合部位をさらに含有することができる。該構築物により発現される成熟転写物のコーディング部分は、好ましくは翻訳されるべきmRNAの始まりに翻訳開始コドン、および終わりに適切に配置された終止コドン(例えばUAA、UGAもしくはUAG)を包含することができ、UAAおよびUAGが哺乳動物もしくは真核生物細胞発現に好ましい。
発現ベクターは好ましくは、しかし任意的に少なくとも1つの選択可能なマーカーを包含することができる。こうしたマーカーは、限定されるものでないが、真核生物細胞培養物についてのメトトレキセート(MTX)、ジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR、米国特許第4,399,216号;同第4,634,665号;同第4,656,134号;同第4,956,288号;同第5,149,636号;同第5,179,017号、アンピシリン、ネオマイシン(G418)、ミコフェノール酸もしくはグルタミン合成酵素(GS、米国特許第5,122,464号;同第5,770,359号;同第5,827,739号明細書)耐性、ならびに大腸菌(E.coli)および他の細菌もしくは原核生物中の培養するためのテトラサイクリンもしくはアンピシリン耐性遺伝子を挙げることができる(上の特許はそっくりそのまま引用することによりこれにより組み込まれる)。上述された宿主細胞に適切な培地および条件は当該技術分野で既知である。適するベクターは当業者に容易に明らかであろう。宿主細胞中へのベクター構築物の導入は、リン酸カルシウムトランスフェクション、DEAE−デキストラン媒介性のトランスフェクション、陽イオン性脂質媒介性のトランスフェクション、電気穿孔法、形質導入、感染もしくは他の既知の方法により遂げ得る。こうした方法は、Sambrook、上記、第1〜4および16〜18章;Ausubel、上記、第1、9、13、15、16章のような当該技術分野で記述されている。
本発明の少なくとも1つの抗体は融合タンパク質のような修飾された形態で発現可能であり、かつ、分泌シグナルのみならずしかしまた付加的な異種機能領域も包含しうる。例えば、付加的なアミノ酸、とりわけ荷電したアミノ酸の一領域を抗体のN−末端に付加して宿主細胞中、精製の間もしくはその後の取扱いおよび貯蔵の間の安定性および持続性を向上させ得る。また、ペプチド部分を本発明の抗体に付加して精製を助長することが可能である。こうした領域は抗体もしくはその少なくとも1フラグメントの最終精製の前に除去可能である。こうした方法は、Sambrook、上記、第17.29〜17.42および18.1〜18.74章;Ausubel、上記、第16、17および18章のような多くの標準的実験室手引き書に記述されている。
当業者は本発明のタンパク質をコードする核酸の発現に利用可能な多数の発現系に精通している。
あるいは、本発明の核酸は本発明の抗体をコードする内因性DNAを含有する宿主細胞中で(操作により)スイッチを入れる(turning on)ことにより宿主細胞中で発現させ得る。こうした方法は例えば米国特許第5,580,734号、同第5,641,670号、同第5,733,746号および同第5,733,761号明細書(そっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)に記述されるとおり当該技術分野で公知である。
哺乳動物細胞が、抗体、指定された部分もしくはそれらの変異体の製造に有用な細胞培養物を具体的に説明する。哺乳動物細胞系はしばしば細胞の単層の形態にあることができるが、とは言え哺乳動物細胞懸濁物もしくはバイオリアクターもまた使用可能である。無傷のグリコシル化タンパク質を発現することが可能な多数の適する宿主細胞系が当該技術分野で開発されており、そしてCOS−1(例えばATCC CRL 1650)、COS−7(例えばATCC CRL−1651)、HEK293、BHK21(例えばATCC CRL−10)、CHO(例えばATCC CRL 1610)およびBSC−1(例えばATCC CRL−26)細胞系、Cos−7細胞、CHO細胞、hep G2細胞、P3X63Ag8.653、SP2/0−Ag14、293細胞、HeLa細胞などを包含し、これらは例えばアメリカン タイプ カルチャー コレクション(the American Type Culture Collection)、バージニア州マナサス(www.atcc.org)から容易に入手可能である。好ましい宿主細胞は骨髄腫およびリンパ腫細胞のようなリンパ起源の細胞を包含する。とりわけ好ましい宿主細胞はP3X63Ag8.653細胞(ATCC受託番号CRL−1580)およびSP2/0−Ag14細胞(ATCC受託番号CRL−1851)である。とりわけ好ましい一態様において、組換え細胞はP3X63Ab8.653もしくはSP2/0−Ag14細胞である。
これらの細胞のための発現ベクターは、限定されるものでないが複製起点;プロモーター(例えば後期もしくは初期SV40プロモーター、CMVプロモーター(米国特許第5,168,062号;同第5,385,839号明細書)、HSV tkプロモーター、pgk(ホスホグリセリン酸キナーゼ)プロモーター、EF−1αプロモーター(米国特許第5,266,491号明細書)、少なくとも1つのヒト免疫グロブリンプロモーター;エンハンサー、ならびに/またはリボソーム結合部位、RNAスプライス部位、ポリアデニル化部位(例えばSV40ラージT AgポリA付加部位)および転写ターミネーター配列のようなプロセシング情報部位を挙げることができる発現制御配列の1つもしくはそれ以上を包含しうる。例えば、Ausubelら、上記;Sambrookら、上記を参照されたい。本発明の核酸もしくはタンパク質の生産に有用な他の細胞は既知かつ/あるいは例えばアメリカン タイプ カルチャー コレクションの細胞系およびハイブリドーマのカタログ(the American Type Culture Collection Catalogue of Cell Lines and Hybridomas(www.atcc.org)または他の既知のもしくは商業的供給源から入手可能である。
真核生物宿主細胞を使用する場合は、ポリアデニル化もしくは転写ターミネーター配列を典型的にベクター中に組込む。ターミネーター配列の一例はウシ成長ホルモン遺伝子からのポリアデニル化配列である。転写物の正確なスプライシングのための配列もまた包含しうる。スプライシング配列の一例はSV40からのVP1イントロンである(Spragueら、J.Virol.45:773−781(1983))。加えて、宿主細胞中での複製を制御するための遺伝子配列が、当該技術分野で既知のとおりベクター中に組込まれ得る。
抗体の精製
Mut−IL−13抗体は、限定されるものでないがプロテインA精製、硫酸アンモニウムもしくはエタノール沈殿、酸抽出、陰イオンもしくは陽イオン交換クロマトグラフィー、ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィーおよびレクチンクロマトグラフィーを挙げることができる公知の方法により組換え細胞培養物から回収かつ精製し得る。高速液体クロマトグラフィー(「HPLC」)もまた精製に使用可能である。例えば、Colligan、Current Protocols in Immunology、もしくはCurrent Protocols in Protein Science、ジョン ワイリー アンド サンズ(John Wiley & Sons)、ニューヨーク州ニューヨーク、(1997−2001)、例えば第1、4、6、8、9、10章(それぞれそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
本発明の抗体は天然に精製される生成物、化学合成処置の生成物ならびに例えば酵母、高等植物、昆虫および哺乳動物細胞を包含する真核生物宿主から組換え技術により生産された生成物を包含する。組換え製造手順で使用される宿主に依存して、本発明の抗体はグリコシル化され得るかもしくはグリコシル化され得ず、グリコシル化されるものが好ましい。こうした方法はSambrook、上記、第17.31〜17.42節;Ausubel、上記、第10、12、13、16、18および20章、Colligan、Protein Science、上記、第12〜14章(全部はそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)のような多くの標準的実験室手引き書に記述されている。
Mut−IL−13タンパク質および抗体
本発明の単離されたタンパク質および抗体は、いずれかの適するポリヌクレオチドによりコードされる本明細書で開示もしくは記述される少なくとも1つのタンパク質および/もしくは抗体アミノ酸配列、または少なくとも1つの単離されたもしくは製造されたタンパク質抗体を含んでなる。好ましくは、該少なくとも1つのタンパク質は少なくとも1つのMut−IL−13活性を有し、かつ、該少なくとも1つの抗体はヒトMut−IL−13を結合し、そしてそれにより少なくとも1つのMut−IL−13タンパク質の少なくとも1つの構造的もしくは生物学的活性を部分的にもしくは実質的に調節する。
本明細書で使用されるところの「Mut−IL−13タンパク質」という用語は、アッセイに依存して既知のもしくは他のMut−IL−13タンパク質またはその活性部分の活性の5〜10000%、好ましくは最低約10、20、30、40、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100%もしくはそれ以上だけのような少なくとも1つのMut−IL−13依存性の活性を有する本明細書に記述されるところのタンパク質を指す。少なくとも1つのMut−IL−13依存性の活性を有するMut−IL−13タンパク質の能力は、好ましくは本明細書に記述されるところのかつ/もしくは当該技術分野で既知のところの少なくとも1つの適するMut−IL−13タンパク質もしくは受容体アッセイにより評価する。
本明細書で使用されるところの「中和抗体」という用語は、アッセイに依存して約5〜120%、好ましくは最低約10、20、30、40、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100%もしくはそれ以上だけ少なくとも1つのMut−IL−13依存性の活性を阻害しうる抗体を指す。Mut−IL−13依存性の活性を阻害するMut−IL−13抗体の能力は、好ましくは本明細書に記述されるところのかつ/もしくは当該技術分野で既知のところの少なくとも1つの適するMut−IL−13タンパク質もしくは受容体アッセイにより評価する。本発明の抗体はいかなるクラス(IgG、IgA、IgM、IgE、IgDなど)もしくはアイソタイプのものでもあり得、また、κもしくはλ L鎖を含みうる。一態様において、ヒト抗体はIgG H鎖もしくは定義されたフラグメント、例えばアイソタイプIgG1、IgG2、IgG3もしくはIgG4の少なくとも1つを含んでなる。この型の抗体は、本明細書に記述されるところのかつ/もしくは当該技術分野で既知のところの少なくとも1つのヒトL鎖(例えばIgG、IgAおよびIgM(例えばγ1、γ2、γ3、γ4))トランスジーン(transgene)を含んでなるトランスジェニックマウスもしくは他のトランスジェニック非ヒト哺乳動物を使用することにより製造可能である。別の態様において、ヒトMut−IL−13ヒト抗体はIgG1 H鎖およびIgG1 L鎖を含んでなる。
本発明の少なくとも1つの抗体は、少なくとも1つのMut−IL−13タンパク質、サブユニット、フラグメント、部分もしくはそれらのいずれかの組合せに対し特異的な少なくとも1つの指定されたエピトープを結合する。該少なくとも1つのエピトープは該タンパク質の少なくとも1つの部分を含んでなる少なくとも1つの抗体結合領域を含み得、このエピトープは該タンパク質の少なくとも1つの細胞外、可溶性、親水性、外的もしくは細胞質部分の少なくとも1つの部分を場合によっては含みうる。該少なくとも1つの指定されたエピトープは、配列番号1の連続するアミノ酸の指定された部分全体への少なくとも1〜3アミノ酸の少なくとも1つのアミノ酸配列のいずれかの組合せを含みうる。
本発明の少なくとも1つの抗体は、好ましくは、少なくとも1つのヒト相補性決定領域(CDR1、CDR2およびCDR3)もしくは少なくとも1つのH鎖可変領域の変異体ならびに/または少なくとも1つのヒト相補性決定領域(CDR1、CDR2およびCDR3)もしくは少なくとも1つのL鎖可変領域の変異体を含んでなる少なくとも1つの抗原結合領域を含みうる。特定の一態様において、タンパク質および抗体は、対応するHC CDR1、2および/もしくは3のアミノ酸配列を有する少なくとも1つのH鎖(HC)CDR(すなわちHC CDR1、HC CDR2および/もしくはHC CDR3)の少なくとも1つの部分を含んでなる抗原結合領域を有しうる。別の特定の態様において、抗体もしくは抗原結合部分もしくは変異体は、少なくとも1つのL鎖(LC)CDR(すなわちLC CDR1、LC CDR2および/もしくはLC CDR3)の少なくとも1つの部分を含んでなる少なくとも1つの抗原結合領域を有しうる。好ましい一態様において、抗体もしくは抗原結合フラグメントの3種のH鎖CDRおよび3種のL鎖CDRは本明細書に記述されるところのmAbの少なくとも1つの対応するCDRのアミノ酸配列を有する。こうした抗体は、慣習的技術を使用して抗体の多様な部分(例えばCDR、フレームワーク)を一緒に化学的に結合することにより、組換えDNAテクノロジーの慣習的技術を使用して抗体をコードするある(a)(すなわち1個もしくはそれ以上)核酸分子を製造かつ発現させることにより、またはいずれかの他の適する方法を使用することにより製造可能である。
Mut−IL−13抗体は定義されたアミノ酸配列を有するHもしくはL鎖可変領域の少なくとも1つを含み得る。例えば、好ましい一態様において、Mut−IL−13抗体は少なくとも1つのH鎖可変領域および/もしくは少なくとも1つのL鎖可変領域の少なくとも1つを含んでなる。ヒトMut−IL−13に結合しかつ定義されたHもしくはL鎖可変領域を含んでなる抗体は、当該技術分野で既知のところのかつ/もしくは本明細書に記述されるところのファージディスプレイ(Katsube,Y.ら、Int.Mol.Med、1(5):863−868(1998))のような適する方法もしくはトランスジェニック動物を使用する方法を使用して製造可能である。例えば、機能的に再配列されたヒト免疫グロブリンH鎖トランスジーンおよび機能的再配列を受け得るヒト免疫グロブリンL鎖遺伝子座からのDNAを含んでなるトランスジーンを含んでなるトランスジェニックマウスをヒトMut−IL−13もしくはそのフラグメントで免疫して抗体の生産を導き出しうる。所望の場合は、本明細書に記述されるとおりかつ/もしくは当該技術分野で既知のとおり、抗体生産細胞を単離しそしてハイブリドーマもしくは他の不死化抗体生産細胞を製造し得る。あるいは、抗体、指定された部分もしくは変異体をコードする核酸もしくはその部分を使用して適する宿主細胞中で発現させ得る。
本発明はまた、本明細書に記述されるアミノ酸配列と実質的に同一である配列中のアミノ酸配列を含んでなる抗体、抗原結合フラグメント、免疫グロブリン鎖およびCDRにも関する。好ましくは、こうした抗体もしくは抗原結合フラグメントおよびこうした鎖もしくはCDRを含んでなる抗体は高親和性(例えば約10−9M未満もしくはそれに等しいK)を伴いヒトMut−IL−13を結合し得る。本明細書に記述される配列と実質的に同一であるアミノ酸配列は保存的アミノ酸置換ならびにアミノ酸欠失および/もしくは挿入を含んでなる配列を包含する。保存的アミノ酸置換は、第一のアミノ酸のものに類似である化学的および/もしくは物理的特性(例えば電荷、構造、極性、疎水性/親水性)を有する第二のアミノ酸による第一のアミノ酸の置換を指す。保存的置換は、以下の群すなわちリシン(K)、アルギニン(R)およびヒスチジン(H);アスパラギン酸(D)およびグルタミン酸(E);アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、セリン(S)、トレオニン(T)、チロシン(Y)、K、R、H、DおよびE;アラニン(A)、バリン(V)、ロイシン(L)、イソロイシン(I)、プロリン(P)、フェニルアラニン(F)、トリプトファン(W)、メチオニン(M)、システイン(C)およびグリシン(G);F、WおよびY;C、SおよびT内の別のものによる一アミノ酸の置換を包含する。
アミノ酸の記号
本発明のMut−IL−13抗体を構成するアミノ酸はしばしば略記される。アミノ酸の呼称は、当該技術分野で十分に理解されるところのその1文字記号、その3文字記号、名称もしくは3ヌクレオチドコドン(1種もしくは複数)により該アミノ酸を呼称することにより示しうる(Alberts,B.ら、Molecular Biology of The Cell、第3版、ガーランド パブリッシング インク(Garland Publishing,Inc.)、ニューヨーク、1994を参照されたい)。
Figure 2005512522
本発明のMut−IL−13抗体は、本明細書に指定されるところの天然の突然変異もしくは人的操作のいずれかからの1つもしくはそれ以上のアミノ酸置換、欠失もしくは付加を包含しうる。
もちろん、当業者が作成することができるアミノ酸置換の数は、上述されたものを包含する多くの要因に依存する。一般的に言って、いずれか所定のMut−IL−13抗体、フラグメントもしくは変異体のアミノ酸置換、挿入もしくは欠失の数は、本明細書で指定されるところの1〜30またはその中のいずれかの範囲もしくは値のような40、30、20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1を超えないことができる。
機能に不可欠である本発明のMut−IL−13抗体中のアミノ酸は、部位特異的突然変異誘発もしくはアラニン走査突然変異誘発のような当該技術分野で既知の方法により同定可能である(例えば、Ausubel、上記、第8、15章;CunninghamとWells、Science 244:1081−1085(1989))。後者の手順は分子中のすべての残基に単一のアラニン突然変異を導入する。生じる突然変異体分子をその後、限定されるものでないが少なくとも1つのMut−IL−13中和活性を挙げることができる生物学的活性について試験する。抗体結合に決定的である部位は結晶化、核磁気共鳴もしくは光親和性標識のような構造分析によってもまた同定し得る(Smithら、J.Mol.Biol.224:899−904(1992)およびde Vosら、Science 255:306−312(1992))。
本発明のMut−IL−13タンパク質は、限定されるものでないが配列番号1の少なくとも1つの連続するアミノ酸の3〜100ないし全部から選択された少なくとも1つの部分、配列もしくは組合せを挙げることができる。本発明のMut−IL−13抗体は、限定されるものでないが場合によっては対応するCDRの少なくとも1つを包含する少なくとも1つのMut−IL−13 Mabの連続するアミノ酸の5ないし全部から選択される少なくとも1つの部分、配列もしくは組合せを挙げることができる。
列挙される活性の少なくとも1つを高めるもしくは維持することが可能な本発明のMut−IL−13タンパク質もしくは抗体の制限しないCDRもしくは部分は、限定されるものでないが配列番号1の細胞外、細胞内、可溶性、最低10の連続するアミノ酸などの少なくとも1つよりなる群から選択される少なくとも1つの置換に対応する少なくとも1つの突然変異をさらに含んでなる上のポリペプチドのいずれかを挙げることができる。
列挙される活性の最低1つを高めるもしくは維持することが可能な制限しない変異体は、限定されるものでないが、配列番号1の少なくとも1つのVal48についてIle48、Glu90についてGln90、Ile95についてLeu95、Ile96についてLeu96、Ile99についてLeu99、Tyr103についてPhe103よりなる群から選択される少なくとも1つの置換に対応する少なくとも1つの突然変異をさらに含んでなる上のポリペプチドのいずれかを挙げることができる。
Mut−IL−13タンパク質は、配列番号1の少なくとも1つの連続するアミノ酸の70〜100%の最低1つのポリペプチドもしくはそのいずれかの変異体をさらに場合によっては含みうる。
一態様において、Mut−IL−13タンパク質もしくは抗体のアミノ酸配列は、配列番号1の少なくとも1つの対応する鎖のアミノ酸配列に対する約70〜100%の同一性(例えば70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100またはその中のいずれかの範囲もしくは値)を有する。好ましくは、70〜100%のアミノ酸同一性(すなわち90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100またはその中のいずれかの範囲もしくは値)が当該技術分野で既知のところの適するコンピュータアルゴリズムを使用して決定される。
例示的H鎖およびL鎖可変領域配列を配列番号9〜14に提供する。本発明のタンパク質および抗体もしくはそれらの指定された変異体は本発明の抗体からのいずれかの数の連続するアミノ酸残基を含むことが可能であり、ここでその数はMut−IL−13タンパク質もしくは抗体中の連続する残基の数の10〜100%からよりなる整数の群から選択される。場合によっては、連続するアミノ酸のこの下位配列は長さが最低約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250もしくはそれ以上のアミノ酸またはその中のいずれかの範囲もしくは値である。さらに、こうした下位配列の数は最低2、3、4もしくは5のような1から20までよりなる群から選択されるいずれかの整数であり得る。
当業者が認識するであろうとおり、本発明は本発明の少なくとも1つの生物学的に活性のタンパク質もしくは抗体を包含する。生物学的に活性のタンパク質もしくは抗体は、天然の(非合成)、内在性のもしくは関連したかつ既知のタンパク質もしくは抗体のものの少なくとも20%、30%もしくは40%、および好ましくは少なくとも50%、60%もしくは70%、ならびに最も好ましくは少なくとも80%、90%もしくは95%〜1000%の比活性を有する。酵素活性および基質特異性の尺度のアッセイおよび定量方法は当業者に公知である。
別の局面において、本発明はある部分の共有結合により修飾される本明細書に記述されるところの本発明のMut−IL−13タンパク質もしくは抗体に関する。こうした修飾は改良された薬力学特性(例えば増大したin vivo血清半減期)を伴うMut−IL−13タンパク質もしくは抗体を生じうる。有機部分は直鎖状もしくは分枝状親水性ポリマー基、脂肪酸基または脂肪酸エステル基でありうる。特定の態様において、親水性ポリマー基は約800ないし約120,000ダルトンの分子量を有し得かつポリアルカングリコール(例えばポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG))、炭水化物ポリマー、アミノ酸ポリマーもしくはポリビニルピロリドンであり得、また、脂肪酸もしくは脂肪酸エステル基は約8から約40個までの炭素原子を含みうる。
本発明の修飾されたタンパク質および抗体は、抗体もしくはタンパク質に直接もしくは間接的に共有結合される1つもしくはそれ以上の有機部分を含みうる。本発明のタンパク質もしくは抗体に結合される各有機部分は独立に親水性ポリマー基、脂肪酸基もしくは脂肪酸エステル基であり得る。本明細書で使用されるところの「脂肪酸」という用語はモノカルボン酸およびジカルボン酸を包含する。該用語が本明細書で使用されるところの「親水性ポリマー基」はオクタン中でより水中でより可溶性である有機ポリマーを指す。例えばポリリシンはオクタン中でより水中でより可溶性である。従って、ポリリシンの共有結合により修飾されたMut−IL−13抗体もしくはタンパク質は本発明により包含される。本発明の抗体もしくはタンパク質を修飾するのに適する親水性ポリマーは直鎖状もしくは分枝状であり得そして例えばポリアルカングリコール(例えばPEG、モノメトキシポリエチレングリコール(mPEG)、PPGなど)、炭水化物(例えばデキストラン、セルロース、オリゴ糖、多糖など)、親水性アミノ酸のポリマー(例えばポリリシン、ポリアルギニン、ポリアスパラギン酸など)、ポリアルカンオキシド(例えばポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドなど)ならびにポリビニルピロリドンを包含する。好ましくは、本発明のタンパク質もしくは抗体を修飾する親水性ポリマーは別個の分子実体として約800ないし約150,000ダルトンの分子量を有する。例えば、PEG5000およびPEG20,000(ここで下付き文字はダルトンでの該ポリマーの平均分子量である)を使用しうる。親水性ポリマー基は1ないし約6のアルキル、脂肪酸もしくは脂肪酸エステル基で置換し得る。脂肪酸もしくは脂肪酸エステル基で置換される親水性ポリマーは適する方法を使用することにより製造可能である。例えば、アミン基を含んでなるポリマーが脂肪酸もしくは脂肪酸エステルのカルボキシレートに結合可能であり、また、脂肪酸もしくは脂肪酸エステル上の活性化されたカルボキシレート(例えばN,N−カルボニルジイミダゾールで活性化された)をポリマー上のヒドロキシル基に結合し得る。
本発明の抗体を修飾するのに適する脂肪酸および脂肪酸エステルは飽和であり得るか、または1もしくはそれ以上の不飽和単位を含有し得る。本発明の抗体を修飾するのに適する脂肪酸は、例えばn−ドデカノエート(C12、ラウレート)、n−テトラデカノエート(C14、ミリステート)、n−オクタデカノエート(C18、ステアレート)、n−エイコサノエート(C20、アラキデート)、n−ドコサノエート(C22、ベヘネート)、n−トリアコンタノエート(C30)、n−テトラコンタノエート(C40)、cis−Δ9−オクタデカノエート(C18、オレエート)、全部のcis−Δ5,8,11,14−エイコサテトラエノエート(C20、アラキドネート)、オクタン二酸、テトラデカン二酸、オクタデカン二酸、ドコサン二酸などを包含する。適する脂肪酸エステルは直鎖状もしくは分枝状低級アルキル基を含んでなるジカルボン酸のモノエステルを包含する。低級アルキル基は1から約12まで、好ましくは1ないし約6個の炭素原子を含みうる。
修飾されたヒトタンパク質および抗体は1種もしくはそれ以上の修飾剤との反応によるような適する方法を使用して製造可能である。該用語が本明細書で使用されるところの「修飾剤」は、活性化基を含んでなる適する有機基(例えば親水性ポリマー、脂肪酸、脂肪酸エステル)を指す。「活性化基」は適切な条件下で第二の化学基と反応してそれにより修飾剤と第二の化学基との間で共有結合を形成し得る化学的部分すなわち官能基である。例えばアミン反応性の活性化基はトシレート、メシレート、ハロ(クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード)、N−ヒドロキシスクシンイミジルエステル(NHS)などのような親電子基を包含する。チオールと反応し得る活性化基は例えばマレイミド、ヨードアセチル、アクリロリル、ピリジルジスルフィド、5−チオール−2−ニトロ安息香酸チオール(TNB−チオール)などを包含する。アルデヒド官能基はアミンもしくはヒドラジド含有分子に結合可能であり、また、アジド基は三価のリン基と反応してホスホルアミデートもしくはホスホルイミド結合を形成しうる。分子中への活性化基の適する導入方法は当該技術分野で既知である(例えば、Hermanson,G.T.、Bioconjugate Techniques、アカデミック プレス(Academic Press):カリフォルニア州サンディエゴ(1996)を参照されたい)。活性化基は有機基(例えば親水性ポリマー、脂肪酸、脂肪酸エステル)に直接、またはリンカー部分、例えば1個もしくはそれ以上の炭素原子が酸素、窒素もしくはイオウのようなヘテロ原子により置き換えられうる二価のC−C12基により結合し得る。適するリンカー部分は、例えばテトラエチレングリコール、−(CH−、−NH−(CH−NH−、−(CH−NH−および−CH−O−CH−CH−O−CH−CH−O−CH−NH−を包含する。リンカー部分を含んでなる修飾剤は、例えばモノ−Boc−アルキルジアミン(例えばモノ−Boc−エチレンジアミン、モノ−Boc−ジアミノヘキサン)を1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)の存在下で脂肪酸と反応させて遊離アミンと脂肪酸のカルボキシレートとの間にアミド結合を形成させることにより製造可能である。Boc保護基は一級アミンを露出させるためのトリフルオロ酢酸(TFA)での処理により生成物から除去し得、該アミンは記述されるとおり別のカルボキシレートと結合し得るか、もしくは無水マレイン酸と反応させかつ生じる生成物を環化させて脂肪酸の活性化されたマレイミド誘導体を生じ得る。(例えばThompsonら、第WO 92/16221号明細書(その教示全体は引用することにより本明細書に組み込まれる)を参照されたい)。
本発明の修飾されたタンパク質もしくは抗体は該タンパク質もしくは抗体を修飾剤と反応させることにより製造可能である。例えば、有機部分はアミン反応性の修飾剤、例えばPEGのNHSエステルを使用することにより部位非特異的様式で抗体もしくはタンパク質に結合し得る。修飾されたMut−IL−13タンパク質もしくは抗体は該タンパク質および抗体のジスルフィド結合(例えば鎖内ジスルフィド結合)を還元することによってもまた製造可能である。還元されたタンパク質および抗体はその後チオール反応性の修飾剤と反応させて本発明の修飾された抗体を生じ得る。本発明の抗体の特定の部位に結合される有機部分を含んでなる修飾されたタンパク質および抗体は、逆タンパク質分解(Fischら、Bioconjugate Chem.、3:147−153(1992);Werlenら、Bioconjugate Chem.、5:411−417(1994);Kumaranら、Protein Sci.6(10):2233−2241(1997);Itohら、Bioorg.Chem.、24(1):59−68(1996);Capellasら、Biotechnol.Bioeng.、56(4):456−463(1997))のような適する方法およびHermanson,G.T.、Bioconjugate Techniques、アカデミック プレス(Academic Press):カリフォルニア州サンディエゴ(1996)に記述される方法を使用して製造可能である。
Mut−IL−13抗体組成物に対するイディオタイプ抗体
モノクローナルもしくはキメラMut−IL−13抗体に加え、本発明はまた本発明のこうした抗体に特異的なイディオタイプ(Id)抗体にも向けられる。抗Id抗体は別の抗体の抗原結合領域と一般に関連する独特の決定子を認識する抗体である。Idは、Id抗体の供給源としての同一種および遺伝子型(例えばマウス系統)の動物を該抗体もしくはそのCDR含有領域で免疫することにより製造可能である。免疫した動物は免疫抗体のイディオタイプ決定子を認識かつそれに対し応答しそして抗Id抗体を生産することができる。抗Id抗体はまたなお別の動物において免疫応答を誘導するための「免疫原」としても使用していわゆる抗Id抗体を産生させるかもしれない。
Mut−IL−13タンパク質および抗体組成物
本発明はまた、天然に存在しない組成物、混合物もしくは形態で提供される本明細書に記述されるところのかつ/もしくは当該技術分野で既知のところの少なくとも1、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6もしくはそれ以上のMut−IL−13抗体もしくはそれらのタンパク質を含んでなる少なくとも1つのMut−IL−13抗体もしくはタンパク質組成物も提供する。こうした組成物は、配列番号1の連続するアミノ酸の5〜100%よりなる群から選択される少なくとも1もしくは2つのMut−IL−13抗体もしくはタンパク質のアミノ酸配列またはそれらの指定されたフラグメント、ドメインもしくは変異体を含んでなる天然に存在しない組成物を含んでなる。好ましいMut−IL−13抗体組成物は、Mut−IL−13抗体配列の少なくとも1つのCDR含有部分として少なくとも1もしくは2つの完全長、フラグメント、ドメインもしくは変異体を包含する。さらに好ましい組成物は配列番号1の70〜100%の少なくとも1つの40〜99%またはそれらの指定されたフラグメント、ドメインもしくは変異体を含んでなる。こうした組成物のパーセントは、当該技術分野で既知のとおりもしくは本明細書に記述されるとおり液体もしくは乾燥溶液、混合物、懸濁剤、乳剤もしくはコロイド剤として重量、容量、濃度、容積モル濃度もしくは重量モル濃度である。
本発明のMut−IL−13抗体もしくはタンパク質組成物は、少なくとも1つのTNFアンタゴニスト(限定されるものでないがTNF抗体もしくはフラグメント、可溶性TNF受容体もしくはフラグメント、その融合タンパク質、または小分子TNFアンタゴニストを挙げることができる)、抗リウマチ薬(例えばメトトレキセート、オーラノフィン、金チオグルコース、アザチオプリン、エタネルセプト、チオリンゴ酸金ナトリウム、硫酸ヒドロキシクロロキン、レフルノミド、スルファサルジン)、筋弛緩薬、睡眠薬、非ステロイド性炎症薬(NSAID)、鎮痛薬、麻酔薬、鎮静薬、局所麻酔薬、神経筋遮断薬、抗菌薬(例えばアミノグリコシド、抗真菌薬、抗寄生虫薬、抗ウイルス薬、カルバペネム、セファロスポリン、フルオロキノロン、マクロライド、ペニシリン、スルホンアミド、テトラサイクリン、別の抗菌薬)、抗乾癬薬、コルチコステロイド、タンパク同化ステロイド、糖尿病関連薬、無機物、栄養素、甲状腺薬、ビタミン、カルシウム関連ホルモン、止瀉薬、鎮咳薬、制吐薬、抗潰瘍薬、緩下薬、抗凝固薬、エリスロポエチン(例えばエポエチンα)、フィルグラスチム(例えばG−CSF、ニューポゲン(Neupogen))、サルグラモスチム(GM−CSF、リューカイン(Leukine))、免疫感作、免疫グロブリン、免疫抑制剤(例えばバシリキシマブ、シクロスポリン、ダクリズマブ)、成長ホルモン、ホルモン置換薬、エストロゲン受容体調節物質、散瞳薬、毛様体筋麻痺薬、アルキル化剤、代謝拮抗剤、有糸***阻害剤、放射性医薬品、抗うつ薬、抗躁薬、抗精神病薬、抗不安薬、催眠薬、交感神経作用薬、刺激薬、ドネペジル、タクリン、喘息薬、β−アゴニスト、吸入ステロイド、ロイコトリエン阻害剤、メチルキサンチン、クロモリン、エピネフリンもしくは類似物、ドルナーゼα(プルモザイム(Plumozyme))、サイトカインもしくはサイトカインアンタゴニストから選択される少なくとも1つを場合によってはさらに含んでなるこうした調節、処置もしくは治療の必要な細胞、組織、器官、動物もしくは患者に対する少なくとも1つのMut−IL−13抗体を含んでなる組成物もしくは製薬学的組成物のいずれかの適するかつ有効量の少なくとも1つをさらに含みうる。こうしたサイトカインの制限しない例は限定されるものでないがIL−1ないしIl−13のいずれかを挙げることができる。適する投薬量は当該技術分野で公知である。例えばWellsら編、Pharmacotherapy Handbook、第2版、アップルトン アンド ランゲ(Appleton and Lange)、コネチカット州スタンフォード(2000);PDR Pharmacopoeia、Tarascon Pocket Pharmacopoeia 2000、豪華版、タラスコン パブリッシング(Tarascon Publishing)、カリフォルニア州ロマリンダ(それらの参考文献のそれぞれはそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
こうした組成物は、本発明の少なくとも1つの抗体もしくはタンパク質と会合、結合、共処方もしくは共投与されるトキシン分子もまた包含しうる。トキシンは場合によっては病理学的細胞もしくは組織を選択的に殺すよう作用し得る。病理学的細胞は癌もしくは他の細胞でありうる。こうしたトキシンは、限定されるものでないが精製されたもしくは組換えのトキシン、または例えばリシン、ジフテリアトキシン、毒液トキシンもしくは細菌トキシンの少なくとも1つから選択されるトキシンの少なくとも1つの機能的細胞傷害性ドメインを含んでなるトキシンフラグメントを挙げることができる。トキシンという用語は、死亡を引き起こし得るトキシンショックを包含するヒトおよび他の哺乳動物におけるいずれかの病理学的状態を引き起こすかもしれないいずれかの天然に存在する、突然変異体のもしくは組換え体の細菌もしくはウイルスにより産生されるエンドトキシンおよびエキソトキシン双方もまた包含する。こうしたトキシンは限定されるものでないがOLE_LINK1毒素産原性大腸菌(E.coli)OLE_LINK1熱不安定性エンテロトキシン(LT)、熱安定性エンテロトキシン(ST)、赤痢菌属(Shigella)細胞毒、アエロモナス属(Aeromonas)エンテロトキシン、毒性ショック症候群トキシン−1(TSST−1)、ブドウ球菌のエンテロトキシンA(SEA)、B(SEB)もしくはC(SEC)、連鎖球菌のエンテロトキシンなどを挙げることができる。こうした細菌は、限定されるものでないが毒素産原性大腸菌(E.coli)(ETEC)の種の株、腸出血原性大腸菌(E.coli)(例えば血清型0157:H7の株)、ブドウ球菌属(Staphylococcus)の種(例えば黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、スタフィロコッカス パイロゲネス(Staphylococcus pyrogenes))、赤痢菌属(Shigella)の種(例えば志賀赤痢菌(Shigella dysenteriae)、フレクスナー赤痢菌(Shigella flexneri)、ボイド赤痢菌(Shigella boydii)およびゾンネ赤痢菌(Shigella sonnei))、サルモネラ属(Salmonella)の種(例えばチフス菌(Salmonella typhi)、ブタコレラ菌(Salmonella cholera−suis)、腸炎菌(Salmonella enteritidis))、クロストリジウム属(Clostridium)の種(例えばウェルシュ菌(Clostridium perfringens)、クロストリジウム ディフィシレ(Clostridium dificile)、ボツリヌス菌(Clostridium botulinum))、カンピロバクター属(Campylobacter)の種(例えばカンピロバクター ジェジュニ(Campylobacter jejuni)、カンピロバクター フィタス(Campylobacter fetus))、ヘリコバクター属(Helicobacter)の種(例えばヘリコバクター ピロリ(Helicobacter pylori))、アエロモナス属(Aeromonas)の種(例えばアエロモナス ソブリア(Aeromonas sobria)、アエロモナス ヒドロフィラ(Aeromonas hydrophila)、アエロモナス カビエ(Aeromonas caviae))、プレシオモナス シゲロイデス(Plesiomonas shigelloides)、エルシナ エンテロコリティカ(Yersinia enterocolitica)、ビブリオ属(Vinrios)の種(例えばビブリオコレラ(Vibrios cholerae)、腸炎ビブリオ(Vibrios parahemolyticus))、クレブシエラ属(Klebsiella)の種、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)および連鎖球菌属(Streptococci)の株を挙げることができる。例えば、Stein編、INTERNAL MEDICINE、第3版、pp1−13、リトル、ブラウン アンド カンパニー(Little,Brown and Co.)、ボストン(1990);Evansら編、Bacterial Infections of Humans:Epidemiology and Control、第2版、pp239−254、プレナム メディカル ブック カンパニー(Plenum Medical Book Co.)、ニューヨーク(1991);Mandellら、Principles and Practice of Infectious Diseases、第3版、チャーチル リビングストーン(Churchill Livingstone)、ニューヨーク(1990);Berkowら編、The Merck Manual、第16版、メルク アンド カンパニー(Merck and Co.)、ニュージャージー州ローウェイ、1992;Woodら、FEMS Microbiology Immunology、76:121−134(1991);Marrackら、Science、248:705−711(1990)(それらの参考文献の内容はそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
本発明のMut−IL−13抗体もしくはタンパク質化合物、組成物または組合せ剤は、限定されるものでないが希釈剤、結合剤、安定剤、緩衝剤、塩、親油性溶媒、保存剤、補助物質(adjuvant)などを挙げることができるいずれかの適する補助物質(auxiliary)の少なくとも1つをさらに含みうる。製薬学的に許容され得る補助物質が好ましい。こうした無菌溶液の制限しない例および製造方法は、限定されるものでないがGennaro編、Remington’s Pharmaceutical Sciences、第18版、マック パブリッシング カンパニー(Mack Publising Co.)(フィラデルフィア州イーストン)1990を挙げることができる当該技術分野で公知である。当該技術分野で公知のところのもしくは本明細書に記述されるところのMut−IL−13抗体もしくはタンパク質組成物の投与様式、溶解性および/もしくは安定性に適する製薬学的に許容され得る担体は慣例で選択可能である。
本組成物中で有用な製薬学的賦形剤および添加物は、限定されるものでないがタンパク質、ペプチド、アミノ酸、脂質および炭水化物(例えば単糖、二、三、四およびオリゴ糖;アルジトール、アルドン酸のような誘導体化糖;エステル化糖など;ならびに多糖もしくは糖ポリマーを包含する糖)を挙げることができ、これらは単独でもしくは組合せで存在可能であり、単独でもしくは組合せで1〜99.99重量もしくは容量%を含んでなる。例示的なしかし制限しないタンパク質賦形剤はヒト血清アルブミン(HSA)のような血清アルブミン、組換えヒトアルブミン(rHA)、ゼラチン、カゼインなどを包含する。緩衝能力においてもまた機能しうる代表的アミノ酸/抗体成分は、アラニン、グリシン、アルギニン、ベタイン、ヒスチジン、グルタミン酸、アスパラギン酸、システイン、リシン、ロイシン、イソロイシン、バリン、メチオニン、フェニルアラニン、アスパルテームなどを包含する。1つの好ましいアミノ酸はグリシンである。
本発明での使用に適する炭水化物賦形剤は、例えば果糖、麦芽糖、ガラクトース、ブドウ糖、D−マンノース、ソルボースなどのような単糖;乳糖、ショ糖、トレハロース、セロビオースなどのような二糖;ラフィノース、メレジトース、マルトデキストリン、デキストラン、デンプンなどのような多糖;およびマンニトール、キシリトール、マルチトール、ラクチトール、キシリトールソルビトール(グルシトール)、ミオイノシトールなどのようなアルジトールを包含する。本発明での使用に好ましい炭水化物賦形剤はマンニトール、トレハロースおよびラフィノースである。
Mut−IL−13抗体もしくはタンパク質組成物はまた緩衝剤すなわちpH調節剤も含み得;典型的には緩衝剤は有機酸もしくは塩基から調製される塩である。代表的緩衝剤は、クエン酸、アスコルビン酸、グルコン酸、炭酸、酒石酸、コハク酸、酢酸もしくはフタル酸の塩のような有機酸の塩;トリス、トロメタミン塩酸塩もしくはリン酸緩衝剤を包含する。本組成物での使用に好ましい緩衝剤はクエン酸塩のような有機酸の塩である。
加えて、本発明のMut−IL−13抗体もしくはタンパク質組成物は、ポリビニルピロリドン、フィコール(ポリマー性糖)、デキストレート(例えば2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンのようなシクロデキストリン)、ポリエチレングリコールのようなポリマー性の賦形剤/添加物、着香料、抗菌剤、甘味料、抗酸化剤、静電防止剤、界面活性剤(例えば「ツイーン(TWEEN)20」および「ツイーン(TWEEN)80」のようなポリソルベート)、脂質(例えばリン脂質、脂肪酸)、ステロイド(例えばコレステロール)ならびにキレート剤(例えばEDTA)を包含しうる。
これら、および本発明のMut−IL−13抗体もしくはタンパク質組成物での使用に適する付加的な既知の製薬学的賦形剤および/もしくは添加物は、例えば“Remington:The Science & Practice of Pharmacy”、第19版、ウィリアムズ アンド ウィリアムズ(Williams & Williams)、(1995)および“Physician’s Desk Reference”、第52版、メディカル エコノミックス(Medical Economics)、ニュージャージー州モントベール(1998)(それらの開示はそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)に列挙されるとおり当該技術分野で既知である。好ましい担体もしくは賦形剤物質は炭水化物(例えば糖およびアルジトール)ならびに緩衝剤(例えばクエン酸塩)もしくはポリマー性作用物質である。
製剤
上で示されたとおり、本発明は、製薬学的に許容され得る製剤中に少なくとも1つのMut−IL−13抗体もしくはタンパク質を含んでなる製薬学的もしくは家畜の使用に適する、好ましくは生理的食塩水もしくは選ばれた塩を含むリン酸緩衝液ならびに保存剤を含有する保存される溶液および製剤ならびに多使用の保存される製剤である安定な製剤を提供する。保存される製剤は、水性希釈剤中に少なくとも1つの既知のまたは少なくとも1つのフェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−クレゾール、クロロクレゾール、ベンジルアルコール、亜硝酸フェニル水銀、フェノキシエタノール、ホルムアルデヒド、クロロブタノール、塩化マグネシウム(例えば六水和物)、アルキルパラベン(メチル、エチル、プロピル、ブチルなど)、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、デヒドロ酢酸ナトリウムおよびチメロサールもしくはそれらの混合物よりなる群から場合によっては選択される保存剤を含有する。限定されるものでないが0.001、0.003、0.005、0.009、0.01、0.02、0.03、0.05、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4.0、4.3、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、またはその中のいずれかの範囲もしくは値を挙げることができる0.001〜5%またはその中のいずれかの範囲もしくは値のようないずれかの適する濃度もしくは混合物を当該技術分野で既知のとおり使用し得る。制限しない例は、保存剤なし、0.1〜2%m−クレゾール(例えば0.2、0.3、0.4、0.5、0.9、1.0%)、0.1〜3%ベンジルアルコール(例えば0.5、0.9、1.1、1.5、1.9、2.0、2.5%)、0.001〜0.5%チメロサール(例えば0.005、0.01)、0.001〜2.0%フェノール(例えば0.05、0.25、0.28、0.5、0.9、1.0%)、0.0005〜1.0%アルキルパラベン(1種もしくは複数)(例えば0.00075、0.0009、0.001、0.002、0.005、0.0075、0.009、0.01、0.02、0.05、0.075、0.09、0.1、0.2、0.3、0.5、0.75、0.9、1.0%)などを包含する。
上に示されたとおり、本発明は、包装材料ならびに場合によっては水性希釈剤中の処方された緩衝剤および/もしくは保存剤を含む少なくとも1つのMut−IL−13抗体もしくはタンパク質の溶液を含んでなる少なくとも1つのバイアルを含んでなる1品の製品を提供し、ここで前記包装材料はこうした溶液を1、2、3、4、5、6、9、12、18、20、24、30、36、40、48、54、60、66、72時間もしくはそれ以上の期間にわたって保持しうることを示すラベルを含んでなる。本発明はさらに、包装材料、凍結乾燥された少なくとも1つのMut−IL−13抗体もしくはタンパク質を含んでなる第一のバイアルおよび処方された緩衝剤もしくは保存剤の水性希釈剤を含んでなる第二のバイアルを含んでなる1品の製品を含んでなり、ここで前記包装材料は少なくとも1つのMut−IL−13抗体もしくはタンパク質を水性希釈剤中で再構成して24時間もしくはそれ以上の期間にわたって保持しうる溶液を形成することを患者に説明するラベルを含んでなる。
本発明により使用される少なくとも1つのMut−IL−13抗体もしくはタンパク質は哺乳動物細胞もしくはトランスジェニック調製物からを包含する組換え手段により製造可能であるか、または本明細書に記述されるところのもしくは当該技術分野で既知のところの他の生物学的供給源から精製し得る。
本発明の少なくとも1つの製品中の少なくとも1つのMut−IL−13抗体の範囲は再構成に際して湿潤/乾燥系中の場合に約1.0ng/mlから約1000mg/mlまでの濃度を生じる量を包含するが、とは言えより低いおよびより高い濃度が操作可能でありかつ意図される送達ベヒクルに依存し、例えば溶液製剤は経皮貼付剤、肺、経粘膜または浸透圧もしくはマイクロポンプ法と異なることができる。
本発明の少なくとも1つの製品中の少なくとも1つのMut−IL−13抗体の範囲は、再構成に際して湿潤/乾燥系中の場合に約1.0μg/mlから約1000mg/mlまでの濃度を生じる量を包含するが、とは言えより低いおよびより高い濃度が操作可能でありかつ意図される送達ベヒクルに依存し、例えば溶液製剤は経皮貼付剤、肺、経粘膜または浸透圧もしくはマイクロポンプ法とは異なることができる。
好ましくは、該水性希釈剤は場合によっては製薬学的に許容され得る保存剤をさらに含んでなる。好ましい保存剤はフェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−クレゾール、クロロクレゾール、ベンジルアルコール、アルキルパラベン(メチル、エチル、プロピル、ブチルなど)、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、デヒドロ酢酸ナトリウムおよびチメロサールもしくはそれらの混合物よりなる群から選択されるものを包含する。製剤中で使用される保存剤の濃度は微生物の影響を生じるのに十分な濃度である。こうした濃度は選択される保存剤に依存しかつ当業者により容易に決定される。
他の賦形剤、例えば等張剤、緩衝剤、抗酸化剤、保存剤の増強剤を場合によってはかつ好ましくは希釈剤に添加しうる。グリセリンのような等張剤を既知濃度で普遍的に使用する。生理学的に耐えられる緩衝剤を好ましくは改良されたpH制御を提供するために添加する。該製剤は約pH4から約pH10までのような広範なpH、および約pH5から約pH9までの好ましい範囲、ならびに約6.0ないし約8.0の最も好ましい範囲を包含し得る。好ましくは、本発明の製剤は約6.8と約7.8との間のpHを有する。好ましい緩衝液はリン酸緩衝液、最も好ましくはリン酸ナトリウム、とりわけリン酸緩衝生理的食塩水(PBS)を包含する。
ツイーン(Tween)20(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート)、ツイーン(Tween)40(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノパルミテート)、ツイーン(Tween)80(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート)、プルロニック(Pluronic)F68(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー)およびPEG(ポリエチレングリコール)のような製薬学的に許容され得る可溶化剤、あるいはポリソルベート20もしくは80またはポロキサマー184もしくは188、プルロニック[Pluronic](R)ポリル(polyls)、他のブロックコポリマーのような非イオン性界面活性剤、ならびにEDTAおよびEGTAのようなキレート剤のような他の添加物を、凝集を低下させるために製剤もしくは組成物に場合によっては添加しうる。これらの添加物は製剤を投与するためにポンプもしくはプラスチック容器を使用する場合はとりわけ有用である。製薬学的に許容され得る界面活性剤の存在はタンパク質が凝集する傾向を緩和する。
本発明の製剤は、少なくとも1つのMut−IL−13抗体もしくはタンパク質ならびにフェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−クレゾール、クロロクレゾール、ベンジルアルコール、アルキルパラベン(メチル、エチル、プロピル、ブチルなど)、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、デヒドロ酢酸ナトリウムおよびチメロサールもしくはそれらの混合物よりなる群から選択される保存剤を水性希釈剤中で混合することを含んでなる方法により製造可能である。少なくとも1つのMut−IL−13抗体もしくはタンパク質および保存剤を水性希釈剤中で混合することは慣習的な溶解および混合手順を使用して実施する。適する製剤を製造するために、例えば緩衝溶液中の少なくとも1つのMut−IL−13抗体もしくはタンパク質の測定された量を、所望の濃度で該タンパク質および保存剤を提供するのに十分な量で緩衝溶液中で所望の保存剤と組み合わせる。本方法の変法が当業者により認識されるであろう。例えば成分を添加する順序、付加的な添加物を使用するかどうか、製剤を製造する温度およびpHは全部、使用される濃度および投与手段について至適化可能な因子である。
特許請求される製剤は、澄明な溶液、または水性希釈剤中の水、保存剤および/もしくは賦形剤、好ましくはリン酸緩衝液および/もしくは生理的食塩水ならびに選ばれた塩を含有する第二のバイアルで再構成される凍結乾燥された少なくとも1つのMut−IL−13抗体もしくはタンパク質のバイアルを含んでなる二本からなるバイアル(dual vial)として患者に提供しうる。単一の溶液バイアルもしくは再構成を必要とする二本からなるバイアルのいずれも複数回再使用することが可能であり、また、単一もしくは複数周期の患者処置に十分であり得、そして従って現在利用可能より便宜的な処置レジメンを提供し得る。
本特許請求される製品は即座ないし24時間もしくはそれ以上の期間にわたる投与に有用である。従って、現在特許請求される製品は患者に大きな利点を提供する。本発明の製剤は場合によっては約2から約40℃までの温度で安全に保存し得かつ延長された時間の期間該タンパク質の生物学的活性を保持し得、従って該溶液が6、12、18、24、36、48、72もしくは96時間またはそれ以上の期間にわたって保持かつ/もしくは使用可能であることを示す包装ラベルを可能にする。保存された希釈剤を使用する場合には、こうしたラベルは1〜12ヶ月、半年、1年半および/もしくは2年までの使用を包含しうる。
本発明の少なくとも1つのMut−IL−13抗体もしくはタンパク質の溶液は、少なくとも1つの抗体もしくはタンパク質を水性希釈剤中で混合することを含んでなる方法により製造可能である。混合することは慣習的な溶解および混合手順を使用して実施する。適する希釈剤を調製するために、例えば水もしくは緩衝液中の少なくとも1つの抗体もしくはタンパク質の測定された量を、所望の濃度でタンパク質および場合によっては保存剤もしくは緩衝剤を提供するのに十分な量で組み合わせる。本方法の変法は当業者により認識されるであろう。例えば成分を添加する順序、付加的な添加物を使用するかどうか、製剤を製造する温度およびpHは全部、使用される濃度および投与手段について至適化可能な因子である。
特許請求される製品は、澄明な溶液、または水性希釈剤を含有する第二のバイアルで再構成される凍結乾燥された少なくとも1つのMut−IL−13抗体もしくはタンパク質のバイアルを含んでなる二本からなるバイアルとして患者に提供しうる。単一の溶液バイアルもしくは再構成を必要とする二本からなるバイアルのいずれも複数回再使用することが可能であり、また、単一もしくは複数周期の患者処置に十分であり得、そして従って現在利用可能より便宜的な処置レジメンを提供する。
特許請求される製品は、澄明な溶液、または水性希釈剤を含有する第二のバイアルで再構成される凍結乾燥された少なくとも1つのMut−IL−13抗体もしくはタンパク質のバイアルを含んでなる二本からなるバイアルを薬局、診療所もしくは他のこうした施設(institution)および施設(facility)に提供することにより患者に間接的に提供しうる。この場合の澄明な溶液は大きさが1リットルもしくはなおより大きくまであり得、それから少なくとも1つの抗体もしくはタンパク質溶液のより小さな部分をより小さなバイアルへの移動のため1回もしくは複数回回収しかつ薬局もしくは診療所によりそれらの顧客および/もしくは患者に提供し得る大型の液貯めを提供する。
これらの単一バイアルシステムを含んでなる認識されたデバイスは、例えば、ベクトン ディッケンソン(Beckton Dickenson)(ニュージャージー州フランクリンレイクス、www.bectondickenson.com)、ディセトロニック(Disetronic)(スイス・ブルグドルフ、www.disetronic.com;バイオジェクト(Bioject)、オレゴン州ポートランド(www.bioject.com);ナショナル メディカル プロダクツ(National Medical Products)、ウェストン メディカル(Weston Medical)(英国・ピーターボロ、www.weston−medical.com)、メディ−ジェクト コープ(Medi−Ject Corp)(ミネソタ州ミネアポリス、www.mediject.com)により作成もしくは開発されたところのBD ペンズ(BD Pens)、BD オートジェクター[BD Autojector](R)、ヒューマジェクト[Humaject](R)、ノボペン[NovoPen](R)、[B−D](R)ペン(Pen)、オートペン[AutoPen](R)、およびオプティペン[OptiPen](R)、ジェノトロピンペン[GenotropinPen](R)、ジェノトロノーム ペン[Genotronorm Pen](R)、ヒューマトロ ペン[Humatro Pen](R)、レコ−ペン[Reco−Pen](R)、ロフェロン ペン[Roferon Pen](R)、バイオジェクター[Biojector](R)、アイジェクト[iject](R)、J−チップ ニードル フリー インジェクター[J−tip Needle−Free Injector](R)、イントラジェクト[Intraject](R)、メディ−ジェクト[Medi−Ject](R)のような溶液の送達のためのペン注入器デバイスを包含する。二本からなるバイアルシステムを含んでなる認識されたデバイスは、ヒューマトロペン[HumatroPen](R)のような再構成された溶液の送達のためのカートリッジ中で凍結乾燥された薬物を再構成するためのペン注入器システムを包含する。
現在特許請求される製品は包装材料を包含する。包装材料は、規制当局により要求される情報に加えて該製品が使用可能である条件を提供する。本発明の包装材料は、2本のバイアルの湿潤/乾燥製品について水性希釈剤中で少なくとも1つのMut−IL−13抗体もしくはタンパク質を再構成して溶液を形成しかつ該溶液を2〜24時間もしくはそれ以上の期間にわたって使用するための患者への説明書を提供する。単一バイアルすなわち溶液製品については、ラベルはこうした溶液が2〜24時間もしくはそれ以上の期間にわたって使用可能であることを示す。現在特許請求される製品はヒトの製薬学的製品の使用に有用である。
本発明の製剤は、少なくとも1つのMut−IL−13抗体もしくはタンパクおよび選択された緩衝剤、好ましくは生理的食塩水もしくは選ばれた塩を含有するリン酸緩衝液を混合することを含んでなる方法により製造可能である。水性希釈剤中で少なくとも1つの抗体もしくはタンパク質および緩衝剤を混合することは慣習的な溶解および混合手順を使用して実施する。適する製剤を製造するために、例えば、水もしくは緩衝液中の少なくとも1つの抗体もしくはタンパク質の測定された量を、所望の濃度で該タンパク質および緩衝剤を提供するのに十分な量で水中で所望の緩衝剤と組み合わせる。本方法の変法は当業者により認識されるであろう。例えば成分を添加する順序、付加的な添加物を使用するかどうか、製剤を製造する温度およびpHは全部、使用される濃度および投与手段について至適化可能な因子である。
特許請求される安定なもしくは保存される製剤は、澄明な溶液、または水性希釈剤中に保存剤もしくは緩衝剤および賦形剤を含有する第二のバイアルで再構成される凍結乾燥された少なくとも1つのMut−IL−13抗体もしくはタンパク質のバイアルを含んでなる二本からなるバイアルとして患者に提供しうる。単一の溶液バイアルもしくは再構成を必要とする二本からなるバイアルのいずれも複数回再使用することが可能であり、また、単一もしくは複数周期の患者処置に十分であり得、そして従って現在利用可能より便宜的な処置レジメンを提供する。
本明細書に記述される安定なもしくは保存される製剤もしくは溶液のいずれか中の少なくとも1つのMut−IL−13抗体もしくはタンパク質は、SCもしくはIM注入;経皮、肺、経粘膜、埋植、浸透圧ポンプ、カートリッジ、マイクロポンプもしくは当該技術分野で公知のところの当業者により認識される他の手段を包含する多様な送達方法を介して本発明に従って患者に投与し得る。
治療応用
本発明は、本発明の少なくとも1つの抗体もしくはタンパク質を使用する当該技術分野で既知のところのもしくは本明細書に記述されるところの細胞、組織、器官、動物もしくは患者における少なくとも1つのMut−IL−13関連疾患の調節もしくは治療方法もまた提供する。
本発明は、限定されるものでないが肥満、免疫関連疾患、心血管系疾患、感染性疾患、悪性疾患もしくは神経学的疾患の少なくとも1つを挙げることができる細胞、組織、器官、動物もしくは患者における少なくとも1つのMut−IL−13関連疾患の調節もしくは治療方法もまた提供する。
本発明はまた、限定されるものでないが慢性関節リウマチ、若年性慢性関節リウマチ、全身発症の若年性慢性関節リウマチ、乾癬性関節炎、強直性脊椎炎、胃潰瘍、血清陰性関節症、変形性関節症、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、全身性エリテマトーデス、抗リン脂質症候群、虹彩毛様体炎、ブドウ膜炎、視神経炎、特発性肺線維症、全身性血管炎、ヴェゲナー肉芽腫、サルコイドーシス、***、精管切除もしくは精管切除逆転処置、アレルギー性アトピー性疾患、喘息、アレルギー性鼻炎、湿疹、アレルギー性接触皮膚炎、アレルギー性結膜炎、過敏性肺炎、移植、臓器移植拒絶、対宿主性移植片病、全身性炎症応答症候群、敗血症症候群、グラム陽性敗血症、グラム陰性敗血症、培養陰性敗血症、真菌性敗血症、好中球性発熱、尿路性敗血症、髄膜炎菌血症、外傷、出血、熱傷、イオン化放射被曝、急性膵炎、成人呼吸窮迫症候群、慢性関節リウマチ、アルコール誘発性肝炎、慢性炎症性病状、サルコイドーシス、クローンの病状、鎌状赤血球貧血、I型もしくはII型糖尿病、ネフローゼ、アトピー性疾患、過敏性反応、アレルギー性鼻炎、花粉症、通年性鼻炎、結膜炎、子宮内膜症、喘息、蕁麻疹、全身性アナフィラキシー、皮膚炎、悪性貧血、溶血性疾患、血小板減少症、いずれかの器官もしくは組織の移植片拒絶、腎移植拒絶、心移植拒絶、肝移植拒絶、膵移植拒絶、肺移植拒絶、骨髄移植(BMT)拒絶、皮膚同種移植片拒絶、軟骨移植拒絶、骨移植片拒絶、小腸移植拒絶、胎児胸腺移植拒絶、副甲状腺移植拒絶、いずれかの器官もしくは組織の異種移植片拒絶、同種移植片拒絶、受容体過敏性反応、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、グレーヴズ病、レイノー病、B型インスリン抵抗性糖尿病、喘息、重症筋無力症、抗体媒介性の細胞傷害性、遺伝子治療の炎症(例えばアデノウイルス、AAV、ワクシニア、DNAもしくはRNA、モロニーマウス白血病ウイルス(MMLV)など)、III型過敏性反応、全身性エリテマトーデス、POEMS症候群(多発性神経炎、臓器肥大症、内分泌異常症、単一クローン性高ガンマグロブリン血症および皮膚病変症候群)、多発性神経炎、臓器肥大症、内分泌異常症、単一クローン性高ガンマグロブリン血症、皮膚病変症候群、抗リン脂質症候群、天疱瘡、強皮症、混合型結合組織疾患、特発性アジソン病、糖尿病、慢性活動性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、白斑、血管炎、心筋梗塞後心臓切開症候群、IV型過敏症、接触皮膚炎、過敏性肺炎、同種移植片拒絶、細胞内生物体による肉芽腫、薬物感受性、代謝性、特発性ウィルソン病、ヘモクロマトーシス、α−1アンチトリプシン欠乏症、糖尿病性網膜症、橋本甲状腺炎、変形性関節症、視床下部−脳下垂体−副腎系評価、原発性胆汁性肝硬変、甲状腺炎、脳脊髄炎、悪液質、嚢胞性線維症、新生児慢性肺疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、家族性血球貪食性リンパ組織球症、皮膚科的状態、乾癬、脱毛症、ネフローゼ症候群、腎炎、糸球体腎炎、急性腎不全、血液透析、***、毒性、子癇前症、okt3療法、cd3療法、サイトカイン療法、化学療法、放射線治療(例えば、限定されるものでないがtoasthenia、貧血、悪液質などを挙げることができる)、慢性サリチル酸中毒などの少なくとも1つまたはそれらに関連する少なくとも1つの炎症を挙げることができる細胞、組織、器官、動物もしくは患者における少なくとも1つの成人もしくは小児の免疫もしくは炎症関連疾患の調節もしくは治療方法も提供する。例えば、the Merck Manual、第12〜17版、メルク アンド カンパニー(Merck & Company)、ニュージャージー州ローウェイ(1972、1977、1982、1987、1992、1999)、Pharmacotherapy Handbook、Wellsら編、第2版、アップルトン アンド ランゲ(Appleton and Lange)、コネチカット州スタンフォード(1998、2000)(それぞれそっくりそのまま引用することにより組み込まれる)を参照されたい。
本発明はまた、限定されるものでないが心停止(cardiac stun)症候群、心筋梗塞、うっ血性心不全、卒中、虚血発作、出血、動脈硬化、アテローム硬化症、再狭窄、糖尿病性動脈硬化性疾患、高血圧、動脈高血圧、腎血管性高血圧、失神、ショック、心血管系の梅毒、心不全、肺性心、原発性肺高血圧、心不整脈、心房異所性収縮、心房粗動、心房細動(持続性もしくは発作性)、灌流後症候群、心肺バイパス炎症性応答、無秩序性(chaotic)もしくは多病巣性心房性頻拍、規則性の幅の狭いQRS頻拍、特異的不整脈、心室細動、His束不整脈、房室ブロック、束枝ブロック、心筋虚血性障害、冠動脈疾患、狭心症、心筋梗塞、心筋症、拡張型うっ血性心筋症、収縮性心筋症、弁膜性心疾患、心内膜炎、心膜疾患、心腫瘍、大動脈および末梢動脈瘤、大動脈解離、大動脈の炎症、腹部大動脈およびその分枝の閉塞、末梢血管障害、閉塞性動脈障害、末梢アテローム硬化性疾患、閉塞性血栓性血管炎、機能性末梢動脈障害、レイノー現象および疾患、先端チアノーゼ、肢端紅痛症、静脈疾患、静脈血栓症、静脈瘤、動静脈瘻、リンパ浮腫、脂肪水腫、不安定型狭心症、再灌流傷害、ポンプ後症候群(post pump syndrome)、虚血−再灌流傷害などの少なくとも1つを挙げることができる細胞、組織、器官、動物もしくは患者における少なくとも1つの心血管系疾患の調節もしくは治療方法も提供する。こうした方法は、場合によってはこうした調節、処置もしくは治療の必要な細胞、組織、器官、動物もしくは患者に少なくとも1つのMut−IL−13抗体もしくはタンパク質を含んでなる組成物もしくは製薬学的組成物の有効量を投与することを含みうる。
本発明はまた、限定されるものでないが:細菌、ウイルスおよび真菌感染症、HIV感染、HIVニューロパシー、髄膜炎、肝炎(A型、B型もしくはC型など)、敗血性関節炎、腹膜炎、肺炎、喉頭蓋炎、大腸菌(e.coli)0157:h7、溶血性***症候群、血栓溶解性血小板減少性紫斑病、マラリア、デング出血熱、リーシュマニア症、らい、毒性ショック症候群、連鎖球菌性筋炎、ガス壊疽、結核菌、細胞内トリ結核菌、カリニ肺炎、骨盤内炎症性疾患、***、精巣上体炎、レジオネラ症、ライム病、インフルエンザa型、エプスタイン−バーウイルス、ウイルス関連血球貪食性症候群、ウイルス性脳炎、無菌性髄膜炎などを包含する急性もしくは慢性細菌感染症、急性および慢性寄生性もしくは感染性過程の少なくとも1つを挙げることができる細胞、組織、器官、動物もしくは患者における少なくとも1つの感染性疾患の調節もしくは治療方法も提供する。こうした方法は、場合によってはこうした調節、処置もしくは治療の必要な細胞、組織、器官、動物もしくは患者に少なくとも1つのMut−IL−13抗体もしくはタンパク質を含んでなる組成物もしくは製薬学的組成物の有効量を投与することを含みうる。
本発明はまた、限定されるものでないが:白血病、急性白血病、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、B細胞、T細胞もしくはFAB ALL、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、有毛状細胞性白血病、骨髄異形成症候群(MDS)、リンパ腫、ホジキン病、悪性リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、バーキットリンパ腫、多発性骨髄腫、カポジ肉腫、結腸直腸癌、膵癌、上咽頭癌、悪性組織球症、腫瘍随伴症候群、悪性の高カルシウム血症、充実性腫瘍、CD−46関連腫瘍、腺癌、肉腫、悪性黒色腫、血管腫、転移性疾患、癌関連の骨再吸収、癌関連の骨疼痛などの少なくとも1つを挙げることができる細胞、組織、器官、動物もしくは患者における少なくとも1つの悪性疾患の調節もしくは治療方法も提供する。こうした方法は、場合によってはこうした調節、処置もしくは治療の必要な細胞、組織、器官、動物もしくは患者に少なくとも1つのMut−IL−13抗体もしくはタンパク質を含んでなる組成物もしくは製薬学的組成物の有効量を投与することを含みうる。
本発明はまた、限定されるものでないが:神経変性性疾患、多発性硬化症、偏頭痛、AIDS痴呆症候群、多発性硬化症および急性横断性脊髄炎のような脱随疾患;皮質脊髄系の病変のような錐体外路系および小脳の障害;基底核の障害もしくは小脳障害;ハンチントン舞踏病および老人舞踏病のような過動性運動障害;CNSのドーパミン受容体を遮断する薬物による誘発されるもののような薬物誘発性運動障害;パーキンソン病のような無動性運動障害;進行性核上麻痺;小脳の構造的病変;脊髄性運動失調、フリードリッヒ運動失調、小脳皮質変性、多系統変性(Mencel、デジュリーヌ−トーマス、シャイ−ドレーガーおよびマシャド−ジョセフ)のような旧小脳変性;全身障害(レフサム病、無β−リポタンパク血症、運動失調、末梢血管拡張症およびミトコンドリア多系統障害);多発性硬化症、急性横断性脊髄炎のような脱随性中心性(core)障害;ならびに神経因性筋萎縮のような運動単位の障害(筋萎縮性側索硬化症、乳児脊髄筋萎縮および若年性脊髄筋萎縮のような前角細胞変性);アルツハイマー病;中年のダウン症;びまん性レヴィー小体病;レヴィー小体型の老人性痴呆;ヴェルニッケ−コルサコフ症候群;慢性アルコール症;クロイツフェルト−ヤーコブ病;亜急性硬化性全脳炎、ハレルフォルデン−シュパッツ症候群;ならびに拳闘家痴呆などの少なくとも1つを挙げることができる細胞、組織、器官、動物もしくは患者における少なくとも1つの神経学的疾患の調節もしくは治療方法も提供する。こうした方法は、場合によってはこうした調節、処置もしくは治療の必要な細胞、組織、器官、動物もしくは患者に少なくとも1つのMut−IL−13抗体もしくはタンパク質を含んでなる組成物もしくは製薬学的組成物の有効量を投与することを含みうる。例えばメルク マニュアル(the Merck Manual)第16版、メルク アンド カンパニー(Merck & Company)、ニュージャージー州ローウェイ(1992)を参照されたい。
本発明のいずれの方法も、こうした調節、処置もしくは治療の必要な細胞、組織、器官、動物もしくは患者に少なくとも1つのMut−IL−13抗体もしくはタンパク質を含んでなる組成物もしくは製薬学的組成物の有効量を投与することを含みうる。こうした方法は場合によってはこうした疾患を治療するための共投与もしくは併用療法をさらに含み得、ここで前記少なくとも1つのMut−IL−13抗体もしくはタンパク質、それらの指定された部分もしくは変異体の投与は、少なくとも1つのTNFアンタゴニスト(限定されるものでないがTNF抗体もしくはフラグメント、可溶性TNF受容体もしくはフラグメント、その融合タンパク質または小分子TNFアンタゴニストを挙げることができる)、抗リウマチ薬(例えばメトトレキセート、オーラノフィン、金チオグルコース、アザチオプリン、エタネルセプト、チオリンゴ酸金ナトリウム、硫酸ヒドロキシクロロキン、レフルノミド、スルファサルジン)、筋弛緩薬、睡眠薬、非ステロイド性炎症薬(NSAID)、鎮痛薬、麻酔薬、鎮静薬、局所麻酔薬、神経筋遮断薬、抗菌薬(例えばアミノグリコシド、抗真菌薬、抗寄生虫薬、抗ウイルス薬、カルバペネム、セファロスポリン、フルオロキノロン、マクロライド、ペニシリン、スルホンアミド、テトラサイクリン、別の抗菌薬)、抗乾癬薬、コルチコステロイド、タンパク同化ステロイド、糖尿病関連薬、無機物、栄養素、甲状腺薬、ビタミン、カルシウム関連ホルモン、止瀉薬、鎮咳薬、制吐薬、抗潰瘍薬、緩下薬、抗凝固薬、エリスロポエチン(例えばエポエチンα)、フィルグラスチム(例えばG−CSF、ニューポゲン(Neupogen))、サルグラモスチム(GM−CSF、リューカイン(Leukine))、免疫感作、免疫グロブリン、免疫抑制剤(例えばバシリキシマブ、シクロスポリン、ダクリズマブ)、成長ホルモン、ホルモン置換薬、エストロゲン受容体調節物質、散瞳薬、毛様体筋麻痺薬、アルキル化剤、代謝拮抗剤、有糸***阻害剤、放射性医薬品、抗うつ薬、抗躁薬、抗精神病薬、抗不安薬、催眠薬、交感神経作用薬、刺激薬、ドネペジル、タクリン、喘息薬、β−アゴニスト、吸入ステロイド、ロイコトリエン阻害剤、メチルキサンチン、クロモリン、エピネフリンもしくは類似物、ドルナーゼα(プルモザイム(Plumozyme))、サイトカインもしくはサイトカインアンタゴニストから選択される少なくとも1つの前、同時にかつ/もしくは後に投与することをさらに含んでなる。適する投薬量は当該技術分野で公知である。例えばWellsら編、Pharmacotherapy Handbook、第2版、アップルトン アンド ランゲ(Appleton and Lange)、コネチカット州スタンフォード(2000);PDR Pharmacopoeia、Tarascon Pocket Pharmacopoeia 2000、豪華版、タラスコン パブリッシング(Tarascon Publishing)、カリフォルニア州ロマリンダ(2000)(それらの参考文献のそれぞれはそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
本発明の組成物、併用療法、共投与、デバイスおよび/もしくは方法に適するTNFアンタゴニスト(本発明の少なくとも1つの抗体、それの指定された部分および変異体をさらに含んでなる)は、限定されるものでないがTNF抗体、その抗原結合フラグメントおよびTNFに特異的に結合する受容体分子;タリドミド、テニダップ、ホスホジエステラーゼ阻害剤(例えばペントキシフィリンおよびロリプラム)、A2bアデノシン受容体アゴニストならびにA2bアデノシン受容体増強物質のようなTNF合成、TNFの放出もしくは標的細胞に対するその作用を予防かつ/もしくは阻害する化合物;マイトジェン活性化プロテイン(MAP)キナーゼ阻害剤のようなTNF受容体のシグナル伝達を予防かつ/もしくは阻害する化合物;メタロプロテイナーゼ阻害剤のような膜TNF切断を遮断かつ/もしくは阻害する化合物;アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤(例えばカプトプリル)のようなTNF活性を遮断かつ/もしくは阻害する化合物;ならびにMAPキナーゼ阻害剤のようなTNF産生および/もしくは合成を遮断かつ/もしくは阻害する化合物を挙げることができる。
本明細書で使用されるところの「腫瘍壊死因子抗体」、「TNF抗体」、「TNFα抗体」もしくはフラグメントなどは、in vitro、in situおよび/もしくは好ましくはin vivoでTNFαの活性を低下、遮断、阻害、阻止もしくは妨害する。例えば、本発明の適するTNFヒト抗体はTNFαを結合し得、そしてTNF抗体、その抗原結合フラグメントおよびTNFαに特異的に結合するそれらの指定された突然変異体もしくはドメインを包含する。適するTNF抗体もしくはフラグメントはまた、TNFのRNA、DNAもしくはタンパク質合成、TNFの放出、TNF受容体シグナル伝達、膜TNF切断、TNF活性、TNF産生および/もしくは合成を低下、遮断、阻止、妨害、予防かつ/もしくは阻害もし得る。
キメラ抗体cA2は、A2と呼称されるマウスヒトTNFα IgG1抗体を中和する高親和性の抗原結合可変領域およびヒトIgG1の定常領域、κ免疫グロブリンよりなる。ヒトIgG1 Fc領域は同種抗体のエフェクター機能を向上させ、循環血清半減期を増大させかつ該抗体の免疫原性を低下させる。キメラ抗体cA2の親和性およびエピトープ特異性はマウス抗体A2の可変領域由来である。特定の一態様において、マウス抗体A2の可変領域をコードする核酸の好ましい一供給源はA2ハイブリドーマ細胞系である。
キメラA2(cA2)は、天然および組換え双方のヒトTNFαの細胞傷害性の影響を用量依存性の様式で中和する。キメラ抗体cA2および組換えヒトTNFαの結合アッセイから、キメラ抗体cA2の親和性定数は1.04×1010−1であると計算された。競合的阻害によるモノクローナル抗体の特異性および親和性の好ましい測定方法はHarlowら、antibodies:A Laboratory Manual、コールド スプリング ハーバー ラボラトリー プレス(Cold Spring Harbor Laboratory Press)、ニューヨーク州コールドスプリングハーバー、1988;Colliganら編、Current Protocols in Immunology、グリーン パブリッシング アソシエーツ アンド ワイリー インターサイエンス(Greene Publishing Assoc.and Wiley Interscience)、ニューヨーク、(1992−2000);Kozborら、Imuunol.Today、4:72−79(1983);Ausubelら編、Current Protocols in Molecular Biology、ワイリー インターサイエンス(Wiley Interscience)、ニューヨーク(1987−2000);およびMuller、Meth.Enzymol.、92:589−601(1983)(これらの参考文献はそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)に見出し得る。
特定の一態様においてマウスモノクローナル抗体A2はc134Aと呼称される細胞系により産生される。キメラ抗体cA2はc168Aと呼称される細胞系により産生される。
本発明で使用可能なモノクローナルTNF抗体の付加的な例は当該技術分野で記述されている(例えば米国特許第5,231,024号明細書;Moeller,A.ら、Cytokine 2(3):162−169(1990);米国特許出願第07/943,852号明細書(1992年9月11日出願);Rathjenら、国際特許公開第WO 91/02078号明細書(1991年2月21日公開);Rubinら、EPO特許公開第0 218 868号明細書(1987年4月22日公開);Yoneら、EPO特許公開第0 288 088号明細書(1988年10月26日);Liangら、Biochem.Biophys.Res.Comm.137:847−854(1986);Meagerら、Hybridoma 6:305−311(1987);Fendlyら、Hybridoma 6:359−369(1987);Bringmanら、Hybridoma 6:489−507(1987);およびHiraiら、J.Immunol.Meth.96:57−62(1987)(これらの参考文献はそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)を参照されたい)。
TNF受容体分子
本発明で有用な好ましいTNF受容体分子は、高親和性でTNFαを結合し(例えばFeldmannら、国際特許公開第WO 92/07076号明細書(1992年4月30日公開);Schallら、Cell 61:361−370(1990);およびLoetscherら、Cell 61:351−359(1990)(これらの参考文献はそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)を参照されたい)かつ場合によっては低い免疫原性を有するものである。とりわけ55kDa(p55 TNF−R)および75kDa(p75 TNF−R)のTNF細胞表面受容体が本発明で有用である。該受容体もしくはその機能的部分の細胞外ドメイン(ECD)を含んでなるこれらの受容体の短縮された形態(例えばCorcoranら、Eur.J.Biochem.223:831−840(1994)を参照されたい)もまた本発明で有用である。ECDを含んでなるTNF受容体の短縮された形態は30kDaおよび40kDaのTNFα阻害性結合タンパク質として尿および血清中で検出されている(Engelmann,H.ら、J.Biol.Chem.265:1531−1536(1990))。TNF受容体の多量体分子およびTNF免疫受容体融合分子、ならびにそれらの誘導体およびフラグメントもしくは部分は本発明の方法および組成物で有用であるTNF受容体分子の付加的な例である。本発明で使用し得るTNF受容体分子は、症状の良好ないし優れた緩和および低毒性を伴い延長された期間患者を治療するそれらの能力を特徴とする。低免疫原性および/もしくは高親和性ならびに他の未定義の特性が、達成される治療結果に寄与し得る。
本発明で有用なTNF受容体の多量体分子は1つもしくはそれ以上のポリペプチドリンカーまたはポリエチレングリコール(PEG)のような他の非ペプチドリンカーを介して結合された2つもしくはそれ以上のTNF受容体のECDの全部もしくは機能的部分を含んでなる。該多量体分子は、該多量体分子の発現を指図するための分泌型タンパク質のシグナルペプチドをさらに含みうる。これらの多量体分子およびそれらの生産方法は米国特許出願第08/437,553号明細書(1995年5月9日出願)(その内容はそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)に記述されている。
本発明の方法および組成物で有用なTNF免疫受容体融合分子は1つもしくはそれ以上の免疫グロブリン分子の少なくとも1部分および1つもしくはそれ以上のTNF受容体の全部もしくは機能的部分を含んでなる。これらの免疫受容体融合分子は単量体、またはヘテロもしくはホモ多量体として集成され得る。免疫受容体融合分子はまた一価もしくは多価でもあり得る。こうしたTNF免疫受容体融合分子の一例はTNF受容体/IgG融合タンパク質である。TNF免疫受容体融合分子およびそれらの生産方法は当該技術分野で記述されている(Lesslauerら、Eur.J.Immunol.21:2883−2886(1991);Ashkenaziら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88:10535−10539(1991);Peppelら、J.Exp.Med.174:1483−1489(1991);Kollsら、Proc.Natl.Acad.Sci USA 91:215−219(1994);Butlerら、Cytokine 6(6):616−623(1994);Bakerら、Eur.J.Immunol.24:2040−2048(1994);Beutlerら、米国特許第5,447,851号明細書;および米国特許出願第08/442,133号明細書(1995年5月16日出願)(それらの参考文献のそれぞれはそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる))。免疫受容体融合分子の生産方法はまたCaponら、米国特許第5,116,964号;Caponら、同第5,225,538号明細書;およびCaponら、Nature 337:525−531(1989)(それらの参考文献はそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)にも見出し得る。
TNF受容体分子の機能的同等物、誘導体、フラグメントもしくは領域は、本発明で使用し得る(例えば高親和性でTNF□を結合しかつ低免疫原性を有する)TNF受容体分子に機能的に似るのに十分な大きさおよび配列のものであるTNF受容体分子の部分もしくはTNF受容体分子をコードするTNF受容体分子配列の部分を指す。TNF受容体分子の機能的同等物は、本発明で使用し得る(例えば高親和性でTNF□を結合しかつ低免疫原性を有する)TNF受容体分子に機能的に似ている修飾されたTNF受容体分子もまた包含する。例えば、TNF受容体分子の機能的同等物は「サイレント」コドン、または1個もしくはそれ以上のアミノ酸置換、欠失もしくは付加を含有しうる(例えば、1個の酸性アミノ酸についての別の酸性アミノ酸の置換;または同一もしくは異なる疎水性アミノ酸をコードする1種のコドンについての疎水性アミノ酸をコードする別のコドンの置換)。Ausubelら、Current Protocols in Molecular Biology、グリーン パブリッシング アソシエーツ アンド ワイリー−インターサイエンス(Green Publishing Assoc.and Wiley−Interscience)、ニューヨーク(1987−2000)を参照されたい。
サイトカインはいかなる既知のサイトカインも包含する。例えばCopewithCytokines.comを参照されたい。サイトカインアンタゴニストは、限定されるものでないがいかなる抗体、フラグメントもしくは模倣物、いかなる可溶性受容体、フラグメントもしくは模倣物、いかなる小分子アンタゴニストまたはそれらのいかなる組合せも挙げることができる。
治療的処置。 本発明のいずれの方法も、こうした調節、処置もしくは治療の必要な細胞、組織、器官、動物もしくは患者に少なくとも1つのMut−IL−13抗体もしくはタンパク質を含んでなる組成物もしくは製薬学的組成物の有効量を投与することを含んでなるMut−IL−13に媒介される障害もしくは疾患の治療方法を含みうる。こうした方法は、場合によってはこうした障害もしくは疾患を治療するための共投与もしくは併用療法をさらに含むことができ、ここで前記少なくとも1つのMut−IL−13抗体もしくはタンパク質の投与は、少なくとも1つのTNFアンタゴニスト(限定されるものでないがTNF抗体もしくはフラグメント、可溶性TNF受容体もしくはフラグメント、その融合タンパク質または小分子TNFアンタゴニストを挙げることができる)、抗リウマチ薬(例えばメトトレキセート、オーラノフィン、金チオグルコース、アザチオプリン、エタネルセプト、チオリンゴ酸金ナトリウム、硫酸ヒドロキシクロロキン、レフルノミド、スルファサルジン)、筋弛緩薬、睡眠薬、非ステロイド性炎症薬(NSAID)、鎮痛薬、麻酔薬、鎮静薬、局所麻酔薬、神経筋遮断薬、抗菌薬(例えばアミノグリコシド、抗真菌薬、抗寄生虫薬、抗ウイルス薬、カルバペネム、セファロスポリン、フルオロキノロン、マクロライド、ペニシリン、スルホンアミド、テトラサイクリン、別の抗菌薬)、抗乾癬薬、コルチコステロイド、タンパク同化ステロイド、糖尿病関連薬、無機物、栄養素、甲状腺薬、ビタミン、カルシウム関連ホルモン、止瀉薬、鎮咳薬、制吐薬、抗潰瘍薬、緩下薬、抗凝固薬、エリスロポエチン(例えばエポエチンα)、フィルグラスチム(例えばG−CSF、ニューポゲン(Neupogen))、サルグラモスチム(GM−CSF、リューカイン(Leukine))、免疫感作、免疫グロブリン、免疫抑制剤(例えばバシリキシマブ、シクロスポリン、ダクリズマブ)、成長ホルモン、ホルモン置換薬、エストロゲン受容体調節物質、散瞳薬、毛様体筋麻痺薬、アルキル化剤、代謝拮抗剤、有糸***阻害剤、放射性医薬品、抗うつ薬、抗躁薬、抗精神病薬、抗不安薬、催眠薬、交感神経作用薬、刺激薬、ドネペジル、タクリン、喘息薬、β−アゴニスト、吸入ステロイド、ロイコトリエン阻害剤、メチルキサンチン、クロモリン、エピネフリンもしくは類似物、ドルナーゼα(プルモザイム(Plumozyme))、サイトカインもしくはサイトカインアンタゴニストから選択される少なくとも1つ少なくとも1つから選択される少なくとも1つの前、同時にかつ/もしくは後に投与することをさらに含んでなる。
タンパク質の投与
典型的には、病理学的状態の処置は、組成物中に含有されるの比活性に依存して投与あたり患者1キログラムあたり全体で平均して最低約0.001ngから500ミリグラムまでの少なくとも1つのMut−IL−13タンパク質、および好ましくは単一もしくは複数投与あたり最低約0.1ngから100ミリグラムまでの抗体/患者1キログラムの範囲になる、少なくとも1つのMut−IL−13タンパク質組成物の有効量もしくは投薬量を投与することにより遂げられる。あるいは、有効血清濃度は単一もしくは複数投与あたり0.0001ng〜0.05mg/mlの血清濃度を含みうる。適する投薬量は医学実務家に既知であり、そしてもちろん特定の疾患状態、投与されている組成物の比活性および治療を受けている特定の患者に依存することができる。いくつかの例において、所望の治療量を達成するために反復投与、すなわち特定の監視されたもしくは計量された用量の反復される個別の投与を提供することが必要となり得、ここで該個別の投与は所望の1日用量もしくは効果が達成されるまで反復する。
少なくとも1つのタンパク質の好ましい用量は、場合によっては0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99および/もしくは100〜500マイクログラムもしくはミリグラム/kg/投与、またはそのいずれかの範囲、値もしくは部分、あるいは、単一もしくは複数投与あたり0.1、0.5、0.9、1.0、1.1、1.2、1.5、1.9、2.0、2.5、2.9、3.0、3.5、3.9、4.0、4.5、4.9、5.0、5.5、5.9、6.0、6.5、6.9、7.0、7.5、7.9、8.0、8.5、8.9、9.0、9.5、9.9、10、10.5、10.9、11、11.5、11.9、20、12.5、12.9、13.0、13.5、13.9、14.0、14.5、4.9、5.0、5.5、5.9、6.0、6.5、6.9、7.0、7.5、7.9、8.0、8.5、8.9、9.0、9.5、9.9、10、10.5、10.9、11、11.5、11.9、12、12.5、12.9、13.0、13.5、13.9、14、14.5、15、15.5、15.9、16、16.5、16.9、17、17.5、17.9、18、18.5、18.9、19、19.5、19.9、20、20.5、20.9、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、96、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1500、2000、2500、3000、3500、4000、4500および/もしくは5000ngもしくはμg/mlの血清濃度、またはそのいずれかの範囲、値もしくは部分を達成することを包含し得る。
あるいは、投与される投薬量は特定の作用物質の薬力学的特徴ならびにその投与様式および経路;受領者の齢、健康状態および重量;症状の性質および程度、付随する処置の種類、処置の頻度ならびに所望の効果のような既知因子に依存して変動しうる。通常、有効成分の投薬量は体重1キログラムあたり約0.1μgないし100ミリグラムでありうる。通常、投与あたりもしくは持続放出形態中で1キログラムあたり0.0001ないし50、および好ましくは0.001ないし10ミリグラムが所望の結果を得るのに有効である。
制限しない一例として、ヒトもしくは動物の処置は、単一、注入もしくは反復用量を使用して本発明の少なくとも1つの抗体の1日あたり0.5、0.9、1.0、1.1、1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、40、45、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、2000もしくは3000μg/kgのような0.1ないし100μg/kg、または1日あたり0.5、0.9、1.0、1.1、1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、40、45、50、60、70、80、90もしくは100mg/kgのような0.1ないし100mg/kgの一時にもしくは定期的投薬量として、第1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24,25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39もしくは40日の少なくとも1日に、あるいはもしくは加えて第1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51もしくは52週の少なくとも1つ、あるいはもしくは加えて1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19もしくは20年の少なくとも1つにまたはそれらのいずれかの組合せで提供しうる。
内的投与に適する投薬形態(組成物)は、一般に単位もしくは容器あたり約0.00001ミリグラムから約500ミリグラムまでの有効成分を含有する。これらの製薬学的組成物において有効成分は通常組成物の総重量に基づき約0.5〜99.999重量%の量で存在することができる。典型的には、病理学的状態の処置は、組成物中に含有される比活性に依存して投与あたり患者1キログラムあたり全体で平均して最低約0.00001から500ミリグラムまでの少なくとも1つのMut−IL−13抗体、および好ましくは単一もしくは複数投与あたり最低約0.0001から100ミリグラムまでの抗体/患者1キログラムの範囲になる、少なくとも1つのMut−IL−13抗体組成物の有効量もしくは投薬量を投与することにより遂げられる。あるいは有効血清濃度は単一もしくは複数投与あたり0.0001〜500μg/mlの血清濃度を含みうる。適する投薬量は医学実務家に既知であり、そしてもちろん特定の疾患状態、投与されている組成物の比活性および治療を受けている特定の患者に依存することができる。いくつかの例において所望の治療的量を達成するために、反復投与すなわち特定の監視されたもしくは計量された用量の反復される個別の投与を提供することが必要となり得、ここで該個別の投与は所望の1日用量もしくは効果が達成されるまで反復する。
抗体の投与
典型的には、病理学的状態の処置は、組成物中に含有されるの比活性に依存して、投与あたり患者1キログラムあたり全体で平均して最低約0.001ngから500ミリグラムまでの少なくとも1つのMut−IL−13抗体、および好ましくは単一もしくは複数投与あたり最低約0.1ngから100ミリグラムまでの抗体/患者1キログラムの範囲になる、少なくとも1つのMut−IL−13抗体組成物の有効量もしくは投薬量を投与することにより遂げられる。あるいは、有効血清濃度は単一もしくは複数投与あたり0.0001ng〜0.05mg/mlの血清濃度を含みうる。適する投薬量は医学実務家に既知であり、そしてもちろん特定の疾患状態、投与されている組成物の比活性および治療を受けている特定の患者に依存することができる。いくつかの例において所望の治療量を達成するために、反復投与すなわち特定の監視されたもしくは計量された用量の反復される個別の投与を提供することが必要となり得、ここで該個別の投与は所望の1日用量もしくは効果が達成されるまで反復する。
少なくとも1つの抗体の好ましい用量は、場合によっては0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99および/もしくは100〜500mg/kg/投与またはそのいずれかの範囲、値もしくは部分、あるいは単一もしくは複数投与あたり0.1、0.5、0.9、1.0、1.1、1.2、1.5、1.9、2.0、2.5、2.9、3.0、3.5、3.9、4.0、4.5、4.9、5.0、5.5、5.9、6.0、6.5、6.9、7.0、7.5、7.9、8.0、8.5、8.9、9.0、9.5、9.9、10、10.5、10.9、11、11.5、11.9、20、12.5、12.9、13.0、13.5、13.9、14.0、14.5、4.9、5.0、5.5、5.9、6.0、6.5、6.9、7.0、7.5、7.9、8.0、8.5、8.9、9.0、9.5、9.9、10、10.5、10.9、11、11.5、11.9、12、12.5、12.9、13.0、13.5、13.9、14、14.5、15、15.5、15.9、16、16.5、16.9、17、17.5、17.9、18、18.5、18.9、19、19.5、19.9、20、20.5、20.9、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、96、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1500、2000、2500、3000、3500、4000、4500および/もしくは5000μg/mlの血清濃度、またはそのいずれかの範囲、値もしくは部分を達成することを包含し得る。
あるいは、投与される投薬量は特定の作用物質の薬力学的特徴ならびにその投与様式および経路;受領者の齢、健康状態および重量;症状の性質および程度、付随する処置の種類、処置の頻度ならびに所望の効果のような既知因子に依存して変動しうる。通常、有効成分の投薬量は体重1キログラムあたり約0.1ないし100ミリグラムでありうる。通常、投与あたりもしくは持続放出形態中で1キログラムあたり0.1ないし50および好ましくは0.1ないし10ミリグラムが所望の結果を得るのに有効である。
制限しない一例として、ヒトもしくは動物の処置は単一、注入もしくは反復用量を使用して本発明の少なくとも1つの抗体の1日あたり0.5、0.9、1.0、1.1、1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、40、45、50、60、70、80、90もしくは100mg/kgのような0.1ないし100mg/kgの一時のもしくは定期的投薬として、第1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24,25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39もしくは40日の少なくとも1日に、あるいはもしくは加えて第1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51もしくは52週の少なくとも1つ、あるいはもしくは加えて1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19もしくは20年の少なくとも1つ、またはそれらのいずれかの組合せで提供しうる。
内的投与に適する投薬形態(組成物)は一般に単位もしくは容器あたり約0.1ミリグラムから約500ミリグラムまでの有効成分を含有する。これらの製薬学的組成物において有効成分は通常、組成物の総重量に基づき約0.5〜99.999重量%の量で存在することができる。
投与
非経口投与のためには、抗体もしくはタンパク質を製薬学的に許容され得る非経口ベヒクルと連合した溶液、懸濁剤、乳剤もしくは凍結乾燥された粉末として処方し得るか、または別個に提供し得る。こうしたベヒクルの例は、水、生理的食塩水、リンゲル液、D−ブドウ糖溶液および1〜10%ヒト血清アルブミンである。リポソームおよび不揮発性油のような非水性ベヒクルもまた使用し得る。ベヒクルもしくは凍結乾燥された粉末は、当張性(例えば塩化ナトリウム、マンニトール)ならびに化学的安定性(例えば緩衝剤および保存剤)を維持する添加物を含有しうる。製剤は既知のもしくは適する技術により滅菌する。
適する製薬学的担体は、本分野における標準的参照教科書、Remington’s Pharmaceutical Sciences、A.Osolの最新版に記述されている。
代替投与
多くの既知かつ開発された様式を、本発明の少なくとも1つのMut−IL−13抗体の治療上有効な量を投与するために本発明により使用し得る。以下の記述で肺投与を使用する一方、他の投与様式を、適する結果を伴い本発明により使用可能である。
本発明のMut−IL−13抗体は、ここ内に記述されるかもしくは当該技術分野で既知の吸入もしくは他の様式による投与に適する多様なデバイスおよび方法のいずれかを使用して溶液、乳剤、コロイド剤もしくは懸濁剤または乾燥粉末として担体中で送達し得る。
非経口製剤および投与
非経口投与のための製剤は、普遍的賦形剤として滅菌水もしくは生理的食塩水、ポリエチレングリコールのようなポリアルキレングリコール、植物起源の油、硬化ナフタレンなどを含有しうる。注入のための水性もしくは油性懸濁剤は適切な乳化剤もしくは保湿剤および懸濁化剤を使用することにより既知の方法に従って製造し得る。注入のための作用物質は、水性溶液または溶媒中の無菌の注入可能な溶液もしくは懸濁剤のような非毒性の非経口で投与可能な希釈剤であり得る。使用可能なベヒクルもしくは溶媒として水、リンゲル液、等張生理的食塩水などが許容され;通常の溶媒もしくは懸濁化溶媒として滅菌の不揮発性油を使用し得る。これらの目的上、天然または合成もしくは半合成の脂肪油もしくは脂肪酸;天然または合成もしくは半合成のモノもしくはジもしくはトリグリセリドを包含するいかなる種類の不揮発性油および脂肪酸も使用し得る。非経口投与は当該技術分野で既知でありかつ限定されるものでないが慣習的注入手段、米国特許第5,851,198号明細書に記述されるところのガス加圧式針なし注入デバイスおよび米国特許第5,839,446号明細書に記述されるところのレーザー穿孔器装置(そっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)を挙げることができる。
代替送達
本発明はさらに、非経口、皮下、筋肉内、静脈内、動脈内、気管支内、腹内、嚢内、軟骨内、窩内、腔体内、小脳内、脳室内、結腸内、頸内、胃内、肝内、心筋内、骨内、骨盤内、心膜内、腹腔内、胸膜腔内、前立腺内、肺内、直腸内、腎内、網膜内、脊椎内、滑液包内、胸内、子宮内、膀胱内、ボーラス、膣、直腸、頬、舌下、鼻内もしくは経皮手段による少なくとも1つのMut−IL−13抗体の投与に関する。少なくとも1つのMut−IL−13抗体組成物は、とりわけ液体の溶液もしくは懸濁剤の形態で非経口(皮下、筋肉内もしくは静脈内)またはいずれかの他の投与のための使用に;とりわけ限定されるものでないがクリーム剤および坐剤を挙げることができる半固形の形態での膣もしくは直腸投与での使用に;限定されるものでないが錠剤もしくはカプセル剤の形態でを挙げることができる頬もしくは舌下投与のため;あるいは限定されるものでないが散剤、点鼻薬もしくはエアゾルまたはある種の作用物質の形態を挙げることができる鼻内で;あるいは、皮膚構造を改変するかもしくは経皮貼付剤中の薬物濃度を増大させるかのいずれかのためのジメチルスルホキシドのような化学的増強物質(Jungingerら、“Drug Permeation Enhancement”中、Hsieh,D.S.編、pp.59−90(マルセル デッカー インク(Marcel Dekker,Inc.)、ニューヨーク、1994(そっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる))、あるいは皮膚上へのタンパク質およびペプチドを含有する製剤の適用(第WO 98/53847号明細書)または電気穿孔法のような一過性の輸送経路を創製するため、もしくはイオントフォレーシスのような皮膚を通る荷電した薬物の移動性を増大させるための電場の適用、またはソノフォレーシスのような超音波の適用(米国特許第4,309,989号および同第4,767,402号明細書)(上の特許公開および特許はそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)を可能にする酸化剤を含む、限定されるものでないがゲル剤、軟膏剤、ローション剤、懸濁剤もしくは貼付物送達系を挙げることができる経皮的な使用のために製造可能である。
肺/鼻投与
肺投与のためには、好ましくは少なくとも1つのMut−IL−13抗体組成物は肺もしくは洞の下部気道に達するのに有効な粒子系で送達する。本発明によれば、少なくとも1つのMut−IL−13抗体は吸入による治療薬の投与のための当該技術分野で既知の多様な吸入もしくは鼻デバイスのいずれかにより送達可能である。患者の洞腔もしくは肺胞中にエアゾル化された製剤を沈着させることが可能なこれらのデバイスは、定量噴霧式吸入器、ネブライザー、乾燥粉末生成装置、噴霧器などを包含する。抗体の肺もしくは鼻投与を指図するのに適する他のデバイスもまた当該技術分野で既知である。全部のこうした装置はエアゾル剤中の抗体の分注のための投与に適する製剤を利用し得る。こうしたエアゾル剤は溶液(水性および非水性双方)もしくは固体粒子のいずれかから構成されうる。ベントリン[Ventolin](R)定量噴霧式吸入器のような定量噴霧式吸入器は、典型的には噴射剤ガスを使用しそして吸気の間に起動を必要とする(例えば第WO 94/16970号、第WO 98/35888号明細書を参照されたい)。ターブヘラー[Turbuhaler]TM(アストラ(Astra))、ロタヘラー[Rotahaler](R)(グラクソ(Glaxo))、ディスカス[Diskus](R)(グラクソ(Glaxo))、インヘール セラピューティックス(Inhale Therapeutics)により市販されるスパイロス[Spiros]TM吸入器(デュラ(Dura))デバイス、およびスピンヘラー[Spinhaler](R)粉末吸入器(ファイソンズ(Fisons))のような乾燥粉末吸入器は、混合された粉末の呼吸起動を使用する(米国特許第4668218号 アストラ(Astra)、欧州特許第237507号 アストラ(Astra)、第WO 97/25086号 グラクソ(Glaxo)、第WO 94/08552号 デュラ(Dura)、米国特許第5458135号 インヘール(Inhale)、第WO 94/06498号明細書 ファイソンズ(Fisons)(そっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる))。エアレックス[AERx]TMアラダイム(Aradigm)、ウルトラベント[Ultravent](R)ネブライザー(マリンクロット(Mallinckrodt)、およびエイコーン II[Acorn II](R)ネブライザー(マルクェスト メディカル プロダクツ(Marquest Medical Products))(米国特許第5404871号 アラダイム(Aradigm)、第WO 97/23476号明細書)(上の参考文献はそっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)のようなネブライザーは溶液からエアゾルを生じる一方、定量噴霧式吸入器、乾燥粉末吸入器などは小粒子エアゾルを生成させる。商業的に入手可能な吸入デバイスのこれらの特定の例は本発明の実務に適する特定のデバイスを代表することを意図しており、そして本発明の範囲を制限するように意図していない。好ましくは、少なくとも1つのMut−IL−13抗体を含んでなる組成物は乾燥粉末吸入器もしくは噴霧器により送達される。本発明の少なくとも1つの抗体を投与するための吸入デバイスのいくつかの望ましい特徴が存在する。例えば、吸入デバイスによる送達は、有利には信頼性があり、再現可能かつ正確である。吸入デバイスは、場合によっては良好な呼吸可能性のために小型乾燥粒子、例えば約10μm未満、好ましくは約1〜5μmを送達し得る。
スプレー剤としてのMut−IL−13抗体組成物の投与
Mut−IL−13抗体組成物を包含するスプレー剤は、少なくとも1つのMut−IL−13抗体の懸濁剤もしくは溶液を加圧下にノズルを通させることにより製造可能である。ノズルの大きさおよび形状、適用される圧ならびに液体フィード速度は、所望の出力および粒子径を達成するように選びうる。電気スプレーは例えば毛細管もしくはノズルフィードとともに電場により生じさせうる。有利には、噴霧器により送達される少なくとも1つのMut−IL−13抗体組成物の粒子は約10μm未満、好ましくは約1μmないし約5μmの範囲、および最も好ましくは約2μmないし約3μmの粒子径を有する。
噴霧器での使用に適する少なくとも1つのMut−IL−13タンパク質もしくは抗体組成物の製剤は、典型的には、溶液1mlあたり約0.0000001mgないし約100mgもしくはmg/gmまたはその中のいずれかの範囲もしくは値の少なくとも1つのMut−IL−13抗体もしくはタンパク質組成物、限定されるものでないが.1、.2、.3、.4、.5、.6、.7、.8、.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、40、45、50、60、70、80、90もしくは100ngもしくはμgもしくはmg/mlまたはngもしくはμgもしくはmg/gmの濃度で水性溶液中に抗体もしくはタンパク質組成物を包含する。製剤は、賦形剤、緩衝剤、等張剤、保存剤、界面活性剤および好ましくは亜鉛のような作用物質を包含しうる。該製剤はまた緩衝剤、還元剤、バルクタンパク質もしくは炭水化物のような抗体組成物の安定化のための賦形剤もしくは作用物質も包含しうる。抗体組成物の処方で有用なバルクタンパク質はアルブミン、プロタミンなどを包含する。抗体組成物の処方で有用な典型的な炭水化物はショ糖、マンニトール、乳糖、トレハロース、ブドウ糖などを包含する。抗体組成物製剤はまた、エアゾルの形成における溶液の霧状化により引き起こされる抗体もしくはタンパク質組成物の表面誘発性の凝集を低下もしくは予防し得る界面活性剤も包含しうる。ポリオキシエチレン脂肪酸エステルおよびアルコールならびにポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステルのような多様な慣習的界面活性剤を使用し得る。量は一般に製剤の0.001と14重量%との間の範囲にあることができる。本発明の目的上とりわけ好ましい界面活性剤はポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリソルベート80、ポリソルベート20などである。Mut−IL−13抗体または指定された部分もしくは変異体のようなタンパク質の製剤のための当該技術分野で既知の付加的な作用物質もまた該製剤中に包含しうる。
ネブライザーによるMut−IL−13抗体組成物の投与
抗体組成物はジェットネブライザーもしくは超音波ネブライザーのようなネブライザーにより投与可能である。典型的には、ジェットネブライザーにおいて、圧縮空気源を使用してオリフィスを通る高速度空気ジェットを創製する。気体がノズルを越えて膨張する際に低圧領域が創製され、これが液貯めに接続された毛細管を通って抗体組成物の溶液を引き出す。毛細管からの液体流はそれが管を出る際に不安定な細糸および液滴に剪断されてエアゾルを創製する。ある範囲の形状、流速およびバッフル型を使用して所定のジェットネブライザーからの所望の性能特性を達成し得る。超音波ネブライザーにおいては、高周波数の電気エネルギーを使用して典型的には圧電変換器を使用して振動の機械的エネルギーを創製する。このエネルギーが直接もしくはカップリング液を通ってのいずれかで抗体組成物の製剤に伝播されて抗体組成物を包含するエアゾルを創製する。有利には、ネブライザーにより送達される抗体組成物の粒子は約10μm未満、好ましくは約1μmないし約5μmの範囲、および最も好ましくは約2μmないし約3μmの粒子径を有する。
ジェットもしくは超音波いずれかのネブライザーでの使用に適する少なくとも1つのMut−IL−13抗体の製剤は、典型的には溶液1mlあたり約0.1mgないし約100mgの少なくとも1つのMut−IL−13抗体タンパク質の濃度を包含する。該製剤は賦形剤、緩衝剤、等張剤、保存剤、界面活性剤、および好ましくは亜鉛のような作用物質を包含しうる。製剤はまた、緩衝剤、還元剤、バルクタンパク質もしくは炭水化物のような少なくとも1つのMut−IL−13抗体組成物の安定化のための賦形剤もしくは作用物質も包含しうる。少なくとも1つのMut−IL−13抗体組成物の処方で有用なバルクタンパク質はアルブミン、プロタミンなどを包含する。少なくとも1つのMut−IL−13抗体の処方で有用な典型的な炭水化物はショ糖、マンニトール、乳糖、トレハロース、ブドウ糖などを包含する。少なくとも1つのMut−IL−13抗体製剤はまた、エアゾルの形成における溶液の霧状化により引き起こされる少なくとも1つのMut−IL−13抗体の表面誘発性の凝集を低下もしくは予防し得る界面活性剤も包含しうる。ポリオキシエチレン脂肪酸エステルおよびアルコール、ならびにポリオキシエチレンソルビタール脂肪酸エステルのような多様な慣習的界面活性剤を使用し得る。量は一般に製剤の0.001と4重量%との間の範囲にあることができる。本発明の目的上とりわけ好ましい界面活性剤はポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリソルベート80、ポリソルベート20などである。抗体タンパク質のようなタンパク質の製剤のための当該技術分野で既知の付加的な作用物質もまた該製剤中に包含しうる。
定量噴霧式吸入器によるMut−IL−13抗体組成物の投与
定量噴霧式吸入器(MDI)において、噴射剤、少なくとも1つのMut−IL−13抗体およびいずれかの賦形剤もしくは他の添加物が液化圧縮気体を包含する混合物としてキャニスター中に含有される。計量バルブの起動は、好ましくは約10μm未満、好ましくは約1μmないし約5μmおよび最も好ましくは約2μmないし約3μmの大きさ範囲の粒子を含有するエアゾルとして混合物を放出する。所望のエアゾル粒子径はジェットミル粉砕、噴霧乾燥、臨界点凝結などを包含する当業者に既知の多様な方法により製造される抗体組成物の製剤を使用することにより得ることができる。好ましい定量噴霧式吸入器は3Mおよびグラクソ(Glaxo)により製造されかつヒドロフルオロカーボン噴射剤を使用するものを包含する。
定量噴霧式吸入器装置での使用のための少なくとも1つのMut−IL−13抗体の製剤は、一般に例えば界面活性剤の助けを借りて噴射剤中に懸濁された非水性媒体中の懸濁物として少なくとも1つのMut−IL−13抗体を含有する微細に分割された粉末を包含することができる。噴射剤は、トリクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタノールおよび1,1,1,2−テトラフルオロエタン、HFA−134a(ヒドロフルオロアルカン−134a)、HFA−227(ヒドロフルオロアルカン−227)などを包含するクロロフルオロカーボン、ヒドロクロロフルオロカーボン、ヒドロフルオロカーボンもしくは炭化水素のようなこの目的上使用されるいかなる慣習的物質でもあり得る。好ましくは噴射剤はヒドロフルオロカーボンである。界面活性剤は、噴射剤中の懸濁物としての少なくとも1つのMut−IL−13抗体を安定化させる、化学的分解に対し有効成分を保護するなどのために選びうる。適する界面活性剤はソルビタントリオレエート、ダイズレシチン、オレイン酸などを包含する。いくつかの場合にはエタノールのような溶媒を使用する溶液エアゾルが好ましい。タンパク質のようなタンパク質の製剤のための当該技術分野で既知の付加的な作用物質もまた製剤中に包含しうる。
当業者は、本発明の方法が本明細書に記述されないデバイスを介する少なくとも1つのMut−IL−13抗体組成物の肺投与により達成し得ることを認識するであろう。
経口製剤および投与
経口のための製剤は、腸壁の浸透性を人工的に増大させるための補助物質(例えばレゾルシノールならびにポリオキシエチレンオレイルエーテルおよびn−ヘキサデシルポリエチレンエーテルのような非イオン性界面活性剤)の共投与、ならびに酵素的分解を阻害するための酵素阻害剤(例えば膵トリプシンインヒビター、ジイソプロピルフルオロホスフェート(DFF)およびトラシロール)の共投与に頼る。経口投与のための固体型投薬形態の有効構成成分は、ショ糖、乳糖、セルロース、マンニトール、トレハロース、ラフィノース、マルチトール、デキストラン、デンプン、寒天、アルギン酸塩、キチン、キトサン、ペクチン、トラガカントガム、アラビアゴム、ゼラチン、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、合成もしくは半合成のポリマーおよびグリセリドを包含する少なくとも1つの添加物と混合しうる。これらの投薬形態は他の型(1種もしくは複数)の添加物、例えば不活性希釈剤、ステアリン酸マグネシウムのような滑沢剤、パラベン、ソルビン酸、アスコルビン酸、α−トコフェロールのような保存剤、システインのような抗酸化剤、崩壊剤、結合剤、増粘剤、緩衝剤、甘味料、着香料、香料などもまた含有しうる。
錠剤および丸剤は腸溶コーティング製剤にさらに加工し得る。経口投与のための液体製剤は医学的使用に許容され得る乳剤、シロップ剤、エリキシル剤、懸濁剤および溶液製剤を包含する。これらの製剤は前記分野で通常使用される不活性希釈剤、例えば水を含有しうる。リポソームもまたインスリンおよびヘパリンの薬物送達系として記述されている(米国特許第4,239,754号明細書)。より最近、混合アミノ酸の人工的ポリマーのミクロスフェア(プロテイノイド(proteinoid))が医薬を送達させるのに使用された(米国特許第4,925,673号明細書)。さらに、米国特許第5,879,681号および同第5,5,871,753号明細書に記述される担体化合物が生物学的に活性の作用物質を経口で送達されるのに使用され、当該技術分野で既知である。
粘膜製剤および投与
粘膜表面を通る吸収のために、少なくとも1つのMut−IL−13抗体の組成物および投与方法は、複数のミクロン以下の粒子、粘膜付着性巨大分子、生物活性ペプチドおよび水性の連続相を含んでなる乳剤を包含し、これは乳剤粒子の粘膜付着を達成することにより粘膜表面を通る吸収を促進する(米国特許第5,514,670号明細書)。本発明の乳剤の適用に適する粘膜表面は、角膜、結膜、頬、舌下、鼻、膣、肺、胃、腸および直腸投与経路を包含しうる。膣もしくは直腸投与のための製剤、例えば坐剤は賦形剤として例えばポリアルキレングリコール、ワセリン、カカオバターなどを含有しうる。鼻内投与のための製剤は固体であり得そして賦形剤として例えば乳糖を含有しうるか、または点鼻薬の水性もしくは油性溶液であり得る。頬投与のためには、賦形剤は糖、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、湖化済デンプンなどを包含する(米国特許第5,849,695号明細書)。
経皮製剤および投与
経皮投与のためには、少なくとも1つのMut−IL−13抗体はリポソームもしくはポリマー性ナノ粒子、微小粒子、マイクロカプセルまたはミクロスフェア(別の方法で述べられない限り集合的に微小粒子と称される)のような送達デバイス中に被包化される。ポリ乳酸、ポリグリコール酸およびそれらのコポリマーのようなポリヒドロキシ酸、ポリオルトエステル、ポリ無水物およびポリホスファゼンのような合成ポリマー、ならびにコラーゲン、ポリアミノ酸、アルブミンおよび他のタンパク質、アルギン酸塩および他の多糖のような天然のポリマー、ならびにそれらの組合せから作成された微小粒子を包含する多数の適するデバイスが既知である(米国特許第5,814,599号明細書)。
持続性投与および製剤
本発明の化合物を、単一投与から長期の期間、例えば1週間ないし1年の期間にわたって被験体に送達することがときに望ましい可能性がある。多様な遅延放出、デポーもしくは埋込物の投薬形態を利用し得る。例えば、投薬形態は、体液中で低い程度の溶解性を有する化合物の製薬学的に許容され得る非毒性の塩、例えば(a)リン酸、硫酸、クエン酸、酒石酸、タンニン酸、パモン酸、アルギン酸、ポリグルタミン酸、ナフタレンモノもしくはジスルホン酸、ポリガラクツロン酸などのような多塩基酸との酸付加塩;(b)亜鉛、カルシウム、ビスマス、バリウム、マグネシウム、アルミニウム、銅、コバルト、ニッケル、カドミウムなどのような多価金属陽イオン、または例えばN,N’−ジベンジルエチレンジアミンもしくはエチレンジアミンから形成される有機陽イオンとの塩;あるいは(c)(a)および(b)の組合せ、例えばタンニン酸亜鉛塩を含有しうる。加えて、本発明の化合物もしくは好ましくはたった今記述されたもののような比較的不溶性の塩は、ゲル、例えば注入に適する例えばゴマ油を含むモノステアリン酸アルミニウムゲル中で処方し得る。とりわけ好ましい塩は亜鉛塩、タンニン酸亜鉛塩、パモン酸塩などである。注入のための別の型の遅延放出デポー製剤は、例えば米国特許第3,773,919号明細書に記述されるところのポリ乳酸/ポリグリコール酸ポリマーのようなゆっくり分解する非毒性の非抗原性ポリマー中に被包化されるために分散された化合物もしくは塩を含有することができる。化合物、もしくは好ましくは上述されたもののような比較的不溶性の塩はまたとりわけ動物での使用のためにコレステロールマトリックスのシラスティックペレット中でも処方し得る。付加的な遅延放出、デポーもしくは埋込物製剤、例えば気体もしくは液体リポソームは文献中で既知である(米国特許第5,770,222号明細書、および“Sustained and Controlled Release Drug Delivery Systems”、J.R.Robinson編、マルセル デッカー インク(Marcel Dekker,Inc.)、ニューヨーク、1978)。
本発明を全般的に記述したので、それは以下の実施例への言及によりより容易に理解されるであろう。実施例は具体的説明として提供されかつ制限するとして意図されていない。
Mut−IL−13タンパク質もしくは抗体のクローニングおよび哺乳動物細胞中での発現
典型的な哺乳動物発現ベクターは、mRNAすなわち抗体コーディング配列の転写の開始を媒介する少なくとも1つのプロモーター要素ならびに転写の終止および転写物のポリアデニル化に必要とされるシグナルを含有する。付加的な要素はエンハンサー、コザック配列およびRNAスプライシングのためのドナーおよびアクセプター部位により隣接される介在配列を包含する。高度に効率的な転写はSV40からの初期および後期プロモーター、レトロウイルス例えばRSV、HTLVI、HIVIからの末端反復配列(LTR)ならびにサイトメガロウイルス(CMV)の初期プロモーターで達成可能である。しかしながら細胞要素もまた使用されうる(例えばヒトアクチンプロモーター)。本発明の実施での使用に適する発現ベクターは例えばpIRES1neo、pRetro−Off、pRetro−On、PLXSNもしくはpLNCX(クロンテック ラブス(Clontech Labs)、カリフォルニア州パロアルト)、pcDNA3.1(+/−)、pcDNA/Zeo(+/−)もしくはpcDNA3.1/Hygro(+/−)(インヴィトロジェン(Invitrogen))、PSVLおよびPMSG(ファルマシア(Pharmacia)、スウェーデン・ウプサラ)、pRSVcat(ATCC 37152)、pSV2dhfr(ATCC 37146)ならびにpBC12MI(ATCC 67109)のようなベクターを包含する。使用し得る哺乳動物宿主細胞は、ヒトHela 293、H9およびJurkat細胞、マウスNIH3T3およびC127細胞、Cos 1、Cos7およびCV1、ウズラQC1−3細胞、マウスL細胞ならびにチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞を包含する。
あるいは、遺伝子は染色体中に組込まれた遺伝子を含有する安定細胞系中で発現させ得る。dhfr、gpt、ネオマイシンもしくはヒグロマイシンのような選択可能なマーカーとのコトランスフェクションがトランスフェクトされた細胞の同定および単離を可能にする。
トランスフェクトされた遺伝子はまた、大量の例えば配列番号1の少なくとも1つの所望の一部分のようなコードされるタンパク質もしくは抗体を発現させるために増幅もさせ得る。DHFR(ジヒドロ葉酸還元酵素)マーカーは数百もしくはなお数千コピーの目的の遺伝子を運搬する細胞系を開発するのに有用である。別の有用な選択マーカーは酵素グルタミン合成酵素(GS)(Murphyら、Biochem.J.227:277−279(1991);Bebbingtonら、Bio/Technology 10:169−175(1992))である。これらのマーカーを使用して、哺乳動物細胞を選択培地中で成長させかつ最高の耐性をもつ細胞を選択する。これらの細胞系は染色体中に組込まれた増幅された遺伝子(1種もしくは複数)を含有する。チャイニーズハムスター卵巣(CHO)およびNSO細胞を本発明の抗体もしくはタンパク質の生産に使用する。
発現ベクターpC1およびpC4はラウス肉腫ウイルスの強力なプロモーター(LTR)(Cullenら、Molec.Cell.Biol.5:438−447(1985))に加えてCMV−エンハンサーのフラグメント(Boshartら、Cell 41:521−530(1985))を含有する。例えば制限酵素切断部位BamHI、XbaIおよびAsp718を含むマルチクローニング部位が目的の遺伝子のクローニングを助長する。該ベクターは加えて、ラットプレプロインスリン遺伝子の3’イントロン、ポリアデニル化および終止シグナルを含有する。
CHO細胞中でのクローニングおよび発現
ベクターpC4を例えば配列番号1の少なくとも1つのコーディング配列を使用するMut−IL−13抗体もしくはタンパク質の発現に使用する。プラスミドpC4はプラスミドpSV2−dhfr(ATCC受託番号37146)の誘導体である。該プラスミドはSV40初期プロモーターの制御下にマウスDHFR遺伝子を含有する。これらのプラスミドでトランスフェクトされるジヒドロ葉酸活性を欠くチャイニーズハムスター卵巣もしくは他の細胞は、化学療法剤メトトレキセートで補充された選択培地(例えばαマイナスMEM、ライフ テクノロジーズ(Life Technologies)、メリーランド州ゲイタースバーグ)中で細胞を成長させることにより選択し得る。メトトレキセート(MTX)に耐性の細胞中でのDHFR遺伝子の増幅は十分に報告されている(例えばF.W.Altら、J.Biol.Chem.253:1357−1370(1978);J.L.HamlinとC.Ma、Biochem.et Biophys.Acta 1097:107−143(1990);およびM.J.PageとM.A.Sydenham、Biotechnology 9:64−68(1991)を参照されたい)。増大する濃度のMTX中で成長される細胞はDHFR遺伝子の増幅の結果として標的酵素DHFRを過剰生産することにより該薬物に対する耐性を発生する。第二の遺伝子がDHFR遺伝子に連結される場合、それは通常共増幅かつ過剰発現される。このアプローチを使用して1,000コピー以上の増幅された遺伝子(1種もしくは複数)を運搬する細胞系を発生させ得ることが当該技術分野で既知である。その後、メトトレキセートを取り除くと宿主細胞の1つもしくはそれ以上の染色体中に組込まれた増幅された遺伝子を含有する細胞系が得られる。
プラスミドpC4はラウス肉腫ウイルスの末端反復配列(LTR)の強力なプロモーター(Cullenら、Molec.Cell.Biol.5:438−447(1985))、加えてヒトサイトメガロウイルス(CMV)の前初期遺伝子のエンハンサーから単離されたフラグメント(Boshartら、Cell 41:521−530(1985))の制御下で目的の遺伝子(例えば配列番号1の少なくとも1つをコードする)を発現するためのコーディングDNAを含有する。プロモーターの下流は遺伝子の組込みを可能にするBamHI、XbaIおよびAsp718制限酵素切断部位である。これらのクローニング部位の後ろに該プラスミドはラットプレプロインスリン遺伝子の3’イントロンおよびポリアデニル化部位を含有する。他の高効率プロモーター、例えばヒトβ−アクチンプロモーター、SV40初期もしくは後期プロモーター、または他のレトロウイルス例えばHIVおよびHTLVIからの末端反復配列もまた発現に使用可能である。クロンテック(Clontech)のTet−OffおよびTet−On遺伝子発現系ならびに類似の系を使用してMut−IL−13を調節された方法で哺乳動物細胞中で発現し得る(M.GossenとH.Bujard、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:5547−5551(1992))。mRNAのポリアデニル化のために例えばヒト成長ホルモンもしくはグロビン遺伝子からの他のシグナルを同様に使用可能である。染色体中に組込まれた目的の遺伝子を運搬する安定細胞系はgpt、G418もしくはヒグロマイシンのような選択可能なマーカーでのコトランスフェクションに際してもまた選択し得る。始めに1つ以上の選択可能なマーカー例えばG418およびメトトレキセートを使用することが有利であり得る。
プラスミドpC4を制限酵素で切断しそしてその後当該技術分野で既知の手順により仔ウシ腸ホスファターゼを使用して脱リン酸化する。該ベクターをその後1%アガロースゲルから単離する。
所望のMut−IL−13抗体もしくはタンパク質をコードするDNA配列、例えば本発明の少なくとも1つのMut−IL−13抗体もしくはタンパク質の少なくとも1部分に対応する配列番号1の少なくとも1つをコードするDNAもしくはRNAを既知の方法の段階に従って使用する。
単離されたコードするDNAおよび脱リン酸化されたベクターをその後T4 DNAリガーゼで連結する。大腸菌(E.coli)HB 101もしくはXL−1 Blue細胞をその後形質転換し、そして例えば制限酵素分析を使用してプラスミドpC4中に挿入されたフラグメントを含有する細菌を同定する。
活性のDHFR遺伝子を欠くチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞をトランスフェクションに使用する。5μgの発現プラスミドpC4を、リポフェクションを使用して0.5μgのプラスミドpSV2−neoとコトランスフェクトする。プラスミドpSV2neoは優勢な選択可能なマーカー、すなわちG418を包含する一群の抗生物質に対する耐性を賦与する酵素をコードするTn5からのneo遺伝子を含有する。細胞を1μg/mlのG418で補充されたαマイナスMEMに接種する。2日後に細胞をトリプシン処理しそして10、25もしくは50ng/mlのメトトレキセートに加えて1μg/mlのG418で補充されたαマイナスMEM中でハイブリドーマクローニングプレート(グライナー(Greiner)、ドイツ)に接種する。約10〜14日後に単一クローンをトリプシン処理し、そしてその後異なる濃度をメトトレキセート(50nM、100nM、200nM、400nM、800nM)を使用して6ウェルペトリ皿もしくは10mlフラスコに接種する。最高濃度のメトトレキセートで成長するクローンをその後なおより高濃度のメトトレキセート(1mM、2mM、5mM、10mM、20mM)を含有する新たな6ウェルプレートに移す。同一の手順を100〜200mMの濃度で成長するクローンが得られるまで反復する。所望の遺伝子産物の発現を例えばSDS−PAGEおよびウェスタンブロットもしくは逆相HPLC分析により解析する。
トランスジェニックマウスを用いるヒトMut−IL−13と反応性の抗体の生成
要約
1種またはそれ以上のMut−IL−13媒介疾患の治療のためにMut−IL−13の作用を阻害するため治療的に使用できる高親和性、完全ヒト性のモノクローナル抗体を生成するためにヒト重鎖および軽鎖免疫グロブリン遺伝子を含むトランスジェニックマウスを使用した。重鎖および軽鎖の双方のためのヒト可変および定常領域抗体導入遺伝子を含む(CBA/JxC57/BL6/J)Fハイブリッドマウスをヒト組換えMut−IL−13を用いて免疫化した(テイラーら(Taylor et al., Intl.Immunol.6:579−591(1993))、ロンバーグら(Lonberg,et al.,Nature 368:856−859(1994))、ノイバーガー(Neuberger,M.,Nature Biotech.14:826(1996))、フィシュワイルドら(Fishwild et al.,Nature Biotechnology 14:845−851(1996)))。数回の融合で、完全ヒトMut−IL−13反応性IgGモノクローナル抗体の1種またはそれ以上のパネルを生成する。完全ヒトMut−IL−13抗体をさらに特性検討した。全てIgG1κである。このような抗体は、1x10〜9x1012の間のいずれかの親和定数を有することが認められる。それらの完全ヒトモノクローナル抗体の高い親和性は、それらをMut−IL−13関連疾患 病理または障害における治療適用のために適する候補とする。
略字
BSA−ウシ血清アルブミン
CO−二酸化炭素
DMSO−ジメチルスルホキシド
EIA−酵素免疫アッセイ
FBS−ウシ胎児血清
−過酸化水素
HRP−セイヨウワサビペルオキシダーゼ
ID−皮内
Ig−免疫グロブリン
Mut−IL−13−インターロイキン−13変異タンパク質
IP−腹腔内
IV−静脈内
Mab−モノクローナル抗体
OD−光学密度
OPD−o−フェニレンジアミン二塩酸
PEG−ポリエチレングリコール
PSA−ペニシリン、ストレプトマイシン、アンホテリシン
RT−室温
SQ−皮下
v/v−体積/体積
w/v−重量/体積
材料および方法
動物
ヒト抗体を発現できるトランスジェニックマウスは、当該分野では公知でありそして商業的に入手でき(例えばジェンファーム・インターナショナル(GenPharm International,San Jose,CA)、アブジェニックス(Abgenix,Freemont,CA)など)、これらはヒト免疫グロブリンを発現するがマウスIgMまたはIgκは発現しない。例えば、このようなトランスジェニックマウスは、V(D)J結合、重鎖クラス切り替え、および体細胞変異を受けるヒト配列導入遺伝子を含み、ヒト配列免疫グロブリンのレパートリーを生成する(ロンバーグら(Lonberg,et al.,Nature 368:856−859(1994)))。軽鎖導入遺伝子は、例えば、生殖細胞系ヒトVκ領域の半分近くを含む酵母人工染色体クローンより一部分を誘導できる。その上、重鎖導入遺伝子は、ヒトμおよびヒトγ1の双方(フィシュワイルドら(Fishwild et al.,Nature Biotechnology 14:845−851(1996)))および/またはγ3定常領域をコードできる。適当な遺伝子型系統より誘導されたマウスは、Mut−IL−13への完全ヒトモノクローナル抗体を生成するための免疫化および融合プロセスに使用できる。
免疫化
既知の方法(例えば実施例1に記載のもの)に従って生成された免疫原として少なくとも1個のMut−IL−13タンパク質を用いる1種またはそれ以上の免疫化スケジュールは、Mut−IL−13ヒトハイブリドーマを生成するために使用できる。最初の数回の融合は、以下に例示する免疫化プロトコールに従って実行できるが、他の類似した既知プロトコールも使用できる。数匹の14〜20週齢メスおよび/または外科的に去勢されたトランスジェニックマウスを、等体積のTITERMAXまたは完全フロイントアジュバントを用いて最終容積100〜400μl(例えば200)にエマルション化した組換えヒトMut−IL−13タンパク質1〜1000μgを用いてIPおよび/またはID免疫化した。それぞれのマウスは、場合により2箇所のSQ部位のそれぞれに100μL生理食塩水中の1〜10μgを受けることもできる。次いで、マウスは1−7、5−12、10−18、17−25および/または21−34日後に、等体積のTITERMAXまたは不完全フロイントアジュバントを用いてエマルション化したMut−IL−13を用いて、IP(1−400μg)およびSQ(1−400μgx2)で免疫化できる。マウスは12−25および25−40日後に凝固剤を用いないで眼後(retro−orbital)穿刺により放血できる。次いで血液を室温で1時間で凝固させそして血清を集めそして既知方法に従ってMut−IL−13 EIAアッセイを用いて力価検定する。反復注入が力価を増加させなくなった時点で融合を実行する。その際、100μL生理食塩水中で希釈した1−400μgのMut−IL−13の最終IVブースター注入をマウスに与えることができる。3日後に、頸部脱臼によりマウスを安楽死させそして脾臓を無菌状態で取り出しそして100U/mLペニシリン、100μg/mLストレプトマイシン、および0.25μg/mLアンホテリシンB(PSA)を含む冷リン酸緩衝食塩水(PBS)10mL中に浸漬する。PSA−PBSを用いて脾臓を滅菌灌流して脾細胞を採取する。細胞を冷PSA−PBS中で1回洗浄し、トリパンブルー染料排除を用いて計数しそして25mM Hepesを含むRPM1 1640培地中に再懸濁する。
細胞融合
融合は、既知の方法、例えば当該分野で公知の方法に従って、ネズミ骨髄腫細胞を生存可能な脾細胞に1:1〜1:10の割合で行うことができる。非限定の例として、脾細胞と骨髄腫細胞とを一緒にペレット化できる。次いでペレットを50%(w/v)PEG/PBS溶液(PEG分子量1,450、シグマ(Sigma))1mL中に37℃で30秒以上かけてゆっくりと再懸濁できる。次いで25mMのHepesを含むRPMI 1640培地10.5mLを37℃、1分間でゆっくりと加えて融合を停止できる。融合細胞を5分間、500−1500rpmで遠心分離する。次いで細胞をHAT培地(25mM Hepes、10%胎児クローンI血清(ハイクロン(Hyclone))、1mMピルビン酸ナトリウム、4mM L−グルタミン、10μg/mLゲンタマイシン、2.5%オリジェン(Origen)培養サプリメント(フィシャー(Fisher))、10%653−条件調整RPMI 1640/Hepes培地、50μM 2−メルカプトエタノール、100μMヒポキサンチン、0.4μMアミノプテリン、および16μMチミジンを含むRPMI 1640培地)中に再懸濁し、次いで15枚の96ウエル平底組織培養プレート中に200μL/ウエルでプレーティングする。次いで5%COおよび95%空気を含む湿潤化37℃インキュベーター中にプレートを7〜14日間配置する。
マウス血清中のヒトIgG Mut−IL−13抗体の検出
ヒトMut−IL−13タンパク質に特異性のヒトIgG抗体についてマウス血清をスクリーニングするために固相EIAが使用できる。要約すると、一晩、PBS中の2μg/mLのMut−IL−13タンパク質を用いてプレートをコーティングできる。0.02%(v/v)ツイーン(Tween)20を含む0.15M生理食塩水中で洗浄した後、PBS中の1%(w/v)BSAを200μL/ウエルで1時間、室温でウエルをブロックできる。プレートは直ちに使用するかまたは以後の使用のために−20℃で冷凍される。マウス血清希釈液を50μL/ウエルでMut−IL−13コーティングプレート上、室温で1時間インキュベーションする。プレートを洗浄し次いで1%BSA−PBS中で1/30,000希釈した50μL/ウエルのHRP標識ヤギヒトIgG(Fc特異的)で1時間、室温でプローブする。プレートを再度洗浄しそしてクエン酸−リン酸基質溶液(0.1Mクエン酸および0.2Mリン酸ナトリウム、0.01%Hおよび1mg/mL OPD)の100μL/ウエルを15分間、室温で加える。次いで停止溶液(4N硫酸)を25μL/ウエルで加えそしてODを490nmにおいて自動化プレート分光光度計で読み取る。
ハイブリドーマ上清中の完全ヒト免疫グロブリンの検出
完全ヒト免疫グロブリンを分泌する成長陽性ハイブリドーマは、適合するEIAを用いて検出できる。要約すると、96ウエルポップアウトプレート(VWR、610744)を炭酸ナトリウム緩衝液中のヤギヒトIgG Fc10μg/mLを用い一晩、4℃でコーティングできる。プレートを洗浄しそして1%BSA−PBSを用いて1時間、37℃でブロックしそして直ちに使用するかまたは−20℃に冷凍する。未希釈ハイブリドーマ上清をプレート上、1時間、37℃でインキュベーションする。プレートを洗浄しそして1%BSA−PBS中に1:10,000に希釈したHRP標識ヤギヒトカッパを用いて、1時間、37℃でプローブする。次いでプレートを上記のように基質溶液を用いてインキュベーションする。
完全ヒトMut−IL−13反応性の決定
ハイブリドーマは、上記のように適当なRIAアッセイまたは他のアッセイを用いてMut−IL−13に対する反応性を同時にアッセイできる。例えば、上清を上記のヤギヒトIgG Fcプレート上でインキュベーションし、洗浄し次いでウエルあたりに適当なカウントを有する放射能標識Mut−IL−13を1時間、室温でプローブする。ウエルを2回、PBSを用いて洗浄しそして結合している放射能標識Mut−IL−13を適当なカウンターを用いて定量する。
ヒトIgG1κMut−IL−13を分泌するハイブリドーマは、細胞カルチャー中で増大しそして限界希釈により順次サブクローンできる。得られたクローン集団を増大しそして冷凍培地(95%PBS、5%DMSO)中で冷凍保存しそして液体窒素中に貯蔵できる。
アイソタイプ決定
抗体のアイソタイプ決定は、特定の力価についてマウス免疫血清をスクリーニングするために使用されるものと同様のフォーマットでEIAを用いて達成できる。Mut−IL−13タンパク質は、上記のように96ウエルプレート上にコーティングできそして精製された2mg/mLの抗体を1時間、室温でプレート上でインキュベーションできる。プレートを洗浄しそして1%BSA−PBS中で1:4000に希釈したHRP標識ヤギヒトIgGまたはHRP標識ヤギヒトIgGを用いて1時間、室温でプローブする。プレートを再度洗浄しそして上記のようにして基質溶液と一緒にインキュベーションする。
ヒトヒトMut−IL−13抗体とヒトMut−IL−13との結合キネティクス
抗体への結合特性は、例えばMut−IL−13捕そくEIAおよびBIAcore技術を用いて適当に評価できる。精製したヒトMut−IL−13抗体の段階濃度は、上記のようなアッセイにおいてMut−IL−13の2μg/mLをコーティングしたEIAプレートへの結合で評価できる。次いでODは、相対結合効率を示す片対数グラフとして表せる。
定量的結合定数は、例えば下記のようにして、またはあらゆるその他の適合する方法により得ることができる。BIAcoreCM−5(カルボキシメチル)チップをBIAcore2000単位内に配置する。HBS緩衝液(0.01M HEPES、0.15M NaCl、3mM EDTA、0.005%v/vP20界面活性剤、pH7.4)を適当な基線が得られるまで5μL/分でチップの流通セル上を流す。水200μL中のEDC(N−メチル−N’−(3−ジメチル−アミノプロピル)−カルボジイミド塩酸)15mgの溶液(100μL)を水200μL中のNHS(N−ヒドロキシスクシンイミド)2.3mgの溶液100μLに加える。得られた溶液40μLをチップ上に注入する。ヒトMut−IL−13の溶液(10mM酢酸ナトリウム中15μg/mL、pH4.8)6μLをチップ上に注入すると約500RUの増加がもたらされる。緩衝液をTBS/Ca/Mg/BSAランニングバッファー(20mMトリス、0.15M塩化ナトリウム、2mM塩化カルシウム、2mM酢酸マグネシウム、0.5%トライトンX−100、25μg/mL BSA、pH7.4)に加えそしてそれを平衡化しそしてすべての未反応スクシンイミドエステルを加水分解またはキャップするために一晩チップ上に流す。
抗体をランニングバッファー中に33.33、16.67、8.33および4.17nMで溶解させる。流速は30μL/分そして装置温度は25℃に調節する。2個の流通セルをキネティック試験のために使用し、1個ではMut−IL−13タンパク質を不動体化し(試料)そして第二のものは非誘導体化流通セルである(ブランク)。それぞれの抗体濃度の120μLを30μL/分で流通セル上に注入し(会合相)次いでバッファー流を中断しないで360秒間注入する(解離相)。2Mチオシアン酸グアニジンそれぞれ30μLの2回の連続注入によりチップの表面が再生される(インターロイキン−13変異タンパク質/解離した抗体複合物)。
当該分野では既知のようにBIA評価3.0またはCLAMP2.0を用いてデータの解析を行う。それぞれの抗体濃度に対して、試料センソグラム(sensogram)からブランクセンソグラムを差し引く。解離(k、秒−1)および会合(k、モル−1−1)の両者について全体的な適合を行いそして解離定数(K、モル)を算出する(k/k)。捕そくされた抗体のRUが100を越えるほど抗体親和性が十分に高い場合には、抗体を追加的に希釈する。
結果および考察
ヒトMut−IL−13モノクローナル抗体の生成
数回の融合を行いそしてそれぞれの融合物を15プレート中に接種し(1440ウエル/融合)これはヒトMut−IL−13タンパク質に特異性の数ダースの抗体を生成する。これらの中から、一部はヒトおよびマウスIg鎖の組み合わせより成ることが見いだされる。残りのハイブリドーマはヒト重鎖および軽鎖のみから成るMut−IL−13抗体を分泌する。ヒトハイブリドーマではすべてがIgG1κであると期待される。
ヒトヒトMut−IL−13抗体の結合キネティクス
ELISA分析は、これらのハイブリドーマの大部分またはすべてよりの精製抗体が濃度依存性の様式でMut−IL−13タンパク質を結合することを確認する。図1〜2は、それらの抗体の相対結合効率の結果を示す。この場合に、その同族体抗原(エピトープ)に対する抗体の結合活性を測定する。EIAプレートへ直接の結合Mut−IL−13はタンパク質の変性を起こすことができそして見かけの結合親和性は変性タンパク質への結合を反映できないことが認められるであろう。ある濃度範囲で50%結合が見いだされる。
定量結合定数は、ヒト抗体のBIAcore分析を用いて得られそして数種のヒトモノクローナル抗体が1x10−8〜7x10−12 の範囲内のKを有して非常に高い親和性であることを明らかにする。
結論
ヒトMut−IL−13を用いて免疫化されたヒト可変および定常領域抗体導入遺伝子を含むハイブリッドマウスよりの脾細胞を用いて数回の融合を実行した。IgG1κアイソタイプの数種の完全ヒトMut−IL−13反応性IgGモノクローナル抗体の一組が生成される。完全ヒトMut−IL−13抗体をさらに特性検討する。生成した抗体の数種は1x10と9x1012との間の内の親和定数を有する。それらの完全ヒトモノクローナル抗体の予想外に高い親和性は、Mut−IL−13依存性疾患、病理または関連病状への治療適用に適合させる。
分子モデル、すなわちブルックヘヴン結晶データベース(Brookhaven Crystallographic Database)よりのIL−13の理論モデルを利用して、IL−13の構造を検討した。構造の内部の数個のアミノ酸は、それらへの置換が構造に不利に影響するとは予想されない置換であろうと同定された。実際に、エネルギー計算は、それらの構造が本来の配列よりもさらに実際に安定であることを示唆する。置換はIL−13に対してIle48?Val48、Gln90?Glu90、Leu95?Ile95、Leu96?Ile96、Leu99?Ile99、Phe103?Tyr103が行われる。
完全な配列は下記である。
IL−13
PPSTALRELI EELVNITQNQ KAPLCNGSMV WSINLTAGMY CAALESLVNV SGCSAIEKTQ RMLSGFCPHK VSAGQFSSLH VRDTKIEVAE FVKDIILHIK KLYREGRFN
ここで下線をつけたアミノ酸は置換を示す。
目的:治療、IL−13結合タンパク質の単離および精製のためのアフィニティーカラムの調製および抗体の調製およびスクリーニングのための免疫原としての使用を含みこれらに限定はされない用途を有するIL−13の新規アゴニスト変異体を設計するため。
手順:露出されたアミノ酸の計算を含むIL−13のためのデータベースが創成された。第一列は、側鎖のみに対するデータを含みそして第二列は側鎖および骨格の両者に対するデータを含む。露出表面積が小さいかまたはないアミノ酸は、太字/青色で示す。
FR_SIDE FR_AREA
−−−−−−−
1PRO1 0.51 0.69
2PRO2 0.12 0.45
3SER3 0.73 0.50
4THR4 1.11 0.93
5ALA5 0.39 0.30
6LEU6 0.06 0.07
7ARG7 0.79 0.66
8GLU8 0.76 0.54
9LEU9 0.03 0.02
10ILE10 0.20 0.15
11GLU11 0.84 0.72
12GLU12 0.33 0.32
13LEU13 0.00 0.03
14VAL14 0.28 0.19
15ASN15 0.73 0.53
16ILE16 0.16.0.14
17THR17 0.00 0.03
18GLN18 0.64 0.60
19ASN19 0.88 0.73
20GLN20 0.60 0.60
21LYS21 0.75 0.60
22ALA22 0.98 0.75
23PRO23 0.21 0.17
24LEU24 0.32 0.23
25CYS25 0.70 0.49
26ASN26 0.69 0.50
27GLY27 − 0.27
28SER28 0.12 0.12
29MET29 0.31 0.24
FR_SIDE FR_AREA
−−−−−−−
30VAL30 0.21 0.14
31TRP31 0.21 0.17
32SER32 0.53 0.44
33ILE33 0.44 0.47
34ASN24 0.30 0.36
35LEU35 0.23 0.21
36THR36 0.72 0.78
37ALA37 1.07 0.91
38GLY38 − 0.32
39MET39 0.71 0.57
40TYR40 0.40 0.38
41CYS41 0.54 0.41
42ALA42 0.41 0.22
43ALA43 0.23 0.14
44LEU44 0.07 0.05
45GLU45 0.14 0.10
46SER46 0.15 0.09
47LEU47 0.03 0.02
48ILE48 0.08 0.06
49ASN49 0.34 0.24
50VAL50 0.06 0.05
51SER51 0.00 0.00
52GLY52 − 0.00
53CYS53 0.34 0.33
54SER54 0.24 0.54
55ALA55 0.51 0.50
56ILE56 0.03 0.12
57GLU57 1.29 1.10
58LYS58 0.62 0.47
FR_SIDE FR_AREA
−−−−−−−
59THR59 0.41 0.41
60GLN60 0.91 0.77
61ARG61 0.61 0.50
62MET62 0.08 0.13
63LEU63 0.00 0.00
64SER64 0.13 0.16
65GLY65 − 0.53
66PHE66 0.04 0.04
67CYS67 0.16 0.17
68PRO68 0.76 0.66
69HIS69 0.01 0.01
70LYS70 0.25 0.25
71VAL71 0.82 0.72
72SER72 0.04 0.03
73ALA73 0.02 0.01
74GLY74 − 0.40
75GLN75 0.67 0.75
76PHE76 0.34 0.35
77SER77 0.00 0.01
78SER78 0.73 0.74
79LEU79 0.82 0.78
80HIS80 0.85 0.65
81VAL81 0.46 0.43
82ARG82 0.39 0.33
83ASP83 0.95 0.69
84THR84 0.29 0.36
FR_SIDE FR_AREA
−−−−−−−−−
85LYS85 0.71 0.57
86ILE86 0.94 0.89
87GLU87 0.09 0.12
88VAL88 0.69 0.50
89ALA89 0.91 0.58
90GLN90 0.02 0.04
91PHE91 0.79 0.61
92VAL92 0.01 0.01
93LYS93 0.35 0.28
94ASP94 0.91 0.62
95LEU95 0.00 0.01
96LEU96 0.00 0.00
97LEU97 0.42 0.31
98HIS98 0.44 0.32
99LEU99 0.03 0.03
100LYS100 0.34 0.27
101LYS101 0.65 0.51
102LEU102 0.51 0.38
103PHE103 0.01 0.01
104ARG104 0.63 0.52
105GLU105 0.93 0.69
106GLY106 − 0.28
107ARG107 0.37 0.35
108PHE108 0.67 0.71
109ASN109 0.77 1.06
変更できた内部残基
FR_SIDE FR_TOTAL 可能な エネルギー
−−−−− 置換 増加
(ベースは1725.421
kcal/mol)
6LEU6 0.06 0.07
9LEU9 0.03 0.02
13LEU13 0.00 0.03
17THR17 0.00 0.03 Ser 1987.449
44LEU44 0.07 0.05
47LRU47 0.03 0.02
48ILE48 0.08 0.06 Val 1722.283
50VAL50 0.06 0.05 Ile 1841.982
51SER51 0.00 0.00 Thr 2080.486
52GLY52 − 0.00
63LEU63 0.00 0.00
66PHE66 0.04 0.04 Tyr/His 1995.898/
1766.541
69HIS69 0.01 0.01
72SER72 0.04 0.03
73ALA73 0.02 0.01
77SER77 0.00 0.01
90GLN90 0.02 0.04 Glu 1730.812
92VAL92 0.01 0.01 Ile 9159.549
95LEU95 0.00 0.01 Ile 1631.393
96LEU96 0.00 0.00 Ile 1619.286
99LEU99 0.03 0.03 Ile 1628.907
103PHE103 0.01 0.01 Tyr 1624.121
Phe66に対してTyrは高いエネルギーを有するが、良好な置換であるように考えられる。より高いエネルギーは、より高いヒドロキシルのファンデルワールス相互作用による。
Phe66とHis69とは相互作用する(?−?)。両者は芳香族のままでなければならない。
Val92に対するIle置換は高エネルギーを与えるがしかし少量の最小化が大幅にそれを低下する。これは受容できる置換である。
Phe103に対するTyrは、His69と一緒に追加の水素結合を加えそして良い置換であろう。
IL−13の構造を想起し、エネルギーを算出し、置換を行いそしてエネルギーを再計算すると下記の結果を与える。
初期モデル構造
結合伸縮エネルギー:290.164
変角エネルギー:390.042
ねじれエネルギー:388.721
面外変角エネルギー:30.217
1−4ファンデルワールスエネルギー:286.329
ファンデルワールスエネルギー:210.384
1−4静電エネルギー:27.906
静電エネルギー:−1.547
全エネルギー:1622.216kcal/mol

Val48、Glu90、Ile95、Ile96、Ile99、Tyr103
結合伸縮エネルギー:288.604
変角エネルギー:383.273
ねじれエネルギー:384.452
面外変角エネルギー:29.889
1−4ファンデルワールスエネルギー:284.920
ファンデルワールスエネルギー:228.808
1−4静電エネルギー:27.989
静電エネルギー:−1.594
全エネルギー:1626.342kcal/mol

結合伸縮エネルギー、変角エネルギー、1−4ファンデルワールスおよびファンデルワールスエネルギーに低下があり、一方ねじれエネルギーおよび結合伸縮エネルギーに増加がある。これらの後者の増加は、新規に配置されたIle側鎖の再配置により低下できた。
最小化の10サイクルを初期構造および変更構造の双方について行った。
変更構造
Figure 2005512522
警告:繰返の最高数(10)に到達した。

分子のエネルギー:インターロイキン−13モデル1(理論モデル)
結合伸縮エネルギー:49.661
変角エネルギー:297.149
ねじれエネルギー:328.222
面外変角エネルギー:8.774
1−4ファンデルワールスエネルギー:189.249
ファンデルワールスエネルギー:8.139
1−4静電エネルギー:28.271
静電エネルギー:−1.556
全エネルギー:907.908kcal/mol

ファンデルワールスの平均数+静電気対=5677
1−4ファンデルワールスの平均数+静電気対=3415
スケールした(scaled)ファンデルワールスの平均数+静電気対=248
数 CPU時間(秒) 全体に対する%
非結合再構築 2 0.08 1.08
エネルギー評価 64 7.33 98.92

初期構造
分子のエネルギー:インターロイキン−13モデル1(理論モデル)
Figure 2005512522
警告:繰返の最高数(10)に到達した。

分子のエネルギー:インターロイキン−13モデル1(理論モデル)
結合伸縮エネルギー:48.807
変角エネルギー:300.150
ねじれエネルギー:331.002
面外変角エネルギー:8.945
1−4ファンデルワールスエネルギー:192.067
ファンデルワールスエネルギー:8.307
1−4静電エネルギー:28.178
静電エネルギー:−1.503
全エネルギー:915.954kcal/mol

ファンデルワールスの平均数+静電気対=5715
1−4ファンデルワールスの平均数+静電気対=3426
スケールしたファンデルワールスの平均数+静電気対=247

数 CPU時間(秒) 全体に対する%
非結合再構築 2 0.08 1.07
エネルギー評価 64 7.41 98.93

わずかな最小化の後の変更構造のより低いエネルギーは、この構造が親配列よりもさらに安定であることを示唆する。
これらの変異タンパク質は、生来の構造と同等または優れた安定性を有しそしてIL−4またはIL−13の欠失が存在する場合の処理条件において、診断アッセイにおいて、受容体、抗体またはIL−4およびIL−13に結合するその他の化合物の精製のためのアフィニティーカラムの調製においておよびIL−4およびIL−13への抗体を生成する免疫原として有用であろう。
本発明は、上記の記載および実施例中に特定して記載されたものとは異なる方法で実施できることは明らかである。
本発明の多数の修正および変更が上記の教示を利用して可能であり、従って添付の請求の範囲内にある。
図1は置換を含むIL−13のアミノ酸配列である。

Claims (29)

  1. 配列番号1のアミノ酸配列をコードする少なくとも1つのポリヌクレオチドを含んでなるか、またはそれに相補的な少なくとも1つのMUT−IL−13核酸。
  2. 配列番号1の少なくとも15個の連続するアミノ酸を含んでなる、少なくとも1つのMUT−IL−13ポリペプチドをコードする少なくとも1つのポリヌクレオチドを含んでなる少なくとも1つのMUT−IL−13核酸。
  3. 配列番号1の少なくとも1つの細胞外、膜貫通または細胞質ドメインを含んでなる、少なくとも1つのMUT−IL−13ポリペプチドをコードする少なくとも1つのポリヌクレオチドを含んでなる少なくとも1つのMUT−IL−13核酸。
  4. 配列番号1のすべての連続するアミノ酸を含んでなるアミノ酸配列に、少なくとも90〜99%の同一性を有する少なくとも1つのポリペプチドを含んでなる、少なくとも1つのMUT−IL−13ポリペプチドをコードする少なくとも1つのポリヌクレオチドを含んでなる少なくとも1つのMUT−IL−13核酸。
  5. 配列番号1のすべての連続するアミノ酸を含んでなる少なくとも1つのMUT−IL−13ポリペプチド。
  6. 配列番号1の少なくとも15個の連続するアミノ酸を含んでなる少なくとも1つのMUT−IL−13ポリペプチド。
  7. 配列番号1の少なくとも1つの細胞外、膜貫通または細胞質ドメインを含んでなる、少なくとも1つのMUT−IL−13ポリペプチド。
  8. 配列番号1のすべての連続するアミノ酸を含んでなるアミノ酸配列に、少なくとも90〜99%の同一性を有する少なくとも1つのポリペプチドを含んでなる少なくとも1つのMUT−IL−13ポリペプチド。
  9. 上記ポリペプチドが少なくとも1つのMUT−IL−13ポリペプチドの少なくとも1つの活性を有する、請求項1ないし8のいずれかに記載のMUT−IL−13核酸またはMUT−IL−13ポリペプチド。
  10. 請求項1ないし8のいずれかに記載の少なくとも1つのMUT−IL−13ポリペプチドに特異的に結合するモノクローナルもしくはポリクローナル抗体、融合タンパク質またはそれらのフラグメントを含んでなるMUT−IL−13抗体。
  11. 請求項1ないし10のいずれかに記載の少なくとも1つのMUT−IL−13ポリペプチドまたはMUT−IL−13抗体をコードするMUT−IL−13核酸。
  12. 請求項1ないし4のいずれかに記載の少なくとも1つの単離された核酸、または請求項4ないし8のいずれかに記載のMUT−IL−13をコードするか、もしくはそれをコードするそのような核酸に対して相補的な少なくとも1つの単離された核酸を含んでなるMUT−IL−13ベクター。
  13. 請求項12に記載の単離された核酸を含んでなるMUT−IL−13宿主細胞。
  14. 上記宿主細胞が、COS−1、COS−7、HEK293、BHK21、CHO、BSC−1、Hep G2、653、SP2/0、293、NSO、DG44CHO、CHO K1、HeLa、骨髄腫もしくはリンパ腫細胞、またはそれらの任意の誘導体、不死化もしくは形質転換した細胞から選択される少なくとも1つである、請求項13に記載のMUT−IL−13宿主細胞。
  15. MUT−IL−13ポリペプチドが検出可能または回収可能な量で発現されるように、請求項11に記載の核酸をin vitro、in vivoまたはin situの条件下で翻訳することを含んで成る、少なくとも1つのMUT−IL−13ポリペプチドまたはMUT−IL−13抗体の生産方法。
  16. 請求項1ないし10のいずれかに記載の少なくとも1つのMUT−IL−13核酸、MUT−IL−13ポリペプチドまたはMUT−IL−13抗体を含んでなる組成物。
  17. 上記組成物がさらに少なくとも1つの製薬学的に許容され得る担体または希釈剤を含んでなる、請求項16に記載の組成物。
  18. 少なくとも1つの検出可能な標識もしくはレポーター、TNFアンタゴニスト、抗感染薬、心血管(CV)系薬、中枢神経系(CNS)薬、自律神経系(ANS)薬、気道薬、胃腸(GI)管薬、ホルモン薬、流体もしくは電解質バランスに関する薬剤、血液剤、抗腫瘍薬、免疫抑制剤、眼、耳もしくは鼻の薬剤、局所薬、栄養剤、サイトカインまたはサイトカインアンタゴニストから選択される少なくとも1つの化合物、組成物またはポリペプチドの治療に有効な量を含んで成る少なくとも1つの組成物をさらに含んで成る、請求項16に記載の組成物。
  19. 液体、ガスまたは乾燥、溶液、混合物、懸濁液、乳液またはコロイド、凍結乾燥調製物、粉末から選択される少なくとも1つの形態である、請求項16に記載の組成物。
  20. 細胞、組織、器官または動物のMUT−IL−13関連状態を診断または処置する方法であって
    (a)請求項1ないし10のいずれかに記載の少なくとも1つのMUT−IL−13核酸、ポリペプチドまたは抗体の有効量を含んで成る組成物を、該細胞、組織、器官または動物に接触または投与することを含んで成る上記方法。
  21. 上記の有効量が、該細胞、組織、器官または動物1キログラムあたり、0.001〜50mgのMUT−IL−13抗体;0.000001〜500mgの該MUT−IL−13;または0.0001〜100μgの該MUT−IL−13核酸である、請求項20に記載の方法。
  22. 上記の接触または上記の投与が、非経口、皮下、筋肉内、静脈内、関節内、気管支内、腹内、嚢内、軟骨内、窩内、腔体内、小脳内、脳室内、結腸内、頸内、胃内、肝臓内、心筋内、骨内、骨盤内、心膜内、腹腔内、胸膜腔内、前立腺内、肺内、直腸内、腎臓内、網膜内、脊椎内、滑液包内、胸内、子宮内、膀胱内、損傷内、ボーラス、膣、直腸、頬、舌下、鼻内または経皮から選択される少なくとも1つの様式による、請求項20に記載の方法。
  23. さらに上記(a)の接触または投与の前、同時または後に、少なくとも1つの検出可能な標識もしくはレポーター、TNFアンタゴニスト、抗感染薬、心血管(CV)系薬、中枢神経系(CNS)薬、自律神経系(ANS)薬、気道薬、胃腸(GI)管薬、ホルモン薬、流体もしくは電解質バランスに関する薬剤、血液剤、抗腫瘍剤、免疫抑制薬、眼、耳もしくは鼻の薬剤、局所薬、栄養剤、サイトカインまたはサイトカインアンタゴニストから選択される少なくとも1つの化合物またはポリペプチドの有効量を含んで成る少なくとも1つの組成物を投与することを含んで成る、請求項20に記載の方法。
  24. 請求項1ないし10のいずれかに記載の少なくとも1つの単離されたMUT−IL−13ポリペプチド、抗体または核酸を含んで成るデバイスであって、非経口、皮下、筋肉内、静脈内、関節内、気管支内、腹内、嚢内、軟骨内、窩内、腔体内、小脳内、脳室内、結腸内、頸内、胃内、肝臓内、心筋内、骨内、骨盤内、心膜内、腹腔内、胸膜腔内、前立腺内、肺内、直腸内、腎臓内、網膜内、脊椎内、滑液包内、胸内、子宮内、膀胱内、損傷内、ボーラス、膣、直腸、頬、舌下、鼻内または経皮から選択される少なくとも1つの様式により、上記の少なくとも1つの該MUT−IL−13ポリペプチド、抗体または核酸を接触または投与するのに適した、上記デバイス。
  25. 包装材料および請求項1ないし10のいずれかに記載の少なくとも1つの単離されたMUT−IL−13ポリペプチド、抗体または核酸を含んでなる容器を含んでなる、製薬学的または診断的にヒトに使用するための製品。
  26. 請求項25の製品であって、上記容器が非経口、皮下、筋肉内、静脈内、関節内、気管支内、腹内、嚢内、軟骨内、窩内、腔体内、小脳内、脳室内、結腸内、頸内、胃内、肝臓内、心筋内、骨内、骨盤内、心膜内、腹腔内、胸膜腔内、前立腺内、肺内、直腸内、腎臓内、網膜内、脊椎内、滑液包内、胸内、子宮内、膀胱内、損傷内、ボーラス、膣、直腸、頬、舌下、鼻内もしくは経皮送達デバイスまたはシステムの構成要素である請求項25に記載の製品。
  27. 請求項1ないし10のいずれかに記載の少なくとも1つの単離されたMUT−IL−13ポリペプチド、抗体または核酸の生産方法であって、検出可能もしくは回収可能な量で該ポリペプチド、抗体または核酸を発現することができる少なくとも1つの宿主細胞、トランスジェニック動物、トランスジェニック植物、植物細胞を提供することを含んで成る上記方法。
  28. 請求項27に記載された方法により生産された少なくとも1つのMUT−IL−13ポリペプチド、抗体または核酸。
  29. 本明細書に記載の発明。
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