JP2007515802A - プログラム可能なエレクトロウェッティングマスクを用いた電子リソグラフィシステム - Google Patents

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Abstract

プログラム可能なマスクを有し、同一のマスクを使用したいくつかのリソグラフィステップの実行を可能にする、マスクレスリソグラフィシステムが説明される。リソグラフィステップごとに、デジタルパターンを、プログラム可能なマスクに供給することにより、対応するパターンが得られる。プログラム可能なマスクは、エレクトロウェッティング原理に基づく画素のアレイを含む。この原理によると、全ての画素は、第1の無極性、透明でない流体と、第2の有極性、透明の流体とを含む透明のリザーバを有し、これらの流体は不混和性である。リザーバに界を印加することで、流体を互いに置換させることが可能である。これは、画素を、透明または透明でない状態のいずれかにすることを可能にする。このリソグラフィプログラム可能なマスクは、高い解像度ならびに迅速な設定およびリフレッシングを可能にする。マスクレス光学リソグラフィを行なうための、対応する方法も、説明される。

Description

本発明は、光学リソグラフィを行なうための方法、材料、装置およびシステムに関する。特に、本発明は、プログラム可能なマスクを用いた基板のリソグラフィパターンについて高いスループットを可能とする光学リソグラフィ方法およびシステムに関する。
リソグラフィは、今日の集積回路(IC)の製造における重要な技術の1つである。従来のリソグラフィシステムは、1つまたは複数のリソグラフィマスクを用いて、今日の電子装置に用いられるICの製造中のパターニングを可能にする。ICの製造中に欠陥が入り込むことを避けるために、これらのマスクは、高品質である必要がある。従って、典型的には10〜20のマスクから成るリソグラフィマスクのセットの製造は、多大な製造努力および製造時間を伴う。これは、マスクの製造コストが、ICの製造コストの大部分を占めること、およびICの製造速度が減少されること、の両方をもたらす。計画された再設計の数が満たされた場合にのみ予想されたマスクコストが満たされるため、今日では困難である、特にプロトタイピングおよび少量生産において、またどのようなビジネス開発においても、マスクコストおよびマスクサイクルタイムを減少させることが有利であろう。
最初のマスクセットが、90nmの節目で100万米ドルおよび65nmの節目で300万米ドルを超え、マスク価格が技術の節目ごとに2倍または3倍であった産業においては、製品の、設計/プロトタイプ段階における初期コスト管理と、ライフサイクルでのコスト管理、すなわち再設計およびロムコード(romcode)、の両方を持つことが、さらに不可欠である。従って、従来のリソグラフィマスクの使用を回避できれば、有利であろう。後者の原理は、“マスクレス”リソグラフィと呼ばれる。
マスクレスリソグラフィの原理は、新しいものではない。最初の例は、電子ビーム(e-beam)リソグラフィである。この技術では、電子ビームを用いて、‘マスク’データベースから得られたパターンを、電子ビームレジスト上に直接書く。このレジストが、次いで現像される。この技術は、研究開発産業において広く普及しているが、2つの主な制限が、産業環境における使用を妨げている。
a)スループットが非常に低く、すなわち最大でも一日にわずか数ウェハであり、
b)さらに、設備、すなわちリソグラフィ処理のための工作機械およびフォトレジストの化学の両方が、従来のリソグラフィの設備と適合しない。相対的低いスループットは、根本的に、電子−電子相互作用によって制限されている。さらに、対応する技術も、真空を必要とすることから、光学技術よりも信頼性が低く、基板の帯電および高電圧効果による被害を受ける。青色または紫外線レーザーによるラスタースキャニングなどの、他の収束ビームでの直接書き込みシステムは、同様の主要な問題の害を受け、すなわち、パターニング処理がビット単位(bit-by-bit)の直列モードにおいて生じるため、システムが非常に遅くなる。
マスクレスリソグラフィの他の例は、光学マスクレスリソグラフィである。これは、光子に基づくリソグラフィ技術を指し、これにより、従来の、すなわち固定のレティクルが、パターンビットマップを作成するいわゆるパターンラスタライザ(pattern rasterizer)によって置き換えられる。この技術は、直接書き込みシステムと対照的に、工作機械、工作機械プラットフォーム、化学に関して、既存の設備の使用を許す。
光学マスクレスリソグラフィの例は、空間光変調器(SLM:spatial light modulator)を、従来のレティクルの代わりにパターンラスタライザとして使用することである。米国特許第6,312,134号(Anvik社)は、デジタルミラーデバイス(DMD:digital mirror device)とも呼ばれる可変マイクロミラーデバイスを、プログラム可能なマスクにおいて、反射型リソグラフィ(reflection lithography)の目的で使用することを述べている。さらに、代替案として、液晶光バルブ(LCLV:liquid crystal light valve)を、透過型リソグラフィ(transmission lithography)の目的で、プログラム可能なマスクに使用することが述べられている。DMDおよびLCLVの使用は、例えば電子ビームリソグラフィと比べて、比較的高速の光学マスクレスリソグラフィを可能にする。
しかしながら、DMD技術は、プログラム可能なマスクに、比較的大きな画素を必要とし、すなわち、ミラーの大きさが比較的大きく(〜10μm)、十分な解像度が得られるべき場合に、大きな減少、すなわち例えば200〜400倍の大きな減少を必要とさせる。他の欠点は、画素の数が、実用的な理由から、例えば10に限定されることである。さらなる欠点は、画素の間にある“デッド(dead)”スペースの大きさであり、これは、リソグラフィプロセスの質を低下させる。さらに、DMDベースのプログラム可能なマスクは、限定されたリフレッシュレートしか持たず、すなわち、マスクを変更できる速度が、DMDの機械的特性により限定される。追加的な欠点は、DMDベースのプログラム可能なマスクを用いたプログラミングおよび処理の間に必要とされる、膨大なデータレートである。1回の照明の後に、DMDおよびSLMデバイス内に自由電子が生成され、これらはそれぞれの1度の照明の後に、光学マスクのミラーを不規則に配向させるので、データレートは、1秒当たり100Gビットの範囲となる。LCLV技術は、深紫外線(DUV:deep ultra violet)または真空紫外線には適切でないこと、基板上で得られる輝度を減少させる偏光子を使用すること、およびLCLVデバイス向けのリフレッシュレートが低いこと、などの欠点を有する。
本発明の目的は、高スループットのリソグラフィ処理を可能にするマスクレス光学リソグラフィのための方法、材料、装置およびシステムを提供することである。
本発明の目的は、また、リソグラフィ処理を用いた基板または複数のICを、ユニークに識別するための方法および装置を提供することである。
上述の目的は、本発明に係る方法およびシステムによって達成される。
一態様において、本発明は、リソグラフィ照明源を用いた光学リソグラフィ装置で使用するための、プログラム可能なリソグラフィマスクに関する。プログラム可能なマスクは、複数の画素を備える。各画素は、リソグラフィ照明源に対して透明でない、すなわちリソグラフィ照明源の照明ビームが強く吸収される、第1の無極性流体と、リソグラフィ照明源に対して透明の、すなわちリソグラフィ照明源の照明ビームが弱くしか吸収されない、第2の有極性流体とを備える。流体は、不混和性である。プログラム可能なリソグラフィマスクは、画素を個別またグループで駆動して第1および第2の流体を互いに置換するための手段も備える。好ましくは、駆動は、少なくともマスクの一部分においては、画素単位(pixel-by-pixel)ベースである。プログラム可能なリソグラフィマスクは、リソグラフィ照明源からの照射に対して透明の壁を有し、第1の無極性流体および第2の有極性流体を含むリザーバをさらに備えてもよい。壁のうちの1つは、第2の有極性流体をはじく疎液性の壁であってもよい。プログラム可能なリソグラフィマスクの画素は、電極といくつかまたは全ての画素に共通であってもよい液体カウンタ電極との間に、電圧を印加することによって、流体に電界を印加するための電極を備えてもよい。プログラム可能なマスクは、エレクトロウェッティング原理に従って動作する画素に基づいているため、エレクトロウェッティングマスクとも呼ばれる。電極は、リソグラフィ照明源からの照射に対して透明であってもよい。プログラム可能なリソグラフィマスクは、反射被膜をさらに備えてもよく、すなわち電極は、反射性であってもよく、あるいは、追加的な反射被膜が設けられてもよい。
全ての画素または画素群を駆動するための手段は、アクティブマトリックス駆動するための手段またはパッシブマトリックス駆動するための手段であってもよい。プログラム可能なリソグラフィマスクにおいて、第1の無極性の流体は、油であっても良く、第2の有極性の流体は、水溶液であってもよく、または水であってもよい。さらに、プログラム可能なリソグラフィマスクの複数の領域において、固定の、プログラム可能でないパターンを提供するための手段を設けてもよい。これらの手段は、従来のリソグラフィマスクまたは位相シフトマスクあるいは減衰された位相シフトマスクであってもよい。
本発明は、また、マスクレス光学リソグラフィのためのシステムに関し、システムは、 照明源と、例えば上述したような、プログラム可能なエレクトロウェッティングマスクと、プログラム可能なエレクトロウェッティングマスクをリソグラフィパターンに従って設定し、かつ、エレクトロウェッティングマスクの画素を、パターンに従って駆動するための、制御および駆動手段と、を備える。システムは、照明源の照明ビームを収束するための第1の光学手段をさらに備えてもよい。この収束は、ケーラー(Kohler)の原理に基づいて行なってもよく、照明ビームは、第1の光学手段に位置する平面に収束される。システムは、プログラム可能なエレクトロウェッティングマスクのリソグラフィパターンに従って変調された照明ビームをガイドおよび収束するための、第2の光学手段をさらに備えてもよい。さらに、基板をプログラム可能なリソグラフィマスクに対して位置合わせするための手段を設けてもよい。プログラム可能なマスクを位置合わせする間および設定する間に、照明ビームを遮断するための遮断手段を設けてもよい。システムの照明源は、また、パルス照明源であってもよく、位置合わせおよび設定は、照明パルスの間に行なわれてもよい。第1および/または第2の光学手段は、ミラー、ビームスプリッタおよび/またはレンズに基づいてもよい。システムのエレクトロウェッティングマスクの画素は、第1および/または第2の流体を通過した照明ビームを反射するための手段を備えてもよい。
本発明は、さらに、基板に光学リソグラフィステップを行なうための方法に関する。方法は、エレクトロウェッティングマスクの制御および駆動手段にデジタルパターンを供給するステップと、デジタルパターンを用いて、エレクトロウェッティングマスクによって光パターンを変調するステップと、エレクトロウェッティングマスクを通して基板を照射するステップと、を備える。方法は、基板を基板ステージに置き、基板をエレクトロウェッティングマスクに対して位置合わせするステップをさらに備えてもよい。方法は、基板を照射する前に、基板を感光性材料で被覆するステップをさらに備えてもよい。基板を照射するステップの間に、エレクトロウェッティングマスクと基板が、同一方向に動かされてもよく、または、エレクトロウェッティングマスクと基板が、反対方向に動かされ、方向は、倍率の符号に依存し、すなわち、直接画像が形成される場合は同一方向であり、倒立像が形成される場合は、反対方向である。マスクを動かす速度は、リソグラフィ装置の光学システムの倍率に依存してもよい。照明は、エレクトロウェッティングマスクを、細いビームによってスキャニングし、これに応じて同時に、基板をシフトして、基板を対応するリソグラフィパターンで照射することによって行なってもよい。
さらなる態様においては、本発明は、光学リソグラフィステップにおいて、基板をラベリングするための方法に関してもよく、方法は、1つまたは複数の英数字、数字または英字などの、1つまたは複数のユニークな識別表示を、デジタルパターンにおいて提供し、全ての基板に、ユニークな識別ラベルを供給するステップと、デジタルパターンを、エレクトロウェッティングマスクの制御および駆動手段に供給するステップと、を備える。デジタルパターンを用いて、エレクトロウェッティングマスクによって光パターンが変調され、エレクトロウェッティングマスクを通して基板が照明される。方法は、ユニークな識別ラベルを、デジタルパターンにおいて供給し、基板上の全てのダイに、ユニークな識別ラベルを供給するステップをさらに備えてもよい。
方法は、デジタルパターン内のユニークな識別番号を、複数の基板の光学リソグラフィの間にリフレッシュし、ユニークな識別番号を、複数の基板の全てのダイに供給するステップを含んでもよい。
本発明は、また、装置を作製する方法を含み、方法は、フォトレジスト層を、パターニングされるべき層に設けるステップと、フォトレジスト層を、照明源を変調することにより得られる、エレクトロウェッティングマスクに対応するパターンにより照射するステップと、フォトレジスト層を現像するステップと、基板を処理して、パターニングされた層を得るステップと、を備える。この処理は、エッチングプロセスであってもよい。
本発明の利点は、マスクレス光学リソグラフィのための方法およびシステムが、存在する従来の、および将来の光学リソグラフィ設備ならびに現在適用されている化学に対して、完全に明確であり、したがって、既存のリソグラフィのウェハスキャナおよびステッパと混合させて、一致させることが可能なことである。
本発明の特定の利点は、プログラム可能なマスクが、高いリフレッシュレートを有することである。
本発明の特定の利点は、スループットが十分に高く、このため、コストおよびサイクルタイムの観点からマスクを除去することが可能となり、および/またはこの技術を2重ソースのやり方で適用できることである。
本発明に係るマスクレスリソグラフィの利点は、迅速なプロトタイピングが可能であり、プロトタイピングは、コストを削減することができ、かつ、少ない一連のウェハに対して使用することができる。
この分野でのシステムおよび方法の一定の改善、変更および発展はあったが、本概念は、従来のやり方からの脱却を含んだ、実質的に新しく新規な改善を表すものと考えられ、結果として、より効率的で、安定した、信頼性の高い性質の方法およびシステムの提供をもたらす。
本発明の教示は、光学マスクレスリソグラフィのための改善された方法およびシステムの設計を可能にする。本発明のこれらおよび他の特性、機能および利点は、本発明の原理を例示する添付の図面と関連して、以下の詳細な説明から明らかとなるであろう。この説明は、本発明の範囲を限定することなく、単なる例示のために提供される。以下に引用される参照番号は、添付の図面を参照するものである。
本発明は、特定の実施形態に関して、特定の図面を参照して説明されるが、本発明はこれらに限定されず、特許請求の範囲によってのみ限定される。説明される図面は、単に概略的なものであり、非限定である。図面において、いくつかの要素の大きさは強調されている場合があり、例示を目的として、正しい尺度では描かれていない。“備える”という用語を、本明細書および特許請求の範囲において使用している箇所では、この用語は他の要素またはステップを除外しない。単数名詞を指す際に不定冠詞または定冠詞、例えば“a”または“an”、“the”が用いられている箇所では、他のものが特に述べられていない限り、これはこの名詞の複数形も含む。
さらに、本明細書および特許請求の範囲における第1、第2、第3等の用語は、類似の要素を区別するために使用され、必ずしも連続的または時系列的順序を述べるものではない。このように使用される用語は、適切な状況下で交換可能であること、およびここに述べられる本発明の実施形態は、ここに述べられまたは例示される以外の順序で動作することも可能であることを理解すべきである。
さらに、明細書および特許請求の範囲内の上、下、上方、下方等の用語は、説明の目的に使用され、必ずしも相対的な位置を述べるものではない。このように使用される用語が、適切な状況下で交換可能であること、およびここに述べられる本発明の実施形態は、ここに述べられまたは例示される以外の順序で動作することも可能であることを理解すべきである。
用語「親液性」(液体を引き寄せる)および「疎液性」(液体をはじく)は、ある表面が液体で濡れる傾向を述べている。「親水性」および「疎水性」は、液体が水性である際の特定のケースを指し、水溶液または水を引き寄せる、または弾く力を指す。以下の説明では、例えば、油および水が、無極性および有極性の液体として使用される。従って、用語「疎水性」および「親水性」が用いられる。しかしながら、有極性および無極性ならびに疎液性/親液性効果の必要な組み合わせをそれぞれ提供する任意の液体と表面の組み合わせを、代わりに使用できることを理解すべきである。第1の実施形態では、本発明は、透過型マスクレス光学リソグラフィシステムで使用するためのエレクトロウェッティングリソグラフィマスクに関する。エレクトロウェッティングマスク100は、第1の透明基板104に配置または埋め込まれた電極102のアレイと、疎水性絶縁体106と、不混和性の第1の流体110および第2の流体112が供給される流体チャンネル108と、薄い第2の透明基板116上の液体カウンタ電極114と、を備える。
電極102は、典型的には、例えば感光層をパターニングするための、リソグラフィシステムで用いられる照明源の波長に対して良好な透明度を有する、透明のコンダクタである。用いられる典型的な材料は、例えば、酸化インジウムスズ(ITO:indium tin oxide)、酸化スズSnO、酸化亜鉛アルミニウムZnOAl、または類似のものである。電極102の特徴的な寸法、すなわち、例えば方形電極の側面は、典型的には10μmより小さく、すなわち、好ましくは5〜0.5マイクロメートルである。電極間の空間は、典型的には、50nm〜250nmである。存在する電極の数は、エレクトロウェッティングマスクの解像度に影響する。すなわち、電極の数は、設定または適応可能なエレクトロウェッティングマスク内の画素の数を決定する。照明ビームは、エレクトロウェッティングマスク内で画素がどのように駆動されるかに応じて、単一の画素ごとに吸収されるか、または透過される。
電極の数は、リソグラフィ装置における縮小(demagnification)およびエレクトロウェッティングマスク100のサイズによってのみ限定される。典型的には、光学素子範囲の数は、10個の光学素子、好ましくは10個の光学素子、より好ましくは10個の光学素子、最も好ましくは10個の光学素子までの範囲である。後者は、完全なダイ、すなわち1度に1チップにより取られる面積の処理を可能にする。画素アレイの合計表面は、1cm〜100cm程度のサイズを有する。
使用される透明基板104は、任意の適切な透明材料で作ることができ、ガラス、石英、プラスチックは、そのほんの3つの例である。使用される材料は、リソグラフィに用いられる光源の波長に対して透明でなければならない。
疎水性絶縁体106は、例えば、フルオロポリマー絶縁体であってもよい。これは、例えば、AF1600などのアモルファスフルオロポリマーであってもよい。この疎水性絶縁体106の厚さは、典型的には、1μm〜0.1μmの範囲である。層厚さが薄いほど、駆動電圧がより低くなり、これは、高いスイッチング速度を得る場合には好ましい。
流体チャンネル108において、2つの不混和性の流体が提供される。第1の流体110は、例えば、アルカリ様のヘキサデカン(hexadecane)または油、例えばシリコンオイルとすることができる。膜の最適な厚さは、画素サイズに依存する。典型的には、厚さは、1/10〜1/20のアスペクト比を有する画素の特性長に関係する。層厚さが薄いほど、画素領域の鮮明度(definition)がよりシャープとなる。第2の流体112は、電解液あるいは導電性または有極性の流体、例えば水、もしくは例えば水中の塩、例えばKCl、の溶液のような、塩溶液である。電解層の厚さは、エレクトロウェッティングマスク内の画素の操作に関してはそれほど重要ではないものと予期される。これは、典型的には約100ミクロンであり、この層において十分な導電を可能にする。他の液体または組み合わせを用いることもでき、重要な特性は、これらが不混和性であることである。例えば、これらの一方を有極性、例えば水または水性ベースとし、これに対して他方を無極性、例えば油などの疎水性液体とすることができる。
本発明によると、液体は、典型的には、異なるレベルの透過性、例えば透明度を持つように選択される。典型的には、第1の流体110は、リソグラフィ装置で用いられる照明源の波長に対して低い度合いの透明度を有し、照明光は、第1の流体110において50%、好ましくは75%、より好ましくは90%を超えて吸収され、よって、第1の流体110が光路にある場合、少なくとも遮断される。第1の流体110の光学密度は、典型的には0.5より大きく、好ましくは2より大きい。他方で、第1の流体110がずらされると、照明光のいくつかは、すなわち第1の流体110ではなく、第2の流体112のみを通過する。第2の流体112は、典型的には、リソグラフィ装置内の照明光の波長に対して、高度の透明度を有する。光学密度は、典型的には、0.1より小さく、好ましくは0.05より小さい。第1の液体の光学密度の第2の液体の光学密度に対する比率は、典型的には5〜40の範囲にあり、可能な限り高いことが好ましい。照明光は、このようにして、エレクトロウェッティングマスクを通過する。したがって、流体の置換により、エレクトロウェッティングマスク100は、リソグラフィプロセスにおける光源のための、制御可能な光フィルタまたは光変調装置として機能することができる。
照明ビームの遮断の間、エレクトロウェッティングマスクは、照明ビームの100%の吸収を保証することができないため、照明された部分は、照明されない部分よりも鮮明となる。従って、エレクトロウェッティングマスクが使用されるリソグラフィの場合、ネガティブレジストを使用することが好ましい。これは、ネガティブレジストが、現像中にフォトレジストの照明された部分の保存を可能にするからである。
上部電極114は、また、例えば酸化インジウムスズ(ITO:indium tin oxide)、酸化スズSnO、酸化亜鉛アルミニウムZnOAl、または類似のものなどの、透明の上部電極である。これは、典型的には、薄い透明基板116に塗布または体積され、少なくとも第2の流体112と接触している。流体チャンネル108は、また、シーリングブロック118を有するエレクトロウェッティングマスクのエッジにおいてシールされる。
小さな障壁を、エレクトロウェッティングマスクに設けて、第1の流体層の厚さのよりよい制御を可能にすることができる。これらの障壁は、典型的には、エレクトロウェッティングマスク100において、エレクトロウェッティングマスクの両横方向に対して、規則的な距離、例えば100画素ごとに設けることができる。
追加的に、エレクトロウェッティングマスク100には、典型的には被覆ウェハ表面である、基板表面から鏡面反射された光が、再び反射によってウェハ表面に向け直されることを防ぐために、反射防止被膜を底面に設けることもできる。
エレクトロウェッティングリソグラフィマスクは、エレクトロウェッティング効果に基づいており、これは、既知の現象、例えば、ネイチャー(Nature)、vol.425(2003)、383頁のR.ヘイズ(Hayes)およびB.フェーンストラ(Feenstra)による文献に述べられている。この効果は、エレクトロウェッティング効果に基づく画素について、2つの異なる状態を示す図2および図3に示されている。エレクトロウェッティング効果は、基本的に、電界が、疎水性表面と接触している有極性液体である第2の流体112のウェッティング挙動を変える現象である。静電界を印加することにより、表面エネルギー勾配が、第2の流体112に生成され、これを用いて、流体を操作することが出来る。操作は、静電界の大きさによって決定される。
図2は、電界が印加されない画素を示している。流体チャンネル108は、1つの疎水性壁と1つの非疎水性壁とを有するように選択され、疎水性表面は、その性質により、有極性表面を拒絶し、かつ、表面を適切に構成することによって、液体間の空間的な関係を事前決定することができ、すなわち、第2の流体112が、親水性表面と反対の所定の位置に押しやられる。電圧を印加することにより、非疎水性壁と第2の流体112の間の相互作用を補うことができ、第2の流体112を、非疎水性表面に引き寄せることができ、これにより、第1の流体をずらして、この材料の小滴を形成することができる。これは、図3に示されている。照射源の波長に対して異なる透明度レベルを有する、第1および第2の流体の使用は、光がさらにガイドされるか、または光が遮断されるように、画素の状態を設定することを可能とする。図2および図3において、画素を透過するためにこの原理が図示されているが、この原理は、画素の底に反射面を設けることにより、画素の反射のために用いることもできる。
透明にされる画素の領域の大きさは、形成された第1の流体110の小滴の形状および印加された電圧に依存する。第1の流体110が小滴に分割される際に、第1の流体110で覆われる画素の面積率が、ほぼ瞬間的に約50%まで減少されることに留意すべきである。実際の電圧において、すなわち、ICドライバを使用したエレクトロウェッティングマスク100の駆動に鑑みて、画素面積の約25%の最小面積率が、常に第1の流体110の小滴で覆われる。これは、より高い電圧が印加される際に、さらに減少させることができるが、このことは、損失される電力を著しく増加させ、潜在的に、低電圧ICドライバの使用を不可能にする。OFF状態は、吸収される流体が、完全な画素面積を覆い、従って、光が透過または反射されない状態に相当する。画素をON状態にするために印加する必要がある電圧は、流体の層厚さおよび正確な使用材料に依存する。電圧は、典型的には2V〜20Vの範囲である。
小滴の形成が始まる領域および小滴が駆動される画素の領域は、画素の不均質性によって決定される。画素間のより高い均質性を得るために、電極は、より具体的に形成してもよく、または第1の流体110の小滴が全ての画素に対して同じ端に移動するように、追加的な電極を設けてもよい。
第2の実施形態では、本発明は、反射型マスクレス光学リソグラフィ装置で使用するためのエレクトロウェッティングマスクに関する。反射型エレクトロウェッティングマスク200の概略描写が、図4に示されている。反射型エレクトロウェッティングマスク200は、下部電極および下部基板を除いて、透過型エレクトロウェッティングマスク100と同様の機能を有する。透明の下部電極および下部基板を有する代わりに、少なくとも画素電極102、およびことによると基板104も、反射性にすることができる。下部電極102は、適切な反射材料で作ることができ、またはそのような被膜を有することができ、例としてはアルミニウムまたはクロムがあるが、任意の他の高反射性の透明でない導電材料を用いることもできる。AlまたはCr電極の厚さは、光学的に透明でない層を得るために、典型的には20nm〜50nmである。使用される基板104は、非導電性の鏡面反射基板である。動作において、例えば照明源からの光は、第1の流体110が光路にあればこれに吸収され、または第2の流体112を通過し、電極102に、ことによると鏡面反射表面にも反射し、再び第2の流体112を通過して、さらに例えば基板表面にガイドされる。反射型エレクトロウェッティングマスクによる照明ビーム輝度の減衰は、透過型エレクトロウェッティングマスクによる減衰の2倍も大きく、それは、照明ビームが、基板へとさらにガイドされる前に、第2の流体112を2度通過するからである。
透過型および反射型エレクトロウェッティングリソグラフィマスクは、いくつかの異なる光学マスクレスリソグラフィ装置で使用することができる。これらのマスクは、したがって、プログラム可能なマスクとして機能し、デジタルマスクパターンを、これらのマスクの画素をリセットすることによって切り替え、これにより、リソグラフィの間に他のパターンが加えられる場合に、マスクを取り替える必要性をなくすことを可能にし、これは、複数の後続のリソグラフィパターンステップの間に異なるリソグラフィステップにおいて完全な集積回路を製造するため、または単一のリソグラフィパターニングステップにおけるウェハステッピングの間に異なるパターンを使用する必要がある場合、のどちらにおいても可能である。透過型エレクトロウェッティングリソグラフィマスク100は、従来の透過型光学リソグラフィ装置における透過において、接触プリントモードまたは+1x拡大プリントモードで使用することができる。さらに、反射型エレクトロウェッティングマスク200は、ビームスプリッタを使用する反射型光学リソグラフィ装置において、またはミラーを使用する反射型光学リソグラフィ装置において使用してもよい。
本発明の第3の実施形態では、第1の実施形態に述べられた透過型エレクトロウェッティングリソグラフィマスク100を用いた透過型光学マスクレスリソグラフィシステム300が説明される。図5は、透過型エレクトロウェッティングマスク100と、投射レンズシステム302を収容する投射柱と、エレクトロウェッティングマスク100を収容するためのマスク保持器304と、エレクトロウェッティングマスク100の駆動および制御手段306と、基板314を収容するための基板保持器312を支持する基板テーブル310と、を含む透過型マスクレス光学リソグラフィ装置300の概略描写を示している。基板314は、任意の適切な基板としてもよく、例えば、ウェハとも呼ばれる半導体基板であってもよい。ICの製造に使用される典型的な基板は、シリコンSi、ゲルマニウムGe、シリコンゲルマニウムSiGe、インジウムリンInP、ガリウムヒ素GaAsのウェハである。この基板には、照射反応層(radiation sensitive layer)、例えばフォトレジスト層316が設けられており、この層に、例えば基板の複数の隣接領域においてリソグラフィを行なうことにより、リソグラフィパターンを描く必要がある。いくつかのケースでは、すなわち全てのリソグラフィ照明が1つの集積回路のリソグラフィ処理に対応する場合、同一のパターンを、隣接領域に適合する必要がある。リソグラフィステップでカバーされる領域は、次に、典型的にはダイ318と呼ばれる。後者の場合では、同一のマスクを、基板全体のリソグラフィ処理のために用いることができる。隣接する領域が、同じパターンを持たない場合、例えば、パターンが、集積回路の一部しかカバーできない場合、エレクトロウェッティングマスクのパターンは、基板領域全体のパターニングを可能にするために、複数回リフレッシュする必要がある。使用されるフォトレジスト層316は、典型的には、化学増幅レジストである。基板テーブルは、XおよびY方向に移動可能であり、1つの領域にマスクパターンを描いた後に、続く領域を、エレクトロウェッティングマスク100パターンの下に配置できるようになっている。基板314のXおよびY位置を正確に決定するために、リソグラフィ装置に、例えば多軸干渉計システム320などの、高精度の配置システムを設ける必要がある。このようなシステムの例は、米国特許第4,251,160号、米国特許第4,737,823号および欧州特許第0498499号に記載されている。
エレクトロウェッティングマスク100を制御および駆動するための制御および駆動手段306は、エレクトロウェッティングマスク100向けのデジタルパターン、すなわちどのようにエレクトロウェッティングマスク100の画素を設定すべきかを述べるデジタルパターンを受信するように適合されている。このデジタルパターンは、基板全体に対応、すなわち、基板全体のパターニングに使用されるデジタルパターンであってもよい。この場合、処理の間に、基板デジタルパターンの部分的領域を選択してもよい。制御および駆動手段306は、従来のドローイングまたはイメージングプログラムを用いてこのようなパターンを入力するためのコンピュータ装置を備えてもよく、ならびに/あるいは制御および駆動手段306は、外部ソースからのパターンを入力するための入力手段を備えてもよい。この外部ソースは、例えば、ディスクドライブ、CD−ROMリーダ、DVDリーダ、ネットワークであってもよい。
エレクトロウェッティングマスクのための制御および駆動手段306は、さらに、パッシブマトリックスまたはアクティブマトリックスのいずれかとしてエレクトロウェッティングマスクを駆動するように調整してもよい。エレクトロウェッティングマスクが、アクティブマトリックス駆動の場合、スイッチング素子、例えば薄膜トランジスタ(TFT)のマトリックスは、駆動信号を印加するように選択してもよい。薄膜トランジスタは、マスク上に、好ましくは電極102が存在しない位置に存在する。必要に応じて、この領域を、ことによると他のピクセル間領域も、黒マトリックスにより覆って、コントラストを高めてもよい。アクティブマトリックスアドレス指定の利点は、エレクトロウェッティングマスク向けのリフレッシュレートが、パッシブマトリックスアドレッシングに対するリフレッシュレートよりも高いことである。パッシブマトリックスアドレス指定を可能にするためには、追加的な電極をエレクトロウェッティング画素のために設けて、画素の双安定状態を可能にすることができる。より詳細な説明が、エレクトロウェッティングディスプレイ向けではあるが、欧州特許出願第03100460.9号、表題‘双安定エレクトロウェッティングセルを有するパッシブマトリックスディスプレイ(A passive matrix display with bistable electro-wetting cells)’において提供されている。
装置は、さらに、照明源324と、レンズシステム326と、リフレクタ328と、集光レンズ330とが設けられた、照明システムを含む。異なる種類の照明源324を、マスクレス光学リソグラフィに用いることもできる。リソグラフィ用に良く知られた照明源324は、水銀アークランプのgライン、すなわち436nmでの発光、およびiライン、すなわちお365nmでの発光であり、これは、基板314上に100〜200mJ/cmの典型的なエネルギーをもたらす。これらの照明源324は、楕円ミラーによって光を集め、例えば多相誘電フィルタを用いて望まれない波長を除去することにより、動作する。光学リソグラフィを行なうための他の典型的な照明源324は、フッ化クリプトンエキシマレーザーの248nm、193nmおよび157nmでの深紫外線であり、これは、ウェハ表面に供給される20mJ/cmの典型的なエネルギーを有する。KrFエキシマレーザーは、例えばCymer Inc.、ラムダフィジック(Lambda Physik)、コマツ(Komatsu)により市販されている。これらの照明源324はリソグラフィに使用される最も一般的なものであるが、光学リソグラフィ装置でのエレクトロウェッティングマスク100の適用は、他のより一般的でない照明源324をリソグラフィに使用することを制限しない。使用可能な他の照明源324の例は、4倍周波数のネオジムイットリウム−アルミニウム−ガーネット(YAG)レーザーまたは2倍周波数の銅蒸気レーザーである。動作において、照明システムによって供給される投射ビームは、エレクトロウェッティングマスクのパターンを照射する。これは、典型的にはケーラー(Kohler)照明法を用いて行なわれる。これにより、照明源は、集光レンズ330に配置された、典型的にはひとみと呼ばれる平面に収束される。ケーラー照明法は、照明源324の輝度に、高度の均質性を得ることを可能にする。他の可能性は、臨界照明を使用することであり、これにより、照明源324は、集光レンズ330からさらに遠くに移動される。このパターンは、次いで、投射レンズシステム302によって基板314に描かれる。
システムには、さらに、プロセスの最適な制御を増加させるための、複数の測定システム、例えば、エレクトロウェッティングマスク100および基板314を、互いに対してXY面で位置合わせするための位置合わせシステム、または投射レンズシステムの焦点または像平面と、基板314上のフォトレジスト層316の表面との間の偏差を決定するための収束誤差検出システム、を設けることができる。これらのシステムは、電子信号処理および制御回路ならびにドライバ、またはアクチュエータを備えるサーボシステムの構成部品であり、これらにより、基板314の位置および配向ならびに収束を、測定システムによって供給される信号を参照して補正することができる。
第4の実施形態では、反射型装置400を有するマスクレス光学リソグラフィシステムが、実施形態2の反射型エレクトロウェッティングリソグラフィマスク200と併せた使用のために説明される。システムの概略描写が、図6に示されている。本発明のほとんどの構成要素は、上述の実施形態の構成要素に類似する。上述の実施形態に説明された、これらの類所の構成要素の特徴および特性は、この実施形態にも適用可能である。システムは、照明源324と、ビームスプリッタ402と、エレクトロウェッティングマスク200の駆動および制御手段306を有する反射型エレクトロウェッティングマスク200と、を備える。ビームスプリッタ402は、典型的には石英、CaFまたは他の典型的なレンズ材料で製造することができる。前述の実施形態と同様に、エレクトロウェッティングマスク200を制御および駆動するための手段は、デジタルパターンを入力および受信するための手段と、エレクトロウェッティングマスク200をアクティブマトリックスまたはパッシブマトリックスのいずれかで駆動するための手段とを備える。システムは、さらに、レンズ406と、アパーチャ408とを含む光学システム404を備える。さらに、基板314は、基板保持器を備える基板テーブル310に固定することができる。ステージは、レーザー干渉計410を用いて超高精度で制御することができる。
第5の実施形態では、反射型装置を有する他のマスクレス光学リソグラフィシステムが説明される。この種の構成は、典型的には、超紫外線光源と共に使用することができる。反射型装置500は、前述の実施形態に述べられた反射型システムと同一の構成を備えるが、従来のレンズが、ミラー投射システム502によって置き換えられている。ミラー投射システムの異なる実施形態が、知られており、これは3〜6個のミラーを備えることができる。ミラーの数が増加すると、画像の質が向上する。6個のミラーを有するミラー投射システムを使用する好適な反射型装置が、図7に示されている。システムは、反射型エレクトロウェッティングマスク200と、マスク保持器304と、エレクトロウェッティングマスク200の駆動および制御手段306と、基板314を収容するための基板保持器312を支持する基板テーブル310とを備える。レンズシステムを、ミラー投射システムによって置き換えることは、全ての照明源について適用可能である。さらに、システムは、照明源324を備え、これは、前述の実施形態に述べられた他の照明源のいずれとしてもよい。これはさらに、使用される照明源の波長が低い場合、例えばフッ化クリプトンエキシマレーザーの157nmラインが使用される場合に、高価な深紫外線レンズの必要性を避けられるので、特に有用である。
照明源324は、基板テーブル310および投射システムの結像セクションの近くに配置してもよく、したがって、投射ビームが、これらの素子の近くに沿って、投射柱に入ることができる。描かれるべき反射型エレクトロウェッティングマスク200は、マスク保持器304に配置され、マスク保持器304は、マスクテーブル504の一部を形成し、マスクテーブル504によって、反射型エレクトロウェッティングマスク200が、スキャニング方向に、ことによるとスキャニング方向と直角の方向にも、移動することができ、これにより、マスクパターンの全ての領域を、照明源324によって形成された照明スポット下に配置することができる。マスク保持器304およびマスクテーブルは、単に略図として示されており、様々なやり方で実施することができる。基板314は、基板テーブル310によって支持された基板保持器312に配置される。基板テーブル310は、基板314を、スキャニング方向、X方向、しかしこれと直角のY方向にも、移動することができる、この実施形態では、反射型エレクトロウェティングマスク200と、基板314が、スキャニングの間に同一方向に移動する。
反射型エレクトロウェッティングマスク200により反射された照明ビームは、凹状の第1のミラー506に入射する。このミラー506は、反射ビームを、収束ビームとして、わずかに凹状の第2のミラー508へと反射する。ミラー508は、照明ビームを、より強い収束ビームとして、第3のミラー510へと反射する。このミラー510は、凸状であり、照明ビームをわずかに発散する(diverging)ビームとして、第4のミラー512へと反射する。このミラー512は、凹状であり、照明ビームを収束ビームとして第5のミラー514へと反射し、このミラー514は、凸状であり、照明ビームを発散ビームとして第6のミラー516へと反射する。このミラー516は、凹状であり、照明ビームを、基板314上に設けられたフォトレジスト層へと収束する。ミラー506、508、510および512は、共にマスクの中間画像を形成し、ミラー514および516は、この中間画像の所望のテレセントリック(telecentric)画像を、フォトレジスト層に生成する。上述のミラー投射システム502および他の投射システムは、異なる収差を有する場合もあり、この収差は、測定および補正することができる。
第6の実施形態では、接触プリントモードでのマスクレス光学リソグラフィを行なうための、エレクトロウェッティングマスクを用いたマスクレス光学リソグラフィシステムが説明される。この実施形態において、マスクレス光学リソグラフィは、エレクトロウェッティングマスク100を、フォトレジスト層と接触させることにより行なわれる。リソグラフィ装置は、したがって、透過型エレクトロウェッティングマスク100を使用する。マスクパターンは、パターニングされるべき基板の全体を覆う。対応する倍率は、+1xである。この技術は、高解像度の光学リソグラフィを行なうことを可能にする。しかしながら、レジスト層とエレクトロウェッティングマスクが接触するため、エレクトロウェッティングマスクは、比較的高い磨耗にさらされる。さらに、接触によって、処理の間にフォトレジストの断片がマスクに付着する場合があるので、エレクトロウェッティングマスクは、定期的にクリーニングする必要がある。これを避けるために、マスクとレジスト層の表面の間に、1μm〜10μmの距離を設けてもよい。
第7の実施形態では、+1xプリントモードでのマスクレス光学リソグラフィを行なうための、エレクトロウェッティングマスクを用いたマスクレス光学リソグラフィシステムが説明される。この実施形態は、実施形態3および4で説明された透過型または反射型光学マスクレスリソグラフィ装置と同一の構成を有する。さらに、先の実施形態と同一のエレクトロウェッティングマスク、すなわち+1xの倍率に対応するマスクを使用できるが、この実施形態は、マスク上の磨耗を避けるという利点を有し、一方でなお、より簡素で上質の投射レンズシステムを、用いることができる。
先の実施形態で説明されたエレクトロウェッティングリソグラフィマスクは、例えば空間的な光変調に基づくマスクと比べると、著しく小さい画素サイズを有する。1ミクロンより下の典型的な寸法を有する画素サイズが、可能である。画素サイズがより小さいため、エレクトロウェッティング画素に必要とされる縮小(demagnification)は、空間的光変調画素に必要とされる縮小よりも、著しく小さい。さらに、画素の数が著しく多く、アクティブプレートの最大縮小およびサイズにのみ限定される。さらに、スイッチング時間は、寸法と共に縮小する。他の利点は、エレクトロウェッティングマスク内の画素の駆動電圧が低いことである。
本発明は、また、図8に示すような、エレクトロウェッティングマスクを有するウェハスキャナシステムを用いたリソグラフィ処理ステップを実行するための方法600に関する。
第1のステップ602において、基板に描かれるべきデジタルパターンが提供される。デジタルパターンは、典型的には、基板上に作製されるべき同一のICの数に対応する複数の同一の画像からなる。基板上に異なる非同一のICを作製することが原理的に可能であるが、リソグラフィを用いて処理されるべき被膜の厚さが、基板すなわちウェハ全体にわたって典型的には同じであるため、これらのICの差は制限される。提供されるデジタルパターンは、従来のドローイングおよびイメージングプログラムを用いて作成することができる。光学リソグラフィシステムの光学に応じて、デジタルパターンを直接使用してもよく、または最初に倒立してもよい。
続くステップ604において、基板に被膜が設けられ、基板が位置合わせステージに固定される。被膜および位置合わせステージへの固定の論理的順序は、逆にすることもでき、すなわち、基板が既に位置合わせステージに固定されてから、被膜を塗布することもできる。さらに、現在のステップ604の動作は、ステップ602の前に行なってもよい。
ステップ606において、デジタルパターンの選択は、制御システムによって行なわれる。このステップは、典型的には、ウェハスキャナおよびウェハステッパ(stepper)向けのものであり、これにより、マスクは、基板全体を一度に覆わなくてよい。このことは、実際に、今日のリソグラフィ処理においては、高解像度の画像がしばしば必要とされるため常に当てはまる。このステップが、リソグラフィプロセスの開始時の第1の選択に関係する場合、デジタルパターンの領域の選択が、典型的には、再生されるべきデジタルパターンの側面の領域を選択することにより行なわれる。このステップが、さらなるステップに関係する場合、デジタルパターンの選択は、処理の状態に合わせて、すなわち既に処理されているのはウェハのどの部分かに応じて、行なわれる。選択される領域の座標は、基板ステージに伝達される。
ステップ608において、デジタルパターンの選択された部分を使用し、これに応じて、エレクトロウェッティングマスクが設定される。このエレクトロウェッティングマスクの設定は、エレクトロウェッティングマスクのアクティブまたはパッシブマトリックス駆動のいずれかによって行なわれる。
ステップ610において、エレクトロウェッティングマスクの制御システムによって供給された、選択されたパターン領域の座標に基づいて、基板の位置合わせが行なわれる。追加的に、位置合わせマーカを用いて、位置合わせを向上させることもできる。これらの位置合わせマーカは、照射源によって照明されたエレクトロウェッティングマスク内の穴であってもよい。しかしながら、この瞬間に、基板は、例えば基板の近くにシャッタを設けることによって、照射源からなおも遮断される。
ステップ612において、位置合わせが終わった後、基板から照明源を遮断しているシャッタを開閉することによって照明ステップが行なわれる。照射源が、パルス照射源である場合、照明ステップは、1つまたは複数の照明パルスを実行することによって、シャッタを使用する必要なしに達成することもできる。この照明ステップの間に、レジスト被膜の領域が、エレクトロウェッティングマスクによって定義されたパターンにより照明される。
決定ステップ614において、基板の他の領域に描く必要があるかどうかが決定される。そうする場合、方法600は、ステップ606に進み、そうでない場合、方法600は終了する。
異なる選択された領域のパターニングの組み合わせが、基板全体において得られるべきパターニングに対応することを保証するために、リソグラフィ処理の間の位置合わせが完璧であることが重要であろう。追加的な技術を提供して、発生したスティッチング誤差の効果を減らすことができる。例えば、隣接する領域に重複があるように、領域を選択することができる。これらの重複領域におけるソース光の減衰は、例えばこれらの重複領域において、エレクトロウェッティングマスク画素に印加される電圧を減衰することによって、エレクトロウェッティングマスクの設定の間に調整可能である。このようにすると、スティッチングが完璧に行なわれれば、正常な輝度が得られ、一方で、位置合わせが完璧であれば、誤差はより劇的でなくなる。
本発明は、さらに、すなわち従来の非マスクレスリソグラフィにおいて用いられたマスクのような、固定マスク702と、プログラム可能なエレクトロウェッティングマスク704との両方を組み合わせたリソグラフィマスク700に関する。このような組み合わされたマスクの例が、図9に示されている。この実施形態において、このようなリソグラフィマスク700は、従来のマスク702を有する領域、およびプログラム可能なエレクトロウェッティングマスク704を有する領域に、空間的に分割される。従来のマスク702は、典型的に、透明にすべきでない領域に、石英マスク上にクロム被膜を有し、照明照射の透明度が必要な領域に、石英のみを有する、クロムオン(chrome-on)石英ガラスであってもよく、あるいは、位相シフトマスクまたは減衰位相シフトマスクであってもよく、これは、緩衝効果により、解像度の向上を可能にする。リソグラフィ処理の間に用いられるパターンが変化しない領域は、これらの従来のマスク702によって覆われ、一方で、リソグラフィ処理における後続のステップの間にパターンが変化する領域は、プログラム可能なマスク704によって覆われる。駆動されるべき画素の数が、このようにして減少されるため、これは、マスクパターンのより早い変更を可能にし、このことは、全体的な処理速度のために有利である。
本発明は、また、処理される各基板または各ICにユニークなラベルを供給するための方法に関する。このようなユニークなラベルは、例えば、識別目的で使用できる。これはまた、改善された品質管理と、例えば誤差または汚染源の、よりシステム化された検出とを可能にする。ラベルは、加えられるべきデジタルパターンにおいてユニークな識別ラベルを供給することによって、構成要素または接続がないICの領域に加えることができる。ラベルは、1つのみのリソグラフィ処理ステップの間、または複数のリソグラフィ処理ステップの間に、供給することができる。ラベルは、ICのラベリングのためだけに行なわれる個別のステップで、すなわち、ICの製造における処理ステップを用いずに供給することもできる。方法は、任意のマスクレスリソグラフィプロセスを用いて行なうことができる。このプロセスは、プログラム可能なマスクを使用し、これは、エレクトロウェッティングマスクであってもよいが、デジタルミラーデバイス(DMD:digital mirror device)に基づくリソグラフィマスク、または液晶光バルブ(LCLV:liquid crystal light valve)であってもよい。エレクトロウェッティングマスクは、上述の実施形態に係る透過型または反射型マスクのいずれかとしてもよい。DMDまたはLCLVに基づくマスクは、例えば米国特許第6,312,134号(Anvik社)により、当業者に知られている。基板のラベリングは、最初に、1つまたは複数の番号、1つまたは複数の英数字あるいは1つまたは複数の英字などの、1つまたは複数のユニークな表示(indicia)、を、プログラム可能なマスクを通した基板のパターニングおよび基板の照明に使用されるデジタルパターンにおいて供給することによって行なわれる。方法は、また、基板上の異なるダイをユニークに識別するために、すなわちICをユニークに識別するために適用してもよい。いくつかのユニークな識別ラベルが、次いで、各ICがユニークな識別ラベルを有するように、基板全体向けのデジタルパターンにおいて供給される。このラベルは、番号であってもよく、また、処理の日付および時刻を含んでもよい。この方法が、複数の基板に、例えばウェハのバッチに適用された場合、この方法を用いて、全ての基板の全てのICをユニークに識別してもよい。一連の表示または番号付けは、その後、新たな基板がパターニングされる際に再スタートしない。
本発明のさらなる実施形態では、光学マスクレスリソグラフィを行なう他の方法を、提供することができる。この方法では、細い照明ビームで照射する間、エレクトロウェッティングマスクの照明される部分が、連続的にリフレッシュされる。このモードでは、加えられるパターンは、連続的に変更される。エレクトロウェッティングマスクに適用される後続のパターンが、次いで、基板全体向けのデジタル画像パターンのスキャニングの間に得られるパターンと一致する。同時に、基板を支持する平行移動(translation)ステージによって、基板が所定の速度でシフトされ、これにより、フォトレジストに加えられる照明パターンを、基板全体用のデジタル画像に一致させる。この方法を適用することは、エレクトロウェッティングマスクのリフレッシュレートが著しく高くなり得るため、可能である。このようにして、基板が移動される速度と比べてリフレッシュレートが著しく高くなるため、照明中に基板を移動することによって生じる誤差が、ごくわずかとなる。
本発明のさらなる実施形態において、光学マスクレスリソグラフィを実行するさらなる方法が提供される。この方法において、エレクトロウェッティングマスクのサブ領域の一部のみが、基板のパターニングに使用される。照明中に、すなわち、パルス照明源が使用されている場合にはパルスの間に、連続作業する照明源が用いられている場合には照明ビームの一時的遮断の間に、使用されるエレクトロウェッティングマスクのサブ領域が、エレクトロウェッティングマスクの新たなサブ領域に変更され、したがって、後続のパルスまたは照明期間の間に、同じパターンを、ウェハの同じ領域に、エレクトロウェッティングマスクの他の部分を用いて提供することができる。単一のパターンを提供するために使用されるエレクトロウェッティングマスクの領域を変更することにより、マスクの特定のサブ領域に存在する、例えばそれ以上駆動できない画素によって生じる誤差が、得られる最終的なパターンに対して限られた影響しか持たず、それは、対応するサブ領域が、このパターンの合計照明時間の一部分の間にしか使用されないからである。高いリフレッシュレートを有する可能性によって、上述の方法は、比較的高い基板のスループットを有して使用することができる。
好適な実施形態、特定の構造および構成ならびに材料が、本発明に係る装置に関してここに述べられたが、本発明の範囲および要旨から逸脱することなしに、形態および詳細において様々な変更および修正を行なうことができることを、理解すべきである。例えば、本発明の特定の実施形態を、ウェハステッパまたはウェハスキャナに関して述べたが、これらの実施形態を、ウェハスキャナまたはウェハステッパモードにおいて提供することも可能である。ウェハステッパでは、異なる所定の領域が、異なる後続のステップにおいて一度にパターニングされるのに対して、ウェハスキャナでは、マスクおよびウェハが、レンズフィールドを通して同時にスキャンされ、例えば狭い円弧(narrow arc)状に形成される。
プログラム可能なマスクを有し、同一のマスクを使用したいくつかのリソグラフィステップの実行を可能にする、マスクレスリソグラフィシステムが説明される。リソグラフィステップごとに、デジタルパターンを、プログラム可能なマスクに供給することにより、対応するパターンが得られる。プログラム可能なマスクは、エレクトロウェッティング原理に基づく画素のアレイを含む。この原理によると、全ての画素は、第1の無極性の、透明でない流体と、第2の有極性の、透明の流体とを含む透明のリザーバを有し、これらの流体は不混和性である。リザーバに界を印加することで、流体を互いに置換させることが可能である。これは、画素を、透明または透明でない状態のいずれかにすることを可能にする。このリソグラフィプログラム可能なマスクは、高い解像度ならびに迅速な設定およびリフレッシングを可能にする。マスクレス光学リソグラフィを行なうための、対応する方法も、説明される。
図1は、本発明の実施形態に係る透過型光学リソグラフィエレクトロウェッティングマスクの概略描写である。 図2は、エレクトロウェッティング原理の例図であり、本発明の実施形態に係るOFF状態にあるエレクトロウェッティング画素の概略描写を示している。 図3は、エレクトロウェッティング原理の例図であり、本発明の実施形態に係るON状態にあるエレクトロウェッティング画素の概略描写を示している。 図4は、本発明の実施形態に係る反射型光学リソグラフィエレクトロウェッティングマスクの概略描写である。 図5は、本発明の実施形態に係る透過型エレクトロウェッティングマスクを用いた透過型装置での光学マスクレスリソグラフィシステムの概略描写である。 図6は、本発明の実施形態に係る反射型エレクトロウェッティングマスクを用いた反射型装置での光学マスクレスリソグラフィシステムの概略描写である。 図7は、本発明の実施形態に係る反射型エレクトロウェッティングマスクを用いた光学リソグラフィシステム用の他の反射型装置の概略描写である。 図8は、本発明の実施形態に係る光学マスクレスリソグラフィを行なうための方法を示すブロック図である。 図9は、本発明の実施形態に係るマスクのプログラム可能およびプログラム可能でないマスクの両方を空間的に組み合わせたマスクの概略描写である。

Claims (27)

  1. リソグラフィ照明源を用いた光学リソグラフィ装置で使用するための、プログラム可能なリソグラフィマスクであって、
    前記プログラム可能なマスクは、複数の画素を備え、各画素は、リソグラフィ照明源に対して透明でない第1の無極性流体と、リソグラフィ照明源に対して透明の第2の有極性流体とを備え、
    前記流体は、不混和性であり、
    前記プログラム可能なリソグラフィマスクは、全ての画素を駆動して前記第1および第2の流体を画素単位(pixel-by-pixel)ベースで互いに置換するための手段をさらに備える、
    ことを特徴とするプログラム可能なリソグラフィマスク。
  2. 前記リソグラフィ照明源からの照射に対して透明の壁を有し、前記第1の無極性流体および前記第2の有極性流体を含むリザーバをさらに備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載のプログラム可能なリソグラフィマスク。
  3. 前記壁のうちの1つは、前記第2の有極性流体をはじく疎液性の壁である、ことを特徴とする請求項2に記載のプログラム可能なリソグラフィマスク。
  4. 前記画素は、それぞれ、前記流体に電界を印加するための電極をさらに備える、ことを特徴とする請求項1に記載のプログラム可能なリソグラフィマスク。
  5. 前記電極は、前記リソグラフィ照明源からの前記照射に対して透明である、ことを特徴とする請求項4に記載のプログラム可能なリソグラフィマスク。
  6. 反射被膜を備えることを特徴とする請求項4に記載のプログラム可能なリソグラフィマスク。
  7. 全ての画素を駆動するための前記手段は、アクティブマトリックス駆動するための手段である、ことを特徴とする請求項1に記載のプログラム可能なリソグラフィマスク。
  8. 全ての画素を駆動するための前記手段は、パッシブマトリックス駆動するための手段である、ことを特徴とする請求項1に記載のプログラム可能なリソグラフィマスク。
  9. 前記第1の無極性の流体は、油であり、前記第2の有極性の流体は、水溶液または水である、ことを特徴とする請求項1に記載のプログラム可能なリソグラフィマスク。
  10. 前記プログラム可能なリソグラフィマスクの複数の領域において、固定の、プログラム可能でないパターンを提供するための手段をさらに備える、ことを特徴とする請求項1に記載のプログラム可能なリソグラフィマスク。
  11. マスクレス光学リソグラフィのためのシステムであって、
    照明源と、
    請求項1に記載のプログラム可能なリソグラフィマスクと、
    前記プログラム可能なリソグラフィマスクをリソグラフィパターンに従って設定し、かつ、前記プログラム可能なリソグラフィマスクの前記画素を、前記パターンに従って駆動するための、制御および駆動手段と、を備える、ことを特徴とするシステム。
  12. 前記照明源の照明ビームを収束するための第1の光学手段をさらに備える、ことを特徴とする請求項11に記載のマスクレス光学リソグラフィのためのシステム。
  13. 照明ビームの前記収束は、ケーラー(Kohler)の原理に基づいて行なわれる、ことを特徴とする請求項12に記載のマスクレス光学リソグラフィのためのシステム。
  14. 前記プログラム可能なリソグラフィマスクの前記リソグラフィパターンに従って変調された前記照明ビームをガイドおよび収束するための第2の光学手段をさらに備える、ことを特徴とする請求項11に記載のマスクレス光学リソグラフィのためのシステム。
  15. 前記基板を前記プログラム可能なリソグラフィマスクに対して位置合わせするための手段をさらに備える、ことを特徴とする請求項11に記載のマスクレス光学リソグラフィのためのシステム。
  16. 前記プログラム可能なリソグラフィマスクを位置合わせする間および設定する間に、前記照明ビームを遮断するための遮断手段をさらに備える、ことを特徴とする請求項11または請求項15に記載のマスクレス光学リソグラフィのためのシステム。
  17. 前記第1および第2の光学手段は、ミラー、ビームスプリッタおよび/またはレンズに基づく、ことを特徴とする請求項11乃至請求項16のいずれかに記載のマスクレス光学リソグラフィのためのシステム。
  18. 前記エレクトロウェッティングマスクの前記画素は、前記第1および/または第2の流体を通過した照明ビームを反射する手段をさらに備える、ことを特徴とする請求項11に記載のマスクレス光学リソグラフィのためのシステム。
  19. 基板に光学リソグラフィステップを行なうための方法であって、
    エレクトロウェッティングマスクの制御および駆動手段にデジタルパターンを供給するステップと、
    前記デジタルパターンを用いて、前記エレクトロウェッティングマスクによって光パターンを変調するステップと、
    前記エレクトロウェッティングマスクを通して前記基板を照射するステップと、
    を備えることを特徴とする方法。
  20. 前記基板を基板ステージに置き、前記基板を前記エレクトロウェッティングマスクに対して位置合わせするステップをさらに備える、ことを特徴とする請求項19に記載の方法。
  21. 前記基板を照射する前に、前記基板を感光性材料で被覆するステップをさらに備える、ことを特徴とする請求項19に記載の方法。
  22. 前記基板を照射するステップの間に、前記エレクトロウェッティングマスクと前記基板が、同一方向に動かされ、または、前記エレクトロウェッティングマスクと前記基板が、反対方向に動かされる、ことを特徴とする請求項20に記載の方法。
  23. 前記照射するステップは、前記エレクトロウェッティングマスクを、細いビームによってスキャニングし、これに応じて同時に、前記基板をシフトして、前記基板を対応するリソグラフィパターンで照射することによって行なわれる、ことを特徴とする請求項20に記載の方法。
  24. 光学リソグラフィステップにおいて、基板をラベリングするための方法であって、
    少なくとも1つのユニークな識別ラベルを、デジタルパターンにおいて供給し、全ての基板に、前記ユニークな識別ラベルを供給するステップと、
    前記デジタルパターンを、エレクトロウェッティングマスクの制御および駆動手段に供給するステップと、
    前記デジタルパターンを用いて、前記エレクトロウェッティングマスクによって光パターンを変調するステップと、
    前記エレクトロウェッティングマスクを通して前記基板を照射するステップと、
    を備えることを特徴とする方法。
  25. ユニークな識別ラベルを、前記デジタルパターンにおいて供給し、基板上の全てのダイに、ユニークな識別ラベルを供給するステップをさらに備える、ことを特徴とする請求項24に記載の方法。
  26. 前記デジタルパターン内の前記ユニークな識別ラベルは、複数の基板の光学リソグラフィの間にリフレッシュされ、ユニークな識別ラベルを、前記複数の基板の全てのダイに供給する、ことを特徴とする請求項25に記載の方法。
  27. 装置を作製する方法であって、
    フォトレジスト層を、パターニングされるべき層に設けるステップと、
    前記フォトレジスト層を、照明源を変調することにより得られる、エレクトロウェッティングマスクに対応するパターンにより、照射するステップと、
    前記フォトレジスト層を現像するステップと、
    前記基板を処理して、パターニングされた層を得るステップと、
    を備えることを特徴とする方法。
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