JP2007326134A - レーザ突合せ溶接における溶接可否およびルートギャップ適否判定方法および装置 - Google Patents

レーザ突合せ溶接における溶接可否およびルートギャップ適否判定方法および装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007326134A
JP2007326134A JP2006159989A JP2006159989A JP2007326134A JP 2007326134 A JP2007326134 A JP 2007326134A JP 2006159989 A JP2006159989 A JP 2006159989A JP 2006159989 A JP2006159989 A JP 2006159989A JP 2007326134 A JP2007326134 A JP 2007326134A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laser
welding
root gap
gap
irradiation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006159989A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5158924B2 (ja
Inventor
Seiji Katayama
聖二 片山
Yosuke Kawahito
洋介 川人
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka University NUC
Osaka Industrial Promotion Organization
Original Assignee
Osaka University NUC
Osaka Industrial Promotion Organization
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka University NUC, Osaka Industrial Promotion Organization filed Critical Osaka University NUC
Priority to JP2006159989A priority Critical patent/JP5158924B2/ja
Publication of JP2007326134A publication Critical patent/JP2007326134A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5158924B2 publication Critical patent/JP5158924B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Laser Beam Processing (AREA)

Abstract

【課題】レーザ突合せ溶接をインプロセスモニタリングして、ルートギャップを正確に推定し、ルートギャップの適否および溶接の可否を判定して、溶接不良の発生を未然に防止する。
【解決手段】レーザヘッド2に照射レーザの溶融部6からの反射光および熱放射光の強度を検出するセンサ7,5を設け、突合せ溶接中に溶融部からの反射光または熱放射光の強度の経時変化をモニタし、ルートギャップの適否を判定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザ突合せ溶接において溶接可否およびルートギャップ適否を判定する方法およびそのための装置に関する。
突合せレーザ溶接、とりわけレーザマイクロ溶接におけるルートギャップは、レーザビームのスポット径より小さいμmのオーダーなので、適正値に設定することが難しく、また、このルートギャップにレーザビームを照射するレーザヘッドを位置合わせするのも難しいため、溶接結果を左右する重要な因子となる。従来、ルートギャップの計測は、レーザ照射前に溶接すべき開先を撮影し、撮影した画像を処理して行われている。例えば、照明をルートギャップに当て、ルートギャップを通過した光を画像計測し、画像処理によってルートギャップを計測する方法や、試料全体に照明を当て、ルートギャップを含む試料表面を画像計測し、その後処理によってルートギャップを計測する方法などがある。
突合せ開先がI型の場合は、上記方法でルートギャップに垂直に照明光を当てて、画像処理により計測したルートギャップは、実際のルートギャップと一致するが、上面にRがあるI開先など開先形状が異なる場合や、照明が垂直でない場合は、計測したルートギャップが、実際のルートギャップに一致せず、計測誤差が生じる。さらに、加工用レーザや溶接時の粉塵が、ルートギャップ計測のための精密機器を傷つけ、計測誤差を生じる場合もある。後者の場合、加工点とは別の場所にルートギャップ検査ポイントを設けて、検査を行うことになるが、そうすると検査コストの増大や生産タクトの低減をもたらし、生産性が低下する。
計測誤差が生じると、照射されるレーザビームの最大パワー密度部分である中心が、ルートギャップ中心からにずれ、接合が不完全になって、溶接割れや溶接欠陥が発生する。このような溶接割れや溶接欠陥は、本発明の突合せレーザ溶接の主たる対象である薄板の精密接合を必要とする電気・電子部品等においては、致命的となる。
なぜなら、一般に、レーザ溶接の初期設備投資コストは他の接合機よりも1桁以上高いため、高速な生産タクトが要求される。従って、電気・電子部品の製造ラインでは、例えば、レーザビームを出射するレーザヘッドを静止させ、突合せI開先をもつ被溶接部材を高速で間欠的に送りつつ、レーザによって突合せ溶接することを繰り返してシーム溶接継手を得ており、加工効率向上のため被溶接部材の送りが高速なので、始動時に一旦レーザヘッドとルートギャップの位置合わせが行われると、その後位置調整なしで突合せシーム溶接が続行される。そして、レーザヘッドによる溶接回数は、例えば年間数億ショットと膨大であるから、毎週位置調整を行うとしても、ルートギャップの計測誤差によって始動時の位置合わせがずれると、膨大な不良品が出ることになる。特に溶接後に幾つもの他の加工工程があれば、それらの加工工程が全く無駄になり、多大な損失をもたらすうえ、不良品が市場に出回ってしまうと、回収のために更に多大な費用がかかることになる。
また、ルートギャップが広いため溶融池が下降して溶着材料表面が陥没する溶接不良所謂アンダーフィルが発生すると、再度フィラーを入れて溶接する必要があり、その場合も生産タクトが大幅に低下する。
ところで、本発明者らは、近年、レーザスポット溶接における穴欠陥の防止または修復方法に係る新規手法を提案した(特許文献1,非特許文献1)。この手法は、アルミニウム合金薄板のパルスレーザによる重ね溶接において、レーザ照射中の溶融部からの反射光や熱放射光を計測し、それらの情報に基づいてプロセス状態を判断して、レーザパワーと照射時間を制御し、インプロセスで穴あきを補修して、常時良好な接合部を得るものである。
しかしながら、ルートギャップをもつ突合せ開先をパルスレーザで溶接する際の溶接プロセスやルートギャップと溶接不良の関係などを開示する研究文献や特許文献は、皆無であり、溶接不良による製品歩留まりと生産性の低下が避けられないのが現状である。
特開2005-246434 Y. Kawahito and S. Katayama: "In-process monitoring and adaptive control for stable production of sound welds in laser micro-spot lap welding of aluminum alloy", J. Laser Applications, Vol.17, No.1, (2005), pp. 30-37
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み創案されたものであり、その目的は、従来の計測誤差を受けやすい撮影・画像処理による方法に代えて、ルートギャップを、レーザ突合せ溶接時にレーザが当たっている溶融部からのレーザの反射光または熱放射光の強度に基づいて正確に推定できる手法を確立し、この手法によってルートギャップの適否および溶接の可否を判定して、溶接不良を未然に排除することである。
発明者らは、レーザ突合せ溶接の溶接現象をインプロセスモニタリングする種々の実験・研究を鋭意重ねた結果、溶融部でルートギャップが埋まるメカニズムを解明し、本発明を導き出すに至った。
即ち、本発明のレーザ突合せ溶接における判定方法は、所定のルートギャップをもつ材料に、このルートギャップより大きいビーム径をもつレーザを、レーザビームの最大パワー密度部分を上記ルートギャップに位置させて照射して突合せ溶接する過程において、溶融部からの照射レーザの反射光または溶融部からの熱放射光の強度を計測し、計測した光強度の経時変化を、同一材料からなる試料について予め求められた基準データと比較して、溶接の可否およびルートギャップの適否を判定することを特徴とする。
発明者らの実験・研究によって、ルートギャップのあるレーザ突合せ溶接では、溶融部からの照射レーザの反射光または溶融部からの熱放射光の強度の経時変化により、ルートギャップが正確に推定できることが明らかになった。
即ち、溶融部がルートギャップを埋めるまでは、照射レーザはルートギャップを通り抜け、ルートギャップ周辺部からの散乱光が主に計測されるから、反射光の強度は小さい。しかし、溶融部がルートギャップを埋めると、照射レーザは溶融部の表面で総て反射され、反射光の強度はそれまでの略一定値(閾値)を超えて急増する。溶接開始からルートギャップが埋まって反射光の強度が急増する時点までの時間とルートギャップの間には比例関係がある。一方、溶融部からの熱放射光は、ルートギャップが埋まるまでは、レーザビームの周辺部で加熱され分離状態で溶融した部分から出るので、強度が弱く、ルートギャップが埋まると、溶融部が最大パワー密度のレーザビーム中心で加熱・昇温されるので、熱放射光の強度は、一定値(微係数閾値)を超えて急増する。溶接開始からルートギャップが埋まって熱放射光の強度が急増する時点までの時間とルートギャップの間にも比例関係がある。本発明の判定方法では、計測した光強度の経時変化を比較するため、被溶接材料と同じ試料について予め求めた上記比例関係を基準データとして備えている。従って、溶融部からの照射レーザの反射光または熱放射光の強度の経時変化から上記時点までの時間を読み取れば、ルートギャップが適正で接合できていると判定でき、ルートギャップが正確に推定できる一方、溶接を続けても閾値を超える反射光の急増および熱放射光の急増がなければ、ルートギャップが不適正(過大)で接合できず、溶接不可能と判定できる。
本発明の一実施形態は、上記基準データが、所定の試料についてルートギャップを変化させて所定波形のレーザで溶接を行い、溶融部が上記ルートギャップを埋めた時点で、照射レーザの反射光の強度がそれを超えて増加する閾値あるいは照射レーザの反射光または熱放射光の強度の時間微係数がそれを超えて増加する微係数閾値と、溶接開始から上記時点までの経過時間と、ルートギャップ値と、上記所定波形の組からなるデータテーブルであることを特徴とする。
この実施形態では、計測している反射光または熱放射光の強度またはその時間微係数が、同じ試料を同じレーザ波形で溶接して予め求めたデータテーブルの閾値または微係数閾値を超えた時点までの経過時間から、データテーブルを照合して対応するルートギャップを求めることができる。
本発明の一実施形態は、上記試料に照射するレーザの波形が、溶融部がルートギャップを埋めるに足る低いピーク出力と所定のレーザ照射持続時間を有することを特徴とする。
本発明の基礎となる実験・研究において、上記比例関係は、ルートギャップが溶融部で埋まるという条件下で、レーザのピーク出力(パワー)が低い場合に明瞭かつ顕著であることが明らかになった。従って、この実施形態によれば、ルートギャップを正確かつ確実に推定することができる。
本発明の一実施形態は、上記データテーブルに載ったルートギャップをもつ材料を上記データテーブルに載った波形のパルスレーザで溶接し、上記経過時間を過ぎる前に、計測する光強度が上記閾値を超えあるいは計測する光強度の時間微係数が上記微係数閾値を超えたとき、溶接可能またはルートギャップ適正と判定して溶接を続行する一方、上記経過時間が過ぎても、計測する光強度が上記閾値を超えずあるいは計測する光強度の時間微係数が上記微係数閾値を超えないとき、溶接不可能またはルートギャップ不適と判定して溶接を停止することを特徴とする。
この実施形態では、溶接可能またはルートギャップ適正と判定した場合、溶接を続行し、溶接不可能またはルートギャップ不適と判定した場合、溶接を停止するので、溶接不良を未然に防止でき、適正なルートギャップとレーザヘッド位置に調整し直して、製品歩留まりを向上させることができる。
本発明の一実施形態は、上記材料に照射するレーザの波形が、照射初期にピーク出力が低く、溶接可能またはルートギャップ適正と判定したとき、ピーク出力が上昇することを特徴とする。
この実施形態では、照射初期にレーザのピーク出力が低いから、試料に低いピーク出力のレーザを照射して求めたデータテーブルを有効に利用して、正確かつ確実にルートギャップを推定でき、ルートギャップが溶融部で埋まった後、ピーク出力を上げて溶接するので、溶込み深さを深くできるとともに、ルートギャップが広い場合に溶融池の下降で発生しやすいアンダーフィルなどの溶接欠陥をなくすことができる。
本発明の突合せシーム溶接方法は、所定のルートギャップをもつ材料にパルスレーザを照射することを、照射点を変更して繰り返して突合せシーム溶接する場合、本発明のレーザ突合せにおける判定方法によって溶接可能またはルートギャップ適正と判定した後、シーム溶接方向に対して照射点を逆方向に戻してレーザを照射する工程を含むことを特徴とする。
本発明の基礎となる実験・研究において、進行方向を変えない突合せ(スポット)シーム溶接では、ルートギャップは、進行方向側で減少し、逆側で増加することが明らかになった。そこで、本発明の判定方法によって確実に接合ができること、つまり溶接が可能またはルートギャップが適正であることを判定してから、シーム溶接方向に対して照射点を逆方向に戻してレーザを照射する工程を入れることによって、溶接方向と逆側のルートギャップも減少できることを見出した。このシーム溶接方法によれば、より良好な突合せシーム溶接継手を歩留まり良く得ることができる。
本発明の溶接可否およびルートギャップ適否の判定装置は、レーザ照射中に溶融部からの照射レーザの反射光および溶融部からの熱放射光の少なくとも何れかの強度を計測するモニタ部と、このモニタ部からの計測信号の経時変化を、同じ被溶接材料について予め求められ、格納された基準データと比較して、溶接の可否およびルートギャップの適否を判定し、溶接可能またはルートギャップ適正と判定したとき、設定パルス波形を維持または変更する信号を出力し、溶接不可能またはルートギャップ不適と判断したとき、溶接を停止させる信号を出力する制御部と、この制御部からの出力信号によって動作が制御されるレーザ発振器を備えたことを特徴とする。
本発明の判定装置では、モニタ部が、レーザ照射中に溶融部からの照射レーザの反射光および溶融部からの熱放射光の少なくとも何れかの強度を計測し、制御部が、上記モニタ部からの計測信号の経時変化を、同じ被溶接材料について予め求められ、格納された基準データと比較して、溶接の可否およびルートギャップの適否を判定し、溶接可能またはルートギャップ適正と判定したとき、設定レーザ波形を維持または変更する信号を出力し、溶接不可能またはルートギャップ不適と判断したとき、溶接を停止させる信号を出力する。レーザ発振器は、上記制御部からの出力信号によって動作が制御され、溶接可能またはルートギャップ適正なときは、維持または変更される波形でレーザを照射し続け、そうでないときは、レーザ照射を止めて溶接を停止する。従って、この判定装置によれば、溶接が停止することで、溶接不良を未然に防止でき、作業者が適正なルートギャップとレーザヘッド位置に調整し直すことで、溶接不良による多大な損失、検査コストの増大、および生産タクトの低下を防いで、製品歩留まりを向上させることができる。
以下、本発明を図示の実施形態により詳細に説明する。
図1は、本発明のレーザ突合せ溶接のルートギャップ適否判定方法の基礎研究に用いられ、本発明の判定方法のための装置でもあるレーザ突合せ溶接装置の概略図である。図1において、1は波長1.064μmのパルスレーザを発生するレーザ発振器としての適応制御型YAGパルスレーザ発生装置(以下、レーザ発生装置と略称する)、2はこのレーザ発生装置1から光ファイバ3を経て送られてくるレーザを金属材料の突合せ継手4に照射するレーザヘッド、5はレーザヘッド2の頂部に設けられ、レーザ照射中に溶融部6からの波長1.3μmの熱放射光を捉える熱放射光センサ、7はレーザヘッド2の側部に設けられ、レーザ照射中に溶融部6からの照射レーザの波長1.064μmの反射光を捉える反射光センサ、10は信号線8,9を経て夫々入力される熱放射光センサ5,反射光センサ7の計測信号の経時変化を、同じ被溶接材料について予め求められ、格納された基準データと比較して、溶接の可否およびルートギャップの適否を判定し、溶接可能またはルートギャップ適正と判定したとき、設定パルス波形を維持または変更する信号を出力し、溶接不可能またはルートギャップ不適と判断したとき、溶接を停止させる信号を出力する制御部としてのコンピュータである。なお、熱放射光センサ5と反射光センサ7が、光強度を1パルス期間に亘って計測するモニタ部を構成している。
上記レーザ発生装置1は、50Wの平均出力を有し、コンピュータ10からの指令信号によって、パルスレーザのピーク出力を5kW以下の範囲において0.1ms間隔で制御できる。
上記レーザヘッド2は、ダイクロイックミラー11を介して光ファイバ3からのレーザを出射する一方、ダイクロイックミラー12を介して照射レーザの反射光を反射光センサ7に導き、反射光を選択的に減衰させるノッチフィルタ13と干渉フィルタ14を介してnWオーダの微弱な熱放射光を熱放射光センサ5に導いている。反射光センサ7の検出信号は、計測器で計測し、スポット径500μmで熱放射光センサ5によって捉えられた熱放射光の検出信号は、遮断周波数100kHz,増幅率6.8×105のプリアンプで増幅して計測した。
また、レーザ照射中の溶接現象を解析すべく、突合せ継手4の表面状態を高速撮影した。左斜め上のHe-Neレーザ発振器15から溶融部6に高速撮影用の背光を照射し、表面状態を右斜め上の高速カメラ16により毎秒9000コマで撮影した。なお、レーザが照射される溶融部6には、図示しないボンベから、シールドガスとしてアルゴンが所定流量で供給される。
まず、I型開先のルートギャップと突合せパルスレーザ溶接結果の関係を解明すべく、1対のチタン板からなる突合せ継手4に、表1に示す溶接条件でパルスレーザを照射して溶接を行った。なお、1対のチタン板は、両端に厚さ0.03mmの銅箔を1または複数枚挟んで人為的にルートギャップを作り、ルートギャップが押し縮められないように巻き付けた接着テープでx,yテーブル上に固定し、上記ルートギャップを実測するとともに、高速カメラ16の画像を観察しつつ、x,yテーブルを移動させてルートギャップの中心を定位置にあるレーザヘッド2の中心に位置合わせした。
図2Aは、ピーク出力Pkが0.4kW,パルス持続時間Wkが15ms,ルートギャップが98μmの溶接条件での溶接中の各時点(ms)における溶融部表面の撮影画像を、図2Bにピーク出力Pkが1.6kW,パルス持続時間Wkが2ms,ルートギャップが98μmの溶接条件での同様の撮影画像を夫々示している。また、溶融部の撮影画像の右側上,下に、溶接後の溶接部表面,溶接部断面の写真を示している。
ピーク出力0.4kWにおいては、レーザ照射開始後、ルートギャップの両側のチタン板が熱せられて溶融し、レーザ照射を続けると、溶融部の体積が徐々に拡大した。溶融部の体積がルートギャップを埋めるに足る量に達すると、両側の融液が接合することで突合せ溶接が完了した。ピーク出力が1.6kWにおいては、レーザ開始直後、ルートギャップの両側のチタン板が熱せられ溶融し、その直後に、溶融した融液がルートギャップに流れ落ち、レーザの焦点位置よりも低い所で融液同士が接合することで、突合せ溶接が完了した。
図3は、表1の溶接条件における代表的な溶接前の開先平面および溶接後の接合部平面と断面の形状を、2つのルートギャップについて示している。また、各ピーク出力における接合部表面の突合せ方向の直径とルートギャップの関係を図4に、溶接前と溶接後のルートギャップの関係を図5に、溶込み深さとルートギャップの関係を図6に、アンダーフィルの深さとルートギャップの関係を図7に夫々示している。
図3の中段および図4を見ると、接合部の形状は円形であったが、ルートギャップが広がるにつれて、直径は減少している。これは、レーザ出力が強いほど、融液がルートギャップに流れ落ちてしまうため、表面の溶融部の面積が小さくなってしまうからである。また、図5に示すように、溶接後にルートギャップが減少することが分かった。これは、ルートギャップの両側の融液が接合し、レーザ照射終了後に冷却されて凝固する際、両側のチタン板を引っ張ることによって、ルートギャップが減少するからである。
図3の下段および図6を見ると、溶込み深さは、ルートギャップが広がるにつれて深くなっている。また、レーザ出力が強いほどその傾向が顕著である。これは、融液がルートギャップに流れ落ちるためであり、出力が強いほど流れ落ちる融液の量が増えるからである。但し、融液がルートギャップに流れ落ちるため、図7に示すように、アンダーフィルも生じることが分かった。アンダーフィルは、ルートギャップが広がるにつれて増加し、レーザ出力が強いほどその傾向が顕著になる。一方、図3の下段に見られるように、ルートギャップが広がるにつれて、ポロシティが減少していることが分かる。これは、レーザ照射終了後、キーホールが崩壊する過程においてルートギャップのあるおかげで、キーホール下部にも空間があるため、ポロシティが接合部の下から抜けるからであると考えられる。
以上より、ルートギャップのある突合せ溶接で表1の溶接条件下においては、ルートギャップは接合後に減少する。但し、ルートギャップがあるため、表面の溶融部は減少し、溶込み深さは深くなるが、アンダーフィルが生じる一方、ポロシティは減少することが明らかになった。
次に、上述のルートギャップがある突合せ溶接中の溶接現象を解明すべく、インプロセスモニタリングを行った。このインプロセスモニタリングにおけるレーザパルスの出力、溶融部からの照射レーザの反射光の強度、溶融部からの熱放射光の強度の測定結果および高速カメラ16による溶融部の撮影画像の一例を、図8および図9に示す。
図8の溶接条件は、表1のうちのピーク出力Pk=0.4kW,パルス持続時間Wk=15ms,レーザ焦点合致,レーザスポット直径150μm,Arガス流量40リッター/min,ルートギャップ98μmであり、図8の上段のグラフは、横軸にレーザ照射開始からの時間を、縦軸に実測されたレーザ出力および反射光と熱放射光の強度を異なる単位([kW],[mW],[×5μW])を用いて共通の目盛で夫々プロットしている。中段の図は溶融部の撮影画像、下段の図は断面のマクロ写真を夫々示している。なお、マクロ写真は、別の試料に同じ条件で突合せ溶接を行い、写真に示す各照射時間でレーザ照射を停止し、溶融部をビードに垂直に切断してマクロ腐食した写真である。図9の溶接条件は、ピーク出力Pk=1.6kW,パルス持続時間Wk=2ms,ルートギャップが106μmである点のみが図8の溶接条件と異なる。
図8から次のことが分かる。レーザ照射開始からルートギャップの両側の融解したチタン部材が接合する5msまでの間、熱放射光強度は時間に比例して増加し、反射光強度は低い値で一定となっている。レーザ照射開始から5msで融解したチタン部材が接合した後は、熱放射光強度および反射光強度は急増している。その後、熱放射光は、時間の経過につれて増減を繰り返しながら徐々に増加した。これは、接合前は、反射光については、一部レーザ光がルートギャップを通り抜け、熱放射光では、ルートギャップの周辺部に当たっているレーザ光で加熱されて、溶融池が増加した結果と考えられる。5msでは、ルートギャップを跨ぐ溶融池が形成され、反射光も強く戻り、熱放射光は急激に増加し、その後は、ルートギャップがない場合と同様な傾向を示した。これは、レーザ光の通り抜けがなくなった結果、反射レーザ光の吸収も大幅に増加したことが原因であると考えられる。このように、熱放射光および反射光は、溶融池の有無により強度が大きく変化するので、ルートギャップをもつ突合せ溶接の場合、接合できたか否かの判定手段として有効であると考えられる。また、断面の観察から、接合前にレーザ照射を停止すると、融解した融液は冷却されて元の形状に戻り、接合後は、溶込み深さが顕著に深くなることはないことが夫々確認された。
図9から次のことが分かる。接合時の前後における熱放射光強度および反射光強度の変化は、ピーク出力0.4kWで溶接を行った図8の場合のように顕著ではない。これは、ピーク出力が1.6kWと高いので、多量の融液が振動を起こしたり、ルートギャップへ流れ落ちて接合したりするため、その影響が熱放射光および反射光の強度に現れたからと考えられる。
以上より、ルートギャップのある突合せ溶接では、パルスレーザのピーク出力が低い場合、熱放射光および反射光をモニタリングすることで接合が行えたかどうかを検出できる可能性があることが明らかになった。
さらに、熱放射光強度および反射光強度の急激な変化が、ルートギャップのある突合せ溶接において接合が行われた時間に起っているか否かを調査した。パルスレーザのピーク出力を3つに変化させ、ルートギャップを5つに変化させた溶接のインプロセスモニタリングで得られた図9の中段の如き高速カメラの撮影画像に基づき、レーザ照射開始から接合により溶融池が形成された時点までの時間とルートギャップの関係を、縦軸に時間,横軸にルートギャップをプロットして図10に示す。図10から、ルートギャップが広いほど、また、レーザのピーク出力Pkが低いほど接合に時間がかかっていることが分かる。ピーク出力が0.4kWの場合に、熱放射光強度が急増した、つまり熱放射光強度の時間微係数が閾値6mW/sを超えた時間とルートギャップの関係を図11に、反射光強度が閾値0.08mWを超えて増加した時間とルートギャップの関係を図12に夫々示す。図10,11,12を見比べると、接合が生じた時間と熱放射光強度および反射光強度に急激な変化の起きた時間は、略同じであることが分かる。
以上から、熱放射光強度および反射光強度は、ルートギャップのある突合せ溶接で接合が生じて溶融池が形成されると、急激に変化することが明らかになった。
そこで、ルートギャップのある突合せ溶接のモニタリングで接合が生じたか否かの判定基準およびルートギャップの推定基準として、図12に示される比例関係から、パルスレーザのピーク出力が低い場合(0.4kW)の反射光強度が所定の閾値(0.08mW)を超える時間、あるいは図11に示される比例関係から、熱放射光強度の時間微係数が所定の微係数閾値(6mW/s)を超える時間を選んだ。
なお、熱放射光強度は、図11でルートギャップ54μmに相当する箇所にプロット点がないことから分かるように、ルートギャップが小さくなると、時間微係数の顕著な閾値が認められず、判定基準および推定基準にならない。これは、図13から明らかである。図13は、ピーク出力0.4kWのパルスレーザによるルートギャップが54μm, 98μmの突合せ溶接のモニタリングで接合が生じる時点付近での0.04ms毎の熱放射光強度の増分を夫々左側,右側に示している。撮影画像から、接合は、ルートギャップが54μmの場合は1.44msで、98μmの場合は4.81msで夫々生じている。ルートギャップ大きい右側の図では、接合が生じた時点で熱放射光強度の時間勾配が急増しているが、ルートギャップ小さい左側の図では、熱放射光強度の時間勾配に顕著な変化が見受けられない。
以上のインプロセスモニタリングの結果に基づき、本発明の判定装置を兼ねる図1に示すレーザ突合せ溶接装置の制御部であるのコンピュータ10には、照射レーザの溶融部からの反射光の強度がそれを超えて増加する所定の閾値または溶融部からの熱放射光の強度がそれを超えた増加率で増加する所定の微係数閾値と溶接開始から超える時点までの経過時間の図12または図11で示されるような関係と、その溶接条件,ルートギャップ値,パルスレーザの波形(ピーク出力,パルス持続時間)との組からなるデータテーブルが基準データとして予め格納されている。
コンピュータ10は、レーザ発生装置1で発生され、レーザヘッド2から出射されるパルスレーザによって溶接が行われる際、作業者が入力する溶接条件に対応するルートギャップ-経過時間のデータテーブルを基準データから選択し、モニタ部である熱放射光センサ5および反射光センサ7からの検出信号の経時変化を、選択したデータテーブルと比較して、経時変化する反射光強度がデータテーブルの経過時間を過ぎる前に所定閾値を超えあるいは熱放射光強度の時間微係数がデータテーブルの経過時間以前に所定微係数閾値を超えたとき、溶接可能またはルートギャップ適正と判定して、その溶接条件で溶接を続行させる一方、経時変化する光強度がデータテーブルの経過時間以降も、所定閾値を超えずあるいは光強度の時間微係数が所定微係数閾値を超えないとき、溶接不可能またはルートギャップ不適と判定して、溶接を停止させる。
上記レーザ突合せ溶接装置のコンピュータ10によれば、溶接が停止することで、ルートギャップまたはビーム位置合わせ不適に起因する溶接不良を未然に防止でき、作業者が適正なルートギャップとレーザヘッド位置に調整し直すことで、溶接不良による多大な損失、検査コストの増大、および生産タクトの低下を防いで、製品歩留まりを向上させることができる。
本発明のルートギャップ適否判定方法の一実施形態として、アンダーフィル低減のための適応制御法を次に述べる。
先の実施形態において図6で述べたように、パルスレーザのピーク出力が高い場合、融液がルートギャップに流れ落ちてアンダーフィルが発生する一方、ピーク出力が低い場合、アンダーフィルは低減されるものの、十分な溶込み深さを得ることができない。そこで、この実施形態では、レーザ照射開始直後はピーク出力の低いレーザで照射を行い、溶融部が接合した後にピーク出力を増加させて、深い溶込みを得る。これは、接合で溶融池ができると、高いピーク出力でも、融液がルートギャップに流れ落ちないからである。なお、接合が生じたか否かは、先の実施形態と同様、照射レーザの溶融部からの反射光をモニタリングして判定する。
適応制御法のフローチャートおよびその際の反射光強度とレーザ出力の経時変化を、図14Aおよび図14Bに夫々示す。適応制御が始まると、コンピュータ10は、熱放射光センサ5および反射光センサ7からの検出信号の0.15msごとのモニタリングを開始し、図12AのステップS1で、レーザのピーク出力を0.4kWと低い値に設定し、ステップS2で、反射光強度が0.08mWを超えたか否かにより接合が生じたか否かを判断する。ステップS2で否と判断すれば、ステップS1に戻ってピーク出力を0.4kWに維持する一方、肯と判断すれば、ステップS4に進んで、接合が生じたのでピーク出力を1.6kWに上昇させる。そして、ステップS4で、熱放射光強度が1.7μWを超えたか否かでアンダーフィルが抑えられ、かつ十分な溶込み深さが得られるほど溶融池が安定化したか否かを判断し、否と判断すれば、ピーク出力を1.6kWに維持する一方、肯と判断すれば、レーザ照射を停止させ、適応制御を終了する。
上記アンダーフィル防止の適応制御法を用いて、ルートギャップを60μm, 78μm, 84μm, 95μm, 106μmと変化させた5つのチタン製突合せ継手をレーザ溶接した。そのうちのルートギャップが95μmの継手の突合せ溶接におけるレーザ出力,反射光強度と熱放射光強度の経時変化および溶融部の高速カメラによる撮影画像を、図8と同様の図15の上段のグラフおよび下段の写真に夫々示す。但し、グラフの縦軸は、実測されたレーザ出力および反射光と熱放射光の強度を異なる単位([kW],[×0.1mW],[×2μW])を用いて共通の目盛でプロットしている。溶接条件は、材料がチタンの継手、熱源が焦点を合致させたスポット直径150μmのパルスレーザ、雰囲気がArガス流量40リッター/minであった。
図15を見ると、初期のピーク出力0.4kWでのレーザ照射中は、ルートギャップの両側のチタン部材が熱せられて溶融した。その間,熱放射光強度は、時間に比例して上昇し、反射光強度は、0.04mW程度で一定であった。レーザ照射開始から5.4ms経過すると、融液同士が接合し、熱放射光強度および反射光強度が急増した。そして、反射光強度が0.08mWを超えたことを判定して、ピーク出力を1.6kWに増加した。ピーク出力を増加しても、融液は流れ落ちず、溶接を続けることができた。最後に、レーザ照射開始から7.0ms後に熱放射光強度が1.7μWを越えたので、レーザ照射を終了した。
突合せ溶接終了後の溶接部の表面および断面の状態を、図16に示す。各写真の下の数値は、溶接前の継手のルートギャップである。図16から、ルートギャップが106μmであれば,適応制御を用いることで,アンダーフィルを低減し、かつ、深い溶込みを得ることができることが分かった。溶接後に実測した溶融部表面直径,溶込み深さおよびアンダーフィルとルートギャップの関係を、夫々図17,図18,図19に示す。各図には、比較のために、レーザピーク出力1.6kW,照射時間2msでの突合せ溶接で得られた値も適応制御なしの点としてプロットしている。図17から、適応制御を用いた場合の溶融部表面直径は、適応制御を用いなかった場合に比して、ルートギャップが大きくなっても減少せず、略一定値に安定していることが分かる。図18から、溶込み深さは、適応制御の有無による差はなく、ルートギャップが大きくなると深くなる傾向にあることが分かる。図19から、適応制御を用いた場合のアンダーフィルは、適応制御を用いなかった場合に比してかなり減少し、溶接部の表面の陥没が抑えられることが分かる。但し、ルートギャップが大きくなると増加する傾向は認められる。
以上より、この実施形態の適応制御は、ルートギャップをもつ突合せ溶接においてアンダーフィルを低減し、溶融部表面直径を安定化する効果があることが明らかになった。
本発明の判定装置を兼ねる図1のレーザ突合せ溶接装置の制御部であるコンピュータ10には、被溶接材料の板厚,ルートギャップを含む溶接条件に対応して予め求められたレーザの初期および増加後のピーク出力が既述のデータテーブルに基準データとして格納されている。そして、作業者によってアンダーフィル低減の適応制御が選択されると、溶接条件に対応するピーク出力をデータテーブルから読み出して上記適応制御を行う。従って、図1のレーザ突合せ溶接装置を用いれば、アンダーフィルを低減し、溶融部表面直径を安定化することができる。
本発明のルートギャップ適否判定方法の他の実施形態として、この判定方法を用いた突合せシーム溶接について次に述べる。
先の実施形態は、被溶接材料とレーザヘッドを相対移動させずにパルスレーザを被溶接材料の1点に照射するものであるが、この照射点を変更して溶接部が繋がるように溶接を繰り返す突合せシーム溶接も、電気・電子部品の製造分野では多用されている。そこで、基礎研究として、ルートギャップをもつ突合せシーム溶接を行い、溶接後のルートギャップの変化を調査した。突合せシーム溶接は、ルートギャップが0.101mmの純チタン材に対して、ピーク出力1.6kWで持続時間2msのパルスレーザを照射し、照射位置を0.34mmずつずらして10回照射を繰り返して行った。また,同様の条件で先の実施形態で述べた適応制御を用いたシーム溶接を行った。
適用制御を用いない場合および用いた場合の溶接後のシームの表面と断面の状態を、図20Aおよび図20Bの上下の写真に夫々示す。なお、表面状態の写真の左右は、継手の左,右端のルートギャップを示している。レーザ照射の順番は、写真に向かって左から右である。
レーザ照射の順番と溶融部表面直径,溶込み深さおよびアンダーフィルの関係を、適応制御を用いた場合と用いない場合の両方について、レーザ照射の順番を横軸にプロットして図21,図22,図23に夫々示す。なお、アンダーフィルは、母材表面を基準として下がった場合を正、上がった場合を負の値としてプロットした。
図21の溶融部表面直径は、適応制御を用いない場合は、最初のレーザ照射による溶融部の直径が小さくなったが、照射が繰り返されるにつれて増加し、安定化している。一方、適応制御を用いた場合は、適応制御を用いない場合に比して最初のレーザ照射による溶融部から変動が少なく安定化している。この傾向は、適応制御を用いない最初の3回のレーザ照射においては顕著であるが、4回目以降からは適応制御を用いた場合と略同じ直径となった。
図22の溶込み深さは、適応制御を用いた場合も用いない場合も、レーザ照射が繰り返されるにつれて減少している。
図23のアンダーフィルは、適応制御を用いない場合、1回目の照射で深くなったが、レーザ照射が繰り返されるにつれて浅くなり、安定化した。適応制御を用いた場合は、1回目の照射で浅かったが、2回目以降では適応制御を用いない場合とあまり差はなかった。このことから、レーザ照射が繰り返されるにつれ、溶融状態が変化していくと考えられる。図20A,Bの突合せ溶接後の試料の両端の写真を見ると、両端のルートギャップは、照射位置移動方向である右端のルートギャップが減少し、反対側の左端のルートギャップが増加している。これは、最初の実施形態で、ルートギャップが溶接後に減少すると述べたように、レーザ照射を繰り返し行うと、図24に示すように、照射位置移動方向のルートギャップがレーザ照射によって減少し、その分、逆方向のルートギャップが増加するからであると考えられる。従って、レーザ照射を繰り返すほどルートギャップが減少し、融液がルートギャップに流れ落ちなくなるので、溶融部直径が安定し、アンダーフィルが浅くなり、溶込み深さが浅くなるのである。
以上より、ルートギャップをもつ突合せシーム溶接を行うと、照射位置移動方向のルートギャップが減少し、アンダーフィルが浅くなることが明らかになった。
上述の基礎研究で、ルートギャップは、突合せ溶接を繰り返すと進行方向で減少するが、逆方向で増加するという欠点があることが分かった。そこで、この実施形態では、ルートギャップが増加しないような突合せシーム溶接方法について述べる。この実施形態では、レーザ照射位置を内側から外側に広がるように移動させる。即ち、図25に示すように、レーザを右方向に順に2回照射した後、3回目は1回目の照射点の左側に照射する。これにより、左側のルートギャップが減少することが期待される。次に、4回目は逆に2回目の照射点の右側に照射し、5回目は3回目の照射点の左側に照射するというように順次照射していく。アンダーフィル低減のための既述の適応制御法を用いつつ、この順番で0.095mmのルートギャップをもつ突合せ継手のシーム溶接を行った。溶接後のシームの表面および断面の状態を図26の上下の写真に夫々示す。なお、表面状態の写真の左右は、継手の左,右端のルートギャップを示している。図26から明らかなように、継手の左,右端のルートギャップを共に減少させることができた。
以上より,ルートギャップをもつ突合せシーム溶接において、レーザ照射の順番を変えることによって、ルートギャップを減少できることが明らかになった。
先の実施形態で、一定方向に突合せシーム溶接を行うと、進行方向とは逆のルートギャップが増加すること、および、ルートギャップの大きい突合せ溶接を行うとポロシティが減少することを述べた。そこで、レーザ照射の順を変化させて、ルートギャップを増加させ、同時にポロシティを減少できるか否かを検討した。例えば、図27に示すように、左方向に2回レーザ照射を行った後、3回目は1回目の右側にレーザ照射1回分の距離を空けて照射を行い、4回目で3回目の左側に照射する。これにより、右側のルートギャップが増加することが期待される。次に、5回目は3回目の照射点から1回分空けた右側に照射し、6回目は5回目の左側に照射するというように順次照射していく。アンダーフィル低減のための既述の適応制御法を用いつつ、この順番で0.092mmのルートギャップをもつ突合せ継手のシーム溶接を行った。溶接後のシームの表面および断面の状態を図28の上下の写真に夫々示す。なお、表面状態の写真の左右は、継手の左,右端のルートギャップを示している。図28の断面写真から、顕著なポロシティの減少は認められなかった。
図29は、照射レーザの溶融部からの反射光をモニタリングし、レーザ照射開始から反射光強度が急増するまでの時間を、レーザ照射を行った順番にプロットしたグラフである。先の実施形態で、レーザのピーク出力が低い場合、反射光強度が急増するまでの時間はルートギャップに比例することを述べた。また、アンダーフィル低減の適応制御においては,接合が生じたか否かの判定の際、初期に低ピーク出力のレーザで照射を行っている。そのため、図29のグラフで、反射光強度が急増するまでの時間が長い1,3,5回目のレーザ照射においては、かなりのルートギャップが生じており、それ以外のレーザ照射においては、ルートギャップが非常に狭いということが分かる。つまり、レーザ照射の順番を上述のように変化させてシーム溶接を行っても、ルートギャップを増加させることが困難であったため、図28の断面写真に見られるようにポロシティの低減は実現できなかったと結論できる。
本発明のレーザ突合せ溶接におけるルートギャップ適否判定方法およびそのための装置は、電子・電気分野における金属製の電子部品や電池パッケージのシーム溶接、およびプラズマテレビや液晶などの大板のガラスを切断する刃の溶接に利用できる。
図1は、本発明の判定方法のための装置であるレーザ突合せ溶接装置の概略図である。 図2Aは、突合せ溶接中における溶融部表面の撮影画像および溶接後の溶接部の表面および断面の写真である。 図2Bは、パルス波形の異なる突合せ溶接中および溶接後の同様の画像および写真である。 図3は、3つのルートギャップをもつ突合せ継手に3種のパルス波形で溶接した際の溶接前の開先平面および溶接後の接合部平面と断面の状態を示す写真である。 図4は、各ピーク出力で溶接した接合部表面直径とルートギャップの関係を示すグラフである。 図5は、各ピーク出力で溶接した溶接前後のルートギャップの関係を示すグラフである。 図6は、各ピーク出力で溶接した接合部の溶け込み深さとルートギャップの関係を示すグラフである。 図7は、各ピーク出力で溶接した接合部のアンダーフィルとルートギャップの関係を示すグラフである。 図8は、ルートギャップをもつ突合せ溶接中のインプロセスモニタリングにおけるレーザパルス出力、溶融部からの照射レーザの反射光の強度、溶融部からの熱放射光の強度の測定結果および高速カメラによる溶融部の撮影画像を示す図である。 図9は、パルス波形の異なる突合せ溶接中のインプロセスモニタリングにおける図7と同様の図である。 図10は、レーザ照射開始から溶融部が接合するまでの時間とルートギャップの関係を示すグラフである。 図11は、レーザ照射開始から熱放射光強度の時間微係数が閾値(6mW/s)を超えるまでの時間とルートギャップの関係を示すグラフである。 図12は、レーザ照射開始から反射光強度が閾値(0.08mW)を超えるまでの時間とルートギャップの関係を示すグラフである。 図13は、ピーク出力0.4kWのパルスレーザによる2種のルートギャップをもつ突合せ溶接で溶融部の接合が生じる時点付近における0.04msごとの熱放射光強度の増分を示すグラフである。 図14Aは、アンダーフィル防止の適応制御法の流れを示すフローチャートである。 図14Bは、この適応制御中の反射光強度とレーザ出力の経時変化を示すグラフである。 図15は、アンダーフィル防止の適応制御法を用いて所定ルートギャップをもつ突合せ継手をパルスレーザ溶接した際のレーザ出力,反射光強度と熱放射光強度の経時変化を示すグラフおよび溶融部の高速カメラによる撮影画像を示す写真である。 図16は、5種のルートギャップをもつ突合せ継手をアンダーフィル防止適応制御を用いた所定溶接条件でパルスレーザ溶接した後の溶接部の表面および断面の状態を示す写真である。 図17は、図16の試料で実測した溶融部表面直径とルートギャップの関係をアンダーフィル防止適応制御なしの突合せ溶接による比較例と共に示すグラフである。 図18は、図16の試料で実測した溶け込み深さとルートギャップの関係をアンダーフィル防止適応制御なしの突合せ溶接による比較例と共に示すグラフである。 図19は、図16の試料で実測したアンダーフィルとルートギャップの関係をアンダーフィル防止適応制御なしの突合せ溶接による比較例と共に示すグラフである。 図20Aは、アンダーフィル防止適応制御なしで突合せシーム溶接した後のシームの表面および断面の形状を示す写真である。 図20Bは、アンダーフィル防止適応制御を用いて突合せシーム溶接した後の同様の写真である。 図21は、図20A,Bの試料で実測した溶融部表面直径とレーザ照射の順番の関係を示すグラフである。 図22は、図20A,Bの試料で実測した溶け込み深さとレーザ照射の順番の関係を示すグラフである。 図23は、図20A,Bの試料で実測したアンダーフィルとレーザ照射の順番の関係を示すグラフである。 図24は、レーザ照射位置を一方向に移動して突合せシーム溶接する際のルートギャップの変化を示す概略図である。 図25は、レーザ照射位置を両方向に移動して突合せシーム溶接する際のルートギャップの変化を示す概略図である。 図26は、図25の方法で突合せシーム溶接した後のシームの表面および断面の形状を示す写真である。 図27は、レーザ照射1回分の距離を空けて照射位置を両方向へ移動して突合せシーム溶接する際のルートギャップの変化を示す概略図である。 図28は、図27の方法で突合せシーム溶接した後のシームの表面および断面の形状を示す写真である。 図29は、レーザ照射開始から反射光強度が急増するまでの時間とレーザ照射の順番の関係を示すグラフである。
符号の説明
1 適応制御型YAGパルスレーザ発生装置
2 レーザヘッド
3 光ファイバ
4 突合せ継手
5 熱放射光センサ
6 溶融部
7 反射光センサ
10 コンピュータ
11,12 ダイクロイックミラー
13 ノッチフィルタ
14 干渉フィルタ
15 He-Neレーザ発振器(背光用)
16 高速カメラ

Claims (7)

  1. 所定のルートギャップをもつ材料に、このルートギャップより大きいビーム径をもつレーザを、レーザビームの最大パワー密度部分を上記ルートギャップに位置させて
    照射して突合せ溶接する過程において、
    溶融部からの照射レーザの反射光または溶融部からの熱放射光の強度を計測し、計測した光強度の経時変化を、同一材料からなる試料について予め求められた基準データと比較して、溶接の可否およびルートギャップの適否を判定することを特徴とするレーザ突合せ溶接における判定方法。
  2. 請求項1に記載の判定方法において、上記基準データは、所定の試料についてルートギャップを変化させて所定波形のレーザで溶接を行い、溶融部が上記ルートギャップを埋めた時点で、照射レーザの反射光の強度がそれを超えて増加する閾値あるいは照射レーザの反射光または熱放射光の強度の時間微係数がそれを超えて増加する微係数閾値と、溶接開始から上記時点までの経過時間と、ルートギャップ値と、上記所定波形の組からなるデータテーブルであることを特徴とする判定方法。
  3. 請求項2に記載の判定方法において、上記試料に照射するレーザの波形は、溶融部がルートギャップを埋めるに足る低いピーク出力と所定のレーザ照射持続時間を有することを特徴とする判定方法。
  4. 請求項2に記載の判定方法において、上記データテーブルに載ったルートギャップをもつ材料を上記データテーブルに載った波形のレーザで溶接し、上記経過時間を過ぎる前に、計測する光強度が上記閾値を超えあるいは計測する光強度の時間微係数が上記微係数閾値を超えたとき、溶接可能またはルートギャップ適正と判定して溶接を続行する一方、上記経過時間が過ぎても、計測する光強度が上記閾値を超えずあるいは計測する光強度の時間微係数が上記微係数閾値を超えないとき、溶接不可能またはルートギャップ不適と判定して溶接を停止することを特徴とする判定方法。
  5. 請求項4に記載の判定方法において、上記材料に照射するレーザの波形は、照射初期にピーク出力が低く、溶接可能またはルートギャップ適正と判定したとき、ピーク出力が上昇することを特徴とする判定方法。
  6. 所定のルートギャップをもつ材料にレーザを照射することを、照射点を変更して繰り返して突合せシーム溶接する方法において、請求項4に記載の判定方法によって溶接可能またはルートギャップ適正と判定した後、シーム溶接方向に対して照射点を逆方向に戻してレーザを照射する工程を含むことを特徴とする突合せシーム溶接方法。
  7. レーザ突合せ溶接における溶接可否およびルートギャップ適否を判定する装置であって、
    レーザ照射中に溶融部からの照射レーザの反射光および溶融部からの熱放射光の少なくとも何れかの強度を計測するモニタ部と、
    このモニタ部からの計測信号の経時変化を、同じ被溶接材料について予め求められ、格納された基準データと比較して、溶接の可否およびルートギャップの適否を判定し、溶接可能またはルートギャップ適正と判定したとき、設定レーザ波形を維持または変更する信号を出力し、溶接不可能またはルートギャップ不適と判断したとき、溶接を停止させる信号を出力する制御部と、
    この制御部からの出力信号によって動作が制御されるレーザ発振器を備えたことを特徴とする判定装置。
JP2006159989A 2006-06-08 2006-06-08 レーザ突合せ溶接における溶接可否およびルートギャップ適否判定方法 Active JP5158924B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006159989A JP5158924B2 (ja) 2006-06-08 2006-06-08 レーザ突合せ溶接における溶接可否およびルートギャップ適否判定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006159989A JP5158924B2 (ja) 2006-06-08 2006-06-08 レーザ突合せ溶接における溶接可否およびルートギャップ適否判定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007326134A true JP2007326134A (ja) 2007-12-20
JP5158924B2 JP5158924B2 (ja) 2013-03-06

Family

ID=38926984

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006159989A Active JP5158924B2 (ja) 2006-06-08 2006-06-08 レーザ突合せ溶接における溶接可否およびルートギャップ適否判定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5158924B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009148795A (ja) * 2007-12-20 2009-07-09 Nissan Motor Co Ltd 溶着状態検出装置および溶着状態検出方法
WO2011096188A1 (ja) * 2010-02-05 2011-08-11 富士フイルム株式会社 電子デバイスの製造方法
DE102011081668A1 (de) 2010-08-30 2012-03-22 Suzuki Motor Corporation Vorrichtung und Verfahren zur Bestimmung der Form des Endes einer Schweißnaht
JP2012213806A (ja) * 2012-06-14 2012-11-08 Nissan Motor Co Ltd 溶着状態検出装置および溶着状態検出方法
US9623513B2 (en) 2014-03-20 2017-04-18 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Laser welding inspection apparatus and laser welding inspection method
WO2017159532A1 (ja) * 2016-03-18 2017-09-21 日立オートモティブシステムズ株式会社 高エネルギービーム溶接品質判定方法、その判定方法を利用した品質判定装置、その判定方法を利用した溶接管理システム
WO2019176753A1 (ja) * 2018-03-13 2019-09-19 住友重機械工業株式会社 レーザパワー制御装置、レーザ加工装置及びレーザパワー制御方法
DE102020104462A1 (de) 2020-02-20 2021-08-26 Precitec Gmbh & Co. Kg Verfahren zum Analysieren einer Schweißverbindung beim Laserschweißen von Werkstücken
WO2021182122A1 (ja) * 2020-03-09 2021-09-16 株式会社アマダ レーザ溶接モニタリング装置及びレーザ溶接モニタリング方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08215868A (ja) * 1995-02-09 1996-08-27 Nissan Motor Co Ltd 溶接モニタリング方法および溶接モニタリング装置
JPH10296465A (ja) * 1997-04-23 1998-11-10 Amada Co Ltd レーザ溶接加工の監視方法及び装置
JP2003251479A (ja) * 2002-03-01 2003-09-09 Daihen Corp レーザ溶接方法
JP2005246434A (ja) * 2004-03-04 2005-09-15 Osaka Industrial Promotion Organization レーザスポット溶接における穴欠陥の防止または修復方法および装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08215868A (ja) * 1995-02-09 1996-08-27 Nissan Motor Co Ltd 溶接モニタリング方法および溶接モニタリング装置
JPH10296465A (ja) * 1997-04-23 1998-11-10 Amada Co Ltd レーザ溶接加工の監視方法及び装置
JP2003251479A (ja) * 2002-03-01 2003-09-09 Daihen Corp レーザ溶接方法
JP2005246434A (ja) * 2004-03-04 2005-09-15 Osaka Industrial Promotion Organization レーザスポット溶接における穴欠陥の防止または修復方法および装置

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009148795A (ja) * 2007-12-20 2009-07-09 Nissan Motor Co Ltd 溶着状態検出装置および溶着状態検出方法
WO2011096188A1 (ja) * 2010-02-05 2011-08-11 富士フイルム株式会社 電子デバイスの製造方法
JP2011165381A (ja) * 2010-02-05 2011-08-25 Fujifilm Corp 電子デバイスの製造方法
DE102011081668A1 (de) 2010-08-30 2012-03-22 Suzuki Motor Corporation Vorrichtung und Verfahren zur Bestimmung der Form des Endes einer Schweißnaht
DE102011081668B4 (de) * 2010-08-30 2013-06-06 Suzuki Motor Corporation Vorrichtung und Verfahren zur Bestimmung der Form des Endes einer Schweißnaht
US8946595B2 (en) 2010-08-30 2015-02-03 Suzuki Motor Corporation Apparatus and method for determining shape of end of welding bead
JP2012213806A (ja) * 2012-06-14 2012-11-08 Nissan Motor Co Ltd 溶着状態検出装置および溶着状態検出方法
US9623513B2 (en) 2014-03-20 2017-04-18 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Laser welding inspection apparatus and laser welding inspection method
WO2017159532A1 (ja) * 2016-03-18 2017-09-21 日立オートモティブシステムズ株式会社 高エネルギービーム溶接品質判定方法、その判定方法を利用した品質判定装置、その判定方法を利用した溶接管理システム
CN108883501A (zh) * 2016-03-18 2018-11-23 日立汽车***株式会社 高能量束焊接质量判定方法、利用该判定方法的质量判定装置和焊接管理***
WO2019176753A1 (ja) * 2018-03-13 2019-09-19 住友重機械工業株式会社 レーザパワー制御装置、レーザ加工装置及びレーザパワー制御方法
JPWO2019176753A1 (ja) * 2018-03-13 2021-03-11 住友重機械工業株式会社 レーザパワー制御装置、レーザ加工装置及びレーザパワー制御方法
EP3766623A4 (en) * 2018-03-13 2021-05-19 Sumitomo Heavy Industries, Ltd. LASER POWER CONTROL DEVICE, LASER PROCESSING DEVICE AND LASER POWER CONTROL PROCESS
US11666987B2 (en) 2018-03-13 2023-06-06 Sumitomo Heavy Industries, Ltd. Laser power control device, laser machining device, and laser power control method
DE102020104462A1 (de) 2020-02-20 2021-08-26 Precitec Gmbh & Co. Kg Verfahren zum Analysieren einer Schweißverbindung beim Laserschweißen von Werkstücken
WO2021182122A1 (ja) * 2020-03-09 2021-09-16 株式会社アマダ レーザ溶接モニタリング装置及びレーザ溶接モニタリング方法
JP2021137867A (ja) * 2020-03-09 2021-09-16 株式会社アマダ レーザ溶接モニタリング装置及びレーザ溶接モニタリング方法
JP7353221B2 (ja) 2020-03-09 2023-09-29 株式会社アマダ レーザ溶接モニタリング装置及びレーザ溶接モニタリング方法
EP4119280A4 (en) * 2020-03-09 2023-10-04 Amada Co., Ltd. LASER WELDING MONITORING DEVICE AND METHOD

Also Published As

Publication number Publication date
JP5158924B2 (ja) 2013-03-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5158924B2 (ja) レーザ突合せ溶接における溶接可否およびルートギャップ適否判定方法
JP5276699B2 (ja) ピアシングを行うレーザ加工方法及びレーザ加工装置
US8487211B2 (en) Method and apparatus for using multiple laser beams to weld members that are separated by a gap
US20040169022A1 (en) Method of closing working hole in gas turbine blade top
WO2015151574A1 (ja) レーザ溶接良否判定方法および良否判定機構を備えるレーザ溶接装置
JP6137130B2 (ja) レーザ溶接装置、及びレーザ溶接方法
JP2001191187A (ja) 材料加工プロセスのプロセス・パラメータを測定する方法および装置
JP4352143B2 (ja) レーザスポット溶接における穴欠陥の防止または修復方法および装置
JP2010188350A (ja) レーザー溶接方法及びレーザー溶接装置
JP2010240734A (ja) レーザ溶接鋼管の製造方法
US11465231B2 (en) Laser processing method, laser processing apparatus, and output control device of laser processing apparatus
JP2005131645A (ja) レーザ加工方法及び加工状態判断方法
Dupriez et al. Advances of OCT Technology for Laser Beam Processing: Precision and quality during laser welding
JP2020093272A (ja) レーザ溶接方法
CN113695737A (zh) 动力电池密封钉焊接方法
JP4324052B2 (ja) レーザ溶接品質評価方法
JP2000210781A (ja) レ―ザ溶接方法および装置
Kawahito et al. In-process monitoring and adaptive control for stable production of sound welds in laser microspot lap welding of aluminum alloy
JP4098025B2 (ja) レーザによる重ね合わせスポット溶接装置
JP6671129B2 (ja) シャント抵抗器の製造方法、および溶接済み板材の製造装置
JP2751780B2 (ja) レーザビーム加工装置
Seibold et al. Influence of solidification rate on hot crack behavior in heat conduction laser beam welding of EN AW-6082
JP2020040106A (ja) 異材接合方法
JP4136551B2 (ja) レーザ溶接方法
JPS589783A (ja) レ−ザ加工検査方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090603

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20101117

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20101117

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110810

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110815

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111014

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120502

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120629

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121130

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121210

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5158924

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151221

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250