JP2010240734A - レーザ溶接鋼管の製造方法 - Google Patents

レーザ溶接鋼管の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】レーザ溶接鋼管を製造するにあたってレーザ溶接の状況を精度良く判定し、その判定結果に基づいて溶接条件を変更することによって、レーザ溶接鋼管を歩留り良く安定して製造する方法を提供する。
【解決手段】エッジ部に照射するレーザビームの照射部位をオープンパイプの内面側から監視し、オープンパイプの内面側まで貫通したキーホールが認められる場合はレーザビームによる溶接条件を継続して維持する一方、オープンパイプの内面側まで貫通したキーホールが認められない場合はレーザビームによる溶接条件を変更することによって、オープンパイプの外面側から内面側まで貫通したキーホールをレーザビームの照射部位に設けつつ溶接を行なう。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザビームを用いてオープンパイプの長手方向のエッジ部を溶接する鋼管(以下、レーザ溶接鋼管という)の製造方法に関し、特に油井管あるいはラインパイプ等の石油,天然ガスの採掘や輸送に好適なレーザ溶接鋼管の製造方法に関するものである。
油井管あるいはラインパイプとして用いられる鋼管は、溶接鋼管(たとえば電縫鋼管,UOE鋼管等)とシームレス鋼管に大別される。これらの鋼管のうち、電縫鋼管は、熱間圧延した帯状の鋼板(いわゆるホットコイル)を素材として使用し、安価に製造できるので経済的に有利である
しかし一般に電縫鋼管は、成形ロールを用いて鋼板を円筒状に成形してオープンパイプ(ここでオープンパイプとは、多段の成形ロールにより成形された端部が接合されていないパイプ状の鋼帯を言う。以下、オープンパイプと称す。)とし、そのオープンパイプのエッジ部(すなわち円筒状に成形した鋼帯の両側端部)をスクイズロールで加圧しながら電気抵抗溶接(高周波抵抗溶接とも呼ぶ)して製造するので、溶接による継ぎ目(いわゆるシーム)が必然的に存在し、そのシームの低温靭性が劣化するという問題がある。そのため電縫鋼管の油井管やラインパイプは、寒冷地での使用には課題がある。シームの低温靭性が劣化する理由は、エッジ部を溶接する際に高温の溶融メタルが大気中の酸素と反応して酸化物を生成し、その酸化物がシームに残留し易いからである。
また電縫鋼管は、エッジ部を溶接する際に溶融メタル中で合金元素が偏析し易いので、シームの耐食性が劣化し易いという問題がある。そのため電縫鋼管の油井管やラインパイプは、厳しい腐食環境(たとえばサワー環境)での使用には課題がある。
一方でシームの低温靭性や耐食性を劣化させない溶接法として、レーザビームによる溶接(以下、レーザ溶接という)が注目されている。レーザ溶接は、熱源の寸法を小さくし、かつ熱エネルギーを高密度で集中できるので、溶融メタルにおける酸化物の生成や合金元素の偏析を防止できる。そのため、溶接鋼管の製造にレーザ溶接を適用すると、シームの低温靭性や耐食性の劣化を防止することが可能である。
そこで溶接鋼管の製造過程にて、オープンパイプのエッジ部にレーザビームを照射して溶接することによって鋼管(すなわちレーザ溶接鋼管)を製造する技術が実用化されている。
ところがレーザ溶接では、溶融メタルは極めて狭い領域で形成される。そのため、スクイズロールで加圧されるオープンパイプのエッジ部が接合する位置(以下、接合点という。あるいは、スクイズ点という)とレーザビームを照射する周方向の位置とにずれが生じると、レーザ溶接鋼管のシームが開口した状態となり、その部分は溶接不良として取り除く必要があり、レーザ溶接鋼管の歩留り低下を招く。
そのため、レーザ溶接鋼管を製造する際に、レーザビームの照射状況を監視する技術が種々検討されている。
たとえば特許文献1には、鋼板の片面からレーザビームを照射し、他方の面に発生するプラズマ光を監視することによって、レーザ溶接の状況を判定する技術が開示されている。しかしプラズマ光は広く散乱するので、この技術ではレーザ溶接の状況を精度良く把握することが困難であるばかりでなく、レーザビームを照射する位置がエッジ部から外れても精度よく認識できない。
また特許文献2には、レーザ溶接による発光強度を測定することによって、裏波ビードの形成状況を判定する技術が開示されている。しかし発光強度は様々な要因で著しく変動するので、この技術では裏波ビードの形成状況を精度良く把握することは困難である。
特許文献3は、アーク溶接によって生じる溶融メタルを撮影し、その画像に基づいて裏波ビードの形状を解析して溶接条件を制御する技術が開示されている。このアーク溶接の技術をレーザ溶接にそのまま適用すると、溶融メタルの鮮明な画像は得られない。その理由は、レーザ溶接では熱エネルギーが高密度で集中するので、過剰な光量が発生するからである。そのため、レーザ溶接における裏波ビードの形状を精度良く把握することは困難である。
なお特許文献3には、レーザビームを溶融メタルに干渉フィルターを介して照射する技術が開示されているが、このレーザビームは溶融メタルの撮影に用いるものであり、溶接に寄与するものではない。
特開平10-76383号公報 特開平8-267241号公報 特開2001-25867号公報
本発明は、レーザ溶接鋼管を製造するにあたってレーザ溶接の状況を精度良く判定し、その判定結果に基づいて溶接条件を変更することによって、レーザ溶接鋼管を歩留り良く安定して製造する方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の通りである。
1.鋼板を成形ロールで円筒状のオープンパイプに成形し、オープンパイプのエッジ部をスクイズロールで加圧しながらオープンパイプの外面側からレーザビームを照射してエッジ部を溶接するレーザ溶接鋼管の製造方法において、エッジ部に照射するレーザビームの照射部位をオープンパイプの内面側から監視し、オープンパイプの内面側まで貫通したキーホールが認められる場合はレーザビームによる溶接条件を継続して維持する一方、オープンパイプの内面側まで貫通したキーホールが認められない場合はレーザビームによる溶接条件を変更することによって、オープンパイプの外面側から内面側まで貫通したキーホールをレーザビームの照射部位に設けつつ溶接を行なうレーザ溶接鋼管の製造方法である。
なお上記1においては、スクイズロールで加圧されるエッジ部の接合点を、レーザビームの照射によって生じる溶融メタル内に配置することが好ましい。あるいは、スクイズロールで加圧されるエッジ部の接合点を、キーホール内に配置することが好ましい。
2.上記1において、前記オープンパイプの外面側から加熱する補助熱源を用いて前記エッジ部を補助的に加熱し溶融し、かつ前記レーザビームを照射するレーザ溶接鋼管の製造方法である。
3.上記2において、前記補助熱源が、アークであるレーザ溶接鋼管の製造方法である。
4.上記1〜3において、前記エッジ部に照射する前記レーザビームの照射部位を前記オープンパイプの内面側から監視するとともに、前記レーザビームの照射によって前記照射部位より発生する反射光ならびにプラズマ光をセンサーを用いて測定し、前記センサーから得られるそれぞれの測定値に基づいて溶接状況を監視し、前記オープンパイプの内面側まで貫通したキーホールが認められ、かつ前記センサーから得られる前記反射光および前記プラズマ光の測定値の相対値の変動が小さい場合は前記レーザビームによる溶接条件を継続して維持する一方、前記オープンパイプの内面側まで貫通したキーホールが不安定で閉塞を繰り返し、かつ前記センサーから得られる前記反射光および前記プラズマ光の測定値の相対値の変動が大きい場合は前記レーザビームによる溶接条件を変更することによって、前記オープンパイプの外面側から内面側まで貫通したキーホールを前記レーザビームの照射部位に設けつつ溶接を行なうことを特徴とするレーザ溶接鋼管の製造方法である。なお、ここで、上記反射光は、戻り光とも称す。
5.上記1〜4において、前記キーホールの大きさを、前記オープンパイプの内面側で直径0.2mm以上とするレーザ溶接鋼管の製造方法である。
6.上記1〜5において、前記スクイズロールで加圧されるエッジ部の接合点を、前記レーザビームの照射によって生じる溶融メタル内に配置するレーザ溶接鋼管の製造方法である。
7.上記1〜5において、前記スクイズロールで加圧されるエッジ部の接合点を、前記内面側キーホール内に配置するレーザ溶接鋼管の製造方法である。
8.上記2〜7において、前記レーザビームの発振器と前記補助熱源とを一体的に配置するレーザ溶接鋼管の製造方法である。
9.上記2〜7において、前記レーザビームの発振器と前記補助熱源とを一体的に配置し、かつ前記補助熱源がレーザビームより先行して前記エッジ部を加熱するレーザ溶接鋼管の製造方法である。
10.上記3〜9において、前記レーザビームの発振器がファイバーレーザ発振器であり、レーザ出力が15kWを超え、レーザの焦点距離が200mm以上であるレーザ溶接鋼管の製造方法である。
11.上記3〜10において、前記オープンパイプの外面における前記レーザビームの照射位置と前記アークの電極との距離が7mm以下であるレーザ溶接鋼管の製造方法である。
12.上記4〜10において、前記反射光を前記オープンパイプの外面側から測定し、前記プラズマ光を前記オープンパイプの内面側から測定するレーザ溶接鋼管の製造方法である。
13.上記1において、複数本のレーザビームを照射して、前記オープンパイプの外面側から内面側まで貫通したキーホールを前記複数本のレーザビームの照射部位にそれぞれ設けつつ溶接を行なうレーザ溶接鋼管の製造方法である。
14.上記13において、前記エッジ部に照射する複数本のレーザビームの照射部位を内面側から監視するとともに、前記レーザビームの照射によって前記照射部位より発生する反射光ならびにプラズマ光をセンサーを用いて測定し、前記センサーから得られるそれぞれの測定値に基づいて溶接状況を監視し、前記オープンパイプの外面側から内面側まで貫通した複数個のキーホールが認められ、かつ前記センサーから得られる前記反射光および前記プラズマ光の測定値の相対値が小さい場合は前記レーザビームによる溶接条件を継続して維持する一方、前記オープンパイプの内面側まで貫通したキーホールが不安定で閉塞を繰り返し、かつ前記センサーから得られる前記反射光および前記プラズマ光の測定値の相対値が大きい場合は前記レーザビームによる溶接条件を変更することによって、前記オープンパイプの外面側から内面側まで貫通したキーホールを前記複数本のレーザビームの照射部位にそれぞれ設けつつ溶接を行なうことを特徴とするレーザ溶接鋼管の製造方法である。
15.上記13または14において、前記複数個のキーホールのうち、前記エッジ部の両側に設けられかつ前記エッジ部に対して垂直方向の距離が最も大きい2個のキーホールの間にエッジ部の接合点を配置するレーザ溶接鋼管の製造方法である。
16.上記13〜15において、前記複数個のキーホールの大きさを、いずれも前記オープンパイプの内面側で直径0.1mm以上とするレーザ溶接鋼管の製造方法である。
17.上記13〜16において、前記エッジ部の接合点を、前記複数本のレーザビームの照射によって生じる溶融メタル内に配置するレーザ溶接鋼管の製造方法である。
18.上記13〜17において、前記複数本のレーザビームとして2本のレーザビームを用いるレーザ溶接鋼管の製造方法である。
19.上記13〜18において、前記オープンパイプの外面側から加熱する補助熱源を用いて前記エッジ部を補助的に加熱・溶融するレーザ溶接鋼管の製造方法である。
本発明によれば、レーザ溶接鋼管を製造するにあたってレーザ溶接の状況を精度良く判定し、その判定結果に基づいて溶接条件を変更することによって、レーザビームの照射で生じるキーホールあるいは溶融メタル内に、エッジ部の接合点を常に配置することが可能となる。その結果、レーザ溶接鋼管を歩留り良く安定して製造できる。得られたレーザ溶接鋼管は、シームの低温靭性や耐食性が優れており、寒冷地や腐食環境で使用する油井管やラインパイプに好適である。
本発明を適用してオープンパイプのエッジ部の接合点を溶接する例を模式的に示す説明図であり、(a)はキーホールとその周囲に形成される溶融メタルを示した透視図、(b)(c)はパイプの周方向の(溶接線に対して垂直方向)断面図である。なお、(b)は、接合点Cがキーホール4内にあることを示し、(c)は、接合点Cが溶融メタル5内にあることを示す。 複数個のレーザビームを用いる場合の照射位置の例を示す平面図である。 キーホール径の測定装置およびプラズマ光の測定装置の例を模式的に示す斜視図である。 図2(a)のレーザビームの配置で、オープンパイプのエッジ部の接合点を溶接する例を模式的に示す斜視図である。 反射光の測定装置の例を模式的に示す斜視図である。 アークにより溶融メタルの溶落ちを抑制する方法を説明する断面図である。
発明者らは、オープンパイプのエッジ部にレーザ溶接を施してレーザ溶接鋼管を製造するにあたって、レーザ溶接の状況を監視する技術について調査検討した。図1(a)は、レーザ溶接鋼管を製造する際に、本発明を適用してオープンパイプ1のエッジ部2の接合点を溶接する例を模式的に示す斜視図である。図1(a)中の矢印Aはオープンパイプの進行方向を示す。なお、レーザビーム3の照射によって発生するキーホール4とその周囲に形成される溶融メタル5は透視図として示す。そして、レーザビーム3を照射すると、図1(a)に示すように、高密度で集中する熱エネルギーによってエッジ部2が溶融するとともに、その溶融メタルが蒸発することによって蒸発圧と蒸発反力により、溶融メタル5に深い空洞4(以下、キーホール4という)が発生することに着目した。キーホール4内部には、レーザビーム3が侵入し、金属蒸気がレーザビーム3のエネルギーにより電離されて生じた高温のプラズマが充満していると考えられている。また、図1(b)および図1(c)は、図1(a)において、パイプの周方向(溶接線に対して垂直方向)断面のキーホール4とその周囲に形成される溶融メタル5は透視図として示す。
このキーホール4は、レーザビーム3の熱エネルギーが最も収斂する位置を示すものである。したがってキーホール4を監視し、図1(b)に示すように、エッジ部の接合点Cがキーホール4内に配置されるようにレーザ溶接を行なうことによって、レーザ溶接鋼管を安定して製造できる。ただし、エッジ部2の接合点Cとキーホール4とを一致させるためには高精度の位置制御技術が必要である。そこでエッジ部2の接合点Cを、キーホール4の周囲に形成される溶融メタル5内に配置するようにレーザ溶接を行なっても良い。溶融メタル5はキーホール4の大きさLkに比べてパイプの周方向(溶接線に対して垂直方向)の長さLmが大きいので、溶接ヘッド14,溶接ヘッド14内に収納された集光レンズや集光ミラーの位置制御により、比較的簡単な技術によってパイプの周方向にレーザビームの照射位置を容易に位置制御でき、レーザ溶接鋼管を安定して製造できる。なお、オープンパイプ1の進行方向Aにおけるエッジ部2の接合点Cは、エッジ部2の板厚方向の平均間隔Gが、スクイズロールにより狭まり、0.5mm以下になった箇所であればどこでも良い。
しかも健全なレーザ溶接が進行しているときには、キーホール4は溶融メタル5の外面側から内面側まで貫通しており、精度よく監視することが可能である。
本発明は、これらの知見に基づいてなされたものである。
図1(a)に示すオープンパイプ1は、帯状の鋼板を成形ロールで円筒状に成形したものである。そのオープンパイプ1のエッジ部2をスクイズロール(図示せず)で加圧しながら、オープンパイプ1の外面側からレーザビーム3を照射する。一方でオープンパイプ1の内面側からレーザビーム3の照射部位を監視し、キーホール4を識別する。キーホール4はオープンパイプ1の外面側から内面側まで貫通できれば、通常の画像処理技術で容易に識別できる。そして、内面側でキーホール4を識別できれば、健全なレーザ溶接が進行していることを示しており、溶接条件をそのまま継続して維持する。なお図1(a)では、キーホール4の監視装置は図示を省略するが、図3に、本発明で用いたキーホール監視装置を示す。
キーホール4を識別できない時は、キーホール4が閉塞していることを示しているので、溶接条件を変更して、健全なレーザ溶接を進行させるように調整する必要がある。そして、溶接条件を変更してキーホール4が識別できるようになれば、その溶接条件をそのまま継続して維持しながらレーザ溶接を行なう。なお、キーホール4が閉塞するのは、エッジ部2の接合点Cがキーホール4内あるいは、キーホール4の周囲に形成される溶融メタル5を外れた場合が最も多い。これは、接合点Cにレーザビーム3を照射した場合には、レーザビームが接合点Cの隙間を効率良く板厚方向に伝播しやすくなるので、キーホールが形成しやすくなるが、接合点C以外の箇所にレーザビーム3が照射されると、鋼板の表面から溶融メタルを蒸発させることによって蒸発圧と蒸発反力により溶融メタル5に深い空洞4を形成させなければならず、より高出力のレーザパワーが必要となるため、キーホール4が閉塞する傾向が強い。
キーホール4が閉塞した場合に調整する具体的な溶接条件は、オープンパイプ1の周方向へレーザビームの照射位置を移動させて、エッジ部2の接合点Cがレーザビーム3の照射位置(キーホール4)あるいは、溶融メタル5内に配置されるように、調整するのが、最も好ましい。例えば、キーホール監視装置によりエッジ部2の接合点やキーホール4および溶融メタル5の位置を画像処理して、認識し、オープンパイプの周方向および移動距離を算出し、エッジ部2の接合点Cが、キーホール4の内部あるいは、溶融メタル5内に入るように、溶接ヘッド14,溶接ヘッド14内に収納された集光レンズや集光ミラーを位置制御して、レーザビーム3の照射位置を移動させるのが、好ましい。
その他の溶接条件として、例えば、レーザビームの焦点位置の制御、オープンパイプの長手方向のビーム照射位置の移動、レーザパワーの増加制御や溶接速度の減速制御などを採用することも好ましい。
このようなエッジ部2の接合点とキーホール4あるいは溶融メタル5との位置関係の調整は、オープンパイプ1の内面側から監視してキーホール4を識別することによって容易に行なうことが可能である。
キーホール4の大きさが内面側で直径0.2mm未満では、キーホール4が閉塞する惧れがある。したがって、キーホール4は内面側の直径を0.2mm以上とすることが好ましい。ただし、内面側の直径が1.0mmを超えると、溶落ち等の溶接欠陥が生じるばかりでなく、溶融メタルが凝固した継ぎ目(すなわちシーム6)の幅が著しく拡大されて、レーザ溶接鋼管の外観が損なわれる。そのため、オープンパイプ1の内面側におけるキーホール4の直径は0.2〜1.0mmの範囲内が一層好ましい。キーホールの形状が楕円形になっている場合は、短径を0.2mm以上とすることが好ましい。なお、キーホール4の大きさは、図3に示すように、スタンド間から吊り下げたマンドレルバー7に固定された監視カメラ8により、オープンパイプ1の内側から監視した。撮影条件は、オープンパイプ1の内面からレーザビームおよびプラズマ光と異なる波長成分の光を照明装置9から照射し、例えば337nm(ナノメートル)の波長の紫外線を照射して、前記の波長の光のみ透過するフィルターを使って撮影することで、キーホール4および溶融メタル5からの赤外線やプラズマ光等による外乱を排除した。ここで、透過させる波長はプラズマ発光のスペクトルに応じ、それを避けた波長帯域であって且つ利用可能な光源およびフィルターとの兼ね合いで選択すればよい。撮影速度は、30コマ/秒で行い、ランダムで5枚をサンプリングした静止画像の平均値を求めた。なお、内面側のキーホールの形状は、ほぼ円形もしくは楕円形であり、キーホールの形状が楕円の場合は短径を測定した。また、キーホール4の閉塞の判定やレーザビームの照射位置の制御のために、監視カメラ8で撮影した映像よりエッジ部2の接合点Cやキーホール4および溶融メタル5を画像処理してそれらの寸法や位置を数値化する画像処理装置11,判定装置12およびレーザビームの位置制御装置13を用いた。なお、キーホール4の監視装置は、上述した構成に限定するものではなく、任意の構成のものが使用できる。
また、2個以上のレーザビーム3を使用する場合は、図2(a)〜図2(e)に示すような複数個のレーザビームの照射の配置が考えられる。図2(a)〜図2(e)は、オープンパイプの複数個のレーザビームを用いる場合の照射位置を示す平面図である。図2中の矢印Aはオープンパイプの進行方向を示す。図2(a)は、2個のレーザビームの照射の配置を示したもので、レーザビーム3-1および3-2をエッジ部の両側に配置した例である。図4は、図2(a)のレーザビームの配置で、オープンパイプのエッジ部の接合点を溶接する例を模式的に示す斜視図である。図4中の矢印Aはオープンパイプの進行方向を示す。なお、2個のレーザビーム3の照射によって発生するキーホール4とその周囲に形成される溶融メタル5は透視図として示す。図2(b)は、3個のレーザビームの照射の配置を示したもので、レーザビーム3-1でエッジ部を予熱して、レーザビーム3-2および3-3をエッジ部の両側に配置した例である。また、図2(c)は、4個のレーザビームの照射の配置を示したもので、4個のレーザビーム3-1,3-2,3-3および3-4をエッジ部の両側にそれぞれ2個ずつ配置した例である。また、図2(d)は、2個のレーザビームの照射の配置を示したもので、レーザパワーの異なるレーザビーム3-1および3-2をエッジ部の両側に配置した例である。レーザビーム3-1のパワーがレーザビーム3-2よりも小さいので、レーザビーム3-1をエッジ部により近づけた配置の例である。なお、図2(e)は、2個のレーザビームの照射の配置を示したもので、2個のレーザビーム3-1および3-2をエッジ部に沿って縦に配置(タンデム)した例である。この場合は、複数のレーザビームではなく、単一のレーザビームの扱いをする。キーホールの監視は、溶融メタルに最も近いレーザビーム3-2のキーホールのみを監視すればよい。3個以上のレーザビームをエッジ部に沿って縦に配置(タンデム)する場合も同様に、単一のレーザビームの扱いをする。キーホールの監視も溶融メタルに最も近いキーホールのみを監視すればよい。
複数のレーザビームを用いる場合のレーザビームの照射位置の配置は、図2(a)〜図2(e)の例に限るものではなく、目的に応じて、自由に配置できる。なお、本発明に用いるレーザビームの個数は、1個〜4個が好ましい。5個以上のレーザビームは、設備コスト,製造コストやレーザビームの位置制御が複雑になることから好ましくない。
本発明では、複数個のキーホール4を全て監視し、図2(a)〜図2(e)に示すように、エッジ部2の両側に設けられ、かつエッジ部2に対してそれぞれ垂直方向の距離(L1およびL2)が最も大きい2個のキーホールの間にエッジ部2の接合点を配置してレーザ溶接を行なう。ただし、その所定の位置にエッジ部2の接合点を配置するためには高精度の制御技術が必要である。そこで上記の2つのキーホール4の間に形成される溶融メタル5内に、エッジ部2の接合点を配置するように制御しながらレーザ溶接を行なっても良い。溶融メタル5はキーホール4の大きさLkに比べてパイプの周方向(溶接線に対して垂直方向)の長さLmが大きいので、比較的容易な技術によって制御できる。
このようなエッジ部2の接合点と2個のキーホール4の間あるいは2個のキーホール4の間に形成される溶融メタル5との位置関係の調整は、オープンパイプ1の内面側から監視してキーホール4を識別することによって容易に行なうことが可能である。なお、複数本のレーザビームを照射して、貫通したキーホールを設けつつ溶接を行う場合は溶融池が1つとなる場合が多い。このように溶接の際に溶融池が1つの場合、全てのキーホール4の大きさが内面側で直径0.1mm未満では、キーホール4が閉塞する惧れがある。したがって、キーホール4は内面側の直径を0.1mm以上とすることが好ましい。ただし、内面側の直径が1.0mmを超えると、溶落ち等の溶接欠陥が生じるばかりでなく、溶融メタルが凝固した継ぎ目(すなわちシーム6)の幅が著しく拡大されて、レーザ溶接鋼管の外観が損なわれる。そのため、オープンパイプ1の内面側におけるキーホール4の直径は0.1〜1.0mmの範囲内が一層好ましい。なお、キーホールの形状が楕円形になっている場合は、短径を0.1mm以上とすることが好ましい。
なお、図2(e)のように、2個のレーザビーム3-1および3-2をエッジ部に沿って縦に配置(タンデム)した例では、複数のレーザビームの扱いをしないで、単一のレーザビームの扱いをするので、溶融メタル5に最も近いレーザビーム3-2のキーホールのみを監視すればよいので、キーホール4は内面側の直径を0.2mm以上とすることが好ましい。
さらに、キーホール4の閉塞は、短時間であっても、レーザ溶接鋼管の製造に悪影響を及ぼす。たとえば5m/分を超える溶接速度でレーザ溶接を行なう際に、0.01秒以上の閉塞が生じると、スパッタの多量発生などにより溶込み不足やアンダーカットのような溶接欠陥が発生し、レーザ溶接鋼管の歩留り低下を招く。このような短時間のキーホールの閉塞は、上述したキーホールの監視のみでは、検知が困難である。そのためキーホールの監視に加えて、レーザビームの照射部位から発生する反射光ならびにプラズマ光をセンサーによって測定してキーホールの状況を計測し、得られた反射光ならびにプラズマ光の測定値の相対値に基づいて溶接状況を監視する。
レーザビームの照射部位から発生する反射光は、オープンパイプ1の外面側から測定することが好ましい。その理由は、キーホールの短時間の閉塞が生じた場合にも反射光の強度を高精度で測定できるからである。
また、レーザビームの照射部位から発生するプラズマ光は、オープンパイプ1の内面側から測定することが好ましい。その理由は、オープンパイプ1の外面側では、シールドガスやヒュームがレーザにより励起されるプラズマ光の外乱となり、測定精度が低下するのに対し、内面側からプラズマ光を測定すると、キーホール4の短時間の閉塞が生じた場合には内面側でのプラズマは生じなくなるのでキーホール4の閉塞の有無を高精度で測定できるようになるからである。
なお、複数個のレーザビームを用いた場合は、全てのレーザビームの照射部位から発生する反射光を監視するが、お互いの照射位置が近いので、複数の照射位置全域を捉えることが可能な1つの監視装置で監視すればよい。
レーザビームの照射による反射光やプラズマ光の測定値(たとえば強度等)の相対値の変動が小さい場合は、キーホール4が外面側から内面側まで貫通しているので、溶接条件をそのまま継続して維持する。相対値の変動が大きい場合は、キーホール4が外面側から内面側まで貫通していないので、溶接条件を変更して、健全なレーザ溶接を進行させるように調整する。
なお、レーザビームの照射による反射光の測定は、図5に示すように、溶接ヘッド14から吊り下げた反射光センサー15およびモニタ装置16により、オープンパイプ1の外側から監視した。データ採取条件は、反射光センサー15にレーザと同一波長のみ透過するフィルターを使って計測することで、キーホール4および溶融メタル5からの赤外線による外乱を排除した。反射光の強度の変動は、モニタ装置16によって、判定した。例えば、反射光センサーとしてフォトダイオードなどが用いることができる。なお、レーザ光と同軸の反射光に対しては溶接ヘッド内に内蔵されたミラーなどで反射光センサーに送り、測定すれば良い。
また、プラズマ光の測定は、図3に示すように、キーホールの監視装置と合わせてプラズマ光センサー10を取り付け測定した。データ採取条件は、プラズマ光センサー10にレーザにより発生するプラズマ光波長のみを透過するフィルターを使って計測することで、キーホール4および溶融メタル5からの赤外線による外乱を排除した。プラズマ光の強度の変動は、モニタ装置17によって、判定した。プラズマ光センサーとしては、例えば300〜900nmの範囲のSi素子を用いたものなどがある。
データ採取速度は、1kHzの周期で計測し、反射光および、または、プラズマ光の強度の変動が、相対値に対して、15%を超えた場合にアラームを発信して、溶接条件を変更して、健全なレーザ溶接を進行させるように調整する。なお、レーザビームの照射による反射光やプラズマ光の監視装置は、任意の構成のものが使用できるので、上述した構成に限定するものではない。
具体的には、反射光および、またはプラズマ光の強度の変動が、相対値に対して、15%を超えた場合に調整する溶接条件は、キーホール4が閉塞した場合に調整する溶接条件と同じである。したがって、反射光および、またはプラズマ光の強度の変動が、相対値に対して、15%を超えた場合に、オープンパイプ1の周方向へレーザビームの照射位置を移動させて、エッジ部2の接合点がレーザビーム3の照射位置(キーホール4)あるいは、溶融メタル5内に配置されるように、調整するのが、最も好ましい。例えば、キーホール監視装置によりエッジ部2の接合点やキーホール4および溶融メタル5の位置を画像処理して、認識し、オープンパイプの周方向および移動距離を算出し、エッジ部2の接合点が、キーホール4の内部あるいは、溶融メタル5内に入るように、溶接ヘッド14,溶接ヘッド14内に収納された集光レンズや集光ミラーを位置制御して、レーザビームの照射位置を移動させるのが、好ましい。
なお、レーザビームの照射による反射光やプラズマ光の測定装置は、上述した構成に限定するものではなく、任意の構成のものが使用できる。
その他の溶接条件として、例えば、レーザビームの焦点位置の制御、オープンパイプの長手方向のビーム照射位置の移動、レーザパワーの増加制御や溶接速度の減速制御などを採用することも好ましい。
本発明で使用するレーザビームの発振機は、様々な形態の発振器が使用でき、気体(たとえばCO2,ヘリウム−ネオン,アルゴン,窒素,ヨウ素等)を媒質として用いる気体レーザ,固体(たとえば希土類元素をドープしたYAG等)を媒質として用いる固体レーザ,レーザ媒質としてバルクの代わりにファイバーを利用するファイバーレーザ等が好適である。あるいは,半導体レーザを使用しても良い。
ただし、本発明ではファィバーレーザ発振器を使用し、レーザ出力を15kW超え(1台もしくは複数台の合計)、レーザの焦点距離を200mm以上とすることが最も好ましい。1台もしくは複数台の合計のレーザ出力が15kW以下では、溶接速度が5m/分未満となってしまい、ブローホールが発生しやすくなるという問題がある。レーザの焦点距離が200mm未満では、鋼板から成形したオープンパイプのエッジ部のZ軸方向(レザビームの光軸方向)の変動により溶接が不安定となるという問題がある。
オープンパイプの外面側から補助熱源によって加熱しても良い。その補助熱源は、オープンパイプの外面を加熱し溶融できるものであれば、その構成は特に限定しない。たとえば、バーナ溶解法,プラズマ溶解法,TIG溶解法,電子ビーム溶解法,レーザ溶解法等を利用した手段が好適である。
なお、補助熱源はレーザビームの発振機と一体的に配置することが好ましい。その理由は、補助熱源とレーザを一体的に配置しないと、補助熱源の効果を得るためには大きな熱量が必要となり、また溶接欠陥(たとえばアンダーカット等)の抑制が非常に困難になるからである。さらに、補助熱源をレーザビームの発振機より先行させて配置することが一層好ましい。その理由は、エッジ部の水分,油分を除去できるからである。
さらに好ましい補助熱源として、アークの使用が好ましい。アークの発生源は、溶融メタルの溶落ちを抑制する方向に電磁力(すなわち溶接電流の磁界から発生する電磁力)を付加できるものを使用する。たとえば、TIG溶接法,プラズマアーク溶接法等の従来から知られている技術が使用できる。具体的には、図6に示すように、電極18をマイナス極、オープンパイプ1のエッジ部2をプラス極にすることで、フレミングの左手の法則により溶融メタル5がアーク19の周囲に集まろうとするローレンツ力21を利用できるので、溶融メタル5の溶落ちを抑制できる。なお、アークの発生源はレーザビームと一体的に配置することが好ましい。その理由は、上述したように、アーク19を発生させる溶接電流20の周辺に生じる磁界の影響を、レーザビームで生じた溶融メタル5に効果的に与えるためである。さらに、アークの発生源をレーザビーム3より先行させて配置することが一層好ましい。その理由は、エッジ部2の水分,油分を除去できるからである。
また、オープンパイプ1の外面におけるレーザビーム3の照射位置とアークの電極18との距離は7mm以下であることが好ましい。その理由は、レーザビーム3の照射位置とアークの電極18との距離が7mmを超えると、アーク19により溶融する溶融メタル5の量が少なくなり、溶接電流20の周辺に生じる磁界の影響が小さくなるからである。
本発明では、厚肉材(たとえば厚さ4mm以上)のオープンパイプ1であっても、エッジ部2を高周波加熱等で予熱することなく、レーザ溶接を行なうことが可能である。ただしエッジ部2を高周波加熱等で予熱すれば、レーザ溶接鋼管の生産性が向上する等の効果が得られる。
以上に説明した通り、本発明によれば、レーザ溶接鋼管を製造するにあたってレーザ溶接の状況を精度良く判定し、その判定結果に基づいて溶接条件を変更することによって、レーザビームの照射で生じるキーホールあるいは溶融メタル内に、エッジ部の接合点を常に配置することが可能となる。その結果、レーザ溶接鋼管を歩留り良く安定して製造できる。得られたレーザ溶接鋼管は、レーザ溶接の利点を活かしてシームの低温靭性や耐食性が優れており、寒冷地や腐食環境で使用する油井管やラインパイプに好適である。
<実施例1>
帯状の鋼板を成形ロールで円筒状のオープンパイプに成形し、そのオープンパイプのエッジ部をスクイズロールで加圧しながら、レーザビームを外面側から照射してレーザ溶接鋼管を製造した。鋼板の成分は表1に示す通りである。
Figure 2010240734
レーザ溶接では、25kWCO2レーザ発振器を使用し、その出力と溶接速度は表2に示す通りである。
Figure 2010240734
キーホール4の監視装置は、図3に示す装置を用いて内面ビード切削装置のマンドレルバー7に監視カメラ8を取り付けて、オープンパイプ1内に挿入した。なお、図3に記載されたプラズマ光センサー10およびそのモニタ装置17は、用いていない。監視カメラ8は、レーザビーム3の照射によって発生するプラズマ光等の外乱を抑止するために、特定の波長(すなわち337nm)のみを可視化できるカメラを使用した。
表2に示す発明例(鋼管番号1-1〜1-4)は、オープンパイプ1の内面側からキーホール4を監視して、キーホール4の大きさを表2に示すように調整し、かつエッジ部の接合点とキーホール4あるいは溶融メタル5との位置関係を表2に示すように調整した例である。キーホール径が、0.2mm未満になった場合に、オープンパイプ1の周方向へレーザビームの照射位置を移動させて、エッジ部2の接合点Cがレーザビーム3の照射位置(キーホール4)あるいは、溶融メタル5内に配置されるように、調整した。
比較例の鋼管番号1-5,1-6は、キーホール4の監視を行なわない例である。また、比較例の鋼管番号1-7,1-8は、単にキーホール4の監視を行なうのみで、キーホール4の大きさや位置関係を調整しなかった例である。
得られたレーザ溶接鋼管を、超音波探傷試験に供し、JIS規格G0582に準拠してシームを20mにわたって探傷した。その探傷結果を表2に示す。なお表2においては、基準となるN5内外面ノッチの人工欠陥に対して、ピーク指示高さが、10%以下のものを優(◎),10%超え25%以下のものを良(○),25%超え50%以下のものを可(△),50%超えのものを不可(×)として評価した。
また、鋼種A(すなわち低合金鋼)のレーザ溶接鋼管には焼入れ(焼入れ温度880℃),焼戻し(焼戻し温度650℃)を施し、鋼種B(すなわちステンレス鋼)のレーザ溶接鋼管には熱処理を2回(加熱温度:1回目780℃,2回目650℃)施した後、それぞれJIS規格Z2242に準拠してシャルピー衝撃試験を行なった。試験片は、JIS規格Z2202に準拠してVノッチ,サブサイズとし、シーム部から採取した。試験温度は−60℃として、吸収エネルギー-V-60(J)を測定した。その結果を表2に示す。
表2から明らかなように、発明例(鋼管番号1-1〜1-4)では、超音波探傷は優(◎)または良(○)であり、シャルピー衝撃試験(−60℃)の吸収エネルギーは82〜112Jであった。一方、比較例(鋼管番号1-5〜1-8)では、超音波探傷は可(△)または不可(×)であり、シャルピー衝撃試験(−60℃)の吸収エネルギーは8.7〜38Jであった。
以上に説明した通り、本発明を適用すれば、厚肉材(厚さ4mm以上)のオープンパイプであっても、健全なレーザ溶接を行なうことが可能である。
得られたレーザ溶接鋼管のシームは、超音波探傷の結果が示す通り、溶接欠陥や析出物の発生が抑制され、優れた耐食性を有している。かつ、シャルピー衝撃試験の結果が示す通り、優れた低温靭性を有している。
<実施例2>
帯状の鋼板を成形ロールで円筒状のオープンパイプに成形し、そのオープンパイプ1のエッジ部2をスクイズロールで加圧しながら、レーザビーム3を外面側から照射してレーザ溶接鋼管を製造した。なお、補助熱源としてプラズマジェットおよびTIGアークを使用し、その補助熱源がレーザビーム3より先行してエッジ部2を加熱し溶融するように配置した。鋼板の成分は表3に示す通りである。
Figure 2010240734
レーザ溶接では、20kWファイバーレーザ発振器を使用し、その出力と溶接速度は表4に示す通りである。
Figure 2010240734
キーホール4の監視装置は、図3に示す装置を用いて内面ビード切削装置のマンドレルバー7に監視カメラ8を取り付けて、オープンパイプ1内に挿入した。なお、図3に記載されたプラズマ光センサー10およびそのモニタ装置17は、用いていない。監視カメラ8は、レーザビームの照射によって発生するプラズマ光等の外乱を抑止するために、特定の波長(すなわち337nm)のみを可視化できるカメラを使用した。
表4に示す発明例(鋼管番号2-1〜2-4)は、外面側からプラズマジェットおよびTIGアークによって加熱し溶融し、引き続きレーザビームを照射しながら、オープンパイプの内面側からキーホールを監視して、キーホールの大きさを表4に示すように調整し、かつエッジ部の接合点とキーホールあるいは溶融メタルとの位置関係を表4に示すように調整した例である。発明例の鋼管番号2-5,2-6は、補助熱源を使用しない例である。
キーホール径が、0.2mm未満になった場合に、オープンパイプ1の周方向へレーザビームの照射位置を移動させて、エッジ部2の接合点Cがレーザビーム3の照射位置(キーホール4)あるいは、溶融メタル5内に配置されるように、調整した。
得られたレーザ溶接鋼管を、超音波探傷試験に供し、JIS規格G0582に準拠してシームを20mにわたって探傷した。その探傷結果を表4に示す。なお表4においては、基準となるN5内外面ノッチの人工欠陥に対して、ピーク指示高さが、10%以下のものを優(◎),10%超え25%以下のものを良(○),25%超え50%以下のものを可(△),50%超えのものを不可(×)として評価した。また、鋼管の内面ビードの外観検査を行った。
表4から明らかなように、発明例(鋼管番号2-1〜2-4)では、超音波探傷は優(◎)または良(○)であった。また、鋼管の内面ビードの外観も良好であった。一方、補助熱源を使用しない発明例(鋼管番号2-5,2-6)では、超音波探傷は良(○)であったが、鋼管の内面ビードに溶け落ちあるいは、アンダーカットが見つかった。
以上に説明した通り、本発明を適用すれば、厚肉材(厚さ4mm以上)のオープンパイプであっても、健全なレーザ溶接を行なうことが可能である。
<実施例3>
帯状の鋼板を成形ロールで円筒状のオープンパイプに成形し、そのオープンパイプのエッジ部をスクイズロールで加圧しながら、レーザビームを外面側から照射してレーザ溶接鋼管を製造した。なお、補助的な加熱手段としてTIGアークを使用し、そのアークがレーザビームより先行してエッジ部を加熱・溶融するように配置した。鋼板の成分は表5に示す通りである。
Figure 2010240734
レーザ溶接では、10kWファイバーレーザ発振器を使用し、その出力と溶接速度は表6に示す通りである。
Figure 2010240734
キーホールの監視装置は、図3に示す装置を用いて内面ビード切削装置のマンドレルバー7に監視カメラ5を取り付けて、オープンパイプ1内に挿入した。なお、図3に記載されたプラズマ光センサー10およびそのモニタ装置17は、用いていない。監視カメラ5は、レーザビームの照射によって発生するプラズマ光等の外乱を抑止するために、特定の波長(すなわち337nm)のみを可視化できるカメラを使用した。
表6に示す発明例(鋼管番号3-1〜3-4)は、外面側からTIGアークによって加熱・溶融し、引き続きレーザビームを照射しながら、オープンパイプの内面側からキーホールを監視して、キーホールの大きさを表6に示すように調整し、かつエッジ部の接合点とキーホールあるいは溶融メタルとの位置関係を表6に示すように調整した例である。発明例の鋼管番号3-5〜3-8は、TIGアークを使用しない例である。
キーホール径が、0.2mm未満になった場合に、オープンパイプ1の周方向へレーザビームの照射位置を移動させて、エッジ部2の接合点Cがレーザビーム3の照射位置(キーホール4)あるいは、溶融メタル5内に配置されるように、調整した。
得られたレーザ溶接鋼管を、超音波探傷試験に供し、JIS規格G0582に準拠してシームを20mにわたって探傷した。その探傷結果を表6に示す。なお表6においては、基準となるN5内外面ノッチの人工欠陥に対して、ピーク指示高さが、10%以下のものを優(◎),10%超え25%以下のものを良(○),25%超え50%以下のものを可(△),50%超えのものを不可(×)として評価した。また、鋼管の内面ビードの外観検査を行った。
表6から明らかなように、発明例(鋼管番号3-1〜3-4)では、超音波探傷は優(◎)または良(○)であった。また、鋼管の内面ビードの外観も良好であった。一方、TIGアークを使用しない発明例(鋼管番号3-5〜3-8)では、超音波探傷は良(○)であったが、鋼管の内面ビードに溶け落ちおよびアンダーカットが見つかった。
以上に説明した通り、本発明を適用すれば、厚肉材(厚さ4mm以上)のオープンパイプであっても、健全なレーザ溶接を行なうことが可能である。
<実施例4>
帯状の鋼板を成形ロールで円筒状のオープンパイプに成形し、そのオープンパイプのエッジ部をスクイズロールで加圧しながら、レーザビーム(2本または1本)を外面側から照射してレーザ溶接鋼管を製造した。鋼板の成分は表7に示す通りである。
Figure 2010240734
レーザ溶接では、5kWと10kWのファイバーレーザ発振器を使用し、その溶接条件は表8に示す通りである。
Figure 2010240734
キーホールの監視装置は、図3に示す装置を用いて内面ビード切削装置のマンドレルバー7に監視カメラ8を取り付けて、オープンパイプ内に挿入した。なお、図3に記載されたプラズマ光センサー10およびそのモニタ装置17は、用いていない。監視カメラ8は、レーザビームの照射によって発生するプラズマ光等の外乱を抑止するために、特定の波長(すなわち337nm)のみを可視化できるカメラを使用した。
表8に示す発明例(鋼管番号4-1〜4-4)は、オープンパイプの外面側から2本のレーザビームを照射して2個のキーホールを形成しながら、オープンパイプの内面側からキーホールを監視して、キーホールの大きさを表8に示すように調整し、かつエッジ部の接合点とキーホールや溶融メタルとの位置関係を表8に示すように調整した例である。発明例の鋼管番号4-5〜4-8は、1本のレーザビームを照射して1個のキーホールを形成する例である。
少なくとも1つのキーホール径が、0.1mm未満になった場合に、オープンパイプ1の周方向へレーザビームの照射位置および焦点位置を移動させて、エッジ部2の接合点Cが2個のキーホール間で、レーザビーム3の照射位置(キーホール4)あるいは、溶融メタル5内に配置されるように、調整した。
得られたレーザ溶接鋼管を、超音波探傷試験に供し、JIS規格G0582に準拠してシームを20mにわたって探傷した。その探傷結果を表8に示す。なお表8においては、基準となるN5内外面ノッチの人工欠陥に対して、ピーク指示高さが、10%以下のものを優(◎),10%超え25%以下のものを良(○),25%超え50%以下のものを可(△),50%超えのものを不可(×)として評価した。また、鋼管の内面ビードの外観検査を行った。
表8から明らかなように、発明例(鋼管番号4-1〜4-4)では、超音波探傷は優(◎)または良(○)であった。また、鋼管の内面ビードの外観も良好であった。一方、1本のレーザビームを照射して1個のキーホールを形成する発明例(鋼管番号4-5〜4-8)では、超音波探傷は良(○)であったが、鋼管の内面ビードにアンダーカットが発生していた。
以上に説明した通り、本発明を適用すれば、厚肉材(厚さ4mm以上)のオープンパイプであっても、健全なレーザ溶接を行なうことが可能である。
<実施例5>
帯状の鋼板を成形ロールで円筒状のオープンパイプに成形し、そのオープンパイプのエッジ部をスクイズロールで加圧しながら、レーザビームを外面側から照射してレーザ溶接鋼管を製造した。なお、補助的な加熱手段としてTIGアークを使用し、そのアークがレーザビームより先行してエッジ部を加熱・溶融するように配置した。鋼板の成分は表9に示す通りである。
Figure 2010240734
レーザ溶接では、20kWファイバーレーザ発振器を使用し、その出力と溶接速度は表10に示す通りである。
Figure 2010240734
キーホールの監視装置は、図3に示す装置を用いて内面ビード切削装置のマンドレルバー7に監視カメラ8を取り付けて、オープンパイプ1内に挿入した。監視カメラ8は、レーザビーム3の照射によって発生するプラズマ光等の外乱を抑止するために、特定の波長(すなわち337nm)のみを可視化できるカメラを使用した。
また、レーザビーム3の照射部位から発生する反射光のセンサー15は図5に示す装置を用いて溶接ヘッド14に取り付け、プラズマ光センサー10は図3に示す装置を用いてマンドレルバー7に取り付けた。
表10に示す発明例のうち、鋼管番号5-1,5-2は、レーザビームを照射しながら、オープンパイプの内面側から図3に示す装置を用いてキーホールを監視するとともに、プラズマ光の強度を測定し、かつ図5に示す装置を用いて外面側から反射光の強度を測定した。そしてキーホールの大きさ,反射光の測定値の相対値の変動,プラズマ光の測定値の相対値の変動に基づいて、エッジ部の接合点とキーホールあるいは溶融メタルとの位置関係を表10に示すように調整した例である。キーホール径が、0.2mm未満になった場合に、オープンパイプ1の周方向へレーザビームの照射位置を移動させて、エッジ部2の接合点Cがレーザビーム3の照射位置(キーホール4)あるいは、溶融メタル5内に配置されるように、調整した。
また、プラズマ光の強度の変動が、相対値に対して、15%を超えた場合に、オープンパイプ1の周方向へレーザビームの照射位置を移動させて、エッジ部2の接合点Cがレーザビーム3の照射位置(キーホール4)あるいは、溶融メタル5内に配置されるように、調整した。
鋼管番号5-3,5-4は、外面側からTIGアークによって加熱・溶融し、引き続きレーザビームを照射しながら、オープンパイプの内面側からキーホールを監視するとともにプラズマ光の強度を測定し、かつ外面側から反射光の強度を測定した。そしてキーホールの大きさ,反射光の測定値の相対値の変動,プラズマ光の測定値の相対値の変動に基づいて、エッジ部の接合点とキーホールあるいは溶融メタルとの位置関係を表10に示すように調整した例である。
プラズマ光の強度あるいは、反射光の強度の変動が、相対値に対して、15%を超えた場合に、オープンパイプ1の周方向へレーザビームの照射位置を移動させて、エッジ部2の接合点Cがレーザビーム3の照射位置(キーホール4)あるいは、溶融メタル5内に配置されるように、調整した。
発明例(鋼管番号5-5〜5-8)は、反射光とプラズマ光を測定せず、プラズマ光の強度あるいは、反射光の強度の変動が、相対値に対して、15%を超えた場合でも、エッジ部の接合点とキーホールあるいは溶融メタルとの位置関係の調整に反映させなかった例である。
得られたレーザ溶接鋼管を、超音波探傷試験に供し、JIS規格G0582に準拠してシー
ムを20mにわたって探傷した。その探傷結果を表10に示す。なお表10においては、基準となるN5内外面ノッチの人工欠陥に対して、ピーク指示高さが、10%以下のものを優(◎),10%超え25%以下のものを良(○),25%超え50%以下のものを可(△),50%超えのものを不可(×)として評価した。また、鋼管の内面ビードの外観検査を行った。
表10から明らかなように、発明例(鋼管番号5-1〜5-4)では、超音波探傷は優(◎)または良(○)であった。また、鋼管の内面ビードの外観も良好であった。一方、反射光とプラズマ光を測定せず、プラズマ光の強度あるいは、反射光の強度の変動が、相対値に対して、15%を超えた場合でも、エッジ部の接合点とキーホールあるいは溶融メタルとの位置関係の調整に反映させなかった発明例(鋼管番号5-5〜5-8)では、超音波探傷は良好であったが、キーホールの短時間の閉塞が頻繁に発生するようになり、鋼管の内面ビード近傍にスパッタが発生していた。また、発明例(鋼管番号No.5-5,5-6)では鋼管の内面ビードに溶け落ちあるいはアンダーカットが見つかった。なお、キーホールの閉塞の有無は、実施例1〜4で用いた図3に示す監視カメラ(30コマ/秒)に代えて高速度カメラをセットし、キーホールを1000コマ/秒で撮影し、確認した。0.01秒以上の短時間のキーホールの閉塞を閉塞有りとした。プラズマ光の強度あるいは、反射光の強度の変動と0.01秒以上の短時間のキーホールの閉塞は、ほぼ同期して発生していることが分かった。
以上に説明した通り、本発明を適用すれば、厚肉材(厚さ4mm以上)のオープンパイプであっても、健全なレーザ溶接を行なうことが可能である。
<実施例6>
帯状の鋼板を成形ロールで円筒状のオープンパイプ1に成形し、そのオープンパイプ1のエッジ部2をスクイズロールで加圧しながら、レーザビーム3(2本または1本)を外面側から照射してレーザ溶接鋼管(外径273.0mm,厚さ6.4mm)を製造した。なお、補助的な加熱手段としてTIGアークを使用し、そのアーク19がレーザビーム3より先行してエッジ部2を加熱し溶融するように配置した。鋼板の成分は表11に示す通りである。
Figure 2010240734
レーザ溶接では、10kWと20kWのファイバーレーザ発振器を使用し、その溶接条件は表12に示す通りである。
Figure 2010240734
キーホール4の監視装置は、図3に示す装置を用いて内面ビード切削装置のマンドレルバー7に監視カメラ5を取り付けて、オープンパイプ1内に挿入した。監視カメラ8は、レーザビーム3の照射によって発生するプラズマ光等の外乱を抑止するために、特定の波長(すなわち337nm)のみを可視化できるカメラを使用した。
また、レーザビームの照射部位から発生する反射光センサー15は図5に示すように、溶接ヘッド14に取り付け、プラズマ光センサー10は図3に示すように、マンドレルバー7に取り付けた。
表12に示す発明例のうち、鋼管番号6-1,6-2は、2本のレーザビームを照射しながら、オープンパイプの内面側から図3に示す装置を用いてキーホール4を監視するとともに、プラズマ光の強度を測定し、かつ図5に示す装置を用いて外面側から反射光の強度を測定した。そしてキーホール4の大きさ,反射光の測定値の相対値の変動,プラズマ光の測定値の相対値の変動に基づいて、エッジ部の接合点とキーホールあるいは溶融メタルとの位置関係を表12に示すように調整した例である。少なくとも1つのキーホール径が、0.1mm未満になった場合に、オープンパイプ1の周方向へレーザビームの照射位置および焦点位置を移動させて、エッジ部2の接合点Cが2個のキーホール間で、レーザビーム3の照射位置(キーホール4)あるいは、溶融メタル5内に配置されるように、調整した。
また、プラズマ光の強度あるいは、反射光の強度の変動が、相対値に対して、15%を超えた場合に、オープンパイプ1の周方向へレーザビームの照射位置および焦点位置を移動させて、エッジ部2の接合点Cが2個のキーホール間で、レーザビーム3の照射位置(キーホール4)あるいは、溶融メタル5内に配置されるように、調整した。
鋼管番号No.6-3,6-4は、外面側からTIGアークによって加熱・溶融し、引き続き1本のレーザビーム3を光学系で2分割して照射しながら、オープンパイプ1の内面側からキーホール4を監視するとともにプラズマ光の強度を測定し、かつ外面側から反射光の強度を測定した。そしてキーホール4の大きさ,反射光の測定値の相対値の変動,プラズマ光の測定値の相対値の変動に基づいて、エッジ部2の接合点Cとキーホール4あるいは溶融メタル5との位置関係を表12に示すように調整した例である。少なくとも1つのキーホール径が、0.1mm未満になった場合に、オープンパイプ1の周方向へレーザビームの照射位置および焦点位置を移動させて、エッジ部2の接合点Cが2個のキーホール間で、レーザビーム3の照射位置(キーホール4)あるいは、溶融メタル5内に配置されるように、調整した。
また、プラズマ光の強度あるいは、反射光の強度の変動が、相対値に対して、15%を超えた場合に、オープンパイプ1の周方向へレーザビームの照射位置および焦点位置を移動させて、エッジ部2の接合点Cが2個のキーホール間で、レーザビーム3の照射位置(キーホール4)あるいは、溶融メタル5内に配置されるように、調整した。
発明例(鋼管番号6-5〜6-8)は、反射光とプラズマ光を測定せず、プラズマ光の強度あるいは、反射光の強度の変動が、相対値に対して、15%を超えた場合でも、エッジ部2の接合点Cとキーホール4あるいは溶融メタル5との位置関係の調整に反映させなかった例である。
得られたレーザ溶接鋼管を、超音波探傷試験に供し、JIS規格G0582に準拠してシームを20mにわたって探傷した。その探傷結果を表12に示す。なお表12においては、基準となるN5内外面ノッチの人工欠陥に対して、ピーク指示高さが、10%以下のものを優(◎),10%超え25%以下のものを良(○),25%超え50%以下のものを可(△),50%超えのものを不可(×)として評価した。また、鋼管の内面ビードの外観検査を行った。
表12から明らかなように、発明例(鋼管番号6-1〜6-4)では、超音波探傷は優(◎)または良(○)であった。また、鋼管の内面ビードの外観も良好であった。一方、反射光とプラズマ光を測定せず、プラズマ光の強度あるいは、反射光の強度の変動が、相対値に対して、15%を超えた場合でも、エッジ部2の接合点Cとキーホール4あるいは溶融メタル5との位置関係の調整に反映させなかった発明例(鋼管番号6-5〜6-8)では、超音波探傷は良好であったが、キーホールの短時間の閉塞が頻繁に発生するようになり、鋼管の内面ビード近傍にスパッタが発生していた。また、発明例(鋼管番号6-5,6-6)では鋼管の内面ビードに溶け落ちおよびアンダーカットが見つかった。なお、キーホールの閉塞の有無は、実施例1〜4で用いた図3に示す監視カメラ(30コマ/秒)に代えて高速度カメラをセットし、キーホールを1000コマ/秒で撮影し、確認した。0.01秒以上の短時間のキーホールの閉塞を閉塞有りとした。プラズマ光の強度あるいは、反射光の強度の変動と0.01秒以上の短時間のキーホールの閉塞は、ほぼ同期して発生していることが分かった。
以上に説明した通り、本発明を適用すれば、厚肉材(厚さ4mm以上)のオープンパイプ1であっても、健全なレーザ溶接を行なうことが可能である。
レーザ溶接鋼管を製造するにあたって、キーホールの監視あるいは、さらに、反射光やプラズマ光の測定を行なうことによってレーザ溶接の状況を精度良く判定し、レーザビームの照射で生じるキーホールあるいは溶融メタル内に、エッジ部の接合点を常に配置することが可能となり、レーザ溶接鋼管を歩留り良く、安定して製造できるので、産業上格段の効果を奏する。
1 オープンパイプ
2 エッジ部
3 レーザビーム
4 キーホール(空洞)
5 溶融メタル
6 シーム
7 マンドレルバー
8 監視カメラ
9 照明装置
10 プラズマ光センサー
11 画像処理装置
12 判定装置
13 位置制御装置
14 溶接ヘッド
15 反射光センサー
16 モニタ装置
17 モニタ装置
18 電極
19 アーク
20 溶接電流
21 ローレンツ力
A オープンパイプの進行方向
C 接合点
Lk キーホールの大きさ
Lm キーホールのパイプ周方向の長さ

Claims (19)

  1. 鋼板を成形ロールで円筒状のオープンパイプに成形し、前記オープンパイプのエッジ部をスクイズロールで加圧しながら前記オープンパイプの外面側からレーザビームを照射して前記エッジ部を溶接するレーザ溶接鋼管の製造方法において、前記エッジ部に照射する前記レーザビームの照射部位を前記オープンパイプの内面側から監視し、前記オープンパイプの内面側まで貫通したキーホールが認められる場合は前記レーザビームによる溶接条件を継続して維持する一方、前記オープンパイプの内面側まで貫通したキーホールが認められない場合は前記レーザビームによる溶接条件を変更することによって、前記オープンパイプの外面側から内面側まで貫通したキーホールを前記レーザビームの照射部位に設けつつ溶接を行なうレーザ溶接鋼管の製造方法。
  2. 前記オープンパイプの外面側から加熱する補助熱源を用いて前記エッジ部を補助的に加熱・溶融し、かつ前記レーザビームを照射することを特徴とする請求項1に記載のレーザ溶接鋼管の製造方法。
  3. 前記補助熱源が、アークであることを特徴とする請求項2に記載のレーザ溶接鋼管の製造方法。
  4. 前記エッジ部に照射する前記レーザビームの照射部位を前記オープンパイプの内面側から監視するとともに、前記レーザビームの照射によって前記照射部位より発生する反射光ならびにプラズマ光をセンサーを用いて測定し、前記センサーから得られるそれぞれの測定値に基づいて溶接状況を監視し、前記オープンパイプの内面側まで貫通したキーホールが認められ、かつ前記センサーから得られる前記反射光および前記プラズマ光の測定値の相対値の変動が小さい場合は前記レーザビームによる溶接条件を継続して維持する一方、前記オープンパイプの内面側まで貫通したキーホールが不安定で閉塞を繰り返し、かつ前記センサーから得られる前記反射光および前記プラズマ光の測定値の相対値の変動が大きい場合は前記レーザビームによる溶接条件を変更することによって、前記オープンパイプの外面側から内面側まで貫通したキーホールを前記レーザビームの照射部位に設けつつ溶接を行なうことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のレーザ溶接鋼管の製造方法。
  5. 前記キーホールの大きさを、前記オープンパイプの内面側で直径0.2mm以上とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のレーザ溶接鋼管の製造方法。
  6. 前記スクイズロールで加圧されるエッジ部の接合点を、前記レーザビームの照射によって生じる溶融メタル内に配置することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のレーザ溶接鋼管の製造方法。
  7. 前記スクイズロールで加圧されるエッジ部の接合点を、前記内面側キーホール内に配置することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のレーザ溶接鋼管の製造方法。
  8. 前記レーザビームの発振器と前記補助熱源とを一体的に配置することを特徴とする請求項2〜7のいずれか一項に記載のレーザ溶接鋼管の製造方法。
  9. 前記レーザビームの発振器と前記補助熱源とを一体的に配置し、かつ前記補助熱源がレーザビームより先行して前記エッジ部を加熱することを特徴とする請求項2〜7のいずれか一項に記載のレーザ溶接鋼管の製造方法。
  10. 前記レーザビームの発振器がファイバーレーザ発振器であり、レーザ出力が15kWを超え、レーザの焦点距離が200mm以上であることを特徴とする請求項3〜9のいずれか一項に記載のレーザ溶接鋼管の製造方法。
  11. 前記オープンパイプの外面における前記レーザビームの照射位置と前記アークの電極との距離が7mm以下であることを特徴とする請求項3〜10のいずれか一項に記載のレーザ溶接鋼管の製造方法。
  12. 前記反射光を前記オープンパイプの外面側から測定し、前記プラズマ光を前記オープンパイプの内面側から測定することを特徴とする請求項4〜10のいずれか一項に記載のレーザ溶接鋼管の製造方法。
  13. 複数本のレーザビームを照射して、前記オープンパイプの外面側から内面側まで貫通したキーホールを前記複数本のレーザビームの照射部位にそれぞれ設けつつ溶接を行なうことを特徴とする請求項1に記載のレーザ溶接鋼管の製造方法。
  14. 前記エッジ部に照射する複数本のレーザビームの照射部位を内面側から監視するとともに、前記レーザビームの照射によって前記照射部位より発生する反射光ならびにプラズマ光をセンサーを用いて測定し、前記センサーから得られるそれぞれの測定値に基づいて溶接状況を監視し、前記オープンパイプの外面側から内面側まで貫通した複数個のキーホールが認められ、かつ前記センサーから得られる前記反射光および前記プラズマ光の測定値の相対値が小さい場合は前記レーザビームによる溶接条件を継続して維持する一方、前記オープンパイプの内面側まで貫通したキーホールが不安定で閉塞を繰り返し、かつ前記センサーから得られる前記反射光および前記プラズマ光の測定値の相対値が大きい場合は前記レーザビームによる溶接条件を変更することによって、前記オープンパイプの外面側から内面側まで貫通したキーホールを前記複数本のレーザビームの照射部位にそれぞれ設けつつ溶接を行なうことを特徴とする請求項13に記載のレーザ溶接鋼管の製造方法。
  15. 前記複数個のキーホールのうち、前記エッジ部の両側に設けられかつ前記エッジ部に対して垂直方向の距離が最も大きい2個のキーホールの間にエッジ部の接合点を配置することを特徴とする請求項13または14に記載のレーザ溶接鋼管の製造方法。
  16. 前記複数個のキーホールの大きさを、いずれも前記オープンパイプの内面側で直径0.1mm以上とすることを特徴とする請求項13〜15のいずれか一項に記載のレーザ溶接鋼管の製造方法。
  17. 前記エッジ部の接合点を、前記複数本のレーザビームの照射によって生じる溶融メタル内に配置することを特徴とする請求項13〜16のいずれか一項に記載のレーザ溶接鋼管の製造方法。
  18. 前記複数本のレーザビームとして2本のレーザビームを用いることを特徴とする請求項13〜17のいずれか一項に記載のレーザ溶接鋼管の製造方法。
  19. 前記オープンパイプの外面側から加熱する補助熱源を用いて前記エッジ部を補助的に加熱・溶融することを特徴とする請求項13〜18のいずれか一項に記載のレーザ溶接鋼管の製造方法。
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