JP2007320916A - 日焼け止め化粧料 - Google Patents

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Koji Abe
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Abstract

【課題】衣服への2次付着による染着を防止する日焼け止め化粧料を提供すること。
【解決手段】下記一般式(I)で示されるベンゾトリアゾール誘導体とアルキルアルコキシシランで表面処理された金属酸化物粉体とを含有することを特徴とする日焼け止め化粧料である。
一般式(I)
Figure 2007320916

(式中、R’=C1〜C6の直鎖のアルキル基、R”=C1〜C3の直鎖のアルキル基である。)
【選択図】なし

Description

本発明は日焼け止め化粧料に関するものである。さらに詳しくは、衣服への2次付着による染着を防止する日焼け止め化粧料に関する。
日焼け止め化粧料による重要な紫外線吸収波長領域は、UV−A領域(320〜400nm)とUV−B領域(290〜320nm)である。そして、UV−A領域の紫外線は皮膚を黒化させるが、UV−B領域の紫外線のようにサンバーンを起こし、皮膚の老化を促進させるものではないと考えられていた。
ところが近年になって、UV−B領域の紫外線が比較的、皮膚の表面部分にとどまるのに対して、UV−A領域の紫外線が、皮膚の深部にまで達し、皮膚の老化はもとより皮膚癌を誘発する原因となることが分かってきた。このように、日焼け止め化粧料には特にUV−A領域の紫外線吸収への要求が高まっている。
日焼け止め化粧料に配合される紫外線吸収剤には多くの種類が存在するが、UV−A領域の紫外線吸収剤の一つとして、4−(1,1−ジメチルエチル)−4’−メトキシジベンゾイルメタンが使用されている。
一方、日焼け止め化粧料の紫外線遮蔽効果を高めるために、紫外線吸収剤と共に無機粉体からなる紫外線遮蔽剤を配合する場合がある。しかしながら、4−(1,1−ジメチルエチル)−4’−メトキシジベンゾイルメタンと無機粉体とを同時に配合すると、基剤中にて変色が生じるという致命的な問題点がある。特許文献1では、無機粉体表面積100m2当たり1.25・10-3mol以上のシリコン原子を含有するようにシリコーン化合物で表面処理することにより、この問題を解決している。
また、特許文献2では、2−メチルベンゾイルメタン、4−メチルジベンゾイルメタン、4−イソプロピルジベンゾイルメタン、4−tert−ブチルジベンゾイルメタン、2,4−ジメチルジベンゾイルメタン、2,5−ジメチルジベンゾイルメタン、4,4'−ジイソプロピルジベンゾイルメタン、4−メトキシ−4'−tert−ブチルジベンゾイルメタン、2−メチル−5−イソプロピル−4'−メトキシジベンゾイルメタン、2−メチル−5−tert−ブチル−4'−メトキシジベンゾイルメタン、2,4−ジメチル−4'−メトキシジベンゾイルメタン、2,6−ジメチル−4−tert−ブチル−4'−メトキシジベンゾイルメタンからなる群より選択されるジベンゾイルメタン誘導体の基剤中での黄変を、シラン及び/又はシリコーンにより処理した少なくとも一の無機酸化チタンナノピグメントを配合することにより、変色防止を試みている。
一方、特許文献3には、UV−B領域の紫外線吸収剤であるp−メトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシルを配合した皮膚外用剤に、一般式(I)で示されるベンゾトリアゾール誘導体を配合すると、UV−A領域においても優れた紫外線吸収を有し、かつp−メトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシルの変色を防ぎながら紫外線吸収効果の持続性を向上させた皮膚外用剤が記載されている。
特開平10−265357号公報 特開平9−2929号公報 特開2005―206473号公報
本発明者らは、様々な紫外線吸収剤の特性について鋭意研究を重ねた結果、特定構造のベンゾトリアゾール誘導体と金属酸化物粉体とを日焼け止め化粧料に配合すると、衣服に2次付着して染着する問題を生じるが、金属酸化物粉体をアルキルアルコキシシランで表面処理すると、その染着性が著しく改善することを見出し本発明を完成するに至った。
本発明の目的は、特定構造のベンゾトリアゾール誘導体からなる紫外線吸収剤と無機粉体とを配合する日焼け止め化粧料にて、衣服に対する染着性を低減することである。
すなわち、本発明は、下記一般式(I)で示されるベンゾトリアゾール誘導体とアルキルアルコキシシランで表面処理された金属酸化物粉体とを含有することを特徴とする日焼け止め化粧料を提供するものである。
一般式(I)
Figure 2007320916
(式中、R’=C1〜C6の直鎖のアルキル基、R”=C1〜C3の直鎖のアルキル基である。)
また、本発明は、前記ベンゾトリアゾール誘導体が、2−[4−(2−エチルヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシフェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−4−イソブトキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールから選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする上記の日焼け止め化粧料を提供するものである。
さらに、本発明は、前記アルキルアルコキシシランが、オクチルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシランから選ばれる一種または二種以上であることを特徴とする上記の日焼け止め化粧料を提供するものである。
また、本発明は、前記金属酸化物粉体が、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化セリウムからなる群から選択される一種または二種以上であることを特徴とする上記の日焼け止め化粧料を提供するものである。
さらに、本発明は、前記金属酸化物粉体の配合量が日焼け止め化粧料全量に対して1〜50質量%であることを特徴とする上記の日焼け止め化粧料を提供するものである。
(1)本発明の日焼け止め化粧料は衣服に対する染着性を低減する。したがって、日焼け止め化粧料に紫外線吸収剤及び無機粉体を高配合することが可能となる。
(2)本発明の日焼け止め化粧料は、UV−A領域にて優れた紫外線吸収効果を有し、無機粉体により優れた紫外線遮蔽効果を有する。
以下、本発明について詳述する。
「一般式(I)で示されるベンゾトリアゾール誘導体」
一般式(I)のベンゾトリアゾール誘導体は公知の化合物であり、以下のようにして合成する。すなわち、o−ニトロアニリンを亜硝酸ソーダ等でジアゾニウム塩とし、フェノールとカップリングしてモノアゾ化合物を合成した後、還元してベンゾトリアゾールとする方法が一般的である。
(A法)
第1工程
Figure 2007320916
第2工程
Figure 2007320916
第3工程
Figure 2007320916
第4工程
Figure 2007320916
(式中、2,3−DCNは2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノンを表す。)
第5工程
Figure 2007320916
(式中、R=HもしくはCH3、R’=C1〜C6の直鎖のアルキル基、R”=C1〜C3の直鎖のアルキル基である。)
(B法)
第1工程
Figure 2007320916



第2工程
Figure 2007320916
第3工程
Figure 2007320916
第4工程
Figure 2007320916
第5工程
Figure 2007320916
(式中、R’=C1〜C6の直鎖のアルキル基、R”=C1〜C3の直鎖のアルキル基である。なお、2,3−DCNは2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノンを表す。)
また、対応するベンゾトリアゾールと、ハロゲン化アルキルとをメチルイソブチルケトンとジメチルホルムアミドとの混合溶媒中にて還流すると、特に高い収率で一般式(I)の化合物が製造できる。
より具体的に説明すれば、6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)レゾルシノールを、温度計と還流冷却器を備えた四つ口フラスコに入れ、メチルイソブチルケトンとジメチルホルムアミドとを加えて撹拌する。この中に炭酸ソーダと2−エチルヘキシルブロマイドとを加えて撹拌しながら還流温度まで加熱する。還流温度を保持しながら所定時間撹拌した後、メチルイソブチルケトンを常圧で回収して残留したオイルを水洗にて過剰の炭酸ソーダと生成した無機物を除去し、液状の2−[4−(2−エチルヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシフェニル]−2H−ベンゾトリアゾールが高い収率で得られる。
一般式(I)で示されるベンゾトリアゾール誘導体の配合量は、目的の製品に応じて適宜決定されるが、日焼け止め化粧料全量に対して0.5〜10質量%が好ましく、1〜5質量%がさらに好ましい。
「アルキルアルコキシシランで表面処理された金属酸化物粉体」
本発明に用いる金属酸化物粉体は、上記一般式(1)の紫外線吸収剤と併用した場合に衣服に対する染着が発生する限り特に限定されないが、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化セリウムの粉体が好ましい。特に好ましくは酸化チタン又は酸化亜鉛の微粒子粉体である。さらに、平均粒子径が0.15μm以下の微粒子粉体を用いると、化粧塗布時に白浮きせず、透明感のある自然な仕上りが得られるために好ましい。
金属酸化物粉体の1種又は2種以上がアルキルアルコキシシランで表面処理されて日焼け止め化粧料に配合される。
本発明において染着防止剤として機能するアルキルアルコキシシランは、オクチルトリエトキシシラン又はオクチルトリメトキシシランが好ましい。表面処理方法は特に限定されないが、例えば、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等の高速攪拌機を用いて、アルキルアルコキシシランと金属酸化物粉体とを混合する等の乾式処理や、アルキルアルコキシシランを金属酸化物粉体のスラリー中に添加し、攪拌・混合する等の湿式処理を用いることができる。
アルキルアルコキシシランの被覆量は、金属酸化物粉体に対して1〜10質量%の範囲が好ましく、3〜8質量%の範囲が特に好ましい。1質量%未満であると、本発明の効果が効果的に発揮されず、また10質量%を超えると、金属酸化物単位量当たりの紫外線防御効果が低くなる場合がある。
アルキルアルコキシシラン表面処理金属酸化物粉体の配合量は、特に限定されず目的の製品に応じて適宜決定されるが、日焼け止め化粧料全量に対して、1〜50質量%が好ましく、5〜30質量%がさらに好ましく、さらに10〜20質量%が好適である。50質量%を超えると、塗布時にきしみ感が生じ、また塗布色が白くなってしまい自然さが失われる場合がある。また1質量%未満であると、有効な染着防止効果が望めない。
本発明の日焼け止め化粧料は、上記必須成分以外に、通常化粧料に用いられる成分、例えば、美白剤、保湿剤、酸化防止剤、油性成分、その他の紫外線吸収剤、界面活性剤、増粘剤、アルコール類、粉末成分、色剤、水性成分、水、各種皮膚栄養剤等を必要に応じて適宜配合して常法により製造することができる。具体的には次のような配合成分が挙げられる。
アボカド油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、月見草油、ヒマシ油、ヒマワリ油、茶実油、コメヌカ油、ホホバ油、カカオ脂、ヤシ油、スクワレン、牛脂、モクロウ、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナバロウ、鯨ロウ、ラノリン、流動パラフィン、ポリオキシエチレン(8モル)オレイルアルコールエーテル、モノオレイン酸グリセリル、シクロメチコン、ジメチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサンなどの油分。
カプリルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、コレステロール、フィトステロールなどの高級アルコール。
カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、ラノリン脂肪酸、リノール酸、リノレン酸などの高級脂肪酸。
ポリエチレングリコール、グリセリン、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、ムコ多糖、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、キトサンなどの保湿剤。
メチルセルロース、エチルセルロース、アラビアガム、ポリビニルアルコールなどの増粘剤。
エタノール、1,3−ブチレングリコールなどの有機溶剤。
ブチルヒドロキシトルエン、トコフェロール、フィチン酸などの酸化防止剤。
安息香酸、サリチル酸、ソルビン酸、パラオキシ安息香酸エステル(エチルパラベン、ブチルパラベンなど)、ヘキサクロロフェンなどの抗菌防腐剤。
グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、セリン、トレオニン、フェニルアラニン、チロシン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン、タウリン、アルギニン、ヒスチジンなどのアミノ酸と塩酸塩。
アシルサルコシン酸(例えばラウロイルサルコシンナトリウム)、グルタチオン、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸などの有機酸。
ビタミンA及びその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2及びその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15及びその誘導体などのビタミンB類、アスコルビン酸、アスコルビン酸リン酸エステル(塩)、アスコルビン酸ジパルミテートなどのビタミンC類、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート、ビタミンEニコチネートなどのビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチンなどのビタミン類。
ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル、γ−オリザノール、アラントイン、グリチルリチン酸(塩)、グリチルレチン酸及びその誘導体、ヒノキチオール、ムシジン、ビサボロール、ユーカリプトール、チモール、イノシトール、サポニン類(サイコサポニン、ニンジンサポニン、ヘチマサポニン、ムクロジサポニンなど)、パントテニルエチルエーテル、エチニルエストラジオール、トラネキサム酸、セファランチン、プラセンタエキスなどの各種薬剤。
ギシギシ、クララ、コウホネ、オレンジ、セージ、タイム、ノコギリソウ、ゼニアオイ、センキュウ、センブリ、トウキ、トウヒ、バーチ、スギナ、ヘチマ、マロニエ、ユキノシタ、アルニカ、ユリ、ヨモギ、シャクヤク、アロエ、クチナシ、サワラなどの有機溶剤、アルコール、多価アルコール、水、水性アルコールなどで抽出した天然エキス。
ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイドなどのカチオン界面活性剤。
エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸等の金属封鎖剤。
香料、スクラブ剤、精製水など。
本発明の日焼け止め化粧料の特に好ましい基剤は、デカメチルシクロペンタシロキサン、イソノナン酸イソノニル、ジメチルポリシロキサン、ヘプタメチルオクチルトリシロキサン、トリメチルシロキシケイ酸、流動パラフィン、スクワラン、イソオクタン酸セチル、イソオクタン酸トリグリセライド、コハク酸ジ2−エチルヘキシルの油分である。本発明は特にデカメチルシクロペンタシロキサンを主成分基剤とする日焼け止め化粧料に好ましく利用される。
本発明の日焼け止め化粧料は、例えば、軟膏、クリーム、乳液、ローション等の製品形態が挙げられる。またその剤型も特に問わない。
以下に実施例により本発明を具体的に説明する。本発明はこれらの実施例に限定されない。
<一般式(I)で示されるベンゾトリアゾール誘導体の合成例>
「合成例1:2−[4−(2−エチルヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシフェニル]−2H−ベンゾトリアゾールの合成」
常法により合成した6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)レゾルシノール45.4g(0.20モル)を温度計、還流冷却器を備えた500ml四つ口フラスコに入れ、メチルイソブチルケトン50ml、ジメチルホルムアミド4.0gを加えて撹拌した。この中に炭酸ソーダ25.4g(0.24モル)、および2−エチルヘキシルブロマイド77.2g(0.40モル)を加えて撹拌しながら還流温度まで加熱した。還流温度を保持しながら15時間撹拌した後、メチルイソブチルケトンを常圧で回収して残留したオイルを水洗にて、過剰の炭酸ソーダと生成した無機物を除去した。このオイルから減圧蒸留して220〜225℃/0.2〜0.3mmHgの黄色透明の留分52.1gを得た。この化合物は、常温域で液状であり、収率は、76.7%、HPLC純度99.0%であった。
「合成例2:2−(2−ヒドロキシ−4−イソブトキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールの合成」
2−エチルヘキシルブロマイドの替わりに臭化イソブチルを同モル量使用して合成例1と同様に行った。微黄灰白色の粉末状結晶を収率72.5%で得た。m.p.120.0から120.8℃、λmax=345.6nm、ε=21750であった。
「アルキルアルコキシシラン表面処理金属酸化物粉体」
酸化チタン粉体(平均粒子径0.015×0.06μm)2kgを水性スラリーにし、20%硫酸でpHを3として、オクチルトリエトキシシラン100gを添加し、30分攪拌後、水酸化ナトリウムでpH10として、1時間熟成した。これを中和・濾過・洗浄・乾燥し、ジェットミルを用いて粉砕して、オクチルトリエトキシシラン表面処理酸化チタン粉体を得た。
なお、酸化チタン粉体を、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化セリウムの各粉体に代えることにより、オクチルトリエトキシシランで表面処理された酸化亜鉛、酸化鉄、酸化セリウムの各粉体が得られる。
また、同様にして、オクチルトリメトキシシランで表面処理した各金属酸化物粉体が得られる。
「表1」に示すW/Oサンスクリーンを常法により製造し、2次付着による染着性を調べた。
Figure 2007320916
「染着性の測定方法」
図1に示すように、サンプルを腕に厚めに塗布し、ブロード綿の中央に転写し(転写量約0.06g)、一日室内に放置した後、通常の衣類用洗剤を使用して洗濯し、分光測色計(ミノルタ(株):現コニカミノルタセンシング(株)製CM-2002)で、ΔE及びΔYIを測定した。結果を図2に示す。
図2から、実施例1では、金属酸化物粉体を配合しない場合の比較例1やアルキルアルコキシシラン以外の疎水化表面処理剤で処理した場合の比較例2に比べ、その染着性が顕著に低減することが分かる。
以下に本願発明の日焼け止め化粧料の処方例を挙げる。いずれも、衣服に対する染着性が低減し、UV−A領域にて優れた紫外線吸収能を発揮する日焼け止め化粧料である。
「実施例2:日焼け止め化粧料 W/O乳液」
質量%
1.ジメチルポリシロキサン 1
2.デカメチルシクロペンタシロキサン 25
3.トリメチルシロキシケイ酸 5
4.ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン 1
5.イソノナン酸イソノニル 5
6.ブチルエチルプロパンジオール 0.5
7.パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル 7.5
8.合成例2のベンゾトリアゾール誘導体 5
9.2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリル酸エチルヘキシル 5
10.ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 0.5
11.球状ポリアクリル酸アルキル粉体 5
12.オクチルトリエトキシシラン表面処理酸化亜鉛 15
13.ジプロピレングリコール 5
14.フェノキシエタノール 0.5
15.エタノール 2
16.精製水 残余
製造方法
油相に水相を徐々に添加し添加終了後、攪拌機を用いて乳化粒子が均一になるように調製する。
「実施例3:日焼け止め化粧料 O/W乳液」
質量%
1.ポリオキシエチレン硬化ひまし油 1
2.ジメチコンコポリオール 0.5
3.デカメチルシクロペンタシロキサン 15
4.イソステアリン酸 0.5
5.フェニルトリメチコン 1
6.オクチルトリメトキシシラン表面処理酸化チタン 5
7.合成例1のベンゾトリアゾール誘導体 5
8.パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル 5
9.クエン酸 0.01
10.クエン酸ナトリウム 0.09
11.フェノキシエタノール 0.5
12.エタノール 5
13.ダイナマイトグリセリン 1
14.サクシノグルカン 0.2
15.セルロースガム 1
16.イオン交換水 残余
製造方法
9〜16の水相を調製後、1〜8の油相に徐々に添加し、最後にホモミキサーを用いて攪拌する。
「実施例4:セルフタンニング化粧料」
質量%
A部
1.1,3−ブチレングリコール 5
2.グリセリン 2
3.ジヒドロキシアセトン 5
4.エデト酸二ナトリウム 0.05
5.パラベン 適量
6.イオン交換水 残余
B部
7.ステアリン酸グリセリル 4
8.ベヘニルアルコール 3
9.ステアリルアルコール 2
10.シリコーン油 6
11.パーム硬化油 2
12.流動パラフィン 2
13.オクチルトリメトキシシラン表面処理酸化亜鉛 3
14.合成例2のベンゾトリアゾール誘導体 2
15.2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリル酸エチルヘキシル 5
16.香料 適量
製造方法
A部のイオン交換水にエデト酸二ナトリウム、ジヒドロキシアセトン、グリセリン、1,3−ブチレングリコールに加熱溶解したパラベンを添加し溶解する。B部の各成分を十分に溶解し加熱し、A部に添加して乳化する。これを冷却してセルフタンニングクリームを得る。
本発明によれば、衣服に対する染着性が低減し、UV−A領域の紫外線吸収特性に優れた日焼け止め化粧料を提供できる。
染着性の測定方法の説明図である。 染着性の測定結果を示す図である。

Claims (5)

  1. 下記一般式(I)で示されるベンゾトリアゾール誘導体と、アルキルアルコキシシランで表面処理された金属酸化物粉体とを含有することを特徴とする日焼け止め化粧料。
    一般式(I)
    Figure 2007320916
    (式中、R’=C1〜C6の直鎖のアルキル基、R”=C1〜C3の直鎖のアルキル基である。)
  2. 前記ベンゾトリアゾール誘導体が、2−[4−(2−エチルヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシフェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−4−イソブトキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールから選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする請求項1記載の日焼け止め化粧料。
  3. 前記アルキルアルコキシシランが、オクチルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシランから選ばれる一種または二種以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の日焼け止め化粧料。
  4. 前記金属酸化物粉体が、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化セリウムからなる群から選択される一種または二種以上であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の日焼け止め化粧料。
  5. 前記金属酸化物粉体の配合量が日焼け止め化粧料全量に対して1〜50質量%であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の日焼け止め化粧料。
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