JP2007288259A - アドホック機能付き携帯端末 - Google Patents

アドホック機能付き携帯端末 Download PDF

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Abstract

【課題】非常時やトラフィックが混んで携帯電話等公衆通信手段が使用できない場合でも、連絡を可能とする技術を提供する。
【解決手段】複数の端末間をアドホックマルチホップ通信により接続元の第1の端末20の接続先である第2の端末22を、第2の端末22が第1の端末が保持していない接続先情報を有するか否かに基づいて中継端末21を選択しつつアドホックネットワーク通信経路を自動的に形成する。この際、事前にアドホック通信可能な各端末の保有する接続先情報を収集し、情報を入手したい中継端末を選択すると最短経路から外れる場合でも、選択した前記端末を経由する通信経路を設定する。第1の端末21が他の端末(22)から情報を入手する際に、アドホック通信の送信データに端末毎の識別情報を付加しておくことにより、事前に入手することなく、通信の途中の端末を中継しながら各端末における接続先情報を逐次入手し前記送信データに自動的に接続先情報を付加していく。
【選択図】図3

Description

本発明は、無線通信秘術に関し、特にアドホック機能を有する携帯端末に関する。
近年、無線通信技術の発展にともない、オフィスにおける通信環境の無線化や公共の場における無線通信サービスが普及してきている。これらの無線通信環境では、無線LANのアクセスポイントを設置し、そのアクセスポイントを介して既存のネットワークに接続、通信を行う。一方、アクセスポイント等の通信インフラを必要とせず、ノード間同士でネットワークを構築して通信するという、いわゆるアドホックネットワークに関する議論が標準化団体等において盛んになされている。
アドホックネットワークは、PDA、携帯電話、ノートPC等の無線通信機能をもつ様々なノードによって形成される、その場限りのネットワークである。通信を行うノード同士は、互いに無線通信が可能である領域内、即ちパケットを運ぶ無線通信波が到達可能な領域内にいる場合に通信できるのみならず、直接無線通信波が到達できない領域にいる場合でも他のノードがパケットを中継することにより通信が可能となる。
アドホックネットワークでは、パケットを中継するために経路情報の交換を行わなければならない。ここで、アドホックネットワークにおいて、ノードA、B、Cの3つのノードがある場合について説明する。ノードAとノードBとは、無線通信機能を用いて互いに直接通信することが可能であり、同様に、ノードBとノードCとは、直接通信が可能であるとする。これに反して、ノードAとノードCとは、互いに無線通信波の到達範囲外におり直接通信できないとする。この場合、ノードAとノードCとが互いに通信を行うためには、ノードBが中継する必要があるということをノードA及びノードCが知らなければならないため、ノードBは定期的もしくはノードAやノードCの要求に応じ、ノードA、ノードCと直接通信が可能であることをノードA及びノードCに通知する。このようにしてアドホックネットワーク内では経路情報が交換され、無線通信波の到達範囲外にいるノードとの通信ができるようになる。
上記の経路情報の交換が定期的に行われるものをプロアクティブなアドホックネットワークと呼び、データ通信を始めるときに初めて経路情報を交換するものをリアクティブなアドホックネットワークと呼ぶ。プロアクティブなアドホックネットワークでは、定期的にネットワークの経路情報を交換するため、各ノードは互いのノードへの経路情報を予め保持する。アドホックネットワークでは、上記のような仕組みを用いて通信が行われるノード同士の経路情報を取得することが可能であり、アドホック機器が集まると独立した通信が可能である。
最近、携帯電話や無線LAN等の複数無線通信機能や位置測定機能を1つの端末に搭載する携帯機器が増加してきているが、各々の機能が独立して動作するため、各機能を連携した利用ができない。
例えば、携帯電話が使えない災害時にユーザがどこにいるかに関する安否情報を自宅に送りたい場合に、アドホックネットワーク機器間の通信に位置情報を付加し、外部ネットワークに接続する、ということをシームレスに行うことは困難である。
下記特許文献1では、アドホックネットワークに接続された位置測定機能を保有する機器と保有しない機器が混在する場合に、保有する機器の既知の位置情報、及び保有する機器と保有しない機器との接続メトリック数(ホップ数)の情報から、保有しない端末の位置を計算により推定し、場所を表示させている。
また、特許文献2では、携帯端末が屋内にあってGPS衛星からの電波の受信状態が悪い場合や、受信できない場合でもセンター装置側へ携帯端末の位置データを通報することができる通報システムを提供することにある。そこで、中継器は屋内の窓際などに設置され、携帯端末と無線通信基地局との間の通信を中継するとともに、予め設置場所の住所、或いは緯度/経度、又は建物名等位置の位置データを登録し、携帯端末からの通報データを中継する際に位置データを携帯端末のGPSデータに置き換えて付加して送信するようになっている。無線通信基地局を通じて識別データを含む通報データ及び位置データを受け取るセンター装置は、中継器から送られてきた位置データに基づいて通報した携帯端末の位置を把握することができる。
特開2004-356677号公報 特開2001−209891号公報
上述のように、災害時やトラフィックが込んでいる場所では、携帯電話での通話が出来ない場合がある。また、災害時、家族が安否確認を行おうとしても、電話がつながらず場所も判らないという問題がある。さらに、携帯電話が使えない災害時にどこにいるか、という安否情報を自宅に送りたい場合に、無線LANも搭載している機器であれば、アドホックネットワーク通信機能により、機器間の一時的なバケツリレー通信が可能であるが、自分が位置情報取得手段を持たない場合でも、バケツリレーの途中で他の端末が保有する位置情報や携帯電話番号を付加し、外部ネットワークに接続する、ということをシームレスに行うことは困難である。
上記特許文献1では、位置情報を持たない端末の位置を専用のサーバにより知る方式であるため、災害時等非常時には運用上の制約が大きいという問題がある。
本発明は、非常時やトラフィックが混んで携帯電話等公衆通信手段が使用できない場合でも、連絡を可能とする技術を提供することを目的とする。
本発明では、このような課題を解決するために、複数の無線通信手段を保有する携帯端末を用い以下の方法で行う。
安否情報を送る場合に、自端末に位置測定機能や外部ネットワーク通信機能が無い、または動作していなくても、アドホックネットワーク機器の中で位置情報測定機能や外部ネットワーク接続機能を保有する端末が事前に分かれば、自分の情報に位置情報を付加して、外部ネットワーク非常時等の安否通知を行うことが可能となる。
複数の無線通信手段、例として携帯電話と無線LANを搭載した端末において、災害時の輻輳や設備の破損等で携帯電話が通じない場所から、特定の相手(自宅のPC、家族の携帯電話等)に安否情報(非常信号)を送る場合、無線LANのアドホックマルチホップ通信を用いて端末間を跨った通信を行う。その際、ホップ途中に位置情報を取得手段を保有する端末があった場合には、各々の位置情報を信号に付加し、また、携帯電話とのデュアル端末の場合は許可されていれば各々の携帯電話の番号情報も付加する。さらに、外部ネットワークに接続可能な端末において、アドホックプロトコルを終端する。外部ネットワークへの通信手段では、特定の相手までの通信を確立し、非常信号をアドホック通信から中継し、希望した通信相手に届けることが出来る。
本発明の一観点によれば、複数の端末間をアドホックマルチホップ通信により接続元の第1の端末の接続先である第2の端末を、該第2の端末が前記第1の端末が保有しない接続先情報を有するか否かに基づいて中継端末を選択しつつアドホックネットワーク通信経路を自動的に形成することを特徴とするアドホック通信システムが提供される。
前記アドホックネットワーク通信経路を、公衆ネットワークに接続する機能を有する端末を最終端末とするように形成することが好ましい。アドホック通信の最終端末において、自動的にアドホック通信と公衆ネットワーク通信の中継を行うことにより、公衆ネットワークに接続された最終通信相手先端末まで送信データを送付する。
非常通信であることを示す識別信号が送信データに存在するときには、秘匿情報を付加するのが好ましい。また、非常通信において、他の端末の秘匿情報を送信データに付加する場合に、発信元端末の固有情報を暗号鍵として暗号化することが好ましい。この場合に、秘匿性確保のために送信データにデータ発時間を挿入し、中継途中あるいは着端末である端末5において一定時間が経過した後には自動的にデータを削除又は全体のデータをランダムの鍵で暗号化するなどの方法をとる。
また、送信データに時間情報を付加し、一定時間経過後、中継端末や通信相手先端末において自動的に送信データの削除又はランダムな暗号化を行うことが好ましい。これにより秘匿性を確保することができる。
また、通信相手先端末において付加された複数の同一種類の秘匿情報に関する信頼性の乏しいデータが含まれている場合にその情報を排除するために参照可能な信頼性の検証手段を有するのが好ましい。送信手段情報と位置情報取得手段情報を付加したが、さらに送信電力情報や受信信号レベル、受信品質(CNR、SNRなど)を追加することにより、より精度の高い位置予測が可能となる。
前記第1の端末から前記第2の端末へのアドホック通信において、前記第2の端末に対して、該第2の端末への中継端末候補が有する通信手段を通知することが好ましい。例えば位置情報であれば、位置情報受信機能を保有していることのみを通知し、位置情報そのものは通知せず、実際の通信時に位置情報を付加する。これによって、データのオーバーヘッドを回避するとともに、通信を開始する際の最新の情報を得ることができる。
前記第2の端末までにアドホックで経由した中継端末に関する位置情報、通信手段情報又は通信距離情報を含む情報を取得できた場合には、それらの取得できた情報群を前記第2の端末に伝えることが好ましい。前記第2の端末は、前記情報群に基づいて該情報群を一覧表示する表示制御部を有することができる。従って、通信相手先端末において、発信元端末近辺にあることが期待できる中継端末の端末情報(位置情報、通信手段情報、通信距離情報)により、発信元端末の位置を予測することが可能である。
本発明の他の観点によれば、通信要求の発生に基づいて通信可能な端末との間で通信を行うことにより、宛先と、該宛先に対してパケットを送るために中継すべき転送先端末と、の組を含む経路表を、記録することを特徴とする通信携帯端末が提供される。複数の端末間をアドホックマルチホップ通信により接続元の第1の端末の接続先である第2の端末を、該第2の端末が接続可能な接続先情報を有するか否かに基づいて中継端末を選択しつつアドホックネットワーク通信経路を自動的に形成する。
また、通信可能な端末との間で、各端末に記録されており、宛先と、該宛先に対してパケットを送るために中継すべき転送先端末と、の組を含む経路表を作成するための通信を行うことにより経路表を事前に記録・更新しておくことを特徴とする通信携帯端末が提供される。
本発明の別の観点によれば、通信端末間をアドホックマルチホップ通信により通信する通信方法であって、通信要求の発生を検出するステップと、通信要求の発生に基づいて、通信可能な端末との間で通信を行うステップと、宛先と、該宛先に対してパケットを送るために中継すべき転送先端末と、の組を含む経路表を、記録するステップとを有することを特徴とする通信方法が提供される。
また、通信端末間をアドホックマルチホップ通信により通信する通信方法であって、通信可能な端末との間で、各端末に記録されており、宛先と、該宛先に対してパケットを送るために中継すべき転送先端末と、の組を含む経路表を作成するための通信を行うステップを繰り返して経路表を事前に記録・更新しておくことを特徴とする通信方法が提供される。
本発明によれば、非常時やトラフィックが混んで携帯電話等公衆通信手段が使用できない場合でも、アドホックマルチホップ通信手段を活用して連絡が可能である。また、家族に位置情報や周辺にいる端末の接続情報を送付することにより、安否情報の通知と連絡手段とを通知することが出来る。
以下に、本発明の一実施の形態によるアドホック機能付き携帯端末について図面を参照しつつ説明を行う。
図1は本実施の形態によるシステム構成例を示す全体図である。図1において、端末1、端末2、端末3、端末4は、複数の無線通信デバイスを持つ。例えば、端末1は無線LANと携帯電話機能を、端末2は無線LANと携帯電話とRF-ID受信機能を、端末3は無線LANとPHS機能及びインターネット等の公衆ネットワークへの接続機能を、端末4は無線LANと携帯電話とGPS受信機能を有すると仮定する。端末5は、自宅等、端末1から4までとは離れた場所に設置され、公衆ネットワークに接続されている端末であると仮定する。
端末1と端末2とは、無線LANによって直接通信可能な距離に位置している。
また、端末2と端末3及び端末2と端末4も、無線LANによって直接通信可能な距離に位置しているものとする。一方、端末1と端末3、端末1と端末4及び端末3と端末4は、距離が離れていて直接通信できない位置にあるものとする。
ここで、基地局や固定局を使わず、端末間でホッピング(中継)することにより、データ伝送を可能とする通信技術をアドホックネットワークと呼ぶ。アドホックネットワークでは、すべての端末の無線通信によって自律的にネットワークが構築されるため、柔軟性が高く、災害時や一時的なネットワーク構築も可能であり、さらにお互いに知らない者同士の端末を用いて一時的にネットワークを構築することも可能となる。
現在、無線LANカードなどにアドホックモード機能が搭載されているが、シングルホップ機能(1対向の端末間でのホッピング)のみが可能である。アドホックネットワークでのマルチホップ機能(複数端末間でのホッピング機能)は、まだ研究段階にあり、ルーティングプロトコル、ネットワークアーキテクチャ等の研究が行われている。
いま、端末1、2、3、4の周辺の携帯電話のトラフィック混雑や不通などにより、携帯電話が使えない状態である時に、端末1から端末5に対して自端末(端末1)の場所を非常通信として連絡する時の動作について説明する。
通信は、(1)端末1から端末3までの通信、(2)端末3から端末5までの通信、の2つの段階に分かれる。端末1〜4間の通信は、基地局やアクセスポイントを用いないマルチホップアドホック通信手段を用いる。
アドホックネットワークの接続経路は、RFC等で規定されるアドホックルーティングの仕組みによって決定することが可能である。まず、一般的なルーティングの仕組みについて説明する。
ある端末から、離れた別の端末に対してネットワーク経由でデータを送るとき、経路が複数ある場合は、どの経路で送ればよいかを決定する必要がある。しかしながら、インターネットは、全世界につながる巨大なネットワークであり、そこにつながっているすべてのコンピュータの位置関係や全経路を把握することは事実上不可能である。
道路を走って目的地に行く場合を考えてみる。大きな交差点には案内標識があり、大まかに目的地を設定していれば、進むべき方向がわかる。すなわち、最初から全経路を知らなくても、案内標識に従って逐次進んでいけば目的地にたどり着ける。
コンピューターネットワークでも、このような案内標識のようなものを使って、絶え間なく送られてくるデータ(パケット)の行き先を振り分けている。その案内標識を「経路表」、「ルーティングテーブル」と呼ぶ。この経路表は、各端末に記録されており、宛先とその宛先へパケットを届けるために送り出すべき転送先の組が表になったものである。パケットが自分の端末に届いたとき、それが自分宛であれば受け取るが、そうでなければ経路表を見て、宛先に適した端末へ転送していく。これをルーティングと呼ぶ。
具体的な例を図2を参照して説明する。
図2に示す状態において、端末Aと端末Eとの間で通信を行なおうとしているものとする。まず、端末Aからどのようにパケットが送り届けられるか見る。端末Aの経路表25aには、「宛先EはDへ送れ」と書いてあるので、パケットを端末Dへ送る。端末Dの経路表25dには、「宛先EはEへ送れ」と書いてあるので、パケットを端末Eへ送る。端末Eでは宛先が自分自身なので、そのパケットを受け取る。このようにして無事に端末Aから端末Eにパケットが送り届けることができる。
戻りの経路も同様であるが、来た道と同じ道を戻らないこともある。端末Eの経路表25eには、「宛先AはBへ送れ」と書いてあるため、パケットを端末Bへ送る。端末Bでは、経路表25bには「宛先AはAへ送れ」と書いてあるため、パケットをノードAへ送る。ノードAでは、自分への宛先のパケットが届いたので、それを受け取る。このようにして、無事に端末Aと端末E間でのデータの送受信を行うことができる。
次いで、アドホックネットワークにおける経路表の作成方法について説明する。経路表は、アドホック通信端末に設定される。特にワイヤレスアドホックネットワークでは、全く知らない人が所持する端末同士が連携する構成となるため、「ネットワークの持ち主」による設定はできない。しかも、端末は勝手に移動しており、経路表は絶えず変化する。そこで、経路表を自動的に設定する仕組みが必要となる。それが「ルーティングプロトコル」の役目である。
ルーティングプロトコルは、データがどの端末を通ってマルチホップしていくか、どのルートを通ったら一番効率が良いか、というようなルート構築をするために必要なプログラムであり、ネットワークの要となる技術である。マルチホップ無線ネットワークでは、端末が頻繁に移動しており、リンクはつながったり切れたりする動作を繰り返している。また、突然、端末の電源が切られることもある。しかも、端末の移動特性、端末の密集の度合いなど、さまざまな環境の違いによって、最適なルーティングプロトコルは異なってくる。
ルーティングプロトコルは、インターネット技術の標準化を推進するIETF (Internet Engineering Task Force http://www.ietf.org/ )の中のWGである、MANET(Mobile Ad-hoc Networks) WG( http://www.ietf.org/html.charters/manet-charter.html )で、以下のような様々なプロトコルが議論されている。
1)Reactive型
・Ad Hoc On Demand Distance Vector Algorithm (AODV)
・Dynamic Source Routing Protocol (DSR)
・Interzone Routing Protocol (IERP)
2)Proactive型
・Optimized Link State Routing Protocol (OLSR)
・Topology Broadcast based on Reverse-Path Forwarding Routing Protocol (TBRPF)
・Fisheye State Routing Protocol (FSR)
・Landmark Routing Protocol (LANMAR)
・Intrazone Routing Protocol (IARP)
3)ハイブリッド方式
・Zone Routing Protocol (ZRP)
・The Bordercast Resolution Protocol (BRP)
以上のように、提案されているルーティングプロトコルを大別すると、データ通信を始めるときに初めて経路情報を交換するReactive(リアクティブ)型、経路情報の交換が定期的に行われるProactive(プロアクティブ)型、この2つの複合型もしくはハイブリッド型に分類される。
Reactive型とProactive型の動作イメージを図3と図4にそれぞれ示す。
3つの端末は、電源が入った直後には電波が届く範囲内にどんな端末がいるのかを知らない。もちろん、経路表も作成されていない。以下に、どのようにして経路表が作成されていくかについて説明する。
1)Reactive型ルーティングプロトコル
「AODV」、「DSR」、「IERP」というルーティングプロトコルは、Reactive型に属する。それぞれの端末に電源が入っただけでは、パケットが1つも出ていないため、このまま何も起こらない。当然、経路表もこのまま放っておく限り、いつまでたっても作られることはない(図3上段参照)。実際に、通信の要求が発生すると、ルーティングプロトコルが動作し、周りの端末の存在に関して電波を出して確かめ、経路表を作成していく(図3下段)。このようにして、ようやく通信ができるようになる。
経路表が作られるのは、通信の要求が起こってからであり、実際に通信が始まるまでには少し時間差が生じる。この理由は以下のように説明できる。マルチホップ無線ネットワークでは、ほとんどの端末が電池により駆動される。従って、無駄な電波を発信すると、すぐに電池がなくなってしまう可能性が高い。また、常に各端末は移動しているので、数分前に作った経路表は、ほとんど意味がないことが多い。そこで、通信が起こる直前に経路表を作成する。また、通信を行なわない時はまったく電波の発信が行なわれないため、電池の消費を削減でき駆動時間の長時間化にも貢献する。Reactive型プロトコルは、主として、通信を要求してから実際に通信可能になるまでの時間が長くなっても問題が生じないようなネットワークに使われる。
2)Proactive型ルーティングプロトコル
一方、Proactive型のルーティングプロトコルは、予め経路表を作成しておくプロトコルである。従って、通信の要求が起こるとすぐに通信を開始できる(図4参照)。「OLSR」、「TBRPF」、「LANMAR」、「FSR」、「IARP」と呼ばれるプロトコルがProactive型に属する。
予め経路表を作成しておくためには、常に(或いは定期的に)パケットを送出し、周辺に存在するノードの確認を行ない、経路表作成のための制御情報のやり取りを行っている必要がある。場合によっては、無駄な電波発信が頻繁に起こりうる。
Proactive型で重要となるのは、どのぐらいの周期で経路表の更新を行なうのかということと、どのぐらいの(地理的な)範囲までをカバーするように経路表を作るのかということを決めることである。もちろん、通信可能性のみに焦点をあてれば、常に最新である、かつ、できるだけ遠くの端末にまで通信可能である方が好ましいが、この場合には、電波の発信数が多くなり、電力の消費量が膨大になる。そこで、実際には、利用パターンをシミュレーションして調整していくことになる。Proactive型は、通信が頻繁に行なわれるネットワークにおいて用いると有効である。
3)その他の方式
これら、2つの方式に当てはまらないプロトコルも存在する。Reactive型とProactive型を組み合わせたハイブリッド方式、多数の端末と同時に通信を行なうネットワークに適したプロトコルなどが存在する。
ハイブリッド方式とは、自分の近くに存在する端末に関してはProactive型で経路表を作成し、遠方に存在する端末との通信を行なう場合には、Reactive型のルーティングプロトコルを用いて、経路を作成する方式である。このように、ルーティングプロトコルにより経路表が作成されるが、図5のように端末が配置された場合に、端末A20から端末E24に情報を送りたい場合に、経路はA20→B21→D23→E24と、A20→B21→C22→D23→E24の2通りのルートが存在することになる。尚、符号20aから24aまでのそれぞれで示される略円形の線は、各端末の通信可能範囲を模式的に示したものであり、この範囲内であれば次の端末に情報を送ることができる。すなわち、次の端末は、自己の通信可能範囲内にあることは当然であるが、引き継ぎ元の端末の通信可能範囲内に存在する必要がある。ルーティングプロトコルでは、A→Eに至る最短ルートを、ホップ数(経由した端末数)等を比較し最も効率の良いルートに決定する。
例えば、端末A20から端末E24までのルートとして、A20-B21−C22−D23−E24とA20−B21−D23−E24がある場合には、後者を最適なルートとして決定することになる。ここで、前者では端末B21、C22、D23が中継端末に、後者では端末B21、D24が中継端末である。
各端末においては、自分が接続可能な端末同士のIPアドレス情報を収集して経路表を作成し、端末間で経路表を交換・共有することにより、どの端末でもアドホックネットワーク全体の端末構成・端末情報を知ることができ、その情報に基づいて接続先の端末を指定することが可能となる。ここで、前述のように、災害等非常時において、図1の端末1の保有者が自宅に位置情報と共に安否を伝えたい場合に、携帯電話網がトラフィック輻輳や不通で繋がらないときでも、無線LANを搭載している端末間でアドホック通信による通信路の確保が可能となる。このアドホック通信を利用した安否通知の動作について以下に説明する。いま、図1の端末1は、位置情報検出機能を保有していないと仮定する。このような場合には、周辺の端末で位置情報を保有している端末があれば、その情報を端末1で活用する。経路表の交換においては、最短経路での通信を実現するための情報として、例としてAOVDでは、終点ノード、次ホップIPアドレス、終点シーケンス番号、終点までのホップ数が交換される。しかしながら、これらの中には、位置情報に関するメッセージは含まれておらず、経路表の交換のみではどの端末が位置情報を保有しているのか不明である。
そこで、図6に示すように、通常のルーティングプロトコルによる経路表情報(IPヘッダ30a、ルーティング情報30b)に加え、端末が保有している位置情報(GPS受信機能,RF-ID受信機能等)等の付加機能の保有情報30cを追加して交換する。ここでは、例えば位置情報であれば、位置情報受信機能を保有していることのみを通知し、位置情報そのものは通知せず、実際の通信時に位置情報を付加する。これによって、データのオーバーヘッドを回避するとともに、通信を開始する際の最新の情報を得ることができる。
この情報交換により、図1の端末1は、端末2,3,4が存在することと、各々端末の持つ機能を知ることができる。ここで、端末1が行いたいことは、以下の通りである。
(1)周辺の端末から正確な位置情報を入手する。
(2)公衆ネットワークに接続可能な端末(端末3)宛にデータを送る。
(3)公衆ネットワークの先に存在する自宅の端末(端末5)に対して、より正確な位置情報を通知することによって安否を知らせる。
(4)自宅から自分宛への直接連絡が不可の場合でも、周辺にある端末を経由して連絡を可能にする。
端末1から端末3への経路としては、ルーティングプロトコルにより最適経路である端末1→端末2→端末3が指定される。
しかし、各端末の保有する位置情報は必ずしも正確ではなく、可能な限り多くの位置情報を入手し、比較する必要がある。すなわちGPSやRF-IDから位置情報を受信した情報が必ずしも現在の場所での情報とは限らず、複数の情報から確かさを推定出来るようにする必要がある。
そこで、ルーティングプロトコルで示された経路以外に、位置情報を保有する端末が含まれる場合は、最短ルートにならなくてもその端末を経由するルートを設定する。もし、図1の端末4のように経由できない場合は、端末2から端末4への往復通信により位置情報を取得することになり、経路としては、端末1→端末2→端末4→端末2→端末3となる。
次に、図7〜図13までを参照しつつ、各々の端末において、通信データに位置情報データが付加される様子を説明する。図7は、端末1から端末5に送出するベース信号フォーマットの構成例を示す図である。図7に示すように、ベース信号フォーマット31は、IPヘッダ(端末5用)31aと端末1識別情報31bとを含む。 図8は、端末1から送出されるフレーム情報の構成例を示す図である。図8に示す「IPヘッダ/経路指定情報(アドホック用)」32aでは、端末1から端末3までの経路指定情報として、端末1→端末2→端末4→端末2→端末3が記載され、位置情報が入手可能な端末において、「端末n位置情報」として送信データに付加される。
図8の「IPヘッダ(端末5用)」32b及び「端末1識別情報」32cは、図7に示す部分に対応し、アドホックネットワークから外部ネットワークに出るときに必要な端末1のみの情報が付加されたフレームである。すなわち、「IPヘッダ(端末5用)」32bはIP通信で一般的に使用されるヘッダであり、発アドレス、相手先アドレス等により構成される。但し、発アドレスは端末1のアドレスではなく、外部ネットワークに接する端末3のIPアドレス(外部ネットワークと通信を行うインタフェースのアドレス)が付与される。相手先アドレスは、端末5のIPアドレスである。「端末1識別情報」32cは、最終的な伝送先である端末5が必要とするデータであり、端末1のIPアドレス、携帯電話番号等の属性情報が含まれる。図8のデータは、経路表に従って端末2に送付される。
図9は、端末1から端末2にデータが転送された後に、端末2で付加された信号を示す図である。端末2は、RF-ID受信機能を保有するため、位置情報としてデータ33dを付加する。また、携帯電話機能も保有するため、携帯電話番号33eを付加し、伝送先(端末5)の家族が端末1と通信できない時の非常時通信を可能とする。同様に、図10においては、端末1での経路指示に従い、端末2から端末4にデータを伝送し、端末4においてGPS位置情報34f、携帯電話番号34gが付加されている。
図11は、端末4から端末2に再度信号が戻ってきた状態における信号の構成例を示す図である。端末2の情報は既に付加されているため、そのまま次の転送先である端末3にデータを伝送する。但し、端末2が移動した場合等状態が変化した場合を想定し、ある閾値以上に数値が変化したか否かを判断し、先に付加したデータを置き換えることも可能である。
図12は、端末2から端末3にデータを伝送し、端末3のPHS電話番号36hが付加された信号を示す。端末3は位置情報受信機能を有さないため、PHS情報36hのみが付加される。端末3は、アドホック通信の終点であるため、図13に示すように、端末3はアドホック通信で必要なヘッダ(IPヘッダ/経路指定情報(アドホック用、図10の36a)を外し、端末5と通信する。ここで、端末3が公衆ネットワークに接続する手段は、特に限定されずPHSでも無線LANでも、有線を含めた他の手段でもよい。また、位置情報や携帯電話番号、PHS電話番号の付加は、秘密情報に属する情報であるため、通常は安易に付加するのは好ましくない。そこで、図7〜13の端末1識別信号の中に、以下の方法例等により保護することができる。
(1)非常時であることを示す固定データ等の識別信号があった場合のみ、情報を付加する。
(2)上記(1)を識別した時に付加データ部分を暗号化し、端末5において家族により復複号する。
例として、端末3では、受信信号の中に非常識別情報(図24の38i)を発見すると、端末1の電話番号が入っている端末1識別信号(図24の38c)から端末1の携帯番号を抽出し、その番号を鍵として保護対象データを暗号化する。
すなわちアドホックネットワークの最終端末3は、端末1の電話番号を鍵として用いて端末1から端末4の秘匿が必要な情報を暗号化した上で、不要な情報を削除し端末5にデータを伝送する。
図13のデータを、端末1の携帯電話番号を鍵として暗号化した様子を図24のハッチ部分(38c〜38h)に示す。
端末3では、図24の38a及び38iを外し、図25の信号で端末5にデータを送信する。
図25の信号を受信した端末5の所有者である例えば家族は、端末1の電話番号を知っているので、端末1の電話番号を鍵として用いることにより図25の暗号部分のデータを復号することができ、端末1〜4の情報を利用できる。家族は、端末1の存在と場所とを知ることが出来る。
従って、端末1の所有者が端末1の携帯電話番号を一時的に近辺にいる端末2〜4にのみ知らせる可能性を許容さえすれば、アドホックネットワークから外部ネットワークへの端点としての端末3は、端末1の携帯番号を鍵として、自分を含む一時的に近辺に集まった端末の秘匿が必要な情報を暗号化しながら、安全に家族に情報を伝送することが出来る。
家族が端末5から端末1に直接通信を行う場合は、逆に端末1識別情報を付加して端末3に送付すると、端末3では端末1の経路情報を保有しているので、端末1までアドホック通信によって伝送することが可能である。また、端末1へ直接通信が出来ない場合は、周辺にいることが期待出来る端末の携帯電話の情報を得ているので、周辺の所有者を通して、端末1の所有者にコンタクトを取ることが可能となる。
また位置情報は、複数の情報が付加されているため、その中のいくつかが極端に異なる場所を示していた場合は、そのデータは最新のものではない、あるいは故意に異なるデータが付加された、と判断することが出来る。このような情報を排除する機能を設けておくと、より正確な位置情報を把握することが可能となる。
本実施の形態では、位置情報と携帯電話情報とについて説明したが、情報追加時刻に関する情報を付加することにより、通信経路の安定性を判断する等、他の情報を各端末で付加し受信端末保有者が利用することも可能である。
また、上記の情報は一時的に端末5の保有者に伝達されれば目的は達成される。そこで、秘匿性確保のために送信データにデータ発時間を挿入し、中継途中あるいは着端末である端末5において一定時間が経過した後には自動的にデータを削除又は全体のデータをランダムの鍵で暗号化するなどの方法をとることも有効である。
以上に説明したように、本実施の形態によるアドホック機能付き携帯端末によれば、非常時やトラフィックが混んでいて携帯電話等公衆通信手段が使用できない場合でも、アドホックマルチホップ通信手段を活用して、家族に位置情報や周辺にいる端末の接続情報を送付することにより、安否情報の通知と連絡手段を通知することが出来るという利点がある。
次に、本発明の第2の実施の形態によるアドホック機能付き携帯端末について説明を行う。本実施の形態では、中継端末において、中継端末の位置情報と保有機能情報の他に、位置情報を取得するために用いた位置情報取得手段情報と、アドホック通信の過程で用いた通信手段を通知するための送信手段情報と、を送信フレームに付加するものとする。
図14に示す通信システムにおいて、端末11→端末12→端末13→端末14→端末15、という経路を通った場合のフレーム情報について説明する。
図15は、端末11から送出されるフレーム情報41の構成例を示す図である。「IPヘッダ/経路指定情報」41a、「IPヘッダ」41b、「端末11識別情報」41cは第1の実施の形態の場合と同様である。「端末11送信手段情報」41dは、端末11から次の端末にどの通信手段を用いてデータが送信されたかに関する情報を示す。本実施例の場合は、端末11から端末12にBluetoothを用いて送信されたという情報が「端末11送信手段情報」41dで通知される。
図16は、端末12から送出されるフレーム情報の構成例を示す図である。本実施の形態の場合は、「端末12位置情報」43eの他に、端末12はRF−IDを用いて位置情報を取得したということが「端末12位置情報取得手段情報」43fで通知される。上記と同様に、「端末12送信手段情報」43gでは、端末12から端末13に無線LANを用いて送信されたことが通知される。
図17は、端末13から送出されるフレーム情報の構成例を示す図である。本本実施の形態の場合は、「端末13位置情報」45hの他に、端末13はGPSを用いて位置情報を取得したということが「端末13位置情報取得手段情報」45iで通知され、端末13から端末14に無線LANを用いて送信されたことが「端末13送信手段情報」45jで通知される。
図18は、端末14から送出されるフレーム情報の構成例を示す図であり、動作は上記と同様である。端末14はアドホック通信の終点であるため、アドホック通信で必要なヘッダ(IPヘッダ/経路指定情報(アドホック用))47aを外し、図19に示すフレームを端末15に送信する。
端末15は受け取ったフレームに含まれる情報から、図20に示すテーブルを作成することができる。このテーブルから、発信元端末である端末11の近くに端末12があることと、端末12の位置情報がわかるため、端末11のおおよその位置を推定することが可能である。
次に、送信先端末が受け取ったフレームから得られる情報から、発信元端末の位置を推定する処理の流れについて図21のフローチャート図を参照して説明する。ここで、Bluetooth、無線LANの通信距離をそれぞれLBT、LWlANとし、RF−ID、GPSの位置推定誤差をそれぞれERF-ID、EGPSとする。
処理を開始すると(ステップS1)、まず、発信元端末が位置情報推定の基準となる基準端末から何m以内にいるのかを示す発信元端末位置推定半径Rを0としてリセットする(ステップS2)。次に、発信元端末から1ホップ目の端末を、発信元端末の位置情報を推定するための基準候補とする(ステップS3)。図14の例では端末12が基準候補となる。端末11は端末12にBluetoothを用いて通信をしているため、端末12は端末11からLBT以内にあると推測することができる。そこで、ステップS4において、Rに端末11が用いた送信手段の通信距離を加算する(R=LBT)。次に、端末12が位置情報取得手段を備えているか否かの判断を行う(ステップS5)。備えていなければ(NO)、基準候補とする端末を次ホップの端末にする(ステップS6)。本実施の形態では、端末12は位置情報取得手段を備えているため、Rに端末12が備える位置情報取得手段の推定誤差を加算する(ステップS7)。端末12はRF−IDを備えているので、R=LBT+ERF-IDとなる。次に端末12の位置情報の信頼性を検証する(ステップ8)。
ここで、信頼性を検証する方法の一例について図22に示すフローチャート図を参照して説明する。まず、検証を介しすると(ステップS21)、基準候補とその次ホップの端末との距離を求める(ステップS22)。本実施の形態の場合、端末12と端末13との距離を位置情報から求めた結果がL12-13(L12-13>LWlAN)であった。次に、基準候補と次ホップ端末との距離が、基準候補から次ホップまでの送信手段の通信距離以内であるか否かの判定を行う(ステップS23)。端末12から端末13へは無線LANで送信されており、端末13は端末12からLWlAN以内になければならない。しかし、位置情報から求めた距離はLWlANより長いため、端末12の位置情報か端末13の位置情報の少なくとも一方は信頼性がないということになる。次に、基準候補と次々ホップ端末との距離を求める(ステップS25)。端末12と端末14の距離を位置情報から求めた結果がL12-14m(L12-14>2×LWlAN)であった。次に、基準候補と次々ホップ端末との距離が、基準候補から次々ホップまでの送信手段で通信可能であるか否かの判定を行う(ステップS26)。端末12から端末13、端末13から端末14への通信手段はともに無線LANであるため、端末12から端末14までの距離は2×LWlAN以内でなければならない。しかし、位置情報から求めた距離は2×LWlANより長いため、端末12の位置情報か端末14の位置情報の少なくとも一方は信頼性がないということになる。上記2回の判定の結果、端末12の位置情報が誤っている可能性が高いため、端末12の位置情報には信頼性がないと判断する(ステップS28)。それ以外の場合は、信頼性があるとする(ステップS24,S27)。
基準となる端末の位置情報に信頼性がないと判断されると、基準候補を次ホップの端末に移す(ステップS6)。ここでは、端末13となる。次に、端末12から端末13の通信距離をRに加算する(ステップS4:R=LBT+ERF-ID+LWlAN )。端末13には位置情報取得手段があるため、Rに端末13の位置情報取得手段であるGPSの推定誤差EGPSを加算する(R=LBT+ERF-ID+LWlAN+EGPS)。
端末13の位置情報の信頼性を検証する(ステップS7)。まず、基準候補である端末13とその次ホップである端末14との距離を求めた結果がL13-14m(L12-14<LWlAN)であった。端末13から端末14へは無線LANで送信されており、端末14は端末13からLWlAN以内になければならない。位置情報から求めた距離はLWlAN以下であるため、ここで端末13と端末14の位置情報は信頼性があると判断する(ステップS9、YES)。端末13の位置情報には信頼性があるため、端末13を中心に半径R以内に端末11があることを推定することができる。これを地図上に表示した例を図23に示す。半径Rの円内が、端末11が存在すると推定された範囲である。
上記では、送信手段情報と位置情報取得手段情報を付加したが、さらに送信電力情報や受信信号レベル、受信品質(CNR、SNRなど)を追加することにより、より精度の高い位置予測が可能となる。
このように、非常時やトラフィックが混んで携帯電話等公衆通信手段が使用できない場合でもアドホックマルチホップ通信手段を活用して、家族に位置情報や周辺にいる端末の接続情報を送付することにより、安否情報の通知と連絡手段を通知することが出来る。
本発明は、無線通信システムに利用することができる。
本発明の第1の実施の形態による無線通信システムの一構成例を示す図である。 本実施の形態による無線通信システムにおける経路図とルーティングの例を示す図である。 Reactive型プロトコルの動作イメージを示す図である。 Proactive型プロトコルの動作イメージを示す図である。 ルーティングプロトコルの動作イメージを示す図である。 アドホック端末間で交換するルーティング情報信号フォーマットの構成例を示す図である。 端末1から端末5に送出するベース信号フォーマットの構成例を示す図である。 端末1からアドホックネットワークに送出される信号フォーマットの構成例を示す図である。 端末2で情報付加された端末1からの送出信号の構成例を示す図である。 端末4で情報付加された端末1からの送出信号の構成例を示す図である。 端末4から端末3に戻った端末1からの送出信号の構成例を示す図である。 端末3で情報付加された端末1からの送出信号の構成例を示す図である。 端末3で端末5に送出される端末1からの送出信号の構成例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態によるアドホック機能付き携帯端末を含む通信システムにおいての全体構成例を示す図である。 端末11で情報が付加された信号の構成例を示す図である。 端末12で情報が付加された信号の構成例を示す図である。 端末13で情報が付加された信号の構成例を示す図である。 端末14で情報が付加された信号の構成例を示す図である。 端末14から端末15に送出される信号の構成例を示す図である。 送信先端末で途中端末の付加情報を一覧表示したときの一例を示す図である。 送信元端末の位置を推定する動作の流れを示すフローチャート図である。 位置情報の信頼性を検証する動作の流れを示すフローチャート図である。 送信元端末の位置情報を表示する一例を示す図である。 図13のデータを、端末1の携帯電話番号を鍵として暗号化した様子を図である。 端末5に送信するデータを示す図である。
符号の説明
1 端末1
2 端末2
3 端末3
4 端末4
5 端末5
6 無線LANアクセスポイント
7 公衆ネットワーク
8 無線LAN
9 携帯電話
10 PHS
11 GPS
12 RF-ID
13 Bluetooth
20 端末A
21 端末B
22 端末C
23 端末D
24 端末E
25 経路表
30 アドホック端末間で交換するルーティング情報信号フォーマット
31 端末1から端末5に送出するベース信号フォーマット
32 端末1からアドホックネットワークに送出される信号フォーマット
33 端末2で情報付加された端末1からの送出信号
34 端末4で情報付加された端末1からの送出信号
35 端末4から端末3に戻った端末1からの送出信号
36 端末3で情報付加された端末1からの送出信号
37 端末3で端末5に送出される端末1からの送出信号

Claims (20)

  1. 複数の端末間をアドホックマルチホップ通信により接続元の第1の端末の接続先である第2の端末を、該第2の端末が前記第1の端末が保有しない接続先情報を有するか否かに基づいて中継端末を選択しつつアドホックネットワーク通信経路を自動的に形成することを特徴とするアドホック通信システム。
  2. 事前にアドホック通信可能な各端末の保有する接続先情報を収集し、情報を入手したい中継端末を選択すると最短経路から外れる場合でも、選択した前記端末を経由する通信経路を設定することを特徴とする請求項1のアドホック通信システム。
  3. 前記第1の端末が他の端末から情報を入手する際に、アドホック通信の送信データに端末毎の識別情報を付加しておくことにより、事前に入手することなく、通信の途中の端末を中継しながら各端末における接続先情報を逐次入手し前記送信データに自動的に接続先情報を付加していくことを特徴とする請求項1又は2に記載のアドホック通信システム。
  4. 前記アドホックネットワーク通信経路を、公衆ネットワークに接続する機能を有する端末を最終端末とするように形成することを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載のアドホック通信システム。
  5. 非常通信であることを示す識別信号が送信データに存在するときに、秘匿情報を付加することを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載のアドホック通信システム。
  6. 非常通信において、他の端末の秘匿情報を送信データに付加する場合に、発信元端末の固有情報を暗号鍵として暗号化することを特徴とする請求項5のアドホック通信システム。
  7. 送信データに時間情報を付加し、一定時間経過後、中継端末や通信相手先端末において自動的に送信データの削除又はランダムな暗号化を行うことを特徴とする請求項5又は6に記載のアドホック通信システム。
  8. 通信相手先端末において付加された複数の同一種類の秘匿情報に関する信頼性の乏しいデータが含まれている場合にその情報を排除するために参照可能な信頼性の検証手段を有することを特徴とする請求項5から7までのいずれか1項に記載のアドホック通信システム。
  9. 前記第1の端末から前記第2の端末へのアドホック通信において、前記第2の端末に対して、該第2の端末への中継端末候補が有する通信手段を通知することを特徴とする請求項1から8までのアドホック通信システム。
  10. 前記第2の端末までにアドホックで経由した中継端末に関する位置情報、通信手段情報又は通信距離情報を含む情報を取得できた場合には、それらの取得できた情報群を前記第2の端末に伝えることを特徴とする請求項1から9までのいずれか1項に記載のアドホック通信システム。
  11. 前記第2の端末は、前記情報群に基づいて該情報群を一覧表示する表示制御部を有することを特徴とする請求項10に記載のアドホック通信システム。
  12. 前記情報群に基づいて発信元端末の位置を予測し、予測された位置を地図上に表示することを特徴とする請求項11に記載のアドホック通信システム。
  13. 通信要求の発生に基づいて通信可能な端末との間で通信を行うことにより、宛先と、該宛先に対してパケットを送るために中継すべき転送先端末と、の組を含む経路表を、記録することを特徴とする通信携帯端末。
  14. 通信可能な端末との間で、各端末に記録されており、宛先と、該宛先に対してパケットを送るために中継すべき転送先端末と、の組を含む経路表を作成するための通信を行うことにより経路表を事前に記録・更新しておくことを特徴とする通信携帯端末。
  15. パケットを受けた際に、それが自分宛でない場合に、前記経路表を参照して宛先に適した転送先端末にパケットを送る制御を行うことを特徴とする請求項13又は14に記載の通信携帯端末。
  16. 通信端末間をアドホックマルチホップ通信により通信する通信方法であって、
    通信要求の発生を検出するステップと、
    通信要求の発生に基づいて、通信可能な端末との間で通信を行うステップと、
    宛先と、該宛先に対してパケットを送るために中継すべき転送先端末と、の組を含む経路表を、記録するステップと
    を有することを特徴とする通信方法。
  17. 通信端末間をアドホックマルチホップ通信により通信する通信方法であって、
    通信可能な端末との間で、各端末に記録されており、宛先と、該宛先に対してパケットを送るために中継すべき転送先端末と、の組を含む経路表を作成するための通信を行うステップを繰り返して経路表を事前に記録・更新しておくことを特徴とする通信方法。
  18. さらに、送信データに前記経路表に基づく情報を付加するステップを有することを特徴とする請求項16又は17に記載の通信方法。
  19. コンピュータに請求項16から18までのいずれか1項に記載のステップを実行させるためのプログラム。
  20. 請求項19に記載のプログラムを記憶する記憶媒体。
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