JP2007278070A - 内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】排気性能を悪化させることなく、NOxトラップ触媒の還元を良好に行うことができるリッチスパイク制御を提供することを目的とする。
【解決手段】NOxトラップ触媒11を排気通路に備えた内燃機関1において、空気過剰率を前記NOxトラップ触媒11からNOxが脱離する脱離範囲中の第1の目標空気過剰率λ1まで下げてリッチ化する第1のリッチ化と、第1のリッチ化によって脱離されたNOxの還元を行うために第1の目標空気過剰率λ1よりも下げてリッチ化する第2のリッチ化とを行う構成とする。そして、再生要求が発生した場合に、まず第1のリッチ化を行い、第1のリッチ化によって空気過剰率が第1の目標空気過剰率λ1に移行したと判断するまで、第2のリッチ化の開始を禁止する一方、第1の目標空気過剰率λ1に移行したと判断した場合に、第2のリッチ化を開始する制御を行う。
【選択図】図3

Description

本発明は内燃機関に関し、特にNOxトラップ触媒再生時の空気過剰率を制御する技術に関する。
一般にNOxトラップ触媒を備えた内燃機関では、リーン燃焼運転時には内燃機関から発生したNOxをNOxトラップ触媒で吸着・堆積し、所定量NOxが吸着・堆積した時点で、NOxトラップ触媒に吸着・堆積したNOxを脱離・還元し再生を行う。再生は排気の空気過剰率(以下、符号「λ」で表す。)を一時的に小さくすることによって行うため、このような再生制御はリッチスパイク制御と称されている。
このリッチスパイク制御を行う際には、NOxの処理量に過不足が生じないようにすることが肝要である。その方法として、特許文献1のような技術が開示されている。
この従来技術では、リーン燃焼運転時に算出したNOx堆積量に基づき、リッチスパイク制御の開始時期を決定すると共に、NOx堆積量とNOx脱離速度に基づき、リッチスパイク制御の終了時期を決定している。
そのため、所定の目標NOx残存量に達した時点でリッチスパイク制御を終了させることができ、NOx残存量に過不足を生じることがなく、NOxトラップ触媒を常に有効利用することができるとしている。
特開2005−48673号公報
上記従来技術では、リッチスパイク制御の際にはλを直ちに0.8程度の比較的小さい値まで下げるようにリッチ化している。しかしながら、この制御方法では次のような問題がある。
一般にNOxトラップ触媒は、λが所定の値となったときからNOxの脱離を始める。そのため、例えば燃料噴射によってリッチスパイク制御をする際に、λを直ちに比較的小さい値まで下げてリッチ化する場合、NOxトラップ触媒からNOxが十分に脱離する前に過剰の還元剤が供給されているおそれがある。この場合、供給された還元剤の一部はNOxの脱離のために用いられるが、その他の過剰の還元剤はNOxの再生には用いられずに、排出されてしまう。その結果、排気HCが増加する懸念がある。
また、吸気絞り弁によって吸気を絞ることでλを比較的小さい値まで下げてリッチ化する場合には、排気HCの増加を抑えることはできるが、空気過剰率が小さくなるにつれ、スモークが増加する懸念がある。
そこで本発明では、排気性能を悪化させることなく、NOxトラップ触媒の還元を良好に行うことができるリッチスパイク制御を提供することを目的とする。
排気の空気過剰率が大きい場合に排気中のNOxを吸着・堆積する一方、排気の空気過剰率が小さい場合にトラップしたNOxを脱離・還元して再生を行うNOxトラップ触媒を排気通路に備えた内燃機関において、空気過剰率を前記NOxトラップ触媒からNOxが脱離する脱離範囲中の第1の目標空気過剰率まで下げてリッチ化する第1のリッチ化手段と、前記第1のリッチ化手段によって脱離されたNOxの還元を行うために前記第1の目標空気過剰率よりも下げてリッチ化する第2のリッチ化手段とを有する構成とした。
そして、前記NOxトラップ触媒に再生要求が発生した場合に、前記第1のリッチ化手段による第1のリッチ化を行い、該第1のリッチ化によって空気過剰率が前記第1の目標空気過剰率に移行したと判断するまで、前記第2のリッチ化手段による第2のリッチ化の開始を禁止する一方、前記第1の目標空気過剰率に移行したと判断した場合に、前記第2のリッチ化を開始する制御を行う。
本発明では、第1のリッチ化によってNOxトラップ触媒からNOxが脱離する状態までリッチ化した後、第2のリッチ化によって比較的高いリッチ度までリッチ化してNOxを還元している。そのため、排気性能を悪化させることなくリッチスパイク制御を行うことができる。
本発明の第1の実施形態を図1ないし6に基づいて説明する。
図1は本実施形態における内燃機関の構成図である。1は内燃機関(ここではディーゼル式内燃機関とする)であり、燃料ポンプ2、コモンレール3および燃料噴射弁4からなるコモンレール燃料噴射系を備えている。そして、このコモンレール燃料噴射系から高圧の燃料が内燃機関1に供給される。
5は吸気管であり、内燃機関1から見て、吸気流れ上流方向に吸気絞り弁7、インタークーラ6を順に有する。吸気の充填効率を向上させるためにインタークーラ6で冷却された吸気は、吸気絞り弁7を通って内燃機関1へ供給される。
内燃機関1内で燃焼が行われた後の排気は、図中の符号8で示す排気管8から排出される。この際、排気の一部はEGR管9を通って内燃機関1に再循環することができる。再循環させる排気量は、EGR弁10によって制御することができる。
排気管8の排気流れ下流方向にはNOxトラップ触媒11が配設されている。このNOxトラップ触媒11は、リーン燃焼運転時には内燃機関1から発生した排気中のNOxを吸着・堆積する。そして、吸着・堆積したNOx量が所定量に達すると、吸着・堆積したNOxを脱離・還元して再生する必要があり、その際には排気の空気過剰率を小さくしてリッチ化するリッチスパイク制御を行う。本実施形態におけるリッチスパイク制御の詳細については後述する。
NOxトラップ触媒11の上流側には、空気過剰率センサ12と排気温度センサ13が設けられており、それぞれ排気の空気過剰率および排気温度を検出する。検出した空気過剰率および排気温度は、後述するエンジンコントロールユニット15(以下、ECU15)に入力される。
また、本実施形態における内燃機関1は過給機14を具備している。過給機14のコンプレッサ14aは、吸気管5においてインタークーラ6よりも吸気流れ上流方向に、タービン14bは排気管8においてNOxトラップ触媒11よりも排気流れ上流方向に、それぞれ介装されている。
内燃機関1からの排気によってタービン14bが回転すると、タービン14bによってコンプレッサ14aが回転させられ、吸気を過給することができる。この際の過給圧は過給圧制御アクチュエータ14cによって制御することができる。
ECU15は、CPUおよびその周辺装置からなるマイクロコンピュータによって構成されるコントロールユニットである。前述の燃料噴射系、吸気絞り弁7、EGR弁10および過給圧制御アクチュエータ14cは、このECU15からの信号によって制御される。
次に図2および図3を用いて、本実施形態においてECU15により実行されるリッチスパイク制御の制御フローについて説明する。
図2は本実施形態におけるリッチスパイク制御メインフローである。まずSTARTから制御フローが始まり、S11では燃料噴射量および機関回転数から図示しない制御マップにより単位時間NOx吸着量(ΔSNOx)を演算する。
続いてS12では、一単位時間前でのNOx堆積量(S_NOx(n−1))に、S12で求めた単位時間NOx吸着量(ΔSNOx)を加算することで、現時点でのNOx堆積量(S_NOx(n))を算出する。
上述の通り、NOxの吸着・堆積量が所定量に達すると、吸着・堆積したNOxを脱離・還元して再生する必要がある。S13ではその所定量を#S_NOx1とし、この値とS12で求めたS_NOx(n)とを比較する。そしてS_NOx(n)が#S_NOx1よりも小さければS11へ戻り、NOxトラップ触媒11へのNOx堆積量を再度算出する。この処理はS_NOx(n)が#S_NOx1以上になるまで繰り返される。
そしてS_NOx(n)が#S_NOx1以上であれば、NOxトラップ触媒11に再生要求があると判断し、S14に進んでリッチスパイク制御を実行する。このリッチスパイク制御の詳細は、後述する図3のリッチスパイク制御サブフローに示されている。
S14でリッチスパイク制御を行った後はS15へ進み、燃料噴射量・機関回転数からNOx脱離量(ΔNOx0)を演算する。
S16では、一単位時間前でのNOx堆積量(S_NOx(m−1))から、S15で算出したΔNOx0を減算することで、現時点でのNOx堆積量(S_NOx(m))を算出する。
リッチスパイク制御は、NOxトラップ触媒11の堆積量が十分に少なくなった時点で終了するが、本実施形態ではNOxトラップ触媒11の堆積量が十分に少ないと判断される所定量を#_SNOx2とし、S17でS_NOx(m)と比較する。
そして、S_NOx(m)が#_SNOx2以下である場合には、NOxトラップ触媒11の堆積量が十分に少なくなったと判断してENDへ進み、リッチスパイク制御を終了する。一方、S_NOx(m)が#_SNOx2よりも大きい場合にはS14へ戻り、再度リッチスパイク制御サブフロー(後述する図3参照)を実行する。この処理はS_NOx(m)が#_SNOx2以下になるまで繰り返される。
図3はリッチスパイク制御サブフローであり、図2のリッチスパイク制御メインフローのS14において実行されるリッチスパイク制御を示している。
本実施形態では、2つのリッチ化(第1のリッチ化手段による第1のリッチ化、および第2のリッチ化手段による第2のリッチ化)によって段階的にリッチスパイク制御を行う。
ここで第1のリッチ化とは、NOxトラップ触媒11内の空気過剰率をNOxの脱離に適した空気過剰率まで下げるリッチ化であり、その際の空気過剰率を第1の目標空気過剰率λ1とする。上述の通り、NOxトラップ触媒はλが所定値前後になったときから、吸着・堆積しているNOxの脱離を始める。そのため第1のリッチ化では、NOxトラップ触媒からNOxを脱離させることを目的としたリッチ化を行う。
本実施形態では、第1のリッチ化手段を吸気絞り弁7または/およびEGR弁10とし、これらを用いて第1のリッチ化を行う。これは吸気絞り弁7によって行ってもよいし、EGR弁10によって行ってもよい。吸気絞り弁7とEGR弁10の双方を用いてもよい。特にこれら二つに限定されるものではなく、広く吸入酸素量を低減する酸素量低減手段であればよい。
つまり、上述の第1の目標空気過剰率λ1は、NOxトラップ触媒11からNOxが脱離する空気過剰率であり、NOxの還元を開始するのに適した空気過剰率ということができる。このλ1は一つの値に限定されるものではなく、NOxの脱離に適した範囲(脱離範囲)内であればよい。
脱離範囲について説明するため、空気過剰率とNOx脱離速度との関係を図4に示す。λ0以下となる空気過剰率の範囲で、NOx脱離速度が比較的速いことが分かる。つまりλ0以下となる範囲が脱離範囲として存在する。ここで、λ0は例えばλ=1.0であるが、これに限定されるわけではない。この空気過剰率とNOx脱離速度との関係は、実験・計算等で求めることができる。
ここで、NOxが十分に脱離する前にλを比較的小さい値まで下げてリッチ化することは、排気性能の悪化を招くおそれがある。そのためλ1はλ0以下の空気過剰率であって、比較的λ0に近い値であることが好ましい。
次に第2のリッチ化とは、NOxトラップ触媒11に堆積していたNOxを過不足なく還元するためのリッチ化である。その際の目標空気過剰率を第2の目標空気過剰率λ2とする。本実施形態では、NOxトラップ触媒11に堆積していたNOxを、第1のリッチ化によって十分に脱離させ、第2のリッチ化によってそれらの脱離したNOxを還元するリッチスパイク制御を行う。
ここでは、第2のリッチ化手段をコモンレール燃料噴射弁系とし、コモンレール燃料噴射系によるポスト噴射で第2のリッチ化を行っている。本実施形態ではポスト噴射としたが、これに限定されるものではなく、膨張行程または/および排気行程において噴射され、トルク発生に寄与しない燃料噴射であればよい。つまり、第2の目標空気過剰率λ2は、NOxトラップ触媒11から脱離したNOxを還元するのに十分な空気過剰率であり、λ1よりも小さい空気過剰率である。
図3のサブフローでは、まずS21において、燃料噴射量・機関回転数から実空気過剰率をマップ等(図示せず)から求め、第1の目標空気過剰率λ1および第2の目標空気過剰率λ2との差、空気過剰率差Δλ1およびΔλ2を決定する。
続いてS22で、S21において決定したΔλ1およびΔλ2から吸気絞り弁開度または/およびEGR弁開度とポスト噴射量を決定する。ポスト噴射量は還元の際に過不足のないように決定する。
そしてS23では、第1のリッチ化を開始する。すなわち、S22で決定した吸気絞り弁開度・EGR弁開度に吸気絞り弁7または/およびEGR弁10を制御する。
リッチスパイク制御サブフローのS24では、空気過剰率センサ12によって検出される空気過剰率λがλ1以下であるか否かを判断する。そしてλがλ1以下であればS25へ進み第2のリッチ化、すなわちポスト噴射を開始する。このときの噴射量は上述のS22で決定した量である。その後ENDへ進むことでリッチスパイク制御サブフローを終了し、図2に示すリッチスパイク制御メインフローのS15へ進む。
一方、λがλ1よりも大きければS26へ進み第2のリッチ化を禁止する。そして、ENDへ進むことでリッチスパイク制御サブフローを終了し、図2に示すリッチスパイク制御メインフローのS15へ進む。その後の処理については、上述したとおりである。
つまり本実施形態では、まずNOxトラップ触媒11の吸着・堆積量を演算し、リッチスパイク制御が必要な堆積量#_SNOx1に達しているかどうかを判断する。そしてリッチスパイク制御が必要な場合には、図3に示すリッチスパイク制御サブフローへ進み、リッチスパイク制御を実行する。
このリッチスパイク制御における空気過剰率の変化を図5によって説明する。図5では横軸に時間tを、縦軸に空気過剰率λをとっている。細い実線がλを直ちに比較的小さい値まで下げてリッチ化した場合(従来のリッチスパイク制御の場合)で、太い二点鎖線が本実施形態を適用した場合である。
空気過剰率がλaである運転状態で、時間t1においてNOxトラップ触媒11の再生要求があった場合、まず第1のリッチ化によって、NOxトラップ触媒11に堆積したNOxを脱離させる。すなわち、NOxトラップ触媒11内の空気過剰率λが、NOxの脱離に適した空気過剰率であるλ1になるようにリッチ化を行う。第1のリッチ化は第1のリッチ化手段である吸気絞り弁7または/およびEGR弁10によって行うが、図に示すように、これらによるリッチ化は時間遅れを伴ってしまう。
そのため、本実施形態では空気過剰率センサ12を用いて空気過剰率を検出し、検出されたλがλ1以下になった場合(時間t2)には、第2のリッチ化を開始することでNOxが還元される。言い換えると、λがλ1に移行するまで(t2になるまで)第2のリッチ化による還元の開始は禁止される。
本実施形態では、空気過剰率センサ12によって検出されるλによって、空気過剰率がλ1に移行したか判断しているが、第1のリッチ化を開始してからの時間によって判断してもよい。
図5に示すように、第2のリッチ化において第2の目標空気過剰率λ2は、λ1よりも小さい値である。ここでλ2の値は0.8程度の比較的小さい値であるが、もちろん0.8に限定されるものではなく、NOxの還元を良好に行うことができる空気過剰率であればよい。なお、本実施形態では第2のリッチ化をポスト噴射によって行っている。そのため、図に示すように、第1のリッチ化と違って時間遅れがない。
そして、NOxトラップ触媒11の堆積量が十分に少なくなった後、リッチスパイク制御を終了させる。
ここで、上述の第1のリッチ化は第2のリッチ化の間も継続される。つまり、例えば吸気絞り弁7によって第1のリッチ化を行った場合には、λがλ1になった後もt3まで第1のリッチ化で制御を行った開度を維持するものとする。
ところで本実施形態では、空気過剰率センサ12が排気管8において比較的下流に配設されているので、内燃機関1から排出される排気の空気過剰率と、空気過剰率センサ12で検出される空気過剰率とでは、排気管8の長さ等の影響を受け時間遅れを生じる。そのため、それらの影響を予め考慮して上述の目標空気過剰率を設定することが好ましい。
第1の実施形態の効果について説明する。
図6にはリッチスパイク制御の方法と排気HC・スモークとの関係の一例を示す。図中の点はリッチスパイク制御を吸気絞りのみ、ポスト噴射のみおよび本発明でそれぞれ行った場合(吸気絞りのみおよびポスト噴射のみについては、空気過剰率を直ちに比較的小さい値まで下げてリッチ化した場合)の排気HCおよびスモークの関係である。
図に示すように、吸気絞りのみでリッチスパイク制御を行った場合には、排気HCの増加は抑えられるが、スモークが増加してしまう。EGR制御のみでリッチスパイク制御を行った場合もほぼ同様である。
図7に吸気絞りまたはEGR制御によってλを変化させた場合のスモークの排出量を示す。このように、λを小さくするほどスモークの排出量が大幅に増加する。
一方、ポスト噴射のみでリッチスパイク制御を行った場合には、スモークの排出量は増加しないが、燃料噴射量が増えているため排気HCが増加するおそれがある(図6参照)。
すなわち、いずれの方法によってリッチスパイク制御を行ったとしても、空気過剰率を直ちに小さくしてリッチ化した場合には排気性能の悪化を招きかねない。
しかし本実施形態では、第1のリッチ化によってNOxトラップ触媒11からNOxが脱離する状態までリッチ化した後、第2のリッチ化によって比較的高いリッチ度までリッチ化してNOxを還元している。そのため、図6に示すように排気性能を悪化させることなくリッチスパイク制御を行うことができる。
特に、第1のリッチ化による第1の目標空気過剰率λ1を、NOxトラップ触媒11からの脱離が促進される空気過剰率の範囲(脱離範囲)にすることで、確実にNOxの脱離を行うことができる。
第1のリッチ化手段が酸素量低減手段であるため、燃料消費率の悪化を招くことなくNOxトラップ触媒11の脱離を行うことができる。そして脱離範囲に移行した後(NOxが脱離した後)に、還元のための燃料噴射を行うため、無駄なく還元を行うことができる。そのため排気HCの増加を招くこともない。
本実施形態では、第2のリッチ化を燃料噴射によって行うため、時間遅れなく適切なタイミングでNOxの還元を開始することができる。
本実施形態のように第1のリッチ化手段を吸気絞り弁7とし、吸気絞り弁7によって第1のリッチ化を行うことで、排気HCの増加を抑えることができる。
また、第1のリッチ化手段がEGR弁10を含んで構成されるEGR制御装置であり、これによって第1のリッチ化を行うことで、燃料消費率の悪化を招くことなく、良好なリッチスパイク制御を行うことができる。
さらに、空気過剰率センサ12によって第1の目標空気過剰率λ1への移行を判断しているため、空気過剰率を正確に把握することができ、より適切なタイミングで第2のリッチ化を開始することができる。
次に本発明の第2の実施形態を図8および9に基づいて説明する。但し、基本的な構成・リッチスパイク制御の流れは上述の第1の実施形態と同様であるので、ここでは第1の実施形態と異なる点について説明する。
図8は本実施形態の構成図である。空気過剰率センサを有していない点で、第1の実施形態と異なる。
次に、図9は本実施形態におけるリッチスパイク制御サブフローである。図2のリッチスパイク制御メインフローにおいて、S14でリッチスパイク制御を実行するステップへ進み、リッチスパイク制御サブフローに入るまでの流れは、第1の実施形態と同様である。但し、第1のリッチ化を開始した後、空気過剰率センサ12によって空気過剰率を検出しない点が第1の実施形態と異なる。以下、図9のリッチスパイク制御サブフローの詳細について説明する。
S31において、燃料噴射量・機関回転数から実空気過剰率を求め、Δλ1およびΔλ2を決定する。続いてS32で、S31において決定した目標λから吸気絞り弁開度または/およびEGR弁開度とポスト噴射量を決定する。これらの点は第1の実施形態と同様である。
しかし、本実施形態ではS32において、移行時間t0も決定する。移行時間t0は、第1のリッチ化を開始してから、第1の目標空気過剰率λ1に移行するまでの時間であり、言い換えれば、第1のリッチ化を開始してから、第2のリッチ化を開始するまでの時間である。
本実施形態では第1のリッチ化手段として酸素量低減手段(吸気絞り弁7および/またはEGR制御装置)を用いるため、時間遅れが生じる。そのため、その時間遅れ分を考慮して移行時間t0を定める。この時間は、Δλ1が大きいほど長く設定する。
さらに、排気管8の長さ等の影響を受け時間遅れを生じる。そのため、上述の移行時間t0の決定にあたっては、それらの影響をも予め考慮して上述の移行時間t0を設定することが好ましい。
S33ではS32で決定した吸気絞り弁開度または/およびEGR弁開度となるように、吸気絞り弁7の開度または/およびEGR弁10を制御する。
そしてS34では、S33において第1のリッチ化を開始してから、S32で決定した移行時間t0を経過したか否かを判断する。ここで、t0を経過していればS35へ進み第2のリッチ化、すなわちポスト噴射を開始する。その後ENDへ進むことでリッチスパイク制御サブフローを終了し、図2に示すリッチスパイク制御メインフローのS15へ進む。
一方、t0を経過していなければS36へ進み、第2のリッチ化を禁止する。そして、ENDへ進むことでリッチスパイク制御サブフローを終了し、図2に示すリッチスパイク制御メインフローのS15へ進む。
その後の処理は、第1の実施形態と同様である。
つまり本実施形態では、第1のリッチ化を開始してから第1の目標空気過剰率λ1へ移行するまでの時間、すなわち、第2のリッチ化を開始するまでの時間である移行時間t0を決定し、その時間に基づいて第2のリッチ化を開始している。
第2の実施形態の効果について説明する。
本実施形態によれば、空気過剰率を検出する必要がないため、構成・制御が容易となる。また、空気過剰率センサを設ける必要がないので、コストの面でも有利である。
ここで、第1の目標空気過剰率λ1に移行するまでの時間は、実空気過剰率と第1の目標空気過剰率λ1との差(Δλ1)によって異なるため、この差から移行時間t0を算出することでより正確に移行時間t0を算出することができる。
この際、空気過剰率差Δλ1が大きいほど第1の目標空気過剰率λ1に移行するまで時間がかかるため、その際には、移行時間t0を長くすることで、より確実に第1の目標空気過剰率λ1に移行させることができる。
さらに、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内でなし得る様々な変更、改良が含まれることは言うまでもない。
例えばディーゼル式内燃機関に限定されるものではなく、リーン燃焼を行うガソリン式内燃機関に対しても適用することができる。
第1の実施形態における内燃機関の一例を示す構成図 第1の実施形態におけるリッチスパイク制御メインフロー 第1の実施形態におけるリッチスパイク制御サブフロー 空気過剰率とNOx脱離速度との関係図 第1の実施形態におけるリッチスパイク制御時のλの変化を示す図 リッチスパイク制御の方法と排気HC・スモークとの関係図 空気過剰率とスモークとの関係図 第2の実施形態における内燃機関の一例を示す構成図 第2の実施形態におけるリッチスパイク制御サブフロー
符号の説明
1 内燃機関
2 燃料ポンプ
3 コモンレール
4 燃料噴射弁
5 吸気管
6 インタークーラ
7 吸気絞り弁
8 排気管
9 EGR管
10 EGR弁
11 NOxトラップ触媒
12 空気過剰率センサ
13 排気温度センサ
14 過給機
14a コンプレッサハウジング
14b タービンハウジング
14c 過給圧制御アクチュエータ
15 エンジンコントロールユニット(ECU)

Claims (8)

  1. 排気の空気過剰率が大きい場合に排気中のNOxを吸着・堆積する一方、排気の空気過剰率が小さい場合にトラップしたNOxを脱離・還元して再生を行うNOxトラップ触媒を排気通路に備えた内燃機関において、空気過剰率を前記NOxトラップ触媒からNOxが脱離する脱離範囲中の第1の目標空気過剰率まで下げてリッチ化する第1のリッチ化手段と、前記第1のリッチ化手段によって脱離されたNOxの還元を行うために前記第1の目標空気過剰率よりも下げてリッチ化する第2のリッチ化手段とを有し、前記NOxトラップ触媒に再生要求が発生した場合に、前記第1のリッチ化手段による第1のリッチ化を行い、該第1のリッチ化によって空気過剰率が前記第1の目標空気過剰率に移行したと判断するまで、前記第2のリッチ化手段による第2のリッチ化の開始を禁止する一方、前記第1の目標空気過剰率に移行したと判断した場合に、前記第2のリッチ化を開始することを特徴とする内燃機関。
  2. 前記第1のリッチ化手段が、吸入酸素量を低減させる酸素量低減手段であり、前記第2のリッチ化手段が、膨張行程または/および排気行程において噴射され、トルク発生に寄与しない燃料噴射であることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。
  3. 前記酸素量低減手段が、吸気絞り弁であることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関。
  4. 前記酸素量低減手段が、EGR制御装置であることを特徴とする請求項2または3に記載の内燃機関。
  5. 空気過剰率センサを有し、前記第1の目標空気過剰率への移行が、前記空気過剰率センサによって検出された空気過剰率によって判断されることを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の内燃機関。
  6. 前記第1のリッチ化の開始から前記第1の目標空気過剰率に移行するまでの移行時間を算出する移行時間算出手段を有し、前記第1の目標空気過剰率への移行が、前記移行時間算出手段によって算出された前記移行時間によって判断されることを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の内燃機関。
  7. 前記移行時間算出手段が、実空気過剰率と前記第1の目標空気過剰率との空気過剰率差によって、前記移行時間を算出することを特徴とする請求項6に記載の内燃機関。
  8. 前記空気過剰率差が大きいほど、前記移行時間を長くすることを特徴とする請求項7に記載の内燃機関。
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