JP2007276832A - 電子レンジ用スタンディングパウチ - Google Patents

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賢治 栄
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俊一 塩川
Hiroyuki Otsuka
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Abstract

【課題】本発明は、常態時の蒸気抜きシール部の耐圧縮強度を向上させ、加熱時の蒸気を逃がし、パウチの破裂、変形を防ぎ、該シール部の位置が視覚・触覚的に判り易く、取り扱い時の危険性もない電子レンジ用スタンディングパウチを提供することを目的とする。
【解決手段】2枚の合成樹脂フィルム主体の積層体(20)をヒートシールすることにより密封する、少なくとも1個の蒸気抜きシール部(1)をパウチ(10)の周辺シール部(6)から分離して設けた電子レンジ用スタンディングパウチにおいて、前記蒸気抜きシール部(1)を、少なくとも凹状または凸状にエンボス(2)加工し、且つ閉じた形状の外側シール部(3)、該外側シール部(3)に囲まれた未シール部(5)、及び該未シール部(5)に設けた蒸気を逃がす貫通孔(4)により構成したことを特徴とする電子レンジ用スタンディングパウチである。
【選択図】図1

Description

本発明は、液状物、固形物、固液混合体、粘体などの内容物を密封包装する電子レンジ用スタンディングパウチに関するもので、さらに詳しくは、液状物、固形物、固液混合体、粘体などの内容物を電子レンジ用スタンディングパウチに収納した状態で、電子レンジで加熱した際に、該パウチ内部で発生する蒸気などを自動的に逃がし、該パウチの破裂、変形、および破裂による内容物の飛散を防止することができる電子レンジ用スタンディングパウチに関するものである。
従来から、調理済或いは半調理済などの食品、例えば、カレー、パスタソースなどのレトルト食品、シュウマイ、肉まん、米飯などの冷凍食品やアイマスク、フェイスマスク、温シップ剤などの非食品などを密封包装した電子レンジ用スタンディングパウチを電子レンジで加熱すると、加熱にともなって内容物から発生する水蒸気などにより該パウチ内部の圧力が上昇し、該パウチが破裂して内容物が飛散するとともに、電子レンジ内を汚したり、人体にたいして火傷などの危害を加える恐れがある。
このため、このようなパウチを電子レンジにセットする前に、該パウチを予め部分的に開封しておいたり、該パウチ本体に孔を開けておいたり、該パウチの端部を切り取っておくなりして、該パウチ内で発生する水蒸気などを外部に排出し、該パウチの破袋を防止する方法が取られている。
しかしながら、このような方法は、一般的に手間がかかり、また加熱が開始されて発生した蒸気は、直ちに該パウチ外へ排出され、特に食品の場合は、蒸気による加熱蒸らし効果が低減し、食味が落ちるという欠点がある。
また、電子レンジ加熱時における蒸気を逃がす機構として、パウチの周辺シール部に連設して該パウチの内側に張り出してシールされた張出部に蒸気孔が形成され、該孔から蒸気を逃がす形状が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
しかしながら、このような形状では、周辺シール部に連設した位置に配置させる特徴があるが、視覚的に、蒸気孔が見えにくく、加熱後、うっかり掴んでしまい火傷をする危険性がある。
また、掴み部についての記載がなく、幅10mm以下の側面シール部を掴むのでは、加熱後、パウチ自体が熱くなり、パウチを掴む際に火傷をする危険性がある。
次に、蒸気抜きシール部の初期破断点を短辺の周縁シール部内端中央に内接する円の円周上、または、内側に設けたことを特徴とした形状の電子レンジ用包装袋の提案がある(例えば、特許文献3参照。)。
しかしながら、この提案には、内容物の容量との関係が明記されていなく、すなわち、内容物が液体で液面レベルよりも下方に蒸気抜きシール部を設けた場合、電子レンジで加熱すると蒸気抜きシール部が開放され、液漏れや液の飛散があり、危険である。また、短辺の周縁シール部内端中央に内接する円とすると、蒸気抜きシール部に応力がかかる前に先に長辺シール部に応力がかかり、シール後退しやすく、特に液状物などの場合は、液漏れを起こす可能性があり、危険である。
以下に先行技術文献を示す。
特開2004−210407号公報 特開平11−208739号公報 特許第3675399号公報
本発明は、このような従来技術の問題点を解決しようとするものであり、蒸気抜きシール部にかかる力を分散させ、常態時の耐圧縮強度を向上させることができ、また、加熱中に発生する蒸気を蒸気抜きシール部から自動的に逃がし、パウチの破裂、変形を防止でき、さらに、該蒸気抜きシール部の位置が視覚的、触覚的に判り易く、取り扱い時の危険性もない電子レンジ用スタンディングパウチを提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するために成されたものであり、本発明の請求項1に係る発明は、2枚の合成樹脂フィルム主体の積層体(20)をヒートシールすることにより密封する、少なくとも1個の蒸気抜きシール部(1)をパウチ(10)の周辺シール部(6)から分離して設けた電子レンジ用スタンディングパウチにおいて、前記蒸気抜きシール部(1)を、少なくとも凹状または凸状にエンボス(2)加工し、且つ閉じた形状の外側シール部(3)、該外側シール部(3)に囲まれた未シール部(5)、及び該未シール部(5)に設けた蒸気を逃がす貫通孔(4)により構成したことを特徴とする電子レンジ用スタンディングパウチである。
本発明の請求項2に係る発明は、請求項1記載の電子レンジ用スタンディングパウチにおいて、前記外側シール部(3)のシール幅が2〜5mmの範囲内であることを特徴とする電子レンジ用スタンディングパウチである。
本発明の請求項3に係る発明は、請求項1又は2記載の電子レンジ用スタンディングパウチにおいて、前記貫通孔(4)の大きさが、φ3〜6mmの範囲内であることを特徴とする電子レンジ用スタンディングパウチである。
本発明の請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか1項記載の電子レンジ用スタンディングパウチにおいて、前記蒸気抜きシール部(1)の初期破断点(B)を、パウチの2つの長辺の周辺シール部(6)内端中央(A)に内接する円(R)の円周上、またはその内側に設け、且つ、パウチの対角線(7)と±30°以内である範囲内に設け、さらに内容物の液面レベル(L)よりも上方に配置し、周辺シール部(6)と離れた位置に設けたことを特徴とする電子レンジ用スタンディングパウチである。
本発明の請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれか1項記載の電子レンジ用スタンディングパウチにおいて、保持手段として、周辺シール部(6)に広幅シール部からなる掴み部(9)を少なくとも1つ設けることを特徴とする電子レンジ用スタンディングパウチである。
本発明の請求項6に係る発明は、請求項5記載の電子レンジ用スタンディングパウチにおいて、前記掴み部(9)がエアー部(K)を有することを特徴とする電子レンジ用スタンディングパウチである。
本発明の電子レンジ用スタンディングパウチは、2枚の合成樹脂フィルム主体の積層体をヒートシールすることにより密封する、少なくとも1個の蒸気抜きシール部をパウチの
周辺シール部から分離して設けた電子レンジ用スタンディングパウチにおいて、前記蒸気抜きシール部を、少なくとも凹状または凸状にエンボス加工し、且つ閉じた形状の外側シール部、該外側シール部に囲まれた未シール部、及び該未シール部に設けた蒸気を逃がす貫通孔により構成したこと、前記蒸気抜きシール部の初期破断点を、パウチの2つの長辺の周辺シール部内端中央に内接する円の円周上、またはその内側に設け、且つ、パウチの対角線と±30°以内である範囲内に設け、さらに内容物の液面レベルよりも上方に配置し、周辺シール部と離れた位置に設けたこと、保持手段として、周辺シール部に広幅シール部からなる掴み部を少なくとも1つ設けることなどにより、蒸気抜きシール部にかかる力を分散させ、エンボスされた蒸気抜き部は常態時の耐圧縮強度が向上し、常温流通時でも安定した強度が得られる。また、加熱中に発生する蒸気を蒸気抜きシール部から自動的に逃がし、パウチの破裂、変形を防止することができる。さらに、エンボスにより該蒸気抜きシール部の位置が視覚的、触覚的に判り易く、取り扱い時の危険性が解消される。
本発明の実施の形態を図1〜図16に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明に係る電子レンジ用スタンディングパウチの1実施例を示す平面図であり、図2は図1の蒸気抜きシール部のX−X線側断面図であり、図3は図1の電子レンジ用スタンディングパウチの加熱時の応力集中の状態を説明する平面図であり、図4は図3の蒸気抜きシール部の破断開封の状況を説明するX−X線側断面図であり、図5は本発明に係る電子レンジ用スタンディングパウチのその他の実施例を示す平面図であり、図6は図5の蒸気抜きシール部の平面拡大図であり、図7は本発明に係る電子レンジ用スタンディングパウチのその他の実施例を示す平面図であり、図8は図7の蒸気抜きシール部の平面拡大図であり、図9は本発明に係る電子レンジ用スタンディングパウチのその他の実施例を示す平面図であり、図10は図9の蒸気抜きシール部の平面拡大図であり、図11は本発明に係る電子レンジ用スタンディングパウチのその他の実施例を示す平面図であり、図12は図11の蒸気抜きシール部の平面拡大図であり、図13は本発明に係る電子レンジ用スタンディングパウチのその他の実施例を示す平面図であり、図14は図13の掴み部の1実施例を示す平面拡大図であり、図15は本発明に係る電子レンジ用スタンディングパウチの積層体の層構成の1実施例を示す側断面図であり、図16は本発明に係る電子レンジ用スタンディングパウチの積層体の層構成のその他の実施例を示す側断面図である。
本発明の図1に示す、1実施例の電子レンジ用スタンディングパウチ(10)は、液状物、固形物、固液混合体、粘体などの内容物を密封包装し、蒸気抜きシール部(1)にかかる力を分散させ、常態時の耐圧縮強度を向上させることができ、また加熱中に発生する蒸気を蒸気抜きシール部(1)から自動的に逃がし、パウチの破裂、変形を防止でき、さらに該蒸気抜きシール部(1)の位置が視覚的、触覚的に判り易く、取り扱い時の危険性もない電子レンジ用スタンディングパウチ(10)であって、図1に示すように、2枚の合成樹脂フィルム主体の積層体(20)をヒートシールすることにより密封する、少なくとも1個の蒸気抜きシール部(1)をパウチ(10)の周辺シール部(6)から分離して設けた電子レンジ用スタンディングパウチにおいて、前記蒸気抜きシール部(1)を、少なくとも凹状または凸状にエンボス(2)加工し、且つ閉じた形状の外側シール部(3)、該外側シール部(3)に囲まれた未シール部(5)、及び該未シール部(5)に設けた蒸気を逃がす貫通孔(4)により構成した電子レンジ用スタンディングパウチ(10)である。
該パウチ(10)の蒸気抜きシール部(1)は、前述のように、少なくとも凹状または凸状のエンボス(2)が施されていることにより、電子レンジで加熱するまでは、従来のようなエンボス(2)が無いものに比べ、シール部にかかる力を分散させ、常態時の耐圧縮強度を向上させることができる。例えば、図2に示すように、該パウチ(10)の蒸気
抜きシール部(1)を雄雌形状のエンボス金型で表裏凹凸状にエンボス加工されていることがより一層好ましい。また、エンボス(2)の深さは、0.3mm以上であれば良く、好ましくは、0.5mm以上である。
該蒸気抜きシール部(1)の形状は、エンボス(2)加工された外側シール部(3)のシール幅が2〜5mmの範囲内からなり、閉じた形状であり、その囲まれた未シール部(5)に蒸気を逃がす貫通孔(4)を形成している。該貫通孔(4)の大きさは、φ3〜6mmの範囲内であることが好ましい。該貫通孔(4)は、一部未貫通で、繋がっていても構わないが、塞がる可能性もあるので完全に貫通している方が好ましい。尚、未シール部(5)が円形状の場合は、該未シール部(5)全体が貫通孔(4)でも構わない。
該蒸気抜きシール部(1)の具体的な形状は、特に限定されるものではないが、例えば、図1〜図4に示すように、円形状、図5及び図6に示すように、エンボス(2)加工された矢じり形状の外側シール部(3)に囲まれた矢じり形状の未シール部(5)先端の一部に蒸気を逃がす貫通孔(4)が設けられているものや、図7及び図8に示すように三角形、図9及び図10に示すように平方四辺形、図11及び図12に示すように零型などが挙げられる。
該蒸気抜きシール部(1)の形成は、周辺シール部(6)の形成と同時に、または別々に行なうことができる。例えば、パウチ(10)を構成する2枚の合成樹脂フィルム主体の積層体(20)を製袋前に加熱し、所定形状の冶具を押し付けてシール加工後、エンボス加工、孔開け加工を別々に行う方法や、シール金型とエンボス金型及び孔開け金型を一体化した冶具を用いてシール加工とエンボス加工及び孔開け加工を同時に行う方法が使用できる。尚、エンボス用の金型は、金属板や樹脂板などに彫刻、レーザー加工などにより作製した凹状や凸状の雄・雌金型である。貫通孔(4)は、レーザー、打ち抜きなどの孔開け加工によって設けることができる。
尚、前述のように積層体(20)を予め加熱後、シール加工とエンボス加工及び孔開け加工を行う方法の他に、所定形状の冶具をヒーター加熱、インパルス加熱、超音波加熱のような種々の方法で加熱しシール加工とエンボス加工及び孔開け加工を同時に行うこともできる。このような加工方法で該蒸気抜きシール部(1)を設けた該積層体(20)は、製袋機により製袋され、内容物を充填後、充填口をヒートシールなどにより密封される。
また、該蒸気抜きシール部(1)は、図1に示すように、該パウチ(10)の2つの長辺の周辺シール部(6)内端中央(A)に内接する円(R)の中心点(P)(以下、単に「中心点P」と記す)を起点とし、該パウチ(10)の中心点Pから長辺の周辺シール部(6)内端中央(A)までの距離PAを半径とする円(R)の円周上、またはその内側に該蒸気抜きシール部(1)の初期破断点(B)が位置するように設けられ、且つ、パウチの対角線(7)と±30°以内である範囲内に設けられ、さらに内容物の液面レベル(L)よりも上方に配置し、周辺シール部(6)と離れた位置に設けられている。特に、液面レベル(L)よりも上方に配置することにより、電子レンジで加熱する際、蒸気抜きシール部(1)の貫通孔(4)からの液漏れや液の飛散が防止できるものである。
以下、本発明において、該蒸気抜きシール部(1)の初期破断点(B)とは、該パウチ(10)を電子レンジで加熱した際に、蒸気抜きシール部(1)においてシール部の剥離が開始する点を意味する。該パウチ(10)の加熱時には、内容物から発生する水蒸気などにより、該パウチ(10)は中心点(P)から周辺シール部(6)に向かって膨張し、図3に示すように、長辺の周辺シール部(6)内端中央(A)までの距離PAを半径とする円(R)状に応力集中が発生する。この応力集中により該蒸気抜きシール部(1)では、中心点(P)に最も近い部分(B)から該シール部(1)の破断開口が開始するので、
この初期破断点(B)は、該蒸気抜きシール部(1)において中心点(P)に最も近い地点となる。そして、該蒸気抜きシール部(1)の初期破断点(B)を、該パウチ(10)の2つの長辺の周辺シール部(6)内端中央(A)に内接する円(R)の円周上、またはその内側に設けることにより、加熱時の水蒸気などの外部への排出をより確実なものとすることができる。
該パウチ(10)の加熱時には、図4に示すように、該蒸気抜きシール部(1)では初期破断点(B)からシール部の破断が始まり、該パウチ(10)の内圧上昇による応力集中によりシール部が剥離後退して、貫通孔(4)に到達すると、該パウチ(10)から蒸気などが外部に排出されるので破袋を防止することができる。また、該蒸気抜きシール部(1)を周辺シール部(6)から分離して設けることによって、該パウチ(10)の内容積をより大きくすることができるとともに、加熱後の開封を容易にするために設けられた開封用ノッチ(N)の開封機能を該蒸気抜きシール部(1)が阻害することがない。
本発明の電子レンジ用スタンディングパウチ(10)には、前述のように、該パウチ(10)から内容物を取り出すための易開封加工部を形成する必要がある。このような易開封加工部としては、例えば、該パウチ(10)の周辺シール部(6)端部にV型の開封用ノッチ(N)やI型の開封用ノッチ(N)または該パウチ(10)を横断するミシン目やハーフカット線などを施す。このような易開封加工部を形成する方法としては、レーザー加工、刃物などによる機械加工、ヒートバーなどによる熱加工などが挙げられる。
また、本発明の電子レンジ用スタンディングパウチ(10)は、図13に示すように、底部に底折込み部(8)を設けた自立性の包装形態であるため、該パウチ(10)を自立させたままの状態で、電子レンジで加熱できるので蒸気抜きシール部(1)の貫通孔(4)からの液漏れや液の飛散が防止できるものである。また、保持手段として、周辺シール部(6)に広幅シール部からなる掴み部(9)を少なくとも1つ設け、さらに前記掴み部(9)がエアー部(K)を有する形態にすることにより、熱を遮断し、加熱しても熱くならないので電子レンジからも取り出しやすく安全で、さらに内容物が液体状のものであっても、消費者が内容物を別の容器に移し替え易い。尚、該掴み部(9)は、図14に示すように、指の大きさを考慮し、シール幅(W)を15〜30mm程度にすることが好ましい。
次に、本発明の電子レンジ用スタンディングパウチ(10)を形成する2枚の合成樹脂フィルム主体の積層体(20)は、図15に示すように、最外層の基材層(22)と、印刷層(21)と、接着層(23)と、最内層のシーラント層(25)とを順次積層したものである。また、図16に示すように、必要に応じて、最外層の基材層(22)と最内層のシーラント層(25)との層間に中間層(24)を設けても構わない。尚、印刷層(21)と接着層(23)は、必須の層ではなく、適宜必要に応じて設けられる層である。
前記最外層の基材層(22)の材質としては、耐熱性を有し、一般に電子レンジで加熱される食品用包装材料として使用されているものならば、特に限定はされない。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレ−ト(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などのポリエステル、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン、ナイロン−6、ナイロン−66などのポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリイミド(PI)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)などの延伸又は無延伸フィルム、ナイロン−6/メタキシリレンジアミンナイロン6共押出しフィルム、ポリプロピレン/エチレン−ビニルアルコール共重合体共押出しフィルムなどのいずれか、またはこれらの2つ以上のフィルムを積層した複合フィルムであっても構わない。
尚、本発明の電子レンジ用スタンディングパウチ(10)をより一層安定的に直線状に開封するため、前記基材層(22)が直線引裂き性を有するフィルムからなることが好ましい。該直線引裂き性を有するフィルムとは、一方向に延伸した一軸延伸フィルムや縦横の延伸倍率を変えた二軸延伸フィルムなどがあり、本発明の該パウチ(10)では、直線引裂き性を有する二軸延伸フィルムが好ましい。
一般的にプラスチックフィルムは、延伸フィルムと無延伸フィルムに大別されるが、延伸フィルムは、プラスチックフィルムを融点以下の温度に加熱しながら縦横二方向、或いはそのいずれか一方向に引き伸ばして配向させたフィルムであり、無延伸フィルムは延伸をしていない未延伸状態のフィルムで分子鎖の配向がなく分子運動が自由なため熱溶融による接着(熱シール)ができる。延伸によるフィルムの分子鎖は、一軸延伸では一方向に、二軸延伸では面方向に配向し、無延伸フィルムの物性改善が可能となる。また、延伸することにより、腰(剛度)、透明性、引張り強さ、収縮性は増加し、光沢、防湿性、バリア性は改善するが、伸び、引裂き強度は減少する。
このような直線引裂き性を有するフィルムとしては、通常二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(OPET)や二軸延伸ポリアミドフィルム(ON)などが多用されている。直線引裂き性を有するフィルムは、フィルムの長手(縦)方向[MD(machine direction、押し出し方向)方向]および幅(横)方向[TD(transverse direction)方向)の少なくとも、いずれかの方向に直線的に容易に引き裂かれ得る性能(易引き裂き性)を有している。
前記直線引裂き性を有するフィルムである二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(OPET)は、例えば、重量平均分子量600〜4000のポリテトラメチレングリコール(PTMG)単位を5〜20重量%含有したポリブチレンテレフタレート(変性PBT)と、ポリエチレンテレフタレート(PET)とを、PET/変性PBT=70/30〜95/5(重量比)の割合で混合した原料を用いて製造された二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(OPET)を挙げることができる。
具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)は、公知の製法、すなわち、テレフタル酸ジメチルとエチレングリコールとからのエステル交換反応法、あるいは、テレフタル酸とエチレングリコールからの直接エステル化法によりオリゴマーを得た後、溶融重合、あるいはさらに固相重合して得られたものであり、さらに他の成分を共重合して得られたものであっても構わない。他の共重合成分としては、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、ダイマー酸、無水マレイン酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などのジカルボン酸、4−ヒドロキシ安息香酸、ε−カプロラクトン、乳酸などのオキシカルボン酸、1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールなどのグリコールや、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトールなどの多官能化合物が挙げられる。
前記ポリブチレンテレフタレート(変性PBT)は、PBTの重合工程においてPTMGを添加し、重縮合して得られるものであってもよいし、PBTとPTMGを押出機で溶融混練することによって得られるものであってもよい。
該二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(OPET)の原料樹脂には、ポリエチレンナフタレート、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートなどの他のポリマーを混合することができる。
該二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(OPET)を製造するには、先ず、例えば、変性PBTとPETを混合したものを押出機に投入し、加熱溶融した後、Tダイのダイオリフィスからシート状に押し出し、未延伸シートを製造する。Tダイのダイオリフィスから押し出されたシートは、静電印加キャスト法などにより、冷却ドラムに密着して巻き付けて冷却し、次に、温度90〜140℃で、縦横にそれぞれ3.0〜5.0倍の倍率で延伸し、さらに温度210〜245℃で熱処理して変性ポリエチレンテレフタレートフィルムを得る。二軸延伸方法としては、テンター同時二軸延伸法、ロールとテンターによる逐次二軸延伸法のいずれでもよい。また、チューブラー法で二軸延伸して変性ポリエチレンテレフタレートフィルムを製造しても構わない。
次に、該直線引裂き性を有するフィルムである二軸延伸ポリアミドフィルム(ON)としては、例えば、脂肪族ポリアミド(PA)とポリメタキシレンアジパミド(MXD6)とを、PA/MXD6=80/20〜95/5(重量比)の割合で混合した原料を用いて製造された二軸延伸ポリアミドフィルム(ONy)を挙げることができる。
具体的には、PAとしては、ナイロン6(N6)、ナイロン66(N66)、ナイロン46(N46)、ナイロン610(N610)、ナイロン12(N12)などの脂肪族ポリアミドが挙げられる。ホモポリマーの他、それぞれの単位を90モル%以上含有するコポリマーを含むものである。
MXD6は、メタキシリレンジアミンとアジピン酸との重縮合反応で生成する構造単位を90モル%以上含有したものであり、ホモポリマーまたは他の成分を10モル%以下含有するコポリマーを含むものである。
該二軸延伸ポリアミドフィルム(ON)は、例えば、PAとMXD6とを混合したものを使用し、冷却ドラムによる冷却後、40〜60℃の温水による浸水処理を施し、延伸温度150〜220℃で縦方向および横方向に延伸倍率3〜4倍として延伸することによって製造することができる。
また、該基材層(22)の厚さは、加工性を考慮すると、10〜50μmの範囲内であることが好ましく、10〜30μmの範囲内がより好ましい。
次に、最内層のシーラント層(25)には、例えば、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(L−LDPE)、ポリプロピレン樹脂(PP)、エチレン−プロピレン共重合体(EP)、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−アクリル酸メチル共重合体(EMA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、アイオノマー樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)などの樹脂、またはこれらの樹脂を成膜化したフィルムを使用することができる。
また、該シーラント層(25)の厚さは、シール強度、加工性を考慮すると、20〜100μmの範囲内であることが好ましく、30〜70μmの範囲内がより好ましい。
次に、最外層の基材層(22)と、最内層のシーラント層(25)とを接着層(23)を介してラミネーションしてなる積層体(20)を形成する方法は、例えば、ドライラミネーション方法、ノンソルベントドライラミネーション方法、エクストルージョンラミネーション方法、及び該エクストルージョンラミネーション方法を利用したサンドイッチラ
ミネーション方法などの公知の方法を使用することができる。
例えば、前記ドライラミネーション方法は、フィルム上に接着剤を塗布するコーティング部、乾燥装置、ニップローラー部の3つのセクションと、巻き出し、巻き取り、及びテンションコントロールシステムから構成されている。
該コーティング部は、一般的にグラビアロールコーティング方式、又はリバースロールコーティング方式を採用している。
該ドライラミネーション方法に使用する接着剤は、一般的に、ポリウレタン系、ポリアクリル系、ポリエステル系、エポキシ系、ポリ酢酸ビニル系、セルロース系、その他などのラミネート用接着剤を使用することができる。
前記ラミネーション用接着剤は、溶剤型接着剤、或いは無溶剤型接着剤が使用されるが、無溶剤型接着剤を使用する場合は、乾燥装置は不要であり、特に、ノンソルベントドライラミネーション方法と呼んでいる。
前記エクストルージョンラミネーション方法は、ポリエチレンやポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂を加熱し、シリンダーと呼ばれる筒の中で溶解し、スクリューで圧力をかけて押し出し、該シリンダーの先端部にあるTダイスと呼ばれる細いスリットからカーテン状に溶解した樹脂が押し出されフィルム状となってラミネーションされる方法である。
この際、該エクストルージョンラミネーション方法を利用して、ポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂などの熱可塑性樹脂を接着剤の代わりにして、最外層の基材層(22)と、最内層のシーラント層(25)とをラミネーションするサンドイッチラミネーション方法を使用することもできる。
以上のように、積層体(20)を形成する方法は、ドライラミネーション方法、ノンソルベントドライラミネーション方法、エクストルージョンラミネーション方法、及び該エクストルージョンラミネーション方法を利用したサンドイッチラミネーション方法などがあるが、中でも接着強度に優れたドライラミネーション方法が好ましい。
次に、前記印刷層(21)は、基材層(22)の表裏どちらでも印刷可能であるが、一般的なプラスチックフィルム袋への印刷の場合と同様に、インキの耐摩擦性、耐候性などを考慮して、基材層(22)の内面に商品の販売促進効果を向上させるなどの理由で美麗な絵柄の印刷層(21)を設けることが好ましい。
該印刷層(21)を形成する印刷インキとしては、インキに色彩を与える顔料や染料などからなる色材と該色材を微細な粒子に分散・保持しつつ、被印刷体に固着させる樹脂と該樹脂を安定して溶解し、該顔料や染料などの分散性、インキの流動性を保持し、かつ印刷の版からインキの適正量を転移できる溶剤とから構成されるビヒクル、更に色材の分散性、発色性向上や沈殿防止、流動性の改良を目的に界面活性剤などからなる助剤から形成されているが、特に色材は、耐候性の良い顔料が好ましい。
該印刷層(21)を設ける印刷方式は、該基材層(22)に印刷できる印刷方式ならば、特に制約はないが、鉄製の円筒(シリンダー)表面上に銅メッキを施して下地を形成し、該銅メッキ面上に剥離層を設け、更に銅メッキをして、その表面を鏡面状に研磨した銅面に彫刻方式や腐食方式により、凹部(セル)を作成し、該セル内の印刷インキを該基材層(22)に転移させ、調子物でもカラフルに印刷ができ、且つ訴求効果も高いグラビア印刷方式が好ましい。
尚、前記基材層(22)に印刷する際、該基材層(22)と印刷インキとの密着性を向上させるため必要ならば、該基材層(22)の印刷層(21)を設ける面にオゾン処理、コロナ処理などの前処理を施すことが好ましく、更に、アンカーコート剤などをコーティングしても良い。
前記アンカーコート剤としては、例えばイソシアネート系(ウレタン系)、ポリエチレンイミン系、ポリブタジェン系、有機チタン系などのアンカーコート剤や、或いはポリウレタン系、ポリアクリル系、ポリエステル系、エポキシ系、ポリ酢酸ビニル系、セルロース系、その他などのラミネート用接着剤などを使用することができる。
該アンカーコート剤をコーティングする方法は、公知のグラビアロールコーティング方式、バーコーティング方式、滴下方式、リバースロールコーティング方式などを使用することができる。
次に、本発明においては、図16に示すように、前記基材層(22)と前記シーラント層(25)との間に中間層(24)を設けてもよく、前記中間層(24)は通常、前記の基材層(22)と前記シーラント層(25)だけでは該パウチ(10)としての機能を十分に果たすことができない場合などに設けられる。
前記の機能としては、ガスバリア性、機械的強靭性、耐屈曲性、耐突き刺し性、耐衝撃性、耐摩耗性、耐寒性、耐熱性、耐薬品性などであり、該パウチ(10)として要求されるこれらの機能を中間層(24)として設けることで達成するものである。
本発明の電子レンジ用スタンディングパウチ(10)に収納する内容物によって、特に酸素ガス、水蒸気、光などに対する耐性や長期常温流通などが求められる場合には、前記中間層(24)には、ガスバリア層(図示せず)を設ける必要がある。
前記ガスバリア層には、ガスバリア樹脂フィルムや基材フィルムにガスバリア層を設けたガスバリアフィルムが用いられる。例えば、エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム(EVOH)、ポリビニルアルコールフィルム(PVA)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)ケン化物などのフィルム、或いはポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド(PA)、ポリプロピレン(PP)などのフィルムにポリ塩化ビニリデンを塗工したフィルム、アルミニウム箔、アルミニウム蒸着層、無機酸化物(酸化珪素、酸化アルミニウムなど)の蒸着薄膜層を設けたフィルムやまたこれらフィルムの1種乃至それ以上を組み合わせた積層フィルムを使用することができるが、これらの中でも、基材フィルムに易引き裂き性を有するアルミニウム箔、アルミニウム蒸着層、廃棄処分が容易な無機酸化物(酸化珪素、酸化アルミニウムなど)の蒸着薄膜層を設けたガスバリアフィルムが好ましいが、特に、近年の環境問題を考慮すると、使用後の廃棄処分が容易な前記無機酸化物を蒸着した無機酸化物蒸着フィルムがより好ましく多用されている。
前記無機酸化物蒸着フィルムの支持体フィルムは、特に制約はされないが、加工適性などを考慮して、単体フィルム及び各種の積層フィルムを使用することができる。
例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレ−ト(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などのポリエステル、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)などのポリオレフィン、ナイロン−6、ナイロン−66などのポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリイミド(PI)などの無延伸あるいは延伸フィルムである。
これらの中でも、引き裂き性、強度、コストなどの面から、前述したように、二軸方向に任意に延伸された直線引裂き性を有する二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(OPET)や二軸延伸ポリアミドフィルム(ON)を使用することが好ましい。
該無機酸化物の蒸着薄膜層(図示せず)としては、基本的には金属の酸化物を使用することが可能であり、例えば珪素、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、カリウム、スズ、ナトリウム、ホウ素、チタン、鉛、ジルコニウム、イットリウムなどの酸化物またはそれらの混合物が挙げられる。
一般的には、透明性、物性面、生産性などから、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムを使用することが好ましい。
このような無機酸化物の蒸着薄膜層を形成する方法は、真空蒸着法、スパッタリング法などを使用することができるが、生産性、生産コスト面などを考慮すると、真空蒸着法が好ましい。
次に、前記基材層(22)と、ガスバリアフィルムからなる中間層(24)と、シーラント層(25)とを順次積層する方法は、前述と同様に、例えば、ドライラミネーション方法、ノンソルベントドライラミネーション方法、エクストルージョンラミネーション方法、該エクストルージョンラミネーション方法を利用したサンドイッチラミネーション方法などの公知の方法を適宜使用することができる。
尚、印刷層(21)を設ける方法も、前述と同様にグラビア印刷方式が好ましい。
以上のような材料、方法による代表的な該パウチ(10)を構成する積層体(20)は、例えば、最外層側から順に二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(OPET)/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(L−LDPE)、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(OPET)/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/無延伸ポリプロピレンフィルム(CPP)、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(OPET)/無機酸化物蒸着薄膜層/接着剤/直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(L−LDPE)、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(OPET)/無機酸化物蒸着薄膜層/接着剤/無延伸ポリプロピレンフィルム(CPP)、二軸延伸ポリアミドフィルム(ON)/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(L−LDPE)、二軸延伸ポリアミドフィルム(ON)/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/無延伸ポリプロピレンフィルム(CPP)、二軸延伸ポリアミドフィルム(ON)/無機酸化物蒸着薄膜層/接着剤/直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(L−LDPE)、二軸延伸ポリアミドフィルム(ON)/無機酸化物蒸着薄膜層/接着剤/無延伸ポリプロピレンフィルム(CPP)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
以下に、本発明の電子レンジ用スタンディングパウチ(10)について、具体的に実施例および比較例を挙げて、さらに詳しく説明する。
<実施例1>
最外層から順に、厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(OPET)、厚さ12μmの酸化アルミニウム(アルミナ)蒸着二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(アルミナ蒸着OPET)、厚さ15μmの二軸延伸ナイロンフィルム(ONy)、及び厚さ60μmの無延伸ポリプロピレンフィルム(CPP)をポリウレタン系接着剤を用いてドライラミネーションによりロール状の積層体を作製した。
この積層体を製袋機に取り付け、CPP層を内側にして積層体同士を重ね合わせて、本発明に係る蒸気抜きシール部(シール幅3mmの三角形状で貫通孔はφ5mm)を雄、雌の金型で深さ0.5mmの凸状、凹状のエンボスを施し、該蒸気抜きシール部の初期破断点の位置をパウチの長辺の周辺シール部内端中央部に内接する円周上に配置させた電子レンジ用スタンディングパウチ(外形寸法 幅160mm×高さ140mm×底折込み部の長さ40mm)を作製した。
以下に、本発明の比較例について説明する。
<比較例1>
実施例1において、蒸気抜きシール部にエンボスを形成しなかった以外は実施例1と同様にして電子レンジ用スタンディングパウチを作製した。
<評価>
上記実施例1および比較例1で得られた電子レンジ用スタンディングパウチに水200mlを充填し、充填口をシール、密封して下記のテストを実施した。
(1)耐圧縮強度(N):パウチの常態(室温25℃)でパウチ1袋を圧縮試験機によ
り速度50mm/minで圧縮し、破袋したときの荷重を測定し耐圧縮強度とし
た。
(2)電子レンジ加熱による蒸気抜き状態:電子レンジ600Wで3分間加熱し、蒸気
抜き状態を確認した。
以上の常態耐圧縮強度(N)測定結果と電子レンジ加熱テスト結果を表1に示す。
Figure 2007276832
表1は、実施例1および比較例1の常態耐圧縮強度(N)測定と電子レンジ加熱テストの結果の表である。
<評価結果>
実施例1においては、常態耐圧縮強度が2940Nと良好で、電子レンジで加熱するまでの外圧による破袋はなかった。電子レンジ加熱では、内圧が高まり該パウチが膨らんだ後に、周辺シール部の後退もなく蒸気抜きシール部から規定通り通蒸した。比較例1においては、常態耐圧強度が2695Nで、実施例1に比較して若干低く外圧による破袋に関しては安定性がなかった。電子レンジ加熱では、規定通り通蒸した。
本発明に係る電子レンジ用スタンディングパウチの1実施例を示す平面図である。 図1の蒸気抜きシール部のX−X線側断面図である。 図1の電子レンジ用スタンディングパウチの加熱調理時の応力集中の状態を説明する平面図である。 図3の蒸気抜きシール部の破断開封の状況を説明するX−X線側断面図である。 本発明に係る電子レンジ用スタンディングパウチのその他の実施例を示す平面図である。 図5の蒸気抜きシール部の平面拡大図である。 本発明に係る電子レンジ用スタンディングパウチのその他の実施例を示す平面図である。 図7の蒸気抜きシール部の平面拡大図である。 本発明に係る電子レンジ用スタンディングパウチのその他の実施例を示す平面図である。 図9の蒸気抜きシール部の平面拡大図である。 本発明に係る電子レンジ用スタンディングパウチのその他の実施例を示す平面図である。 図11の蒸気抜きシール部の平面拡大図である。 本発明に係る電子レンジ用スタンディングパウチのその他の実施例を示す平面図である。 図13の掴み部の1実施例を示す平面拡大図である。 本発明に係る電子レンジ用スタンディングパウチの積層体の層構成の1実施例を示す側断面図である。 本発明に係る電子レンジ用スタンディングパウチの積層体の層構成のその他の実施例を示す側断面図である。
符号の説明
1・・・蒸気抜きシール部
2・・・エンボス
3・・・外側シール部
4・・・貫通孔
5・・・未シール部
6・・・周辺シール部
7・・・対角線
8・・・底折込み部
9・・・掴み部
10、11、12、13、14、15・・・パウチ
20・・・積層体
21・・・印刷層
22・・・基材層
23・・・接着層
24・・・中間層
25・・・シーラント層
A・・・内端中央
B・・・初期破断点
K・・・エアー部
L・・・液面レベル
N・・・開封用ノッチ
P・・・中心点
R・・・円
V・・・蒸気
W・・・シール幅

Claims (6)

  1. 2枚の合成樹脂フィルム主体の積層体をヒートシールすることにより密封する、少なくとも1個の蒸気抜きシール部をパウチの周辺シール部から分離して設けた電子レンジ用スタンディングパウチにおいて、前記蒸気抜きシール部を、少なくとも凹状または凸状にエンボス加工し、且つ閉じた形状の外側シール部、該外側シール部に囲まれた未シール部、及び該未シール部に設けた蒸気を逃がす貫通孔により構成したことを特徴とする電子レンジ用スタンディングパウチ。
  2. 前記外側シール部のシール幅が2〜5mmの範囲内であることを特徴とする請求項1記載の電子レンジ用スタンディングパウチ。
  3. 前記貫通孔の大きさが、φ3〜6mmの範囲内であることを特徴とする請求項1又は2記載の電子レンジ用スタンディングパウチ。
  4. 前記蒸気抜きシール部の初期破断点を、パウチの2つの長辺の周辺シール部内端中央に内接する円の円周上、またはその内側に設け、且つ、パウチの対角線と±30°以内である範囲内に設け、さらに内容物の液面レベルよりも上方に配置し、周辺シール部と離れた位置に設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の電子レンジ用スタンディングパウチ。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項記載の電子レンジ用スタンディングパウチにおいて、保持手段として、周辺シール部に広幅シール部からなる掴み部を少なくとも1つ設けることを特徴とする電子レンジ用スタンディングパウチ。
  6. 前記掴み部がエアー部を有することを特徴とする請求項5記載の電子レンジ用スタンディングパウチ。
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