JP2020051883A - 注出口付パウチ袋の漏れ検査装置および方法 - Google Patents

注出口付パウチ袋の漏れ検査装置および方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基準容器(穴のない容器)を用いることなく,検査される容器の漏れの有無を判定する。【解決手段】漏れ検査装置は,注出口付パウチ袋1内に圧縮空気を送り込むコンプレッサ23,上記コンプレッサ23と上記注出口付パウチ袋1の間の気体流路上に設けられ,上記注出口付パウチ袋1内に送り込まれる圧縮空気の流量を計測する流量計21,および漏れ判定閾値がメモリ24aに設定され,上記コンプレッサ23による圧縮空気の充填の開始から所定時間経過後に上記流量計21によって計測される圧縮空気の流量が上記漏れ判定閾値以上であるときに,上記注出口付パウチ袋1に漏れがあると判定する判定装置24を備えている。【選択図】図5

Description

この発明は注出口付パウチ袋の漏れ検査装置および方法に関する。
液体等が充填されるパウチ袋に穴があいていると,その穴から内容物が漏れ出てしまう。液体等を充填する前に,パウチ袋に穴があいていないかどうかが検査される(いわゆる「漏れ検査」)。
穴のない基準容器と被試験物とを1組にし,これらに空気を供給したときに生じる差圧に基づいて被試験物の漏れを検査する装置が知られている(特許文献1)。差圧がないときに被試験物は漏れのない正常な容器と判断され,差圧があると被試験物は漏れのある容器と判断される。
特許文献1において,被試験物の漏れ(穴の存在)を正確に検査するには,基準容器に漏れ(穴)がないことが確実に保証されなければならない。基準容器に穴があいていると,漏れ(穴)のある被検査容器との間に差圧が生じなくなり,漏れのある容器を正常な容器と判断する誤りが生じる。
特開平8−327485号公報
この発明は,穴のないパウチ袋を基準容器として用いることなく,検査されるパウチ袋の漏れの有無を判定することを目的とする。
この発明はまた,検査されるパウチ袋の漏れの程度を判定することを目的とする。
この発明による漏れ検査装置は,注出口付パウチ袋の漏れ(穴の有無)を検査するものである。この発明の漏れ検査装置は,注出口付パウチ袋内に気体を送り込む気体充填機構,上記気体充填機構と上記注出口付パウチ袋の間の気体流路上に設けられ,上記注出口付パウチ袋内に送り込まれる気体の流量を計測する流量計,および漏れ判定閾値が設定され,上記気体充填機構による気体充填の開始から所定時間経過後に上記流量計によって計測される気体流量が上記漏れ判定閾値以上であるときに,上記注出口付パウチ袋に漏れがあると判定する判定装置を備えている。
この発明は,注出口付パウチ袋の漏れ検査方法も提供する。この発明による注出口付パウチ袋の漏れ検査方法は,気体充填機構によって注出口付パウチ袋内に気体を送り込み,上記気体充填機構と上記注出口付パウチ袋の間の気体流路上に設けられる流量計によって,上記注出口付パウチ袋内に送り込まれる気体の流量を計測し,上記気体充填機構による気体充填の開始から所定時間経過後に上記流量計によって計測される気体流量が,設定される漏れ判定閾値以上であるときに,上記注出口付パウチ袋に漏れがあると判定するものである。
注出口付パウチ袋に漏れ(穴)がない場合,気体充填機構によって送り込まれる気体の供給圧と注出口付パウチ袋の内圧が平衡状態に達することで,上記気体充填機構と上記注出口付パウチ袋の間に気体は流れなくなる。逆に,注出口付パウチ袋に漏れがあると,気体充填機構によって送り込まれる気体の供給圧と注出口付パウチ袋の内圧が平衡状態で安定せず,上記注出口付パウチ袋内に送り込まれる気体の流量(すなわち漏れ)が流量計によって計測される。
この発明によると,判定装置に漏れ判定閾値が設定され,上記気体充填機構による気体充填の開始から所定時間経過後に上記流量計によって計測される気体流量が上記漏れ判定閾値以上であるときに,上記注出口付パウチ袋に漏れがあると判定される。比較的簡単な構成で,漏れのある(穴があいている)注出口付パウチ袋を見つけることができる。漏れ(穴)のない基準パウチ袋を用いる必要もないので,正確な漏れ判定が実現される。
気体充填の開始から所定時間経過後に流量計によって計測される気体流量に基づいて漏れを判定するのは,気体充填の直後においては気体が充填されていない空の注出口付パウチ袋に多くの気体が勢いよく流れ込むためである。注入口付パウチ袋に気体が十分に送り込まれた(注出口付パウチ袋が膨らみきった)タイミングの後に,漏れ判定は行われる。このタイミングは,気体充填機構から供給される気体の供給圧,検査される注出口パウチ袋の容量等に応じて適宜調整される。
気体充填開始後,所定時間経過後から所定期間(たとえば0.3秒間)にわたって計測される気体流量(すなわち複数のサンプル値)を用いて漏れ判定を行ってもよい。
一実施態様では,上記判定装置は,複数の漏れ判定閾値が設定され,上記気体充填機構による気体充填の開始から所定時間経過後に上記流量計によって計測される気体流量を上記複数の漏れ判定閾値と比較することによって,上記注出口付パウチ袋の漏れの程度を判定する。たとえば第1,第2の2つの漏れ判定閾値(第1<第2)が用いられる場合,第1の漏れ判定閾値以上第2の漏れ判定閾値未満の漏れ(比較的小さい穴)と,第2の漏れ判定閾値以上の漏れ(比較的大きい穴)を区別することができ,漏れの程度まで判定することができる。
好ましくは,上記判定装置は,充填機構異常判定閾値が設定され,上記気体充填機構による気体充填の開始の直後に上記流量計によって計測される気体流量が上記充填機構異常判定閾値未満であるときに,上記気体充填機構または上記流量計の異常を判定するものである。上述のように,気体が充填されていない空の注出口付パウチ袋に対して気体の充填を開始すると,注出口付パウチ袋が膨らみきるまで気体は勢いよく注出口付パウチ袋内に送り込まれる。すなわち,気体充填開始の直後は,比較的大きい流量が流量計によって計測される。この比較的大きい流量が計測されない場合,気体充填機構または流量計に異常がある可能性が高く,この充填機構側の異常を,上記充填機構異常判定閾値を用いて判定することができる。充填機構異常判定閾値は上述した漏れ判定閾値に比べて大きな値に設定される。
好ましくは,漏れ検査装置は,上記注出口付パウチ袋をその前後(正面側および背面側)から挟み,上記注出口付パウチ袋内に送り込まれる気体によって上記注出口付パウチ袋が膨らみきったときの上記注出口付パウチ袋の容量を減少させる挟み込み冶具を備えている。漏れ判定閾値を用いた注出口付パウチ袋の漏れ判定を,気体充填の開始から短い時間で実行することができ,検査時間を短縮することができる。
上述した漏れ判定閾値は,実際に穴をあけた穴あき注出口付パウチ袋を作成し,これを用いて流量計によって計測される気体流量に基づいて設定するのが好ましい。この発明は,漏れ判定閾値設定方法および漏れ判定閾値の設定に用いられる穴あき注出口付パウチ袋(検体)も提供する。この発明による注出口付パウチ袋の漏れ判定閾値設定方法は,注出口付パウチ袋のパウチ袋面の一部の範囲が切り取られ,上記切取り範囲を超える大きさを有しかつ穴がレーザ加工された金属板を,上記切取り範囲の周囲において上記パウチ袋面に貼付した穴あき注出口付パウチ袋を用意し,気体充填機構によって上記穴あき注出口付パウチ袋内に気体を送り込み,上記気体充填機構と上記穴あき注出口付パウチ袋の間の気体流路上に設けられる流量計によって,上記穴あき注出口付パウチ袋内に送り込まれる気体の流量を計測し,上記流量計によって計測される気体流量を用いて,検査対象の注出口付パウチ袋に漏れがあることを判定するための漏れ判定閾値を設定するものである。この発明による穴あき注出口付パウチ袋は,そのパウチ袋面の一部の範囲が切り取られており,上記切取り範囲を超える大きさを有しかつ穴がレーザ加工された金属板が,上記切取り範囲の周囲において上記パウチ袋面に貼付されているものである。パウチ袋面に直接に穴をあける場合に比べて,正確な大きさで,かつ形状(寸法)の安定した穴を形成することができ,これを用いて漏れ判定閾値を設定することによって適切な値を設定することができる。
ガセット型パウチ袋の一部破断斜視図である。 内容物が充填されたガセット型パウチ袋の斜視図である。 挟み込み冶具の斜視図である。 ガセット型パウチ袋を挟みこんでいる挟み込み冶具の側面図である。 漏れ検査装置を概略的に示すブロック図である。 漏れ検査装置の処理の流れを示すフローチャートである。 漏れのないガセット型パウチ袋に圧縮空気を送り込んだときの流量変化を示すグラフである。 漏れのあるガセット型パウチ袋に圧縮空気を送り込んだときの流量変化を示すグラフである。 穴あきパウチ袋の斜視図である。
図1は内容物を充填する前のガセット型パウチ袋1の一部破断斜視図である。図2は内容物を充填した後のガセット型パウチ袋1の斜視図である。
ガセット型パウチ袋1は,パウチ袋本体2と,パウチ袋本体2の上部中央に取り付けられる注出口(スパウト)3を備えている。
パウチ袋本体2は,対向する前面フィルム4および後面フィルム6と,両側部のそれぞれにおいて内側に折り込まれた2枚の側面フィルム5(図2に一方側の側面フィルム5が図示されている)の4枚のフィルムを備えている。パウチ袋本体2の両側部では,内側に折り込まれることで二重にされた側面フィルム5の周縁部と前面,後面フィルム4,6の側部周縁部とが熱溶着される。パウチ袋本体2の上部および下部では,前面フィルム4と後面フィルム6の上部および下部の周縁部が熱溶着される。前面,側面,後面フィルム4,5,6には,PET(ポリエチレンテレフタレート),アルミニウム箔,LDPE(低密度ポリエチレン)等,内容物の特性に合わせた素材を含む可撓性を有する積層フィルムが用いられる。パウチ袋本体の形状は,底部にも独立した積層フィルムを備えるスタンド型パウチ袋であってもよいし,前面フィルム4と後面フィルム6の四辺を熱溶着した平パウチ袋であってもよい。
注出口3は射出成形によって作られる筒状のもので,その頭部をパウチ袋本体2の上方に突出させた状態で,頭部よりも下方がパウチ袋本体2内に挿入される。パウチ袋本体2の上部中央の注出口3が挿入される範囲では,注出口3の周面に,前面,後面フィルム4,6がすき間なく熱溶着される。
前面フィルム4,後面フィルム6,および2枚の側面フィルム5によって,パウチ袋本体2内には注出口3の先端において開口する内部空間が形成される。注出口3は,パウチ袋本体2内(内部空間)に内容物を充填するとき,およびパウチ袋本体2から内容物を注ぎ出すときに用いられる。
注出口3を通じてパウチ袋本体2内に内容物を充填すると,側面フィルム5の折り込みが次第に解消されていき,前面フィルム4と後面フィルム6とが次第に離間し,パウチ袋本体2内の容積が増えていく。以下,パウチ袋本体2内に内容物をほぼ満杯に充填した(パウチ袋本体2が膨らみきった)ときの前面フィルム4と後面フィルム6の間の距離(側面フィルム5の幅)を「パウチ袋幅W1」という。注出口3の頭部にキャップ7を取り付けて注出口3の開口を閉じることで,図2に示す内容物が充填されたパウチ袋1が完成する。
図3は,ガセット型パウチ袋1の漏れ検査に用いられる挟み込み冶具10の斜視図である。図4は,ガセット型パウチ袋1のパウチ袋本体2が挟みこまれている状態の挟み込み冶具10の拡大側面図である。
後述するように,ガセット型パウチ袋1の漏れ検査では,パウチ袋本体2内に送り込まれる圧縮空気の流量が用いられる。圧縮空気はパウチ袋本体2が膨らみきるまで送り込まれ,このためパウチ袋本体2の容量が大きいと,パウチ袋本体2が膨らみきるまでに時間がかかってしまう。
漏れ検査のときにパウチ袋本体2内に送り込まれる圧縮空気の量を少なくし,検査時間を短縮するために,挟み込み冶具10が用いられる。挟み込み冶具10は,たとえば2〜4mm程度の所定間隔W2の隙間をあけて互いに平行に設けられる一対の挟み込み板11,12を備え,挟み込み板11,12の間の隙間に検査対象のガセット型パウチ袋1のパウチ袋本体2が前後から挟まれる。挟み込み板11,12の間の隙間の間隔W2は,上述したパウチ袋幅W1(図2参照)よりも狭い(W1>W2)。挟み込み板11,12によって挟まれたパウチ袋本体2は,パウチ袋幅W1に至るまで膨らむことができずに,それよりも狭い幅W2において膨らみきった状態となる。すなわち,挟み込み冶具10を用いることで,パウチ袋本体2が膨らみきったときのパウチ袋本体2の容量を少なくすることができ,圧縮空気をパウチ袋本体2内に送り込んだときにパウチ袋本体2が膨らみきるまでの時間を短縮することができる。複数のガセット型パウチ袋1を一度に検査することができるようにするために,図3に示すように,漏れ検査装置には,一般には複数台の挟み込み冶具10が設けられる。
図5は漏れ検査装置の概略的構成を示すブロック図である。
漏れ検査装置は,上述した挟み込み冶具10,パウチ袋本体2内に送り込まれる圧縮空気の流量を計測する流量計21,圧縮空気を生成するコンプレッサ23,および流量計21によって計測される圧縮空気の流量(その計測値)が与えられ,ガセット型パウチ袋1の漏れの有無を判定する判定装置24を備えている。挟み込み冶具10および流量計21は,一度に検査される複数のガセット型パウチ袋1のそれぞれに対応して複数台設けられる。コンプレッサ23および判定装置24はそれぞれ1台ずつ設けられる。もちろん,コンプレッサ23および判定装置24についても,検査されるガセット型パウチ袋1ごとに1台ずつ設けることも可能である。
流量計21は,コンプレッサ23と,パウチ袋1の注出口3に接続される接続具22とに,配管によって接続される。コンプレッサ23が発生した圧縮空気は,流量計21を経て,接続具22および注出口3を通じてパウチ袋本体2内に送り込まれる。流量計21には,容積流量計,コリオリ式流量計,渦流量計,差圧式流量計,熱式流量計その他の流量計を用いることができる。
流量計21によって測定される圧縮空気の流量は,信号線を通じて判定装置24に与えられる。判定装置24は,CPU,メモリ(ハードディスク等を含む)24a,通信装置等を備えるコンピュータ装置であり,後述する漏れ判定処理を実行するためのプログラム,閾値等がメモリ24aに記憶されている。
図6は,判定装置24による判定処理(ステップ43〜48)を含む漏れ検査装置の処理を示すフローチャートである。図7および図8は,横軸を経過時間(単位はms),縦軸をパウチ袋本体2内に流れ込む圧縮空気の流量(単位はml/min)とするグラフである。図7には正常品(漏れのないガセット型パウチ袋1)の流量変化グラフ25が,図8には不良品(漏れのあるガセット型パウチ袋1,具体的には直径50μmのピンホールがあいているガセット型パウチ袋1)の流量変化グラフ26が,それぞれ示されている。
図7および図8のグラフには2つの閾値TH1(約4000ml/min)およびTH2(約500ml/min)が破線で示されている。以下に詳細に説明するように,閾値TH1は圧縮空気をパウチ袋本体2内に送り込む充填機構の異常を判定するために,閾値TH2はガセット型パウチ袋1の不良(パウチ袋本体2の漏れ)を判定するために,それぞれ用いられる値であり,いずれも判定装置24のメモリ24aにあらかじめ設定(記憶)される。以下,2つの閾値TH1,TH2を分かりやすく区別するために,閾値TH1を「充填機構異常判定閾値TH1」と呼び,閾値TH2を「パウチ袋不良判定閾値TH2」と呼ぶ。
図6を参照して,はじめに検査対象のガセット型パウチ袋1が挟み込み冶具10の隙間に挿入される。上述したように,一対の挟み込み板11,12によってパウチ袋本体2がその前後から挟まれる(ステップ41)(図4参照)。
ガセット型パウチ袋1の注出口3に接続具22が接続され,コンプレッサ23からの圧縮空気のパウチ袋本体2内への充填が開始される(ステップ42)。
パウチ袋本体2内に送り込まれる圧縮空気は,上述したように,コンプレッサ23とガセット型パウチ袋1の間に設けられる流量計21を通過する(図5)。流量計21によって測定される圧縮空気の流量を表すデータが判定装置24に与えられる。
図7,図8のグラフを参照して,時刻t1は圧縮空気の充填が開始された時刻である。約9000ml/minの流量で,圧縮空気が勢いよくパウチ袋本体2内に送り込まれる。
時刻t2において圧縮空気の流量がいっきに低下している。これは,時刻t2においてパウチ袋本体2が膨らみきり,コンプレッサ23からの圧縮空気の供給圧とパウチ袋本体2の内圧がほぼ平衡状態(ほぼ同じ)となったものである。上述した挟み込み冶具10を用いることによって,時刻t1から時刻t2までの時間を大幅に短縮することができる。時刻t1から時刻t2までにかかる時間は,たとえば約0.1秒程度のオーダーとすることができる。
図6に戻って,判定装置24は,はじめに(圧縮空気の充填開始直後に)充填機構異常判定閾値TH1以上の流量があるかどうかを判定する(ステップ43)。充填機構異常判定閾値TH1としては,圧縮空気の充填機構側,具体的には,圧縮空気を供給するコンプレッサ23,圧縮空気が流れる配管,およびガセット型パウチ袋1の注出口3に接続される接続具22(およびその接続),ならびに圧縮空気が通過する流量計21がいずれも正常であれば確実に超えることになる流量値,たとえば充填機構が正常な場合にパウチ袋本体2に勢いよく流れ込む流量の半分程度の値(約4000ml/min)が設定される。
充填開始時刻t1から,正常であれば平衡状態に達する時刻t2までの流量値が,充填機構異常判定閾値TH1未満の流量にとどまる場合,コンプレッサ23の異常,配管の異常,接続具22の異常,流量計21の異常等の発生が考えられる。この場合,判定装置24は充填機構の異常を判定する(ステップ43でNO,ステップ44)。警告音の発生,警告ランプの点灯等によって充填機構の異常がオペレータに知らせる。
充填機構が正常に稼働している場合(ステップ43でYES ),充填開始後m秒〜n秒(時刻t3〜時刻t4)(m<n)(以下,判定期間Tという,図7,図8参照)までの流量計測値が用いられて,判定期間Tの間にパウチ袋不良判定閾値TH2以上の流量が計測されたかどうかが判定される(ステップ45,46)。判定期間Tの開始タイミング(時刻t3)は,パウチ袋本体2が十分に膨らみきった後のタイミングとされる。たとえば,判定期間Tの開始タイミング(時刻t3)は充填開始時刻t1から0.65秒後に設定される。判定期間の終了タイミング(時刻t4)は任意に設定することができ,たとえば充填開始時刻t1から0.9秒後に設定される。
図7と図8とを対比する。図7のグラフ25を参照して,このグラフ25では時刻t3から時刻t4までの判定期間Tの流量はパウチ袋不良判定閾値TH2未満である(ほとんど圧縮空気は流れていない)。この場合,判定装置24はガセット型パウチ袋1を正常品であると判定する(ステップ46でNO,ステップ48)。他方,図8のグラフ26を参照して,このグラフ26では時刻t3から時刻t4までの判定期間Tの全部においてパウチ袋不良判定閾値TH2を超える圧縮空気の流量が計測されている。パウチ袋本体2に穴(ピンホール)が存在する場合に,圧縮空気の静止状態を保つことができずに,流量計21にわずかに圧縮空気が流れ,これが流量計21によって計測されたものである。判定期間Tにおいてパウチ袋不良判定閾値TH2を超える流量が計測されると,判定装置24はそのガセット型パウチ袋1を不良品である判定する(ステップ46でYES,ステップ47)。
不良判定されたガセット型パウチ袋1は内容物の充填工程から除外され,正常判定されたガセット型パウチ袋1のみが内容物の充填工程に進む。漏れ(穴)のあるガセット型パウチ袋1に内容物が充填されてしまうことが防止される。
ガセット型パウチ袋1が正常(穴があいていない)か,不良(穴があいている)かを判定するために用いられるパウチ袋不良判定閾値TH2は,穴をあけたパウチ袋(穴あきパウチ袋:検体)を作成し,その穴あきパウチ袋について計測される流量変化グラフ(図8のグラフ26)に基づいてオペレータによって決定される。
図9はパウチ袋不良判定閾値TH2を決定するために用いられる穴あきパウチ袋(検体)を示している。
穴あきパウチ袋1Aは,前面フィルム4(後面フィルム6,側面フィルム5でもよい)の一部を所定の大きさ,たとえば5mm四方だけ切取り(切取り範囲を符号31で示す),レーザを用いて所定の大きさの穴33を加工した,上記切取り範囲31よりも大きなステンレス板32を,切取り範囲31の全体を覆うようにして,上記切取り範囲31の周囲において正面フィルム4に貼付したものである。好ましくは,ステンレス板32には正面フィルム4と同等の厚さを持つものが用いられる。また,ステンレス板32は,なるべく密着性の高いテープ等を用いて,ステンレス板32に形成された穴33をテープで塞いでしまわないように,正面フィルム4に外側からしっかりと貼付される。マイクロドリル等を用いて正面フィルム4に直接に穴あけ加工するのに比べて,正確な直径の穴33を加工することができ,また穴33が拡がってしまったり,塞がってしまったりするのを防止することができる。
穴あきパウチ袋1Aを検査対象にして上述した漏れ検査を行うことによって,図8に示すような流量変化グラフ26を取得することができる。取得された流量変化グラフ26を用いることで,パウチ袋不良判定閾値TH2を正確に設定することができる。
ステンレス板32にレーザを用いて穴あけ加工することによって,正確な寸法の穴33を形成することができる。50μm,100μm,150μm,200μm等,任意の直径の穴33を持つ穴あきパウチ袋1Aを作成することができ,そのそれぞれについてのパウチ袋不良判定閾値TH2を設定することができる。複数段階のパウチ袋不良判定閾値TH2を設定することによって,検査対象のガセット型パウチ袋1に存在する漏れの有無(穴の有無)のみならず,漏れの程度(穴の大きさ)まで判定することができる。たとえば50μmの穴をあけた穴あきパウチ袋1Aを用いて計測される流量変化グラフ26を用いて決定される第1のパウチ袋不良判定閾値と,100μmの穴をあけた穴あきパウチ袋1Aを用いて計測される流量変化グラフ26を用いて決定される第2のパウチ袋不良判定閾値(第1のパウチ袋不良判定閾値<第2のパウチ袋不良判定閾値)を用いることで,第1の漏れ判定閾値以上第2の漏れ判定閾値未満の漏れ(比較的小さい穴)と,第2の漏れ判定閾値以上の漏れ(比較的大きい穴)とを区別して判定することができ,漏れの有無にとどまらず,さらに漏れの程度まで検査することができる。
1 ガセット型パウチ袋
1A 穴あきパウチ袋
2 パウチ袋本体
3 注出口
10 挟み込み冶具
11,12 挟み込み板
21 流量計
23 コンプレッサ
24 判定装置
24a メモリ

Claims (7)

  1. 注出口付パウチ袋内に気体を送り込む気体充填機構,
    上記気体充填機構と上記注出口付パウチ袋の間の気体流路上に設けられ,上記注出口付パウチ袋内に送り込まれる気体の流量を計測する流量計,および
    漏れ判定閾値が設定され,上記気体充填機構による気体充填の開始から所定時間経過後に上記流量計によって計測される気体流量が上記漏れ判定閾値以上であるときに,上記注出口付パウチ袋に漏れがあると判定する判定装置を備えている,
    注出口付パウチ袋の漏れ検査装置。
  2. 上記判定装置は,
    複数の漏れ判定閾値が設定され,
    上記気体充填機構による気体充填の開始から所定時間経過後に上記流量計によって計測される気体流量を上記複数の漏れ判定閾値と比較することによって,上記注出口付パウチ袋の漏れの程度を判定するものである,
    請求項1に記載の注出口付パウチ袋の漏れ検査装置。
  3. 上記判定装置は,
    充填機構異常判定閾値が設定され,
    上記気体充填機構による気体充填の開始の直後に上記流量計によって計測される気体流量が上記充填機構異常判定閾値未満であるときに,上記気体充填機構または上記流量計の異常を判定するものである,
    請求項1または2に記載の注出口付パウチ袋の漏れ検査装置。
  4. 上記注出口付パウチ袋をその前後から挟み,上記注出口付パウチ袋内に送り込まれる気体によって上記注出口付パウチ袋が膨らみきったときの上記注出口付パウチ袋の容量を減少させる挟み込み冶具を備えている,
    請求項1から3のいずれか一項に記載の注出口付パウチ袋の漏れ検査装置。
  5. 気体充填機構によって注出口付パウチ袋内に気体を送り込み,
    上記気体充填機構と上記注出口付パウチ袋の間の気体流路上に設けられる流量計によって,上記注出口付パウチ袋内に送り込まれる気体の流量を計測し,
    上記気体充填機構による気体充填の開始から所定時間経過後に上記流量計によって計測される気体流量が,設定される漏れ判定閾値以上であるときに,上記注出口付パウチ袋に漏れがあると判定する,
    注出口付パウチ袋の漏れ検査方法。
  6. 注出口付パウチ袋のパウチ袋面の一部の範囲が切り取られ,上記切取り範囲を超える大きさを有しかつ穴がレーザ加工された金属板を,上記切取り範囲の周囲において上記パウチ袋面に貼付した穴あき注出口付パウチ袋を用意し,
    気体充填機構によって上記穴あき注出口付パウチ袋内に気体を送り込み,
    上記気体充填機構と上記穴あき注出口付パウチ袋の間の気体流路上に設けられる流量計によって,上記穴あき注出口付パウチ袋内に送り込まれる気体の流量を計測し,
    上記流量計によって計測される気体流量を用いて,検査対象の注出口付パウチ袋に漏れがあることを判定するための漏れ判定閾値を設定する,
    注出口付パウチ袋の漏れ判定閾値設定方法。
  7. 注出口付パウチ袋のパウチ袋面の一部の範囲が切り取られており,
    上記切取り範囲を超える大きさを有しかつ穴がレーザ加工された金属板が,上記切取り範囲の周囲において上記パウチ袋面に貼付されている,
    穴あき注出口付パウチ袋。
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