JP2007272161A - Pdp用前面フィルタ - Google Patents

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秀機 今村
Shinichi Kato
慎一 加藤
Osamu Watanabe
治 渡邉
Hironori Kamiyama
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Abstract

【課題】電磁波遮蔽機能を有し、視野角はできるだけ抑制せず、且つコントラストが高い、PDPの前面基板の観察者側に直接貼り合わせて用いるPDP用前面フィルタを提供する。
【解決手段】少なくともコントラスト向上層及び電磁波遮蔽層を備え、プラズマディスプレイパネル(PDP)の観察者側に直接貼り合わされるPDP用前面フィルタであって、該コントラスト向上層は、層の面方向に沿った所定方向に直線状に連なり、その延長方向に対して垂直な断面が幅広の下底を観察者側に向ける台形となる形状を有し、且つ、光を透過するレンズ部と、該レンズ部と平行な方向に直線状に連なり、その延長方向に対して垂直な断面が幅広の下底をPDP側に向ける楔型となる形状を有し、且つ、光を吸収する光吸収部とを、交互に多数噛み合わせて配列してなる、PDP表示光の透過面を備えることを特徴とする、PDP用前面フィルタ。
【選択図】図3

Description

本発明は、プラズマディスプレイパネル(以下、単にPDPと称する。)の前面基板よりも観察者側に配置されるPDP用前面フィルタに関するものであり、更に詳細にはコントラスト向上機能を有するPDP用前面フィルタに関する。
PDPを用いたテレビセット等の表示装置ではPDPの前面基板よりも観察者側に電磁波遮蔽シートや光学フィルタを含んでなる保護板が設けられている。この保護板は、電磁波、赤外線等を除去する種々の作用を有するものの、外光によるコントラストの低下が生じる等、映像品質に悪影響を与えてしまう場合がある。
画像表示装置の映像のコントラストを向上させる方法としては、例えば、特許文献1に、ブラウン管の画面又は全面に走査線とほぼ直角に黒色又は灰色の多数の平行線、所謂ブラックストライプを設けることが記載されている。この特許文献では、走査線とほぼ直角の多数の平行線は印刷によって描かれるものであり、外光の影響によるコントラスト低下を考慮していない。
また、特許文献2には、カラー陰極線管の反射を防止するためのマイクロメッシュタイプの反射防止フィルターであって、当該マイクロメッシュを蛍光膜のドットピッチの水平ピッチ及び垂直ピッチに対し、一定のピッチ範囲とし、かつ、当該マイクロメッシュの横糸を水平走査線に対して一定の角度範囲とすることが記載されている。しかし、これはモアレの発生を防止する発明であり、コントラストの向上を目的としておらず、そのマイクロメッシュは、ナイロン単繊維を平織りしたものが記載されているだけである。
特公昭37−283号公報 特開昭62−136741号公報
特許文献1に記載された単なる印刷によるストライプや、特許文献2に記載された断面が円形で直径も小さい(厚みの薄い)繊条で構成したストライプでは、コントラスト向上効果が不十分であり、明所コントラストを向上させようとすると、繊条の直径を太くし且つ線間隔も狭くして光吸収部の面積を増加させる必要が有り、その結果、格子の開口率が低下し、画像が暗く見難くなり、又繊条が目視で目だってしまう。その為、コントラスト向上効果と画質とが両立し無いという問題が有った。
また、斯かるブラックストライプはコントラスト向上効果を奏するとしても、電磁波遮蔽機能は無いか或いは十分なものではない。
また、従来、PDP表示装置の保護板は、前面基板との間に空間を介して配置されている。しかし、このような配置では、遮光機能層は微細な光吸収部の横縞、又は、縦縞であることから、PDPの画素ピッチとの関係によりモアレ縞が生じる場合があり、表示画像の視認性を低下させてしまう問題がある。
したがって、そのような保護板に一定ピッチのプラックストライプを設けると、モアレをさらに助長する可能性がある。
本発明は上記問題点を解消するためになされたものであり、電磁波遮蔽機能を有し、視野角はできるだけ抑制せず、且つコントラストが高いと共にコントラスト向上効果と画質とが両立し、PDPの前面基板の観察者側に直接貼り合わせて用いるPDP用前面フィルタを提供することを目的とする。
また、当該前面フィルタを備えるPDPを提供することを目的とする。
本発明に係るPDP用前面フィルタは、少なくともコントラスト向上層及び電磁波遮蔽層を備え、プラズマディスプレイパネル(PDP)の観察者側に直接貼り合わされるPDP用前面フィルタであって、該コントラスト向上層は、層の面方向に沿った所定方向に直線状に連なり、その延長方向に対して垂直な断面が幅広の下底を観察者側に向ける台形となる形状を有し、且つ、光を透過するレンズ部と、該レンズ部と平行な方向に直線状に連なり、その延長方向に対して垂直な断面が幅広の下底をPDP側に向ける楔型となる形状を有し、且つ、光を吸収する光吸収部とを、交互に多数噛み合わせて配列してなる、PDP表示光の透過面を備えることを特徴とする。
本発明に係るPDP用前面フィルタは、上記コントラスト向上層を備えることで、外光が入射する場所でPDPを使用してもコントラストが低下せず、且つ画像の輝度が低下せず、画質が低下しない。また、電磁波遮蔽層により、PDPから発生する電磁波が観察者側に出射するのを防止することができる。また、PDPの観察者側に直接貼り合わせて用いることにより、PDPの前面に空気層を介して配置する場合に問題となるモアレが発生しにくい。
また、本発明のPDP用前面フィルタは、前記コントラスト向上層よりもPDP側に光拡散層を備えていないこと、更に全く光拡散層を備えていないことが好ましい。
前面フィルタをPDPの前面に空間を介して配置する態様と異なり、本発明の前面フィルタは直接貼り合わせて用いるため、モアレを防止するための光拡散層をPDP側に設ける必要がないからである。
また、本発明のPDP用前面フィルタは、前記コントラスト向上層以外の光学フィルタを、更に1層以上備えることが、当該前面フィルタに各種光学機能を付与することができる点から好ましい。
また、本発明のPDP用前面フィルタは、前記光吸収部を構成するバインダの屈折率をN2とし、前記レンズ部を構成する材料の屈折率をN1としたとき、N2<N1なる関係が成立することが、コントラスト向上の点から好ましい。
本発明に係るプラズマディスプレイパネル(PDP)は、PDPの観察者側に、上記いずれかのPDP用前面フィルタが直接貼り合わされていることを特徴とする。
このようなPDPは、前面フィルタが有するコントラスト向上層及び電磁波遮蔽層の働きにより、コントラストが向上し、且つ観察者側への電磁波の射出を防止することができる。更に、当該前面フィルタがコントラスト向上層又は電磁波遮蔽層以外の光学機能を有していれば、PDPはそのメリットも享受できる。
本発明によれば、外光が入射する場所でPDPを使用してもコントラストが低下し無いとともに、画像の輝度及び画質も低下せず、PDPから発生する電磁波が観察者側に出射するのを防止することができ、且つモアレが発生しにくいPDP用前面フィルタを提供することができる。
また、本発明によれば、PDPの観察者側に、上記特性を有するPDP用前面フィルタが直接貼り合わされているPDPを提供することができる。
本発明に係るPDP用前面フィルタは、少なくともコントラスト向上層及び電磁波遮蔽層を備え、プラズマディスプレイパネル(PDP)の観察者側に直接貼り合わされるPDP用前面フィルタであって、該コントラスト向上層は、層の面方向に沿った所定方向に直線状に連なり、その延長方向に対して垂直な断面が幅広の下底を観察者側に向ける台形となる形状を有し、且つ、光を透過するレンズ部と、該レンズ部と平行な方向に直線状に連なり、その延長方向に対して垂直な断面が幅広の下底をPDP側に向ける楔型となる形状を有し、且つ、光を吸収する光吸収部とを、交互に多数噛み合わせて配列してなる、PDP表示光の透過面を備えることを特徴とする。
本発明に係るPDP用前面フィルタは、上記コントラスト向上層を備えることで、外光が入射する場所でPDPを使用してもコントラストが低下しない。また、電磁波遮蔽層により、PDPから発生する電磁波が観察者側に出射するのを防止することができる。また、PDPの観察者側に直接貼り合わせて用いることにより、PDPの前面に空気層を介さずに配置する場合に問題となるモアレが発生しにくい。
尚、PDPの観察者側に直接貼り合わされるとは、PDPの観察者と前面フィルタとを空気層を介さずに直接又は一層の接着剤層を介して貼り合わされることを意味し、通常、接着剤層を介して貼り合わされる。当該接着剤層は、通常、接着剤層としての機能のみを有するが、更に後述の光学機能を有してもよい。
また、本発明のPDP前面フィルタは、前記コントラスト向上層よりもPDP側に光拡散層を備えていないことが好ましい。本発明の前面フィルタは直接貼り合わせて用いるため、前面フィルタをPDPの前面に空間を介して配置する態様と異なり、モアレを防止するための光拡散層をPDP側に設ける必要がないからである。
ここで、光拡散層とは、光拡散作用を意図的に発揮させることを目的として設けられる層であり、ヘイズ曇値が50%以上、好ましくは通常80%以上である層をいう。PDPの前面に空間を介して配置される態様の前面フィルタの場合に、モアレの発生を防止するために設けられる。
〔層構成〕
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。尚、以下に示す各図は、説明のため寸法、形状を適宜誇張して示している。
図1は、本発明の前面フィルタをPDPの前面基板に空気層を介さずに貼り合わせた表示装置を示す斜視図である。尚、図1において、紙面手前側がPDPの背面側であり、紙面奥側が観察側である。
表示装置100は、PDP(プラズマディスプレイパネル)1と、PDP1の観察側に貼り合わせられた前面フィルタ101とを有している。前面フィルタ101は、コントラスト向上層4、及び電磁波遮蔽層5を少なくとも積層してなる。尚、以下、コントラスト向上層4、及び電磁波遮蔽層5を積層してなる積層体を、コントラスト向上層4/電磁波遮蔽層5、と表す場合がある。
コントラスト向上層4は、光を透過するレンズ部2と、光を吸収する光吸収部3とを含む層であり、コントラストを向上させる働きを有する層である。尚、ここで言う光とは、コントラストに影響を与える可視光領域、即ち、380nm〜780nmの波長域の光である。
また、電磁波遮蔽層5とは、PDPが発する電磁波を吸収する働きを有する層である。
図2は、図1からPDP1を省略して前面フィルタ101のみとした図である。コントラスト向上層4は、層の面方向に沿った所定方向に直線状に連なり、その延長方向に対して垂直な断面が幅広の下底を観察者側に向ける台形となる形状を有するレンズ部2と、該レンズ部と平行な方向に直線状に連なり、その延長方向に対して垂直な断面が幅広の下底をPDP側に向ける楔型となる形状を有する光吸収部3とを、交互に多数噛み合わせて配列してなる、PDP表示光の透過面を備える。
尚、交互に多数噛み合わせて配列するとは、レンズ部と光吸収部が交互に多数隣接して一体となり、互いに相手の一部の形状を構成することを意味する。また、PDP表示光の透過面は層の界面に限定されず、一定の厚みを有する。
図3(A)は、本発明に係る前面フィルタの最も基本的な層構成を示す断面図であり、図2のAAに対し平行、且つ前面フィルタの平面に対し垂直方向の断面図である。
レンズ部2は断面形状が台形であり、隣り合うレンズ部の斜辺に挟まれた部分の断面形状は、PDP側に幅広の下底28、観察者側に幅狭の上底27を有する楔形の溝をなし、当該楔形の溝に前記レンズ部2と同一又は異なる材料が充填され、光吸収効果を有する光吸収部3が設けられる。
図3(B)は、更に、コントラスト向上層及び電磁波遮蔽層以外の光学フィルタ6を備える本発明のPDP用前面フィルタである。光学フィルタは、例えば、近赤外線吸収機能、ネオン光吸収機能、調色機能、紫外線吸収機能、反射防止機能、防眩機能、防擦傷機能等の中から選択される一種若しくは二種類以上の機能を有する層であり、前面フィルタ中に1層又は2層以上含むことができる。光学フィルタ6は、導電体メッシュ層(電磁波遮蔽層)の保護フィルムとしての機能も兼ねる。
上記各層の間には、適宜、上記各層を積層するために必要な接着剤(粘着剤)層や、上記各層を形成するために必要な支持基材として用いる透明基材を含む層構成であってもよい。当該接着剤層や透明基材には上記近赤外線吸収機能等の各種機能を付与するための材料を混合して、光学フィルタを兼ねていても良い。
コントラスト向上層は、コントラスト向上機能を発現する上で前面フィルタの層構成内のいずれの部分に位置してもよい。
例えば、コントラスト向上層がPDP側に位置する例として、図3(C)に示す実施態様1のような層構成が挙げられる。
(実施態様1)
反射防止層(又は防眩層)7/紫外線吸収剤含有ポリエチレンテレフタレート(UVAPET)フィルム8/近赤外線吸収兼ネオン光吸収層9/調色粘着剤層10/電磁波遮蔽層5/透明粘着剤層11/コントラスト向上層4/透明粘着剤層(又は耐衝撃層)12
(尚、最初に記載した層(本態様では反射防止層(又は防眩層))側が観察者側、最後に記載した層(本態様では透明粘着剤層(又は耐衝撃層))側がPDPパネル側に位置するように、前面フィルタを配置する。以下の態様においても同様とする。)
この他、同様の層構成として次のような層構成が挙げられる。
(実施態様2)
反射防止層(又は防眩層)/UVAPETフィルム/近赤外線吸収兼ネオン光吸収層/調色粘着剤層/電磁波遮蔽層/透明粘着剤層/ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム/コントラスト向上層/透明粘着剤層(又は耐衝撃層)
(実施態様3)
反射防止層(又は防眩層)/PETフィルム/紫外線吸収剤含有粘着剤層/PETフィルム/近赤外線吸収兼ネオン光吸収層/調色粘着剤層/電磁波遮蔽層/透明粘着剤層/コントラスト向上層/透明粘着剤層(又は耐衝撃層)
(実施態様4)
反射防止層(又は防眩層)/ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム/紫外線吸収剤含有粘着剤層/PETフィルム/近赤外線吸収兼ネオン光吸収層/調色粘着剤層/電磁波遮蔽層/透明粘着剤層/コントラスト向上層/透明粘着剤層(又は耐衝撃層)
(実施態様5)
反射防止層(又は防眩層)/ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム/紫外線吸収剤含有粘着剤層/電磁波遮蔽層/近赤外線吸収機能、ネオン光吸収機能、及び調色機能を有する粘着剤層/コントラスト向上層/透明粘着剤層(又は耐衝撃層)
(実施態様6)
ハードコート層/電磁波遮蔽層/紫外線吸収剤含有PETフィルム/近赤外線吸収機能、ネオン光吸収機能、及び調色機能を有する粘着剤層/コントラスト向上層/透明粘着剤層(又は耐衝撃層)
また、コントラスト向上層は、前面フィルタの層構成の中で、いずれの部分に位置しても、その性能を発揮することから、例えば、前面フィルタは次のような層構成であってもよい。
(実施態様7)
ハードコート層/ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム/コントラスト向上層/紫外線吸収剤含有粘着剤層/電磁波遮蔽シート/近赤外線吸収、ネオン光吸収、及び調色機能を有する粘着剤層
尚、上記前面フィルタの実施態様は例示であり、これらの記載により本発明を制限するものではない。
以下、本発明の前面フィルタを構成する上記各層について順に説明する。
〔コントラスト向上層〕
本発明の前面フィルタを構成するコントラスト向上層4は、前面フィルタにコントラスト向上機能を付与する目的で用いられる。
図4に本発明の前面フィルタを構成するコントラスト向上層の拡大断面図を示す。コントラスト向上層4は、レンズ部2、光吸収部3を含む。
光吸収部3は、図2に示すように、上述の楔形状の断面形状が水平方向(紙面の手前と奥を結ぶ方向)に延在しており、これが垂直方向(紙面の上下を結ぶ方向)にピッチ100μmで多数平行に並んでいる。
光吸収部3には、透明なバインダ(以下において「透明バインダ26」という。)中に光吸収粒子29が添加された材料で充填されている。断面形状が台形の光吸収部3は、PDP側に幅広の下底28、観察者側に幅狭の上底27を備えている。光吸収部3とレンズ部2とが接する斜面が、出光面の法線V(前面フィルタに対する垂直入射光に平行な線)となす角度は所定の角度θ41に形成されている。θ41は3°≦θ≦15°の範囲であることが好ましい。θ41が3°未満であると、観察側正面にPDPからの表示光が十分に到達せず、輝度向上効果が得られず、一方、θが15°を超えると、光吸収部3の下底の面積が大きくなり、それに伴いPDPからの表示光が透過するレンズ部の面積が小さくなりすぎて輝度が低下するからである。
レンズ部2の形成方法としては、加熱された金型を熱可塑性樹脂に押圧する熱プレス法、熱可塑性樹脂組成物を金型内に注入して固化させるキャスティング法、射出成形法、紫外線硬化型樹脂組成物を成形型内に注入して紫外線硬化させるUV法等の従来公知の方法が用いられるが、これらの方法の中では、量産性に優れたUV法がより好ましい。UV法は、ロール状の型を使用して、連続シートを供給しながらレンズ単位を連続的に型押しして生産することが可能である。例えば、レンズ部2は通常、電離放射線硬化性を有するエポキシアクリレートなどの材料にて構成されている。
このようにしてレンズ部2が形成されるのと同時に、楔形の溝が形成される。この楔形の溝に、光吸収粒子29と、バインダの作用を受け持つ透明バインダ26を含むインキを充填し、硬化することにより光吸収部3が形成される。光吸収粒子29は光吸収作用を有するため、光吸収部3の内部に入射した光は当該光吸収粒子に吸収され、光吸収部の外側に出射しない。
光吸収部3の透明バインダ26となる材料としては、電離放射線硬化性を有する樹脂等の材料を用いるのが好ましい。光吸収部3を構成する光吸収粒子29は市販の着色粒子が使用可能であり、バインダとしての透明バインダ26に分散させてインキ化して用いられる。
製造上の容易さを向上させるため、必要に応じて、脱泡剤やレベリング剤等の添加剤を適宜少量、上記のインキに添加しても良い。
着色粒子としては、黒色粒子としてカーボンブラック等の黒色顔料や樹脂粒子例えばアクリル等の透明粒子を前記カーボンブラック等の黒色顔料にて染色したもの等が用いられる。また、黒色顔料以外の青色、紫色、黄色、赤色の各種顔料及び/又は染料の混合、又は青色、紫色、黄色、赤色着色材に前記黒色着色材を混合分散し、実質的に黒色にした材料を使用しても良い。青色顔料としては、銅フタロシアニン等が、紫色顔料としては、ジオキサジンバイオレット等が、黄色顔料としては、ジスアゾイエロー等が、赤色顔料としては、クロモフタルレッドタイペル等が用いられるが、その限りではなく、顔料でなく、染料でも良い。また、青色、紫色、黄色、赤色、黒色顔料または染料を混合分散した着色顔料又は染料で、樹脂粒子例えばアクリル等の透明粒子を着色した着色粒子でも良い。
上記の着色粒子の中で、本発明においては、黒色粒子がもっとも光吸収性が高いので好ましい材料である。
本発明の前面フィルタにおける光吸収粒子29は、平均粒径が1μm以上で、光吸収部3の上底面28の幅の半分以下であることが好ましい。光吸収粒子29の大きさが小さすぎると、十分な光吸収効果を得ることができない。一方、光吸収粒子29の大きさが光吸収部3の上底面28の幅の半分を超えて大きすぎると、製造時に、楔形の溝にインキが充填しにくくなり充填率が悪くなると共に、楔形の溝単位間で充填率にばらつきが生じることになり、光学的なムラが生じて好ましくない。
また、本発明の前面フィルタにおける光吸収粒子29は、光吸収部3の全体の体積に対して10〜50体積%であることが好ましい。かかる比率を維持することによって、十分な光吸収効果を保ちつつ、容易な製造条件を与えることができる。
バインダとしては、例えば、所定の屈折率を有する透明な樹脂で、電離放射線硬化作用を有する紫外線硬化型樹脂や電子線硬化型樹脂等が用いられる。直接、電離放射線で硬化反応するものもあるが、触媒または開始剤と呼ばれる反応を励起させる物質を介して硬化反応を起こさせることが一般的である。波長300〜400nmの紫外線での硬化作用を起こさせるためには、光開始剤と呼ばれる紫外線域での反応を励起させる物質を数%混合するのが一般的である。光開始剤としては、ケトン系やアセトフェノン系のものがあり、サンドレー1000、Darocure1163、Darocure1173、Irgacure183、Irgacure651、等が知られており、硬化用の電離放射線の種類(波長特性)に応じて適宜選択できる。電離放射線硬化型樹脂としては、反応性オリゴマー(エポキシアクリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリエーテルアクリレート系、ポリエステルアクリレート系、ポリチオール系等)、反応性のモノマー(ビニルピロリドン、2−エチルヘキシルアクリレート、β−ヒドロキシアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリテート等)が適宜選択される。硬化前の電離放射線硬化型光吸収材の流動性の調整には、反応性のオリゴマーの種類や粘度の低い低分子量の反応性モノマーの組成比を適宜変更させれば良い。
上記より適宜選択された材料を3本ロール分散法等で均一に分散(混合)してインキ化して用いる。その組成比は、電離放射線による硬化性、硬化後の諸物性を評価して適宜決定すれば良く、着色剤は、10〜50部、バインダは50〜90部、光開始剤は1〜10部程度が好ましい。
インキは、ワイピング法等の方法により、楔形の溝に充填した後、紫外線等の電離放射線で硬化、定着させる。
本発明においては、上記楔形の溝の下底面に、ブラックストライプを設けた形態を用いることもできる。観察者側からブラックストライプに入射した外光35はブラックストライプにより吸収され、コントラストがさらに向上する。
このようなコントラスト向上層を有するPDP用前面フィルタをPDPに設置して使用すると、外光が表示面に当たる環境であっても、PDPのコントラストの低下が起こり難い。
外光の種類はPDPの使用環境によって異なるが、通常、室内における使用の場合は主に窓からの入射光や天井の照明であり、屋外での使用の場合は主に太陽光である。これらの外光は、通常、図4のL24のようにPDP表示面のほぼ正面から入射することは稀であり、L25のように、PDPの表示面に対して比較的浅い角度で入射することを特徴とする。このような浅い角度で入射する外光を光吸収部によって効率良く吸収することができればよい。
本発明に係る光吸収部は、コントラスト向上層中の光吸収部の形状がPDP側に幅広の下底28、観察者側に幅狭の上底27を有する形状であることから、断面が長方形の光吸収部を有する前面フィルタの場合と比較して、観察者側の最表面に対する外光の入射角度が同じでも、光吸収部の斜面への外光の入射角度(図4における角α)は大きくなる。このため、光吸収部3を構成するバインダの屈折率をN2とし、レンズ部2を構成する材料の屈折率をN1としたとき、N1−N2>0なる関係が成立する場合、つまり全反射が起こる可能性を有する場合であっても、光吸収部内へ吸収される外光が多くなり、全反射される外光が少なくなる。その結果、PDP前面に到達する外光が少なくなり、PDP前面からの散乱光が抑制される。
一方、PDP本体からの出射光はできるだけ光吸収部に吸収されることなく観察者側へ到達することが好ましい。このため、光吸収部を構成する透明バインダの屈折率をN2とし、レンズ部を構成する材料の屈折率をN1としたとき、N1−N2>0なる関係が成立することが、PDP本体からの出射光が光吸収部表面で全反射することにより、観察者側へ到達する出射光の量が増加するため、好ましい。図4において、光源側からレンズ部2の中央部付近に入射した垂直光L21は、そのままコントラスト向上層の内部を直進して通過し、観察者に至る。PDP側からレンズ部2の端部付近に斜めに入射した光L22は、レンズ部2と透明バインダ26との屈折率差により斜面にて全反射され、垂直光となって観察者側に出光される。PDP側からレンズ部2の端部付近にさらに大きな角度をもって、入射した光L23は、斜面にて全反射され、入射時とは反対方向に入射時よりも小さな角度をもって、垂直光に近い角度で観察者側に出光される。このように、PDPからの光を光吸収部の斜面で全反射させ、効率よく出光させることができるため、輝度及びコントラストの向上に寄与する。
N1−N2≦0の場合は、光吸収部の斜面で全反射が起こらないため、観察者側からの外光を光吸収部に効率よく吸収できる反面、PDP本体の出射光も過度に吸収してしまう点から好ましくない。
N1−N2の値は、レンズ部2及び透明バインダ26の材料に依存する。通常、PDP本体からの出射光が光吸収部の表面で効率よく全反射し、かつ、PDPの表示面に対して浅い角度で入射する外光が光吸収部で十分吸収されるように材料を選択する必要がある。PDPの設計、及びその他の設計要素を考慮し、適宜決定される。
PDP本体からの出射光を光吸収部の斜面で効率よく全反射させる観点から、N1−N2≧0.05、更にN1−N2≧0.1であることが好ましい。
一方、N1−N2は値が大きくなるほど、全反射して光吸収部に吸収される外光の量が減少するため、PDP前面に到達する外光が増え、乱反射が増加する傾向にあるが、実用可能な透明材料の屈折率の範囲は1.3〜1.7程度であることから、N1−N2の値は、通常、最大でも0.4程度であり、0.4程度以下の範囲では光吸収部は外光を十分に吸収することができる。
なお、図4において、光L21〜L25の光路は模式的に示されたものである。
図5は、楔形の溝(光吸収部)の斜面部分の形状の諸態様を示す図である。この楔形の溝は、隣接する二つの単位レンズの間に形成される略等脚台形の形状を有している。図5(a)は、楔形の溝の斜面が直線にて形成されている場合を表している。この場合には、斜面と出光面法線とがなす角度θ51は斜面上のどの点においても一定である。図5(b)は、楔形の溝の斜面が滑らかな曲線で形成されている場合を表している。また図5(c)は、楔形の溝の斜面が2本の直線にて構成されている場合を示している。これらの場合、斜面と出光面法線とがなす角度θ52、又はθ53もしくはθ54は、斜面上の位置により異なる。本発明において図5(b)や図5(c)の場合のように斜面と出光面法線のなす角度が一定でないときは、斜面の長さの50%以上において、斜面と出光面法線とがなす角度が3°を超えれば本発明の効果を得ることができる。
本発明においては、主に楔形の溝の断面形状が略等脚台形の場合について説明しているが、楔形の溝の断面形状が略二等辺三角形の場合においても、良好な前面フィルタが得られる。さらに、本発明においては、楔形の溝をなす断面形状が略台形もしくは略三角形であって、楔形の溝の2つの斜面部分が出光面の法線となす各々の角度が場所によって異なっていてもよい。また、楔形の溝の断面形状に伴って、レンズ部の断面形状において、台形の斜面部分が出光面の法線となす各々の角度が場所によって異なっていてもよい。
〔電磁波遮蔽層〕
本発明の前面フィルタを構成する電磁波遮蔽層は、PDPから発生する電磁波を遮蔽するために設けられる層である。
電磁波遮蔽層として用いられる材料及び形態は特に限定されず、PDP用の公知の電磁波遮蔽層を用いることができる。公知の電磁波遮蔽層としては、透明基材の前面に設けられたITO(酸化スズインジウム)膜(特開平1−278800号公報等)や、樹脂フィルムからなる透明基材に接着剤で貼り合わせた銅箔等の金属箔をエッチングしてメッシュ状にしたもの等が挙げられる。
以下、メッシュ状の導電体層を含む電磁波遮蔽層の場合について説明する。
メッシュ状の導電体層は、通常、透明基材上に設けられる。図6に、透明基材上に設けられた電磁波遮蔽層の一例を示す。図6(A)は、電磁波遮蔽層の一例の断面図であり、図6(B)は、電磁波遮蔽層の一例の平面図である。透明基材31の一方の面に、メッシュ状の導電体層301と接地用枠部302を含む電磁波遮蔽層5が積層されて形成されている。以下、この積層体を便宜上電磁波遮蔽シートと呼ぶ場合がある。
接地用枠部302は、通常、メッシュ状の導電体層301と同じ層構成を有しながら開口部を形成しない部分であり、前面フィルタをPDPへ設置した場合にアースをとり易くするために設けられる。接地用枠部302としては、通常四角形の電磁波遮蔽シートの4辺周囲の画像表示に影響しない部分を額縁状に設けられることが多いが、電磁波遮蔽シートの全周囲でなくても、一辺のみ等でも良い。また、接地用枠部302を設けることなく、全部メッシュ状の導電体層301からなる電磁波遮蔽層5であって、メッシュ状の導電体層から接地しても良い。
電磁波遮蔽層には、更に、上記のような接地用枠部や、メッシュ状の導電体層において更に形成され得る防錆層や黒化層等が含まれる。
(電磁波遮蔽層の透明基材)
透明基材31は、機械的強度が弱いメッシュ層を補強するための層である。従って、機械的強度と共に光透過性を有すれば、その他、耐熱性、絶縁性等も適宜勘案した上で、用途に応じたものを選択使用すれば良い。透明基材の具体例としては、例えば、樹脂シート(乃至はフィルム、以下同様)等である。
樹脂シート等として用いる透明樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、テレフタル酸−イソフタル酸−エチレングリコール共重合体、テレフタル酸−シクロヘキサンジメタノール−エチレングリコール共重合体などのポリエステル系樹脂、ナイロン6などのポリアミド系樹脂、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体などのスチレン系樹脂、トリアセチルセルロースなどのセルロース系樹脂、イミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。
なお、これら樹脂は、樹脂材料的には、単独、又は複数種類の混合樹脂(ポリマーアロイを含む)として用いられ、また層的には、単層、又は2層以上の積層体として用いられる。
透明基材の厚さは、用途に応じたものとすれば良く特に制限は無く、透明樹脂から成る場合は、通常12〜1000μm程度であるが、好ましくは50〜700μm、より好ましくは100〜500μmが望ましい。上記未満の厚さとなると機械的強度が不足して反りや弛み、破断などが起こり、上記を超える厚さとなると過剰性能でコスト高となる上、薄型化が難しくなる。
以下、メッシュ状の導電体層を含む電磁波遮蔽層について詳しく説明する。
(メッシュ状の導電体層)
導電体層301は、導電性を有する層であって、電磁波遮蔽機能を担う層であり、またそれ自体は不透明性であっても、メッシュ状の開口部が存在することにより、電磁波シールド性能と光透過性を両立させている。メッシュ状の導電体層301の一例を図7に示す。導電体層301は開口部303が密に配列したメッシュ状であり、該メッシュは開口部303と枠をなしているライン304から構成されている。
メッシュ状の導電体層の材料及び形成方法は特に限定されるものでは無く、従来公知の光透過性の電磁波遮蔽シートにおける各種導電体層を適宜採用できるものである。導電体層は、通常金属層を主とし、これに加えて、後述するような導電処理層や、必要に応じて、黒化層や防錆層を含んでも良いものである。
メッシュの形状は、任意で特に限定されないが、開口部の形状としては正方形が代表的である。開口部の形状は、例えば、正三角形等の三角形、正方形、長方形、菱形、台形等の四角形、六角形、等の多角形、或いは、円形、楕円形などが挙げられる。メッシュはこれら形状からなる複数の開口部を有し、開口部間は通常幅均一のライン状のライン部となり、通常は、開口部及び開口部間は全面で同一形状同一サイズである。
具体的サイズを例示すれば、開口率及びメッシュの非視認性の点で、開口部間のライン部304の幅は、図7に示すようにライン幅Wと称し、25μm以下、好ましくは20μm以下であることが好ましい。また、開口部の間口幅は(ラインピッチP)−(ライン幅W)で表され、本発明においては150μm以上、好ましくは200μm以上とするのが、光透過性の点から好ましい。また、最終的に得られる電磁波遮蔽層の少なくともメッシュ部の厚み、すなわち、開口部間のライン部304の高さHを3μm以下とすることが好ましい。金属の電気抵抗値が増え電磁波遮蔽効果が損なわれやすくならないように、電磁波遮蔽機能の点を考慮すると、更に好ましくは、1〜3μmとなるようにすることが望ましい。なお、メッシュ部のバイアス角度(メッシュのライン部と電磁波遮蔽シートの外周辺とのなす角度)は、ディスプレイの画素ピッチや発光特性を考慮して、モアレが出難い角度に適宜設定すれば良い。
このような、メッシュ状の導電体層を準備する方法としては、特に制限されず、例えば、次の4つの方法が挙げられる。
(1)透明基材へ導電インキをパターン状に印刷し、該導電インキ層の上へ金属メッキする方法(例えば、特開2000−13088号公報)。
(2)透明基材へ、導電インキ又は化学メッキ触媒含有感光性塗布液を全面に塗布し、該塗布層をフォトリソグラフィー法でメッシュ状とした後に、該メッシュの上へ金属メッキする方法(例えば、住友大阪セメント株式会社新材料事業部新規材料研究所新材料研究グループ、“光解像性化学メッキ触媒”、[online]、掲載年月日記載なし、住友大阪セメント株式会社、[平成15年1月7日検索]、インターネット〈URL:http://www.socnb.com/product/hproduct/display.html〉)。
(3)透明基材と金属箔とを接着剤で積層した後に、金属箔をフォトリソグラフィー法でメッシュ状とする(例えば、特開平11−145678号公報)。
(4)透明基材の一方の面へ、導電処理層を形成し、その上に電解メッキにより金属メッキ層として金属層を形成した透明基材を準備し、該金属メッキした透明基材の金属メッキ層及び導電処理層を、フォトリソグラフィー法でメッシュ状とする。(例えば、特開2003−86991号公報)
中でも、本発明においては特に、透明性及びメッシュ精度に優れるのでディスプレイ画像を良好に視認することができ、さらに、製造工程において、反りや気泡の混入などが少なく、短い工程で歩留りがよく安価に製造できる点から、上記(4)の方法を用いることが特に好ましい。
そこで、上記(4)の方法によりメッシュ状の導電体層を有する電磁波遮蔽シートを準備する方法を、詳細に説明する。
上記(4)の方法により形成された、透明基材の一方の面に、メッシュ状の導電体層を少なくとも含む電磁波遮蔽層が少なくとも積層されてなる電磁波遮蔽シートについて、その一例を図8に示す。図8は、図7のBB断面図、及びCC断面図である。図8(A)は開口部を横断する断面を示し、開口部303とライン304が交互に構成され、図8(B)はライン304を縦断する断面を示し、導電体層301からなるライン304が連続して形成されている。図8において、導電体層301は導電処理層33と金属メッキ層(以下単に金属層とも称する)34とを含むものである。
(導電処理層の形成)
上記のような透明基材31に、上記(4)の方法においては、後述する金属電解メッキに先立ち導電処理を行い、導電処理層を形成する。該導電処理の方法としては、公知の導電性を持つ材料の薄膜を形成すればよい。該導電性を持つ材料としては、例えば金、銀、銅、鉄、ニッケル、クロムなどの金属、或いはこれらの金属の合金から成る。また、酸化スズ、ITO、ATOなどの透明な金属酸化物でもよい。該導電処理は単層あるいは多層であってもよく、これらの材料を公知の真空蒸着法、スパッタリング法、無電解メッキ法などの方法で形成し導電処理層33とする。該導電処理層33の厚さは、メッキ時に必要な導電性が得られればよいので、0.001〜1μm程度の極薄い層であることが好ましい。
(金属メッキ層)
該導電処理層33の面へ金属メッキ層34を形成して、金属メッキ透明基材とする。該金属メッキ層34の材料としては、例えば金、銀、銅、鉄、ニッケル、クロムなど充分に電磁波をシールドできる程度の導電性を持つ金属、或いはこれら金属を含む合金が適用できる。金属メッキ層34は単体でなくても、多層であってもよく、電解メッキのしやすさと導電性から銅又は銅合金が好ましい。また、黒化層及び/又はクロメート(処理)層を設ける場合には、密着性などからも銅又は銅合金が好ましい。上述のように最終的に得られる電磁波遮蔽層の少なくともメッシュ部の厚みが3μm以下、更に好ましくは2〜3μmとなるようにすることが好ましい。なお、電磁波遮蔽層の厚みは、上記(4)の方法で形成される場合、上記導電処理層33の厚みと該金属メッキ層34の厚みに加えて、必要に応じて黒化層及び防錆層等の厚みが加えられた和となる。
(黒化層)
電磁波遮蔽用層への外光を吸収させて、ディスプレイの画像の視認性を向上するために、メッシュ状の導電体層301の観察側に黒化処理を行って、コントラスト感を出すことが好ましい。このために、図9に示されるように、金属メッキ層34の少なくとも片面に、必要に応じて、黒化層35A及び/又は35Bを設ける。該黒化層は金属メッキ層34面を粗化及び/又は黒化すればよい。また、透明基材31面に黒化層を設ける場合には、該透明基材へ導電処理を行い、黒色メッキ層を設けた後に、金属メッキ層34を設ければよい。
黒化層35A、35Bとしては、金属酸化物、金属硫化物の形成や種々の手法が適用できる。鉄の場合には、通常スチーム中、450〜470℃程度の温度で、10〜20分間さらして、1〜2μm程度の酸化膜(黒化膜)を形成するが、濃硝酸などの薬品処理による酸化膜(黒化膜)でもよい。また、銅の場合には、銅を硫酸、硫酸銅及び硫酸コバルトなどからなる電解液中で、陰極電解処理を行って、カチオン性粒子を付着させるカソーディック電着が好ましい。該カチオン性粒子を設けることでより粗化し、同時に黒色が得られる。記カチオン性粒子としては、銅粒子、銅と他の金属との合金粒子が適用できるが、好ましくは銅−コバルト合金の粒子である。該カチオン性粒子の粒径は、黒濃度の点から、平均粒径0.1〜1μm程度が好ましい。
(防錆層)
さらに、金属メッキ層34の少なくとも片面を覆うように、また、黒化層を設けた場合には、黒化層35A及び/又は35Bの少なくとも片面を覆うように、防錆層36A及び/又は36Bを設けることが好ましい。
該防錆層36A、36Bは、防錆機能と黒化層の脱落や変形を防止するために、少なくとも、黒化層上に設けることが好ましい。該防錆層36Bとしては、ニッケル、亜鉛、及び/又は銅の酸化物、又はクロメート処理層が適用できる。ニッケル、亜鉛、及び/又は銅の酸化物の形成は、公知のメッキ法でよく、厚さとしては、0.001〜1μm程度、好ましくは0.001〜0.1μmである。
防錆層36Aを、透明基材31面の黒化層35A面に設ける場合には、透明基材へ導電処理を行い、上記の36Bと同様の材料及び方法で防錆層36Aを設ければよい。この場合には、該防錆層36A面へ、黒色メッキ層(黒化層35Aに相当する)、金属メッキ層34、さらに必要に応じて、黒化層35B、防錆層36Bを順次設ける。
黒化層35A、35B、及び防錆層36A、36Bは、少なくとも観察側に設ければよく、コントラストが向上してディスプレイの画像の視認性が良くなる。また、他方の面、即ちディスプレイ面側に設けてもよく、ディスプレイから発生する迷光を抑えられるので、さらに、画像の視認性が向上する。
次に、上述のように設けられた透明基材上の導電体層を、フォトリソグラフィー法でメッシュ状とする工程について説明する。
まず、上記のように準備した透明基材上の導電体層、例えば透明基材上の金属層(金属メッキ層)34面へ、レジスト層を設け、メッシュパターン化し、レジスト層で覆われていない部分の金属層34をエッチングにより除去した後に、レジスト層を除去する所謂フォトリソグラフィー法で、メッシュ状の金属層とする。さらに、既存の設備を使用でき、これらの製造工程の多くを連続的に行うことで、品質がよく、かつ、生産効率が高く歩留りがよく、安価に生産できる。
(フォトリソグラフィー法)
該積層体の導電体層面へ、レジスト層をメッシュパターン状に設け、レジスト層で覆われていない部分の導電体層をエッチングにより除去した後に、レジスト層を除去するフォトリソグラフィー法で、メッシュ状とする。なお、導電体層とは、導電処理層33、金属層34と、必要に応じて黒化層35A及び/又は35B、並びに防錆層36A及び/又は36Bを含めたものの総称である。
(マスキング)
まず、透明基材31と電磁波遮蔽層5の積層体の、電磁波遮蔽層面をフォトリソグラフィー法でメッシュ状とし、電磁波遮蔽層におけるメッシュ状の導電体層301を形成する。この工程も、帯状で連続して巻き取られたロール状の積層体を加工して行く(巻取り加工、ロールツーロール加工という)ことが好ましい。該積層体を連続的又は間歇的に搬送しながら、緩みなく伸張した状態で、マスキング、エッチング、レジスト剥離する。透明基材31としてガラスを用いる場合には、1枚毎に加工する(枚葉加工、枚葉工程という)。
まず、マスキングは、例えば、感光性レジストを導電体層301上へ塗布し、乾燥した後に、所定のパターン版(フォトマスク)にて密着露光し、水現像し、硬膜処理などを施し、ベーキングする。尚、感光性レジストのネガ型、ポジ型の何れも使用可である。感光性レジストがネガ型の場合は、パターン版のメッシュパターンはライン部が透明なポジ(陽画)とする。又感光性レジストがポジ型の場合は、パターン版のメッシュパターンは開口部が透明なネガ(陰画)とする。又、露光パターンとしては、電磁波遮蔽用シートとして所望のパターンであり、最低限メッシュ部のパターンから構成される。更に必要に応じて、図6の如く、メッシュ部の外周に接地用枠部のパターンを追加する。
レジストの塗布は、巻取り加工では、帯状の積層体(透明基材31と、導電体層301を含む電磁波遮蔽層5との積層体)を連続又は間歇で搬送させながら、その導電体層301面へ、カゼイン、PVA、ゼラチンなどのレジストをディッピング(浸漬)、カーテンコート、掛け流しなどの方法で行う。また、レジストは塗布ではなく、ドライフィルムレジストを用いてもよく、作業性が向上できる。ベーキングはカゼインレジストの場合、200〜300℃で行うが、積層体の反りを防止するために、できるだけ低温度が好ましい。
(エッチング)
マスキング後にエッチングを行う。該エッチングに用いるエッチング液としては、エッチングを連続して行う際に循環使用が容易にできる塩化第二鉄、塩化第二銅の溶液が好ましい。また、該エッチングは、帯状で連続する鋼材、特に厚さ20〜80μmの薄板をエッチングするカラーTVのブラウン管用のシャドウマスクを製造する設備と、基本的に同様の工程である。即ち、該シャドウマスクの既存の製造設備を流用でき、マスキングからエッチングまでが一貫して連続生産できて、極めて効率が良い。透明基材31としてガラスを用いる場合の枚葉加工もより古くから行われている。エッチング後は、水洗、アルカリ液によるレジスト剥離、洗浄を行ってから乾燥すればよい。このようにして形成された、メッシュ開口部の表面は透明基材が露出しているので、メッシュ開口部の透明性がよい。
(平坦化層)
メッシュ開口部の接着剤表面の粗さを埋めるため、及び/又は気泡の混入を防止して透明化するため、必要に応じて平坦化樹脂と称される透明樹脂をメッシュ開口部に充填して、平坦化層として被覆しても良い。
平坦化層は透明性が高く、メッシュの導電体層との接着性が良く、次工程の接着剤との接着性がよいものであればよい。但し、平坦化層の表面に、突起、凹み、ムラがあると、ディスプレイ前面へ設置した際に、モアレ、干渉ムラ、ニュートンリングが発生したりするので好ましくない。この様な問題を防ぐために好ましい方法としては、樹脂として熱又は紫外線硬化樹脂を塗布した後に、平面性に優れ剥離性のある基材を積層し、塗布樹脂を熱又は紫外線で硬化させて、剥離性基材を剥離し除去する方法が挙げられる。平坦化層の表面は、平面性基材の表面が転写されて、平滑な面が形成される。該平坦化層に用いる樹脂としては、特に限定されず各種の天然又は合成樹脂、熱又は電離放射線硬化樹脂などが適用できるが、樹脂の耐久性、塗布性、平坦化しやすさ、平面性などから、アクリル系の紫外線硬化樹脂が好適である。
〔光学フィルタ〕
本発明において、PDP用前面フィルタを構成する光学フィルタは、例えば、シートや板状或いは塗膜状の、コントラスト向上層及び電磁波遮蔽層以外の光学フィルタを意味する。
光学フィルタは、例えば、近赤外線吸収機能、ネオン光吸収機能、調色機能、紫外線吸収機能、反射防止機能、防眩機能、防擦傷機能等の中から選択される一種若しくは二種類以上のフィルタ機能を有し、前面フィルタ中に1又は2以上含むことができる。光学フィルタは、導電体メッシュ層(電磁波遮蔽層)の保護フィルムとしての機能も兼ねる。
光学フィルタの層構成は単一層であっても良いし、上記電磁波遮蔽層の説明において述べた透明基材を支持基材として、その上にフィルタ機能を有する層を積層した形態でも良いし、フィルタ機能を有する層と透明基材とが相互に積層された構成もあり得る。
また、各フィルタの層間に、それぞれ接着剤(粘着剤)層が設けられていても良い。透明基材、接着剤層の各々も単層の場合もあるし多層の場合もある。
[近赤外線吸収フィルタ]
近赤外線吸収フィルタとしては、近赤外線吸収剤を有する市販フィルム(例えば、東洋紡績社製、商品名No2832)を用いたり、近赤外線吸収色素をバインダへ含有させた組成物を製膜したり、或いは組成物を透明基材上に塗布して積層してもよい。近赤外線吸収色素としては、光学フィルタをプラズマディスプレイパネルの前面に適用する場合、プラズマディスプレイパネルが放出するキセノンガス放電に起因して生じる近赤外線領域、即ち、800nm〜1100nmの波長域を吸収するものを用いる。該帯域の近赤外線の透過率が20%以下、更に10%以下であることが好ましい。同時に近赤外線吸収フィルタは、可視光領域、即ち、380nm〜780nmの波長域で、十分な光線透過率を有することが望ましい。
近赤外線吸収色素としては、具体的には、ポリメチン系化合物、シアニン系化合物、フタロシアニン系化合物、ナフタロシアニン系化合物、ナフトキノン系化合物、アントラキノン系化合物、ジチオール系化合物、イモニウム系化合物、ジイモニウム系化合物、アミニウム系化合物、ピリリウム系化合物、セリリウム系化合物、スクワリリウム系化合物、銅錯体類、ニッケル錯体類、ジチオール系金属錯体類の有機系近赤外線吸収色素、酸化スズ、酸化インジウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化クロム、酸化ジルコニウム、酸化ニッケル、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化アンモン、酸化鉛、酸化ビスマス、酸化ランタン等の無機系近赤外線吸収色素、を1種、又は2種以上を併用することができる。また、バインダ樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂が用いられる。又バインダ樹脂の乾燥、硬化方式としては、溶液(又はエマルジョン)からの溶媒(又は分散媒)の乾燥による乾燥固化方式、熱、紫外線、電子線などのエネルギーによる重合、架橋反応を利用した硬化方式、或いは樹脂中の水酸基、エポキシ基等の官能基と硬化剤中のイソシアネート基などとの架橋、重合等の反応を利用した硬化方式などが適用できる。
[ネオン光吸収フィルタ]
ネオン光吸収フィルタは、光学フィルタがプラズマディスプレイ用として用いられる際に、プラズマディスプレイパネルから放射されるネオン光、即ちネオン原子の発光スペクトルを吸収するべく設置される。ネオン光の発光スペクトル帯域は波長550〜640nmの為、ネオン光吸収フィルタの分光透過率は波長550〜640nmにおいて50%以下になるように設計することが好ましい。ネオン光吸収フィルタは、少なくとも550〜640nmの波長領域内に吸収極大を有する色素として従来から利用されてきた色素を近赤外線吸収フィルタのところに挙げたようなバインダ樹脂に分散させて形成することができる。該色素の具体例としては、シアニン系、オキソノール系、メチン系、サブフタロシアニン系もしくはポルフィリン系等を挙げることができる。
[調色フィルタ]
調色フィルタは、PDPからの発光の色純度や色再現範囲、電源OFF時のディスプレイ色などの改善の為にPDP用前面フィルタの色を調整するためのものである。例えば調色色素をバインダ樹脂に分散させた組成物を製膜したり、或いはこれを透明基材又は他の機能性フィルタ上に塗布し、必要に応じ乾燥、硬化処理等を経て形成することができる。調色色素としては、可視領域である380〜780nmに最大吸収波長を有する公知の色素から、目的に応じて任意に色素を組み合わせて使用することができる。調色色素として用いることのできる公知の色素としては、特開2000−275432号公報、特開2001−188121号公報、特開2001−350013号公報、特開2002−131530号公報等に記載の色素が好適に使用できる。更にこのほかにも、黄色光、赤色光、青色光等の可視光を吸収するアントラキノン系、ナフタレン系、アゾ系、フタロシアニン系、ピロメテン系、テトラアザポルフィリン系、スクアリリウム系、シアニン系等の色素を使用することができる。当該バインダ樹脂としては、上記近赤外線吸収フィルタのところに挙げたような樹脂を用いることができる。
[紫外線吸収フィルタ]
また、紫外線吸収フィルタとしては、例えば、紫外線吸収剤をバインダ樹脂に分散させて形成することができる。紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン等の有機系化合物、微粒子状の酸化亜鉛、酸化セリウム等からなる無機系化合物からなるものが挙げられる。当該バインダ樹脂としては、上記近赤外線吸収フィルタのところに挙げたような樹脂を用いることができる。
[反射防止フィルタ]
また、反射防止(AR)フィルタとしては、例えば、低屈性率層と高屈折率層とを交互に積層した多層構成が一般的であり、蒸着やスパッタ等の乾式法で、或いは塗工等の湿式法も利用して形成することができる。なお、低屈折率層はケイ素酸化物、フッ化マグネシウム、フッ素含有樹脂等が用いられ、高屈折率層には、酸化チタン、硫化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化ニオブ等が用いられる。
[防眩フィルタ]
また、防眩(AG)フィルタとしては、樹脂バインダ中にシリカなどの無機フィラーを添加した塗膜形成や、或いは賦形シートや賦形版等を用いた賦形加工により、層表面に外光を乱反射する微細凹凸を設けた層として形成することができる。樹脂バインダの樹脂としては、表面層として表面強度が望まれる関係上、硬化性アクリル樹脂や、下記ハードコート層同様に電離放射線硬化性樹脂等が好適には使用される。
尚、必要に応じて、導電体メッシュ層、及び光学フィルタの表面に、これら層を、擦り傷、汚染から保護する為の、保護フィルムを積層しても良い。保護フィルムとしては、ハードコート層(HC層)、防汚層等が挙げられる。
保護フィルムのうち、ハードコート層としては、例えば、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレートプレポリマー、或いは、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の3官能以上の多官能(メタ)アクリレートモノマーを単独で或いはこれらの中から2種以上選択して組み合わせて配合した電離放射線硬化性樹脂を用いた塗膜として形成するとことができる。なおここで、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する複合的表記である。
また、保護フィルムのうち、防汚層は、一般的に、撥水性、撥油性のコートで、シロキサン系、フッ素化アルキルシリル化合物などが適用できる。撥水性塗料として用いられるフッ素系或いはシリコーン系樹脂を好適に用いることができる。例えば、反射防止フィルタの低屈折率層をSiO2により形成した場合には、フルオロシリケート系撥水性塗料が好ましく用いられる。
尚、光学フィルタを構成する透明基材及び接着剤層は、上述した電磁波遮蔽シートで用いられる材料を適宜用いることができる。
〔接着剤層〕
次に、本発明の前面フィルタに用いることが可能な接着剤層について説明する。
接着剤層は、光学フィルタと電磁波遮蔽シートとを接着することが可能な層であれば、その種類等は特に限定されるものではなく、各種の天然又は合成樹脂、熱又は電離放射線硬化樹脂などが適用できる。
本発明に用いられる接着剤層としては、粘着剤が好ましい。ここで粘着剤とは、接着剤の1種をいい、接着剤のうち、接着の際には単に適度な、通常、軽く手で押圧する程度の加圧のみにより、表面の粘着性のみで接着可能なものをいう。粘着剤の接着力発現には、通常特に、加熱、加湿、放射線(紫外線や電子線等)照射といった加圧以外の物理的なエネルギー乃至作用が不要で、且つ重合反応等の化学反応も不要である。又、粘着剤は、接着後も再剥離可能な程度の接着力を経時的に維持し得るものである。このような粘着剤としては、特に制限は無く、公知の粘着剤として慣用されているものの中から、適度な粘着性(接着力)、透明性、塗工適性を有し、本発明において使用する光学フィルタの透過スペクトルを実質的に変化させることの無いものを適宜選択する。
好適に用いられる粘着剤としては、アクリル系粘着剤が挙げられる。アクリル系粘着剤は、少なくとも(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーを含んで重合させたものである。炭素原子数1〜18程度のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーとカルボキシル基を有するモノマーとの共重合体であるのが一般的である。なお、本発明において(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸及び/又はメタクリル酸をいう。
ここで使用される(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーの例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n-プロピル、(メタ)アクリル酸sec-プロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸sec-ブチル、(メタ)アクリル酸tert-ブチル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸n-ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸n-オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル及び(メタ)アクリル酸ラウリル等を挙げることができる。また、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、通常はアクリル系粘着剤中に30〜99.5重量部の量で共重合されている。
また、アクリル系粘着剤を形成するカルボキシル基を有するモノマーとしては、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、マレイン酸モノブチル及びβ-カルボキシエチルアクリレート等のカルボキシル基を含有するモノマーを挙げることができる。
当該接着剤層中に、上述のような近赤外線吸収色素、紫外線吸収剤、及び/又は、ネオン光吸収色素を1種以上含有させてもよい。このようにすることにより、複数の光学フィルタの機能を1層で兼務し、且つこれを接着剤層とも統合することができるため、複合フィルタとしての総厚み、工程数、原価を低減することが可能となり、好ましい。その場合、800nm〜1100nmの波長域における光線透過率が20%以下、中でも15%以下、560〜630nmの波長域における光線透過率が30%以下、中でも25%以下となるようにすることが好ましい。
〔耐衝撃層〕
また、前面フィルタのPDP側の面には、耐衝撃効果を高める観点から、耐衝撃層を設けてもよい。耐衝撃層は、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、シリコン系樹脂、ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系等が適用でき、樹脂中でも、アクリル系樹脂、或いはウレタン系樹脂が好ましい。例えば、上記接着剤層に用いられる上記粘着剤を用いて、厚さ100〜200μmの粘着剤層を形成したものを好適に用いることができる。
尚、本発明のPDP用前面フィルタのコントラスト評価は官能評価(目視評価)により行う。PDP用前面フィルタをPDPの観察者側に貼り合わせたものについて、輝度計で、黒表示時の輝度(黒輝度)と白表示時の輝度(白輝度)を測定し、その値から計算したコントラストの高低や、分光測色計等で測定した色度と、人間の感覚に基づくコントラストの良否や色調が必ずしも一致しないためである。
コントラストの官能評価は、例えば、無彩色の最高濃度(完全な黒)及び無彩色の最低濃度(完全な白)の画像データからなる2色で、碁盤目(方形格子)を交互に(白の隣には全部黒が、又黒の隣には全部白が配置する様に)配置したパターンの画像データ(図13)を、所定のPDPで表示したものの前面に、当該フィルタを載置して、当該パターンの白黒の境界がはっきり見えるように感じるか否かで、良否を判断することができる。
〔プラズマディスプレイパネル(PDP)〕
本発明に係るプラズマディスプレイパネル(PDP)は、PDPの観察者側に、上述の前面フィルタが直接貼り合わされていることを特徴とする。
このようなPDPは、前面フィルタが有するコントラスト向上層、電磁波遮蔽層の働きにより、コントラストが向上し、且つ観察者側への電磁波の射出を防止することができる。更に、前面フィルタが上記光学機能を有していれば、PDPはそのメリットを享受できる。
前面フィルタは、当該前面フィルタの光吸収部の走行軸が、PDP画素の水平軸を基準として3〜15°傾いた状態でPDPの前面に直接貼り合わされることが、水平方向の視野角が規制されず、且つモアレの発生を防止することができる点から好ましい。
前面フィルタの光吸収部の走行軸の傾きが、PDP画素の水平軸に対して3°未満の場合、モアレが発生するおそれがあり、15°を超える場合は視野角が規制されるおそれがある。
以下、本発明について実施例を示して具体的に説明する。これらの記載により本発明を制限するものではない。尚、実施例中、部は特に特定しない限り重量部を表す。
<実施例1>
以下の工程により、本発明の前面フィルタを作成する。
(1)厚さ100μmの(帝人デュポンフィルム社製、商品名「HBPF8W」)上に、反射防止層7を積層して、図10(A)に示す積層体を得た。
該反射防止層は、該UVAPETフィルムの上に、高屈折率層と低屈折率層を1層ずつ順次形成することで構成した。
ここで、高屈折率層は、ジルコニア超微粒子を紫外線硬化性樹脂中に分散させた組成物(JSR(株)製、商品名「KZ7973」)の厚さ3μm、屈折率1.69の硬化物層から成る。
又、低屈折率樹脂層は、フッ素樹脂系の紫外線硬化性樹脂(JSR(株)製、商品名「TM086」)の厚さ100nm、屈折率1.41の硬化物から成る。
(2)上記反射防止層を積層したUVAPETフィルム8の裏面に、近赤外線吸収兼ネオン光吸収層9を積層して、図10(B)に示す積層体を得た。
近赤外線吸収剤として、ジイモニウム系色素、及びフタロシアニン系色素を、ネオン光吸収剤としてシアニン系色素を、及び、バインダ樹脂として、アクリル樹脂系バインダを混合して得た塗工液を、グラビアロールで塗工し、厚さ5μmの近赤外線吸収兼ネオン光吸収層9を形成した。
(3)上記近赤外線吸収兼ネオン光吸収層9上に調色粘着剤層10を積層して、図10(C)に示す積層体を得た。
調色のために色素、及び、粘着性を付与するためにアクリル樹脂系の粘着剤を混合して得た塗工液を、グラビアロールで塗工し、厚さ25μmの調色粘着層10を形成した。
(4)上記調色粘着剤層10上に、電磁波遮蔽層を含む電磁波遮蔽シート30を積層して、図10(D)に示す積層体を得た。
まず、図11に示す電磁波遮蔽シート30を次の様にして作製した。
透明基材31として厚さ100μmで片面にポリエステル樹脂系プライマー層を形成した、連続帯状の無着色透明な2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを用意した。
この透明基材のプライマー層上に、スパッタ法で、順次、厚さが0.1μmのニッケル−クロム合金層及び厚さが0.2μmの銅層(導電体層の一部)を設けて導電処理層33とした。
該導電処理層面に、硫酸銅浴を用いた電解メッキ法で厚さが2.0μmの銅の金属メッキ層34を設けた。
次いで、該導電体層上に黒化層35Bを形成した。具体的には、アノードにニッケル板を使用し、硫酸ニッケルアンモニウム水溶液と硫酸亜鉛水溶液とチオシアン酸ナトリウム水溶液との混合水溶液からなる黒化処理メッキ浴に、上記メッシュ状の導電体層が透明基材上に形成された積層シートを、浸漬して電解メッキを行って黒化処理して、ニッケル−亜鉛合金からなる黒化層35Bを、露出している金属メッキ層全面に被覆形成して、導電体層32(導電処理層33、金属メッキ層34、及び黒化層35B)が積層されたシートを得た。
次いで、上記積層シートに対して、その導電体層をフォトリソグラフィー法を利用したエッチングにより、開口部303及びライン部304とから成るメッシュ状領域301、及びメッシュ状領域301の4周を囲繞する外縁部に額縁状の接地用領域302を形成した。
エッチングは、具体的には、カラーTVシャドウマスク用の製造ラインを利用して、連続帯状の上記積層シートに対してマスキングからエッチングまでを一貫して行った。すなわち、上記積層シートの導電体層面全面に感光性のエッチングレジストを塗布後、所望のメッシュパターンのネガパターンを有するマスクを用いて密着露光し、現像、硬膜処理、ベーキングして、メッシュのライン部に相当する領域上にはレジスト層が残留し、開口部に相当する領域上にはレジスト層が無い様なパターンにレジスト層を加工した後、塩化第二鉄水溶液で、導電体層及び黒化層を、エッチング除去してメッシュ状の開口部を形成し、次いで、水洗、レジスト剥離、洗浄、乾燥を順次行った。
メッシュ状領域301のメッシュの形状は、その開口部が正方形で非開口部となる線状部分のライン幅は10μm、そのライン間隔(ピッチ)は300μm、ライン部の高さは2.3μm、長方形の枚葉シートに切断した場合に、該長方形の長辺に対する劣角として定義されるバイアス角度は49度であった。また、メッシュ状領域301は、完成された前面フィルタをPDPの前面に貼り合わせた際に、該ディスプレイの画像表示領域に対峙する部分が存在し、又該メッシュ状領域の周縁部には、前面フィルタを四角形の枚葉シートに切断した時に、その四辺外周に接地用領域として開口部が無い幅15mmの額縁部を残す様なパターンに設計した。このようにして、電磁波遮蔽シート30を得た。
次に、得られた電磁波遮蔽シートのメッシュ状領域301の部分を上記調色粘着剤層10上にラミネーター(フジプラ社製、商品名「LAMIPACKER」)を用いて積層し図10(D)に示す積層体を得た。
(5)ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム13上に、透明粘着剤層11を設け、図10(E)に示す積層体を得た。
無色透明で厚さ188μmのPETフィルム125上に、アクリル樹脂系の粘着剤をラミネーター(フジプラ社製、商品名「LAMIPACKER」)を用いて積層し、透明粘着剤層を得た。尚、得られた透明粘着剤層上には、更に再剥離可能な離型フィルムを貼り合わせ(図示せず)、透明粘着剤層を保護する。
(6)上記透明粘着剤層11を設けたPETフィルム13の裏面に、コントラスト向上層4を積層して、図10(F)に示す積層体を得た。
図12は、コントラスト向上層4の製造工程を示す図である。
まず、上記透明粘着剤層11を設けたPETフィルム13の裏面に、液状のウレタンアクリレート系のプレポリマー及びアクリレート系単量体とから成る紫外線硬化樹脂、及びベンゾフェノン系光開始剤の混合液を塗布する(図12(a))。次に、反転形状を形成されたロール金型とPETフィルム13との間に、塗布した紫外線硬化樹脂を挟んだ状態で紫外線を照射することにより、レンズ部2を形成する(図12(b))。
上述の工程により形成されたレンズ部2の間に、透明樹脂中に黒色の光吸収粒子が添加された材料をスキージする等して光吸収部3を形成し、ブラックストライプ3aを形成することで、コントラスト向上層4を完成する(図12(c))。
ここで、本実施例におけるコントラスト向上層4の仕様を以下に示す。なお、開口率とは、コントラスト向上層4をPDP1側から観察したときに、全面積に対してブラックストライプ3aを除いた光が透過する面積の比率を示し、台形テーパー角度とは、断面形状の台形の斜面部分がコントラスト向上層4とPETフィルム125との境界面(出光面)の法線となす角度である。
開口率:70%
レンズ部2の並ぶピッチ:100μm
レンズ部2の素材の屈折率:1.56
透明樹脂の屈折率:1.55
光吸収部3の上底面幅:7μm
台形テーパー角度:6°
光吸収粒子の粒径:5μm
光吸収粒子の濃度:25%
次に、得られたコントラスト向上層4の観察者側の面と、上記PETフィルム13とをラミネーター(フジプラ社製、商品名「LAMIPACKER」)を用いて貼り合わせた。
(7)上記コントラスト向上層4上に、耐衝撃層12として透明粘着剤層を積層して、図10(G)に示す積層体を得た。
上記コントラスト向上層4上に、アクリル樹脂系の粘着剤(巴川製紙所製、商品名「TU−41A」、厚さ25μm)をラミネーター(フジプラ社製、商品名「LAMIPACKER」)を用いて積層し、耐衝撃層12を得た。
(8)(4)で得た積層体の電磁波遮蔽シート30と、(7)で得た積層体の透明粘着剤層11とを積層して、図10(H)に示す本発明のPDP用前面フィルタを得た。積層前に、透明粘着剤層11を保護するために積層した上記離型フィルムを剥離した。積層は、ラミネーター(フジプラ社製、商品名「LAMIPACKER」)を用いて行った。
<比較例>
電磁波遮蔽シート30の裏面に直接、透明粘着剤層11を形成し、PETフィルム13、及びコントラスト向上層4を積層し無いこと以外は、実施例1と同様にした積層体を得た。
[評価]
上記実施例について、以下の評価を行った。
(1)目視コントラスト評価
市販PDP表示装置(パイオニア社製、品名「PDP−435HDL(42インチ)」の前面基板から既存の光学フィルムを除去した。実施例の前面フィルタを、最外面の粘着剤層(11、又は12)側をPDP前面に当接し、ゴムローラで加圧して貼着した。そして、前面フィルタ102を貼り付けたPDP1及び40Wの白色蛍光灯404((株)東芝製、商品名「ネオライン白色FL40S−W」)2本を、図13のように配置し、PDP表示部表面の中心の照度が輝度計による測定値で370lxとなるように外光を設定した状態で、評価者403の位置から以下の目視評価を行った。
比較例の前面フィルタについても、同様の手順で評価を行なった。
コントラストの官能評価は、上記PDP1の画像品質(明るさ、及びコントラスト等)を「標準」モードに設定し、無彩色の最高濃度(完全な黒)及び無彩色の最低濃度(完全な白)の画像データからなる2色で碁盤目(方形格子)を交互に配置したパターンの画像データ(図14)を表示し、目視で当該パターンの白黒の境界がはっきり見えるように感じるか否かで、良否を判断した。白黒の境界がはっきり見えたものを○、そうでなかったものを×とした。
尚、以上の各官能評価は評価人20人の評価により行った。各評価の判定基準は以下の通りである。
[判定基準]
良好:評価人11人以上が○の場合
可:評価人10人が○の場合
不良:評価人9人以下が○の場合
実施例、比較例の評価結果は、実施例の前面フィルタを用いた場合は評価が「良好」であり、比較例の前面フィルタを用いた場合は評価が「不良」であった。
<結果のまとめ>
以上の実施例及び比較例から以下のことがわかる。
上述した前面フィルタ101をPDP1と組み合わせて配置した本実施例の表示装置では、コントラスト向上層4を設けたことによる作用によって、外光によるコントラストの低下がなく、コントラストの高い映像を表示することができた。
本発明に係る前面フィルタをPDPの前面基板に貼り合わせた表示装置を示す斜視図である。 本発明に係る前面フィルタの斜視図である。 本発明に係る前面フィルタの層構成を示す断面図である。 本発明の前面フィルタを構成するコントラスト向上層の拡大断面図を示す。 光吸収部(楔形の溝)の斜面部分の形状の諸態様を示す断面図である。 透明基材上に設けられた電磁波遮蔽層の断面図である。 メッシュ状の導電体層からなる電磁波遮蔽層の斜視図である。 電磁波遮蔽層の一例を示す断面図である。 電磁波遮蔽層の一例を示す断面図である。 実施例に係る前面フィルタを示す断面図である。 実施例の前面フィルタに用いられる電磁波遮蔽層の断面図である。 コントラスト向上層の製造工程を示す断面図である。 本発明に係る前面フィルタの目視コントラストの評価方法を示す図である。 本発明に係る前面フィルタのコントラストの官能評価のための画像データを示したものである。
符号の説明
1 PDP(プラズマディスプレイパネル)
2 レンズ部
3 光吸収部(楔形の溝)
3a ブラックストライプ
4 コントラスト向上層
5 電磁波遮蔽層
6 光学フィルタ
7 反射防止層(又は防眩層)
8 紫外線吸収剤含有ポリエチレンテレフタレート(UVAPET)フィルム
9 近赤外線吸収兼ネオン光吸収層
10 調色粘着剤層
11 透明粘着剤層
12 透明粘着剤層(又は耐衝撃層)
13 透明基材
14 紫外線硬化樹脂
25 ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム
26 透明バインダ
27 幅広の下底面
28 幅狭の上底面
29 光吸収粒子
30 電磁波遮蔽シート
31 透明基材
32 導電体層
33 導電処理層
34 金属層(金属メッキ層)
35A、35B 黒化層
100 表示装置
101 前面フィルタ
121 透明樹脂
122 光吸収粒子
125 PETフィルム
301 メッシュ状の導電体層
302 接地用枠部
303 開口部
304 ライン部
403 評価者
404 白色蛍光灯

Claims (6)

  1. 少なくともコントラスト向上層及び電磁波遮蔽層を備え、プラズマディスプレイパネル(PDP)の観察者側に直接貼り合わされるPDP用前面フィルタであって、
    該コントラスト向上層は、
    層の面方向に沿った所定方向に直線状に連なり、その延長方向に対して垂直な断面が幅広の下底を観察者側に向ける台形となる形状を有し、且つ、光を透過するレンズ部と、
    該レンズ部と平行な方向に直線状に連なり、その延長方向に対して垂直な断面が幅広の下底をPDP側に向ける楔型となる形状を有し、且つ、光を吸収する光吸収部とを、交互に多数噛み合わせて配列してなる、PDP表示光の透過面を備えることを特徴とする、PDP用前面フィルタ。
  2. 前記コントラスト向上層よりもPDP側に光拡散層を備えていないことを特徴とする、請求項1に記載のPDP用前面フィルタ。
  3. 光拡散層を全く備えていないことを特徴とする、請求項2に記載のPDP用前面フィルタ。
  4. 前記コントラスト向上層以外の光学フィルタを、さらに1層以上備えることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載のPDP用前面フィルタ。
  5. 前記光吸収部を構成するバインダの屈折率をN2とし、前記レンズ部を構成する材料の屈折率をN1としたとき、N1−N2>0なる関係が成立する、請求項1乃至4のいずれかに記載のPDP用前面フィルタ。
  6. プラズマディスプレイパネルの観察者側に、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のPDP用前面フィルタが直接貼り合わされていることを特徴とする、プラズマディスプレイパネル。
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