JP2007101639A - 画像表示装置用フィルタおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】外光反射を適切に抑えることができ、かつ画像表示装置からの画像光を外方へ適切に導いて鮮明な画像を表示することができる画像表示装置用フィルタを提供する。
【解決手段】画像表示装置用フィルタ10は透明基材1と、透明基材1の一方側に設けられたメッシュ状金属層2および黒化層3と、メッシュ状金属層2および黒化層3の開口部4内に設けられた集光レンズ11とを備えている。集光レンズ11は黒化層3から突出する突出部11aを有している。集光レンズ11の突出部11aの側面には黒化面11bが形成されている。
【選択図】図1
【解決手段】画像表示装置用フィルタ10は透明基材1と、透明基材1の一方側に設けられたメッシュ状金属層2および黒化層3と、メッシュ状金属層2および黒化層3の開口部4内に設けられた集光レンズ11とを備えている。集光レンズ11は黒化層3から突出する突出部11aを有している。集光レンズ11の突出部11aの側面には黒化面11bが形成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、光透過性を有する画像表示装置用フィルタおよびその製造方法に係り、とりわけ光学フィルタ機能も有し、特にPDP等のディスプレイ用に好適な画像表示装置用フィルタおよびその製造方法に関する。
PDP(プラズマディスプレイパネル)、CRT(陰極線管)等の画像表示装置を明るい所で観察する場合、外光(螢光燈、日光等の外来光)が画面で反射して、画面が白化し、画像コントラストが低下すると云う問題が有った。
此の問題を解決する為に、観察者側を黒色(収光性)としたメッシュ(網目、格子)状の前面フィルタを画面前面に設置し、入射する外光を吸収することによって、明るい場所(以下明所とも言う)での画像コントラストを向上することが知られている(特許文献1、特許文献2参照)。
PDP、CRT等を用いた画像表示装置は、亦不要な電磁波も輻射する為、これを遮蔽する必要が有る。そこで、電磁波遮蔽性能を持つ導電性の金属メッシュの表面に黒化処理を施して、外光反射による明所でのコントラスト低下防止と、電磁波遮蔽の両効果を有する画像表示装置用フィルタ(前面フィルタ)も知られている。(特許文献3、特許文献4参照)。
実開昭49−79123号公報
特許第2622762号公報
特許第2979021号公報
特開2002−9484号公報
上述の如き従来の前面フィルタに於いては、黒色メッシュを使用しており、外光吸収性を有すると同時に画像光吸収性をも有する。其の為、外光反射防止(コントラスト向上)性能を強化しようとすると開口率を低下させる(黒色部分の面積率を増加させる)必要が有る。例えば、窓から日光の差し込む明るい部屋に於いて十分な反射防止性能を出そうとすると開口率は70%以下にする必要が有る。而かるに黒色メッシュの開口率を此のように高くすると、今後はメッシュを透過する画像光が減少して必然的に画像が暗くなり不可である。画面の明るさを十分にしようと思うと開口率は85%以上にする必要が有る。両性能を満たす開口率範囲に共通部分が無い結果となる。
仍って、外光反射防止性能(明所コントラスト向上効果)と画像の明るさとが両立不能であった。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、画面での外光の反射をできるだけ抑え、観察されるの画像光をより鮮明にすることができる画像表示装置用フィルタおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、画像表示装置の前面側に配置される画像表示装置用フィルタにおいて、透明基材と、透明基材の画像表示装置と反対側に設けられ、所定の開口率をもつ開口部が形成された黒化層と、黒化層の開口部内に配置され、画像表示装置からの画像光を外方へ導く導光レンズと、を備え、導光レンズは黒化層の開口部から外方へ突出しており、導光レンズのうち黒化層から突出した部分の側面に黒化面が形成されていることを特徴とする画像表示装置用フィルタである。
本発明は、透明基材の画像表示装置と反対側に、電磁波シールド用のメッシュ状金属層が設けられ、黒化層はメッシュ状金属層の表面に形成されていることを特徴とする画像表示装置用フィルタである。
本発明は、各導光レンズは外部樹脂により囲まれていることを特徴とする画像表示装置用フィルタである。
本発明は、導光レンズの側断面は外方に向かって先細状となる台形状に形成されていることを特徴とする画像表示装置用フィルタである。
本発明は、導光レンズの側断面は長方形状に形成されていることを特徴とする画像表示装置用フィルタである。
本発明は、該導光レンズ側面の黒化面が透明基材の黒化層形成面側に於いて、各導光レンズ間の空間に充填された黒色色素を含有する外部樹脂から成る、ことを特徴とする画像表示装置用フィルタである。
本発明は、画像表示装置の前面側に配置される画像表示装置用フィルタの製造方法において、透明基材を準備する工程と、透明基材の一方の面に所定の開口率をもつ開口部が形成された黒化層を形成する工程と、透明基材の一方の面に感光性樹脂を設ける工程と、透明基材の他方の面側から光をあて感光性樹脂を露光する工程と、感光性樹脂を現像することにより、黒化層の開口部から外方へ突出した導光レンズを形成する工程と、導光レンズのうち黒化層から突出した部分の側面に黒化面を設ける工程と、を備えたことを特徴とする画像表示装置用フィルタの製造方法である。
本発明は、導光レンズの側面に黒化面を設ける際、導光レンズの上面に黒インキを弾く耐黒インキ層を設けた後、黒インキを塗布することを特徴とする画像表示装置用フィルタの製造方法である。
本発明は、黒化層を形成する前に、透明基材の一方の面に電磁波シールド用のメッシュ状金属層を設ける工程を更に備え、黒化層はこのメッシュ状金属層の表面に形成されることを特徴とする画像表示装置用フィルタの製造方法である。
本発明は、透明基材の黒化層形成面側に於いて、各導光レンズ間の空間に透明樹脂を充填することにより、各導光レンズを囲む外部樹脂を形成する、ことを特徴とする画像表示装置用フィルタの製造方法である。
本発明は、導光レンズ側面に黒化面を設ける工程は、透明基材の黒化層形成面側に於いて、各導光レンズ間の空間に黒色色素を含有する樹脂を充填することを含むことを特徴とする画像表示装置用フィルタの製造方法である。
以上のように本発明によれば、平面内に存在する開口部を有する黒化層およびこれと直交する方向に突出した導光レンズ側面の黒化面とにより主に斜方向から入射する外光反射を適切に抑えることができ、また画像表示装置からの画像光は導光レンズによって外方に導いてより鮮明な画像を表示することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の代表的な形態について説明する。
図1乃至図8は本発明の実施の形態を示す図である。
図1乃至図8は本発明の実施の形態を示す図である。
まず、図1および図6により本発明による画像表示装置用フィルタ(電磁波シールド性のメッシュ状金属層をも有する場合には、電磁波シールドフィルタともよぶ)について説明する。画像表示装置用フィルタ10はPDP、CRTディスプレイ等各種の画像表示装置20の前面側に配置されるものである。
このような画像表示装置用フィルタ10は、透明基材1と、透明基材1の一方の面(画像表示装置20と反対側の面。表面とも云う。)に設けられ、所定の開口率(45〜93%程度)をもつ開口部4が形成された電磁波シールド用のメッシュ状金属層2と、金属層2の表面に形成された黒化層3とを備えている。
このうち、図6(a)(b)に示すように、メッシュ状金属層2は透明基材1上に接着剤9を介して設けられ、後述のように銅箔等の金属箔をエッチングすることにより得られる。また黒化層3を金属層2の表面のみに形成してもよく(図6(a))、さらに黒化層3を金属層2の表面に加えて側面に形成してもよい(図6(b))。
また黒化層3は金属層2上に設けられているため、黒化層3には金属層2と同様の開口率(45〜93%程度)をもつ開口部4が形成されることになる。
また透明基材1の一方の面には、金属層2および黒化層3の開口部4内に、画像表示装置20からの画像光L1を外方へ導く導光レンズ11が設けられている。さらに透明基材1の一方の面には導光レンズ11を囲む外部樹脂12が設けられている。
導光レンズ11は代表的には図4の如くその側断面形状が外方(上方)に向かって先細状となる台形状に形成され、導光レンズ11は黒化層3間の開口部上に位置し、且つ該開口部4から外方に突出して突出部11aを形成している。また導光レンズ11の突出部11aの側面には、黒化面11bが形成されている。突出部の先端部(上面)には、黒化面は無い。導光レンズ11はその総厚みが20〜70μm程度となっており、導光レンズの突出部11aの厚みは総厚みから黒化層及びこれと積層されている全層の合計厚みを差引いた値となる。具体的には10〜68μm程度となっている。
なお、導光レンズ11の側断面形状は斜面が透明基材に対して傾斜した台形状となっていてもよく(図4参照)、また斜面が透明基材から直立した長方形状となっていてもよい(図5参照)。
また、メッシュ状金属層2および黒化層3の表面に調色層5、透明着色樹脂層6および反射防止層8が順次設けられている。
なお、黒化層3上に防錆層3aを設けてもよい。
尚、これら、金属メッシュ層2,調色層5、透明着色樹脂層6、反射防止層8、及び後述する防錆層は本発明に於いては不必須である。但し、通常は設ける方が画像表示装置の総合性能向上の点から好ましい。
次に、本発明の画像表示装置用フィルタ10の各構成材料について更に述べる。
〔透明基材1〕
透明基材1は、機械的強度が弱い黒化層、或は更にメッシュ層を補強する為の層である。従って、機械的強度と共に光透過性を有すれば、その他、耐熱性、絶縁性等も適宜勘案した上で、用途に応じたものを選択使用すれば良い。透明基材の具体例としては、例えば、樹脂、或はガラスから成るシート(乃至はフィルム、以下同様)、板等が挙げられる。
透明基材1は、機械的強度が弱い黒化層、或は更にメッシュ層を補強する為の層である。従って、機械的強度と共に光透過性を有すれば、その他、耐熱性、絶縁性等も適宜勘案した上で、用途に応じたものを選択使用すれば良い。透明基材の具体例としては、例えば、樹脂、或はガラスから成るシート(乃至はフィルム、以下同様)、板等が挙げられる。
透明樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、テレフタル酸‐イソフタル酸‐エチレングリコール共重合体、テレフタル酸‐シクロヘキサンジメタノール‐エチレングリコール共重合体などのポリエステル系樹脂、ナイロン6などのポリアミド系樹脂、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリブチルメタクリレート、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリスチレン、スチレン‐アクリロニトリル共重合体などのスチレン系樹脂、トリアセチルセルロースなどのセルロース系樹脂、イミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。
なお、これら樹脂は、樹脂材料的には、単独、又は複数種類の混合樹脂(ポリマーアロイを含む)として用いられ、また層的には、単層、又は2層以上の積層体として用いられる。また、樹脂シートの場合、1軸延伸や2軸延伸した延伸シートが機械的強度の点でより好ましい。
また、これら樹脂中には、必要に応じて適宜、紫外線吸収剤、充填剤、可塑剤、帯電防止剤などの添加剤を加えても良い。
また、ガラスとしては、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、ソーダライムガラスなどがあり、より好ましくは熱膨脹率が小さく寸法安定性および高温加熱処理における作業性に優れ、また、ガラス中にアルカリ成分を含まない無アルカリガラス等が挙げられる。
なお、透明基材1の厚さは、用途に応じたものとすれば良く特に制限は無く、透明樹脂から成る場合は、通常12〜1000μm程度であるが、好ましくは50〜500μm程度である。一方、透明基材がガラス板である場合には、通常1〜5mm程度が好適である。いずれの材料に於いても、上記未満の厚さとなると機械的強度が不足して反りや弛み、破断などが起こり、上記を超える厚さとなると過剰性能でコスト高となる上、薄型化が難しくなる。
なお、透明基材1としては、これらの無機材料、有機材料等からる、シート(乃至はフィルム)、板などが適用でき、また、透明基材は、前面基板及び背面基板等からなるディスプレイ本体の一構成要素である前面基板と兼用しても良いが、前面基板の前に配置する前画フィルタとして電磁波シールドフィルタと併用する形態では、薄さ、軽さの点で、板よりもシートが優れており、また割れない等の点でも、ガラス板よりも樹脂シートが優れていることは言うまでもない。
また、電磁波シールドフィルタを連続的に製造し生産性を向上できる点では、透明基材は、メッシュ層形成等の少なくとも製造初期の段階に於いては、連続帯状のシートの形態で取り扱うのが好ましい。
この様な点で、透明基材1としては樹脂シートが好ましい材料であるが、樹脂シートのなかでも、特に、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂シート、セルロース系樹脂シートが、透明性、耐熱性、コスト等の点で好ましく、より好ましくはポリエチレンテレフタレートシートが最適である。なお、透明基材の透明性は高いほどよいが、好ましくは可視光線透過率で80%以上となる光透過性が良い。
なお、樹脂シート等の透明基材は、適宜その表面に、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理、フレーム処理、プライマー処理、予熱処理、除塵埃処理、蒸着処理、アルカリ処理、などの公知の易接着処理を行ってもよい。
〔メッシュ状金属層〕
メッシュ状金属層2は所定の開口率(45〜93%程度)をもつ開口部4を有し、電磁波シールド機能を担う層である。またそれ自体は不透明性であっても、メッシュ状の形状で開口部4が存在することにより、電磁波シールド性能と光透過性を両立させている。
メッシュ状金属層2は所定の開口率(45〜93%程度)をもつ開口部4を有し、電磁波シールド機能を担う層である。またそれ自体は不透明性であっても、メッシュ状の形状で開口部4が存在することにより、電磁波シールド性能と光透過性を両立させている。
金属層2のメッシュの形状は、任意で特に限定されないが、開口部4の形状が正方形が代表的である。開口部4の形状は、例えば、正三角形等の三角形、正方形、長方形、菱形、台形等の四角形、六角形、等の多角形、或いは、円形、楕円形となっている。メッシュ状金属層2はこれら形状からなる複数の開口部4を有し、開口部4間は通常均一幅のライン状のライン部となり、通常は、開口部及び開口部間は全面で同一形状同一サイズである。具体的サイズを例示すれば、開口率は75%となっている。
なお、バイアス角度(メッシュのライン部と電磁波シールドフィルタの外周辺との成す角度)は、ディスプレイの画素ピッチや発光特性を考慮して、モアレが出難い角度に適宜設定すれば良い。
金属層2は一般的には金属箔のエッチングで形成した物が代表的である。従って、本発明では、金属層2の材料及び形成方法は特に限定されるものでは無く、従来公知の光透過性の電磁波シールドフィルタに於ける各種金属層2を適宜採用できる。例えば、印刷法やめっき法等を利用して透明基材上に最初からメッシュ状に導電体層を形成したもの、或いは、めっき法で最初から全面に導電体層を透明基材上に形成したもの等でも構わない。
メッシュ状の金属層2をエッチングで形成する場合は、透明基材1に積層した金属層2をエッチングでパターンニングして開口部を空けてメッシュ状にすることで形成できる。透明基材1に金属層2を積層するには、金属箔として用意した金属層2を接着剤9で透明基材にラミネートしたり、或いはラミネート用接着剤は用いずに、金属層2を蒸着、スパッタ、めっき等の1或いは2以上の物理的或いは化学的形成手法を用いて透明基材上に積層することもできる。なお、エッチングによる金属層2は、透明基材に積層前の金属箔単体をエッチングでパターンニングしてメッシュ状にすることで形成することも可能である。このメッシュ状の金属層2単体は、接着剤等で透明基材に積層する。これらのなかでも、機械的強度が弱いメッシュ状の金属層2の取扱が容易で且つ生産性にも優れる等の点で、金属箔を接着剤9で透明基材1に積層した後、エッチングでメッシュ状に加工して、透明基材上に接着剤を介して積層された形態となる、金属層2が望ましい。
金属層2は、電磁波遮蔽機能を発現するに足る導電性を有する物質であれば、特に制限は無いが、金属層2は上記の如く、蒸着、めっき、金属箔ラミネート等により形成することができる。金属層乃至は金属箔の金属材料としては、例えば、金、銀、銅、鉄、ニッケル、クロム等が挙げられる。また金属層の金属は合金でも良く、金属層は単層でも多層でも良い。
なお、金属層2の厚さは、1〜100μm程度、好ましくは5〜20μmである。厚さがこれより薄くなり過ぎると電気抵抗上昇により十分な電磁波シールド性能を得難くなり、厚さがこれより厚くなり過ぎると高精細なメッシュ形状が得難くなり、開口率低下により光透過性や、メッシュ側面が邪魔してディスプレイの視野角が低下する。
また、金属層2の表面は、透明接着剤9等の隣接層との密着性向上の為に粗面である事が好ましい。例えば、銅箔の場合、黒化処理による黒化層の形成と同時にその表面(黒化層の表面)に粗面が得られる。なお、その粗面の程度は、10点平均粗さRz〔JIS−B0601準拠(1994年版)〕で、0.1〜10μm程度が良く、より好ましくは0.5〜1.5μmである。粗さがこれ未満では、粗面化の効果が十分に得られず、またこれより大きくなると、接着剤やレジスト等の塗布時に気泡を抱き込んだりし易くなる。
尚、黒化層3上に防錆層3aを設けてもよい。
〔防錆層3a〕
金属層2は製造時、取扱時等に錆びて変質し電磁波シールド性能の低下を来すことがあるので、錆びを防ぐ必要がある場合には、防錆層3aにより金属層2の表面を被覆すると良い。また、後述する黒化層3が錆び易い場合には、黒化層3も含めて被覆する。被覆は、導電体層の表面、裏面、側面の各面のうち必要な1以上の面の中から製造コスト等を勘案して選んだ面について行えば良い。
金属層2は製造時、取扱時等に錆びて変質し電磁波シールド性能の低下を来すことがあるので、錆びを防ぐ必要がある場合には、防錆層3aにより金属層2の表面を被覆すると良い。また、後述する黒化層3が錆び易い場合には、黒化層3も含めて被覆する。被覆は、導電体層の表面、裏面、側面の各面のうち必要な1以上の面の中から製造コスト等を勘案して選んだ面について行えば良い。
防錆層3aは、形成する金属層2よりも錆び難いものであれば、金属等の無機材料、樹脂等の有機材料、或いはこれらの組合せ等、特に限定されるものではない。また場合によっては、黒化層3をも防錆層で被覆することで、黒化層3の粒子の脱落や変形を防止し、黒化層の黒さを高めることもできる。
防錆層3aは、従来公知のものを適宜採用すれば良く、例えば、クロム、亜鉛、ニッケル、スズ、銅等の金属乃至は合金、或いは金属酸化物の金属化合物の層等である。これらは、公知のめっき法等で形成できる。ここで、防錆効果及び密着性等の点で好ましい防錆層の一例を示せば、亜鉛めっきした後、クロメート処理して得られるクロム化合物層が、挙げられる。
また、クロメート処理は、該処理前に亜鉛めっきするのが、密着性、防錆効果の点で好ましい。また、防錆層中には、エッチングや酸洗浄時の耐酸性向上の為に、シランカップリング剤等のケイ素化合物を含有させることもできる。
なお、防錆層の厚さは通常0.001〜10μm程度、好ましくは0.01〜1μmである。
〔黒化層3〕
黒化層3により、ディスプレイの明室時の画像のコントラストを向上できる。なお、黒化層3の中には、上述した如く該層表面が粗面となり密着強化を図れるものもある。黒化層はディスプレイ画像のコントラスト向上の点では、観察者から見える金属層2の表面および側面全ての面に設けることが好ましい。
黒化層3により、ディスプレイの明室時の画像のコントラストを向上できる。なお、黒化層3の中には、上述した如く該層表面が粗面となり密着強化を図れるものもある。黒化層はディスプレイ画像のコントラスト向上の点では、観察者から見える金属層2の表面および側面全ての面に設けることが好ましい。
いずれにしても、黒化層3としては、黒等の暗色を呈する層であれば良く、密着性等の基本的物性を満足するものであれば良く、公知の黒化層3を適宜採用し得る。
従って、黒化層3としては、金属等の無機材料、黒着色樹脂等の有機材料等を用いることができ、例えば無機材料としては、金属、合金、金属酸化物、金属硫化物の金属化合物等の金属系の層として形成する。金属系の層の形成法としては、従来公知の各種黒化処理法を適宜採用できる。なかでも、めっき法による黒化処理は密着性、均一性、容易性等で好ましい。めっき法の材料は、例えば、銅、コバルト、ニッケル、亜鉛、モリブデン、スズ、クロム等の金属や金属化合物等を用いる。これらは、密着性、黒さ等の点でカドミウム等による場合よりも優れている。
なお、金属層2が銅である場合、黒化層3形成の為の黒化処理として好ましいめっき法には、銅からなる導電体層を、硫酸、硫酸銅及び硫酸コバルト等からなる電解液中で、陰極電解処理を行いカチオン性粒子を付着させるカソーディック電着めっき法がある。この方法によれば、カチオン性粒子の付着で黒色と同時に粗面も得られる。カチオン性粒子としては、銅粒子、銅合金粒子を採用できる。銅合金粒子としては、銅‐コバルト合金粒子が好ましく、更にその平均粒子径は0.1〜1μmが好ましい。銅‐コバルト合金粒子により、銅‐コバルト合金粒子層からなる黒化層3が得られる。カソーディック電着法では、付着させるカチオン性粒子の平均粒子径0.1〜1μmに揃えられる点でも好ましい。平均粒子径が上記範囲超過では、付着粒子の緻密さが低下し黒さの低下やムラが起こり、粒子脱落(粉落ち)が発生し易くなる。一方、平均粒子径が上記範囲未満でも、黒さが低下する。
また、黒化層3として、黒色クロム、黒色ニッケル、ニッケル合金等も好ましく、該ニッケル合金としては、ニッケル‐亜鉛合金、ニッケル‐スズ合金、ニッケル‐スズ‐銅合金である。特に、ニッケル合金は黒色度合いと導電性が良い上、黒化層に防錆機能も付与でき(黒化層兼防錆層となる)、防錆層を省略することもできる。しかも、通常、黒化層3の粒子は針状のために、外力で変形して外観が変化しやすいが、ニッケル合金による黒化層3では粒子が変形し難く、後加工工程で外観が変化し難くい利点も得られる。なお、黒化層として、ニッケル合金の形成方法は、公知の電解または無電解メッキ法でよく、ニッケルメッキを行った後に、ニッケル合金を形成してもよい。
〔透明接着剤9〕
透明接着剤9は、金属層2を透明基材1に接着固定するものであり、メッシュ層の形成法次第では不要で省略可能な層でもある。透明接着剤9が必要となる場合は、金属箔2を透明基材に接着剤で接着固定する場合である。この場合、金属箔を透明基材1に接着する接着剤としては、導電体層の開口部から見える該接着剤が光透過性を損なわない様に、透明な接着剤を用いる必要がある。
透明接着剤9は、金属層2を透明基材1に接着固定するものであり、メッシュ層の形成法次第では不要で省略可能な層でもある。透明接着剤9が必要となる場合は、金属箔2を透明基材に接着剤で接着固定する場合である。この場合、金属箔を透明基材1に接着する接着剤としては、導電体層の開口部から見える該接着剤が光透過性を損なわない様に、透明な接着剤を用いる必要がある。
なお、金属箔2と透明基材1との具体的な積層方法としては、特に限定されるものでは無く公知の積層法が適宜採用されるが、透明基材がそのなかでも代表的な樹脂シートである場は、ドライラミネーション法が一般的である。
透明接着剤9に用いる透明な接着剤も、特に限定されるものでは無く公知の接着剤を適宜採用すれば良い。例えば、ウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤、ゴム系接着剤等が挙げられ、なかでも、ウレタン系接着剤が接着力等の点で好ましい。なお、この様なウレタン系接着剤としては、2液硬化型ウレタン樹脂系接着剤等があり、2液硬化型ウレタン樹脂系接着剤は、各種ヒドロキシル基含有化合物と、各種ポリイソシアネート化合物を含む2液硬化型ウレタン樹脂を利用した接着剤である。
なお、透明接着剤9は、透明な接着剤を、金属箔(メッシュ状とする前のものが良い)、透明基材の、何れか又は両方に公知の形成方法により施した後、これらを積層することで形成される。該塗工法としては、例えば、ロールコート、コンマコート、グラビアコート等の塗工法、スクリーン印刷、グラビア印刷等の印刷法が挙げられる。なお、透明接着剤層の厚み(乾燥時)は特に制限は無いが、通堂0.1〜20μmであるが、接着力、コスト、作業性等の点でより好ましくは1〜10μmである。
〔透明着色樹脂層6〕
透明着色樹脂層6は、電磁波シールドフィルタ10に光学フィルタ機能も付与する層であり、色素を透明樹脂からなるマトリックス中に含有させた樹脂層である。透明着色樹脂層は、所望の色素を、透明樹脂等からなるバインダー中に含有させた樹脂組成物を、塗工等の公知の層形成手段により形成することができる。また、透明着色樹脂層は接着層と兼用させて、他の光学フィルタや光学物品等の機能層との積層一体化に利用するのも好ましい。
透明着色樹脂層6は、電磁波シールドフィルタ10に光学フィルタ機能も付与する層であり、色素を透明樹脂からなるマトリックス中に含有させた樹脂層である。透明着色樹脂層は、所望の色素を、透明樹脂等からなるバインダー中に含有させた樹脂組成物を、塗工等の公知の層形成手段により形成することができる。また、透明着色樹脂層は接着層と兼用させて、他の光学フィルタや光学物品等の機能層との積層一体化に利用するのも好ましい。
なお、ここで言う「着色」とは、紫外線から可視光線、更には赤外線に亙る波長帯域の少なくとも一部の波長に吸収を持つことを意味する。例えば、使用する色素が可視光領域の光を吸収すれば文字通り着色(ダークグレー等の無彩色も含む)して見えるが、紫外線のみ、或いは赤外線領域のみの光を吸収し可視光領域の光は全く或いは実質的に吸収しないのであれば人間の目には着色して見えないが、この様な場合も本発明に於いては「着色」と言う。
上記色素としては、光学フィルタとしての目的に応じた色素を使用すれば良い。従って、光学フィルタとして、例えば、PDPから放射されるネオン発光を抑えて色再現性を向上させるのであれば、該ネオン発光スペクトルの590nm付近の光吸収が大きい色素を用いると良い。また、赤外線利用機器の誤作動を防ぐのであれば、赤外線乃至は近赤外線領域に吸収を有する色素を用いると良い。また、この様な色素が可視光領域にも吸収を持ち、それが可視光領域で均一で無いために着色し画像のホワイトバランスが崩れるのを防ぐ為には、可視光領域全体で光吸収がニュートラル(無彩色)となる様に、更に、可視光領域内のその他の部分に吸収を持つ色素を併用すると良い。
この様な色素としては、無機系や有機系等の公知の色素を適宜使用することができるが、ヘイズ増加が少ないものが光透過性の点で好ましく、この点では一般的に色素としては、顔料よりも染料の方が好ましい。但し、顔料でも光透過性(光透過率)がよいものもある上、一般的に耐候性が染料よりも良いので、適宜選択使用すると良い。
そして、この様な色素の具体例としては、例えば、赤外線、それも特に近赤外線を吸収する色素(近赤外線吸収剤、NIR吸収剤〉としては、フタロシアニン系色素やナフタロシアニン系色素、ジインモニウム塩系色素等が挙げられる。
また、ネオン発光の光を吸収する色素(ネオン光吸収剤、Ne光吸収剤〉は、PDPに適用する場合にそのネオン発光による波長590nm付近の光を遮断し、画像の色相調整を行い色再現性を向上させる為に用いる色索である。この様な色素は、該波長付近に極大吸収を有する色素であれば使用でき、代表的なものとしてはポリメチン系色素(染料)(例えば特開2004−53799号公報参照)、シアニン系色素、キサンテン系色素、アゾメチン系色素、ポルフィン系色素等が挙げられる。
また、可視光領域の光に対する色素としては、顔料や染料等の各種公知の色素、例えば、アゾ系色素、フタロシアニン系色素、アントラキノン系色素等を適宜使用すれば良い。
透明着色樹脂層6に用いる透明樹脂としては、透明な樹脂であれば特に限定は無く、透明遮断層や機能層等の隣接層との密着性等を勘案して公知の樹脂を適宜採用すれば良い。例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂等である。例えば、熱可塑性樹脂としては、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、熱可塑性ウレタン樹脂、酢酸ビニル系樹脂等であり、熱硬化性樹脂としては、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、硬化性アクリル樹脂等であり、電離放射線硬化性樹脂としては紫外線や電子線で硬化するアクリレート系樹脂等である。
また、透明着色樹脂層6は、該透明着色樹脂層上に更に、光学フィルタ等の機能層を積層し、該機能層を接着一体化させる接着層を兼用させるのも好ましい。接着層を兼ねて接着一体化させることにより、構成層低減(追加的な接着層不要)による低コスト化、低ヘイズ化や、光透過性向上、軽量化、薄さ向上等の利点が得られる。透明着色樹脂層を機能層との接着層と兼用させる場合、透明着色樹脂層の樹脂としては、上記した様な樹脂の他に、粘着剤となる樹脂も使用できる。粘着剤となる樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、ゴム系樹脂等が挙げられる。
透明着色樹脂層6の形成法は、それを機能層との接着層として形成しないのであれば、メッシュ層積属済みの透明基材の該メッシュ層側の面に、塗工法の公知の層形成法で形成することが出来る。また、透明着色樹脂層を機能層との接着層と兼用する形で積層するのであれば、これ以外の方法として、メッシュ層上に積層前のシート等の有形物として用意した機能層の面に対して一旦、塗工法等の公知の層形成法で形成した後、この透明着色樹脂層積層済みの機能層を、その透明着色樹脂層側で、メッシュ層に対して加圧ロール等を用いてラミネートして積層一体化しても良い。
また、透明着色樹脂層6の厚みは、色素添加量、目的とする光吸収の強さ、接着や粘着による接着層としての接着機能、厚み均一性、製造の容易さ等に応じて適宜決めれば良いが、例えば0.1〜30μm程度である。なお、上記厚み均一性とは、着色均一性をもたらすものであり、厚みは透明遮断層の表面が凹凸面であっても少なくともメッシュ層の開口部領域に於いて該領域内の平均的な厚みが電磁波シールドフィルタ全面で均一であれば良く、開口部とそれ以外の部分の非開口部の厚みが不均一でも良い。
〔調色層5〕
メッシュ状金属層2と透明着色樹脂層6との間に、電磁波シールドフィルタ10の色調整を行なう調色層5が介在されている。
メッシュ状金属層2と透明着色樹脂層6との間に、電磁波シールドフィルタ10の色調整を行なう調色層5が介在されている。
〔反射防止層8〕
また、反射防止層(Anti Reflection層、略構AR層)としては、幾つかの方式が有るが、例えば、低屈性率層と高屈折率層とを交互に積層し、最表面を低屈折率層とした誘電体多層膜干渉方式が挙げられる。蒸着やスパッタ等の乾式法で、或いは塗工等の湿式法も利用して形成することができる。なお、低屈折率層はケイ素酸化物、フッ化マグネシウム、フッ素含有樹脂等が用いられ、高屈折率層には、酸化チタン、硫化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化ニオブ等が用いられる。
また、反射防止層(Anti Reflection層、略構AR層)としては、幾つかの方式が有るが、例えば、低屈性率層と高屈折率層とを交互に積層し、最表面を低屈折率層とした誘電体多層膜干渉方式が挙げられる。蒸着やスパッタ等の乾式法で、或いは塗工等の湿式法も利用して形成することができる。なお、低屈折率層はケイ素酸化物、フッ化マグネシウム、フッ素含有樹脂等が用いられ、高屈折率層には、酸化チタン、硫化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化ニオブ等が用いられる。
また、別の方式として、表面の微細凹凸或いは層内の屈折率不連続界面での光拡散を利用した方式(通称、防眩 Anti Glare 略してAG層)としては、樹脂バインダー中にシリカなどの無機フィラーを添加した塗膜形成や、或いは賦形シートや賦形版等を用いた賦形加工により、層表面に外光を乱反射する微細凹凸を設けた層として形成することができる。樹脂バインダーの樹脂としては、表面層として表面強度が望まれる関係上、硬化性アクリル樹脂や、電離放射線硬化性樹脂等が好適には使用される。
次に本発明による画像表示装置用フィルタ10を画像表示装置20の前面に配置した場合の画像表示装置20からの画像光の作用について説明する。
図1に示すように、画像表示装置20から出光した画像光L1は、画像表示装置用フィルタ10の透明基材1側へ入射する。透明基材1に入射した画像光L1は、その後黒化層3間に形成された開口部4を通り、外方へ送られる。尚、導光レンズ11が図1或は図4(特に図4参照)の如く、外方に向かって先細になる形状の場合、導光レンズの突出部11aの側面にある黒化面に到達した画像光が、黒化面11bで吸収されることに防ぐ為、黒化面を構成する材料(樹脂バインダ等)の屈折率よりも、突出部11aを構成する材料の屈折率よりも低く選択することが好ましい。このようにすると、画像光L1は、導光レンズの突出部11aと黒化面11bとの間の界面で全反射して集光され、全べて外方へ導かれる。その後、画像光L1は調色層5、透明着色樹脂層6および反射防止層8を経て外方へ出光する。
この場合、メッシュ状金属層2および黒化層3に形成された開口部4は、開口率45〜93%程度となっているので、外方からの外光L2のうち7〜55%は、7〜55%の面積の開口部4以外の黒化層3により吸収されることになる。また外方L2のうち、該黒化層3では本来吸収不能である開口部に向って入射する45〜93%の光については、該光が黒化層に斜入射するものについては黒化層3から外方に向って垂直乃至は斜めに立上った黒化面11bで大部分が吸収される。ところで外光L2は大部分が斜入射成分である。よって、外光L2のかなりの部分が黒化層3及び黒化面11bのいづれかで吸収される。
このため外光L2が透明基材1に反射して反射光L3となる可能性(図7参照)が小さくなる。このことにより、反射光L3による画面白化(ノイズN)を低減して、且つ画像表示装置20から出光される画像光L1(ジグナルS)は大部分減衰無く観察者側に導出出来る。よって、観察側に於ける画像のS/N比は向上し、明所に於いても画像を外部から鮮明にみることができる。
ここで、図7に示す比較例のように、透明基材1の画像表示装置20側に導光レンズを設けない場合は、金属層2および黒化層3の開口部4以外の部即ち全表面積の7〜55%に於いて、外光L2を吸収する為外光L2の7〜55%の反射は防止することができるが、残りの45〜93%の外光は開口部4で反射し、同じく開口部4を通過する画像光と混入する。しかし、だからと言って開口率を下げると外光反射率はより下がるが一方、同時に画像光L1の大部分がメッシュ状金属層2および黒化層3により遮蔽され外方に出光することができない。結局画像のS/N比は向上し無い。
これに対して本願発明によれば、透明基材1に導光レンズ11を設け、更に其の側面(のみ)を黒化面11bとしたので、金属層2の表面に設けられた黒化層3および導光レンズ11の黒化面11bの両方によって外方L2の反射をより多く吸収することができるとともに、画像表示装置20からの開口部4を通る画像光L1は導光レンズ11により吸収されること無く外方へ導くことができる。このため画像光(シグナルS)の減衰は極力抑えつつ、同時に外光反射による画像白化(ノイズN)を減衰するで、画像のSN比を向上せしめ、以って画像コントラストを明瞭化することができる。
次に図2および図3により画像表示装置用フィルタ10の製造方法について説明する。
まず、図2(a)に示すように、透明基材1を準備するとともに、透明基材1の一方の面(画像表示装置と反対側の面)に金属箔2を設ける。次に金属箔2上にレジスト21を塗布し、レジスト21上にマスク22を配置して露光する。
次に、透明基材1上に設けられた金属箔2上のレジスト21に対して現像液を供給して現像して開口部4に対応するレジスト21を除去する(図2(b))。その後レジスト21上からエッチング液を塗布して金属箔2をエッチングし(図2(c))、次にレジスト21を剥膜する(図2(d))。
このようにして、透明基材1上に開口部4を有するメッシュ状金属層2を設けることができ、その後金属層2の表面および側面に黒化処理を施して黒化層3を形成することができる。
なお、図2(a)に示すように透明基材1上に金属箔2を設ける際、予め金属箔2表面に黒化処理を施して黒化層3を設けておいてもよい。この場合は、予め金属箔2の表面に黒化層3を設けておき、後工程で金属箔3をエッチングするので、黒化層3は金属層2の表面のみに残ることになる。
次に図3(a)(b)(c)(d)に示すように透明基材1の一方の面にネガ型感光性樹脂25を塗布し、透明基材1の他方の面側から金属層2を露光マスクとして光を照射して露光する(図3(a))。
この場合、ネガ型感光性樹脂25としては、ベンゾトリアゾール系光反応開始剤を含んだアクリレート系単量体やプレポリマー、桂皮酸エステル、エポキシ樹脂等を用いることができ、ネガ型感光性樹脂25に対して、その後現像液が塗布され、ネガ型感光性樹脂25のうち光が照射した部分のみが残り、他の部分は除去される(図3(b))。
このようにして側断面形状が台形となる感光性樹脂25が残る。
このとき、現像により残ったネガ型感光性樹脂25の部分間に凹部25aが形成される。
次にネガ型感光性樹脂25の上面にフレキソ印刷法等により黒インキを撥く耐黒インキ層28(撥液層)が塗布され、次にネガ型感光性樹脂25の側面にカーテンフローコート等の塗布法により黒インキがコーティングされて感光性樹脂25の側面に黒化面11bが形成される。次にネガ型感光性樹脂25間の凹部25a内にアクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重体等からなる充填樹脂が充填されて、外部樹脂12が形成される(ワイピング)。
このとき、ネガ型感光性樹脂25によって導光レンズ11が形成され、充填樹脂によって外部樹脂12が形成される。導光レンズ11は、その高さ/幅のアスペクト比が略2/1となる。
次に、透明基材1のメッシュ状金属層2側に透明接着剤9を介して、調色層5、透明着色樹脂層6および反射防止層8が順次設けられて図1の如き画像表示装置用フィルタ10が作製される。
なお、画像表示装置用フィルタ10として必ずしも金属層を設ける必要はなく、透明基材1上に開口部4を有する黒化層3を設けるとともに、開口部4内に黒化面11bを有する導光レンズ11を設け、画像表示装置20からの画像光L1を開口部4から導光レンズ11により外方に導いて出光し、かつ黒化層3および導光レンズ11の黒化面11bにより外光L2の反射を防止してもよい。
又、導光レンズ11の黒化面11bを形成する別形態として、前記外部樹脂12中に黒色色素を添加することも出来る。黒色色素としては、カーボンブラック(墨)、アニリンブラック等が用いられる。
1 透明基材
2 メッシュ状金属層
3 黒化層
4 開口部
10 画像表示装置用フィルタ
11 導光レンズ
11a 突出部
11b 黒化面
12 外部樹脂
20 画像表示装置
21 レジスト
22 マスク
25 ネガ型感光性樹脂
25a 凹部
2 メッシュ状金属層
3 黒化層
4 開口部
10 画像表示装置用フィルタ
11 導光レンズ
11a 突出部
11b 黒化面
12 外部樹脂
20 画像表示装置
21 レジスト
22 マスク
25 ネガ型感光性樹脂
25a 凹部
Claims (11)
- 画像表示装置の前面側に配置される画像表示装置用フィルタにおいて、
透明基材と、
透明基材の画像表示装置と反対側に設けられ、所定の開口率をもつ開口部が形成された黒化層と、
黒化層の開口部内に配置され、画像表示装置からの画像光を外方へ導く導光レンズと、
を備え、
導光レンズは黒化層の開口部から外方へ突出しており、導光レンズのうち黒化層から突出した部分の側面に黒化面が形成されていることを特徴とする画像表示装置用フィルタ。 - 透明基材の画像表示装置と反対側に、電磁波シールド用のメッシュ状金属層が設けられ、黒化層はメッシュ状金属層の表面に形成されていることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置用フィルタ。
- 各導光レンズは外部樹脂により囲まれていることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置用フィルタ。
- 導光レンズの側断面は外方に向かって先細状となる台形状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置用フィルタ。
- 導光レンズの側断面は長方形状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置用フィルタ。
- 該導光レンズ側面の黒化面が透明基材の黒化層形成面側に於いて、各導光レンズ間の空間に充填された黒色色素を含有する外部樹脂から成る、ことを特徴とする請求項1記載の画像表示装置用フィルタ。
- 画像表示装置の前面側に配置される画像表示装置用フィルタの製造方法において、
透明基材を準備する工程と、
透明基材の一方の面に所定の開口率をもつ開口部が形成された黒化層を形成する工程と、
透明基材の一方の面に感光性樹脂を設ける工程と、
透明基材の他方の面側から光をあて感光性樹脂を露光する工程と、
感光性樹脂を現像することにより、黒化層の開口部から外方へ突出した導光レンズを形成する工程と、
導光レンズのうち黒化層から突出した部分の側面に黒化面を設ける工程と、
を備えたことを特徴とする画像表示装置用フィルタの製造方法。 - 導光レンズの側面に黒化面を設ける際、導光レンズの上面に黒インキを撥く耐黒インキ層を設けた後、黒インキを塗布することを特徴とする請求項7記載の画像表示装置用フィルタの製造方法。
- 黒化層を形成する前に、透明基材の一方の面に電磁波シールド用のメッシュ状金属層を設ける工程を更に備え、
黒化層はこのメッシュ状金属層の表面に形成されることを特徴とする請求項7記載の画像表示装置用フィルタの製造方法。 - 透明基材の黒化層形成面側に於いて、各導光レンズ間の空間に透明樹脂を充填することにより、各導光レンズを囲む外部樹脂を形成する、ことを特徴とする請求項7記載の画像表示装置用フィルタの製造方法。
- 導光レンズ側面に黒化面を設ける工程は、透明基材の黒化層形成面側に於いて、各導光レンズ間の空間に黒色色素を含有する樹脂を充填することを含むことを特徴とする請求項7記載の画像表示装置用フィルタの製造方法。
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