JP2007270813A - 内燃機関用ピストン - Google Patents

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Toshiichi Ozawa
敏一 小沢
Masahiko Iikura
雅彦 飯倉
Hirotaka Kurita
洋敬 栗田
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Abstract

【課題】クーリングチャネルを容易に形成できると同時に、耐熱強度を有する材料の使用量を少なく押さえ易い内燃機関用ピストンを提供する。
【解決手段】 ヘッド部11の頂部11bにキャビティ16及びキャビティ16の内側に突出するリップ部11fを備えると共に、ヘッド部11の内部にクーリングチャネル17の環状路17aを備えた内燃機関用ピストンcであり、ボス13を有するスカート部12及びヘッド部11の中央部11aを備えたピストン本体18と、ピストンリング溝15を有するランド部14及びヘッド部11の周縁部11e並びにリップ部11fを備えて鍛造されたヘッド環状部11cとが、接合面において接合されていて、この接合面が、クーリングチャネル17の環状路17aを横切り、且つ、周縁部11e側の第1の接合面21aと、中央部11a側の第2の接合面22aとを有し、第1の接合面21aと第2の接合面22aとが異なる角度で形成されている。
【選択図】図3

Description

この発明は、ディーゼルエンジン、ガソリンエンジン等のレシプロエンジンなどの内燃機関に使用されるピストンに関し、特に、ヘッド部の内部に潤滑油等の冷却液を循環させる冷却用のクーリングチャネルを備えた内燃機関用ピストンに関する。
レシプロエンジン等の内燃機関用ピストンはヘッド部及びスカート部を有し、ヘッド部に燃焼室と対向する頂面やピストンリング溝を有してシリンダと対向するランド部が設けられ、スカート部にピストンピンが嵌入されるボスが設けられている。
このようなピストンでは、各部位毎に異なる性能が要求されており、例えば、ヘッド部の頂面は燃焼時の熱が直接に伝達されるため耐熱性が要求され、ヘッド部のランド部及びピストンリング溝はシリンダ内で摺動し、高い燃焼圧力を受けるピストンリングが接触するため高い耐磨耗性と耐面圧性が要求され、スカート部のボスは高い耐面圧性が要求されている。
従来、このような異なる性能を達成するために、各部位毎に異なる材料を使用することが行われている。例えば、ヘッド部の高温下における耐熱強度を確保するために、特許文献1に記載されているように、ヘッド部の頂面側やその一部に急冷凝固粉末アルミニウム合金、繊維強化アルミニウム合金、粒子強化アルミニウム合金等を使用して鍛造により成形したり、ピストンリング溝、特に、圧力リング溝にニレジスト環を配置することなどが行われている。
また、ヘッド部を冷却するために、例えば、下記特許文献2、3に記載されているように、ヘッド部内部に冷却用オイルの流路となるクーリングチャネルが設けられたものも提案されている。
これらの特許文献2乃至4では、内燃機関用ピストンが周縁側上部の形成体と下部の形成体とから構成され、上部の形成体と下部の形成体との間に冷却用空洞が形成されることにより、ヘッド部内に環状の冷却用空洞が設けられている。
特開平9−310639号公報 実開平6−25537号公報 特開2000−230458号公報 特開2001−107803号公報
しかしながら、ヘッド部の上部に炭化ケイ素を含有させた急冷凝固粉末アルミニウム合金等を用いて、ヘッド部の下部と上部とで材料を異ならせた上記特許文献1等では、異なる材料を高い圧力で鍛造することにより一体的にして製造されるため、ヘッド内部に冷却用の空洞を設けることが困難で、冷却性能を向上させつつ強度を向上することができなかった。
一方、冷却用の空洞が設けられた上記特許文献2乃至4等では、冷却性能は向上できるものの、ピストン全体を同一の材料により形成するため、耐熱強度が要求される部位では十分な性能を確保し難くかった。仮に、ピストン全体或いは周縁側上部の形成体を耐熱強度を有する材料により作製するとしても、ピストンの周縁側上部の形成体と下部の形成体との接合面が、ランド部から冷却空洞までの水平面と、冷却空洞からヘッド部の頂部までの垂直面或いは冷却空洞からキャビティまでの水平面とからなるため、十分に性能を向上させるには、耐熱強度を有する材料の使用量が多くなるという問題点があった。
そこで、この発明では、クーリングチャネルを容易に形成できると同時に、耐熱強度を有する材料の使用量を少なく押さえ易い内燃機関用ピストンを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため請求項1に記載の発明は、ヘッド部の頂部にキャビティ及び該キャビティの内側に突出するリップ部を備えると共に、前記ヘッド部の内部にクーリングチャネルの環状路を備えた内燃機関用ピストンにおいて、ピストンピン孔が形成されたボスを有するスカート部及び前記ヘッド部の中央部を一体に備えたピストン本体と、ピストンリング溝を有するランド部及び前記ヘッド部の周縁部並びに前記リップ部を備えて鍛造されたヘッド環状部とが、接合面において接合されてなり、前記接合面が、前記クーリングチャネルの環状路を横切り、且つ、前記周縁部側の第1の接合面と、前記中央部側の第2の接合面とを有し、前記第1の接合面と前記第2の接合面とが異なる角度で形成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記第1の接合面がピストン軸に対して直交する平面からなることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の構成に加え、前記第1の接合面が前記ピストン軸に対して傾斜するテーパ面からなることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れか一つに記載の構成に加え、前記第2の接合面がピストン軸と同心円状の円筒面からなることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至3の何れか一つに記載の構成に加え、前記第2の接合面が、前記周縁部側の端部より前記中央部側の端部が頂面に近接するように傾斜するテーパ面からなることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の何れか一つに記載の構成に加え、前記ヘッド環状部は、前記ピストン本体より耐熱強度が高い材料からなることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6の何れか一つに記載の構成に加え、前記ヘッド環状部は、前記クーリングチャネルを挟んで内側に配置される内周部と外側に配置される外周部とを備え、前記外周部は前記内周部より耐磨耗性が高い材料からなると共に、前記内周部は前記外周部より耐熱性が高い材料からなり、前記外周部と前記内周部とが接合されていることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至は7の何れか一つに記載の構成に加え、前記ヘッド環状部は、急冷凝固合金の鍛造されたものであることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項1乃至は8の何れか一つに記載の構成に加え、前記ピストン本体は、鍛造されたものであることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項1乃至9の何れか一つに記載の構成に加え、前記クーリングチャネルは、前記接合面が横切る前記環状路の他に、ピストン軸方向に並べて前記ヘッド環状部内に形成された他の環状路を備え、2つの前記環状路がバイパス路で連通されていることを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項1乃至10の何れか一つに記載の構成に加え、前記第2の接合面の延長面が前記リップ部の内側に配置されるように前記接合面が形成されていることを特徴とする。
この発明によれば、ピストン本体とヘッド環状部との接合面がクーリングチャネルの環状路を横切るように形成されているので、環状路を接合面に開口させることができ、環状路を接合面側から容易に形成することができる。そのため、ヘッド環状部を鍛造する際に同時に環状路を形成することも可能で、容易に製造することができる。
しかも、接合面が周縁部側の第1の接合面と、中央部側の第2の接合面とを有し、第1の接合面と第2の接合面とが異なる角度で形成されているので、耐熱強度が要求されるピストンリング溝を有するランド部、特に、圧力リング溝を含むトップランド部やリップ部を備えることにより、耐熱強度が特に要求される部位の略全体を含むヘッド環状部を、第1及び第2の接合面の角度を調整することにより最小限の体積で構成し易い。そのため、耐熱強度を有する材料の使用量を少なく押さえて、ピストンの耐久性を向上することが可能である。
[実施の形態1]
以下、この発明の実施の形態1について図を用いて説明する。
図1乃至図6はこの実施の形態1に係る直接噴射式ディーゼルエンジン用ピストンを示す。図において、符号10はピストンであり、図示しないシリンダの燃焼室側に配置されるヘッド部11と、図示しないクランク側に配置されるスカート部12を有している。スカート部12には、ピストンピン孔13aを有するボス13が設けられ、ヘッド部11の側周面側には3本のピストンリング溝15を有するランド部14が設けられ、ヘッド部11の中央部11aの頂面11bには、燃焼室の一部を構成し、燃料噴射装置から直接燃料が噴き込まれるキャビティ16が設けられている。また、ヘッド部11の内部にはクーリングチャネル17が設けられている。
このピストン10は、ボス13を有するスカート部12全体及びヘッド部11の中央部11aが一体に形成されたピストン本体18と、ピストンリング溝15を有するランド部14及びヘッド部11の周縁部11eが一体に形成されたヘッド環状部11cとが接合されることにより構成されている。
ピストン本体18は、ヘッド部11の中央部11aの頂面11bに設けられたキャビティ16の底面16aを含んでいる。また、スカート部12のボス13のピストンピン孔13aは、スカート部12の一対の対向部分に形成された肉厚部に、青銅ブッシュ部材等を配置することなく直接開設されており、所定の精度の貫通孔となっている。
一方、ヘッド環状部11cは、ヘッド部11の頂面11bとキャビティ16の周囲の内側に突出したリップ部11fを含んでいる。
また、クーリングチャネル17は、図2に示すように、ヘッド環状部11cに沿う無端環状に連続する環状路17aと、図4に示すように、ヘッド部11の底部から環状路17aまで貫通する2つの貫通路からなる冷却用オイルの供給路17c及び排出路17dを備えている。
そして、ヘッド環状部11cとピストン本体18との接合面は、環状路17aから周縁部11e側に連続して形成された第1の接合面21a、21bと、この第1の接合面21a、21bから環状路17aを横切る位置に、環状路17aから中央部11a側に連続して形成された第2の接合面22a、22bとからなる。
この第1の接合面21a、21bと第2の接合面22a、22bとは異なる角度で形成されており、この実施の形態1では、第1の接合面21a、21bがピストン軸に対して直交する平面から構成されており、第2の接合面22a、22bがピストン軸と同心円状の円筒面から構成されている。
また、ここでは、第1の接合面21a、21bは、環状路17aとは他端側の端部が複数のピストンリング溝15間のランド部14の中間部分に配置されるように形成され、第2の接合面22a、22bは、延長面がリップ部11fの内側に配置されるように形成されている。
このような第1及び第2の接合面21a、21b、22a、22bは、ヘッド環状部11cとピストン本体18とをピストン軸方向に接合可能である。
なお、ヘッド環状部11cとピストン本体18には、このような第1及び第2の接合面21a、21b、22a、22bを接合することにより環状路17aが形成されるように、互いに対向する部位に環状の溝11g、18gが設けられている。
次に、このようなピストン10を製造する方法について図6を用いて説明する。
まず、ヘッド環状部11cとピストン本体18とを別体に作製する。ここでは、ヘッド環状部11cを鍛造により作製することにより、軽量且つ引張り強度等、十分な強度を確保する。また、ピストン本体18は、鍛造、鋳造等適宜な方法で作製することができるが、この実施の形態では、強度を確保し易いという理由で、鍛造により成形して作製する。
その際、ヘッド環状部11cとピストン本体18とを異なる材料を用いて製造するのが好ましく、ヘッド環状部11cはピストン本体18より耐熱強度が高い材料を用いるのが好適であり、ピストン本体18はピストンピンを支持する関係から耐面圧強度が確保できる材料を用いるのが好適である。
具体的には、ヘッド環状部11cの材料としては、例えば、シリコン及び/又は鉄含有アルミニウム合金を溶解した後で急冷凝固させて得られる急冷粉末アルミニウム合金、或いは更にニッケル、クロム、マンガンなどの元素を含有させた前記アルミニウム合金を溶解した後で急冷凝固させて得られる粉末や金属箔でもよい。他の金属元素が含有されていてもよく、上記粉末や箔にSiC、Alなどの粒子やウィスカを強化材として添加してもよい。また、アルミニウム合金の連続鋳造棒でもよく、その場合強化材として上記粉末や箔にSiC、Alなどの粒子やウィスカを強化材として添加してもよい。
また、ピストン本体18の材料としては、ヘッド環状部11cの材料とシリコン及び/又は鉄の含有量が異なるアルミニウム合金や、更に銅、マグネシウム等の含有量の異なるアルミニウム合金などを用いてもよい。
このような材料を用いて、ヘッド環状部11cを鍛造により作製するには、急冷粉末アルミニウム合金を丸棒形状に押出し(工程a)、切断してヘッド環状部11に対応する大きさのビレットとし(工程b)、ピストン軸方向の一対の成形型で挟み強圧して成形することにより鍛造し(工程c)、機械加工する(工程d)ことにより行う。
鍛造する工程では(工程c)、成形型の第1及び第2の接合面21a、22aに対応する面にクーリングチャネル17の環状路17aを構成するための環状の溝11gを形成しておくのが好ましい。
得られた成形体を機械加工する工程では(工程d)、第1及び第2の接合面21a、22aを所定精度の面となるように加工する。
また、前記のような材料を用いて、ピストン本体18を鍛造により作製するには、丸棒形状に押出し(工程e)、切断してピストン本体18に対応する大きさのビレットとし(工程f)、ピストン軸方向の一対の成形型で挟み強圧して成形することにより鍛造し(工程g)、機械加工する(工程h)ことにより行う。
鍛造する工程では(工程g)、成形型の第1及び第2の接合面21b、22bにクーリングチャネル17の環状路17aを構成するための環状の溝18gを形成しておくのが好ましい。また、ヘッド部11の頂面11b側には、キャビティ16を成形型により形成するのがよい。
得られた成形体を機械加工する工程では(工程h)、第1及び第2の接合面21b、22bをヘッド環状部11cの第1及び第2の接合面21a、22aと同一となるように、所定精度の面に加工する。また、ヘッド部11の底部から環状の溝18gに貫通する供給路17c及び排出路17dを穿設する。
ヘッド環状部11c及びピストン本体18の機械加工を施した後、ヘッド環状部11cとピストン本体18とを、第1及び第2の接合面21a、21b、及び22a、22bにおいて接合する(工程i)。この接合方法は、例えば、電子ビーム溶接、レーザービーム溶接、ろう付け、摩擦圧接等各種の方法により行うことができる。
その際、溶融範囲を少なくするのが好ましく、例えば電子ビームにより少ない溶融範囲で接合したり、ろう付けでアルミニウム合金自体を溶融させないで接合することも好適である。
そして、接合一体化した後、必要な場合には、ピストン10の外形やランド部14及びピストンリング溝15、更にはピストンピン孔13aの機械加工を行うと共に、必要に応じてピストンリング溝15やピストンピン孔13a等に鉄系やニッケル系の金属、或いはセラミック等を溶射する(工程j)。
その後、最終的な仕上げ加工を施して(工程k)、ピストン10の製造を完了する。
以上のようなこの実施の形態1のピストン10によれば、ピストン本体18とヘッド環状部11cとの第1及び第2の接合面21a、21b、22a、22bがクーリングチャネル17の環状路17aを横切るように形成されているので、環状路17aを接合面側に開口させることができ、環状路17aを接合面21a、21b、22a、22bが形成される端部側から容易に形成することができる。そのため、ヘッド環状部11cを鍛造する際に同時に環状路17aを形成することも可能で、ピストン10を容易に製造することができる。
しかも、接合面として周縁部11e側の第1の接合面21a、21bと、中央部11a側の第2の接合面22a、22bとを有し、第1の接合面21a、21bと第2の接合面22a、22bとが互いに異なる角度で調整し、直交する角度に形成されると共に、その位置を調整して最適な位置に配置しているので、耐熱強度が要求されるピストンリング溝15を有するランド部14、特に、圧力リング溝15を含むトップランド部14やリップ部11fを備えることにより、耐熱強度が特に要求される部位の略全体を含むヘッド環状部11cを、第1及び第2の接合面21a、21b、22a、22bの角度及び位置の調整により最小限の体積で構成し易い。そのため、耐熱強度を有する材料の使用量を少なく抑えて、ピストン10の耐久性を向上することが可能である。
しかも、ヘッド環状部11cの体積を少なく抑えれば、鍛造する物質量も少なくできるため、鍛造が容易になり、ヘッド環状部11cの作製も容易である。
更に、このピストン10では、ヘッド環状部11cがピストン本体18より耐熱強度が高い材料からなるので、より高温になり易い部位の耐熱強度を確保することができ、耐久性を向上することができる。
また、耐熱性や耐磨耗性が要求されるヘッド環状部11cが急冷粉末アルミニウム合金の鍛造されたものであるので、耐久性を確実に向上することができる。
また、このピストン10では、環状路17aを横切る接合面21a、21b、22a、22bを有するピストン本体18及びヘッド環状部11cが、それぞれ鍛造により成形されているので、クーリングチャネル17をヘッド部11の内部に備えていても、ピストン10を十分な強度で形成することが可能である。
しかも、鍛造のため肉厚も薄くでき、クーリングチャネルの通路断面積の大型化とピストン全体の軽量化が可能である。
なお上記の実施の形態1はこの発明の範囲内で適宜変更可能であり、例えば、上記では環状路17aを完全な無端環状路として形成したが、ヘッド環状部11cに沿って端部が設けられた通路として形成されていてもよい。
また、上記では、ランド部14の一部やピストンリング溝15の一部がピストン本体18に形成されているが、特に限定されるものではなく、ヘッド環状部11cにランド部14と全ピストンリング溝15とが形成されていてもよい。
更に、上記では、ディーゼルエンジン用ピストンの例について説明したが、ガソリンエンジン用ピストン等の他のピストンであっても、キャビティ16を有するピストンであればこの発明は適用可能である。
[実施の形態2]
図7及び図8はこの実施の形態2に係るディーゼルエンジン用ピストンを示す。
この実施の形態2のピストン20では、クーリングチャネル17が実施の形態1と異なる構成を有している。ここでは、環状路17aより頂面11b側となるヘッド環状部11c内のリップ部11fの側方周囲に、環状路17aとピストン軸方向に並べて形成された他の環状路としての環状路17eが設けられてリング蓋体19で覆われ、環状路17aと環状路17eとの間がバイパス路17fにより連通されている。また、このピストン20では、冷却オイルの排出路17dがボス3のピストンピン孔13aの上部に設けられている。その他は実施の形態1と同様である。
このようなクーリングチャネル17の環状路17eを形成するには、例えば、ヘッド環状部11cを成形型で強圧することにより鍛造する際、頂面11b側から環状路17eに対応する溝を形成し、次に、ヘッド環状部11cをピストン本体18に接合しない状態で、環状路17aの環状の溝11gと環状路17eに対応する溝との間を貫通する孔からなるバイパス路17fを加工し、その後、環状路17eに対応する溝の頂面11b側に、ヘッド環状部11cと同一材料からなるリング蓋体19を電子ビーム接合することにより形成することができる。
このようなピストン20によれば、実施の形態1と同様の効果が得られる上、接合面21a、21b、22a、22bが横切る環状路17aの他に、ヘッド環状部11c内に他の環状路17eを備えているので、複数の環状路17a、17eによりヘッド部11を冷却することができ、効率のよい冷却が可能である。
[実施の形態3]
図9及び図10はこの実施の形態3に係るディーゼルエンジン用ピストンを示す。
この実施の形態3のピストン30では、実施の形態1に比べ、クーリングチャネル17の環状路17aが細く形成されると共に、第2の接合面22c、22dが周縁部11e側の端部より中央部11a側の端部が頂面11bに近接するように傾斜するテーパ面から形成され、この第2の接合面22c、22dの延長面がリップ部11fの内側に配置されるように形成されている。その他は実施の形態1と同様の構成を有している。
このようなピストン30によれば、実施の形態1と同様の効果が得られる上に、第2の接合面22c、22dをテーパ面とすることにより、ヘッド環状部11cの体積をより小さくすることができ、耐熱強度を有する材料の使用量をより少なく抑えることが可能である。
[実施の形態4]
図11及び図12はこの実施の形態3に係るディーゼルエンジン用ピストンを示す。
この実施の形態4のピストン35では、実施の形態1に比べ、クーリングチャネル17の環状路17aが細く形成され、第1の接合面21c、21dがピストン軸に対して傾斜するテーパ面からなると共に、第2の接合面22e、22fが周縁部11e側の端部より中央部11a側の端部が頂面11bに近接するように傾斜するテーパ面からなり、第2の接合面22e、22fの延長面がリップ部11fの内側に配置されるように形成されている。また、第1の接合面21c、21dの周縁部11e側の端部がピストンリング溝15間の中間部、ここではセカンドランド部に配置されている。
更に第1の接合面21c、21dと第2の接合面22e、22fとの間の角度が、実施の形態3とは反対にヘッド環状部11c側に凹状となるように設定されている。その他は実施の形態1と同様である。
このようなピストン35によれば、実施の形態1と同様の効果が得られ、また、第1の接合面21c、21dがテーパ面からなるため、ヘッド環状部11cの周縁部11e側の体積を小さくして、耐熱強度を有する材料の使用量を少なく抑え易く、また、第2の接合面22e、22fもテーパ面であるため、中央部11a側の体積を小さくして、耐熱強度を有する材料の使用量を少なく抑え易い。
しかも、第1の接合面21c、21dと第2の接合面22e、22fとの間の角度がヘッド環状部11c側に凹状となっているので、耐熱強度を有する材料の使用量を少なく抑えつつ、より広い範囲のピストン35の表面に耐熱強度を有する材料を配置し易い。
[実施の形態5]
図13乃至図16は、この実施の形態5に係るピストンに用いるヘッド環状部を示している。この実施の形態5は上記実施の形態3のヘッド環状部11cの変形例である。
このヘッド環状部41cは、図13(b)に仮想線で示すように、ピストンリング溝15を有するランド部14及び周縁部11eを有する外周部42と、リップ部11fを有する内周部43とを有し、外周部42と内周部43とが異なる材料が内外に積層された状態で一体に形成されている。ここでは、外周部42は内周部より耐磨耗性、耐面圧性が高い材料42aからなり、内周部43は外周部42より耐熱性が高い材料43aからなっている。
具体的には、外周部42の材料42aとしては、例えば、上記実施の形態1のヘッド環状部11cに使用される合金やこの合金にSiCの含有量を増加した合金等を使用することができる。一方、内周部43の材料43aとしては、上記実施の形態1のヘッド環状部11cに使用される合金にFeの含有量を増加した合金などを使用することができる。
このようなヘッド環状部41cを作製するには、図16(a)に示すように、図6の工程a乃至工程dを一部変更することにより行うことができる。
ここでは、まず外周部42を構成する材料42aと内周部43を構成する材料43aとを、予め内外に2重環構造に積層した図13(a)に示すような成形素材40を作製する。
このような成形素材40を作製するには、特に限定されるものではないが、例えば、前述のような異なる材料、好ましくは2種類の急冷粉末アルミニウム合金からなる材料42a、43aを積層すると共に(工程p)、2重管押出しにより中空の2重管形状に成形したり、プラズマ放電焼結或いは他の焼結により中空の2重管形状に成形して(工程q)行うことができる。
2重管押出しにより成形するには、例えば図14に示すように、外周部42の材料42aから鋳造、鍛造、或いは焼結などにより容器状に形成された成形体の内部に、内周部43の材料43aの粉末を充填し(a)、これを中空状に押出し可能な型44を通過させることによりヘッド環状部11cの外径に対応した中空の筒状に成形し(b)、これをヘッド環状部11cに対応した長さで切断する(c)ことにより成形素材40を得ることができる。
また、プラズマ焼結或いは他の焼結により成形素材40を作製するには、例えば図15に示すように、中心部に中子が配置された容器45を筒体46で仕切り、容器45内の筒体46の内側と外側にそれぞれの粉末の材料42a、43aを充填し、筒体46を抜き取った後、焼結させ、その後、強圧して鍛造することにより、ヘッド環状部11cの外径及び長さに対応した寸法の成形素材40を得ることができる。
次に、このような成形素材40を用いて、実施の形態1と同様に上下の成形型により強圧して成形することにより鍛造し(工程c)、環状の溝11gを有するヘッド環状部11cに対応した形状に成形する。
そして、機械加工により、図13(b)中に仮想線で示すように、ピストン軸に対して直交する平面からなる第1の接合面21a、21bと、周縁部11e側の端部より中央部11a側の端部が頂面11bに近接するように傾斜するテーパ面からなる第2の接合面22cを所定精度で形成する(工程d)ことによりヘッド環状部41cとすることができる。
その後、このヘッド環状部41cをピストン本体18と接合し(工程i)、頂面11b、ランド部14及びピストンリング溝15を機械加工や必要に応じ金属又はセラミックスの溶射を行い(工程j)、最終的な仕上加工を施せば(工程k)、ピストン本体18と一体化された状態で、図13(b)中に仮想線で示されるようなヘッド環状部11cを所定精度に仕上げることができ、ピストン30を得ることができる。
このようなヘッド環状部41cを用いたピストン30では、ランド部14を有する外周部42が内周部43より耐磨耗性や耐面圧性が高い材料からなると共に、リップ部11fを有する内周部43が外周部42より耐熱性の高い材料からなるので、ヘッド環状部41cの各部位において要求される異なる性質に対応した最適な材料を使用することができ、より高温になり易い部位の耐熱強度と、より摩耗が生じ易い部位の耐磨耗性とを確保することができ、ヘッド環状部41cの耐久性をより一層向上することが可能である。
なお、この実施の形態5では、2種類の異なる材料を用いたヘッド環状部41cについて説明したが、3種類以上の異なる材料を用いて同様に作製することも可能である。
また、製造工程も種々変更可能である。例えば図16(b)に示すように、工程pにおいて3種類以上のアルミニウム粉末を積層してもよい。また、アルミニウム粉末を焼結する前にピストンリング溝15用の耐摩環を設置して焼結してもよい(工程r)。その場合、ヘッド環状部41cとピストン本体18とを接合(工程i)した後、金属やセラミックスの溶射を行う必要はない。更に、接合(工程i)する前に各部の機械加工を十分に行い、接合(工程i)後に機械加工を施すことなく仕上加工(工程k)を行うことも可能である。
更に、この実施の形態4のように複数の異なる材料を内外に積層一体化した材料を用いて、他の形状を有するヘッド環状部11cを作製することも可能である。例えば、実施の形態1及び2のヘッド環状物11cを作製する場合には、円筒形状の成形素材40を機械加工する際、第1の接合面21a及び第2の接合面22cを所定精度で作製すればよい。
[実施の形態6]
図17及び図18はこの実施の形態6に係るディーゼルエンジン用ピストンを示す。
この実施の形態6のピストン60では、ヘッド環状部11cが、クーリングチャネル17の環状部17aを挟んで内側に配置される内周部63と外側に配置される外周部62とを備えており、これらの内周部63と外周部62とが異なる材料からなると共に、両者が接合されて構成されている。
ここでは、外周部62はピストンリング溝15を有するランド部14と、周縁部11eと、第1の接合面21aと、内周部63と接合される第3の接合面23aとを有している。第1の接合面21aはピストン軸に対して直交する平面からなっている。また、第3の接合面23aはピストン軸と同心円状の円筒面からなっている。
一方、内周部63は、リップ部11fと、第2の接合面22cと、外周部63と接合される第3の接合面23bとを有している。第2の接合面22cは周縁部11e側の端部より中央部11a側の端部が頂面に近接するように傾斜するテーパ面からなっている。
更に、外周部62は内周部63より耐磨耗性が高い材料から形成されている。このような材料としては、適宜選択可能であるが、例えば、急冷粉末アルミニウム合金等の急冷凝固合金粉末、急冷凝固金属箔、繊維強化アルミニウム合金、粒子強化アルミニウム合金等を用いることができる。このような金属として、例えば、実施の形態4の外周部42の構成金属と同様の材料を使用してもよい。
一方、内周部63は外周部62より耐熱性が高い材料から形成されている。このような材料としては、適宜選択可能であるが、例えば、急冷粉末アルミニウム合金等の急冷凝固合金粉末、急冷凝固金属箔、繊維強化アルミニウム合金、粒子強化アルミニウム合金等を用いることができる。このような金属として、例えば、実施の形態4の内周部43の構成金属と同様の材料を使用してもよい。
その他は、実施の形態2と同様の構成である。
このような外周部62及び内周部63を作製するには、実施の形態1或いは5のヘッド環状部11cの作製方法と同様の方法で作製することができる。その際、この実施の形態6では、予め外周部62の材料と内周部63の材料とが積層一体化された素材を加工するのではなく、別々に加工して外周部62と内周部63とを作製してから接合を行う。
例えば、各外周部62及び内周部63を作製する際、急冷凝固合金粉末や急冷凝固金属箔を用いる場合には、各材料を押出し、プラズマ放電焼結、その他の焼結後に鍛造し、その後機械加工を行うことにより作製し、各接合面を所定精度にする。
また、繊維強化アルミニウム合金、粒子強化アルミニウム合金を用いる場合には、適宜のアルミニウム又はアルミニウム合金に、SiC、Al等からなる粒子やウィスカーを添加した状態で、鋳造して連続鋳造棒にしたり、プリフォームを作製後に適宜のアルミニウム又はアルミニウム合金を含浸させることにより素材を作製し、これを鍛造し、その後機械加工を行うことにより作製する。
なお、機械加工では、第1乃至第3の接合面21a、22c、23a、23bをそれぞれ所定精度にする。また、この実施の形態6では、外周部62の環状の溝11gがピストン軸に対して放射方向に膨出した形状を有するため、鍛造では形成できない。そのため、この機械加工において、外周部62の環状の溝11gを形成する。
このようにして、所定の機械加工を完了することにより、外周部62及び内周部63を作製することができる。
その後、外周部62及び内周部63の第1及び第2の接合面21a、22cをそれぞれピストン本体18の第1及び第2の接合面21b、22dに接合すると共に、外周部62及び内周部63の第3の接合面23a、23bを接合すれば、ピストン60を製造することができる。
このようなピストン60では、ランド部14を有する外周部62が内周部63より耐磨耗性が高い材料からなると共に、リップ部11fを有する内周部63が外周部62より耐熱性の高い材料からなるので、ヘッド環状部61cの各部位において要求される異なる性質に対応した最適な材料を使用することができ、より高温になり易い部位の耐熱強度と、より摩耗が生じ易い部位の耐磨耗性とを確保することができ、ヘッド環状部11cの耐久性をより一層向上することが可能である。
[実施の形態7]
図19及び図20はこの実施の形態7に係るディーゼルエンジン用ピストンを示す。
この実施の形態7のピストン70では、クーリングチャネル17及びヘッド環状部11cの構成が異なる他は、実施の形態1と同様の構成を有している。
クーリングチャネル17は、ヘッド環状部11cに沿う環状路17aと、この環状路17aより頂面11b側となるヘッド環状部11c内のリップ部11fの側方周囲に、環状路17aとピストン軸方向並べて形成されて環状路17aより大径の環状路17eと、ヘッド部11の底部から環状路17aまで貫通する供給路17cと、環状路17eからヘッド部11の底部まで貫通する排出路17dと、環状路17aからヘッド部11の底部まで貫通する排出路17iと、環状路17aの一部からランド部方向に伸びる横方向バイパス路17gと、この横方向バイパス路17gと環状路17eとの間を連通する縦方向バイパス路17hとを有している。
ヘッド環状部11cは、ピストンリング溝15を有するランド部14及び周縁部11eを有する外周部72と、リップ部11fを有する内周部73とを有し、外周部72と内周部73とが接合されている。また、外周部72は内周部73より耐磨耗性が高い材料からなり、内周部73は外周部72より耐熱性が高い材料からなっている。
このヘッド環状部11cは、環状路17aから周縁部11e側に連続して形成された第1の接合面21a、21bと、この第1の接合面21a、21bから環状路17aを横切る位置に形成されて、環状路17aから中央部11a側に連続して形成された第2の接合面22a、22bとにより、ピストン本体18と接合されている。
この第1の接合面21a、21bと第2の接合面22a、22bとは異なる角度で形成されており、この実施の形態1では、第1の接合面21a、21bがピストン軸に対して直交する平面から構成されており、第2の接合面22a、22bがピストン軸と同心円状の円筒面から構成されている。
また、外周部72と内周部73とは、それぞれに設けられた第3の接合面23c、23dとにより接合されている。この第3の接合面23c、23dは、ピストン軸と同心円状の円筒面から構成されており、第1の接合面21a、21bとの間で形成されている。
なお、内周部73とヘッド本体18とには、互いにピストン軸沿って対向する位置にそれぞれ環状路17aを構成するための環状の溝11g、18gが設けられている。また、外周部72及び内周部73とヘッド本体18との互いにピストン軸沿って対向する位置の一部には、横方向バイパス路17gを構成するための横方向溝11h、18hが環状の溝11g、18gからランド部14側に延びて設けられている。更に、外周部72と内周部73の第3の接合面23c、23dの互いに対向する位置には、環状路17eを形成するための側周溝72g、73gが設けられている。また、外周部72と内周部73の第3の接合面23c、23dの横方向溝11hに対応する位置には、縦方向バイパス路17hを形成するための軸方向溝72h、73hが、周方向溝72g、73gと横方向溝11hとの間に設けられている。
そして、第1乃至第3の接合面21a、21b、22a、22b、23c、23dは、それぞれ実施の形態1と同様にして接合されている。
このような構成のピストン70では、上記実施の形態1と同様の効果が得られると共に、2つの環状路17a、17eにより効率良くヘッド部11の冷却を行うことができる。
この発明の実施の形態1に係るディーゼルエンジン用ピストンの側面図である。 同実施の形態1のピストンの平面図である。 同実施の形態1のA−A断面図である。 同実施の形態1のB−B断面図である。 同実施の形態1のピストンの底面図である。 同実施の形態1のピストンの製造工程を示す図である。 この発明の実施の形態2に係るディーゼルエンジン用ピストンを示し、図2のA−A断面に相当する断面図である。 同実施の形態2のピストンを示す図2のB−B断面に相当する断面図である。 この発明の実施の形態3に係るディーゼルエンジン用ピストンを示し、図2のA−A断面に相当する断面図である。 同実施の形態3のピストンを示す図2のB−B断面に相当する断面図である。 この発明の実施の形態4に係るディーゼルエンジン用ピストンを示し、図2のA−A断面に相当する断面図である。 同実施の形態4のピストンを示す図2のB−B断面に相当する断面図である。 この発明の実施の形態5に係るピストンのヘッド環状部を示す断面図であり、(a)は成形前の素材、(b)は成形及び加工後の状態を示す。 図13の成形素材を2重押出しにより作製する工程を示す図である。 図13の成形素材を焼結により作製するための容器を示す断面図である。 (a)は実施の形態5のヘッド環状部及びそれを用いたピストンの製造工程を示す図、(b)は製造工程の変形例を示す図である。 この発明の実施の形態6に係るディーゼルエンジン用ピストンを示し、図2のA−A断面に相当する断面図である。 同実施の形態6のピストンを示す図2のB−B断面に相当する断面図である。 この発明の実施の形態7に係るディーゼルエンジン用ピストンを示し、図2のA−A断面に相当する断面図である。 同実施の形態7のピストンを示す図2のB−B断面に相当する断面図である。
符号の説明
10、20、30、35、60、70 ピストン
11 ヘッド部
11a 中央部
11b 頂面
11c、41c ヘッド環状部
11e 周縁部
11f リップ部
12 スカート部
13 ボス
14 ランド部
15 ピストンリング溝
16 キャビティ
17 クーリングチャネル
17a、17e 環状路
18 ピストン本体
21a、21b、21c、21d 第1の接合面
22a、22b、22c、22d、22e、22f 第2の接合面
23a、23b、23c、23d 第3の接合面
42、62 外周部
43 、63 内周部

Claims (11)

  1. ヘッド部の頂部にキャビティ及び該キャビティの内側に突出するリップ部を備えると共に、前記ヘッド部の内部にクーリングチャネルの環状路を備えた内燃機関用ピストンにおいて、
    ピストンピン孔が形成されたボスを有するスカート部及び前記ヘッド部の中央部を一体に備えたピストン本体と、ピストンリング溝を有するランド部及び前記ヘッド部の周縁部並びに前記リップ部を備えて鍛造されたヘッド環状部とが、接合面において接合されてなり、
    前記接合面が、前記クーリングチャネルの環状路を横切り、且つ、前記周縁部側の第1の接合面と、前記中央部側の第2の接合面とを有し、前記第1の接合面と前記第2の接合面とが異なる角度で形成されていることを特徴とする内燃機関用ピストン。
  2. 前記第1の接合面がピストン軸に対して直交する平面からなることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用ピストン。
  3. 前記第1の接合面が前記ピストン軸に対して傾斜するテーパ面からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関用ピストン。
  4. 前記第2の接合面がピストン軸と同心円状の円筒面からなることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一つに記載の内燃機関用ピストン。
  5. 前記第2の接合面が、前記周縁部側の端部より前記中央部側の端部が頂面に近接するように傾斜するテーパ面からなることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一つに記載の内燃機関用ピストン。
  6. 前記ヘッド環状部は、前記ピストン本体より耐熱強度が高い材料からなることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一つに記載の内燃機関用ピストン。
  7. 前記ヘッド環状部は、前記クーリングチャネルを挟んで内側に配置される内周部と外側に配置される外周部とを備え、前記外周部は前記内周部より耐磨耗性が高い材料からなると共に、前記内周部は前記外周部より耐熱性が高い材料からなり、前記外周部と前記内周部とが接合されていることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一つに記載の内燃機関用ピストン。
  8. 前記ヘッド環状部は、急冷凝固合金の鍛造されたものであることを特徴とする請求項1乃至は7の何れか一つに記載の内燃機関用ピストン。
  9. 前記ピストン本体は、鍛造されたものであることを特徴とする請求項1乃至は8の何れか一つに記載の内燃機関用ピストン。
  10. 前記クーリングチャネルは、前記接合面が横切る前記環状路の他に、ピストン軸方向に並べて前記ヘッド環状部内に形成された他の環状路を備え、2つの前記環状路がバイパス路で連通されていることを特徴とする請求項1乃至9の何れか一つに記載の内燃機関用ピストン。
  11. 前記第2の接合面の延長面が前記リップ部の内側に配置されるように前記接合面が形成されていることを特徴とする請求項1乃至10の何れか一つに記載の内燃機関用ピストン。
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