JP2007242989A - 磁気センサ、その製造方法および電子機器 - Google Patents

磁気センサ、その製造方法および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】検知する磁界が2点以上ある磁気センサに用いることが可能な、低磁界側から高磁界側まで広い領域で磁気抵抗が変化し、膜応力の影響が小さく、かつ工程上の制限の少ない合金金属薄膜を使用する磁気センサ、その製造方法および磁気センサを使用した電子機器を得ること。
【解決手段】各種電子機器に適用する磁気センサに用いる合金金属薄膜の組成比が、Niの組成比をx重量%、Coの組成比をy重量%とすると、21x+19y≦1869、5x+28y≧546、y≦11、x+y≧85を同時に満たす組成範囲内にある。もしくは、この合金金属薄膜の磁歪定数の絶対値が1.5×10-5以下であり、かつ異方性磁界(Hk)が8Oe以上16Oe以下であり、かつ磁気抵抗変化率が2.5%以上である。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気抵抗効果を利用して磁界を検出する磁気センサ、その製造方法および磁気センサを用いた電子機器に係わり、特に磁界を2点以上検知することのできる磁気センサ、その製造方法および磁気センサを用いて一部の筐体の変位を検出する折り畳み型携帯電話機等の電子機器に関する。
異方性磁気抵抗効果を用いて磁界を検知する磁気センサは、MR(Magnet-Resistance)センサとも呼ばれている。磁気センサは、たとえば物体の回転を検出する回転検出素子や、物体間での相対位置を検出する位置検出素子、あるいは携帯電話機やノートパソコン等の電気製品を構成する部材の開閉を検出する開閉検出素子に盛んに使用されている。
これらのMRセンサの多くには、異方性磁気抵抗効果を示す素子材料としてNiFe(パーマロイ)が用いられている。NiFeは、異方性磁界が4Oe(エルステッド)程度と小さく良好な軟磁気特性を示しており、高感度磁気センサの材料として適しているためである。
また、NiFeCoの三元系合金である磁気抵抗効果薄膜を磁気センサの材料に用いようとする第1の提案もある(たとえば特許文献1参照)。この第1の提案は、三元系合金である磁気抵抗効果薄膜による高磁気抵抗効果や高感度を目指したものである。第1の提案の磁気抵抗効果薄膜は、Niの組成比が80重量%以上、83重量%以下であり、しかもCoの組成比が6重量%以上9重量%以下であるNi、Fe、Coを主成分とするもので、磁気抵抗変化率(MR比)が5.1%以上で、異方性磁界が10Oe以下となっている。ただし、この磁気抵抗変化率を得るには磁気抵抗効果薄膜のパターン化工程の前に200℃以上400℃以下の熱処理が必要であり、工程上の制限がある。
一方、Ni1-x-y-zCozxyを磁気抵抗素子に用いることが第2の提案として提案されている(たとえば特許文献2参照)。ここで、Xは、Ti,V,Cr,Mn,Fe,Cu,Ag,Zn,Zr,Nb,Hf,Mo,TaおよびWから選んだ遷移金属元素、Yは、B,C,Al,Si,Ge,Ga,InおよびSnから選んだ半金属元素であり、x,yおよびzは、いずれも原子%で、x:0.005〜10%、y:0.005〜6%、z:10〜70%である。この第2の提案を用いることで、高感度、小ヒステリシス、抵抗および抵抗変化率の温度係数の少ない磁気抵抗効果合金および磁気センサを得ることができる。
これら第1および第2の提案は、共に、磁気感度特性として高感度を狙ったものである。
特許番号第2545935号(特許請求の範囲、第2図) 特許番号第2841658号(表、第3図)
ところで、磁気センサに関しては、これを使用する機器側から新たな機能が要請されている。その1つが、2あるいは3以上の磁界で検知を行う検知出力機能である。これを折り畳み型携帯電話を例にとって説明する。
図15は、折り畳み型携帯電話機が閉じた状態と、2つの異なった角度で開いた様子を表わしている。折り畳み型携帯電話機の第1の筐体101に対して第2の筐体102が密着した状態が、閉じた状態である。第1の筐体101の内部に磁気センサ103が配置されているものとして、ヒンジ機構104によって開閉自在とされた第2の筐体102の内部に磁石105が配置されているものとする。
第2の筐体102が閉じた状態では、第1の筐体101との距離が最も短いので、磁気センサ103が検出する磁界は大きい。第1の筐体101が図示の位置に固定されているものとして、第2の筐体102を矢印106方向に開いていくと、磁気センサ103が検出する磁界は次第に小さくなっていく。従来では、磁気センサ103が検出する磁界がある程度小さくなった時点をその出力する電圧変化によって検出し、たとえば第2の筐体102に配置された図示しないディスプレイのバックライトを、ある回転角度で点灯させる制御を行っていた。この際、磁気センサ103が検知する磁界の値は1種類でよい。
一方、たとえば第2の筐体102を角度θ1だけ開いたときに、そのディスプレイに第1の情報を表示し、更に角度θ2開いたときには第2の情報に切り替えて表示するような折り畳み型携帯電話機の登場が要請されたとする。このような要請に対しては、磁気センサ103が第1の筐体101に対して角度θ1だけ開いたときに第1の磁界を検知し、更に角度θ2開いたときに第2の磁界を検知する2検知出力型であればよいことになる。
このように2つあるいは3つ以上の磁界を検知する複数磁界検知型の磁気センサは、従来の単一磁界検知型の磁気センサとは異なる磁気抵抗効果特性を持った磁性薄膜を使用する必要がある。単一磁界検知型の磁気センサの場合には、たとえば弱い磁界を検知できる磁界感度の高い磁気センサを開発すればよい。ところが、複数磁界検知型の磁気センサの場合には、検知する磁界範囲が2カ所以上と広くなる。このために、低磁界側から高磁界側まで広い領域で磁気抵抗が変化する磁気抵抗効果薄膜が必要になる。
特に、2.5mT(ミリテスラ)以上の高磁界を検知する磁気センサを実現しようとする場合には、磁気感度は高いものの磁気抵抗が変化する磁界領域の狭い特性の従来のNiFe薄膜では対応することができない。また、第2の提案によるNiFeCo三元系薄膜の場合には、どの組成範囲がこうした低磁界側から高磁界側まで広い領域で磁気抵抗が変化する領域なのかは、詳しい実験結果が得られていない。
更に、磁気センサに用いる磁気抵抗薄膜に磁歪定数の高いものを用いると、成膜、フォトレジスト加工、パッケージングの際のそれぞれにおける応力に応じて、磁気特性が大きく変化する。この結果、磁気特性を狙い通りの範囲内に納めるのが困難になり、磁気センサの歩留まりを低下させることになる。このようなことから、磁歪定数が低い磁気抵抗薄膜が求められる。
また、磁気抵抗効果薄膜を得るには工程上の制限の少ないことが、コスト削減の点からも望ましい。
そこで本発明の目的は、検知する磁界が2点以上ある磁気センサに用いることが可能な、低磁界側から高磁界側まで広い領域で磁気抵抗が変化し、膜応力の影響が小さく、かつ工程上の制限の少ない合金金属薄膜を使用する磁気センサ、その製造方法および磁気センサを使用した電子機器を得ることにある。
本発明の磁気センサは、有する合金金属薄膜が、(イ)Ni、Fe、Coを主成分とする磁気抵抗効果を示す合金金属薄膜であって、(ロ)この合金金属薄膜の組成比が、Niの組成比をx重量%、Coの組成比をy重量%とすると、
21x+19y≦1869、5x+28y≧546、y≦11、x+y≧85
を同時に満たす組成範囲内にあることを特徴としている。
また、本発明の磁気センサは、有する合金金属薄膜が、(イ)Ni、Fe、Coを主成分とする磁気抵抗効果を示す合金金属薄膜であって、(ロ)この合金金属薄膜の磁歪定数の絶対値が1.5×10-5以下であり、かつ異方性磁界(Hk)が8Oe以上16Oe以下であり、かつ磁気抵抗変化率が2.5%以上であることを特徴としている。
また、本発明の磁気センサは、請求項1または請求項2記載の合金金属薄膜を磁界の検出部に有することを特徴としている。
また、本発明の磁気センサは、(イ)検知磁界が2点以上あり、(ロ)そのうち少なくとも1点での検知磁界が2.5mT以上であり、(ハ)検知磁界となる複数の磁界のうち、最小検知磁界と最大検知磁界が0.5mT以上離れていることを特徴としている。
また、本発明の磁気センサは、強さの異なる複数の磁界を検知する制御用の集積回路を基板上に形成する集積回路上に絶縁膜を介して合金金属薄膜が成膜されている。
また、本発明では、(イ)強さの異なる複数の磁界を検知する制御用の集積回路を基板上に形成する集積回路形成ステップと、(ロ)この集積回路形成ステップで形成した集積回路の上に合金金属薄膜を成膜する合金金属薄膜成膜ステップとを磁気センサの製造方法に具備させる。
また、本発明では、(イ)強さの異なる複数の磁界を検知する磁気センサと、(ロ)この磁気センサの磁界についての複数の検知結果で制御を異ならせる制御回路とを電子機器に具備させている。
また、本発明では、(イ)磁石と、(ロ)この磁石により生じる磁界を検出する請求項1または請求項2記載の合金金属薄膜を有する磁気センサと、(ハ)この磁気センサの磁界についての複数の検知結果で制御を異ならせる制御回路とを電子機器に具備させている。
このように本発明では、Ni、Fe、Coを主成分とする磁気抵抗効果を示す合金金属薄膜、あるいはこの合金金属薄膜を有する磁気センサ、あるいはこれらの製造方法および電子機器であって、合金金属薄膜の組成比が、Niの組成比をx重量%、Coの組成比をy重量%とすると、
21x+19y≦1869、5x+28y≧546、y≦11、x+y≧85
を同時に満たす組成範囲内にあるようになっている。このため、この合金金属薄膜を用いて、外部磁界がある一定磁界以上になると検知する磁気センサを構成すると、検知磁界が1個のセンサで2点以上あり、そのうち少なくとも1点での検知磁界が2.5mT以上であり、検知磁界となる複数の磁界のうち、最小検知磁界と最大検知磁界が0.5mT以上離れているセンサやこのセンサを使用した電子機器を構成することができる。
また、本発明では、Ni、Fe、Coを主成分とする磁気抵抗効果を示す合金金属薄膜、あるいはこの合金金属薄膜を有する磁気センサ、あるいはこれらの製造方法および電子機器であって、合金金属薄膜の磁歪定数(λ)の絶対値が1.5×10-5以下であり、かつ異方性磁界(Hk)が8Oe以上16Oe以下であり、かつ磁気抵抗変化率(MR比)が2.5%以上であるようになっている。このため、この合金金属薄膜を用いて、外部磁界がある一定磁界以上になると検知する磁気センサを構成すると、検知磁界が1個のセンサで2点以上あり、そのうち少なくとも1点での検知磁界が2.5mT以上であり、検知磁界となる複数の磁界のうち、最小検知磁界と最大検知磁界が0.5mT以上離れているセンサやこのセンサを使用した電子機器を構成することができる。
磁気センサに用いる磁気抵抗効果を示す合金金属薄膜をNi、Fe、Coを主成分とする薄膜とし、その組成比が、Niの組成比をx重量%、Coの組成比をy重量%とすると、
21x+19y≦1869、5x+28y≧546、y≦11、x+y≧85
を同時に満たす組成範囲内とする。この組成範囲とすることにより、合金金属薄膜の磁気特性が、磁歪定数(λ)の絶対値が1.5×10-5以下であり、かつ異方性磁界(Hk)が6Oe以上8Oe以下であり、かつ磁気抵抗変化率(MR比)が2.5%以上とすることができる。
これらの磁気特性を満たすことにより、検知磁界が1個のセンサで2点以上あり、そのうち少なくとも1点での検知磁界が2.5mT以上であり、検知磁界となる複数の磁界のうち、最小検知磁界と最大検知磁界が0.5mT以上離れている磁気センサにおいても、十分に動作することが可能になる。
また、組成範囲が上記の範囲を外れていても、成膜方法(成膜方式、基板温度等)、加工方法を調節し、上記の磁気特性、すなわち磁歪定数(λ)の絶対値が1.5×10-5以下であり、かつ異方性磁界(Hk)が8Oe以上16Oe以下であり、かつ磁気抵抗変化率(MR比)が2.5%以上とすることができれば、所望の磁気センサを得ることができる。
以上説明したように本発明によれば、低磁界側から高磁界側まで広い領域で磁気抵抗が変化し、膜応力の影響が小さく、磁気抵抗効果膜のパターン化工程前のアニールが不要な工程上の制限の少ない磁気抵抗効果膜を得ることができる。その結果、検知磁界が1個のセンサで2点以上あり、そのうち少なくとも1点での検知磁界が2.5mT以上であり、検知磁界となる複数の磁界のうち、最小検知磁界と最大検知磁界が0.5mT以上離れている磁気センサやこれを使用した電子機器を製作することが可能になる。
以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例における磁気センサに使用する合金金属薄膜としての磁気抵抗効果膜(以下、適宜「磁性膜」という。)の組成範囲を示したものである。本実施例で使用する磁気抵抗効果膜は、Ni、Fe、Coを主成分とする合金金属薄膜である。この合金金属薄膜の組成比は、Niの組成比をx重量%、Coの組成比をy重量%とすると、次の(1)〜(4)式を同時に満たす組成範囲内にある。
21x+19y≦1869 ……(1)
5x+28y≧546 ……(2)
y≦11 ……(3)
x+y≧85 ……(4)
(1)〜(4)式を同時に満たす組成範囲内は、この図1の四角形201の内部になる。四角形201の交点はおおよそ(Ni85.1、Fe10.6、Co4.3)、(Ni79.0、Fe10.0、Co11.0)、(Ni79.7、Fe15.0、Co5.3)、(Ni74.0、Fe15.0、Co11.0)となる。
膜厚が40nmでこの組成範囲内の磁性膜を成膜すると、磁歪定数(λ)の絶対値が1.5×10-5以下、異方性磁界(Hk)が8Oe以上16Oe以下、磁気抵抗変化率(MR比)が2.5%以上となる。なお、磁性膜は20nm以上、60nm以下であることが望ましい。磁性膜の厚さが20nm未満では磁性膜幅の連続性やマイグレーション耐性に問題が生じる。磁性膜の厚さが60nmを超えると、抵抗低下に伴う消費電流の増加の問題が生じる。
この磁性膜の成膜は真空蒸着法を用いるのが望ましい。スパッタ法を用いた場合は、磁性膜にGpa(パスカル)オーダの圧縮応力がかかる傾向がある。このため、熱の発生するプロセス工程を行うたびに応力緩和の影響で磁気特性が変化し、狙い通りの磁気特性を得るのが困難になる。
磁性膜の組成範囲と、膜の磁気特性の関係を更に詳しく説明する。なお、これらの磁気特性を得るために、成膜直後のアニールは必要ない。
図2は、本実施例で真空蒸着法を用いて成膜したNiFeCoの磁歪定数(λ)の三元状態を表わしたものである。磁性膜の厚さは52nmである。Niの組成比をx、Coの組成比をyとしたとき、「λ=−1.5×10-5」の境界の一部が「21x+19y=1869」の直線に接している。この直線に接している領域では、「21x+19y≦1869」のとき、「|λ|≦1.5×10-5」の範囲となる。
図3は、「λ=−1.1×10-5」のNi80Fe12Co8と、「λ=−1.7×10-5」のNi82Fe10Co8との抵抗変化率を示したものである。ラフネスのあるIC(Integrated Circuit)基板上に成膜したものと、平坦なSiO2/Si基板上に成膜したものとをそれぞれ示している。IC基板上ではラフネスのため保護膜から磁性層膜にかかる応力が小さくなるが、平坦なSiO2/Si基板上では保護膜からかかる応力が大きい。磁歪の絶対値の大きなNi82Fe10Co8は、応力にセンシティブであり、両基板による差異が大きい。これでは、熱の加わる加工工程のたびに熱応力により抵抗変化率曲線が大幅に変化し、製品化した際の抵抗変化率曲線を狙い通りに定めるのが困難になる。このように応力にセンシティブであると、成膜加工工程直後は良品であっても、熱応力のかかるパッケージング工程後に不良品が多発するということが起こる。
図4は、「λ=−1.7×10-5」のNi82Fe10Co8と、「λ=−1.1×10-5」のNi80Fe12Co8との抵抗変化率の初期磁化方向依存性を示したものである。同図(1)がNi82Fe10Co8の場合を示しており、同図(2)がNi80Fe12Co8の場合を示している。
この図4で、実線は磁気センサの通常磁界の印加方向から90°方向にまず強磁界を永久磁石等の磁石でかけておき、それから0°方向に磁界をかけて抵抗変化率を測定したものである。点線は、その後磁界をいったんゼロに戻し、もう一度0°方向に磁界をかけて抵抗変化率を測定したものである。Ni82Fe10Co8は初期磁界印加方向依存性が高く、両者の差が大きい。これに対して、Ni80Fe12Co8は初期磁界印加方向依存性が低く、両者の差が小さい。90°磁界の影響が大きいNi82Fe10Co8は外部磁界の外乱に弱いので、磁界センサとして適さない。
図5は、磁気センサの一部を底面と垂直な所定の面で切断したと仮定した際のその切断面の端面構造を表わしたものである。磁気センサ210は、IC基板211の上にAlパッド部分212が露出しており、このAlパッド部分212以外はSiN、SiON、SiO2等からなる絶縁性保護膜213で覆われている。この上に、磁気抵抗効果膜214、チタン215および金216をそれぞれ真空蒸着法により蒸着している。磁気抵抗効果膜214は、本実施例における前記した組成範囲内となっており、前記した磁気特性を示しているものである。金216はボンディングコンタクト用であり、チタン215は金216と磁気抵抗効果膜214であるNiFeCo合金との密着性を向上させるために成膜されている。金216の一部はボンディングのために露出しており他の部分の上部には、絶縁膜217が覆っている。磁気抵抗効果膜214は例えば図10のようなつづら折れ型の形状に加工される。
このような磁気センサ210では、磁気抵抗効果膜214の図10のようなパターニングを行い、外部磁界がないときはつづら折れの長辺方向が磁化方向になるように設計されている。しかし負の磁歪定数が大きい場合には、応力の影響を受けやすく、パッケージング時の圧縮応力により、磁化方向が長辺方向に対して角度を持ちやすくなってしまう。これでは90°磁界印加後に元の長辺方向に磁界が戻らず、初期磁界印加方向依存性が高くなる。
図3および図4で説明した理由から、応力の影響を排除し、歩留まりを高めるためには磁性膜の磁歪定数(λ)を「|λ|≦1.5×10-5」の範囲とする必要がある。
図6は、真空蒸着法を用いて成膜したNiFeCoの異方性磁界(Hk)の三元状態図を示したものである。磁性膜は40nmである。「Hk=8Oe」の境界の一部が「5x+28y=546」の直線に、「Hk=16Oe」の境界の一部が「y≦11」の直線に接している。直線に接している領域では「5x+28y≧546、y≦11」のときに「8Oe≦Hk≦16Oe」となる。これを同図の斜線部分221で示す。
図7は、異方性磁界(Hk)が6OeのNi83Fe14Co3と12OeのNi80Fe12Co8と18OeのNi76Fe10Co14との比較を示したものである。Ni83Fe14Co3は磁界に対する立ち上がりが鋭く、1.0〜1.5mT間で0.5%抵抗が変化するが、2.5mT付近から抵抗変化率の上昇が緩やかになり、3.0〜3.5mT間の抵抗変化は0.1%に過ぎない。そのため、高磁界で磁界を検知するのは困難である。
一方、Ni76Fe10Co14は磁界に対する立ち上がりが鈍く、3.0〜3.5mT間の抵抗変化は0.5%であるが、1.0〜1.5mT間の抵抗変化は0.2%に過ぎない。したがって、高磁界側の検知はできても、低磁界側の検知は困難であり、複数磁界検知型の磁気センサには向かない。Ni80Fe12Co8は、1.0〜1.5mT間で0.4%、3.0〜3.5mT間で0.4%変化している。2もしくは3以上の磁界の検知出力を出す磁気センサでは、このように広い磁界範囲で抵抗が変化する磁性膜が必要である。一例を挙げれば、1.0〜1.5mT間、3.0〜3.5mT間で0.3%以上、抵抗値が変化する磁性膜となる。このような磁性膜を満足するためには、異方性磁界(Hk)を8Oe以上、16Oe以下にする必要がある。
図8は、真空蒸着法を用いて成膜したNiFeCoのMR比の三元状態図を示したものである。磁性膜は40nmである。この図では、MR比2.5%を示す境界の一部が「x+y=85」の直線に接している。この境界線の右上にあたる「x+y≧85」の範囲の領域では、MR比が2.5%以上になる。
図9は、6mTで磁気抵抗変化率2.6%のNi80Fe12Co8と、抵抗変化率2.3%のNi80Fe16Co4を示している。Ni80Fe16Co4はNi80Fe12Co8に比べて抵抗の変化が小さく、1.0〜1.5mT間で0.3%、3.0〜3.5mT間で0.2%と小さい。このため、複数磁界検知型の磁気センサには適さない。この種の磁気センサに用いるには抵抗変化率2.5%以上が必要である。
以上説明したように、Ni、Fe、Coを主成分とする磁気抵抗効果を示す合金金属薄膜でNiの組成比をx、Coの組成比をyとしたとき、前記した(1)〜(4)式の条件を同時に満たす組成範囲内の磁性膜を用いることにより、その磁性膜は磁歪定数(λ)の絶対値が1.5×10-5以下であり、かつ異方性磁界(Hk)が8Oe以上で16Oe以下であり、かつ磁気抵抗変化率(MR比)が2.5%以上となる磁気的性質を持つことになる。その結果として、検知磁界が1個のセンサで2点以上あり、そのうち少なくとも一方の検知磁界が2.5mT以上であり、検知磁界となる複数の磁界のうち、最小検知磁界と最大検知磁界が0.5mT以上離れている磁気センサを製造することが可能になる。
なお、成膜手法あるいは成膜条件を変更することにより、前記した(1)〜(4)式のすべてを満たさなくとも、磁歪定数(λ)の絶対値が1.5×10-5以下であり、かつ異方性磁界(Hk)が8Oe以上で16Oe以下であり、かつ磁気抵抗変化率(MR比)が2.5%以上となる磁気的性質を持つ磁性膜を成膜することができる場合がある。このような場合には、1個のセンサで検知磁界が2点以上あり、そのうち少なくとも1点での検知磁界が2.5mT以上であり、検知磁界となる複数の磁界のうち、最小検知磁界と最大検知磁界が0.5mT以上離れている磁気センサを製造することが可能になる。変更の対象となる成膜手法とは、真空蒸着法以外の各種の手法、例えばスパッタ法やCVD(Chemical Vapor Deposition)法を指している。また、変更の対象となる成膜条件とは、成膜時の基板温度や加工時の基板温度や磁性膜の膜厚等の条件を指している。
図5に示した磁気センサ210について、次にその製造方法を説明する。この図に示した磁気センサ210は、Alパッド部分212とそれ以外のSiN、SiON、SiO2等の絶縁性保護膜213の上に、磁気抵抗効果膜214、チタン215および金216をそれぞれ真空蒸着法により蒸着する。次に、これら金、チタン、NiFeCoからなる積層膜は、抵抗体のブリッジ構造状に加工する。
図10は、この積層膜が抵抗体のブリッジ構造状に加工された様子を表わしたものである。この図10で仮に矢印231方向に磁界を印加するものとする。抵抗体のブリッジ構造232のうちで、磁界印加方向と長辺方向が直交する構造部分233、234は、磁界の印加により抵抗が上昇する。これに対して、磁界印加方向と長辺方向が平行な構造部分235、236では、磁界を印加しても抵抗の変化は小さい。
次にAlパッド部分212の上部を除いた磁性体部分の金216をミリング(milling)およびウェットエッチング(Wet etching)により取り除き、パッド上にのみ金216が残るようにする。最後にこれらにSiO2等の絶縁膜217を被せて、Alパッド部分212の絶縁膜をリアクティブイオンエッチングにより取り除く。これにより、図5に示した磁気センサ210がウェハ上に完成する。
図11は、このようにして完成した磁気センサの断面構造を表わしたものである。図示しないウェハ上の磁気センサをチップごとに裁断する。得られたチップ241を一対の金属端子242、243に金の細線244、245を用いてワイヤボンディングし、樹脂パッケージ246内にパッケージングする。このようにして磁気センサ250が完成する。
上記に説明した工程はあくまで一例であり、例えば金の取り除き方にリフトオフ法を用いるなど、他の加工方法を使用してもかまわない。
図12は、この磁気センサを使用して2つの磁界を検知する複数磁界検知回路の一例を表わしたものである。2つの固定抵抗251、252と2つの可変抵抗253、254をブリッジ状に接続した回路部分が、磁気抵抗効果膜を加工することで得られたブリッジ抵抗255である。固定抵抗251と可変抵抗253の接続点256が、第1および第2のコンパレータ257、258のマイナス側の入力端子に接続されている。また、固定抵抗252と可変抵抗254の接続点259が、第1および第2のコンパレータ257、258のプラス側の入力端子に接続されている。固定抵抗251と可変抵抗254の接続点261は第1のコンパレータ257のプラス側電源端子と第2のコンパレータ258のプラス側電源端子と共にプラス側の電源Vddの電源端子263に接続されており、固定抵抗252と可変抵抗253の接続点262は第1のコンパレータ257のマイナス側電源端子と第2のコンパレータ258のマイナス側電源端子と共にグランドGNDのアース端子264に接続されている。第1のコンパレータ257の出力側には第1のMOS(Metal Oxide Semiconductor)駆動回路265の入力側が接続され、その出力側は第1の出力端子266に接続されている。第2のコンパレータ258の出力側には第2のMOS駆動回路267の入力側が接続され、その出力側は第2の出力端子268に接続されている。
このような複数磁界検知回路269では、磁界を印加することにより、ブリッジ抵抗255を構成する2つの可変抵抗253、254の抵抗値が変化することになる。これら2つの可変抵抗253、254の抵抗値の変化による分圧抵抗の差分が、第1および第2のコンパレータ257、258で検出される。第1および第2のコンパレータ257、258の一方を、高磁界変化に対応する電圧変化に反応するように調整する。この場合、第1および第2のコンパレータ257、258の他方は、低磁界変化に対応する電圧変化に反応するように調整する。これら第1および第2のコンパレータ257、258の比較結果としての電圧変化は、第1および第2のMOS駆動回路265、267の対応するものの出力端子266、268から、グランドGNDに対する電圧変化として読み出すことができる。
以上説明した実施例の合金金属薄膜を使用した磁気センサは、図15に示した折り畳み型携帯電話機に使用することで、複数の回転角度の検出を行う開閉センサとして使用することができる。
なお、このような複数磁界検知機能を持つ磁気センサを、検知機能の低感度側ないし高感度側の一方のみを使用し、複数ではなく単一の磁界を検知する従来と同様の磁気検知センサに流用することも可能である。複数のセンサを用意することなく高感度にも低感度にも使用できるので、使用者には在庫品を減らす効果がある。
もちろん、折り畳み型携帯電話機に限らず、折り畳み型PHS(Personal Handy-phone System)、ノート型のコンピュータ等の各種の電子機器に使用することができる。また、磁気センサを使用したセンサとしては、水道やガスメータの流量カウント用センサ、シリンダやカメラのオートフォーカス機構等の位置検出センサ、パチンコ玉検出センサ、ドア等の開閉センサ等の多種多様なセンサに使用することができる。更に、本発明の組成ないし磁気特性を持つNiFeCo合金金属薄膜は、磁気ヘッドにも使用することができる。
また、磁気センサを電子機器に適用する場合には、図15に示したような折り畳み型携帯電話機に適用するだけでなく、その他、一部の筐体の変位を検出する電子機器にも適用することができる。
図13は、一部の筐体が他方の筐体に対してスライド状に位置を変動させる電子機器の例を示したものである。携帯電話機に代表される電子機器300では、第1の筐体301に対して第2の筐体302が矢印303方向に往復動自在となっている。第1の筐体301の内部には磁気センサ103が配置されており、第2の筐体302の内部には磁石105が配置されている。これらの部品の配置は逆であってもよい。
図14は、一部の筐体が他方の筐体に対して同一平面上を回転自在となった電子機器の例を示したものである。携帯電話機に代表される電子機器310では、第1の筐体311に対して第2の筐体312が矢印313方向に回動自在となっている。第1の筐体311の内部には磁気センサ103が配置されており、第2の筐体312の内部には磁石105が配置されている。これらの部品の配置は逆であってもよい。
これら以外の変位に対しても、磁気センサ103と磁石105の距離が変動するものであれば、本発明を同様に適用することができる。なお、磁石105は1つ配置される必要はなく、複数配置されて、それらの合成された磁界を磁気センサ103が検出するようなものであってもよい。いずれの場合でも、本発明により複数の変位の検出とこれに基づく回路動作を実現することが可能になる。
本発明の一実施例における磁気センサに使用する磁気抵抗効果膜の組成範囲を示した説明図である。 本実施例で真空蒸着法を用いて成膜したNiFeCoの磁歪定数(λ)の三元状態図を表わした説明図である。 本実施例でIC基板上およびSi基板上のNi80Fe12Co8とNi82Fe10Co8の磁界に対する抵抗変化率を示した特性図である。 本実施例でNi82Fe10Co8とNi80Fe12Co8の抵抗変化率の初期磁化方向依存性を示した特性図である。 本実施例の磁気センサを底面と垂直な所定の面で切断した切断面の端面図である。 本実施例で真空蒸着法を用いて成膜したNiFeCoの異方性磁界(Hk)の三元状態図を示した説明図である。 本実施例で異方性磁界が6OeのNi83Fe14Co3と12OeのNi80Fe12Co8と18OeのNi80Fe7Co13を比較した特性図である。 本実施例で真空蒸着法を用いて成膜したNiFeCoのMR比の三元状態図を示した説明図である。 本実施例でNi80Fe12Co8とNi80Fe16Co4を比較した特性図である。 本実施例で積層膜が抵抗体のブリッジ構造状に加工された様子を表わした平面図である。 本実施例の磁気センサの断面構造を表わした断面図である。 本実施例の複数磁界検知回路の一例を表わした回路図である。 一方の筐体が他方の筐体に対して往復動する電子機器の平面図である。 一方の筐体が他方の筐体に対して回動する電子機器の平面図である。 折り畳み型携帯電話機が閉じた状態と、2つの異なった角度で開いた様子を表わした説明図である。
符号の説明
103、210 磁気センサ
105 磁石
214 磁気抵抗効果膜
269 複数磁界検知回路
300、310 電子機器
311 第1の筐体
312 第2の筐体

Claims (13)

  1. Ni、Fe、Coを主成分とする磁気抵抗効果を示す合金金属薄膜を有する磁気センサであって、
    この合金金属薄膜の組成比が、Niの組成比をx重量%、Coの組成比をy重量%とすると、
    21x+19y≦1869、5x+28y≧546、y≦11、x+y≧85
    を同時に満たす組成範囲内にあって、
    検知磁界が2点以上あり、
    そのうち少なくとも1点での検知磁界が2.5mT以上であり、
    検知磁界となる複数の磁界のうち、最小検知磁界と最大検知磁界が0.5mT以上離れている
    ことを特徴とする磁気センサ。
  2. Ni、Fe、Coを主成分とする磁気抵抗効果を示す合金金属薄膜を有する磁気センサであって、
    この合金金属薄膜の磁歪定数の絶対値が1.5×10-5以下であり、かつ異方性磁界(Hk)が8Oe以上16Oe以下であり、かつ磁気抵抗変化率が2.5%以上であって検知磁界が2点以上あり、
    そのうち少なくとも1点での検知磁界が2.5mT以上であり、
    検知磁界となる複数の磁界のうち、最小検知磁界と最大検知磁界が0.5mT以上離れている
    ことを特徴とする磁気センサ。
  3. 前記合金金属薄膜の膜厚が20nm以上60nm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の合金金属薄膜を有する磁気センサ。
  4. 前記合金金属薄膜を真空蒸着法により成膜したことを特徴とする請求項1または請求項2記載の合金金属薄膜を有する磁気センサ。
  5. 前記合金金属薄膜がシリコンウェハ上に形成された集積回路の上部に絶縁層膜を介して成膜されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の合金金属薄膜を有する磁気センサ。
  6. 保護膜、前記合金金属薄膜、保護膜、制御用の集積回路、シリコン基板という構造をもつウェハをチップ化し、金属端子と樹脂でパッケージングした
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項2に記載の磁気センサ。
  7. 組成比が、Niの組成比をx重量%、Coの組成比をy重量%とすると、
    21x+19y≦1869、5x+28y≧546、y≦11、x+y≧85
    を同時に満たす組成範囲内にあるNi、Fe、Coを主成分とする磁気抵抗効果を示す合金金属薄膜を成膜する成膜ステップ
    を具備し、
    前記合金金属薄膜は検知磁界が2点以上あり、
    そのうち少なくとも1点での検知磁界が2.5mT以上であり、
    検知磁界となる複数の磁界のうち、最小検知磁界と最大検知磁界が0.5mT以上離れている
    ことを特徴とする磁気センサの製造方法。
  8. 磁歪定数の絶対値が1.5×10-5以下であり、かつ異方性磁界(Hk)が8Oe以上16Oe以下であり、かつ磁気抵抗変化率が2.5%以上となる
    Ni、Fe、Coを主成分とする磁気抵抗効果を示す合金金属薄膜を成膜する成膜ステップ
    を具備し、
    前記合金金属薄膜は検知磁界が2点以上あり、
    そのうち少なくとも1点での検知磁界が2.5mT以上であり、
    検知磁界となる複数の磁界のうち、最小検知磁界と最大検知磁界が0.5mT以上離れている
    ことを特徴とする磁気センサの製造方法。
  9. 前記合金金属薄膜の膜厚が20nm以上60nm以下となるように成膜することを特徴とする請求項7もしくは請求項8記載の磁気センサの製造方法。
  10. 前記成膜ステップは真空蒸着法で行うことを特徴とする請求項7もしくは請求項8記載の磁気センサの製造方法。
  11. 強さの異なる複数の磁界を検知する制御用の集積回路を基板上に形成する集積回路形成ステップと、
    この集積回路形成ステップで形成した集積回路の上に前記合金金属薄膜を成膜する合金金属薄膜成膜ステップ
    とを具備することを特徴とする請求項7もしくは請求項8記載の磁気センサの製造方法。
  12. 強さの異なる複数の磁界を検知する磁気センサと、
    この磁気センサの磁界についての複数の検知結果で制御を異ならせる制御回路
    とを具備することを特徴とする電子機器。
  13. 磁石と、
    この磁石により生じる磁界を検出する請求項1または請求項2記載の合金金属薄膜を有する磁気センサと、
    この磁気センサの磁界についての複数の検知結果で制御を異ならせる制御回路
    とを具備することを特徴とする電子機器。
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