JP2007242921A - 光透過性電磁波シールド材の製造方法、光透過性電磁波シールド材、およびディスプレイ用フィルタ - Google Patents

光透過性電磁波シールド材の製造方法、光透過性電磁波シールド材、およびディスプレイ用フィルタ Download PDF

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Abstract

【課題】製造効率が向上された光透過性電磁波シールド材の製造方法を提供すること。
【解決手段】シランカップリング剤とアゾール系化合物との混合物または反応生成物、および、貴金属化合物を含む無電解めっき前処理剤を、透明基板上に塗布、乾燥させ、前記透明基板上に前処理層を形成する工程、
前記前処理層上に多数の微小凸部からなる近赤外線吸収層を形成する工程、および、
前記近赤外線吸収層が形成されずに露出した前記前処理層上に、無電解めっきすることによりメッシュ状の金属導電層を形成する工程、
を含む光透過性電磁波シールド材の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラズマディスプレイパネル(PDP)の前面フィルタや、病院などの電磁波シールドを必要とする建築物の窓に用いられ得る貼着用シート等として有用な光透過性電磁波シールド材の製造方法、前記製造方法により製造された光透過性電磁波シールド材、および前記光透過性電磁波シールド材を含むディスプレイ用パネルに関する。
近年、OA機器や通信機器等の普及にともない、これらの機器から発生する電磁波によりもたらされる人体への影響が懸念されている。また、携帯電話等の電磁波により精密機器の誤作動などを起こす場合もあり、電磁波は問題視されている。
そこで、OA機器のPDPの前面フィルタとして、電磁波シールド性および光透過性を有する光透過性電磁波シールド材が開発され、実用に供されている。このような光透過性電磁波シールド材はまた、電磁波から精密機器を保護するために、病院や研究室等の精密機器設置場所の窓材としても利用されている。
この光透過性電磁波シールド材では、光透過性と電磁波シールド性を両立することが必要である。そのために、光透過性電磁波シールド材には、例えば、微細なメッシュ構造を有する導電性の層が使用される。この導電性のメッシュの部分によって電磁波がシールドされ、開口部によって光の透過が確保される。
光透過性電磁波シールド層は、種々の方法により製造されるが、好ましい製造方法として例えば、以下の図2に示すような方法がある。まず、透明基板21に、水溶性インキ22でメッシュのネガパターンを印刷する(印刷工程;図2の矢印(B1))。これに銅を薄く蒸着して、メッシュパターンの銅の薄膜23を形成する(蒸着工程;図2の矢印(B2))。さらに水溶性インキ22を洗浄除去し、メッシュ状の金属導電層24を得る(洗浄工程;図2の矢印(B3))。特許文献1では、このような製造方法を開示している。
この方法によれば、光透過性電磁波シールド材のメッシュ状金属において、メッシュの線幅を十分に小さく、開口率を高くすることができる。しかし、金属導電層の膜厚が小さいものとなる。そのため、これを上述の光透過性電磁波シールド層に好適な導電性を付与するためには、この金属導電層24の上にさらに銅の薄膜25を電気メッキし、銅の膜厚を増加させ、十分な厚みの銅の層を形成する(メッキ工程;図2の矢印(B4))ことが望ましい。
このようにして得られる光透過性電磁波シールド材は、銅層の表面に金属光沢を残したままであるために、PDP用前面フィルタ等に使用すると外部光を反射して眩しさを感じさせる原因となる。そのため、PDP用前面フィルタの光透過性電磁波シールド層とするために、防眩性付与のための黒化処理が通常、行われる。すなわち、上記の金属銅の表面に酸化又は硫化等の処理を行って、防眩性の黒化処理層を形成する(黒化処理工程)。
特開2001−332889号公報
上記の通り、従来の製造方法では、印刷工程、蒸着工程、洗浄工程、メッキ工程、および必要であれば黒化処理工程などの複数の工程を経て光透過性電磁波シールド材を作製する。しかしながら、光透過性電磁波シールド材は生産性の向上が望まれており、そのためには工程数の削減あるいは蒸着工程の省略などにより製造効率を向上させる必要がある。
そこで、本発明が目的とするところは、工程数の削減および蒸着工程の省略などにより製造効率が向上した光透過性電磁波シールド材の製造方法を提供することである。
本発明者等は、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、シランカップリング剤とアゾール系化合物との混合物または反応生成物、および、貴金属化合物を含む無電解めっき前処理剤を用いた無電解めっきにより透明基板上に金属導電層を形成することで上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は、シランカップリング剤とアゾール系化合物との混合物または反応生成物、および、貴金属化合物を含む無電解めっき前処理剤を、透明基板上に塗布、乾燥させ、前記透明基板上に前処理層を形成する工程、
前記前処理層上に、ドット状のめっき保護用近赤外線吸収層を形成する工程、および
前記近赤外線吸収層が形成されずに露出した前記前処理層上に、無電解めっきすることによりメッシュ状の金属導電層を形成する工程、
を含む光透過性電磁波シールド材の製造方法により上記課題を解決する。
本発明の光透過性電磁波シールド材の製造方法の好ましい態様を以下に列記する。
(1)前記シランカップリング剤は、高い触媒活性および密着性が得られることから、エポキシ基含有シラン化合物、特にγ−グリシドキシプロピルトリアルコキシシランが用いられる。
(2)前記アゾール系化合物は、シランカップリング剤が有するエポキシ基などの官能基および貴金属化合物との反応性に優れる、イミダゾールが用いられる。
(3)前記貴金属化合物は、パラジウム、銀、白金、および金などの金属原子を含む化合物が用いられる。これらの貴金属化合物であれば、高い触媒活性が得られる。
(4)前記透明基板上に前記前処理層を形成する工程において、前記乾燥は80〜160℃で行われる。これにより、均一な厚さを有し、密着性および触媒活性に優れる前処理層を得ることができる。
(5)前記近赤外線吸収層が、酸化鉄、酸化セリウム、酸化スズ、酸化アンチモン、インジウム−スズ酸化物、六塩化タングステン、塩化スズ、硫化第二銅、クロム−コバルト錯塩、チオール−ニッケル錯体、ジチオール錯体、アミニウム化合物、ジイモニウム化合物、アゾ化合物、ポリメチン、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、キノン、アントラキノン、シアニン化合物、フタロシアニン化合物、ナフタロシアニン化合物、ナフトキノン化合物、アミニウム化合物、およびアントラキノン化合物よりなる群から選択される少なくとも一種の近赤外線吸収剤を用いて形成される。
(6)前記近赤外線吸収剤は、近赤外線による電子機器への誤作動を防止できることから、極大吸収波長が800〜1200nmのものを用いる。
(7)前記近赤外線吸収剤は、得られる近赤外線吸収層の光透過率および色調を良好に維持できることから、下記式(1)で示されるシアニン化合物、および、ジイモニウム化合物が好ましく用いられる。
Figure 2007242921
(前記式(1)において、Aはエチレン基を含む2価の連結基であり、R1及びR2は炭素原子を含む1価の基であり、X-は1価の負イオンである。)
(8)前記インジモニウム化合物は、下記式(I)または(II)で表される。
Figure 2007242921
(前記式(I)および(II)において、R7〜R10は、アルキル基、アリール基、芳香族環を有する基、水素原子、および、ハロゲン原子よりなる群から選択される少なくとも1種であり、X-は1価の負イオンであり、Y2-は2価の負イオンである。)
(9)前記近赤外線吸収層は、前記近赤外線吸収剤の他に、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂、およびスチレン樹脂よりなる群から選択される少なくとも1種を含む。
(10)前記金属導電層は、前処理層および近赤外線吸収層との密着性、および、電磁波シールド性を向上させることができることから、銀、銅、またはアルミニウムを含む。
(11)本発明の方法は、前記金属導電層に防眩性を付与するために、前記金属導電層を黒化処理し、前記金属導電層の表面の少なくとも一部に黒化処理層を形成する工程をさらに有していてもよい。
(12)前記黒化処理は、前記金属導電層を酸化処理または硫化処理することによって行われるのがよい。
(13)本発明の方法は、前記透明基板の前記前処理層が形成される面とは反対側の面、ならびに/または、前記近赤外線吸収層および前記金属導電層上に、反射防止層を形成する工程をさらに有する。
本発明の方法によれば、蒸着ではなく無電解めっきにより十分な厚さを有するメッシュ状金属導電層を形成することができるので工程数の削減が可能となることから、本発明の方法は、製造効率が向上した光透過性電磁波シールド材の製造方法ということができる。さらに、前記方法によれば、メッシュ状の金属導電層の開口部に配置されるめっき保護用近赤外線吸収層により近赤外線シールド性をも有する光透過性電磁波シールド材を提供することが可能となる。これにより、製造コストが低減され、近赤外線シールド性を有する光透過性電磁波シールド材、および、これを用いたディスプレイ用フィルタを提供することが可能となる。
本発明の方法は、基本的に下記の工程、すなわち、
所定の無電解めっき前処理剤を用いて透明基板上に前処理層を形成する工程、
前記前処理層上に、ドット状のめっき保護用近赤外線吸収層(単に「近赤外線吸収層」とも記載する)を形成する工程、および
露出している前記前処理層上に、無電解めっきすることにより金属導電層を形成する工程、を含む。
本発明の製造方法の各工程を説明するための概略断面図の一例を図1に示す。本発明の方法では、まず、シランカップリング剤とアゾール系化合物との混合物または反応生成物、および、貴金属化合物を含む無電解めっき前処理剤を、透明基板11上に塗布、乾燥させ、前記透明基板11上に前処理層12を形成する(図1の矢印(A1))。前記前無電解めっき処理剤において、シランカップリング剤、アゾール系化合物、および貴金属化合物を用いることで、前記シランカップリング剤および前記アゾール系化合物が透明基板と無電解めっきにより形成される金属導電層との密着性を向上させるとともに、無電解めっき触媒である貴金属化合物を前処理層中に原子レベルで分散させることができる。これにより、無電解めっき触媒として貴金属粒子を用いた場合よりも、透明な前処理層を得ることが可能となる。従来の一般的な無電解めっき法では、クロム酸などで粗化させた面に物理的に無電解めっき触媒を吸着させる手段が用いられている。そのため、このような手段を用いた場合、透明基板が粗化され易いものに限定されるだけでなく、無電解めっき触媒が粒子状態となるため基板が不透明になる恐れがあった。また、従来の無電解めっき法において使用されていた無電解めっき触媒を含む触媒塗料でも同様に、触媒となる金属またはその化合物が粒子状態で配合されていたため触媒塗料が不透明であり、触媒塗料を塗布した基板が不透明となり、本願発明における方法に活用することができなかった。しかしながら、本願発明において用いられる前処理剤によれば、高い透明性を有する他、カップリング剤により基材表面などを粗化させなくとも高い触媒活性を得るとともに密着性が確保された前処理層を形成することができ、さらには、透明基板が粗化され易いなどの制限を受けることがない。
次に、本発明の方法では、前記前処理層12上にドット状のめっき保護用近赤外線吸収層13を形成する(図1の矢印(A2))。前記近赤外線吸収層13は、後の工程で無電解めっきを行って金属導電層14を形成する際に、前記前処理層12上の所定の部位に無電解めっきが行われるのを抑制するためのものである。ドット状の近赤外線吸収層13が、前記前処理層12上に多数設けられることで、近赤外線吸収層13の間隙に金属導電層14を形成するとともに近赤外線吸収層13が金属導電層14における開口部を形成し、メッシュ状の前記金属導電層14が得られる。
さらに、前記近赤外線吸収層13によれば、得られる光透過性電磁波シールド材に近赤外線シールド性を容易に付すことが可能となる。これにより、近赤外線吸収フィルムを別途、作製して、光透過性電磁波シールド材に貼着する工程を経なくとも、近赤外線シールド性を有する光透過性電磁波シールド材を得ることができ、製造工程のさらなる削減が図れる他、光透過性電磁波シールド材の厚さを薄くすることも可能である。
次に、本発明の方法では、前記近赤外線吸収層13が形成されずに露出した前記前処理層11上に、無電解めっきすることによりメッシュ状の金属導電層14を形成する(図1の矢印(A3))。これにより、多数の近赤外線吸収層13の間および周縁部に露出した前処理層上に微細な金属粒子が濃密で実質的な連続皮膜として沈積形成され、前記前処理層と密着した金属導電層を得ることが可能となる。また、金属導電層の形成に、無電解めっきを用いることで、十分な厚さを有する金属導電層を容易に形成することができ、製造効率を向上させることが可能となる。
したがって、本発明によれば、透明基板が粗化され易いものに制限されず、光透過性、電磁波シールド性、近赤外線シールド性、および製造効率に優れる光透過性電磁波シールド材の製造方法を提供することが可能となる。
以下に、本発明の光透過性電磁波シールド材の製造方法について、順を追ってより詳細に説明する。
まず、本発明の方法では、シランカップリング剤とアゾール系化合物との混合物または反応生成物、および、貴金属化合物を含む無電解めっき前処理剤を、透明基板上に塗布、乾燥させ、前記透明基板上に前処理層を形成する工程を実施する。
前記前処理層は、前記透明基板上において金属導電層が形成され得る部位に少なくとも形成されればよいが、形成を容易にして製造効率を向上させるために、前記透明基板において金属導電層が形成される面の全面に前記前処理層が形成されるのが望ましい。
前記無電解めっき前処理剤において、前記シランカップリング剤および前記アゾール系化合物は単に混合されているだけでもよいが、これらを予め反応させて反応生成物を形成してもよい。これにより、貴金属化合物を前処理層中に原子レベルでより高分散できるとともに、得られる前処理層の光透過性を向上させることができる。
前記シランカップリング剤と前記アゾール系化合物とを反応させるには、例えば、80〜200℃でアゾール系化合物1モルに対して0.1〜10モルのシランカップリング剤を混合して5分〜2時間反応させるのが好ましい。その際、溶媒は特に不要であるが、水の他、クロロホルム、ジオキサンメタノール、エタノール等の有機溶媒を用いてもよい。このようにして得られた前記シランカップリング剤と前記アゾール系化合物との反応生成物に、貴金属化合物を混合することで、前記無電解めっき前処理剤が得られる。
前記無電解めっき前処理剤に用いられる前記シランカップリング剤は、一分子中に金属補足能を持つ官能基を有するものを用いるのが好ましい。これにより、無電解めっき触媒である貴金属化合物の活性を効果的に発現する電子状態、配向とすることが可能となり、被めっき材との高い密着性が得られる。
前記シランカップリング剤として、エポキシ基含有シラン化合物を挙げることができる。前記エポキシ基含有シラン化合物としては、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリアルコキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。特に、得られる前処理層が高い光透過性を有することから、γ−グリシドキシプロピルトリアルコキシシランが好ましく挙げられる。
シランカップリング剤のその他の例としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等も挙げられる。
次に、前記無電解めっき前処理剤に用いられる前記アゾール系化合物としては、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、セレナゾール、ピラゾール、イソオキサゾール、イソチアゾール、トリアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、テトラゾール、オキサトリアゾール、チアトリアゾール、ベンダゾール、インダゾール、ベンズイミダゾール、ベンゾトリアゾール、インダゾールなどが挙げられる。これらに制限されるものではないが、シランカップリング剤が有するエポキシ基などの官能基および貴金属化合物との反応性に優れることから、イミダゾールが特に好ましい。
次に、前記無電解めっき前処理剤に用いられる前記貴金属化合物は、無電解めっき液から銅やニッケルなどを選択的に析出・成長させることができる触媒効果を示すものである。具体的には、高い触媒活性が得られることから、パラジウム、銀、白金、および金などの金属原子を含む化合物を用いるのが好ましい。前記化合物としては、前記金属原子の塩化物、水酸化物、酸化物、硫酸塩、アンモニウム塩などのアンミン錯体などが用いられるが、特にパラジウム化合物、中でも塩化パラジウムが好ましい。
前記無電解めっき前処理剤は、前記アゾール系化合物および前記シランカップリング剤に対し、前記貴金属化合物を、好ましくは0.001〜50mol%、より好ましくは0.1〜20mol%含むのがよい。前記貴金属化合物の濃度が、0.001mol%未満では十分な触媒活性が得られずに所望する厚さを有する金属導電層を形成できない恐れがあり、50mol%を超えると添加量の増加に見合った貴金属化合物による触媒効果が得られない恐れがある。
また、前記無電解めっき前処理剤は、適当な溶媒を含んでいてもよい。前記溶媒としては、水、メチルアルコール、エチルアルコール、2−プロパノール、アセトン、トルエン、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサンなどが挙げられる。これらは、1種単独で用いられてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
前記無電解めっき前処理剤には、必要に応じて体質顔料、界面活性剤、着色剤などの各種添加剤をさらに含有させてもよい。
本発明の方法において、前記前処理剤を塗布する透明基板としては、透明性および可とう性を備え、その後の処理に耐えるものであれば特に制限はない。透明基板の材質としては、例えば、ガラス、ポリエステル(例、ポリエチレンテレフタレート、(PET)、ポリブチレンテレフタレート)、アクリル樹脂(例、ポリメチルメタクリレート(PMMA))、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン、セルローストリアセテート、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、金属イオン架橋エチレン−メタクリル酸共重合体、ポリウレタン、セロファン等を挙げることができる、これらの中で、加工処理(加熱、溶剤、折り曲げ)による劣化が少なく、透明性の高い材料であるPET、PC、PMMAが好ましい。また、透明基板は、これらの材質からなるシート、フィルム、または板として用いられる。
透明基板の厚みは特に限定されないが、光透過性電磁波シールド材の光透過性を維持するという観点からすると薄いほど好ましく、通常は、使用時の形態や必要とされる機械的強度に応じて0.05〜5mmの範囲で適宜、厚みが設定される。
前記前処理剤を透明基板上に塗布するには、グラビアリバース、グラビアコート、マイクログラビアコート、リップコート、ロールリバースコート、ワイヤーバーコート、キスコート、ダイコート、ロールコート、スピンコート、エアスプレー、エアレススプレー、浸漬、刷毛塗りなどの方法が一般的であるが、これに限定されるものではない。
皮膜の硬化性を高めるために、塗布した無電解めっき前処理剤の乾燥は、好ましくは80〜160℃、より好ましくは120〜140℃に加熱して行うのが好ましい。加熱温度が80℃未満では、水分の蒸発速度が遅く十分な成膜性が得られないため、前処理層と金属導電層との密着性などが低下する恐れがある。一方、160℃を超えると前処理層形成材料の熱分解が生じて密着性が低下し、また変色して光透過性が低下する恐れがある。また、乾燥時間は1秒〜5分が好ましい。
次に、本発明の方法では、前記前処理層上にドット状のめっき保護用近赤外線吸収層を形成する工程を実施する。
前記近赤外線吸収層によれば、後工程で無電解めっきを行って金属導電層を形成する際に、前記前処理層上の所定の部位に無電解めっきが行われるのを抑制して、前記前処理層上の前記近赤外線吸収層が形成された部分以外に金属導電層を形成することが可能となり、メッシュ状の金属導電層が得られる。
さらに、本発明では、前記近赤外線吸収層を形成することにより、得られる光透過性電磁波シールド材に近赤外線シールド性をさらに付与することができる。このような近赤外線シールド性を有する前記光透過性電磁波シールド材を、例えば、プラズマディスプレー用フィルタとして用いれば、プラズマディスプレーから出る近赤外線による周辺の電子機器への誤作動を防止することが可能となる。
前記近赤外線吸収層は、特に制限されないが、近赤外線吸収剤を用いて形成することができる。前記近赤外線吸収剤としては、例えば、酸化鉄、酸化セリウム、酸化スズや酸化アンチモンなどの金属酸化物、またはインジウム−スズ酸化物(以下ITO)、六塩化タングステン、塩化スズ、硫化第二銅、クロム−コバルト錯塩、チオール−ニッケル錯体、ジチオール錯体、またはアミニウム化合物、ジイモニウム化合物(日本化薬株式会社製商品名)、アゾ化合物、ポリメチン、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、キノン、アントラキノン(SIR−114)、金属錯体(SIR−128、SIR−130、SIR−132、SIR−159、SIR−152、SIR−162)、シアニン化合物、フタロシアニン化合物(SIR−103)(以上、三井東圧化学株式会社製商品名)、ナフタロシアニン化合物、ナフトキノン化合物、アミニウム化合物、アントラキノン化合物などが用いられる。これらは、一種単独で用いられてもよい他、近赤外線吸収層の効果を損なわない範囲で二種以上を混合して用いてもよい。
前記近赤外線吸収剤は、近赤外線による電子機器への誤作動を防止する観点から、800〜1200nm、特に800〜1000nmに極大吸収波長を有するものを用いるのがよい。また、前記近赤外線吸収剤は、近赤外線の選択的吸収能が高く、近赤外線を高度に遮断する一方、得られる近赤外線吸収層の光透過率および色調を良好に維持できるものが好ましい。かような観点から、前記近赤外線吸収剤は、シアニン化合物、フタロシアニン化合物、ナフタロシアニン化合物、ナフトキノン化合物、ジイモニウム化合物、アミニウム化合物、アントラキノン化合物、およびジチオール系錯体が好ましく用いられる。特に、前記近赤外線吸収剤は、シアニン化合物およびジイモニウム化合物が好ましく用いられる。
前記近赤外線吸収剤におけるシアニン化合物としては、特に制限されないが、下記式(1)で示されるシアニン化合物が好ましく用いられる。
Figure 2007242921
(前記式(1)において、Aはエチレン基を含む2価の連結基であり、R1及びR2は炭素原子を含む1価の基であり、X-は1価の負イオンである。)
前記式(1)におけるAは、近赤外線のシールド性に優れると共に、可視光線の透過性に優れ、色調が良好となる点で、下記式(2)〜(4)の少なくともいずれかで表されるのが好ましい。
Figure 2007242921
前記式(2)〜(4)において、Yは、アルキル基、ジフェニルアミノ基、ハロゲン原子及び水素原子で示される少なくとも1種である。
前記式(1)において、Aが、前記式(3)の場合の具体例を下記式(5)に、前記式(4)の場合の具体例を下記式(6)に、前記式(2)の場合の具体例を下記式(7)に、各々示す。
Figure 2007242921
前記式(1)のR1及びR2における炭素原子を含む1価の基としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基(線状、分枝又は環状である)、アリール基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、スルホニルアルキル基、シアノ基、またはアルキルアリール基などが用いられる。また、前記炭素原子を含む1価の基は、ヒドロキシル基、カルボニル基、カルボキシル基、エポキシ基、エーテル基、アミノ基、ニトロ基、ニトリル基、シリル基、スルホン酸基、リン酸基、水素原子、酸素原子、窒素原子、ハロゲン原子、および硫黄原子などをさらに含んでいてもよい。
前記式(1)において、X-としては、I-、Br-、ClO4 -、BF4 -、PF6 -、SbF6 -、CH3SO4 -、NO3 -及びCH3−C64−SO3 -などが用いられる。
次に、前記近赤外線吸収剤におけるジイモニウム化合物としては、特に制限されないが、下記式(I)または(II)で表されるものが好ましく用いられる。
Figure 2007242921
(前記式(I)および(II)において、R7〜R10は、アルキル基、アリール基、芳香族環を有する基、水素原子及びハロゲン原子の少なくともいずれかであり、X-は1価の負イオンであり、Y2-は2価の負イオンである。)
前記式(I)において、X-で表される1価の負イオンとしては、I-、Cl-、Br-、F-等のハロゲンイオン、NO3 -、BF4 -、PF6 -、ClO4 -、SbF6 -等の無機酸イオン、CH3COO-、CF3COO-、安息香酸イオン等の有機カルボン酸イオン、CH3SO3 -、CF3SO3 -、ベンゼンスルホン酸イオン、ナフタレンスルホン酸イオン等の有機スルホン酸イオン等が挙げられる。
前記式(II)において、Y2-で表される2価の負イオンとしては、スルホン酸基を2個有する芳香族ジスルホン酸イオンが好ましく、例えば、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸、R酸、G酸、H酸、ベンゾイルH酸(H酸のアミノ基にベンゾイル基が結合したもの)、p−クロルベンゾイルH酸、p−トルエンスルホニルH酸、クロルH酸(H酸のアミノ基が塩素原子に置換したもの)、クロルアセチルH酸、メタニルγ酸、6−スルホナフチル−γ酸、C酸、ε酸、p−トルエンスルホニルR酸、ナフタリン−1,6−ジスルホン酸、1−ナフトール−4,8−ジスルホン酸等のナフタレンジスルホン酸誘導体、カルボニルJ酸、4,4−ジアミノスチルベン−2,2'−ジスルホン酸、ジJ酸、ナフタル酸、ナフタリン−2,3−ジカルボン酸、ジフェン酸、スチルベン−4,4'−ジカルボン酸、6−スルホ−2−オキシ3−ナフトエ酸、アントラキノン−1,8−ジスルホン酸、1,6−ジアミノアントラキノン−2,7−ジスルホン酸、2−(4−スルホフェニル)−6−アミノベンゾトリアゾール−5−スルホン酸、6−(3−メチル−5−ピラゾロニル)−ナフタレン−1,3−ジスルホン酸、1−ナフトール−6−(4−アミノ−3スルホ)アニリノ−3−スルホン酸などのイオンが挙げられる。これらの中でも、ナフタレンジスルホン酸イオンが好ましく、式(III)で表されるイオンが特に好ましい。
Figure 2007242921
前記式(III)において、R11及びR12は、低級アルキル基、水酸基、アルキルアミノ基、アミノ基、−NHCOR13、−NHSO213、−OSO213(但し、R13は、アリール基及びアルキル基の少なくともいずれかを表す。R13は、置換基を有していてもよい。)、アセチル基、水素原子及びハロゲン原子の少なくともいずれかである。
また、前記ジイモニウム化合物としては、下記式(IV)で表されるものも好適に挙げられる。
Figure 2007242921
前記式(IV)において、Rは、炭素数1〜8のアルキル基であり、n−ブチル基が特に好ましい。X-としては、BF4 -、PF6 -、ClO4 -、SbF6 -等が好適に挙げられる。
また、前記ジイモニウム化合物としては、下記式(V)で表されるものも好適に挙げられる。
Figure 2007242921
前記式(1)におけるX-で表される負イオン及び式(I)におけるX-で表される負イオンとしては、同種イオンである、すなわち、前記シアニン化合物およびジイモニウム化合物におけるカウンターアニオンは、同種イオンであるのが好ましい。これらが、同種イオンであれば、耐熱性および耐酸化性により優れた近赤外線吸収層となる。
前記前処理層上に形成するドット状の近赤外線吸収層は、印刷により形成されるのが好ましい。これにより、簡易な方法で所望するパターンを有するドット状の近赤外線吸収層を複数、形成することができる。
前記前処理層上に前記近赤外線吸収層を形成するには、上述した近赤外線吸収剤および無電解めっき液に耐性のある樹脂を、溶剤に分散または溶解させた近赤外線吸収層形成用組成物を印刷することにより行われるのが好ましい。
前記組成物においては、上述したジイモニウム化合物を、前記シアニン化合物100質量%に対し、200質量%以上、特に200〜2000質量%、含むのが好ましい。前記含有量が、200質量%以上であれば、前記ジイモニウム化合物は、得られる近赤外線吸収層が優れた近赤外線吸収効果を発揮するのみならず、前記シアニン化合物に対し優れた酸化防止効果を発揮し得る。
前記組成物に用いられる前記無電解めっき液に耐性のある樹脂は、バインダーとしての役割を果たし得るものであればよく、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂、およびスチレン樹脂などが好ましく用いられる。これらは、1種単独で用いられてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。これらの樹脂、特にアクリル樹脂であれば、得られる近赤外線吸収層が、前記前処理層および後工程で作製するメッシュ状の金属導電層との高い密着性が得られるとともに、高い光透過性を有する。したがって、後工程で前記近赤外線吸収層を除去することなく、そのまま光透過性電磁波シールド材に用いることができ、さらなる製造工程の高効率化が図れる。
なかでも、前記無電解めっき液に耐性のある樹脂としては、アクリル樹脂が特に好ましく、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル等のアクリル酸アルキルエステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル等のメタアクリル酸アルキルエステル類のホモポリマーが使用できるが、特にポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレートまたはポリブチルメタクリレートが好ましい。
前記組成物において、前記樹脂は、好ましくは5〜50質量%、より好ましくは10〜40質量%含まれているのがよい。前記樹脂の濃度が、5質量%未満では所望する厚さを有する近赤外線吸収層を形成できない恐れがあり、50質量%を超えると得られる近赤外線吸収層の光透過性が低下する恐れがある。
前記組成物に用いられる溶剤としては、前記樹脂および前記近赤外線吸収剤を溶解または分散でき、成膜性に優れるものであればよい。具体的には、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸2−エトキシエチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、2−ヘプタノン、1,4−ジオキサン、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル等が挙げられる。
前記組成物には、印刷仕上がりなどを向上させるため、透明なフィラーや高分子系増粘剤、酸化防止剤(例えば、フェノール系、アミン系、ヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系、硫黄系、リン酸系、亜リン酸系、金属錯体系等の酸化防止剤)、紫外線吸収剤、フィルムの外観を良好にするための着色剤、顔料、色素などをさらに含ませてもよい。
前記組成物の粘度は、25℃において、好ましくは1000〜5000cps、より好ましくは2500〜4000cpsとするのがよい。これにより、より一層良好な形状及び寸法精度を有する近赤外線吸収層が得られる。
前記組成物を前記前処理層に印刷するには、グラビア印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、インクジェット印刷、静電印刷、フレキソ印刷などの印刷方法を用いることができる。特に、細線化のためにはグラビア印刷が好適である。グラビア印刷を用いる場合、印刷速度は5〜50m/分とするのがよい。
また、前記近赤外線吸収層は、転写方式によって印刷されてもよい。転写方式の場合は、例えば、前記前処理層とは別の任意の転写用基材シートに、近赤外線吸収層形成用組成物を上記と同様の印刷方法等によって印刷し、熱ラミネート法、ドライラミネート法、またはウエットラミネート法、押出ラミネート法等により、前記前処理層と貼り合わせた後に、前記転写用基材シートのみを剥離して、近赤外線吸収層形成用組成物を前記前処理層に転写する方法などを用いることができる。
前記近赤外線吸収層は前記前処理層上に多数形成され、前記近赤外線吸収層間に形成された凹部の前記前処理層が露出している領域が好ましくは格子状、網目状などのメッシュ状となるように印刷される。前記近赤外線吸収層の形状は、円状、楕円状、角形状、直線状など任意であるが、好ましくは角形状であり、特に正方形であることが好ましい。これにより、高い光透過性および電磁波シールド性を有する金属導電層が得られる。
前記近赤外線吸収層は、後の工程でメッシュ状の金属導電層における開口部を形成するためのものである。前記金属導電層が高い光透過性を有するには、前記金属導電層において、開口率が高く、開口部の大きさが微小であるのが望ましい。したがって、前記近赤外線吸収層の大きさは、微小であるのが好ましく、得られる金属導電層における開口部の大きさに合わせて適宜決定すればよい。例えば、角形状、特に正方形を有する前記近赤外線吸収層の大きさとしては、一辺の長さを好ましくは100〜400μm、より好ましくは200〜300μmとするのがよい。
また、金属導電層に高い光透過性および電磁波シールド性を付与する観点からは、ドット状の近赤外線吸収層は、等間隔で規則的に配列されているのが望ましい。
前記近赤外線吸収層の厚さは、特に制限されないが、0.1〜5μm程度とするのがよい。前記近赤外線吸収層の大きさや間隔などは、後工程で作製する金属導電層が所望する開口部を有するように、適宜決定すればよい。
また、金属導電層として、前処理層上の中央部にメッシュパターン状の金属導電層が形成され、前処理層上の中央部を除く周縁部に額縁状の金属導電層が形成された構成を有するものを後工程で形成するために、前記近赤外線吸収層は前記前処理層上の周縁部を除く中央部のみに形成してもよい。
このように前記近赤外線吸収層形成用組成物を印刷した後に乾燥させることで微小多数からなるドット状の近赤外線吸収層を得る。前記乾燥は、塗布した前記近赤外線吸収層形成用組成物を、好ましくは70〜120℃、より好ましくは90〜110℃で加熱することにより行われるのがよい。加熱温度が70℃未満では、溶剤の蒸発速度が遅く十分な成膜性が得られない恐れがあり、120℃を超えると樹脂の熱分解が生じる恐れがある。塗布後に熱乾燥させる場合の乾燥時間は5秒〜5分が好ましい。
前記近赤外線吸収層の全光線透過率は、85%以上、特に90%以上とするのがよい。これにより、高い光透過性を有する電磁波シールド材が得られる。
次に、本発明の方法では、前記近赤外線吸収層13が形成されずに露出した前記前処理層11上に、無電解めっきすることによりメッシュ状の金属導電層14を形成する工程を実施する。無電解めっきを行うことにより、前処理層上の前記近赤外線吸収層の間および周縁部に微細な金属粒子が濃密で実質的な連続皮膜として沈積形成されて金属導電層を得ることが可能となる。
前記無電解めっきは、無電解めっき浴を用いて常法に従って行うことができる。即ち、めっき金属塩、キレート剤、pH調整剤、還元剤などを基本組成として含むめっき液を建浴したものにめっき基材を浸漬して行うか、構成めっき液を2液以上と分けて添加方式でめっき処理を施すなど適宜選択すれば良い。
めっき金属は、導電性を有してメッキ可能である金属であれば使用することができ、金属単体、合金、導電性金属酸化物等であってもよく、均一な金属薄膜又は一様に塗布された微細な微粒子等からなるものであってもよい。
無電界めっきにより形成される金属導電層に含まれる金属としては、アルミニウム、ニッケル、インジウム、クロム、金、バナジウム、スズ、カドミウム、銀、プラチナ、銅、チタン、コバルト、鉛等を用いることができる。特に、高い電磁波シールド性が得られる金属導電層が得られることから、好ましくは、銀、銅又はアルミニウムが好ましく用いられる。これらのめっき金属を用いて形成される金属導電層は、前処理層および近赤外線吸収層との接着性に優れる他、光透過性と電磁波シールド性の両立に好適である。したがって、無電解めっきは、これらの金属を用いて行えばよく、無電解めっき浴としては、無電解Cuめっき浴、無電解Niめっき浴等が使用可能である。
無電解めっきは公知であり、適宜薬品を選定調液して常法に従い、常温または加温下で行えばよい。無電解めっきとして一例を挙げると、Cuからなる金属導電層を形成する場合、硫酸銅等の水溶性銅塩1〜100g/L、特に5〜50g/L、ホルムアルデヒド等の還元剤0.5〜10g/L、特に1〜5g/L、EDTA等の錯化剤20〜100g/L、特に30〜70g/Lを含み、pH12〜13.5、特に12.5〜13に調整した溶液に、前処理層および複数の近赤外線吸収層が形成された透明基板を50〜90℃、30秒〜60分浸漬する方法を採用することができる。
また、無電解めっきをする際に、めっきされる基板を揺動、回転させたり、その近傍を空気撹拌させたりしてもよい。
金属導電層は、線幅が好ましくは50μm以下、特に好ましくは40μm以下、とりわけ10〜30μmとするのがよい。また、金属導電層は、開口率が75%以上のメッシュパターンとするのが好ましい。なお、ここで言う開口率とは、金属導電層の使用有効面積に対する孔の総面積を言う。
金属導電層のメッシュパターンは幾何学模様であることが好ましく、この孔の形状は、正方形、長方形等の平行四辺形、円形または正六角形(ハニカム形状)等から適宜に選択される。また、どの部分においても一定の特性(主に光透過性および電磁波遮蔽性等)を有することが肝要であるから、規則的に配列されていることが好ましい。
また、金属導電層は、前処理層上の中央部にメッシュパターン状の金属導電層が形成され、前処理層上の中央部を除く周縁部に額縁状の金属導電層が形成される構成であってもよい。このような構成は、メッシュパターン状の金属導電層の保護のために望ましい。
本発明の方法では、図1に示すように、前記金属導電層14を黒化処理し、前記金属導電層14の表面の少なくとも一部に黒化処理層15を形成する工程(図1の矢印(A4))をさらに有していてもよい。
黒化処理は、前記金属導電層の金属の酸化処理又は硫化処理によって行うことが好ましい。特に酸化処理は、より優れた防眩効果を得ることができ、さらに廃液処理の簡易性及び環境安全性の点からも好ましい。
前記黒化処理として酸化処理を行う場合には、黒化処理液として、一般には次亜塩素酸塩と水酸化ナトリウムの混合水溶液、亜塩素酸塩と水酸化ナトリウムの混合水溶液、ペルオキソ二硫酸と水酸化ナトリウムの混合水溶液等を使用することが可能であり、特に経済性の点から、次亜塩素酸塩と水酸化ナトリウムの混合水溶液、又は亜塩素酸塩と水酸化ナトリウムの混合水溶液を使用することが好ましい。
前記黒化処理として硫化処理を行う場合には、黒化処理液として、一般には硫化カリウム、硫化バリウム及び硫化アンモニウム等の水溶液を使用することが可能であり、好ましくは、硫化カリウム及び硫化アンモニウムであり、特に低温で使用可能である点から、硫化アンモニウムを使用することが好ましい。
本発明の方法では、光透過性電磁波シールド材へ外部より入射する光及びPDPなどの表示装置の表示画面からの光の反射率を低下させるために、反射防止層16を形成する工程(図1の矢印(A5))をさらに有していてもよい。前記反射防止層は、前記透明基板の前記前処理層が形成される面とは反対側の面、ならびに、前記近赤外線吸収層および前記金属導電層、の少なくとも一方に設けられればよい。しかし、図1に示すように、反射防止層16は透明基板11前記前処理層12が形成される面とは反対側の面上に少なくとも形成されるのが好ましい。
前記反射防止層の形成は、従来公知の方法を用いて行えばよく、特に制限されない。例えば、表面の反射を抑えて光透過性電磁波シールド材の透過率を向上させるために、金属酸化物、フッ化物、ケイ化物、ホウ化物、炭化物、窒化物、硫化物等の無機物を、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト法等で単層あるいは多層に積層させる方法;アクリル樹脂、フッ素樹脂等の屈折率の異なる樹脂を単層あるいは多層に積層させる方法などが用いられる。また、反射防止処理を施したフィルムを光透過性電磁波シールド材上に貼り付けることもできる。
また、前記反射保護層は、ハードコート層上に形成されるのが好ましい。前記ハードコート層は、透明基板への傷つき防止性や耐熱性、耐溶剤性などの物理特性を改善するための層である。前記ハードコート層上に反射防止層が形成されることで、本発明により得られる光透過性電磁波シールド材を介して得られる映像をより鮮明にすることができる。
したがって、前記反射防止層の形成は、前記透明基板の前記前処理層が形成される面とは反対側の面、ならびに/または、前記近赤外線吸収層および前記金属導電層上に、ハードコート層を形成した後に行われるのが好ましい。
前記ハードコート層およびこれの形成方法については、従来公知の技術を参照すればよく、特に制限されない。
前記ハードコート層は、ウレタン系、アルキド系、エポキシ系樹脂などの透明性の良好な硬化性樹脂を使用できるが、通常、ポリアクリル酸誘導体成分またはポリメタアクリル酸誘導体成分を含み、加熱処理や紫外線・電子線などによる活性エネルギー線処理で架橋反応が進行して硬化する樹脂が好適である。特に、表面硬度、耐久性、硬化性などの観点から、活性エネルギー線で硬化するアクリル系樹脂が好適である。
上記のハードコート層の形成方法は、前記硬化性樹脂または前記硬化性樹脂のモノマーもしくはオリゴマー、反応開始剤、添加剤、および、必要に応じて使用される溶媒とから調製された塗布液を塗布し、乾燥、硬化反応させて塗設することが出来る。
本発明の方法によれば、上述した通り、所定の無電解めっきを行うことによって十分な厚さを有する金属導電層を形成することで、製造工程数の削減により製造効率を向上でき、製造コストが低減された光透過性電磁波シールド材を提供することが可能である。また、前記近赤外線吸収層を設けることにより、得られる光透過性電磁波シールド材に簡易な方法で近赤外線シールド性を付すことが可能となる。
前記光透過性電磁波シールド材は、透明基板、前記透明基板上に設けられた前処理層、前記前処理層上に設けられたドット状のめっき保護用近赤外線吸収層、および前記近赤外線吸収層が設けられずに露出した前記前処理層上に設けられたメッシュ状の金属導電層を有し、前記前処理層が、シランカップリング剤とアゾール系化合物との混合物または反応性生物、および、貴金属化合物を含む無電解めっき前処理剤の塗布層である構成を有する。前記構成を有する光透過性電磁波シールド材は、上述した本発明の方法により簡易かつ低コストで製造することができる。
前記光透過性電磁波シールド材は、所定の成分を含む無電解めっき前処理剤を用いることで前処理層および透明基板が高い光透過性を有する。したがって、前記光透過性電磁波シールド材の全光線透過率を、75%以上、特に80〜90%とすることができる。
なお、前記光透過性電磁波シールド材の全光線透過率の測定は、全自動直読ヘイズコンピューターHGM−2DP(スガ試験機株式会社製)等を用いて、光透過性電磁波シールド材の厚み方向の全光線透過率を測定することにより行われる。
前記光透過性電磁波シールド材は、前記金属導電層に防眩性を付与するため、前記金属導電層の表面の少なくとも一部に黒化処理層が設けられていてもよい。
さらに、前記光透過性電磁波シールド材は、前記透明基板の前記前処理層が形成される面とは反対側の面、ならびに/または、前記近赤外線吸収層および前記金属導電層上に、反射防止層を有しているのが好ましい。前記反射防止層と前記透明基板との間、または、前記反射防止層と前記近赤外線吸収層および前記金属導電層との間には、ハードコート層を有していてもよい。
なお、前記光透過性電磁波シールド材の各層についての詳細な説明は、本発明の製造方法において上述した通りであるため、ここでは省略する。
本発明による光透過性電磁波シールド材は、光透過性が要求される用途、例えば電磁波を発生する各種電気機器のLCD、PDP、CRT等のディスプレイ装置のディスプレイ面、又は、施設や家屋の透明ガラス面や透明パネル面に好適に適用される。前記光透過性電磁波シールド材は、光透過性、電磁波シールド性、近赤外線シールド性を有していることから、前述したディスプレイ装置のディスプレイ用フィルタに好適に用いられる。
本発明のディスプレイ用フィルタは、特に制限されないが、上記方法によって製造された光透過性電磁波シールド材を、ガラス板等の透明基板に積層するなどにより得られる。
以下、本発明を実施例により説明する。本発明は、以下の実施例により制限されるものではない。
(実施例1)
イミダゾールに、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを、モル比で1:1となるように混合し、1時間、100分間、反応させることにより得られた反応生成物を5wt%含む水溶液に、25℃で撹拌しながら塩化パラジウムを添加し、塩化パラジウム濃度が10g/Lの溶液を調製した。これをn−ブタノールで100体積倍に希釈し、塩化パラジウム濃度が100mg/Lの前処理剤を調製した。これにより得られた溶液を、ガラス坂(厚さ5mm)上に、塗布量が2g/m2となるように塗布し、160℃、5分間で乾燥させた。これにより、ガラス坂上に前処理層を形成した。
次に、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、およびシクロヘキサノンを、質量比で20:60:20で含む溶剤に、ジイモニウム化合物(日本カーリット株式会社製 C2R−1081)を0.3wt%、シアニン化合物(株式会社林原生物化学研究所製 NK5578)を0.07wt%、ポリメチルメタクリレート樹脂を30wt%含む近赤外線吸収層形成用組成物を、グラビアオフセット印刷により、前記前処理層上にドット状に印刷し、前記前処理層上に多数の微小凸部からなる近赤外線吸収層を形成した。ドット一個の大きさは一辺が234μmの正方形であり、ドット同士の間隔は20μmであり、ドット配列は正方格子状である。印刷厚さは、乾燥後で3μmとした。
このようにして得られた近赤外線吸収層および前処理層が形成されたガラス坂を、無電解銅めっき液(メルテックス株式会社製 メルプレートCU−5100)に浸漬し、50℃、20分間で、無電解銅めっき処理して、格子状の金属導電層を得た。前記金属導電層は、厚さは1.5μm、線幅は23μm、開口率は83%であった。
さらに、上記で得られた金属導電層が形成されたガラス板に対して、下記組成の黒化処理を行った。
黒化処理液組成(水溶液)
亜塩素酸ナトリウム: 10質量%
水酸化ナトリウム: 4質量%
黒化処理条件
浴温: 約60℃
時間: 5分間
この黒化処理により、金属導電層の表面が黒化処理された光透過性電磁波シールド材を得た。得られた光透過性電磁波シールド材の表面の黒化処理された厚みは、平均1.5μmであった。
以上の通り、本発明では、上記の通り、従来と比較してより簡便な方法で、かつ、光透過性、電磁波シールド性、および近赤外線シールド性に優れる光透過性電磁波シールド材を得ることができる。
本願発明による光透過性電磁波シールド材の製造方法の各工程を、断面図を用いて説明した図である。 従来の光透過性電磁波シールド材の製造方法の各工程を、断面図を用いて説明した図である。
符号の説明
11 透明基板、
12 前処理層、
13 近赤外線吸収層、
14 金属導電層、
15 黒化処理層、
16 反射防止層、
21 透明基板、
22 水溶性インキ、
23 銅の薄膜、
24 金属導電層、
25 銅の薄膜。

Claims (22)

  1. シランカップリング剤とアゾール系化合物との混合物または反応生成物、および、貴金属化合物を含む無電解めっき前処理剤を、透明基板上に塗布、乾燥させ、前記透明基板上に前処理層を形成する工程、
    前記前処理層上に、ドット状のめっき保護用近赤外線吸収層を形成する工程、および、
    前記近赤外線吸収層が形成されずに露出した前記前処理層上に、無電解めっきすることによりメッシュ状の金属導電層を形成する工程、
    を含む光透過性電磁波シールド材の製造方法。
  2. 前記シランカップリング剤が、エポキシ基含有シラン化合物である請求項1に記載の光透過性電磁波シールド材の製造方法。
  3. 前記シランカップリング剤が、γ−グリシドキシプロピルトリアルコキシシランである請求項1または2に記載の光透過性電磁波シールド材の製造方法。
  4. 前記アゾール系化合物が、イミダゾールである請求項1〜3のいずれかに記載の光透過性電磁波シールド材の製造方法。
  5. 前記貴金属化合物が、パラジウム、銀、白金、および金よりなる群から選択される少なくとも一種の金属原子を含む化合物である請求項1〜4のいずれかに記載の光透過性電磁波シールド材の製造方法。
  6. 前記透明基板上に前記前処理層を形成する工程において、前記乾燥が80〜160℃で行われる請求項1〜5のいずれかに記載の光透過性電磁波シールド材の製造方法。
  7. 前記近赤外線吸収層が、酸化鉄、酸化セリウム、酸化スズ、酸化アンチモン、インジウム−スズ酸化物、六塩化タングステン、塩化スズ、硫化第二銅、クロム−コバルト錯塩、チオール−ニッケル錯体、ジチオール錯体、アミニウム化合物、ジイモニウム化合物、アゾ化合物、ポリメチン、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、キノン、アントラキノン、シアニン化合物、フタロシアニン化合物、ナフタロシアニン化合物、ナフトキノン化合物、アミニウム化合物、およびアントラキノン化合物よりなる群から選択される少なくとも一種の近赤外線吸収剤を用いて形成される請求項1〜6のいずれかに記載の光透過性電磁波シールド材の製造方法。
  8. 前記近赤外線吸収剤は、極大吸収波長が800〜1200nmである請求項7に記載の光透過性電磁波シールド材の製造方法。
  9. 前記近赤外線吸収剤が、下記式(1)で示されるシアニン化合物、および、ジイモニウム化合物を含む請求項7または8に記載の光透過性電磁波シールド材の製造方法。
    Figure 2007242921
    (前記式(1)において、Aはエチレン基を含む2価の連結基であり、R1及びR2は炭素原子を含む1価の基であり、X-は1価の負イオンである。)
  10. 前記インジモニウム化合物が、下記式(I)または(II)で表される請求項9に記載の光透過性電磁波シールド材の製造方法。
    Figure 2007242921
    (前記式(I)および(II)において、R7〜R10は、アルキル基、アリール基、芳香族環を有する基、水素原子、およびハロゲン原子よりなる群から選択される少なくとも1種であり、X-は1価の負イオンであり、Y2-は2価の負イオンである。)
  11. 前記近赤外線吸収層が、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂、およびスチレン樹脂よりなる群から選択される少なくとも1種を含む請求項1〜10のいずれかに記載の光透過性電磁波シールド材の製造方法。
  12. 前記金属導電層が、銀、銅、またはアルミニウムを含む請求項1〜11のいずれかに記載の光透過性電磁波シールド材の製造方法。
  13. 前記金属導電層を黒化処理し、前記金属導電層の表面の少なくとも一部に黒化処理層を形成する工程をさらに有する請求項1〜12のいずれかに記載の光透過性電磁波シールド材の製造方法。
  14. 前記黒化処理が、前記金属導電層を酸化処理または硫化処理することによって行われる請求項13に記載の光透過性電磁波シールド材の製造方法。
  15. 前記透明基板の前記前処理層が形成される面とは反対側の面、ならびに/または、前記近赤外線吸収層および前記金属導電層上に、反射防止層を形成する工程をさらに有する請求項1〜14のいずれかに記載の光透過性電磁波シールド材の製造方法。
  16. 前記反射防止層の形成は、前記透明基板の前記前処理層が形成される面とは反対側の面、ならびに/または、前記近赤外線吸収層および前記金属導電層上に、ハードコート層を形成した後に行われる請求項15に記載の光透過性電磁波シールド材の製造方法。
  17. 請求項1〜16のいずれかに記載の製造方法によって製造された光透過性電磁波シールド材。
  18. 透明基板、前記透明基板上に設けられた前処理層、前記前処理層上に設けられたドット状のめっき保護用近赤外線吸収層、および、前記近赤外線吸収層が設けられていない前記前処理層上に設けられたメッシュ状の金属導電層を有し、
    前記前処理層が、シランカップリング剤とアゾール系化合物との混合物または反応性生物、および、貴金属化合物を含む無電解めっき前処理剤の塗布層である光透過性電磁波シールド材。
  19. 全光線透過率が75%以上である請求項18に記載の光透過性電磁波シールド材。
  20. 前記金属導電層の表面の少なくとも一部に黒化処理層が配置されてなる請求項18または19に記載の光透過性電磁波シールド材。
  21. 前記透明基板の前記前処理層が形成される面とは反対側の面、ならびに/または、前記近赤外線吸収層および前記金属導電層上に、反射防止層が配置されてなる請求項18〜20のいずれかに記載の光透過性電磁波シールド材。
  22. 請求項17〜21のいずれかに記載の光透過性電磁波シールド材を含むディスプレイ用フィルタ。
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