JP2008041765A - 電磁波シールド性光透過窓材及びその製造方法 - Google Patents

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映生 三浦
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竜也 船木
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Yasuhiro Morimura
泰大 森村
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Abstract

【課題】線幅が小さくて均一な導電性パターンを安定して形成することができる電磁波シールド性光透過窓材の製造方法と、この方法によって製造された電磁波シールド性光透過窓材を提供する。
【解決手段】透明基材1の表面に金属酸化物薄膜2を形成する。金属酸化物薄膜2の上に無電解めっき触媒を含有するインクをインクジェットヘッドから噴霧して印刷パターン3を形成する。透明基材1をめっき浴中に浸漬すると、触媒粒子を核としてめっき金属が析出し、無電解めっき層4よりなる導電性パターン5が形成される。このようにインクをインクジェット法により印刷するため、線幅が小さく、かつ線幅の均一な印刷パターンを安定して形成することができる。導電性パターンはこの印刷パターンに倣うものであるため、この印刷パターンの上に、線幅が小さく、かつ線幅の均一な導電性パターンを安定して形成することができる。
【選択図】図1

Description

本発明はPDP(プラズマディスプレーパネル)の前面フィルタや、病院などの電磁波シールドを必要とする建築物の窓材料(例えば貼着用フィルム)等として有用な電磁波シールド性光透過窓材とその製造方法に係り、特に、透明基材上に無電解めっきにより導電性パターンを形成してなる電磁波シールド性光透過窓材とその製造方法に関する。
近年、OA機器や通信機器等の普及にともない、これらの機器から発生する電磁波が問題視されるようになっている。即ち、電磁波の人体への影響が懸念され、また、電磁波による精密機器の誤作動等が問題となっている。
そこで、従来、OA機器のPDPの前面フィルタとして、電磁波シールド性を有し、かつ光透過性の窓材が開発され、実用に供されている。このような窓材はまた、携帯電話等の電磁波から精密機器を保護するために、病院や研究室等の精密機器設置場所の窓材としても利用されている。
従来の電磁波シールド性光透過窓材は、主に、金網のような導電性メッシュ材をアクリル板等の透明基材の間に介在させて一体化した構成とされている。
従来の電磁波シールド性光透過窓材に用いられている導電性メッシュは、一般に線径10〜500μmで5〜500メッシュ程度のものであり、開口率は75%未満である。
従来用いられている導電性メッシュは、一般に、メッシュを構成する導電性繊維の線径が太いものは目が粗く、線径が細くなると目が細かくなっている。これは、線径の太い繊維であれば、目の粗いメッシュとすることは可能であるが、線径の細い繊維で目の粗いメッシュを形成することは非常に困難であることによる。
このため、このような導電性メッシュを用いた従来の電磁波シールド性光透過窓材では、光透過率の良いものでも、高々70%程度であり、良好な光透過性を得ることができないという欠点があった。
また、従来の導電性メッシュでは、電磁波シールド性光透過窓材を取り付ける発光パネルの画素ピッチとの関係で、モアレ(干渉縞)が発生し易いという問題もあった。
このような問題を解決するものとして、パターン印刷法を利用して導電性パターンを形成することが提案されており、例えば、特開平11−170420号公報には、透明基材表面に無電解めっき触媒を含むペーストにより印刷パターンを形成し、この印刷パターン上に無電解めっきにより導電材料を析出させて導電性パターンを形成することが提案されている。パターン印刷によれば、無電解めっき触媒を含む印刷パターンを所望のパターン形状に形成し、この上にめっき層を析出させて所望の導電性パターンを形成することができることから、線幅や間隔、網目形状の自由度は導電性メッシュに比べて格段に大きく、線幅200μm以下、開口率75%以上という細線で開口率の高い格子状の導電性パターンであっても容易に形成可能である。そして、このような細線で目の粗い導電性パターンを形成した電磁波シールド性光透過窓材であれば、良好な光透過性を得ることができると共に、モアレ現象を防止することができる。なお、開口率とはメッシュの線幅と1インチ幅に存在する線の数から計算で求めたものである。
上記特開平11−170420号公報記載の方法では、具体的には、無電解めっき触媒粒子とバインダーとしての樹脂成分と、溶剤、その他の添加剤を含む印刷ペーストをスクリーン印刷法によってパターン印刷し、印刷パターンを硬化させた後、無電解めっきによりめっき層を析出させる。
また、パターン印刷法を利用して導電性パターンを形成する場合、透明基材と導電性パターンとの密着性を向上させるために、該透明基材の上に有機物質をアンカーコーティングし、その上に導電性パターンを印刷することが行われている。
特開平11−170420号公報
特開平11−170420号公報のように、無電解めっき触媒粒子を含む印刷ペーストをスクリーン印刷法によって印刷する場合、スクリーン目がつぶれ易いため、線幅が小さく、かつ線幅の均一な印刷パターンを安定して形成することが困難である。従って、この印刷パターンの上に無電解めっき処理して形成される導電性パターンにあっても、線幅が小さく、かつ線幅の均一な導電性パターンを安定して形成することが困難である。
また、印刷パターンを変える毎に、スクリーンの印刷版を作製し直す必要があり、煩雑であるという問題もある。
本発明は、線幅が小さくて均一な導電性パターンを安定して形成することができる電磁波シールド性光透過窓材の製造方法と、この方法によって製造された電磁波シールド性光透過窓材を提供することを第1の目的とする。
また、透明基材上に有機物質がアンカーコーティングされている場合、該アンカーコーティング層に印刷ペーストを形成するための前処理工程(ソフトエッチング、スマット除去、プレディップ工程など)や、無電解めっき工程において、該アンカーコーティング層が酸性又はアルカリ性の液に浸漬されて脆化し、導電性パターンの密着性が悪化するという問題がある。
本発明は、透明基材上に導電性パターンを強固に密着することができる電磁波シールド性光透過窓材の製造方法と、この方法によって製造された電磁波シールド性光透過窓材を提供することを第2の目的とする。
請求項1の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法は、透明基材と、この透明基材の表面に、無電解めっきにより形成された導電性パターンとを備える電磁波シールド性光透過窓材を製造する方法であって、該透明基材の表面に無電解めっき触媒を含有するインクを印刷して印刷パターンを形成する工程と、その後、該無電解めっき処理して、該印刷パターン上に導電材料を付着させて前記導電性パターンを形成する工程とを備えた電磁波シールド性光透過窓材の製造方法において、前記インクの印刷をインクジェット法によって行うことを特徴とするものである。
請求項2の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法は、請求項1において、前記透明基材の表面に金属酸化物薄膜又は金属薄膜を形成し、この金属酸化物薄膜又は金属薄膜の上に前記インクを印刷することを特徴とするものである。
請求項3の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法は、請求項2において、前記透明基材の表面をコロナ法又はプラズマ放電により表面処理した後、前記金属酸化物薄膜又は金属薄膜を形成することを特徴とするものである。
請求項4の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法は、請求項2又は3において、前記金属酸化物薄膜又は金属薄膜は導電性を有することを特徴とするものである。
請求項5の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法は、請求項1ないし4のいずれか1項において、前記導電性パターンの上に、さらに電解めっき処理することを特徴とするものである。
請求項6の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法は、請求項1ないし5のいずれか1項において、前記印刷パターンを格子状に形成することを特徴とするものである。
請求項7の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法は、請求項6において、前記導電性パターンの線幅が200μm以下であり、開口率が75%以上であることを特徴とするものである。
請求項8の電磁波シールド性光透過窓材は、請求項1ないし7のいずれか1項の方法により製造されたものであることを特徴とするものである。
本発明によれば、無電解めっき触媒を含有するインクをインクジェット法により印刷するため、線幅が小さく、かつ線幅の均一な印刷パターンを安定して形成することができる。導電性パターンは、この印刷パターンに倣うものであるため、この印刷パターンの上に、線幅が小さく、かつ線幅の均一な導電性パターンを安定して形成することができる。
本発明において、透明基材とインクとの密着性を向上させるために、アンカーコーティングとして透明基材の表面に金属酸化物薄膜又は金属薄膜を形成し、この金属酸化物薄膜又は金属薄膜の上にインクを印刷することが好ましい。この金属酸化物薄膜又は金属薄膜は、有機物質と比べて耐アルカリ性及び耐酸性に優れており、無電解めっき液によって劣化することがほとんどない。従って、透明基材上に導電性パターンを強固に密着することができる。
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。
図1は本発明の電磁波シールド性光透過窓材の製造方法の実施の形態を示す断面図である。まず、透明基材1を準備する(図1(a))。本実施の形態では、透明基材1の表面にコロナ法又はプラズマ放電による表面処理を施した後、この透明基材1の表面に金属酸化物薄膜2を形成する(図1(b))。この金属酸化物薄膜2の上に無電解めっき触媒を含有するインクをインクジェットヘッドから噴霧して、印刷パターン3を形成する(図1(c))。
そして、このように印刷パターン3を形成した透明基材1を無電解めっき処理に供する。この無電解めっき処理において、この透明基材1をめっき浴中に浸漬すると、印刷パターン3の表面に露出している無電解めっき触媒粒子を核としてめっき金属が析出し、無電解めっき層4よりなる導電性パターン5が形成される。これにより、透明基材1上に導電性パターン5が形成された電磁波シールド性光透過窓材が得られる(図1(d))。
本発明において、透明基材1の構成材料としては、めっき浴に対する耐侵食性に優れるものであれば良く、特に制限はないが、ガラス、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)、アクリル板、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン、トリアセテートフィルム、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、金属イオン架橋エチレン−メタアクリル酸共重合体、ポリウレタン、セロファン等、好ましくは、PET、PC、PMMAが挙げられる。
透明基材1の厚さは得られる窓材の用途による要求特性(例えば、強度、軽量性)等によって適宜決定されるが、通常の場合、1μm〜5mmの範囲とされるが、厚さ25〜200μm程度の透明フィルムが、電磁波シールド性光透過窓材の薄肉、軽量化のために好ましい。
金属酸化物薄膜2の構成材料としては、めっき浴に対する耐食性に優れ、また、無電解触媒を含有するインクの付着性に優れるものであればよく、特に制限はない。例えば、金属酸化物薄膜2を導電性を有する透明な薄膜にするために、ITM(In−S)、ITO(In+SnO)、Zn、ZnO、Sn、ZnO+Al、SnO、Sn−Sb、SnO−SbO、ZnS+Mn、ZnS+Si、ZnS+Ti、ZnS+Fe、ZnS+SnS、ZnS+Ni、ZnS+Co、ZnS+Pd、ZnS+Sn、ZnS+Cu、ZnS+Ge、ZnS+Ag、ZnS+In、ZnS、TbF、ZnS+SmF、ZnS+Tb、CaS+Ag等を用いることが好ましい。このように、金属酸化物薄膜2が導電性を有する場合、得られる電磁波シールド性光透過窓材の電磁波シールド性がより向上する。
この金属酸化物薄膜2は、スパッタリング、イオンプレーティング、真空蒸着、化学蒸着などの気相法や、グラビアコート、マイクログラビアコート、ダオコート、リップコート、ロールリバースコート、ワイヤーバーコート、キスコート、スクリーン印刷、インクジェット印刷、ブレードコート、ロールコート、ディップコート、スピンコートなどの塗布法によって形成することができる。
この金属酸化物薄膜2の全光線透過率は70%以上であることが好ましい。
印刷パターン3のインクは、バインダーとしての樹脂成分と、無電解めっき触媒粒子とを含むものであり、その樹脂成分としては、金属酸化物薄膜2に対する密着性を確保することができ、硬化後は無電解めっき浴に対する耐侵食性に優れた耐アルカリ性樹脂成分が好ましく、特に反応性アクリレート及び/又はメタクリレートが好ましい。この樹脂成分は、モノマーであってもオリゴマーであっても良く、紫外線硬化性樹脂ペーストに要求される粘度に応じて、モノマーとオリゴマーとの配合量と、オリゴマーの分子量を適宜調整することが好ましい。
無電解めっき触媒粒子としては、Pd,Au,Ag,Pt等の貴金属粒子や、Cu等の金属粒子、或いはITO(インジウムスズ酸化物)等の金属酸化物粒子を用いることができる。これらの触媒粒子は1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して用いても良い。
触媒粒子の配合量は、用いる触媒粒子の種類によって適宜決定されるが、一般的には、樹脂成分100重量部に対して10〜700重量部の範囲である。上記触媒粒子のうち、Pdはその必要量が少なく、例えば、樹脂成分100重量部に対して10〜50重量部程度で良く、触媒粒子の配合量の低減の面で有利である。
用いる触媒粒子は、粒径は大きいと、均質なめっき層が得られないことから、触媒粒子は粒径1μm以下、特に0.1μm以下、例えば平均粒径3〜500nm程度の微粒子であることが好ましい。
本発明で用いるインクは、上記成分以外に更に必要に応じて界面活性剤等の分散剤を、樹脂成分100重量部に対して0〜10重量部程度含有していても良い。
また、本発明で用いるインクは、粘度調整のために必要に応じて溶剤を含むものであっても良く、この場合溶剤は、樹脂成分100重量部に対して0〜50重量部程度とすることが好ましい。即ち、本発明では、実質的に溶剤を用いないインクとすることも可能であるが、溶剤を用いても良い。溶剤を用いる場合であっても、従来の一般的なインクよりもその配合量を低減することが可能であり、これにより、印刷後の加熱乾燥処理や加熱中の液だれや、タクトタイム(加熱時間)の問題を解消することができる。
なお、調製されたインクは、印刷に先立ち、適当な目開きのメッシュで処理して粗大粒子等を排除することが好ましい。
本発明において、印刷パターン2の厚さは0.1〜1.0μmであることが好ましい。
この無電解めっき処理は、通常の無電解めっき浴を用いて常法に従って行うことができる。めっき金属、即ち、導電性パターン5を構成する導電材料としては、アルミニウム、ニッケル、インジウム、クロム、金、バナジウム、スズ、カドミウム、銀、プラチナ、銅、チタン、コバルト、亜鉛等の金属又は合金が好適であるが、これらの中でも銅、ニッケル、クロム、亜鉛、スズ、銀又は金の純金属又は合金が好ましい。従って、例えば、無電解Cuめっき浴、無電解Ni−Pめっき浴、無電解Ni−Bめっき浴、無電解Auめっき浴等が使用可能である。
この無電解めっき処理により、印刷パターン3の表面に露出した無電解めっき触媒粒子を核としてめっき金属が析出し、めっき層4よりなる導電性パターン5が形成される。
このようにして形成される導電性パターン5の厚さは、薄過ぎると電磁波シールド性能が不足するので好ましくない。一方、厚過ぎると得られる電磁波シールド性光透過窓材の厚さに影響を及ぼすと共に、視野角を狭くしてしまう。また、めっきが幅方向にも広がるため線幅が太くなり、開口率が低下する。従って、導電性パターン5の厚さは、0.1〜10μm程度とするのが好ましい。
なお、図1(e)の通り、この無電解めっきによる導電性パターン5の形成後、該導電性パターン5の表面に黒色化処理を施し、防眩層6を形成してもよい。黒色化の手法としては、金属膜の酸化処理、クロム合金などの黒色メッキ処理などを採用することができる。
このようにして形成される導電性パターン5は、好ましくは、線幅が200μm以下特に好ましくは100μm以下とりわけ30μm以下で開口率が75%以上の格子状であることが好ましく、従って、印刷パターン3は、このような導電性パターン5が形成されるようにパターン印刷することが好ましい。
このようにして製造される電磁波シールド性光透過窓材は、特に透明フィルムを基材とする場合、1枚物のフィルムよりなるものであってもよく、ロールから巻き出された連続ウェブ状のフィルムであってもよい。
上記実施の形態は本発明の一例であり、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、図2の通り、無電解めっき層4を形成した後、その上に電解めっき層4aを形成し、これら無電解めっき層4と電解めっき層4aとによって導電性パターン5を形成するようにしてもよい。
上記実施の形態では、透明基材1の上に金属酸化物薄膜2を形成したが、省略してもよく、また該金属酸化物薄膜2に代えて、金属薄膜を形成してもよい。この金属薄膜としては、例えばAu−Agインクを塗布して形成したものが挙げられる。
以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。
実施例1
以下の方法により、図1(e)に示す構造の電磁波シールド性光透過窓材を作成した。なお、透明基材1としては、透明ポリエステルフィルム(帝人製O3LF8、厚み125μm)を用いた。
[金属酸化物薄膜2の作製]
上記透明基材1の表面に、春日電機株式会社製のコロナ放電処理装置を用いて印加電圧150V、電流15Aにて3秒間のコロナ放電処理を行った。
次いで、電子ビーム蒸着法によって、該透明基材1の表面にSiO薄膜よりなる金属酸化物薄膜2を形成した。装置としては、電子ビーム蒸着装置(EGL−35M;(株)アルバック製)を用い、5×10−6torrの条件で蒸着を実施した。得られたSiO薄膜の平均膜厚は0.5μm、全光線透過率80%は以上であった。
[印刷パターン3の作製]
パラジウム触媒を含むインデューサー(OPC−50;奥野製薬工業製)50mlと、水50mlと、グリセリン100mlとを混合し、粘度15mPas(温度25℃)のインクを調製した。このインクを用い、インクジェット装置によってメッシュ形状パターン(線幅30μm、100メッシュ)を描画し、40℃で6分間乾燥後、水洗した。これにより、印刷パターン3を得た。
なお、インクジェット装置としては、有限会社マイクロジェット社製インクジェット式塗布装置(MJP−1500V)を用いた。
[無電解めっき処理]
上記印刷パターン3を形成した透明基材1を、第1の前処理液(温度25℃)に5分間浸漬し、その後、第2の前処理液(温度25℃)に1分間浸漬することにより、印刷パターン3中のパラジウム核を還元して無電解めっきの析出を容易にする処理を施した。なお、第1の前処理液及び第2の前処理液は以下の通りである。
第1の前処理液
OPC−150クリスターMU(奥野製薬工業製): 150ml
水 :1000ml
第2の前処理液
OPC−150クリスターMU(奥野製薬工業製): 30ml
水 :1000ml
その後、以下の無電解銅めっき浴に浸漬して60℃で80分間無電解銅めっき処理し、厚み4μmの導電性パターン5を形成した。
無電解銅めっき浴
OPCカッパーJ1(奥野製薬工業製): 80ml
水 :1000ml
OPCカッパーJ2(奥野製薬工業製): 55ml
水 :1000ml
無電解銅R−H : 25ml
水 :1000ml
[防眩処理]
上記サンプルを水洗、乾燥させた後、上記と同様のインクジェット装置を用い、導電性パターン5の上に黒色インクを印刷して防眩層6を形成した。
[開口率(%)の測定]
日立分光光度計(U−4000;日立製作所製)を用い、波長550nmの光線透過率を測定し、空気界面での反射によるロスをキャンセルしたものを開口率とした。
[反射率の測定]
日立分光光度計(U−4000;日立製作所製)を用い、波長550nmの光の5°正反射測定を行い、鏡面ミラーの反射率を100%としてサンプルの可視光反射率を求めた。
[表面抵抗値の測定]
四端子法により表面抵抗値を測定した。
実施例1では、開口率80%、反射率10%、表面抵抗値0.5Ω/□であった。
実施例2
金属酸化物薄膜2としてSiO薄膜に代えてITO薄膜を形成したことと、無電解めっき層4の上に電解めっき層4aを形成して導電性パターン5としたことの他は実施例1と同様にして、図2に示す電磁波シールド性光透過窓材を作成した。
即ち、ITO薄膜の作製においては、実施例1と同様に、電子ビーム蒸着装置(EGL−35M;(株)アルバック製)を用い、5×10−6torrの条件で蒸着を実施し、平均膜厚0.5μmのITO薄膜を得た。このITO薄膜の全光線透過率は85%以上であった。
また、導電性パターン5の作製においては、まず、実施例1と同様の無電解銅めっき浴に浸漬して60℃で80分間無電解銅めっき処理し、厚み1μmの無電解めっき層4を形成した。次いで、電解めっき法によって銅を付着させ、厚み3μmの電解めっき層4aを形成した。これにより、厚み1μmの無電解めっき層4と厚み3μmの電解めっき層4aとからなる厚さ4μmの導電性パターン5を得た。
実施例1と同様の測定を行った結果、実施例2も実施例1と同様、開口率80%、反射率10%、表面抵抗値0.5Ω/□であった。
実施の形態に係る電磁波シールド性光透過窓材の製造方法を示す模式的な断面図である。 異なる実施の形態に係る電磁波シールド性光透過窓材の製造方法を示す模式的な断面図である。
符号の説明
1 透明基材
2 金属酸化物薄膜
3 印刷パターン
4 無電解めっき層
4a めっき層
5 導電性パターン
6 防眩層

Claims (8)

  1. 透明基材と、この透明基材の表面に、無電解めっきにより形成された導電性パターンとを備える電磁波シールド性光透過窓材を製造する方法であって、
    該透明基材の表面に無電解めっき触媒を含有するインクを印刷して印刷パターンを形成する工程と、
    その後、該無電解めっき処理して、該印刷パターン上に導電材料を付着させて前記導電性パターンを形成する工程とを備えた電磁波シールド性光透過窓材の製造方法において、
    前記インクの印刷をインクジェット法によって行うことを特徴とする電磁波シールド性光透過窓材の製造方法。
  2. 請求項1において、前記透明基材の表面に金属酸化物薄膜又は金属薄膜を形成し、この金属酸化物薄膜又は金属薄膜の上に前記インクを印刷することを特徴とする電磁波シールド性光透過窓材の製造方法。
  3. 請求項2において、前記透明基材の表面をコロナ法又はプラズマ放電により表面処理した後、前記金属酸化物薄膜又は金属薄膜を形成することを特徴とする電磁波シールド性光透過窓材の製造方法。
  4. 請求項2又は3において、前記金属酸化物薄膜又は金属薄膜は導電性を有することを特徴とする電磁波シールド性光透過窓材の製造方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、前記導電性パターンの上に、さらに電解めっき処理することを特徴とする電磁波シールド性光透過窓材の製造方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項において、前記印刷パターンを格子状に形成することを特徴とする電磁波シールド性光透過窓材の製造方法。
  7. 請求項6において、前記導電性パターンの線幅が200μm以下であり、開口率が75%以上であることを特徴とする電磁波シールド性光透過窓材の製造方法。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項の方法により製造されたものであることを特徴とする電磁波シールド性光透過窓材。
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