JP2007227768A - 半導体ウェハのダイシング方法 - Google Patents

半導体ウェハのダイシング方法 Download PDF

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和彦 杉浦
Tetsuo Fujii
哲夫 藤井
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Abstract

【課題】 製品の歩留まりや品質を向上し得る半導体ウェハのダイシング方法を提供する。
【解決手段】外周端Egではレーザ出力を最小Pminに設定し、境界部Rmaxではレーザ出力を最大Pmaxに設定する。この外周端Egから境界部Rmaxまでの間は、外周端Egから境界部Rmaxに向かう位置との関係においては、Pmin〜Pmaxの間で比例関数相当で直線形状に増加するようにレーザ出力を設定し、また境界部Rmaxから外周端Egに向かう位置との関係においては、Pmax〜Pminの間で比例関数相当で直線形状に減少するようにレーザ出力を設定する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、レーザ光の照射により形成される改質層に生じる割断によってそれぞれ分離され得る複数の半導体装置を備えた半導体ウェハのダイシング方法に関するものである。
従来、半導体集積回路やMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)を形成したシリコンウェハ(以下、[背景技術]および[発明が解決しようとする課題]の欄において「ウェハ」という)を各々のチップに分離するダイシング工程では、ダイヤモンド砥粒を埋め込んだダイシングブレードを用いてチップに切り分けていた。
しかし、このようなブレードによるダイシング工程では、(1) ブレードでカットする際にその切りしろが必要になるため1枚のウェハから取れるチップ数が切りしろの分だけ減少しコストの増大を招く、(2) カットする際の摩擦熱による焼付き等を防ぐために用いられる水等が、チップに付着するのを防止する必要から、キャッピング等の保護装置を必要としその分メンテナンス工数が増大する、といった問題等が生じていた。
そこで、近年では、レーザを用いたダイシング工程(レーザダイシング)の検討や研究が進められており、例えば、下記特許文献1、2にレーザによるウェハの加工技術が開示されている。これらの特許文献に開示される技術では、所定条件のレーザ光を加工対象物に照射することにより改質層を形成し当該改質層を起点とした割断によって加工対象物を切断する(下記特許文献1;段落番号0029〜0055、特許文献2;段落番号0011〜0028)。
特開2002−192368号公報 特開2003−10986号公報
しかしながら、前記特許文献1、2に開示される従来技術によると、ウェハに照射されるレーザ光は、ウェハ内部に改質層を形成可能にその焦点が設定され、そのウェハ表面には、半導体集積回路等が形成される平坦面の存在を前提としている。そのため、例えば、ウェハの周縁部のように面取加工等が施されることにより平坦面ではないウェハの部位に、このような焦点距離に設定されたレーザ光が照射されたときには、当該平坦面ではないウェハ表面(面取り部位)で焦点が合う場合が発生し得る。このような場合にはアブレーションによるパーティクルの発生から、当該パーティクルによるチップ不良が問題となる。
即ち、ウェハは、周縁部の欠けを防止するために、一般に、外周縁に面取加工が施されていることから、図7に示すように、ウェハWの面取り部位(周縁部)Nにおいては、その表面でレーザ光Lの焦点pが合ってしまうことがある。そのため、当該レーザ照射によって溶融したウェハ表面のシリコンqが飛散しパーティクル発生の原因となる。このようなパーティクルは、分離前または分離後のチップに付着することにより、半導体集積回路やMEMSの動作不良を招くことから、製品の歩留まり低下や品質低下に直結し得る。なお、図7において、符号Qは本来予定しているレーザ光の焦点を示し、符号Kは改質層を示し、符号CVは集光レンズを示す。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、製品の歩留まりや品質を向上し得る半導体ウェハのダイシング方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、特許請求の範囲に記載の請求項1の半導体ウェハのダイシング方法では、外周端部[21a]が面取り加工された半導体ウェハ[21]にレーザ光[L]を照射して改質層[K]を形成し、この改質層[K]による割断によって当該半導体ウェハ[21]をレーザダイシングする半導体ウェハのダイシング方法において、前記面取り加工された外周端部[21a]を含んだ所定範囲[M]には、当該所定範囲[M]外で前記面取り加工されていない平坦部[21b]に照射されるレーザ光[L]の強度よりも弱く設定されたレーザ光[L]が照射されることを技術的特徴とする。なお、[ ]内の数字等は、[発明を実施するための最良の形態]の欄で説明する符号に対応し得るものである(以下同じ)。
特許請求の範囲に記載の請求項2の半導体ウェハのダイシング方法では、請求項1記載の半導体ウェハのダイシング方法において、前記所定範囲[M]は、加工誤差を含めた前記面取り加工の最大範囲[Eg〜Rmax]であることを技術的特徴とする。
特許請求の範囲に記載の請求項3の半導体ウェハのダイシング方法では、請求項1または2記載の半導体ウェハのダイシング方法において、前記所定範囲[M]に照射されるレーザ光[L]の強度は、前記所定範囲[M]のウェハ径方向の最外部[p0,p5]が当該所定範囲[M]内での最小値[Pmin]に設定され、前記所定範囲[M]のウェハ径方向の最内部[p3,p4]が当該所定範囲[M]内での最大値[Pmax]に設定されることを技術的特徴とする。
特許請求の範囲に記載の請求項4の半導体ウェハのダイシング方法では、請求項3記載の半導体ウェハのダイシング方法において、前記所定範囲[M]に照射されるレーザ光[L]の強度は、前記最外部[p0]から前記最内部[p2]に向かう位置との関係において比例関数相当で直線形状に増加し、前記最内部[p3]から前記最外部[p5]に向かう位置との関係において比例関数相当で直線形状に減少するように設定されることを技術的特徴とする(図3相当)。
特許請求の範囲に記載の請求項5の半導体ウェハのダイシング方法では、請求項3記載の半導体ウェハのダイシング方法において、前記所定範囲[M]に照射されるレーザ光[L]の強度は、前記最外部[p0]から前記最内部[p2]に向かう位置との関係において対数関数相当で曲線形状に増加し、前記最内部[p3]から前記最外部[p5]に向かう位置との関係において対数関数相当で曲線形状に減少するように設定されることを技術的特徴とする(図4(B) 相当)。
特許請求の範囲に記載の請求項6の半導体ウェハのダイシング方法では、請求項3記載の半導体ウェハのダイシング方法において、前記所定範囲[M]に照射されるレーザ光[L]の強度は、前記最外部[p0]から前記最内部[p2]に向かう位置との関係において指数関数相当で曲線形状に増加し、前記最内部[p3]から前記最外部[p5]に向かう位置との関係において指数関数相当で曲線形状に減少するように設定されることを技術的特徴とする(図4(C) 相当)。
特許請求の範囲に記載の請求項7の半導体ウェハのダイシング方法では、請求項3記載の半導体ウェハのダイシング方法において、前記所定範囲[M]に照射されるレーザ光[L]の強度は、前記最外部[p0]から前記最内部[p2]に向かう位置との関係において比例関数相当で階段形状に増加し、前記最内部[p3]から前記最外部[p5]に向かう位置との関係において比例関数相当で階段形状に減少するように設定されることを技術的特徴とする(図5(B) 相当)。
特許請求の範囲に記載の請求項8の半導体ウェハのダイシング方法では、請求項3記載の半導体ウェハのダイシング方法において、前記所定範囲[M]に照射されるレーザ光[L]の強度は、前記最外部[p0]から前記最内部[p2]に向かう位置との関係において対数関数相当で階段形状に増加し、前記最内部[p3]から前記最外部[p5]に向かう位置との関係において対数関数相当で階段形状に減少するように設定されることを技術的特徴とする(図5(C) 相当)。
特許請求の範囲に記載の請求項9の半導体ウェハのダイシング方法では、請求項3記載の半導体ウェハのダイシング方法において、前記所定範囲[M]に照射されるレーザ光[L]の強度は、前記最外部[p0]から前記最内部[p2]に向かう位置との関係において指数関数相当で階段形状に増加し、前記最内部[p3]から前記最外部[p5]に向かう位置との関係において指数関数相当で階段形状に減少するように設定されることを技術的特徴とする(図5(D) 相当)。
請求項1の発明では、面取り加工された外周端部[21a]を含んだ所定範囲[M]には、当該所定範囲[M]外で面取り加工されていない平坦部[21b]に照射されるレーザ光[L]の強度よりも弱く設定されたレーザ光[L]が照射される。これにより、外周端部[21a]を含んだ所定範囲[M]では、改質層[K]を形成するのに必要な強度よりも弱いレーザ光[L]が照射されるので、外周端部[21a]におけるアブレーションの発生を抑制することが可能となる。したがって、アブレーションの発生によるパーティクルを減少させるため、製品の歩留まりや品質を向上することができる。
請求項2の発明では、所定範囲[M]は、加工誤差を含めた前記面取り加工の最大範囲[Eg〜Rmax]であることから、外周端部[21a]の面取り加工の誤差が最大であってもそれを含んだ範囲に、改質層[K]を形成するのに必要な強度よりも弱いレーザ光[L]が照射される。これにより、外周端部[21a]の面取り加工の誤差が最大である場合にも、外周端部[21a]によるアブレーションの発生を抑制することが可能となる。したがって、想定可能な面取り加工の誤差の範囲において、アブレーションの発生によるパーティクルを減少させるため、製品の歩留まりや品質を向上することができる。
請求項3の発明では、所定範囲[M]に照射されるレーザ光[L]の強度は、所定範囲[M]のウェハ径方向の最外部[p0,p5]が当該所定範囲[M]内での最小値[Pmin]に設定され、所定範囲[M]のウェハ径方向の最内部[p3,p4]が当該所定範囲[M]内での最大値[Pmax]に設定される。これにより、レーザ光[L]の強度は、ウェハ径方向外側に向かうほど小さく、ウェハ径方向内側に向かうほど大きく、それぞれ設定されるので、面取り加工された外周端部[21a]の薄い部位ほど弱いレーザ光[L]が照射される。したがって、アブレーションをより発生し難くすることができる。
請求項4の発明では、所定範囲[M]に照射されるレーザ光[L]の強度は、最外部[p0]から最内部[p2]に向かう位置との関係において比例関数相当で直線形状に増加し、最内部[p3]から最外部[p5]に向かう位置との関係において比例関数相当で直線形状に減少するように設定される。これにより、レーザ光[L]の強度パターンは、照射開始直後においては、面取り加工された外周端部[21a]の薄い部位から厚い部位に向かう位置に比例してレーザ光[L]の強度は徐々に増加し、照射終了直前においては、面取り加工された外周端部[21a]の厚い部位から薄い部位に向かう位置に比例してレーザ光[L]の強度が徐々に減少するものとなる(図3相当)。したがって、面取り加工された外周端部[21a]の薄い部位ほど弱いレーザ光[L]が照射されるので、アブレーションをより発生し難くすることができる。
請求項5の発明では、所定範囲[M]に照射されるレーザ光[L]の強度は、最外部[p0]から最内部[p2]に向かう位置との関係において対数関数相当で曲線形状に増加し、最内部[p3]から最外部[p5]に向かう位置との関係において対数関数相当で曲線形状に減少するように設定される。これにより、レーザ光[L]の強度パターンは、面取り加工された外周端部[21a]の最外部[p0,p5]の近傍で急峻に増加[p0]・減少[p5]し、面取り加工された外周端部[21a]の最内部[p2,p3]の近傍で緩慢に増加[p2]・減少[p3]するものとなる(図4(B) 相当)。このため、レーザ光[L]の強度の増減が緩慢な最内部[p2,p3]の近傍に、面取り加工の誤差の分布によって外周端部[21a]と平坦部[21b]との境界部が比較的集まり得る場合には、当該境界部において照射されるレーザ光[L]の強度差を小さくすることが可能となる。したがって、当該境界部において照射されるレーザ光[L]の強度差が大きい場合に比べて、アブレーションによるパーティクル発生の抑制制御を容易にすることができる。
請求項6の発明では、所定範囲[M]に照射されるレーザ光[L]の強度は、最外部[p0]から最内部[p2]に向かう位置との関係において指数関数相当で曲線形状に増加し、最内部[p3]から最外部[p5]に向かう位置との関係において指数関数相当で曲線形状に減少するように設定される。これにより、レーザ光[L]の強度パターンは、面取り加工された外周端部[21a]の最内部[p2,p3]近傍で急峻に増加[p2]・減少[p3]し、面取り加工された外周端部[21a]の最外部[p0,p5]近傍で緩慢に増加[p0]・減少[p5]するものとなる(図4(C) 相当)。このため、レーザ光[L]の強度の増減が緩慢な最外部[p0,p5]近傍に、面取り加工の誤差の分布によって外周端部[21a]と平坦部[21b]との境界部が比較的集まり得る場合には、当該境界部において照射されるレーザ光[L]の強度差を小さくすることが可能となる。したがって、当該境界部において照射されるレーザ光[L]の強度差が大きい場合に比べて、アブレーションによるパーティクル発生の抑制制御を容易にすることができる。
請求項7の発明では、所定範囲[M]に照射されるレーザ光[L]の強度は、最外部[p0]から最内部[p2]に向かう位置との関係において比例関数相当で階段形状に増加し、最内部[p3]から最外部[p5]に向かう位置との関係において比例関数相当で階段形状に減少するように設定される。これにより、レーザ光[L]の強度パターンは、照射開始直後においては、面取り加工された外周端部[21a]の薄い部位から厚い部位に向かう位置に比例してレーザ光[L]の強度は階段状に徐々に増加し、照射終了直前においては、面取り加工された外周端部[21a]の厚い部位から薄い部位に向かう位置に比例してレーザ光[L]の強度が階段状に徐々に減少するものとなる(図5(B) 相当)。つまり、請求項4の発明に比べて、レーザ光[L]の出力制御を不連続にできるので、当該出力制御が容易にしながらも、面取り加工された外周端部[21a]の薄い部位ほど弱いレーザ光[L]が照射される、したがって、請求項4の発明に比べて容易にアブレーションをより発生し難くすることができる。
請求項8の発明では、所定範囲[M]に照射されるレーザ光[L]の強度は、最外部[p0]から最内部[p2]に向かう位置との関係において対数関数相当で階段形状に増加し、最内部[p3]から最外部[p5]に向かう位置との関係において対数関数相当で階段形状に減少するように設定される。これにより、レーザ光[L]の強度パターンは、面取り加工された外周端部[21a]の最外部[p0,p5]近傍で階段状に急峻に増加[p0]・減少[p5]し、面取り加工された外周端部[21a]の最内部[p2,p3]近傍で階段状に緩慢に増加[p2]・減少[p3]するものとなる(図5(C) 相当)。このため、レーザ光[L]の強度の増減が緩慢な最内部[p2,p3]の近傍に、面取り加工の誤差の分布によって外周端部[21a]と平坦部[21b]との境界部が比較的集まり得る場合には、当該境界部において照射されるレーザ光[L]の強度差を小さくすることが可能となる。つまり、請求項5の発明に比べて、レーザ光[L]の出力制御を不連続にできるので、当該境界部において照射されるレーザ光[L]の強度差が大きい場合に比べて、アブレーションによるパーティクル発生の抑制制御を一層容易にすることができる。
請求項9の発明では、所定範囲[M]に照射されるレーザ光[L]の強度は、最外部[p0]から最内部[p2]に向かう位置との関係において指数関数相当で階段形状に増加し、最内部[p3]から最外部[p5]に向かう位置との関係において指数関数相当で階段形状に減少するように設定される。これにより、レーザ光[L]の強度パターンは、面取り加工された外周端部[21a]の最内部[p2,p3]近傍で階段状に急峻に増加[p2]・減少[p3]し、面取り加工された外周端部[21a]の最外部[p0,p5]近傍で階段状に緩慢に増加[p0]・減少[p5]するものとなる(図5(D) 相当)。このため、レーザ光[L]の強度の増減が緩慢な最外部[p0,p5]近傍に、面取り加工の誤差の分布によって外周端部[21a]と平坦部[21b]との境界部が比較的集まり得る場合には、当該境界部において照射されるレーザ光[L]の強度差を小さくすることが可能となる。つまり、請求項6の発明に比べて、レーザ光[L]の出力制御を不連続にできるので、当該境界部において照射されるレーザ光[L]の強度差が大きい場合に比べて、アブレーションによるパーティクル発生の抑制制御を一層容易にすることができる。
以下、本発明の半導体ウェハのダイシング方法の実施形態を各図に基づいて説明する。
図1(A) に示すように、半導体ウェハ(以下、[発明を実施するための最良の形態]の欄において「ウェハ」という)21は、シリコンからなる薄板円盤形状のシリコン基板で外周の一部に結晶方位を示すオリエンテーションフラットが形成されている。
このウェハ21の表面側の平坦部21bには、拡散工程等を経て形成された複数の半導体装置としてのチップDevが碁盤の目のように整列配置されている。これらのチップDevは、ダイシング工程により割断線DLに沿ってそれぞれ分離された後、マウント工程、ボンディング工程、封入工程等といった各工程を経ることによってパッケージされたICやLSIとして完成するものである。なお、本実施形態では、ウェハ21は、チップDevの支持基板となるシリコン層を形成し得る。
また、図1(B) に示すように、ウェハ21の外周端部21aには、[発明が解決しようとする課題]の欄で述べたように、外周縁部N(図7)の欠けを防止するために、通常、面取加工が施されている。このため、外周端部21aにおいては、その表面でレーザ光Lの焦点が合うと、当該レーザ照射によって溶融したウェハ表面のシリコンが飛散してパーティクルが発生し、ひいてはその付着によりチップDevの動作不良の原因となり得る。
そこで、本実施形態では、外周端部21aを含んだ所定範囲Mに、平坦部21bに照射されるレーザ光Lの強度よりも弱く設定されたレーザ光Lを入射させてレーザダイシングを行うことによって、このようなパーティクルの発生を抑制可能にしている。
具体的には、図2(A) に示すように、主に、レーザ光源11、制御部13、反射ミラー15、集光レンズ17等からなるレーザ装置10により、出力制御されたレーザ光Lをウェハ21に照射する。このレーザ装置10は、制御部13によるレーザ光源11の出力制御により任意のレーザ出力のレーザ光Lを照射可能に構成されており、レーザ光源11として、例えばYAG等の固体レーザやCO等の気体レーザのレーザ発生装置が用いられる。
本実施形態の場合、YAGレーザ(1064nm)を用いており、その出力は、例えばウェハ21の平坦部21bに照射するときに、1.2W程度となるように設定されている。なお、ウェハ21は、図略のテーブル上に載置されており、このテーブルまたはレーザ装置10の少なくとも一方を、ウェハ21の表面にほぼ平行に(図2の紙面左右方向)に相対移動可能に構成することによって、ウェハ21に照射するレーザ光Lの照射位置を任意に制御可能にしている。
ダイシング工程では、このように構成されるレーザ装置10によって、ウェハ21の内に多光子吸収による改質層Kを適正に形成する。即ち、図2(A) および図2(B) に示すように、ウェハ21内に適正な改質層Kが所定の深さ(厚さ)方向に形成されるように、レーザ装置10により改質層Kを形成可能なレーザ出力(例えば1.2W)のレーザ光Lを割断線DLの一端側から他端側に向かって繰り返し照射する。
「多光子吸収」とは、物質が複数個の同種もしくは異種の光子を吸収することである。この多光子吸収により、焦点Qおよびその近傍では光学的損傷という現象が発生するので、これにより熱歪みが誘起され、その部分においてクラックが生じる。このクラックが集合した範囲を改質層Kという。本実施形態では、このような照射の都度、外周端部21aを含んだ所定範囲Mに、平坦部21bに照射されるレーザ光Lの強度よりも弱く設定されたレーザ光L(例えば0.4W)を照射する。
これにより、外周端部21aを含んだ所定範囲Mでは、改質層Kを形成するのに必要な強度よりも弱いレーザ光Lが照射されるので、外周端部21aにおけるアブレーションの発生を抑制することが可能となる。したがって、アブレーションの発生によるパーティクルを減少させるため、製品の歩留まりや品質を向上することができる。なお、図2(A) および図2(B) においては、レーザ光Lの強度の強弱(出力の大小)を形成される改質層Kの線幅(強→太、弱→細)により表現している。
ここで、レーザ装置10によるレーザ光Lの出力制御の例を図3〜図5に基づいて説明する。まず、レーザ光Lの出力制御が比較的容易なレーザ光Lの強度パターンを図3を参照して説明する。なお、図3(A) には、レーザ光Lの照射開始直後からレーザ光Lが照射される側のウェハ21の外周端部21aを模式的に表した説明図が示されており、また、図3(C) には、レーザ光Lの照射終了直前までレーザ光Lが照射される側のウェハ21の外周端部21aを模式的に表した説明図が示されている。図3(B) には、図3(A) に示す外周端部21aに照射されるレーザ光Lの強度パターンの一例が、また図3(D) には、図3(C) に示す外周端部21aに照射されるレーザ光Lの強度パターンの一例が、それぞれ示されている。
ウェハ21の外周端部21aに施される面取り加工には、通常、加工誤差が存在することから、面取り加工の施された外周端部21aと面取り加工の施されていない平坦部21bとの境界部の位置が、誤差の度合いによって変動する。例えば、図3(A) や図3(C) に示すように、ウェハ21の径方向内側に向かって外周端Egから距離rだけ離れた目標位置cpに、このような境界部が位置するように面取り加工を外周端部21aに施した場合、加工誤差の度合いによって異なった位置に当該境界部が現れるが、そのなかには、最も径方向内側(ウェハ21の中心寄り)に位置する境界部Rmaxと最も径方向外側(ウェハ21の外寄り)に位置する境界部Rminとが存在する。
このため、目標位置cpに境界部Rcが存在する場合には、外周端部21aの輪郭線は実線で表されたものになり、また目標位置cpよりも径方向外側に最もズレた位置p1に境界部Rminが存在する場合には、外周端部21aの輪郭線は破線αで表されたものとなる。これに対して、目標位置cpよりも径方向内側に最もズレた位置p2に境界部Rmaxが存在する場合には、外周端部21aの輪郭線は一点鎖線βで表されたものになる。
したがって、このような加工誤差の範囲(Rmin〜Rmax)を考慮すると、外周端部21aにおいて面取り加工を施される範囲は、外周端Egから境界部Rmaxまでの間に限られることから、この範囲を含めて前述した所定範囲Mを規定すれば良いことになる(図3(A) 、図3(C) 参照)。つまり、所定範囲Mを、加工誤差を含めた面取り加工の最大範囲Eg〜Rmaxに設定し、当該所定範囲M外で面取り加工されていない平坦部21bに照射されるレーザ光Lの強度よりも弱く設定されたレーザ光Lを当該所定範囲Mに照射する。なお、外周端Egは、所定範囲Mのウェハ21の径方向の「最外部」に相当し、また境界部Rmaxは、所定範囲Mのウェハ21の径方向の「最内部」に相当する。
具体的には、図3(B) および図3(D) に示すように、外周端Eg(最外部)ではレーザ出力を最小の0Wに設定し、境界部Rmax(最内部)ではレーザ出力を最大の1.2Wに設定する。そして、この外周端Egから境界部Rmaxまでの間は、外周端Eg(最外部)から境界部Rmax(最内部)に向かう位置との関係においては、0W〜1.2Wの間で比例関数相当で直線形状に増加するようにレーザ出力を設定し(図3(B) )、また境界部Rmax(最内部)から外周端Eg(最外部)に向かう位置との関係においては、1.2W〜0Wの間で比例関数相当で直線形状に減少するようにレーザ出力を設定する(図3(D) )。
これにより、レーザ光Lの強度パターンは、照射開始直後においては、面取り加工された外周端部21aの薄い部位から厚い部位に向かう位置に比例してレーザ光Lの強度は徐々に増加し、照射終了直前においては、面取り加工された外周端部21aの厚い部位から薄い部位に向かう位置に比例してレーザ光Lの強度が徐々に減少するものとなる。したがって、面取り加工された外周端部21aの薄い部位ほど弱いレーザ光Lが照射されるので、アブレーションをより発生し難くすることができる。よって、アブレーションの発生によるパーティクルを減少させるため、チップDevの歩留まりや品質を向上することができる。
なお、ウェハ21のサイズが5インチである場合には、例えば、当該目標位置cpは外周端Eg(p0)から約1mmに位置し、またこのような加工誤差は目標位置cpを中心に±0.5mm程度になる(p0〜p1は約0.5mm、p1〜p2は約1mm、p0〜p2は約1.5mm)。そして、このような場合には、所定範囲M(Eg〜Rmax)は約1.5mmになることから、位置p0の外周端Egから約1.5mmの位置p2までは、0W(出力なし;Pmin)〜1.2W(最大出力;Pmax)の間で比例増加関数相当にレーザ装置10のレーザ光源11の出力を制御部13により制御し、反対側の外周端Eg’から約1.5mmの位置p3から当該外周端Eg’の位置p5までは、1.2W(最大出力;Pmax)〜0W(出力なし;Pmin)の間で比例減少関数相当にレーザ装置10のレーザ光源11の出力を制御部13により制御する。また、ウェハ21の平坦部21bにあたる位置p2から位置p3までにおいては、1.2W(最大出力;Pmax)を維持するように制御部13によりレーザ光源11を制御する。これにより、ウェハ21の外周端Egから1.5mmの範囲においては、アブレーションの発生によるパーティクルを減少させるので、チップDevの歩留まりや品質を向上することができる。
次に、レーザ光Lの出力制御の改変例として、レーザ光Lの強度パターンとして前述したような比例関係(直線形状)ではなく、曲線形状に増減するものを図4を参照して説明する。なお、図4(A) には、レーザ光Lの照射開始直後からレーザ光Lが照射される側のウェハ21の外周端部21aを模式的に表した説明図が示されており、また図4(B) 〜図4(D) には、図4(A) に示す外周端部21aに照射されるレーザ光Lの強度パターンの改変例がそれぞれ示されている。
なお、レーザ光Lの出力は、前述と同様に、0W(Pmin)〜1.2W(Pmax)の間で設定されている。またウェハ21のサイズや外周端Egから目標位置cpまでの距離rやp0〜p1、p1〜p2、0〜p2等の位置関係についても前述と同様に設定されているので、ここではこれらの説明を省略する。
図4(B) に示すように、所定範囲Mに照射されるレーザ光Lの強度は、外周端Eg(p0)から境界部Rmax(p2)に向かう位置との関係において対数関数相当で曲線形状に増加する。つまり、位置p0から位置p2までの曲線形状は、対数関数により得られるカーブに設定されている。これにより、レーザ光Lの強度パターンは、面取り加工された外周端部21aの外周端Egの近傍で急峻に増加し、当該外周端部21aと平坦部21bとの境界部で最も径方向内側に位置するものRmaxの近傍で緩慢に増加するものとなる。
このため、当該Rmaxの近傍に、面取り加工の誤差分布によって外周端部21aと平坦部21bとの境界部が比較的集まり得る場合には(図4(B) に示す斜線範囲)、このような対数関数相当で曲線形状に増加するようにレーザ光Lの強度の制御を設定することで、当該Rmaxの近傍におけるレーザ光Lの強度差を小さくすることが可能となる。したがって、当該Rmaxの近傍において照射されるレーザ光Lの強度差が大きい場合に比べて、アブレーションによるパーティクル発生の抑制制御を容易にすることができる。
また、図示されてはないが、これとは反対側の外周端Eg’では、所定範囲Mに照射されるレーザ光Lの強度が、境界部Rmax(p3)から外周端Eg(p5)に向かう位置との関係において対数関数相当で曲線形状に減少するように設定する。これにより、レーザ光Lの強度パターンは、面取り加工された外周端部21aの外周端Eg’の近傍で急峻に減少し、当該外周端部21aと平坦部21bとの境界部で最も径方向内側に位置するものRmaxの近傍で緩慢に減少するものとなる。
このため、このような反対側の外周端Eg’においても、当該Rmaxの近傍に、面取り加工の誤差分布によって外周端部21aと平坦部21bとの境界部が比較的集まり得る場合には、このような対数関数相当で曲線形状に減少するようにレーザ光Lの強度の制御を設定することで、当該Rmaxの近傍におけるレーザ光Lの強度差を小さくすることが可能となる。したがって、当該Rmaxの近傍において照射されるレーザ光Lの強度差が大きい場合に比べて、アブレーションによるパーティクル発生の抑制制御を容易にすることができる。
また、図4(C) に示すように、所定範囲Mに照射されるレーザ光Lの強度は、外周端Eg(p0)から境界部Rmax(p2)に向かう位置との関係において指数関数相当で曲線形状に増加する。つまり、位置p0から位置p2までの曲線形状は、指数関数により得られるカーブに設定されている。これにより、レーザ光Lの強度パターンは、面取り加工された外周端部21aの外周端Egや当該外周端部21aと平坦部21bとの境界部で最も径方向外側に位置するものRminの近傍で緩慢に増加し、当該外周端部21aと平坦部21bとの境界部で最も径方向内側に位置するものRmaxの近傍で急峻に増加するものとなる。
このため、当該Rminの近傍に、面取り加工の誤差分布によって外周端部21aと平坦部21bとの境界部が比較的集まり得る場合には(図4(C) に示す斜線範囲)、このような指数関数相当で曲線形状に増加するようにレーザ光Lの強度の制御を設定することで、当該Rminの近傍におけるレーザ光Lの強度差を小さくすることが可能となる。したがって、当該Rminの近傍において照射されるレーザ光Lの強度差が大きい場合に比べて、アブレーションによるパーティクル発生の抑制制御を容易にすることができる。
また、図示されてはないが、これとは反対側の外周端Eg’では、所定範囲Mに照射されるレーザ光Lの強度が、境界部Rmax(p3)から外周端Eg(p5)に向かう位置との関係において指数関数相当で曲線形状に減少するように設定する。これにより、レーザ光Lの強度パターンは、面取り加工された外周端部21aの外周端Eg’や当該外周端部21aと平坦部21bとの境界部で最も径方向外側に位置するものRminの近傍で緩慢に減少し、当該外周端部21aと平坦部21bとの境界部で最も径方向内側に位置するものRmaxの近傍で急峻に減少するものとなる。
このため、このような反対側の外周端Eg’においても、当該Rminの近傍に、面取り加工の誤差分布によって外周端部21aと平坦部21bとの境界部が比較的集まり得る場合には、このような指数関数相当で曲線形状に減少するようにレーザ光Lの強度の制御を設定することで、当該Rminの近傍におけるレーザ光Lの強度差を小さくすることが可能となる。したがって、当該Rminの近傍において照射されるレーザ光Lの強度差が大きい場合に比べて、アブレーションによるパーティクル発生の抑制制御を容易にすることができる。
さらに、図4(D) に示すように、図4(B) に示す対数関数相当で曲線形状に増加するものと、図4(C) に示す指数関数相当で曲線形状に増加するものと、組み合わせても良い。つまり、位置p0から位置cp(p1とp2の中間点)までの曲線形状は対数関数により得られるカーブに設定され、また位置cpから位置p2までの曲線形状は指数関数により得られるカーブに設定されている。これにより、レーザ光Lの強度パターンは、位置cpをほぼ中心に緩慢に増加する一方で、面取り加工された外周端部21aの外周端Egや当該外周端部21aと平坦部21bとの境界部で最も径方向内側に位置するものRmaxの近傍で急峻に増加する特性となる。
このため、当該位置pcの近傍に、面取り加工の誤差分布によって外周端部21aと平坦部21bとの境界部が比較的集まり得る場合には(図4(D) に示す斜線範囲)、このような対数関数と指数関数とを組み合わせた関数相当で曲線形状に増加するようにレーザ光Lの強度の制御を設定することで、当該位置pcの近傍におけるレーザ光Lの強度差を小さくすることが可能となる。したがって、当該位置pcの近傍において照射されるレーザ光Lの強度差が大きい場合に比べて、アブレーションによるパーティクル発生の抑制制御を容易にすることができる。
また、図示されてはないが、これとは反対側の外周端Eg’側においても、同様に対数関数と指数関数とを組み合わせた関数相当で曲線形状に増加するようにレーザ光Lの強度の制御を設定することで、当該位置pcの近傍におけるレーザ光Lの強度差を小さくすることが可能となる。したがって、当該位置pcの近傍において照射されるレーザ光Lの強度差が大きい場合に比べて、アブレーションによるパーティクル発生の抑制制御を容易にすることができる。
なお、このように比例関係で直線形状に増減するものや、対数関数や指数関数相当に曲線形状に増減するものを、階段形状に増減するように設定しても良い。即ち、他の改変例として、図5(B) 〜図5(D) に示すように、比例関数相当(図5(B) )、対数関数相当(図5(C) )、指数関数相当(図5(D) )、で階段形状に出力特性となるように、レーザ光Lの強度の制御を行うように設定する。図5(B) 〜図5(D) のいずれの場合にも、レーザ光Lの出力制御を不連続にできるので、レーザ装置10の制御部13によるレーザ光源11の制御を容易にすることができる。
なお、上述した実施形態では、ウェハ21の外周端部21aの形状として、図6(A) に示すようにウェハ21の表面側および裏面側のそれぞれを面取り加工したものを例示して説明したが、本発明の半導体ウェハのダイシング方法では、これ以外に、例えば、ウェハ121の外周側に有する平坦面121cと表面側および裏面側のそれぞれ平坦部121bとの間に形成される「角部」を面取りした外周端部121aを有するものや、また図6(A) に示すウェハ21や図6(B) に示すウェハ121の裏面側をポリッシュ加工により研磨(切削)することにより当該裏面側半分(二点鎖線で表示)を取り除いたウェハ21’,121’で表面側の角部に面取り加工を施した外周端部21a、121aを有するものでも、上述と同様に適用することができ、その場合においても上述と同様の作用・効果を得ることができる。
また、上述した実施形態では、ウェハ21の外周端部21aにおける面取り加工として、ウェハ21の角部を丸く削る、いわゆる「R面取り」を例示して説明したが、このほかに、ウェハ21の角部を45°の角度に平らに削る、いわゆる「C面取り」であっても、前述と同様に本発明の半導体ウェハのダイシング方法を適用することができる。この場合、レーザ出力の制御として、所定範囲Mに照射されるレーザ光Lの強度は、最外部(p0)から最内部(p2)に向かう位置との関係において比例関数相当で直線形状に増加し、最内部(p3)から最外部(p5)に向かう位置との関係において比例関数相当で直線形状に減少するように設定されるものが、C面取りされた外周端部の形状に最も適合し得るので、特に望ましい。
ウェハの構成例を示す模式図で、図1(A) は当該ウェハの表側を示すもの、図1(B) は図1(A) に示す1B−1B線断面を示すものである。 本発明の一実施形態に係るウェハのダイシング方法を示す模式図で、図2(A) は、割断線の一端側からそのほぼ中間に到達するまでにおけるレーザ光Lの照射状態を示すもので、図2(B) は、割断線のほぼ中間からその他端側に到達するまでにおけるレーザ光Lの照射状態を示すものである。 図3(A) は、レーザ光の照射開始直後からレーザ光が照射される側のウェハの外周端部を模式的に表した説明図で、図3(B) は、図3(A) に示す外周端部に照射されるレーザ光の強度パターンの一例を示す出力特性図である。また、図3(C) は、レーザ光の照射終了直前までレーザ光が照射される側のウェハの外周端部を模式的に表した説明図で、図3(D) は、図3(C) に示す外周端部に照射されるレーザ光の強度パターンの一例を示す出力特性図である。 図4(A) は、レーザ光の照射開始直後からレーザ光が照射される側のウェハの外周端部を模式的に表した説明図で、図4(B) 〜図4(D) は、図4(A) に示す外周端部に照射されるレーザ光の強度パターンの改変例をそれぞれ示す出力特性図である。 図5(A) は、レーザ光の照射開始直後からレーザ光が照射される側のウェハの外周端部を模式的に表した説明図で、図5(B) 〜図5(D) は、図5(A) に示す外周端部に照射されるレーザ光の強度パターンの他の改変例をそれぞれ示す出力特性図である。 ウェハの外周端部の形状例を示す説明図で、図6(A) は、ウェハの表面側および裏面側のそれぞれを面取り加工したもの、図6(B) は、外周側に平坦面を有するウェハの、表面側および裏面側のそれぞれを面取り加工したもの、図6(C) は、図6(A) に示すウェハの裏面側を取り除いたもの、図6(D) は、図6(B) に示すウェハの裏面側を取り除いたもの、における外周端部の例示である。 従来例におけるレーザダイシングの様子を示す説明図である。
符号の説明
10…レーザ装置
21…ウェハ(半導体ウェハ)
21a…外周端部
21b…平坦部
Eg…外周端
K…改質層
L…レーザ光
M…所定範囲

Claims (9)

  1. 外周端部が面取り加工された半導体ウェハにレーザ光を照射して改質層を形成し、この改質層による割断によって当該半導体ウェハをレーザダイシングする半導体ウェハのダイシング方法において、
    前記面取り加工された外周端部を含んだ所定範囲には、当該所定範囲外で前記面取り加工されていない平坦部に照射されるレーザ光の強度よりも弱く設定されたレーザ光が照射されることを特徴とする半導体ウェハのダイシング方法。
  2. 前記所定範囲は、加工誤差を含めた前記面取り加工の最大範囲であることを特徴とする請求項1記載の半導体ウェハのダイシング方法。
  3. 前記所定範囲に照射されるレーザ光の強度は、前記所定範囲のウェハ径方向の最外部が当該所定範囲内での最小値に設定され、前記所定範囲のウェハ径方向の最内部が当該所定範囲内での最大値に設定されることを特徴とする請求項1または2記載の半導体ウェハのダイシング方法。
  4. 前記所定範囲に照射されるレーザ光の強度は、前記最外部から前記最内部に向かう位置との関係において比例関数相当で直線形状に増加し、前記最内部から前記最外部に向かう位置との関係において比例関数相当で直線形状に減少するように設定されることを特徴とする請求項3記載の半導体ウェハのダイシング方法。
  5. 前記所定範囲に照射されるレーザ光の強度は、前記最外部から前記最内部に向かう位置との関係において対数関数相当で曲線形状に増加し、前記最内部から前記最外部に向かう位置との関係において対数関数相当で曲線形状に減少するように設定されることを特徴とする請求項3記載の半導体ウェハのダイシング方法。
  6. 前記所定範囲に照射されるレーザ光の強度は、前記最外部から前記最内部に向かう位置との関係において指数関数相当で曲線形状に増加し、前記最内部から前記最外部に向かう位置との関係において指数関数相当で曲線形状に減少するように設定されることを特徴とする請求項3記載の半導体ウェハのダイシング方法。
  7. 前記所定範囲に照射されるレーザ光の強度は、前記最外部から前記最内部に向かう位置との関係において比例関数相当で階段形状に増加し、前記最内部から前記最外部に向かう位置との関係において比例関数相当で階段形状に減少するように設定されることを特徴とする請求項3記載の半導体ウェハのダイシング方法。
  8. 前記所定範囲に照射されるレーザ光の強度は、前記最外部から前記最内部に向かう位置との関係において対数関数相当で階段形状に増加し、前記最内部から前記最外部に向かう位置との関係において対数関数相当で階段形状に減少するように設定されることを特徴とする請求項3記載の半導体ウェハのダイシング方法。
  9. 前記所定範囲に照射されるレーザ光の強度は、前記最外部から前記最内部に向かう位置との関係において指数関数相当で階段形状に増加し、前記最内部から前記最外部に向かう位置との関係において指数関数相当で階段形状に減少するように設定されることを特徴とする請求項3記載の半導体ウェハのダイシング方法。
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