JP2007192783A - パルス圧縮レーダ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】送信信号のパルス幅が狭い場合でもパルス圧縮によるレンジサイドローブを抑圧できるパルス圧縮レーダ装置を提供する。
【解決手段】PRI毎にN通りのパルス幅を指示するパルス幅制御信号を生成するレーダ制御器2と、チャープ信号を生成するチャープ信号生成器1と、生成されたチャープ信号をパルス幅制御信号に応じたパルス幅に変調するパルス変調器3と、パルス変調器からの信号をアンテナ6から送信し、アンテナで受信された信号から直交デジタル信号を生成する受信器7と、直交デジタル信号をパルス圧縮するパルス圧縮器8と、PRI毎にパルス圧縮器から得られるN個の信号のうちM(M≦N)個が所定値より大きい場合に目標である旨を検出するM/N検出器9を備える。
【選択図】図1
【解決手段】PRI毎にN通りのパルス幅を指示するパルス幅制御信号を生成するレーダ制御器2と、チャープ信号を生成するチャープ信号生成器1と、生成されたチャープ信号をパルス幅制御信号に応じたパルス幅に変調するパルス変調器3と、パルス変調器からの信号をアンテナ6から送信し、アンテナで受信された信号から直交デジタル信号を生成する受信器7と、直交デジタル信号をパルス圧縮するパルス圧縮器8と、PRI毎にパルス圧縮器から得られるN個の信号のうちM(M≦N)個が所定値より大きい場合に目標である旨を検出するM/N検出器9を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、パルス圧縮レーダ装置に関し、特にパルス圧縮後の波形に生じるレンジ軸のグレーティングローブを抑圧する技術に関する。
従来、高い距離分解能を得るために、チャープ信号の送信に応答して受信された信号をパルス圧縮技術を用いて距離方向にパルス圧縮し、このパルス圧縮により得られた信号のレベルを検出することにより目標を検出するパルス圧縮レーダ装置が知られている。図7は、このような従来のパルス圧縮レーダ装置の構成を示すブロック図である。このレーダ装置は、チャープ信号生成器1、パルス変調器3、送信増幅器4、サーキュレータ5、アンテナ6、受信器7、パルス圧縮器8および検出器10から構成されている。
チャープ信号生成器1は、例えば時間軸上で周波数がリニアに変化するようにFM変調されたチャープ信号を生成し、パルス変調器3に送る。パルス変調器3は、チャープ信号生成器1から送られてくるチャープ信号を所定のパルス幅に変調し、送信増幅器4に送る。送信増幅器4は、パルス変調器3から送られてくる信号を増幅し、送信信号としてサーキュレータ5に送る。
サーキュレータ5は、送信増幅器4から送られてくる送信信号をアンテナ6に送るとともに、アンテナ6から送られてくる信号を、受信信号として受信器7に送る。アンテナ6は、サーキュレータ5から送られてくる送信信号を電波に変換して空中に送出するとともに、空中から受信された電波を電気信号に変換してサーキュレータ5に送る。
受信器7は、アンテナ6からサーキュレータ5を介して送られてくる受信信号を増幅して中間周波数信号(以下、「IF信号」という)に変換し、このIF信号をサンプリングしてA/D変換することにより直交デジタル信号(I/Q信号)を生成し、パルス圧縮器8に送る。
パルス圧縮器8は、受信器7から送られてくる直交デジタル信号に対してパルス圧縮を行なう。パルス圧縮は、送信時に変調が施された長パルス信号を、受信時にレンジ(距離)方向の相関処理によって短パルス信号に変換する技術である。なお、パルス圧縮に関しては、非特許文献1〜3に説明されている。このパルス圧縮器8でパルス圧縮することにより得られた信号は、検出器10に送られる。検出器10は、パルス圧縮器8から送られてくる信号が所定のスレッショルドレベルより大きい場合に目標である旨を検出し、目標信号として外部に出力する。
吉田孝監修、「改訂 レーダ技術」、初版、社団法人電子情報通信学会、平成15年2月15日、pp.275−278 Donald R.Wehner,"High-Resolution Radar Second Edition",Artech House,pp.149-153(1995) Donald R.Wehner,"High-Resolution Radar Second Edition",Artech House,pp.174-177(1995)
吉田孝監修、「改訂 レーダ技術」、初版、社団法人電子情報通信学会、平成15年2月15日、pp.275−278 Donald R.Wehner,"High-Resolution Radar Second Edition",Artech House,pp.149-153(1995) Donald R.Wehner,"High-Resolution Radar Second Edition",Artech House,pp.174-177(1995)
上述した従来のパルス圧縮レーダ装置では、送信信号のパルス幅が狭い場合に、一定のサンプリング周波数を広いチャープ帯域に適用すると、チャープ帯域に対するサンプリング間隔が粗くなる。このような粗いサンプリング間隔でサンプリングした信号に対して、パルス圧縮を実施すると、チャープ帯域のサンプリング間隔が粗いことに起因して、レンジ軸でグレーティングローブによる高いレンジサイドローブが生じて、誤警報が発生する等の問題が発生する。
本発明は、上述した問題を解消するためになされたものであり、その課題は、送信信号のパルス幅が狭い場合であっても、パルス圧縮によるレンジサイドローブを低く抑えることができるパルス圧縮レーダ装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、パルス繰り返し周期毎にN(Nは2以上の整数)通りのパルス幅を指示するパルス幅制御信号を生成するレーダ制御器と、チャープ信号を生成するチャープ信号生成器と、チャープ信号生成器から送られてくるチャープ信号をレーダ制御器から送られてくるパルス幅制御信号に応じたパルス幅に変調するパルス変調器と、パルス変調器から送られてくる信号を電波に変換して送出するアンテナと、アンテナで受信された電波に基づく信号をサンプリングして直交デジタル信号を生成する受信器と、受信器から送られてくる直交デジタル信号をパルス圧縮するパルス圧縮器と、パルス繰り返し周期毎にパルス圧縮器から得られるN通りの信号のうち同一時刻でM(Mは1以上の整数でありM≦N)個以上が所定のスレッショルドレベルより大きい場合に目標である旨を検出するM/N検出器とを備えたことを特徴とする。
また、請求項2記載の発明は、パルス繰り返し周期毎にN(Nは2以上の整数)通りのチャープ帯域幅を指示するチャープ帯域幅制御信号を生成するレーダ制御器と、レーダ制御器から送られてくるチャープ帯域幅制御信号に応じた帯域幅を有するチャープ信号を生成するチャープ信号生成器と、チャープ信号生成器から送られてくるチャープ信号を所定のパルス幅に変調するパルス変調器と、パルス変調器から送られてくる信号を電波に変換して送出するアンテナと、アンテナで受信された電波に基づく信号をサンプリングして直交デジタル信号を生成する受信器と、受信器から送られてくる直交デジタル信号をレーダ制御器から送られてくるチャープ帯域幅制御信号に応じてパルス圧縮するパルス圧縮器と、パルス繰り返し周期毎にパルス圧縮器から得られるN通りの信号のうち同一時刻でM(Mは1以上の整数でありM≦N)個以上が所定のスレッショルドレベルより大きい場合に目標である旨を検出するM/N検出器とを備えたことを特徴とする。
また、請求項3記載の発明は、パルス繰り返し周期毎にN(Nは2以上の整数)通りのパルス幅を指示するパルス幅制御信号およびN通りのチャープ帯域幅を指示するチャープ帯域幅制御信号を生成するレーダ制御器と、レーダ制御器から送られてくるチャープ帯域幅制御信号に応じた帯域幅を有するチャープ信号を生成するチャープ信号生成器と、チャープ信号生成器から送られてくるチャープ信号をレーダ制御器から送られてくるパルス幅制御信号に応じたパルス幅に変調するパルス変調器と、パルス変調器から送られてくる信号を電波に変換して送出するアンテナと、アンテナで受信された電波に基づく信号をサンプリングして直交デジタル信号を生成する受信器と、受信器から送られてくる直交デジタル信号をレーダ制御器から送られてくるチャープ帯域幅制御信号に応じてパルス圧縮するパルス圧縮器と、パルス繰り返し周期毎にパルス圧縮器から得られるN通りの信号のうち同一時刻でM(Mは1以上の整数でありM≦N)個以上が所定のスレッショルドレベルより大きい場合に目標である旨を検出するM/N検出器とを備えたことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、送信信号のパルス幅をN通り、順次変えることにより、レンジサイドローブの位置を変化させ、N通りのパルス圧縮された信号のうち同一時刻でM個以上の信号が所定のスレショルドレベルを越えている場合に、目標である旨を検出するようにしたので、パルス幅が狭く、サンプリング周波数が低い場合にチャープ帯域を広くした場合であっても、レンジサイドローブで受信される誤警報を抑圧することができる。
また、請求項2記載の発明によれば、送信信号のチャープ帯域をN通り、順次変えることにより、レンジサイドローブの位置を変化させ、N通りのパルス圧縮された信号のうちの同一時刻でM個以上の信号が所定のスレショルドレベルを越えている場合に、目標である旨を検出するようにしたので、パルス幅が狭く、サンプリング周波数が低い場合にチャープ帯域を広くした場合であっても、レンジサイドローブで受信される誤警報を抑圧することができる。
また、請求項3記載の発明によれば、送信信号のパルス幅およびチャープ帯域をN通り順次変えることにより、レンジサイドローブの位置を変化させ、N通りのパルス圧縮された信号のうち同一時刻でM個以上の信号が所定のスレショルドレベルを越えている場合に、目標である旨を検出するようにしたので、パルス幅が狭く、サンプリング周波数が低い場合にチャープ帯域を広くした場合であっても、レンジサイドローブで受信される誤警報を抑圧することができる。
以下、本発明の実施の形態に係るパルス圧縮レーダ装置を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例1に係るパルス圧縮レーダ装置の構成を示すブロック図である。このパルス圧縮レーダ装置は、チャープ信号生成器1、レーダ制御器2、パルス変調器3、送信増幅器4、サーキュレータ5、アンテナ6、受信器7、パルス圧縮器8およびM/N検出器9から構成されている。
チャープ信号生成器1は、レーダ制御器2から送られてくるチャープ帯域幅制御信号によって指定される帯域幅を有し、例えば時間軸上で周波数がリニアに変化するようにFM変調されたチャープ信号を生成し、パルス変調器3に送る。なお、チャープ信号は、時間軸上で周波数が非リニアに変化するようにFM変調して生成することもできる。
レーダ制御器2は、このパルス圧縮レーダ装置の動作開始時に、チャープ帯域幅制御信号を生成してチャープ信号生成器1およびパルス圧縮器8に送るとともに、各パルス繰り返し周期(以下、「PRI」という)の先頭で、N(Nは2以上の整数)通りのパルス幅を指示するパルス幅制御信号を生成してパルス変調器3に送る。
パルス変調器3は、チャープ信号生成器1から送られてくるチャープ信号を、レーダ制御器2から送られてくるパルス幅制御信号に応じたパルス幅に変調し、送信増幅器4に送る。送信増幅器4は、パルス変調器3から送られてくる信号を増幅し、送信信号としてサーキュレータ5に送る。
サーキュレータ5は、送信増幅器4から送られてくる送信信号をアンテナ6に送るとともに、アンテナ6から送られてくる信号を、受信信号として受信器7に送る。アンテナ6は、サーキュレータ5から送られてくる送信信号を電波に変換して空中に送出するとともに、空中から受信された電波を電気信号に変換してサーキュレータ5に送る。
受信器7は、アンテナ6からサーキュレータ5を介して送られてくる受信信号を増幅してIF信号に変換し、このIF信号をサンプリングしてA/D変換することにより直交デジタル信号x(r,n)を生成する。ここで、rはレンジセル番号、nは周波数番号を表す。この受信器7で生成された直交デジタル信号x(r,n)は、パルス圧縮器8に送られる。
パルス圧縮器8は、受信器7から送られてくる直交デジタル信号x(r,n)に対して、チャープ信号生成器1から送られてくるチャープ帯域幅制御信号に応じてパルス圧縮を実施する。このパルス圧縮器8で行われるパルス圧縮の詳細は後述する。このパルス圧縮器8でパルス圧縮された信号は、検出器10に送られる。
M/N検出器9は、PRI毎にパルス圧縮器8から送られてくる信号を順次記憶し、N回目の信号を受け取って内部に記憶した後に、内部に記憶しているN通りの信号のうち、同一時刻で出現する所定のスレッショルドレベルより大きい信号がM個以上あるかどうかを調べる。そして、そして、M個以上あることを判断すると、その時刻に出現する信号が目標である旨を検出し、目標信号として外部に出力する。
次に、上記のように構成される本発明の実施例1に係るパルス圧縮レーダ装置の動作を説明する。レーダ制御器2は、動作開始時に、チャープ帯域幅制御信号を生成してチャープ信号生成器1およびパルス圧縮器8に送るとともに、各PRIの先頭で、パルス幅制御信号を生成してパルス変調器3に送る。
チャープ信号生成器1は、レーダ制御器2から送られてくるチャープ帯域幅制御信号に応じた帯域幅を有するチャープ信号を生成し、パルス変調器3に送る。パルス変調器3は、チャープ信号生成器1から送られてくるチャープ信号を、レーダ制御器2から送られてくるパルス幅制御信号に応じたパルス幅を有する信号に変調し、送信増幅器4に送る。
送信増幅器4は、パルス変調器3から送られてくる信号を増幅し、送信信号としてサーキュレータ5を介してアンテナ6に送る。アンテナ6は、送信増幅器4からサーキュレータ5を介して送られてくる送信信号を電波に変換して空中に送出するとともに、この送信信号に応答して空中から受信された電波を電気信号に変換し、受信信号としてサーキュレータ5を介して受信器7に送る。
受信器7は、アンテナ6からサーキュレータ5を介して送られてくる受信信号を増幅してIF信号に変換し、このIF信号をサンプリングしてA/D変換することにより直交デジタル信号x(r,n)を生成し、パルス圧縮器8に送る。
ここで、
FTr : レンジセルrに関するフーリエ変換
FT : フーリエ変換
IFTf : fに対する逆フーリエ変換
* : 複素共役
f : チャープ周波数(f=1〜R)
x(r、n) : 直交デジタル信号
r : レンジセル番号(r=1〜R)
n : ステップ周波数の周波数番号(n=1〜N)
X(f、n) : x(t)のフーリエ変換
W(f、n) : パルス圧縮時の複素ウェイト(f=1〜R)
xr(r、n): パルス圧縮後の波形
ref : パルス圧縮用参照信号
また、パルス圧縮用参照信号refは、次式で表すことができる。
FTr : レンジセルrに関するフーリエ変換
FT : フーリエ変換
IFTf : fに対する逆フーリエ変換
* : 複素共役
f : チャープ周波数(f=1〜R)
x(r、n) : 直交デジタル信号
r : レンジセル番号(r=1〜R)
n : ステップ周波数の周波数番号(n=1〜N)
X(f、n) : x(t)のフーリエ変換
W(f、n) : パルス圧縮時の複素ウェイト(f=1〜R)
xr(r、n): パルス圧縮後の波形
ref : パルス圧縮用参照信号
また、パルス圧縮用参照信号refは、次式で表すことができる。
ここで、
B : チャープ帯域幅
τ : パルス幅
t : 時間
なお、上述した式は、簡単のために、フーリエ変換時に窓関数を含めない形式で記述しているが、窓関数を含めた式を用いることもできる。
B : チャープ帯域幅
τ : パルス幅
t : 時間
なお、上述した式は、簡単のために、フーリエ変換時に窓関数を含めない形式で記述しているが、窓関数を含めた式を用いることもできる。
以上のようにしてパルス圧縮器8でパルス圧縮することにより得られた信号は、M/N検出器9に送られ、このM/N検出器9の内部に記憶される。この場合、M/N検出器9に格納される信号は、メインローブの他にグレーティングローブを含む信号である。次いで、レーダ制御器2は、次のPRIの先頭で、前回と異なるパルス幅を指示するパルス幅制御信号をパルス変調器3に送る。以下、上述した動作が繰り返される。
M/N検出器9は、パルス圧縮器8からN回目の信号を受け取って内部に記憶した後に、内部に記憶しているN通りの信号のうち、同一時刻で出現する所定のスレッショルドレベルより大きい信号がM個以上あるかどうかを調べる。そして、M個以上あることを判断すると、その時刻に出現する信号が目標である旨を検出し、目標信号として外部に出力する。
ここで、グレーティングローブが発生する原理を、図2を参照しながら説明する。図2(a)は、パルス幅τの受信信号を時間軸上でΔτ毎にサンプリングする状態を示し、図2(b)は、図2(a)の信号を周波数軸上に変換した状態を示し、図2(c)は、パルス圧縮することにより得られる信号を示す図である。
ここで、
L :サンプル数
Δτ :サンプリング間隔
1/Δτ:サンプリング周波数
ΔB :チャープ帯域のサンプリング間隔
a :定数
例えば、パルス幅τとチャープ帯域Bとが等しい(a=1)場合は、グレーティングローブが発生する時間1/ΔB(グレーティングローブが発生する距離に換算するには、cを光速としてc/2を乗算する)とパルス幅τが等しくなる。
L :サンプル数
Δτ :サンプリング間隔
1/Δτ:サンプリング周波数
ΔB :チャープ帯域のサンプリング間隔
a :定数
例えば、パルス幅τとチャープ帯域Bとが等しい(a=1)場合は、グレーティングローブが発生する時間1/ΔB(グレーティングローブが発生する距離に換算するには、cを光速としてc/2を乗算する)とパルス幅τが等しくなる。
図3は、上述した関係を用いて、N通りのパルス幅(τ1,…,τn,…,τN)を有する信号を送受信する様子を示し、図4は、図3に示した信号の各々に対して得られるパルス圧縮された信号を示す。この場合、パルス幅は、例えば、図4(a)〜図4(c)に示すように、グレーティングローブが重ならないように、次式にしたがって選定することができる。
ここで、
n ; 1〜N−1
2/B ; グレーティングローブのメインローブのヌル間幅(パルス圧縮の際の窓関数が一様分布の場合)
このN通りのパルス幅を有する信号の送受信により得られたN通りのパルス圧縮された信号の各々を、検出確率と誤警報確率で決まるスレショルドレベルと比較し、図4(d)に示すように、同一時刻で出現する信号のM個以上がスレッショルドレベルより大きい場合に、その信号が目標である旨が検出される。
n ; 1〜N−1
2/B ; グレーティングローブのメインローブのヌル間幅(パルス圧縮の際の窓関数が一様分布の場合)
このN通りのパルス幅を有する信号の送受信により得られたN通りのパルス圧縮された信号の各々を、検出確率と誤警報確率で決まるスレショルドレベルと比較し、図4(d)に示すように、同一時刻で出現する信号のM個以上がスレッショルドレベルより大きい場合に、その信号が目標である旨が検出される。
なお、上述した(8)式では、グレーティングローブが重ならないようにパルス幅を設定したが、M/N検出によって誤警報を削減する主旨であれば、必ずしも正確に重ならないようにする必要はない。
本発明の実施例2に係るパルス圧縮レーダ装置は、実施例1に係るパルス圧縮レーダ装置おいて、レーダ制御器2で送信信号のパルス幅を変える代わりに、チャープ帯域幅をN通りに変えるようにしたものである。
この実施例2に係るパルス圧縮レーダ装置の構成は、レーダ制御器2の機能を除き、実施例1に係るパルス圧縮レーダ装置の構成と同じである。すなわち、レーダ制御器2は、このパルス圧縮レーダ装置の動作開始時に、所定のパルス幅を指示するパルス幅制御信号を生成してパルス変調器3に送るとともに、各PRIの先頭で、N通りの帯域幅を指示するチャープ帯域幅制御信号を生成してチャープ信号生成器1およびパルス圧縮器8に送る。
次に、上記のように構成される本発明の実施例2に係るパルス圧縮レーダ装置の動作を説明する。レーダ制御器2は、動作開始時に、所定のパルス幅を指示するパルス幅制御信号を生成してパルス変調器3に送るとともに、各PRIの先頭で、チャープ帯域幅制御信号を生成してチャープ信号生成器1およびパルス圧縮器8に送る。
チャープ信号生成器1は、レーダ制御器2から送られてくるチャープ帯域幅制御信号に応じた帯域幅を有するチャープ信号を生成し、パルス変調器3に送る。パルス変調器3は、チャープ信号生成器1から送られてくるチャープ信号を、レーダ制御器2から送られてくるパルス幅制御信号に応じたパルス幅を有する信号に変調し、送信増幅器4に送る。
送信増幅器4は、パルス変調器3から送られてくる信号を増幅し、送信信号としてサーキュレータ5を介してアンテナ6に送る。アンテナ6は、送信増幅器4からサーキュレータ5を介して送られてくる送信信号を電波に変換して空中に送出するとともに、この送信信号に応答して空中から受信された電波を電気信号に変換し、受信信号としてサーキュレータ5を介して受信器7に送る。
受信器7は、アンテナ6からサーキュレータ5を介して送られてくる受信信号を増幅してIF信号に変換し、このIF信号をサンプリングしてA/D変換することにより直交デジタル信号x(r,n)を生成し、パルス圧縮器8に送る。
パルス圧縮器8は、受信器7から送られてくる直交デジタル信号x(r,n)に対して、実施例1と同様にして、パルス圧縮を実施する。パルス圧縮器8でパルス圧縮することにより得られた信号は、M/N検出器9に送られ、このM/N検出器9の内部に記憶される。この場合、M/N検出器9に格納される信号は、メインローブの他にグレーティングローブを含む信号である。次いで、レーダ制御器2は、次のPRIの先頭で、前回と異なる帯域幅を指示するチャープ帯域幅制御信号をチャープ信号生成器1およびパルス圧縮器8に送る。以下、上述した動作が繰り返される。
M/N検出器9は、パルス圧縮器8からN回目の信号を受け取って内部に記憶した後に、内部に記憶しているN通りの信号のうち、同一時刻で出現する所定のスレッショルドレベルより大きい信号がM個以上あるかどうかを調べる。そして、M個以上あることを判断すると、その時刻に出現する信号が目標である旨を検出し、目標信号として外部に出力する。
図5は、N通りのチャープ帯域を有する信号を送受信する様子を示し、図6は、図5に示した信号の各々に対して得られるパルス圧縮された信号を示す。この場合、チャープ帯域は、例えば、図6(a)〜図4(c)に示すように、グレーティングローブが重ならないように、次式にしたがって選定することができる。
ここで、
ΔBn ; Bn/L
Bn ; チャープ帯域
n ; 1〜N−1
このN通りのチャープ帯域を有する信号の送受信により得られたN通りのパルス圧縮された信号の各々を、検出確率と誤警報確率で決まるスレショルドレベルと比較し、図6(d)に示すように、同一時刻で出現する信号のM個以上がスレッショルドレベルより大きい場合に、その信号が目標である旨が検出される。
ΔBn ; Bn/L
Bn ; チャープ帯域
n ; 1〜N−1
このN通りのチャープ帯域を有する信号の送受信により得られたN通りのパルス圧縮された信号の各々を、検出確率と誤警報確率で決まるスレショルドレベルと比較し、図6(d)に示すように、同一時刻で出現する信号のM個以上がスレッショルドレベルより大きい場合に、その信号が目標である旨が検出される。
なお、上述した(9)式では、グレーティングローブが重ならないようにチャープ帯域を設定したが、M/N検出によって誤警報を削減する主旨であれば、必ずしも正確に重ならないようにする必要はない。
本発明の実施例3に係るパルス圧縮レーダ装置は、実施例1に係るパルス圧縮レーダ装置の機能と実施例2に係るパルス圧縮レーダ装置の機能とを組み合わせたものである。
このパルス圧縮レーダ装置のレーダ制御器2は、各PRIの先頭で、N通りのパルス幅を指示するパルス幅制御信号を生成してパルス変調器3に送るとともに、N通りの帯域幅を指示するチャープ帯域幅制御信号を生成してチャープ信号生成器1およびパルス圧縮器8に送る。
次に、上記のように構成される本発明の実施例3に係るパルス圧縮レーダ装置の動作を説明する。レーダ制御器2は、動作開始時に、所定のパルス幅を指示するパルス幅制御信号を生成してパルス変調器3に送るとともに、各PRIの先頭で、チャープ帯域幅制御信号を生成してチャープ信号生成器1およびパルス圧縮器8に送る。
チャープ信号生成器1は、レーダ制御器2から送られてくるチャープ帯域幅制御信号に応じた帯域幅を有するチャープ信号を生成し、パルス変調器3に送る。パルス変調器3は、チャープ信号生成器1から送られてくるチャープ信号を、レーダ制御器2から送られてくるパルス幅制御信号に応じたパルス幅を有する信号に変調し、送信増幅器4に送る。
送信増幅器4は、パルス変調器3から送られてくる信号を増幅し、送信信号としてサーキュレータ5を介してアンテナ6に送る。アンテナ6は、送信増幅器4からサーキュレータ5を介して送られてくる送信信号を電波に変換して空中に送出するとともに、この送信信号に応答して空中から受信された電波を電気信号に変換し、受信信号としてサーキュレータ5を介して受信器7に送る。
受信器7は、アンテナ6からサーキュレータ5を介して送られてくる受信信号を増幅してIF信号に変換し、このIF信号をサンプリングしてA/D変換することにより直交デジタル信号x(r,n)を生成し、パルス圧縮器8に送る。
パルス圧縮器8は、受信器7から送られてくる直交デジタル信号x(r,n)に対して、パルス圧縮を実施する。パルス圧縮器8でパルス圧縮することにより得られた信号は、M/N検出器9に送られ、このM/N検出器9の内部に記憶される。この場合、M/N検出器9に格納される信号は、メインローブの他にグレーティングローブを含む信号である。次いで、レーダ制御器2は、次のPRIの先頭で、前回と異なるパルス幅を指示するパルス幅制御信号をパルス変調器3に送るとともに、前回と異なる帯域幅を指示するチャープ帯域幅制御信号をチャープ信号生成器1およびパルス圧縮器8に送る。以下、上述した動作が繰り返される。
M/N検出器9は、パルス圧縮器8からN回目の信号を受け取って内部に記憶した後に、内部に記憶しているN通りの信号のうち、同一時刻で出現する所定のスレッショルドレベルより大きい信号がM個以上あるかどうかを調べる。そして、そして、M個以上あることを判断すると、その信号が目標である旨を検出し、目標信号として外部に出力する。
なお、上述した実施例1〜実施例3に係るパルス圧縮レーダ装置では、パルス圧縮後に、M/N検出を実施しているが、パルス圧縮以外のパルスドップラ処理や、ビデオ積分等といった他の信号処理を実施した後に、M/N検出を実施するように構成することもできる。
本発明は、近距離を探索するためにパルス幅を狭くし、且つチャープ帯域を広くしてレンジ分解能を上げたい用途のパルス圧縮レーダ装置に利用することが可能である。
1 チャープ信号生成器
2 レーダ制御器
3 パルス変調器
4 送信増幅器
5 サーキュレータ
6 アンテナ
7 受信器
8 パルス圧縮器
9 M/N検出器
2 レーダ制御器
3 パルス変調器
4 送信増幅器
5 サーキュレータ
6 アンテナ
7 受信器
8 パルス圧縮器
9 M/N検出器
Claims (3)
- パルス繰り返し周期毎にN(Nは2以上の整数)通りのパルス幅を指示するパルス幅制御信号を生成するレーダ制御器と、
チャープ信号を生成するチャープ信号生成器と、
前記チャープ信号生成器から送られてくるチャープ信号を前記レーダ制御器から送られてくるパルス幅制御信号に応じたパルス幅に変調するパルス変調器と、
前記パルス変調器から送られてくる信号を電波に変換して送出するアンテナと、
前記アンテナで受信された電波に基づく信号をサンプリングして直交デジタル信号を生成する受信器と、
前記受信器から送られてくる直交デジタル信号をパルス圧縮するパルス圧縮器と、
パルス繰り返し周期毎に前記パルス圧縮器から得られるN通りの信号のうち同一時刻でM(Mは1以上の整数でありM≦N)個以上が所定のスレッショルドレベルより大きい場合に目標である旨を検出するM/N検出器と、
を備えたことを特徴とするパルス圧縮レーダ装置。 - パルス繰り返し周期毎にN(Nは2以上の整数)通りのチャープ帯域幅を指示するチャープ帯域幅制御信号を生成するレーダ制御器と、
前記レーダ制御器から送られてくるチャープ帯域幅制御信号に応じた帯域幅を有するチャープ信号を生成するチャープ信号生成器と、
前記チャープ信号生成器から送られてくるチャープ信号を所定のパルス幅に変調するパルス変調器と、
前記パルス変調器から送られてくる信号を電波に変換して送出するアンテナと、
前記アンテナで受信された電波に基づく信号をサンプリングして直交デジタル信号を生成する受信器と、
前記受信器から送られてくる直交デジタル信号を前記レーダ制御器から送られてくるチャープ帯域幅制御信号に応じてパルス圧縮するパルス圧縮器と、
パルス繰り返し周期毎に前記パルス圧縮器から得られるN通りの信号のうち同一時刻でM(Mは1以上の整数でありM≦N)個以上が所定のスレッショルドレベルより大きい場合に目標である旨を検出するM/N検出器と、
を備えたことを特徴とするパルス圧縮レーダ装置。 - パルス繰り返し周期毎にN(Nは2以上の整数)通りのパルス幅を指示するパルス幅制御信号およびN通りのチャープ帯域幅を指示するチャープ帯域幅制御信号を生成するレーダ制御器と、
前記レーダ制御器から送られてくるチャープ帯域幅制御信号に応じた帯域幅を有するチャープ信号を生成するチャープ信号生成器と、
前記チャープ信号生成器から送られてくるチャープ信号を前記レーダ制御器から送られてくるパルス幅制御信号に応じたパルス幅に変調するパルス変調器と、
前記パルス変調器から送られてくる信号を電波に変換して送出するアンテナと、
前記アンテナで受信された電波に基づく信号をサンプリングして直交デジタル信号を生成する受信器と、
前記受信器から送られてくる直交デジタル信号を前記レーダ制御器から送られてくるチャープ帯域幅制御信号に応じてパルス圧縮するパルス圧縮器と、
パルス繰り返し周期毎に前記パルス圧縮器から得られるN通りの信号のうち同一時刻でM(Mは1以上の整数でありM≦N)個以上が所定のスレッショルドレベルより大きい場合に目標である旨を検出するM/N検出器と、
を備えたことを特徴とするパルス圧縮レーダ装置。
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---|---|---|---|
JP2006013829A JP2007192783A (ja) | 2006-01-23 | 2006-01-23 | パルス圧縮レーダ装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2019056588A (ja) * | 2017-09-20 | 2019-04-11 | 株式会社東芝 | レーダ装置、及びレーダ信号処理方法 |
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2006
- 2006-01-23 JP JP2006013829A patent/JP2007192783A/ja not_active Abandoned
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