JP2007189106A - 半導体装置の製造方法、半導体装置、集積回路、電気光学装置、電子機器 - Google Patents

半導体装置の製造方法、半導体装置、集積回路、電気光学装置、電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2007189106A
JP2007189106A JP2006006595A JP2006006595A JP2007189106A JP 2007189106 A JP2007189106 A JP 2007189106A JP 2006006595 A JP2006006595 A JP 2006006595A JP 2006006595 A JP2006006595 A JP 2006006595A JP 2007189106 A JP2007189106 A JP 2007189106A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
semiconductor
semiconductor film
substrate
semiconductor device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006006595A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Hiroshima
安 広島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2006006595A priority Critical patent/JP2007189106A/ja
Publication of JP2007189106A publication Critical patent/JP2007189106A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L27/00Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate
    • H01L27/02Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate including semiconductor components specially adapted for rectifying, oscillating, amplifying or switching and having potential barriers; including integrated passive circuit elements having potential barriers
    • H01L27/12Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate including semiconductor components specially adapted for rectifying, oscillating, amplifying or switching and having potential barriers; including integrated passive circuit elements having potential barriers the substrate being other than a semiconductor body, e.g. an insulating body
    • H01L27/1214Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate including semiconductor components specially adapted for rectifying, oscillating, amplifying or switching and having potential barriers; including integrated passive circuit elements having potential barriers the substrate being other than a semiconductor body, e.g. an insulating body comprising a plurality of TFTs formed on a non-semiconducting substrate, e.g. driving circuits for AMLCDs
    • H01L27/1259Multistep manufacturing methods
    • H01L27/127Multistep manufacturing methods with a particular formation, treatment or patterning of the active layer specially adapted to the circuit arrangement
    • H01L27/1274Multistep manufacturing methods with a particular formation, treatment or patterning of the active layer specially adapted to the circuit arrangement using crystallisation of amorphous semiconductor or recrystallisation of crystalline semiconductor
    • H01L27/1281Multistep manufacturing methods with a particular formation, treatment or patterning of the active layer specially adapted to the circuit arrangement using crystallisation of amorphous semiconductor or recrystallisation of crystalline semiconductor by using structural features to control crystal growth, e.g. placement of grain filters

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)
  • Recrystallisation Techniques (AREA)

Abstract

【課題】凹部を用いた結晶成長をより安定に実現し、高性能な半導体素子を安定して得ることを可能とすること。
【解決手段】本発明にかかる半導体装置の製造方法は、基板(11)の一方面側に凹部(125)を形成する第1工程と、上記基板の一方面側に膜厚Tの半導体膜(130)を形成する第2工程と、上記半導体膜に熱処理を行い、上記凹部を略中心とする略単結晶粒を形成する第3工程と、上記半導体膜を用いて半導体素子を形成する第4工程と、を含み、上記第2工程では、上記凹部の直径Dと深さFがF+T≧4×D+532(nm)の関係を満たすように上記凹部が形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、薄膜トランジスタ等の半導体装置の製造方法及びこの製造方法により製造される半導体装置、集積回路、電気光学装置及び電子機器に関する。
電気光学装置、例えば、液晶表示装置や有機EL(エレクトロルミネセンス)表示装置などにおいては、薄膜トランジスタ等の半導体素子を用いて画素回路が構成されている。従来の薄膜トランジスタは、非晶質シリコン膜を用いて、チャネル形成領域等の活性領域を形成している。また、多結晶シリコン膜を用いて活性領域を形成した薄膜トランジスタも実用化されている。多結晶シリコン膜を用いることにより、非晶質シリコン膜を用いた場合に比較して移動度などの電気的特性が向上し、薄膜トランジスタの性能を向上させることができる。
また、薄膜トランジスタ等の半導体素子の性能を更に向上させるために、大きな結晶粒からなる半導体膜を形成する技術が開発されている。例えば、基板上に微細孔を形成し、この微細孔を結晶成長の起点として半導体膜の結晶化を行うことにより、大粒径のシリコンの結晶粒を形成する技術が提案されている。このような技術は、例えば、文献「Single Crystal Thin Film Transistors ;IBM TECHNICAL DISCLOSURE BULLETIN Aug.1992 pp257-258」(非特許文献1)、文献「Advanced Excimer-Laser Crystallization Techniques of Si Thin-Film For Location Control of Large Grain on Glass ;R.Ishihara et al. ,Proc.SPIE 2001.vol.4295 pp14-23」(非特許文献2)などに記載されている。この技術を用いて形成される大結晶粒径のシリコン膜を用いて薄膜トランジスタを形成することにより、1つの薄膜トランジスタの形成領域(特に、チャネル形成領域)に結晶粒界が入り込まないようにすることが可能となる。これにより、移動度等の電気的特性に優れた薄膜トランジスタを実現することが可能になる。
上記の非特許文献1および非特許文献2に記載の方法で得られる結晶粒は、微細孔上に堆積するシリコン膜の膜厚を厚くし、かつ比較的大きなエネルギー密度を有するレーザ照射を施すことによって、その粒径が大きくなることが非特許文献2や本願発明者らの実験によって確認されている。また、形成された結晶粒は、Σ3やΣ9やΣ27といった規則
粒界(対応粒界)は含み得るが、不規則粒界を含まない、いわゆる「略単結晶粒」とみなすことができる。規則粒界はシリコンのエネルギーバンドギャップ中において、ミッドギャップ近傍の深いエネルギー準位付近に捕獲準位を形成しないため、そこに形成する薄膜トランジスタに与える電気的な特性、特に閾値下特性に対する影響は軽微である。
しかしながら、より大きな結晶粒を形成するため、或いは製造プロセスの変動等によって、通常より大きなエネルギー密度を有するレーザが照射された場合には、微細孔を起点とした結晶成長が実現できず、大粒径のシリコン結晶粒を得られない場合が生じ得る。この不具合は、大きなエネルギー密度を有するレーザの照射によってシリコン膜表面のみならず、微細孔の底部のシリコンまでも完全に溶融してしまい、シリコン膜表面と微細孔底部のシリコン膜との間で温度差がほぼなくなることに起因する。この場合、得られるシリコン膜は微結晶粒から構成される膜となる。このような微結晶粒からなるシリコン膜部分に形成される半導体素子は略単結晶粒を用いた半導体素子に比べて性能が低くなる。
Single Crystal Thin Film Transistors ;IBM TECHNICAL DISCLOSURE BULLETIN Aug.1992 pp257-258 Advanced Excimer-Laser Crystallization Techniques of Si Thin-Film For Location Control of Large Grain on Glass ;R.Ishihara et al. ,Proc.SPIE 2001.vol.4295 pp14-23
そこで、本発明は、凹部を用いた結晶成長をより安定に実現し、高性能な半導体素子を安定して得ることを可能とする半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明にかかる半導体装置の製造方法は、基板の一方面側に凹部を形成する第1工程と、上記基板の一方面側に膜厚Tの半導体膜を形成する第2工程と、上記半導体膜に熱処理を行い、上記凹部を略中心とする略単結晶粒を形成する第3工程と、上記半導体膜を用いて半導体素子を形成する第4工程と、を含み、上記第2工程では、上記凹部の直径Dと深さFがF+T≧4×D+532(nm)の関係を満たすように上記凹部が形成される。また、本発明にかかる半導体装置は、基板上に形成された半導体膜を含んで構成される半導体装置であって、一方面側に凹部を有する基板と、上記基板の一方面側に上記凹部を略中心として形成された略単結晶粒を含む膜厚Tの半導体膜と、を含み、上記凹部が当該凹部の直径Dと深さFがF+T≧4×D+532(nm)の関係を満たすように形成されている。
ここで、「半導体膜」とは、多結晶半導体膜やアモルファス半導体膜を含む。「略中心」とは、幾何学的に中心という意味ではなく、熱処理による結晶成長の起点となるがために成長直後の略単結晶粒の中程に位置することになるという意味である。「略単結晶粒」とは、Σ3やΣ9やΣ27といった規則粒界(対応粒界)は含み得るが、不規則粒界を含
まないものをいう。
上記半導体装置又はその製造方法によれば、凹部の開口部の直径に対して相対的に十分な深さを有する凹部が形成されるので、熱処理条件(例えば、後述するレーザ照射の強度等)が変動しても、凹部の表面付近と底部との間で十分な温度差を生じさせることが可能となる。それにより、凹部を用いた結晶成長をより安定に実現し、高性能な半導体素子を安定して得ることが可能となる。
好ましくは、上記第3工程の熱処理は、レーザ照射によって行われる。
レーザ照射によれば、一部の半導体膜に効率よくエネルギーを供給し、一部のみを融解させることができるので、略単結晶粒を成長させやすい。
第2の態様の本発明は、上述した製造方法を適用して製造される半導体装置を備える集積回路である。ここで「集積回路」とは、一定の機能を奏するように半導体装置及び関連する配線等が集積され配線された回路をいう。
第3の態様の本発明は、上述した製造方法を適用して製造される半導体装置を備える電気光学装置である。ここで「電気光学装置」とは、本発明にかかる半導体装置を備え、電気的作用によって発光し、あるいは外部からの光の状態を変化させる電気光学素子を備えた装置一般をいい、自ら光を発するものと外部からの光の通過を制御するもの双方を含む。例えば、電気光学素子として、液晶素子、電気泳動粒子が分散した分散媒体を有する電気泳動素子、EL(エレクトロルミネッセンス)素子、電界の印加により発生した電子を発光板に当てて発光させる電子放出素子を備えたアクティブマトリクス型の表示装置等をいう。
第4の態様の本発明は、上述した半導体装置、集積回路又は電気光学装置を備える電子機器である。ここで「電子機器」とは、例えば、ICカード、携帯電話、ビデオカメラ、パーソナルコンピュータ、ヘッドマウントディスプレイ、リア型またはフロント型のプロジェクター、さらに表示機能付きファックス装置、デジタルカメラのファインダ、携帯型TV、PDA、電子手帳、電光掲示盤、宣伝公告用ディスプレイ等が含まれる。
次に本発明を実施するための好適な実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図1及び図2は、一実施形態の半導体装置の製造方法を説明する工程断面図である。
(1)微細孔形成工程
図1(A)に示すように、基板11上に下地絶縁膜121として酸化シリコン膜を形成する。下地絶縁膜121の膜厚は例えば200nm程度である。次に下地絶縁膜121上に第一絶縁膜122として酸化シリコン膜を形成する。第一絶縁膜122の膜厚は例えば550nm程度である。次に第一絶縁膜122に直径1μm程度以下の孔123を形成する(図1(B))。具体的には、第一絶縁膜122の表面にフォトレジスト膜を塗布し、これをマスクを用いて露光、現像することにより、孔123の形成位手を露出させる開口部を有するフォトレジスト膜(図示せず)を形成する。そして、このフォトレジスト膜をエッチングマスクとして用いて反応性イオンエッチングを行い、その後、フォトレジスト膜を除去することにより、孔123が形成される。次にこの孔123を含む第一絶縁膜122の表面に、第二絶縁膜124として酸化シリコン膜を形成する(図1(C))。このとき第二絶縁膜124の膜厚を適宜調整することによって、孔123の直径を狭める。それにより、直径20nm〜150nm程度の微細孔(凹部)125が得られる。なお、下地絶縁膜121、第一絶縁膜122、第二絶縁膜124(これらの層を合わせて絶縁膜12とも呼ぶ)はいずれも、例えばTEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate)やシラン(SiH4)ガスを原料として用いたPECVD法により形成可能である。
ここで、図3を参照しながら微細孔について詳細に説明する。図3は、微細孔の周辺を示した拡大断面図である。微細孔125の深さFを決定する要素としては、上述の第一絶縁膜122の膜厚t1と、第一絶縁膜122上の第二絶縁膜124の膜厚t21と孔123の底部での第二絶縁膜124の膜厚t22の差(t21−t22)と、がある。すなわち、微細孔125の深さFは、次式で表される。
F=t1+t21−t22
例えば、第二絶縁膜124上と孔123の底部とで第二絶縁膜124の堆積量が同じ(t21=t22)であれば、微細孔125の深さFは第一絶縁膜122の膜厚と同じになる。また、微細孔125の直径Dが比較的に小さい故に、第一絶縁膜122上に対して孔123の底部での第二絶縁膜124の堆積量が少ない場合(t21>t22)には、微細孔125の深さFは第一絶縁膜122の膜厚t1より大きくなる。そこで本実施形態では、第二絶縁膜124の成膜状況、および後工程において堆積する半導体膜の膜厚Tを鑑みて第二絶縁膜124の膜厚を設定することにより、微細孔125の直径Dと深さFが、F+T≧4×D+532(nm)の関係を満たすように微細孔125を形成する。上記関係式の導出根拠については後述する。
(2)半導体膜形成工程
図1(D)に示すように、LPCVD法やPECVD法などの製膜法によって、基板11の一方面側、より具体的には第二絶縁膜124上及び微細孔125内に半導体膜130として非晶質シリコン膜を形成する。この半導体膜130の膜厚Tは、微細孔125内に半導体膜130を埋設させるために必要十分な膜厚であり、例えば0.04μm〜0.3μm程度の膜厚にする。なお、半導体膜130として、非晶質シリコン膜ではなく多結晶シリコン膜を形成しても良い。多結晶シリコン膜を採用した場合には、結晶性のシリコンの融点が非晶質シリコンのそれに比べて高いことから、後の結晶化工程で行うレーザ照射時には、微細孔125内にある多結晶シリコン膜から凝固、すなわち結晶成長が開始されやすくなり、より安定に微細孔125からの結晶成長が実現するといった利点がある。半導体膜130をLPCVD法やPECVD法により形成した場合には、形成される半導体膜130中の水素含有量が比較的に多くなる場合がある。このような場合には、後述するレーザ照射時に半導体膜130のアブレーションが生じないようにするために、当該半導体膜130の水素含有量を低くする(好適には1%以下)ための熱処理を行うとよい。
(3)結晶化工程
次に、図2(A)に示すように、半導体膜130に対してレーザ照射LAを行う。このレーザ照射は、波長が370nm以下のパルスレーザで、例えば、波長308nm、パルス幅20〜30nsのXeClパルスエキシマレーザ、またはパルス幅200ns程度のXeClエキシマレーザを用いて、エネルギー密度が0.4〜2.0J/cm2程度となるように行うことが好適である。このような条件で照射したレーザは、そのほとんどが半導体膜130の表面付近で吸収される。これは、例えばXeClパルスエキシマレーザの波長(308nm)におけるシリコンの吸収係数が0.139nm-1と比較的に大きいためである。レーザ照射LAの条件を適宜に選択することにより、半導体膜130を、微細孔125内の底部には非溶融状態の部分が残り、それ以外の部分については略完全溶融状態となるようにする。これにより、レーザ照射後の結晶成長は微細孔125の底部近傍で先に始まり、半導体膜130の表面付近、すなわち略完全溶融状態の部分へ進行する。レーザ照射LAのエネルギーが上記よりやや強く、微細孔125内の底部に非溶融状態の部分が残らない場合においても、略完全溶融状態である半導体膜130の表面付近と、微細孔125の底部との間に生じる温度差により、やはりレーザ照射後の結晶成長は微細孔125の底部近傍で先に始まり、先と同様に半導体膜130の表面付近、すなわち略完全溶融状態の部分へ進行し得る。結晶成長の初期段階では、微細孔125の底部においていくつかの結晶粒が発生し得る。このとき、微細孔125の断面寸法(本実施形態では円の直径)を1個の結晶粒と同程度か少し小さい程度にしておくことにより、微細孔125の上部(開口部)には1個の結晶粒のみが到達するようになる。これにより、半導体膜130の略完全溶融状態の部分では微細孔125の上部に到達した1個の結晶粒を核として結晶成長が進行するようになり、微細孔125を略中心とした大粒径の略単結晶粒131が形成される(図2(B))。このように、基板11上の所望位置に微細孔125を形成しておくことで、レーザ照射後には微細孔125を略中心として、比較的結晶性の優れた略単結晶粒131を形成することが可能となる。結晶化により得られる略単結晶粒131の結晶粒径は半導体膜130の膜厚やレーザ照射LAのエネルギー密度に依存し、現状では6μm〜7μm程度である。なお、以降の説明では、複数の略単結晶粒131を含む半導体膜全体を総称して半導体膜13と呼ぶ。
ここで、本実施形態のシリコン略単結晶粒とは、Σ3やΣ9やΣ27といった規則粒界
(対応粒界)は含み得るが、不規則粒界をほとんど含まないものを言う。一般に不規則粒界には多くのシリコン不対電子が含まれるため、そこに形成する薄膜トランジスタの特性の低下や特性のばらつきの大きな要因となるが、本手法によって形成されるシリコン略単結晶粒にはそれが含まれないため、このシリコン略単結晶粒を用いて薄膜トランジスタを形成することで、優れた特性を有する薄膜トランジスタが実現可能となる。
なお、上述したレーザ照射LAによる結晶化の際に、特にパルス幅の比較的に長いXeClエキシマレーザを用いることが望ましい。これにより半導体膜130の膜厚が比較的薄い場合でも、レーザ照射LAによる半導体膜130の溶融時間を長く保つことができ、微細孔125を起点に結晶成長する略単結晶粒131の粒径を比較的大きくすることができる。また、上述のレーザ照射LAの際に(図2(A))、併せて基板11を加熱することも好ましい。例えば、基板11を載置するステージによって当該基板11の温度が200℃〜400℃程度となるように加熱処理を行うとよい。このように、レーザ照射と基板加熱とを併用することにより、略単結晶粒131の結晶粒径を更に大粒径化することが可能となる。基板加熱を併用することにより、当該加熱を行わない場合に比較して略単結晶粒131の粒径を概ね1.5倍〜2倍程度にすることができる。更には、基板加熱の併用によって結晶化の進行が緩やかになるため、シリコン略単結晶粒の結晶性がより向上するという利点もある。
図4は、微細孔の直径Dに対する、レーザ照射後の半導体膜の結晶化深さF’の関係について本願発明者が調査した結果を示すグラフである。ここで、本実施形態における微細孔125の直径Dとは、微細孔125の開口部付近の最も細い部分の直径である。また、結晶化領域の深さF’とは、半導体膜13の表面から、レーザ照射によって微細孔125内部の半導体膜が結晶化した領域までの距離である。また、本調査は、半導体膜130の膜厚Tを250nm、結晶化におけるレーザの照射強度を1.0〜1.8J/cm2として行われた。この図4から、結晶化領域の深さF’が微細孔125の直径Dに強く依存していることが分かる。また、同一の直径において結晶化領域の深さに幅があるのは、照射するレーザのエネルギー密度の違いに起因するものであり、照射エネルギー密度が大きいほど、半導体膜13の表面から深くまで結晶化する。このレーザの照射エネルギー密度が大きい場合の結果(図中、上側の特性グラフ)から、微細孔の直径Dと結晶化領域の深さF’との間の関係について、F’=4×D+532(nm)の実験式が得られる。すなわち、半導体膜13の膜厚Tと微細孔125の深さFの和(F+T)が結晶化領域の深さF’よりも大きくなるように微細孔125を形成した場合、照射エネルギー密度の大きいレーザを照射した際にも微細孔125の底部には非溶融状態の半導体膜が残留し得る。この関係を表すと下記の関係式となる。
F+T≧4×D+532(nm)
つまり、この関係式を満たす形状の微細孔125を形成することで、微細孔125の底部を半導体膜(本例では非晶質シリコン膜)の融点以下の比較的温度の低い状態に保つことができる。それにより、レーザ照射後には安定して微細孔125の底部からの結晶成長が始まり、略完全溶融状態である半導体膜130の付近へ結晶成長を進行させることが可能となる。
図5は、微細孔の配置と略単結晶粒の形状との関係を説明する平面図である。図5(A)に示すように、微細孔125を結晶粒径と同程度かそれ以下の間隔で複数個配置することにより、複数の略単結晶粒131が互いに接するように形成することができる。このときの微細孔125の配置方法は問わないが、例えば図5(A)に示すように左右上下に等間隔に微細孔125を配置する方法や、図5(B)に示すように、近接する微細孔125が全て等間隔になるように配置するする方法などが考えられる。図5(A)のように微細孔125を配置した場合には、方形状の略単結晶粒131が得られ、図5(B)のように微細孔125を配置した場合には、六角形状の略単結晶粒131が得られる。
(7)半導体素子形成工程
次に、略単結晶粒131を含む半導体膜13を用いて半導体素子を形成する工程について説明する。本実施形態では半導体素子の一例として薄膜トランジスタを採り上げて説明する。
図6は、薄膜トランジスタを形成する工程を説明する工程断面図である。図7は、薄膜トランジスタの平面構造と略単結晶粒の配置との関係を説明する模式平面図である。なお、図6は図7に示すVI−VI線方向の断面を示している。
まず、複数の略単結晶粒131を含む半導体膜13(図5参照)に対し、パターニングを行う(図6(A))。例えば、図7に示すように、薄膜トランジスタの形成に不要となる部分が除去される。このとき、パターニング後の半導体膜133において薄膜トランジスタのチャネル形成領域135となる部分には、微細孔125及びその近傍が含まれないようにすることが望ましい。これは微細孔125及びその周辺は規則粒界が多いためである。またソース/ドレイン領域134となる部分、特には後の工程でコンタクトホールが形成される位置に相当するソース/ドレイン領域134においても、略単結晶粒131が配置されていることが好ましい。
次に、第二絶縁膜124及びパターニングされた半導体膜133の上面に、絶縁膜14として酸化シリコン膜を形成する(図6(A))。この絶縁膜14は、薄膜トランジスタのゲート絶縁膜として機能するものであり、その膜厚は3nm〜150nm程度が好ましい。この酸化シリコン膜の形成は電子サイクロトロン共鳴PECVD法(ECR−PECVD法)または平行平板型のPECVD法等によって行うことが好ましい。
次に、スパッタリング法などの成膜法によってタンタル、アルミニウム等の金属薄膜を形成した後に、パターニングを行うことによって、チャネル長がL(μm)となるようにゲート電極15及びゲート配線膜を形成する(図6(B))。そして、このゲート電極15をマスクとして用いてドナーまたはアクセプタとなる不純物元素を打ち込む、いわゆる自己整合イオン打ち込みを行うことにより、半導体膜133にソース/ドレイン領域134並びにチャネル形成領域135を形成する。例えば、本実施形態では、不純物元素としてリン(P)を打ち込み、その後、450℃程度の温度で熱処理を行うことにより、不純物元素の打ち込みによって損傷した半導体膜133の結晶性回復及び不純物元素の活性化を行う。
次に、絶縁膜14及びゲート電極15の上面に、絶縁膜16として酸化シリコン膜を形成する(図6(C))。この絶縁膜16は層間絶縁膜として機能するものであり、その膜厚は500nm程度が好ましい。また、この絶縁膜16としての酸化シリコンの形成はPECVD法などの成膜法によって行うことが好ましい。次に、この絶縁膜16と絶縁膜14を貫通してソース/ドレイン領域134に至るコンタクトホールを形成し、これらのコンタクトホール内に、スパッタリング法などの成膜法によってアルミニウム、タングステン等の金属を埋め込み、パターニングすることによって、ソース/ドレイン電極181、182を形成する。ここで、半導体膜133のソース/ドレイン電極181、182のそれぞれと接触する部分にも、微細孔125からの成長による略単結晶粒131が配置されていることが望ましい。これは略単結晶粒131の部分は不純物元素の活性化によって低抵抗化が図られるため、ソース/ドレイン電極181、182と半導体膜133との良好な電気的接合が可能になるためである。以上の工程を経て、本実施形態の薄膜トランジスタが完成する。
なお、上述した実施形態にかかる半導体装置の製造方法と素子転写技術とを組み合わせることも可能である。具体的には、上述した実施形態にかかる方法を適用して、転写元となる第1基板上に半導体装置を形成した後に、当該半導体装置を転写先となる第2基板上に転写(移動)する。これにより、第1基板については、半導体膜の成膜やその後の素子形成に都合のよい条件(形状、大きさ、物理的特性等)を備えた基板を用いることができるので、当該第1基板上に微細かつ高性能な半導体素子を形成することが可能となる。また、第2基板については、素子形成プロセス上の制約を受けることがなく、大面積化が可態となると共に、合成樹脂やソーダガラス等からなる安価な基板や可撓性を有するプラスチックフィルム等、幅広い選択肢から所望のものを用いることが可能となる。したがって、微細かつ高性能な薄膜半導体素子を大面積の基板に容易に(低コストに)形成することが可能となる。
次に、上述した半導体装置を含んで構成される集積回路、電気光学装置、電子機器の具体例について説明する。
図8は、電気光学装置200の回路構成を示す図である。本実施形態の電気光学装置200は、各画素領域に電界発光効果により発光可能な発光素子OELD、それを駆動するための電流を記憶する保持容量を備え、さらに上記実施形態の製造方法によって製造される薄膜トランジスタT1〜T4を備えて構成されている。ドライバ201は、走査線Vsel及び発光制御線Vgpを介して各画素領域に駆動信号を供給する。ドライバ202からは、データ線Idata及び電源線Vddが介して各画素領域に駆動信号を供給する。走査線Vselとデータ線Idataとを制御することにより、各画素領域に対する電流プログラムが行われ、発光素子OELDによる発光が制御可能になっている。なお、上記駆動回路は、発光要素に電界発光素子を使用する場合の回路の一例であり他の回路構成も可能である。また、ドライバ201、202のそれぞれを構成する集積回路を本発明に係る半導体装置によって形成することも好適である。
図9は、電気光学装置を含んで構成される電子機器の具体例を説明する図である。図9(A)は携帯電話への適用例であり、当該携帯電話230はアンテナ部231、音声出力部232、音声入力部233、操作部234、及び上記の電気光学装置200を用いて構成された表示部を備えている。図9(B)はビデオカメラへの適用例であり、当該ビデオカメラ240は受像部241、操作部242、音声入力部243、及び上記の電気光学装置200を用いて構成された表示部を備えている。図9(C)はテレビジョン装置への適用例であり、当該テレビジョン装置300は上記の電気光学装置200を用いて構成された表示部を備えている。なお、パーソナルコンピュータ等に用いられるモニタ装置に対しても同様に本発明に係る電気光学装置を適用し得る。図9(D)はロールアップ式テレビジョンへの適用例であり、当該ロールアップ式テレビジョン310は上記の電気光学装置200を用いて構成された表示部を備えている。また、電子機器はこれらに限定されず、表示機能を有する各種の電子機器に適用可能である。例えばこれらの他に、表示機能付きファックス装置、デジタルカメラのファインダ、携帯型TV、電子手帳、電光掲示盤、宣伝公告用ディスプレイなども含まれる。なお、本実施形態にかかる半導体装置は、電気光学装置の構成部品として上記のような電子機器に含まれる場合の他に、単独で電子機器の構成部品としても適用し得る。
以上のように本実施形態によれば、微細孔(凹部)の開口部の直径に対して相対的に十分な深さを有する微細孔が形成されるので、熱処理時のレーザ照射の強度が変動しても、微細孔の表面付近と底部との間で十分な温度差を生じさせることが可能となる。それにより、微細孔を用いた結晶成長をより安定に実現し、高性能な半導体素子を安定して得ることが可能となる。
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されることなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、上述した実施形態では、半導体膜の一例としてシリコン膜を採り上げて説明していたが、半導体膜はこれに限定されるものではない。また、上述した実施形態では、本発明に係る結晶性半導体膜を用いて形成される半導体素子の一例として薄膜トランジスタを採り上げて説明していたが、半導体素子はこれに限定されるものではなく、他の素子(例えば、薄膜ダイオード等)を形成してもよい。
一実施形態の半導体装置の製造方法を説明する工程断面図である。 一実施形態の半導体装置の製造方法を説明する工程断面図である。 微細孔の配置と略単結晶粒の形状との関係を説明する平面図である。 微細孔の直径Dに対する、レーザ照射後の半導体膜の結晶化深さF’の関係について示すグラフである。 微細孔の配置と略単結晶粒の形状との関係を説明する平面図である。 薄膜トランジスタを形成する工程を説明する工程断面図である。 薄膜トランジスタの平面構造と略単結晶粒の配置との関係を説明する模式平面図である。 電気光学装置の回路構成を示す図である。 電子機器の具体例を説明する図である。
符号の説明
11…基板、12、14、16…絶縁膜、13…半導体膜、15…ゲート電極、125…微細孔(凹部)、131…略単結晶粒、132…結晶粒界、133…半導体膜(トランジスタ領域)、134…ソース/ドレイン領域、135…チャネル形成領域

Claims (6)

  1. 基板の一方面側に凹部を形成する第1工程と、
    前記基板の一方面側に膜厚Tの半導体膜を形成する第2工程と、
    前記半導体膜に熱処理を行い、前記凹部を略中心とする略単結晶粒を形成する第3工程と、
    前記半導体膜を用いて半導体素子を形成する第4工程と、
    を含み、
    前記第2工程では、前記凹部の直径Dと深さFがF+T≧4×D+532(nm)の関係を満たすように前記凹部が形成される、半導体装置の製造方法。
  2. 前記第3工程の熱処理は、レーザ照射によって行われる、請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 基板上に形成された半導体膜を含んで構成される半導体装置であって、
    一方面側に凹部を有する基板と、
    前記基板の一方面側に前記凹部を略中心として形成された略単結晶粒を含む膜厚Tの半導体膜と、
    を含み、
    前記凹部が当該凹部の直径Dと深さFがF+T≧4×D+532(nm)の関係を満たすように形成されている、半導体装置。
  4. 請求項1又は2に記載の製造方法によって製造される半導体装置を備える集積回路。
  5. 請求項1又は2に記載の製造方法によって製造される半導体装置を備える電気光学装置。
  6. 請求項5に記載の電気光学装置を備える電子機器。

JP2006006595A 2006-01-13 2006-01-13 半導体装置の製造方法、半導体装置、集積回路、電気光学装置、電子機器 Pending JP2007189106A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006006595A JP2007189106A (ja) 2006-01-13 2006-01-13 半導体装置の製造方法、半導体装置、集積回路、電気光学装置、電子機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006006595A JP2007189106A (ja) 2006-01-13 2006-01-13 半導体装置の製造方法、半導体装置、集積回路、電気光学装置、電子機器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007189106A true JP2007189106A (ja) 2007-07-26

Family

ID=38344050

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006006595A Pending JP2007189106A (ja) 2006-01-13 2006-01-13 半導体装置の製造方法、半導体装置、集積回路、電気光学装置、電子機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007189106A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012212796A (ja) * 2011-03-31 2012-11-01 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 微細構造物の製造方法、該微細構造物の製造方法により製造される微細構造物、及び該微細構造物を有する電界効果型半導体素子
CN111902946A (zh) * 2018-03-23 2020-11-06 洪瑛 制造半导体装置的方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012212796A (ja) * 2011-03-31 2012-11-01 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 微細構造物の製造方法、該微細構造物の製造方法により製造される微細構造物、及び該微細構造物を有する電界効果型半導体素子
CN111902946A (zh) * 2018-03-23 2020-11-06 洪瑛 制造半导体装置的方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4900756B2 (ja) 半導体装置の製造方法、電気光学装置、集積回路、および電子機器
JP4193206B2 (ja) 半導体薄膜の製造方法、半導体装置の製造方法、半導体装置、集積回路、電気光学装置及び電子機器
KR100613162B1 (ko) 반도체 장치, 전기 광학 장치, 집적 회로 및 전자 기기
JP2006216658A (ja) 薄膜半導体装置の製造方法
JP2007189106A (ja) 半導体装置の製造方法、半導体装置、集積回路、電気光学装置、電子機器
KR100726855B1 (ko) 반도체 장치, 전기 광학 장치, 집적회로 및 전자기기
US20050266620A1 (en) Semiconductor device, electro-optic device, integrated circuit, and electronic apparatus
JP2008060532A (ja) 半導体装置
JP4259081B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP4247661B2 (ja) 半導体薄膜の製造方法、半導体装置の製造方法
JP4560708B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP2006049647A (ja) アクティブマトリクス基板、電気光学装置、電子デバイス及びアクティブマトリクス基板の製造方法
JP5013302B2 (ja) 半導体装置の製造方法、半導体装置、電気光学装置および電子機器
JP4655448B2 (ja) 薄膜トランジスタの製造方法
JP2006279015A (ja) 半導体装置の製造方法、集積回路、電気光学装置、及び電子機器
JP4711042B2 (ja) 半導体膜の製造方法、および半導体装置の製造方法
JP2007189105A (ja) 半導体装置の製造方法、半導体装置、集積回路、電気光学装置、電子機器
JP2003297748A (ja) 半導体装置の製造方法及び電気光学装置、電子機器
JP2005259883A (ja) 半導体膜の製造方法、半導体装置の製造方法、集積回路、電気光学装置、電子機器
JP2004228160A (ja) 半導体装置の製造方法、電気光学装置、及び電子機器
JP2004172479A (ja) 半導体薄膜の製造方法、半導体装置の製造方法、半導体装置、集積回路、電子光学装置及び電子機器
JP4085762B2 (ja) 半導体薄膜の製造方法、半導体装置の製造方法及び薄膜トランジスタの製造方法
JP2005327966A (ja) 半導体装置、電気光学装置、集積回路及び電子機器
JP4333115B2 (ja) 半導体装置の製造方法、半導体装置、電気光学装置及び電子機器
JP4155039B2 (ja) 薄膜トランジスタ、電気光学装置、電子機器