JP2007183505A - レンズユニット及びこれを用いるプロジェクタ - Google Patents

レンズユニット及びこれを用いるプロジェクタ Download PDF

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Abstract

【課題】 組み立て及び取付け作業が簡便に行えるレンズユニットを提供する。
【解決手段】 光学系の一部を構成する第1レンズユニット17は、複数のレンズ素子32,34〜37,39及び間隔環33,24,38で構成されており、外周の隙間に接着剤42を塗布して一体的に取り扱える構造になっている。このうち第2間隔環24には、外周に第1被取り付け部25が一体的に形成されている。第1被取り付け部は、フランジ部40と雄ネジ部41とで構成されている。雄ネジ部41は、相手側部材に設けた雌ネジ部に螺合され、フランジ部40はネジ頭部の作用をする。これにより、一体構造の第1レンズユニット17をプロジェクタに簡便にかつローコストで取り付けることができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、光学系の一部又は全部を成す複数のレンズとそれらレンズの間隔を決める間隔環とを一体的に取り扱うことができる構造にしたレンズユニット及びこれを用いるプロジェクタに関するものである。
従来、画像表示装置として、液晶プロジェクタが知られている(特許文献1)。このプロジェクタは、投映レンズ鏡筒と、画像光生成部とを備えている。画像光生成部は、光源、集光光学系、色分解光学系、及び、画像生成ユニットで構成され、これらは画像生成ユニットケースに内蔵されている。投映レンズ鏡筒は、画像光生成部で生成した画像光をスクリーンに投映する投映レンズと、この投映レンズを保持する鏡筒とからなる。この鏡筒には、画像生成ユニットケースに精度良く取り付けるための取り付け部が形成されている。
また、プロジェクタとして、大画面のスクリーンの後ろにプロジェクタユニットを置いてスクリーンに投影するRPTV(リアプロジェクションテレビ)が知られている。RPTVは、プラズマや液晶などのテレビに比べて画面サイズあたりの単価が安価なことから、かなり普及している。ただし、画面の裏側にプロジェクタユニットを入れないといけないため、厚さがでてしまうのが欠点である。
そこで、プロジェクタユニットに設けられる投射レンズユニットを略V字状に折り曲げることにより、投射レンズユニットの長さによる厚み方向の寸法の増大を抑え、薄型化を図ったRPTVが提案されている(特許文献2)。
特許文献2に記載の投射レンズユニットは、投影レンズを第1及び第2光学レンズ群との前後二つに分けて構成し、これらレンズ群の間に、光軸を一定の角度に折り曲げるプリズムなどの光経路変換手段を備えている。
このような投射レンズユニットは、特許文献2には記載がないが、第1及び第2光学レンズ群を第1及び第2レンズ群保持枠にそれぞれ保持し、また、光路変換手段を光路変換保持部材に保持する構成をとるのが一般的である。そして、第1及び第2光学レンズ群保持枠に光路変換保持部材に精度良く取り付けるための取り付け部をそれぞれ形成しておく。こうすれば、第1及び第2光学レンズ群保持枠を光路変換保持部材にそれぞれ取り付けて予めユニットとして組み立てておけば、その後の組み立てが簡便になる。
ところで、プロジェクタで用いるレンズには、大径のものが多い。このため、レンズ保持枠に組み込む作業やレンズを組み込んだレンズ保持枠の取り扱いが面倒になる。
また、プロジェクタでは、コスト削減が要求され、多くの部品にはプラスチック製の成型部品が使われている。このうち、複数のレンズやプリズムなどを保持する鏡体、鏡筒、及びレンズ玉枠などには、内周面に段差部が形成されている。段差部には、レンズ素子の中心を整合させるための光軸に平行な内周面と、光軸方向での位置決めを行う受け面で構成されている。複数のレンズを用いる場合には、その段差部を複数作る必要がある。このため、鏡体、鏡筒、及びレンズ玉枠は、形状が複雑になるとともに、精度良く作るために精密な金型が必要になり、コストが高く付く。
また、各レンズ素子を鏡筒に組み込んだ後にも、投影解像力の検査やMTF測定を行い、光軸ズレによる悪影響が発見された場合には、鏡筒からレンズ素子を取り外して再度組み直して調整し直す作業を行うため手間がかかっていた。そこで、複数のレンズ素子を例えば接着剤などで接着してレンズ保持枠を用いずに一体化構造にしたレンズブロックを用いることが望まれていた。
ところで、レンズ素子を間隔環の前後に接着固定するレンズ系組立方法が知られている(特許文献3)。この組立方法では、間隔環の前後に、芯出ししていないレンズ素子を配し、光軸整合などの調整を行った後に、レンズ素子と間隔環との間の隙間に接着剤を塗布して仮止めを行う。仮止めしたレンズブロックは、金型内に挿入され、ここでレンズブロックの全周を樹脂でインサートモールドして、レンズブロックの外周に樹脂製の鏡筒を作る。
また、複数の間隔環とレンズ素子とを治具により位置決めした状態で一体的に保持し、その後に、間隔環とレンズ素子との間を接着剤で接着し、接着剤が硬化した後に、治具を外して複数の間隔環とレンズ素子とを一体的に固着した光学ユニットが知られている(特許文献4)。
特開2004−341179号公報 特開2000−187274号公報 特開昭59−68710号公報 特開2002−244007号公報
しかしながら、特許文献3に記載の組立方法では、金型内でレンズブロックの周りに溶融樹脂を注入するため、レンズ素子や間隔環の材料の溶融温度が、注入される溶融樹脂の温度と同じか又は低い温度の場合には溶融するおそれがある。特にレンズ素子や間隔環をプラスチック材料で作っている場合には一部が溶融して位置がズレルなどの問題が生じるおそれがある。また、間隔環の前後で、芯取りをしていないレンズ素子を間隔環に載置して芯出し調整を行うのは、レンズ素子が位置決めされていないので、困難極まる作業になる。さらに、出来上がった鏡筒付きレンズブロックを例えば、プロジェクタに使用する場合には、画像生成ユニットケースに取り付けるための取り付け部材を鏡筒に精度良く取り付ける必要があるため、組み立て作業が手間になり、また部品点数が増えてコストがアップする。
特許文献4に記載の光学ユニットでは、レンズ素子と間隔環とが一体化されているものの、これを例えば、プロジェクタに使用する場合には、画像生成ユニットケースや光路変換保持部材に精度良く取り付けるために、取り付け部材付きの鏡筒が必要になるため、組み立て作業が手間になり、また部品点数が増えてコストがアップする。
本発明は、上記問題点を考慮してなされたもので、レンズ素子の材料に関わりなく作れ、また、一体化したレンズブロックや光学ユニットを、画像生成ユニットケースや光路変換保持部材などの相手側保持部材に取り付ける作業が簡便に行えるレンズユニット及びこれを用いるプロジェクタを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のレンズユニットは、光学系の全部又は一部を構成するレンズのうちの隣り合う一対のレンズと、前記一対のレンズに各々当接してレンズ間隔を規制する当接部を有し前記当接部の外周でかつその周方向のうちの少なくとも3箇所の位置に塗布される接着剤により光軸方向の前後で前記一対のレンズを一体的に保持する間隔環と、を備え、前記間隔環に被取り付け部を一体に形成し、この被取り付け部を、光学系を取り付けるためのレンズ取り付け部に位置決め固定するようにしたものである。接着剤を塗布する位置としては、周方向の全体としてもよいし、周方向の一部としてもよい。レンズとしては、貼り合わせレンズでもよいし、単なるレンズ素子としてもよい。
また、このようなレンズユニットを作る場合には、鏡筒状の治具を用いて一対のレンズと間隔環とを位置決めしておくのが好適である。治具としては、前記一対のレンズ及び間隔環が予め決めた順番で挿入される筒部と、前記筒部の内周面に設けられ、前記一対のレンズのうちの前記筒部に最初に挿入されるレンズを光軸方向での所定位置に位置決めする光軸位置決め面部と、前記筒部の内周面に設けられ、前記一対のレンズ及び間隔環の中心を整合させるための複数の中心位置決め面部と、前記接着剤を塗布する位置に前記筒部を貫通して形成されている複数の開口部と、を備えた略鏡筒形状のものが望ましい。
このような治具としては、一体型構成の場合、治具からレンズユニットが簡単に抜けるように、隣り合うものが同じ径、又は、隣り合うもののうちの治具に挿入する方向の下流側のレンズを上流側のレンズに対して小径のレンズにするのが望ましい。この場合、間隔環の外周に設けた被取り付け部を抜くために、被取り付け部を周方向の所定の間隔ごとに分断して設け、各被取り付け部を抜き方向に逃がすための逃がし溝を筒部の内周に設ければよい。
被取り付け部が周方向に連続して形成されている場合には、被取り付け部を挟んだ光軸方向の前後に分割した複数の割型、又は、径方向に分割した複数の割型で治具を構成すればよい。
このようなレンズユニットは、製品の光学系、例えばプロジェクタの場合には投映レンズの一部又は全部として用いられる。この場合、レンズユニットの被取り付け部をプロジェクタの筺体内部に設けたレンズ取り付け部に位置決め固定すればよい。レンズ取り付け部と被取り付け部との固着手段としては、ビス止めやボルト止めなどの締結部材を用いる固着手段、あるいはバヨネット結合などの周知の固着手段を用いることができる。
本発明によれば、光軸方向に前後に配される一対のレンズと、これらレンズの間隔を決める間隔環とを接着剤で一体的に扱えるように固定したからレンズユニットの組み立てが簡単になり、さらに、間隔環に被取り付け部を一体的に設けたから、ローコストで光学系を固定することができる。
リアプロジェクタ10は、図1に示すように、画像が投映される透過型のスクリーン11と、照明光から画像光を生成して出射するプロジェクタユニット12と、プロジェクタユニット12から出射した画像光をスクリーン11に向けて反射する背面鏡13とを備えている。
プロジェクタユニット12及び背面鏡13は、筐体14の内部に設けられ、スクリーン11は、筐体14の開口部14aに設けられている。スクリーン11にはその裏側から画像光が照射され、投映された画像は表側から鑑賞される。このスクリーン11は、鑑賞方向から見て水平方向に長辺を有する矩形状をしている。背面鏡13は、上辺が長く、下辺が短い台形状をしており、スクリーン11に対して傾斜している。
プロジェクタユニット12は、図2に示すように、投映レンズ15と画像光生成部16とを備えている。画像光生成部16は、光源から照射された照明光のエネルギー分布をロッドインテグレーター等の導光手段で均一化した照明光を受光して光変調することにより画像光を生成する。投映レンズ15は、画像光生成部16で生成した画像光をスクリーン11に投映させる。
投映レンズ15は、第1レンズユニット17、光路変換保持部材18、及び、第2レンズユニット19とからなる。光路変換保持部材18は、暗室ケースとなっており、ケース外部の異なる位置には第1及び第2レンズユニット17,19を各々取り付ける第1及び第2レンズ取り付け部20,21が、また、ケース内部には光路変換手段である光路折り曲げミラー22を保持する保持部23がそれぞれ設けられている。
第1及び第2レンズユニット17,19は、複数のレンズ群、及び、複数の間隔環とでそれぞれ構成されている。第2レンズユニット19は、画像光生成部16から出射する画像光の進路と平行な主光軸19aを有している。光路折り曲げミラー22は、平面鏡となっており、第1レンズユニット17と第2レンズユニット19との間に配されており、色合成された画像光の主光軸19aを、直角に折り曲げる。第1レンズユニット17は、背面鏡13と対面する向きに配されている。なお、光路折り曲げミラー22は、直角以外の角度に主光軸19aを折り曲げても良い。また、光路折り曲げミラー22の代わりにプリズムなどの光路変換手段を用いてもよい。
第1レンズユニット17は、投映レンズ15のフォーカスレンズを構成している。この第1レンズユニット17は、複数のレンズと複数の間隔環とを接着剤で固定して一体的に取り扱える構造になっている。複数の間隔環は、スクリーン11の側から順に第1〜第3間隔環で構成されている。このうち第2間隔環24には、外周に、第1被取り付け部25が突出して一体に設けられている。この第1被取り付け部25は、光路変換保持部材18の第1レンズ取り付け部20に取り付けられる。第1レンズ取り付け部20には、第1レンズユニット17の後端が入り込んで光路折り曲げミラー22で反射する投映光を通過させるための開口26が形成されており、その開口26の内壁には雌ネジ部27が形成されている。
第2レンズユニット19も、スクリーン11の側から順に配された複数のレンズと複数の間隔環とで構成されており、これら複数のレンズと複数の間隔環とを接着剤で固定して一体的に取り扱える構造になっている。複数の間隔環のうちの第6間隔環28には、第2被取り付け部29が一体に設けられている。第2被取り付け部29は、光路変換保持部材18の第2レンズ取り付け部21に取り付けられる。第2レンズ取り付け部21には、第2レンズユニット19の前端が入り込んで光路折り曲げミラー22に向けて投映光を通過させるための開口30が形成されており、その開口30の内壁には雌ネジ部31が形成されている。
第1レンズユニット17は、図3に示すように、スクリーン11の側から順に、第1レンズ素子32、第1間隔環33、第2〜第4レンズ素子34〜36、第2間隔環24、第5レンズ素子37、第3間隔環38、及び、第6レンズ素子39を配した構成になっている。第1間隔環33は、光軸19aの方向の前後端に、第1レンズ素子32の第2面(スクリーンとは逆側の面)のコバと第2レンズ素子34の第1面(スクリーン側の面)のコバとが当接し、これらレンズ素子32,34の間隔を規制する。第2レンズ素子34は、第2面のコバが第3レンズ素子35の第1面のコバに当接する。第3レンズ素子35は、第2面のコバが第4レンズ素子36の第1面のコバに当接する。第2間隔環24は、光軸19aの方向の前後端に、第4レンズ素子36の第2面のコバと第5レンズ素子37の第1面のコバとが当接し、これらレンズ素子36,37の間隔を規制する。そして、第3間隔環38は、光軸19aの方向の前後端に、第5レンズ素子37の第2面のコバと第6レンズ素子39の第1面のコバとが当接し、これらレンズ素子37,39の間隔を規制する。このうち第2間隔環24の外周に第1被取り付け部25が一体に形成されている。
第1被取り付け部25は、フランジ部40と雄ネジ部41とで構成されている。雄ネジ部41は、第1レンズ取り付け部20の雌ネジ部27に螺合する。フランジ部40は、雄ネジ部41よりも突出しかつ周方向に連続したフランジ形状になっており、第1レンズ取り付け部20の開口26の上面に当接してそれ以上のネジ込みを阻止して第1レンズユニット17の光軸19aの方向での位置決めを行うためのものである。これらレンズ素子32,34〜37、39と間隔環33,24,38とは、鏡筒状の治具を利用して位置決めした後に、各レンズ素子32,34〜37、39と各間隔環33,24,38との間、及び、各レンズ素子34〜36との間に接着剤42を塗布して一体構造にされる。
治具43は、図4及び図5に示すように、光軸19aに直交しかつ光軸19a上に沿った平面で分断した上型45と下型46との2つ割り構造となっており、上型45と下型46とを径方向に沿って組み合わせることで、各レンズ素子32,34〜37,39、及び間隔環33,24,38を挿入するための筒部47が形成される。筒部47の内周には、各レンズ素子32,34〜37,39、及び間隔環33,24,38を所定位置に位置決めするための段部が光軸19aに沿って複数形成されている。各段部は、光軸19aに平行な各面(径の異なる内周面)と、光軸19a方向のうちの一方向(押さえ方向)に対して対峙する受け部50とで構成されている。光軸19aに平行な各面は、各レンズ素子32,34〜37,39、及び間隔環33,24,38の外周に接し、かつ、これらの中心の位置を整合させるための位置決め面である。また、受け部50は、筒部47のうちの押さえ方向の下流側に配され、第6レンズ素子39の第2面のコバに当接する。
治具43の外周には、筒部47の内周面まで貫通した開口部51が複数形成されている。開口部51は、各レンズ素子34〜36の間、及び、レンズ素子32,34,36,37,39と間隔環33,24,38との間に相当する外周で、かつ周方向の複数の位置、例えば3分割の位置に、それぞれ略円形で形成されている。これら開口部51は、治具43の外部から接着剤42を塗布するための開口である。
組み立ては、各レンズ素子32,34〜37,39、及び間隔環33,24,38を下型46の筒部47に、予め決めた位置に挿入し、その後に、上型45を下型46に径方向から被せる。このとき、図5に示すように、下型46の外周に設けた位置決め穴52に、上型45の外周に設けた位置決めピン53を挿入することで上・下型45,46との位置決めが行える。その後に、治具である押さえ部材54を押さえ方向(受け部50の方向)に第1レンズ素子32に押し付ける。この押さえ部材54としては、第1レンズ素子32の第1面のコバのみに接するようにリング形状の部材で押さえるのが、投影光が通る範囲に傷を付けないので、望ましい。これにより、各レンズ素子32,34〜37,39、及び間隔環33,24,38は、隙間なく突き当てられる。
その後、複数の開口部51を通して接着剤42を注入して、各レンズ素子32,34〜37,39、及び間隔環33,24,38を接着する。注入するときには、複数の注入器を用いて一度に注入してもよいし、例えば前側の開口部51の列から順番に分けて注入してもよい。なお、接着剤42としては、紫外線硬化性樹脂などの接着剤を用いるのが好適である。この場合には、紫外線を照射するだけで硬化するので硬化時間を短縮することができる。
また、治具43から取り出した後に微細な偏芯調整などを行う場合には、治具43から取り出して偏芯調整などを行った後に再び接着剤42を全周に追加して塗布して本固定をするようにしてもよい。また、調整しない場合であっても治具43から取り出した後に全周に接着剤42を施すことで補強になる。
接着剤42が硬化した後に、押さえ部材54の押さえを解除し、その後に上型45を下型46から取り外すことで、下型46から第1レンズユニット17を取り出すことができる。取り出した第1レンズユニット17は、第2間隔環24に設けた第1被取り付け部25の雄ネジ部41を、第1レンズ取り付け部20の雌ネジ部27に螺合させることで光路変換保持部材18に精度良く取り付けることができる。
なお、例えば治具43をアルミや金属製の材料で作っている場合、各レンズ素子32,34〜36、37,39に傷を付けるおそれがある。そこで、治具43の筒部47の内周面にテフロン(登録商標)加工を施すようにするのが好適である。また、第1レンズユニット17のコバ外周に、反射防止用の黒塗りを施す場合には、接着剤が硬化した後に黒塗りを施すのが望ましい。
また、各レンズ素子32,34〜37,39、及び間隔環33,24,38(第2間隔環24は第1被取り付け部25を除く形態)は、スクリーン11の側から順に、徐々に小径になる形態となっている。そこで、この治具43は、第6レンズ素子39以外の各レンズ素子32,34〜37、及び間隔環33,24,38については光軸19aの方向に遊びを持たせて位置決めしており、最後部の第6レンズ素子39のみを受け部50で受けて、残りの各レンズ素子32,34〜37、及び間隔環33,24,38を第6レンズ素子39に向けて押し付けることで、光軸19aの方向での位置決めを行う構造にしている。また、各レンズ素子32,34〜37,39、及び間隔環33,24,38(第2間隔環24は第1被取り付け部25を除く形態)は、治具43から押さえ方向とは逆の方向に抜けるが、第2間隔環24に設けた第1被取り付け部25が抜けないため、治具43を二分割構造にしている。
第2レンズユニット19も、図6に示すように、治具48を用いて各レンズ素子55,57,59〜62,64,66及び間隔環56,58,28,63,65を位置決めしてから、各レンズ素子55,57,59〜62,64,66と間隔環56,58,28,63,65との間に接着剤42を塗布して一体的に扱える構造になっている。治具48は、光軸19aに交差する平面で分断した前型68と後型69との2つ割りにした構造となっており、前型68と後型69とを光軸19aの方向に沿って合わせることで一つの治具になる。
前型68には、第7〜第10レンズ素子55,57,59,60、及び、第4・第5間隔環56,58、並びに、第6間隔環28の前端(第2被取り付け部29から前側)を受け入れる筒部70と、受け部71とが形成されている。
第6間隔環28には、外周に第2被取り付け部29が一体に形成されている。第2被取り付け部29は、フランジ部81と雄ネジ部80とで構成されている。雄ネジ部80は、第2レンズ取り付け部21の雌ネジ部31に螺合する。フランジ部81は、雄ネジ部80よりも突出しかつ周方向に連続したフランジ形状になっており、第2レンズ取り付け部21の開口30の上面に当接してそれ以上のネジ込みを阻止して第2レンズユニット19の光軸19aの方向での位置決めを行う。
第7〜第10レンズ素子55,57,59,60、及び、第4・第5間隔環56,58、並びに、第6間隔環28の前端は同じ外径になっており、また、筒部70の内周面もストレートになっている。この内周面が第7〜第10レンズ素子55,57,59,60、及び、第4・第5間隔環56,58、並びに、第6間隔環28の前端の外周に接し、かつ、これらの中心の位置を整合させるための位置決め面になる。受け部71は、筒部70のうちの押さえ方向(スクリーン11側の方向)の下流側に配され、第7レンズ素子55の第1面のコバに当接する。なお、第9及び第10レンズ素子59,60、並びに、第11及び第12レンズ素子61,62は、それぞれ貼り合わせレンズとなっており、貼り合わした後に治具48に挿入される。
後型69には、第11〜第14レンズ素子61,62,64,66、及び、第6間隔環28の後端(第2被取り付け部29から後端)、第7間隔環63、並びに、第8間隔環65を受け入れる筒部73が形成されている。第11〜第14レンズ素子61,62,64,66、及び、第6間隔環28の後端、第7間隔環63、並びに、第8間隔環65は、前型68の筒部70よりも小径でかつ同じ外径になっている。よって、この筒部73の内周面もストレートになっている。この内周面が第11〜第14レンズ素子61,62,64,66、及び、第6間隔環28の後端、第7間隔環63、並びに、第8間隔環65の外周に接し、かつ、これらの中心の位置を整合させるための位置決め面になる。なお、この治具48の外周にも、接着剤42を塗布するための開口部74が複数形成されている。
組み立ては、前型68に、第7レンズ素子55、第4間隔環56、第8レンズ素子57、第9及び第10貼り合わせレンズ59,60、及び、第6間隔環28を押さえ方向から順に挿入し、その後、後型69を前型68に押さえ方向から取り付ける。このとき、前・後型68,69との外周に設けた位置決め穴76と位置決めピン77とを嵌合させることで前・後型68,69との位置決めが行える。その後に、第11及び第12レンズ素子61,62の貼り合わせレンズ、第7間隔環63、第13レンズ素子64、第8間隔環65、第14レンズ素子66を後型69の筒部73に順に挿入し、治具であるリング状の押さえ部材78を押さえ方向から第14レンズ素子66の第2面のコバに押し当てる。これにより、各レンズ素子55,57,59〜62,64,66及び間隔環56,58,28,63,65は、隙間なく突き当てられる。その後、複数の開口部74を通して接着剤42を注入し、各レンズ素子55,57,59〜62,64,66及び間隔環56,58,28,63,65を接着する。
接着剤42が硬化した後に、押さえ部材78の押さえを解除して後型69を前型68から取り外す。これにより、前型68から第2レンズユニット19を押さえ方向とは逆の方向に向けて取り出すことができる。取り出した第2レンズユニット19は、第6間隔環28に設けた第2被取り付け部29の雄ネジ部80を、第2レンズ取り付け部21の雌ネジ部31に螺合させることで、光路変換保持部材18に精度良く取り付けられる。そして、第1及び第2レンズユニット17,19を取り付けた光路変換保持部材18は、リアプロジェクタ10の筺体の内部の暗室に取り付けられる。
図4で説明した第1レンズユニット17は、フランジ部40が治具43から抜けないため、型を複数に分割にした治具を用いているが、本発明ではこれに限らず、一体化構造の治具を用いてもよい。この場合には、図7に示すように、第2間隔環24から突出するフランジ部93及び雄ネジ部94を周方向に複数に分断した形態とし、図8に示すように、治具を一体型92とし、その一体型92の内周に、複数に分断したフランジ部93及び雄ネジ部94を逃がすための逃がし溝95を、一体型92から抜く抜き方向(押さえ方向とは逆の方向)に沿って形成すればよい。なお、治具を割り型にする場合には、2つの割り型に限らず、3つ以上の割り型で構成してもよい。
また、上述した各実施形態では、第1及び第2レンズユニットと相手側の光路変換保持部材とをネジ込み式の固着手段でそれぞれ取り付けるように構成しているが、本発明ではこれに限らず、バヨネット結合を用いた固着手段やボルトやビスなどを用いた固着手段で取り付けるように構成してもよい。この場合には、雄・雌ネジ部を省略することができる。また、ボルトやビスなどを用いた固着手段の場合には、フランジ部と相手側レンズ取り付け部とに位置決めピンと位置決め穴とからなる位置決め手段を設けておくのが好適である。
さらに、レンズ素子34〜36同士又はレンズ素子32,34,36,37,39と間隔環33,24,38とを接着する場合、接着剤42が外周から盛り上がって治具から抜けないおそれがある。この場合、接着剤42を全周ではなく、周方向の複数箇所のみに塗布するので、盛り上がった接着剤42を逃がすための逃がし溝を開口部51からレンズユニットの抜き方向に沿って筒部47の内周に作っておけばよい。また、接着剤42を多量に塗布しても、レンズ素子同士及びレンズ素子と間隔環とを突き当てているため、接着剤42がレンズ素子の内側(光軸側)に漏れることがない。さらに、レンズ同士及びレンズと間隔環同士の当接部の形状としては、断面において受けの方が面、押し当てる方が点となる点当たり形状にしてもよいし、面同士で当たる面当たり形状にしてもよい。
さらには、上記各実施形態では、貼り合わせレンズを含むレンズ素子のみを用いているが、ガラス層と合成樹脂層とを接合した樹脂積層レンズを用いてもよい。また、ガラス以外のプラスチック製のレンズ素子を用いても、本発明では、高熱を付与しないで接着剤のみを用いて一体構造にするため、問題は生じない。
また、上記各実施形態では、レンズユニットを構成する複数の間隔環のうちの所定の間隔環に被取り付け部を設けているが、これに限らず、いずれか一つの間隔環に取り付け部を設ければよい。また、複数の間隔環を用いることに限らず、一つの間隔環とその前後に接着する一対のレンズとで構成したレンズユニットでもよい。
上記各実施形態では、レンズユニットの組み立て方法として、複数のレンズ素子と間隔環とをいっぺんに治具に挿入してレンズユニットを作っているが、これの代わりに、一部のレンズ素子と間隔環とを、第1の治具を用いて予め一体構造に作っておき、一体構造にしたものと残りのレンズ素子及び間隔環とを第2の治具にセットして作る二段階組み立て手順でレンズユニットを作るようにしてもよい
また、上記各実施形態では、光路変換部材を用いたリアプロジェクタとして説明しているが、光路変換部材を用いないリアプロジェクタの場合には、本発明のレンズユニットを画像生成ユニットケースに精度良く取り付けるように構成すればよい。
さらに、上述各実施形態においては、リアプロジェクタについてのみ説明しているが、本発明はこれに限定されず、スクリーンの前面に投影するプロジェクタや、カメラ、及び、複写機などの光学系を用いた光学機器にも適用することができる。
リアプロジェクタの構成を示す説明図である。 プロジェクタユニットの概略を示す断面図である。 第1レンズユニットを示す断面図である。 第1レンズユニットを作るための上下二つ割り型の治具を示す断面図である。 図4で説明した治具の縦断面図である。 第2レンズユニットを作るための左右二つ割り型の治具を示す断面図である。 第1レンズユニットを作るための型を一体型にした別の例を示す縦断面図である。 図7で説明した一体型の横断面図である。
符号の説明
10 リアプロジェクタ
11 スクリーン
15 投映レンズ
17 第1レンズユニット
18 光路変換保持部材
19 第2レンズユニット
20 第1レンズ取り付け部
21 第2レンズ取り付け部
22 光路折り曲げミラー
24 第2間隔環
25 第1被取り付け部
28 第6間隔環
29 第2被取り付け部
42 接着剤
43,48 治具

Claims (3)

  1. 光学系の全部又は一部を構成するレンズのうちの隣り合う一対のレンズと、
    前記一対のレンズに各々当接してレンズ間隔を規制する当接部を有し、前記当接部の外周で、かつその周方向のうちの少なくとも3箇所の位置に塗布される接着剤により光軸方向の前後で前記一対のレンズを一体的に保持する間隔環と、を備え、
    前記間隔環には、前記光学系を取り付けるレンズ取り付け部に位置決め固定するための被取り付け部が一体に形成されていることを特徴とするレンズユニット。
  2. 前記一対のレンズ及び間隔環が予め決めた順番で挿入される筒部と、前記筒部の内周面に設けられ、前記一対のレンズのうちの前記筒部に最初に挿入されるレンズを光軸方向での所定位置に位置決めする光軸位置決め面部と、前記筒部の内周面に設けられ、前記一対のレンズ及び間隔環の中心を整合させるための複数の中心位置決め面部と、前記接着剤を塗布する位置に前記筒部を貫通して形成されている複数の開口部と、を備えた治具を用いて作られることを特徴とする請求項1記載のレンズユニット。
  3. 請求項1又は2に記載のレンズユニットを用いるプロジェクタにおいて、
    画像光を生成する画像光生成部と、前記レンズユニットが一部又は全部に用いられ、前記画像光生成部で生成した画像光をスクリーンに投映する投映レンズと、該プロジェクタの筺体内部の所定位置に設けられ、前記被取り付け部が位置決め固定される前記レンズ取り付け部と、を備えていることを特徴とするプロジェクタ。
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