JP2007170236A - エンジン冷却装置 - Google Patents

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弘和 広瀬
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Abstract

【課題】エンジンの冷却水の温度を安定させてラジエータへの負担を軽減したエンジン冷却装置を提供する。
【解決手段】本実施形態のエンジン冷却装置は、ECU6が、エンジン冷却水を目標温度に近づけ安定化させるために、電動サーモスタット3の制御と電動ファン9の制御とを同時に行うとともに、水温センサ7により検出された冷却水温が所定の温度範囲内で変化している間は電動ファン9の出力を変化させないで維持し、所定の温度範囲内を超えると変化させ、電動ファン9の出力を段階的に上昇、または下降させるように制御する。これにより、電動ファン4の制御と電動サーモスタット3の制御が互いに干渉しあうことを軽減して冷却水温の安定化ができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両のエンジンを冷却する冷却水をラジエータとエンジンとの間で循環させるエンジン冷却装置に関する。
従来、この種のエンジン冷却装置は、エンジンの状態に応じて冷却水温度を任意に可変制御する電子制御サーモスタットを備え、この電子制御サーモスタットが感温室内のエレメント感温部に対してラジエータ出口側の冷却水温を直接または間接的に伝えるための熱伝達手段を備えているものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−328753号公報
しかしながら、上記特許文献1においては、ラジエータ出口側の温度を検出するためのセンサや制御部を不要として構造を簡単化することができるが、ラジエータに冷却風を供給する電動ファンによる冷却水温への影響を考慮していない。したがって、電子制御サーモスタットと電動ファンの両方の制御が干渉し合い、冷却水温が安定しにくいことになり、ひいてはハンチング等が起こってラジエータに負荷がかかることがあった。
そこで本発明の目的は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、エンジンの冷却水温を安定させてラジエータへの負担を軽減したエンジン冷却装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、以下に記載の技術的手段を採用する。すなわち、エンジン冷却装置の第1の発明は、エンジン(2)のウォータージャケットに接続されたラジエータ(1)と、ラジエータ(1)とエンジン(1)とを連通するように形成されたラジエータ回路(12、13、14)と、ラジエータ回路(12、13、14)に冷却水を強制的に循環させるウォーターポンプ(4)と、ラジエータ(1)への冷却水の流通を制御する電子制御式流量制御弁(3)と、ラジエータ(1)へ冷却風を供給する電動ファン(9)と、冷却水の温度を検出する水温センサ(7)と、水温センサ(7)で検出された温度情報が送信されるとともに、少なくとも電子制御式流量制御弁(3)および電動ファン(9)を制御する制御手段(6)と、を備えている。そして、制御手段(6)は、電動ファン(9)の出力を、冷却水の温度情報が変化しても所定の温度範囲内では維持し、所定の温度範囲内を超えると変化させるように段階的に上昇、または下降させるように制御する。
この第1の発明によれば、エンジン冷却水の温度が一定の範囲で変化しても電動ファンの出力を変化させないで、段階的に上昇、または下降させるように制御することにより、
電子制御式流量制御弁の制御への干渉を軽減してエンジン冷却水の温度を安定化することができる。また、エンジン冷却水の温度を安定化する制御を簡単化することができる。
さらに、第1の発明において、外気温度を検出する外気温度センサを備えるとともに、制御手段(6)は、前述の段階的な制御を複数のパターンで行い、実施するパターンを外気温度センサで検出された外気温度に基づいて当該複数のパターンの中から選択することが好ましい。
この発明によれば、電動ファンの出力を外気温度に応じた適切な制御パターンを選択して補正制御を行うことにより、外気温度の変化がもたらすラジエータにおける放熱量への影響を抑制することができる。さらにこの放熱量を抑制することにより、外気温度の影響を受けにくい冷却水温の制御を行うことができる。
さらに、第1の発明において、制御手段(6)は、前述の段階的な制御を複数のパターンで行い、実施するパターンを一年間のうちの複数に分類された期間毎に当該複数のパターンの中から選択することが好ましい。
この発明によれば、気候、季節の変化がもたらすラジエータにおける放熱量への影響を抑制できるとともに、エンジン冷却水の温度を安定化する制御を簡単化することができる。
さらに、第1の発明において、制御手段(6)は、前述の段階的な制御を複数のパターンで行い、実施するパターンを車両の車速に基づいて当該複数のパターンの中から選択することが好ましい。
この発明によれば、電動ファンの出力制御を車速に応じた適切な制御パターンを選択して行うことにより、高速時のラジエータ通過風速の上昇による放熱量の増加や低速時のラジエータ通過風速の減少による放熱量の減少などに伴う放熱量の変動を補正して、車速変化がもたらすラジエータにおける放熱量への影響を抑制することができる。さらにこの放熱量を抑制することにより、車速変化の影響を受けにくい冷却水温の制御を行うことができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について図1および図2を用いて説明する。図1は、本実施形態にかかるエンジン冷却装置の構成を示す説明図である。図2は、本実施形態のエンジン冷却装置における電動ファンの制御例を示した制御パターン図である。
図1に示すように、本実施形態のエンジン冷却装置は、水冷式の内燃機関であるエンジン2の冷却水を循環させることによってエンジン2を冷却するラジエータ1と、ラジエータ1とエンジン2との間に形成されるラジエータ回路と、このラジエータ回路に冷却水を強制的に循環させるウォーターポンプ4と、ラジエータ1への冷却水の流通を制御する電子制御式流量制御弁である電動サーモスタット3と、ラジエータ1へ冷却風を供給する電動ファン9と、冷却水の温度を検出する水温センサ7と、エンジンコントロールユニット(以下、ECUとする)6と、を備えている。
さらに、ECU6は、水温センサ7で検出された温度情報および各種センサで検出された各種データが送信されるとともに、少なくとも電動サーモスタット3および電動ファン9を制御する。また、ラジエータ回路には、冷却水を温水の加熱源として空調空気を加熱するヒータ5が接続されている。
エンジン2の内部に形成されたウォータージャケットは、エンジン2の冷却水出口8に接続される。冷却水出口8に接続された通路は、ヒータ5につながるヒータ入口側通路10とラジエータ1につながるラジエータ入口側通路12とに分岐される。
ラジエータ1の出口側にはラジエータ出口側通路14が接続され、ラジエータ出口側通路14はエンジン2の冷却水入口に接続されてウォータージャケットに連通している。ラジエータ出口側通路14の途中には、電動サーモスタット3とウォーターポンプ4が配置されている。
ラジエータ入口側通路12はラジエータ1の手前でバイパス通路13に分岐する。バイパス通路13は合流部15でラジエータ出口側通路14に接続されている。合流部15は電動サーモスタット3とウォーターポンプ4の間の通路に位置している。ヒータ5の出口側にはヒータ出口側通路11が接続され、ヒータ出口側通路11は合流部15に接続されてバイパス通路13およびラジエータ出口側通路14に合流する。
エンジン2内部のウォータージャケット、ヒータ出口側通路12、ラジエータ1、ヒータ出口側通路14、ウォータージャケットの順に形成される回路は、基本的な冷却水循環経路である。この冷却水循環経路において、ウォータージャケットで高温になった冷却水は、ラジエータ1で電動ファン9等による冷却風により放熱され、再びエンジン2に戻ることになる。なお、図1に示す矢印は、冷却水の流れを表している。
ラジエータ1は、ウォーターポンプ4によってラジエータ回路を循環する冷却水を外気との熱交換により冷却する。また、ラジエータ回路中に設けられたバイパス通路13は、ラジエータ1を迂回する冷却水が流通し、電子制御式流量制御弁3によってラジエータ1を流通する冷却水量とバイパス通路13を流通する冷却水量とが調節されるようになっている。
特に暖機時においては、バイパス通路13側の冷却水量が増加して暖機が促進されることになる。つまり、ラジエータ1による冷却水の過冷却が防止されることになる。また、ラジエータ回路中のエンジン2、ラジエータ1、電動サーモスタット3、ウォーターポンプ4の順に接続される通路の配管は、他の回路を構成する配管よりもその管内径が大きく、多量の冷却水が流れることになる。
ウォーターポンプ4は適式のポンプであり、機械式ポンプや電動式ポンプのいずれかに限定するものではない。ウォーターポンプ4を電動式ポンプで構成した場合には、ECU6が駆動信号パルス信号のONデューティ比を可変制御することによって、回転速度、ポンプ吐出量を任意に制御できるように構成する。
電動サーモスタット3は、ECU6が駆動信号パルス信号のONデューティ比を可変制御することによって、開度、流量を任意に制御できるように構成されている。電動サーモスタット3の開度が小さくなると、ラジエータ1を流れる冷却水の流量が少なくなってバイパス通路13を流れる流量が増加する。逆に、電動サーモスタット3の開度が大きくなると、バイパス通路13を流れる冷却水の流量が減少し、ラジエータ1を流れる流量が増加する。
なお、本実施形態の電動サーモスタット3は、冷却水の温度を設定目標値に近づけるようにECU6によってその開度が制御されているが、その一例としてPID制御が用いられている。また、電動サーモスタット3は、ラジエータ1を流れる冷却水の流量とラジエータ1を流れないバイパス流路13を流れる流量との比を制御する働きをするものであり、その位置はラジエータ1の出口側に限定されるものではなく、例えばラジエータ1の入口側に配置してもよい。
電動ファン9は、ECU6が駆動信号パルス信号のONデューティ比を可変制御することによって、その出力、つまり回転数を任意に制御できるように構成されている。水温センサ7がウォータージャケットを流れる冷却水の温度を検出すると、その温度情報がECU6に入力され、ECU6はこの温度情報に基づいて電動ファン9の出力を制御するように構成されている。
エンジン2、ウォーターポンプ4、およびヒータ5を結ぶ回路には、ウォーターポンプ4によって冷却水(温水)が循環されている。ヒータ5は、図示しない空調ユニットの空調ケース内に配設され、図示しない送風機によって送風される空調空気を冷却水(温水)との熱交換により加熱する。
冷却水の流れ方は、その温度によって変化するものである。エンジン2の始動直後などの冷却水温度が比較的低いときは、電動サーモスタット3は閉じているため、ウォーターポンプ4の吸い込みによりエンジン2から流れ出た冷却水は、ヒータ5を通ってヒータ出口側通路11を経由する経路と、ヒータ5に流れないでラジエータ入口側通路12およびバイパス通路13を通る経路とに分かれて流れた後、合流部15で合流してウォーターポンプ4を経由してエンジン2に戻る。
一方、冷却水温度が比較的高温になると、電動サーモスタット3が開いて、ウォーターポンプ4の吸い込みによりエンジン2から流れ出た冷却水は、主にラジエータ1に流れて冷却され、ウォーターポンプ4を経由してエンジン2に戻る。同時に、ラジエータ1に流れる冷却水の水量ほど大きくはないが、ウォーターポンプ4の吸い込みにより、バイパス通路13を経由してエンジン2に戻ってくる冷却水の流れとヒータ5を経由してエンジン2に戻ってくる冷却水の流れとが、発生する。なお、電動サーモスタット3は、水温センサ7で検出された冷却水の水温が所定温度を超えると通路を開くように構成されている。
本実施形態のエンジン冷却装置における冷却水温の制御は、電動サーモスタット3と電動ファン9の両方をそれぞれ適切に制御することにより、互いの制御の干渉を軽減して冷却水温を安定化するものである。そうすることで、電動サーモスタット3が開閉を繰り返すハンチング現象の発生を回避し、ラジエータ1が熱的負荷を受けて膨張、収縮を繰り返したり、ラジエータ1内での冷却水の偏流が発生したりして損傷することを防ぐことになる。
上記構成におけるエンジン冷却装置が行う電動サーモスタット3と電動ファン9の制御について説明する。まず、電動サーモスタット3については、冷却水温が設定目標値に近づき安定化するように、例えばECU6によってPID制御が行われる。このPID制御は、PI制御と微分制御を組み合わせた制御である。
PI制御は、比例制御により冷却水温を設定目標値に近づけ目標値に極めて近い状態で安定させるとともに、目標値とのわずかな差である残留偏差を時間的に累積し、ある大きさになったところで操作量を増やして偏差をなくす積分制御を行う制御である。さらに、微分制御は、外乱があったときの制御応答の速さを改善する制御であり、急激に起きる外乱に対し偏差をみて前回の偏差との差が大きい場合には、操作量を大きくして早く目標値になるように積極的に制御を行う。
次に、電動サーモスタット3の制御と同時に行われる電動ファン9の制御について説明する。ECU6が制御する電動ファン9については、例えばPWM制御が行われ、その制御パターンの一例を図2に示す。ECU6は、電動ファン9の出力、つまりPWMデューティ比を冷却水の温度情報が変化しても所定の温度範囲内では変化させないで段階的に上昇、または下降させるような制御パターンによって制御する。
図2に示す制御パターンの場合、エンジン2をスタート後、水温センサ7が検出したエンジン冷却水温が比較的低温のa℃になると、ECU6は電動ファン9のデューティ比をA%に立ち上げ冷却水温がb℃に上昇する手前までこれを維持する。そして、ECU6は冷却水温がb℃に上昇したことを検出するとデューティ比をB%に上昇させた後に維持し、さらに冷却水温がc℃に上昇するとデューティ比をC%に上昇させてハンチングの抑制よりもエンジン2の冷却を優先したフェイルセーフ制御を実施する。ECU6は、このように所定の温度範囲内では出力を上げないである温度に達すると段階的に上昇させる制御を行う。
さらに、冷却水温が下降していくときには、ECU6は、冷却水温がc℃以下になるとフェイルセーフ制御を解除してデューティ比をB%に落とす。そして、ECU6は、冷却水温がa℃とb℃の間の所定値に下がるまでデューティ比をB%に維持し、冷却水温がこの所定値以下に下がるとデューティ比をA%にさらに落とす。ECU6は、このように所定の温度範囲内では出力を下げないである温度に達すると段階的に下降させる制御を行う。例えば、a℃は90℃、b℃は100℃、c℃は120℃である。
このように本実施形態のエンジン冷却装置は、ECU6は、エンジン冷却水を目標温度に近づけ安定化させるために、電動サーモスタット3の制御と電動ファン9の制御とを同時に行うとともに、水温センサ7により検出された冷却水温が所定の温度範囲内で変化している間は電動ファン9の出力を変化させないで、所定の温度範囲内を超えると変化させるように段階的に上昇、または下降させるように制御する。
この制御により、電動ファン4の制御と電動サーモスタット3の制御が互いに干渉しあうことを軽減して冷却水温の安定化ができる。また、冷却水温を一定に保つ制御を簡単化することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態のエンジン冷却装置について図3(a)〜(c)を用いて説明する。本実施形態のエンジン冷却装置は、電動ファン9の制御方法のみが第1実施形態と異なっており、それは、外気温度に応じた複数の制御パターンを有する点である。この複数の制御パターンの一例は、図3(a)、図3(b)、および図3(c)に示す3パターンである。
ECU6は、ECU6に検出情報を送信する各種センサのうち外気温度センサによって検出された温度情報に基づいて、図3に示す3つの制御パターンの中から適したパターン選択し、これを実行する。この制御は、エンジン2の冷却水が春夏秋冬を通して外気温度の影響を受けることを考慮している。なお、この複数の制御パターンは、ECU6にあらかじめ記憶されている。
例えば、5℃以下の外気温度を検出したとき、ECU6は、電動ファン9の制御として図3(a)に示す制御パターンを選択してこれを実行する。この制御パターンは、エンジン2をスタート後、水温センサ7が検出したエンジン冷却水温が低温のa1℃になると、ECU6は電動ファン9のデューティ比をA1%に立ち上げ冷却水温がb1℃に上昇する手前までこれを維持する。
そして、ECU6は冷却水温がb1℃に上昇したことを検出するとデューティ比をB1%に上昇させた後に維持し、さらに冷却水温がc1℃に上昇するとデューティ比をC1%に大幅に上昇させてハンチングの抑制よりもエンジン2の冷却を優先したフェイルセーフ制御を実施する。ECU6は、このように所定の温度範囲内では出力を上げないである温度に達すると段階的に上昇させる制御を行う。
さらに、冷却水温が下降していくときには、ECU6は、冷却水温がc1℃以下になるとフェイルセーフ制御を解除してデューティ比をB1%まで大幅に落とす。そして、ECU6は、冷却水温がa1℃とb1℃の間の所定値に下がるまでデューティ比をB1%に維持し、冷却水温がこの所定値以下に下がるとデューティ比をA1%にさらに落とす。ECU6は、このように所定の温度範囲内では出力を下げないである温度に達すると段階的に下降させる制御を行う。
次に、例えば、5℃から25℃の外気温度を検出したとき、ECU6は、電動ファン9の制御として図3(b)に示す制御パターンを選択してこれを実行する。この制御パターンは、前述の図3(a)に示す制御パターンに対してデューティ比のA1%をA2%に、B1%をB2%に、C1%をC2%に、それぞれデューティ比を増加させた点が異なっている。この増加は、外気温度がより上昇したことによる冷却水温の低下不足を補うようなデューティ比を採用しているからである。
具体的な制御パターンの説明は、図3(a)に示す制御パターンと同様であり省略する。
次に、例えば、25℃以上の外気温度を検出したとき、ECU6は、電動ファン9の制御として図3(b)に示す制御パターンを選択してこれを実行する。この制御パターンは、前述の図3(a)に示す制御パターンに対してデューティ比のA1%をA3%に、B1%をB3%に、C1%をC3%に、それぞれデューティ比を増加させた点が異なっている。具体的な制御パターンの説明は、図3(a)に示す制御パターンと同様であり省略する。なお、A3、B3、C3は、それぞれ図3(b)のA2、B2、C2よりも大きい%値であり、外気温度がより高温であることによる冷却水の低下不足を補うようなデューティ比を採用しているからである。
また、図3(a)は冬季における制御パターンにも相当し、図3(b)は春および秋などの中間期における制御パターンにも相当する。さらに図3(c)は夏季における制御パターンにも相当する。
このように本実施形態のエンジン冷却装置は、外気温度を検出する外気温度センサを備えるとともに、ECU6は、電動ファン9の出力を段階的に行う制御を複数のパターンで行い、実施するパターンを外気温度に基づいて当該複数のパターンの中から選択するように構成されている。
この制御を採用した場合には、外気温度の変化がもたらすラジエータ1における放熱量への影響を抑制することができる。また、外気温度の影響を受けにくい冷却水温の制御を行うことができる。
また、本実施形態のエンジン冷却装置は、ECU6は、電動ファン9の出力を段階的に行う制御を複数のパターンで行い、実施するパターンを一年間のうちの複数に分類された期間毎、例えば夏季、冬季、中間期毎に、当該複数のパターンの中から選択するように構成されている。
この制御を採用した場合には、気候、季節の変化がもたらすラジエータ1における放熱量への影響を抑制できるとともに、冷却水温を安定化する制御を簡単化することができる。
(第3実施形態)
第3実施形態のエンジン冷却装置について図4(a)〜(c)を用いて説明する。本実施形態のエンジン冷却装置は、電動ファン9の制御方法のみが第1実施形態と異なっており、それは、車速に応じた複数の制御パターンを有する点である。この複数の制御パターンの一例は、図4(a)、図4(b)、および図4(c)に示す3パターンである。
ECU6は、ECU6に検出情報を送信する各種センサのうち車速を検出するセンサによって検出された車速情報に基づいて、図4に示す3つの制御パターンの中から適したパターン選択し、これを実行する。この制御は、エンジン2の冷却水が、高速道を順調に走っているとき、のろのろ運転のとき、渋滞のとき、信号待ちをしているとき、市街地を走っているとき、など、エンジンが出す熱量や温度によって影響を受けることを考慮している。なお、この複数の制御パターンは、ECU6にあらかじめ記憶されている。
例えば、車両が時速80km以上で走っていることを検出したとき、ECU6は、電動ファン9の制御として図4(a)に示す制御パターンを選択してこれを実行する。この制御パターンは、エンジン2をスタート後、水温センサ7が検出したエンジン冷却水温が低温のd1℃になると、ECU6は電動ファン9のデューティ比をD1%に立ち上げ冷却水温がe1℃に上昇する手前までこれを維持する。
そして、ECU6は冷却水温がe1℃に上昇したことを検出するとデューティ比をE1%に上昇させた後に維持し、さらに冷却水温がf1℃に上昇するとデューティ比をF1%に大幅に上昇させてハンチングの抑制よりもエンジン2の冷却を優先したフェイルセーフ制御を実施する。ECU6は、このように所定の温度範囲内では出力を上げないである温度に達すると段階的に上昇させる制御を行う。
さらに、冷却水温が下降していくときには、ECU6は、冷却水温がf1℃以下になるとフェイルセーフ制御を解除してデューティ比をE1%まで大幅に落とす。そして、ECU6は、冷却水温がd1℃とe1℃の間の所定値に下がるまでデューティ比をE1%に維持し、冷却水温がこの所定値以下に下がるとデューティ比をD1%にさらに落とす。ECU6は、このように所定の温度範囲内では出力を下げないである温度に達すると段階的に下降させる制御を行う。
次に、例えば、車両が時速20〜80kmの間で走っていることを検出したときは、ECU6は、電動ファン9の制御として図4(b)に示す制御パターンを選択してこれを実行する。この制御パターンは、前述の図4(a)に示す制御パターンに対してデューティ比のD1%をD2%に、E1%をE2%に、F1%をF2%に、それぞれデューティ比を増加させた点が異なっている。この増加は、車速がより減速したことによるラジエータ1への冷却風速の減少に伴い、冷却水温の低下が不足気味であることを補うようなデューティ比を採用しているからである。
具体的な制御パターンの説明は、図4(a)に示す制御パターンと同様であり省略する。
次に、例えば、車両が時速20以下であることを検出したとき、EFU6は、電動ファン9の制御として図4(b)に示す制御パターンを選択してこれを実行する。この制御パターンは、前述の図4(a)に示す制御パターンに対してデューティ比のD1%をD3%に、E1%をE3%に、F1%をF3%に、それぞれデューティ比を増加させた点が異なっている。具体的な制御パターンの説明は、図4(a)に示す制御パターンと同様であり省略する。なお、D3、E3、F3は、それぞれ図4(b)のD2、E2、F2よりも大きい%値であり、車速がかなりの低速であることによるラジエータ1への冷却風速の減少に伴い、冷却水温の低下が不足気味であることを補うようなデューティ比を採用しているからである。
このように本実施形態のエンジン冷却装置は、ECU6は、電動ファン9の出力を段階的に行う制御を複数のパターンで行い、実施するパターンを車両の車速に基づいて複数のパターンの中から選択するように構成されている。
この構成を採用した場合には、高速時のラジエータ通過風速の上昇による放熱量の増加や低速時のラジエータ通過風速の減少による放熱量の減少などに伴う放熱量の変動を補正して、車速変化がもたらすラジエータ1における放熱量への影響を抑制することができる。また、車速変化の影響を受けにくい冷却水温の制御を行うことができる。
本発明の第1、第2、および第3実施形態にかかるエンジン冷却装置の構成を示す説明図である。 第1実施形態のエンジン冷却装置における電動ファンの制御例を示した制御パターン図である。 (a)は、第2実施形態のエンジン冷却装置において、外気温度による電動ファンの制御例を示した制御パターン図であり、冬季におけるパターンを示している。(b)は、中間期におけるパターンを示した制御パターン図である。(c)は、夏季におけるパターンを示した制御パターン図である。 (a)は、第3実施形態のエンジン冷却装置において、車速による電動ファンの制御例を示した制御パターン図であり、高速時におけるパターンを示している。(b)は、中速時におけるパターンを示した制御パターン図である。(c)は、低速時におけるパターンを示した制御パターン図である。
符号の説明
1 ラジエータ
2 エンジン
3 電動サーモスタット(電子制御式流量制御弁)
4 ウォーターポンプ
6 ECU(制御手段)
7 水温センサ
9 電動ファン
12 ラジエータ入口側通路(ラジエータ回路)
13 バイパス通路(ラジエータ回路)
14 ラジエータ出口側通路(ラジエータ回路)

Claims (4)

  1. エンジン(2)のウォータージャケットに接続されたラジエータ(1)と、
    前記ラジエータ(1)と前記エンジン(1)とを連通するように形成されたラジエータ回路(12、13、14)と、
    前記ラジエータ回路(12、13、14)に冷却水を強制的に循環させるウォーターポンプ(4)と、
    前記ラジエータ(1)への冷却水の流通を制御する電子制御式流量制御弁(3)と、
    前記ラジエータ(1)へ冷却風を供給する電動ファン(9)と、
    前記冷却水の温度を検出する水温センサ(7)と、
    前記水温センサ(7)で検出された温度情報が送信されるとともに、少なくとも前記電子制御式流量制御弁(3)および前記電動ファン(9)を制御する制御手段(6)と、を備え、
    前記制御手段(6)は、前記電動ファン(9)の出力を、前記冷却水の温度情報が変化しても所定の温度範囲内では維持し、所定の温度範囲内を超えると変化させるように段階的に上昇、または下降させるように制御することを特徴とするエンジン冷却装置。
  2. 外気温度を検出する外気温度センサを備え、
    前記制御手段(6)は、前記段階的な制御を複数のパターンで行い、実施するパターンを外気温度センサで検出された外気温度に基づいて前記複数のパターンの中から選択することを特徴とする請求項1に記載のエンジン冷却装置。
  3. 前記制御手段(6)は、前記段階的な制御を複数のパターンで行い、実施するパターンを一年間のうちの複数に分類された期間毎に前記複数のパターンの中から選択することを特徴とする請求項1に記載のエンジン冷却装置。
  4. 前記制御手段(6)は、前記段階的な制御を複数のパターンで行い、実施するパターンを車両の車速に基づいて前記複数のパターンの中から選択することを特徴とする請求項1に記載のエンジン冷却装置。
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