JP2005003134A - 暖機制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エンジン11の冷却水循環回路16に接続した温水回路20に、エンジン冷却水と自動変速機22の作動油との間の熱交換を行うATFウォーマ23と、ATFウォーマ23に循環する冷却水の流量(ウォーマ流量)を調整するウォーマ流量調整バルブ26を設ける。始動後に、エンジン11と自動変速機22を暖機する際に、水温センサ19で検出したエンジン冷却水温と油温センサ25で検出したAT油温(自動変速機22の作動油の温度)とに応じてウォーマ流量を設定し、このウォーマ流量となるようにウォーマ流量調整バルブ26の開度を制御する。これにより、エンジン冷却水温とAT油温を監視しながら、ウォーマ流量を制御して、エンジン11と自動変速機22をバランス良く暖機する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の冷却水と自動変速機の作動油との間の熱交換を行う熱交換器を備えた暖機制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動変速機(AT)を搭載した車両では、燃費向上を目的として、自動変速機のトルクコンバータの入力側と出力側とを直結状態にするロックアップ制御を行って自動変速機の伝達効率を向上させるようにしたものがある。一般に、自動変速機の暖機終了前(自動変速機の作動油の温度が低いとき)にロックアップ制御を行うと、ドライバビリティに悪影響を及ぼす可能性があるため、自動変速機の作動油の温度(以下「AT油温」という)が低い期間には、ロックアップ制御を禁止するようにしている。
【0003】
このため、内燃機関の始動後に自動変速機の暖機(AT油温の上昇)が遅いと、内燃機関の始動からロックアップ制御が許可されるまでの時間が長くなって、ロックアップ制御による燃費向上効果を早期に得ることができない。しかも、自動変速機の暖機終了前(AT油温が低いとき)には、自動変速機の摩擦損失が増大するため、摩擦損失増大による燃費悪化期間も長くなってしまう。
【0004】
この対策として、例えば、特許文献1(特開2002−161747号公報)に記載されているように、内燃機関の冷却水と自動変速機の作動油との間の熱交換を行う熱交換器(いわゆるATFウォーマ)を設け、内燃機関の暖機運転終了後に内燃機関で温められた冷却水をATFウォーマに循環させて、その冷却水の熱で自動変速機の作動油を温めて自動変速機を暖機するようにしたものがある。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−161747号公報(第1頁〜第2頁等)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、内燃機関の早期暖機と自動変速機の早期暖機による燃費向上効果を最大限に発揮させるためには、内燃機関(冷却水)と自動変速機(作動油)をバランス良く暖機して、両者の暖機をできるだけ早期に終わらせる必要がある。
【0007】
しかし、上記特許文献1の暖機システムでは、内燃機関の暖機運転が終了するまで内燃機関の冷却水をATFウォーマに循環させないため、内燃機関の暖機運転終了を待って自動変速機の暖機を開始することになり、自動変速機の暖機(AT油温の上昇)が遅れてしまう。このため、内燃機関の始動からロックアップ制御が許可されるまでの時間が長くなって、ロックアップ制御による燃費向上効果を早期に得ることができい。しかも、自動変速機の暖機終了前の摩擦損失による燃費増加も早期に改善できない。
【0008】
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、従ってその目的は、始動後に内燃機関と自動変速機をバランス良く暖機して、両者の暖機をできるだけ早期に終わらせることができ、両者の暖機終了までに要する燃費を効果的に節減することができる暖機制御装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1の暖機制御装置は、内燃機関の冷却水と自動変速機の作動油との間の熱交換を行う熱交換器を備えたシステムにおいて、内燃機関と自動変速機を暖機する際に、暖機制御手段によって、内燃機関の冷却水の温度(以下「機関冷却水温」という)と自動変速機の作動油の温度(以下「AT油温」という)とに基づいて熱交換器に循環する冷却水の流量を制御することで、機関冷却水温とAT油温を制御するようにしたものである。
【0010】
このようにすれば、内燃機関と自動変速機を暖機する際に、機関冷却水温とAT油温を監視しながら、熱交換器に循環する冷却水の流量を制御すれば、内燃機関と自動変速機をバランス良く暖機することができて、内燃機関と自動変速機の暖機をできるだけ早期に終わらせることができ、両者の暖機終了までに要する燃費を効果的に節減することができる。
【0011】
一般に、自動変速機のロックアップ制御を行うシステムでは、運転モードや変速段に応じてロックアップ制御が実行される運転領域(以下「ロックアップ領域」という)を変化させるようにしている。このため、同じ条件で自動変速機の暖機(AT油温の上昇)を促進してロックアップ制御を早期に許可しても、ロックアップ領域が変わればロックアップ制御の実行頻度も変わるため、自動変速機の早期暖機による燃費向上効果もロックアップ領域によって変化する。
【0012】
そこで、請求項2のように、ロックアップ領域に応じて熱交換器に循環する冷却水の流量を制御して機関冷却水温とAT油温を制御するようにしても良い。このようにすれば、ロックアップ領域が、自動変速機の早期暖機による燃費向上効果が比較的大きくなる領域のときには、熱交換器に循環する冷却水の流量を多くして、燃費向上効果が大きい方の暖機(自動変速機の暖機)を優先的に促進したり、また、ロックアップ領域が、自動変速機の早期暖機による燃費向上効果が小さくなる領域のときには、熱交換器に循環する冷却水の流量を少なくして、燃費向上効果が大きい方の暖機(内燃機関の暖機)を優先的に促進するという、ロックアップ領域に応じた暖機制御が可能となる。これにより、ロックアップ領域に左右されない安定した燃費向上効果を得ることができる。
【0013】
更に、請求項3のように、機関冷却水温とAT油温のうちの少なくとも一方とロックアップ領域とに基づいて熱交換器に循環する冷却水の流量を制御するようにしても良い。このようにすれば、機関冷却水温やAT油温を監視しながら、ロックアップ領域に応じて熱交換器に循環する冷却水の流量を制御することができ、より燃費向上効果の大きい暖機制御を実現できる。
【0014】
前述したように、AT油温が低いときには、ロックアップ制御が禁止されているため、熱交換器に循環する冷却水の流量を多くして自動変速機の暖機を促進すれば、燃費向上効果のあるロックアップ制御を早期に許可することができる。しかしながら、ロックアップ領域が狭いときには、自動変速機の早期暖機によりロックアップ制御を早期に許可しても、ロックアップ制御の実行頻度が少ないため、燃費向上効果が少なくなる。
【0015】
そこで、請求項4のように、AT油温が所定値以下でロックアップ領域が狭いときには、熱交換器に循環する冷却水の流量を少なくすると良い。このようにすれば、AT油温が所定値以下でロックアップ領域が狭いとき、つまり、自動変速機の早期暖機による燃費向上効果が少なくない状態のときには、熱交換器に循環する冷却水の流量を少なくして、燃費向上効果が大きい方の暖機(内燃機関の暖機)を優先的に促進することができ、燃費向上効果を大きくすることができる。
【0016】
一方、請求項5のように、AT油温が所定値以下でロックアップ領域が広いときには、熱交換器に循環する冷却水の流量を多くすると良い。AT油温が所定値以下でロックアップ領域が広いときには、自動変速機の暖機を促進してロックアップ制御を早期に許可すれば、ロックアップ制御の実行頻度が多いため、自動変速機の早期暖機による燃費向上効果が大きい。このようなときには、熱交換器に循環する冷却水の流量を多くして自動変速機の暖機を優先的に促進することで、燃費向上効果を大きくすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
《実施形態(1)》
以下、本発明の実施形態(1)を図1乃至図6に基づいて説明する。まず、図1に基づいてシステム全体の概略構成を説明する。内燃機関であるエンジン11の冷却水通路(ウォータジャケット)の入口には、エンジン11の動力によって駆動される機械式ウォータポンプ12が設けられている。このエンジン11の冷却水通路の出口とラジエータ13の入口とが冷却水循環パイプ14によって接続され、ラジエータ13の出口と機械式ウォータポンプ12の吸込み口とが冷却水循環パイプ15によって接続されている。これにより、エンジン11の冷却水通路→冷却水循環パイプ14→ラジエータ13→冷却水循環パイプ15→機械式ウォータポンプ12→エンジン11の冷却水通路の経路で冷却水が循環する冷却水循環回路16が構成されている。
【0018】
この冷却水循環回路16には、ラジエータ13と並列にバイパス流路17が設けられ、このバイパス流路17の両端が冷却水循環パイプ14,15の途中に接続されている。そして、バイパス流路17と冷却水循環パイプ15との合流部に流量調整バルブ18が設けられている。この流量調整バルブ18は、バイパス流路17に流れる冷却水の流量(バイパス流量)と、ラジエータ13に流れる冷却水の流量(ラジエータ流量)の流量比を調整することができる電磁バルブにより構成されている。また、エンジン11の冷却水出口側の冷却水循環パイプ14には、冷却水の温度を検出する水温センサ19が設けられている。
【0019】
また、冷却水循環回路16には、暖房用の温水回路20がエンジン11に対して並列に接続されている。この温水回路20の途中に、暖房用のヒータ21が設けられ、このヒータ21の下流側(又は上流側)に、自動変速機22の作動油を温めるためのATFウォーマ23(熱交換器)が設けられている。このATFウォーマ23には、自動変速機22の作動油が循環する作動油循環回路24が接続され、温水回路20を流れるエンジン11の冷却水(エンジン11で温められた冷却水)と作動油循環回路24を流れる自動変速機22の作動油との間で熱交換するようになっている。この作動油循環回路24には、作動油の温度を検出する油温センサ25が設けられている。
【0020】
また、温水回路20の上流部には、ウォーマ流量調整バルブ26が設けられている。このウォーマ流量調整バルブ26は、温水回路20に循環する冷却水の流量を調整することでATFウォーマ23に循環する冷却水の流量を調整することができる電磁弁で構成されている。
【0021】
前述した水温センサ19、油温センサ25等の各種センサの出力は、制御回路(以下「ECU」と表記する)27に入力される。このECU27は、マイクロコンピュータを主体として構成され、そのROM(記憶媒体)に記憶された水温制御プログラム(図示せず)を実行することで、流量調整バルブ18を制御してバイパス流量とラジエータ流量を調整して冷却水の温度を制御する。
【0022】
また、自動変速機22を制御するAT−ECU(図示せず)は、運転状態が所定の運転領域になったときに、自動変速機22のトルクコンバータ(図示せず)の入力側と出力側とを直結状態にするロックアップ制御や半直結状態(若干滑らせる状態)にするフレックスロックアップ制御を行うことで、自動変速機22の伝達効率を向上させて燃費を向上させるようにしている。
【0023】
図2に示すように、ロックアップ制御が実行される運転領域(ロックアップ領域)と、フレックスロックアップ制御が実行される運転領域(フレックスロックアップ領域)は、例えば、車速とスロットル開度とに応じてマップにより設定されている。このマップは、運転モードや変速段毎に設定されているため、運転モードや変速段が変化すると、ロックアップ領域やフレックスロックアップ領域が変化する。
【0024】
一般に、自動変速機22の暖機終了前(自動変速機22の作動油の温度が低いとき)にロックアップ制御を行うと、ドライバビリティに悪影響を及ぼす可能性があるため、AT−ECUは、自動変速機22の作動油の温度(以下「AT油温」という)が所定値よりも低い期間には、ロックアップ制御を禁止するようにしている。
【0025】
また、ECU27(又はAT−ECU)は、後述する図3に示す暖機制御プログラムを実行することで、エンジン11と自動変速機22を暖機する際に、エンジン冷却水温ThwとAT油温Thoとに基づいて、ATFウォーマ23を流れる冷却水の流量Qatf (ウォーマ流量Qatf )を制御する。これにより、エンジン11で温められた冷却水からATFウォーマ23を介して自動変速機22の作動油に伝達される熱量を制御して、エンジン冷却水温ThwとAT油温Thoをそれぞれ適正な挙動で昇温させて、エンジン11と自動変速機22をバランス良く暖機する。
【0026】
図3に示す暖機制御プログラムは、例えばイグニッションスイッチ(図示せず)のオン後に所定周期で実行され、特許請求の範囲でいう暖機制御手段としての役割を果たす。本プログラムが起動されると、まず、ステップ101で、図4に示すマップを用いて、水温センサ19で検出したエンジン冷却水温Thwと油温センサ25で検出したAT油温Thoとに応じて、ウォーマ流量Qatf (ATFウォーマ23を流れる冷却水の流量)を算出する。
【0027】
図4のマップは、例えば、AT油温Thoが高く且つエンジン冷却水温Thwが低い領域からAT油温Thoが低く且つエンジン冷却水温Thwが高い領域に向かうに従って、ウォーマ流量Qatf がQ1 →Q2 →Q3 →Q4 の順に多くなって、エンジン11で温められた冷却水から自動変速機22の作動油に伝達される熱量が多くなるように設定されている。
この後、ステップ102に進み、上記ステップ101で設定したウォーマ流量Qatf となるようにウォーマ流量調整バルブ26の開度を制御する。
【0028】
以上説明した本実施形態(1)の暖機制御の実行例と比較例を図5及び図6のタイムチャートを用いて説明する。図5はエンジン冷却水温ThwとAT油温Thoが約40℃の状態でエンジン始動した後のエンジン冷却水温ThwとAT油温Thoの挙動を示すタイムチャートであり、図6はエンジン冷却水温ThwとAT油温Thoが約0℃の状態でエンジン始動した後のエンジン冷却水温ThwとAT油温Thoの挙動を示すタイムチャートである。
【0029】
図5及び図6に示す比較例では、エンジン冷却水温ThwとAT油温Thoに関係なく、一定の条件でウォーマ流量調整バルブ26の開度を制御してウォーマ流量Qatf を制御するため、エンジン始動直後のウォーマ流量調整バルブ26の開度が大き過ぎて冷却水から作動油に伝達される熱量が多くなり過ぎ、エンジン冷却水温Thwの上昇が遅れる。このため、エンジン11の暖機が遅れて、燃費向上効果及びエミッション低減効果を十分に得ることができない。
【0030】
これに対して、本実施形態(1)では、エンジン冷却水温ThwとAT油温Thoとに応じてマップ等で設定したウォーマ流量Qatf になるようにウォーマ流量調整バルブ26の開度を制御するので、エンジン冷却水温ThwとAT油温Thoを監視しながら、ウォーマ流量Qatf を制御して冷却水から作動油に伝達される熱量を制御することができ、エンジン冷却水温ThwとAT油温Thoをそれぞれ適正な挙動で昇温させることができる。これにより、エンジン11と自動変速機22をバランス良く暖機することができて、エンジン11と自動変速機22の暖機をできるだけ早期に終わらせることができ、両者の暖機終了までに要する燃費を効果的に節減することができる。
【0031】
《実施形態(2)》
次に、図7を用いて本発明の実施形態(2)を説明する。前述したように、運転モードや変速段に応じて自動変速機22のロックアップ領域が変化する。このため、同じ条件で自動変速機22の暖機(AT油温の昇温)を促進してロックアップ制御を早期に許可しても、ロックアップ領域が変わればロックアップ制御の実行頻度も変わるため、自動変速機22の早期暖機による燃費向上効果もロックアップ領域によって変化する。
【0032】
そこで、本実施形態(2)では、図7に示す暖機制御プログラムを実行することで、ロックアップ領域が広いとき、つまり、自動変速機22の早期暖機による燃費向上効果が大きいときには、ウォーマ流量Qatf を多くして自動変速機22の暖機(AT油温の昇温)を優先し、一方、ロックアップ領域が狭いとき、つまり、自動変速機22の早期暖機による燃費向上効果が小さいときには、ウォーマ流量Qatf を少なくしてエンジン11の暖機(冷却水温の昇温)を優先するようにしている。
【0033】
図7に示す暖機制御プログラムは、例えばイグニッションスイッチ(図示せず)のオン後に所定周期で実行され、特許請求の範囲でいう暖機制御手段としての役割を果たす。本プログラムが起動されると、まず、ステップ201で、AT油温Thoが所定の判定値T1以下であるか否かを判定する。この判定値T1は、例えばロックアップ制御の禁止判定に用いるAT油温に設定され、AT油温Thoが判定値T1以下のときには、ロックアップ制御が禁止される。
【0034】
AT油温Thoが判定値T1以下であると判定された場合には、ステップ202に進み、現在、設定されているロックアップ領域が広いか否かを判定する。その結果、ロックアップ領域が狭いと判定された場合には、ステップ203に進み、ウォーマ流量Qatf をロックアップ領域が狭いときの流量QMに設定する。このロックアップ領域が狭いときの流量QMは、後述するロックアップ領域が広いときの流量QLよりも少ない流量に設定されている(QM<QL)。
【0035】
AT油温Thoが判定値T1以下でロックアップ領域が狭いときには、自動変速機22の暖機(AT油温の昇温)を促進してロックアップ制御を早期に許可しても、ロックアップ制御の実行頻度が少ないため、自動変速機22の早期暖機による燃費向上効果が少ない。このようなときには、AT油温Thoが低くても、ウォーマ流量Qatf を少なくしてエンジン11の暖機(冷却水温の昇温)を優先して、エンジン11の早期暖機による燃費向上効果を大きくする。
【0036】
一方、上記ステップ202で、ロックアップ領域が広いと判定された場合には、ステップ204に進み、ウォーマ流量Qatf をロックアップ領域が広いときの流量QLに設定する。このロックアップ領域が広いときの流量QLは、前述したロックアップ領域が狭いときの流量QMよりも多い流量に設定されている(QL>QM)。
【0037】
AT油温Thoが判定値T1以下でロックアップ領域が広いときには、自動変速機22の暖機(AT油温の昇温)を促進してロックアップ制御を早期に許可すれば、ロックアップ制御の実行頻度が多いため、自動変速機22の早期暖機による燃費向上効果が大きい。このようなときには、ウォーマ流量Qatf を多くして自動変速機22の暖機(AT油温の昇温)を優先して、自動変速機22の早期暖機による燃費向上効果を大きくする。
【0038】
その後、上記ステップ201で、AT油温Thoが判定値T1よりも高いと判定されたときに、ステップ205に進み、ウォーマ流量Qatf を最小流量QSに設定する(QS<QM<QL)。
【0039】
ステップ203又は204又は205でウォーマ流量Qatf を設定した後は、ステップ206に進み、設定したウォーマ流量Qatf となるようにウォーマ流量調整バルブ26の開度を制御する。
【0040】
以上説明した本実施形態(2)では、ロックアップ領域が広いとき、つまり、自動変速機22の早期暖機による燃費向上効果が大きいときには、ウォーマ流量Qatf を多くして自動変速機22の暖機(AT油温の昇温)を優先し、一方、ロックアップ領域が狭いとき、つまり、自動変速機22の早期暖機による燃費向上効果が小さいときには、ウォーマ流量Qatf を少なくしてエンジン11の暖機(冷却水温の昇温)を優先するようにしたので、ロックアップ領域に左右されない安定した燃費向上効果を得ることができる。
【0041】
尚、本実施形態(2)では、ロックアップ領域に応じてウォーマ流量Qatf を2段階で切り換えるようにしたが、3段階以上又は無段階(連続的)に切り換えるようにしても良い。
【0042】
また、エンジン冷却水温ThwとAT油温Thoのうちの少なくとも一方とロックアップ領域とに応じてウォーマ流量Qatf を設定するようにしても良い。このようにすれば、エンジン冷却水温ThwやAT油温Thoを監視しながら、ロックアップ領域に応じてウォーマ流量Qatf を制御することができ、より燃費向上効果の高い暖機制御を実現できる。
【0043】
その他、本発明は、冷却水循環回路16、温水回路20等のシステム構成を適宜変更して実施しても良く、要は、エンジン11の冷却水と自動変速機22の作動油との間の熱交換を行うATFウォーマ23(熱交換器)を備えたシステムであれば、本発明を適用して実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態(1)におけるシステム全体の概略構成図
【図2】ロックアップ領域のマップを概念的に示す図
【図3】実施形態(1)の暖機制御プログラムの処理の流れを示すフローチャート
【図4】ウォーマ流量のマップを概念的に示す図
【図5】実施形態(1)の暖機制御の実行例と比較例におけるエンジン冷却水温とAT油温の挙動を示すタイムチャート(その1)
【図6】実施形態(1)の暖機制御の実行例と比較例におけるエンジン冷却水温とAT油温の挙動を示すタイムチャート(その2)
【図7】実施形態(2)の暖機制御プログラムの処理の流れを示すフローチャート
【符号の説明】
11…エンジン(内燃機関)、12…機械式ウォータポンプ、16…冷却水循環回路、19…水温センサ、20…温水回路、22…自動変速機、23…ATFウォーマ(熱交換器)、24…作動油循環回路、25…油温センサ、26…ウォーマ流量調整バルブ、27…ECU(暖機制御手段)。
Claims (5)
- 内燃機関の冷却水と自動変速機の作動油との間の熱交換を行う熱交換器を備えた暖機制御装置において、
内燃機関と自動変速機を暖機する際に、内燃機関の冷却水の温度(以下「機関冷却水温」という)と自動変速機の作動油の温度(以下「AT油温」という)とに基づいて前記熱交換器に循環する冷却水の流量を制御することで、前記機関冷却水温と前記AT油温を制御する暖機制御手段を備えていることを特徴とする暖機制御装置。 - 内燃機関の冷却水と自動変速機の作動油との間の熱交換を行う熱交換器を備えた暖機制御装置において、
自動変速機のトルクコンバータの入力側と出力側とを直結状態にするロックアップ制御が実施される運転領域(以下「ロックアップ領域」という)に応じて前記熱交換器に循環する冷却水の流量を制御することで、内燃機関の冷却水の温度(以下「機関冷却水温」という)と自動変速機の作動油の温度(以下「AT油温」という)を制御する暖機制御手段を備えていることを特徴とする暖機制御装置。 - 前記暖機制御手段は、前記機関冷却水温と前記AT油温のうちの少なくとも一方と前記ロックアップ領域とに基づいて前記熱交換器に循環する冷却水の流量を制御することを特徴とする請求項2に記載の暖機制御装置。
- 前記暖機制御手段は、前記AT油温が所定値以下で前記ロックアップ領域が狭いときに、前記熱交換器に循環する冷却水の流量を少なくすることを特徴とする請求項2又は3に記載の暖機制御装置。
- 前記暖機制御手段は、前記AT油温が所定値以下で前記ロックアップ領域が広いときに、前記熱交換器に循環する冷却水の流量を多くすることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の暖機制御装置。
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