JP2007169160A - 非水電解液二次電池の極板用の高充填性炭素粉末 - Google Patents

非水電解液二次電池の極板用の高充填性炭素粉末 Download PDF

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Abstract

【課題】非水電解液二次電池の極板用の高充填性炭素粉末を得るための製造方法を提供すること
【解決手段】炭素質粉末に力学的エネルギーを加えることで球形化し、処理前後の見かけ密度比を1.1以上、処理前後のメジアン径比が1以下とする炭素質粉末を高充填化処理する工程から製造される、非水電解液二次電池の極板用の高充填性炭素粉末。本発明においては、処理後の高充填性炭素質粉末の15μm制限平均円形度が0.850以上であること、また、処理前の炭素質粉末の層間距離(d002)が0.345nm以下、結晶子サイズ(Lc)が10nm以上であること、また、高充填性炭素粉末のメジアン径が、5〜50μmであり、BET法比表面積が、25m2/g以下であることが好ましい。更に、本発明の高充填性炭素粉末を有機化合物と混合した後に、該有機化合物を炭素化した複層構造炭素材料を含む高充填性炭素粉末とすることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、高充填性炭素質粉末に関する。詳しくは、炭素質粉末に対して特定の高充填化処理する工程から製造される、非水電解液二次電池の極板用の高充填性炭素粉末に関する。
炭素および黒鉛製品は、電気、半導体、鉄鋼、非鉄金属、化学、ガラス、機械、精密機器、原子力など多くの産業分野で、導電材料、耐熱材料、潤滑剤、機械部品等として広く利用されている。例えば黒鉛をプラスチック用の潤滑用フィラー又は導電性フィラーとして用いる場合、その形状が板状であるため、プラスチックの流動性が悪く、平滑な成形体表面及び均一な内部ひずみが得られなかったが、黒鉛が球形化処理されていれば、このような問題が解決される可能性がある。さらに実際の利用にあたっては、炭素および黒鉛材料は、一定の形状に成型されてから利用されることが多い。通常、コークス、人造黒鉛、天然黒鉛などの骨材(フィラー)とフェノールなどの合成樹脂やタールピッチなど、粘結剤(バインダー)を混和、スラリー化して、押し出しあるいは型込めにより圧縮成型し、再び炭化、か焼、さらに黒鉛化して成型炭素材を製造するのが一般的である。
成形体としてのかさ密度が高く、従って、強度、硬度が高くかつ均一な炭素成型体は、いわゆる特殊炭素材と呼ばれ、極限材料の一種として重用されており、用途が拡大している。特殊炭素材では、成型体の見かけ密度をいかに向上させるかが問題となる。先に述べた成型法では、最終的に得られる成型体に、バインダーの揮発分だけの空隙が発生することは避けられず、成形体の密度低下の一因となっている。見かけ密度の向上には、フィラーの最密充填、バインダーの炭化収率向上、成型体内の空隙へのピッチの再含浸・再炭化、成型体内の空隙への気相からの炭素沈着、フィラー自体に融着性を付与、炭化時収縮の大きな熱硬化性高分子の利用、加熱圧縮処理(ホットプレス)などの方法がある。この中でもフィラーの最密充填をはかる方法は、成型体技術の基本として、更なる向上が望まれている。また、フィラーの充填性向上には、成型体空隙への液相、気相で炭素原料の再含浸工程を省く効果も期待される。
さらに炭素質粒子の成形体としては、近年新型二次電池の極板としての利用法が、改めて着目されている。非水電解液二次電池の極板に利用される成型体は、成型体自体が層間環化合物を形成するため、より多くの炭素材料が、極板という単位体積に充填されることが、重要である。炭素質、黒鉛質粒子(炭素質、黒鉛質及びそれらを含む複層炭素質物)は、難黒鉛化性炭素材料に比べて結晶性が高く、真密度が高い。従って、これら炭素、黒鉛類の炭素材料を用いて電極を構成すれば、高い電極充填性が得られ、電池の体積エネルギー密度を高めることができる。炭素、黒鉛系粉末で電極を構成する場合、粉末とバインダーを混合し、分散媒を加えたスラリーを作成し、これを集電体である金属箔に塗布し、その後、分散媒を乾燥する方法が一般的に用いられている。この際、粉末の集電体への圧着と電極の極板厚みの均一化、極板容量の向上を目的として、更に圧縮成型を掛ける工程を設けるのが一般的である。この圧縮工程により、電極の極板密度は向上し、電池の体積あたりのエネルギー密度は、更に向上する。
しかしながら、ある程度高結晶で、フィラーとして入手可能な炭素質、黒鉛質の材料は、一般的にその粒子形状が鱗片状、鱗状、板状である。これら炭素質、黒鉛質粒子を上記製造工程を経て、成型体化すると、粒子自身の充填性が不十分な為、粒子間に必要最小限以上に多くの空隙が在留し、バインダーの使用量を低く押さえられないため、最終的な成型体の見かけ密度も高く得られないという問題があった。
そのため、炭素質粉末を粉砕等の処理を行い、粒径を小さくすることが考えられるが、炭素質粉末の結晶構造のためか、粉砕処理後の炭素質粉末の充填性は低下する。
炭素系材料を使用した非水電解液二次電池としては、結晶化度の低い難黒鉛性炭素材料を負極材料に採用した電池が、まず上市された。続いて結晶化度の高い黒鉛類を用いた電池が上市され、現在に至っている。黒鉛の電気容量は、372mAh/gと理論上最大であり、電解液の選択を適切に行えば、高い充放電容量の電池を得ることができる。さらに特許文献1に示されるような、複層構造を有する炭素質物を用いることも検討されている。これは、結晶性が高い黒鉛の長所(高容量かつ不可逆容量が小さい)と短所(プロピレンカーボネート系電解液を分解する)および結晶化度の低い炭素質物の長所(電解液との安定性に優れる)と短所(不可逆容量が大きい)を組み合わせ、互いの長所を生かしつつ、短所を補うという考えに基づく。
黒鉛類(黒鉛及び黒鉛を含む複層炭素質物)は、難黒鉛性炭素材料に比べて結晶性が高く、真密度が高い。従って、これら黒鉛類の炭素材料を用いて負極を構成すれば、高い電極充填性が得られ、電池の体積エネルギー密度を高めることができる。黒鉛系粉末で負極を構成する場合、粉末とバインダーを混合し、分散媒を加えたスラリーを作成し、これを集電体である金属箔に塗布し、その後、分散媒を乾燥する方法が一般的に用いられている。この際、粉末の集電体への圧着と電極の極板厚みの均一化、極板容量の向上を目的として、更に圧縮成型を掛ける工程を設けるのが一般的である。この圧縮工程により、負極の極板密度は向上し、電池の体積あたりのエネルギー密度は、更に向上する。
これらの問題に着目し、非水電解液二次電池に使用される黒鉛の形状を規定した発明も行われている。特許文献2は、鱗片状な粒子と比較的鱗片状でない粒子の比率等を規定した発明であり、特許文献3は、これとは逆により鱗片状な粒子が好ましいとしている。
特開平4−171677号公報 特開平8−180873号公報 特開平8−83610号公報
本発明の目的は、非水電解液二次電池の極板用の高充填性炭素粉末を得るための製造方法を提供することである。
上述の目的を達成するために、本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、成型体の充填性を向上させるためには、フィラーの形状や充填性が重要であり、炭素質粉末に力学的エネルギー処理を施すことで、より球状化した炭素質粉末を得、これをフィラーとして用いることで、最終的に高充填性を示す、緻密な炭素成形体が得られることを見出し、本発明に至った。
即ち本発明の要旨とするところは、炭素質粉末に力学的エネルギーを加えることで球形化し、処理前後の見かけ密度比を1.1以上、処理前後のメジアン径比が1以下とする炭素質粉末を高充填化処理する工程から製造される、非水電解液二次電池の極板用の高充填性炭素粉末に存する。
本発明の高充填性炭素質粉末は、このような知見に基づいて、完成されたものであって、炭素質粉末を力学的エネルギーを加えることで、処理前後の見かけ密度比を1.1以上、処理前後のメジアン径比が1以下とすることを特徴とするものである。また、処理前の炭素質粉末の層間距離(d002)が0.345nm以下、結晶子サイズ(Lc)が10nm以上であることを特徴とするものである。
また、処理後の高充填性炭素質粉末のメジアン径が、5〜50μmであり、BET法比表面積が、25m2/g以下であることを特徴とするものである。また、処理前後の見かけ密度比を1.1以上、処理前後のメジアン径比が1以下となるように力学的エネルギー処理を行った炭素質粉末を縮合多環化合物等の有機化合物と混合した後に、該有機化合物を炭素化する複層構造炭素粉末の製造方法である。
本発明の製造方法によれば、高密度の成型体が要求される用途において、充填性を向上させるために必要な、高充填性を示す、緻密な炭素質粉末が得られる。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明で使用できる炭素質粉末は、天然又は人造の黒鉛質粉末又は黒鉛化前駆体である炭素質粉末である。これら処理前の炭素質、黒鉛質粉末は、特に限定されるものではないが、最終的に黒鉛構造となった場合には、層間距離(d002)が0.345nm以下、結晶子サイズ(Lc)が10nm以上、真密度が1.9g/cc以上であることが好ましい。真密度は2.1g/cc以上がより好ましく、2.2g/cc以上が更に好ましく、2.25g/cc以上であることが最も好ましい。更に層間距離(d002)が0.337nm以下の方がより好ましく、0.336nm以下が最も好ましい。結晶子サイズ(Lc)は、30nm以上がより好ましく、50nm以上は更に好ましく、100nm以上であるものが特に好ましい。炭素質粉末の結晶性は、リチウムイオンを用いた電気化学的容量でも判別することができる、本発明に用いられる炭素質粉末は、充放電レートを0.2mA/cm2とした、半電池による電気容量にして、270mAh/g以上、好ましくは310mAh/g以上、さらに好ましくは330mAh/g以上、特に好ましくは350mAh/g以上であることが好ましい。すなわち、炭素六角網面構造がある程度発達した高結晶性炭素材料であって、金属イオンがインターカレーションした際に、C6Liと表現される組成、炭素6原子に対しリチウム1原子を収容するステージ1構造を形成できる材料であることが、特に好ましい。
処理前の炭素質、黒鉛質粉末の結晶性がそれほど高くない場合は、力学的エネルギー処理後に、改めて結晶性を高める熱処理を行うこともできる。結晶性が低く、面配向が高度に進んでいない、構造に乱れが残存している状態で、力学的エネルギー処理を行えば、その構造故に粉砕面が比較的等方的となり、丸みを帯びた処理物を得やすくなる。
炭素六角網面構造が発達した高結晶性炭素材料としては、六角網面を面配向的に大きく成長させた高配向黒鉛と、高配向黒鉛粒子を等方向に集合させた等方性高密度黒鉛が挙げられる。高配向黒鉛としては、スリランカあるいはマダカスカル産の天然黒鉛や、溶融した鉄から過飽和の炭素として析出させたいわゆるキッシュグラファイト、一部の高黒鉛質度の人造黒鉛が、好適に用いられる。
天然黒鉛は、(株)産業技術センターから昭和49年に刊行された成書、「粉粒体プロセス技術集成」の黒鉛の項、及びNoyes Publications刊行の「HANDBOOK OF CARBON,GRAPHITE,DIAMOND AND FULLERENES」に従えば、その性状によって、鱗片状黒鉛(Flake Graphite)、鱗状黒鉛(Crystalline(Vein) Graphite)、土壌黒鉛(Amorphous Graphite)に分けられる。黒鉛化度は、鱗状黒鉛が100%と最も高く、次いで鱗片状黒鉛の99.9%であり、土壌黒鉛は28%と低い。天然黒鉛の品質は、主な産地、鉱脈により定まるものであり、鱗片状黒鉛(Flake Graphite)は、マダガスカル、中国、ブラジル、ウクライナ、カナダ等に産し、鱗状黒鉛(Crystalline(Vein) Graphite)は、主にスリランカに産する。土壌黒鉛は、朝鮮半島、中国、メキシコ等を主な産地としている。これらの天然黒鉛の中で、最終的に本発明にてフィラーとして使用されるものとしては、土壌黒鉛は一般に粒径が小さい上、純度が低いため、その黒鉛化度、不純物量の低さ等により、鱗片状黒鉛、鱗状黒鉛から選択されることが好ましい。
人造黒鉛としては、石油コークス、あるいは石炭ピッチコークスを1500〜3000℃ の温度で、非酸化性雰囲気で加熱して製造されるもので、最終的な熱処理後の状態で、高配向、高電気容量を示すものであれば、いずれも用いることができる。処理前の粒子の大きさとしては、メジアン径で、10μm以上、好ましくは15μm以上、より好ましくは20μm以上、更に好ましくは30μm以上である。処理前の粒子の大きさに上限は特にないが、メジアン径で、好ましくは1mm以下、より好ましくは500μm以下、更に好ましくは250μm以下、特に好ましくは200μm以下である。
粉体粒子の充填構造は、粒子の大きさと形状、粒子間相互作用力の程度等に左右される。充填構造を定量的に議論する指標としては、見かけ密度や充填率が使用される。見かけ密度は、単位充填体積あたりの質量を示し、かさ度とも呼ばれる。
見かけ密度=充填粉体の質量/粉体の充填体積本発明では、処理前後の見かけ密度比を1.1以上、処理前後のメジアン径比が1以下となるように力学的エネルギー処理を行う。この様に、力学的エネルギーを加え、炭素質粉末の充填性を改良するのは、緻密な炭素材料を得るためである。
本発明でいう、処理前後の見かけ密度比とは、処理前のタップ密度を分母とし、処理後のタップ密度を分子とした、処理前後のタップ密度比のことである。タップ充填挙動を表す式としては、様々な式が提案されている。その一例として、次式、ρ−ρn=A・exp(−k・n)を挙げることができる。ここで、ρは充填の終局における見かけ密度、ρnはn回充填時の見かけ密度、k及びAは定数である。本発明の見かけ密度(タップ密度)とは、20ccセルへの1000回タップ充填時の見かけ密度(ρ1000)を終局の見かけ密度ρと見なしたものを指す。
また、処理前後のメジアン径比とは、レーザー式粒径分布測定機で測定した、処理前のメジアン径を分母とし、処理後のメジアン径を分子とした体積基準粒径分布のメジアン径比のことである。レーザー式粒径測定の測定原理は、形状に異方性のある粒子でも等方的に平均化し、実質的に球として換算した粒子径分布が得られる。
粉末粒子の充填性を高めるためには、粒子と粒子の間にできる空隙に内接する様により小さな粒子を充填すると良いことが知られている。すなわち、粉末粒子群の中の一つ粒子(着目粒子)に接触している粒子の個数(配位数n)が多いほど、充填層の空隙の占める割合は低下する。すなわち、充填率に影響を与える因子は、粒子の大きさの比率と組成比、すなわち、粒径分布が重要である。
しかし、これらの検討は、モデル的な球形粒子群で行われたものであり、本発明で取り扱われる処理前の炭素質、黒鉛質粒子は、鱗片状、鱗状、板状であり、このまま、単に分級等だけで粒径分布を制御して、充填率を高めようと試みても、それほどの高充填状態を生み出すことはできない。
一般的に、粒子径分布が全体的に小粒径側にシフトすれば、配位数が増加して、空隙率が低下、結果として充填性が向上することも期待できるはずである。しかし、現実の鱗片状、鱗状、板状の炭素質、黒鉛質粉末の粒子径と充填性の関係を整理すると、粒子径が小さくなるほど充填性が悪化する傾向にある。すなわち、粒径が小さくなるほど、充填性は低下している。つまり、期待したほどの配位数の増加は起こらなかったことになる。これは、黒鉛質粉末粒子の表面に「ささくれ」や「はがれかけ」、「折れ曲がり」とも呼べる、突起物状の黒鉛質微粒子が、ある程度の強度で接続されており、これらが、隣接粒子との接点を著しく減少させていると考えられる。
本発明者らの検討では、真密度がほぼ等しく、メジアン径もほぼ等しい炭素質粒子では、形状が球状であるほど、見かけ密度(タップ密度)が高い値を示すことが確認されている。すなわち、粒子の形状に丸みを帯びさせ、球状に近づけることが重要である。粒子形状が球状に近づけば、粉末の充填性も、同時に大きく向上する。
なお、形状解析には、粒子状態あるいは成形体断面でのSEM観察、液中に分散させた数千個の粒子の画像を1個づつCCDカメラを用いて撮影し、その平均的な形状パラメータを算出することが可能なフロー式粒子像解析、液中での沈降速度、BET比表面積、粒子径分布から演算される球換算比表面積、及び両比表面積の比率などを用いた。
本発明では、以上の理由により、球形化度の指標に粉体の見かけ密度を採用している。処理後の粉粒体の充填性が処理前に比べ上昇している場合は、用いた処理方法により、粒子が球状化した結果と考えることができる。処理前後の見かけ密度比は、1.1以上、好ましくは1.3以上、より好ましくは、1.4以上、更に好ましくは1.7以上である。
処理後の見かけ密度は、0.5g/cc以上であることが好ましいが、メジアン径に応じてその好ましい値が異なる。メジアン径をBμmとすると、Bが40以下の場合は、下式により定められるA値に対し、測定された見かけ密度が、A値より大であることが、好ましい。
A=−0.012+3.29×10-2×B−5.41×10-4×B2
Bが40以上の場合は、見かけ密度は、0.6g/cc以上のものが好ましい。特に全メジアン径領域において、0.65g/cc以上であることがより好ましく、0.7g/cc以上であることが特に好ましい。ここでいう見かけ密度は、測定手法により絶対値が若干異なるが、タップ法により求めたものであり、川北の式に基づくものである。
本発明でいう、力学的エネルギー処理とは、処理前後の粉粒体のメジアン径比が1以下となるように粒子サイズを減ずると同時に、形状を制御するものであり、粉砕、分級、混合、造粒、表面改質、反応などの粒子設計に活用できる工学的単位操作の中では、粉砕処理に属するものである。粉砕とは、物質に力を加えて、その大きさを減少させ、物質の粒径や粒度分布、充填性を調節することを指す。粉砕処理は、物質へ加わる力の種類、処理形態により分類される。ここで、力の種類は、たたき割る力(衝撃力)、押しつぶす力(圧縮力)、すりつぶす力(摩砕力)、削りとる力(剪断力)の4つに大別される。一方、処理形態は、粒子内部に亀裂を発生、伝播させていく体積粉砕と粒子表面を削り取っていく表面粉砕の二つに大別される。体積粉砕は、衝撃力、圧縮力、剪断力により進行し、表面粉砕は、摩砕力、剪断力により進行する。粉砕とは、これら被粉砕物に加えられる力の種類、処理形態が、様々な比率で組合わされた処理のことである。
粉砕を行うには、***など化学的な反応や体積膨張を用いる場合もあるが、粉砕機など、機械装置を用いて処理するのが通常、一般的である。これら、力の加え方と処理形態の組み合わせで分類される粉砕処理は、その処理の目的に応じて、使い分けられている。本発明で用いられる粉砕処理とは、粉砕の進行途上での体積粉砕の有無に関わらず、最終的に表面粉砕の占める割合が高く行われる処理が好ましい。つまり、粉砕処理の初期段階では、メジアン径の減少がおきるが、その段階がある程度進行した後は、粒子径の変化率が小さくなり、逆に表面粉砕が進行し、被処理物の表面から、角がとれるようにして粉砕が進行する処理が好ましい。あるいは、弱い表面粉砕が進行し、粒子サイズはほぼ一定のまま、粒子形状が変化し、丸みを帯びた粉粒体の得られる処理が好ましい。
本発明者らの検討では、体積粉砕を積極的に行った場合は、充填性が向上せず、粒子形状も粒子サイズが減ずるのみで、形状に大きな変化を観察することはできなかった。これは、本発明で用いられる黒鉛質粉末粒子が、鱗片状、鱗状、板状の形態を有する為と考えられる。工業的に入手し得る黒鉛材料は、多結晶体である。しかし、材料中の黒鉛微結晶は、ある特定の方向に整列して存在しやすい為に、やはり各種の性質において、かなりの異方性を有する。力学的強度も異方性の現れる性質の一つであり、鱗片状、鱗状、板状の形態を有する黒鉛質粉末粒子は、底面に平行に劈開しやすい性質を示す。従って、積極的に体積粉砕を行う処理では、劈開を伴いながら、粒子径を減じるため、粒子形状に丸みを導入することは難しい。
処理前後のメジアン径比は、1以下となることが好ましい。造粒がおきている場合はメジアン径比が1以上となり、かつ見かけ密度も上昇する。しかし、造粒された粉粒体は、最終的に成形する過程で元の処理前の状態に戻ることが十分予想され、好ましくない。炭素質、黒鉛質粉末粒子の角が取れて、粒子形状に丸みを導入するには、表面粉砕が行われることが重要であるが、この為には処理を行う装置種類の選定とその装置の持つ粉砕能力の見極めが重要である。前者は、被粉砕物に与える粉砕力の種類により、装置種類を選び出すことであり、後者は装置機種毎に存在する粉砕力の限界(粉砕限界)を利用することである。
装置種類の選定に関しては、剪断力により粉砕が進行する装置機種が有効であることが、本発明者らの検討で明らかとなっている。表面粉砕を進行させる装置としては、まず、ボールミルや振動ミル、媒体撹拌ミルなどの粉砕メディアを使用する装置が好ましい。これらの機種では、摩砕力と剪断力中心の粉砕を行われていると考えられ、角を取るような粉砕を行うことができる。湿式粉砕も乾式粉砕と同様に好ましい。具体的な装置名を一例として挙げるとすれば、中央化工機(株)社製の振動ミルやボールミル、岡田精工(株)社製のメカノミル、(株)栗本鉄工所社製の乾式・湿式両用の媒体撹拌ミルなどが挙げられる。次に表面粉砕を行うことができる装置として、回転する容器と容器内部に取り付けられたテーパーの間を、処理物が通過することで、回転する容器とテーパーとの速度差に起因する圧縮力と剪断力が、処理物に加えられる機種が好ましい。これらの装置は、元来、2種以上の粉体を複合化し、粉体の表面改質を行うための装置であるが、剪断力が強く加わる装置であるために、粉体の充填性の向上、すなわち粒子に丸みを帯びさせることができたものと考えられる。具体的な装置名を一例として挙げるとすれば、(株)徳寿工作所社製のシータ・コンポーザ、ホソカワミクロン(株)社製のメカノフュージョンシステムなどが挙げられる。
粉砕限界とは、粒子径の領域のことを指し、体積粉砕が進行する粒子径としては、最下限界領域のことである。すなわち、粒子径が小さくなり、衝突確率が低下し、粒子の自重も小さくなるため、衝突しても大きな応力を発生せず、体積粉砕が進行しなくなる粒子径領域のことである。この領域では、体積粉砕に代わり、表面粉砕が行われ、処理後の粉体の充填性は、メジアン径を大きく変えないままに、充填性のみを向上させる。この粉砕限界を利用するには、1回の粉砕処理でも行えるが、処理装置を通過した粉砕物を再び処理装置に投入することが好ましい。さらに分級機構を内蔵している装置も好ましい。分級機構を粉砕処理装置に接続して、処理物を循環させることは、複数回の粉砕を確実にすることから、更に好ましい。繰り返し処理回数は、1回以上で、3回以上でより好ましく、4回以上が特に好ましい。高速回転式ミルは、本来、衝撃力と圧縮力、剪断力を組み合わせることで体積粉砕を行う機械式粉砕器である。好ましい装置条件は、衝撃力を押さえ、剪断力を強める条件であるが、処理を繰り返すことで、処理物の粒子径領域は、装置固有の粉砕限界に到達し、表面粉砕が主に行われるようになる。あるいはバッチ式の処理装置を使用し、長時間処理を行っても、同様の効果を確実に得ることができ、これも更に好ましい。
鋭意検討の結果、本発明者らは、粉砕限界を利用しさえすれば、体積粉砕を進行させることを中心に設計された処理装置でも、表面粉砕を進行させることが可能であり、充填性の改良された処理物を得ることが可能なことを見いだした。このような処理としては、高速で回転するロータとその周囲に設けられたステータとから成り立っている高速回転式ミルを、使用することが好ましい。さらに衝撃力が大きく加わらないように、ロータの回転数を低く押さえて運転することがより好ましい。更にロータには板状のブレードを取り付けて使用し、ロータとステータの間隙には、衝撃粉砕が発生しにくい様に、一定以上の隙間を空けることが好ましい。具体的な装置名を一例として挙げるとすれば、日本ニューマチック工業(株)社製のファインミル、ターボ工業(株)社製のターボミルなどが挙げられる。
しかし、粉砕限界という概念を利用すれば、いかなる装置種を用いても、表面粉砕が進行し、角に丸みを帯びた、充填性の向上した処理物が得られるわけではない。(株)産業技術センターから昭和49年に刊行された成書、「粉粒体プロセス技術集成」の黒鉛の項によれば、摩擦粉砕型による処理を行えば、黒鉛は扁平になりやすく、流体エネルギー型の粉砕を行えば粒子同士の摩擦が増えるためか、粒子の角がとれた丸みのある形状のものが得られるとの記述がある。しかし、発明者らの検討の結果、流体エネルギー型の粉砕機では、目的粒子径である5〜50μmの範囲では、充填性の高まった粉体を得ることはできなかった。これは、流体エネルギー型粉砕機が、音速に近い気流中で粒子に衝撃を与えることを粉砕原理としているため、粉砕力が強すぎた為と考えられる。
本発明者らは、更に検討を進めた結果、剪断力を被処理物に連続的に与え続けることができる装置として、特定の構造を有する混合装置が、表面粉砕装置として適当であることを見いだした。特定の構造を有する混合装置としては、内部に1本のシャフトとシャフトに固定された複数のすき状又は鋸歯状のパドルが、位相を変えて複数配置された処理室を有し、その内壁面はパドルの回転の最外線に沿った円筒型に形成されその隙間を最小限とし、パドルはシャフトの軸方向に複数枚配列され、更に装置内壁面には、高速で回転するスクリュー型解砕翼が、1段あるいは多段に1個あるいは複数個設置された構造の混合装置を挙げることができる。被処理物は、スクリュー型解砕機により剪断力を受けると同時に、パドルの回転により、壁面への圧縮力を受ける。剪断力と圧縮力を与える構造は、本来は混合機であるにも関わらず、本発明者らが好ましいと考える表面粉砕機構に合致した構造を有する。具体的な装置名を一例として挙げるとすれば、松坂技研(株)社製のレーディゲミキサー、太平洋機工(株)社製のプローシェアーミキサなどが挙げられる。
処理前の炭素質粉末の真密度が2.25g/cc未満で結晶性がそれほど高くない場合は、上述の力学的エネルギー処理後に、改めて結晶性を高める熱処理を行うことが好ましい。熱処理は好ましくは2000℃以上、より好ましくは2500℃以上、最も好ましくは2800℃以上で行うのがよい。
本発明の製造方法で得られた、処理後の炭素質あるいは黒鉛質粉末のメジアン径は、5〜50μm、好ましくは、10〜50μm、更に好ましくは10〜25μm、特に15〜25μmの範囲にあることが好ましい。10μm以下の微粉量は、体積基準粒子径分布で、25%以下であり、、好ましくは17%以下、更に好ましくは14%以下、より更に好ましくは12%以下である。処理後の黒鉛質粒子のBET法比表面積は、0.5m2/g以上25.0m2/g以下であり、好ましくは2.0m2/g以上10.0m2/g以下、より好ましくは3.0m2/g以上7.0m2/g以下、更に好ましくは3.5m2/g以上5.0m2/g以下である。粒子径とBET比表面積の両立を図る方法として、分級操作による比表面積の制御がある。分級操作による微粉除去を行うことで、比表面積を効果的に減少させることができる。また、アルゴンイオンレーザー光を用いたラマンスペクトル分析において1580〜1620cm-1の範囲にピークPA(ピーク強度IA)および1350〜1370cm-1の範囲にピークPB(ピーク強度IB)の強度比R=IB/IAが0.0以上0.7以下、1580〜1620cm-1の範囲のピークの半値幅が28cm-1以下であることが好ましい。また、ラマンスペクトルの強度比Rは0.5以下がより好ましく、0.3以下が最も好ましい。1580〜1620cm-1の範囲のピークの半値幅は26cm-1以下がより好ましく、24cm-1以下が最も好ましい。また、全粒子を対象とした平均円形度(粒子面積相当円の周囲長を分子とし、撮像された粒子投影像の周囲長を分母とした比率で、粒子像が真円に近いほど1となり、粒子像が細長いあるいはデコボコしているほど小さい値になる)は0.940以上となるものが好ましい。更に、円相当径による粒径分布に基づいて、メジアン径15μm以上の粒子のみを対象とするように制限を加えた15μm制限平均円形度が0.850以上であるものが、より好ましい。なお、円相当径とは、撮像した粒子像と同じ投影面積を持つ円(相当円)の直径であり、円形度とは、相当円の周囲長を分子とし、撮像された粒子投影像の周囲長を分母とした比率である。
本発明の複層構造炭素材料は、前記処理後の炭素質あるいは黒鉛質粉末を焼成工程により炭素化する有機化合物と混合した後に、該有機化合物を焼成炭素化して得られる。炭素質あるいは黒鉛質粉末と混合される有機化合物としてはまず、液相で炭素化を進行させる有機物として、軟ピッチから硬ピッチまでのコールタールピッチ、石炭液化油等の石炭系重質油、アスファルテン等の直流系重質油、原油、ナフサなどの熱分解時に副生するナフサタール等分解系重質油等の石油系重質油、分解系重質油を熱処理することで得られる、エチレンタールピッチ、FCCデカントオイル、アシュランドピッチなど熱処理ピッチ等を用いることができる。さらにポリ塩化ビニル、ポリビニルアセテート、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコール等のビニル系高分子と3−メチルフェノールフォルムアルデヒド樹脂、3,5−ジメチルフェノールフォルムアルデヒド樹脂等の置換フェノール樹脂、アセナフチレン、デカシクレン、アントラセンなどの芳香族炭化水素、フェナジンやアクリジンなどの窒素環化合物、チオフェンなどのイオウ環化合物などの物質があげられる。また、固相で炭素化を進行させる有機物としては、セルロースなどの天然高分子、ポリ塩化ビニリデンやポリアクリロニトリルなどの鎖状ビニル樹脂、ポリフェニレン等の芳香族系ポリマー、フルフリルアルコール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、イミド樹脂等熱硬化性樹脂やフルフリルアルコールのような熱硬化性樹脂原料などがあげられる。これらの有機物を必要に応じて、適宜溶媒を選択して溶解希釈することにより、黒鉛粒子核の表面に付着させ、使用することができる。
本願発明においては、通常、かかる炭素質あるいは黒鉛質粉末と有機化合物を混合したものを加熱し中間物質を得て、その後炭化焼成、粉砕することにより、最終的に粒子の表面に炭素質物の表層を形成させた複層構造炭素質粉末を得るが、複層構造炭素質粉末中の炭素質物の割合は50重量%以下0.1重量%以上、好ましくは25重量%以下0.5重量%以上、更に好ましくは15重量%以下1重量%以上、特に好ましくは10重量%以下2重量%以上となるように調整する。
一方、本願発明のかかる複層炭素質物を得るための製造工程は以下の4工程に分けられる。
第1工程炭素質あるいは黒鉛質粉末と有機化合物、更に必要に応じて溶媒とを種々の市販の混合機や混練機等を用いて混合し、混合物を得る工程。
第2工程必要に応じ前記混合物を攪拌しながら加熱し、溶媒を除去した中間物質を得る工程。
第3工程前記混合物又は中間物質を、窒素ガス、炭酸ガス、アルゴンガス不活性ガス雰囲気下、あるいは非酸化性雰囲気下で500℃以上3000℃以下に加熱し、炭素化物質を得る工程。
第4工程前記炭素化物質を必要に応じて粉砕、解砕、分級処理など粉体加工する工程。これらの工程中第2工程及び第4工程は場合によっては省略可能であり、第4工程は第3工程の前に行ってもいい。
また、第3工程の加熱処理条件としては、熱履歴温度条件が重要である。その温度下限は炭素前駆体の種類、その熱履歴によっても若干異なるが通常500℃以上、好ましくは700℃以上、更に好ましくは900℃以上である。一方、上限温度は基本的に黒鉛粒子核の結晶構造を上回る構造秩序を有しない温度まで上げることができる。従って熱処理の上限温度としては、通常3000℃以下、好ましくは2800℃以下、更に好ましくは2500℃以下、特に好ましくは1500℃以下である。このような熱処理条件において、昇温速度、冷却速度、熱処理時間などは目的に応じて任意に設定する事ができる。また、比較的低温領域で熱処理した後、所定の温度に昇温する事もできる。なお、本工程に用いる反応機は回分式でも連続式でも又、一基でも複数基でもよい。
本発明の複層構造炭素材料は、体積基準メジアン径が5〜70μm、好ましくは10〜40μm、特に好ましくは15〜30μmである。本願発明による複層構造炭素材料はのBET法を用いて測定した比表面積は好ましくは1〜10m2/g、更に好ましくは1〜4m2/g、特に好ましくは1〜3m2/gの範囲に入ることが好ましく、 又、本願発明の複層構造炭素質物は、波長5145cm-1のアルゴンイオンレーザー光を用いたラマンスペクトル分析、CuKα線を線源としたX線広角回折の回折図において、核となる炭素質あるいは黒鉛質粒子の結晶化度を上回らないことが好ましい。 尚、特に断らない限りスペクトルおよびピークは下記条件によるラマンスペクトルである。すなわち、1580〜1620cm-1の範囲にピークPA(ピーク強度IA)および1350〜1370cm-1の範囲にピークPB(ピーク強度IB)である。具体的な数値としては、好ましくは0.01以上、1.0以下、より好ましくは0.05以上、0.8以下、更に好ましくは0.1以上、0.6以下である。また、見かけ密度は炭素被覆により使用した核黒鉛材料よりも更に向上するが、0.7−1.2g/ccの範囲に制御することが望ましい。全粒子を対象とした平均円形度は複層構造化前の0.940より大きくなるものが好ましい。更に、円相当径による粒径分布に基づいて、メジアン径15μm以上の粒子のみを対象とするように制限を加えた15μm制限平均円形度も複層構造化前の0.850より大きくなるものがより好ましい。複層構造化は、核となる力学的エネルギー処理物の見かけ密度を更に向上し、かつ、その形状に更なる丸みを導入する効果を有する。
次に実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
(測定法)
(1)体積基準平均粒径
界面活性剤にポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレートの2vol%水溶液を約1cc用い、これを予め炭素質粉末に混合し、しかる後にイオン交換水を分散媒として、堀場製作所社製レーザー回折式粒度分布計「LA−700」にて、体積基準平均粒径(メジアン径)を測定した。
(2)見かけ密度(タップ密度)
(株)セイシン企業社製粉体密度測定器「タップデンサー KYT−3000」を用い、サンプルが透過する篩には、目開き300μmの篩を使用し、20ccのタッピングセルに粉体を落下させ、セルが満杯に充填された後、ストローク長10mmのタッピングを1000回行って、その時の見かけ密度を測定した。
(3)BET比表面積測定
大倉理研社製AMS−8000を用い、予備乾燥として350℃に加熱し、15分間窒素ガスを流した後、窒素ガス吸着によるBET1点法によって測定した。
(4)真密度測定
界面活性剤0.1%水溶液を使用し、ピクノメーターによる液相置換法によって測定した。
(5)X線回折
試料に対して約15%のX線標準高純度シリコン粉末を加えて混合し、試料セルに詰め、グラファイトモノクロメーターで単色化したCuKα線を線源とし、反射式ディフラクトメーター法によって、広角X線回折曲線を測定し、学振法を用いて層間距離(d002)及び結晶子サイズ(Lc)を求めた。
(6)ラマン測定
日本分光社製NR−1800を用い、波長514.5nmのアルゴンイオンレーザー光を用いたラマンスペクトル分析において、1580cm-1の付近のピークPAの強度IA、1360cm-1の範囲のピークPBの強度IBを測定し、その強度の比R=IB/IAを測定した。試料の調製にあたっては、粉末状態のものを自然落下によりセルに充填し、セル内のサンプル表面にレーザー光を照射しながら、セルをレーザー光と垂直な面内で回転させて測定を行った。
(7)円形度の測定
東亜医用電子社製フロー式粒子像分析装置「FPIA−1000」を使用し、円相当径による粒径分布の測定および円形度の算出を行った。分散媒にはイオン交換水を使用し、界面活性剤には、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレートを使用した。まず、全粒子に対する平均円形度を求めた後、円相当径による粒径分布に基づいて、メジアン径15μm以上の粒子のみを対象とするように制限を加え、15μm制限平均円形度の算出を行った。なお、円相当径とは、撮像した粒子像と同じ投影面積を持つ円(相当円)の直径であり、円形度とは、相当円の周囲長を分子とし、撮像された粒子投影像の周囲長を分母とした比率である。
(8)半電池による電気容量測定
8−1)半電池の作成
炭素質物に熱可塑性エラストマーをバインダーとして加えたスラリーを作成し、ドクターブレード法で銅箔上に塗布してシート電極を作成した。この電極を直径15.4mmの円盤状に打ち抜き、電解液を含浸させたセパレーターを中心にリチウム金属電極に対向させたコインセルを作成し、充放電試験を行った。電解液としては、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートを重量比1:1の比率で混合した溶媒に過塩素酸リチウムを1.5モル/リットルの割合で溶解させたものを使用した。
8−2)電気容量の測定
充放電試験は電流値0.2mAとし、両電極間の電位差が0Vになるまで充電を行い、1.5Vになるまで放電を行った。炭素質の結晶化度を比較する電気容量には、5サイクル目の放電容量を使用した。
(処理前の原料の選択)
X線回折測定、ラマン分光法、電気化学的容量により、粉砕前の原料の選択を行った。その結果、粒径の異なる石油系人造黒鉛2種と粒径の異なるスリランカ産の天然黒鉛2種、石油系コークス1種を選択した。検討に使用した原料を表1に整理した。
(力学的エネルギー処理)
1)実施例1
中央化工機(株)社製の研究用ポットミルを使用し、3.6リットルの円筒型粉砕ポットに 粉砕メディアである直径5mmのステンレスボールと天然黒鉛粉Aを0.5kg投入し、80rpmで24時間、粉砕処理を行った。結果を表2と表3に示す。
2)実施例2
(株)栗本鐵工所社製のφ200型バッチ式乾式撹拌ミルを使用し、 粉砕メディアである直径2mmのアルミナボールと人造黒鉛粉B0.3kgを投入し、480rpmで25分間、粉砕処理を行った。ラマンスペクトル強度の比R値は0.19、1580cm-1の付近のピークの半値幅は22.2cm-1であった。その他の結果を表2と表3に示す。
3)実施例3
(株)ターボ工業社製のT−400型ターボミル(4J型)を使用し、ローターを3600rpmで回転させ、スクリューフィーダーにて処理物を150kg/hrで供給し、粉砕を行った。回収された粉砕物の粒径は、大きく変化していなかった。粉砕限界を利用した表面粉砕を行う目的で、粉砕物の再粉砕を行った。同一の処理物に対し、合計4回の処理を行った。結果を表2と表3に示す。
4)実施例4
(株)マツボー社製のM20型レーディゲミキサー(内容積20リットル)を使用し、天然黒鉛粉Bを4.0kg投入し、撹拌用のパドルを230rpm、解砕用のチョッパーを3000rpmで回転させ、150分間撹拌した。ラマンスペクトル強度の比R値は0.22、1580cm-1の付近のピークの半値幅は21.3cm-1であった。その他の結果を表2と表3に示す。
5)実施例5
(株)マツボー社製のFKM−130D型レーディゲミキサー(内容積130リットル)を使用し、人造黒鉛粉Bを50kg投入し、撹拌用のパドルを140rpm、解砕用のチョッパーを3600rpmで回転させ、30分間撹拌した。ラマンスペクトル強度の比R値は0.25、1580cm-1の付近のピークの半値幅は21.8cm-1であった。その他の結果を表2と表3に示す。
6)実施例6
実施例5と同じ装置条件、原料で60分間撹拌した。結果を表2と表3に示す。
7)実施例7
実施例5と同じ装置条件、原料で150分間撹拌した。ラマンスペクトル強度の比R値は0.29、1580cm-1の付近のピークの半値幅は22.4cm-1であった。その他の結果を表2と表3に示す。
8)実施例8
実施例5と同じ装置条件、原料で、実施例3で得られた処理物を90分間撹拌した。結果を表2と表3に示す。
9)実施例9
ホソカワミクロン(株)社製AM−80F型メカノフュージョンシステム(粉砕室の直径800mm)を使用し、人造黒鉛粉Aを7kg投入し、粉砕室を500rpmで回転させ、30分間運転した。ラマンスペクトル強度の比R値は0.35、1580cm-1の付近のピークの半値幅は23.5cm-1であった。その他の結果を表2と表3に示す。
10)実施例10
ホソカワミクロン(株)社製AM−80F型メカノフュージョンシステム(粉砕室の直径800mm)を使用し、人造黒鉛粉Aを7kg投入し、粉砕室を500rpmで回転させ、30分間運転した。ラマンスペクトル強度の比R値は0.27、1580cm-1の付近のピークの半値幅は22.3cm-1であった。その他の結果を表2と表3に示す。
11)実施例11
ホソカワミクロン(株)社製AM−20FS型メカノフュージョンシステム(粉砕室の直径200mm)を使用し、人造黒鉛粉Bを30gと直径0.5mmのセラミックボールを1kg投入し、粉砕室を450rpmで回転させ、30分間運転した。ラマンスペクトル強度の比R値は0.49、1580cm-1の付近のピークの半値幅は25.8cm-1であった。その他の結果を表2と表3に示す。
12)実施例12
ホソカワミクロン(株)社製AM−20FS型メカノフュージョンシステム(粉砕室の直径200mm)を使用し、石油コークスを30gと直径0.5mmのセラミックボールを1kg投入し、粉砕室を450rpmで回転させ、30分間運転した。結果を表2と表3に示す。
13)実施例13
(株)徳寿工作所社製製シータ・コンポーザ(内容積50L)を使用し、人造黒鉛Bを10kg投入し、ベッセルを20rpmで回転させ、ローターを400rpmで回転させ、30分間運転した。結果を表2と表3に示す。
14)実施例14
実施例2で得られた処理物4kgと石油系タール1kgとを、シグマ型ブレードを有するバッチ式ニーダーで混合した。続いて、窒素雰囲気にて700℃まで昇温し、脱タール処理を行い、しかる後に1200℃まで熱処理を行った。得られた熱処理物を、ピンミルにて解砕し、粗粒子を除く目的で、分級処理を行い、最終的に複層構造炭素質物粒子を得た。結果を表4に示す。
15)実施例15
実施例3で得られた処理物を用い、実施例13と同様の処理を行った。結果を表4に示す。
16)実施例16
実施例4で得られた処理物を用い、実施例13と同様の処理を行った。結果を表4に示す。
17)実施例17
実施例5で得られた処理物3kgと石油系タール7kgとを、シグマ型ブレードを有するバッチ式ニーダーで混合した。続いて、窒素雰囲気にて700℃まで昇温し、脱タール処理を行い、しかる後に1200℃まで熱処理を行った。得られた熱処理物を、ピンミルにて解砕し、粗粒子を除く目的で、分級処理を行い、最終的に複層構造炭素質物粒子を得た。結果を表4に示す。
18)比較例1
川崎重工業(株)社製KTM0Z型クリプトロンを使用し、人造黒鉛粉Aを17kg/hrで供給し、ローターを9000rpmで回転させ、運転した。結果を表2と表3に示す。
19)比較例2
日本ニューマチック工業社製FM−300S型ファインミルを使用し、人造黒鉛粉Aを40kg/hrで供給し、ローターを3000rpmで回転させ、運転した。結果を表2と表3に示す。
20)比較例3
(株)ターボ工業社製のT−400型ターボミル(4J型)を使用し、ローターを3600rpmで回転させ、スクリューフィーダーにて処理物を150kg/hrで供給し、粉砕を行った。結果を表2と表3に示す。
21)比較例4
ホソカワミクロン(株)社製ACMパルペライザ10型を使用し、人造黒鉛粉Bを50kg/hrで供給し、粉砕羽を7000rpmで回転させ、処理を行った。結果を表2と表3に示す。
22)比較例5
ホソカワミクロン(株)社製INM−30型イノマイザーを使用し、人造黒鉛粉Bを190kg/hrで供給し、粉砕羽を5000rpmで回転させ、処理を行った。結果を表2と表3に示す。
23)比較例6
日本ニューマチック工業社製IDS−2UR型衝突板式ジェットミルを使用し、人造黒鉛粉Bを30kg/hrで供給し、粉砕を行った。ラマンスペクトル強度の比R値は0.81、1580cm-1の付近のピークの半値幅は28.2cm-1であった。その他の結果を表2と表3に示す。
24)比較例7
ホソカワミクロン(株)社製カウンタージェットミル200AFG(流動層式、粉と粉の接触で粉砕)を使用し、人造黒鉛粉Aを75kg/hrで供給し、粉砕を行った。ラマンスペクトル強度の比R値は0.67、1580cm-1の付近のピークの半値幅は26.5cm-1であった。その他の結果を表2と表3に示す。
Figure 2007169160
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Claims (5)

  1. 炭素質粉末に力学的エネルギーを加えることで球形化し、処理前後の見かけ密度比を1.1以上、処理前後のメジアン径比が1以下とする炭素質粉末を高充填化処理する工程から製造される、非水電解液二次電池の極板用の高充填性炭素粉末。
  2. 処理後の高充填性炭素質粉末の15μm制限平均円形度が0.850以上であることを特徴とする請求項1に記載の高充填性炭素粉末。
  3. 処理前の炭素質粉末の層間距離(d002)が0.345nm以下、結晶子サイズ(Lc)が10nm以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の高充填性炭素粉末。
  4. 処理後の高充填性炭素粉末のメジアン径が、5〜50μmであり、BET法比表面積が、25m2/g以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の高充填性炭素粉末。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の高充填性炭素粉末を有機化合物と混合した後に、該有機化合物を炭素化した複層構造炭素材料を含むことを特徴とする高充填性炭素粉末。
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