JP2007162139A - 成膜装置及びこれに使用する原料供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低蒸気圧原料を使用したCVD法による成膜においても、キャリアガス中のソースガスの濃度を高精度且つ迅速に調整できる、CVD成膜装置を提供する。
【解決手段】成膜室に固体または液体原料から発生されたソースガスをキャリアガスにより搬送する原料供給装置を備えた成膜装置は、上記原料供給装置は、上記ソースガスの濃度を測定する濃度測定手段と、上記ソースガスの測定濃度に基づいて、上記ソースガスを搬送中の上記キャリアガスに付加する不活性ガスの流量を増減する不活性ガス質量流量制御手段と、を含み、前記不活性ガス質量流量制御手段は、前記測定濃度が成膜処理に適正な濃度範囲の上限値を上回った場合には前記不活性ガスの流量を増加し、前記測定濃度が前記適正な濃度範囲の下限値を下回った場合には、前記不活性ガスの流量を低減する制御を行い、前記ソースガス濃度の前記適正な濃度範囲からの逸脱を修正することを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は一般に成膜装置に係り、特に赤外分光光度計を用いてソースガスの濃度を監視・制御するCVD成膜装置に関する。
CVD成膜技術は半導体装置の製造において、成膜処理として不可欠の技術である。
CVD法(化学的気相成長法)、特にMO(有機金属)原料を使ったMOCVD(有機金属化学気相成長法)法による成膜処理では、一般に形成したい膜の構成元素を含む液体原料化合物を、あるいはかかる構成元素を含む固体原料化合物を溶媒中に溶解して形成した液状原料を、処理容器近傍に設けた気化器まで搬送し、当該気化器で気化させてソースガスを形成することが行われている。このようにして形成したソースガスをCVD装置の処理容器に導入し、前記処理容器中において、前記ソースガスの分解により、所望の絶縁膜、金属膜、あるいは半導体膜を形成する。
一方、MOCVD法では、液体原料化合物あるいは固体原料化合物をバブラなどで加熱・気化させて形成してソースガスを形成し、このようにして形成されたソースガスを、配管を介して処理容器へと輸送し、所望の成膜を行う場合もある。このような場合には、配管中におけるソースガスの流量あるいは圧力を制御することにより、ソースガスの濃度を制御する必要がある。
気化器が処理容器の近傍あるいは処理容器内部に設けられている場合には、処理容器に供給されるソースガスの濃度は、気化器に搬送する液体の量を、液体質量流量制御装置などを使って制御することにより制御でき、かかる処理容器に導入されるソースガス濃度を直接に検出して監視する必要は一般には生じない。一方、後者の場合ように、ソースガスをバブラなどから配管を介して処理容器へと輸送する場合にも、ソースガスを十分効率的に発生できる場合には、キャリアガス流量や圧力を制御することによって、処理容器に供給されるソースガス濃度を容易に調整でき、特に処理容器に導入されるソースガス濃度を直接に検出して監視することは行われていない。
ところが、最近の半導体装置で使われる高誘電体膜や強誘電体膜、あるいはこのような高誘電体膜や強誘電体膜を使う半導体装置で使われるW膜やRu膜などの成膜処理の場合、使用される原料から得られるソースガスの蒸気圧が非常に低く、このため原料化合物を加熱しても、従来の通常のソースガス濃度制御を適用するのに十分な量のガスを得られないことが多い。
すなわち、このような低蒸気圧原料化合物を使ってCVD処理を行う場合には、原料化合物を所定の温度に保持して得られた僅かな蒸気が前記ソースガスとして、キャリアガスと共に処理容器に搬送されるが、その際にソースガスはキャリアガスにより著しく希釈されてしまい、処理容器に実際に供給されるソースガス濃度を正確に検知することが困難な場合が生じている。
特に所望のCVDプロセスを、蒸気圧の低い固体原料化合物を使って実行する場合には、原料の消費に伴ってプロセス中に原料の状態が変化し、特にキャリアガスと接する実効的な原料表面積が変化する。このような原料表面積の変化が生じると、ソースガス濃度が大きく変動してしまうのは避けられない。またこのような固体原料では液体に比して伝熱が悪い故に原料中に温度分布が生じやすく、ソースガスの濃度が適正な濃度範囲から逸脱し易い傾向がある。
また液体原料を使用する場合であっても、原料化合物の蒸気圧が低いため、ソースガス濃度の変動はプロセスに大きな影響を及ぼす。
このように、最近のMOCVD成膜装置では、ソースガス濃度の直接検出が重要な課題となっている。
このような低蒸気圧原料化合物を用いてCVD法により成膜しようとするとソースガスの直接的な濃度測定あるいは濃度監視が望ましいが、ガスの濃度測定に従来から使われているアコースティック・エミッション(AE)を用いる濃度測定方法や比熱を用いる濃度測定方法は、50Torr(6660Pa)以下のような低圧力下でソースガスの濃度を測定する場合には適しておらず、MOCVD法のように低蒸気圧の原料を使うCVD成膜処理には使用できない。
一方従来から、例えば特開2001−234348に開示される如く、フーリエ変換赤外分光光度計(FTIR)を用いてガスの濃度を直接測定し、当該測定結果に基づいて、ガス流量を制御する成膜装置が知られている。この従来の成膜装置では、複数のガスの混合比をFTIRにより測定し、これら複数のガスを成膜処理容器本体に送り込む際にそれぞれのキャリアガス流量比を調整することにより、前記複数ガスの混合比を調整することが行われている。
特開2001−234348号公報 佐竹「MOCVD原料のFTIRによるガスフェーズ計測」HORIBA Technical Reports Readout No.22, pp.36-39, March 2001
FTIRを使用する場合には、低圧下でもソースガスの相対的濃度を直接に検知することが可能である。しかし、FTIRの使用により当該濃度が適正な範囲から逸脱していると判明した場合であっても、当該濃度を直ちに適正な範囲に修正することは、以下の理由から容易ではない。
すなわち、FTIR測定によりソースガス濃度が適正な範囲を逸脱していると判断された場合、前記従来の成膜装置では、キャリアガス流量を増減させてソースガス濃度の変動を補償することになるが、キャリアガス流量を増減させた場合、液体原料あるいは固体原料の気化速度とキャリアガス流量との関係如何で、処理容器へと搬送されるソースガスの濃度が予測困難な変化を示すことがあり、直ちにソースガスの濃度を適正な範囲に修正することは容易ではない。
例えばキャリアガス中のソースガス濃度が適正な範囲よりも小さい状態でキャリアガス流量を増加させ、原料の気化および輸送を促進することでソースガス濃度を増加させようとした場合、原料の気化が十分に追従できず、その結果形成されるソースガスは大量のキャリアガスにより希釈されてしまい、かえってソースガス濃度が減少してしまう場合がある。この場合、所望のソースガス濃度を回復するのに複雑で時間のかかる制御を行う必要がある。またキャリアガス中のソースガス濃度が適正な範囲より大きい場合にキャリアガス流量を減少させ、原料の気化および輸送を抑制することでソースガス濃度を減少させようとした場合、キャリアガス流量が減少することにより、かえってソースガス濃度が増加してしまう場合もある。
また、ソースガス濃度は、液体原料あるいは固体原料の温度を調整することによっても制御可能であるが、原料の気化速度は気化温度により非常に大きく変化し、このためこのような気化温度の調整にあったっては、非常に厳密な温度制御が必要になる。しかし、このような気化温度の迅速で精密な微調整は困難である。また一つの成膜プロセスの途中で気化温度を変化させても、これに対応するソースガス濃度の応答性は悪く、一つの成膜プロセスの間に生じるソースガス濃度の変動を補償するなど、迅速なソースガスの濃度の調整が必要とされる場合、この方法の適用は困難である。
そこで本発明は上記の問題点を解決した、新規で有用な成膜装置を提供することを概括的課題とする。
本発明のより具体的な課題は、低蒸気圧原料を使用したCVD法による成膜処理の際に、キャリアガスと共に処理容器に供給されるソースガスの濃度を、高精度且つ迅速に調整できるCVD成膜装置、及びこれに使用する原料供給装置を提供することにある。
本発明は上記の課題を、
請求項1に記載したように、
成膜室に固体または液体原料から発生されたソースガスをキャリアガスにより搬送する原料供給装置を備えた成膜装置であって、
上記原料供給装置は、上記ソースガスの濃度を測定する濃度測定手段と、
上記ソースガスの測定濃度に基づいて、上記ソースガスを搬送中の上記キャリアガスに付加する不活性ガスの流量を増減する不活性ガス質量流量制御手段と、を含み、
前記不活性ガス質量流量制御手段は、前記測定濃度が成膜処理に適正な濃度範囲の上限値を上回った場合には前記不活性ガスの流量を増加し、前記測定濃度が前記適正な濃度範囲の下限値を下回った場合には、前記不活性ガスの流量を低減する制御を行い、前記ソースガス濃度の前記適正な濃度範囲からの逸脱を修正することを特徴とする、成膜装置により、または
請求項2に記載したように、
上記濃度測定手段は、上記キャリアガスに上記不活性ガスが付加された後の上記ソースガスの濃度を測定するように配置される、請求項1記載の成膜装置により、または
請求項3に記載したように、
上記濃度測定手段は、成膜前及び/又は成膜時の上記ソースガスの濃度を測定するように配置される、請求項1または2記載の成膜装置により、または
請求項4に記載したように、
上記原料供給装置は、上記不活性ガスが付加された状態の上記キャリアガスが流れる流路を、上記成膜室に通じる第1の流路又は上記成膜室をバイパスする第2の流路に選択的に切り替える切替手段を更に含み、
上記濃度測定手段は、第1の流路又は第2の流路のいずれかに配置される、請求項1乃至3のうちいずれか一項記載の成膜装置により、または
請求項5に記載したように、
上記不活性ガス質量流量制御手段は、上記キャリアガスに付加する不活性ガスの流量を増減すると共に、上記不活性ガスを含む上記キャリアガスの流量が略一定となるように、上記キャリアガスの流量を増減する、請求項1乃至4のうちいずれか一項記載の成膜装置により、または
請求項6に記載したように、
上記キャリアガス及び上記不活性ガスは、同一の流路から導入され、上記不活性ガスは、上記キャリアガスが上記ソースガスを搬送する前に、別の流路に分流し、上記キャリアガスが上記ソースガスを搬送した後に、該キャリアガスの流路と合流する、請求項1乃至5のうちいずれか一項記載の成膜装置により、または
請求項7に記載したように、
上記不活性ガス質量流量制御手段は、上記別の流路に分流される流量を制御する、請求項6記載の成膜装置により、または
請求項8に記載したように、
上記ソースガスは、W(CO)である、請求項1乃至7のうちいずれか一項記載の成膜装置により、または
請求項9に記載したように、
上記濃度測定手段は、フーリエ変換赤外分光光度計である、請求項1乃至8のうちいずれか一項記載の成膜装置により、または
請求項10に記載したように、
請求項1乃至9のうちいずれか一項記載の成膜装置が備える原料供給装置により、解決する。
本発明によれば、各被処理基板に対する成膜処理前若しくは成膜時にソースガスの濃度を制御し、成膜処理時に常に適正な濃度範囲のソースガスを処理容器本体内に供給することができる。これにより、良好な膜質の成膜を安定して実現できる。また、ソースガスは、付加される不活性ガスを含む状態で、適正な濃度範囲内の濃度となるように調整されているので、測定濃度が当該適正な濃度範囲の上限値を上回った場合には、不活性ガスの流量を増加し、逆に濃度範囲の下限値を下回った場合には、不活性ガスの流量を低減するといった制御により、当該逸脱を直ちに修正することができる。また、かかる逸脱を修正するために増減すべき希釈ガスの流量は、濃度測定手段による測定濃度及び予め定められた適正な濃度範囲のみに依存するので、キャリアガスの流量を増減するだけの制御の場合とは異なり、高精度、迅速且つ容易に予測可能である。
また、ソースガスの濃度は、付加される不活性ガスを含む状態で測定されるので、実際の成膜時に供給するガスに近い状態で測定されることになる。特に成膜室の通じる流路での濃度を測定することとすると、成膜時に供給するガスに対して直接的に濃度を制御することができる。このような直接的な制御は、上述のように迅速に逸脱を修正できる本発明によってのみなしえる制御といえる。
また、濃度測定手段としてフーリエ変換赤外分光光度計を使用することとすると、当該フーリエ変換赤外分光光度計は、低圧下においても高感度且つ高精度に原料の濃度を選択的に測定可能であるので、低蒸気圧の原料や、特に生成されるソースガスの量が変動しやすい低蒸気圧の固体原料を用いた成膜に好適となる。
特にフーリエ変換赤外分光光度計や非分散型赤外分光光度計など、ガス中に信号を供給し、前記ガス中を通過した信号に基づいてソースガス濃度を求める場合、測定する混合ガスの全圧を測定し、その値により得られた検出信号を補正することにより、ソースガスの絶対濃度を求めることが可能になる。
本発明は、以上説明したようなものであるから、以下に記載されるような効果を奏する。本発明によれば、各被処理基板に対する成膜処理前若しくは成膜時にソースガスの濃度を制御し、成膜処理時に常に適正な濃度範囲のソースガスを処理容器本体内に供給することができる。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態において使われる処理容器100の構成を概略的に示す断面図である。
図1を参照するに、前記処理容器100は処理容器本体120と、前記処理容器本体120中に配設され、半導体基板101を保持し、また電源132Aにより駆動される加熱素子132が埋設された載置台130と、前記処理容器本体120中に、前記載置台130に対面するように設けられ、後述する原料供給ライン30から供給されるガスを処理容器本体120内のプロセス空間に導入するシャワーヘッド110と、処理容器本体120の側壁に設けられ、半導体基板101を搬入・搬出するゲートバルブ140とを備え、前記処理容器本体120は排気ライン32を介して排気される。
図2は、前記図1の処理容器100を使った本発明の第1の実施の形態によるMOCVD装置200の構成を概略的に示す。
図2を参照するに、前記MOCVD装置200は原料容器10を備え、Ar、Kr、N、Hなどの不活性ガスが前記原料容器10に、原料供給ライン30および前記原料供給ライン30の一部に設けられた質量流量制御装置(MFC)12Aを介して供給される。前記質量流量制御装置12Aは、原料容器10に供給する不活性ガスの流量を制御する。
前記原料容器10中には液体あるいは固体の原料が収容され、これらの原料の気化により、前記原料容器10においてソースガスが生成される。前記原料容器10に供給された前記不活性ガスは、キャリアガスとして作用し、原料容器10から前記ソースガスを前記処理容器100へと搬送する。即ち前記ソースガスは前記キャリアガスと共に、前記原料容器10の出口から前記原料供給ライン30を通って流出する。尚、この原料供給ライン30の原料容器10の出口付近には、原料容器10内の圧力を検出する圧力計18が設けられている。
図2のMOCVD装置200では、原料供給ライン30に、前記圧力計18の後、すなわち下流側の位置で合流する希釈ガスライン31がさらに設けられており、この希釈ガスライン31には、Ar、Kr、N、Hなどの不活性ガスが質量流量制御装置(MFC)12Bを介して供給される。質量流量制御装置12Bは、原料供給ライン30に合流する不活性ガスの流量を制御する。この不活性ガスは、原料供給ライン30への合流の際に希釈ガスとして、原料容器10からのソースガス及びキャリアガスに付加され(以下、この3つのガスを含むガスを「混合ガス」という)、ソースガスの濃度を希釈する。この混合ガスは、原料供給ライン30を通って前記処理容器100に供給される。
図2の構成では、前記処理容器100に接続された排気ライン32には、ターボ分子ポンプ(TMP)14が設けられており、更に前記ターボ分子ポンプ14の背後には前記ターボ分子ポンプをブーストするドライポンプ(DP)16が設けられている。これらのポンプ14,16は、処理容器本体120内を所定の真空度に維持する。例えば前記ターボ分子ポンプ14は、前記ドライポンプ16と協働して、処理容器本体120内の圧力を例えば1Torr(133Pa)程の高真空に減圧することができ、低蒸気圧の原料を使用する成膜処理を可能とする。
また前記原料供給ライン30には、原料容器10の下流側で前記処理容器100をバイパスするプリフローライン33が設けられ、前記原料供給ライン30からの混合ガスは、前記バルブ26の開閉により、プリフローライン33或いは処理容器100に通じる原料供給ライン30へと、選択的に供給される。尚、このプリフローライン33は、成膜時に処理容器100に供給する混合ガスの流量を安定化し、当該混合ガスの濃度等を予め調整するために設けられており、従ってこのプリフローライン33には、各半導体基板101を処理するに先立って、前記混合ガスが供給される。
ところで、処理容器100に供給される混合ガスは、所望の成膜処理を実現するために、適正な濃度範囲のソースガスを含む必要がある。また、この混合ガスは、成膜処理ごとの膜質のバラツキを少なくするために、成膜処理毎に差異のない適正な濃度範囲のソースガスを含む必要がある。
一方、図2のMOCVD装置200では、ソースガスの供給時に、上述したようにキャリアガス(希釈ガスを含む)が介在するため、気化器によりソースガスを直接的に供給する場合とは異なり、ソースガスの濃度を正確に検知することが困難である。また、ソースガスの濃度は、原料容器10内の圧力の変動や原料(特に固体原料)の表面積変動に起因して変動しやすく、混合ガス中のソースガスの濃度を安定化させることが困難である。
そこで、本発明の第1の実施の形態では、フーリエ変換赤外分光光度計を用いて、混合ガス中のソースガスの濃度変化を正確に検知すると共に、質量流量制御装置12B及び/又は12Aを用いて、混合ガス中のソースガスの濃度が常に適正な濃度範囲になるように、不活性ガスの流量を制御する。
より具体的には、本実施の形態では前記MOCVD装置200中、前記プリフローライン33に、レーザ光を使った波数モニタと、移動鏡とを有するフーリエ変換赤外分光光度計40(以下、これを「FTIR40」という)を設ける。FTIR40は、干渉計と、赤外線検出手段と、演算処理部とを有し、分析対象のガスに対して赤外光を、干渉計を介して照射し、赤外光検出手段により検出した出力値を演算処理することにより、当該ガスに含まれる各成分の吸収スペクトルから、前記ガス中に含まれるガス成分の濃度を測定する。
前記プリフローライン33は、上述した排気ライン32に、ドライポンプ16の上流側で合流され、前記ドライポンプ16により所定の真空度に維持される。図2のMOCVD装置200では、FTIR40をプリフローライン33中に設けることにより、原料供給ライン30中の圧力が、アコースティック・エミッションでは測定できない50Torr(6660Pa)以下の低い値に維持される場合であっても、ソースガス濃度の測定が可能となる。
本実施態様では、前記プリフローライン33のFTIR40は、混合ガス中のソースガスの濃度を測定し(以下、FTIR40により測定された濃度を「測定濃度」という)、当該測定濃度表す信号を制御装置201に対して出力する。一方、前記制御装置201は、前記FTIR40が出力する測定濃度変化が適正な幅を逸脱していると判断した場合には、質量流量制御装置12B及び/又は12Aを制御し、不活性ガスの流量を増減させる。なお前記制御装置201は、前記FTIR40自体、あるいは前記質量流量制御装置12B及び/又は12A自体に内蔵してもよい。
以上説明した本発明の第1の実施形態によると、各被処理基板に対する成膜処理前に混合ガス中のソースガスの濃度が一定に制御され、成膜処理毎に調整された濃度のソースガスが処理容器本体内に導入されるので、膜質の成膜処理毎のバラツキを低減することができる。また、FTIRを使用することによって、低い蒸気圧の原料を使用する成膜処理においても適用することができる。
また本実施の形態では、前記ソースガス濃度は、前記キャリアガスに付加された希釈ガスを含んだ状態で、適正な濃度範囲内となるようにプロセスの初期に調整されているので、プロセス開始後に、原料の減少や原料の気化の低下に起因してソースガスの濃度が減少した場合であっても、希釈ガスの流量を低減させることにより、混合ガス中のソースガスの濃度を迅速に増加させることができる。原料の減少等に起因してソースガスの濃度が減少した場合には、キャリアガスの流量を増加しても原料の気化効率が低下(特に固体原料の場合には、表面積が減少)するだけで、ソースガスの濃度を実質的に増加させることにならないが、本実施の形態によれば、このような場合であっても希釈ガスの流量を低減させることにより、ソースガスの濃度を増加させることが可能である。尚、このとき、希釈ガスの流量を低減させると共に、キャリアガスの流量を増加させてもよい。
また、かかる濃度の適正化のために希釈ガスの流量を増加あるいは減少させる場合でも、本実施の形態によれば前記希釈ガスがソースガスを含んでいないため、増減量を容易に、FTIRによる測定濃度と予め定められた適正な濃度範囲とのみに基づいて、容易に決定できる。このように、希釈ガス流量の増減によるソースガスの濃度制御は、キャリアガスの流量の増減のみによる濃度制御の場合と異なり、高精度、迅速且つ容易に実行することができる。
[第2の実施形態]
図3は、本発明の第2の実施の形態によるMOCVD装置200Aの構成を概略的に示す。図中、先に説明した部分に対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図3を参照するに、Ar、Kr、N、Hなど不活性ガスは、原料供給ライン30を通って原料容器10に質量流量制御装置(MFC)12Aを介して供給される。質量流量制御装置12Aは、原料容器10に供給する不活性ガスの流量を制御する。原料容器10には、成膜に使用する液体原料若しくは固体原料が収容される。ソースガスは、これらの原料が原料容器10で気化されて生成される。この原料容器10に供給される前記不活性ガスは、キャリアガスとして前記ソースガスを原料容器10の出口から原料供給ライン30を通って搬送される。
本発明の第2の実施の形態によると、原料供給ライン30には、質量流量制御装置12Aの後で原料容器10をバイパスする希釈ガスライン31が設けられる。この希釈ガスライン31には、前記不活性ガスが原料供給ライン30から分流して供給される。この不活性ガスは、原料供給ライン30への合流(図中、B点)の際に希釈ガスとして、原料容器10から前記ソースガスを搬送するキャリアガスに混合され(以下、この3つのガスを含むガスを「混合ガス」という)、ソースガス濃度を希釈することになる。希釈ガスの流量は、希釈ガスライン31に設けられたバルブ20により調整される。
この混合ガスは、以下、上述の第1の実施の形態と同様に、原料供給ライン30を通って上述したような処理容器100に、若しくはFTIR40を備えたプリフローライン33に選択的に供給される。
プリフローライン33のFTIR40は、混合ガス中のソースガス濃度を測定し(以下、FTIR40により測定された濃度を「測定濃度」という)、当該測定濃度を制御装置201に対して出力する。前記制御装置201は、FTIR40が出力する測定濃度が適正な濃度範囲を逸脱していると判断した場合には、希釈ガスの流量を増減させる制御を、前記バルブ20を制御することにより行う。
以上説明した本発明の第2の実施形態によると、第1の実施形態と同様に、プリフローライン33のFTIR40によりソースガスの濃度を監視することよって、成膜された被処理基板毎の品質のバラツキを低減することができる。また、FTIRを使用することによって、低い蒸気圧の原料を使用する成膜処理においても適用することができる。また、混合ガス中のソースガスの濃度の適正な範囲からの逸脱は、希釈ガスの流量を増減させることにより、直ちに修正することができる。
また、希釈ガスの流量は、希釈ガスライン31のバルブ20により調整されるので、単一の質量流量制御装置12Aを用いて希釈ガス及びキャリアガスの双方の流量を調整することができる。また、希釈ガスライン31は原料供給ライン30から分流して再び合流するので、分流前における不活性ガスの流量は、合流地点Bにおける不活性ガスの流量と略同一となる。これにより、希釈ガスの流量の増減によるソースガスの濃度を制御しつつ、処理容器100に供給される混合ガスの流量を一定に保つことができ、各被処理基板に形成される膜の膜質のバラツキを簡易な構成でより一層低減することができる。
[第3の実施形態]
図4は、本発明の第3の実施の形態によるMOCVD装置200Bの構成を概略的に示す。ただし図中、先に説明した部分に対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図4を参照するに、Ar、Kr、N、Hなどの不活性ガスは、原料供給ライン30を通って原料容器10に、質量流量制御装置(MFC)12Aを介して供給される。質量流量制御装置12Aは、原料容器10に供給する不活性ガスの流量を制御する。原料容器10には、成膜に使用する液体原料若しくは固体原料が収容される。ソースガスは、これらの原料が原料容器10で気化されて生成される。この原料容器10に供給される前記不活性ガスは、キャリアガスとして原料容器10から前記ソースガスを搬送する。尚、この原料供給ライン30の原料容器10の出口付近には、原料容器10内の圧力を検出する圧力計18が設けられる。
原料供給ライン30には、圧力計18の後で合流する希釈ガスライン31が設けられる。この希釈ガスライン31には、Ar、Kr、N、Hなどの不活性ガスが質量流量制御装置(MFC)12Bを介して供給される。質量流量制御装置12Bは、原料供給ライン30に合流する不活性ガスの流量を制御する。この不活性ガスは、原料供給ライン30への合流の際に希釈ガスとして、原料容器10からのソースガス及びキャリアガスに混合され(以下、この3つのガスを含むガスを「混合ガス」という)、ソースガスの濃度を希釈することになる。この混合ガスは、原料供給ライン30を通って上述したような処理容器100に供給される。尚、本実施形態において、以上の希釈ガスライン31及び希釈ガスライン31の構成を上述の第2の実施形態と同様の構成としてもよい。
処理容器100から反応ガス等を排気するための排気ライン32には、ターボ分子ポンプ(TMP)14が設けられてよく、更に後にドライポンプ16が設けられる。これらのポンプ14,16は、処理容器本体120内を所定の真空度に維持する。このターボ分子ポンプ14は、ドライポンプ16と協働して、処理容器本体120内の圧力を例えば1Torr(133Pa)以下の高真空にすることができ、低蒸気圧の原料を使用する成膜処理に特に必要とされる。
原料供給ライン30には、原料容器10の後で処理容器100をバイパスするプリフローライン33が設けられる。このプリフローライン33には、原料供給ライン30からの混合ガスが供給される。この混合ガスは、バルブ26の開閉により、プリフローライン33或いは処理容器100に通じる原料供給ライン30に選択的に供給される。尚、このプリフローライン33は、成膜時に処理容器100に供給する混合ガスの流量を安定化し、当該混合ガスの濃度等を予め調整するためのガス流路である。このプリフローライン33は、上述した排気ライン32にドライポンプ16の手前で合流される。従って、プリフローライン33は、ドライポンプ16により所定の真空度に維持される。
ところで、上述した第1及び第2の実施形態においては、処理容器100に供給される混合ガスの濃度をプリフローライン33に設置するFTIR40によって監視していた。しかしながら、プリフローライン33に供給していた混合ガスを処理容器100に通じる原料供給ライン30に切り替えて供給すると、各ラインの配管径の相違、処理容器本体120の存在及び真空ポンプシステム37の相違(原料容器10内の圧力の相違)に起因して、当該切り替え前後でソースガスの濃度が変化することになる。特に低蒸気圧原料を用いて成膜する場合には、原料容器10内の圧力は、気化の促進のためにターボ分子ポンプ14により1Torr(133Pa)以下の低圧に維持されることもあり、プリフローライン33使用時にドライポンプ16のみにより原料容器10内の圧力をかかる低圧に維持することは可能でない。
かかる場合であっても、上述した第1及び第2の実施形態のように、各成膜処理の前にプリフローライン33を流れる混合ガス中のソースガスの濃度を所定の範囲内に保つことで、各被処理基板に形成される膜の膜質の各成膜処理間でのバラツキを低減することは可能である。しかしながら、処理容器100に実際に導入される混合ガス中のソースガスの濃度を制御することができれば更に有用である。一方、処理容器100に導入される混合ガスは、現に成膜に使用されているガスであるので、当該混合ガス中のソースガスの濃度を長時間かけて調整することは却って不適切となる場合がある。本発明では、上述したように希釈ガスの増減により直ちにソースガスの濃度の逸脱を修正できるので、処理容器100に実際に導入される混合ガス中のソースガスの濃度を制御することが可能となる。
具体的には、本発明の第3の実施の形態によると、処理容器100に導入される混合ガス中のソースガスの濃度を測定するため、処理容器100に通じる原料供給ライン30にFTIR40が設けられる。尚、この原料供給ライン30は、低蒸気圧の原料の気化を促進するため、ターボ分子ポンプ14及びドライポンプ16により1Torr(133Pa)以下の低圧に維持されてよい。かかる場合であっても、ソースガスの濃度はFTIR40によって高精度に測定可能である。
本実施態様では、処理容器100に通じる原料供給ライン30のFTIR40は、混合ガス中のソースガスの濃度を測定し(以下、FTIR40により測定された濃度を「測定濃度」という)、当該測定濃度を制御装置201に対して出力する。制御装置201は、上述した実施態様と同様に、FTIR40が出力する測定濃度が適正な濃度範囲を逸脱していると判断した場合には、質量流量制御装置12B及び/又は12Aを制御し、これらにを介して供給される不活性ガスの流量を増減させる制御を行う。
以上説明した本発明の第3の実施形態によると、上述した実施形態と同様に、希釈ガスの流量を増減させることにより、混合ガス中のソースガスの濃度の適正な範囲からの逸脱を直ちに修正することができる。
また、処理容器100に通じる原料供給ライン30のFTIR40により、実際に成膜に使用する混合ガス中のソースガスの濃度を制御することができる。従って、現に成膜処理に使用されている混合ガス中のソースガスの濃度を監視し、ソースガスの濃度が適正な範囲からの逸脱した場合には、当該逸脱を直ちに修正することが可能である。これにより、常に適正な範囲の濃度のソースガスを用いて成膜処理を実行することができ、常に所望の膜質を維持できると共に各処理間での品質の均一化を図ることができる。
[第4の実施形態]
図5は、本発明の第4の実施の形態によるMOCVD装置200Cの構成を概略的に示す。
図5を参照するに、Ar、Kr、N、Hなどの不活性ガスは、原料供給ライン30を通って原料容器10に、質量流量制御装置(MFC)12Aを介して供給される。質量流量制御装置12Aは、原料容器10に供給する不活性ガスの流量を制御する。原料容器10には、成膜に使用する液体原料若しくは固体原料が収容される。ソースガスは、これらの原料が原料容器10で気化されて生成される。この原料容器10に供給される前記不活性ガスは、キャリアガスとして原料容器10から前記ソースガスを搬送する。尚、この原料供給ライン30の原料容器10の出口付近には、原料容器10内の圧力を検出する圧力計18が設けられる。
原料供給ライン30には、圧力計18の後で合流する希釈ガスライン31が設けられる。この希釈ガスライン31には、Ar、Kr、N、Hなどの不活性ガスが質量流量制御装置(MFC)12Bを介して供給される。質量流量制御装置12Bは、原料供給ライン30に合流する不活性ガスの流量を制御する。この不活性ガスは、原料供給ライン30への合流の際に希釈ガスとして、原料容器10からのソースガス及びキャリアガスに混合され(以下、この3つのガスを含むガスを「混合ガス」という)、ソースガスの濃度を希釈することになる。この混合ガスは、原料供給ライン30を通って上述したような処理容器100に供給される。尚、本実施形態において、以上の希釈ガスライン31及び希釈ガスライン31の構成を上述の第2の実施形態と同様の構成としてもよい。
原料供給ライン30には、原料容器10の後で処理容器100をバイパスするプリフローライン33が設けられる。このプリフローライン33には、原料供給ライン30からの混合ガスが供給される。この混合ガスは、バルブ26の開閉により、プリフローライン33或いは処理容器100に通じる原料供給ライン30に選択的に供給される。尚、このプリフローライン33は、成膜時に処理容器100に供給する混合ガスの流量を安定化し、当該混合ガスの濃度等を予め調整するためのガス流路である。このプリフローライン33は、上述した排気ライン32にドライポンプ16の手前で合流される。従って、プリフローライン33は、ドライポンプ16により所定の真空度に維持される。
本発明の第4の実施の形態によると、処理容器100に導入される混合ガス中のソースガスの濃度及びプリフローライン33を流れる混合ガス中のソースガスの濃度の双方を測定可能とするため、原料供給ライン30には、希釈ガスライン31の合流後且つプリフローライン33の分岐前にFTIR40が設けられる。FTIR40は、図5に示すように、原料供給ライン30からバイパスするバイパスライン35に設けられてよい。このバイパスライン35にはバルブ21,25が設けられ、バイパスライン35がバイパスする原料供給ライン30の部位にはバルブ23が設けられる。混合ガスは、これらのバルブ21,23,25の開閉により、バイパスライン35若しくは原料供給ライン30に選択的に供給されてよい。これにより、ソースガスの濃度を測定する場合には、混合ガスをバイパスライン35に供給し、ソースガスの濃度を測定する必要がない場合には、原料供給ライン30に供給するという使い分けが可能となる。
前記FTIRの出力は制御装置201に供給され、前記制御装置201は前記質量流量制御装置12A及び/又は12Bを、前記FTIRの出力に応じて制御する。
以上説明した本発明の第4の実施形態によると、上述した実施形態と同様に、混合ガス中のソースガスの濃度の適正な範囲からの逸脱は、希釈ガスの流量を増減させることにより直ちに修正することができる。
また、FTIR40が、処理容器100に導入されるソースガスの濃度及びプリフローライン33でのソースガスの濃度の双方を測定できるように配置されているので、成膜に使用する前のソースガスの濃度のみならず実際に成膜に使用するソースガスの濃度を制御することができる。従って、現に成膜処理に使用されている混合ガス中のソースガスの濃度を監視し、ソースガスの濃度が適正な範囲からの逸脱した場合には、当該逸脱を直ちに修正することが可能である。また、実際に成膜に使用する混合ガスは、プリフローライン33を使用している際に既にソースガスの濃度を調整されたものであるので、処理容器100に導入されるソースガスの濃度が初期的に適正な範囲から大きく逸脱していることがない。この結果、成膜処理中に希釈ガスの流量を大きく増減してソースガスの濃度を急激に変化させることが回避され、一層安定した成膜処理を実現できる。
尚、上述した各実施態様は、1種類のソースガスを使用した成膜処理に関するものであったが、本発明は、2種類以上のソースガスを使用する成膜処理に対しても適用できる。かかる場合、上述したようなCVD成膜装置に各ソースガスを供給する当該2種類以上の原料供給ラインが、上述した各実施態様と同様の構成を有することになる。
また、上述した各実施態様において、プリフローライン33は、排気ライン32にドライポンプ16の手前で合流するように示されている。この場合、プリフローライン33にFTIR40を設置すると、ソースガスが実際に処理容器100に流れるときに比して高い圧力状態で、濃度が測定されることになる。これを避けて、処理容器100に流れるときと同じ圧力で濃度測定したい場合には、FTIR40の排気側からドライポンプ16の手前に合流するまでの配管を太くしたり、プリフローライン33をドライポンプ16の手前ではなくターボ分子ポンプ14の手前で排気ライン32に合流させたり、或いは、合流の手前に図示しない圧力調整弁を設け、FTIR40が濃度測定するときのセルの圧力を、成膜時の配管圧力に相当するように調整してもよい。
次に、上述した各実施態様における制御装置201による制御方法について言及する。
図6は、前記制御装置201により実行される、混合ガス中のソースガスの濃度を制御するための制御ルーチンの一実施例を示す。尚、この制御装置201は、図示は省略するが、CPUを中心として構成されるマイクロコンピュータからなり、混合ガス中のソースガスの目標濃度C1、希釈ガスの流量の初期設定値Q1、及びキャリアガスの流量の初期設定値Q2をRAM等のメモリに記憶している。
ステップ300では、マイクロコンピュータは、メモリの記憶値に基づき、希釈ガスの流量をQ1とし、キャリアガスの流量をQ2とする制御信号を生成し、質量流量制御装置12A、12Bに送信する。
ステップ302では、マイクロコンピュータは、FTIRから入力される測定濃度C2に応答して、測定濃度C2が目標濃度C1になるように希釈ガスの流量及びキャリアガスの流量を決定する。代替的に、マイクロコンピュータは、測定濃度C2が目標濃度C1を基準として許容範囲から逸脱しているか否かを判断し、逸脱していると判断した場合にのみ、測定濃度C2が前記許容範囲内になるように希釈ガスの流量及びキャリアガスの流量を決定することとしてもよい。
本実施例では、希釈ガス及びキャリアガスの全体流量を調整前後で一定とし、調整後の希釈ガスの流量をQ1'=Q1+β、調整後のキャリアガスの流量をQ2'=Q2−βと表わし、βを決定する。
即ち、イニシャルルーチンのステップ302では、βに−Q2/10若しくは+Q2/10が代入され、初期設定値Q1,Q2をそれぞれQ1',Q2'に更新してメモリに記憶され、対応する制御信号が質量流量制御装置12A、12Bに送信される。以後、FTIRからの入力に応答して、ステップ302の処理が繰り返される。
そして、次のルーチンのステップ302では、新たに測定された測定濃度C2と目標濃度C1との差が小さくなる符合で、且つ、前回のルーチンで決定及び代入されたβ(前回のルーチンがイニシャルルーチン場合、βは、−Q2/10若しくは+Q2/10)より小さい絶対値の新たなβが決定及び代入され、同様に、初期設定値Q1,Q2をそれぞれQ1',Q2'に更新してメモリに記憶され、対応する制御信号が質量流量制御装置12A、12Bに送信される。
[実施例1]
図7は、FTIRによる測定結果として、有機金属ガスW(CO)(ヘキサカルボニルタングステン)の赤外吸収スペクトル(横軸を波数、縦軸を透過率で表示)を示す。この図7から、有機金属ガスW(CO)のカルボニル基(=CO)に対応した特性吸収が、波数(cm−1)2900、1900、及び500付近で現れていることがわかる。
W(CO)ガスの濃度変化に対するFTIRの感度を確認するため、原料容器の温度を未加熱(25℃)、45℃、60℃の3通りとし、キャリアガスとしてアルゴンガスを50sccm(1sccmは、0℃・1気圧の流体が1cm流れることを意味する)流通させた。FTIRは、第3の実施形態で示した位置(即ち、プリフローラインではなく、成膜装置の手前の位置)に設置した。このとき、FTIRのセル部の圧力は、それぞれ80Pa、85Pa、87Paとなり、カルボニル基のピーク強度から換算される吸光度を1330Pa(10Torr)で補正した値は、それぞれ0.337,0.656,1.050であった。この結果から、低圧力においてもFTIRの感度が十分高いことが確認され、前記各波数でのピーク強度の変化に基づいてW(CO)ガスの濃度の変化を監視できることがわかった。
[実施例2]
W(CO)を原料とし、アルゴンガスをキャリアガス及び希釈ガスとして用いた。FTIRを第3の実施形態で示した位置(即ち、プリフローラインではなく、成膜装置の手前の位置)に設置し、原料容器の温度を45℃とし、キャリアガス50sccm、希釈ガス10sccmを流通させた。このとき、カルボニル基のピーク強度から換算される吸光度を1330Pa(10Torr)で補正した値は、0.235であった。
5分の流通の間に、吸光度が0.267に変化したため、希釈ガスの流量を僅かずつ増加方向に調整し、希釈ガス12sccmとしたところで、吸光度を0.233に戻すことができた。
[実施例3]
W(CO)を原料とし、熱CVD法によりタングステン膜を成膜した。原料容器10の温度は60℃とした。キャリアガスは、アルゴンガスで流量を300sccmとし、希釈ガスは、アルゴンガスで流量を100sccmとした。
また、低蒸気圧原料(60℃の蒸気圧が約106Pa)であるW(CO)の気化を促進し、成膜速度を向上すべく、ターボ分子ポンプ及びドライポンプを作動させ、処理容器本体内の圧力0.15Torr(約20Pa)、原料供給ラインの圧力1.5Torr(約200Pa)を実現した。
基板温度450℃の条件で成膜処理を実施したところ、成膜速度7.1nm/minでタングステン膜が形成され、当該タングステン膜の比抵抗は27μΩcmであった。
[第5の実施の形態]
ところで、以上に説明した各実施の形態では、一つのプロセスが開始された後はFTIR40および制御装置201を使って処理容器本体100に供給されるソースガスの濃度が一定に維持されるが、ソースガスの絶対濃度が測定されないため、一連のプロセスを終了した後ガス供給を停止し、その後で次の一連のプロセスを開始するような場合には、プロセス開始後、所望のソースガス濃度が実現するまでに多数のテスト基板を処理して最適の処理条件を探索する必要がある。しかし、このような最適条件の探索は時間がかかり、製造される半導体装置の費用を増大させる。
これに対し図8は、FTIRを使ってソースガスの絶対濃度を測定できる、本発明の第5の実施の形態によるMOCVD装置200Dの構成を示す。ただし図中、先に説明した部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図8を参照するに、前記MOCVD装置200Dは先のMOCVD装置200Aと同様な構成を有するが、前記希釈ガスライン31が原料供給ライン30に合流する点P1の下流側、かつ前記処理容器100の上流側に別の圧力計18Aが設けられ、前記希釈ガスライン31からのArガスが添加された後の状態における前記配管30中の混合ガスの圧力を測定する。
前記圧力計18Aは検出した圧力に対応する出力信号を前記制御装置201に供給し、前記制御装置201は前記FTIR40の出力信号および前記圧力計18Aの出力信号に基づいて、前記処理容器100に前記原料ガスライン30を介して供給される混合ガス中におけるソースガスの絶対濃度を求める。
一般に、ソースガスをキャリアガスおよび希釈ガスと共に配管30を介して処理容器100中に供給する構成では、前記処理容器100に供給されるソースガス流量Sと、前記配管30中を輸送されるソースガス/キャリアガス/希釈ガスの混合ガスに対してFTIRなどにより求めたソースガス成分の吸収スペクトル強度Irと、前記配管30中の圧力Pと、前記配管30中の混合ガス全流量、すなわちソースガスとキャリアガスと希釈ガスの合計流量Cとの間には、
S=A×Ir×(1/P)×C (1)
の関係が成立すると考えられる。ただしAはセル長に依存する係数である。
例えば圧力Pおよび全流量Cが一定の条件下でソースガス流量Sを増加すれば、これに比例してFTIR40の出力信号Irの値は増大する。またソースガス流量SとFTIR40の出力信号Irの値が一定の条件下で圧力Pが増大した場合には、これに比例して全流量Cが増大している。またFTIR40の出力信号Irの値および圧力Pが一定の条件下でソースガス流量Sが増大すれば、これに比例して全流量Cも増大している。
上記式(1)を変形すると、
S/C=A×Ir×(1/P) (2)
となるが、前記左辺の項S/Cは、前記処理容器100中に導入される混合ガス中におけるソースガスの絶対濃度に他ならない。
上記式(2)は、圧力計18Aによる圧力Pの測定とFTIR40による吸収スペクトル強度Irの測定を、前記合流点P1よりも下流側で行った場合、FTIR出力値Irと圧力値Pとから、前記処理容器100に供給される混合ガス中のソースガスの絶対濃度を計算出来ることを意味している。
そこで図6のフローチャート中、ステップ302において、前記制御装置201による質量流量制御装置12A,12Bの制御の際に、このようにして得られた絶対濃度を使うことにより、ソースガスの絶対濃度を所定値に制御することが可能になる。これは、一連の成膜プロセスが終了した後、ガス供給を再開して別の一連の成膜プロセスを行う場合でも、確実に当初の堆積条件を再現することが可能になることを意味している。
式(2)中、係数Aは装置固有の定数であるが、これは圧力の次元を有し、実験により求めることが可能である。
なお、本実施例では前記圧力計18Aの位置は、濃度測定される混合ガスの圧力が測定できれば十分であるため、図8に示される位置に限定されるものではなく、例えば図9に示すようにFTIR40の直前あるいは直後に設けることも可能である。
さらに本実施例では前記FTIR40によりソースガスの絶対濃度が測定できるため、前記ソースガスの濃度測定を必ずしも点P1よりも下流側で行う必然性はなく、図10に示すように前記点P1よりも上流側で行うことも可能である。この場合には、前記圧力測定を、配管30に設けた圧力計18により行うことが可能で、追加の圧力計を設ける必要がない。
[変形例]
同様に、図11のMOCVD装置200Eに示すように、図3のMOCVD装置200Aを元に、圧力計18Aを追加することにより、前記原料供給ライン30中のソースガスの絶対濃度を求めることができる。図11中、先に説明した部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
また図11のMOCVD装置200Eにおいても、先の図9,10と同様な変形が可能である。
さらに図12のMOCVD装置200Fに示すように、図4のMOCVD装置200Bを元に、圧力計18Aを追加することにより、前記原料供給ライン30中のソースガスの絶対濃度を求めることができる。図12中、先に説明した部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図12のMOCVD装置200Fにおいても、先の図9,10と同様な変形が可能である。
さらに図13のMOCVD装置200Gに示すように、図4のMOCVD装置200Cを元に、圧力計18Aを追加することにより、前記原料供給ライン30中のソースガスの絶対濃度を求めることができる。図13中、先に説明した部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図13のMOCVD装置200Gにおいても、先の図9,10と同様な変形が可能である。
[第6の実施の形態]
図14は、以上の各実施の形態で使われるFTIR40の構成を示す。
図14を参照するに、FTIR40は光学窓401A,401Bを備えたガス通路401と、前記ガス通路中に形成され、前記光学窓401Aから入射した光ビームを多重反射するミラー401a〜401cと、前記ミラー401cで反射して前記光学窓401Bを介して出射する光ビームを検出する検出器402とを備え、さらに前記光学窓401Aの外側には固定ミラー403aと可動ミラー403bと半透明ミラー403cとよりなる干渉計403が形成されている。前記干渉計403は赤外光源404からの光ビームを前記光学窓401Aを介して前記ガス通路401中に導入する。
また前記検出器402の出力信号はA/D変換器402Aでデジタル信号に変換された後、コンピュータ402Bにおいて高速フーリエ変換され、例えば図7に示すように、前記ガス通路401中を通過するガスのスペクトルが計算される。
図14のFTIR40では、前記検出器402において入来する赤外光強度を検出しながら前記可動ミラー403bを移動させて前記干渉計403の基線長を変化させ、干渉パターンを取得する。このようにして取得した干渉パターンを前記コンピュータ402Bにおいて高速フーリエ変換することにより、前記ソースガスの赤外スペクトルが得られる。
図14の構成では、前記ガス通路401中を流れるガス流中において光源404からの光が多重反射により繰り返し往復し、これにより、ガス流中に長い実効的光路を確保することが可能になる。
本実施例では、前記ミラー401a,401cが基台401C上に保持されており、またミラー401bが基台401D上に保持されているが、前記基台401C中には熱電対などの温度センサ401CTと、ヒータ401CB,401CDとが組み込まれている。また前記ミラー401bを保持する基台401D中にも温度センサ401DTとヒータ401DBとが組み込まれている。さらに図示はしないが、光学窓401Aおよび401Bにも温度センサとヒータとが組み込まれている。
このように前記ガス流と直接に接するミラーを所定温度に維持することにより、高温に保持する必要のある原料ガスがFTIR40を通過する際に冷却され、析出物の発生などの問題を回避することができる。
なお、以上の各実施の形態において、前記FTIR40の代わりに、例えば図16に示すように、図15に示す非分散型赤外分光分析装置(NDIR)50を使うことも可能で、これにより、1秒以下の速さで出力信号を得ることが可能となる。ただし図15中、先に説明した部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。非分散型赤外スペクトル測定装置50は、図14のFTIR40と類似した構成を有するが、光源404からの赤外光がチョッパ404Aにより断続されるように構成されており、また光干渉計403と高速フーリエ変換を行うコンピュータ402Bとが省略されている。なお前記チョッパ404Aは、前記光源404から前記検出器402までの前記赤外光ビームの光路中のどこに設けてもよい。
図15の測定装置50においても、ガス流に直接に接するミラー401a〜401cが所定温度に維持され、析出物発生の問題が回避される。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳説したが、本発明は、上述した実施形態に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施形態に種々の変形及び置換を加えることができる。例えば、上述した実施形態においては、プリフローライン33にはドライポンプ16のみが設けられているが、低蒸気圧の原料を使用する成膜処理に対応して、プリフローライン33にターボ分子ポンプが新たに設けられ、更にプリフローライン33の配管径が調整されてもよい。これにより、プリフローライン33のFTIR40は、成膜時に原料供給ライン30を流れる場合と非常に近い条件で、ソースガスの濃度を測定することが可能となる。
なお以上の各実施の形態では、ソースガス濃度の検出はFTIRあるいは赤外吸収スペクトルの測定によって行っているが、これを他の方法により行うことも可能である。例えばプロセス圧が十分に高い領域で成膜を行う場合には、高いソースガス圧が使われるため、先に述べたAE法を使うことも可能である。この場合にも、検出された音波信号の強度に式(2)に従って圧力補正を加えることにより、ソースガスの絶対濃度を算出することが可能である。
以上、本発明を好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内において様々な変形・変更が可能である。
処理容器100の構成を概略的に示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態によるMOCVD装置の構成を概略的に示す図である。 本発明の第2の実施の形態によるMOCVD装置の構成を概略的に示す図である。 本発明の第3の実施の形態によるMOCVD装置の構成を概略的に示す図である。 本発明の第4の実施の形態によるMOCVD装置の構成を概略的に示す図である。 混合ガス中のソースガスの濃度を制御するための処理の一例を示すフローチャートである。 FTIRによる測定結果としてW(CO)の赤外吸収スペクトルを示す図である。 本発明の第5の実施の形態によるMOCVD装置の構成を示す図である。 図8の一変形例によるMOCVD装置の構成を示す図である。 図8の一変形例によるMOCVD装置の構成を示す図である。 本発明の他の変形例によるMOCVD装置の構成を示す図である。 本発明の他の変形例によるMOCVD装置の構成を示す図である。 本発明の他の変形例によるMOCVD装置の構成を示す図である。 本発明の第6の実施の形態によるFTIR装置の構成を示す図である。 本発明の第6の実施の形態による非分散型赤外分光分析装置の構成を示す図である。 本発明の他の変形例によるMOCVD装置の構成を示す図である。
符号の説明
10 原料容器
12A 質量流量制御装置(MFC)
12B 質量流量制御装置(MFC)
14 ターボ分子ポンプ(TMP)
16 ドライポンプ(DP)
18,18A 圧力計
20 バルブ
21 バルブ
23 バルブ
25 バルブ
26 バルブ
30 原料供給ライン
31 希釈ガスライン
32 排気ライン
33 プリフローライン
35 バイパスライン
40 フーリエ変換赤外分光光度計(FTIR)
40A 非分散型赤外分光光度計(NDIR)
50
100 成膜装置
110 シャワーヘッド
120 処理容器本体
130 載置台
140 ゲートバルブ
200 原料供給装置
201 制御装置
401 ガス通路
401A,401B 光学窓
401C 基台
401a〜401c ミラー
401CA,401CB,401DB ヒータ
401CT,401DT 熱電対
402 検出器
404 光源

Claims (10)

  1. 成膜室に固体または液体原料から発生されたソースガスをキャリアガスにより搬送する原料供給装置を備えた成膜装置であって、
    上記原料供給装置は、上記ソースガスの濃度を測定する濃度測定手段と、
    上記ソースガスの測定濃度に基づいて、上記ソースガスを搬送中の上記キャリアガスに付加する不活性ガスの流量を増減する不活性ガス質量流量制御手段と、を含み、
    前記不活性ガス質量流量制御手段は、前記測定濃度が成膜処理に適正な濃度範囲の上限値を上回った場合には前記不活性ガスの流量を増加し、前記測定濃度が前記適正な濃度範囲の下限値を下回った場合には、前記不活性ガスの流量を低減する制御を行い、前記ソースガス濃度の前記適正な濃度範囲からの逸脱を修正することを特徴とする、成膜装置。
  2. 上記濃度測定手段は、上記キャリアガスに上記不活性ガスが付加された後の上記ソースガスの濃度を測定するように配置される、請求項1記載の成膜装置。
  3. 上記濃度測定手段は、成膜前及び/又は成膜時の上記ソースガスの濃度を測定するように配置される、請求項1または2記載の成膜装置。
  4. 上記原料供給装置は、上記不活性ガスが付加された状態の上記キャリアガスが流れる流路を、上記成膜室に通じる第1の流路又は上記成膜室をバイパスする第2の流路に選択的に切り替える切替手段を更に含み、
    上記濃度測定手段は、第1の流路又は第2の流路のいずれかに配置される、請求項1乃至3のうちいずれか一項記載の成膜装置。
  5. 上記不活性ガス質量流量制御手段は、上記キャリアガスに付加する不活性ガスの流量を増減すると共に、上記不活性ガスを含む上記キャリアガスの流量が略一定となるように、上記キャリアガスの流量を増減する、請求項1乃至4のうちいずれか一項記載の成膜装置。
  6. 上記キャリアガス及び上記不活性ガスは、同一の流路から導入され、上記不活性ガスは、上記キャリアガスが上記ソースガスを搬送する前に、別の流路に分流し、上記キャリアガスが上記ソースガスを搬送した後に、該キャリアガスの流路と合流する、請求項1乃至5のうちいずれか一項記載の成膜装置。
  7. 上記不活性ガス質量流量制御手段は、上記別の流路に分流される流量を制御する、請求項6記載の成膜装置。
  8. 上記ソースガスは、W(CO)である、請求項1乃至7のうちいずれか一項記載の成膜装置。
  9. 上記濃度測定手段は、フーリエ変換赤外分光光度計である、請求項1乃至8のうちいずれか一項記載の成膜装置。
  10. 請求項1乃至9のうちいずれか一項記載の成膜装置が備える原料供給装置。
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