JP2007114811A - 液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

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健 中嶋
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泰志 松井
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Abstract

【課題】 従来の半透過型液晶表示装置は、製造工程が複雑であり、歩留りが低いものであった。
【解決手段】 本発明にかかる液晶表示装置の製造方法は、液晶層を挟んで互いに対向して配置された1対の基板のうちの一方の基板上に、外光を反射する反射電極と背面光源からの光を透過する透過電極とを1画素内に構成する画素電極を備えた液晶表示装置の製造方法であって、透過電極を形成するステップと、形成された前記透過電極上に反射電極を形成するステップとを備え、前記反射電極を形成するステップは、パターン形成前に当該反射電極を覆う導電性材料を形成するステップと、パターン形成後に当該導電性材料を除去するステップとを備えたものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、外光を反射する反射電極と背面光源からの光を透過する透過電極とを1画素内に構成する画素電極を備えた液晶表示装置及びその製造方法に関する。
一般に、液晶表示装置は、それぞれの上面および下面に電極を備えた2枚の基板の間に液晶からなる液晶層が挟持され、さらに2枚の基板の上下に偏光板が設置され、透過型のものでは背面にバックライトが設置された構造を有している。これらの基板の電極を有する表面には、いわゆる配向処理がなされ、液晶分子の向きを平均的に表わしたダイレクタが所望の液晶には複屈折性があり、バックライトから偏光板を通して入射された光は複屈折により楕円偏光に変化し、反対側の偏光板に入射される。この状態で、上下の電極間に電圧を印加すると、ダイレクタの配列状態が変化して液晶層の複屈折率が変化し、反対側の偏光板に入射される楕円偏光状態が変化し、したがって、液晶表示装置を透過する光強度およびスペクトルが変化する電気光学効果が得られる。
液晶表示装置には、バックライト(背面光源)をその背面又は側方に設置して、画像表示を行う透過型液晶表示装置と、基板に反射板を設置し、周囲光を反射板表面で反射させることにより画像表示を行う反射型液晶表示装置とがある。この透過型液晶表示装置は、周囲光が非常に明るい場合には、周囲光に比べて表示光が暗いため表示を観察できないという問題がある。他方、反射型液晶表示装置は、周囲光が暗い場合には視認性が極端に低下するという欠点を有する。
これらの問題点を解決するために、光の一部を透過し、また光の一部を反射する半透過型反射膜を用いた液晶表示装置(以下、半透過型液晶表示装置)が提案されている。例えば、半透過型液晶表示装置は、特許文献1、特許文献2や特許文献3に開示されている。
特開平7−333598号公報 特開2000−19563号公報 特開2000−305110号公報
これらの文献に開示された従来の半透過型液晶表示装置は、製造工程が複雑であり、歩留りが低いものであった。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、簡易な製造工程により高歩留りを実現する液晶表示装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明にかかる液晶表示装置の製造方法は、液晶層を挟んで互いに対向して配置された1対の基板のうちの一方の基板上に、外光を反射する反射電極と背面光源からの光を透過する透過電極とを1画素内に構成する画素電極を備えた液晶表示装置の製造方法であって、透過電極を形成するステップと、形成された前記透過電極上に反射電極を形成するステップとを備え、前記反射電極を形成するステップは、パターン形成前に当該反射電極を覆う導電性材料を形成するステップと、パターン形成後に当該導電性材料を除去するステップとを備えたものである。このような製造方法によれば、高歩留りを実現できる。
好適な実施の形態では、前記反射電極は、アルミニウムを含む材料により構成され、前記導電性材料は、クロム、モリブデン、タンタル、タングステンのいずれかを含む材料により構成される。
本発明にかかる他の液晶表示装置の製造方法は、液晶層を挟んで互いに対向して配置された1対の基板のうちの一方の基板上に、外光を反射する反射電極と背面光源からの光を透過する透過電極とを1画素内に構成する画素電極を備えた液晶表示装置の製造方法であって、絶縁基板上に第1の金属薄膜を形成し、パターニングするステップと、第1の絶縁膜、半導体能動膜、オーミックコンタクト膜、第2の金属薄膜を成膜するステップと、ハーフトーン露光を用いてレジストパターンを形成し、前記半導体能動膜、オーミックコンタクト膜及び第2の金属薄膜をエッチングによりパターニングするステップと、透過電極を形成するステップと、形成された前記透過電極上に反射電極を絶縁層を介さずに形成するステップとを備えている。このような製造方法によれば、写真工程を減らすことができ、製造が容易となり、高歩留りを実現できる。
ここで、前記半導体能動膜、オーミックコンタクト膜及び第2の金属薄膜をエッチングによりパターニングするステップ後に、第2の絶縁膜及び有機膜を形成するステップと、
ハーフトーン露光を用いて前記有機膜に凹凸パターンを形成するステップと、前記第1の絶縁膜及び第2の絶縁膜をエッチングによりパターニングするステップと、透過電極を形成するステップと、形成された前記透過電極上に反射電極を絶縁層を介さずに形成するステップとをさらに備えるようにするとよい。このような製造方法によれば、さらに、写真工程を減らすことができ、製造が容易となり、高歩留りを実現できる。
本発明にかかる他の液晶表示装置の製造方法は、液晶層を挟んで互いに対向して配置された1対の基板のうちの一方の基板上に、外光を反射する反射電極と背面光源からの光を透過する透過電極とを1画素内に構成する画素電極を備えた液晶表示装置の製造方法であって、絶縁基板上に第1の金属薄膜を形成し、パターニングするステップと、第1の絶縁膜、半導体能動膜、オーミックコンタクト膜、第2の金属薄膜を成膜するステップと、前記半導体能動膜、オーミックコンタクト膜及び第2の金属薄膜をエッチングによりパターニングするステップ後に、第2の絶縁膜及び有機膜を形成するステップと、ハーフトーン露光を用いて前記有機膜に凹凸パターンを形成するステップと、前記第1の絶縁膜及び第2の絶縁膜をエッチングによりパターニングするステップと、透過電極を形成するステップと、形成された前記透過電極上に反射電極を絶縁層を介さずに形成するステップとを備えたことを特徴とする。このような製造方法によれば、写真工程を減らすことができ、製造が容易となり、高歩留りを実現できる。
本発明にかかる他の液晶表示装置の製造方法は、前記透過電極を形成するステップは、
非晶質ITOを形成するステップと、非晶質ITOをパターニングするステップと、
非晶質ITOを結晶化ITOにするステップとを備えたことを特徴とする。この非晶質ITOを結晶化ITOにするステップにおいては、200℃以上に加熱することでITOの結晶化を行なうとよい。
本発明によれば、簡易な製造工程により高歩留りを実現する液晶表示装置及びその製造方法を提供することができる。
発明の実施の形態1.
図1に本発明の実施の形態1にかかる半透過型液晶表示装置の製造プロセスフローを示す。この製造プロセスでは、7回の写真工程により半透過型a−SiのTFTアレイを製造している。
まず、絶縁性基板としてガラス基板を洗浄して表面を清浄化する。絶縁性基板には、ガラス基板等の透明な絶縁性基板を用いる。また、絶縁性基板の厚さは任意でよいが、液晶表示装置の厚さを薄くするために1.1mm厚以下のものが好ましい。絶縁性基板が薄すぎる場合には各種の成膜やプロセスの熱履歴によって基板の歪みが生じるためにパターニング精度が低下するなどの不具合を生じるので、絶縁性基板の厚さは使用するプロセスを考慮して選択する必要がある。また、絶縁性基板がガラスなどの脆性破壊材料からなる場合、基板の端面は面取りを実施しておくことが、端面からのチッピングによる異物の混入を防止する上で好ましい。また、絶縁性基板の一部に切り欠きを設けて基板の向きが特定できるようにすることが、各プロセスでの基板処理の方向が特定できることでプロセス管理がしやすくなることより好ましい。
つぎに、スパッタリングなどの方法で第1の金属薄膜1を成膜する。第1の金属薄膜1としては、たとえばクロム、モリブデン、タンタル、チタン、アルミニウム、銅やこれらに他の物質を微量に添加した合金などのいずれかからなる100nm から500nm程度の膜厚の薄膜を用いることができる。好適な実施例では、200nmの膜厚のクロムが用いられる。第1の金属薄膜1上には、後述の工程でドライエッチングによりコンタクトホールが形成され、導電性薄膜が形成されるので、表面酸化が生じにくい金属薄膜や酸化されても導電性を有する金属薄膜を第1の金属薄膜1に用いることが好ましく、少なくとも表面がクロム、チタン、タンタル、モリブデンなどのうちのいずれかであることが好ましい。また、第1の金属薄膜1として、異種の金属薄膜を積層した金属薄膜や膜厚方向に組成の異なる金属薄膜を用いることもできる。また、第1の金属薄膜1としてアルミニウムを含む材料を用いた場合は、少なくとも表面が10〜1000μΩ程度の比抵抗を有する窒化アルミニウムであることが好ましい。
つぎに、第1のフォトリソグラフィープロセス(写真工程)で第1の金属薄膜1をゲート電極およびゲート配線、補助容量電極および補助容量配線をパターニングする。これにより、図1(a)で示される構造が形成される。フォトリソグラフィープロセスはTFTアレイ基板を洗浄後、感光性レジストを塗布・乾燥したのちに、所定のパターンが形成されたマスクパターンを通して露光し、現像することで写真製版的にTFTアレイ基板上にマスクパターンを転写したレジストを形成し、感光性レジストを加熱硬化させたのちにエッチングを行い、感光性レジストを剥離することで行われる。感光性レジストとTFTアレイ基板との濡れ性が不良で、感光性レジストのはじきが生じる場合には、塗布前にUV洗浄を実施したり、濡れ性改善のためにHMDS(ヘキサメチルジシラザン)を蒸気塗布するなどの処理を行う。また、感光性レジストとTFTアレイ基板との密着性が不良で、剥がれが生じる場合には加熱硬化温度を高くしたり、時間を長くしたりするなどを行う。第1の金属薄膜1のエッチングは、公知のエッチャント(たとえば、第1の金属薄膜1がクロムからなる場合には、第二硝酸セリウムアンモンおよび硝酸が混合されてなる水溶液)を用いてウェットエッチングでエッチング可能である。また、第1の金属薄膜1のエッチングはパターンエッジがテーパ形状となるようにエッチングすることが、他の配線との段差での短絡を防止する上で好ましい。ここで、テーパ形状とは断面が台形状になるようにパターンエッジがエッチングされることをいう。また、この工程でゲート電極およびゲート配線、補助容量電極および補助容量配線を形成することを示したが、その他にTFTアレイ基板を製造する上で必要な各種のマーク類や配線が形成される。
つぎに、プラズマCVDにより第1の絶縁膜2、半導体能動膜3、オーミックコンタクト膜4を連続で成膜する。ゲート絶縁膜となる第1の絶縁膜2としてはSiNx膜、SiOy膜、SiOzNw膜やこれらの積層膜が用いられる(なお、x、y、z、wはそれぞれ正数である)。第1の絶縁膜2の膜厚は300nmから600nm程度とする。膜厚が薄い場合にはゲート配線とソース配線の交差部で短絡を生じやすく、第1の金属薄膜1の厚さ程度以上とすることが好ましい。膜厚が厚い場合にはTFTのON電流が小さくなり、表示特性が低下することからなるべく薄くすることが好ましい。好ましい実施例では、300nmのSiN膜を成膜した後、100nmのSiN膜を成膜することにより、第1の絶縁膜2を形成する。
半導体能動膜3としてはアモルファスシリコン(a−Si)膜、ポリシリコン(p−Si)膜が用いられる。半導体能動膜3の膜厚は100nmから300nm程度とする。膜厚が薄い場合には後述するオーミックコンタクト膜4のドライエッチ時の消失が発生し、厚い場合にはTFTのON電流が小さくなることより、オーミックコンタクト膜4のドライエッチ時のエッチング深さの制御性と必要とするTFTのON電流より膜厚を選択する。半導体能動膜3としてa−Si膜を用いる場合には第1の絶縁膜2のa−Si膜との界面はSiNx膜またはSiOzNw膜とすることが、TFTが導通状態となるゲート電圧であるTFTのVthの制御性および信頼性上好ましい。半導体能動膜3としてp−Si膜を用いる場合には第1の絶縁膜2のp−Si膜との界面はSiOy膜またはSiOzNw膜とすることがTFTのVthの制御性および信頼性上好ましい。また、半導体能動膜3としてa−Si膜を用いる場合には第1の絶縁膜2との界面付近を成膜レートの小さい条件で成膜し、上層部を成膜レートの大きい条件で成膜することが短い成膜時間で移動度の大きいTFT特性がえられることと、TFTのオフ時のリーク電流を小さくできることより好ましい。好適な実施例では、半導体能動膜3として150nmのi−a−Si膜を成膜する。
オーミックコンタクト膜4としては、a−Siにリン(P)を微量にドーピングしたn−a−Si膜、n−p−Si膜が用いられる。オーミックコンタクト膜4の膜厚は、20nmから70nm程度とすることができる。これらのSiNx膜、SiOy膜、SiOzNw膜、a−Si膜、p−Si膜、n−a−Si膜、n−p−Si膜は公知のガス(SiH4、NH3、H2、NO2、PH3、N2およびこれらの混合ガス)を用いて成膜することが可能である。好適な実施例では、オーミックコンタクト膜4として30nmのn−a−Si膜を成膜する。
つぎに、第2のフォトリソグラフィープロセスで半導体能動膜3およびオーミックコンタクト膜4を少なくともTFT部が形成される部分にパターニングする。これにより、図1(b)に示す構造が形成される。第1の絶縁膜2は、全体に亘って残存する。半導体能動膜3およびオーミックコンタクト膜4はTFT部が形成される部分の他に、ソース配線とゲート配線および補助容量配線とが平面的に交差する部分にもパターニングして残存させることが交差部での耐電圧が大きくなることより好ましい。また、TFT部の半導体能動膜3およびオーミックコンタクト膜4をソース配線の下部まで連続形状で残存させることが、ソース電極が半導体能動膜3およびオーミックコンタクト膜4の段差をのりこえることがなく、段差部でのソース電極の断線が発生しにくいので好ましい。
半導体能動膜3およびオーミックコンタクト膜4のエッチングは、公知のガス組成(たとえば、SF6とO2の混合ガスまたはCF4とO2の混合ガス)でドライエッチングが可能である。
つぎに、スパッタリングなどの方法で第2の金属薄膜を成膜する。第2の金属薄膜としては、たとえばクロム、モリブデン、タンタル、チタン、アルミニウム、銅やこれらに他の物質を微量に添加した合金あるいはこれらの積層膜が用いられる。好適な実施例では、200nmの膜厚を有するクロムが成膜される。
つぎに第3のフォトリソグラフィープロセスで第2の金属薄膜がソース電極5及びドレイン電極6を形成するようにパターニングする。これにより、図1(c)に示す構造が形成される。ソース電極5は、ソース配線とゲート配線が交差する部分にまで亘って形成される。ドレイン電極6は、反射部まで亘って形成される。次に、オーミックコンタクト膜4のエッチングを行なう。このプロセスによりTFT部のオーミックコンタクト膜4の中央部が除去され、半導体能動膜3が露出する。オーミックコンタクト膜4のエッチングは、公知のガス組成(たとえば、SF6とO2の混合ガスまたはCF4とO2の混合ガス)でドライエッチングが可能である。
つぎに、プラズマCVDにより第2の絶縁膜7及び有機膜8を形成する。好適な実施例では、第2の絶縁膜7として100nmの膜厚のSiNが用いられる。また、有機膜8は、公知の感光性有機膜であり、例えば、JSR製PC335又はPC405が用いられる。
つぎに第4のフォトリソグラフィープロセスで有機膜8を図1(d)に示す形状にパターニングする。具体的には、続く第5のフォトリソグラフィープロセスによって第1及び第2の絶縁膜2及び7を除去する部分で当該第1及び第2の絶縁膜2及び7が露出するように有機膜8をパターニングする。また、反射部も有機膜8が除去された箇所と除去されない箇所を形成し、凹凸形状を形成する。
つぎに第5のフォトリソグラフィープロセスで有機膜がパターニングされる。このとき、第1及び第2の絶縁膜2及び7が除去される部分の有機膜は除去される。また、凹凸部の有機膜は除去されず、一層目の凹凸を適度に緩和することで良好な散乱特性を得ることができる。続いてテーパーエッチングが実行され、図1(e)の構造が形成される。即ち、ゲート端子部では、ゲート配線と駆動信号源とを電気的に接続するコンタクトホールを形成するため、第1の絶縁膜2及び第2の絶縁膜7の双方が除去され、第1の金属薄膜1が露出している。ソース端子部では、第2の絶縁膜7が除去され第2の金属薄膜が露出している。TFT部と反射部の間では、第2の絶縁膜が除去されドレイン電極6が露出している。さらに透過部では、第1の絶縁膜及び第2の絶縁膜の双方が除去され、第1の絶縁性基板が露出している。
つぎに、スパッタリングなどの方法で導電性薄膜9を成膜する。導電性薄膜9としては、透明導電膜であるITO、SnO2などを用いることができ、とくに化学的安定性の点からITOが好ましい。好適な実施例では、導電性薄膜9は、80nmの膜厚を有するITOが用いられる。なお、ITOは、結晶化ITO又はアモルファスITOのいずれでもよいが、アモルファスITOを用いた場合は、第3の金属薄膜成膜前に結晶化温度180℃以上に加熱して結晶化させる必要がある。好適な実施例では、200℃以上に加熱する。
つぎに、第6のフォトリソグラフィープロセスで導電性薄膜9を図1(f)に示されるように画素電極等の形状にパターニングする。導電性薄膜9のエッチングは使用する材料によって公知のウェットエッチング(たとえば、導電性薄膜9が結晶化ITOからなる場合には塩酸および硝酸が混合されてなる水溶液)などを用いて行うことが可能である。導電性薄膜9がITOの場合、公知のガス組成(たとえば、HI、HBr)でのドライエッチングによるエッチングも可能である。また、この工程で画素電極を形成することを示したが、その他に対向基板とTFTアレイ基板間を導電性粒子を含む樹脂を用いて電気的に接続するためのトランスファー端子部の導電性薄膜9による電極などが形成される。なお、アモルファスITOの場合、パターニングは、加熱後であればITOと同様に、加熱前であれば公知のしゅう酸が混合されてなる水溶液で行なう。
つぎに、スパッタリングなどの方法で第3の金属薄膜10、11を成膜する。第3の金属薄膜10、11としては、たとえばクロム、モリブデン、タンタル、チタン、アルミニウム、銅やこれらに他の物質を微量に添加した合金などのうちのいずれかからなる100nmから500nm程度の膜厚の薄膜を用いることができる。金属薄膜10は、金属薄膜11がコンタクトホール部等の段差で段切れ生じるのを防ぐ効果を有する。この段切れが無視できる場合は、金属薄膜10は形成しなくてもよい。この場合、工程数が減少し、コスト低減が可能となる。好適な実施例では、100nmの膜厚を有するクロムを成膜後、300nmの膜厚を有するアルミニウムとCuの合金を成膜し、さらに100nmの膜厚を有するクロムを成膜する。アルミニウムとCuの合金が露出していると、次の写真工程の現像時に、ITO9の腐食が進むため、これを防止するために最上層にクロムを設けている。
つぎに、第7のフォトリソグラフィープロセスで第3の金属薄膜10、11及び最上層のクロムを反射電極の形状にパターニングおよび最上層のクロムをエッチング除去して、反射電極を形成する。なお、金属膜10がクロムの場合、最上層のクロムと同時にエッチングすることも可能である。反射電極は、クロムよりなる金属薄膜10上にアルミニウムとCuの合金からなる金属薄膜11が積層した状態で形成される。最上層のクロムは、ITO9の腐食防止のため設けられたが、反射率を上げるためにこの段階で除去される。第3の金属薄膜のエッチングは、公知のエッチャントを用いてウェットエッチングで行うことが可能である。最終的には、図1(g)で示す構造が形成される。本発明の実施の形態にかかる液晶表示装置では、このように、反射電極10、11と導電性薄膜9とが絶縁層を介さずに設けられている点に特徴を有する。
以上の工程によりTFTアレイ基板が7工程のフォトリソグラフィープロセスにより製造され、歩留りを高くすることができる。尚、発明の実施の形態1においては、第3の金属薄膜10、11を2層設けたが、これに限らず、図7に示されるように、第3の金属薄膜11のみ1層としてもよい。以下の発明の実施の形態2、3、4では、第3の金属薄膜11のみ1層とした例について説明する。また、三菱化学製ELM−DSA等のITOの腐食抑制効果を有する現像液を金属薄膜10、或いは11の写真工程に用いることで最上層の金属、すなわち、モリブデン、タンタル、タングステンのいずれかを含む金属が不要となる。この場合工程数が削減できる。なお、以下の実施の形態では、最上層にクロムを設けた例について説明する。
発明の実施の形態2.
図2に本発明の実施の形態2にかかる半透過型液晶表示装置の製造プロセスフローを示す。この製造プロセスでは、6回の写真工程により半透過型a−SiのTFTアレイを製造している。
まず、絶縁性基板として0.7mm厚のガラス基板を洗浄して表面を清浄化する。絶縁性基板については、上述の発明の実施の形態1において説明したものと同様であるため、説明を省略する。
つぎに、スパッタリングなどの方法で第1の金属薄膜1を成膜する。第1の金属薄膜1としては、たとえばクロム、モリブデン、タンタル、チタン、アルミニウム、銅やこれらに他の物質を微量に添加した合金などのいずれかからなる100nm から500nm程度の膜厚の薄膜を用いることができる。好適な実施例では、200nmの膜厚のクロムが用いられる。第1の金属薄膜1についても上述の発明の実施の形態1において説明したものと同様であるため、説明を省略する。
つぎに、第1のフォトリソグラフィープロセスで第1の金属薄膜1をゲート電極およびゲート配線、補助容量電極および補助容量配線をパターニングする。これにより、図2(a)で示される構造が形成される。この構造の製造方法についても上述の発明の実施の形態1の場合と同様であるため、説明を省略する。
つぎに、第1の絶縁膜2、半導体能動膜3、オーミックコンタクト膜4、第2の金属薄膜を連続で成膜する。好適な実施例では、ゲート絶縁膜となる第1の絶縁膜2としては、300nmのSiNと、100nmのSiNの積層膜が用いられる。また、半導体能動膜3としては、150nmのi−a−Si膜が用いられる。さらに、オーミックコンタクト膜4としては、30nmのn−a−Si膜が用いられる。第2の金属薄膜としては、200nmのクロムが用いられる。これらのSiN膜、a−Si膜、n−a−Si膜は、プラズマCVD装置を用いて成膜し、オーミック成膜時にはPH3をドープしてn−a−Si膜を形成する。Cr成膜については、例えばDCマグネトロン型スパッタ装置を用いて成膜する。
つぎに第2のフォトリソグラフィープロセスでソース配線、ソース端子部金属パッド、ドレイン電極、半導体能動膜3等を形成するためのレジストパターンを形成する。第2のフォトリソグラフィープロセスでは、ハーフトーン露光が用いられる。
ここで、ハーフトーン露光について、図5及び図6を用いて説明する。ハーフトーン露光では、例えば、図5に示すようなマスクが用いられる。このマスクは、マスク上の露光パターンの空間周波数を露光機のパターン分解能力(たとえば1.6μm)より高くし、フォトレジスト上でマスクのパターンが解像できない状態とし、露光強度を調整するものである。このマスクを介して光を照射するが、その照射光の光量を制御することにより、フォトレジストの残存膜厚を制御することができる。即ち、図6に示すように、フォトレジストが現像により消失する光量の範囲内で光量を調整すると、それに応じて、フォトレジストの残存膜厚が変わる。具体的には、光量が多い場所では、より少ないフォトレジストが残存し、光量が少ない場所では、より多いフォトレジストが残存する。
この例では、レジストはノボラック樹脂系のポジ型レジストを用い、レジスト塗布はスピンコータにより1.5μmとする。レジスト塗布後は120℃で90秒プリベークを実施し、その後、レジストパターンは通常のCr全面マスクパターンでありかつ、レジストパターンをライン/スペース=1.5μm/1.5μmのCrストライプ形状を有するハーフトーンのマスクパターンを用いて1000msec露光を行った。露光機は通常のステッパあるいはミラープロジェクションタイプの露光機であり、光源には高圧水銀ランプのg線、h線を用いた。このとき、ストライプパターンは露光装置の解像限界よりも微細なパターンなので、レジストはストライプ状には露光されず、平均的で他の露光部よりも少ない露光量となる。
ついで、有機アルカリ系の現像液を用いて現像したのち、100℃から120℃でポストベークを180秒実施、レジスト中の溶媒を揮発させると同時にレジストとCrの密着力を高める。その後さらに120℃から130℃でオーブンベークを実施し、さらにレジスト・Cr間の密着力を高める。このときベーク温度が高すぎる場合にはレジスト端面がだれてしまうので注意を要する。その後Cr膜のエッチングを(NH4)2[Ce(NO36]+HNO3+H2O液を用いて実施する。その後HCl+SF6ガスを用いてオーミックコンタクト膜4および半導体能動膜3をエッチングする。その後酸素プラズマによりレジストをアッシングし、レジストパターン部のCr膜を露出するようにする。アッシングは圧力が40Paで60秒実施した。またアッシングする際はRIEモードの方がPEモードに比べて、レジスト開口部の大きさが制御しやすい。このようにして、図2(b)に示す構造が形成される。
その後130℃から140℃でオーブンベークを実施した後、(NH4)2[Ce(NO3)6]+HNO3+H2O液を用いてCr膜をエッチングする。次にオーミックコンタクト膜を除去する。
つぎにプラズマCVDにより第2の絶縁膜7を成膜する。つぎに第3のフォトリソグラフィープロセスで有機膜8を図2(c)に示す形状にパターニングする。具体的には、続く第4のフォトリソグラフィープロセスによって第1及び第2の絶縁膜2及び7を除去する部分で当該第1及び第2の絶縁膜2及び7が露出するように有機膜8をパターニングする。また、反射部も有機膜8が除去された箇所と除去されない箇所を形成し、凹凸形状を形成する。
つぎに第4のフォトリソグラフィープロセスで有機膜がパターニングされる。このとき、第1及び第2の絶縁膜2及び7が除去される部分の有機膜は除去される。また、凹凸部の有機膜は除去されず、一層目の凹凸を適度に緩和することで良好な散乱特性を得ることができる。続いてテーパーエッチングが実行され、図2(d)の構造が形成される。即ち、ゲート端子部では、ゲート配線と駆動信号源とを電気的に接続するコンタクトホールを形成するため、第1の絶縁膜2及び第2の絶縁膜7の双方が除去され、第1の金属薄膜1が露出している。ソース端子部では、第2の絶縁膜7が除去され第2の金属薄膜が露出している。TFT部と反射部の間では、第2の絶縁膜が除去されドレイン電極6が露出している。さらに透過部では、第1の絶縁膜及び第2の絶縁膜の双方が除去され、第1の絶縁性基板が露出している。
つぎに、スパッタリングなどの方法で導電性薄膜9を成膜する。好適な実施例では、導電性薄膜9は、80nmの膜厚を有するITOが用いられる。なお、ITOは、結晶化ITO又はアモルファスITOのいずれでもよいが、アモルファスITOを用いた場合は、第3の金属薄膜成膜前に結晶化温度180℃以上に加熱して結晶化させる必要がある。好適な実施例では、200℃以上に加熱する。
つぎに、第5のフォトリソグラフィープロセスで導電性薄膜9を図2(e)に示されるように画素電極等の形状にパターニングする。導電性薄膜9のエッチングは使用する材料によって公知のウェットエッチング(たとえば、導電性薄膜9が結晶化ITOからなる場合には塩酸および硝酸が混合されてなる水溶液)などを用いて行うことが可能である。導電性薄膜9がITOの場合、公知のガス組成(たとえば、HI、HBr)でのドライエッチングによるエッチングも可能である。また、この工程で画素電極を形成することを示したが、その他に対向基板とTFTアレイ基板間を導電性粒子を含む樹脂を用いて電気的に接続するためのトランスファー端子部の導電性薄膜9による電極などが形成される。なお、アモルファスITOの場合、パターニングは、加熱後であればITOと同様に、加熱前であれば公知のしゅう酸が混合されてなる水溶液で行なう。
つぎに、スパッタリングなどの方法で第3の金属薄膜11を成膜する。第3の金属薄膜11としては、たとえばクロム、モリブデン、タンタル、チタン、アルミニウム、銅やこれらに他の物質を微量に添加した合金などのうちのいずれかからなる100nmから500nm程度の膜厚の薄膜を用いることができる。好適な実施例では、300nmの膜厚を有するアルミニウムとCuの合金を成膜し、さらに100nmの膜厚を有するクロムを成膜する。アルミニウムとCuの合金が露出していると、次の写真工程の現像時に、ITO9の腐食が進むため、これを防止するために最上層にクロムを設けている。
つぎに、第6のフォトリソグラフィープロセスで第3の金属薄膜11及び最上層のクロムを反射電極の形状にパターニングおよび最上層のクロムをエッチング除去して、反射電極を形成する。なお、金属膜11がクロムの場合、最上層のクロムと同時にエッチングすることも可能である。最上層のクロムは、ITO9の腐食防止のため設けられたが、反射率を上げるためにこの段階で除去される。第3の金属薄膜のエッチングは、公知のエッチャントを用いてウェットエッチングで行うことが可能である。最終的には、図2(f)で示す構造が形成される。本発明の実施の形態にかかる液晶表示装置では、このように、反射電極11と導電性薄膜9とが絶縁層を介さずに設けられている点に特徴を有する。
以上の工程によりTFTアレイ基板が6工程のフォトリソグラフィープロセスにより製造され、歩留りを高くすることができる。
発明の実施の形態3.
図3に本発明の実施の形態3にかかる半透過型液晶表示装置の製造プロセスフローを示す。この製造プロセスでは、6枚のマスクを用いて半透過型a−SiのTFTアレイを製造している。
まず、絶縁性基板として0.7mm厚のガラス基板を洗浄して表面を清浄化する。絶縁性基板については、上述の発明の実施の形態1において説明したものと同様であるため、説明を省略する。
つぎに、スパッタリングなどの方法で第1の金属薄膜1を成膜する。第1の金属薄膜1としては、たとえばクロム、モリブデン、タンタル、チタン、アルミニウム、銅やこれらに他の物質を微量に添加した合金などのいずれかからなる100nmから500nm程度の膜厚の薄膜を用いることができる。好適な実施例では、200nmの膜厚のクロムが用いられる。第1の金属薄膜1についても上述の発明の実施の形態1において説明したものと同様であるため、説明を省略する。
つぎに、第1のフォトリソグラフィープロセスで第1の金属薄膜1をゲート電極1およびゲート配線、補助容量電極2および補助容量配線をパターニングする。これにより、図3(a)で示される構造が形成される。この構造の製造方法についても上述の発明の実施の形態1の場合と同様であるため、説明を省略する。
つぎに、プラズマCVDにより第1の絶縁膜2、半導体能動膜3、オーミックコンタクト膜4を連続で成膜する。その後、エッチング等により図3(b)で示される構造が形成される。この製造方法についても上述の発明の実施の形態1の場合と同様であるため、説明を省略する。
つぎに、スパッタリングなどの方法で第2の金属薄膜を成膜する。第1の金属薄膜1としては、たとえばクロムが用いられる。好適な実施例では、200nmの膜厚を有するクロムが成膜される。
つぎに第3のフォトリソグラフィープロセスで第2の金属薄膜がソース電極5及びドレイン電極6を形成するようにパターニングする。これにより、図3(c)に示す構造が形成される。ソース電極5は、ソース配線とゲート配線が交差する部分にまで亘って形成される。ドレイン電極6は、反射部まで亘って形成される。このプロセスによりTFT部のオーミックコンタクト膜4の中央部が除去され、半導体能動膜3が露出する。オーミックコンタクト膜4のエッチングは、公知のガス組成(たとえば、SF6とO2の混合ガスまたはCF4とO2の混合ガス)でドライエッチングが可能である。
つぎに、プラズマCVDにより第2の絶縁膜7及び有機膜8を形成する。好適な実施例では、第2の絶縁膜7として100nmの膜厚のSiNが用いられる。また、有機膜8は、公知の感光性有機膜であり、例えば、JSR製PC335又はPC405等が用いられる。
つぎに第4のフォトリソグラフィープロセスで図3(d)に示す形状にパターニングする。第4のフォトリソグラフィープロセスでは、ハーフトーン露光が用いられる。ハーフトーン露光については、発明の実施の形態2において説明した通りである。このハーフトーン露光と次のエッチングにより、ゲート端子部では、ゲート配線と駆動信号源とを電気的に接続するコンタクトホール部の有機膜が除去され、次のエッチングにより第1の絶縁膜2及び第2の絶縁膜7の双方が除去され、第1の金属薄膜1が露出している。ソース端子部では、第2の絶縁膜7が除去され第2の金属薄膜が露出している。TFT部と反射部の間では、第2の絶縁膜が除去されドレイン電極6が露出している。さらに透過部では、第1の絶縁膜及び第2の絶縁膜の双方が除去され、第1の絶縁性基板が露出している。また、凹凸部の凹部は、有機膜が残存しているため、第2の絶縁膜は除去されず、有機膜による凹凸が形成される。
つぎに、スパッタリングなどの方法で導電性薄膜9を成膜する。導電性薄膜9としては、液晶表示装置を透過型で構成する場合には透明導電膜であるITO、SnO2などを用いることができ、とくに化学的安定性の点からITOが好ましい。好適な実施例では、導電性薄膜9は、80nmの膜厚を有するITOが用いられる。なお、ITOは、結晶化ITO又はアモルファスITOのいずれでもよいが、アモルファスITOを用いた場合は、第3の金属薄膜成膜前に結晶化温度180℃以上に加熱して結晶化させる必要がある。好適な実施例では、200℃以上に加熱する。
つぎに、第5のフォトリソグラフィープロセスで導電性薄膜9を図3(e)に示されるように画素電極等の形状にパターニングする。導電性薄膜9のエッチングは使用する材料によって公知のウェットエッチング(たとえば、導電性薄膜9が結晶化ITOからなる場合には塩酸および硝酸が混合されてなる水溶液)などを用いて行うことが可能である。導電性薄膜9がITOの場合、公知のガス組成(たとえば、HI、HBr)でのドライエッチングによるエッチングも可能である。また、この工程で画素電極を形成することを示したが、その他に対向基板とTFTアレイ基板間を導電性粒子を含む樹脂を用いて電気的に接続するためのトランスファー端子部の導電性薄膜9による電極などが形成される。なお、アモルファスITOの場合、パターニングは、加熱後であればITOと同様に、加熱前であれば公知のしゅう酸が混合されてなる水溶液で行なう。
つぎに、スパッタリングなどの方法で第3の金属薄膜11を成膜する。第3の金属薄膜としては、たとえばクロム、モリブデン、タンタル、チタン、アルミニウム、銅やこれらに他の物質を微量に添加した合金などのうちのいずれかからなる100nmから500nm程度の膜厚の薄膜を用いることができる。好適な実施例では、100nmの膜厚を有するクロムを成膜後、300nmの膜厚を有するアルミニウムとCuの合金を成膜し、さらに100nmの膜厚を有するクロムを成膜する。アルミニウムとCuの合金が露出していると、次の写真工程の現像時に、ITO9の腐食が進むため、これを防止するために最上層にクロムを設けている。
つぎに、第6のフォトリソグラフィープロセスで第3の金属薄膜11及び最上層のクロムを反射電極の形状にパターニングして、反射電極を形成する。なお、金属膜11がクロムの場合、最上層のクロムと同時にエッチングすることも可能である。第3の金属薄膜11のエッチングは、公知のエッチャントを用いてウェットエッチングで行うことが可能である。最終的には、図3(f)で示す構造が形成される。本発明の実施の形態にかかる液晶表示装置では、このように、反射電極11と導電性薄膜9とが絶縁層を介さずに設けられている点に特徴を有する。
以上の工程によりTFTアレイ基板が6工程のフォトリソグラフィープロセスにより製造され、歩留りを高くすることができる。
発明の実施の形態4.
図4に本発明の実施の形態4にかかる半透過型液晶表示装置の製造プロセスフローを示す。この製造プロセスでは、5回の写真工程を用いて半透過型a−SiのTFTアレイを製造している。
まず、絶縁性基板として0.7mm厚のガラス基板を洗浄して表面を清浄化する。絶縁性基板については、上述の発明の実施の形態1において説明したものと同様であるため、説明を省略する。
つぎに、スパッタリングなどの方法で第1の金属薄膜1を成膜する。第1の金属薄膜1としては、たとえばクロム、モリブデン、タンタル、チタン、アルミニウム、銅やこれらに他の物質を微量に添加した合金などのいずれかからなる100nm から500nm程度の膜厚の薄膜を用いることができる。好適な実施例では、200nmの膜厚のクロムが用いられる。第1の金属薄膜1についても上述の発明の実施の形態1において説明したものと同様であるため、説明を省略する。
つぎに、第1のフォトリソグラフィープロセスで第1の金属薄膜1をゲート電極1およびゲート配線、補助容量電極2および補助容量配線をパターニングする。これにより、図4(a)で示される構造が形成される。この構造の製造方法についても上述の発明の実施の形態1の場合と同様であるため、説明を省略する。
つぎに、第1の絶縁膜2、半導体能動膜3、オーミックコンタクト膜4、第2の金属薄膜を連続で成膜する。好適な実施例では、ゲート絶縁膜2となる第1の絶縁膜としては、300nmのSiNと、100nmのSiNの積層膜が用いられる。また、半導体能動膜3としては、150nmのi−a−Si膜が用いられる。さらに、オーミックコンタクト膜4としては、30nmのn−a−Si膜が用いられる。第2の金属薄膜としては、200nmのクロムが用いられる。これらのSiN膜、a−Si膜、n−a−Si膜は、プラズマCVD装置を用いて成膜し、オーミック成膜時にはPHをドープしてn−a−Si膜を形成する。Cr成膜については、例えばDCマグネトロン型スパッタ装置を用いて成膜する。
つぎに第2のフォトリソグラフィープロセスでソース配線、ソース端子部金属パッド、ドレイン電極、半導体能動膜3等を形成するためのレジストパターンを形成する。第2のフォトリソグラフィープロセスでは、ハーフトーン露光が用いられる。ハーフトーン露光について、発明の実施の形態2において説明した通りである。また、この工程も発明の実施の形態2において説明した通りであるため説明を省略する。このようにして、図4(b)に示す構造が形成される。
その後130℃から140℃でオーブンベークを実施した後、(NH4)2[Ce(NO36]+HNO3+H2O液を用いてCr膜をエッチングする。
つぎに、プラズマCVDにより第2の絶縁膜7及び有機膜8を形成する。好適な実施例では、第2の絶縁膜7として100nmの膜厚のSiNが用いられる。また、有機膜8は、公知の感光性有機膜であり、例えば、JSR製PC335又はPC405等が用いられる。
つぎに、第3のフォトリソグラフィープロセスで図4(c)に示す形状にパターニングする。第3のフォトリソグラフィープロセスでは、ハーフトーン露光が用いられる。この工程は、発明の実施の形態3で説明した通りであり、説明を省略する。
つぎに、スパッタリングなどの方法で導電性薄膜9を成膜する。導電性薄膜9としては、液晶表示装置を透過型で構成する場合には透明導電膜であるITO、SnO2などを用いることができ、とくに化学的安定性の点からITOが好ましい。好適な実施例では、導電性薄膜9は、80nmの膜厚を有するITOが用いられる。
つぎに、第4のフォトリソグラフィープロセスで導電性薄膜9を図4(d)に示されるように画素電極等の形状にパターニングする。この工程は、発明の実施の形態3で説明した通りであり、説明を省略する。
つぎに、スパッタリングなどの方法で第3の金属薄膜11を成膜する。この工程も発明の実施の形態3で説明した通りであり、説明を省略する。さらに、第5のフォトリソグラフィープロセスで第3の金属薄膜11を反射電極の形状にパターニングして、反射電極を形成する。最終的には、図4(e)で示す構造が形成される。本発明の実施の形態にかかる液晶表示装置では、このように、反射電極11と導電性薄膜9とが絶縁層を介さずに設けられている点に特徴を有する。
以上の工程によりTFTアレイ基板が5工程のフォトリソグラフィープロセスにより製造され、歩留りを高くすることができる。
発明の実施の形態5.
図8に本発明の実施の形態5にかかる半透過型液晶表示装置の構成を示す。この構成は実施の形態1から4のいずれでも実現可能であるが、本実施の形態は、実施の形態1に示すプロセスフローにより形成させた例について示す。
本発明の実施の形態にかかる液晶表示装置では、第1あるいは第2の金属薄膜と透過電極(導電性薄膜9)の接続部すなわち第1あるいは第2の絶縁膜に設けられたコンタクトホール部分の少なくとも一部の透過電極を除去し、この部分を第3の金属薄膜10あるいは11で覆う構造としている。このとき、第3の金属薄膜10、11は、導電性薄膜9及び第1あるいは第2の金属薄膜の両方に接続されていることを特徴とする。このような構成においては、以下のような効果を有する。一般的にコンタクトホールを介した透過電極と金属薄膜の接続抵抗は、コンタクトホールを介した金属薄膜と金属薄膜の接続抵抗に比べ高くなる。したがって、上記のような構成にすることで、透過電極と第1あるいは第2の金属薄膜との接続抵抗を低減できる。
以上の構成により、TFTアレイ基板における各配線と透過電極の接続抵抗が低減でき、接続抵抗の増加により生じる表示不良を抑制でき、歩留りを高くすることができる。
発明の実施の形態6.
図9に本発明の実施の形態6にかかる半透過型液晶表示装置の構成を示す。この構成は、実施の形態1から4のいずれでも実現可能であるが、この実施の形態6では、実施の形態1のプロセスフローにより形成させた例について示す。
本発明の実施の形態にかかる液晶表示装置では、画素部において有機膜上の透過電極(導電性薄膜9)が第3の金属薄膜10、11により包含されていることを特徴とする。
このような構成においては、以下の効果を有する。一般的に有機膜上に形成される透過電極(導電性薄膜9)と、その透過電極上に絶縁膜を介さずに形成される金属薄膜の密着力は、有機膜上に直接形成された金属薄膜より低く、以降の製造工程中に有機膜上の透過電極上と、その透過電極上に形成された金属薄膜が剥離する問題が生じる。この課題に対し、本実施の形態のような構成をとることで金属薄膜の剥離が著しく改善する。好適な例としては、透過電極を1μm以上金属薄膜の内側に包含する構成がよい。なお、絶縁基板上の透過電極と、金属薄膜の密着力は良好であり、透過部開口部では透過電極と金属薄膜の剥離の問題は生じない。
以上の構成により、TFTアレイ基板における透過電極と第3の金属薄膜の剥離を抑制でき、歩留りを高くすることができる。
本発明の実施の形態1にかかる液晶表示装置のプロセスフローを示す図である。 本発明の実施の形態2にかかる液晶表示装置のプロセスフローを示す図である。 本発明の実施の形態3にかかる液晶表示装置のプロセスフローを示す図である。 本発明の実施の形態4にかかる液晶表示装置のプロセスフローを示す図である。 有機膜の塗布、露光及び現像により凹凸を形成する場合の原理図である。 本発明において用いられるハーフトーンマスクの構成例を示す図である。 その他の実施の形態にかかる液晶表示装置のプロセスフローを示す図である。 本発明の実施の形態5にかかる液晶表示装置の断面図である。 本発明の実施の形態6にかかる液晶表示装置の断面図である。
符号の説明
1 第1の金属薄膜 2 第1の絶縁膜
3 半導体能動膜 4 オーミックコンタクト膜
5 ソース電極 6 ドレイン電極
7 第2の絶縁膜 8 有機膜
9 導電性薄膜 10,11 第3の金属薄膜

Claims (7)

  1. 液晶層を挟んで互いに対向して配置された1対の基板のうちの一方の基板上に、外光を反射する反射電極と背面光源からの光を透過する透過電極とを1画素内に構成する画素電極を備えた液晶表示装置の製造方法であって、
    透過電極を形成するステップと、
    形成された前記透過電極上に反射電極を形成するステップとを備え、
    前記反射電極を形成するステップは、
    パターン形成前に当該反射電極を覆う導電性材料を形成するステップと、
    パターン形成後に当該導電性材料を除去するステップとを備えた液晶表示装置の製造方法。
  2. 前記反射電極は、アルミニウムを含む材料により構成され、前記導電性材料は、クロム、モリブデン、タンタル、タングステンのいずれかを含む材料により構成されたことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置の製造方法。
  3. 液晶層を挟んで互いに対向して配置された1対の基板のうちの一方の基板上に、外光を反射する反射電極と背面光源からの光を透過する透過電極とを1画素内に構成する画素電極を備えた液晶表示装置の製造方法であって、
    絶縁基板上に第1の金属薄膜を形成し、パターニングするステップと、
    第1の絶縁膜、半導体能動膜、オーミックコンタクト膜、第2の金属薄膜を成膜するステップと、
    ハーフトーン露光を用いてレジストパターンを形成し、前記半導体能動膜、オーミックコンタクト膜及び第2の金属薄膜をエッチングによりパターニングするステップと、
    透過電極を形成するステップと、
    形成された前記透過電極上に反射電極を絶縁層を介さずに形成するステップとを備えた液晶表示装置の製造方法。
  4. 前記半導体能動膜、オーミックコンタクト膜及び第2の金属薄膜をエッチングによりパターニングするステップ後に、第2の絶縁膜及び有機膜を形成するステップと、
    ハーフトーン露光を用いて前記有機膜に凹凸パターンを形成するステップと、
    前記第1の絶縁膜及び第2の絶縁膜をエッチングによりパターニングするステップと、
    透過電極を形成するステップと、
    形成された前記透過電極上に反射電極を絶縁層を介さずに形成するステップとをさらに備えたことを特徴とする請求項3に記載の液晶表示装置の製造方法。
  5. 液晶層を挟んで互いに対向して配置された1対の基板のうちの一方の基板上に、外光を反射する反射電極と背面光源からの光を透過する透過電極とを1画素内に構成する画素電極を備えた液晶表示装置の製造方法であって、
    絶縁基板上に第1の金属薄膜を形成し、パターニングするステップと、
    第1の絶縁膜、半導体能動膜、オーミックコンタクト膜、第2の金属薄膜を成膜するステップと、
    前記半導体能動膜、オーミックコンタクト膜及び第2の金属薄膜をエッチングによりパターニングするステップ後に、第2の絶縁膜及び有機膜を形成するステップと、
    ハーフトーン露光を用いて前記有機膜に凹凸パターンを形成するステップと、
    前記第1の絶縁膜及び第2の絶縁膜をエッチングによりパターニングするステップと、
    透過電極を形成するステップと、
    形成された前記透過電極上に反射電極を絶縁層を介さずに形成するステップとを備えたことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  6. 前記透過電極を形成するステップは、
    非晶質ITOを形成するステップと、非晶質ITOをパターニングするステップと、
    非晶質ITOを結晶化ITOにするステップとを備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の液晶表示装置の製造方法。
  7. 前記非晶質ITOを結晶化ITOにするステップにおいて、200℃以上に加熱することでITOの結晶化を行なうことを特徴とする請求項6に記載の液晶表示装置の製造方法。
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