JP2007108074A - 漏電検知装置 - Google Patents

漏電検知装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007108074A
JP2007108074A JP2005300663A JP2005300663A JP2007108074A JP 2007108074 A JP2007108074 A JP 2007108074A JP 2005300663 A JP2005300663 A JP 2005300663A JP 2005300663 A JP2005300663 A JP 2005300663A JP 2007108074 A JP2007108074 A JP 2007108074A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
leakage
value
upper limit
detection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005300663A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4882336B2 (ja
Inventor
Toru Fuse
徹 布施
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2005300663A priority Critical patent/JP4882336B2/ja
Publication of JP2007108074A publication Critical patent/JP2007108074A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4882336B2 publication Critical patent/JP4882336B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)

Abstract

【課題】漏電の検知において、高電圧システムの電圧変動に起因する誤検知の発生を正確に判定する。
【解決手段】燃料電池1、駆動モータ2および二次電池3を含む高電圧システムは、絶縁抵抗4を介してグランド5と絶縁されている。矩形波出力部20は、検出抵抗30およびカップリングコンデンサ40を介して矩形波信号を高電圧システムに出力する。漏電検知部60は、検出抵抗30とカップリングコンデンサ40との間における接続点Pの電圧Vpの変動に基づいて、高電圧システム1,2,3の漏電を検知する。誤検知判定部50は、接続点Pの電圧Vpの変動に基づいて、漏電検知部60による誤検知の発生を判定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、高電圧システムの漏電を検知する漏電検知装置に関する。
例えば、特許文献1には、高電圧システム(高電圧電池など)と、この高電圧システムと絶縁されたグランドとの間の漏電を検知する手法が開示されている。この手法では、矩形波信号を、検出抵抗およびカップリングコンデンサを介して高電圧システムに出力する。そして、カップリングコンデンサ−検出抵抗間における接続点の電圧の変動に基づいて、高電圧システムの漏電が検知される。ところで、高電圧システムの電圧に変動が起こった場合には、この電圧変動の影響が接続点の電圧の変動にも現れるため、これがノイズとなり、漏電を誤検知してしまうという不都合がある。そのため、特許文献1の手法によれば、高電圧システムの電圧変動を直接的に検知し、高電圧システムに電圧変動が生じている場合には、誤検知の発生を判定し、漏電の検知を中止している。
特開2004−286523号公報
しかしながら、特許文献1の手法によれば、高電圧システムの電圧変動が多く発生する場合には、漏電検知が中止される頻度が高くなってしまい、漏電の検知を有効に行うことができないという問題がある。すなわち、高電圧システムの電圧変動の速度や変化量によっては、接続点の電圧変動への影響が少ない場合もあり、このケースでは、漏電の検知を行うことができる状況であるにも拘わらず、漏電の検知が中止されてしまうという不都合がある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、漏電の検知において、高電圧システムの電圧変動に起因する誤検知の発生を正確に判定することである。
かかる課題を解決するために、本発明は、漏電検知装置を提供する。この漏電検知装置は、高電圧システムと、検出抵抗と、カップリングコンデンサと、矩形波出力手段と、漏電検知手段と、誤検知判定手段とを有する。ここで、高電圧システムは、絶縁抵抗によってグランドと絶縁されている。矩形波出力手段は、検出抵抗およびカップリングコンデンサを介して高電圧システムに矩形波信号を出力する。漏電検知手段は、検出抵抗とカップリングコンデンサとの間における接続点の電圧の変動に基づいて、高電圧システムの漏電を検知する。誤検知判定手段は、接続点の電圧の変動に基づいて、漏電検知手段による誤検知の発生を判定する。
本発明によれば、接続点の電圧の変動そのものを用いて、高電圧システムの電圧変動に起因する漏電検知の誤検知の発生を判定している。そのため、高電圧システムの電圧変動に起因して接続点の電圧が変動するような状況が判定可能となり、その結果、誤検知の発生を正確に判定することができる。
以下、図面を参照し、本発明にかかる実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる漏電検知装置10が適用された燃料電池車両の構成図である。燃料電池車両は、発電電力を発生する燃料電池1、燃料電池1からの発電電力によって駆動力を発生する駆動モータ2、および、燃料電池1からの発電電力を充電したり、電力を放電して駆動モータ2へと供給したりする二次電池3を主体に構成されている。燃料電池1、駆動モータ2および二次電池3を含む高電圧システムは、絶縁抵抗4によって、車体ボディ(グランド)5と電気的に絶縁されている。
漏電検知装置10は、高電圧システムの漏電、すなわち、高電圧システムと、この高電圧システムと絶縁された車体ボディ5との間の漏電を検知する装置であり、矩形波出力部(矩形波出力手段)20、検出抵抗30、カップリングコンデンサ40、誤検知判定部(誤検知判定手段)50および漏電検知部(漏電検知手段)60で構成されている。
矩形波出力部20は、デューティ比50%の所定周波数の矩形波信号(パルス信号)を発生し、これを、検出抵抗30およびカップリングコンデンサ40を介して、高電圧システムに出力する(具体的には、燃料電池1、駆動モータ2および二次電池3を接続する回路上の任意の点(例えば、二次電池3の近傍)に出力される)。高電圧システムは、絶縁抵抗4を介してグランド5と絶縁されている関係上、高電圧システムに矩形波信号を出力することにより、この矩形波信号は、検出抵抗30およびカップリングコンデンサ40を介して、絶縁抵抗4に出力される。ここで、漏電検知を行う前提として、検出抵抗30およびカップリングコンデンサ40は、互いに直列に接続されて、矩形波出力部20から高電圧システムにかけて検出抵抗30、カップリングコンデンサ40の順に並んでいる。
矩形波出力部20としては、発信回路を用いることができる。誤検知判定部50および漏電検知部60としては、CPU、ROM、RAM、入出力インターフェースを主体に構成されるマイクロコンピュータを用いることができる。ただし、誤検知判定部50と漏電検知部60は、後述するこれらの機能をマイクロコンピュータの演算処理によって実現するのみならず、演算回路を用いてその機能を実現してもよい。また、矩形波出力部20は、マイクロコンピュータを用いて矩形波信号を出力してもよい。
図2は、第1の実施形態にかかる誤検知判定部50を示すブロック構成図である。誤検知判定部50は、検出抵抗30とカップリングコンデンサ40との間における接続点Pの電圧Vpを検出し、この検出された電圧Vpの変動に基づいて、漏電検知部60による誤検知の発生を判定する。具体的には、誤検知判定部50は、接続点Pの電圧Vpに基づいて、高電圧システムの電圧変動に起因した接続点Pの電圧Vpの変動を評価するための評価電圧を算出し、この評価電圧に基づいて、誤検知の発生を判定する評価電圧判定部(評価電圧判定手段)51を備えている。この評価電圧判定部51は、これを機能的に捉えた場合、評価電圧算出部(評価電圧算出手段)52と、条件設定部(条件設定手段)53と、電圧比較部(第2の電圧比較手段)54とを有している。
図3は、評価電圧算出部52を示すブロック構成図である。評価電圧算出部52は、評価電圧を算出する機能を担っており、高位側ピーク電圧検出部520と、低位側ピーク電圧検出部521と、中央値算出部522とで構成されている。高位側ピーク電圧検出部520は、所定のサンプリング周期(本実施形態では、矩形波パルスの発信周期)に対応する接続点Pの電圧Vpの推移における高位側のピーク電圧Vpuを検出し、低位側ピーク電圧検出部521は、所定のサンプリング周期に対応する接続点Pの電圧Vpの推移における低位側のピーク電圧Vplを検出する。ここで、高位側のピーク電圧Vpuは、一周期相当の矩形波信号の最大電圧(電圧レベルの高い側(High))に対応する接続点Pの電圧Vpを指し、低位側のピーク電圧Vplは、一周期相当の矩形波信号の最小電圧(電圧レベルの低い側(Low))に対応する接続点Pの電圧Vpである。
高位側ピーク電圧検出部520によって検出された高位側のピーク電圧Vpuと、低位側ピーク電圧検出部521によって検出された低位側のピーク電圧Vplとは、中央値算出部522に出力される。中央値算出部522は、高位側のピーク電圧Vpuと、低位側のピーク電圧Vplとに基づいて、その中央値((Vpu+Vpl)/2)を評価電圧Vpcとして算出する。ここで、中央値算出部522は、評価電圧(中央値)Vpcを算出する際には、同一のサンプリング周期内において検出された各ピーク電圧Vpu,Vplを用いてこの値を算出する。中央値算出部522によって算出された評価電圧Vpcは、後述する電圧比較部54に対して出力される。
図4は、条件設定部53を示すブロック構成図である。条件設定部53は、漏電検知部60によって漏電の検知を正常に行うことができる、評価電圧Vpcの範囲を規定した許容条件が設定されており、基準中央値設定部(基準中央値設定手段)530と、差分上限値設定部(差分上限値設定手段)531とで構成されている。基準中央値設定部530には、高電圧システムの電圧変動がないとみなせるケースでの評価電圧Vpcの理論値、すなわち、矩形波出力部20が出力する矩形波信号の最大電圧Vmaxと最小電圧Vminとの中央値((Vmax+Vmin)/2)が、基準中央値Vpcsとして設定されている。差分上限値設定部531には、漏電検知部60による誤検知が発生しないとみなせる、基準中央値Vpcsと評価電圧Vpcの差分の上限値が、差分上限値Vulとして設定されている。これらの設定部530,531に設定される基準中央値Vpcsおよび差分上限値Vulにより、基準中央値Vpcsを基準に、その値の正負方向に差分上限値Vulを加味した範囲が許容条件となる。これらの値Vpcs,Vulは、必要に応じて読み出され、電圧比較部54によって参照される。
電圧比較部54は、評価電圧算出部52によって算出された評価電圧Vpcが、条件設定部53に設定される許容条件を具備しない場合に、漏電検知部60による誤検知の発生を判定する。具体的には、電圧比較部54は、評価電圧Vpcと、基準中央値Vpcsとの差分の絶対値を差分絶対値として算出する。そして、電圧比較部54は、算出された差分絶対値が差分上限値Vulよりも大きい場合、すなわち、許容条件を具備しない場合に、漏電検知部60による誤検知の発生を判定する。一方、算出された差分絶対値が差分上限値Vul以下の場合、すなわち、許容条件を具備する場合には、電圧比較部54は、漏電検知部60による誤検知が発生しないとの判定を行う。電圧比較部54による判定結果は、漏電検知部60に対して出力される。
再び図1を参照するに、漏電検知部60は、誤検知判定部50(具体的には、電圧比較部54)からの判定結果を参照し、必要に応じて、検出抵抗30とカップリングコンデンサ40との間における接続点Pの電圧Vpを検出し、この検出された電圧Vpの変動に基づいて、高電圧システムの漏電(すなわち、絶縁抵抗4の抵抗値の低下)を検知する。具体的には、漏電検知部60は、上述した評価電圧算出部52と同様、高位側のピーク電圧Vpuと低位側のピーク電圧Vplとを検出し、高位側のピーク電圧Vpuから低位側のピーク電圧Vplを減算した値を漏電判定値Vdとして算出する。そして、漏電検知部60は、算出された漏電判定値Vdが、予め設定された基準漏電判定値よりも低下した場合に、高電圧システムの漏電を検知する。
以下、漏電検知装置10の動作を説明する。図5は、接続点Pにおける電圧の変動の推移を示す図である。まず、矩形波出力部20によって矩形波信号が出力されると、誤検知判定部50は、接続点Pの電圧Vpに基づいて、高位側のピーク電圧Vpuおよび低位側のピーク電圧Vplを検出し、それらの中央値である評価電圧Vpcを算出する。また、漏電検知部60は、誤検知判定部50と同様に、接続点Pの電圧Vpに基づいて、高位側のピーク電圧Vpuおよび低位側のピーク電圧Vplを検出し、これらの値から漏電判定値Vdを算出する。
つぎに、誤検知判定部50は、算出された評価電圧Vpcを許容条件と比較し、評価電圧Vpcが許容条件を具備するか否かを判定する。評価電圧Vpcが許容条件を具備しない場合(|Vpc−Vpcs|>Vul)、誤検知判定部50は、漏電検知部60による誤検知の発生を判定する。一方、許容条件を具備する場合(|Vpcs−Vpc|≦Vul)、誤検知判定部50は、漏電検知部60による誤検知が発生しないとの判定を行う。
漏電検知部60による誤検知が発生しないとの判定が行われた場合には、漏電検知部60は、算出された漏電判定値Vdが基準漏電判定値よりも小さくなっているか否かを判定する。漏電判定値Vdが基準漏電判定値よりも小さくなっている場合には、漏電検知部60は、高電圧システムの漏電を検知し、この検知結果を図示しない警報装置などを用いて漏電の検知を警報する。一方、漏電判定値Vdが基準漏電判定値以上の場合には、漏電検知部60は、高電圧システムに漏電はないと判定した上で、再度、上述した一連の手順を実行する。
これに対し、漏電検知部60による誤検知の発生が判定された場合には、漏電検知部60は、算出された漏電判定値Vdを破棄した上で、高電圧システムの漏電の検知を中止し、再度、上述した一連の手順を実行する。
このような構成および動作からなる漏電検知装置10の漏電検出概念について説明する。高電圧システムに漏電が発生している場合、すなわち、絶縁抵抗4の抵抗値が低下した場合、接続点Pの電圧Vpの変動としては、高位側のピーク電圧Vpuと低位側のピーク電圧Vplとの差が小さくなり、これにともない、これらの差分値(正確には、高位側のピーク電圧Vpuから低位側のピーク電圧Vplを減算した値)である漏電判定値Vdもその値が減少する傾向を示す。そのため、漏電検知部60は、漏電判定値Vdの変動をモニタリングし、この値が所定の判定値(本実施形態では、基準漏電判定値)よりも小さくなった場合には、これをトリガーとして、漏電を検知する。
しかしながら、二次電池3の充放電などといったように、高電圧システムの電圧に変動が生じた場合には、その電圧変動の影響が接続点Pの電圧Vpにも波及し、漏電判定値Vdにノイズが含まれてしまうため、漏電の検知を正確に行うことができないという不都合がある。例えば、絶縁抵抗4の抵抗値が低下していないにも拘わらず、ノイズの影響によって漏電判定値Vdが基準漏電判定値よりも低下した場合には、これを漏電と検知してしまうといった如くである(誤検知の発生)。
本実施形態では、高位側のピーク電圧Vpuと低位側のピーク電圧Vplとの中央値である評価電圧Vpcを参照することにより、このような不都合を解消する。絶縁抵抗4の抵抗値が低下した場合、高位側のピーク電圧Vpuは低下し、低位側のピーク電圧Vplは増加する傾向を示す。この際、高位側のピーク電圧Vpuの低下幅と、低位側のピーク電圧Vplの増加幅とはほぼ同じ値となるため、これらのピーク電圧Vpu,Vplの中央値(評価電圧Vpc)は、絶縁抵抗値の低下の有無に拘わらず、矩形波信号の最大電圧Vmaxと最小電圧Vminとの中央値(基準中央値Vpcs)付近の値を推移する。
ところが、高電圧システムに電圧変動が生じた場合には、高位側のピーク電圧Vpuと低位側のピーク電圧Vplとに同程度のずれ(同量・同方向のずれ)が生じるため、評価電圧Vpcにも相対的なずれが生じ、基準中央値Vpcsから乖離する傾向となる。換言すれば、この評価電圧Vpcが基準中央値Vpcsから乖離した場合には、高電圧システムの電圧変動に起因して接続点Pの電圧Vpが変動してことを意味している。
もっとも、高位側のピーク電圧Vpuと低位側のピーク電圧Vplとに同程度のずれが生じているならば、その漏電判定値Vdは低下することがないので、これを漏電と検知することはない。ただし、接続点Pでの実際の電圧Vpには、高電圧システムの電圧変動の影響によって、高位側のピーク電圧Vpuと低位側のピーク電圧Vplとの差が減少し、漏電判定値Vdが基準漏電判定値から乖離する傾向を示す場合がある。これは、これらのピーク電圧Vpu,Vplは、システム上の制限からその上限値或いは下限値が制限されたり、それぞれの位相にずれが生じたりするためである。それ故に、このようなケースでは、やはり誤検知の発生が起こりうる。
そのため、本実施形態では、この評価電圧Vpcが基準中央値Vpcsから乖離していること条件に、高電圧システムの電圧変動に起因して接続点Pの電圧Vpが変動してことを判定し、これにより、漏電検知部60による誤検知の発生を判定する。
このような検出概念に鑑み、本実施形態にかかる漏電検知装置10は、高電圧システムの漏電の検知を行う前提として、以下の情報を実験やシミュレーションを通じ予め取得しておく。具体的には、その値よりも低下したことを条件として漏電を判断する絶縁抵抗4の抵抗値を設定した上で、この抵抗値に対応する漏電判定値Vdを基準漏電判定値として求めておく。この基準漏電判定値は、漏電検知部60によって保持され、漏電検知の際には、接続点Pの電圧Vpに基づいて算出された漏電判定値Vdと比較される。
また、これらの情報が揃ったところで、漏電検知の対象となる高電圧システムに電圧変動を実際に発生させる実験を実施する。高電圧を変動させる方法としては、駆動モータ2といった負荷装置の負荷の増減や、二次電池3の充放電などが考えられる。高電圧システムの電圧を変動させる条件を決めるにあたり、その周波数と振幅を予め設定しておく。周波数と振幅を設定する場合には、対象とする高電圧システムの作動方法を調査し、実際の電圧変動が発生すると予測される範囲において、これを数点に分けて選択する。
つぎに、振幅と周波数との条件を組み合わせて、高電圧システムの電圧変動を発生させるとともに、矩形波出力部20より矩形波信号を出力させる。そして、接続点Pの電圧Vpを参照した上で、高位側のピーク電圧Vpuと低位側のピーク電圧Vplとに基づいて評価電圧Vpcを算出し、基準中央値Vpcsからの差を評価する。具体的には、漏電判定値Vdが基準漏電判定値よりも低下した条件を抽出し、この抽出された条件において、基準中央値Vpcsと評価電圧Vpcと差分(絶対値)のうち、その値が最も小さくなる値を差分上限値Vulとして設定する。また、矩形波信号の最大電圧Vmaxと最小電圧Vminとの中央値を基準中央値Vpcsとして設定する。設定された基準中央値Vpcsおよび差分上限値Vulは、誤検知判定部50(正確には、基準中央値設定部530および差分上限値設定部531)によって保持され、誤検知の判定の際には、接続点Pの電圧Vpに基づいて算出される評価電圧Vpcと比較される。
このように本実施形態によれば、接続点Pの電圧Vpの変動そのものを用いて、高電圧システムの電圧変動に起因する漏電検知の誤検知の発生を判定している。高電圧システムの電圧変動を直接的に検出し、この電圧変動に基づいて誤検知を判定する手法では、高電圧システムの電圧変動が生じている場合には、それに起因する接続点Pでの電圧変動への影響が小さいようなケースでも、誤検知の発生を判定してしまうといった不都合がある。しかしながら、本実施形態によれば、接続点Pの電圧Vpの変動そのものを用いることにより、高電圧システムの電圧変動に起因して接続点Pの電圧Vpが変動するような状況、すなわち、漏電検知部60による誤検知が発生する状況を判定することができる。その結果、誤検知の発生を正確に判定することができる。
また、漏電検知部60は、誤検知判定部50によって、漏電検知部60による誤検知の発生が判定された場合には、高電圧システムの漏電の検知を中止している。そのため、本実施形態によれば、誤検知の発生を正確に判定することができるので、漏電検知が中止される頻度を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、高位側のピーク電圧Vpuと低位側のピーク電圧Vplとに基づいて、高電圧システムの電圧変動に起因する電圧Vp(接続点Pの電圧)の変動を評価するための評価電圧Vpcが算出され、この評価電圧Vpcが許容条件を具備しない場合に、漏電検知部60による誤検知の発生が判定される。評価電圧Vpcを使用することにより、高電圧システムの電圧変動に起因する接続点Pの電圧Vpへの影響を判断することが可能となり、これにより、誤検知が発生するような状況を正確に判定することができる。
ここで、評価電圧算出部52は、高位側のピーク電圧Vpuと低位側のピーク電圧Vplとの中央値を、評価電圧Vpcとして算出する。本実施形態の構成に示すコンデンサカップリング型の漏電検知装置10の特徴として、矩形波信号の応答結果である接続点Pの電圧Vpの変動において、高位側のピーク電圧Vpuと低位側のピーク電圧Vplの中央値(評価電圧Vpc)は、高電圧システムの電圧変動がなければ、絶縁抵抗に拘わらず一定の値を推移する(絶縁抵抗が変化した場合、高位側のピーク電圧Vpuおよび低位側のピーク電圧Vplは変化するが、その中央値は一定となる)。一方で、高電圧システムの電圧変動が発生した場合、高位側のピーク電圧Vpuおよび低位側のピーク電圧Vplは、基本的に、ほぼ同じ値だけ同方向へシフトするので、結果として評価電圧Vpcも変化する。このように、評価電圧Vpcは、検出すべき絶縁抵抗の変化については影響を受けず、高電圧システムの電圧変動において変動する。これにより、接続点Pの電圧Vpにおける、高電圧システムの電圧変動の影響を適切に切り分けることができるので、誤検知が発生するような状況を正確に判定することができる。
また、本実施形態によれば、条件設定部53は、基準中央値Vpcsが設定される基準中央値設定手段と、差分上限値が設定される差分上限値設定手段とを有しており、許容条件は、基準中央値Vpcsに基づいて、この値の正負方向に、差分上限値Vulを加味した範囲となっている。これにより、評価電圧Vpcが許可条件を具備しないこと条件に、誤検知の発生を正確に判定することができる。
また、本実施形態によれば、電圧比較部54は、評価電圧Vpcと、基準中央値Vpcsとの差分の絶対値を差分絶対値として算出するとともに、この算出された差分絶対値が差分上限値Vulよりも大きい場合に、漏電検知部60による誤検知の発生を判定する。このように、基準中央値Vpcsと評価電圧Vpcとの差に応じて、誤検知を判定することで、その判定を簡単な演算手法で行うことができる。
なお、本実施形態において、漏電検知部60は、漏電判定値Vdが基準漏電判定値よりも小さくなることを条件として漏電を検知する構成であるが、本発明はこれに限定されない。例えば、漏電検知部60は、漏電判定値Vdが基準漏電判定値よりも小さくなってからの経過時間をカウントして、漏電判定値Vdが基準漏電判定値よりも小さくなっている経過時間が所定時間以上に到達したことを条件に、漏電を検知してもよい。かかる構成によれば、一時的な電圧変動の影響が排除され、より精度よく漏電の検知を行うことができる。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態にかかる漏電検知装置について説明する。この第2の実施形態にかかる漏電検知装置が第1の実施形態のそれと相違する点は、誤検知判定部50aの構成である。具体的には、図6に示すように、この誤検知判定部50aは、第1の実施形態に示す評価電圧判定部51に加え、上下限電圧判定部(上下限電圧判定手段)55をさらに備えている。なお、上述の実施形態と同様の部分については同一符号を付することによりその詳細な説明を省略する。
図7は、上下限電圧判定部55を示すブロック構成図である。上下限電圧判定部55は、上限値設定部(上限値設定手段)56と、下限値設定部(下限値設定手段)57と、電圧比較部(第1の電圧比較手段)58とで構成されている。上限値設定部56には、漏電検知部60によって検知可能な電圧の上限値が設定されており、下限値設定部57には、漏電検知手段によって検知可能な電圧の下限値が設定されている。電圧比較部58は、接続点Pの電圧Vpが、上限値設定部56に設定される上限値以上となる場合、或いは、接続点Pの電圧Vpが、下限値設定手段に設定される下限値以下となる場合に、漏電検知部60による誤検知の発生を判定する。一方で、電圧比較部58は、接続点Pの電圧Vpが、上限値設定部56に設定される上限値よりも小さく、かつ、下限値設定手段に設定される下限値よりも大きい場合には、漏電検知部60による誤検知が発生しないとの判定を行う。
接続点Pの電圧Vpの変動は、漏電検知装置10として計測できる範囲、つまり、回路保護による電圧制限機能によって制限された範囲内の値を推移する。この範囲を超えている場合には、漏電判定値Vdおよび評価電圧Vpcの値としての信頼性が低下するため、漏電の検知を正常に行うことが困難である。そこで、漏電検知を行うための拘束条件として、接続点Pの電圧Vpが、システム上規制される上限値および下限値を超えているか否かを判定する。上限値設定部56に設定される上限値、および、下限値設定部57に設定される下限値は、実験やシミュレーションを通じて予め取得しておく。具体的には、保護回路の上下限電圧をそのまま設定してもよいし、実際に矩形波信号の振幅を増大させて、検出回路によって制限される上下限電圧の値をそのまま設定してもよい。
以下、第2の実施形態にかかる漏電検知装置の動作を説明する。まず、矩形波出力部20によって矩形波信号が出力されると、誤検知判定部50は、接続点Pの電圧Vpに基づいて、高位側のピーク電圧Vpuおよび低位側のピーク電圧Vplを検出し、それらの中央値である評価電圧Vpcを算出する。また、漏電検知部60は、誤検知判定部50と同様に、接続点Pの電圧Vpに基づいて、高位側のピーク電圧Vpuおよび低位側のピーク電圧Vplを検出し、これらの値から漏電判定値Vdを算出する。
つぎに、誤検知判定部50は、接続点Pの電圧Vp(すなわち、高位側のピーク電圧Vpu或いは低位側のピーク電圧Vpl)が、上限値設定部56に設定される上限値以上となるか否か、或いは、下限値設定手段に設定される下限値以下となるか否かを判断する。また、誤検知判定部50は、算出された評価電圧Vpcを許容条件と比較し、許容電圧値Vpcが許容条件を具備するか否かを判定する。接続点Pの電圧Vpが上限値以上となる場合、或いは、接続点Pの電圧Vpが下限値以下となる場合、或いは、評価電圧Vpcが許容条件を具備しない場合には(|Vpc−Vpcs|>Vul)、誤検知判定部50は、漏電検知部60による誤検知の発生を判定する。一方、接続点Pの電圧Vpが上限値よりも小さく、かつ、接続点Pの電圧Vpが下限値よりも大きく、かつ、許容条件を具備する場合には(|Vpcs−Vpc|≦Vul)、誤検知判定部50は、漏電検知部60による誤検知が発生しないとの判定を行う。
誤検知判定部50が、漏電検知部60による誤検知が発生しないとの判定を行った場合には、漏電検知部60は、算出された漏電判定値Vdが基準漏電判定値以下となっているか否かを判定する。漏電判定値Vdが基準漏電判定値以下となっている場合には、漏電検知部60は、高電圧システムに漏電があることを検知し、この検知結果を図示しない警報装置などを用いて警報する。一方、漏電判定値Vdが基準漏電判定値よりも大きい場合には、漏電検知部60は、高電圧システムに漏電はないと判定した上で、再度、上述した一連の手順を実行する。
これに対し、誤検知判定部50が、漏電検知部60による誤検知の発生を判定した場合には、漏電検知部60は、算出された漏電判定値Vdを破棄した上で、高電圧システムの漏電の検知を中止し、再度、上述した一連の手順を実行する。
このように、第2の実施形態によれば、高電圧システムの電圧変動の影響によって、接続点Pの電圧Vpが、検出可能な上下限値に伴う制限を越えた場合には、電圧制限機能によって制限される。そのため、実際には、絶縁抵抗が低下していないにも拘わらず、その電圧制限に起因して漏電判定値Vdが低下した場合には、漏電検知部60が誤って漏電を検知してしまう可能性がある。しかしながら、本実施形態によれば、接続点Pの電圧Vpが上限値および下限値に達したことを検知することにより、誤検知の発生を判定することができるので、高電圧システムの電圧変動に起因する誤検知の発生を正確に判定することができる。
また、本実施形態によれば、上下限電圧判定部55によって漏電検知装置の計測仕様による問題を解決し、第1の実施形態の構成に起因する効果を共に奏することができるので、高電圧システムの電圧変動に起因する誤検知の発生を正確に判定することができる。
なお、本実施形態では、誤検知判定部50が、評価電圧判定部51と上下限電圧判定部55とを共に備える構成であるが、誤検知判定部50が単独で上下限電圧判定部55を備えている構成であってもよい。
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態にかかる漏電検知装置について説明する。この第3の実施形態にかかる漏電検知装置が第1の実施形態のそれと相違する点は、評価電圧判定部51aの構成である。具体的には、図8に示すように、評価電圧判定部51aにおいて、条件設定部53aが、接続点Pの電圧Vpを参照した上で、許容条件を設定することにある。なお、上述の実施形態と同様の部分については同一符号を付することによりその詳細な説明を省略する。
図9は、第3の実施形態にかかる条件設定部53aのブロック構成図である。この条件設定部53aは、第1の実施形態に示す基準中央値設定部530に代えて基準中央値学習部532を備えるとともに、第1の実施形態と同様に、差分上限値設定部531を備えている。基準中央値学習部532は、基準中央値Vpcsを学習によって最適化する機能を担っており、高電圧システム側の電圧を検出した上で、接続点Pの電圧Vpとともに、高電圧システムの電圧変動を示す参照電圧Vhvsが入力されている。基準中央値Vpcsの学習方法としては、高電圧システムの電圧変動が所定値(高電圧システムの電圧変動がないとみなせるような参照電圧Vhvsの上限値)以下であることを前提に、高位側のピーク電圧Vpuと、低位側のピーク電圧Vplとに基づいて、その中央値((Vpu+Vpl)/2)を評価電圧Vpcとして算出する。そして、算出された評価電圧Vpcを加重平均処理、もしくは過去数点の平均化処理を行い、この演算値を、基準中央値Vpcsとして算出する。学習条件とする電圧変動の変動幅の設定については、高電圧システムの電圧センサの解像度の最小値、或いは、実測結果において安定した状態でも微細な変動程度を設定する。基準中央値学習部532において算出された基準中央値Vpcsと、差分上限値設定部531に設定される差分上限値Vulとにより、基準中央値Vpcsを基準に、その値の正負方向に差分上限値Vulを加味した範囲が許容条件となる。これらの値Vpcs,Vulは、必要に応じて読み出され、第1の実施形態と同様に、電圧比較部54によって参照される。
このように、本実施形態によれば、矩形波出力部20からの矩形波信号に対応する評価電圧(高位側のピーク電圧と低位側のピーク電圧の中央値)Vpcは、基本的に一定となる値であるが、漏電検知装置の回路の製造ばらつきなどにより、その中央値は例外的にばらつきを持つ。このばらつきを、基準中央値学習部532によって学習することで、誤検知判定部50の判定精度の向上を図ることができる。
(第4の実施形態)
以下、本発明の第4の実施形態にかかる漏電検知装置について説明する。この第4の実施形態にかかる漏電検知装置が第1の実施形態のそれと相違する点は、評価電圧判定部51における電圧比較部54aの構成である。なお、上述の実施形態と同様の部分については同一符号を付することによりその詳細な説明を省略する。
図10は、第4の実施形態にかかる電圧比較部54aを示すブロック構成図である。この電圧比較部54aは、差分演算部540と、絶対値処理部541と、加重平均処理部542と、判定部543とを有する。差分演算部540は、評価電圧Vpcと、基準中央値Vpcsとの差分値を算出する。算出された差分値は、絶対値処理部541に出力される。絶対値処理部541は、入力された差分値を絶対値処理し、この値(差分絶対値)を加重平均処理部542に対して出力する。加重平均処理部542は、差分絶対値を処理対象として、加重平均処理を行い、処理された値(加重平均演算値)を、判定部543に出力する。加重平均処理を行うことにより、差分絶対値は、高周波ノイズを除去するローパスフィルタを通過させたのと同様な効果が得られるため、局所的なノイズを抑制することとなる。ここで、加重平均係数(重み係数)は、矩形波出力部20が出力する矩形波周波数に基づいて設定することが好ましい。例えば、矩形波周波数の10倍程度の周波数以下の変動を通すローパスフィルタとなるような係数を設定するといった如くである。判定部543は、加重平均演算値と差分上限値Vulとを比較し、加重平均演算値が差分上限値Vulよりも大きい場合、すなわち、許容条件を具備しない場合に、漏電検知部60による誤検知の発生を判定する。一方、加重平均演算値が差分上限値Vul以下の場合、すなわち、許容条件を具備する場合には、電圧比較部54は、漏電検知部60による誤検知が発生しないとの判定を行う。電圧比較部54による判定結果は、第1の実施形態と同様に、漏電検知部60に対して出力される。
このように第4の実施形態によれば、差分絶対値に加重平均処理を施すことにより、ローパスフィルタの効果を期待でき、瞬時ノイズによって、誤検知判定部50が漏電検知部60による誤検知の発生を判定してしまうことを抑制することができる。これにより、誤検知判定部50の判定精度の向上を図ることができる。
また、本実施形態によれば、瞬時ノイズの影響を抑制するにあたり、矩形波信号の発信周波数に基づいた重み係数を用いて加重平均を行うことで、瞬時ノイズの影響を除外しつつ、高電圧システムの電圧変動による影響は除外しないことが可能となる。
なお、上述した第1から第4の実施形態は、それぞれ好ましい実施形態を記載したものであり、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの実施形態を任意に組み合わせて適用することができる。また、本実施形態では、燃料電池車両を前提として、高電圧システムに、燃料電池1、駆動モータ2および二次電池3を例示したが、これ以外にも、高電圧用の負荷装置などを含んでもよく、また、これらを単独で、或いは、任意の組み合わせで使用する種々の高電圧システムの漏電検知に適用することができる。
本発明の第1の実施形態にかかる漏電検知装置が適用された燃料電池車両の構成図である。 第1の実施形態にかかる誤検知判定部を示すブロック構成図である。 図2における評価電圧算出部を示すブロック構成図である。 図2における条件設定部を示すブロック構成図である。 接続点Pにおける電圧の変動の推移を示す図である。 第2の実施形態にかかる誤検知判定部を示すブロック構成図である。 図6における上下限電圧判定部を示すブロック構成図である。 第3の実施形態にかかる評価電圧判定部を示すブロック構成図である。 図8における条件設定部を示すブロック構成図である。 第4の実施形態にかかる電圧比較部を示すブロック構成図である。
符号の説明
1 燃料電池
2 駆動モータ
3 二次電池
4 絶縁抵抗
5 車体ボディ(グランド)
10 漏電検知装置
20 矩形波出力部
30 検出抵抗
40 カップリングコンデンサ
50 誤検知判定部
51 評価電圧判定部
52 評価電圧算出部
53 条件設定部
54 電圧比較部
55 上下限電圧判定部
56 上限値設定部
57 下限値設定部
58 電圧比較部
60 漏電検知部

Claims (10)

  1. 絶縁抵抗によってグランドと絶縁された高電圧システムと、
    矩形波信号を、検出抵抗およびカップリングコンデンサを介して前記高電圧システムに出力する矩形波出力手段と、
    前記検出抵抗と前記カップリングコンデンサとの間における接続点の電圧の変動に基づいて、前記高電圧システムの漏電を検知する漏電検知手段と、
    前記接続点の電圧の変動に基づいて、前記漏電検知手段による誤検知の発生を判定する誤検知判定手段と
    を有することを特徴とする漏電検知装置。
  2. 前記漏電検知手段は、前記誤検知判定手段によって、前記漏電検知手段による誤検知の発生が判定された場合には、前記高電圧システムの漏電の検知を中止することを特徴とする請求項1に記載された漏電検知装置。
  3. 前記誤検知判定手段は、
    前記漏電検知手段によって検知可能な電圧の上限値が設定される上限値設定手段と、
    前記漏電検知手段によって検知可能な電圧の下限値が設定される下限値設定手段と、
    前記接続点の電圧が、前記上限値設定手段に設定される前記上限値以上となる場合、或いは、前記接続点の電圧が、前記下限値設定手段に設定される前記下限値以下となる場合に、前記漏電検知手段による誤検知の発生を判定する第1の電圧比較手段と
    を有する上下限電圧判定手段を備えることを特徴とする請求項1または2に記載された漏電検知装置。
  4. 前記誤検知判定手段は、
    所定のサンプリング周期に対応する前記接続点の電圧の推移における、高位側のピーク電圧と低位側のピーク電圧とに基づいて、前記高電圧システムの電圧変動に起因した前記接続点の電圧の変動を評価するための評価電圧を算出する評価電圧算出手段と、
    前記漏電検知手段によって漏電の検知を正常に行うことができる、前記評価電圧の範囲を規定した許容条件が設定される条件設定手段と、
    前記評価電圧算出手段によって算出された前記評価電圧が、前記条件設定手段に設定される前記許容条件を具備しない場合に、前記漏電検知手段による誤検知の発生を判定する第2の電圧比較手段と
    を有する評価電圧判定手段を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載された漏電検知装置。
  5. 前記評価電圧算出手段は、前記高位側のピーク電圧と前記低位側のピーク電圧との中央値を、前記評価電圧として算出することを特徴とする請求項4に記載された漏電検知装置。
  6. 前記条件設定手段は、
    前記矩形波出力手段が出力する前記矩形波信号の最大電圧と最小電圧との中央値が基準中央値として設定される基準中央値設定手段と、
    前記漏電検知手段による誤検知が発生しないとみなせる、前記基準中央値と前記評価電圧との差分の上限値が差分上限値として設定される差分上限値設定手段とを有し、
    前記許容条件は、前記基準中央値設定手段に設定される前記基準中央値に基づいて、当該基準中央値の正負方向に、前記差分上限値設定手段に設定される前記差分上限値を加味した範囲であることを特徴とする請求項5に記載された漏電検知装置。
  7. 前記条件設定手段は、
    前記高電圧システムの電圧変動が所定値以下の状態における前記評価電圧の推移を、基準中央値として学習する基準中央値学習手段と、
    前記漏電検知手段による誤検知が発生しないとみなせる、前記基準中央値と前記評価電圧との差分の上限値が差分上限値として設定される差分上限値設定手段とを有し、
    前記許容条件は、前記基準中央値学習手段によって学習された前記基準中央値に基づいて、当該基準中央値の正負方向に、前記差分上限値設定手段に設定される前記差分上限値を加味した範囲であることを特徴とする請求項5に記載された漏電検知装置。
  8. 前記第2の電圧比較手段は、前記評価電圧算出手段によって算出された前記評価電圧と、前記基準中央値との差分の絶対値を差分絶対値として算出するとともに、当該算出された差分絶対値が前記差分上限値設定手段に設定される差分上限値よりも大きい場合に、前記漏電検知手段による誤検知の発生を判定することを特徴とする請求項6または7に記載された漏電検知装置。
  9. 前記第2の電圧比較手段は、前記算出された差分絶対値を処理対象として加重平均処理を行うことにより、加重平均演算値を算出するとともに、当該算出された加重平均演算値が前記差分上限値設定手段に設定される差分上限値よりも大きい場合に、前記漏電検知手段による誤検知の発生を判定することを特徴とする請求項8に記載された漏電検知装置。
  10. 前記第2の電圧比較手段は、前記加重平均処理に用いる重み係数を、前記矩形波出力手段から出力される前記矩形波信号の発信周波数に基づいて設定することを特徴とする請求項9に記載された漏電検知装置。
JP2005300663A 2005-10-14 2005-10-14 漏電検知装置 Expired - Fee Related JP4882336B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005300663A JP4882336B2 (ja) 2005-10-14 2005-10-14 漏電検知装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005300663A JP4882336B2 (ja) 2005-10-14 2005-10-14 漏電検知装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007108074A true JP2007108074A (ja) 2007-04-26
JP4882336B2 JP4882336B2 (ja) 2012-02-22

Family

ID=38034034

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005300663A Expired - Fee Related JP4882336B2 (ja) 2005-10-14 2005-10-14 漏電検知装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4882336B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009300400A (ja) * 2008-06-17 2009-12-24 Nippon Soken Inc 絶縁抵抗検出装置および絶縁抵抗検出方法
JP2010249766A (ja) * 2009-04-20 2010-11-04 Hitachi Ltd 車両用漏電検出装置
JP2013195136A (ja) * 2012-03-16 2013-09-30 Mitsubishi Electric Corp 車載高電圧機器の漏電抵抗検出装置およびその漏電抵抗検出方法
WO2017073031A1 (ja) * 2015-10-30 2017-05-04 パナソニックIpマネジメント株式会社 漏電検出装置および漏電検出方法
WO2018074394A1 (ja) * 2016-10-21 2018-04-26 パナソニックIpマネジメント株式会社 地絡検出装置、及び蓄電システム
JP2019512679A (ja) * 2016-11-16 2019-05-16 エルジー・ケム・リミテッド バッテリーの絶縁抵抗算出装置及び方法
CN114144687A (zh) * 2019-06-28 2022-03-04 三洋电机株式会社 漏电检测装置、车辆用电源***

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57139870A (en) * 1981-02-20 1982-08-30 Matsushita Electric Ind Co Ltd "kana" (japanese syllabary)-chinese character converter
JPS60177271A (ja) * 1984-02-22 1985-09-11 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 時間的に変動する信号の中央値検出回路
JPS61122580A (ja) * 1984-11-20 1986-06-10 Yokogawa Electric Corp オ−バ−レンジ検出回路
JPH06273429A (ja) * 1993-03-15 1994-09-30 Sumitomo Electric Ind Ltd 回転センサの故障検出装置および故障検出機能付回転センサ
JPH09121445A (ja) * 1995-10-25 1997-05-06 Oki Micro Design Miyazaki:Kk 異常入力検出回路
JPH1073468A (ja) * 1996-08-30 1998-03-17 Suzuki Motor Corp フューエルレベルゲージの故障診断装置
JP2002209331A (ja) * 2001-01-11 2002-07-26 Nissan Motor Co Ltd 電気車両の地絡検出装置
JP2003219551A (ja) * 2002-01-21 2003-07-31 Toyota Motor Corp 漏電検出装置
JP2004104923A (ja) * 2002-09-10 2004-04-02 Matsushita Electric Ind Co Ltd 絶縁抵抗検出方法および装置
JP2004286523A (ja) * 2003-03-20 2004-10-14 Yazaki Corp 漏電判定装置、漏電判定プログラムおよび絶縁抵抗計測装置
JP2005027944A (ja) * 2003-07-08 2005-02-03 Chunichi Denshi Co Ltd 生体信号の推定方法

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57139870A (en) * 1981-02-20 1982-08-30 Matsushita Electric Ind Co Ltd "kana" (japanese syllabary)-chinese character converter
JPS60177271A (ja) * 1984-02-22 1985-09-11 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 時間的に変動する信号の中央値検出回路
JPS61122580A (ja) * 1984-11-20 1986-06-10 Yokogawa Electric Corp オ−バ−レンジ検出回路
JPH06273429A (ja) * 1993-03-15 1994-09-30 Sumitomo Electric Ind Ltd 回転センサの故障検出装置および故障検出機能付回転センサ
JPH09121445A (ja) * 1995-10-25 1997-05-06 Oki Micro Design Miyazaki:Kk 異常入力検出回路
JPH1073468A (ja) * 1996-08-30 1998-03-17 Suzuki Motor Corp フューエルレベルゲージの故障診断装置
JP2002209331A (ja) * 2001-01-11 2002-07-26 Nissan Motor Co Ltd 電気車両の地絡検出装置
JP2003219551A (ja) * 2002-01-21 2003-07-31 Toyota Motor Corp 漏電検出装置
JP2004104923A (ja) * 2002-09-10 2004-04-02 Matsushita Electric Ind Co Ltd 絶縁抵抗検出方法および装置
JP2004286523A (ja) * 2003-03-20 2004-10-14 Yazaki Corp 漏電判定装置、漏電判定プログラムおよび絶縁抵抗計測装置
JP2005027944A (ja) * 2003-07-08 2005-02-03 Chunichi Denshi Co Ltd 生体信号の推定方法

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009300400A (ja) * 2008-06-17 2009-12-24 Nippon Soken Inc 絶縁抵抗検出装置および絶縁抵抗検出方法
JP2010249766A (ja) * 2009-04-20 2010-11-04 Hitachi Ltd 車両用漏電検出装置
JP2013195136A (ja) * 2012-03-16 2013-09-30 Mitsubishi Electric Corp 車載高電圧機器の漏電抵抗検出装置およびその漏電抵抗検出方法
WO2017073031A1 (ja) * 2015-10-30 2017-05-04 パナソニックIpマネジメント株式会社 漏電検出装置および漏電検出方法
US10882404B2 (en) 2016-10-21 2021-01-05 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Earth fault detecting device, and electricity storage system
CN109642919A (zh) * 2016-10-21 2019-04-16 松下知识产权经营株式会社 接地检测装置以及蓄电***
US20190219621A1 (en) * 2016-10-21 2019-07-18 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Earth fault detecting device, and electricity storage system
JPWO2018074394A1 (ja) * 2016-10-21 2019-08-08 パナソニックIpマネジメント株式会社 地絡検出装置、及び蓄電システム
WO2018074394A1 (ja) * 2016-10-21 2018-04-26 パナソニックIpマネジメント株式会社 地絡検出装置、及び蓄電システム
CN109642919B (zh) * 2016-10-21 2021-10-15 松下知识产权经营株式会社 接地检测装置以及蓄电***
JP7001970B2 (ja) 2016-10-21 2022-01-20 パナソニックIpマネジメント株式会社 地絡検出装置、及び蓄電システム
JP2019512679A (ja) * 2016-11-16 2019-05-16 エルジー・ケム・リミテッド バッテリーの絶縁抵抗算出装置及び方法
CN114144687A (zh) * 2019-06-28 2022-03-04 三洋电机株式会社 漏电检测装置、车辆用电源***
US20220357408A1 (en) * 2019-06-28 2022-11-10 Sanyo Electric Co., Ltd. Leakage detection device and power system for vehicle

Also Published As

Publication number Publication date
JP4882336B2 (ja) 2012-02-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4882336B2 (ja) 漏電検知装置
EP1930737B1 (en) Insulating resistance detection apparatus
EP2698641A2 (en) Earth fault detection circuit and power source device
US7554333B2 (en) Grounding detector
US5898292A (en) Process for evaluating remaining capacity of battery
US7292042B2 (en) Ground fault detector for vehicle
US6278257B1 (en) Method for detecting abnormal cell
JP5757877B2 (ja) 絶縁劣化検出装置
JP5385688B2 (ja) 絶縁抵抗検出装置
WO2011040411A1 (ja) 電圧監視装置
CN111465866B (zh) 使用成对样本相关性的传感器故障检测
US11493564B2 (en) Ground fault detection device
CN105676136A (zh) 动力电池连接件的故障检测方法、装置和管理***
JP2011078164A (ja) 電圧監視装置
JP2007155700A (ja) 車両用衝突検知装置
JP5382813B2 (ja) 漏電検出装置
JP5072727B2 (ja) 絶縁抵抗検出装置および絶縁抵抗検出方法
WO2017073031A1 (ja) 漏電検出装置および漏電検出方法
JP6969463B2 (ja) バッテリの監視装置
JP6853884B2 (ja) 電池監視装置
WO2017159053A1 (ja) 異常検出装置
JP7294022B2 (ja) 漏電検出回路
JP4460063B2 (ja) バッテリの充電状態検知方法及び充電状態検知装置
US9123188B2 (en) Acceleration sensor fault detection apparatus
WO2019130717A1 (ja) 漏電検知回路

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080827

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101109

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110107

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110719

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110912

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111108

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111121

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141216

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4882336

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees