JP2007092355A - 大断面のトンネル構造及びその構築方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】現場作業の工数を低減することによって、コストの低減を図ることができる大断面のトンネル構造を提供する。
【解決手段】トンネル構造1はトンネル底側部からトンネル高さ方向に延びる左右一対のプレキャストコンクリート製のL形部材2と、前記L形部材2間に横架されるプレキャストコンクリート製のアーチ部材3とにより形成される。アーチ部材3は、頂部9で左右に分割して構成される。アーチ部材3は、埋込体17を備える。前記L形部材2間に中央底版部4を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、主に開削工法によって形成されるトンネルに用いられるものであって、特に大断面のトンネル構造及びその構築方法に関するものである。
従来、この種の大断面のトンネルは、地盤上に型枠を組み、前記型枠内にコンクリートを現場打ちして構築する方法が一般的であった。ところが、現場打ちコンクリートによりトンネルを構築するには作業工数が増大し、コストがかかるという問題があった。このような問題に対して、トンネル長さ方向に延びる底版の幅方向両端間に、左右一対の円弧版状のプレキャストコンクリート版がアーチ状に架け渡されるとともにトンネル長さ方向に連結され、底版の幅方向両端には、各プレキャストコンクリート版の脚部の外側において脚部の外面と適宜の間隔をあけて上方に膨出しトンネル長さ方向に延びる側帯が一体に設けられ、この側帯と前記脚部の間に受圧部材が介在されるとともに、脚部が側帯にボルト等の締結部材で締結され、前記コンクリート版を覆って盛土が施されて構成されるものが開示されている(例えば特許文献1)。
特開平7−216917号公報
しかしながら、上記したトンネル構造においては、円弧版をプレキャストコンクリート版により構成しコストの低減を図れるものの、トンネルの長さ方向に延びる底版を現場打ちコンクリートで形成する必要があり、この作業が煩雑で、低減できるコストに限界があった。
そこで、本発明は上記した問題点に鑑み、現場作業の工数を低減することによって、コストを削減できる大断面のトンネル構造及びその構築方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、トンネル底側部からトンネル高さ方向に延びる左右一対のプレキャストコンクリート製のL形部材と、前記L形部材間に横架されるプレキャストコンクリート製のアーチ部材とにより形成されることを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、請求項1において、前記L形部材は、底部と、前記底部の一端から垂直に延びる側壁部とからなることを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、請求項1又は2において、前記L形部材は、上方が内側に湾曲していることを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、請求項1〜3いずれか1項において、前記アーチ部材は、頂部で左右に分割して構成されることを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、請求項1〜4いずれか1項において、前記アーチ部材は、埋込体を備えることを特徴とする。
また、請求項6に係る発明は、請求項1〜5いずれか1項において、前記L形部材間に中央底版部を設けることを特徴とする。
また、請求項7に係る発明は、請求項1〜5いずれか1項において、前記L形部材の背面に背面底版部を設けることを特徴とする。
また、請求項8に係る発明は、トンネル底側部からトンネル高さ方向に延びる左右一対のプレキャストコンクリート製のL形部材を設置し、アーチ部材を横架し、前記L形部材と前記アーチ部材とを締結することを特徴とする。
また、請求項9に係る発明は、トンネル底側部からトンネル高さ方向に延びる左右一対のプレキャストトンネル製のL形部材を設置し、前記一対のL形部材同士を間隔保持部材で連結し、アーチ部材を横架し、前記L形部材と前記アーチ部材とを締結した後、前記間隔保持部材を撤去することを特徴とする。
本発明の請求項1に記載の大断面のトンネル構造によれば、複数に分割されたプレキャストコンクリート製の部材で構成することにより、大断面であっても現場作業の工数を低減し、コストを削減することができる。また、側壁をL形部材で構成したことにより、側壁が自立することができるので、容易に設置でき作業工数を低減できる。
また、請求項2に記載の大断面のトンネル構造によれば、側壁部を底部から垂直に形成したことにより、L形部材が自立することができる。
また、請求項3に記載の大断面のトンネル構造によれば、上方が内側に湾曲していることにより、L形部材が自立することができる。
また、請求項4に記載の大断面のトンネル構造によれば、アーチ部材を分割して構成したことにより、輸送が容易となり、大きな断面を有するトンネルであっても、プレキャストコンクリート製の部材により構築することができるので、コストをより低減できる。
また、請求項5に記載の大断面のトンネル構造によれば、埋込体を埋設することにより、アーチ部材を軽量化して、材料費、輸送費を削減できると共に、現場における作業を容易に行なうことができるので、さらにコストを削減することができる。
また、請求項6に記載の大断面のトンネル構造によれば、中央底版部を設けることにより、軟弱な地盤においても確実に構築することができる。
また、請求項7に記載の大断面のトンネル構造によれば、背面底版部を設けることにより、少ない材料で構築できるので、コストを削減できる。
また、請求項8に記載の大断面のトンネル構築方法によれば、より大きな内空を有するトンネルであっても、プレキャストコンクリート製の部材により構築することができるので、コストを低減できる。
また、請求項9に記載の大断面のトンネル構築方法によれば、左右一対のL形部材同士を保持部材により連結するので、構築途中においてL形部材が転倒するのを防止できる。また、L型部材を所定間隔に保持することもできるので、安全かつ容易に大断面のトンネルを構築することができるので、コストを低減できる。
以下図面を参照して、本発明の第1実施例について説明する。
図1に示すトンネル構造1は、トンネル底側部からトンネル高さ方向に延びる左右一対のプレキャストコンクリート製のL形部材2と、前記L形部材2の上方に横架されるプレキャストコンクリート製のアーチ部材3とにより形成される。また、L形部材2の間には底版部である中央底版部4が現場打ちコンクリートにより形成される。
L形部材2は、地盤Gに当接する底部5と、前記底部5の一端から垂直に延びる側壁部6とからなり、予め工場で形成されたものである。前記側壁部6は、内側すなわち底部5の他端側へ上方が緩やかに湾曲しており、トンネルの高さの略中間の高さに形成される。また、L形部材2には、トンネルの長さ方向における縦締めを行うための縦締用挿通孔7が設けられる。
アーチ部材3は、上方に凸となるようにトンネルの幅方向に湾曲して形成された前記側壁部6と略同じ厚さを有する矩形の版部材であって、予め工場で形成されたものである。このアーチ部材3は、周方向の一端に設けられた接合部8と、他端に設けられた頂部9とを備える。また、アーチ部材3には、トンネルの長さ方向における縦締めを行うための縦締用挿通孔7が外周面に設けられる。
L形部材2及びアーチ部材3には、埋込体17が埋設されており、これによりL形部材2及びアーチ部材3を軽量化することができる。埋込体17は種々のものが考えられ、例えば、紙、段ボール、発泡スチロール等により管や円柱を形成してもよいし、また、塩ビ管で構成してもよい。また、埋込体17を鋼管で構成することにより、L形部材2及びアーチ部材3に配筋される鉄筋に置き換えることとしてもよい。アーチ部材3に埋設される埋込体17は、周方向に複数連設されることによって、湾曲している周方向の略全体に渡って埋設することができる。
図2に示すように、側壁部6の上端には、接続継手10と、ガイド部材11とが設けられている。接続継手10は、側壁部6の上端面6aに垂直に突設されている。また、ガイド部材11は、鋼鉄製の版部材であって、側壁部6の内側に固定され、上端面6aに直行する方向に突出している。アーチ部材3の周方向の一端に設けられた接合部8の接合面8aには、前記L形部材2の側壁部6の上端面6aに設けられた接続継手10が係合する継手受部12が内設されている。
アーチ部材3の周方向の他端に設けられた頂部9には、図3に示すように、頂部端面9aに直交して貫通する挿通孔15が形成されている。この挿通孔15によりアーチ部材3の表面側に形成される開口には、座面16が設けられる。このアーチ部材3は、左右一対として構成され、前記頂部端面9aで互いに突き合わされてトンネルの天井部分に配置される。
次に、上記したトンネル構造1の構築方法について図を参照して説明する。
まず、プレキャストコンクリート製のL形部材2及びアーチ部材3を設置する場合について説明する。図4(A)に示すように、開削した地盤G上に、均しコンクリートにより基礎20を敷設する。次いで、この基礎20の上に、図示しない敷きモルタルを施工した後、前記L形部材2を左右一対として設置する。L形部材2は、底部5と一体化されているので、自立することができ、作業性を向上することができる。
このようにトンネルの長さ方向に同様の作業を繰り返し行ない、左右一対の前記L形部材2を、間隔保持部材27で連結する。前記間隔保持部材27は、両端に雄ネジが形成された一対の横杆28aで構成される。それぞれの横杆28aの一端はL形部材の側壁に予め形成された貫通穴に挿通し、プレート29を介してナット26bに固定される。また、それぞれの間隔保持部材27の他端は、一対のL形部材2の略中央で連結手段28b、例えば、ターンバックルによって他端同士が連結される。これにより、構築途中においてL形部材2が転倒するのを防止できると共に、所定間隔に保持することができる。尚、上記のように横架された間隔保持部材27は、L形部材2及びアーチ部材3を後述する方法により締結した後、撤去される。
次に、図4(B)に示すように、移動自在の架台21を一対の前記L形部材2の略中間に設置する。この架台21の上端には、ジャッキ22が備えられる。また、図示しないが、L形部材2の背面側に転倒防止用の枠組みを、L形部材2の内側にアーチ部材3を架設するための足場をそれぞれ設ける。
次に、L形部材2の側壁部6に一方のアーチ部材3を横架する。L形部材2の側壁部6にアーチ部材3を横架するには、図5に示すように、アーチ部材3の両端近傍にワイヤ23を係止する。アーチ部材3の頂部9側に係止した頂部側ワイヤ23aには予めチェーンブロック24が接続されている。このワイヤ23を図示しないクレーンに接続し、クレーンでアーチ部材3を引き上げる。次いで、前記チェーンブロック24により頂部側ワイヤ23aを巻き上げ、アーチ部材3の頂部9を持ち上げる。アーチ部材3の頂部9を持ち上げることによって、図2に示すように、接続受部12が設けられたアーチ部材3の接合面8aの角度を側壁部6の上端面6aの角度に合わせる。継手受部12が設けられたアーチ部材3の接合面8aと、側壁部6の上端面6aとの角度を合わせた後、接続継手10を継手受部12に挿入し、アーチ部材3を架台21に設置する。このとき、側壁部6の上端には、ガイド部材11が設けられていることにより、容易に接続継手10を挿入することができる。尚、接続受部にはモルタルが充填され、接合部8においてアーチ部材3と側壁部6とが固定される。このようにして左右一対のアーチ部材3がそれぞれL形部材2に接続され、固定される。同様にして他方のアーチ部材3の接合部8をL形部材2の側壁部6の上端6aに接続し、架台21に設置する(図4(C))。
次に、左右一対のアーチ部材3を、頂部9で接合する場合について説明する。まず、架台21に備えられたジャッキ22を昇降させ一方のアーチ部材3の頂部9の高さを調節し、他方のアーチ部材3の頂部9の高さに合わせる。両方のアーチ部材3の頂部9の高さが位置決めできたら、図3に示すように、頂部端面9aに直交して貫通する挿通孔15にPC鋼棒25を挿通する。挿通孔15に挿通したPC鋼棒25の両端にナット26aを螺合し、ナット26aを締め上げ、PC鋼棒25に緊張力を導入する。これにより、左右のアーチ部材3の頂部9に左右方向の緊張力であるプレストレスを導入する。このプレストレスの反力は、アーチ部材3の外表面に形成された座面16で吸収される。
また、トンネルの長さ方向に同様の作業を繰り返し行ない、所定数、例えばアーチ部材3を10セット設置した段階で、トンネルの長さ方向に対し縦締めをし、一体化される。縦締めは、図示しないが、アーチ部材3及びL形部材2の外周表面に形成された縦締用挿通孔7にPC鋼棒を挿通し、PC鋼棒の両端にナットを螺合し、ナットを締め上げ、PC鋼棒に緊張力を導入して行われる。
次に、現場に設置された上記トンネル部材に中央底版部4を打設する場合について説明する。中央底版部4は、前記L形部材2の底部5の間に配筋された図示しない鉄筋と、現場打ちコンクリートとにより構成され、前記鉄筋と、前記底部5に予め張り出し形成された鉄筋とが図示しない機械式継手で接続される。機械式継手は、種々のものが考えられる。例えば、図示しないが、L形部材2の底部5に設けられた鉄筋に埋込側スリーブを固設し、中央底版部4を構成する端部の鉄筋に接続側スリーブを固設して、それぞれのスリーブに対となるように右雌ネジと左雌ネジのいずれかを形成し、一端に右ネジを他端に左ネジを備えた接続ボルトで固定する方法によって接続することができる。こうして、鉄筋を接合したL形部材2の底部5の間にコンクリートを打設して中央底版部4を形成する(図4(D))。上記作業終了後、枠組み、足場が解体され、撤去される。
このように、本実施形態に係るトンネル構造1が、複数の分割されたプレキャストコンクリート製の部材により構成されることにより、現場打ちコンクリートで構築した場合に比べ、型枠の設置、解体が不要になるなど、大幅に作業工数を低減でき、コストを大幅に低減できる。また、トンネル構造1が、4分割により構成されることにより、工場で容易に形成できると共に、容易に輸送することができる。
尚、地盤Gが軟弱である場合には、上記のようにL形部材2の底部5の間に中央底版部4を設ける必要があるが、強固な地盤Gに対しては、図6に示すような底版部として背面底版部30を適用することができる。背面底版部30は、L形部材2の背面に現場打ちコンクリートによって形成される。これにより、中央底版部4に比べ、使用する部材量を少なくすることができるので、十分な強度を保持しながら、コストを低減することができる。
上記のように構築された大断面のトンネル構造1は、アーチ部材3及び側壁部6に土圧等によるモーメントが発生すると、プレストレスを導入したPC鋼棒25で吸収する。また、本実施形態に係るトンネル構造1では、L形部材2の側壁部6と底部5とを接続する箇所に応力が集中するが、上記の通り、L形部材2は側壁部6と底部5とを一体化して形成しているので、応力に対し十分な強度を確保することができる。このようにトンネル構造1では、各応力を吸収し得る構造となっているため、大断面であって、かつ、複数のプレキャストコンクリート製の部材からなるものでありながら、十分な強度を確保することができる。
上記のように本実施形態においては、トンネル底側部からトンネル高さ方向に延びる左右一対のプレキャストコンクリート製のL形部材2と、前記L形部材2間に横架されるプレキャストコンクリート製のアーチ部材3とにより形成されることにより、大断面であっても現場作業の工数を低減することによって、コストを削減することができる。また、側壁をL形部材2で構成したことにより、側壁が自立することができるので、容易に設置でき作業工数を低減できる。
また、前記アーチ部材3は、頂部9で左右に分割して構成されることにより、輸送が容易となり大きな断面を有するトンネルであっても、プレキャストコンクリート製の部材により構築することができるので、コストを低減できる。
また、前記アーチ部材3は、埋込体17を備えることにより、アーチ部材3を軽量化して、材料費、輸送費を削減できると共に、現場作業を容易に行なえるので、さらにコストの低減を図ることができる。
また、前記L形部材2の間に中央底版部4を設けることにより、軟弱な地盤Gにおいても確実に構築することができる。
また、前記L形部材2の背面に背面底版部30を設けることにより、少ない材料で構築できるので、コストを削減できる。
また、トンネル底側部からトンネル高さ方向に延びる左右一対のプレキャストコンクリート製のL形部材2を設置し、頂部で左右に分割して構成されるアーチ部材3を横架し、前記L形部材2と前記アーチ部材3とを締結すると共にアーチ部材3同士を頂部9において緊張力を導入したPC鋼棒により締結することにより、より大きな内空を有するトンネルであっても、プレキャストコンクリート製の部材により構築することができるので、コストを低減できる。
また、トンネル底側部からトンネル高さ方向に延びる左右一対のプレキャストコンクリート製のL形部材2を設置し、前記一対のL形部材同士2を間隔保持部材27で連結し、頂部で左右に分割して構成されるアーチ部材3を横架し、前記L形部材2と前記アーチ部材3とを締結すると共にアーチ部材3同士を頂部9において緊張力を導入したPC鋼棒により締結した後、前記間隔保持部材27を撤去することにより、左右一対のL形部材同士2を間隔保持部材27により連結するので、構築途中においてL形部材2が転倒するのを防止できる。また、L形部材2を所定間隔に保持することができ、安全かつ容易に大断面のトンネルを構築することができるので、コストを低減できる。
また、本実施形態ではトンネルの天井をアーチ部材3で閉塞する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、図7に示すように斜めに切り込み31を設けたアーチ部材32をL形部材2に接続することとしてもよい。こうすることにより、トンネル出口における明かりとりを形成することもできる。
次に本発明の第2実施例について説明する。尚、上記した第1実施例に係る構成と同様の構成については同様の符号を付し、簡単のため、説明を省略する。
図8に示す本実施例に係るトンネル構造35は、第1実施例に係るトンネル構造1に対し、アーチ部材3のみが異なり、一対のL形部材2と、前記L形部材2間に横架される一体型アーチ部材36とにより構成される。すなわち、本実施例に係る一体型アーチ部材36は、上方に凸となるようにトンネルの幅方向に湾曲して形成された前記側壁部6と略同じ厚さを有する矩形の版部材であって、予め工場で形成されたものである。この一体型アーチ部材36とL形部材2の当接部37には、当接面に直交して貫通する図示しない挿通孔が形成されている。
次に、上記したトンネル構造1の構築方法について図9を参照して説明する。まず、図9(A)に示すように、開削した地盤G上に、均しコンクリートにより基礎20を敷設する。次いで、この基礎20の上に、図示しない敷きモルタルを施工した後、前記L形部材2を左右一対として設置する(図9(B))。
次に、図9(C)に示すように、移動自在の架台21を一対の前記L形部材2の略中間に設置する。また、図示しないが、L形部材2の背面側に転倒防止用の枠組みを、L形部材2の内側にアーチ部材3を架設するための足場をそれぞれ設ける。また、現場に設置された上記トンネル部材に中央底版部4を打設する。中央底版部4は、前記L形部材2の底部5の間に配筋された図示しない鉄筋と、現場打ちコンクリートとにより構成され、前記鉄筋と、前記底部5に予め張り出し形成された鉄筋とが図示しない機械式継手で接続される。
次に、L形部材2の側壁部6に一体型アーチ部材36を横架する。すなわち、図9(D)に示すように、一体型アーチ部材36の両端近傍にワイヤ23を係止する。ワイヤ23には予めチェーンブロック24が接続されている。このワイヤ23を図示しないクレーンに接続し、クレーンで一体型アーチ部材36を引き上げる。次いで、前記チェーンブロック24によりワイヤ23の長さを調節することによって一体型アーチ部材36の位置を微調整し、前記挿通孔に挿通した締結用PC鋼棒により一体型アーチ部材36をL形部材2に連結する。尚、一体型アーチ部材36を1セット設置するごとに目地部にはモルタルが充填され、一体型アーチ部材36と側壁部6とが固定される。
このようにトンネルの長さ方向に同様の作業を繰り返し行ない、所定数、例えば一体型アーチ部材36を2セット設置した段階で、トンネルの長さ方向に対し縦締めをし、一体化される。上記作業終了後、枠組み及び足場を解体し撤去する。
尚、L形部材2を間隔保持部材27で連結することとしてもよいことはもちろんである。
上記のように、本実施例に係るトンネル構造は、一体型アーチ部材3で構築したから、部材数を低減できるので、作業工数を削減することができ、コストダウンを図れる。
本発明は、本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、本実施形態では開削工法におけるトンネル構造について説明したが、本発明はこれに限らず、アーチ橋として適用することもできる。
本実施形態に係る大断面のトンネル構造を示す縦断面図である。 同上、側壁部とアーチ部材との接合部を示す縦断面図である。 同上、頂部の縦断面図である。 本実施形態に係る大断面のトンネルの構築方法を段階的に示す図である。 同上、アーチ部材を設置する状態を示す図である。 本実施形態の変形例を示す縦断面図である。 本実施形態の別の変形例を示す外観図である。 本発明の第2実施例に係るトンネル構造を示す縦断面図である。 同上、トンネルの構築方法を段階的に示す図である。
符号の説明
1 トンネル構造
2 L形部材
3 アーチ部材
4 中央底版部
9 頂部
17 埋込体

Claims (7)

  1. トンネル底側部からトンネル高さ方向に延びる左右一対のプレキャストコンクリート製のL形部材と、前記L形部材間に横架されるプレキャストコンクリート製のアーチ部材とにより形成されることを特徴とする大断面のトンネル構造。
  2. 前記アーチ部材は、頂部で左右に分割して構成されることを特徴とする請求項1記載の大断面のトンネル構造。
  3. 前記アーチ部材は、埋込体を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の大断面のトンネル構造。
  4. 前記L形部材間に中央底版部を設けることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の大断面のトンネル構造。
  5. 前記L形部材の背面に背面底版部を設けることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の大断面のトンネル構造。
  6. トンネル底側部からトンネル高さ方向に延びる左右一対のプレキャストコンクリート製のL形部材を設置し、アーチ部材を横架し、前記L形部材と前記アーチ部材とを締結することを特徴とする大断面のトンネルの構築方法。
  7. トンネル底側部からトンネル高さ方向に延びる左右一対のプレキャストコンクリート製のL形部材を設置し、前記一対のL形部材同士を間隔保持部材で連結し、アーチ部材を横架し、前記L形部材と前記アーチ部材とを締結した後、前記間隔保持部材を撤去することを特徴とする大断面のトンネルの構築方法。
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