JP2007092354A - プレキャストコンクリート造柱梁の接合方法 - Google Patents

プレキャストコンクリート造柱梁の接合方法 Download PDF

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Abstract

【課題】PCa柱に、PCa梁を接合して建方を行うため、PCa梁の接合に圧着や緊締、緊張等によるプレストレスの導入を一切無用としたプレキャストコンクリート造柱梁の接合方法を提供する。
【解決手段】柱は梁接合位置に梁上端主筋挿入用の第一貫通孔、及び梁下端主筋挿入用の第二貫通孔をそれぞれ水平方向に設け、梁は上端主筋を持たないあばら筋の上部が露出する構成で、柱との接合端部には下底面部にハンチ状段部を設け、ハンチ状段部の軸方向に梁下端主筋を貫通させる主筋通し孔を設け、梁は柱との接合端面部に剪断力伝達手段を設けた上でハンチ状段部の主筋通し孔を柱の第二貫通孔と一致させて梁下端主筋を通し、梁上端主筋をあばら筋内へ配筋して柱の第一貫通孔へ通し、柱の第一貫通孔とハンチ状段部の主筋通し孔及び第二貫通孔内へグラウト材を充填し、梁上端主筋へコンクリートを打設する。
【選択図】図3

Description

この発明は、プレキャストコンクリート造柱(以下、PCa柱と略す。)に、プレキャストコンクリート造梁(以下、PCa梁と略す。)を接合して建方を行うための技術分野に属し、更に云うと、梁の接合に圧着や緊締、緊張等によるプレストレスの導入を一切無用としたプレキャストコンクリート造柱梁の接合方法に関する。
構造物を構成するPCa柱梁の接合には多種多様な構造又は方法が公知であり、実用に供されてもいる。
例えば特許文献1には、横方向に貫通するシース孔を設けたPCa造梁をPCa柱間に架設し、PCa柱に予め設けたシース孔と前記PCa梁のシース孔を通じて緊張用鋼材を挿通し、同緊張用鋼材の両端を緊張し定着して梁にプレストレスを導入することでPCa柱梁を剛接合する方法が開示されている。
また、特許文献2には、PCa造柱の側面に、鉄筋梁の両端部に鉄筋コンクリート造の端部梁が一体化された複合梁の該端部梁を突き合わせ、同端部梁と同柱との隙間にグラウト材を充填した後、端部梁及び柱間に亘ってPC鋼線又はPC鋼棒を貫通し、その両端をナットで緊締し緊張して梁にプレストレスを導入して柱梁を接合する構造が開示されている。
特許文献3には、図9に示すようにPCa造柱100に梁受け用のブラケット101を一体に形成し、同ブラケットにPCa造梁200の端部の凸部201を支持させて梁200を柱100に架設する。PCa梁200には予めPC鋼線300が埋設されており、同PC鋼線300の端部が前記梁の凸部201から、又はブラケット101からPCa造柱100に連通させプレストレスを付与して緊張定着する構成としている。
従来の柱梁の接合構造及び接合方法は要するに、柱梁に緊張や緊締等によるプレストレスを導入して剛接合する構成である。
特開昭50−78115号公報 特開平6−200560号公報 特開平9−53276号公報
しかし、従来の特許文献1〜3の柱梁接合方法は、PCa梁にプレストレスを導入するため、鋼線や鋼棒の如き緊張材の端部に締結具を取り付けて緊締、緊張する非常に面倒で手間のかかる特殊な工法を建物の多数の柱梁接合部ごとに実施する必要がある。そのため専門の作業者が必要となるほか、作業者に多大な労力と工数が負担になるし工期の長期化の要因ともなっていた。その上、プレストレス導入のための高価な部材(締結具等)が多数必要となるのでコストが嵩むという問題があった。
特許文献3に記載された発明は、図9に示す通りPCa柱100に設けられる梁受け用のブラケット101(顎部)を梁成内に収めることにより、室内の有効高さを確保し、建物の階高を低減する点は注目できる。しかし、面倒で手間のかかるプレストレスを導入する構成であることは勿論、建物の外周部位に設置されるPCa柱にのみ実施できる方法である。建物の中央部に配置される、いわゆる直交梁を接合するPCa柱には、両側のPCa梁にそれぞれ用意されたPC鋼線が柱内で互いに混雑することになり実施は至難である。
本発明の目的は、PCa柱梁の場合に緊締や緊張等によるプレストレスの導入を一切無用にして、接合方式の省力化と施工の簡略化を図り、工期の短縮化とコストの低減を可能としたプレキャストコンクリート造柱梁の接合方法を提供することにある。
本発明の次の目的は、緊締や緊張等のプレストレス導入がない上に、PCa柱の設置場所の如何に左右されることなくブラケットを梁成内に収める構成を実施可能としたプレキャストコンクリート造柱梁の接合方法を提供することにある。
上記従来技術の課題を解決するための手段として、請求項1記載の発明に係るプレキャストコンクリート造柱梁の接合方法は、
プレキャストコンクリート造柱に、プレキャストコンクリート造梁を接合する方法であって、
柱には、その梁接合位置に梁上端主筋挿入用の第一貫通孔、及び梁下端主筋挿入用の第二貫通孔をそれぞれ水平方向に設け、
梁は、上端主筋を持たないあばら筋の上部が露出する構成で、柱との接合端部には下底面部にハンチ状段部を設け、前記ハンチ状段部の軸方向に梁下端主筋を貫通させる主筋通し孔を設けた構成とし、
前記梁は、柱との接合端面部に剪断力伝達手段を設けた上で、ハンチ状段部の主筋通し孔を柱の第二貫通孔と一致させて梁下端主筋を通し、また、梁上端主筋を前記あばら筋内へ配筋して柱の第一貫通孔へ通し、
柱の第一貫通孔とハンチ状段部の主筋通し孔及び第二貫通孔内へグラウト材をそれぞれ充填し、前記剪断力伝達手段を完成し、梁上面の梁上端主筋へ後打ちコンクリートを打設することを特徴とする。
請求項2に記載した発明に係るプレキャストコンクリート造柱梁の接合方法は、
プレキャストコンクリート造柱に、プレキャストコンクリート造梁を接合する方法であって、
柱には、その梁接合位置に梁上端主筋挿入用の第一貫通孔を設け、同第一貫通孔より下方位置に梁受け用のブラケットを設け、同ブラケット及び柱を水平方向に貫通する梁下端主筋挿入用の第二貫通孔を設け、
梁は、上端主筋を持たないあばら筋の上部が露出する構成で、柱との接合端面部に前記ブラケットを梁成内に収める切り欠き部を形成すると共に、下底面部にハンチ状段部を設け、同ハンチ状段部の軸方向に梁下端主筋を貫通させる主筋通し孔を設けた構成とし、
前記梁は、切り欠き部を柱のブラケットへ嵌め合わせ、ハンチ状段部の主筋通し孔を柱の第二貫通孔と一致させて梁下端主筋を通し、また、梁上端主筋を前記あばら筋内へ配筋して柱の第一貫通孔へ通し、
柱の第一貫通孔及びハンチ状段部の主筋通し孔及び第二貫通孔内へグラウト材をそれぞれ充填し、梁上面の梁上端主筋へ後打ちコンクリートを打設することを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、請求項1又は2に記載したプレキャストコンクリート造柱梁の接合方法において、
柱の貫通孔及びハンチ状段部の主筋通し孔は、シース管で形成することを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、請求項1又は2に記載したプレキャストコンクリート造柱梁の接合方法において、
梁下端主筋はその端部に定着具を設けて定着することを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、請求項1に記載したプレキャストコンクリート造柱梁の接合方法において、
剪断力伝達手段は、グラウト材の注入により形成するコッターであることを特徴とする。
請求項6に記載した発明は、請求項1〜5のいずれか一に記載したプレキャストコンクリート造柱梁の接合方法において、
柱は複数層の高さに形成されていることを特徴とする。
請求項1及び3〜5に記載した発明に係るプレキャストコンクリート造柱梁の接合方法は、PCa梁4の下底面部に設けたハンチ状段部5の主筋通し孔6と柱の第二貫通孔3へ梁下端主筋8を通し、また、梁上端主筋9をPCa柱1の第一貫通孔2へ通し、それぞれへグラウト材を充填して固めるだけであり、面倒で時間のかかる緊張や緊結等によるプレストレスの導入作業は一切無用であるから、省力化と施工の簡略化を実現でき作業効率の向上、工期の短縮化を図ることができる。また、プレストレスの導入に係る締結具等の材料や工具も必要としない。
請求項2及び3、4に記載した発明に係るプレキャストコンクリート造柱梁の接合方法は、PCa梁40の接合端面部に形成した切り欠き部40cをPCa柱10のブラケット10aへ嵌め合わせ(乗せ架け)、PCa梁40のハンチ状段部50の主筋通し孔60とPCa柱10の第二貫通孔30へ梁下端主筋80を通し、また、梁上端主筋90をPCa柱10の第一貫通孔20へ通し、それぞれへグラウト材を充填して固めるだけであり、プレストレスの導入作業は一切無用であるから、建物の中央部に設置される直交梁を接合する場合でも、容易に実施でき、PCa柱10の設置場所の如何に左右されることなく実施できる。
請求項6に記載した発明によれば、PCa柱1、10を複数層の高さに形成するので、1層毎に柱を建方する面倒な作業を省くことができ、作業効率が飛躍的に向上する。したがって、特に床面積が広く建物高さが比較的低いスーパーや工場の建設に適し、PCa梁4、40を順に接合して作業効率の向上と工期の短縮を図ることができる。
本発明はPCa柱1に、PCa梁4を接合する構造である。PCa柱1には、その梁接合位置に梁上端主筋挿入用の第一貫通孔2、及び梁下端主筋挿入用の第二貫通孔3をそれぞれ水平方向に設けている。PCa梁4は、上端主筋を持たないあばら筋4aの上部が露出する構成で、PCa柱1との接合端部には下底面部にハンチ状段部5を設け、前記ハンチ状段部5の軸方向に梁下端主筋8を貫通させる主筋通し孔6を設けた構成としている。PCa梁4は、PCa柱1との接合端面部に剪断力伝達手段7を設けた上で、ハンチ状段部5の主筋通し孔6をPCa柱1の第二貫通孔3と一致させて梁下端主筋8を通し、また、梁上端主筋9をあばら筋4a内へ配筋してPCa柱1の第一貫通孔2へ通す。PCa柱1の第一貫通孔2とハンチ状段部5の主筋通し孔6及び第二貫通孔3内へグラウト材をそれぞれ充填し、前記剪断力伝達手段を完成し、梁上面の梁上端主筋へ後打ちコンクリートを打設する。
以下、本発明のプレキャストコンクリート造柱梁の接合方法の一実施例を図面に基づいて説明する。
先ずPCa柱1は、図1に示すように、基礎コンクリートG上に立設され、その梁接合位置には梁上端主筋挿入用の第一貫通孔2及び梁下端主筋挿入用の第二貫通孔3が水平方向に設けられている。また、PCa梁4には、上端主筋を持たないあばら筋4aの上部が露出する構成とされている。つまり工場やサイト等で半打ち状態として形成している。PCa柱1との接合端部には下底面部にハンチ状段部5を設け、前記ハンチ状段部5の軸方向に後述する梁下端主筋8(図3参照)を貫通させる主筋通し孔6を設けている。
前記主筋通し孔6は図2に示すようにシース管で形成されており、工場等でPCa梁4を成型する際にあばら筋4aの底部に配置して一体化される。本実施例では4本のシース管を使用した。図示することは省略したが前記PCa柱1の第一貫通孔2、第二貫通孔3も同径の4本のシース管を配置して一体形成される(請求項3記載の発明)。
上記PCa梁4には、図3に示すように、PCa柱1との接合面端部に剪断力伝達手段7を設けている。前記剪断力伝達手段7は例えばコッターと称されるものであり、PCa梁4の接合端面部であばら筋4aの略中央部に配置されている(図2参照)。前記コッターの凹みは15〜20mm程度とされ後述するグラウト材が充填されて完成状態となり、剪断力をPCa柱1へ伝達させる構成である。剪断伝達能力をより高めるために対向するPCa柱1にも同じ高さ位置で略同形同大のコッターを設けることが好ましい。
上記のような構成とされたPCa梁4は、前記ハンチ状段部5の主筋通し孔6とこれに対向するPCa柱1の第二貫通孔3とを一致させて、同主筋通し孔6の端部から梁下端主筋8を差し入れて通し、PCa柱1の第二貫通孔3を横断し、他方に同様の構成で配置されているPCa梁4の主筋通し孔6へ通す。
次に、梁上端主筋9をPCa梁4の上面に露出したあばら筋4a内に配筋し、PCa柱1の第一貫通孔2に差し入れて通し、他方に同様の構成で配置されているPCa梁4のあばら筋4a内に配筋して挿通させる。その後、矢印Aに示すように、PCa柱1の第一貫通孔2の一側又は両側からグラウト材を充填する。また、矢印Bに示すように、PCa梁4の主筋通し孔6の一側又は両側からグラウト材を充填し第二貫通孔3にも及ばせる。またその際、前記剪断力伝達手段7にもグラウト材が注入されて剪断力伝達手段7が完成される。
しかる後に、PCa梁4の上面に配筋された梁上端主筋9へ、床配筋を施した上で後打ちコンクリート(床コンクリートとも云う)を打設してPCa柱梁を一体的に接合する。
本発明のプレキャストコンクリート造柱梁の接合方法は、図1又は図3に示すようにPCa柱1が複数層の高さ或いは建物高さに形成されており、PCa梁4、4をPCa柱1の梁接合箇所へ順に接合する。したがって、1層毎に柱を鉛直方向に建物高さまで連結するという面倒な作業が低減され、作業効率が飛躍的に向上できる。
上記の如く接合された柱梁間の応力伝達は、変形時においてPCa柱1から梁下端主筋8に加わる応力を梁下端主筋8の直上に配置されているPCa梁4内の下端主筋4bへ伝達させる事によって行われる。
因みに応力伝達能力は、ハンチ状段部5の軸方向の長さと比例しているため、高い応力伝達力が求められる場合にはハンチ状段部5を軸方向に長くすればよい。しかし、施工上ハンチ状段部5を極力短くして部材の取り合いを小さくすることが好ましい。そのため、図4に示すように梁下端主筋8の両端部に定着具11を取り付けて定着することが好適に実施される(請求項4記載の発明)。前記定着具11は例えばネジ材である。これは抜け止め程度のものでありプレストレスを加えるものではない。前記定着具11はPCa梁4の内方に向かって力が加えられるためその上面に配筋されている梁4の下端主筋4bへ応力が伝達されやすいのである。
次に、請求項2に記載したプレキャストコンクリート造柱梁の接合方法について実施例3として説明する。本実施例も実施例1及び2と略同様の技術的思想に基づいており、以下、図面に基づいて説明する。
PCa柱10の梁接合箇所には、図5に示すように、梁上端主筋挿入用の第一貫通孔20を設け、同第一貫通孔20より下方位置に梁受け用のブラケット10a(顎)を柱と一体的に設けている。また、柱10は前記ブラケット10aとPCa柱1を水平方向に貫通する梁下端主筋挿入用の第二貫通孔30を設けている。
PCa梁40には、実施例1と同様に上端主筋を持たないあばら筋40aの上部が露出する構成とされている。PCa柱10との接合端面部には前記ブラケット10aを梁成内に収める切り欠き部40cが形成されている。また、その下底面部にはハンチ状段部50を設け、同ハンチ状段部50の軸方向に後述する梁下端主筋80(図6参照)を貫通させる主筋通し孔60を設けている。
上記の構成とされたPCa梁40は、図6に示すように、前記切り欠き部40cをこれに対向する前記PCa柱10のブラケット10aと嵌め合わせ、PCa梁40のハンチ状段部50の主筋通し孔60をPCa柱10の第二貫通孔30と一致させる。因みに、実施例1と同様に柱10のブラケット10aの上面部と切り欠き部40cの上面部とが接触される位置に前記剪断力伝達手段70を取り付けても良い(図5、図6参照)。
そして、梁下端主筋80を前記ハンチ状段部50の主筋通し孔60の一端から差し入れPCa柱10の第二貫通孔30を横断し、他方に同様の構成で配置されているPCa梁40の主筋通し孔60へ差し入れて挿通する。また、梁上端主筋90はPCa梁40上面のあばら筋40a内に配筋し、PCa柱10の第一貫通孔20に差し入れて通し、他方に同様の構成で配置されているPCa梁40のあばら筋40a内に配筋して通す。
しかる後に、図3と同様にPCa柱10の第一貫通孔20、PCa梁40の主筋通し孔60及びPCa柱10の第二貫通孔30内へグラウト材をそれぞれ充填し、梁上端主筋90へ後打ちコンクリートを打設してPCa柱梁を接合する。グラウト材の充填、後打ちコンクリートの打設は上述したとおりである。
また、図示することは省略したが、図4と同様に梁下端主筋80の両端に定着具11を取り付け定着してハンチ状段部50を軸方向に短くすることも好適に実施される。
上述した実施例は建物の中央部に配置される直交梁を接続する柱の場合について説明したが、本発明は建物の外周部位に配置される柱においても実施できる。以下のその点を図7A、図7Bに基づいて説明する。また、実施例1〜4の技術的思想と略同様であるためその相違点を中心に説明する。
図7Aに示す建物の外周部位に立設されたPCa柱1’には、第一貫通孔2’と第二貫通孔3’とが水平方向に設けられている。前記第一貫通孔2’と、第二貫通孔3’はそれぞれ、外壁面側の端部が幅広に形成されている。そして、図7Bに示すように、PCa柱1’との接合端面部に剪断力伝達手段7’を設けた上で、実施例1と同様に構成されたハンチ状段部5’の主筋通し孔6’とPCa柱1’の第二貫通孔3’とを一致させて梁下端主筋8を前記ハンチ状段部5’の主筋通し孔6’の一端から差し入れ、PCa柱1’の第二貫通孔3’を横断して通す。その後、前記第二貫通孔3’の外壁面側に形成された幅広の空間において、挿通された梁下端主筋8’の端部を定着具11’により固定する。前記定着具11’は上述したネジ材である。梁上端主筋9’も上述の如くあばら筋4a’内に配筋させ、第一貫通孔2’へ差し入れて通し、その端部を定着具11’により固定する。その後、第一貫通孔2’、第二貫通孔3’の外壁面側(矢印C)からグラウト材を充填させ、梁上面の梁上端主筋9’へ後打ちコンクリートを打設して柱梁を接合する。
また、梁下端主筋8’の建物側の端部にも定着具12を取り付けてハンチ状段部5’の軸方向の長さを短くすることも好適に実施される。更に、図5、6及び実施例3、4で記載したブラケットを設ける接合方法も同様に実施できる。
次に、実施例1、実施例2、実施例4に記載したプレキャストコンクリート造柱梁の接合方法の実用性を知るため、柱と梁を一体打ちしたときと、柱と梁を別々に作成した後両者を一体化したとき(実施例1、2、4と同様の方法)の強度と剛性を比較するべく十字型試験体による加力実験を実施した。つまり、試験体の柱には梁主筋用の貫通孔を設け、大梁の下底面部には下端主筋を後から挿入するハンチ状段部と主筋通し孔を設け、プレキャスト柱と大梁を仮設後にこれらの孔に主筋を配筋し、グラウト材等の充填をすることで柱梁接合した十字型試験体により実験した。その結果を図8に示す。
図8Aに示すように、一体打ちしたもの(PH1)と、実施例1、2、4の柱梁をプレキャストとして後から一体化したもの(PH2〜PH4)の梁部材の強度は略同等である。また、図8Bに示すように、一体打ちしたもの(PH1)と、柱梁をプレキャストとして後から一体化したもの(PH2〜PH4)の梁部材の剛性も略同様である。
つまり、本発明のプレキャストコンクリート造柱梁の接合方法は一体打ちした構造とほぼ同様の構造性能を示すことが分かる。したがって、実施例1、2、4に記載した簡易な方法での柱梁の接合方法を実施しても強度、剛性等の構造性能に全く影響を及ぼさず積極的に実施できるのである。この結果は勿論他の実施例の実用性をも示すものである。
以上に実施形態を図面に基づいて説明したが、本発明は、図示例の実施形態の限りではなく、その技術的思想を逸脱しない範囲において、当業者が通常に行う設計変更、応用のバリエーションの範囲を含むことを念のために付言する
本発明に係る柱と梁の接合前の状態を示した立面図である。 主筋通し孔及び剪断力伝達手段の具体例を示す側面図である。 本発明に係るプレキャストコンクリート造柱梁の接合方法の概略を示した立面図である。 梁下端主筋の両端部に定着具を取り付けた一例を示す立面図である 本発明の実施例3における柱と梁の接合前の状態を示した立面図である。 本発明の実施例3のプレキャストコンクリート造柱梁の接合方法の概略を示す立面図である。 A、Bは本発明を建物の外周部位の柱に実施する概念を示した立面図である。 A、Bは十字型試験体による加力実験の結果を示したグラフである。 従来のプレキャストコンクリート構造物における柱と梁の接合方法の概略を示した立面図である。
符号の説明
1、1’、10 柱
2、2’、20 第一貫通孔
3、3’、30 第二貫通孔
4、4’、40 梁
4a、4a’、40a あばら筋
5、5’、50 ハンチ状段部
6、6’、60 主筋通し孔
7、7’、70 剪断力伝達手段
8、8’、80 梁下端主筋
9、9’、90 梁上端主筋

Claims (6)

  1. プレキャストコンクリート造柱に、プレキャストコンクリート造梁を接合する方法であって、
    柱には、その梁接合位置に梁上端主筋挿入用の第一貫通孔、及び梁下端主筋挿入用の第二貫通孔をそれぞれ水平方向に設け、
    梁は、上端主筋を持たないあばら筋の上部が露出する構成で、柱との接合端部には下底面部にハンチ状段部を設け、前記ハンチ状段部の軸方向に梁下端主筋を貫通させる主筋通し孔を設けた構成とし、
    前記梁は、柱との接合端面部に剪断力伝達手段を設けた上で、ハンチ状段部の主筋通し孔を柱の第二貫通孔と一致させて梁下端主筋を通し、また、梁上端主筋を前記あばら筋内へ配筋して柱の第一貫通孔へ通し、
    柱の第一貫通孔とハンチ状段部の主筋通し孔及び第二貫通孔内へグラウト材をそれぞれ充填し、前記剪断力伝達手段を完成し、梁上面の梁上端主筋へ後打ちコンクリートを打設することを特徴とする、プレキャストコンクリート造柱梁の接合方法。
  2. プレキャストコンクリート造柱に、プレキャストコンクリート造梁を接合する方法であって、
    柱には、その梁接合位置に梁上端主筋挿入用の第一貫通孔を設け、同第一貫通孔より下方位置に梁受け用のブラケットを設け、同ブラケット及び柱を水平方向に貫通する梁下端主筋挿入用の第二貫通孔を設け、
    梁は、上端主筋を持たないあばら筋の上部が露出する構成で、柱との接合端面部に前記ブラケットを梁成内に収める切り欠き部を形成すると共に、下底面部にハンチ状段部を設け、同ハンチ状段部の軸方向に梁下端主筋を貫通させる主筋通し孔を設けた構成とし、
    前記梁は、切り欠き部を柱のブラケットへ嵌め合わせ、ハンチ状段部の主筋通し孔を柱の第二貫通孔と一致させて梁下端主筋を通し、また、梁上端主筋を前記あばら筋内へ配筋して柱の第一貫通孔へ通し、
    柱の第一貫通孔及びハンチ状段部の主筋通し孔及び第二貫通孔内へグラウト材をそれぞれ充填し、梁上面の梁上端主筋へ後打ちコンクリートを打設することを特徴とする、プレキャストコンクリート造柱梁の接合方法。
  3. 柱の貫通孔及びハンチ状段部の主筋通し孔は、シース管で形成することを特徴とする、請求項1又は2に記載したプレキャストコンクリート造柱梁の接合方法。
  4. 梁下端主筋はその端部に定着具を設けて定着することを特徴とする、請求項1又は2に記載したプレキャストコンクリート造柱梁の接合方法。
  5. 剪断力伝達手段は、グラウト材の注入により形成するコッターであることを特徴とする、請求項1に記載したプレキャストコンクリート造柱梁の接合方法。
  6. 柱は複数層の高さに形成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載したプレキャストコンクリート造柱梁の接合方法。







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