JP2009185447A - プレキャストコンクリート構造部材の接合構造、建物、及び建物の施工方法 - Google Patents

プレキャストコンクリート構造部材の接合構造、建物、及び建物の施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】PCa製の構造部材の梁部とPCa製の梁部材との接合作業の手間を低減できるプレキャストコンクリート構造部材の接合構造、プレキャストコンクリート構造部材の接合構造を有する建物、及びプレキャストコンクリート構造部材の接合構造を有する建物の施工方法を提供することを目的とする。
【解決手段】一般的に、梁に発生する地震荷重に起因する曲げモーメントは、柱梁の仕口部で最大となり、梁の中央部に向うに従って徐々に小さくなる。このような梁の応力状態に則して、発生する曲げモーメントが小さい位置、即ち、曲げモーメントが最大となる柱梁仕口部を除いた梁の中間部で水平部材の梁部と梁部材とをピン接合する。特に、梁の中央部では、曲げモーメントが発生せず、当該部に配筋された梁鉄筋には応力が生じないため、梁鉄筋を継ぐ必要がない。従って、水平部材の梁部と梁部材との接合作業の手間が低減される。
【選択図】図2

Description

本発明は、プレキャストコンクリート(以下、「PCa」と称す)製の構造部材の接合構造、PCa製の構造部材の接合構造を有する建物、及びPCa製の構造部材の接合構造を有する建物の施工方法に関する。
近代建築においては、間取りの自由度が高い等の理由からラーメン構造が一般的に広く採用され、更に、工期の短縮化等の観点から、工場等で製作・加工した柱、梁等を現場で組み立てるプレキャスト工法が多く用いられている。工場等でプレキャスト化される梁は、運搬時における重量、形状等の制約により、複数のPCa製の梁部材に分割され、現場において接合される。しかし、PCa製の梁部材同士の接合には、一般的に型枠の仮設、鉄筋継手手段による鉄筋接合、コンクリートの打設等の作業が発生し、更なる工期の短縮、施工コストの削減が困難であった。
このようなPCa製の梁部材同士の接合作業を簡略化すべく、特許文献1には、図24に示すように、PCa製の梁部材200とPCa製の梁部材202とを、梁の中央部で接合する柱梁接合構造体204が提案されている。この柱梁接合構造体204では、柱206及び柱208と一体化された梁部材200に対して、柱210の上端部210Aに載置された梁部材202を水平方向に移動して、梁部材202の端面202Aから突出する梁主筋212を、梁部材200の端面200Aに埋設された機械式継手214に挿入する。そして、機械式継手214にモルタル(不図示)を注入し、梁主筋212と梁主筋216とを接続することで、梁部材200と梁部材202とを一体化している。しかしながら、柱梁接合構造体204は、現場打ちコンクリートを不要とするものの、梁主筋212と梁主筋216との接続作業を要し、また、梁部材200の端面200Aに機械式継手214を埋設するため、梁部材200の制作費がかさむ。
また、特許文献2には、鉄骨造の建物において、梁の端部と柱をボルトでピン接合とする柱梁接合構造が提案されている。しかしながら、この柱梁接合構造は、梁の端部に発生する曲げモーメントを小さく抑えるべく、コンクリートスラブが硬化するまで梁の端部と柱の接合部を一時的にピン接合にするが、コンクリートスラブの硬化後、梁の端部と柱との接合部を溶接して剛接合にする。即ち、ピン接合を用いて架構、建物を構成するものではない。そもそも、特許文献2は、梁の端部と柱の接合構造を提供するものであり、PCa製の梁部材同士の接合構造を開示するものではない。
特開2004−346587号公報 特開平8−218640号公報
本発明は、上記の事実を考慮し、PCa製の構造部材の梁部とPCa製の梁部材との接合作業の手間を低減できるプレキャストコンクリート構造部材の接合構造、プレキャストコンクリート構造部材の接合構造を有する建物、及びプレキャストコンクリート構造部材の接合構造を有する建物の施工方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、柱梁仕口部と前記柱梁仕口部の側方に設けられる梁部とを一体にして形成したプレキャストコンクリート製の構造部材と、柱に支持されるプレキャストコンクリート製の梁部材と、を有し、前記構造部材の前記梁部と前記梁部材とをピン接合するピン接合手段と、を有することを特徴とする。
上記の構成によれば、隣接する構造部材の梁部と梁部材とをピン接合手段によりピン接合する。一般的に、梁に発生する地震荷重に起因する曲げモーメントは、柱梁の仕口部で最大となり、梁の中央部に向うに従って徐々に小さくなる。このように発生する曲げモーメントが相対的に小さい位置で構造部材の梁部と梁部材とを接合して梁を形成する場合、構造力学上、梁鉄筋を継いで剛接合とする必要性が薄れる。特に梁の中央部では、曲げモーメントが発生せず(以下、このような応力状態になる点を「反曲点」と称す)、当該部に配筋された梁鉄筋には応力が生じないため、梁鉄筋を継ぐ必要がない。請求項1に係る発明は、このような梁の応力状態に則して、梁に発生する曲げモーメントが小さい位置、即ち、曲げモーメントが最大となる柱梁仕口部を除いた梁の中間部で、隣接する構造部材の梁部と梁部材とをピン接合する。従って、隣接する構造部材の梁部と梁部材の梁鉄筋を継ぐ作業がなくなり、また、鉄筋継手手段等が不要となるため、施工性の向上、コスト削減を図ることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のプレキャストコンクリート構造部材の接合構造において、前記構造部材が、前記柱梁仕口部の上方及び下方の少なくとも一方に設けられ前記柱梁仕口部と一体とされる柱部、を有することを特徴とする。
上記の構成によれば、柱梁仕口部の上方及び下方の少なくとも一方に柱部を設けて、柱梁仕口部と一体化する。従って、現場における柱梁仕口部の接合箇所が減るため施工性が向上する。また、柱梁仕口部と柱部を一体化することで部材数が減るため揚重回数が減り、工期の短縮化を図ることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のプレキャストコンクリート構造部材の接合構造において、前記ピン接合手段が、対向する前記構造部材の前記梁部の端面及び前記梁部材の端面の少なくとも一方に形成されたコッターであることを特徴とする。
上記の構成によれば、対向する構造部材の端面及び梁部材の端面の少なくとも一方に形成されたコッターに、モルタル等の充填材を充填して、隣接する構造部材の梁部と梁部材とをピン接合する。従って、隣接する構造部材の梁部と梁部材の梁鉄筋を継ぐ作業がなくなり、接合作業が簡略化される。また、一方の端面に形成された凹状のコッターに、他方の端面に形成された凸状のコッターを挿入して接合する場合、凹状のコッターと凸状のコッターとの間に隙間(遊び)を設け、グラウト等の充填材を充填することで施工誤差を吸収できる。さらに、コッターを設けることによって、梁に発生するせん断力を確実に伝達することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載のプレキャストコンクリート構造部材の接合構造において、前記ピン接合手段が、対向する前記構造部材の前記梁部の端面及び前記梁部材の端面に形成された穴部と、前記穴部へ挿入されるピン部材と、から構成されることを特徴とする。
上記の構成によれば、対向する構造部材の梁部の端面及び梁部材の端面に形成された穴部に、ピン部材を挿入することで、隣接する構造部材の梁部と梁部材とをピン接合する。従って、構造部材の梁部と梁部材の梁鉄筋を継ぐ作業がなくなり、接合作業が簡略化される。また、ピン部材を構成する材料・大きさを変更するだけで、負担せん断力に応じた強度・剛性を有する接合部を得ることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか1項に記載のプレキャストコンクリート構造部材の接合構造から構成される架構を有する建物であって、前記架構は、前記構造部材の前記梁部と前記梁部材とを接合して形成される梁を有し、前記梁部と前記梁部材とが、前記梁の中央部で前記ピン接合手段によりピン接合されたことを特徴とする。
上記の構成によれば、隣接する構造部材の梁部と梁部材とが、架構の梁の中央部でピン接合手段によりピン接合されている。梁の中央部では、地震荷重に起因する曲げモーメントが発生せず、当該部に配筋された梁鉄筋には応力が生じないため、梁鉄筋を継ぐ必要がない。請求項5に記載の発明は、このように応力的に最も有利な梁の中央部で、構造部材と梁部材とをピン接合する。従って、施工性の向上、コスト削減を図ることができる。
請求項6に記載の発明は、柱梁仕口部と前記柱梁仕口部の側方に設けられる梁部と前記柱梁仕口部の上方及び下方の少なくとも一方に設けられた柱部とを一体にして形成したプレキャストコンクリート製の構造部材と、柱に支持されるプレキャストコンクリート製の梁部材と、柱部材と、から構成される架構を有する建物であって、前記架構は、前記構造部材の前記梁部と前記梁部材とを接合して形成される梁と、前記構造部材の前記柱部と前記柱部材とを接合して形成される柱と、を有し、前記梁部と前記梁部材又は前記柱部と前記柱部材が、前記梁の中央部又は前記柱の中央部でピン接合手段によりピン接合されたことを特徴とする。
上記の構成によれば、隣接する構造部材の梁部と梁部材又は隣接する構造部材の柱部と柱部材とが、架構の梁の中央部又は架構の柱の中央部で、ピン接合手段によりピン接合されている。梁の応力状態と同様に、一般的に柱に発生する地震荷重に起因する曲げモーメントは、柱梁の仕口部で最大となり、柱の中央部でゼロ(反曲点)となる。そのため、柱の中央部では、地震荷重に起因する曲げモーメントが発生せず、当該部に配筋された柱鉄筋には応力が生じないため、柱鉄筋を継ぐ必要がない。請求項6に係る発明は、このような柱の応力状態に則して、柱の中央部で構造部材の柱部と柱部材とをピン接合する。従って、隣接する構造部材の梁部と梁部材との接合作業の手間だけでなく、構造部材の柱部と柱部材との接合においても柱鉄筋の接続作業がなくなり、接合作業の手間を低減することができる。また、鉄筋継手手段等が不要となるため、コスト削減を図ることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項5又は6に記載の建物において、前記架構から構成された複数層の前記建物を平面視したとき、最下層の前記架構の柱が、一つ置きに基礎に支持されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、複数層からなる建物を平面視したとき、最下層の架構の柱が、一つ置きに基礎に支持されている。つまり、基礎に支持される柱と、基礎に支持されない柱とが交互に並んでいる。このため、基礎に支持されない柱から両側へ張り出す2つの梁に作用する常時荷重に起因する曲げモーメントが、基礎に支持されていない柱付近で下向きに最大となり、それぞれの梁の概ね中間部でゼロとなる。即ち、常時荷重に起因する曲げモーメントがゼロとなる位置を、それぞれの梁の概ね中央部となるように設計することで、梁の中央部では、地震荷重に起因する曲げモーメントのみならず、常時荷重に起因する曲げモーメントも発生しない。このように設計された梁の中央部において、隣接する構造部材の梁部と梁部材とをピン接合することで、応力状態に合致した接合構造を実現できる。
請求項8に記載の発明は、柱上に載置されたプレキャストコンクリート製の梁部材を、柱梁仕口部と前記柱梁仕口部の側方に設けられる梁部とを一体にして形成したプレキャストコンクリート製の構造部材の端面と、前記梁部材の端面とが対向するように隣接して配置する梁部材搬送工程と、前記構造部材搬送工程の後に前記構造部材の梁部と前記梁部材とをピン接合手段によりピン接合する梁部接合工程と、を有することを特徴とする。
上記の構成によれば、梁部材搬送工程と梁部接合工程とを有する。梁部材搬送工程では、接合する構造部材の梁部の端面と梁部材の端面とが対向するように構造部材を隣接して配置する。梁部接合工程では、梁部材搬送工程の後に、隣接する構造部材の梁部と梁部材をピン接合手段によりピン接合する。よって、請求項1に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
本発明は、上記の構成としたので、プレキャストコンクリート構造部材の接合構造、プレキャストコンクリート構造部材の接合構造を有する建物、及びプレキャストコンクリート構造部材の接合構造を有する建物の施工方法において、プレキャストコンクリート製の構造部材の梁部とプレキャストコンクリート製の梁部材との接合作業の手間を低減できる。
以下、図面を参照して本発明のプレキャストコンクリート構造部材の接合構造、プレキャストコンクリート構造部材の接合構造を有する建物、及びプレキャストコンクリート構造部材の接合構造を有する建物の施工方法について説明する。
先ず、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は建物10を構成する水平部材12の斜視図であり、図2は建物10を示す概略図である。
図1に示すように、PCa製の水平部材12は、下柱部材16(図2参照)に支持されるPCa製の柱梁仕口部18と、柱梁仕口部18の側面から張り出すようにして設けられたPCa製の梁部28、34とを一体にして形成されている。柱梁仕口部18は、水平部材12と下柱部材16を接合する接合部であり、水平部材12を下柱部材16に支持・固定するものである。また、柱梁仕口部18には、柱梁仕口部18の上端面及び下端面から突出しないように柱梁仕口部18の上下方向に12本のシース管42が埋設されている。柱梁仕口部18の側面には、シース管42の内部に通じるグラウト排出孔44が形成されている。梁部28の端面には、後述するコッター32を構成する凹部32Aが形成されている。
次に、水平部材12を用いて構築した建物10について説明する。なお、建物10には、梁部28の端面にコッター32を構成する凹部32Aが形成された水平部材12と、梁部材としての梁部28の端面にコッター32を構成する凸部32Bが形成された水平部材12を使用する。
図2に示すように、基礎部14上に建て込まれた下柱部材16の上端面に水平部材12の柱梁仕口部18が載置され、柱梁仕口部18を介して水平部材12と下柱部材16とが接合され、3つの架構20、22、24が構成されている。また、柱梁仕口部18に埋設されたシース管42には、図5(B)に示す上柱部材26Aの下端面から突出した柱主筋60が挿入され、柱梁仕口部18を介して水平部材12と上柱部材26とが接合されている。
基礎部14の略中央に位置する架構22では、隣接する2つの水平部材12の梁部28同士の端面が対向する梁接合部30において、凹部32Aに凸部32Bが挿入され、梁部28同士がコッター32によりピン接合されて架構22の梁22Aが形成されている。また、隣接する2つの水平部材12の梁部28同士は長さが相互に等しく、梁22Aの中央部に梁接合部30が位置し、梁22Aの中央部で梁部28同士がピン接合されている。なお、梁22Aの中央部とは、梁22Aを厳密に2等分した位置に限られず、下柱部材16の建て込み誤差や水平部材12の製作誤差等による位置ずれを含む概念である。
一方、架構22に隣接する架構20では、隣接する2つの水平部材12の梁部34同士の端面が対向する梁接合部36において、水平部材12の梁主筋38を機械式継手40で接続することにより梁部34同士が剛接合され、架構20の梁20Aが形成されている。架構20と同様に、架構22に隣接する架構24では、隣接する2つの水平部材12の梁部34同士の端面が対向する梁接合部36において、梁主筋38を機械式継手40で接続することにより梁部34同士が剛接合され、架構24の梁24Aが形成されている。
なお、架構22では、梁部28の長さが等しい2つの水平部材12を隣接させることで、梁部28同士を梁22Aの中央部でピン接合したがこれに限らない。梁部28の長さが異なる水平部材12を隣接させ、柱梁仕口部18を除いた梁22Aの中間部に梁接合部30を位置させ、梁22Aの中間部で梁部28同士をコッター32によりピン接合しても良い。また、架構20、22では、隣接する2つの水平部材12の梁部34同士を剛接合したが、コッター32を用いて梁部34同士をピン接合しても良い。
ここで、本発明でいうピン接合とは、梁主筋等の鉄筋を継がずに2つのPCa製の構造部材を接合することをいう。即ち、構造部材に生じる曲げモーメントを鉄筋の引張力によって伝達しない構造をいう。一方、剛接合とは、構造部材に生じる曲げモーメントを鉄筋の引張力によって伝達する構造をいう。なお、構造部材をコッターで接合した場合、コッターの嵌合によって支圧が発生し、接合部で若干の曲げモーメントが伝達され得るが、鉄筋を継いで構造部材を接合するものではないため、ピン接合に属するものである。
次に、梁接合部30の拡大図を図3に示し、ピン接合手段としてのコッター32について説明する。図3(A)に示すようにコッター32は、対向する一方の梁部28の端面に形成された凹部32Aに他方の梁部28の端面に形成された凸部32Bを挿入して梁部28同士をピン接合している。この場合、凹部32Aと凸部32Bとの嵌め合い作用により梁部28同士のせん断力が相互に伝達される。また、コッター32は、図3(B)に示すように、凹部32Aと凸部32Bとの間にグラウト46等の充填材を充填して、施工誤差を吸収しても良い。更に、図3(C)に示すように、対向する梁部28の端面に複数の凹部32Aをそれぞれ形成し、凹部32Aの間にグラウト46等の充填材を充填してピン接合しても良い。なお、凹部32A、凸部32Bの形状、大きさ、梁部28の端面に形成する個数等は上記したものに限られず、接合強度に応じて適宜選択・変更すれば良い。
また、コッター32に替えて、図4(A)に示すように対向する梁部28の端面にそれぞれ形成された穴部48に、円柱形をした鋼製のピン部材50を挿入して嵌め合わせることで、梁部28同士をピン接合しても良い。この場合、対向する梁部28の隙間及び穴部48とピン部材50との隙間にグラウト46等の充填材を充填して施工誤差を吸収しても良い。また、図4(B)に示すように、対向する梁部28の側面に溝穴52をそれぞれ形成し、梁部28同士の端面を対向させた後に、梁部28の側方からピン部材50を溝穴52に挿入し、グラウト54等の充填材で溝穴52を埋めて梁部28同士をピン接合しても良い。また、対向する梁部28同士の端面の一方にのみ穴部48を形成し、他方の端面にピン部材50を一体的に設けても良い。なお、ピン部材50の個数、形状、材質等は上記のものに限らず、接合強度に応じて適宜選択・変更すれば良い。
次に、水平部材12を用いた建物56の施工方法の例について説明する。水平部材12を用いた建物56は、図5及び図6に示す施工方法によって構築される。なお、建物56には、梁部28の端面、梁部34の端面に、凹部32A、凸部32Bが形成された水平部材12を使用する。また、説明の便宜上、基礎部14に設置される下柱部材16を基礎部14の左側から順に下柱部材16A、16Bとし、下柱部材16A、16Bの上端面に載置される水平部材12を水平部材12A、12Bとし、水平部材12A、12Bの上端面に載置される上柱部材26を上柱部材26A、26Bとする。
先ず、図5(A)、(B)に示すように、基礎部14の左側に建て込まれた下柱部材16Aの上端面に、水平部材12Aの柱梁仕口部18を載置する。下柱部材16Aの上端面には、下柱部材16Aの柱主筋58と後述する上柱部材26Aの柱主筋60とを接続する機械式継手62が埋設されている。また、下柱部材16Aの上端面の四隅には、雌ネジ(不図示)が形成されており、この雌ネジにねじ込んだボルト64のねじ込み量によって、柱梁仕口部18の設置高さを調整する。ボルト64は、水平部材12の柱梁仕口部18の上端面及び上柱部材26の上端面の四隅にも設けられており、これによって水平部材12の柱梁仕口部18及び上柱部材26に載置する部材の設置高さを調整する。なお、上柱部材26の上端面には、下柱部材16と同様に機械式継手62が埋設されている。
次に、図5(B)、図6(A)に示すように、水平部材12Aの柱梁仕口部18に設けられたシース管42に上柱部材26Aの下端面から突出する柱主筋60を貫通させ、下柱部材16Aの上端面に埋設された機械式継手62に挿入する。下柱部材16Aの側面には、機械式継手62の内部に通じるグラウト充填孔(不図示)が形成されており、グラウト充填孔からグラウト(不図示)を注入し、機械式継手62及びシース管42の内部にグラウトを充填して柱主筋58と柱主筋60とを定着・接続する。なお、グラウトが充填されたことの確認は、水平部材12の柱梁仕口部18の側面に形成されたグラウト排出孔44(図1参照)にて行う。このように下柱部材16Aの上端面に水平部材12Aを載置した後に下柱部材16Aの柱主筋58と上柱部材26Aの柱主筋60とを接続することで、水平部材12の柱梁仕口部18の上端面に上柱部材26を載置するまで、水平部材12を横方向又は水平方向に移動できる。
次に、図6(A)、(B)に示すように、基礎部14の略中央に建て込まれた下柱部材16B上に載置される水平部材12Bを水平部材12Aに向って横方向又は水平方向に移動し、水平部材12Aの梁部28の端面と、梁部材としての水平部材12Bの梁部28の端面とを対向させ(梁部材搬送工程)、水平部材12Aの梁部28の端面に形成された凹部32Aに水平部材12Bの梁部28の端面に形成された凸部32Bを挿入する。そして、凹部32Aと凸部32Bとの間に形成された目地部に沿ってスポンジ状の発泡性材等を配置して目地部を密封した後に、目地部にグラウト46等の充填材を充填して、水平部材12Aの梁部28と水平部材12Bの梁部28とをピン接合する(梁部接合工程)。
次に、下柱部材16A、水平部材12A及び上柱部材26Aの接合方法と同様の方法で、下柱部材16Bと水平部材12Bの柱梁仕口部18、及び上柱部材26Bを接合する。このように、図6(A)、(B)の作業を繰り返して建物56の一層部分を構築する。更に、上柱部材26の上端面に水平部材12を配置し、図5、図6の作業を繰り返すことで、複数層からなる建物56が構築される。
なお、ピン接合手段の構成によっては、必ずしも水平部材12Bを横方向又は水平方向に移動する必要はない。例えば、図3(C)に示すように対向する梁部28同士の端面に複数の凹部32Aをそれぞれ形成し、対向する凹部32Aの間にグラウト46を充填してピン接合する場合は、水平部材12Bを上方から降ろして下柱部材16Bの上端面に載置して梁部28同士の端面を対向させても良い。また、図4(B)に示すように、ピン部材50を梁部28の側方から挿入して梁部28同士をピン接合する場合も、水平部材12Bを横方向又は水平方向に移動する必要はない。このようなピン接合手段は、水平部材12Bの横方向または水平方向の移動範囲が制限されるような場合に特に有効である。例えば、建物の外周に沿って水平部材12を順に設置していくと、最後に設置される水平部材12の両側には、既に水平部材12が設置された状態となるため、最後の水平部材12を横方向または水平方向へ移動することができない。このような場合、図3(C)、図4(B)に示すピン接合手段であれば、上方から水平部材12を降ろすことで、梁部28同士の端面を対向させることができる。
また、下柱部材16、水平部材12及び上柱部材26の接合方法は上記したものに限らない。水平部材12と下柱部材16又は上柱部材26とが一体化されていれば良く、ピン接合手段の構成に合わせて(水平部材12の横方向又は水平方向への移動可否)、種々の接合方法を採用することができる。例えば、下柱部材16の上端面から柱主筋58を突出させ、上柱部材26の下端面に機械式継手を埋設する。そして、水平部材12の柱梁仕口部18に埋設されたシース管42に下柱部材16の柱主筋58を貫通させて上柱部材26の機械式継手に挿入し、充填材を充填して柱主筋58、60を定着・接続しても良い。また、下柱部材16の上端面及び上柱部材26の下端面からそれぞれ柱主筋58、60を突出させ、水平部材12の柱梁仕口部18に埋設されたシース管42の両端部から柱主筋58、60を挿入し、シース管42に充填材を充填して柱主筋58、60を定着・接続しても良い。
更に、水平部材12と下柱部材16との接合においては、柱梁仕口部18の下端面から突出する柱主筋を設け、下柱部材16の上端面に埋設された機械式継手62に挿入して接合しても良い。また、柱梁仕口部18の下端面に機械式継手を埋設し、下柱部材16の上端面から突出する柱主筋58を当該機械式継手に挿入して接合しても良い。更に、柱梁仕口部18の下端面及び下柱部材16の上端面からそれぞれ柱主筋を突出させ、柱梁仕口部18と下柱部材16との間にコンクリートを打設して、水平部材12と下柱部材16とを接合しても良い。これらの接合方法は、水平部材12と上柱部材26との接合にも適用可能である。
なお、水平部材12、下柱部材16、上柱部材26の上端面に設けられたボルト64をなくして、接合される部材の端面同士が密着するようにしてもよいが、施工上、接合される部材の端面間に20mm程度の隙間を設けるのが好ましい。また、本実施形態では、基礎部14の上に下柱部材16を設置したが、基礎部14に限られない。下柱部材16は、基礎部14等の構造躯体に支持・固定されていれば良く、基礎部14に替えて床スラブや柱部材等の構造躯体の上に設置して一体的に接合しても良い。
次に、本発明の第1の実施形態の作用及び効果について説明する。
先ず、一般的なラーメン構造を採用した架構66を図7(A)に示す。この架構66は左右の柱68A、68Bと梁70とから構成されている。図7(B)は、梁70に発生する常時荷重に起因する曲げモーメント図の略図であり、図7(C)には、梁70に発生する地震荷重に起因する曲げモーメント図の略図である。なお、各曲げモーメント図は、簡単のため、柱68A、68Bによる曲げ戻し等は考慮していない。
図7(B)から分かるように、梁70に発生する常時荷重に起因する曲げモーメントは、梁70と柱68A、68Bとの仕口部で上向きに最大となり、梁70の中央部で下向きに最大となる。一方、図7(C)から分かるように、梁70に発生する地震荷重に起因する曲げモーメントは、梁70と柱68A、68Bとの仕口部で最大となり、梁70の中央部に向うに従って徐々に小さくなる。そして、梁70の中央部で曲げモーメントがゼロ(反曲点)となる。
本実施形態は、図7(C)に示す梁70の応力状態に則して、水平部材12の梁部28と、これに隣接する水平部材12の梁部28(梁部材)とをコッター32によりピン接合する。即ち、梁22A(図2参照)に発生する曲げモーメントが相対的に小さい位置、即ち、梁部28と柱梁仕口部18とを一体にして水平部材12を形成することで、曲げモーメントが最大となる柱梁仕口部18を除いた梁22Aの中間部で、隣接する水平部材12の梁部28同士をピン接合する。従って、応力的に有利な梁22Aの中間部で梁部28同士をコッター32によりピン接合することができる。特に、梁22Aの中央部では地震荷重に起因する曲げモーメントが発生せず、当該部に配筋された梁鉄筋には応力が生じないため、隣接する水平部材12の梁部28同士の梁主筋38を継ぐ必要がない。従って、梁22Aの中央部で梁部28同士をピン接合することが応力的に最も有利となる。このように、梁70の応力状態に則して、隣接する2つ水平部材12の梁部28同士をピン接合することで、梁部28同士の梁鉄筋を継ぐ作業がなくなり、また、鉄筋継手手段等が不要となるため、施工性の向上、コスト削減を図ることができる。
次に、複数の水平部材12を用いて架構72、74、76、78を構成した場合の例を図8〜10に示す。各架構72、74、76、78は、梁72A、74A、76A、78Aの長さが相互に等しい等スパンとされており、また、各梁72A、74A、76A、78Aの中央部で、隣接する水平部材12の梁部同士を接合している。各図8〜10において、(B)は、各梁72A、74A、76A、78Aに発生する常時荷重に起因する曲げモーメント図の略図であり、(C)は、各梁72A、74A、76A、78Aに発生する地震荷重に起因する曲げモーメント図の略図である。なお、図中の黒丸は、梁接合部が剛接合であることを示し、白丸は梁接合部がピン接合であることを示している。また、各曲げモーメント図は、簡単のため、柱による曲げ戻し等は考慮していない。
図8(C)、図9(C)、図10(C)から分かるように、梁72A、74A、76A、78Aの中央部では、地震荷重に起因する曲げモーメントが発生しない。従って、隣接する架構の梁接合部が剛接合であるかピン接合であるかに関わらず、各梁72A、74A、76A、78Aの中央部が応力的に最も有利となり、隣接する水平部材12の梁部同士をピン接合するのに適している。一方、常時荷重に起因する曲げモーメントは、図8(B)、図9(B)、図10(B)から分かるように、梁接合部がピン接合であるか剛接合であるかによって、梁接合部の両側の柱付近に発生する曲げモーメントの大きさが異なる。従って、このような応力状態に則して、梁端部の設計を行うことが望ましい。
また、本実施形態を、いわゆるメガストラクチャーを採用した建物80に適用しても良い。図11は、複数層からなる建物80の一層分を示した平面図である。建物80の各架構は、後述するように梁部の数や配置が異なる複数の水平部材12(図12参照)を組み合わせて構成されている。各架構は、梁の長さが相互に等しい等スパンとされており、また、各梁の中央部で隣接する水平部材12の梁部同士が接合されている。なお、図中の黒丸は、梁接合部が剛接合であることを示し、白丸は梁接合部がピン接合であることを示している。
建物80の外側に面する架構82A〜82Hにおける梁接合部は、全て剛接合とされ、これらの架構82A〜82Hよって、建物80の外周を形成する一つの大きな架構82が構成されている。即ち、建物80は、剛性・強度が高い架構82を主架構としたメガストラクチャーによって構成されている。この場合、地震荷重は架構82に集約され、架構82の内側にある架構84A〜84Dは、主に鉛直荷重(常時荷重)を負担するために用いられる。従って、架構84A〜84Dが負担する地震荷重が相対的に小さくなり、架構84A〜84Dでは、隣接する水平部材12の梁部同士の接合にピン接合を採用し易い。
また、本実施形態では、柱梁仕口部18及びこの柱梁仕口部18の側面から張り出した2つの梁部28、34によって水平部材12を構成した例について説明したが、少なくとも柱梁仕口部18と梁部28とを一体にして形成されていれば良く、柱梁仕口部18と一体化される梁部の数や配置はこれに限らない。例えば、図12(A)〜(E)に示すように、柱梁仕口部18の側面に、梁部86A〜86Dを一体にして構成した種々の形状の水平部材12を採用することができる。この場合、梁部86A〜86Dのうち、少なくとも一つの端面にピン接合手段が形成されていれば良い。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態と同じ構成のものは、同符号を付すると共に、適宜省略して説明する。
第2の実施形態は、図1に示す水平部材12に替えて、水平部材12の柱梁仕口部18の上方及び下方の少なくとも一方に柱部を設け、柱梁仕口部18と一体にして形成したPCa製の構造部材92を用いる。構造部材92は、図13に示すように、柱梁仕口部94と、柱梁仕口部94の側面から張り出すようにして設けられた梁部96A、96B、96C、96Dと、柱梁仕口部94の上方及び下方に設けられた上柱部98A、下柱部98Bとを一体にして形成されている。梁部96A及び梁部96Cの端面には、コッター32を構成する凹部32Aがそれぞれ形成されている。
構造部材92は、柱部材102の上端面に載置され、下柱部98Bの端面と柱部材102の端面とが対向する柱接合部104において、下柱部98Bの下端面から突出する柱主筋100を柱部材102の上端面に埋設された機械式継手106に挿入し、機械式継手106にグラウト等の充填材を充填することで、下柱部98Bと柱部材102とが接合される。上柱部98Aの上端面には、上柱部98Aの上端面に載置される柱部材(不図示)の下端面から突出する梁主筋が挿入される機械式継手108が埋設され、柱部材と接合可能となっている。なお、下柱部98Bと柱部材102との接合方法は、第1に実施形態における柱梁仕口部18と下柱部材16又は上柱部材26との接合方法と同様に種々の接合方法を採用することができる。また、構造部材92の上柱部98Aを柱部材102として使用し、2つの構造部材92を上下方向に隣接させ、柱部材102としての構造部材92の上柱部98Aの上端面に、上方に配置された構造部材92の下柱部98Bと載置して接合しても良い。
このように構成された2つの構造部材92を隣接して配置し、架構110を構成した場合の例を図14に示す。なお、架構110には、梁部96Aの端面にコッター32を構成する凹部32Aが形成された構造部材92と、梁部96Aの端面にコッター32を構成する凸部32Bが形成された構造部材92を使用する。
基礎部14に建て込まれた柱部材102の上端面には、構造部材92の下柱部98Bが載置され、柱接合部104において構造部材92と柱部材102とが一体的に接合され、架構110の柱111が形成されている。また、構造部材92の下柱部98Bと柱部材102とは長さが相互に等しく、柱111の中央部に柱接合部104が位置し、柱111の中央部で下柱部98Bと柱部材102とが接合されている。そして、隣接する構造部材92の梁部96A同士の端面が対向する梁接合部112において、凹部32Aに凸部32Bが挿入され、梁部96A同士がコッター32によりピン接合されて架構110の梁110Aが形成されている。また、隣接する2つの構造部材92の梁部96A同士は長さが相互に等しく、梁110Aの中央部に梁接合部112が位置し、梁110Aの中央部で、隣接する梁部96A同士がピン接合されている。
次に、本発明の第2の実施形態の変形例について説明する。
本変形例では、図13に示す構成に替えて、構造部材92における下柱部98Bの下端面と柱部材102の上端面とが対向する柱接合部104において、下柱部98Bと柱部材102とをピン接合手段としてのピン部材50によりピン接合する。図15に示すように、構造部材92の下柱部98Bの下端面には、図4(A)に示すピン部材50を挿入するための穴部48が形成されている。そして、柱部材102の上端面に形成された穴部48にピン部材50を挿入した後に、柱部材102の上方から構造部材92を降ろして下柱部98Bの下端面に形成された穴部48にピン部材50を挿入し、下柱部98Bと柱部材102とをピン接合する。下柱部98Bと同様に、上柱部98Aの上端面には穴部48が形成され、上柱部98Aの上端面に載置される柱部材(不図示)とピン接合可能とされている。なお、ピン接合手段としては、上記の穴部48及びピン部材50に限らず、図3、図4に示す種々のピン接合手段を採用することができる。
また、本実施形態では、長さが相互に等しい下柱部98Bと柱部材102とを用いることで、架構110の柱111の中央部で下柱部98Bと柱部材102とを接合したがこれに限らない。長さが異なる下柱部98Bと柱部材102を用いて、柱梁仕口部94を除いた柱111の中間部に柱接合部104を位置させ、柱111の中間部で下柱部98Bと柱部材102とを接合しても良い。柱接合部104と同様に、梁部96Aの長さが異なる構造部材92を用いて、柱梁仕口部94を除いた梁110Aの中間部に梁接合部112を位置させ、梁110Aの中間部で梁部96A同士をコッター32によりピン接合しても良い。
次に、本発明の第2の実施形態の作用及び効果について説明する。
先ず、一般的なラーメン構造を採用した架構114に生じる地震荷重に起因する曲げモーメント図の略図を図16に示す。架構114は、左右の柱116A、116Bと上下の梁118A、118Bとから構成されている。なお、各曲げモーメント図は、簡単のため、柱116A、116Bによる曲げ戻し等は考慮していない。
第1の実施形態で説明したように、梁118A、118Bに発生する地震荷重に起因する曲げモーメントは、各梁118A、118Bの中央部でゼロ(反曲点)となる。一方、柱116A、116Bに発生する地震荷重に起因する曲げモーメントは、図16から分かるように、柱116A、116Bと梁118A、118Bの仕口部で最大となり、柱116A、116Bの中央部に向うに従って徐々に小さくなる。そして、各柱116A、116Bの中央部で曲げモーメントがゼロ(反曲点)となる。
本実施形態では、図16に示す梁118A、118Bの応力状態に則して、隣接する2つの構造部材92の梁部96A同士をコッター32によりピン接合する。即ち、梁110A(図14参照)に発生する曲げモーメントが相対的に小さい位置、即ち、梁部96Aと柱梁仕口部94とを一体にして構造部材92を形成することで、曲げモーメントが最大となる柱梁仕口部94を除いた梁110Aの中間部で、隣接する構造部材92の梁部96A同士をコッター32によりピン接合する。従って、第1の実施形態と同様に、応力的に有利な梁110Aの中間部で梁部96A同士をピン接合するため、梁部96A同士の梁鉄筋を継ぐ作業がなくなり、また、鉄筋継手手段等が不要となるため、施工性の向上、コスト削減を図ることができる。
また、図15に示す構成では、図16に示す柱116A、116Bの応力状態に則して、構造部材92の下柱部98Bと柱部材102とをピン部材50によりピン接合する。即ち、柱111(図14参照)に発生する曲げモーメントが相対的に小さい位置、即ち、柱梁仕口部94と下柱部98Bを一体にして構造部材92を形成することで、曲げモーメントが最大となる柱梁仕口部94を除いた柱111の中間部で、構造部材92の下柱部98Bと柱部材102とをピン部材50によりピン接合する。従って、応力的に有利な柱111の中間部で下柱部98Bと柱部材102とをピン接合することができる。特に、柱111の中央部では地震荷重に起因する曲げモーメントが発生せず、当該部に配筋された柱鉄筋には応力が生じないため、構造部材92の下柱部98Bと柱部材102の柱鉄筋を継ぐ必要がない。従って、柱111の中央部で下柱部98Bと柱部材102とをピン接合することが応力的に最も有利となる。このように、柱111の応力状態に則してピン接合を採用することで、柱鉄筋を継ぐ作業がなくなり、また、鉄筋継手手段等が不要となるため、施工性の向上、コスト削減を図ることができる。なお、柱の中央部とは、梁の中央部と同様に、柱を厳密に2等分した位置に限られず、構造部材92の製作誤差等による位置ずれを含む概念である。
加えて、図13、図15に示すように、柱梁仕口部94に上柱部98A及び下柱部98Bを一体的に設けることで、現場における柱梁仕口部94と梁部材との接合箇所が減るため施工性が向上する。また、部材数が減ることによって揚重回数が減るため、工期の短縮化を図ることができる。
なお、本実施形態では、柱梁仕口部94と、柱梁仕口部94の側面から張り出した4つの梁部96A〜96Dと、柱梁仕口部94の上方及び下方に設けられた上柱部98A、下柱部98Bとによって構造部材92を構成した場合の例について説明したが、柱梁仕口部94と一体化される梁部や柱部の数や配置は図13、図15に示す構成にこれに限らない。例えば、図17(A)〜(E)に示すように柱梁仕口部94の側面に、梁部96A〜96Dを一体にして形成し、且つ柱梁仕口部94の上方又は下方に上柱部98A、下柱部98Bを一体にして形成した種々の形状の構造部材92を採用することができる。この場合、梁部96A〜96Dの端面のうち、少なくとも一つの端面にピン接合手段が形成されていれば良い。また、複数の構造部材92を一体にして形成してPCa製の構造部材を構成することも可能である。例えば、図18に示すように、2つの構造部材92の梁部96Aと梁部96Bと一体に接合して形成した梁122を有するPCa製の構造部材120を構成しても良い。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、第1、2の実施形態と同じ構成のものは、同符号を付すると共に、適宜省略して説明する。図19は、複数の構造部材92を上下左右に隣接させて構成した建物124を示す立面図であり、図20は、建物124の最下層の一層分を示した平面図である。
建物124は、左右に隣接する構造部材92の梁部96A同士又は梁部96B同士をコッターによりピン接合して形成された梁128と、上下に隣接する構造部材92の下柱部98Bと上柱部98Aとをピン部材によってピン接合して形成された柱130とから構成され、各梁128の長さが相互に等しい等スパンとされている。また、左右に隣接する構造部材92の梁部96A同士又は梁部96B同士は、梁128の中央部でピン接合され、上下に隣接する構造部材92の下柱部98Bと上柱部98Aとは、柱130の中央部でピン接合されている。建物124の最下層では、基礎部132に下柱部98Bが支持・固定された構造部材92と基礎部132に下柱部98Bが支持されていない構造部材92とが交互に配設されている。なお、図中の白丸は梁接合部又は柱接合部がピン接合であることを示している。
図20に示すように、建物124の最下層を平面視すると、X方向及びY方向において、基礎部132に下柱部98Bが支持される構造部材92と、基礎部132に下柱部98Bが支持されていない構造部材92とが交互に並んでいる。なお、図中の図中の白丸は梁接合部がピン接合であることを示し、白三角は、基礎部132に下柱部98Bが支持された構造部材92を示し、白三角がないものは、基礎部132に下柱部98Bが支持されていない構造部材92を示している。
次に、本発明の第3の実施形態の作用及び効果について説明する。
図21は、複数層からなる一般的な建物134を示す立面図であり、各架構を構成する梁138に発生する地震荷重に起因する曲げモーメントを示している。建物134は、柱136と梁138とから構成され、最下層を構成する架構の柱136が全て基礎部132に支持・固定されている。
図22は、図21に示す建物134において、最下層を構成する柱136を、基礎部132に支持される柱136Aと基礎部132に支持されていない柱136Bとで交互に配設した場合に、梁138に発生する長期荷重に起因する曲げモーメント図の略図を示し、図23は、梁138に発生する地震荷重に起因する曲げモーメント図の略図を示している。なお、各曲げモーメント図は、簡単のため、柱136、136A、136Bによる曲げ戻し等は考慮していない。
図21から分かるように、梁138に発生する地震荷重に起因する曲げモーメントは、柱136と梁138との仕口部で上向きに最大となり、梁138の中央部で下向きに最大となる。一方、図22から分かるように、基礎部132に支持されない柱136Bから両側へ張り出す2つの梁138に発生する常時荷重に起因する曲げモーメントは、基礎部132に支持されていない柱136B付近で下向きに最大となり、各梁138の中央部でゼロとなっている。これは、柱136Bから両側へ張り出す2つの梁138が、左右の柱136Aによって支持されるためである。一方、図23から分かるように、梁138及び柱136A、136Bに発生する地震荷重に起因する曲げモーメントは、それぞれ梁138、柱136A、136Bの中央部でゼロ(反曲点)となる。
本実施形態は、図22及び図23に示す梁138の応力状態に則して、左右に隣接する2つの構造部材92の梁部96A又は梁部96B同士をコッターによりピン接合する。即ち、建物124(図19参照)の最下層において、基礎部132に下柱部98Bが支持された構造部材92と、基礎部132に下柱部98Bが支持されていない構造部材92とを交互に配設することで、梁128の中央部における長期荷重に起因する曲げモーメントをゼロにしている。そのため、各梁128の中央部では、地震荷重に起因する曲げモーメントのみならず長期荷重に起因する曲げモーメントが発生しない。従って、応力的に有利な梁128の中央部で、隣接する構造部材92の梁部96A同士又は梁部96B同士をピン接合できる。一方、図23から分かるように、柱136A、136Bの中央部では、地震荷重に起因する曲げモーメントが発生しない。そのため、応力的に有利な柱130(図19参照)の中央部で、上柱部98A、下柱部98B同士をピン接合することができる。
なお、本実施形態では、複数の構造部材92を接合して建物124を構成したが、水平部材12、下柱部材16及び上柱部材26を組み合わせて建物124を構成しても良いし、構造部材92と水平部材12、下柱部材16及び上柱部材26を組み合わせて建物124を構成しても良い。また、本実施形態のように、全ての梁128及び柱130の中央部をピン接合とすると、地震時の変形が増大してしまう可能性がある。そのような場合には、同一の建物124内に、剛接ラーメン、耐震壁、ブレースを有する耐震性能が高い架構を適切に配置するなど、構造設計上の配慮が必要である。
また、第1の実施形態では、図2に示すように、水平部材12の梁部28と、水平部材12の梁部28(梁部材)とを対向させ、梁部28同士をコッター32によってピン接合する場合の例について説明したが、水平部材12の梁部28がピン接合される相手は、水平部材12の梁部28に限らず、架構22を構成する梁部材であれば良い。即ち、水平部材12の梁部28、34や、構造部材92の梁部96A〜96Dでも良いし、柱梁仕口部18を備えない在来のPCa製の梁部材でも良い。また、水平部材12の柱梁仕口部18と接合される下柱部材16及び上柱部材26は、PCa製に限らず、現場打ちコンクリートによって形成された柱部材でも良い。
更に、第2の実施形態では、図13又は図15に示すように、構造部材92の下柱部98Bと柱部材102とを接合する場合の例について説明したが、構造部材92の下柱部98Bが接合される相手は、柱部材102に限らず、構造部材92を支持可能な柱部材であれば良い。即ち、構造部材92の上柱部98A(下柱部98B)でも良いし、柱梁仕口部94を備えない在来のPCa製の柱部材や、現場打ちコンクリートによって形成された柱部材でも良い。
上記全ての実施形態では、説明の都合上、水平部材12、構造部材92における梁鉄筋、柱鉄筋及びせん断補強筋を適宜省略して説明したが、梁鉄筋、柱鉄筋及びせん断補強筋は、各柱部材に求められる強度に応じて配置、本数、径の大きさ、形状等を決めて適宜設ければよい。
また、水平部材12又は構造部材92は、建物10、56、80、124の一部に用いても良いし、全てに用いても良いし、水平部材12と構造部材92とを組み合わせて建物10、56、80、124を構成しても良い。更に、建物10、56、80、124は、積層ゴム支承、弾性すべり支承、転がり支承等の免震装置を設けた免震構造物として構成しても良い。
更に、水平部材12(梁部材)、下柱部材16、上柱部材26、構造部材92、柱部材102は、鉄筋コンクリート、鉄骨鉄筋コンクリート、及びプレストレストコンクリート等のさまざまなプレキャストコンクリート製とすることが可能である。
以上、本発明の第1〜第3の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、第1〜第3の実施形態を組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
本発明の第1の実施形態に係る水平部材を示す、斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る接合構造を示す、平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る梁接合部の拡大図を示す、説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る梁接合部の拡大図を示す、説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る建物の施工方法を示す、説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る建物の施工方法を示す、説明図である。 一般的な架構における梁に発生する常時荷重及び地震荷重に起因する曲げモーメント図の略図である。 本発明の第1の実施形態に係る接合構造により構成された架構における梁に発生する曲げモーメント図の略図である。 本発明の第1の実施形態に係る接合構造により構成された架構における梁に発生する曲げモーメント図の略図である。 本発明の第1の実施形態に係る接合構造により構成された架構における梁に発生する曲げモーメント図の略図である。 本発明の第1の実施形態に係る建物を示す、平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る水平部材の変形例を示す、斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る構造部材を示す、斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る接合構造を示す、斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る構造部材の変形例を示す、斜視図である。 一般的な架構における梁及び柱に発生する地震荷重に起因する曲げモーメント図の略図である。 本発明の第2の実施形態に係る構造部材の変形例を示す、斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る構造部材の変形例を示す、斜視図である。 本発明の第3の実施形態に係る建物を示す、立面図である。 本発明の第3の実施形態に係る建物を示す、平面図である。 一般的な建物を示す立面図であり、架構を構成する梁に発生する常時荷重に起因する曲げモーメント図の略図である。 本発明の第3の実施形態に係る建物を示す立面図であり、架構を構成する梁に発生する常時荷重に起因する曲げモーメント図の略図である。 本発明の第3の実施形態に係る建物を示す立面図であり、架構を構成する梁に発生する地震荷重に起因する曲げモーメント図の略図である。 従来の柱梁接合構造体を示す正面図である。
符号の説明
10 建物
12 水平部材(構造部材)
18 柱梁仕口部
22A 梁
28 梁部(梁部材)
32 コッター(ピン接合手段)
34 梁部(梁部材)
48 穴部(ピン接合手段)
50 ピン部材(ピン接合手段)
52 溝穴(ピン接合手段)
56 建物
80 建物
92 構造部材
94 柱梁仕口部
96A 梁部(梁部材)
96B 梁部(梁部材)
96C 梁部(梁部材)
96D 梁部(梁部材)
98A 上柱部(柱部、柱部材)
98B 下柱部(柱部、柱部材)
102 柱部材
110A 梁
111 柱
120 構造部材
124 建物
128 梁
130 柱

Claims (8)

  1. 柱梁仕口部と前記柱梁仕口部の側方に設けられる梁部とを一体にして形成したプレキャストコンクリート製の構造部材と、
    柱に支持されるプレキャストコンクリート製の梁部材と、
    を有し、
    前記構造部材の前記梁部と前記梁部材とをピン接合するピン接合手段と、
    を有することを特徴とするプレキャストコンクリート構造部材の接合構造。
  2. 前記構造部材が、前記柱梁仕口部の上方及び下方の少なくとも一方に設けられ前記柱梁仕口部と一体とされる柱部、を有することを特徴とする請求項1に記載のプレキャストコンクリート構造部材の接合構造。
  3. 前記ピン接合手段が、対向する前記構造部材の前記梁部の端面及び前記梁部材の端面の少なくとも一方に形成されたコッターであることを特徴とする請求項1又は2に記載のプレキャストコンクリート構造部材の接合構造。
  4. 前記ピン接合手段が、対向する前記構造部材の前記梁部の端面及び前記梁部材の端面に形成された穴部と、前記穴部へ挿入されるピン部材と、から構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のプレキャストコンクリート構造部材の接合構造。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載のプレキャストコンクリート構造部材の接合構造から構成される架構を有する建物であって、
    前記架構は、前記構造部材の前記梁部と前記梁部材とを接合して形成される梁を有し、
    前記梁部と前記梁部材とが、前記梁の中央部で前記ピン接合手段によりピン接合されたことを特徴とする建物。
  6. 柱梁仕口部と前記柱梁仕口部の側方に設けられる梁部と前記柱梁仕口部の上方及び下方の少なくとも一方に設けられた柱部とを一体にして形成したプレキャストコンクリート製の構造部材と、柱に支持されるプレキャストコンクリート製の梁部材と、柱部材と、から構成される架構を有する建物であって、
    前記架構は、前記構造部材の前記梁部と前記梁部材とを接合して形成される梁と、前記構造部材の前記柱部と前記柱部材とを接合して形成される柱と、を有し、
    前記梁部と前記梁部材又は前記柱部と前記柱部材が、前記梁の中央部又は前記柱の中央部でピン接合手段によりピン接合されたことを特徴とする建物。
  7. 前記架構から構成された複数層の前記建物を平面視したとき、最下層の前記架構の柱が、一つ置きに基礎に支持されていることを特徴とする請求項5又は6に記載の建物。
  8. 柱上に載置されたプレキャストコンクリート製の梁部材を、柱梁仕口部と前記柱梁仕口部の側方に設けられる梁部とを一体にして形成したプレキャストコンクリート製の構造部材の端面と、前記梁部材の端面とが対向するように隣接して配置する梁部材搬送工程と、
    前記構造部材搬送工程の後に前記構造部材の梁部と前記梁部材とをピン接合手段によりピン接合する梁部接合工程と、
    を有することを特徴とする建物の施工方法。
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