JP5946041B2 - 柱梁接合構造、柱梁接合方法、およびプレキャストコンクリートの柱頭部材 - Google Patents

柱梁接合構造、柱梁接合方法、およびプレキャストコンクリートの柱頭部材 Download PDF

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Description

本発明は、柱と梁との柱梁接合構造、柱梁接合方法、およびプレキャストコンクリート柱頭部材に関するものである。
従来、建設現場における柱および梁の施工において、プレキャストコンクリート(PCa)製の柱および梁が用いられている。このPCa製の柱と梁とを接合するに際し、PCa製柱およびPCa製梁に孔を形成し、この孔にPC鋼材を挿入して緊張すると共にグラウト材を注入することで両者を圧着接合する方法が知られている。
また、PCa製柱の柱頭部端面に、二つのPCa製梁の端部同士を対面させて載置すると共に、この対面するPCa製梁の端部から互いに対向して突出する梁主筋同士を接続し、この接続部分にコンクリートやモルタルなどの充填材を打設することでPCa柱および梁を接合する方法が提案されている(下記特許文献1参照)。
特許第3400364号
しかし、上記した圧着接合する方法では、接合部分に梁主筋が用いられていないため、柱梁の接合は緊張力による圧着に拠らなくてはならない。この緊張作業やPC鋼材の挿入を建設現場で行うため作業が多い。
一方、上記したPCa製柱および梁の接合方法では、PCa製柱の柱頭部端面にPCa製梁の端部を載置するため、梁を支えるための支保工などの設置が必要となる。また、上記した方法で、PCa製梁の端部から互いに対向して突出する梁主筋同士を接続し、この接続部分にコンクリートなどを打設するため、溶接や、足場および型枠の設置が必要となり、作業が多く工期が長い。
本発明は、上記の実情に鑑みて提案されたものである。すなわち、建設現場における作業の省力化、工期の短縮化に役立つ柱梁接合構造、柱梁接合方法、およびレキャストコンクリートの柱頭部材の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る柱梁接合構造は、柱とプレキャストコンクリートの梁とを接合する柱梁接合構造において、前記柱の長手方向の端部に接合された柱接合部と、前記柱接合部から側方に張り出した梁接合部と、からプレキャストコンクリートの柱頭部材が構成され、前記梁接合部の先端部に、前記プレキャストコンクリートの梁が載せられる溝底面部と、この溝底面部から対峙して立設した溝側面部と、から略凹状の接合溝が形成され、前記プレキャストコンクリートの梁が、前記接合溝に取り付けられて前記梁接合部に接合された、ことを特徴としている。
また、前記プレキャストコンクリートの梁に、このプレキャストコンクリートの梁の梁幅を拡げる水平ハンチ部が形成され、前記接合溝に、この接合溝の溝幅を前記水平ハンチ部に対応して拡げる被ハンチ部が形成され、前記プレキャストコンクリートの梁が、前記溝底面部と対面する方向から前記接合溝に取り付けられて前記梁接合部に接合された、ことを特徴としている。
また、前記プレキャストコンクリートの梁は、底面部にテーパ部が形成され、前記梁接合部との間に充填材が注入された、ことを特徴としている。
また、前記プレキャストコンクリートの梁がプレテンション方式により形成された、ことを特徴としている。
本発明に係る柱梁接合方法は、上記した柱梁接合構造を用いた柱梁接合方法であって、前記柱の長手方向の端部に前記柱接合部を接合する工程と、前記プレキャストコンクリートの梁を前記接合溝に取り付けて前記梁接合部に接合する工程と、前記梁接合部と前記プレキャストコンクリートの梁との間に充填材を注入する工程と、を含む、ことを特徴としている。
本発明に係るプレキャストコンクリートの柱頭部材は、柱の長手方向の端部に接合される柱接合部と、前記柱接合部の側面から張り出した梁接合部と、から構成され、前記梁接合部に、溝底面部と、この溝底面部から対峙して立設した溝側面部と、前記溝底面部と前記溝側面部とに連なる溝奥部と、から略凹状の接合溝が形成され、前記溝側面部に溝傾斜面部が形成されたことにより、前記接合溝の溝幅が前記溝奥部側で拡大された、ことを特徴としている。
本発明に係る柱梁接合構造は、上記した構成である。この構成により、柱梁接合構造はプレキャストコンクリートの柱頭部材を用いて柱とプレキャストコンクリートの梁とを接合するため、建設現場におけるコンクリートの打設作業が少ない。したがって、柱梁接合構造によれば、工期が短くなる。
また、柱梁接合構造では、上記した構成により、柱接合部と、柱接合部から側方に張り出した梁接合部とが一体的に形成された柱頭部材が用いられているため、柱接合部と梁接合部とが連なる部分に継目がなく、応力集中が生じない。したがって、柱梁接合構造は堅牢である。
また、柱梁接合構造では、上記した構成により、プレキャストコンクリートの梁と柱頭部材の梁接合部との接合部が、柱近傍から離れており、梁接合部が張り出した分だけ梁の長さが短い。したがって、柱梁接合構造は、プレキャストコンクリートの梁に生じる応力が少なく、堅牢である。
また、柱梁接合構造では、梁の架設に際し、柱頭部材の梁接合部に形成された略凹状の溝底面部に梁を載せるため、梁を支える支保工が不要となる。したがって、柱梁接合構造は、作業を簡略化することができ、工期を短くすることができる。
特に、柱梁接合構造は、プレキャストコンクリートの梁に、このプレキャストコンクリートの梁の梁幅を拡げる水平ハンチ部が形成され、接合溝に、この接合溝の溝幅を水平ハンチ部に対応して拡げる被ハンチ部が形成され、プレキャストコンクリートの梁が、溝底面部と対面する方向から接合溝に取り付けられて梁接合部に接合されている。この構成により、柱梁接合構造は応力に対する抵抗が大きくなる。したがって、柱梁接合構造は、堅牢な接合状態を維持することができる。
特に、プレキャストコンクリートの梁は、底面部にテーパ部が形成され、梁接合部との間に充填材が注入されている。この構成により、プレキャストコンクリートの梁と柱頭部材の梁接合部との接合部に充填材が斑なく充填される。したがって、柱梁接合構造は堅牢である。
特に、プレキャストコンクリートの梁がプレテンション方式により形成されている。この構成により、建設現場における梁の緊張作業が不要となる。したがって、柱梁接合構造によれば作業性を向上させることができる。
また、この構成により、プレキャストコンクリートの梁は、ポストテンション方式のように、埋設された緊張材を両端で固定する支圧板を必要としない。したがって、柱梁接合構造によれば、プレキャストコンクリートの梁の梁幅を狭く設計することができる。
本発明に係る柱梁接合方法は、上記した構成である。したがって、柱梁接合方法は、柱梁接合構造と同様に工期を短くすることができる。
本発明に係るプレキャストコンクリートの柱頭部材は、上記した構成である。したがって、プレキャストコンクリートの柱頭部材によれば、柱梁接合方法と同様に工期を短くすることができる。
本発明の実施形態に係る柱梁接合構造を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る柱梁接合構造のプレキャストコンクリートの梁を示し、(a)が平面図、(b)が側面図、(c)が側面C−C断面図、および(d)が側面D−D断面図である。 本発明の実施形態に係る柱梁接合構造の柱頭部材の一部を示し、(a)が平面図、(b)が側面図である。 本発明の実施形態に係る柱梁接合構造の一部を示し、(a)が平面図、(b)が平面B−B断面側面図である。 本発明の第二の実施形態に係る柱梁接合構造の柱頭部材を示す斜視図である。 本発明の第三の実施形態に係る柱梁接合構造の柱頭部材を示す斜視図である。 本発明の第四の実施形態に係る柱梁接合構造の柱頭部材を示す斜視図である。 本発明の第五の実施形態に係る柱梁接合構造の柱頭部材を示す斜視図である。
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、柱梁接合構造1を示す斜視図である。図1において、本実施形態に係る柱梁接合構造1は、柱10、プレキャストコンクリート(以下、PCaと記す。)梁20、およびPCa柱頭部材40、から構成されている。
柱10は長手の四角柱であり、長手の鉄筋である複数の柱主筋11と、この柱主筋11を囲う鉄筋である腹筋(図示省略)とに打設された鉄筋コンクリート(RC)または、PCaである。柱10は、柱主筋11が挿入された状態で筒状の継手(図示省略)が埋設されている。柱10は、長手方向の先端に、それぞれ柱平面部12、柱底面部13を有している。柱平面部12は、柱主筋11が長手方向に突出しており、柱底面部13は、継手の開口部が露出している。なお、継手には、例えば、機械式継手などが用いられる。
図2は、PCa梁20を示す図である。図2において、PCa梁20は長手の略四角柱であり、梁底面部21、この梁底面部21と直交する長手の面である梁側面部22、梁底面部21と平行する面である梁平面部23、長手方向の先端の面である梁端面部24を有している。PCa梁20は、長手の鉄筋である複数の梁主筋32と(図2(c)参照)、この梁主筋32を囲う鉄筋である複数の梁あばら筋33とにコンクリートが打設され、PC鋼材(図示省略)により圧縮されたプレテンション方式により形成されている。
PCa梁20は、所定範囲Aにおいて、梁幅(水平方向)が梁端面部24側近傍で拡大されていることにより、水平ハンチ部25が形成されている。また、PCa梁20は、所定範囲Aの梁底面部21にテーパ部26が形成され、梁端面部24に梁段部29が形成されている。さらに、PCa梁20は、梁平面部23から梁底面部21まで貫通する注入孔30が形成されている。ここで、所定範囲Aとは、PCa梁20と、後述する柱頭部材40の梁接合部60とが重なって接合される範囲をいう。所定範囲AはPCa梁20に生じる応力に応じて適宜変更される。
水平ハンチ部25は、PCa梁20の梁幅(水平方向)が拡大された部分である。水平ハンチ部25はハンチ傾斜面部31を有している。ハンチ傾斜面部31により梁側面部22が段違いに形成され、PCa梁20の梁幅(水平方向)が梁端面部24側で拡大されている。水平ハンチ部25の位置は、所定範囲A内で適宜変更することができる。
梁段部29は、PCa梁20の梁端面部24から長手方向に突出し、梁端面部24を段違いに形成している。梁段部29は、梁端面部24のうち梁平面部23寄りに形成されている。
テーパ部26は、梁底面部21から梁側面部22が連なる縁に向けて傾斜している。テーパ部26は、梁端面部24側から水平ハンチ部25を経て長手方向に形成され、第一テーパ部27と、この第一テーパ部27に連なる第二テーパ部28とから構成されている。第一テーパ部27は、水平ハンチ部25から梁端面部24に至って形成され、一方、第二テーパ部28は、水平ハンチ部25から所定範囲Aの終端に至って形成されている。
注入孔30は、梁主筋32および梁あばら筋33を避けて複数形成され、それぞれ第一テーパ部27近傍および第二テーパ部28近傍に貫通している。
図3は、図1を拡大し、PCa柱頭部材40の一部を示した図である。図1、図3において、PCa柱頭部材40は、柱10と梁20との接合箇所に配置されている。PCa柱頭部材40は略十字状に形成され、柱頭底面部41、およびこの柱頭底面部41と平行である柱頭平面部42を有している。PCa柱頭部材40は、柱10に接合する柱接合部50、PCa梁20が接合する梁接合部60、から構成されている。梁接合部60には、略凹状の接合溝70が形成されている。PCa柱頭部材40は、緊張させたPC鋼材4が埋設され、このPC鋼材4の両端が支圧板5によってPCa柱頭部材40の両端に固定されている。
柱接合部50は、柱頭底面部41の一部に、柱10の柱平面部12に接合する面である接合底面部51を有し、柱頭平面部42の一部に、床スラブ(図示省略)と共にコンクリートが打設される接合平面部52を有している。接合底面部51および接合平面部52は、柱10の柱平面部12に対応した略同じ形状である。柱接合部50は、接合底面部51から接合平面部52まで貫通する柱頭貫通孔53が形成されている。柱頭貫通孔53は、柱10の柱平面部12から突出した柱主筋11の位置に対応している(図1参照)。
梁接合部60は、柱接合部50から側方に、かつ、四方に張り出している(図1参照)。梁接合部60は、柱頭底面部41(接合底面部51)および柱頭平面部42(接合平面部52)と直交する面である柱頭側面部54、および先端の面である柱頭先端面部55を有している。
略凹状の接合溝70は、梁接合部60の柱頭先端面部55近傍に形成されている。接合溝70は、PCa梁20の所定範囲Aに対応する長さに形成され、梁接合部60の柱頭平面部42に開口されると共に柱頭端面部55側が開放されている。接合溝70は、溝底面部71、この溝底面部71と対面する溝開口部72、溝底面部71から対峙して立設した溝側面部73、溝底面部71および溝側面部73に連なる溝奥部74、溝奥部74と対面する溝開放部75から形成されている。
接合溝70は、溝幅(水平方向)が溝奥部74側近傍で拡大されていることにより、被ハンチ部76が形成されている。被ハンチ部76は、PCa梁20に形成された水平ハンチ部25に対応している(図4(a)参照)。
被ハンチ部76は、接合溝70の溝幅(水平方向)が拡大された部分である。被ハンチ部76は、PCa梁20の水平ハンチ部25が有するハンチ傾斜面部31に対応する溝傾斜面部77を有している。溝傾斜面部77により溝側面部73が段違いに形成され、溝幅(水平方向)が溝奥部74側で拡大されている。
溝奥部74には、載置段部78が形成されている。載置段部78は、溝奥部74と溝底面部71とが階段状に連なって形成され、PCa梁20が有する梁段部29に対応している(図4(b)参照)。
上記のようにして柱梁接合構造1が形成されている。
次に、本実施形態に係る柱梁接合方法について図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において、本実施形態は、実際には柱10がスパンごとに設置され、柱10間にPCa梁20が渡されて配置されることから、複数の柱10、PCa柱頭部材40、およびPCa梁20から構成されるが、一組の柱10、PCa柱頭部材40、およびPCa梁20についてのみが説明され、同様の構成についての説明が省略されている。
図1において、床2に柱10を直立させる。柱10の柱平面部12にPCa柱頭部材40の柱接合部50を接合する。接合に際し、柱接合部50に形成された柱頭貫通孔53に、柱平面部12から突出した柱主筋11を挿入する。柱主筋11は、柱接合部50を貫通し、接合平面部52側から突出する。なお、図示省略するが、床2と柱10との接合は、柱10に埋設された機械式継手などの継手を用いる。すなわち、床2から突出した下層階の柱主筋に柱10に埋設された機械式継手の開口部を取り付け、この機械式継手に無収縮モルタルなどの充填材を注入する。
図4において、PCa梁20をPCa柱頭部材40の梁接合部60に接合する。接合に際し、PCa梁20を、梁接合部60に形成された接合溝70の溝底面部71に載せる。詳説すれば、PCa梁20を水平状体で、接合溝70の溝開口部72側から取り付け、梁底面部21を溝底面部71に載せると共に、梁段部29を載置段部78に載せる。同時に、PCa梁20の水平ハンチ部25のハンチ傾斜面31を、被ハンチ部76の溝傾斜面77に対面させる。
PCa梁20に形成された注入孔30から無収縮モルタルなどの充填材を注入し、PCa梁20を梁接合部60に固着する。以上の工程を複数のPCa柱10および複数のPCa梁20ごとに行う。
図4において、梁接合部60の柱頭平面部42(接合平面部52)とPCa梁20の梁平面部23とに、梁上端主筋3を配筋する。また、接合溝70の溝開口部72に梁あばら筋(図示省略)を配筋する。図1において、床スラブ(図示省略)を、PCa柱頭部材40の柱頭平面部42(接合平面部52)の端に乗せてPCa梁20同士の間に敷き詰める。床スラブは、例えばリブ付PCaであり、リブに配置されたPC鋼材によってプレストレスが施されている。この床スラブに上端筋を配筋し、この上端筋に、PCa梁20の梁上端主筋3および梁あばら筋と共にコンクリートを打設する。
次に、本実施形態の効果を説明する。
上記したように、本実施形態によれば、柱10とPCa梁20との接合箇所に配置されているPCa柱頭部材40は、略十字状に形成され、柱10に接合する柱接合部50、PCa梁20が接合する梁接合部60、から構成されている。
この構成により、柱梁接合構造1はPCa柱頭部材40を用いて柱10とPCa梁20とを接合するため、建設現場におけるコンクリートの打設作業が少ない。したがって、本実施形態は、工期を短くすることができる。
また、この構成により、本実施形態はPC鋼材による緊張力だけでなく、PC鋼材の耐力に鉄筋の耐力も加算することができる。
さらに、この構成により、PCa柱頭部材40とPCa梁20とが別部材であるため、それぞれに必要な緊張力を導入することができる。したがって、本実施形態は、経済的な設計に役立つ。
本実施形態によれば、柱接合部50と、この柱接合部50から側方に張り出した梁接合部60とが一体的に形成されたPCa柱頭部材40が用いられている。この構成により、本実施形態では、柱接合部50と梁接合部60とが連なる部分に継目がなく、応力集中が生じない。したがって、本実施形態は堅牢である。
また、この構成により、本実施形態では、PCa梁20とPCa柱頭部材40の梁接合部60との接合部が、柱10近傍から離れており、梁接合部60が張り出した分だけPCa梁20の長さが短い。したがって、本実施形態は、PCa梁20に生じる応力が少なく、堅牢である。
本実施形態によれば、略凹状の接合溝70が梁接合部60の柱頭先端面部55近傍に形成されている。接合溝70は、溝底面部71、この溝底面部71と対面する溝開口部72、溝底面部71から対峙して立設した溝側面部73、溝底面部71および溝側面部73に連なる溝奥部74、溝奥部74と対面する溝開放部75から形成されている。
この構成により、柱梁接合構造1では、PCa梁20の架設に際し、PCa柱頭部材40の梁接合部60に形成された接合溝70の溝底面部71にPCa梁20を載せるため、PCa梁20を支える支保工が不要となる。したがって、本実施形態は、作業を簡略化することができ、工期を短くすることができる。
本実施形態によれば、PCa梁20の梁端面部24から長手方向に梁段部29が突出し、梁端面部24が段違いに形成されている。梁段部29は、梁端面部24のうち梁平面部23寄りに形成されている。また、接合溝70の溝奥部74には、載置段部78が形成されている。載置段部78は、溝奥部74と溝底面部71とが階段状に連なって形成され、PCa梁20が有する梁段部29に対応している。
この構成により、PCa梁20の架設に際し、梁段部29を載置段部78に載置することで位置決めの精度が上がり、作業性を向上させることができる。
本実施形態によれば、PCa梁20は、所定範囲Aにおいて、梁幅(水平方向)が梁端面部24側近傍で拡大されていることにより、水平ハンチ部25が形成されている。一方、接合溝70は、溝幅(水平方向)が溝奥部74側近傍で拡大されていることにより、被ハンチ部76が形成されている。被ハンチ部76は、PCa梁20に形成された水平ハンチ部25に対応している。
この構成により、柱梁接合構造1は応力に対する抵抗が大きくなる。したがって、本実施形態は、堅牢な接合状態を維持することができる。
本実施形態によれば、PCa梁20は、所定範囲Aの梁底面部21にテーパ部26が形成され、梁平面部23から梁底面部21まで貫通する注入孔30が形成されている。この構成により、PCa梁20とPCa柱頭部材40の梁接合部60との接合部に充填材が斑なく充填される。したがって、継目が堅固であり、本実施形態は堅牢である。
本実施形態によれば、PCa梁20は、PC鋼材4により圧縮されたプレテンション方式により形成されている。この構成により、建設現場におけるPCa梁20の緊張作業が不要となる。したがって、本実施形態は作業性を向上させることができる。
また、この構成により、ポストテンション方式のように、埋設された緊張材を両端で固定する支圧板を必要としない。したがって、本実施形態によれば、PCa梁20の梁幅を狭く設計することができる。
次に、本発明に係る第二の実施形態から第五の実施形態について図面に基づいて説明する。
図5、図6、図7、および図8は、それぞれ本発明の第二から第五の実施形態である柱頭部材を示す斜視図である。図5、図6において、PCa柱頭部材401、402は、略棒状に形成されている。すなわち、PCa柱頭部材401は、柱接合部50の一側面から梁接合部60が張り出して形成され、一方、PCa柱頭部材402は、梁接合部60の両側面から梁接合部60が張り出して形成されている。図7において、PCa柱頭部材403は、略L字状であり、柱接合部材50のうち、隣り合う二つの側面から梁接合部60が張り出して形成されている。図8において、PCa柱頭部材404は、略T字状であり、柱接合部材50のうち、隣り合う三つの側面から梁接合部60が張り出して形成されている。なお、その他の構成は、上記した実施形態に係る柱梁接合構造1のPCa柱頭部材40と同一であるため、その説明を省略する。
上記した第一から第五の実施形態によれば、柱10の様々な位置やスパンに対応できる。
以上、本発明の実施形態を詳述したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。そして本発明は、特許請求の範囲に記載された事項を逸脱することがなければ、種々の設計変更を行うことが可能である。
1 柱梁接合構造
2 床
3 梁上端筋
4 PC鋼材
5 支圧板
10 柱
11 柱主筋
12 柱平面部
13 柱底面部
20 PCa梁
21 梁底面部
22 梁側面部
23 梁平面部
24 梁端面部
25 水平ハンチ部
26 テーパ部
27 第一テーパ部
28 第二テーパ部
29 梁段部
30 注入孔
31 ハンチ傾斜面部
40 柱頭部材
41 柱頭底面部
42 柱頭平面部
50 柱接合部
51 接合底面部
52 接合平面部
53 柱頭貫通孔
54 柱頭側面部
55 接合端面部
60 梁接合部
70 接合溝
71 溝底面部
72 溝開口部
73 溝側面部
74 溝奥部
75 溝開放部
76 被ハンチ部
77 溝傾斜面部
78 載置段部
401〜404 柱頭部材

Claims (5)

  1. 柱とプレキャストコンクリートの梁とを接合する柱梁接合構造において、
    前記プレキャストコンクリートの梁に、このプレキャストコンクリートの梁の梁幅を拡げる水平ハンチ部が形成され、
    前記柱の長手方向の端部に接合された柱接合部と、前記柱接合部から側方に張り出した梁接合部と、からプレキャストコンクリートの柱頭部材が構成され、
    前記梁接合部の先端部に、前記プレキャストコンクリートの梁が載せられる溝底面部と、この溝底面部から対峙して立設した溝側面部と、から略凹状の接合溝が形成され、
    前記接合溝に、この接合溝の溝幅を前記水平ハンチ部に対応して拡げる被ハンチ部が形成され、
    前記プレキャストコンクリートの梁が、前記溝底面部と対面する方向から前記接合溝に取り付けられて前記梁接合部に接合された、
    ことを特徴とする柱梁接合構造。
  2. 前記プレキャストコンクリートの梁は、底面部にテーパ部が形成され、前記梁接合部との間に充填材が注入された、
    ことを特徴とする請求項1に記載の柱梁接合構造。
  3. 前記プレキャストコンクリートの梁がプレテンション方式により形成された、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の柱梁接合構造。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の柱梁接合構造を用いた柱梁接合方法であって、
    前記柱の長手方向の端部に前記柱接合部を接合する工程と、
    前記プレキャストコンクリートの梁を前記接合溝に取り付けて前記梁接合部に接合する工程と、
    前記梁接合部と前記プレキャストコンクリートの梁との間に充填材を注入する工程と、
    を含む
    ことを特徴とする柱梁接合方法
  5. 柱の長手方向の端部に接合される柱接合部と、
    前記柱接合部の側面から張り出した梁接合部と、
    から構成され、
    前記梁接合部に、溝底面部と、この溝底面部から対峙して立設した溝側面部と、前記溝底面部と前記溝側面部とに連なる溝奥部と、から略凹状の接合溝が形成され、
    前記溝側面部に溝傾斜面部が形成されたことにより、前記接合溝の溝幅が前記溝奥部側で拡大された
    ことを特徴とするプレキャストコンクリートの柱頭部材
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