JP2007069117A - 活性汚泥生成抑制剤の製造方法 - Google Patents

活性汚泥生成抑制剤の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 既存の浄化設備を大幅に改造又は変更することなく低コストで容易に適用が可能で、余剰汚泥を大幅に減量させることのできる、取り扱いが容易な活性汚泥生成抑制剤を製造する方法を提供すること。
【解決手段】 貝殻粉末、水硬性バインダー及び水を混合して固化させることによって、JIS R2205−74に準じて測定される見掛気孔率が20〜45%である成形体を得ることを特徴とする活性汚泥生成抑制剤の製造方法とする。このとき、前記貝殻として牡蠣殻を用い、直径5〜100mmの球形の活性汚泥生成抑制剤とすることが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、貝殻粉末、水硬性バインダー及び水を混合して固化させる活性汚泥生成抑制剤の製造方法に関する。
有機物を含む生活排水や畜舎排水等の汚水を処理する方法として、好気性微生物による有機物の分解能を利用した活性汚泥法が主流となっている。活性汚泥法においては、汚水処理に伴って発生する余剰汚泥の処理コスト、廃棄処分先の確保等が問題となっている。
活性汚泥法における余剰汚泥の減量法として、オゾンや過酸化水素等の酸化剤を使用したり、超音波、アルカリ、熱等で処理したりする方法が提案されている。しかしながら、設備コストやランニングコストが高くなる問題や、処理に時間を要する等の問題を有している。
一方、汚水の浄化処理において、加熱焼成した貝殻を用いて、汚水の浄化効果を高める方法が提案されている。例えば、特許文献1には、好気性条件下で生物学的に浄化処理した汚水を、加熱焼成した貝殻を用いて更に処理することを特徴とする汚水の処理方法が開示されている。加熱焼成した貝殻を利用して、汚水中のリンなどの汚染成分を、簡単に且つ安価に除去または低減することができるとされている。使用する貝殻は、500℃以上の高温で加熱焼成されていることが必要であり、焼成貝殻は約1〜40mmに粉砕したものを用いるのが好ましいと記載されている。また、前記焼成貝殻をバインダー等により適当な大きさに固めてもよいことが記載されているが、それ以上の詳細な記載はない。また、余剰汚泥の減量化については、言及されていない。
特開平7−51668号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、既存の浄化設備を大幅に改造又は変更することなく低コストで容易に適用が可能で、余剰汚泥を大幅に減量させることのできる、取り扱いが容易な活性汚泥生成抑制剤を製造する方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、活性汚泥法における余剰汚泥の減量化について鋭意検討した結果、上記課題は、貝殻粉末、水硬性バインダー及び水を混合して固化させることによって、JIS R2205−74に準じて測定される見掛気孔率が20〜45%である成形体を得ることを特徴とする活性汚泥生成抑制剤の製造方法を提供することによって解決されることを見出した。
このとき、前記貝殻粉末が牡蠣殻粉末であることが好ましい。前記貝殻粉末において、JIS Z8801−1に準拠した公称目開き2mmの篩を通過する貝殻粉末が、全貝殻粉末中に50重量%以上含まれることが好ましい。前記水硬性バインダーがセメントであることが好ましい。また、貝殻粉末100重量部に対して、水硬性バインダー1〜50重量部及び水2〜50重量部を混合することも好ましい。
JIS R2205−74に準じて測定される前記成形体のかさ比重が1.5〜2.8であることが好適である。前記成形体が直径5〜100mmの球であること、前記成形体の一点荷重強度が200〜2000Nであることがいずれも好適である。また、転動造粒機を用いて球状に成形して固化させる製造方法が好適な実施態様である。
本発明の活性汚泥生成抑制剤の製造方法によれば、既存の浄化設備を大幅に改造又は変更することなく低コストで容易に適用が可能で、余剰汚泥を大幅に減量させることのできる、取り扱いが容易な活性汚泥生成抑制剤を提供することができる。
本発明の活性汚泥生成抑制剤の製造方法は、貝殻粉末、水硬性バインダー及び水を混合して固化させることによって、所定の見掛気孔率を有する成形体を得るものである。以下、詳細に説明する。
上記貝殻粉末に使用される貝殻は、特に限定されず、帆立貝、牡蠣、ハマグリ、シジミ、アサリ等の貝殻が例示される。前記貝殻は、大量、安価かつ定量的に入手が可能であることが好ましい。これらの中でも、牡蠣殻であることが特に好ましい。その機構は未だ十分に解明されていないが、牡蠣殻粉末を使用することで、余剰汚泥の減量効果の高い活性汚泥生成抑制剤が得られる。また、2種以上の貝殻の粉末を使用してもよい。
前記貝殻粉末の原料とする貝殻は、予め水で洗浄して汚れを落としてから粉砕することが好ましい。また、予め焼成した貝殻を粉砕することも好ましい。焼成することによって、貝殻の表面に付着した藻その他有機物を効果的に除去することが可能となるからである。その場合には、200〜1000℃で焼成することが好ましい。200℃未満であると、有機物の除去が不十分となるおそれがある。より好ましくは、250℃以上である。一方、1000℃を超えると、貝殻の主構成物質である炭酸カルシウムが分解して、酸化カルシウムとなるため、余剰汚泥の減量が不十分になるおそれがある。より好ましくは、800℃以下、さらに好ましくは600℃以下である。焼成には、ロータリーキルン、トンネルキルン、バッチ炉等を使用することができる。
前記貝殻を、粉砕機等を使用して粉砕することによって貝殻粉末を製造する。貝殻を粉砕する程度は特に制限されず、上記貝殻が粉末状に粉砕されていればよい。好ましくは、JIS Z8801−1に準拠した公称目開き2mmの篩を通過する貝殻粉末が、全貝殻粉末中に50重量%以上含まれる。貝殻粉末中にこのような微細な粉末が多く含まれることで、余剰汚泥の減量効果の大きい活性汚泥生成抑制剤を得ることが可能になる。より好ましくは60重量%以上、さらに好ましくは70重量%である。また、JIS Z8801−1に準拠した公称目開き1mmの篩を通過する貝殻粉末が、全貝殻粉末中に50重量%以上含まれることがより好ましい。
前記水硬性バインダーは、水と接触した場合に水と反応して硬化する性質を持ち、貝殻粉末を互いに結合させる働きをするものであれば、特に限定されない。例えば、セメント、石こう、石灰、水硬性樹脂が挙げられる。セメントとしては、アルミナセメント、ポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカセメントなどが例示される。前記水硬性バインダーは、汚水中での形状保持性に優れた活性汚泥生成抑制剤が得られるものであることが好ましい。汚泥を構成する各種生物種の育成を阻害せず、環境に悪影響を及ぼさないことも好ましい。また、熱を加えて固化させる必要がないものであることが、製造コストの観点から有利である。以上の観点から、セメントであることが好ましい。中でも、アルミナセメント、ポルトランドセメント、高炉セメントが特に好ましく使用される。
本発明の活性汚泥生成抑制剤の製造方法は、前記貝殻粉末と前記水硬性バインダーと水とを混合し、固化させるものである。貝殻粉末と水硬性バインダーと水とを混合する比率は、特に制限されないが、貝殻粉末100重量部に対して、水硬性バインダー1〜50重量部及び水2〜50重量部を混合することが好ましい。
貝殻粉末100重量部に対する水硬性バインダーの配合量は、1〜50重量部であることが好ましい。水硬性バインダーの配合量が2重量部未満のときには、十分な強度を有する活性汚泥生成抑制剤を得ることができないおそれがある。水硬性バインダーの配合量は、より好ましくは2重量部以上、さらに好ましくは3重量部以上である。一方、水硬性バインダーの配合量が100重量部を超えると、活性汚泥の生成抑制のための有効成分である貝殻粉末の比率が低下するとともに、貝殻粉末が汚水に直接接触する面積が低下する結果、活性汚泥生成抑制剤の単位重量当たりの汚泥減量効果が低下するおそれがある。水硬性バインダーの配合量は、より好ましくは20重量部以下、さらに好ましくは10重量部以下である。
貝殻粉末100重量部に対する水の配合量は、2〜50重量部であることが好ましい。貝殻粉末は砂などに比べて多孔質であってそれ自身が水を吸収するため、水の配合量が2重量部未満のときには、水硬性バインダーの硬化に必要とされる水が不足し、十分な強度の成形体が得られないおそれがある。水の配合量は、より好ましくは5重量部以上、さらに好ましくは10重量部以上である。一方、水の配合量が50重量部を超える場合にも、十分な強度の活性汚泥生成抑制剤が得られないおそれがある。水の配合量は、より好ましくは30重量部以下、さらに好ましくは20重量部以下である。
貝殻粉末、水硬性バインダー及び水を混合して固化させる方法は特に制限されず、種々の成形方法を採用することができる。例えば、貝殻粉末と水硬性バインダーと水とを予め混合したものを、型枠の中に流し込んで成形し固化させる方法やプレス機等を用いて圧力を加えて成形して固化させる方法が挙げられる。また、貝殻粉末と水硬性バインダーと水とを押出機に投入して、混練してから吐出させて切断する方法を採用することもできる。球状の活性汚泥生成抑制剤を製造する場合には、転動造粒機、流動造粒機、撹拌造粒機等を用いて球状に成形し固化させる方法が挙げられる。
中でも、転動造粒機を用いて球状に成形して固化させる方法が好ましく採用される。この方法によれば、適当な見掛気孔率及びかさ比重を有する活性汚泥生成抑制剤を、低コストで簡便に製造することができるからである。転動造粒機としては、パン型転動造粒機、複合型造粒機等が例示される。例えばパン型転動造粒機の場合には、貝殻粉末と水硬性バインダーとの混合物に、水を滴下しながら球を成長させることになるが、このように混合と成形とが同時並行的に進行するものであってもよい。
十分な強度の成形体を得るためには、固化させる際に養生することが好ましい。養生の方法は特に限定されず、気中養生、湿空養生、水中養生、加熱促進養生(蒸気養生、オートクレーブ養生)が例示される。これらの方法を併用してもよい。
このように、本発明の製造方法によって得られる活性汚泥生成抑制剤は、貝殻粉末と水硬性バインダーと水との混合物を固化させてなるものであることによって、取り扱い性が良好で、汚泥が周囲に付着しにくく、余剰汚泥の減量効果が大きい活性汚泥生成抑制剤となる。
本発明の製造方法によって得られる活性汚泥生成抑制剤の見掛気孔率は20〜45%である。ここで、見掛気孔率とは、JIS R2205−74(耐火れんがの見掛気孔率・吸水率及び比重の測定方法)に準じて測定される値である。通常、多孔質体は、外部と連通している開口気孔部分と、内部に閉じ込められている密封気孔部分と、固体部分とからなり、これらの体積の合計が多孔質体の全体の体積を示す。見掛気孔率は、活性汚泥生成抑制剤全体の体積に対する開口気孔部分の体積の割合である。見掛気孔率が20%未満である場合には、活性汚泥生成抑制剤全体の体積に対する開口気孔部分の体積の割合が減少する結果、汚水と接する表面積が減少して、有効成分が汚水中に放出されにくくなり、余剰汚泥の減量効果が不十分となる。見掛気孔率は、より好ましくは25%以上、さらに好ましくは30%以上である。一方、見掛気孔率が45%を超えると、活性汚泥生成抑制剤の強度が保てず、運搬中や汚水処理中に壊れやすくなり、取り扱い性や耐久性が悪化する。より好ましくは40%以下である。
本発明の製造方法によって得られる活性汚泥生成抑制剤のかさ比重は、特に限定されないが、1.5〜2.8であることが好ましい。ここで、かさ比重とは、JIS R2205−74(耐火れんがの見掛気孔率・吸水率及び比重の測定方法)に準じて測定される値である。かさ比重は、固体部分の質量を活性汚泥生成抑制剤全体の体積で割った値である。かさ比重が1.5未満の場合には、活性汚泥生成抑制剤の強度が保てず、運搬中や汚水処理中に壊れやすくなり、取り扱い性や耐久性が悪化するおそれがある。より好ましくは1.8以上である。一方、かさ比重が2.8を超える場合には、活性汚泥生成抑制剤全体の体積に対する開口気孔部分の体積の割合が減少する結果、汚水と接する表面積が減少して、有効成分が汚水中に放出されにくくなり、余剰汚泥の減量効果が低下するおそれがある。より好ましくは2.5以下、さらに好ましくは2.2以下である。
本発明の製造方法によって得られる活性汚泥生成抑制剤の形状は特に制限されず、ブロック状、格子状、円柱状、円筒状、球状などが例示される。中でも、球状であることが好ましい。低コストで容易に製造することが可能であり、欠けにくい形状であるからである。また、容器等に充填した場合にも、隙間が適度に保たれるため、水の流れを妨げることがない。
前記活性汚泥生成抑制剤が球状である場合に、球の直径は特に制限されないが、直径5〜60mmの球状であることが好ましい。直径が5mm未満であると、容器等に充填した場合に、水の流れが悪化するおそれがある。より好ましくは10mm以上、さらに好ましくは20mm以上である。一方、直径が100mmを超えると、単位重量当たりの表面積が減少し、余剰汚泥の減量効果が低下するおそれがある。より好ましくは80mm以下、さらに好ましくは60mm以下である。
また、球状である場合に、前記活性汚泥生成抑制剤の一点荷重強度が200〜2000Nであることが好適である。一点荷重強度が200N未満である場合には、運搬中や、汚泥槽やタンクへ加える際の衝撃で破壊しやすくなり、取り扱い性が悪化するおそれがある。より好ましくは、500N以上である。一方、一点荷重強度が2000Nを超えるような活性汚泥生成抑制剤は、水硬性バインダーの割合が大きかったり見掛気孔率が小さかったりすることが多く、余剰汚泥の減量効果が低下する場合がある。より好ましくは1500N以下である。ここで、一点荷重強度は、試料台上に置いた球状の活性汚泥生成抑制剤1個について、中心方向へ徐々に荷重をかけた際、前記活性汚泥生成抑制剤が破壊したときの荷重(N)である。
本発明の製造方法によって得られる活性汚泥生成抑制剤の好適な用途は、汚水処理、特に好気性条件下での活性汚泥法による汚水処理である。汚水処理工程に上記活性汚泥生成抑制剤を適用することによって、余剰汚泥の量を減少させることができる。このとき、新設される浄化設備のみならず既存の浄化設備を大幅に改造又は変更することなく容易に適用することも可能である。使用に際しては、活性汚泥生成抑制剤をそのまま投入して使用することができるが、取り扱いの観点からは、網や布帛などからなる透水性の袋、孔を有する透水性の容器、カゴなどに充填して使用することが好ましい。
汚水処理工程に上記活性汚泥生成抑制剤を適用する方法は、特に限定されない。活性汚泥法による汚水処理に適用する場合、曝気槽に投入してもよいし、沈殿池に投入してもよいし、それらにつながる配管に配置してもよい。また、前記活性汚泥生成抑制剤をタンク等に充填し、それに処理水又は清水を通過させてもよい。前記タンクの位置は、特に限定されず、例えば沈殿池から放流される処理水の一部を前記タンクに通過させ、曝気槽に導入することも可能である。この方法であれば、汚泥が活性汚泥生成抑制剤同士の隙間につまって流れを妨げるという心配がない。また、適用が非常に容易であることから、曝気槽に直接投入することも好ましい。このように、本発明の活性汚泥生成抑制剤は、既存の浄化設備を大幅に改造又は変更することなく、低コストで容易に適用することが可能である。
以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。見掛気孔率及びかさ比重、並びに一点荷重強度の測定方法は以下の通りである。
[見掛気孔率及びかさ比重]
JIS R2205−74(耐火れんがの見掛気孔率・吸水率及び比重の測定方法)に準じて、15個の試料について測定を行った。下記の式(1)及び(2)により試料ぞれぞれの見掛気孔率及びかさ比重を算出し、それらの平均値を活性汚泥生成抑制剤の見掛気孔率及びかさ比重とした。
=[(W−W)/(W−W)]×100 (1)
=W/(W−W) (2)
ここで、P:見掛気孔率(%)
:かさ比重
:乾燥試料の質量
:飽水試料の水中質量
:飽水試料の質量
[一点荷重強度]
株式会社島津製作所製強度試験機「UDH−10」を使用して、球状の活性汚泥生成抑制剤1個を試料台上に置き、中心方向へ荷重をかけた。この荷重を徐々に大きくしていき、前記活性汚泥生成抑制剤が破壊したときの荷重(N)を測定した。15個の試料を測定し、それらの平均値を一点荷重強度(N)とした。
実施例1
[活性汚泥生成抑制剤Y−1の製造方法]
株式会社栗本鐵工所製ロータリーキルン「IRK−06」を使用して、表面の温度が300℃の状態で、1時間牡蠣殻の焼成を行った。その後、関西機器製作所製レイモンド粉砕機(ブラウン型)を用いて前記牡蠣殻を粉砕した。得られた牡蠣殻粉末について、JIS Z8801−1に準拠した公称目開き2.8mm、2.0mm、1.0mm、0.5mm、0.25mm、0.125mmの篩を用いて、篩い分けを行った。結果を表1にまとめて示す。次に、牡蠣殻粉末100重量部に対しアルミナセメントを5重量部添加し、愛知電機株式会社製ロッキングミキサー「RM−2000」を使用して30分混合した。アルファ株式会社製パン型転動造粒機「GMA−20」を使用して、前記混合物に水16.8重量部を滴下しながら、パンを回転させて、平均直径30mmの球状体を成形した。得られた球状体をビニール袋に入れて密封し、室温で2週間自然養生させて、活性汚泥生成抑制剤Y−1を得た。得られた活性汚泥生成抑制剤Y−1について、見掛空隙率及びかさ比重、並びに一点荷重強度を測定したところ、それぞれ35%、2.02、843Nであった。結果をまとめて表2に示す。
[連続式汚水処理装置における生活系汚水処理]
図1に示される連続式汚水処理装置1を用いて、生活系汚水の処理を行った。汚水流入量は、約1000L/日で、そのBOD容積負荷は0.2kg/m・日になるように調整した。ここで示すBOD容積負荷は、曝気槽2の単位容積当り1日に流入するBODの量である。連続式汚水処理装置1は、容量が1mの曝気槽2、容量0.6mの沈殿池3を有する。また、沈殿池3の底に沈殿した汚泥は曝気槽2へ返送した。曝気槽2及び沈殿池3で処理を行った後の処理水の一部を、活性汚泥生成抑制剤Y−1を20kg充填した容量70LのFRP製タンク4に、ポンプ5を使用して500L/日で通水させて、その通過水を曝気槽2に戻した。このような条件で1ヶ月の連続運転を行った。曝気槽2に流入する汚水のBOD容積負荷を測定したところ、0.23kg/m・日であった。また、曝気槽2内の汚泥濃度を測定して汚泥生成率(除去BODに対する汚泥の生成比率)を算出したところ、0.016kg/除去BODkgであった。これらの結果を表3に示す。ここで、BOD容積負荷は下記式(1)に従って、汚泥生成率は下記式(2)に従って、それぞれ算出した。なお、BODの測定方法は、JIS K0102の21.の記載に従って測定した。
BOD容積負荷(kg/m・日)=[流入BOD濃度(kg/m)×汚水流入量(m/日)]/曝気槽の容量(m) (1)
汚泥生成率=[実験終了時の汚泥量(kg)−実験開始時の汚泥量(kg)]/除去されたBOD量(kg) (2)
実施例2
アルミナセメントに代えてポルトランドセメントを使用した以外は実施例1と同様の方法で、平均直径が30mmの活性汚泥生成抑制剤Y−2を製造した。活性汚泥生成抑制剤Y−2について、見掛気孔率及びかさ比重、並びに一点荷重強度を測定した結果を、表2にまとめて示す。また、活性汚泥生成抑制剤Y−1の代わりに、活性汚泥生成抑制剤Y−2を使用した以外は、実施例1と同様の方法で、汚水処理を行った結果を表3に示す。
実施例3
200L容量のウェットパンに、実施例1と同様の方法で得られた牡蠣殻粉末100重量部を加え、さらに高炉セメント5重量部、水3重量部を添加して混練した。その後、100トン油圧プレスで300kg/cmの圧力で成形し、50mm(L)×100mm(W)×30mm(H)のブロック状の活性汚泥生成抑制剤Y−3を得た。活性汚泥生成抑制剤Y−3について、見掛気孔率及びかさ比重を測定した結果を、まとめて表2に示す。また、活性汚泥生成抑制剤Y−1の代わりに活性汚泥生成抑制剤Y−3を使用した以外は、実施例1と同様の方法で、汚水処理を行った結果を表3に示す。
比較例1
タンクに何も充填しなかった以外は、実施例1と同様の方法で生活系汚水処理を行った。結果を表3に示す。
比較例2
実施例1と同様の方法で、焼成した牡蠣殻を得た。これを、活性汚泥生成抑制剤Y−4とした。活性汚泥生成抑制剤Y−1の代わりに活性汚泥生成抑制剤Y−4を使用した以外は、実施例1と同様の方法で汚水処理を行った。結果を表3に示す。
比較例3
実施例1と同様の方法で、牡蠣殻粉末を得た。これを、活性汚泥生成抑制剤Y−5とした。活性汚泥生成抑制剤Y−1の代わりに活性汚泥生成抑制剤Y−5を使用した以外は、実施例1と同様の方法で生活系汚水処理を行った。このとき、タンク4の入口と出口にフィルターを設置してから、牡蠣殻粉末を投入したが、フィルターが目詰まりする傾向が認められ、実施例1と同様の流通量(500L/日)を確保できなかった。結果を表3に示す。なお、フィルターを使用せずに牡蠣殻粉末を投入した場合には、放流水中に粉末が流出した。
比較例4
200L容量のウェットパンに、実施例1と同様の方法で得られた牡蠣殻粉末100重量部を加え、さらに中央理化工業株式会社製アクリル系樹脂エマルジョン「リカボンドFK−10」2重量部、水2重量部を添加して混練した。その後、100トン油圧プレスで300kg/cmの圧力で成形、50mm(L)×100mm(W)×30mm(H)のブロック状の活性汚泥生成抑制剤Y−6を得た。活性汚泥生成抑制剤Y−6について、見掛気孔率及びかさ比重を測定した結果を、まとめて表2に示す。また、活性汚泥生成抑制剤Y−1の代わりに、活性汚泥生成抑制剤Y−6を使用した以外は、実施例1と同様の方法で汚水処理を行った。結果を表3に示す。
実施例4
[飲食店での廃水処理]
飲食店からの廃水を処理するための容量28mの曝気槽に、実施例1で得られた活性汚泥生成抑制剤Y−1を420kg投入した。その結果活性汚泥生成抑制剤Y−1を入れなかった時に比べて汚泥の発生量が約1/10に減少した。なお、この時の廃水量は平均13m/日であった。
Figure 2007069117
Figure 2007069117
Figure 2007069117
実施例1〜3で得られた活性汚泥生成抑制剤Y−1、Y−2及びY−3を使用することによって、未使用の場合(比較例1)に対して、汚泥生成率が1/45〜1/21へと大きく低減することが示された。また、焼成した牡蠣殻を使用した場合(比較例2)、及び焼成した牡蠣殻の粉末を使用した場合(比較例3)には、未使用の場合(比較例1)に比べて汚泥生成率が約1/2程度にしか低減できなかった。また、樹脂系バインダーを使用した場合(比較例4)には、未使用の場合(比較例1)に比べて汚泥生成率にほとんど変化はなかった。以上のことから、本発明の活性汚泥生成抑制剤は、余剰汚泥の減量効果が非常に高いことが示された。
実施例1で使用した連続式汚水処理装置1のフローシートである。
符号の説明
1 連続式汚水処理装置
2 曝気槽
3 沈殿池
4 FRP製タンク
5 ポンプ

Claims (9)

  1. 貝殻粉末、水硬性バインダー及び水を混合して固化させることによって、JIS R2205−74に準じて測定される見掛気孔率が20〜45%である成形体を得ることを特徴とする活性汚泥生成抑制剤の製造方法。
  2. 前記貝殻粉末が牡蠣殻粉末である請求項1記載の活性汚泥生成抑制剤の製造方法。
  3. 前記貝殻粉末において、JIS Z8801−1に準拠した公称目開き2mmの篩を通過する貝殻粉末が、全貝殻粉末中に50重量%以上含まれる請求項1又は2記載の活性汚泥生成抑制剤の製造方法。
  4. 前記水硬性バインダーがセメントである請求項1〜3のいずれか記載の活性汚泥生成抑制剤の製造方法。
  5. 貝殻粉末100重量部に対して、水硬性バインダー1〜50重量部及び水2〜50重量部を混合する請求項1〜4のいずれか記載の活性汚泥生成抑制剤の製造方法。
  6. JIS R2205−74に準じて測定される前記成形体のかさ比重が1.5〜2.8である請求項1〜5のいずれか記載の活性汚泥生成抑制剤の製造方法。
  7. 前記成形体が直径5〜100mmの球である請求項1〜6のいずれか記載の活性汚泥生成抑制剤の製造方法。
  8. 前記成形体の一点荷重強度が200〜2000Nである請求項7記載の活性汚泥生成抑制剤の製造方法。
  9. 転動造粒機を用いて球状に成形して固化させる請求項7又は8記載の活性汚泥生成抑制剤の製造方法。
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