JP2007061998A - 工作機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】ベース上に落下した切削液がベース外に漏出するのを防止でき、かつベース上に切粉が堆積するのを防止できる工作機械を提供する。
【解決手段】ベース2上に設けられた凹状の収納部20の底部21と、スプラッシュカバー3の下部との間に、ラビリンス部60を設ける。例えば、ベース2の右側の周板22近傍のラビリンス部60は、ベース2の収納部20の底部21に配置され、クーラントをベース2外に排出するための右側樋部材70の側壁部73cと、右底壁3eの外側面と、右底壁3eの外側面から収納部20の底部21側に向かって各々延設された第1延設片100及び第2延設片110とによって容易に構成できる。よって、右側樋部材70内にクーラントが勢いよく流れても、ラビリンス部60によってクーラントの勢いを弱めることができ、ベース外にクーラントが漏出するのを防止できる。
【選択図】図8

Description

本発明は工作機械に関し、詳細には、ベース上から周囲に切削液や切粉が飛散するのを防ぐカバーを備えた工作機械に関する。
従来より、工作機械の一種であるマシニングセンタは、土台となるベース上に、ワーク(被加工物)を切削工具で加工する機械本体を備え、さらに、そのベース上に、機械本体の一部又は全部を覆うためのスプラッシュカバーを備えている。このスプラッシュカバーは、ベースの上部に配設されたテーブルや、機械本体から飛散する切粉やクーラント(切削液)が外部周囲に飛散するのを防ぐものである。
このようなスプラッシュカバーを備えるマシニングセンタでは、ベースの上部に凹状の収納部が設けられ、その収納部の底面に対してスプラッシュカバーの下端部を直接ネジ止めしているのが一般的である。しかし、これだけの構造では、ベースの収納部の底面とスプラッシュカバーの下端部との間に隙間を生じ、その隙間から切削液が外側に漏出する恐れがあった。
そこで、例えば、このスプラッシュカバーの下部と、収納部の周板との間に空間部が形成され、その空間部内に切削液等の漏れを防止するゴム製のパッキンがスプラッシュカバーの外方から押込まれた工作機械が知られている。また、この他にも、ベース上の収納部において、工作機械が囲まれる側に開口部を設け、その開口部内に、収納部の底面とスプラッシュカバーの下部との間を塞ぐパッキンを配設した工作機械も知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載の工作機械では、スプラッシュカバーの内側でパッキンの着脱ができるので、パッキンの着脱作業を容易にできる。また、パッキンがスプラッシュカバーの内側に隠れるので、見栄えも向上できる。
特開2001−205542号公報
しかしながら、特許文献1に記載の工作機械では、ベースの収納部の底面とスプラッシュカバーの下部との間の隙間を塞ぐためにパッキンを使用しており、そのパッキンはゴム製やスポンジ製であることが多いため、耐久性に乏しい。そのため、一定時期でのパッキンの交換が必要となり、そのパッキンの交換に伴う着脱作業が面倒であるという問題点があった。また、このパッキンは、開口部から外れないように、板金で上から押さえ付けて固定されているため、その板金を固定するための固定用のボルトやナットに切粉が引っ掛かり、そこを基点として切粉が堆積してしまうという問題点もあった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、ベース上に落下した切削液がベース外に漏出するのを防止でき、かつベース上に切粉が堆積するのを防止できる工作機械を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る工作機械は、ベースと、当該ベース上に設けられ、被加工物を加工する機械本体と、前記ベース上に固定されると共に、前記ベースの上部及び前記機械本体の一部又は全部を覆う箱状に形成されたカバーとを備えた工作機械であって、前記ベースの上部には、前記カバーの下部を内側に収納して支持する凹状の収納部が設けられ、当該収納部の底部と前記カバーの下部との間にラビリンス部が設けられている。
また、請求項2に係る工作機械は、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記ベースの側壁に沿って、前記収納部の底部から上方に向かって延出する板部材を設け、前記カバーの下部と前記板部材とでラビリンス部を構成したことを特徴とする。
また、請求項3に係る工作機械は、請求項1又は2に記載の発明の構成に加え、前記ベースの前記収納部の前記底部に形成され、切粉及び切削液を前記収納部外に排出するための凹状の排出通路と、当該排出通路の内側に配設され、前記排出通路に沿って延設されると共に、前記排出通路の幅長よりも短い幅長を備え、底壁と、当該底壁の幅方向両端部から起立する一対の側壁とで構成された凹状の樋部材とを備え、前記板部材を前記樋部材の前記一対の側壁のうち、前記収納部の外側に位置する外側側壁で構成したことを特徴とする。
また、請求項4に係る工作機械は、請求項2又は3に記載の発明の構成に加え、前記カバーの前記下部に二股状に形成された二股部を有し、前記板部材を前記二股部で挟むようにしたことを特徴とする。
また、請求項5に係る工作機械は、請求項3又は4に記載の発明の構成に加え、前記収納部の前記底部には、前記被加工物が載置されるテーブルを支持する支持台が形成され、前記外側側壁に対向する内側側壁の上端部が、前記支持台に当接している。
請求項1に係る工作機械では、収納部に落下した切削液が勢いよくラビリンス部に侵入しても、この迷路状の通路を通過する間に切削液の勢いを弱めることができる。これにより、収納部内の切削液がベース外に漏出するのを防止できる。また、従来のようなパッキンを使用しないため、ラビリンス部内には、パッキンを押さえる板金を固定するためのネジやナット等の固定具や、障害物等が存在しない。これにより、切削液に切粉を含んでいても、ラビリンス部内で切粉が障害物等に引っ掛かって堆積することがない。
また、請求項2に係る工作機械では、請求項1に記載の発明の効果に加え、ベースの側壁に沿って、収納部の底部から上方に向かって延出する板部材を設けるだけで、その板部材とカバーの下部とで容易にラビリンス部を構成できる。
また、請求項3に係る工作機械では、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、排出通路の内側に、前記排出通路の幅長よりも短い幅長を備える樋部材を配置させることで、ラビリンス部を構成する板部材を、樋部材の外側側壁で容易に構成できる。また、切削液を樋部材の内側に流すことによって、切削液が樋部材から溢れても、排出通路内に流れることによって切削液をベース外に排出できる。さらに、樋部材の幅長が排出通路の幅長よりも短いので、樋部材と排出通路との間に隙間が形成されるため、樋部材の内側を流れる切削液が樋部材から溢れても、その隙間から排出通路内に切削液を流すことができる。
また、請求項4に係る工作機械では、請求項2又は3に記載の発明の効果に加え、カバーの下部に形成された二股部で、板部材を挟むように配置することで、板部材とカバーの下部とで構成されたラビリンス部をさらに複雑かつ延長できる。よって、ラビリンス部に侵入する切削液の流れの勢いをさらに弱めることができる。
また、請求項5に係る工作機械では、請求項3又は4に記載の発明の効果に加え、樋部材の外側側壁に対向する内側側壁の上端部が支持台に当接しているので、支持台に支持されるテーブルから落下する切削液を樋部材に流すことができる。また、樋部材は、排出通路の支持台側に寄せて配置されるので、樋部材の外側側壁と排出通路の内側面との間に隙間を形成することができる。これにより、切削液が樋部材の外側側壁を乗り越えても、排出通路との隙間にその切削液を流して排出通路内に流すことができる。
以下、本発明の一実施形態であるマシニングセンタ1について、図面に基づいて説明する。図1は、マシニングセンタ1の斜視図であり、図2は、マシニングセンタ1の右側面図であり、図3は、図2に示すA−A線矢視方向断面図であり、図4は、ベース2の斜視図(右側樋部材70、左側樋部材80無し)であり、図5は、ベース2の斜視図(右側樋部材70、左側樋部材80有り)であり、図6は、右側樋部材70の斜視図であり、図7は、連結部材90の斜視図であり、図8は、ベース2の右側の周板22近傍のラビリンス部60の構成を示すベース2の上部右側周辺の横断面図であり、図9は、ベース2の前側の周板22近傍のラビリンス部60の構成を示すベース2の上部前側周辺の縦断面図であり、図10は、変形例1であるラビリンス部160の構成を示すベース2の上部右側周辺の横断面図であり、図11は、変形例2であるラビリンス部260の構成を示すベース2の上部右側周辺の横断面図である。
また、図4,図5において、左斜め上側をベース2の前方とし、右斜め下側をベース2の後方とし、左斜め下側をベース2の右側とし、右斜め上側をベース2の左側とする。さらに、図6において、左斜め上側を右側樋部材70の前方とし、右斜め下側を右側樋部材70の後方とし、左斜め下側を右側樋部材70の右側とし、右斜め上側を右側樋部材70の左側とする。また、以下の説明において、マシニングセンタ1のX軸方向とは、マシニングセンタ1の左右方向を指し、Y軸方向とは、マシニングセンタ1の前後方向(奥行き方向)を指し、Z軸方向とは、マシニングセンタ1の上下方向を指すものとする。
なお、本実施形態であるマシニングセンタ1は、図4に示すように、ベース2上に設けられた凹状の収納部20の底部21と、スプラッシュカバー3の下部との間に、迷路状のラビリンス部60(図3参照)を設けた点に本発明の特徴を有するものである。
はじめに、マシニングセンタ1の概略構成について説明する。図1に示すマシニングセンタ1は、図示外のワークと工具とを相対移動させることによって、ワークに所望の機械加工(例えば、「中ぐり」、「フライス削り」、「穴空け」、「切削」等)を施す工作機械である。このマシニングセンタ1は、基台となる鉄製のベース2と、該ベース2の上部に設けられ、ワークを加工する機械本体と、前記ベース2の上部に固定され、機械本体及びベース2の上部を覆う箱状のスプラッシュカバー3とを主体に構成されている。そして、スプラッシュカバー3の後方には、マシニングセンタ1の動作を制御する制御装置(図示外)を内蔵する制御箱9が配設されている。なお、図1に示すスプラッシュカバー3が、「カバー」に相当する。
図1,図2に示すように、ベース2は、鋳型内に鋳鉄等の金属材料を流し込むことによって成型され、Y軸方向に長い略直方体状に形成されている。さらに、その芯部は、軽量化、高強度化及び低コスト化のため、所謂、肉抜き成形(リブによる骨組構造)されている。そして、ベース2の下部の四隅には、高さ調節が可能な脚部2aが各々設けられ、これら4本の脚部2aが、工場などの床面に設置されることにより、マシニングセンタ1が所定場所に設置されるようになっている。また、ベース2の上部後方側の両隅部には、略直方体状に形成された台座である一対のコラム座部4,4(図2では1つのみ図示)が互いに離間して設けられ、該一対のコラム座部4,4上には、Z軸方向に延設された柱状のコラム5の下部が載置して固定されている。
さらに、図3に示すように、ベース2の上部には、底部21と周板22とで構成された凹状の収納部20(図4参照)が設けられ、その収納部20の内側に、スプラッシュカバー3の下部が収納された状態となっている。そして、そのスプラッシュカバー3の下部と、ベース2の収納部20の底部21との間に、本発明の特徴である迷路状のラビリンス部60が設けられている。これにより、ベース2の収納部20内を流れるクーラントが、ベース2の周板22を乗り越えてベース2外に漏出するのを防止できる。なお、このベース2の上部構造と、ラビリンス部20の構成とについては後述する。
一方、スプラッシュカバー3は、図1乃至図3に示すように、前壁3a、右側壁3b、左側壁3c、天壁3d、ベース2上部から右斜め側方に張り出した右底壁3e、ベース2上部から左斜め側方に張り出した左底壁3f、コラム5の前面から右側に張り出した右背壁3g、コラム5の前面から左側に張り出した左背壁3h等の複数の板金によって箱状に構成されている。そして、図1に示すように、前壁3aの略中央には、縦長長方形状の開口部10が設けられ、該開口部10には、スライド開閉式の開閉扉11が設けられている。そして、この開閉扉11の取っ手部11aを左方向にスライドさせることにより、開口部10が開口され、後述するテーブル8(図3参照)上に保持されたワークの着脱が行われる。また、開閉扉11の右側には、マシニングセンタ1の加工プログラムや、加工プログラム等のパラメータの設定入力を行うための操作パネル12が設けられている。
さらに、図1,図2に示すように、右側壁3bには、長方形状の開口部14が設けられ、該開口部14には、蓋状の点検ハッチ15が着脱可能に固定されている。そして、この点検ハッチ15を外し、開口部14を開口することで、テーブル8上のワークの着脱作業や、スプラッシュカバー3の内側に収納された機械本体を構成する各種装置の保守作業ができるようになっている。なお、図示しないが、左側壁3cにも、右側壁3bと同様の開口部と、該開口部を閉塞する点検ハッチが設けられている。
また、図1,図2に示すように、スプラッシュカバー3の天壁3dには、主軸ヘッド(図示外)や、主軸ヘッドの配線処理を行うケーブルベア(図示外)、工具交換装置6(図3参照)のマガジンモータ(図示外)等が突出する開口部(図示外)が設けられ、該開口部には、箱状のカバー17,18が各々覆設されている。さらに、スプラッシュカバー3の前壁3aの上部左側の角部には、マシニングセンタ1の動作に関するエラーを作業者に報知するためのタワー型の警告報知ランプ16が設置されている。
そして、このスプラッシュカバー3の内側には、図3に示すように、ワークの切削加工を行う機械本体が収納されている。この機械本体は、ベース2の上部後方に設けられたコラム座部4,4(図2参照)上に載置して固定された柱状のコラム5と、該コラム5の、ベース2の上部に対向する前面側に設けられ、Z軸方向に移動可能に保持された主軸ヘッド(図示外)と、該主軸ヘッドの下部に回転可能に保持された主軸7と、該主軸7に装着される工具を自動的に交換する工具交換装置(ATC)6とを主体に構成されている。さらに、ベース2上部の収納部20内には、ワークが着脱可能に固定されると共に、XY軸方向に移動可能なテーブル8が配設されている。
ここで、テーブル8について説明する。図3に示すテーブル8は、ベース2の収納部20の内側に設けられた後述するテーブル支持台24(図4参照)上に配設され、収納部20内をXY軸方向(水平面)に移動可能に設けられている。具体的に言うと、テーブル8の下側には移動体50が設けられ、その移動体50の上部に、X軸方向に沿って延設された一対のX軸送りガイド(図示外)が設けられている。そして、ボールネジ軸、ナット及びXモータ(図示外)等から構成されるX軸移動機構によって、テーブル8が前記一対のX軸送りガイド上を移動する。さらに、移動体50は、ベース2の収納部20内をY軸方向に沿って延設された一対のY軸送りガイド30,30上を移動可能に設けられている。そして、前記X軸移動機構と同様のボールネジ軸、ナット及びYモータ(図示外)等から構成されるY軸移動機構によって、移動体50が前記一対のY軸送りガイド30,30上を移動する。よって、テーブル8はXY軸方向に移動することができる。
また、図3に示すように、X軸送りガイド上には、テレスコピックに伸縮する一対のテレスコピックカバー52,53がテーブル8を中央に挟んで左右両側に各々覆設されている。さらに、Y軸送りガイド30,30上にも、テーブル8の前側に配置されたテレスコピックカバー54と、テーブル8とコラム5の前面側との間に配置された断面略山成りに形成された板金であるY軸後ろカバー(図示外)とが各々覆設されている。よって、テーブル8が何れの方向(水平面を構成するXY軸方向に限る)に移動しても、X軸送りガイド及びY軸送りガイド30,30は、これら各種カバーによって覆われる。したがって、X軸送りガイド及びY軸送りガイド30,30上に切粉が堆積するのを防止できる。
次に、ベース2の上部構造について詳細に説明する。図4に示すように、ベース2の上部には、上面が開口する凹状の収納部20が一体成形されている。この収納部20は、Y軸方向に延設された平面視略長方形状の底部21と、該底部21の周縁を取り囲んで立設された周板22とから構成されている。そして、底部21は、ベース2の前方から後方に向かってなだらかに下方に傾斜し、周板22は、ベース2の後方側が開放された平面視コの字型に形成されている。よって、スプラッシュカバー3の内側を飛散して収納部20内に落下したクーラントは、底部21の傾斜面に沿って流れ、ベース2の後方からベース2外に排出されるようになっている。なお、図4に示す周板20が、「前記ベースの側壁」に相当する。
次に、周板22に設けられた各部材について説明する。図4に示すように、ベース2の前方側の周板22の上端部には、所定厚を有する板状に形成された一対の固定板40,40が所定の間隔を空けて固定されている。そして、この一対の固定板40,40には、周板22を上下方向に貫通するネジ穴(図示外)に連通する固定穴40aが各々設けられている。一方、ベース2の左右両側の周板22の各上端部には、所定厚を有する板状に形成された一対の支持板42,42が所定の間隔を空けて固定されている。
そして、これら固定板40及び支持板42は、ベース2上にスプラッシュカバー3を固定する際に使用される。よって、固定板40には、図1,図8に示すように、スプラッシュカバー3の前壁3aの下端部に取り付けられたブラケット58が当接し、ネジ68で固定される。一方、支持板42上には、図2,図9に示すように、スプラッシュカバー3の右底壁3e(左底壁3f)の下端部近傍の外側面に設けられた後述する断面略L字状の支持片112の一片が当接されることによって、周板22の支持板42上にスプラッシュカバー3の下部が支持される。こうして、ベース2上にスプラッシュカバー3が取り付けられる。
次に、底部21に設けられた各部材の構造について説明する。図4に示すように、底部21の左右両側に挟まれる略中央部には、テーブル8を収納部20内にて略水平に支持するための略直方体状のテーブル支持台24が設けられ、底部21と共に一体成型されている。このテーブル支持台24は、略直方体状の支持台本体25と、該支持台本体25の左右両端部から略垂直に各々起立して設けられた一対の右支持壁26及び左支持壁28とによって構成され、長手方向に直交する横断面が略凹状に形成されている。そして、このテーブル支持台24の前面、右側面及び左側面と、底部21と、周板22とによって囲まれて形成された凹状の通路が、クーラントを流下させてベース2外に排出するための「排出通路」となっている。
次に、テーブル支持台24に設けられた構造について説明する。はじめに、支持台本体25に設けられた構造について説明する。まず、図4に示すように、支持台本体25の上面後方側には、前記Y軸移動機構のボールネジ軸(図示外)の一端を回転可能に支持するとともに、該ボールネジ軸を回転させるYモータ(図示外)を固定する一対の支持ブロック47,47が設けられている。一方、支持台本体25の上面前方側には、ボールネジ軸の前記一端とは反対の他端を回転可能に支持するための一対の支持ブロック48,48が設けられている。そして、これら支持ブロック47,48に、上記Y軸移動機構を構成する各種部材が支持されることによって、Y軸移動機構が一対の右支持壁26及び左支持壁28の各上端部よりも下側に配置される。
次に、右支持壁26及び左支持壁28に設けられた構造について説明する。図4に示すように、右支持壁26及び左支持壁28の各上端部には、Y軸送りガイド30(図3参照)を取り付けるための平面視帯状のガイド取付面27,29が各々設けられている。さらに、それらガイド取付面27,29の内側(テーブル支持台24の内側)の各角部には、Y軸送りガイド30を位置決めするために上方に突出する肩部27a,29aが断面凸状に各々設けられている。これにより、一対のY軸送りガイド30は、ガイド取付面27,29に対し、テーブル支持台24の内側から外側に向かう方向に取り付けられ、各肩部27a,29aに当接して位置決めされる。
また、テーブル支持台24の後方には、底部21上に立設され、正面視略Y字状に形成された座部支持台32が設けられている。そして、その座部支持台32の上部の左右両側には、コラム5の下部を載置して固定するための台座である略直方体状の一対のコラム座部4,4が互いに離間して設けられている。そして、そのコラム座部4,4の下部と周板22の上端部との間には平面視台形状の水平板34が各々渡設されている。さらに、それら各水平板34の下側にはトンネル状に形成され、収納部20内に落下したクーラントを座部支持台32の両側からベース2の後方に向かって排出させるためのクーラント通路35が各々形成されている。また、その水平板34の上面と、該水平板34の上面に接触するコラム座部4の外側面との間には、略三角形状に形成された補強用の3枚のリブ45が所定の間隔を空けて設けられている。
さらに、座部支持台32における一対のコラム座部4,4の間には、テーブル支持台24の上部後方からベース2の後方に向かってなだらかに下方に傾斜する傾斜部37が設けられている。これにより、支持台本体25の上面に落下したクーラントがその傾斜部37に沿って流れ、ベース2の後方に排出されるようになっている。
そして、上記構造からなる収納部20の底部21には、図5に示すように、断面凹状の樋を形成する平面視略L字型の一対の右側樋部材70及び左側樋部材80が敷設されている。なお、この一対の右側樋部材70及び左側樋部材80は、テーブル支持台24の前側及び左右両側を埋めるようにして敷設されている。そして、この右側樋部材70及び左側樋部材80は、内側にクーラントを流してベース2の後方に導くと共に、本発明の特徴であるラビリンス部60の一部を構成するものである。
次に、右側樋部材70及び左側樋部材80の構造について説明する。図5に示す一対の右側樋部材70及び左側樋部材80は、滑らかな側面を有する板金で形成されている。そして、右側樋部材70は、図6に示すように、X軸方向に延設された横方向部72と、該横方向部72の長手方向一端部からY軸方向に平行に延設された縦方向部73とから構成され、全体が平面視略L字型に形成されている。なお、左側樋部材80も同様に、図5に示すように、X軸方向に延設された横方向部82と、該横方向部82の長手方向一端部からY軸方向に平行に延設された縦方向部83とから構成され、全体が平面視略L字型に形成されている。なお、右側樋部材70及び左側樋部材80は、その構造の大部分が互いに左右対称形状であるため、右側樋部材70を中心に詳細に説明し、左側樋部材80は簡略して説明する。また、図5に示す右側樋部材70及び左側樋部材80が、「凹状の樋部材」に相当する。
まず、横方向部72について説明する。図6に示すように、横方向部72は、平面視横長の長方形状に形成された横本体72aを備え、該横本体72aの長手方向に直交する方向の一端部には、該一端部の所定幅が略直角に折り返されて形成された側壁部72bが設けられている。さらに、横本体72aの長手方向一端部には、左側樋部材80の横方向部82の長手方向一端部を重ねて連結するための平面視長方形状の連結部72cが設けられている。そして、その連結部72cには、左側樋部材80の横方向部82の一端部に設けられた固定穴85,85に対向する2つの固定穴(図示外)が設けられている。これにより、左側樋部材80の横方向部82の一端部を連結部72cの上面に重ねた後で、ネジ66を各固定穴に連通させて嵌め合わせ、ナット(図示外)で固定することで、右側樋部材70と左側樋部材80とが互いに連結される。
次に、縦方向部73について説明する。図6に示すように、縦方向部73は平面視縦長長方形状に形成された縦本体73aを備え、該縦本体73aは、横方向部72の連結部72c側の一端部とは反対の他端部に直交して連結されている。そして、縦本体73aの横方向部72に連結された前端部とは反対の後端側の幅は狭く形成され、ベース2の座部支持台32の左右両側に設けられたクーラント通路35(図4参照)の内側に挿入できるように調整されている。
さらに、縦本体73aの長手方向に直交する方向の外側一端部(横方向部72側とは反対側の一端部)には、該外側一端部の所定幅が略直角に上方に折り返されて形成された側壁部73bが設けられている。さらに、その縦本体73aの側壁部73bの外側面には、縦本体73aの前端側から後端側に向かって徐々に高くなる側面視略三角形状の側壁部73cが固定されている。そして、その側壁部73cの中間部よりもやや後端寄りには、L字状の切り欠き部76が設けられ、該切り欠き部76から後端部までの側壁部73cの高さは、ベース2の前記クーラント通路35の内側の高さに調整されている。
一方、縦本体73aの長手方向に直交する方向の内側一端部(横方向部72側の一端部)には、該内側一端部の所定幅が略直角に折り返されて形成された側壁部73dが設けられている。さらに、その縦本体73aの側壁部73dの外側面において、該側壁部73dの前端側から中間部までの部分には、縦本体73aの面に対して略直角に起立し、かつその上端部が縦方向部73の外側に向かって「く」の字型に折り曲げられた当接側壁部73eが固定されている。
さらに、側壁部73dの後端部の外側面には、側壁部73dよりもやや高い固定壁73fが設けられている。この固定壁73fは、左側樋部材80の縦方向部83の後端部の固定壁83f(図5参照)との間に連結される連結部材90の長手方向一端部を固定するためのものである。そして、この固定壁73fの後端部近傍には、連結部材90を固定するための固定穴77が設けられている。なお、図6に示す側壁部73cと当接側壁部73eとが「一対の側壁」に相当し、側壁部73cが「外側側壁」に相当し、当接側壁部73eが、「内側側壁」に相当する。
ここで、横方向部72の横本体72aの幅長は、ベース2の前側の周板22と、テーブル支持台24の前面との間に形成された排出通路の幅長よりも短く調整されている。これにより、図9に示すように、横方向部72の側壁部72bと、周板22との間に所定の隙間が形成され、その所定の隙間を利用して、後述するラビリンス部60を設けることができる。さらに、横方向部72が周板22から離間することで、横方向部72内を流れるクーラントが、周板22から漏出するのを防ぐことができる。
一方、縦方向部73の縦本体73aの幅長も、ベース2の右側の周板22と、テーブル支持台24の右支持壁26の外側面との間に形成された排出通路の幅長よりも短く調整されている。これにより、図8に示すように、縦方向部73の側壁部73cと、周板22との間に所定の隙間が形成され、その所定の隙間を利用して、後述するラビリンス部60を設けることができる。さらに、縦方向部72が周板22から離間することで、縦方向部73内を流れるクーラントが、周板22から漏出するのを防ぐことができる。
次に、上記構造からなる右側樋部材70及び左側樋部材80のベース2上の配設方法について説明する。図5に示すように、まず、凹状の右側樋部材70の開放側を上方に向け、ベース2の収納部20の底部21の右半分を覆うようにして右側樋部材70を配置する。このとき、右側樋部材70の縦方向部73の後端部は、ベース2の後方に設けられたトンネル状のクーラント通路35(図4参照)の内側に挿入して配置させる。続いて、左側樋部材80の開放側を上方に向け、ベース2の収納部20の底部21の左半分を覆うようにして左側樋部材80を配置する。そして、左側樋部材80の縦方向部83の後端部も同様にして、ベース2のクーラント通路35(図4参照)の内側に挿入して配置する。
さらに、図6に示すように、左側樋部材80の横方向部82の、右側樋部材70の横方向部72に対向する一端部を、右側樋部材70の横方向部72の連結部72cの上面に重ねて配置する。そして、左側樋部材80の横方向部82の固定穴85と、右側樋部材70の横方向部72の連結部72cの固定穴とにネジ66を嵌め、ナット(図示外)で固定する。こうして、右側樋部材70の横方向部72と、左側樋部材80の横方向部82とが互いに連結される。
また、図5に示すように、右側樋部材70の縦方向部73の後端部と、左側樋部材80の縦方向部83の後端部との間には、断面略L字状の連結部材90が連結され、該連結部材90はベース2の底部21の後端部近傍に固定されている。この連結部材90は、伸縮自在に構成され、右側樋部材70及び左側樋部材80を共に、底部21上の略中央のテーブル支持台24側に引き寄せつつ、ベース2の底部21上に固定するためのものである。
ここで、連結部材90について説明する。図7に示すように、連結部材90は、断面略L字型の第1連結部材91と、該第1連結部材91の長手方向一端側の内側に重ねられ、所定距離内で第1連結部材91の長手方向に沿ってスライド可能に連結される断面略L字型の第2連結部材92とによって構成されている。
まず、第1連結部材91は、平面視帯状の本体片91aと、該本体片91aの長手方向に直交する方向の一端部に略直角に設けられた側片91bとで断面略L字型に構成されている。そして、その第1連結部材91の、第2連結部材92が連結される側の一端部とは反対の他端部には、本体片91aと側片91bとに対して直角に連結された長方形状の固定片91cが設けられている。さらに、その固定片91cには、本体片91aの幅方向にやや長い楕円状の固定穴97が穿設されている。また、本体片91aの前記一端部近傍には、本体片91aの長手方向に長い楕円状の一対の調整穴95,95が、本体片91aの長手方向に沿って直列に穿設されている。
一方、第2連結部材92も同様に、平面視帯状の本体片92aと、該本体片92aの長手方向に直交する方向の一端部に略直角に設けられた側片92bとで断面略L字型に構成されている。そして、その第2連結部材92の、第1連結部材91に連結される側の一端部とは反対の他端部には、本体片92aと側片92bとに対して直角に連結された長方形状の固定片92cが設けられている。さらに、その固定片92cには、本体片92aの幅方向にやや長い楕円状の固定穴98が穿設されている。また、本体片92aの前記一端部近傍には、本体片92aの長手方向に長い楕円状に形成され、第1連結部材91の一対の調整穴95,95に各々相対する一対の調整穴96,96が、本体片92aの長手方向に沿って直列に穿設されている。
次に、上記構成からなる連結部材90の固定方法について説明する。まず、図5に示すように、第1連結部材91の固定片91c(図7参照)を、左側樋部材80の縦方向部83の後端部に設けられた固定壁83fにネジ94及びナット(図示外)で固定する。続いて、第2連結部材92の固定片92c(図7参照)を、右側樋部材70の縦方向部73の後端部の固定壁73fに、ネジ及びナット(図示外)で固定する。さらに、第1連結部材91の前記他端側に、第2連結部材92の前記他端側を重ねる。次いで、本体片91a側の調整穴95,95と、本体片92a側の調整穴96,96とを相対させる。
そして、第1連結部材91及び第2連結部材92を、テーブル支持台24側に引き寄せる。これにより、右側樋部材70の当接側壁部73eの上端部が、テーブル支持台24の右支持壁26の外側面に当接し、左側樋部材80の当接側壁部73eの上端部が、テーブル支持台24の左支持壁28の外側面に当接する。
次いで、ベース2の底部21の後端部近傍に設けられた固定穴23,23(図4参照)に対し、第1連結部材91及び第2連結部材92の各調整穴95,96を重ねて対向させる。そして、これら調整穴95,96及び固定穴23に対して、ネジ99を各々嵌めることで、第1連結部材91と第2連結部材92とが一直線状に直列して連結されると共に、ベースの底部21に連結部材90が固定される。
そして、このように、第1連結部材91及び第2連結部材92を、テーブル支持台24側の略中央に引き寄せながら、ベース2の底部21に固定することで、右側樋部材70の当接側壁部73eの上端部と、テーブル支持台24の右支持壁26の外側面との間、さらに、左側樋部材80の当接側壁部83eの上端部と、テーブル支持台24の左支持壁28の外側面との間に隙間が無くなる。さらに、テーブル支持台24の右支持壁26及び左支持壁28の両外側面が、右側樋部材70の当接側壁部73e及び左側樋部材80の当接側壁部73eによってそれぞれ覆われる。
このような構造により、テーブル8上から飛散して落下するクーラントの大部分を、ベース2上の収納部20内の排出通路ではなく、右側樋部材70及び左側樋部材80の内側に流すことができる。そして、上記したように、ベース2は鋳鉄を鋳型に流し込むことによって一体成型されているため、その表面は粗く、クーラントに含まれる切粉が引っ掛かり易い。しかし、本実施形態のマシニングセンタ1では、クーラントの大部分を、ベース2上の排出通路ではなく、表面が滑らかな右側樋部材70及び左側樋部材80に流すことができる。これにより、右側樋部材70及び左側樋部材80の内側面に切粉が引っ掛かることがないので、クーラント及び切粉の排出性を向上できる。
次に、本発明の特徴であるラビリンス部60の構成について説明する。図3に示すラビリンス部60は、クーラントの漏出を防止するために構成された迷路状の通路である。そして、このラビリンス部60は、ベース2の左右両側の周板22の近傍と、ベース2の前側の周板22の近傍とにそれぞれ設けられている。したがって、以下の説明では、ベース2の左右両側に構成されたラビリンス部60と、ベース2の前側に構成されたラビリンス部60とについてそれぞれ順に説明する。
まず、ベース2の左右両側に構成されたラビリンス部60の構成について説明する。なお、ベース2の右側に構成されたラビリンス部60と、ベース2の左側に構成されたラビリンス部60とは互いに左右対称構造であるため、ベース2の右側の周板22の近傍に構成されたラビリンス部60を一例として説明する。
図8に示すように、まず、スプラッシュカバー3の右底壁3eは、右側壁3b(図3参照)の下端部から、ベース2の収納部20の内側に向かって斜め下方に傾斜して延設され、その右底壁3eの下端部は、収納部20の周板22の内側面からやや離間している。さらに、右底壁3eの下端部には、該下端部から鉛直下方に延設されると共に、その先端部が、右側樋部材70の内側に向けられた側面視帯状の延設片100が設けられている。そして、この延設片100は、右側樋部材70の側壁部73cよりもやや内側に配置されている。
一方、斜めに傾斜する右底壁3eの下端部よりもやや上側の外側面には、断面略「く」の字型に形成された正面視横長の長方形状の第2延設片110が設けられている。そして、その第2延設片110の上側の一片は、右底壁3eの外側面に固定され、下側の他片は、周板22の内側面と右側樋部材70の側壁部73cの外側面との隙間に延設されている。さらに、図2又は図8に示すように、第2延設片110の前記他片の前端部近傍と後端部近傍との2カ所には、断面略L字型の支持片112が固定されている。なお、この支持片112は、ベース2の上部にスプラッシュカバー3を取り付けるに際し、支持片112の第2延設片110の外側面から略水平に延びる一片を、ベース2の周板22の上端部に固定された各支持板42の上面に当接させるものである(図2参照)。
上記構成において、右側樋部材70の側壁部73cは、右底壁3eの下部から下方に各々延設された一対の第1延設片100と第2延設片110との間の隙間に配置されている。よって、第1延設片100と、右底壁3eの外側面と、右側樋部材70の側壁部73cと、第2延設片110とによって形成される通路は迷路状となるため、ラビリンス部60を構成することができる。なお、図8に示す第1延設片100と第2延設片110とが、「二股部」に相当する。
そして、このラビリンス部60が、右側樋部材70の内側と、周板22の上端部と右底壁3eの外側面との間の隙間との間に介設されているため、右側樋部材70内をクーラントが勢いよく流れ、右側樋部材70の側壁部73cを乗り越えたとしても、このラビリンス部60を構成する壁面に当たることによってクーラントの勢いを弱めることができる。よって、クーラントが周板22の上端部から乗り越えて、ベース2外に漏出するのを防止できる。
次に、ベース2の前側に構成されたラビリンス部60の構成について説明する。図9に示すように、まず、スプラッシュカバー3の前壁3aの下端部は、ベース2の収納部20の内側に収納され、ベース2の前側の周板22よりも後方に配置されている。そして、その前壁3aの外側面の下端部近傍には、該下端部近傍に沿って延設された断面略L字型のブラケット58が固定されている。そして、そのブラケット58の前壁3aから略水平に延設された一片が、ベース2の前側の周板22の上端部に固定された各固定板40に当接され、ブラケット58に穿設された固定穴(図示外)と、固定板40に穿設された固定穴40a(図4参照)とに、ネジ68が嵌まって固定されている。
さらに、前壁3aの下端部には、該下端部に沿って延設された断面略L字型の第1延設片120が設けられている。そして、この第1延設片120は、固定部120aと延設部120bとで断面略L字型に構成され、固定部120aが前壁3aの下端部に固定され、延設部120bが鉛直下方(ベース2の収納部20)に向かって延設されている。そして、その延設部120bの先端部(下端部)は、右側樋部材70の側壁部72bの内側面よりもやや後方に離間して配置されている。さらに、第1延設片120aには、該第1延設片120aの外側面から下方に延設されると共に、前壁3aの下端部の長手方向に沿って延設された第2延設片121が固定されている。
上記構成において、右側樋部材70の横方向部72の側壁部72bは、前壁3aの下端部から下方に各々延設された一対の第1延設片120の延設部120bと、第2延設片121との間の隙間に配置されている。よって、断面略L字状の第1延設片120の延設部120bと、右側樋部材70の側壁部72bと、第2延設片121とによって形成される通路が迷路状となり、ラビリンス部60を構成することができる。
そして、このラビリンス部60が、右側樋部材70の内側と、周板22の内側面と前壁3aの外側面との間の隙間との間に介設されている。そのため、例えば、右側樋部材70内をクーラントが勢いよく流れ、右側樋部材70の側壁部72bを乗り越えたとしても、このラビリンス部60を構成する壁面に当たることによってクーラントの勢いを弱めることができる。よって、クーラントが周板22の上部から乗り越えて、ベース2外へ漏出するのを防止できる。
以上説明したように、本実施形態のマシニングセンタ1では、ベース2上に設けられた凹状の収納部20の底部21と、スプラッシュカバー3の下部との間に、迷路状のラビリンス部60を設けた点に本発明の特徴を有する。そして、例えば、ベース2の収納部20の内側に設けられた排出通路内をクーラントが勢いよく流れても、このラビリンス部60によって、クーラントの勢いを弱めることができる。よって、収納部20内のクーラントがベース2の周板22を乗り越えてベース外に漏出するのを防ぐことができる。
また、ベース2の収納部20の底部21に、右側樋部材70及び左側樋部材80を各々配置することで、テーブル8上から飛散して落下するクーラントの大部分を、収納部20内の排出通路ではなく、右側樋部材70及び左側樋部材80の内側に流してベース2外に排出することができる。そして、右側樋部材70及び左側樋部材80の内側面は滑らかであるので、それら内側面に切粉が引っ掛かることがなく、クーラント及び切粉の排出性をより向上することができる。
さらに、これら右側樋部材70及び左側樋部材80の各側壁部を利用することで、前記ラビリンス部60を容易に構成することができる。例えば、収納部20の底部21側から上方に延設された右側樋部材70の側壁部73cと、右底壁3eの外側面と、右底壁3eの外側面から収納部20の底部21側に向かって各々延設された第1延設片100及び第2延設片110とによって容易に構成することができる。
このように、収納部20の底部21と、スプラッシュカバー3の下部との間の隙間を従来のようなパッキンで閉塞するのではなく、迷路状のラビリンス部60を設けた。これにより、ラビリンス部60内には、切粉が引っ掛かるような障害物や突起物が存在しない。よって、収納部20の底部21と、スプラッシュカバー3の下部との間の隙間に切粉が堆積するのを防止できる。さらに、パッキンを固定するための板金や、該板金を留めるためのネジやナットを使用しないため、取付作業の手間がなく、さらにそれら部品にかかるコストも節約できる。
なお、本発明の工作機械は、上記実施形態に限らず、各種の変形が可能なことはいうまでもない。例えば、ラビリンス部60の構成要素の配置を変えることができる。上記実施形態では、図8に示すように、右底壁3eの下端部に設けられた第1延設片100と、右底壁3eの下端部近傍の外側面に固定された第2延設片110との間に、右側樋部材70の側壁部73cを配置することで、ラビリンス部60を構成している。
そこで、例えば、図10に示す変形例1のように、右側樋部材70の側壁部73cを、第1延設片100と第2延設片110との間ではなく、第1延設片100よりも内側に配置してラビリンス部160を構成してもよい。このようなラビリンス部160でも、迷路状の通路を形成することができる。
これとは別に、例えば、図11に示す変形例2のように、ベース2の収納部20において、底部21から起立して上方に延設されたベース側延設片29を周壁22に沿って設け、このベース側延設片29の上端部を、第1延設片100と第2延設片110との間で挟んで迷路状のラビリンス部260を構成してもよい。この場合、ベース側延設片29をベース2の収納部20と一体成型することで、ラビリンス部260を容易に構成できる。
また、上記実施形態では、「二股部」として、第1延設片100と第2延設片110とを設けたが、第2延設片110を省略したラビリンス部でもよい。
本発明の工作機械は、ベース上に、機械本体を囲むカバーを備えた工作機械に適用可能である。
マシニングセンタ1の斜視図である。 マシニングセンタ1の右側面図である。 図2に示すA−A線矢視方向断面図である。 ベース2の斜視図(右側樋部材70、左側樋部材80無し)である。 ベース2の斜視図(右側樋部材70、左側樋部材80有り)である。 右側樋部材70の斜視図である。 連結部材90の斜視図である。 ベース2の右側の周板22近傍のラビリンス部60の構成を示すベース2の上部右側周辺の横断面図である。 ベース2の前側の周板22近傍のラビリンス部60の構成を示すベース2の上部前側周辺の縦断面図である。 変形例1であるラビリンス部160の構成を示すベース2の上部右側周辺の横断面図である。 変形例2であるラビリンス部260の構成を示すベース2の上部右側周辺の横断面図である。
符号の説明
1 マシニングセンタ
2 ベース
3 スプラッシュカバー
3a 前壁
3e 右底壁
3f 左底壁
20 収納部
21 底面
22 周板
60 ラビリンス部
70 右側樋部材
72 横方向部
72a 横本体
72b 側壁部
73 縦方向部
73a 縦本体
73c 側壁部
73e 当接側壁部
80 左側樋部材
100 第1延設片
110 第2延設片
120 第1延設片
121 第2延設片
160 ラビリンス部
260 ラビリンス部

Claims (5)

  1. ベースと、当該ベース上に設けられ、被加工物を加工する機械本体と、前記ベース上に固定されると共に、前記ベースの上部及び前記機械本体の一部又は全部を覆う箱状に形成されたカバーとを備えた工作機械であって、
    前記ベースの上部には、前記カバーの下部を内側に収納して支持する凹状の収納部が設けられ、
    当該収納部の底部と前記カバーの下部との間にラビリンス部が設けられていることを特徴とする工作機械。
  2. 前記ベースの側壁に沿って、前記収納部の底部から上方に向かって延出する板部材を設け、
    前記カバーの下部と前記板部材とでラビリンス部を構成したことを特徴とする請求項1記載の工作機械。
  3. 前記ベースの前記収納部の前記底部に形成され、切粉及び切削液を前記収納部外に排出するための凹状の排出通路と、
    当該排出通路の内側に配設され、前記排出通路に沿って延設されると共に、前記排出通路の幅長よりも短い幅長を備え、底壁と、当該底壁の幅方向両端部から起立する一対の側壁とで構成された凹状の樋部材と
    を備え、
    前記板部材を前記樋部材の前記一対の側壁のうち、前記収納部の外側に位置する外側側壁で構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の工作機械。
  4. 前記カバーの前記下部に二股状に形成された二股部を有し、前記板部材を前記二股部で挟むようにしたことを特徴とする請求項2又は3に記載の工作機械。
  5. 前記収納部の前記底部には、前記被加工物が載置されるテーブルを支持する支持台が形成され、
    前記外側側壁に対向する内側側壁の上端部が、前記支持台に当接していることを特徴とする請求項3又は4に記載の工作機械。


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