JP2007054965A - サーマルプリントヘッド - Google Patents
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Abstract
【課題】 小型化を図りつつ、プラテンローラとの干渉を回避するのに好適なサーマルプリントヘッドを提供すること。
【解決手段】 セラミック基板1Aと、主走査方向xに配列された複数の発熱部41を構成する抵抗体層4と、複数の発熱部41に繋がる共通電極31と、主走査方向xに配列されているとともに、それぞれが副走査方向yに延びており、発熱部41を介して共通電極31と導通し、かつ、それぞれの端部にパッド32aが形成された複数の個別電極32と、グレーズ層2と、抵抗体層4、共通電極31、および複数の個別電極32を覆う保護層51と、駆動IC6と、複数のワイヤ71と、を備えるサーマルプリントヘッドA1であって、保護層51は、複数のパッド32aを避けた形状であり、かつ複数のパッド32aよりも駆動IC6側の帯状領域を覆うように形成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】 セラミック基板1Aと、主走査方向xに配列された複数の発熱部41を構成する抵抗体層4と、複数の発熱部41に繋がる共通電極31と、主走査方向xに配列されているとともに、それぞれが副走査方向yに延びており、発熱部41を介して共通電極31と導通し、かつ、それぞれの端部にパッド32aが形成された複数の個別電極32と、グレーズ層2と、抵抗体層4、共通電極31、および複数の個別電極32を覆う保護層51と、駆動IC6と、複数のワイヤ71と、を備えるサーマルプリントヘッドA1であって、保護層51は、複数のパッド32aを避けた形状であり、かつ複数のパッド32aよりも駆動IC6側の帯状領域を覆うように形成されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、サーマルプリントヘッドに関する。
サーマルプリントヘッドは、感熱紙や熱転写インクリボンなどの記録媒体に対して印刷を行うためのものであり、プリンタの構成部品の一つである。図5は、従来のサーマルプリントヘッドの一例を示している。同図に示されたサーマルプリントヘッドXは、グレーズ層92に覆われた基板91、個別電極93、共通電極94、抵抗体層95、駆動IC96を備えている。個別電極93と共通電極94から延びる枝部(図示略)とは、図中奥行き方向(主走査方向)において櫛歯状に交互に配置されている。抵抗体層95は、主走査方向に延びる帯状であり、個別電極93および共通電極94の上記枝部に横たわるように形成されている。駆動IC96は、抵抗体層95の所定部分に対して選択的に通電するためのものであり、個別電極93とワイヤ97により接続されている。保護層98は、個別電極93の図中右側部分、共通電極94、および抵抗体層95を保護するためのものである。駆動IC96により、適宜選択された個別電極93に対して電圧を印加すると、抵抗体層95の所定部分に通電がなされる。この通電により、抵抗体層95の上記所定部分が発熱する。プラテンローラPrにより押し付けられた感熱紙や熱転写インクリボンなどの記録媒体に、この熱が伝えられることにより、サーマルプリントヘッドXによる印刷がなされる。
しかしながら、近年上記プリンタの小型化がめざましい。これに伴い、サーマルプリントヘッドXについても、ますます小型化が図られている。このため、サーマルプリントヘッドXは、プラテンローラPrに対して、相対的に小サイズとなってきている。言い換えると、サーマルプリントヘッドXに対してプラテンローラPrが相対的に大径化することとなる。そうすると、相対的に大径化したプラテンローラPrがワイヤ97と干渉するという不具合が生じる。また、ワイヤ97を保護する封止樹脂(図示略)を備える構成においては、プラテンローラPrと上記封止樹脂とが干渉するおそれが大きい。このように、サーマルプリントヘッドXにおいては、小型化を図るほどプラテンローラPrとの干渉が問題となっていた。
特開2002−127483号公報
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、小型化を図りつつ、たとえばプラテンローラとの干渉を回避するのに好適なサーマルプリントヘッドを提供することをその課題とする。
上記課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明によって提供されるサーマルプリントヘッドは、基板と、主走査方向に配列された複数の発熱部を構成する抵抗体層と、上記複数の発熱部に繋がる共通電極と、主走査方向に配列されているとともに、それぞれが副走査方向に延びており、上記複数の発熱部を介して上記共通電極と導通し、かつ、それぞれの端部にワイヤボンディング用のパッドが形成された複数の個別電極と、上記抵抗体層、上記共通電極、および上記複数の個別電極と上記基板との間に介在するグレーズ層と、上記抵抗体層、上記共通電極、および上記複数の個別電極の少なくとも一部ずつを覆う保護層と、上記複数の発熱部に対する通電を制御する駆動ICと、上記複数の個別電極の上記パッドと上記駆動ICとを接続する複数のワイヤと、を備えるサーマルプリントヘッドであって、上記保護層は、上記複数の個別電極の上記パッドを避けた形状であり、かつ上記複数のパッドよりも上記駆動IC側の帯状領域を覆うように形成されていることを特徴としている。
このような構成によれば、上記保護層のうち上記帯状領域を覆う部分により、上記ワイヤが不当に垂れることを防止することが可能である。したがって、上記ワイヤが上記複数の個別電極のうち隣り合うものと不当に導通することを回避することができる。また、上記ワイヤを大きく弧を描く形状とする必要がない。これは、上記サーマルプリントヘッドが搭載されるプリンタのたとえばプラテンローラとの干渉を回避するのに適しており、上記サーマルプリントヘッドの小型化を図ることができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記保護層には、それぞれが上記基板の面内方向において上記各パッドを囲う複数の孔部が形成されている。このような構成によれば、上記ワイヤが上記複数の個別電極のうち隣り合うものと不当に導通することを回避するのに好適である。また、上記保護層のうち上記孔部を形成する端縁は、そのほとんどが上記グレーズ層と接する。これは、上記端縁がたとえば金属製とされた上記個別電極と接する場合と比べて、その接合強度を高めることが可能であり、上記保護層の剥離防止に適している。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記各孔部と上記各パッドとの隙間は、1〜10μmである。このような構成によれば、上記ワイヤの不当な導通を回避するとともに、上記保護層の剥離防止を図るのに適している。
本発明の好ましい実施の形態においては、少なくとも上記駆動IC、上記複数のワイヤ、および上記複数の個別電極のうち上記保護層により覆われていない部分を覆う封止樹脂をさらに備える。このような構成によれば、上記駆動IC、上記複数のワイヤを適切に保護することができる。また、上記複数の個別電極を覆うための専用の保護層を設ける必要がなく、製造工程の簡便化に有利である。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記封止樹脂は、上記基板の厚さ方向における上記基板からの突出高さが0.5mm以下である。このような構成によれば、たとえば上記プラテンローラとの干渉を回避するのに好ましい。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記ワイヤは、上記基板の厚さ方向における上記基板からの突出高さが0.35mm以下である。このような構成によれば、たとえば上記プラテンローラとの干渉を回避するのに好ましい。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記複数のパッドは、その厚さが0.3〜1.2μmである。このような構成によれば、上記ワイヤを適切にボンディングすることができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記保護層は、SiO2またはSiNからなり、かつその厚さが0.6〜2.0mmであるとともに上記複数のパッドの厚さよりも大である。このような構成によれば、上記ワイヤが不当に垂れることを防止しつつ、上記ワイヤをボンディングするためのキャピラリとの干渉を回避するのに好ましい。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記保護層上に形成されており、かつ上記基板の面内方向において少なくとも上記抵抗体層を覆う追加の保護層をさらに備える。このような構成によれば、上記複数の発熱部からたとえば感熱紙への伝熱を促進することができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記駆動ICは、上記基板に対して上記副走査方向側方に位置し、かつ上記基板の厚さ方向において上記基板に対して上記グレーズ層とは反対側に位置する追加の基板に形成されている。このような構成によれば、上記駆動ICが上記セラミック基板からその厚さ方向に大きく突出することを防止することができる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
図1および図2は、本発明に係るサーマルプリントヘッドの第1実施形態を示している。本実施形態のサーマルプリントヘッドA1は、放熱板10、セラミック基板1A、プリント配線基板1B、グレーズ層2、共通電極31、複数の個別電極32、抵抗体層4、保護層51,52、駆動IC6を備えている。図2に示すようにサーマルプリントヘッドA1は、これと対向配置されたプラテンローラPrとの間に供給されるたとえば感熱紙に対して印刷を行うためのものである。本実施形態のサーマルプリントヘッドA1は、後述するように、薄膜として形成された共通電極31、複数の個別電極32、および抵抗体層4を備える、いわゆる薄膜型のサーマルプリントヘッドとして構成されている。なお、図1においては、封止樹脂8を便宜上省略している。
放熱板10は、たとえばアルミからなり、印刷時におけるサーマルプリントヘッドA1外への放熱を促進するためのものである。図2に示すように、放熱板10は、厚さの異なる2つの部分からなる。図中右側の肉厚部の図中上面には、セラミック基板1Aが接合されている。図中左側の薄肉部の図中上面には、プリント配線基板1Bが接合されている。
セラミック基板1Aは、図1における主走査方向xに延びる平面視長矩形状の平板状であり、たとえばアルミナセラミックにより形成されている。
プリント配線基板1Bは、樹脂層と配線層とが積層された構造とされており、可撓性を有する。プリント配線基板1Bは、図2に示すように、セラミック基板1Aに対して副走査方向yにおける側方に位置しており、かつセラミック基板1Aに対して図中下方に位置している。これにより、プリント配線基板1Bの図中上面は、セラミック基板1Aの図中上面よりも図中下方に位置している。プリント配線基板1Bの図示しない端部には、コネクタ(図示略)が設けられている。このコネクタは、プリント配線基板1Bのうち放熱板10から延出した部分に設けられており、サーマルプリントヘッドA1を上記プリンタに接続するために用いられる。
図2に良く表れているように、基板1上にはグレーズ層2が形成されている。グレーズ層2は、たとえばガラス製であり、発熱部41を構成する抵抗体層4や共通電極31および複数の個別電極33などを形成するのに適した平滑面を形成するためのものである。グレーズ層2には、主走査方向xに延びる***部2aが形成されている。***部2a上には、複数の発熱部41が配置されている。***部2aは、保護層52のうち複数の発熱部41を覆う部分をたとえば感熱紙に適切に当接させるためのものである。
抵抗体層4は、グレーズ層2上に形成されており、たとえばTaSiO2あるいはその他の金属により形成されている。抵抗体層4のうち共通電極31および複数の個別電極32によって覆われていない部分は、複数の発熱部41となっている。複数の発熱部41は、主走査方向xに配列されている。
共通電極31および複数の個別電極32は、抵抗体層4の材質よりも電気抵抗が小さいアルミニウムまたは金などの金属製であり、抵抗体層4上に形成されている。共通電極31は、図1に示すように基部31aと複数の枝部31bとを有している。基部31aは、セラミック基板1Aの図中上端に沿って主走査方向xに延びており、図示しないコモンラインに繋がっている。複数の枝部31bは、基部31aから副走査方向yに延びている。
複数の個別電極32は、主走査方向xに配列されており、それぞれがパッド32aと帯状部32bとを有している。帯状部32bは、副走査方向yに延びる部分であり、その一端が発熱部41を挟んで共通電極31の枝部31bと対向離間している。すなわち、抵抗体層4のうち枝部31bおよび帯状部32bの間にある部分が発熱部41となっている。パッド32aは、帯状部32bの他端に繋がっており、ワイヤ71をボンディングするための部分である。図3に示すように、パッド32aは、矩形状とされており、その厚さが0.3〜1.2μm程度とされる。本実施形態においては、図1に示すように、複数のパッド32aは、主走査方向xにおいて隣り合うものどうしが副走査方向yにずれた、いわゆる千鳥配置とされている。
保護層51は、たとえばSiO2またはSiNからなり、発熱部41、共通電極31、および複数の個別電極32のうち複数のパッド32a以外の部分を覆うように形成されている。保護層51には、複数の孔部51aが形成されている。図3に示すように、複数の孔部51aは、それぞれがパッド32aよりもサイズが大である矩形状とされており、パッド32aを囲うように千鳥配置とされている。本実施形態においては、孔部51aとパッド32aとの間には、1〜10μm程度の隙間sが設けられている。これにより、パッド32aと孔部51aとの間には、グレーズ層2のうち複数の個別電極32および保護層51のいずれにも覆われていない部分が存在する。保護層51は、その厚さが0.6〜2.0μm程度であるとともに、パッド32aの厚さよりも大とされている。
保護層52は、たとえば硬質ガラス製の帯状であり、図2に示すように***部2aおよび複数の発熱部41の図中上方に形成されている。保護層52は、プラテンローラPrによってたとえば感熱紙に対して押し付けられる部分であり、保護層51よりも固く、磨耗しにくいものとされている。
駆動IC6は、サーマルプリントヘッドA1の印刷動作を駆動制御するためのものであり、複数の個別電極32に対して選択的に電圧を印加することにより、複数の発熱部41のうち所望のものを発熱させる機能を備えている。駆動IC6は、プリント配線基板1B上に搭載されている。これにより、本実施形態においては、図2に示すように、プリント配線基板1Bの図中上面がセラミック基板1Aの図中上面よりも図中下方に位置している。図1に示すように、駆動IC6には、複数のパッド61,62が形成されている。複数のパッド61と複数のパッド32aとは、複数のワイヤ71により接続されている。図2によく表れているように、ワイヤ71は、保護層51のうちパッド32aの図中左方に位置する部分を跨ぐ程度の円弧形状とされている。本実施形態においては、ワイヤ71のセラミック基板1Aからの突出高さh2は、0.35mm以下とされている。一方、複数のパッド62は、複数のワイヤ72によりプリント配線基板1B上の配線パターン(図示略)の適所に接続されている。
図2に示すように、封止樹脂8は、たとえば可視光を遮蔽するために黒色とされたエポキシ樹脂製であり、駆動IC6、ワイヤ71,72、および複数のパッド32aを保護するためのものである。封止樹脂8は、円弧形状とされたワイヤ71を適切に封止するために、図中上方に膨出した形状とされている。本実施形態においては、封止樹脂8のセラミック基板1Aからの突出高さh1は、0.5mm以下とされている。
本実施形態のサーマルプリントヘッドA1は、たとえば、以下のように製造できる。まず、セラミック基板1Aを用意する。セラミック基板1A上にスパッタリングを用いてたとえばTaSiO2の薄膜を形成する。次いで、このTaSiO2の薄膜を覆うようにアルミまたは金の薄膜をスパッタリングを用いて形成する。これらの薄膜に対してフォトリソグラフィの手法を用いてマスクを形成し、このマスクを利用してエッチングを施す。このパターニングにより、共通電極31、複数の個別電極32、および複数の発熱部41を有する抵抗体層4が得られる。さらに、これらを覆うようにSiO2またはSiNの膜を形成し、この膜に対してパターニングを施すことにより、複数の孔部51aを形成する。これにより保護層51が得られる。保護層51上には、硬質ガラスを用いて保護層52を形成する。この後は、放熱板10を用意し、上述した工程を経たセラミック基板1Aとプリント配線基板1Bとを放熱板10に接合する。そして、駆動IC6をプリント配線基板1Bにたとえばボンディングし、複数のワイヤ71,72をワイヤボンディングする。駆動IC6、ワイヤ71,72などを覆うように黒色のエポキシ樹脂材料をモールド成形することにより、封止樹脂8を形成する。以上の工程により、サーマルプリントヘッドA1が得られる。
次に、サーマルプリントヘッドA1の作用について説明する。
本実施形態によれば、図2に示すように、ワイヤ71は、保護層51のうちパッド32aの図中左方に位置する部分を跨いでいる。製造工程においてワイヤ71が図中下方に垂れてきても、隣接する個別電極32などに不当に接触するおそれがない。このため、ワイヤ71を図中上方に大きく張り出した形状とする必要がなく、図中上方への突出高さが小さい形状とすることができる。また、このワイヤ71を覆う封止樹脂8の突出高さも小さくすることができる。したがって、封止樹脂8とプラテンローラPrとの干渉を回避することが可能であり、サーマルプリントヘッドA1の小型化を図ることができる。特に本実施形態においては、図2におけるワイヤ71の突出高さh2が0.35mm以下とされ、封止樹脂8の突出高さh1が0.5mm以下とされている。これは、プラテンローラPrとの干渉を避けるのに好適であり、相対的に大径であるプラテンローラPrを採用することができる。
図3に示すように、保護層51の孔部51aは、パッド32aに対してその外方に退避している。このため、ワイヤ71をボンディングするためのキャピラリをパッド32aに当接させたときに、このキャピラリと保護層51とが干渉することを防止することができる。また、保護層51のうち孔部51aを形成する端縁は、そのほとんどがグレーズ層2と接しており、個別電極32に接する部分は僅かである。保護層51は、SiO2またはSiNからなるため、アルミまたは金などの金属からなる個別電極32よりもガラスなどからなるグレーズ層2との接合強度が高い。したがって、保護層51の剥離防止を図ることができる。さらに、矩形状の孔部51aは、主走査方向xおよび副走査方向yにおいて隣り合う個別電極32どうしを区画している。これは、ワイヤ71が隣り合う個別電極32に不当に導通することを防止するのに好適である。
保護層51とパッド32aとの厚さを上述した数値とすることは、上記キャピラリと保護層51との干渉を回避しつつ、ワイヤ71の不当な導通を避けるのに有利である。
保護層52は、プラテンローラPrに押し当てるのに適した位置および形状とされている。これにより、図2において保護層52の図中直下に位置する発熱部41からの熱を、たとえば感熱紙に効率よく伝えることが可能である。これは、サーマルプリントヘッドA1を用いた印刷の高速化および高画質化を図るのに適している。
駆動IC6が搭載されたプリント配線基板1Bは、図2に示すようにセラミック基板1Aよりも図中下方に配置されている。これにより、セラミック基板1Aから駆動IC6が図中上方に突出することを回避することができる。これは、封止樹脂8の突出高さh1およびワイヤ71の突出高さh2を小さくするのに有利である。
封止樹脂8を備えることにより、複数の個別電極32はサーマルプリントヘッドA1外にまったく露出しない状態となっている。これは、不当な導通を避けるとともに、個別電極32の劣化を防止するのに適している。また、個別電極32の露出を避けるために専用の保護層を設ける必要がなく、製造工程の簡便化を図ることができる。
図4は、本発明に係るサーマルプリントヘッドの第2実施形態を示している。なお、図4においては、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
図4に示されたサーマルプリントヘッドA2は、保護層51が広域部51bと2つの帯状部51c,51dとからなる点が上述した実施形態と異なっている。広域部51bは、共通電極31、複数の発熱部41、および複数の個別電極32の帯状部32bの一部ずつを覆っている。帯状部51c,51dは、主走査方向xに延びている。帯状部51cは、千鳥配置とされた複数のパッド32aのうち副走査方向yにおいて離間したものどうしの間に配置されている。帯状部51dは、複数のパッド32aに対して図中下方に配置されている。このような実施形態によっても、帯状部51c,51dによりその製造工程においてワイヤ71が不当に垂れてしまうことを防止することができる。
本発明に係るサーマルプリントヘッドは、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係るサーマルプリントヘッドの各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
個別電極のパッドの形状は、矩形状に限定されず、たとえば円形状などワイヤをボンディングするのに適した形状であればよい。保護層の孔部の形状は、個別電極のパッドに対して適切な大きさの隙間を隔てる形状であればよい。個別電極のパッドの配置は、2列の千鳥配置に限定されず、たとえば3列以上の千鳥配置や、1列配置としてもよい。発熱部とこれにより導通する共通電極および複数の個別電極との形状および配置は、上述した実施形態に限定されない。本発明に係るサーマルプリントヘッドは、いわゆる薄膜型に限定されず、抵抗体層、共通電極、および複数の個別電極などが厚膜により形成された、いわゆる厚膜型のサーマルプリントヘッドとして構成されていてもよい。
A1,A2, サーマルプリントヘッド
h1,h2 突出高さ
Pr プラテンローラ
s 隙間
x 主走査方向
y 副走査方向
1A セラミック基板(基板)
1B プリント配線基板(追加の基板)
2 グレーズ層
2a ***部
4 抵抗体層
6 駆動IC
8 封止樹脂
10 放熱板
31 共通電極
31a 基部
31b 枝部
32 個別電極
32a パッド
32b 帯状部
41 発熱部
51,52 保護層
51a 孔部
71,72 ワイヤ
h1,h2 突出高さ
Pr プラテンローラ
s 隙間
x 主走査方向
y 副走査方向
1A セラミック基板(基板)
1B プリント配線基板(追加の基板)
2 グレーズ層
2a ***部
4 抵抗体層
6 駆動IC
8 封止樹脂
10 放熱板
31 共通電極
31a 基部
31b 枝部
32 個別電極
32a パッド
32b 帯状部
41 発熱部
51,52 保護層
51a 孔部
71,72 ワイヤ
Claims (10)
- 基板と、
主走査方向に配列された複数の発熱部を構成する抵抗体層と、
上記複数の発熱部に繋がる共通電極と、
主走査方向に配列されているとともに、それぞれが副走査方向に延びており、上記複数の発熱部を介して上記共通電極と導通し、かつ、それぞれの端部にワイヤボンディング用のパッドが形成された複数の個別電極と、
上記抵抗体層、上記共通電極、および上記複数の個別電極と上記基板との間に介在するグレーズ層と、
上記抵抗体層、上記共通電極、および上記複数の個別電極の少なくとも一部ずつを覆う保護層と、
上記複数の発熱部に対する通電を制御する駆動ICと、
上記複数の個別電極の上記パッドと上記駆動ICとを接続する複数のワイヤと、
を備えるサーマルプリントヘッドであって、
上記保護層は、上記複数の個別電極の上記パッドを避けた形状であり、かつ上記複数のパッドよりも上記駆動IC側の帯状領域を覆うように形成されていることを特徴とする、サーマルプリントヘッド。 - 上記保護層には、それぞれが上記基板の面内方向において上記各パッドを囲う複数の孔部が形成されている、請求項1に記載のサーマルプリントヘッド。
- 上記各孔部と上記各パッドとの隙間は、1〜10μmである、請求項2に記載のサーマルプリントヘッド。
- 少なくとも上記駆動IC、上記複数のワイヤ、および上記複数の個別電極のうち上記保護層により覆われていない部分を覆う封止樹脂をさらに備える、請求項1ないし3のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
- 上記封止樹脂は、上記基板の厚さ方向における上記基板からの突出高さが0.5mm以下である、請求項4に記載のサーマルプリントヘッド。
- 上記ワイヤは、上記基板の厚さ方向における上記基板からの突出高さが0.35mm以下である、請求項1ないし5のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
- 上記複数のパッドは、その厚さが0.3〜1.2μmである、請求項1ないし6のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
- 上記保護層は、SiO2またはSiNからなり、かつその厚さが0.6〜2.0mmであるとともに上記複数のパッドの厚さよりも大である、請求項7に記載のサーマルプリントヘッド。
- 上記保護層上に形成されており、かつ上記基板の面内方向において少なくとも上記抵抗体層を覆う追加の保護層をさらに備える、請求項1ないし8のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
- 上記駆動ICは、上記基板に対して上記副走査方向側方に位置し、かつ上記基板の厚さ方向において上記基板に対して上記グレーズ層とは反対側に位置する追加の基板に形成されている、請求項1ないし9のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
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---|---|---|---|
JP2005239526A JP2007054965A (ja) | 2005-08-22 | 2005-08-22 | サーマルプリントヘッド |
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005239526A JP2007054965A (ja) | 2005-08-22 | 2005-08-22 | サーマルプリントヘッド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007054965A true JP2007054965A (ja) | 2007-03-08 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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