JP2007037319A - 熱電子発電素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱電子を放出するエミッタ(11)と熱電子を捕集するコレクタ(12)とを備える熱電子発電素子(10)において、加熱用流体中に配置可能な熱電子発電素子(10)を提供する。
【解決手段】コレクタ(12)が設けられる第2部材(6)を、中空の容器状に形成されると共にエミッタ(11)が設けられる第1部材(5)で収容する。コレクタ(12)はその全周囲が第1部材(5)で覆われ、エミッタ(11)を加熱するために熱電子発電素子(10)を加熱用流体中に配置したとしても、コレクタ(12)の温度上昇が抑制される。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱電子を放出するエミッタと熱電子を捕集するコレクタとを備える熱電子発電素子に関するものである。
従来より、高温の金属表面から熱電子が放出される現象を利用して、熱エネルギーを電気エネルギーに直接変換する熱電子発電素子が知られている(例えば、特許文献1参照)。熱電子発電素子は、熱電子を放出するエミッタと該熱電子を捕集するコレクタとを備えている。
特許文献1には、炉壁などを貫通させて設置される熱電子発電素子が開示されている。この熱電子発電素子は、エミッタとコレクタとが共に一端が半球状に閉塞された円筒状に形成されている。コレクタは、エミッタよりも小径に形成されて、所定の間隔を隔ててエミッタの内側に配置されている。この熱電子発電素子は、エミッタの半球状に形成された端部の外側に炉内の高温のガス流が供給され、コレクタの内側に空気などの冷却材が供給される。
ここで、固体から真空中に電子を放出するのに必要な最低エネルギは仕事関数と呼ばれており、熱電子発電素子の起電力はエミッタの仕事関数とコレクタの仕事関数の差によって定められる。このため、エミッタの仕事関数は大きいことが望ましく、コレクタの仕事関数は小さいことが望ましい。エミッタについては、より高温の熱源を採用すれば、仕事関数の大きな材料を使用でき、そうすると出力電圧もより大きくなる。逆に、コレクタについては、材料の特性上、仕事関数の下限値があり、その値は一般に2eV程度であるが、電極間にセシウムを封入すると、セシウムがコレクタに吸着されてコレクタの仕事関数が小さくなることが知られている。この熱電子発電素子でエミッタに仕事関数がおよそ2eVの材料を用いた場合、従来は、エミッタ側の温度をおよそ1200K以上の高温に設定することが必要であった。
一方、低温度域で熱電子発電を行うことを考えた場合、例えばエミッタ側の温度をT=500Kとすると、仕事関数と温度の関係式(リチャードソン−ダッシュマンの式)から仕事関数はおよそ0.7eV以下でなければならないが、従来は上述したようにこのような条件を満たす材料は発見されていなかった。しかし、2003年に発見された、12CaO・7Al23の結晶を母体とするエレクトライドは、常温常圧で安定して存在し、仕事関数がおよそ0.6eVを示す。そこで、この材料を用いると、500K程度の低温度域での熱電子発電が可能になると考えられる。なお、エレクトライドは、イオン結晶の中で、陰イオンの占めるべき位置を電子が占める物質である。
特開昭61−240688号公報
ところで、炉壁などに設置する従来の熱電子発電素子では、機器の排熱を利用した熱電子発電システムを構成しようとすると、機器の大幅な設計変更が必要であった。このため、従来の熱電子発電素子は非常に使い勝手が悪いものになっていた。また、上述したように、エミッタの温度が500K程度の低温度域で熱電子発電を行うことができる可能性がある。この場合、加熱用流体のエネルギー密度が低いので、従来の熱電子発電素子の構成では、エミッタを十分に加熱することができない場合がある。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、熱電子を放出するエミッタと熱電子を捕集するコレクタとを備える熱電子発電素子において、加熱用流体中に配置可能な熱電子発電素子を提供することにある。
第1の発明は、熱電子を放出するエミッタ(11)と、該エミッタ(11)に対向して配置されて該エミッタ(11)が放出した熱電子を捕集するコレクタ(12)と備え、上記エミッタ(11)が加熱されると発電する熱電子発電素子(10)を対象とする。そして、中空の容器状に形成されると共に上記エミッタ(11)が設けられる第1部材(5)と、上記第1部材(5)の内部に収容されると共に上記コレクタ(12)が設けられる第2部材(6)とを備え、上記第1部材(5)の外側を流れる加熱用流体によって上記エミッタ(11)が加熱される。
第1の発明では、コレクタ(12)が設けられた第2部材(6)が、中空の容器状に形成された第1部材(5)に収容されている。つまり、コレクタ(12)は、その全周囲が第1部材(5)で覆われている。従って、熱電子発電素子(10)の外側からエミッタ(11)を加熱用流体で加熱したとしても、コレクタ(12)の温度上昇は第1部材(5)によって抑制される。
第2の発明は、第1の発明において、上記第2部材(6)は、平板状に形成されてその両面にそれぞれ上記コレクタ(12)が設けられ、上記第1部材(5)には、上記第2部材(6)の一方のコレクタ(12)に対向する部分と他方のコレクタ(12)に対向する部分とに上記エミッタ(11)が1つずつ設けられている。
第2の発明では、コレクタ(12)が平板状に形成された第2部材(6)の両面にそれぞれ設けられている。また、エミッタ(11)は、第1部材(5)における第2部材(6)の一方のコレクタ(12)に対向する部分と他方のコレクタ(12)に対向する部分とにそれぞれ設けられている。つまり、第2の発明では、一対のエミッタ(11)とコレクタ(12)とが、平板状の第2部材(6)の両側にそれぞれ配置されている。
第3の発明は、第1又は2の発明において、上記第2部材(6)には、上記コレクタ(12)を冷却するための冷却用流体が流通する冷却用流体通路(27)が形成されている。
第3の発明では、第2部材(6)の冷却用流体通路(27)をコレクタ(12)を冷却するための冷却用流体が流通する。この熱電子発電素子(10)は、外側からエミッタ(11)を加熱する際に、第1部材(5)で加熱用流体からコレクタ(12)への熱伝達を遮りながら冷却用流体でコレクタ(12)を冷却する。
第4の発明は、第1乃至第3の何れか1つの発明において、上記エミッタ(11)の外面には、該エミッタ(11)と上記加熱用流体との熱交換を促進するためのフィン部材(25)が設けられている。
第4の発明では、エミッタ(11)の外面にフィン部材(25)が設けられている。エミッタ(11)は、フィン部材(25)を介して加熱用流体と熱交換する。このため、エミッタ(11)における加熱用流体との伝達面積が増大し、エミッタ(11)と加熱用流体の熱交換が促進される。
第5の発明は、請求項1から4の何れか1に記載の熱電子発電素子(10)と、加熱用流体を供給する熱源と、上記熱源からの加熱用流体が流通すると共に上記熱電子発電素子(10)が設置される加熱用流体通路(30)とを備えている熱電子発電システム(1)を対象とする。
第5の発明では、請求項1から4の何れか1に記載の熱電子発電素子(10)が、熱源から供給される加熱用流体が流通する加熱用流体通路(30)に設置されている。この熱電子発電システム(1)では、熱源で加熱された加熱用流体によって熱電子発電素子(10)のエミッタ(11)を加熱することで発電が行われる。
上記第1乃至第4の各発明では、コレクタ(12)を第1部材(5)の内部に収容することで、エミッタ(11)を加熱するために熱電子発電素子(10)を加熱用流体中に配置したとしても、コレクタ(12)の温度上昇が抑制されるようにしている。コレクタ(12)の温度上昇が抑制されると、エミッタ(11)が放出した熱電子を捕集するコレクタ(12)の機能が低下するのを抑制できる。従って、熱電子発電素子(10)を加熱用流体中に配置することが可能になり、熱電子発電素子(10)を機器に組み込む場合も機器の設計変更はほとんど必要ない。よって、使い勝手のよい熱電子発電素子(10)を実現することができる。また、熱電子発電素子(10)を加熱用流体中に配置すると、熱電子発電素子(10)が全周囲から加熱用流体によって加熱されてエミッタ(11)の温度が上昇しやすくなる。従って、低温度域で熱電子発電を行う場合でもエミッタ(11)の温度を十分に上昇させて発電量を確保することができる。
また、上記第2の発明では、1つの熱電子発電素子(10)にエミッタ(11)とコレクタ(12)とが2組配置されるようにしている。2つのコレクタ(12)は、1つの第1部材(5)に収容されている。つまり、コレクタ(12)を収容するための部材が、2つのコレクタ(12)に対して共用で用いられている。よって、熱電子発電素子(10)のコンパクト化を図ることができる。
また、上記第3の発明では、熱電子発電素子(10)の外側からエミッタ(11)を加熱する際に、冷却用流体でコレクタ(12)を冷却して、コレクタ(12)とエミッタ(11)との温度差が維持されるようにしている。これにより、エミッタ(11)が放出した熱電子を捕集するコレクタ(12)の機能が低下することがないので、熱電子発電が効率的に行われる。
また、上記第4の発明では、エミッタ(11)の外面にフィン部材(25)を設けることで、エミッタ(11)と加熱用流体との熱交換が促進されるようにしている。従って、エミッタ(11)は加熱されやすくなるので、低温度域の熱電子発電を行う場合でもエミッタ(11)の温度を十分に上昇させて発電量を確保することができる。
また、上記第5の発明では、加熱用流体中に配置可能な上記第1乃至第4の各発明に係る熱電子発電素子(10)を、加熱用流体通路(30)に設置するだけで熱電子発電システム(1)が構成される。従って、この熱電子発電素子(10)を用いることで簡素な熱電子発電システム(1)の実現が可能になる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態》
本発明の実施形態について説明する。この実施形態の熱電子発電システム(1)は、本発明に係る熱電子発電素子(10)が用いられ、自動車のエンジンの排気ガスを利用して発電を行うように構成されている。以下では、先ず熱電子発電素子(10)の構造について説明し、次に熱電子発電システム(1)の構造及び発電動作について説明する。
−熱電子発電素子の構造−
本発明に係る熱電子発電素子(10)の斜視図を図1に示し、その断面図を図2に示す。この熱電子発電素子(10)は、中空の容器状に形成された第1部材(5)と、その第1部材(5)の内部に収容された第2部材(6)とを備えている。第1部材(5)は直方体状に形成され、第2部材(6)は平板状に形成されている。
第1部材(5)は、図1における前後左右の4側面を構成する板状の遮熱部材(21)と、一対の対向面である上面と下面とにそれぞれ設けられた板状のエミッタ(11)とで構成されている。なお、ここでの説明で用いる「前」「後」「左」「右」は、特にことわらない限り、図1において上記熱電子発電素子(10)を前面側から見た場合の方向を意味している。遮熱部材(21)には、熱伝導率が小さい不導体(例えばシリカガラス)が用いられる。また、エミッタ(11)の外面には、そのエミッタ(11)と後述する排気ガスとの熱交換を促進するためのフィン部材(25,25,…)が複数設けられている。
第2部材(6)は、冷却用流体通路(27)が形成された支持部材(22)と、該支持部材(22)の上面と下面とにそれぞれ設けられたコレクタ(12)とで構成されている。第2部材(6)は、各コレクタ(12)がエミッタ(11)に対して所定の間隔(0.2μmから50μm)で平行に配置されるように、前後と左右とから遮熱部材(21)によって挟み込まれて第1部材(5)の内部に固定されている。上側のコレクタ(12)は所定の間隔を隔てて上側のエミッタ(11)に対向しており、下側のコレクタ(12)も所定の間隔を隔てて下側のエミッタ(11)に対向している。支持部材(22)には、熱伝導率が大きい金属(例えば、アルミニウム、銅)又はこれらを主成分とする合金が用いられる。
この熱電子発電素子(10)は、エミッタ(11)とコレクタ(12)との間隔が均一で所定の間隔になるように第2部材(6)の両側にエミッタ(11)を1つずつ配置し、エミッタ(11)とコレクタ(12)との間を真空に保持した状態で遮熱部材(21)で第2部材(6)をその周囲から閉じ込めることによって形成される。
支持部材(22)は、図3に示すような2枚の板状部材(22a,22b)によって構成されている。各板状部材(22a,22b)は、一方の面にコレクタ(12)が設けられ、他方の面に溝(27a)が形成されており、溝(27a)の形成された面同士が当接するように接合されている。各板状部材(22a,22b)の溝(27a)は、板状部材(22a,22b)同士が接合された状態で溝(27a)同士が向かい合うように対称に形成され、それぞれ板状部材(22a,22b)の右面と左面との間を蛇行するように形成されている。これにより、支持部材(22)には、後述する冷却水が流通する冷却用流体通路(27)が形成される。
図2における右側と左側の遮熱部材(21)には、それぞれ貫通孔が形成されている。各貫通孔は、冷却用流体通路(27)に連続して形成されている。遮熱部材(21)には、各貫通孔に接続する断熱チューブ(23)が取り付けられている。
この実施形態では、12CaO・7Al23の結晶を母体とするエレクトライド(C12A7エレクトライド)が、エミッタ(11)及びコレクタ(12)の材料として用いられている。このC12A7エレクトライドは、常温常圧で安定して存在し、仕事関数がおよそ0.6eVの材料である。
このC12A7エレクトライドをエミッタ(11)に使うには、エレクトライド化した12CaO・7Al23の単結晶をそのまま電極にする方法や、エレクトライド化した12CaO・7Al23の微結晶を金属中に分散させて電極にする方法などが考えられる。また、支持部材(22)の表面にコレクタ(12)を形成するには、CVD法による化学蒸着、エレクトライド化した12CaO・7Al23の微結晶を溶かした溶媒を支持部材(22)の表面に塗布して乾燥させた後に熱処理や機械的処理を施す方法、エアロゾルデポジション法により支持部材(22)の表面にエレクトライド化した12CaO・7Al23の微結晶を散布した後に熱処理や機械的処理を施す方法、及びエレクトライド化した12CaO・7Al23の結晶を微粉末にして支持部材(22)に焼結させる方法などが考えられる。
エミッタ(11)は、コレクタ(12)側が熱電子放出面となり、500K程度に加熱されると熱電子を放出する。コレクタ(12)は、エミッタ(11)側が熱電子捕集面となり、エミッタ(11)が放出した熱電子を捕集する。
−熱電子発電装置の構造−
図4は、実施形態に係る熱電子発電システム(1)の電気回路及び動作原理を示す説明図である。この熱電子発電システム(1)は本発明に係る熱電子発電素子(10)を備えている。エミッタ(11)とコレクタ(12)は、所定の間隔でほぼ均一に保持された状態で配置され、その間の空間が真空で保持され、さらに熱的にほぼ絶縁されている。
エミッタ(11)とコレクタ(12)には、負荷(R1)を介して発電回路(C1)が接続されている。この発電回路(C1)は、自動車のバッテリーに接続されている。また、エミッタ(11)とコレクタ(12)には、バイアス電圧を印加するための電源(V)と負荷(R2)とを有するバイアス回路(C2)が接続されている。ここで、負荷(R2)は、負荷(R1)に比べて十分に大きな抵抗値を有するものである。
図4の動作原理図において、エミッタ(11)が加熱されると、エミッタ(11)から熱電子が放出され、この熱電子がコレクタ(12)に捕集される。この熱電子は発電回路(C1)内を流れ、外部から印加しているバイアス電圧(V)分の発電が行われることとなる。これは、バイアス電圧(V)を印加することにより、エミッタ(11)の仕事関数が大きくなったことに相当する。
ここで、C12A7エレクトライドの仕事関数は0.6eVであるから、バイアス電圧を約0.1Vに設定すると、見かけの仕事関数は約0.7eVになる。したがって、式1で表されるリチャードソン−ダッシュマンの式において、電流密度を1(A/cm2)と仮定すると、熱電子発電に必要な作動温度(熱電子がエミッタ(11)から放出される温度)は500K程度になる。これは、自動車の排気ガスから得ることができる温度である。
式1:J=AT2exp(-11605V/T)
上記式1において、Jは電流密度(A/cm2)、Aはリチャードソン−ダッシュマン係数(=120.4A/cm2K2)、Vは仕事関数(仕事関数の電圧表示)、Tは絶対温度(K)をそれぞれ表している。
0.1Vの出力電圧は、一般の発電機や電池に比べて非常に小さいが、500K程度という低温度域での発電であるから、一対のエミッタ(11)とコレクタ(12)での出力電圧が小さくなることは避けがたい問題である。そこで、本実施形態の熱電子発電システム(1)では、電圧を上げるために、一対のエミッタ(11)とコレクタ(12)との組合せを複数直列に接続している。また、単に直列に接続すると、エミッタ(11)からコレクタ(12)への熱伝導が起こる原因となり、それが発電効率を下げる要因となるので、エミッタ(11)からコレクタ(12)への熱伝導を妨げる構造を採用している。
具体的には、図5に示すように、この熱電子発電システム(1)は、複数の熱電子発電素子(10,10,…)と、加熱用流体である排気ガスを供給する自動車のエンジン(図示せず)と、エンジンからの排気ガスが流通する加熱用流体通路である排気ガス通路(30)とを備えている。熱源であるエンジンは、その駆動の際に取り込んだ吸気ガスを500K程度に加熱し、排気ガスとして排気ガス通路(30)から排出する。
これらの熱電子発電素子(10,10,…)は、排気ガス通路(30)に配置され、隣り合う熱電子発電素子(10,10)同士が断熱チューブ(23)で接続されている。この断熱チューブ(23)は、図示しないラジエータに接続されている。これにより、支持部材(22)に形成された冷却用流体通路(27)には、断熱チューブ(23)を介して、コレクタ(12)を冷却するための冷却用流体である冷却水がラジエータから供給される。
また、この熱電子発電システム(1)は、一対のエミッタ(11)とコレクタ(12)との組合せを電気的に直列に接続する導線部(15)を有している。各導線部(15)には銅線が用いられており、一端がエミッタ(11)側の電極端子(図示せず)に、他端がコレクタ(12)側の電極端子(図示せず)に接続されている。具体的に、図5における隣り合う熱電子発電素子(10)間において、エミッタ(11)とコレクタ(12)とが上側と下側とでそれぞれ導線部(15)によって接続されている。また、図5の右端に位置する熱電子発電素子(10)は、上側のコレクタ(12)と下側のエミッタ(11)とが導線部(15)によって接続されている。エミッタ(11)とコレクタ(12)とを接続する導線部(15)は、断熱チューブ(23)の内側を通過するように設けられている。これにより、導線部(15)におけるエミッタ(11)側からコレクタ(12)側への熱伝導が抑制される。また、図示しないが、図5の左端に位置する熱電子発電素子(10)の上側のエミッタ(11)と下側のコレクタ(12)とには、上記バイアス回路が接続されている。バイアス回路からのバイアス電圧は、例えばエミッタ(11)とコレクタ(12)との組合せが10組であれば1V(=0.1×10)に設定される。
−発電動作−
自動車の運転時、エンジンから排出される排気ガスが排気ガス通路(30)内を流れ、排気ガスの熱が各熱電子発電素子(10)の上下両側のエミッタ(11,11)にそれぞれ与えられる。ここで、排気ガスによってエミッタ(11)が約500Kにまで加熱されたとすると、エミッタ(11)の仕事関数が見かけ上約0.7eVになっており、コレクタ(12)の仕事関数が0.6eVであるため、各熱電子発電素子(10)では約0.1Vの電圧が出力される。このとき、コレクタ(12)から放出される熱は、冷却用流体通路(27)内を流れる冷却水に吸熱され、ラジエータで外気へ放熱する。この実施形態では一対のエミッタ(11)とコレクタ(12)との組合せが複数直列に接続されているので、出力電圧が所定値(バッテリー電圧)まで高められる。
−実施形態の効果−
上記実施形態では、コレクタ(12)を第1部材(5)の内部に収容することで、エミッタ(11)を加熱するために熱電子発電素子(10)を排気ガス中に配置したとしても、コレクタ(12)の温度上昇が抑制されるようにしている。コレクタ(12)の温度上昇が抑制されると、エミッタ(11)が放出した熱電子を捕集するコレクタ(12)の機能が低下するのを抑制できる。従って、熱電子発電素子(10)を排気ガス中に配置することが可能になり、熱電子発電素子(10)を機器に組み込む場合も機器の設計変更はほとんど必要ない。よって、使い勝手のよい熱電子発電素子(10)を実現することができる。また、熱電子発電素子(10)を排気ガス中に配置すると、熱電子発電素子(10)が全周囲から加熱用流体によって加熱されてエミッタ(11)の温度が上昇しやすくなる。従って、この実施形態のように500K程度の低温度域で熱電子発電を行う場合でもエミッタ(11)の温度を十分に上昇させて発電量を確保することができる。
また、上記実施形態では、1つの熱電子発電素子(10)にエミッタ(11)とコレクタ(12)とが2組配置されるようにしている。2つのコレクタ(12)は、1つの第1部材(5)に収容されている。つまり、コレクタ(12)を収容するための部材が、2つのコレクタ(12)に対して共用で用いられている。よって、熱電子発電素子(10)のコンパクト化を図ることができる。
また、上記実施形態では、熱電子発電素子(10)の外側からエミッタ(11)を加熱する際に、ラジエータからの冷却水でコレクタ(12)を冷却して、コレクタ(12)とエミッタ(11)との温度差が維持されるようにしている。これにより、エミッタ(11)が放出した熱電子を捕集するコレクタ(12)の機能が低下することがないので、熱電子発電が効率的に行われる。また、この実施形態の熱電子発電素子(10)では、冷却用流体通路(27)を流通する冷却水が第2部材(6)の両面のコレクタ(12)を共に冷却するように構成されている。従って、コレクタ(12)を冷却するための構成が簡素化されている。
また、上記実施形態では、エミッタ(11)の外面に複数のフィン部材(25,25,…)を設けることで、エミッタ(11)と排気ガスとの熱交換が促進されるようにしている。従って、エミッタ(11)がより加熱されて温度が上昇しやすくなるので、低温度域の熱電子発電を行う場合でもエミッタ(11)の温度を十分に上昇させて発電量を確保することができる。
また、上記実施形態では、排気ガス中に配置可能な熱電子発電素子(10)を、加熱用流体通路(30)に設置するだけで熱電子発電システム(1)が構成される。従って、この熱電子発電素子(10)を用いることで簡素な熱電子発電システム(1)の実現が可能になる。
−実施形態の変形例−
実施形態の変形例について説明する。この変形例では、熱電子発電素子(10)が、共に円筒状に形成された第1部材(5)と第2部材(6)とを備えている。第2部材(6)は、第1部材(5)よりも小径に形成され、第1部材(5)の内側に収容されている。この変形例の熱電子発電素子(10)の斜視図を図6に示し、その断面図を図7に示す。
具体的に、第1部材(5)は、側面を構成するエミッタ(11)と、両端に取り付けられた円板状の遮熱部材(21)とで構成されている。第2部材(6)は、円筒状の支持部材(22)と、その支持部材(22)の外側面に設けられたコレクタ(12)とで構成されている。支持部材(22)の内側は、冷却用流体通路(27)になっている。第2部材(6)は、コレクタ(12)がエミッタ(11)に対して所定の間隔で配置されるように第1部材(5)に固定されている。なお、この変形例において、第2部材(6)は、支持部材(22)を用いずに、筒状のコレクタ(12)のみの構成としてもよい。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
例えば、上記実施形態では、熱電子発電システム(1)を自動車の排気ガスの排熱を利用して発電するものとして説明したが、ガスバーナー、ガス給湯器またはガスストーブなどにおけるガスの燃焼熱を利用した発電システムに応用したり、燃料電池の排熱を利用した発電システムに応用することもできる。
また、上記実施形態では、エミッタ(11)とコレクタ(12)にバイアス回路(C2)を接続することによりエミッタ(11)の仕事関数をコレクタ(12)の仕事関数よりも大きくする構成について説明したが、エミッタ(11)やコレクタ(12)に表面処理をして両者の仕事関数に差を付けたり、材料自体を異ならせるなど、他の構成も考えられる。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、熱電子を放出するエミッタと熱電子を捕集するコレクタとを備える熱電子発電素子について有用である。
実施形態に係る熱電子発電素子の斜視図である。 実施形態に係る熱電子発電素子の断面図である。 実施形態に係る熱電子発電素子の板状部材の溝が形成された面の平面図である。 実施形態に係る熱電子発電装置の電気回路及び動作原理を示す説明図である。 本実施形態に係る熱電子発電システムの概略構成図である。 実施形態の変形例に係る熱電子発電素子の斜視図である。 実施形態の変形例に係る熱電子発電素子の断面図である。
符号の説明
1 熱電子発電システム
5 第1部材
6 第2部材
10 熱電子発電素子
11 エミッタ
12 コレクタ
25 フィン部材
27 冷却用流体通路
30 排気ガス通路(加熱用流体通路)

Claims (5)

  1. 熱電子を放出するエミッタ(11)と、該エミッタ(11)に対向して配置されて該エミッタ(11)が放出した熱電子を捕集するコレクタ(12)と備え、上記エミッタ(11)が加熱されると発電する熱電子発電素子であって、
    中空の容器状に形成されると共に上記エミッタ(11)が設けられる第1部材(5)と、上記第1部材(5)の内部に収容されると共に上記コレクタ(12)が設けられる第2部材(6)とを備え、
    上記第1部材(5)の外側を流れる加熱用流体によって上記エミッタ(11)が加熱されることを特徴とする熱電子発電素子。
  2. 請求項1において、
    上記第2部材(6)は、平板状に形成されてその両面にそれぞれ上記コレクタ(12)が設けられ、
    上記第1部材(5)には、上記第2部材(6)の一方のコレクタ(12)に対向する部分と他方のコレクタ(12)に対向する部分とに上記エミッタ(11)が1つずつ設けられていることを特徴とする熱電子発電素子。
  3. 請求項1又は2において、
    上記第2部材(6)には、上記コレクタ(12)を冷却するための冷却用流体が流通する冷却用流体通路(27)が形成されていることを特徴とする熱電子発電素子。
  4. 請求項1乃至3の何れか1つにおいて、
    上記エミッタ(11)の外面には、該エミッタ(11)と上記加熱用流体との熱交換を促進するためのフィン部材(25)が設けられていることを特徴とする熱電子発電素子。
  5. 請求項1から4の何れか1に記載の熱電子発電素子(10)と、
    加熱用流体を供給する熱源と、
    上記熱源からの加熱用流体が流通すると共に上記熱電子発電素子(10)が設置される加熱用流体通路(30)とを備えていることを特徴とする熱電子発電システム。
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