JPH08125236A - 高温用熱流束調節器 - Google Patents

高温用熱流束調節器

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JPH08125236A
JPH08125236A JP6260131A JP26013194A JPH08125236A JP H08125236 A JPH08125236 A JP H08125236A JP 6260131 A JP6260131 A JP 6260131A JP 26013194 A JP26013194 A JP 26013194A JP H08125236 A JPH08125236 A JP H08125236A
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JP
Japan
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temperature metal
high temperature
metal
temperature
heat
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Withdrawn
Application number
JP6260131A
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English (en)
Inventor
Hisakimi Katou
寿仁 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温金属の熱流束を調節し低温金属を所定の
温度分布に加熱可能とする。 【構成】 熱源1により加熱される少なくとも一つの高
温金属2と、真空又は流体を充填した空隙4を介してそ
れぞれの高温金属2に対向して並設される少なくとも一
つの低温金属3と、それぞれの高温金属2及びそれぞれ
の低温金属3にリード5を経由して接続され、それぞれ
の高温金属2の熱流束を調節してそれぞれの低温金属3
を所定温度に制御する電気制御回路6とを備える。 【効果】 熱流束の差を緩和又は局所的に集中し、低温
金属を所定の温度に加熱することができる。また可動部
が不必要なため、高温で長時間使用が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱電子エネルギー変換
技術の応用に係り、特に太陽エネルギーや原子力エネル
ギー等を熱源とするシステムの熱エネルギーを、高温で
安定して利用することのできる高温用熱流束調節器に関
する。
【0002】
【従来の技術】熱電子エネルギー変換とは、熱電子放出
により熱エネルギーを電気エネルギーに変換する手法の
ことであり、従来の熱電子変換器は、図8に示すよう
に、エミッター(高温金属又は高温電極)12と、作動
流体14を介して並設されるコレクター(低温金属又は
低温電極)13と、作動流体14との三つの主要素より
なる構成である。エミッター12に高温熱量Qinを加え
ることにより、エミッター12の電子のうちのあるもの
はエミッター12の束縛力に打ち勝つだけのエネルギー
をもっており、作動流体14の一部となりコレクター1
3に向けて移動する熱電子放出を行う。熱電子がコレク
ター13に達すると熱エネルギーとなりコレクター13
を加熱する。したがって両電極間に両電極間のエネルギ
ーの差に相当する起電力が発生し、この起電力により外
部抵抗Rを有する回路16に電流が流れる。コレクター
は、作動流体による熱伝導及びエミッターからの熱輻射
により加熱され、除熱量Qoutが除去される(G.W.Sutto
n編、橘 他訳、「直接エネルギー変換」好学社、19
68、参照)。なおエミッター材料には、タングステ
ン、レニウム、モリブデン等の高融点金属が用いられ、
コレクター材料には、ニッケル、ニオブ及びモリブデン
等が用いられている。
【0003】高温用熱流束調節器は熱電子エネルギー変
換技術を応用したものである。物体表面の微小面積ΔF
を通じて単位時間に伝達される熱量をΔQとすると、q
=ΔQ/ΔFで表される熱流束qが、熱源より流れて高
温金属を加熱する。しかし通常、物体の表面温度や流体
の温度は必ずしも一様ではなく、低温金属を所定温度に
制御するため、高温金属の熱流束を一様分布又は局所に
集中させる等の調節が必要である。熱流束を調節するに
は、高温金属と低温金属との間に挿入する断熱板の数を
増減したり、両者間の位置関係を変更する等して熱抵抗
を調節する方法があるが、可動部を伴うので高温使用に
は適さなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の高温用熱流束調
節器にあっては、高温金属の熱流束を調節するには、低
温金属との間に挿入する断熱板の数を増減したり、両者
間の位置関係を変更する等の対応があるが、可動部を伴
うので高温使用に適さない問題点があった。
【0005】本発明の目的は、高温金属の熱流束を調節
し低温金属を所定の温度分布に制御するのに好適な高温
用熱流束調節器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係る高温用熱流束調節器は、熱源により加
熱される少なくとも一つの高温金属と、真空又は流体を
充填した空隙を介してそれぞれの高温金属に対向して並
設される少なくとも一つの低温金属と、それぞれの高温
金属及びそれぞれの低温金属に接続されそれぞれの高温
金属の熱流束を調節しかつそれぞれの低温金属を所定温
度に制御する電気制御回路とを備えてなる構成とする。
【0007】そして電気制御回路は、熱電子発電器をそ
れぞれの高温金属及びそれぞれの低温金属に電気的負荷
として作用させるものである構成でもよい。
【0008】
【作用】本発明によれば、熱源により高温に加熱された
高温金属の表面より熱電子が放出され、この時、熱エネ
ルギーが電気エネルギーに変換される。また放出された
熱電子が低温金属に凝縮する時、電気エネルギーが熱エ
ネルギーに変換される。熱源側の高温金属と高温金属と
対向して並設される低温金属との間の熱の移動形態は、
熱放射、空隙に存在する希薄蒸気等の流体及び絶縁体の
熱伝導の他に、熱電子放出による熱の移動があり、この
熱電子放出による熱の移動を電気制御回路により制御
し、高温金属の熱流束をほぼ均一に又は局所的に集中さ
せるように調節することにより、低温金属が所定の温度
分布に制御される。
【0009】
【実施例】本発明の一実施例を図1を参照しながら説明
する。図1に示すように、熱源1により加熱される少な
くとも一つの高温金属(エミッター)2と、真空又は流
体を充填した空隙4を介してそれぞれの高温金属2に対
向して並設される少なくとも一つの低温金属(コレクタ
ー)3と、それぞれの高温金属2及びそれぞれの低温金
属3にリード5を経由して接続され、それぞれの高温金
属2の熱流束を調節してそれぞれの低温金属3を所定温
度に制御する電気制御回路6とを備えてなり、電気制御
回路6は、熱電子発電器をそれぞれの高温金属2及びそ
れぞれの低温金属3に電気的負荷として作用させるもの
である構成である。
【0010】すなわち熱源1は、熱源1側の高温金属2
を加熱する原子炉又は太陽熱エネルギー等の高温部であ
る。高温金属2が高温に加熱されると、続いて低温金属
3が加熱される。空隙4には、セシウム等の希薄蒸気が
充填されたり、真空に保たれたりしており、さらに高温
金属2及び低温金属3を固定する等のため、セラミック
絶縁体が置かれることがある。この時、高温金属2より
低温金属3への熱の移動は、熱放射によるもの、希薄蒸
気やセラミック絶縁体の熱伝導によるものの他に、熱電
子的作用による熱電子の放出及び凝縮による熱の移動が
伴う。この熱電子的作用による熱の移動の大小、さらに
正負を、リード5を経由して電気制御回路6により制御
することにより、熱流束を調節することができる。
【0011】真空又は希薄蒸気中に置かれた高温金属か
らは、単位面積当り(1)式に示す電流(電子)が放出
される。 J=120.4×T2×exp(−Φ/(KT)) 〔A/cm2〕……(1) T:金属温度〔°K〕 Φ:金属の仕事関数〔eV〕 K:ボルツマン定数≒8.62×1/105〔eV/°
K〕 この作用により、熱電子的に電子をやり取りしている金
属間では、電子放出及び電子凝縮による熱の移動が発生
する。この時、熱エネルギーは電子のポテンシャルエネ
ルギーに、あるいはその逆に、直接変換されている。2
つの金属間で生じる電子のポテンシャルエネルギーの差
を電気出力として外部に取り出すのが、熱電子発電器の
基本である。外部に取り出せる電流及び電圧は、外部で
起こる電位降下、つまり熱電子的に電子が飛び交う2つ
の金属の電位差に依存する。
【0012】熱電子発電器の出力特性は、一般に図2に
示すようになる。 a 20〔A〕,−1〔V〕 b 10〔A〕, 1〔V〕 c −2.5〔A〕, 1〔V〕とすると、bは、熱
電子発電器の一般的な出力である。aは、高温金属から
より多くの電子を引出し(電子冷却し)、外部から供給
された電気エネルギーとともに低温金属を加熱する。こ
の時、熱電子発電器は発電器ではなく、電気的負荷とし
て作用する(20×(−1)=−20〔W〕)。Cは、
高温金属からの熱電子は(ほとんど)低温金属に達せ
ず、一方、低温金属からの熱電子が外部回路で高いポテ
ンシャルエネルギーを得て高温金属を加熱する。この時
も熱電子発電器は負荷として作用する(−2.5×2=
−5〔W〕)。なお電気制御回路は、形状、材質、温度
の等しい熱電子発電器を図3及び図4に示すように接続
すると電力を消費しない。a,b及びcの発電形態は、
接続の方式及び個数により前記の電流、電圧に落ち着く
ものであり、発電器の形状等により限定されるものでは
ない。また電気制御回路に電力消費が許容されるなら、
さらに高度な熱流束・温度制御が可能となる。
【0013】本発明の他の実施例を図5を参照しながら
説明する。図1に示す実施例と異なるところは、一つの
熱源1に対して複数の高温金属及び低温金属を備えてい
る点である。熱源1に複数の高温金属2を接触させると
ともにそれぞれの高温金属2に複数の低温金属3を空隙
4を介して並設させ、リード5を経由して接続されそれ
ぞれの高温金属2の熱流束を調節してそれぞれの低温金
属3を所定温度に制御する電気制御回路6を備えている
構成である。
【0014】熱源1に、例えばラジオアイソトープ等の
固形発熱体を想定した場合、固形発熱体の表面温度分布
の差を緩和するため、又は固形発熱体の中心温度を融点
以上に高くしないため、多数の高温金属及び低温金属を
備えることが有効である。すなわち熱源1の中央部分の
温度が特に高い場合、中央部の高温金属2a及び低温金
属3aの組合せにより、熱源1より大きな熱流束を得
て、その一部を電気エネルギーに変換し、この電気エネ
ルギーをリード5及び電気制御回路6を経由して両端部
分に供給することにより、外側より見た時の各々の低温
金属3aの温度及び熱流束の差をなくすことができる。
また電気制御回路6を逆に用いることにより、一部の低
温金属3aの温度及び熱流束を他の部分より大きくする
ことができる。なお高温金属2a及び低温金属3aの組
合せは、1対1に対応している必要はない。高温金属2
a及び低温金属3aの形状が相違していてもよく、その
一例を図6及び図7に示す。図6に示す実施例は、高温
金属2bが一個で熱源1に接触しかつ空隙4を介して複
数の低温金属3bが並設されている構成である。また図
7に示す実施例は、形状の異なる複数の高温金属2cが
熱源1に接触し、空隙4を介して複数の低温金属3cが
並設されている構成である。本実施例によれば、低温金
属の温度分布の精度をさらに向上することができる。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、温度分布の大きい熱源
により加熱される高温金属の熱流束を調節することによ
り、熱流束の差を緩和又は局所的に集中することがで
き、低温金属を所定の温度に加熱することができる。ま
た可動部が不必要なため、高温で長時間使用に耐える効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図である。
【図2】熱電子発電器の出力特性を示すグラフである。
【図3】電気制御回路の熱電子発電器の接続方式の例を
示す図である。
【図4】電気制御回路の熱電子発電器の接続方式の例を
示す図である。
【図5】本発明の他の実施例を示す構成図である。
【図6】本発明の他の実施例を示す構成図である。
【図7】本発明の他の実施例を示す構成図である。
【図8】従来の熱電子変換器を示す図である。
【符号の説明】
1 熱源 2 高温金属 3 低温金属 4 空隙 5 リード 6 電気制御回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱源により加熱される少なくとも一つの
    高温金属と、真空又は流体を充填した空隙を介してそれ
    ぞれの高温金属に対向して並設される少なくとも一つの
    低温金属と、それぞれの高温金属及びそれぞれの低温金
    属に接続されそれぞれの高温金属の熱流束を調節しかつ
    それぞれの低温金属を所定温度に制御する電気制御回路
    とを備えてなることを特徴とする高温用熱流束調節器。
  2. 【請求項2】 電気制御回路は、熱電子発電器をそれぞ
    れの高温金属及びそれぞれの低温金属に電気的負荷とし
    て作用させるものであることを特徴とする請求項1記載
    の高温用熱流束調節器。
JP6260131A 1994-10-25 1994-10-25 高温用熱流束調節器 Withdrawn JPH08125236A (ja)

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JP6260131A JPH08125236A (ja) 1994-10-25 1994-10-25 高温用熱流束調節器

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JP6260131A JPH08125236A (ja) 1994-10-25 1994-10-25 高温用熱流束調節器

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JPH08125236A true JPH08125236A (ja) 1996-05-17

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JP6260131A Withdrawn JPH08125236A (ja) 1994-10-25 1994-10-25 高温用熱流束調節器

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JP (1) JPH08125236A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007037319A (ja) * 2005-07-28 2007-02-08 Daikin Ind Ltd 熱電子発電素子

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007037319A (ja) * 2005-07-28 2007-02-08 Daikin Ind Ltd 熱電子発電素子

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