JP2007033944A - 照明装置および撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 小型かつ安価でありながら、複数の光源から射出した光束を効率良く利用できる照明装置を提供する。
【解決手段】 照明装置13は、複数の光源(1a,2a,3a)と、該複数の光源のそれぞれから射出した光束が入射する複数の入射面、該複数の入射面から入射した光束を射出する射出面、および複数の入射面から入射した光束をそれぞれ射出面に導く複数の反射面を備えた光学部材4とを有する。各反射面は、各光源の光軸に直交する第1の方向と該第1の方向に直交する第2の方向とで異なる断面形状を有する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、発光ダイオード等の発光体を光源とする照明装置、特に複数の光源を有する照明装置およびこれを備えた撮像装置に関する。
カメラ等の撮像装置に用いられる照明装置として、複数の発光ダイオードを光源とする照明装置が多く提案されている。
このうちの1つとして、各発光ダイオード素子自体に集光機能を持たせたものがある。これは、発光ダイオードチップを反射鏡となる金属カップ内に固定し、その前面をドーム形状の透明樹脂で覆い、該透明樹脂に集光レンズの作用を持たせたものである。このような発光ダイオード素子の透明樹脂部の直径や曲率を適宜選定することにより、所定の配光特性を得ることが可能となる(例えば、特許文献1参照)。
一方、光源である発光ダイオード自体には集光機能を持たせず、光源から射出した光束をその前面に配置した凸レンズによって集光させるように構成した光学系も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、光源である発光ダイオード自体には集光機能を持たせず、光源から射出した光束を前方に向けて反射させるリフレクタを備えた光学系も提案されている(例えば、特許文献3参照)。

特開2002−148686号公報(段落0020〜0022、図1〜3等) 特開2000−89318号公報(段落0005〜0007、図1〜3等) 特開2004−226509号公報(段落0020〜0028、図1〜5等)
発光ダイオードは発光と同時に多量の熱を発生する。このため、発光ダイオード同士をあまり近づけて配置することはできない。したがって、複数の光源を接近させてあたかも1つの光源として扱うことが困難である。このような制約条件の下、複数の光源からの光をいかに効率良く利用し、かつ撮影画角に対応した照射範囲(以下、必要照射範囲という)を持つ照明光に変換できるかが重要である。
また、一般的に用いられる白色発光ダイオードは、青色系の光を発光する発光ダイオードチップと、該青色系の光のうち一部を吸収して長波長光を発生させる蛍光体を分散させたモールド樹脂とを用いて構成される。そして、発光ダイオードチップからの射出光と蛍光体から発生する光との混色によって白色光を射出する。このとき、射出光の中央部は青味がかかり明るいのに対し、周辺部は黄色味がかった色でやや暗くなる傾向がある。このような白色発光ダイオードを通常の凸レンズを用いて集光した場合、発光ダイオードの色特性がそのまま照射面上に反映してしまい、均一な色の照明を行うことができない。
しかも、個々の発光ダイオードの発光色にばらつきがあるために、複数の発光ダイオードを用いて照明装置を構成する場合には、この発光ダイオードの発光色のばらつきによっても均一な色の照明ができない可能性がある。特に、発光ダイオード毎に照射範囲を異ならせるような構成を採った場合には、照射領域によって色が異なってしまう。
このような状況において、発光ダイオードを複数用いて撮像装置用の照明装置を構成する場合には、小型かつ安価であり、しかも互いに離間した複数の発光ダイオードからの光束を撮影画角に合わせて色むら(明るさむら)がないように照射する必要がある。ここで、通常、左右方向と上下方向とで撮影画角が異なるため、対応する照明光の照射角度も左右方向と上下方向とで異なる。
特許文献1にて提案された発光ダイオード素子自体に集光機能を持つドームタイプの発光ダイオード素子では、集光性の高い光学系を実現することができる。しかしながら、このような照明装置をできるだけ安価に製造するためには、既製の発光ダイオードの中から必要照射範囲にできるだけ近い発光特性を有するものを選択しなければならない。したがって、必ずしも必要照射範囲と完全に一致した効率の良い照明を行えるとは限らない。
なお、発光ダイオード素子とは別に照射範囲を必要照射角度範囲に合わせるための光学部材を追加することもできる。しかし、もともと透明樹脂部を有するために大きな複数の発光ダイオードにさらに光学部材を追加すると、照明装置全体が大型化する。さらに、特許文献1の照明装置では、色に対する配慮がなされておらず、照射面上での色むらが発生する可能性がある。
一方、特許文献2にて提案の照明装置では、発光ダイオードと凸レンズとの間に比較的大きな隙間ができるため、この隙間から発光ダイオードからの射出光束が抜け出てしまい、光の利用効率が低くなる。また、凸レンズによる屈折光束のみを用いた集光光学系では、光軸中心部付近分は比較的明るく照射できるが、周辺部分に十分に光束を行き渡らせることが難しい。このため、必要照射範囲の全体にわたって均一な明るさの照明を行うことが難しく、配光むらが生じてしまう。さらに、この照明装置でも、色むらに対する配慮がなされていない。
また、特許文献3にて提案の照明装置では、主としてリフレクタを利用して集光させるため、光学系が大型化してしまう。また、複数の光源に対して効率の良い集光光学系を構成しようとすると、光源毎に集光光学系が必要となり、光学系がより大型化してしまう。
さらに、部品点数の増加に伴い高価な照明装置になってしまう。
なお、配光むらや色むらの発生を防止するために、光学部材の表面に拡散面を設けたり、光学部材の材料に光束を拡散させる成分を含有させたりすることは可能である。しかし、拡散面や拡散成分を光学系に付加した場合、極端な照度低下が生じることが一般に知られている。
本発明は、小型かつ安価でありながら、複数の光源から射出した光束を効率良く利用でき、かつ必要照射範囲内でほぼ均一な配光特性や色分布特性を備えた照明装置およびこれを備えた撮像装置を提供することを目的の1つとしている。
本発明の一側面としての照明装置は、複数の光源と、該複数の光源のそれぞれから射出した光束が入射する複数の入射面、該複数の入射面から入射した光束を射出する射出面、および複数の入射面から入射した光束をそれぞれ射出面に導く複数の反射面を備えた光学部材とを有する。そして、各反射面は、各光源の光軸に直交する第1の方向と該第1の方向に直交する第2の方向とで異なる断面形状を有する。
本発明によれば、特に光学部材の各反射面の形状を最適化することにより、小型かつ安価で、複数光源から射出した光束を効率良く利用でき、しかも必要照射範囲内でほぼ均一な配光特性や色分布特性が得られる照明装置を実現することができる。また、この照明装置を備えることにより、小型で、明るくかつ均一に照明した被写体を撮影可能な撮像装置を実現することができる。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1には、本発明の実施例1である照明装置を備えたデジタルカメラ(撮像装置)の概略構成を示している。図1において、11はデジタルカメラ本体、12は撮影レンズを有するレンズ鏡筒、14は該レンズ鏡筒12により形成された被写体像を光電変換して画像を取得するためのCCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子である。これらレンズ鏡筒12および撮像素子14により撮像系が構成される。13は被写体に対して照明光を照射する本実施例の照明装置である。
図1に示すように、本実施例の照明装置13は、デジタルカメラ本体11の前面であって、前面から見てレンズ鏡筒12の右上方の隅部に配置されている。
なお、デジタルカメラの構成のうち、照明装置の構成を除く部分の構成は何ら限定されず、本実施例でもその説明は省略する。また、本実施例では、デジタルスチルカメラを例として説明するが、本発明は、ビデオカメラ、一眼レフカメラ等、各種撮像装置に用いる照明装置に適用することができる。これらのことは、後述する他の実施例でも同様である。
図2には、図1に示した照明装置13を拡大して示している。本実施例の照明装置13は、撮像系の撮影画角を水平方向(図の左右方向)と垂直方向(図の上下方向)で見たときに、より画角が広い水平方向に複数並べられた発光ダイオード(発光面1a,2a,3a)からの射出光束を効率良く集光させることができる。
通常、デジタルカメラの照明装置としては、キセノン管のような放電発光管を用いたフラッシュが用いられることが多かったが、本実施例の照明装置は、近年急速に光学特性が向上した発光ダイオードを複数個用いることによって、動画撮影および静止画撮影の双方に有効に機能する。
図3から図5には、照明装置13を、1つの発光ダイオード2の発光面の中心に立てた法線、言い換えれば照明装置13における1つの発光ダイオードからの光束の照射光軸Lを通る垂直方向(第1の方向)の面で切断したときの断面図を示す。図4および図5には、発光ダイオード2の発光面2aの中心から射出した代表光束の光線トレース図を付記している。
また、図6から図8には、照明装置13を3つの発光ダイオード1,2,3の照射光軸Lを通る水平方向(第2の方向)の面で切断したときの断面図を示す。図7および図8には、発光ダイオード2の発光面2aの中心から射出した代表光束の光線トレース図を付記している。
これらの図において、3つの発光ダイオード1〜3は、水平方向に等間隔に配置されている。4は発光ダイオード1〜3から射出した光束を集光させる光学部材である。
5はハード基板であり、発光ダイオード1〜3と電気的に接続され、かつ発光ダイオード1〜3を保持する。6はデジタルカメラ本体11の外装部材である。
発光ダイオード1〜3は、均一な色分布特性を持った白色光を射出することができ、一定の時間定常光(フラッシュのような瞬間光より長い時間連続発光される光)を発することができる高輝度の白色発光ダイオードである。均一な色分布特性の白色光を射出するために、本実施例の発光ダイオードは、青色系の光を発光する発光ダイオードチップ1b,2b,3bと、該青色系の光のうち一部を吸収して長波長光を発生する蛍光体が分散したモールド樹脂性の拡散面とにより構成される。発光ダイオードチップから発せられる青色系の光と蛍光体から発せられる長波長光との混色によって、白色光が発せられる。
3つの発光ダイオード1〜3は、ほぼ同一の光学特性(色分布特性および射出光の強度分布特性等)を有する。また、3つの発光ダイオード1〜3は、発光ダイオードチップの前面(光照射側の部分)に光照射方向から見て略円形で互いに略同じ大きさの有限面積を有する拡散発光面1a,2a,3aを有する。各発光ダイオードチップから発せられた光束が拡散発光面で拡散されることにより、発光ダイオード1〜3は発光面のほぼ全体から均一に発光する。
発光ダイオード1〜3は、半田付け等によってハード基板5に電気的および機械的に接続されており、ハード基板5を介して不図示のCPUからの制御信号を受けることにより発光する。ハード基板5は、不図示の固定部材によってデジタルカメラ本体11内の所定の位置、具体的には照明光学系として最も効率良く機能するように、所定間隔離れた位置にそれぞれ固定されている。
光学部材4は、透明性の高い光学樹脂材料で一体形成され、所定間隔をあけて配置された3つの発光ダイオード1〜3から射出した光束を効率良く必要照射範囲に集光させる。光学部材4は、1つの発光ダイオードに対して1つずつ設けられた3つの入射面4aと、共通の射出面4bとを有する。さらに、1つの発光ダイオードに対して1つずつ設けられ、入射面4aから入射した光束を反射して射出面4bに導く3つの反射面4cとを有している。ここで、以下、光学部材4のうち1つの発光ダイオードから射出された光束が通過又は反射する入射面4a、反射面4cおよび射出面4bの一部を、該発光ダイオードに対する導光領域という。すなわち、本実施例の光学部材4は、3つの発光ダイオード1〜3に対応する3つの導光領域を有する。
各入射面4aの照射光軸方向で見たときの外形は、発光ダイオードの発光面の形状と同じ略円形である。該入射面4aは、照射光軸Lに対して略直交する面である。ここでいう略直交するとは、完全に直交するか又はメカ的誤差の分だけ照射光軸Lに直交する面に対して傾いて場合を含む。このことは、以下の実施例でも同様である。
また、各入射面4aの大きさ(径)は、各発光ダイオードの発光面の大きさ(径)と略同じである。なお、本実施例中にいう大きさや形状が略同じとは、完全に同じ場合と光学部材4を製造する際の精度等による誤差を含む程度に異なる場合とを含む。このことは、以下の実施例でも同様である。
そして、光学部材4において、3つの入射面4aは、発光ダイオード1〜3の発光面1a,2a,3aの直前にて近接した位置であって、かつ照射光軸L上で発光面1a,2a,3aと向かい合うように配置されている。
ここで、入射面4aの大きさが、発光面の大きさよりも小さい場合には、発光面から射出したすべての光束を入射面4aに入射させることができなくなる。一方、入射面4aの大きさが発光面の大きさより大きい場合には、光学部材4が大型化する。しかも、入射面4aのうち周辺部に到達する光束が減少して入射面4aでの光の分布が不均一となり、結果として配光むらが生じる。そこで、本実施例のように、入射面4aと発光面1a,2a,3aの大きさを略等しくすることが望ましい。
光学部材4の射出面4bは、図3〜図5に示すように、垂直方向に正の屈折力を持ち、かつ図6〜図8に示すように、水平方向には屈折力を持たないシリンドリカルレンズ面である。これにより、図4に示す垂直断面において、発光ダイオード2から射出して入射面4aに入射した光束のうち一部は射出面4bに直接向かい、射出面4bで屈折して所定の照射角度に集光される。
また、図2に示すように、光学部材4を照射光軸方向から見た場合において、射出面4bのうち各発光ダイオードからの光束が通過する領域(以下、射出領域という)4dに着目すると、該射出領域4dの開口面積は入射面4aの開口面積よりも大きくなっている。特に、垂直方向断面では、水平方向断面に比べて、射出面4bでの射出領域の開口幅が入射面4aの開口幅に対してより大きい。このため、各射出領域4dの開口形状は、垂直方向を長軸方向とする略楕円形状になる。
光学部材4の各反射面4cは、各発光ダイオードから射出して各入射面4aに入射した光束のうち残りの光束を反射させて、射出面4bに導く。ここで、反射面4cは、曲面で構成されている。具体的には、反射面4cの形状は、光学部材4を照射光軸Lに対して直交する面で切断したときの面積(径)が、入射面4aから射出面4bに向かうにつれて連続的に増加するような形状となっている。この場合も、図5に示すように、発光ダイオード1〜3から射出して入射面4aに入射した光束のうち反射面4cで反射する光束は、その後射出面4bに向かい射出面4bで屈折して、上記図4に示す光束と同様に所定の照射角度に集光される。
次に、本実施例の反射面4cの形状をさらに詳しく説明する。まず、反射面4cの垂直方向断面での形状について説明する。
図3において、光学部材4における射出面4bの垂直方向端部Aから入射面4aの垂直方向端部Bに至る外縁部分は、端部Aから端部Bに近づくほど、端部Aに立てた法線nに対する接線のなす角度が大きくなる連続した曲線形状に形成されている。言い換えると、該外縁部分は、端部B側から端部A側に向かって照射光軸Lに対してなす角度が漸次大きくなるホーン型の形状を有する。そして、反射面4cは、該外縁部分のうち端部Bから端部A付近まで形成されている。なお、光学部材4における端部Aと反射面4cにおける端部A側の端との間の部分は、水平方向にて隣り合う発光ダイオード用の導光領域との連結部である。
このような形状は、各入射面4aからの光束のうち直接、射出面4bの垂直方向端部Aに到達した光束と、反射面4cのうち射出面4b側の領域で反射した光束とを連続的に分布させるのに有効である。この反射面形状を採ることによって、射出面4bに直接到達する直接光束のうち端部Aに到達する光線の照射光軸Lに対する角度と、反射面4cを介した反射光束のうち照射光軸Lに対して最大角度をなす光線の該角度とをほぼ等しくすることができる。この結果、上記直接光と反射光束との不連続性を回避することが可能になる。
また、反射面4cのうち入射面4aに接する領域(端部Bを含む領域)は、上述したように発光ダイオードの発光面と略同一の形状(大きさ)に設定された入射面4aに繋がるように形成されている。すなわち、反射面4cのうち入射面4aに接する領域は、図2に破線で示すように、照射光軸方向視において略円形に形成されている。
また、前述したように、反射面4cはホーン形状の曲面で構成されている。これは以下の理由による。本来、反射面4cで反射する光束は、平面で形成された入射面4aで1回屈折した成分である。このため、本実施例のように光学部材4の照射光軸方向の長さが比較的短い光学系では、反射面4cに到達する成分は少なく、該成分の角度範囲も比較的狭い。一方、照明装置としては、反射面4cで反射した反射光の角度分布と入射面4aから直接、射出面4bに到達する直接光の角度分布とがほぼ同様の分布となることが望ましい。そこで、本実施例では、反射面4cに到達した光束の角度分布を広げるため、反射面4cの形状をホーン形状の曲面とすることによって、射出光の配光特性の均一化を図っている。
ここで、説明を簡単にするため、反射面4cを円弧断面を有する曲面とした場合において、この反射面4cに当たった光束の角度分布特性について説明する。まず、比較のために、反射面4cが直線断面を有する面である場合には、該反射面4cでの反射の前後で光束の広がり方は変化しない。また、反射面4cが円弧断面を有する場合において、上記直線に対して該円弧の中心が照射光軸L側にある場合は、反射後の角度分布が狭くなる。逆に、円弧の中心が上記直線を挟んで照射光軸Lとは反対側にある場合、すなわち本実施例のようなホーン形状の曲面の場合には、反射面4cで反射した後の光束の角度分布を反射前に比べて広げることが可能になる。
次に、反射面4cの曲率について説明する。反射面4cの曲率によって反射光の角度分布を変化させることができる。上述したように、光学部品4の照射光軸方向の長さが短い本実施例の場合には、反射光束成分が少なく、また反射の前後で大きな角度変化をさせる必要がある。このため、反射面4cは、比較的曲率が大きい曲面とする必要がある。光学部材の照射光軸方向長さが長い場合には、反射面に当たる光束成分が多く、反射の前後で大きな角度変化を必要としないため、小さな曲率の中で角度分布を調整しても、所望の配光特性を得ることができる。
さらに、反射面4cは、入射面4aからの光束を射出面4b側に全反射させるように構成されている。ここで、蒸着処理等によって反射面4cを高反射率の金属蒸着面とすることで、入射面4aからの光束のほぼ全てを反射させることもできる。
ただし、反射面4cを全反射面とした場合には、蒸着処理等を行う必要がなくなるため、光学部材4の製造工数を減らして光学部材4の製造コストを低減させることができる。また、光学特性的にも全反射を利用することによって、理論的に100%(実際には100%に近い値)の反射率が得られるため、光量損失の少ない効率の良い照明光学系を構成することができる。
次に、本実施例の照明装置の水平方向の断面形状について、図6〜8を用いて説明する。 本実施例の照明装置は、複数の光源から射出した光束を効率良く撮像画角に対応する必要照射範囲に照射することを目的の1つとするものである。前述したように、通常は、撮像画角は水平方向と垂直方向とで異なっている。この場合における最も効率の良い照射方法は、方向によって異なる必要照射範囲に対して配光分布を異ならせることである。
しかし、従来の照明装置では、発光ダイオードからの射出光束の照射角度を水平方向と垂直方向とで異ならせたものはなく、どちらかの方向の照射角度が必要以上に広がっている場合が多かった。これに対し、本実施例では、水平方向と垂直方向とで方向性のない光源、つまり全方向にほぼ同一分布で光束を射出する光源を用い、さらに光源から射出面までの距離が小さく限られている場合に、水平方向と垂直方向で配光特性を異ならせることができる。
本実施例では、上記目的を達成するため、図6〜図8に示すように、水平方向では垂直方向と異なった集光方法を用いて所望の配光特性を得る。なお、3つの発光ダイオード1,2,3に対する光学部材4の3つの導光領域の形状は互いに同一であるため、図7および図8には、代表として発光ダイオード2についてのみ、光線トレース図を付記している。
発光ダイオード1,3からの光束のトレース図はこれとほぼ同様である。
まず、前述したように、光学部材4の射出面4bは水平方向に関しては屈折力を持たない(図6参照)。図7に示すように、各発光ダイオードから射出して入射面4aに入射した光束のうち一部の光束は射出面4bに直接向かい、射出面4bで屈折して所定の照射角度の成分として射出する。この場合、射出光束は、射出面4bにおける各発光ダイオードに対応する射出領域の開口面積のみによって角度制限を受ける。
また、水平方向において、射出面4bにおける各発光ダイオードに対応する射出領域の開口幅は入射面4aの開口幅よりも大きい。つまり、水平方向において、射出面4bの発光ダイオードごとの射出領域は入射面4aよりも大きく形成されている。しかし、この水平方向での射出領域の開口幅は、図3に示した垂直方向での開口幅に比べて狭い。したがって、前述したように、射出面4bにおける各射出領域4dの開口形状は、垂直方向を長軸方向とする略楕円形状になる。
反射面4cは、各発光ダイオードから射出して入射面4aに入射した光束のうち、直接射出面4bに向かう光束(直接光束)以外の光束を反射して射出面4bに導く。ここで、反射面4cは、この水平方向での断面においては、照射光軸Lに対して一定の傾きを持つ直線形状となるように構成されている。この場合も、図8に示すように、各発光ダイオードから射出して入射面4aに入射した光束のうち反射面4cで反射した光束(反射光束)は、射出面4bでの屈折を経て、図5に示す光束と同様に所定の照射角度に集光される。
この場合の集光度は、反射面4cの照射光軸Lに対する傾き角度と、光学部材4の照射光軸方向の長さ(奥行き)とによって規定される。反射面4cの傾き角度が小さいほど、また光学部材4の奥行きが大きいほど、光束を均一に集光させることができる。一方、反射面4cの傾き角度がやや大きく、光学部材4の奥行きが小さい場合でも、比較的小型で、ある程度の集光効果を持たせることができる。
本実施例では、この両者を考慮し、与えられた光学部材4の奥行きの中で、大きさと集光度とをバランスさせるため、反射面4cの傾きによる集光効果のみで集光を行わせている。すなわち、図示のように、反射面4cによる全反射によって、反射光束を図7に示す直接光束とほぼ同様の照射角度成分に変換している。また、図8に示すように、水平方向では、図5に示す垂直方向に比べて反射光束が多い。また、反射面4cでの反射の前後における光束の角度分布は、反射面4cの水平方向断面での形状が直線であるため、ほとんど変化していない。
以上説明したように、本実施例では、光学部材4の反射面4cの形状を、垂直方向断面(図3〜図5)と水平方向断面(図6〜図8)とで異ならせている。これにより、各発光ダイオードから光学部材4の射出面4bまでの距離が垂直方向断面上と水平方向断面上とで同一であるにも関わらず、射出光束の垂直方向での配光特性と水平方向の配光特性とをそれぞれ独立に制御することができる。具体的には、垂直方向に関しては、射出面4bのシリンドリカルレンズと曲面で構成した反射面4cとの相互作用によって配光特性を制御し、水平方向に関しては、反射面4cのみの作用によって配光特性を制御する。このため、撮像画角に対して不要な領域への光束の照射が少ない効率の良い照明を行うことができる。
ここで、反射面4cの射出側端部は、照射光軸方向視において、垂直方向を長軸方向とする楕円形状を有する。すなわち、反射面4cは、入射面4a側の端部と射出面4b側の端部とで形状が異なる。これにより、垂直方向および水平方向とは異なる方向の断面において、上述した垂直方向での配光特性と水平方向での配光特性とが連続的に変化する。
また、本実施例では、発光ダイオード1〜3を同一形状とし、光学部材4によって制御される各発光ダイオードからの光束の配光特性もほぼ等価な特性が得られるように構成している。そして、これら3つの発光ダイオードからの光束を重ね合わせることによって、撮像画角に対応した配光特性が得られる。これは、例えば被写体距離が近く、すべての発光ダイオード1〜3を使用しなくても十分に光量が足りるような場合において、1又は2つの発光ダイオードの発光によって必要な光量と配光特性とが得られるようにすることも考慮した構成である。また、複数の発光ダイオード1〜3により発せられて光学部材4から射出された光束を重ね合わせることによって、部品公差や個々の発光ダイオードの色特性や発光効率の違いに起因する発光量の違いを全体として吸収することができる。これにより、均一で、効率の良い照明光学系を構成することができる。
また、本実施例では、発光ダイオードを3つ使用する例について説明したが、本発明において光源の数はこれに限定されず、2個や4個以上でもよい。
さらに、本実施例では、垂直方向断面において、光学部材4の射出面4bにレンズ形状を付加する例について示したが、本発明においては水平方向にもレンズ形状を付加することができる。この場合、垂直方向と水平方向とで屈折力が異なるトーリックレンズ面を付加してもよい。また、必要によっては、入射面4aにレンズ面を付加してもよい。
また、本実施例では、白色発光ダイオードを使用して白色光を照射する例について示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、青、赤、緑の発光ダイオードを用い、該3色を合成することで白色光を照射するようにしてもよい。
また、本実施例では、3つの発光ダイオードを水平方向に並べて配置する例について説明したが、本発明の複数の光源の配置はこれに限定されない。例えば、照射光軸方向視において千鳥状に複数の発光ダイオードを配置することによって、同じ数の複数の発光ダイオードを水平方向に一列に並べる場合に比べて、照明装置の発光部の水平方向長さを短くすることができる。また、本実施例では、複数の発光ダイオードをまとめてカメラ本体11の隅部に配置した場合について説明したが、互いに離れた位置に複数個ずつ光源および光学部材を配置してもよい。さらに、複数の発光ダイオードを縦一列に並べてカメラの側面に沿って配置するようにしてもよい。
図9には、本発明の実施例2である照明装置を備えたデジタルカメラ(撮像装置)の概略構成を示している。図9において、28はデジタルカメラ本体、281は撮影レンズを有するレンズ鏡筒、282は該レンズ鏡筒281により形成された被写体像を光電変換して画像を取得するためのCCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子である。これらレンズ鏡筒281および撮像素子282により撮像系が構成される。29は被写体に対して照明光を照射する本実施例の照明装置である。
図9に示すように、本実施例の照明装置は、デジタルカメラ本体28の前面であって、前面から見てレンズ鏡筒281の右上方の隅部に配置されている。
図10には、図9に示した照明装置29を拡大して示している。本実施例の照明装置29は、撮像系の撮影画角を水平方向(図の左右方向)と垂直方向(図の上下方向)で見たときに、より画角が広い水平方向に複数並べられた発光ダイオード(発光面21a,22a,23a)からの射出光束を効率良く集光させることができる。
本実施例の照明装置29は、実施例1と同様に、所定間隔をあけて配置された複数の発光ダイオードから射出される光束を効率良く集光させる。但し、光源である発光ダイオードの射出面形状が正方形である点、後述する光学部材の射出面が平面で構成されている点で実施例1と異なる。また、光学部材の入射面の形状も実施例1と異なる。
図11から図13には、照明装置29を1つの発光ダイオード22からの照射光軸Lを通る垂直方向(第1の方向)の面で切断したときの断面図を示す。図12および図13には、発光ダイオード22の発光面22aの中心から射出した代表光束の光線トレース図を付記している。
また、図14から図16には、照明装置29を3つの発光ダイオード21,22,23からの照射光軸Lを通る水平方向(第2の方向)の面で切断したときの断面図を示す。図15および図16には、発光ダイオード22の発光面22aの中心から射出した代表光束の光線トレース図を付記している。
これらの図において、3つの発光ダイオード21〜23は、水平方向に等間隔に配置されている。24は発光ダイオード21〜23から射出した光束を集光させる光学部材である。
25はハード基板であり、発光ダイオード21〜23と電気的に接続され、かつ発光ダイオード21〜23を保持する。26はデジタルカメラ本体28の外装部材である。
発光ダイオード21〜23は、実施例1と同様に、均一な色分布特性を持った白色光を射出することができ、一定の時間定常光を発することができる高輝度の白色発光ダイオードである。3つの発光ダイオード21〜23は、ほぼ同一の光学特性(色分布特性および射出光の強度分布特性等)を有する。また、3つの発光ダイオード21〜23は、発光ダイオードチップの前面(光照射側の部分)に照射光軸方向から見て、略正方形で互いに略同じ大きさの有限面積を有する拡散発光面21a,22a,23aを有する。各発光ダイオードチップから発せられた光束が拡散発光面で拡散されることにより、発光ダイオード21〜23は発光面のほぼ全体から均一に発光する。
発光ダイオード21〜23は、半田付け等によってハード基板25に電気的および機械的に接続されており、ハード基板25を介して不図示のCPUからの制御信号を受けることにより発光する。ハード基板25は、不図示の固定部材によってデジタルカメラ本体28内の所定の位置、具体的には照明光学系として最も効率良く機能するように、所定間隔離れた位置にそれぞれ固定されている。
光学部材24は、透明性の高い光学樹脂材料で一体形成され、所定間隔をあけて配置された3つの発光ダイオード21〜23から射出した光束を効率良く必要照射範囲に集光させる。光学部材24は、1つの発光ダイオードに対して3つずつ設けられた計9つの入射面24a,24bと、共通の射出面24cとを有する。さらに、1つの発光ダイオードに対して2つずつ設けられ、入射面24bから入射した光束を反射して射出面24cに導く計12個の反射面24d,24eとを有している。ここで、以下、光学部材24のうち1つの発光ダイオードから射出された光束が通過又は反射する入射面24a,24b、反射面24d,24eおよび射出面24cの一部を、該発光ダイオードに対する導光領域という。すなわち、本実施例の光学部材24は、3つの発光ダイオード21〜23に対応する3つの導光領域を有する。
ここで、入射面24a,24bは、垂直方向と水平方向とで形状が異なる。また、反射面24d,24eも垂直方向と水平方向とで形状が異なる。
各発光ダイオードからの射出光束が入射する入射面24a,24bのうち、照射光軸Lを含む中央部に形成された入射面24aは、照射光軸方向から見たとき、発光ダイオードの発光面と同じ略正方形の形状を有する。図11に示す垂直方向断面では、該入射面24aは、発光ダイオード側に凸形状のシリンドリカルレンズ面として形成されている。また、入射面24aの上下に形成された入射面24bは、該入射面24aの上下端部から発光ダイオードの側に延びている。
なお、図14に示すように、入射面24a,24bの水平方向両端部を覆うように一対の反射板27が配置されている。これは、発光ダイオードからの射出光束のうち水平方向への射出角度が大きく、入射面24a,24bに入射できなかった光束がそのまま水平方向に抜けてしまい、光の利用効率が低下することを防止するためのものである。反射板27は、光束の入射する側が高反射率である金属反射板若しくは薄い樹脂材料に金属蒸着を施して高反射率が得られるようにした反射板によって構成されている。
ここで、入射面24bの発光ダイオード側の稜線部と反射板27の発光ダイオード側の端部とで囲まれる領域を入射領域とするとき、該入射領域は、照射光軸方向視において、発光ダイオードの発光面と同じ略正方形の形状を有する。また、該入射領域は、発光ダイオードの発光面と略同じ大きさを有する。そして、光学部材24の入射面24aは、発光ダイオードの発光面から入射面24bの照射光軸方向長さ分だけ離れた位置に配置されており、発光ダイオードから射出した光束が該入射面24aで屈折して集光されるように構成されている。さらに、入射面24aは、照射光軸L上で発光面と向かい合うように配置されている。
一方、入射面24bは、発光ダイオードの発光面からの射出光束のうち入射面24aに入射する光束よりも照射光軸Lに対する射出角度が大きい光束が、発光面と入射面24aとの間から抜け出ないように形成された第2の入射面である。この入射面24bから入射した光束は、該入射面24bで屈折した後、反射面24dで全反射し、所定の集光作用を受けた後、射出面24cに向かう。このように、発光ダイオードから射出する光束の角度に応じて複数の入射面を設けることにより、発光ダイオードから射出した光束を分離して独立に制御することが可能となり、効率良く集光させることが可能になる。
ここで、入射面24bの発光ダイオード側の稜線と反射板27の発光ダイオード側の端面によって囲まれる入射領域の大きさが、発光ダイオードの発光面の大きさよりも小さい場合には、発光面から射出したすべての光束を光学部材24に入射させることができなくなる。また、該入射領域の大きさが、発光面の大きさよりも大きすぎる場合には、光学部材24が大型化してしまう。そこで、本実施例のように、入射領域の大きさを発光ダイオードの発光面と略等しくすることが望ましい。
光学部材24の射出面24cは、図11〜図16に示すように照射光軸Lに対して略直交する平面である。これにより、カメラの外観面での自由度を増すことができる。
図12および図13に示すように、垂直方向断面において、発光ダイオード22から射出して入射面24aに入射した光束は、射出面24cに直接向かい、所定の照射角度に集光された状態で光学部材24から射出される。一方、発光ダイオード22から射出した光束のうち上下の入射面24bから入射した光束は、反射面24dで全反射し、射出面24cに導びかれる。このような光束の進行は、他の発光ダイオード21,23から発せられた光束についても同様である。
ここで、反射面24dは図11〜図13に示すように、照射光軸Lに向かって凹となる曲面形状に形成されている。また、反射面24dは、光学部材24を照射光軸Lに対して直交する面で切断したとき、該切断位置が射出面24cに近づくにつれて、照射光軸Lとの距離が連続的に増加するような形状を有する。この反射面24dは、実施例1で説明した反射面4cとは異なり、該反射面24bでの反射した光束の角度分布を反射前の光束の角度分布より狭める作用を有する。このため、図13に示すように、発光ダイオード22から射出して反射面24dで反射した光束は、極めて集光された状態で光学部材24から射出される。
また、図10に示すように、光学部材24を照射光軸方向から見たときに、射出面24cのうち各発光ダイオードからの光束が通過する領域(射出領域)24fの開口は、入射面24aの開口よりも大きな矩形形状を有する。
次に、本実施例の照明装置の水平方向での断面形状について、図14〜16を用いて説明する。
本実施例では、図14〜16に示すように、水平方向では垂直方向と異なった集光方法で、すなわち反射面24eだけで配光特性を決定している。なお、3つの発光ダイオード21,22,23に対する光学部材24の3つの導光領域の形状は互いに同一であるため、図15および図16には、代表として発光ダイオード22についてのみ、光線トレース図を付記している。発光ダイオード21,23からの光束のトレース図はこれとほぼ同様である。
まず、図14に示すように、光学部材24の射出面24cは、屈折力を持たない平面形状である。各発光ダイオードから射出して入射面24aに入射した光束のうち一部の光束は、射出面24cに直接向かい、射出面24cで屈折して所定の照射角度範囲に射出される。これは実施例1の図7に示した様子と同じであり、射出面(射出領域)の開口幅によって照射角度が決定される。
一方、反射面24eは、各発光ダイオードから射出して入射面24aに入射した光束のうち、射出面24cに直接向かう光束以外の光束を反射させて射出面24cに導く。また、各発光ダイオードからの射出光束のうち、照射光軸Lに対する角度が大きく入射面24aに直接入射できない光束は、図16に示すように、反射板27での反射を利用することによって入射面24aに導かれる。これにより、各発光ダイオードからの射出光束を余すことなく有効に活用することができる。ここで、反射面24eは、水平方向断面において、照射光軸Lに対して一定の傾きを有する平面として構成されている。この場合、図16に示すように、入射面24aから光学部材24内に入射した光束のうち反射面24eで全反射した光束は、射出面24cに向かい、該射出面24cで屈折して所定の照射角度範囲に集光される。図16に示すように、反射面24eで全反射して射出される光束(反射光束)の角度分布範囲は、図15に示す入射面24aから直接射出面24cに向かった直接光束とほぼ同様の照射角度範囲に変換される。
上記光学系の特徴として、まず、図11〜13に示す垂直方向の断面に関しては、発光ダイオード21〜23から極めて近い距離で集光性の高い光学系を構成することができる反面、開口幅はやや広くなる傾向がある。一方、図14〜図16に示す水平方向の断面においては、反射回数を増やすことによって、比較的狭い開口幅で照射角度範囲を狭めた配光特性を実現させることができる反面、光学部材24の全長がやや長くなる傾向がある。いずれの方向の断面においても、発光ダイオード21〜23から射出した光束を極めて有効に活用することができるとともに、比較的狭い照射角度範囲に収めることができる。また、発光ダイオードの特性として、光軸付近に射出する光束は青色系の光束であり、光軸に対して比較的大きな角度で射出した光束は黄色系の光束になる傾向がある。しかし、本実施例で用いる照明光学系においては、直接光束と反射光束とを同じ照射角度範囲で重ね合わせることで、色むらを発生にくくしている。
以上説明したように、本実施例の照明装置では、垂直方向と水平方向での入射面24a,24bおよび反射面24d,24eの形状を異ならせている。これにより、発光ダイオードから射出面24cまでの距離が同一であるにも関わらず、垂直方向での配光特性と水平方向での配光特性をそれぞれ独立に制御することができる。したがって、撮像画角に対応した必要照射範囲に効率の良い照明を行うことができる。すなわち、必要照射範囲外に照射される光束を少なくすることができる。
また、垂直方向および水平方向以外の方向の断面に関しては、図10に示したように、反射面24d,24eは、射出面24c上に矩形の射出領域(各発光ダイオードからの光束が射出する領域)24fを形成するようにその形状が設定されている。このため、与えられた射出面24cの水平方向に長い長方形型の開口スペースに対してほとんど隙間なく複数の射出領域を形成することができる。したがって、効率の良い照明を行うことができる。
本実施例では、発光ダイオード21〜23は同一形状を有し、また光学部材24によって制御される配光特性もほぼ等価な特性となる。そして、この3つの発光ダイオードによる照射光束を重ね合わせることによって必要照射範囲に対する所定の配光特性が得られる。実施例1と同様に、複数の光源からの照射光束を重ね合わせることによって、部品公差や個々の発光ダイオードの色特性および発光効率の違いに起因する発光量の違いを、全体として吸収することができ、均一で効率の良い照明光学系を構成することができる。
また、本実施例では、発光ダイオードを3つ使用する例について説明したが、本発明において光源の数はこれに限定されず、2個や4個以上でもよい。
さらに、本実施例では、光学部材24の射出面24cを平面とした例について示したが、該射出面にレンズ形状を付加することもできる。
また、本実施例では、白色発光ダイオードを使用して白色光を照射する例について示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、青、赤、緑の発光ダイオードを用い、該3色を合成することで白色光を照射するようにしてもよい。
また、本実施例では、3つの発光ダイオードを水平方向に並べて配置する例について説明したが、本発明の複数の光源の配置はこれに限定されない。例えば、照射光軸方向視において千鳥状に複数の発光ダイオードを配置することによって、同じ数の複数の発光ダイオードを水平方向に一列に並べる場合に比べて、照明装置の発光部の水平方向長さを短くすることができる。また、本実施例では、複数の発光ダイオードをまとめてデジタルカメラ本体28の隅部に配置した場合について説明したが、互いに離れた位置に複数個ずつ光源および光学部材を配置してもよい。さらに、複数の発光ダイオードを縦一列に並べてカメラの側面に沿って配置するようにしてもよい。
図17には、本発明の実施例3である照明装置を備えたデジタルカメラ(撮像装置)の概略構成を示している。図17において、38はデジタルカメラ本体、381は撮影レンズを有するレンズ鏡筒、382は該レンズ鏡筒381により形成された被写体像を光電変換して画像を取得するためのCCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子である。これらレンズ鏡筒381および撮像素子382により撮像系が構成される。39は被写体に対して照明光を照射する本実施例の照明装置である。
図17に示すように、本実施例の照明装置は、デジタルカメラ本体38の前面であって、前面から見てレンズ鏡筒381の右上方の隅部に配置されている。
図18には、図17に示した照明装置39を拡大して示している。本実施例の照明装置39は、撮像系の撮影画角を水平方向(図の左右方向)と垂直方向(図の上下方向)で見たときに、より画角が広い水平方向に複数並べられた発光ダイオード(発光面31a,32a,33a)からの射出光束を効率良く集光させることができる。
本実施例の照明装置39は、実施例1と同様に、発光ダイオードの発光面が略円形であり、かつ所定間隔をあけて配置された複数の発光ダイオードから射出される光束を効率良く集光させる。但し、本実施例の照明装置39は、光の照射範囲を変化させることができる点で照射範囲が固定である実施例1と異なる。
図19から図21には、照明装置39を1つの発光ダイオード32からの照射光軸Lを通る垂直方向(第1の方向)の面で切断したときの断面図を示す。これらの図は、照射範囲を最小とした場合を示す。図20および図21には、発光ダイオード32の発光面32aの中心から射出した代表光束の光線トレース図を付記している。
また、図22から図24には、垂直方向断面において、照射範囲を最大とした場合を示す。図23および図24には、発光ダイオード32の発光面32aの中心から射出した代表光束の光線トレース図を付記している。
さらに、図25から図27には、照明装置39を3つの発光ダイオード31,32,33の照射光軸Lを通る水平方向(第2の方向)の面で切断したときの断面図を示す。これらの図は、照射範囲を最小とした場合を示す。図26および図27には、発光ダイオード32の発光面32aの中心から射出した代表光束の光線トレース図を付記している。
また、図28から図30には、水平方向断面において、照射範囲を最大とした場合を示す。図29および図30には、発光ダイオード32の発光面32aの中心から射出した代表光束の光線トレース図を付記している。
これらの図において、3つの発光ダイオード31〜33は、水平方向に等間隔に配置されている。34は発光ダイオード31〜33から射出した光束を集光させる光学部材である。
35はハード基板であり、発光ダイオード31〜33と電気的に接続され、かつ発光ダイオード31〜33を保持する。36はデジタルカメラ本体38の外装部材である。
発光ダイオード31〜33は、実施例1と同様に、均一な色分布特性を持った白色光を射出することができ、一定の時間定常光を発することができる高輝度の白色発光ダイオードである。3つの発光ダイオード31〜33は、ほぼ同一の光学特性(色分布特性および射出光の強度分布特性等)を有する。また、3つの発光ダイオード31〜33は、発光ダイオードチップの前面(光照射側の部分)に照射光軸方向から見て、略円形で互いに略同じ大きさの有限面積を有する拡散発光面31a,32a,33aを有する。各発光ダイオードチップから発せられた光束が拡散発光面で拡散されることにより、発光ダイオード31〜33は発光面のほぼ全体から均一に発光する。
発光ダイオード31〜33は、半田付け等によってハード基板35に電気的および機械的に接続されており、ハード基板35を介して不図示のCPUからの制御信号を受けることにより発光する。ハード基板35は、照射光軸方向(撮影レンズの光軸方向)に移動可能な可動部材73によって保持されている。可動部材73に形成されたラックギヤ部には、モータ71のピニオンギヤ72の出力が、不図示の減速ギヤ列を介して、その最終段で噛み合っている。このため、CPUからの駆動信号によってモータ71が回転すると、可動部材73およびハード基板35とともに発光ダイオード31〜33が照射光軸方向に移動する。これにより、発光ダイオード31〜33と光学部材34との照射光軸方向での相対距離が変化し、照射範囲を変化させることができる。なお、本実施例の照明装置39は、発光ダイオード31〜33と光学部材34との照射光軸方向での相対距離が変化しても、照明光学系として最も効率良く機能するように構成されている。
光学部材34は、透明性の高い光学樹脂材料で一体形成され、所定間隔をあけて配置された3つの発光ダイオード31〜33から射出した光束を効率良く必要照射範囲に集光させる。光学部材34は、1つの発光ダイオードに対して2つずつ設けられた計6つの入射面34a,34bと、共通の射出面34cとを有する。さらに、1つの発光ダイオードに対して1つずつ設けられ、入射面34bから入射した光束を反射して射出面34cに導く3つの反射面34dとを有している。なお、図25〜30においては、入射面34bおよび反射面34cにおける垂直方向断面との形状との差異を説明するため、これら入射面34bと反射面34cにそれぞれ34e,34fという別の符号を付している。
ここで、以下、光学部材34のうち1つの発光ダイオードから射出された光束が通過又は反射する入射面34a,34b、反射面34dおよび射出面34cの一部を、該発光ダイオードに対する導光領域という。すなわち、本実施例の光学部材34は、3つの発光ダイオードに対応する3つの導光領域を有する。
ここで、入射面34aは、垂直方向と水平方向とで形状、つまりは屈折力が異なるトーリックレンズ面として構成されている。具体的には、垂直方向での屈折力が水平方向での屈折力より強いトーリックレンズ面として形成されている。また、反射面34dも、垂直方向と水平方向とで形状が異なる。
各発光ダイオードからの射出光束が入射する入射面34a,34bのうち、照射光軸Lを含む中央部に形成された入射面34aは、照射光軸方向から見たとき、発光ダイオードの発光面と同じ略円形の形状を有する。該入射面34aは、前述したトーリック面として形成され、該入射面34aの上下に形成された入射面34bは、該入射面34aの上下端部から発光ダイオードの側に延びている。
入射面34bの発光ダイオード側の稜線部で囲まれる領域を入射領域とするとき、該入射領域は、照射光軸方向視において、発光ダイオードの発光面と同じ略円形の形状を有する。また、該入射領域は、発光ダイオードの発光面と略同じ大きさを有する。そして、図19〜図22に示す最小照射範囲の状態では、入射面34aは、発光ダイオードの発光面から入射面34bの照射光軸方向長さ分だけ離れた位置に配置されており、発光ダイオードから射出した光束が該入射面34aで屈折して集光されるように構成されている。さらに、入射面34aは、照射光軸L上で発光面と向かい合うように配置されている。
一方、入射面34bは、発光ダイオードの発光面からの射出光束のうち入射面34aに入射する光束よりも照射光軸Lに対する射出角度が大きい光束が、発光面と入射面34aとの間から抜け出ないように形成された第2の入射面である。この入射面34bから入射した光束は、該入射面34bで屈折した後、反射面34dで全反射し、所定の集光作用を受けた後、射出面34cに向かう。このように、発光ダイオードから射出する光束の角度に応じて複数の入射面を設けることにより、発光ダイオードから射出した光束を分離して独立に制御することが可能となり、効率良く集光させることが可能になる。
ここで、入射面34bの発光ダイオード側の稜線によって囲まれる入射領域の大きさが、発光ダイオードの発光面の大きさよりも小さい場合には、発光面から射出したすべての光束を光学部材34に入射させることができなくなる。また、該入射領域の大きさが、発光面の大きさよりも大きすぎる場合には、光学部材34が大型化してしまう。そこで、本実施例のように、入射領域の大きさを発光ダイオードの発光面と略等しくすることが望ましい。
次に、本実施例において、最も照射範囲が狭い状態(テレ状態)での各面の形状と作用との関係について、垂直方向断面を示す図19〜図21と水平方向断面を示す図25〜図27を用いて説明する。
光学部材34の射出面34cは、図19〜図30に示すように、照射光軸Lに対して略直交する平面である。これにより、カメラの外観面での自由度を増すことができる。
図20に示す垂直方向断面において、各発光ダイオードから射出して入射面34aに入射した光束は、射出面34cに直接向かい、照射角度の最も狭い集光された状態で光学部材34から射出される。一方、図21に示すように、各発光ダイオードから射出した光束のうち上下の入射面34bから入射した光束は、反射面34dで全反射し、射出面34cに導びかれる。
ここで、反射面34dは図19〜図21に示すように、照射光軸Lに向かって凹となる曲面形状に形成されている。また、反射面34dは、光学部材34を照射光軸Lに対して直交する面で切断したとき、該切断位置が射出面34cに近づくにつれて、照射光軸Lとの距離が連続的に増加するような形状を有する。この場合、図21に示すように、各発光ダイオードから射出して反射面34dで反射した光束は、照射角度が最も狭い状態で光学部材34から射出される。
また、図18に示すように、光学部材34を照射光軸方向から見たときに、射出面34cのうち各発光ダイオードからの光束が通過する領域(射出領域)34gの開口は、入射面34aの開口よりも大きな略楕円形状を有する。該楕円形状は、垂直方向を長軸方向としている。
次に、水平方向での断面形状について、図25〜27を用いて説明する。本実施例では、図25〜27に示すように、垂直方向とほぼ同じ集光方法で配光特性を決定している。なお、3つの発光ダイオード31〜33に対する光学部材34の3つの導光領域の形状は互いに同一であるため、図26および図27には、代表として発光ダイオード32についてのみ、光線トレース図を付記している。発光ダイオード31,33からの光束のトレース図はこれとほぼ同様である。また、ここでは、前述した理由により、入射面34bと反射面34cにそれぞれ34e,34fの符号を付している。
図26に示すように、各発光ダイオードから射出して入射面34aに入射した光束は、射出面34cに直接向かい、必要照射範囲に対応した最も狭い照射角度で光学部材34から射出される。一方、図27に示すように、各発光ダイオードから射出した光束のうち入射面34eから入射した光束は、反射面34fで全反射し、射出面34cに導びかれる。
ここで、反射面34fは、図25〜図27に示すように、照射光軸Lに向かって凹となる曲面形状に形成されている。また、反射面34fは、光学部材34を照射光軸Lに対して直交する面で切断したとき、該切断位置が射出面34cに近づくにつれて、照射光軸Lとの距離が連続的に増加するような形状を有する。これらの点では、垂直方向断面と同じである。但し、水平方向断面における反射面34fの曲率(つまりは、光学的パワー:焦点距離の逆数)は、垂直方向断面での反射面34cの曲率よりも大きい。
この場合も、図27に示すように、各発光ダイオードから射出して反射面34fで反射した光束は、照射角度が最も狭い状態で光学部材34から射出される。
次に、本実施例において、最も照射範囲が広い状態(ワイド状態)での各面の形状と作用との関係について、垂直方向断面を示す図22〜図24と水平方向断面を示す図28〜図30を用いて説明する。このワイド状態では、テレ状態に比べて、発光ダイオード31〜33を被写体側に前進させ、光学部材34における入射面34a,34bによって囲まれる空間内に各発光ダイオードが配置されるようにする。
図23に示す垂直方向断面において、各発光ダイオードから射出して入射面34aに入射した光束は、射出面34cに直接向かい、必要照射範囲に対応した照射角度が広い状態で光学部材34から射出される。一方、図24に示すように、各発光ダイオードから射出した光束のうち入射面34bから入射した光束は、反射面34dで全反射し、射出面34cに導びかれる。この場合も、図24に示すように、発光ダイオード31,32,33から射出して反射面34dで反射した光束は、その後射出面34cに向かい、照射角度が最も広い状態で射出される。
また、図29に示す水平方向断面において、各発光ダイオード31,32,33から射出し、入射面34aに入射した光束は、射出面34cに直接向かい、必要照射範囲に対応した照射角度が最も広い状態で光学部材34から射出される。一方、図30に示すように、各発光ダイオードから射出した光束のうち入射面34eから入射した光束は、反射面34fで全反射し、射出面34cに導びかれる。この場合も、図30に示すように、各発光ダイオードから射出して反射面34fで反射した光束は、必要照射範囲に対応した照射角度が最も広い光束に変換される。
以上説明したように、本実施例によれば、発光ダイオード31〜33を光学部材34に対して照射光軸方向に移動させることによって、上下と左右の照射角度を同時に変化させることができる。なお、本実施例では、照射角度が最も狭い場合と最も広い場合についてのみ説明したが、照射角度は、発光ダイオード31〜33と光学部材34との連続的な又は段階的な相対位置関係の変化に応じて連続的又は段階的に変化させることができる。
このため、デジタルカメラの撮影レンズの焦点距離に連動して照射角度を変化させることによって、撮像画角に細かく対応した極めて効率の良い照明を行うことが可能になる。
なお、本実施例では、発光ダイオードを3つ使用する例について説明したが、本発明において光源の数はこれに限定されず、2個や4個以上でもよい。
さらに、本実施例では、光学部材34の射出面34cを平面とした例について示したが、該射出面にレンズ形状を付加することもできる。
また、本実施例では、白色発光ダイオードを使用して白色光を照射する例について示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、青、赤、緑の発光ダイオードを用い、該3色を合成することで白色光を照射するようにしてもよい。
また、本実施例では、3つの発光ダイオードを水平方向に並べて配置する例について説明したが、本発明の複数の光源の配置はこれに限定されない。例えば、照射光軸方向視において千鳥状に複数の発光ダイオードを配置することによって、同じ数の複数の発光ダイオードを水平方向に一列に並べる場合に比べて、照明装置の発光部の水平方向長さを短くすることができる。
また、本実施例では、複数の発光ダイオードをまとめてデジタルカメラ本体38の隅部に配置した場合について説明したが、互いに離れた位置に複数個ずつ光源および光学部材を配置してもよい。さらに、複数の発光ダイオードを縦一列に並べてカメラの側面に沿って配置するようにしてもよい。
図31には、本発明の実施例4である照明装置を備えたデジタルカメラ(撮像装置)の概略構成を示している。図31において、48はデジタルカメラ本体、481は撮影レンズを有するレンズ鏡筒、482は該レンズ鏡筒481により形成された被写体像を光電変換して画像を取得するためのCCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子である。これらレンズ鏡筒481および撮像素子482により撮像系が構成される。49は被写体に対して照明光を照射する本実施例の照明装置である。
図31に示すように、本実施例の照明装置は、デジタルカメラ本体48の前面であって、前面から見てレンズ鏡筒481の右上方の端部に、該デジタルカメラ本体48の側面に沿って垂直方向に5つの発光ダイオードが並ぶように配置されている。
これは、限られたデジタルカメラの前面のうち、最も撮影レンズから遠いとともに、撮影時の指の掛かりを防止するのに都合が良い位置である。撮影レンズから遠い位置に照明装置49を配置することによって、静止画撮影時の赤目現象を未然に防止することができる。
本実施例の照明装置49でも、実施例1〜3にて説明した構成を採用することにより、垂直方向に所定間隔をあけて並んだ5つの発光ダイオードからの射出光束を効率良く集光させることができる。すなわち、実施例1〜3と同様に、略同一の配光特性を有する複数の光束を重ね合せることにより、必要照射範囲において所定の配光特性が得られる。
上記実施例3においては、照射角度を変化させることができる照明装置について説明したが、光を照射する方向を変化させることができると良い場合がある。
一般に、撮影レンズの撮影光軸と照明装置の照射光軸(以下、照明光軸という)とがずれた関係にある。この場合、被写体が比較的遠い状態では、照明光軸と撮影光軸とがずれた位置で平行であっても問題とならない。しかし、被写体が近い状態では、照明光軸と撮影光軸とのずれによって、撮影レンズに対して照明装置の反対側に存在する被写体の照明が不十分になる可能性がある。このため、理想的には、該近い被写体が存在する距離で、照明光軸が撮影光軸と交わることが望ましい。本実施例は、この問題を解決するためのものである。
図32には、本発明の実施例5である照明装置を備えたデジタルカメラ(撮像装置)の概略構成を示している。図32において、58はデジタルカメラ本体、581は撮影レンズを有するレンズ鏡筒、582は該レンズ鏡筒581により形成された被写体像を光電変換して画像を取得するためのCCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子である。これらレンズ鏡筒581および撮像素子582により撮像系が構成される。59は被写体に対して照明光を照射する本実施例の照明装置である。
図33および図34には、照明装置59を拡大して示している。これらの図において、51,52,53は発光面の形状が略円形である3つの発光ダイオード、54は発光ダイオード51〜53から射出した光束を集光させる光学部材である。
本実施例の照明装置は、デジタルカメラ本体58の前面であって、前面から見てレンズ鏡筒581の右上方の隅部に、発光ダイオード51,52が左と右に並び、かつ発光ダイオード52,53が上と下に並ぶように配置されている。すなわち、上下を逆さまにした略L字型に3つの発光ダイオード51〜53が並んでいる。
55はハード基板であり、発光ダイオード51〜53と電気的に接続され、発光ダイオード51〜53を保持する。また、ハード基板55は、カメラ本体58に対して固定された光学部材54に対して、照射光軸Lに略垂直する面内で、レンズ鏡筒(撮影レンズ)581から遠ざかる方向Gに移動可能に保持されている。なお、図32〜図34中に示したラインFは、正面視において、レンズ鏡筒(撮影レンズ)581の中心と発光ダイオード52の中心(照射光軸L)とを結んだラインであり、方向Gはこのラインに沿った方向である。
図33には、被写体が比較的遠い通常撮影の場合における発光ダイオードと光学部材との位置関係を示している。この場合、撮影光軸と照明光軸とが平行になっている。
また、図34には、被写体が至近距離に位置する状態での理想的な発光ダイオードと光学部材との位置関係照明光学系の配置を示している。図33の状態から不図示の駆動機構又は手動により、ハード基板55を方向Gに移動させることにより、この状態が実現される。
このように、デジタルカメラ本体58に固定された光学部材54に対して、ハード基板55とともに発光ダイオード51〜53を撮影光軸から遠ざかる方向Gに移動させることにより、照明光学系が偏心光学系となる。そして、これにより、照明光軸をカメラから近い距離で撮影光軸に対して交差させることができる。すなわち、照射方向を変更することができる。
発光ダイオード51〜53のG方向への移動を、例えば、CPUによる被写体距離の検出情報に応じた駆動機構の制御によって行うことにより、被写体距離に応じて照明光の照射方向を自動的に変更することができる。これにより、近距離被写体に対しても最適な照明を行うことができる。
なお、実施例3および本実施例においては、固定された光学部材に対して発光ダイオードが照射光軸方向又はこれに直交する方向に移動する場合について説明したが、光学部材を固定された発光ダイオードに対して移動させてもよい。
本発明の実施例1である照明装置を備えたデジタルカメラの正面図。 実施例1の照明装置の拡大図。 実施例1の照明装置の垂直断面図。 実施例1の照明装置の垂直断面図であって、光線トレース図を付記した図。 実施例1の照明装置の垂直断面図であって、光線トレース図を付記した図。 実施例1の照明装置の水平断面図。 実施例1の照明装置の水平断面図であって、光線トレース図を付記した図。 実施例1の照明装置の水平断面図であって、光線トレース図を付記した図。 本発明の実施例2である照明装置を備えたデジタルカメラの正面図。 実施例2の照明装置の拡大図。 実施例2の照明装置の垂直断面図。 実施例2の照明装置の垂直断面図であって、光線トレース図を付記した図。 実施例2の照明装置の垂直断面図であって、光線トレース図を付記した図。 実施例2の照明装置の水平断面図。 実施例2の照明装置の水平断面図であって、光線トレース図を付記した図。 実施例2の照明装置の水平断面図であって、光線トレース図を付記した図。 本発明の実施例3である照明装置を備えたデジタルカメラの正面図。 実施例3の照明装置の拡大図。 実施例3の照明装置(テレ状態)の垂直断面図。 実施例3の照明装置(テレ状態)の垂直断面図であって、光線トレース図を付記した図。 実施例3の照明装置(テレ状態)の垂直断面図であって、光線トレース図を付記した図。 実施例3の照明装置(ワイド状態)の垂直断面図。 実施例3の照明装置(ワイド状態)の垂直断面図であって、光線トレース図を付記した図。 実施例3の照明装置(ワイド状態)の垂直断面図であって、光線トレース図を付記した図。 実施例3の照明装置(テレ状態)の水平断面図。 実施例3の照明装置(テレ状態)の水平断面図であって、光線トレース図を付記した図。 実施例3の照明装置(テレ状態)の水平断面図であって、光線トレース図を付記した図。 実施例3の照明装置(ワイド状態)の水平断面図。 実施例3の照明装置(ワイド状態)の水平断面図であって、光線トレース図を付記した図。 実施例3の照明装置(ワイド状態)の水平断面図であって、光線トレース図を付記した図。 本発明の実施例4である照明装置を備えたデジタルカメラの正面図。 本発明の実施例5である照明装置を備えたデジタルカメラの正面図。 実施例5の照明装置の拡大図。 実施例5の照明装置の拡大図。
符号の説明
1,2,3,21,22,23,31,32,33,51,52,53 発光ダイオード
4,24,34,,54 光学部材
5,25,35,55 ハード基板
6,26,36 外装部材
11,28,38,48,58 デジタルカメラ本体
12,281,381,481,581 レンズ鏡筒
13,29,39,49,59 照明装置

Claims (12)

  1. 複数の光源と、
    該複数の光源のそれぞれから射出した光束が入射する複数の入射面、該複数の入射面から入射した光束を射出する射出面、および前記複数の入射面から入射した光束をそれぞれ前記射出面に導く複数の反射面を備えた光学部材とを有し、
    前記各反射面は、前記各光源の光軸に直交する第1の方向と該第1の方向に直交する第2の方向とで異なる断面形状を有することを特徴とする照明装置。
  2. 前記各反射面のうち前記入射面側の端部と前記射出面側の端部とが互いに異なる形状を有することを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  3. 前記各反射面のうち前記入射面側の端部が、前記第1の方向と前記第2の方向とで略同一の開口幅を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の照明装置。
  4. 前記各光源が面光源であり、
    射出光軸方向視において、前記各入射面が前記各光源の発光面と略同一の形状を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の照明装置。
  5. 前記複数の入射面および前記複数の反射面は、前記射出面から射出される複数の光束の配光特性を互いに略同一とする形状に形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の照明装置。
  6. 前記射出面は、前記第1の方向と第2の方向とで異なる開口幅を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の照明装置。
  7. 前記射出面は、前記反射面における前記第1の方向と前記第2の方向のうち開口幅の広い方向での屈折力が、該開口幅の狭い方向での屈折力よりも大きい形状を有することを特徴とする請求項6に記載の照明装置。
  8. 前記複数の光源と前記光学部材とを相対移動させる機構を有することを特徴とする請求項1から7のいずれか1つに記載の照明装置。
  9. 前記光源は発光ダイオードを発光体として有することを特徴とする請求項1から8のいずれか1つに記載の照明装置。
  10. 前記光源は、青色系の光を発する発光ダイオードチップと蛍光体を含む樹脂とを有することを特徴とする請求項9に記載の照明装置。
  11. 請求項1から10のいずれか1つに記載の照明装置と、
    被写体像の画像を取得する撮像系とを有することを特徴とする撮像装置。
  12. 請求項7に記載の照明装置と、
    被写体像の画像を取得する撮像系とを有し、
    前記照明装置は、前記反射面における前記開口幅が広い方向が、前記撮像系における画角が狭い方向を向くように配置されていることを特徴とする撮像装置。
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