JP2007023787A - 密閉型圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】圧縮機の構成を簡素に維持しつつハウジング内における油面の位置を確実に検出する。
【解決手段】密閉型の圧縮機1において、油面検出部材10を設け油面を検出すると共に、その検出信号を油面検出部材とハウジング上部の専用密閉端子で結んだ信号線でハウジング外部へ取り出す構成とし、耐絶縁性、耐冷媒性、耐熱性に優れた材質の被覆線を使用するか、または保護管に挿入し使用する。また上記信号線12を電動機4とハウジング2の間のガス又は油の流通路13に通して構成されているか、固定子6の内部に電動機4を境にした下部圧縮機構側と上部空間を連通するよう穴17を開け、その穴17に上記信号線12通すよう構成されている密閉型圧縮機。
【選択図】図1
【解決手段】密閉型の圧縮機1において、油面検出部材10を設け油面を検出すると共に、その検出信号を油面検出部材とハウジング上部の専用密閉端子で結んだ信号線でハウジング外部へ取り出す構成とし、耐絶縁性、耐冷媒性、耐熱性に優れた材質の被覆線を使用するか、または保護管に挿入し使用する。また上記信号線12を電動機4とハウジング2の間のガス又は油の流通路13に通して構成されているか、固定子6の内部に電動機4を境にした下部圧縮機構側と上部空間を連通するよう穴17を開け、その穴17に上記信号線12通すよう構成されている密閉型圧縮機。
【選択図】図1
Description
本発明は、冷媒の圧縮を行う圧縮機に関するものである。
従来の密閉型圧縮機は図8に示すように、圧縮機構3と電動機4とを溶接構造のハウジング2に密閉して形成される。この密閉型圧縮機は、冷媒が漏洩せず、水分の侵入等のおそれも無いことから高い信頼性を有し、空調機や冷蔵庫に広く用いられている。
上記密閉型圧縮機では、ハウジング2内の電動機4に電力を供給する必要がある。このため、耐圧性と気密性に優れたいわゆる密封端子8をハウジングに溶接し、この密封端子を介して電動機へ電力を供給している(例えば、特許文献1参照)。
また、上記密閉型圧縮機では、ハウジング内に貯留する冷凍機油を圧縮機構や軸受等に供給して潤滑を行うようにしている。通常、ハウジング内の冷凍機油は、圧縮されたガス冷媒と共に圧縮機から吐出され、冷媒回路を循環して再び圧縮機に戻るため、ハウジングにおける冷凍機油の貯留量は確保されるが、運転状態によっては冷凍機油の貯留量が変動し、過不足となって、性能低下や潤滑不良に至る危険がある。
上述の問題に対し、従来より、油面検出センサ等をハウジング内部に設置し、油面位置を検出、冷凍機油の貯留量を検知して、その信号を信号線を通じて、密閉端子から外部へ取り出すことが知られている。或いは、特許文献2では直接密閉端子にセンサ等を設置、信号線を通さず、外部へ検出信号を取り出すという提案がなされている。
特開平6−159274号公報
特開2001−12351号公報
しかしながら、前記従来の構成では、ハウジング上部に密封端子を取付け、油面位置の油面検出部材と密封端子を信号線で結び信号を取り出す為、信号線の取り扱いが煩雑であり、絶縁不良といった信頼性確保に問題が発生したり、組立性において問題があった。又、油面位置のハウジング側壁に直接信号取り出し用密閉端子を取り付ける構成では、側壁は円筒状となっており、取付にあたり歪み等による気密不良や組立工程中での接触破損による気密不良を招くおそれがあった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、圧縮機の構成を簡素に維持しつつハウジング内における油面の位置を確実に検出し、併せて、かかる圧縮機を用いて冷凍装置の信頼性向上を図ることにある。
本発明の講じた手段は、ハウジング内の油面の位置を検出する検出部材を上記圧縮機構の油面検出位置に設置し、その油面検出信号を伝える信号線を、ハウジング上部に設けられた油面検出信号取り出し用密封端子で外部に取り出す様に構成した。また、この信号線を、絶縁され且つ耐冷媒性と耐熱性に優れた材質で被覆された線を使用するか、耐冷媒性と耐熱性に優れた材質の保護管に信号線を通すようにした。又、上記信号線を電動機とハウジングの間のガス通路に通すこと、或いは、電動機の固定子の一部に上下に穴を開け信号線を通し、圧縮機構部から上部の密閉端子を信号線で結ぶようにした。
上記の解決手段では、電動機4で圧縮機構3を駆動すると、密閉型圧縮機1にガス冷媒が吸入され、圧縮後に吐出される。その間、ハウジング2の底部に溜まる冷凍機油が圧縮機構3や軸受等に供給され、潤滑が行われる。冷凍機油は、圧縮された冷媒ガスと共に密閉型圧縮機1から吐出される。従って、密閉型圧縮機1の運転中には、ハウジング2内に貯留する冷凍機油の量が変化し、油面9の位置が変動する。
油面検出部材10を圧縮機構3の油面検出の最適位置に取り付けてあり、その信号は信号線12でハウジング2上部の密封端子11と結線され、ハウジング2内における油面9の位置を検出し、検出部10の検出信号を密封端子11を通じてハウジング2の外に取り出される。
また、この信号線12を、絶縁され且つ耐冷媒性と耐熱性に優れた材質で被覆された線を使用するか、耐冷媒性と耐熱性に優れた材質の保護管に信号線を通すようにしており、或いは、電動機の固定子6の一部に穴17を開け信号線12を通しており、信号線の圧縮機組立中の接触等による傷や破損を低減できる。また、運転中の振動等による信号線の破損や絶縁不良を低減できる。
上記の解決手段によれば、信号線の圧縮機組立中の接触等による傷や破損を低減でき、また、運転中の振動等による信号線の破損や絶縁不良を低減でき、また、ハウジングの気密性や耐圧性を損なうことなく確実に油面検出部材の取り付けを行うことができ、本来必要な圧縮機構部に対する油面位置が、組立中の不良や運転中の不良発生の低減ができ、密閉型圧縮機の信頼性が向上できる。
本願第1の発明は、電動機4とこれによって駆動される圧縮機構3とがハウジング2内に収納され、ハウジング2内に貯留する冷凍機油17により潤滑される密閉型圧縮機において、ハウジング内の油面9の位置を検出する検出部材10を圧縮機構の油面検出の最適位置に取り付け、その油面の信号を信号線12を通して、電動機上部のハウジングの側面又は上面に設けられた専用密封端子11を通じて外部に取り出す様に構成した。これにより、圧縮機構部3に必要とされる油面を確実に検出でき、且つ、外部の油面制御部へ情報を確実に伝達でき信頼性が向上できる。
本願第2の発明は、第1の発明の密閉型圧縮機において、その信号線12を絶縁され且つ耐冷媒性と耐熱性に優れた材質で周囲を被覆した被覆線を使用し構成した。
又、本願第3の発明は、第1の発明の密閉型圧縮機において、耐冷媒性と耐熱性に優れた材質の保護管19にその信号線12を通し構成した。これらにより、圧縮機の組立中や空調機等の本体運転中の信号線の破損や絶縁不良を軽減できる。
第4の発明は、第1、2、3の発明の密閉型圧縮機において、信号線12を電動機4とハウジング2の間のガス又は油の流通路13に通すよう構成した。 これにより、従来構造を変更することなく、組立製も損なわず、且つ、圧縮機の組立中や空調機等の本体運転中の信号線の破損や絶縁不良も軽減できる。
第5の発明は、第1、2、3の発明の密閉型圧縮機において、電動機の固定子の一部に電動機を境にした下部の圧縮機構部の空間とハウジングの上部空間を連通するよう穴17を開け、その穴に信号線12を通すよう構成した。この穴は、信号線が容易に通る大きさであって、円形でなくてもよい。これにより、信号線の取り扱いが容易になり、固定子の鋼板作成用金型を一部変更するだけで、組立製も損なわず、且つ、圧縮機の組立中や空調
機等の本体運転中の信号線の破損や絶縁不良も軽減できる。
機等の本体運転中の信号線の破損や絶縁不良も軽減できる。
第6の発明は横型密閉圧縮機に第1、2、3、4、5の発明の油面検出部材10と信号線12を設けたもので、圧縮機構部に必要とされる油面を確実に検出でき、且つ、外部の油面制御部へ情報を確実に伝達でき信頼性が向上できる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施形態1を図面に基づいて詳細に説明する。
以下、本発明の実施形態1を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態における油面検出部材10を圧縮機構3の側壁に設けられている密閉型圧縮機を示す図である。
図1において、圧縮機は、円筒容器状のハウジング2に圧縮機構3と電動機4とを収納して形成され、いわゆる高圧ドーム型に構成されている。ハウジング2の上端部には、圧縮したガス冷媒を送り出す吐出管1が設けられている。
上記圧縮機構3は、いわゆるローリングピストン型に構成され、ハウジング2に固定されている。圧縮機構3には、ガス冷媒を送り込む吸入管20が接続されている。また、圧縮機構3は、駆動軸21によって電動機4と連結され、電動機4によって回転駆動される。
上記電動機4は、圧縮機構3の上方に配置されている。電動機4は、ハウジング2の上端部に溶接された電力用密封端子8と結線されている。この電動機4には、電力用密封端子8を介して電力が供給される。
上記駆動軸21は、図外の遠心ポンプと給油路とを備え、圧縮機構3を貫通して設けられている。遠心ポンプは駆動軸21の下端部に設けられ、駆動軸21の回転に伴ってハウジング2の底に貯留する冷凍機油を汲み上げるように構成されている。一方、給油路は、駆動軸21の内部にその軸方向に沿って形成され、遠心ポンプが汲み上げた冷凍機油を各摺動部分へ供給するよう構成されている。
図1に示すように、圧縮機の圧縮機構3には、油面検出部材10である油面センサ22が設けられている。この油面検出部材10は、ハウジング2の下部であって、ハウジング2内における油面検出の最適位置になるよう、圧縮機構3等にボルト等によって取り付けられている。これにより、確実に油面位置の検出ができ、且つ、従来より電力供給用に使用していた密閉型端子を使用して信号を取り出せ、製造上の品質面の確保や市場での信頼性についての実績もあり、確実に信頼性が確保できる。
さらに、油面検出部材には信号線12が結線され、その信号線を上記ハウジング2の上部シェルに設けられた専用の密閉端子11に結線されている。この密閉端子を通じて、検出された信号は外部に取り出される。このとき、上記密閉端子11は、図1では3本の端子としているが、必要に応じ2本の端子や4本端子等にしてもよい。又、電力供給用密閉端子8は通常3端子であるが、これを、5端子以上として、その追加分を信号取り出し用端子として使用してもよい。これらは、従来より電力供給用や電力供給と内部電動機の温度保護装置の信号取り出し用に使用していた密閉型端子が使用でき、製造上の品質面の確保は出来ており市場での信頼性についての実績もあり、確実に油面位置の検出ができ、圧縮機の信頼性を確保できる。
また、図2は、上記第2の発明の信号線18の詳細を示す。20が信号導通部であり、21が被覆部であり、例えば電動機巻き線に使われているような被覆銅線といった、その
周囲を絶縁性に優れ且つ耐冷媒性と耐熱性に優れた材質で被覆された線としている。
周囲を絶縁性に優れ且つ耐冷媒性と耐熱性に優れた材質で被覆された線としている。
また、上記信号線は、本発明の第3の発明の信号線でもよい。すなわち、図3に示すように、耐冷媒性と耐熱性に優れた材質の保護管、例えば四沸化エチレン樹脂といった材料を使った保護管19に上記信号線12を通して構成している。これは、上記信号線18を全信号線に使用し、更に圧縮機構部や電動機やハウジングに接触の可能性のある部分に上記保護管19を使用してもよい。これにより、組立時の取り扱いが容易になり、組立中の接触による傷等の発生が低減できる。また、運転中の電動機や圧縮機の振動による信号線と各部の擦れによる傷等の発生が低減でき、絶縁不良や接触不良による油面の誤検知を低減できる。
また、図4は上記のように構成された信号線を本発明の第4の発明の位置に配置した図である。又、図5は電動機4とハウジング2の上面図であり、隙間13はガス又は油の流通路となっており、この隙間の1ケ所に信号線を通すよう構成する。これにより、従来の構造は変えずに容易に組み立てができる。
また、図6は本発明の第5の発明を示す図である。すなわち、本発明の第1、2、3の信号線を、電動機4の固定子6の一部に電動機4を境にした下部の圧縮機構部3の空間とハウジング2の上部空間を連通するよう穴17を開け、上記信号線12に通すよう構成したものである。図7は上部から見た上記固定子6と信号線12を通す穴17を示す。これにより、従来の固定子用鋼板の打ち抜き型を大幅に変えずに、信号線が固定子と一体となって固定されることとなり、組立時の信号線の扱いが容易になる。
また、図7は本発明の第6の発明を示す。本発明の第1の発明の油面検出部材と信号線と信号取り出し用密封端子を有する横型密閉型圧縮機である。ハウジング2電動機4固定子6圧縮機構部3油面検出部材10信号線12で構成されており、油面9を検出すると密閉端子11からハウジング2の外部へ信号取り出す構成になっている。
以上のように、本発明にかかる密閉型圧縮機は、簡単な構造にしているために製造上も容易にでき、組立中の破損或いは運転中の振動等による破損も低減でき、油面の検出が確実におこなえるので、小型から大型の空調用、冷凍用、或いは給湯用密閉型圧縮機の油面の確認や制御に適用できる。
2 ハウジング
3 圧縮機構
4 電動機
8 電力用密封端子(密封端子)
9 油面
10 油面検出部材
11 密封端子
12 信号線
13 流通路
14 束ね線
15 上部巻き線束ね部
16 下部巻き線束ね部
17 穴
18 被覆線
19 保護管
3 圧縮機構
4 電動機
8 電力用密封端子(密封端子)
9 油面
10 油面検出部材
11 密封端子
12 信号線
13 流通路
14 束ね線
15 上部巻き線束ね部
16 下部巻き線束ね部
17 穴
18 被覆線
19 保護管
Claims (6)
- 電動機と該電動機で駆動される圧縮機構とがハウジング内に収納され、ハウジング内に貯留する冷凍機油により潤滑される密閉型圧縮機であって、上記ハウジング内の油面位置を検出する検出部材が上記圧縮機構の油面検出の最適位置に取り付けられ、その信号を信号線を通して、上記ハウジングの上部に設けられた油面検出信号取り出し用密封端子で外部に取り出す様に構成された密閉型圧縮機。
- 請求項1記載の密閉型圧縮機において、信号線を絶縁され且つ耐冷媒性と耐熱性に優れた材質で被覆された信号線を使用し構成されている密閉型圧縮機。
- 請求項1記載の密閉型圧縮機において、耐冷媒性と耐熱性に優れた材質の保護管に上記信号線を通し構成されている密閉型圧縮機。
- 請求項1乃至3記載の密閉型圧縮機において、上記信号線を電動機とハウジングの間のガス又は油の流通路に通すよう構成されている密閉型圧縮機。
- 請求項1乃至3記載の密閉型圧縮機において、上記信号線を電動機の固定子の一部に電動機を境にした下部の圧縮機構部側の空間とハウジングの上部空間を連通するよう穴を開け、上記信号線を通すよう構成されている密閉型圧縮機。
- 請求項1乃至5記載の油面検出部材と信号線と油面検出信号取り出し用密閉端子を有する横型の密閉型圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005202751A JP2007023787A (ja) | 2005-07-12 | 2005-07-12 | 密閉型圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005202751A JP2007023787A (ja) | 2005-07-12 | 2005-07-12 | 密閉型圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007023787A true JP2007023787A (ja) | 2007-02-01 |
Family
ID=37784913
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005202751A Pending JP2007023787A (ja) | 2005-07-12 | 2005-07-12 | 密閉型圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007023787A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8761824B2 (en) | 2008-06-27 | 2014-06-24 | Qualcomm Incorporated | Multi-carrier operation in a wireless communication network |
US9668265B2 (en) | 2008-03-28 | 2017-05-30 | Qualcomm Inc. | Technique for mitigating interference in a celllar wireless communication netwok |
-
2005
- 2005-07-12 JP JP2005202751A patent/JP2007023787A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9668265B2 (en) | 2008-03-28 | 2017-05-30 | Qualcomm Inc. | Technique for mitigating interference in a celllar wireless communication netwok |
US8761824B2 (en) | 2008-06-27 | 2014-06-24 | Qualcomm Incorporated | Multi-carrier operation in a wireless communication network |
US9854590B2 (en) | 2008-06-27 | 2017-12-26 | Qualcomm Incorporated | Multi-carrier operation in a wireless communication network |
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