JP2007015196A - ホログラム付透明カード、および、ホログラム付透明カード認識装置 - Google Patents

ホログラム付透明カード、および、ホログラム付透明カード認識装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、意匠性に優れ、かつ、セキュリティ性の高いホログラム付透明カードを提供することを主目的とするものである。
【解決手段】 本発明は、可視光に対して透明な樹脂からなる透明カード基材と、透過型フーリエ変換レンズとして機能する計算機ホログラム部を有するホログラム層とが積層された構成を有することを特徴とする、ホログラム付透明カードを提供することにより、上記目的を達成するものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、優れた意匠性を有し、セキュリティ性の高いホログラム付透明カードに関するものである。
ホログラムは、波長の等しい二つの光(物体光と参照光)を干渉させて物体光の波面を干渉縞として感光材料に記録したものである。このホログラムに元の参照光と同一条件の光を当てると干渉縞による回折現象が生じ、元の物体光と同一の波面が再生できる。ホログラムは、レーザー光またはコヒーレンス性の優れた光の干渉によって生じる干渉縞の記録形態により、いくつかの種類(表面レリーフ型ホログラム、体積型ホログラム等)に分類される。
ホログラムは、外観が美しく、同一意匠の複製が困難である等の利点を有することから、セキュリティ用途等に多く使用されており、なかでもクレジットカードや、キャッシュカード等に代表されるプラスチックカードにおいては、主として複製防止および意匠性付与の観点からホログラム付カードが広く用いられるに至っている。このようなホログラム付カードに用いられるホログラムとしては、ホログラム形成層表面に微細な凹凸形状が付されることにより干渉縞が記録された反射型の表面レリーフ型ホログラムが一般的である。
しかしながら、近年では上記レリーフ型のホログラムは、複製が容易であることが指摘されており、ホログラムをプラスチックカードに付することによる複製防止機能の低下が問題視されている。また、特許文献1に示すようなスケルトンカードと呼ばれる透明カードにおいては、従来の反射型のホログラムを付すと透明性に起因する意匠性が害されることが指摘されており、意匠に優れた透明カードの利点を活かすことができないことが問題となっている。
特開2005−103957号公報
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、意匠性に優れ、かつ、セキュリティ性の高いホログラム付透明カードを提供することを主目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明は、可視光に対して透明な樹脂からなる透明カード基材と、透過型フーリエ変換レンズとして機能する計算機ホログラム部を有するホログラム層とが積層された構成を有することを特徴とする、ホログラム付透明カードを提供する。
本発明によれば、上記ホログラム層が透過型フーリエ変換レンズとして機能する計算機ホログラム部を有することにより、複製防止機能等のセキュリティ性の高いホログラム付透明カードを得ることができる。また、上記ホログラム層が有する計算機ホログラム部は、点光源から入射した光を所定の画像に変換するフーリエ変換レンズ機能を有しており、このようなフーリエ変換レンズ機能によって、ホログラム層を透過する透過光は所定の光像に変換されるため、意匠性の高いホログラム付透明カードを得ることができる。
上記発明においては、上記ホログラム層が最表層に形成されていることが好ましい。上記ホログラム層が最表層に形成されていることにより、透明カード基材とホログラム層とを簡易的に積層することができるため、本発明のホログラム付透明カードを生産性に優れたものにできるからである。
また上記発明においては、上記ホログラム層の両面に、上記透明カード基材が積層された構成を有するものであってもよい。上記ホログラム層の両面に上記透明カード基材が積層された構成を有することにより、上記ホログラム層の計算機ホログラム部に水、油等の汚れが付着することによって、上記計算機ホログラム部により得られる光像が乱れることを防止できるからである。また、上記構成を有することにより、ホログラム層がカードに内在することになるため、計算機ホログラム部の複製を防止でき、セキュリティ性に優れたホログラム付透明カードを得ることができるからである。
また上記発明においては、上記透明カード基材と、上記ホログラム層とが、熱可塑性樹脂からなるヒートシール層により接着されていてもよい。例えば、上記透明カード基材が、熱硬化性樹脂からなる場合等においては、熱可塑性樹脂からなるヒートシール層を介在させることにより、上記透明カード基材と、上記ホログラム層との密着性を向上することができるからである。
また上記発明においては、上記計算機ホログラム部が、位相ホログラムからなることが好ましい。位相ホログラムを用いることにより、より意匠性に優れたホログラム付透明カードを得ることができるからである。
本発明は、点光源と、ホログラム付透明カードを保持し、上記点光源からの光がホログラム付透明カードに入射するように配置された保持部と、上記保持部に保持されたホログラム付透明カードを透過した光を受光する受光部とを有することを特徴とする、ホログラム付透明カード認識装置を提供する。
本発明によれば、ホログラム付透明カードにより得られる光像を点光源からの透過光によって認識することができるため、例えば、ホログラム付透明カードが傾いたり、変形したりしてもカードの識別性の低下が少ないホログラム付透明カード認識装置を得ることができる。また、本発明によれば点光源からの透過光で光像を認識することができることから、複雑な光学系を必要としないため、簡便なホログラム付透明カード認識装置を得ることができる。
本発明は、意匠性に優れ、かつ、セキュリティ性の高いホログラム付透明カードを提供できるといった効果を奏する。
以下、本発明のホログラム付透明カード、および、ホログラム付透明カード認識装置について詳細に説明する。
A.ホログラム付透明カード
まず、本発明のホログラム付透明カードについて説明する。本発明のホログラム付透明カードは、可視光に対して透明な樹脂からなる透明カード基材と、透過型フーリエ変換レンズとして機能する計算機ホログラム部を有するホログラム層とが積層された構成を有することを特徴とするものである。
次に、本発明のホログラム付透明カードについて図を参照しながら説明する。図1は本発明のホログラム付透明カードの一例を示す概略断面図である。図1に例示するように本発明のホログラム付透明カード10は、透明カード基材1とホログラム層2とが積層された構成を有するものである。
上記図1において、上記透明カード基材1は、可視光に対して透明な樹脂から構成されるものであるため、可視光領域の光を透過することができるものである。また、上記ホログラム層2は、フーリエ変換レンズとして機能する計算機ホログラム部3を有し、当該計算機ホログラム部3には表面に微細な凹凸形状が形成されている。このような計算機ホログラム部3は、点光源から入射した光を所定の光像に変換するというフーリエ変換レンズとしての機能を有する。また、上記計算機ホログラム部3における光の回折角度は計算機ホログラム部3の表面に形成された微細な凹凸形状の形態により決定される。
図2は本発明のホログラム付透明カードの他の例を示す概略断面図である。図2に例示するように本発明のホログラム付透明カード11は、透明カード基材として、可視光に対して透明な樹脂からなるコアシート21およびオーバーシート22を用い、2枚のコアシート21がオーバーシート22により挟持され、上記オーバーシート22上に、ホログラム層2が積層された構成を有するものであっても良い。また、図2に示すように、本発明のホログラム付透明カード11においては、上記ホログラム層2を上記透明カード基材であるオーバーシート22上に積層するために、熱可塑性樹脂からなるヒートシール層4を有していても良い。
図3は、本発明のホログラム付透明カードのさらに他の例を示す概略断面図である。図3(a)に示すように本発明のホログラム付透明カード12は、透明カード基材として、可視光に対して透明な樹脂からなるコアシート21およびオーバーシート22を用い、上記オーバーシート22上に2枚のコアシート21が積層され、当該コアシート21上に熱可塑性樹脂からなるヒートシール層4を介してホログラム層2が形成されており、さら当該ホログラム層2上にヒートシール層4を介して透明カード基材であるオーバーシート22が積層された構成を有していても良い。
また、図3(b)に示すように、ホログラム層2の両表面に透明カード基材であるコアシート21とオーバーシート22とが、ヒートシール層4を介してこの順に積層された構成を有するものであっても良い。
以上のように、本発明のホログラム付透明カードは、上記ホログラム層が透過型フーリエ変換レンズとして機能する計算機ホログラム部を有することにより、複製防止機能等のセキュリティ性の高いホログラム付透明カードを得ることができる。また、上記ホログラム層が有する計算機ホログラム部は、点光源から入射した光を所定の画像に変換するフーリエ変換レンズ機能を有しており、このようなフーリエ変換レンズ機能によって、ホログラム層を透過する透過光は所定の光像に変換されるため、本発明によれば意匠性の高いホログラム付透明カードを得ることができる。
本発明のホログラム付透明カードは、少なくともホログラム層と、透明カード基材とが積層された構成を有するものである。以下、本発明のホログラム付透明カードの各構成について詳細に説明する。
1.ホログラム層
まず、本発明のホログラム付透明カードに用いられるホログラム層について説明する。本発明におけるホログラム層は、フーリエ変換レンズとして機能する計算機ホログラム部を有するものである。
(1)計算機ホログラム部
上記ホログラム層が有する計算機ホログラム部について説明する。上記計算機ホログラム部は、フーリエ変換レンズとしての性質を有する計算機ホログラムとして機能する部分である。本発明においては、ホログラム層がこのような計算機ホログラム部を有することにより、意匠性に優れたホログラム付透明カードを得ることができる。
本発明のホログラム層が有する計算機ホログラム部のフーリエ変換レンズ機能について図を参照しながら説明する。図4は、上記計算機ホログラム部が有するフーリエ変換レンズ機能を説明する概略図である。図4において、図4(A)は、目視を説明する概略図であり、図4(B)は、上記計算機ホログラム部のフーリエ変換レンズ機能を説明する概略図である。
図4(A)に示すように、目視では、所望の画像31をレンズ32を介して、人間の目33で観察すると観察像34が観察される。一方、図4(B)では、点光源35をホログラム層が有する計算機ホログラム部3を通して、人間の目33で目視すると、上記計算機ホログラム部3の表面に形成された凹凸形状に応じた光学画像36が観察される。
例えば、計算機ホログラム部3へ、図4(B)のようにハート画像を再生するような凹凸形状を設けておけば、計算機ホログラム部3を通して点光源35を目視することにより、ハートの光像36が視認される。
このように本発明における計算機ホログラム部が有するフーリエ変換レンズ機能は、点光源から入射した光を所望の光像へ変換する機能をいうものである。
本発明における上記計算機ホログラム部の形態としては特に限定されるものではなく、位相ホログラムおよび振幅ホログラムのいずれであっても良い。なかでも本発明においては、上記計算機ホログラム部が位相ホログラムであることが好ましい。位相ホログラムを用いることにより、より意匠性に優れたホログラム付透明カードを得ることができるからである。
本発明における計算機ホログラム部が、フーリエ変換レンズとしての機能を発現できる点光源の波長は特に限定されるものではなく、所望の波長を対象とすることができる。また、点光源の波長としては、一波長の単色光に限られず、多波長を含む光であっても良く、さらには白色光であってもよい。
上記計算機ホログラム部が、ホログラム層に形成されている態様としては、ホログラム層の一部のみに形成されている態様と、ホログラム層の全面に形成されている態様とを挙げることができるが、本発明においては、いずれの態様であっても好適に用いることができる。例えば、前者の態様によれば、透明カード所定の位置に所定の光像を形成する計算機ホログラム部を形成することにより、カード識別性の高いホログラム付透明カードを得ることができる。また、後者の態様によれば、カードの全面から光像を得ることができるため、意匠性に優れたホログラム付透明カードを得ることができる。
上記計算機ホログラム部がホログラム層の一部のみに形成されている場合の態様としては特に限定されるものではなく、本発明のホログラム付透明カードの用途等に応じて任意に決定すればよい。このような計算機ホログラム部の態様としては、例えば、カードの所定の位置のみにワンポイント的に形成される態様や、一定の規則性を有するパターン状に形成される態様であってもよい。また、本発明のホログラム付透明カードに磁気記録部や、印刷表示部が付与されている場合は、単にこのような磁気記録部や印刷表示部と上記計算機ホログラム部が重ならないように形成されている態様であっても良い。
(2)ホログラム層の構成材料
上記ホログラム層を構成する材料としては、上述したフーリエ変換レンズ機能を発現するための微細な凹凸形状を形成でき、かつ、所定の屈折率を示すものであれば特に限定されない。ホログラム層を構成する材料が示す屈折率としては、本発明のホログラム付透明カードの用途等に応じて適宜決定すれば良く、特に限定されるもではない。また、上記屈折率の基準となる波長も特に限定されず、400nm〜750nmの範囲から適宜選択すれば良い。なかでも本発明においては、波長633nmにおける屈折率が1.3〜2.0の範囲内であることが好ましく、特に1.33〜1.8の範囲内であることが好ましい。ここで、上記屈折率は分光エリプソメーターにより測定することができる。
上記ホログラム層を構成する材料は、従来からレリーフ型ホログラム形成層の材料として使用されている熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、電離放射線硬化樹脂等の各種樹脂材料がいずれも使用可能であり、特に限定されない。
上記熱硬化性樹脂としては、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、アクリル変性ウレタン樹脂、エポキシ変性アクリル樹脂、エポキシ変性不飽和ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。また、上記熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル酸エステル樹脂、アクリルアミド樹脂、ニトロセルロース樹脂、ポリスチレン樹脂等が挙げられる。
これらの樹脂は単独重合体であっても2種以上の構成成分からなる共重合体であっても良い。また、これらの樹脂は単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。これらの樹脂には、各種イソシアネート化合物、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸亜鉛等の金属石鹸、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド等の有機過酸化物、ベンゾフェノン、アセトフェノン、アントラキノン、ナフトキノン、アゾビスイソブチロニトリル、ジフェニルスルフィド等の熱あるいは紫外線硬化剤を適宜選択、配合することもできる。
上記電離放射線硬化型樹脂としては、例えば、エポキシ変性アクリレート樹脂、ウレタン変性アクリレート樹脂、アクリル変性ポリエステル等が挙げられる。これらのなかでは特にウレタン変性アクリレート樹脂が好ましく、特に下記式で表されるウレタン変性アクリル系樹脂が好ましい。
Figure 2007015196
(式中、5個のR1は夫々互いに独立して水素原子またはメチル基を表し、R2はC1〜C16の炭化水素基を表わし、X及びYは直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基を表わす。(a+b+c+d)を100とした場合に、aは20〜90,bは0〜50,cは10〜80,dは0〜20の整数である。)
上記式で表されるウレタン変性アクリル系樹脂は、例えば、好ましい1例として、メタクリル酸メチル20〜90モルとメタクリル酸0〜50モルと2−ヒドロキシエチルメタクリレート10〜80モルとを共重合して得られるアクリル共重合体であって、該共重合体中に存在している水酸基にメタクリロイルオキシエチルイソシアネート(2−イソシアネートエチルメタクリレート)を反応させて得られる樹脂である。したがって、上記メタクリロイルオキシエチルイソシアネートが共重合体中に存在している全ての水酸基に反応している必要はなく、共重合体中の2−ヒドロキシエチルメタクリレート単位の水酸基の少なくとも10モル%以上、好ましくは50モル%以上がメタクリロイルオキシエチルイソシアネートと反応していればよい。上記の2−ヒドロキシエチルメタクリレートに代えて又は併用して、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルァミド、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート等の水酸基を有するモノマーも使用することができる。
上記式で表されるウレタン変性アクリル系樹脂は、上記共重合体を溶解可能な溶剤、例えば、トルエン、ケトン、セロソルブアセテート、ジメチルスルフォキサイド等の溶媒に溶解させ、この溶液を撹拌しながら、メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを滴下及び反応させることにより、イソシアネート基がアクリル系樹脂の水酸基と反応してウレタン結合を生じ、該ウレタン結合を介して樹脂中にメタクリロイル基を導入することができる。この際使用するメタクリロイルオキシエチルイソシアネートの使用量は、アクリル系樹脂の水酸基とイソシアネート基との比率で水酸基1モル当たりイソシアネート基0.1〜5モル、好ましくは0.5〜3モルの範囲になる量である。なお、上記樹脂中の水酸基よりも当量以上のメタクリロイルオキシエチルイソシアネートを使用する場合には、該メタクリロイルオキシエチルイソシアネートは樹脂中のカルボキシル基とも反応して−CONH−CH2CH2−の連結を生じることもあり得る。
以上の例は、上記式において、全てのR1及びR2がメチル基であり、X及びYがエチレン基である場合であるが、本発明は、これらに限定されず、5個のR1は夫々独立して水素原子又はメチル基であってもよく、更にR2 の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、n−又はiso−プロピル基、n−、iso−又はtert−ブチル基、置換又は未置換のフェニル基、置換又は未置換のベンジル基等が挙げられ、X及びYの具体例としては、エチレン基、プロピレン基、ジエチレン基、ジプロピレン基等が挙げられる。このようにして得られるウレタン変性アクリル系樹脂は全体の分子量としては、GPCで測定した標準ポリスチレン換算重量平均分子量で1万〜20万、更に2〜4万であることがより好ましい。
上記のような電離放射線硬化型樹脂を硬化させる際には、架橋構造、粘度の調整等を目的として、上記のモノマーとともに下記のような単官能または多官能のモノマー、オリゴマー等を併用することができる。
上記単官能モノマーとしては、例えば、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ビニルピロリドン、(メタ)アクリロイルオキシエチルサクシネート、(メタ)アクリロイルオキシエチルフタレート等のモノ(メタ)アクリレート等が、2官能以上のモノマーとしては、骨格構造で分類するとポリオール(メタ)アクリレート(例えば、エポキシ変性ポリオール(メタ)アクリレート、ラクトン変性ポリオール(メタ)アクリレート等の)、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、その他ポリブタジエン系、イソシアヌール酸系、ヒダントイン系、メラミン系、リン酸系、イミド系、ホスファゼン系等の骨格を有するポリ(メタ)アクリレート等が挙げられ、紫外線、電子線硬化性である種々のモノマー、オリゴマー、ポリマーが利用できる。
更に詳しく述べると、2官能のモノマー、オリゴマーとしては、例えば、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等が例示され、また、3官能のモノマー、オリゴマー、ポリマーとしては、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、脂肪族トリ(メタ)アクリレート等が例示され、また、4官能のモノマー、オリゴマーとしては、例えば、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、脂肪族テトラ(メタ)アクリレート等が例示され、また、5官能以上のモノマー、オリゴマーとしては、例えば、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が例示され、また、ポリエステル骨格、ウレタン骨格、ホスファゼン骨格を有する(メタ)アクリレート等が挙げられる。官能基数は特に限定されるものではないが、官能基数が3より小さいと耐熱性が低下する傾向があり、また、20を超える場合には柔軟性が低下する傾向があるため、特に官能基数が3〜20のものが好ましい。
上記のような単官能または多官能のモノマー、オリゴマーの使用量としては、イメージ変換層の製造方法等に応じて、任意に決定すればよいが、通常、電離放射線硬化型樹脂100重量部に対して、0重量部〜50重量部の範囲内が好ましく、特に0.5重量部〜20重量部の範囲内が好ましい。
さらに本発明におけるホログラム層には、必要に応じて、光重合開始剤、重合禁止剤、劣化防止剤、可塑剤、滑剤、染料や顔料などの着色剤、増量やブロッキング防止などの体質顔料や樹脂などの充填剤、界面活性剤、消泡剤、レベリング剤、チクソトロピー性付与剤等の添加剤を、適宜加えても良い。
(3)ホログラム層の構成
本発明におけるホログラム層は、単一層からなる構成であってもよく、上述した計算機ホログラム部を有する層(以下、イメージ変換層と称する。)と他の層と積層された複層構成を有していても良い。ホログラム層が上記複層構成を有する場合における上記他の層としては特に限定されるものではなく、本発明のホログラム付透明カードの用途等に応じて任意の機能を有する層を選択して用いることができる。
上記複層構成としては、例えば、透明基材と、イメージ変換層と、回折機能層と、保護層とがこの順で積層された複層構成を例示することができる。
このような複層構成について図5を参照しながら説明する。図5は、本発明におけるホログラム層が、上記複層構成を有する場合の一例を示す概略断面図である。図5に例示するように本発明におけるホログラム層2は、透明基材41と、イメージ変換層42と、回折機能層43と、保護層44とがこの順で積層された複層構成を有するものであっても良い。
上記複層構成によれば、例えば、上記ホログラム層が本発明のホログラム付透明カードの最表層に形成される場合において、ホログラム層に水、油等の汚れが付着することによって計算機ホログラム部により得られる光像の結像性が低下することを防止できる。また、上記ホログラム層が、本発明のホログラム付透明カードの内層に形成される場合においては、ホログラム層に積層される透明カード基材の材料等の影響により、計算機ホログラム部により得られる光像が乱れることを防止できる。
上記複層構成は以上のような利点を有することから、本発明に用いられるホログラム層は、上記複層構成を有することが好ましい。以下、このような複層構成について説明する。
(透明基材)
上記複層構成に用いられる透明基材は、上記イメージ変換層を支持できる自己支持性を有し、かつ、イメージ変換層の計算機ホログラム部において形成された光像を透過できる光透過性を有するものであれば特に限定されない。なかでも本発明における透明基材は、可視光領域における透過率が80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。透過率が低いと、本発明のホログラム付透明カードにより得られる光像が乱れてしまう可能性があるからである。ここで、上記透明基材の透過率は、JIS K7361−1(プラスチックー透明材料の全光透過率の試験方法)により測定することができる。
また、上記透明基材は、ヘイズが低いものほど好ましく、具体的にはヘイズ値が0.01%〜5%の範囲内であるものが好ましく、特に0.01%〜3%の範囲内であるものが好ましく、なかでも0.01%〜1.5%の範囲内であるものが好ましい。ここで、上記ヘイズ値は、JIS K7105に準拠して測定した値を用いるものとする。
上記透明基材を構成する材料は、上記特性を備えるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、プラスチック樹脂フイルムやガラス板を用いることができる。なかでも本発明においては、上記透明基材としてプラスチック樹脂フイルムを用いることが好ましい。プラスチック樹脂フイルムは軽量であり、かつ、ガラスのように破損する危険性が少ないからである。
上記プラスチック樹脂フイルムを構成するプラスチック樹脂としては、上記イメージ変換層を支持できる剛性を備えるものであれば特に限定されるものではない。このようなプラスチック樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、セロハン、アセテート、ナイロン、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリアミドイミド、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン等を挙げることができる。なかでも本発明においては、複屈折性の観点からポリカーボネートを用いることが最も好ましい。
上記複層構成に用いられる透明基材の厚みは、本発明のホログラム付透明カードの用途等に応じて、上記イメージ変換層を支持できるだけの剛性を有する範囲内であれば特に限定されない。具体的な透明基材の厚みは、透明基材を構成する材料に応じて任意に決定される。なかでも本発明においては、上記透明基材の厚みとしては、5μm〜200μmの範囲内が好ましく、特に10μm〜50μmの範囲内が好ましい。
(回折機能層)
上記複層構成に用いられる回折機能層は、イメージ変換層と一定の屈折率差を示す回折機能を有するものである。このような回折機能層と、イメージ変換層との屈折率差は任意に決定されるものではなく、回折機能層の構成材料、イメージ変換層の構成材料等に応じて、計算機ホログラム部で点光源から入射する光を所定の光像に変換できる範囲内に決定される。換言すると、上記回折機能層とイメージ変換層との屈折率差は、計算機ホログラム部で所定の点光源から入射する光を所望のイメージに変換できる範囲内であれば特に限定されない。
本発明においては、上記回折機能層とイメージ変換層との屈折率差として、0.75×(λ/D)×(N−1)/N〜1.25×(λ/D)×(N−1)/Nの範囲内が好ましく、特に0.9×(λ/D)×(N−1)/N〜1.1×(λ/D)×(N−1)/Nの範囲内が好ましく、なかでも0.95×(λ/D)×(N−1)/N〜1.05×(λ/D)×(N−1)/Nの範囲内が好ましい。
ここで、上記λは基準波長であり、上記Dは、イメージ変換層の表面に形成された微細凹凸形状の最大深さを表すものであり、上記Nは、イメージ変換層の表面に形成された微細凹凸形状の段数を表すものである。
上記基準波長とは、上記計算機ホログラム部により得られる光像の観察に用いる点光源の代表的な波長であり、例えば白色光源の場合の上記基準波長としては550nmを例示することができる。上記Nは、例えば図1に示す計算機ホログラム部を例に挙げると、微細凹凸形状の段数が5段であるため、N=5となる。また、鋸歯状断面など表面が平滑な場合はN=∞となる。
なかでも本発明においては、上記屈折率差が0.3〜1.0の範囲内が好ましく、なかでも0.4〜0.8の範囲内が好ましい。上記回折機能層とイメージ変換層との屈折率差が上記範囲内であることにより、例えば、上記回折機能層を空気から構成した場合に、明るい光像を再生できるからである。また、不要な回折像を減らすことができる等の利点が得られる場合があるからである。ここで、上記点光源としては、レーザー等の単色光であっても良く、また、白色光であっても良い。
上記回折機能層の構成材料としては、後述するイメージ変換層と所望の屈折率差を示すことができる屈折率を有するものであれば特に限定されるものではなく、液体、気体、固体のいずれの形態の材料であっても採用することができる。なかでも本発明においては、気体状または固体状の材料を用いることが好ましい。
上記気体状の材料としては、イメージ変換層と所望の屈折率差を示すことができる屈折率を有するものであれば特に限定されない。なかでも本発明においては、上記気体状の材料として空気を用いることが好ましい。回折機能層を空気からなるものとすることにより、上記イメージ変換層と回折機能層との屈折率差を大きくすることができるため、本発明のホログラム付透明カードにより得られる光像を明るく、高次回折光のないものにできるという利点を有するからである。また、イメージ変換層の表面に形成する微細凹凸形状の深さを浅くできることから、原版製作工程や、複製の工程が容易になるため、本発明のホログラム付透明カードの製造方法を簡略化することができるからである。さらには、回折機能層の屈折率が経時で変化することもないという利点を有するからである。
上記固体状の材料としてもイメージ変換層と所望の屈折率差を示すことができる屈折率を有するものであれば特に限定されず、イメージ変換層を構成する材料や、計算機ホログラム部を構成する微細凹凸の形状に応じて、イメージ変換層の屈折率との差を所定の値にできる範囲内で任意に決定することができる。
上記固体状の材料が示す屈折率としては、本発明のホログラム付透明カードの用途等に応じて適宜決定すれば良く、特に限定されるもではない。また、上記屈折率の基準となる波長も特に限定されず、400nm〜750nmの範囲から適宜選択すれば良い。なかでも本発明においては、波長633nmにおける屈折率が1.3〜2.0の範囲内が好ましく、特に1.33〜1.8の範囲内が好ましい。上記固体状の材料の屈折率を上記範囲内とすることにより、例えば、回折機能層の構成材料の選択幅が拡がる等の利点を得られる場合があるからである。
上記固体状の材料としては、上記屈折率等を備え、かつ、光の透過性に優れるものであれば特に限定されない。このような固体状の材料としては、通常、可視光領域における透過率が80%以上であるものが好ましく、90%以上であるものがより好ましい。透過率が低いと、本発明のホログラム付透明カードにより得られる光像が乱れ、暗くなってしまう可能性があるからである。ここで、上記固体状の材料の透過率は、JIS K7361−1(プラスチックー透明材料の全光透過率の試験方法)により測定することができる。
また、上記固体状の材料としてはヘイズが低いものほど好ましく、具体的にはヘイズ値が0.01%〜5%の範囲内であるものが好ましく、特に0.01%〜3%の範囲内であるものが好ましく、なかでも0.01%〜1.5%の範囲内であるものが好ましい。ここで、上記ヘイズ値は、JIS K7105に準拠して測定した値を用いるものとする。
本発明においては上記固体状の材料として、プラスチック樹脂を用いることが好ましい。プラスチック樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、および活性放射線硬化性樹脂を例示することができるが、本発明においてはこれらのいずれの樹脂であっても好適に用いることができる。
本発明に用いられる上記熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂等のオレフィン系樹脂、フッ素含有樹脂、シリコン含有樹脂等を挙げることができる。このような熱可塑性樹脂の具体例としては、ポリ(メタ)アクリル酸エステル又はその部分加水分解物、ポリ酢酸ビニル又はその加水分解物、ポリビニルアルコール又はその部分アセタール化物、トリアセチルセルロース、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリクロロプレン、シリコーンゴム、ポリスチレン、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリアリレート、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール又はその誘導体、ポリ−N−ビニルピロリドン又はその誘導体、スチレンと無水マレイン酸の共重合体またはその半エステル、アクリル酸、アクリル酸エステル、アクリルアミド、アクリロニトリル、エチレン、プロピレン、塩化ビニル、酢酸ビニル等の共重合可能なモノマー群の少なくとも1つを重合成分とする共重合体等、を挙げることができる。本発明においてはこれら熱可塑性樹脂を1種類のみ用いてもよく、また、2種類以上の混合物として用いても良い。
このような熱硬化性樹脂としては、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリイミド樹脂、オキセタン樹脂等が挙げられる。
上記活性放射線硬化性樹脂についても、上記屈折率等を備える材料であれば特に限定されるものではない。このような活性放射線硬化性樹脂としては、光照射により硬化する光硬化型樹脂、電子線照射により硬化する電子線硬化型樹脂等を挙げることができるが、本発明においては、光硬化型樹脂を用いることが好ましい。光硬化型樹脂は広く他分野においても利用されており、すでに確立された技術であることから、本発明への応用が可能であるからである。
また、上記光硬化型樹脂としては、紫外光線や可視光線により硬化する光硬化型樹脂を挙げることができるが、なかでも波長が150〜500nm、好ましくは250〜450nm、さらに好ましくは300〜400nmの光を照射することにより、硬化する紫外線硬化型樹脂が好ましい。紫外線硬化型樹脂を用いることにより、光照射装置の容易性等の観点で有用だからである。
本発明に用いられる上記紫外線硬化型樹脂の具体例としては、(不)飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂等を(メタ)アクリル酸等の酸含有モノマー、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アリルグリシジルエーテル等のグリシジル基含有モノマーで変性したもの、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリルモノマーとヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート等の多官能イソシアネートモノマーで変性した数平均分子量300〜5000の変性ポリエステル樹脂、変性エポキシ樹脂、変性ウレタン樹脂、変性アクリル樹脂等の1種以上の混合物等を挙げることができる。また、必要に応じて、これにエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレートのモノマー類、フッ素含有モノマー、シリコン含有モノマー、硫黄含有モノマー、および、フルオレン骨格を有するモノマー等を配合することもできる。
本発明における回折機能層を上記固体状の材料から構成する場合、上記回折機能層には、上記固体状の材料以外に他の化合物が含まれていても良い。このような他の化合物としては特に限定されず、本発明のホログラム付透明カードの用途等に応じて任意に選択して用いればよい。本発明に用いられる上記他の化合物の例としては、紫外線吸収剤、着色剤等を挙げることができる。
上記紫外線吸収剤としては、本発明における回折機能層に所望の紫外線吸収性を付与できる化合物であれば特に限定されるものではない。本発明に用いられる紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2-イル)−4−6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2-[5−クロロ(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル]-4-メチル−6−(tert−ブチル)フェノール、2,4−ジ−tert−ブチル−6−(5−クロロベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール等のトリアジン系紫外線吸収剤;オクタベンゾン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤;2,4−ジ−tert−ブチルフェニル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート系紫外線吸収剤;2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(直鎖および側鎖ドデシル)−4−メチルフェノール等の液状紫外線吸収剤;2−ヒドロキシ−4−(メタクリロイルオキシエトキシベンゾフェノン/メタクリル酸メチル共重合体等の高分子型紫外線吸収剤;その他、アニオン系水溶性高分子紫外線吸収剤、カチオン系水溶性高分子紫外線吸収剤、ノニオン系水溶性高分子紫外線吸収剤等を挙げることができる。
上記着色剤としては、本発明における回折機能層に所望の波長の光吸収性を付与できる化合物であれば特に限定されるものではない。本発明に用いられる着色剤としては、例えば、アゾ系顔料、結合アゾ系顔料、イソインドリノン系顔料、クナクリドン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、アンスラキノン系顔料、ジオキサジン系顔料等の顔料や、1,1クロム錯体系染料、1,2クロム錯体系染料、1,2コバルト錯体系染料、アンスラキノン系染料、フタロシアニン系染料、メチン系染料、ラクトン系染料、チオインディゴ系染料等の染料を挙げることができる。
また、本発明における回折機能層には、上記添加剤以外に、回折機能層の屈折率を調整することを目的として微粒子を添加しても良い。上記回折機能層に添加する微粒子の屈折率は、回折機能層に求める屈折率により適宜決定すればよいが、通常、上記回折機能層を形成する固体状材料の屈折率よりも高いものが好ましい。このような微粒子を用いることにより、上記回折機能層を高屈折率化することができるからである。なかでも本発明においては、上記微粒子の400〜750nmの波長を有する光における屈折率が1.50以上の微粒子が好ましく、特に屈折率が1.70以上、さらには1.90以上の微粒子が好ましい。
ここで、400〜750nmの波長を有する光における屈折率が1.50以上であるとは、上記範囲の波長を有する光における平均屈折率が1.50以上であることを意味し、上記範囲の波長を有する全ての光における屈折率が1.50以上であることを要しない。また、平均屈折率は、上記範囲の波長を有する各光に対する屈折率の測定値の総和を、測定点の数で割った値である。
このような高い屈折率を有する微粒子としては、例えば、無機酸化物微粒子等の無機微粒子や有機微粒子等を例示することができ、中でも、透明性が高く光透過性を有することから無機酸化物微粒子が好ましい。無機酸化物は、無色であるかまたはほとんど着色していないので、屈折率が高いものは高屈折率を付与するための成分として適している。光透過性で屈折率の高い無機酸化物としては、酸化チタン(TiO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、インジウム/スズ酸化物(ITO)、アンチモン/スズ酸化物(ATO)等が挙げられる。酸化チタンとしては、特に屈折率の高いルチル型が好ましい。
回折機能層の透明性を低下させないためには、上記微粒子の一次粒子径は、10〜350nm程度が好ましく、特に10〜100nm程度が好ましい。一次粒子径が上記範囲よりも大きいと回折機能層の透明性を損なうおそれがあり、また、一次粒子径が上記範囲よりも小さいと凝集しやすく、回折機能層中に均一に分散させることが困難となる場合があるからである。ここで微粒子の一次粒子径は、走査型電子顕微鏡(SEM)等により目視計測してもよいし、動的光散乱法や静的光散乱法等を利用する粒度分布計等により機械計測してもよい。また、微粒子の一次粒子径が上記範囲内であれば、その粒子形状が球状であっても針状であっても、その他どのような形状であってもよい。
本発明において、回折機能層が上記固体状の材料から構成される場合、本発明における回折機能層は、後述する保護層と同一の樹脂からなり、かつ、一体に形成されていても良い。上記回折機能層および後述する保護層が同一の樹脂から一体として形成されていることにより、より剛性に優れたホログラム層を形成することができるからである。
本発明における回折機能層は、イメージ変換層と一定の屈折率差を示す回折機能を有するものである。回折機能層がこのような回折機能を示すには、上記イメージ変換層上に回折機能層が存在すればよく、その厚みとしては特に限定されるものではない。上記イメージ変換層上に、回折機能層が存在することにより一定の屈折率差を示すことができるからである。ただし、本発明のホログラム付透明カードの製造適性等を考慮すると、上記回折機能層の厚みとしては0.5μm〜50μmの範囲内が好ましく、特に1μm〜25μmの範囲内が好ましい。
(保護層)
次に、上記複層構成に用いられる保護層について説明する。上記保護層は光の透過率に優れたものであることが好ましい。なかでも本発明における保護層は、可視光領域における透過率が80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。透過率が低いと、本発明のホログラム付透明カードにより得られる光像が乱れてしまう可能性があるからである。ここで、上記保護層の透過率は、JIS K7361−1(プラスチックー透明材料の全光透過率の試験方法)により測定することができる。
また、上記保護層は、ヘイズが低いものほど好ましく、具体的にはヘイズ値が0.01%〜5%の範囲内であるものが好ましく、特に0.01%〜3%の範囲内であるものが好ましく、なかでも0.01%〜1.5%の範囲内であるものが好ましい。ここで、上記ヘイズ値は、JIS K7105に準拠して測定した値を用いるものとする。
さらに、上記保護層は、表面が平滑性に優れたものであることが好ましい。保護層の表面が粗いと、点光源から入射する光が、保護層により散乱されてしまい、本発明のホログラム付透明カードにより得られる光像が乱れてしまう場合があるからである。
上記保護層を構成する材料としては、上記特性を備えるものであれば特に限定されない。このような材料としては、ガラス等の可撓性のないリジッド材でも、可撓性を有するフレキシブル材を用いることもできるが、本発明においてはフレキシブル材を用いることが好ましい。フレキシブル材を用いることにより、例えば、本発明のホログラム付透明カードの製造工程をロールトゥロールプロセスとすることができ、本発明のホログラム付透明カードを生産性に優れたものにできるからである。
上記フレキシブル材としては、上記「(透明基材)」の項に記載したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
本発明における保護層には本発明の目的を損なわない範囲で添加剤が含まれていても良い。上記添加剤としては特に限定されるものではなく、本発明のホログラム付透明カードの用途等に応じて適宜選択すればよい。このような添加剤としては、このような他の化合物としては、上記「(2)ホログラム層の構成材料」の項に記載したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
本発明における保護層の厚みは、上記保護層が外的要因に起因する変形により、イメージ変換層の表面に形成された微細凹凸形状を破損しない程度の剛性を有する範囲内であれば特に限定されない。このような厚みとしては、保護層の構成材料の種類に応じて適宜決定すればよいが、通常0.5μm〜10mmの範囲内が好ましく、特に1μm〜5mmの範囲内が好ましい。
また、上述したように本発明の保護層は、上記回折機能層が固体状の材料から構成される場合は、上記回折機能層の材料と同一の樹脂から一体に構成されていてもよい。このように本発明における保護層が上記回折機能層と同一の樹脂から一体に構成されることにより、本発明に用いられるホログラム素子を、剛性に優れたものにできるからである。
(その他)
上記複層構成としては、上述したように上記イメージ変換層が、透明基材、回折機能層、および保護層と積層した構成を有することが好ましいが、本発明のホログラム付透明カードにおいて、ホログラム層が形成される位置等によっては、保護層が形成されていなくても良い。また、本発明のホログラム付透明カードの製造方法等によっては上記透明基材が積層されていない場合もある。
(4)その他
本発明のホログラム層の厚みとしては、上記計算機ホログラム部を構成する微細凹凸形状を作製できる範囲内であれば特に限定されないが、通常、2μm〜500μmの範囲内、より好ましくは5μm〜400μmの範囲内に設定される。
本発明のホログラム付透明カードにおいてホログラム層が形成される位置は、本発明のホログラム付透明カードの用途等に応じて任意に決定すればよい。上記ホログラム層が形成される位置としては、本発明のホログラム付透明カードの最表層に形成されている態様と、ホログラム層の両面に後述する透明カード基材が積層された構成を有する態様とを挙げることができるが、本発明においてはいずれの態様であっても好適に用いることができる。例えば、前者の態様によれば、透明カード基材とホログラム層とを簡易的に積層することができるため、本発明のホログラム付透明カードを生産性に優れたものにできる。また、後者の態様によれば、上記ホログラム層の計算機ホログラム部に水、油等の汚れが付着することによって、上記計算機ホログラム部により得られる光像が乱れることを防止できる。また、後者の態様によれば、ホログラム層が透明カードに内在することになるため、計算機ホログラム部の複製を防止でき、セキュリティ性に優れたホログラム付透明カードを得ることができる。
本発明のホログラム付透明カードにおいて、ホログラム層は1層のみが形成されていても良く、また、2層以上が形成されていても良い。
2.透明カード基材
次に本発明のホログラム付透明カードに用いられる透明カード基材について説明する。本発明に用いられる透明カード基材は、可視光に対して透明な樹脂からなるものである。また、本発明に用いられる透明カード基材は本発明のホログラム付透明カードに自己支持性を付与する機能も有するものである。以下、このような透明カード基材について説明する。
(1)樹脂
上記透明カード基材を構成する樹脂としては、可視光に対して透明な樹脂であれば特に限定されない。ここで、本発明における「可視光に対して透明」とは、可視光領域の光を透過させることを意味し、より具体的には、波長400nm〜700nmの光の透過率が50%以上であるものを意味する。なかでも本発明においては上記透過率が80%以上であることが好ましく、特に90%以上であることが好ましい。
上記透明カード基材に用いられる樹脂としては、上記のような可視光に対する透明性を有するものであれば特に限定されない。このような樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、活性放射線硬化性樹脂を例示することができる。また、上記活性放射線硬化性樹脂としては、電子線硬化性樹脂や紫外線硬化性樹脂等を例示することができる。本発明においては上記樹脂のいずれであっても好適に用いることができる。
本発明の用いられる上記樹脂の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、メタクリル樹脂、ポリカーボネート、アクリル樹脂、シクロオレフィン樹脂、アクリルスチレン樹脂等を挙げることができる。本発明においては、これらの樹脂のなかでも、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、または、ポリカーボネートを用いることが好ましい。
(2)他の化合物
本発明に用いられる上記透明カード基材には、上記樹脂以外の他の添加剤が含まれていても良い。このような添加剤としては、例えば、安定剤、補強剤、可塑剤、波長変換材料、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤、顔料および染料等の着色剤を挙げることができる。なかでも、本発明においては上記透明カード基材に赤外線吸収剤が含まれていることが好ましい。
上記透明カード基材に赤外線吸収剤が含まれていることが好ましい理由は次の通りである。例えば、銀行ATM等に代表される不透明のプラスチックカードを用いた既存のカード認識装置においては、プラスチックカードが赤外線を透過しないことを利用してカードの存在を認識する機構を備えており、このようなカード認識装置では、赤外線を透過してしまう透明カードは使用できない恐れがある。したがって、上記透明カード基材に赤外線吸収剤が含まれることにより、本発明のホログラム付透明カードに、可視光の透明性を損なうことなく赤外線の遮蔽能を付与することができるため、既存のカード認識装置でも本発明のホログラム付透明カードを使用することができるようになるからである。
上記赤外線吸収剤としては、波長800nm〜1000nmに最大吸収波長を有する化合物を好適に用いることができる。このような紫外線吸収剤としては、例えば、酸化鉄、酸化セリウム、酸化スズや酸化アンチモン等の金属酸化物、またはインジウム−スズ酸化物、六塩化タングステン、塩化スズ、硫化第二銅、クロム−コバルト錯塩、チオール−ニッケル錯体またはアミニウム化合物、ジイモニウム化合物、フタロシアニン化合物等の有機系赤外線吸収剤等を例示することができる。
上記赤外線吸収剤を透明カード基材に添加する場合における添加量としては、本発明のホログラム付透明カードの用途等に応じて、上記透明カードに所望の赤外線吸収性を付与できる範囲内であれば特に限定されず、添加する赤外線吸収剤の吸光係数により任意に調製すれば良い。通常、本発明における上記赤外線吸収剤の添加量としては、透明カード基材中、0.1質量%〜50質量%の範囲内、なかでも1質量%〜20質量%の範囲内とされる。
(3)その他
本発明のホログラム付透明カードに用いられる透明カード基材は、一枚のみであっても良く、また、複数枚が用いられても良いが、複数枚が用いられていることが好ましい。上記透明カード基材が複数枚用いられていることにより、例えば、異なる機能を有する透明カード基材を積層して、本発明の透明カード基材を高機能化することができるからである。
このように、複数枚の透明カード基材を用いる態様としては、厚みの異なる透明カード基材を積層する態様、構成材料が異なる透明カード基材を積層する態様、さらには異なる意匠性を有する透明カード基材を積層する態様等を例示することができる。
本発明において、上記透明カード基材を複数枚用いる場合においては、厚みの異なる2種類以上の透明カード基材を用いることが好ましい。特に本発明においては、本発明のホログラム付透明カードに自己支持性を付与する比較的厚みの厚いコアシートと、本発明のホログラム付透明カードに所望の機能を付与する比較的厚みの薄いオーバーシートとを積層することが好ましい。このように透明カード基材をコアシートとオーバーシートとに大別し、それぞれの機能を異なるものとすることにより、本発明のホログラム付透明カードを高機能化でき、かつ、生産性にも優れたものにできるからである。
上記オーバーシートの厚みとしては、特に限定されるものではなく、上記オーバーシートに付与する機能に応じて任意に調整すればよい。なかでも本発明においては、オーバーシートの厚みが30μm〜500μmの範囲内であることが好ましく、特に50μm〜150μmの範囲内であることが好ましい。オーバーシートの厚みが上記範囲内であることにより、例えば、上記オーバーシートに印刷処理を施す際に、印刷しやすくなる等の利点を有するからである。
上記オーバーシートには、本発明のホログラム付透明カードの用途に応じて所望の機能を付与することができる。例えば、上記オーバーシートには印刷を施すことにより、本発明のホログラム付透明カードの意匠性を高めたり、磁気テープを付与することにより情報記録機能を付与することができる。
上記コアシートの厚みとしては、本発明のホログラム付透明カードに所望の自己支持性を付与できる範囲内であれば特に限定されないが、通常、100μm〜500μmの範囲内が好ましく、特に200μm〜300μmの範囲内が好ましい。
本発明に用いられる上記コアシートは、一枚に限られず複数枚を積層して用いることもできる。
透明カード基材として、上記オーバーシートと、上記コアシートとを用いる態様としては、特に限定されるものではないが、例えば、上述した図2に示す態様、および、図3に示す態様を例示することができる。
また、カードを構成する上記オーバーシートが、上記計算機ホログラム部を含むシートであってもよい。
3.ホログラム付透明カード
本発明のホログラム付透明カードには、上記ホログラム層および透明カード基材以外の他の構成を有していても良い。このような他の構成としては、熱可塑性樹脂からなるヒートシール層を挙げることができる。本発明においては上記ホログラム層と上記透明カード基材との密着性を向上させるため、上記ホログラム層と上記透明カード基材とを、ヒートシール層を介して接着することが好ましい。
上記ヒートシール層に用いられる熱可塑性樹脂は、上記ホログラム層と、上記透明カード基材とを所望の接着強度で接着でき、かつ、可視光に対して透明な樹脂であれば特に限定されない。このような熱可塑性樹脂としては、例えば、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル/プロピオン酸共重合体、ゴム系樹脂、シアノアクリレート樹脂、セルロース系樹脂、アイオノマー樹脂、ポリオレフィン系共重合体を上げることができる。
また、上記ヒートシール層の厚みは、上記ホログラム層と上記透明カード基材とを接着できる範囲内であれば特に限定されないが、通常、0.5μm〜10μmの範囲内、より好ましくは1μm〜5μmの範囲内に設定される。
また、上記ヒートシール層には、必要に応じて可塑剤、安定剤、硬化剤等を含ませても良い。
また、本発明のホログラム付透明カードは、上記ヒートシール層以外に、反射防止層、ハードコート層等の他の層や、磁気記録部、ICチップ等の記録部材を有していても良い。
さらに、本発明ホログラム付透明カード基材は、印刷が施されていても良い。特に本発明のホログラム付透明カードに高い意匠性を求める場合には印刷が施されていることが好ましい。
本発明のホログラム付透明カードに印刷を施す態様としては、上記ホログラム層が有する計算機ホログラム部を完全に遮光してしまう態様でなければ特に限定されるものではない。したがって、上記計算機ホログラム部が一部遮光されるような態様で印刷が施されても良い。
また、上記印刷を施す層としては、印刷情報が外部から視認できる層であれば特に限定されず、最表層を構成する層に印刷されていても良いし、内層を構成する層に印刷されていても良い。また、印刷がなされる層は特に限定されず、上記ホログラム層に印刷されていても良いし、上記透明カード基材に印刷がされていても良い。さらに、上記透明カード基材を上記コアシートと上記オーバーシートとから構成する場合は、上記オーバーシートとコアシートの両方に施されていてもよく、いずれか一方のみに印刷が施されていても良い。
上記印刷を施す際の印刷方式としては、所望の意匠性を付与できる方式であれば特に限定されず、例えば、平版印刷、凹版印刷、凸版印刷、孔版印刷の基本印刷法、および、それらの応用印刷法が適用できる。応用印刷法としては、フレキソ印刷、樹脂凸版印刷、グラビアオフセット印刷、タコ印刷などや、インクジェット印刷、転写箔を用いる転写印刷、熱溶融または昇華型インキリボンを用いる転写印刷、静電印刷などが適用できる。また、技法では、インキを紫外線で硬化する紫外線(UV)硬化印刷、インキを高温で硬化する焼き付け印刷、湿し水を用いない水なしオフセット印刷、などを用いることができる。
また、印刷により付与する印刷情報は特に限定されるものではなく、例えば、文字、記号、マーク、イラスト、キャラクターや、会社名、商品名、セールスポイント、取扱い説明などを挙げることができる。
本発明のホログラム付透明カードの大きさは特に限定されるものではなく、ISO(国際標準化機構)7810に準じて、長辺85.60mm、短辺53.98mm、厚さ0.76mmとしても良いし、他の大きさとしても良い。また本発明のホログラム付透明カードの形状としては、円形、矩形、台形等のあらゆる形状を採用することができる。
本発明のホログラム付透明カードの用途としては、例えば、クレジットカード、キャッシュカード、ポイントカード、各種IDカード等を挙げることができる。
4.ホログラム付透明カードの製造方法
次に、本発明の製造方法について説明する。本発明のホログラム付透明カードの製造方法としては、上記構成を有するホログラム付透明カードを製造できる方法であれば特に限定されず、上記ホログラム層と、上記透明カード基材等を一般的に公知の方法を組み合わせて積層することにより製造することができる。
上記ホログラム層を形成する方法としては、表面に所定の凹凸形状を有する計算機ホログラム部を形成できる方法であれば特に限定されるものではないが、通常、計算機ホログラム部に付与する凹凸形状の原版を作製し、上記原版を用いてホログラム層に、凹凸形状を転写する方法により形成される。
上記原版の作製方法としては、例えば、上記計算機ホログラム部により得られる光像を決定した後に、当該光像のデータを作成し、フーリエ変換面の位置などから、フーリエ変換データを計算し、当該フーリエ変換データを電子線描画用の矩形データへ変換する。そして、当該矩形データを、半導体回路マスクなどを描画する電子線描画装置で、ガラス板へ塗布されたレジスト面へ微細凹凸形状を描画する方法により作成することができる。
上記のような方法により作製した原版を用いて、計算機ホログラム部を有するホログラム層を形成する方法としては、公知の2P法、射出成形法、ゾルゲル法、ハードエンボス、ソフトエンボス、セミドライエンボス、各種ナノインプリント法などが適用できる。なかでも本発明においては、2P法を用いることが好ましい。2P法によれば基材上にイメージ変換層を形成するのと同時に、イメージ変換層の表面に凹凸形状からなる腑形を形成することが出来るからである。
上記透明基材カードの作製方法としては、所望の形態の透明カード基材を形成できる方法であれば特に限定されず、一般的なプラスチックカードの製造方法を用いることができる。
上記ホログラム層と上記透明カード基材とを積層する方法としては、両者を所望の接着強度で接着できる方法であれば特に限定されるものではなく、例えば、上記ホログラム層と上記透明カード基材との間に熱可塑性樹脂からなるドライフイルムを介在させ、溶融密着することにより両者を密着させることができる。
B.ホログラム付透明カード認識装置
次に本発明のホログラム付透明カード認識装置について説明する。本発明のホログラム付透明カード認識装置は、点光源と、ホログラム付透明カードを保持し、上記点光源からの光がホログラム付透明カードに入射するように配置された保持部と、上記保持部に保持されたホログラム付透明カードを透過した光を受光する受光部とを有することを特徴とするものである。
本発明によれば、ホログラム付透明カードにより形成された光像を点光源からの透過光によって光像を認識することができるため、例えば、ホログラム付透明カードが変形したり、傾いたりしてもカードの識別性の低下が少ないホログラム付透明カード認識装置を得ることができる。また、本発明によれば点光源からの透過光で光像を認識することができることから、複雑な光学系を必要としないため、簡便なホログラム付透明カード認識装置を得ることができる。
本発明のホログラム付透明カード認識装置が上記のような利点を有する理由について図6および図7を参照しながら説明する。図6は、従来の反射型ホログラム付カード認識装置のカード認識機構の一例を示す概略図である。図6(a)に示すように、保持部80に保持されたカード50に反射型ホログラム51が付されている場合、上記反射型ホログラム51に記録された光像を識別するには、光源61から所定の角度で入射光71を反射型ホログラム51に照射し、反射型ホログラム51によって反射した反射光72を受光部62で受光することになる。このような場合、光源61および受光部62の位置は、入射光71の入射角度に応じて、所定の位置に固定される。したがって、例えば図6(b)に示すように、カード50が傾いたりすると反射型ホログラム51により反射される反射光72の反射角度が変化してしまうため、受光部62で反射光72を受光することができず、光像を認識できなくなってしまう。
一方、本発明のホログラム付透明カード認識装置では、図7(a)に示すように、光源61からの入射光71が、保持部80に保持された、ホログラム付透明カード52のホログラム部53を透過し、透過光73が受光部62に受光されることにより光像を認識することができる。このため、図7(b)に示すようにホログラム付透明カード52が傾いたとしても、透過光73の光路が変化しない。
このように本発明によれば、ホログラム付透明カードが変形等した場合においても、光像の識別性の低下が少ないホログラム付透明カード認識装置システムを得ることができるという利点を有する。
また、図7(a)〜(c)に示すように、透過光73で光像を識別する場合は、ホログラム認識装置に必要な光学系としては、光源61からの光が、受光部62に入射するように配置されていれば足り、光像を識別するのに入射光の入射角等を考慮する必要がない。
このように、本発明によれば簡便なホログラム付透明カード認識装置を得ることができるという利点を有する。
本発明のホログラム付透明カード認識装置は、点光源、保持部、および受光部を有するものである。以下、このような各構成について詳細に説明する。
本発明に用いられる点光源の波長としては、本発明のホログラム付透明カード認識装置を用いて認識するホログラム付透明カードのホログラムの形態に応じて、上記ホログラムから所定の光像を得られる範囲内であれば特に限定されない。このような光源の波長としては、赤外線波長領域、可視光波長領域、および、紫外線波長領域を問わず用いることができる。また、上記点光源としては、白色光であってもよく、単色光であっても良い。なかでも本発明においては利便性の観点から、単色光または白色光を用いることが好ましく、上記単色光としては、波長が100nm〜2000nmの範囲内が好ましく、特に400nm〜1600nmの範囲内が好ましい。
上記波長範囲の光源の種類としては特に限定されるものではなく、例えば、半導体レーザー、発光ダイオード等を用いることができる。
本発明に用いられる保持部は、ホログラム付透明カードを保持し、前記点光源からの光がホログラム付透明カードに入射するように配置されるものである。このような保持部の形態としては、ホログラム付透明カードを保持できるものであれば特に限定されず、一般的なものを用いることができる。
本発明のホログラム付透明カード認識装置において、上記保持部が配置される位置としては、上記保持部に保持されたホログラム付透明カードが有するホログラムに、上記点光源からの光が入射する位置であれば特に限定されない。このようにホログラム付透明カードに点光源からの光が入射する態様としては、点光源から直接入射する態様でも良く、また、点光源からの光が反射鏡や、レンズを透過した後に、ホログラム付透明カードに入射する態様でも良い。
本発明に用いられる受光部は、ホログラム付透明カードを透過した光を受光するものである。このような受光部としては、ホログラム付透明カードにより得られる光像を認識できるものであれば特に限定されず、一般的なものを用いることができる。本発明に用いられる受光部としては、例えば、CCD等の撮像素子や、光電センサー等の受光素子を有するものを挙げることができる。
上記受光部が、ホログラム付透明カードを透過した光を受光する態様としては、特に限定されるものではなく、ホログラム付透明カードを透過した光を直接受光する態様でも良く、また、ホログラム付透明カードを透過した光が、反射鏡や、レンズを透過した後に受光する態様でも良い。
また、上記受光部は受光した光像の形状等を認識する光像識別装置に接続されていることが好ましい。上記受光部が上記光像識別装置に接続されていることにより、本発明のホログラム付透明カード認識装置を、カード識別システムに利用することができるからである。
本発明のホログラム付透明カード認識装置は、上記「A.ホログラム付透明カード」の項において説明したホログラム付透明カードの計算機ホログラム部から得られる光像を認識するのに好適に用いることができる。
また、本発明のホログラム付透明カード認識装置が認識する光像は、一種類に限られず複数の光像を認識しても良い。このように複数の光像を認識する場合には、ホログラム付透明カードの複数箇所に設けられたホログラム部から得られる光像を、同時に認識してもよく、また、複数の光像を所定の規則にしたがって順に認識しても良い。
本発明のホログラム付透明カード認識装置の用途としては、個人認証や、真偽確認を行う用途に用いられる。例えば、ATM装置に組み込むことで、カード自体の真贋判定方法として用いることが可能である。また、入退場システムでの利用、アクセス制限すべき書類等の管理、物の受け渡しの際に本人かどうか確認するシステムに使うことができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と、実質的に同一の構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる場合であっても本発明の技術的範囲に包含される。
1.実施例1
(1)ホログラム層の作製
合成石英の基盤に表面低反射クロム薄膜を積層したフォトマスクブランク板のクロム薄膜上にドライエッチング用レジストをスピンナーにより回転塗布することによりレジスト層を形成した。ドライエッチング用レジストとしては日本ゼオン(株)製ZEP7000を使用し、レジスト層の厚みは400nmとした。このようにして形成したレジスト層に対し、電子線描画装置(MEBES4500:ETEC社製)を用い、事前に計算機で作成したパターンを露光した。露光によりレジスト樹脂が硬化した易溶化部分と未露光部分とが区画形成した後、現像液を噴霧するスプレー現像等によって、溶剤現像して易溶化部分を除去しレジストパターンを形成した。
上記方法により形成したレジストパターンを利用して、ドライエッチングによりレジストで被覆されていない部分のクロム薄膜をエッチング除去し、除去した部分において、下層の石英基板を露出させた。次いで露出した石英基板をエッチングし、エッチングの進行により生じた凹部とクロム薄膜およびレジスト薄膜とが下から順に被覆している石英基板の元の部分からなる凸部とを形成した。さらにレジスト薄膜を溶解除去し、石英基板がエッチングされて生じた凹部と頂部にクロム薄膜が積層した部分からなる凸部とを有する石英基板を得た。
上記作製した凹凸型の原版にイメージ変換層形成用組成物(UV硬化性アクリレート樹脂:屈折率1.52 測定波長633nm)を滴下した。その上へポリカーボネート基板を積置し、押圧した。次に活性放射線を照射して(フュージョン製Hバルブ使用、照射量500mJ)、イメージ変換層形成用組成物を硬化させたあと剥離させ、原版の凹凸型を反転させた計算機ホログラム部を有するイメージ変換層と、透明基材とが積層体を作製した。
上記により作製した積層体のイメージ変換層上に下記組成を有する回折機能層形成用組成物を、乾燥およびUV硬化後の膜厚が5μmとなるように塗工した。乾燥により溶剤を除去し(60℃ 1分間)、UV照射(フュージョン製Hバルブ使用、照射量500mJ)により硬化させ屈折率が1.83(測定波長633nm)である、回折機能層を形成した。
以上の方法により、透明基材と、イメージ変換層と、回折機能層とがこの順で積層されたホログラム層を作製した。上記回折機能層は、保護層と一体に形成されたものである。
<回折機能層形成用組成物の組成>
・酸化チタン(TTO51(C):商品名、石原産業社製) : 10重量部
・ペンタエリスリトールトリアクリレート(PET30:商品名、日本化薬社製) : 4重量部
・アニオン性極性基含有分散剤(ディスパービック163:商品名、ビックケミー・ジャパン社製) : 2重量部
・光重合開始剤(イルガキュアー184:商品名、日本チバガイギー社製) : 0.2重量部
・メチルイソブチルケトン : 16.2重量部
(2)ヒートシール層の形成
上記方法により作製したホログラム層の両面に下記組成を有するヒートシール層形成用組成物をスクリーン印刷を施した。ヒートシール層の厚みは、乾燥膜厚が3μmとなるようにした。
<ヒートシール層形成用組成物の組成>
・ポリエステル樹脂(バイロナールMD1985:東洋紡績社製) : 100重量部
・シリカ微粒子(サイリシア310P:富士シリシア社製) : 3重量部
(3)オーバーシートの作製
次に、透明カード基材してのオーバーシートを作製した。オーバーシートの作製は、下記組成を有するオーバーシート用組成物を良く混練混合した後、カレンダーロールに供給することによって行った。オーバーシートの厚みは0.1mmとした。
<オーバーシート用組成物の組成>
・塩化ビニル樹脂 : 100重量部
・安定剤 : 4重量部
・補強剤 : 5重量部
・可塑剤 : 2重量部
(4)コアシートの作製
次に、透明カード基材してのコアーシートを作製した。コアシートの作製は、下記組成を有するコアシート用組成物を良く混練混合した後、カレンダーロールに供給することによって行った。コアシートの厚みは0.28mmとした。
<コアシート用組成物の組成>
・塩化ビニル樹脂 : 100重量部
・赤外線吸収剤(イットリア化合物系赤外線吸収剤) : 5重量部
・安定剤 : 4重量部
・補強剤 : 5重量部
・可塑剤 : 2重量部
(5)ホログラム付透明カードの作成
上記方法により作製したコアシートの表面に、オフセット印刷により絵柄および文字の印刷を行った。次に、両面にヒートシール層が形成されたホログラム層の両面に、コアシートと、オーバーシートをこの順で積層した。この状態で140°C、25kg/cm、時間15分の条件で、熱圧プレスして熱融着させ、冷却後、JISX6301のID1型の個々のカードサイズ(85.60×53.98mm)に打ち抜き加工しホログラム付透明カードの作製した。
以上の方法により、イメージ変換層の屈折率(1.52)と、回折機能層の屈折率(1.83)をもとに、計算式からD=1.531ミクロン、N=4の深さの計算機ホログラム部を有する埋め込み型のホログラム付透明カードを作製した。作製したホログラム付透明カードが備える計算機ホログラム部を通して点光源を観察すると、フーリエ変換された所定の画像を観察することができた。
2.実施例2
(1)ホログラム層の作製
回折機能層を形成しないこと以外は、実施例1と同様の方法により、透明基材と、イメージ変換層とが積層された構成を有するホログラム層を作製した。
(2)ヒートシール層の形成
上記方法により作製したホログラム層の透明基材上に、実施例1と同様の方法により厚み3μmのヒートシール層を形成した。
(3)ホログラム付透明カードの作成
実施例1と同様の方法により作製したオーバーシートと、コアシートを用い、上記コアシートに実施例1と同様の方法により印刷を施した後、オーバーシート/コアシート/コアシート/オーバーシート/ヒートシール層/ホログラム層の順に積層した。この状態で、140°C、25kg/cm 、時間15分の条件で、熱圧プレスして熱融着させ、冷却後、JISX6301のID1型の個々のカードサイズ(85.60×53.98mm)に打ち抜き加工しホログラム付透明カードを作成した。
作製したホログラム付透明カードが備える計算機ホログラム部を通して点光源を観察すると、フーリエ変換された所定の画像を観察することができた。
本発明のホログラム付透明カードの一例を示す概略断面図である。 本発明のホログラム付透明カードの他の例を示す概略断面図である。 本発明のホログラム付透明カードの他の例を示す概略断面図である。 本発明における計算機ホログラム部のフーリエ変換レンズ機能を説明する概略図である。 本発明におけるホログラム層の一例を示す概略断面図である。 反射型ホログラム付カードの識別機構を説明する概略図である。 本発明のカード識別システムを説明する概略図である。
符号の説明
1 … 透明カード基材
2 … ホログラム層
3 … 計算機ホログラム部
4 … ヒートシール層
10、11、12 … ホログラム付透明カード
21 … コアシート
22 … オーバーシート
31 … 画像
32 … レンズ
33 … 目
34 … 観察像
35 … 点光源
36 … 光学画像
41 … 透明基材
42 … イメージ変換層
43 … 回折機能層
44 … 保護層
50 … カード
52 … ホログラム付透明カード
51 … ホログラム部
53 … 計算機ホログラム部
61 … 光源
62 … 受光部
71 … 入射光
72 … 反射光
73 … 透過光
80 … 保持部

Claims (6)

  1. 可視光に対して透明な樹脂からなる透明カード基材と、透過型フーリエ変換レンズとして機能する計算機ホログラム部を有するホログラム層とが積層された構成を有することを特徴とする、ホログラム付透明カード。
  2. 前記ホログラム層が、最表層に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のホログラム付透明カード。
  3. 前記ホログラム層の両面に、前記透明カード基材が積層された構成を有することを特徴とする、請求項1に記載のホログラム付透明カード。
  4. 前記透明カード基材と、前記ホログラム層とが、熱可塑性樹脂からなるヒートシール層により接着されていることを特徴とする、請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載のホログラム付透明カード。
  5. 前記計算機ホログラム部が、位相ホログラムからなることを特徴とする、請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載のホログラム付透明カード。
  6. 点光源と、ホログラム付透明カードを保持し、前記点光源からの光がホログラム付透明カードに入射するように配置された保持部と、前記保持部に保持されたホログラム付透明カードを透過した光を受光する受光部とを有することを特徴とする、ホログラム付透明カード認識装置。
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