JP2007001290A - 光学用平板部材及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光学的有効面内に存在するゲート跡を処理する必要がなく、光学用平板部材として使用したときにゲート跡が目立たず、熱可塑性樹脂の射出成形により容易に製造することができる光学用平板部材及びその製造方法を提供する。
【解決手段】熱可塑性樹脂を多点ゲートを有する金型を用いて射出成形することにより得られる光学用平板部材であって、ゲート跡が光学的有効面内に存在し、ゲート跡の算術平均粗さRa1と、光学的有効面内におけるゲート跡以外の部分の算術平均粗さRa2の比Ra1/Ra2が、0.4〜3であることを特徴とする光学用平板部材、及び、多点ゲートを有し、さらにホットランナーを有する金型を用いて射出成形することを特徴とする該光学用平板部材の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、光学用平板部材及びその製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、光学的有効面内に存在するゲート跡を処理する必要がなく、光学用平板部材として使用したときにゲート跡が目立たず、熱可塑性樹脂の射出成形により容易に製造することができる光学用平板部材及びその製造方法に関する。
電圧をかけると分子の並び方が変化するという液晶の性質を利用した液晶表示装置は、パーソナルコンピュータ、薄型テレビジョン、車載用パネル、携帯情報端末などに広く用いられている。液晶自体は発光しないので、液晶表示装置は外部の光源を必要とし、液晶表示装置の側縁に光源が配置されるサイドライト方式と、液晶表示装置の背部に光源が配置される直下方式が実用化されている。サイドライト方式は、装置ユニットを薄くすることができるが、輝度が低いので、高輝度が要求される大型の液晶表示装置には、直下方式が適している。
サイドライト方式、直下方式ともに、熱可塑性樹脂よりなる光学用平板部材が重要な機能を果たしており、中でも直下方式では光拡散板が使用されている。直下方式の液晶表示装置では、装置筐体の背部に複数本の冷陰極管などの光源を配置し、光源からの光が光拡散板に入射し、入射した光を光拡散板により拡散させて輝度の均一な面状の光に変換する。必要に応じて、冷陰極管の背後に反射板を設け、光拡散板の裏面にグラデーション印刷を施し、光拡散板の前面に集光シート、拡散シートなどを重ねる。光拡散板には、光線透過率と光拡散性のバランスがよく、反りがなく十分な強度を有し、輝度ムラを少なくし得ることが要求される。
光拡散板の材料としては、光拡散剤を含有する熱可塑性樹脂の成形品が用いられることが多いが、熱可塑性樹脂のみを用い、成形品表面の形状を工夫する場合もある。光拡散板の成形法としては、押出成形法、キャスト法、射出成形法などがある。押出成形法によれば、光拡散板の原材料シートを効率的に生産することができるが、光拡散板にするための後加工に手間がかかり、材料の無駄が発生する。キャスト法によれば、強度が高く、光学的な歪みのない光拡散板を得ることができるが、生産性は高くない。射出成形法によれば、後加工の工程数が少なく、短時間で光拡散板を製造することができるが、キャビティ側面のサイドゲートから溶融した熱可塑性樹脂を射出する従来の方法では、大型の光拡散板の一個取りの射出成形法による製造と、小型の光拡散板の多数個取りの射出成形法による製造とは技術的に困難である。そこで、本出願人は、特許文献1において、光拡散板の光入射面に多点ゲートを設けて射出成形する方法を提案している。これによれば、大型の光拡散板の一個取りの射出成形法による製造と、小型の光拡散板の多数個取りの射出成形法による製造が可能になる。ホットランナーと多点ゲートを有する金型を用いると、一個取りの大型光拡散板と多数個取りの小型の光拡散板とを、短い成形サイクルで効率的に射出成形することができる。
しかし、光拡散板のような精密な成形品の金型にホットランナーを用いる場合は、溶融樹脂の金型キャビティへの流入終了後に、バルブゲートによりゲート付近を閉鎖する必要がある。そのとき、溶融樹脂付着防止のためにバルブピン先端に、鏡面に近い加工が施してあった。このバルブピンを使用した金型で成形した光拡散板を液晶表示装置に実装したとき、ゲート跡付近に鏡面に近い形状が転写されているため、それ以外の部分との差が強調されて輝度むらが発生し、表示画面の画質が低下するという問題があり、さらなる改善が求められている。
特開2004−117544号公報
本発明は、光学的有効面内に存在するゲート跡を処理する必要がなく、光学用平板部材として使用したときにゲート跡が目立たず、熱可塑性樹脂の射出成形により容易に製造することができる光学用平板部材及びその製造方法を提供することを目的としてなされたものである。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、光学用平板部材のゲート跡の算術平均粗さRa1と、ゲート跡以外の部分の算術平均粗さRa2の差を小さくすることにより、装置に実装したときの光学用平板部材のゲート跡が目立たなくなることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)熱可塑性樹脂を多点ゲートを有する金型を用いて射出成形することにより得られる光学用平板部材であって、ゲート跡が光学的有効面内に存在し、ゲート跡の算術平均粗さRa1と、光学的有効面内におけるゲート跡以外の部分の算術平均粗さRa2の比Ra1/Ra2が、0.4〜3であることを特徴とする光学用平板部材、
(2)光学用平板部材が、光拡散板である(1)に記載の光学用平板部材、
(3)熱可塑性樹脂が、脂環式構造を有する樹脂である(1)に記載の光学用平板部材、
(4)熱可塑性樹脂が、芳香族ビニル系単量体と(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの共重合体である(1)に記載の光学用平板部材、
(5)多点ゲートを有し、さらにホットランナーを有する金型を用いて射出成形することを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の光学用平板部材の製造方法、及び、
(6)ホットランナーが、バルブゲートを有する(5)に記載の光学用平板部材の製造方法、
を提供するものである。
本発明の光学用平板部材の製造方法によれば、光学的有効面内に多点ゲートを有する金型を用いて射出成形することができるので、溶融樹脂の金型内での流動距離を短くして大型の光学用平板部材を製造することが可能となる。本発明の光学用平板部材は、ゲート跡の算術平均粗さRa1と、光学的有効面内におけるゲート跡以外の部分の算術平均粗さRa2の差が小さく、ゲート跡を処理する必要がなく、光学装置に実装したとき、ゲート跡が目立たない。
本発明の光学用平板部材は、熱可塑性樹脂を多点ゲートを有する金型を用いて射出成形することにより得られる光学用平板部材であって、ゲート跡が光学的有効面内に存在し、ゲート跡の算術平均粗さRa1と、光学的有効面内におけるゲート跡以外の部分の算術平均粗さRa2の比Ra1/Ra2が、0.4〜3である光学用平板部材である。
光学的有効面とは、光学部材を液晶表示装置等に組み込んで観察するときに、観察者が確認できる部分のことであり、例えば光拡散板であるならば、その主面の側壁付近に存在する液晶表示装置組み込みしろを除いた部分のことである。
多点ゲートとは、ゲートが2個以上あることをいう。ゲート数をN、光学用平板部材の面積をSmm2、光学用平板部材の厚みをtmmとした場合、ゲート数Nは、式
(S/(t+6))×10-4 ≦ N ≦(2S/t)×10-4
を満たすことが好ましく、式
(S/(t+4))×10-4 ≦ N ≦(2S/t)×10-4
を満たすことがより好ましい。ゲート数Nが(S/(t+6))×10-4 未満であると、溶融樹脂の金型内での流動距離が長くなりすぎ、流動中の溶融樹脂の温度が低下して、光学用平板部材に歪み、厚みムラ、ウェルドラインなどが生ずるおそれがある。また、ゲート数Nが(2S/t)×10-4を超えると、ゲート数が多くなりすぎるので、金型の製作が困難になるおそれがある。また、本発明は、15インチ型以上の光学用平板部材、すなわち、面積が76,000mm2以上の部材に適用することが好ましく、24インチ型以上の光学用平板部材、すなわち、面積が180,000mm2以上の部材に適用することがより好ましい。なお、一つの金型から平板部材を多数個取りする場合には、光学用平板部材の面積とは、一つの金型に設けられた、すべての平板部材の面積の合計のことである。
本発明の光学用平板部材は、ゲート跡が光学的有効面内に存在し、ゲート跡の算術平均粗さRa1と、光学的有効面内におけるゲート跡以外の部分の算術平均粗さRa2の比Ra1/Ra2が、0.4〜3であり、より好ましくは0.6〜2である。算術平均粗さRaの比Ra1/Ra2が0.4未満であっても、3を超えても、ゲート跡付近の輝度ムラが大きくなり、光学用平板部材を光学装置に実装したとき、ゲート跡が目立って画質が低下するおそれがある。算術平均粗さRaは、JIS B 0601 3.1に定義される値であり、超深度顕微鏡などを用いて測定することができる。また、光学用平板部材を、光源に面する位置に配置した際に、ゲート跡は、光学用平板部材の光源側の面に設けられていてもよいし、光源とは離れた側の面に設けられていてもよい。
また、光学用平板部材の表面に微細凹凸形状を形成して、光拡散機能を付与してもよい。この際、光学用平板部材の材料としては、熱可塑性樹脂のみを用いてもよいし、光拡散剤を含む熱可塑性樹脂を用いて、光拡散機能を高めてもよい。このような微細凹凸形状は、金型キャビティ面に、対応する微細凹凸構造を形成しておき、この微細凹凸構造を樹脂に転写することにより形成できる。このような微細凹凸形状としては、例えば、しぼ形状、断面多角形状の線状プリズムが互いに略平行に複数並んだ形状(断面鋸歯状のプリズム条列)、断面が円又は楕円の線状プリズムが互いに略平行に複数並んだ形状(レンチキュラーレンズ状のプリズム条列)、前記プリズム条列に対して、このプリズム条列に交差するようにV字状の切込が入れられたような形状(例えば、四角錐等の多角錐状の突起又は凹み)等を挙げることができる。
本発明に用いる熱可塑性樹脂に特に制限はなく、例えば、脂環式構造を有する樹脂、芳香族ビニル系単量体と(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体との共重合体、メタクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、ABS樹脂、ポリエーテルスルホンなどを挙げることができる。これらの中で、脂環式構造を有する樹脂、メタクリル樹脂及び芳香族ビニル系単量体と(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体との共重合体を好適に用いることができ、脂環式構造を有する樹脂を特に好適に用いることができる。脂環式構造を有する樹脂は、溶融樹脂の流動性が良好なので、低い射出圧力で金型のキャビティを充填することができ、吸湿性が極めて低いので、寸法安定性に優れ、光学用平板部材に反りを生ずることがなく、比重が小さいので光学用平板部材を軽量化することができる。また、脂環式構造を有する樹脂は、ウエルドラインが発生しにくい。
脂環式構造を有する樹脂は、主鎖又は側鎖に脂環式構造を有する樹脂のことをいう。この中でも主鎖に脂環式構造を有する樹脂は、機械的強度と耐熱性が良好なので、特に好適に用いることができる。脂環式構造は、飽和環状炭化水素構造であることが好ましく、その炭素数は、4〜30であることが好ましく、5〜20であることがより好ましく、5〜15であることがさらに好ましい。脂環式構造を有する樹脂中の脂環式構造を有する繰り返し単位の割合は、50重量%以上であることが好ましく、70重量%以上であることがより好ましく、90重量%以上であることがさらに好ましい。
脂環式構造を有する樹脂としては、例えば、ノルボルネン系単量体の開環重合体若しくは開環共重合体又はそれらの水素添加物、ノルボルネン系単量体の付加重合体若しくは付加共重合体又はそれらの水素添加物、単環の環状オレフィン系単量体の重合体又はその水素添加物、環状共役ジエン系単量体の重合体又はその水素添加物、ビニル脂環式炭化水素系単量体の重合体若しくは共重合体又はそれらの水素添加物、ビニル芳香族炭化水素系単量体の重合体又は共重合体の芳香環を含む不飽和結合部分の水素添加物などを挙げることができる。これらの中で、ノルボルネン系単量体の重合体の水素添加物及びビニル芳香族炭化水素系単量体の重合体の芳香環を含む不飽和結合部分の水素添加物は、機械的強度と耐熱性に優れるので、特に好適に用いることができる。
メタクリル樹脂は、透明性に優れ、強靭でひびが入りにくいので、光学部材として好適に用いることができる。メタクリル樹脂としては、JIS K 6717に規定されるメタクリル酸メチル重合物を80%以上含むメタクリル樹脂成形材料を挙げることができる。この規格に規定されるメタクリル樹脂の中で、ビカット軟化点温度96〜100℃、メルトフローレート8〜16の指定分類コード100−120のメタクリル樹脂は、適度な流動性と強度を有するので、好適に用いることができる。
芳香族ビニル系単量体と(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの共重合体を構成する芳香族ビニル系単量体とは、芳香族ビニル単量体及びその誘導体をいい、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o−クロルスチレン、p−クロルスチレンなどを挙げることができる。芳香族ビニル系単量体と(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの共重合体を構成する(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、炭素数1〜4のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどを挙げることができ、中でもアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルを好適に用いることができる。芳香族ビニル系単量体と(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの共重合体は、香族ビニル系単量体20〜60重量%と、(メタ)アクリル酸アルキルエステル40〜80重量%の共重合体であることが好ましい。なお、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステルを意味する。
本発明においては、熱可塑性樹脂に、必要に応じて、熱可塑性エラストマー、添加剤などを配合することができる。熱可塑性エラストマーとしては、例えば、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンブロック共重合体及びその水素添加物、スチレン−イソプレンブロック共重合体及びその水素添加物などを挙げることができる。熱可塑性エラストマーの配合量は、通常0.01〜50重量%、好ましくは0.05〜30重量%である。添加剤としては、例えば、光拡散剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、染料や顔料などの着色剤、滑剤、可塑剤、帯電防止剤、蛍光増白剤などを挙げることができる。光拡散剤としては、例えば、ポリスチレン系重合体、ポリシロキサン系重合体又はこれらの架橋物からなる微粒子、フッ素系樹脂、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、シリカ、タルクなどを挙げることができる。これらの中で、ポリスチレン系重合体、ポリシロキサン系重合体又はこれらの架橋物からなる微粒子は、分散性が良好であり、耐熱性に優れ、成形時の黄変がないので、特に好適に用いることができる。これらの添加剤の配合量は、特に制限されず、通常0.01〜30重量%、好ましくは0.05〜20重量%である。配合剤として光拡散剤を配合する場合における光拡散剤の粒子径は、特に制限されないが、平均粒径で通常0.5〜100μm、好ましくは0.5〜80μmの範囲である。
本発明の光学用平板部材は、ゲート跡が光学的有効面内にあっても輝度ムラが小さく、光学装置に実装したときにゲート跡が目立たないので、光学用平板部材の光学的有効面に相当する金型キャビティ面に多数のゲートを設け、溶融樹脂の流動距離を短くして、厚さが薄い大型の光学用平板部材を、射出成形により効率的に製造することができる。本発明の光学用平板部材は、多点ゲートを有し、さらにホットランナーを有する金型を用いて射出成形することにより得られることが好ましい。
本発明の光学用平板部材を得るのに用いる多点ゲートを有する金型は、ホットランナーを有することが好ましい。なお、金型がコールドランナーを有していてもよいが、コールドランナーを用いる場合には、(1)型内ゲートカット技術を適用する、(2)ピンポイントゲート若しくはサブマリンゲートを使用して型開き条件を適度に調整する等の対応を行う必要がある。このような対応を行わない場合には、成形後にゲート跡の処理が必要となって、成形サイクルタイムが長くなる欠点がある。また、ホットランナーを用いると、ゲート跡の算術平均粗さRaが所定の値になるように、ゲートにおいて溶融樹脂を冷却固化することができる。また、ホットランナーを用いると、一回の射出ごとに廃棄するランナーが発生しないので、樹脂を有効に使用することができ、一回の射出について溶融する樹脂の量が少なくなるので成形サイクルを短縮し、生産性を向上することができる。
本発明の光学用平板部材を得るのに用いられる多点ゲートを有する金型は、ホットランナーがバルブゲートを有することが好ましい。バルブゲートを用いることにより、バルブピンの先端の形状をゲート跡に転写し、ゲート跡の処理を行うことなく、所定の算術平均粗さRaを有するゲート跡を形成することができる。すなわち、バルブゲートでは、溶融樹脂の流れが絞られ、せん断発熱が生じるので、ゲート付近における溶融樹脂の粘度が低下し、バルブピンの先端の形状をゲート跡に正確に転写して、バルブピンの先端の算術平均粗さRaと等しい算術平均粗さRaを有するゲート跡を形成することができる。本発明において、バルブピンの先端の算術平均粗さRaを所定の値に加工する方法に特に制限はなく、例えば、機械工作、サンドブラスト、ダイヤモンドライクカーボン処理、メッキなどを挙げることができる。
本発明において、バルブピンの先端の位置に特に制限はなく、例えば、バルブピンの先端を金型キャビティ内面と一致させて、全く凹凸のない光学用平板部材を成形することができ、バルブピンの先端を金型キャビティ内面よりも突き出して、ゲート跡に窪みを有する光学用平板部材を成形することもでき、あるいは、バルブピンの先端を金型キャビティ内面よりも引き込んで、ゲート跡に凸部を有する光学用平板部材を成形することもできる。
本発明において、バルブピンの先端の形状に特に制限はなく、例えば、円柱状、椀形状などを挙げることができる。このような先端形状を有するバルブピンを用いることにより、ゲート跡に円柱状、椀形状などの窪み又は凸部を有する光学用平板部材を成形することができる。本発明においては、光学用平板部材のゲート跡の直径が0.5〜5mmで、かつ、ゲート跡の窪みの深さ又は凸部の高さが0.05〜0.2mmであることが好ましい。
本発明の光学用平板部材を得るための射出成形条件は、用いる熱可塑性樹脂のガラス転移温度をTgとすると、シリンダ温度はTg+80℃〜Tg+200℃の範囲、金型温度はTg−40℃〜Tg℃の範囲、射出率が10cc/秒〜800cc/秒の範囲であることが好ましい。金型としてホットランナーを有する場合のホットランナーの温度はTg+80℃〜Tg+200℃であることが好ましい。
本発明の光学用平板部材は、直下型バックライトの光拡散板、直下型バックライトのライティングカーテン、リアープロジェクションTVのフレネルレンズなどとして用いることができるが、中でも直下型バックライトの光拡散板として用いることが好ましい。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
実施例1
脂環式構造を有する樹脂[日本ゼオン(株)、ゼオノア1060R]99重量部とシリコーン樹脂微粒子[ジーイー東芝シリコーン(株)、トスパール120、平均粒子径2.0μm]1重量部を混合し、二軸押出機を用いてストランド状に押し出し、ペレタイザーで切断することにより、光拡散板用ペレットを調製した。この光拡散板用ペレットから、射出成形機(型締力4,410kN)を用いて、光拡散板を成形した。
金型は、キャビティ寸法が、縦430mm、横730mm、対角線の長さ847mm、深さ2.0mmであり、表面の算術平均粗さRaが0.5μmとなるように加工し、図1に○で示すように、光拡散板の光入射面を8等分した8個の長方形の中心に、各1個のバルブゲートタイプのホットランナーノズルを設けた。バルブピンは、射出時に開き、溶融した樹脂がキャビティに送られ、射出終了後にバルブピンが閉まり、溶融樹脂の供給をとめる。このとき、成形品にはバルブピン先端の形状が転写される。バルブピンの先端の直径1.5mm、長さ0.1mmの円柱状部分が光拡散板の光入射面に突き出し、光拡散板の光入射面に直径1.5mm、深さ0.1mmの円柱状の窪みが形成されるようにバルブピンを調整した。バルブピンの先端の直径1.5mmの円形部は、算術平均粗さRaが0.7μmとなるように加工した。シリンダー温度は275℃、ホットランナー温度は260℃、金型温度は80℃、全サイクル70秒で射出成形を行うことにより光拡散板1を製造した。
光入射側の表面のゲート跡の中心8か所と、ゲート跡の中心から光拡散板1の中心に向かって10mm離れた8か所について、超深度顕微鏡で算術平均粗さRaを測定した。各8個の測定値の平均値は、ゲート跡の算術平均粗さRa1は0.7μm、光学的有効面内におけるゲート跡以外の部分の算術平均粗さRa2は0.5μmであり、Ra1/Ra2は1.4であった。
内側の寸法が幅720mm、奥行き420mm、深さ17mmのアクリル板で作製した箱の内面に白色反射シート[(株)ツジデン製、RF188]を貼り付け、冷陰極蛍光ランプの光が逃げないようにし、外径3.0mmの冷陰極蛍光ランプ11本を、管中心の間隔40mmとして平行に、箱の底面から管表面を2mm離して取り付けた。光拡散板1をこの冷陰極蛍光ランプの管表面から12mm離して、光拡散板1のゲート跡のある面が光入射面となるように、さらに光拡散板1のゲート跡が2本の冷陰極蛍光ランプの中間の位置にくるように載置し、冷陰極蛍光ランプを点灯して、光拡散板1のゲート跡の輝度ムラを測定した。
輝度は、図2に示すように、一辺の長さが円形のゲート跡の直径の8/3倍である正方形を、正方形の中心がゲート跡の円形の中心と一致するように仮想的に描き、一辺が9点で、ピッチがゲート跡の直径の1/3となる81点の正方格子を考え、その格子点81個について、輝度計を用いて測定した。81個の輝度測定値の最大値と最小値との差を平均値で除して、輝度ムラを算出した。8個のゲート跡の輝度ムラの平均値は、0.55%であった。
次いで、この光拡散板1の光出射面に、拡散シート[(株)ツジデン、D124J]を積層し、同様にして、ゲート跡の輝度ムラを測定した。8個のゲート跡の輝度ムラの平均値は、0.2%であった。
市販の32インチ型液晶テレビジョンの光拡散板を取り外し、上記の拡散シートを積層した光拡散板を取り付けて画質を目視で観察したところ、画質は良好であり、ゲート跡は確認されなかった。
実施例2
バルブピンの先端の直径1.5mmの円形部を、算術平均粗さRaが0.4μmとなるように加工した以外は、実施例1と同様にして、射出成形を行うことにより光拡散板2を製造した。
得られた光拡散板2のゲート跡の算術平均粗さRa1は0.4μm、光学的有効面内におけるゲート跡以外の部分の算術平均粗さRa2は0.5μmであり、Ra1/Ra2は0.8であった。
得られた光拡散板2について、実施例1と同様にしてゲート跡の輝度を測定したところ、ゲート跡の輝度ムラの平均値は0.4%であり、拡散シートを積層したときの輝度ムラの平均値は0.2%であった。
拡散シートを積層した光拡散板2を市販の液晶テレビジョンに取り付けて画質を観察したところ、画質は良好であり、ゲート跡は確認されなかった。
実施例3
バルブピンの先端の直径1.5mm、長さ0.1mmの円柱状部分が光拡散板の光入射面より引き込み、光入射面に直径1.5mm、深さ0.1mmの円柱状の凸部が形成されるようにバルブピンを調整した以外は、実施例1と同様にして、射出成形により光拡散板3を製造した。
得られた光拡散板3のゲート跡の算術平均粗さRa1は0.7μm、光学的有効面内におけるゲート跡以外の部分の算術平均粗さRa2は0.5μmであり、Ra1/Ra2は1.4であった。
得られた光拡散板3について、実施例1と同様にしてゲート跡の輝度を測定したところ、ゲート跡の輝度ムラの平均値は0.7%であり、拡散シートを積層したときの輝度ムラの平均値は0.3%であった。
拡散シートを積層した光拡散板3を市販の液晶テレビジョンに取り付けて画質を観察したところ、画質は良好であり、ゲート跡は確認されなかった。
実施例4
バルブピンの先端の直径1.5mm、高さ0.15mmの椀形状部分が光拡散板の光入射面に突き出し、光入射面に直径1.5mm、深さ0.15mmの椀形状の窪みが形成されるようにバルブピンを調整し、バルブピンの先端の椀形状部分の表面を算術平均粗さRaが0.9μmとなるように加工した以外は、実施例1と同様にして、射出成形により光拡散板4を製造した。
得られた光拡散板4のゲート跡の算術平均粗さRa1は0.9μm、光学的有効面内におけるゲート跡以外の部分の算術平均粗さRa2は0.5μmであり、Ra1/Ra2は1.8であった。
得られた光拡散板4について、実施例1と同様にしてゲート跡の輝度を測定したところ、ゲート跡の輝度ムラの平均値は0.7%であり、拡散シートを積層したときの輝度ムラの平均値は0.3%であった。
拡散シートを積層した光拡散板4を市販の液晶テレビジョンに取り付けて画質を観察したところ、画質は良好であり、ゲート跡は確認されなかった。
実施例5
金型キャビティ表面を算術平均粗さRaが0.01μmとなるように加工し、バルブピンの先端の直径1.5mm、長さ0.05mmの円柱状部分が光拡散板の光入射面に突き出し、光入射面に直径1.5mm、深さ0.05mmの円柱状の窪みが形成されるようにバルブピンを調整し、バルブピンの先端の直径1.5mmの円形部を算術平均粗さRaが0.01μmとなるように加工した以外は、実施例1と同様にして、射出成形により光拡散板5を製造した。
得られた光拡散板5のゲート跡の算術平均粗さRa1は0.01μm、光学的有効面内におけるゲート跡以外の部分の算術平均粗さRa2は0.01μmであり、Ra1/Ra2は1.0であった。
得られた光拡散板5について、実施例1と同様にしてゲート跡の輝度を測定したところ、ゲート跡の輝度ムラの平均値は0.2%であり、拡散シートを積層したときの輝度ムラの平均値は0.1%であった。
拡散シートを積層した光拡散板5を市販の液晶テレビジョンに取り付けて画質を観察したところ、画質は良好であり、ゲート跡は確認されなかった。
実施例6
熱可塑性樹脂として、脂環式構造を有する樹脂の代わりに、メタクリル樹脂[旭化成(株)、デルペット70NHX]を用いた以外は、実施例1と同様にして、射出成形により光拡散板6を製造した。
得られた光拡散板6のゲート跡の算術平均粗さRa1は0.7μm、光学的有効面内におけるゲート跡以外の部分の算術平均粗さRa2は0.5μmであり、Ra1/Ra2は1.4であった。
得られた光拡散板6について、実施例1と同様にしてゲート跡の輝度を測定したところ、ゲート跡の輝度ムラの平均値は0.7%であり、拡散シートを積層したときの輝度ムラの平均値は0.3%であった。
拡散シートを積層した光拡散板6を市販の液晶テレビジョンに取り付けて画質を観察したところ、画質は良好であり、ゲート跡は確認されなかった。
実施例7
熱可塑性樹脂として、シリコーン樹脂微粒子を含まない脂環式構造を有する樹脂[日本ゼオン(株)、ゼオノア1060R]のみを用いた点と、ゲートが設けられた面とは反対側の面に、底面が一辺100μmの正方形、頂角が90度の四角錐を全面に形成できる金型を用いた点の他は、実施例1と同様にして光拡散板を成形し、その評価を行った。
得られた光拡散板は、ゲート跡の算術平均粗さRa1が0.7μmであり、光学的有効面内におけるゲート跡以外の部分の算術平均粗さRa2が0.4μmであった。このため、Ra1/Ra2は1.8であった。
また、得られた光拡散板について、実施例1と同様にしてゲート跡の輝度を測定したところ、ゲート跡の輝度ムラの平均値は0.6%であり、拡散シートを積層したときの輝度ムラの平均値は0.25%であった。
さらに、拡散シートを積層した光拡散板を市販の液晶テレビジョンに取り付けて画質を観察したところ、画質は良好であり、ゲート跡は確認されなかった。
実施例8
熱可塑性樹脂として、脂環式構造を有する樹脂の代わりに、スチレンとメタクリル酸メチルの共重合体[新日鐵化学(株)、エスチレンMS−600]を用いた以外は、実施例1と同様にして、射出成形により光拡散板を製造した。
得られた光拡散板のゲート跡の算術平均粗さRa1は0.6μm、光学的有効面内におけるゲート跡以外の部分の算術平均粗さRa2は0.4μmであり、Ra1/Ra2は1.5であった。
得られた光拡散板について、実施例1と同様にしてゲート跡の輝度を測定したところ、ゲート跡の輝度ムラの平均値は0.8%であり、拡散シートを積層したときの輝度ムラの平均値は0.3%であった。
拡散シートを積層した光拡散板を市販の液晶テレビジョンに取り付けて画質を観察したところ、画質は良好であり、ゲート跡は確認されなかった。
比較例1
バルブピンの先端の直径1.5mmの円形部を、算術平均粗さRaが3μmとなるように加工した以外は、実施例1と同様にして、射出成形により光拡散板7を製造した。
得られた光拡散板7のゲート跡の算術平均粗さRa1は3μm、光学的有効面内におけるゲート跡以外の部分の算術平均粗さRa2は0.5μmであり、Ra1/Ra2は6.0であった。
得られた光拡散板7について、実施例1と同様にしてゲート跡の輝度を測定したところ、ゲート跡の輝度ムラの平均値は5.5%であり、拡散シートを積層したときの輝度ムラの平均値は3.2%であった。
拡散シートを積層した光拡散板7を市販の液晶テレビジョンに取り付けたとき、ゲート跡がはっきりと見えた。
比較例2
バルブピンの先端の直径1.5mmの円形部を、算術平均粗さRaが0.1μmとなるように加工した以外は、実施例1と同様にして、射出成形により光拡散板8を製造した。
得られた光拡散板8のゲート跡の算術平均粗さRa1は0.1μm、光学的有効面内におけるゲート跡以外の部分の算術平均粗さRa2は0.5μmであり、Ra1/Ra2は0.2であった。
得られた光拡散板8について、実施例1と同様にしてゲート跡の輝度を測定したところ、ゲート跡の輝度ムラの平均値は4.8%であり、拡散シートを積層したときの輝度ムラの平均値は2.1%であった。
拡散シートを積層した光拡散板8を市販の液晶テレビジョンに取り付けて画質を観察したところ、ゲート跡がぼんやりと見えた。
比較例3
金型キャビティ表面を算術平均粗さRaが0.01μmとなるように加工し、バルブピンの先端の直径1.5mm、長さ0.05mmの円柱状部分が光拡散板の光入射面に突き出し、光入射面に直径1.5mm、深さ0.05mmの円柱状の窪みが形成されるようにバルブピンを調整し、バルブピンの先端の直径1.5mmの円形部を算術平均粗さRaが0.5μmとなるように加工した以外は、実施例1と同様にして、射出成形により光拡散板9を製造した。
得られた光拡散板9のゲート跡の算術平均粗さRa1は0.5μm、光学的有効面内におけるゲート跡以外の部分の算術平均粗さRa2は0.01μmであり、Ra1/Ra2は50であった。
得られた光拡散板9について、実施例1と同様にしてゲート跡の輝度を測定したところ、ゲート跡の輝度ムラの平均値は7.2%であり、拡散シートを積層したときの輝度ムラの平均値は4.2%であった。
拡散シートを積層した光拡散板9を市販の液晶テレビジョンに取り付けて画質を観察したところ、ゲート跡がはっきりと見えた。
実施例1〜6及び比較例1〜3の結果を、第1表に示す。
Figure 2007001290
第1表に見られるように、ゲート跡の算術平均粗さRa1と、光学的有効面内におけるゲート跡以外の部分の算術平均粗さRa2の比Ra1/Ra2が0.4〜3である実施例1〜6の光拡散板は、ゲート跡付近の輝度ムラが小さく、拡散シートを積層して液晶テレビジョンに取り付けたとき、ゲート跡が目視で観察されない。これに対して、Ra1/Ra2が6、0.2又は50である比較例1〜3の光拡散板は、ゲート跡付近の輝度ムラが大きく、拡散シートを積層して液晶テレビジョンに取り付けたとき、ゲート跡が見える。
光学的有効面内におけるゲート跡以外の部分の算術平均粗さRa2が0.5μmであり、ゲート跡の算術平均粗さRa1が0.4〜0.9μmである実施例1〜4及び実施例6の4光拡散板は、輝度ムラが小さく、ゲート跡が見えないのに対して、ゲート跡以外の部分の算術平均粗さRa2が0.5μmであっても、ゲート跡の算術平均粗さRa1が3μmである比較例1の光拡散板と、ゲート跡の算術平均粗さRa1が0.1μmである比較例2の光拡散板は、輝度ムラが大きく、ゲート跡が見える。光学的有効面内におけるゲート跡以外の部分の算術平均粗さRa2が0.01μmである実施例5の光拡散板と比較例3の光拡散板とを比較すると、ゲート跡の算術平均粗さRa1が、ゲート跡以外の部分の算術平均粗さRa2と同じ実施例5の光拡散板は、輝度ムラが小さく、ゲート跡が見えないのに対して、ゲート跡の算術平均粗さRa1が、ゲート跡以外の部分の算術平均粗さRa2の50倍である比較例3の光拡散板は、輝度ムラが大きく、ゲート跡が見える。
この結果から、光学的有効面内におけるゲート跡以外の部分の算術平均粗さRa2とゲート跡の算術平均粗さRa1の差が小さいことが、光拡散板の輝度ムラを小さくし、ゲート跡を目立たなくする上で重要であることが分かる。
本発明の光学用平板部材は、光学的有効面内に多点ゲートを有する金型を用いて射出成形することができるので、溶融樹脂の金型内での流動距離を短くして大型の光学用平板部材を製造することが可能となる。本発明の光学用平板部材は、ゲート跡の算術平均粗さRa1と、光学的有効面内におけるゲート跡以外の部分の算術平均粗さRa2の差が小さく、ゲート跡を処理する必要がなく、光学装置に実装したとき、ゲート跡が目立たない。本発明の光学用平板部材は、液晶表示装置の光拡散板として好適に用いることができる。
実施例で用いた金型のゲート位置を示す説明図である。 ゲート付近の輝度の測定位置を示す説明図である。

Claims (6)

  1. 熱可塑性樹脂を多点ゲートを有する金型を用いて射出成形することにより得られる光学用平板部材であって、ゲート跡が光学的有効面内に存在し、ゲート跡の算術平均粗さRa1と、光学的有効面内におけるゲート跡以外の部分の算術平均粗さRa2の比Ra1/Ra2が、0.4〜3であることを特徴とする光学用平板部材。
  2. 光学用平板部材が、光拡散板である請求項1に記載の光学用平板部材。
  3. 熱可塑性樹脂が、脂環式構造を有する樹脂である請求項1に記載の光学用平板部材。
  4. 熱可塑性樹脂が、芳香族ビニル系単量体と(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの共重合体である請求項1に記載の光学用平板部材。
  5. 多点ゲートを有し、さらにホットランナーを有する金型を用いて射出成形することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光学用平板部材の製造方法。
  6. ホットランナーが、バルブゲートを有する請求項5に記載の光学用平板部材の製造方法。
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