JP2006116759A - 光学材料射出成形用金型及び光学材料の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光学材料の射出成形用の金型において、複数個のゲートを有し、光学材料の面に対応するキャビティの少なくとも一つの面に、厚さが0.2〜2mmであり、表面の算術平均粗さRaが30μm以下である微細パターンを有するスタンパーと、該スタンパーの裏側に、厚さが0.01〜1mmであり、熱伝導率が5W/(m・K)以下であり、引張り弾性率が2GPa以上である断熱層を設けてなることを特徴とする光学材料射出成形用金型、及び、該金型を用い、溶融した熱可塑性樹脂を、該金型のキャビティに射出注入することを特徴とする光学材料の製造方法。
【選択図】図1
Description
例えば、樹脂導光板の光散乱部を形成する金型表面の微細な凹凸形状の転写を均一にする金型として、金型の型表面を構成する一面が凹凸状に粗面化されたパターン表面を有する金属板及び該金属板の裏側が耐熱性重合体である断熱層からなる層構造を有する樹脂導光板成形用金型が提案されている(特許文献1)。また、キャビティ内に射出充填された溶融樹脂表面の冷却固化層の形成を少なくすることによって、転写性を向上させ、ウエルドマーク、コールド樹脂マーク、フローマークなどの発生を低減させ、高い生産性を実現する成形方法として、転写開始温度以上の熱可塑性樹脂を、転写開始温度以下に保持された金型のキャビティ部に導入し、該金型で冷却されて転写開始温度以下に下がった金型の表面近傍の熱可塑性樹脂が、キャビティ部に熱可塑性樹脂が充填された後に、再度、転写開始温度に上昇するように、キャビティ部側の表面部分の熱容量が設定された金型を使用して射出成形する方法が提案されている(特許文献2)。さらに、キャビティ内面の導光板への転写性がより一層向上する射出成形方法として、側面の両端部近傍に、射出成形用のゲートに接続された張り出し部を有する金型を用いる射出成形方法が提案されている(特許文献3)。
すなわち、本発明は、
(1)光学材料の射出成形用の金型において、複数個のゲートを有し、光学材料の面に対応するキャビティの少なくとも一つの面に、厚さが0.2〜2mmであり、表面の算術平均粗さRaが30μm以下である微細パターンを有するスタンパーと、該スタンパーの裏側に、厚さが0.01〜1mmであり、熱伝導率が5W/(m・K)以下であり、引張り弾性率が2GPa以上である断熱層を設けてなることを特徴とする光学材料射出成形用金型、
(2)光学材料が、厚さが0.2〜10mmであり、一対の側面の形状が略台形若しくは略台形が組み合わされた形状、他の対の側面が略長方形又はすべての側面が略長方形である導光板、又は、すべての側面が略長方形である光拡散板である(1)に記載の光学材料射出成形用金型、
(3)断熱層が、熱重量分析における5%減量温度が300℃以上の合成樹脂フィルムである(1)に記載の光学材料射出成形用金型、
(4)合成樹脂フィルムが、ポリイミドフィルムである(3)に記載の光学材料射出成形用金型、
(5)(1)ないし(4)のいずれか1項に記載の金型を用い、溶融した熱可塑性樹脂を、該金型のキャビティに射出注入することを特徴とする光学材料の製造方法、
(6)光学材料が、厚さが0.2〜10mmであり、一対の側面の形状が略台形若しくは略台形が組み合わされた形状、他の対の側面が略長方形又はすべての側面が略長方形である導光板、又は、すべての側面が略長方形である光拡散板である(5)に記載の光学材料の製造方法、
(7)熱可塑性樹脂が、脂環式構造を有する樹脂を含む(5)に記載の光学材料の製造方法、及び、
(8)熱可塑性樹脂が、メタクリル樹脂又は(メタ)アクリル酸エステル−芳香族ビニル化合物共重合体を含む(5)に記載の光学材料の製造方法、
を提供するものである。
本発明の金型において、複数個のゲートの位置に特に制限はなく、光学材料の主面となる表面又は裏面に設けることができ、あるいは、側面に設けることもできる。これらの中で、複数個のゲートは、光学材料の光入射面、光反射面又は光出射面とならない側面に設けることが好ましい。複数個のゲートを、光学材料の光入射面、光反射面又は光出射面とならない側面に設けることにより、光学材料を用いた製品の表示画面の画質がゲート痕のために低下することを防ぐことができる。複数個のゲートを設けることにより、金型キャビティ内での溶融樹脂の流動距離を短縮し、溶融樹脂の温度低下による粘度上昇を防ぎ、スタンパーの微細パターンを光学材料に正確に転写することができる。
本発明の金型は、スタンパーの裏側に断熱層を有するので、金型キャビティ内における溶融樹脂の温度低下が少なく、複数のゲートから注入された溶融樹脂が別方向から合流しても、十分に低粘度を保っているので、目視により認められるようなウエルドラインが発生するおそれがない。本発明の金型は、金型温度を低くしても、スタンパーに接触する溶融樹脂の温度低下を防ぐことができるので、スタンパーの微細パターンを正確に光学材料に転写し、かつサイクルタイムを短縮することができる。
略台形とは、台形又は、台形の辺もしくは角に光源を組み込むための切り込みが入った形状のことを言い、略長方形とは、長方形又は、長方形の辺もしくは角に光源を組み込むための切り込みが入った形状のことを言う。また略台形を組み合わせた形状とは、図1から図3に示すように複数の略台形を、略台形の平行な二辺に垂直な方向に平行に配置して、平行な二辺のうちの一辺を、他の略台形の平行な二辺のうちの一辺に重ね合わせた形状である。このとき、隣接する略台形の平行な二辺の重ね合わせ方は、平行な二辺のうちの短辺同士でも、長辺同士でも、短辺と長辺でもよい。
本発明の金型を用い、導光板の光入射面、光反射面及び/又は光出射面に微細パターンを形成することにより、輝度ムラの少ない高画質の表示画面を得ることができる。光拡散板は、すべての側面が略長方形であり、面積が広い一方の主面が光入射面となり、他方の主面が光出射面となる。本発明の金型を用い、光拡散板の光入射面及び/又は光出射面に微細パターンを形成することにより、輝度ムラの少ない高画質の表示画面を得ることができる。本発明の金型は、厚さが0.2〜10mmである導光板又は光拡散板に適用することが好ましく、厚さが0.5〜6mmである導光板又は光拡散板に適用することがより好ましい。厚さが0.2mm未満では成形が困難であり、10mmを超える導光板又は光拡散板は、断熱層の影響で表面の冷却が遅くなり、成形時間が長くなりすぎる。
本発明の光学材料射出成形用金型においては、断熱層の熱重量分析における5%減量温度が300℃以上であることが好ましく、350℃以上であることがより好ましい。5%減量温度が300℃未満であると、断熱材の物性が変化し、スタンパーに影響を与えるおそれがある。5%減量温度は、JIS K 7120に準じて、乾燥空気を流入ガスとし、昇温速度10℃/minで測定することができる。
本発明の金型においては、断熱層を形成する合成樹脂フィルムが、ポリイミドフィルムであることが好ましく、芳香族複素環ポリイミドフィルムであることがより好ましく、全芳香族ポリイミドフィルムであることがさらに好ましい。全芳香族ポリイミドフィルムは、5%減量温度が高いばかりでなく、長期耐熱劣化性にも優れ、機械的強度も高いので、金型の寿命を長くすることができる。
本発明方法は、厚さが0.2〜10mmであり、一対の側面の形状が略台形若しくは略台形が組み合わされた形状、他の対の側面が略長方形若しくはすべての側面が略長方形である導光板、又は、すべての側面が略長方形である光拡散板の製造に好適に適用することができる。
本発明方法に用いる熱可塑性樹脂に特に制限はなく、例えば、脂環式構造を有する樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸エステル−芳香族ビニル化合物共重合体、ポリエーテルスルホンなどを挙げることができる。これらの中で、脂環式構造を有する樹脂、メタクリル樹脂及び(メタ)アクリル酸エステル−芳香族ビニル共重合体を好適に用いることができ、脂環式構造を有する樹脂を特に好適に用いることができる。
脂環式構造を有する樹脂は、溶融樹脂の流動性が良好なので、金型キャビティのスタンパーの微細パターンを正確に転写することができ、吸湿性が極めて低いので、寸法安定性に優れ、光学材料に反りを生ずることがなく、比重が小さいので、大型の厚物平板形状の光学材料を軽量化することができる。
脂環式構造を有する樹脂としては、例えば、ノルボルネン系単量体の開環重合体若しくは開環共重合体又はそれらの水素添加物、ノルボルネン系単量体の付加重合体若しくは付加共重合体又はそれらの水素添加物、単環の環状オレフィン系単量体の重合体又はその水素添加物、環状共役ジエン系単量体の重合体又はその水素添加物、ビニル脂環式炭化水素系単量体の重合体若しくは共重合体又はそれらの水素添加物、ビニル芳香族炭化水素系単量体の重合体又は共重合体の芳香環を含む不飽和結合部分の水素添加物などを挙げることができる。これらの中で、ノルボルネン系単量体の重合体の水素添加物及びビニル芳香族炭化水素系単量体の重合体の芳香環を含む不飽和結合部分の水素添加物は、機械的強度と耐熱性に優れるので、特に好適に用いることができる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル−芳香族ビニル化合物共重合体は、低級アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体と芳香族ビニル系単量体とを共重合することにより得ることができる。低級アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体としては、炭素数1〜4のアルキル基、好ましくは炭素数1又は2のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを挙げることができる。芳香族ビニル系単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o−クロルスチレン、p−クロルスチレンなどを挙げることができる。(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体と芳香族ビニル系単量体は、いずれも、1種を単独で用いることができ、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることもできる。これらの中で、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体を好適に用いることができる。
本発明方法においては、必要に応じて、熱可塑性樹脂に、他の重合体、配合剤、光拡散剤などを配合することができる。他の重合体としては、例えば、ポリブタジエンなどを挙げることができる。光拡散剤としては、例えば、ポリスチレン系重合体架橋物、ポリシロキサン系重合体架橋物などを挙げることができる。配合剤としては、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、着色剤、滑剤、可塑剤、帯電防止剤、蛍光増白剤などを挙げることができる。
実施例1
脂環式構造を有する樹脂[日本ゼオン(株)、ゼオノア1060R]を用いて、15インチ型導光板を射出成形により作製した。
導光板の寸法は、横320mm、縦240mmであって、横320mm側の光入射面となる側面の厚さ2.1mm、光入射面と対向する側面の厚さ0.7mmであり、他の2側面は台形である。
使用した金型は、コールドランナーを備えた3プレート金型であり、金型の光出射面に対応する面には、成形品に底面の直径10.0μm、高さ5.0μm、アスペクト比0.50の多数の半球ドットを形成するための窪みを有するニッケル板を加工した厚さ0.6mmのスタンパーを、断熱層としての厚さ75μmの全芳香族ポリイミドフィルム(引張り弾性率3.4GPa、熱伝導率0.15W/(m・K))と積層して取り付けた。スタンパーの中心部のRaを測定するとRa=1.5μmであった。金型の光入射面に対応する面には、ピッチ50μm、頂角120度で、光入射面と略直交するプリズム形状を有するニッケル板を加工した厚さ0.6mmのスタンパーを、断熱層としての厚さ75μmの全芳香族ポリイミドフィルムと積層して取り付けた。ゲートは、光入射面と直交する両側面の、光入射面から10mm離れ、厚さ方向の中央の位置に、ピンポイントゲート各1個を設けた。
型締力3,440kNの射出成形機を用い、溶融樹脂温度270℃、金型温度80℃、射出7秒、冷却15秒、取り出し10秒、合計32秒のサイクルタイムで射出成形を行った。容易に金型から取り出すことができ、目視では成形品にウエルドラインは認められなかった。
得られた導光板の光出射面の半球ドットの底面の直径と高さを、光入射面から10mm、65mm、120mm、175mm及び230mm離れた光入射面に平行な5本の直線と、光入射面と直交する一つの側面から10mm、85mm、160mm、235mm及び310mm離れた光入射面に垂直な5本の直線との交点、合計25点において、超深度形状測定顕微鏡[(株)キーエンス、VK−9500]を用いて測定した。半球ドットの底面の直径はすべて10.0μm、高さは最大4.8μm、最小4.7μm、平均4.75μmであり、(半球ドットの高さ/金型の窪みの深さ)×100(%)として求めた転写率の平均値は95%であった。
実施例2
脂環式構造を有する樹脂[日本ゼオン(株)、ゼオノア1060R]の代わりに、メタクリル樹脂[旭化成(株)、デルペット80NH]を用いた以外は、実施例1と同様にして、射出成形により導光板を作製した。
32秒のサイクルタイムで容易に金型から取り出すことができ、目視では成形品にウエルドラインは認められなかった。半球ドットの底面の直径はすべて10.0μm、高さは最大4.7μm、最小4.5μm、平均4.60μmであり、転写率の平均値は92%であった。
実施例3
ピンポイントゲートを、光入射面と直交する両側面の、光入射面から10mm離れ、厚さ方向の中央の位置と、光入射面から230mm離れ、厚さ方向の中央の位置とに各1個ずつ、合計4個設けた以外は、実施例1と同様にして、射出成形により導光板を作製した。
32秒のサイクルタイムで容易に金型から取り出すことができ、目視では成形品にウエルドラインは認められなかった。半球ドットの底面の直径はすべて10.0μm、高さは最大4.8μm、最小4.7μm、平均4.75μmであり、転写率の平均値は95%であった。
実施例1で用いた金型から、断熱層としての全芳香族ポリイミドフィルムを取り外してスタンパーを付け直し、脂環式構造を有する樹脂[日本ゼオン(株)、ゼオノア1060R]を用いた以外は、実施例1と同様にして、射出成形により導光板を作製した。
32秒のサイクルタイムで容易に金型から取り出すことができ、目視では成形品にウエルドラインは認められなかった。半球ドットの底面の直径はすべて10.0μm、高さは最大4.5μm、最小2.01μmであり、ウエルド付近の半球ドットが低かった。半球ドットの高さの平均は3.22μmであり、転写率の平均値は64%であった。
比較例2
脂環式構造を有する樹脂[日本ゼオン(株)、ゼオノア1060R]の代わりに、メタクリル樹脂[旭化成(株)、デルペット80NH]を用いた以外は、比較例1と同様にして、射出成形により導光板を作製した。
32秒のサイクルタイムで容易に金型から取り出すことができたが、目視により成形品にウエルドラインが認められた。半球ドットの底面の直径はすべて10.0μm、高さは最大3.12μm、最小1.25μmであり、半球ドットは全体的に低く、特にウエルド付近が低かった。半球ドットの高さの平均は2.11μmであり、転写率の平均値は42%であった。
比較例3
脂環式構造を有する樹脂[日本ゼオン(株)、ゼオノア1060R]を用い、金型温度を90℃とした以外は、比較例1と同様にして、射出成形により導光板を作製した。
サイクルタイム32秒では、取り出し不良が発生したので、冷却時間を30秒、サイクルタイムを47秒としたところ、容易に金型から取り出すことができた。目視により成形品にウエルドラインは認められなかった。半球ドットの底面の直径はすべて10.0μm、高さは最大4.70μm、最小3.75μmであり、ウエルド付近の半球ドットが若干低かった。半球ドットの高さの平均は4.25μmであり、転写率の平均値は85%であった。
実施例1〜3及び比較例1〜3の結果を、第1表に示す。
これに対して、断熱層としての全芳香族ポリイミドフィルムを取り外した金型を用いて射出成形した比較例1〜3の導光板は、光出射面の半球ドットの高さが低く、半球ドットの転写率が低い。また、熱可塑性樹脂としてメタクリル樹脂を用いた比較例2の導光板には、視認できるウエルドラインが発生している。
実施例4
脂環式構造を有する樹脂[日本ゼオン(株)、ゼオノア1060R]99.7重量部とポリシロキサン系重合体微粒子[ジーイー東芝シリコーン(株)、トスパール120]0.3重量部を混合し、二軸押出機を用いてストランド状に押し出し、ペレタイザで切断することにより、光拡散板用樹脂を調製した。この樹脂を用いて、15インチ型光拡散板を射出成形により作製した。
光拡散板の寸法は、横320mm、縦240mm、厚さ2mmであって、すべての側面が長方形である。
使用した金型は、コールドランナーを使用した3プレート金型であり、金型の光出射面に対応する面には、厚さ0.6mmのニッケル板にピッチ50.0μm、高さ14.4μm、頂角120度のプリズムを横方向に形成したスタンパーを、実施例1と同じ全芳香族ポリイミドフィルムと積層して取り付けた。
ゲートは、図4に●で示すように、光入射面に対応する面の縦横をそれぞれ二分割する線で四分割した長方形の対角線の交点に各1個ずつ、合計4個のピンポイントゲートを設けて、実施例1と同じ条件で射出成形することにより光拡散板を作製した。
32秒のサイクルタイムで容易に金型から取り出すことができ、目視では成形品にウエルドラインは認められなかった。得られた光拡散板のプリズムのピッチと高さを、実施例1と同様にして測定した。プリズムのピッチはすべて50.0μm、高さは最大14.3μm、最小13.7μm、平均14.0μmであり、(光拡散板のプリズムの高さ/金型のプリズムの高さ)×100(%)として求めた転写率の平均値は97%であった。
比較例4
実施例4で用いた金型から、断熱層としてのポリイミドフィルムを取り外してスタンパーを付け直した以外は、実施例4と同様にして、射出成形により光拡散板を作製した。
32秒のサイクルタイムで容易に金型から取り出すことができ、目視では成形品にウエルドラインは認められなかった。得られた光拡散板のプリズムのピッチと高さを、実施例1と同様にして測定した。プリズムのピッチはすべて50.0μm、高さは最大12.7μm、最小11.7μm、平均12.2μmであり、転写率の平均値は85%であった。
実施例4及び比較例4の結果を、第2表に示す。
これに対して、断熱層としての全芳香族ポリイミドフィルムを取り外した金型を用いて射出成形した比較例4の光拡散板は、光出射面のプリズムの高さが低く、プリズムの転写率が低い。
Claims (8)
- 光学材料の射出成形用の金型において、複数個のゲートを有し、光学材料の面に対応するキャビティの少なくとも一つの面に、厚さが0.2〜2mmであり、表面の算術平均粗さRaが30μm以下である微細パターンを有するスタンパーと、該スタンパーの裏側に、厚さが0.01〜1mmであり、熱伝導率が5W/(m・K)以下であり、引張り弾性率が2GPa以上である断熱層を設けてなることを特徴とする光学材料射出成形用金型。
- 光学材料が、厚さが0.2〜10mmであり、一対の側面の形状が略台形若しくは略台形が組み合わされた形状、他の対の側面が略長方形又はすべての側面が略長方形である導光板、又は、すべての側面が略長方形である光拡散板である請求項1に記載の光学材料射出成形用金型。
- 断熱層が、熱重量分析における5%減量温度が300℃以上の合成樹脂フィルムである請求項1に記載の光学材料射出成形用金型。
- 合成樹脂フィルムが、ポリイミドフィルムである請求項3に記載の光学材料射出成形用金型。
- 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の金型を用い、溶融した熱可塑性樹脂を、該金型のキャビティに射出注入することを特徴とする光学材料の製造方法。
- 光学材料が、厚さが0.2〜10mmであり、一対の側面の形状が略台形若しくは略台形が組み合わされた形状、他の対の側面が略長方形又はすべての側面が略長方形である導光板、又は、すべての側面が略長方形である光拡散板である請求項5に記載の光学材料の製造方法。
- 熱可塑性樹脂が、脂環式構造を有する樹脂を含む請求項5に記載の光学材料の製造方法。
- 熱可塑性樹脂が、メタクリル樹脂又は(メタ)アクリル酸エステル−芳香族ビニル化合物共重合体を含む請求項5に記載の光学材料の製造方法。
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