JP2010066664A - 光拡散板、直下型バックライト装置、および液晶表示装置 - Google Patents

光拡散板、直下型バックライト装置、および液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】比較的小型の既存の射出成形機を用いて成形でき、発光面の輝度むらを抑えつつ、かつ直下型バックライト装置の薄型化に寄与できる光拡散板を提供する。
【解決手段】本発明の光拡散板1は、筐体の開口部を塞ぐように配置される射出成形製である。光拡散板は、一定厚みの平面視長方形状の本体部10と、本体部外周側の外周部20と、本体部と外周部を接続する接続部30とを備える。本体部は、長方形の略中央位置に有効照明領域が設けられ、この領域を含む範囲に中心線平均粗さの最大値が3〜1000μmの凹凸構造12が形成される。外周部は、本体部の厚みよりも薄い略一定の厚みを有し、筐体に支持される。接続部は、本体部から外周部側に向かうにつれて薄くなる。
【選択図】図3

Description

本発明は、光拡散板、直下型バックライト装置、および液晶表示装置に関する。特に、本発明は、比較的小型の既存の射出成形機を用いて成形できるとともに、発光面の輝度むらを抑えつつ、かつ直下型バックライト装置に用いた際に、当該直下型バックライト装置の薄型化に寄与できる光拡散板、この光拡散板を備える直下型バックライト装置、およびこの直下型バックライト装置を備える液晶表示装置に関する。
従来、液晶表示装置は、直下型バックライト装置と、この直下型バックライト装置の被照明対象である液晶パネルとを備えて構成されている。この液晶表示装置に用いる直下型バックライト装置としては、例えば、少なくとも一方の面に開口部が形成された筐体と、その筐体の内部空間に配置される複数の光源(例えば、冷陰極管やLED等)と、筐体の開口部を塞ぐように配置される光拡散板とを備えるものが広く用いられている。
近年では、壁掛けタイプ等の需要もあることから、液晶表示装置のより一層の薄型化が求められている。このため、直下型バックライト装置の薄型化も求められている。直下型バックライト装置を薄型化するためには、光源と光拡散板との距離を近づけることが必要となるが、この場合には、光源の真上部分の輝度が高くなり、この真上部分から離れるにつれて輝度が低くなることから、その発光面に周期的な輝度むらが生じるという問題がある。そこで、近年では、光拡散板の表面にプリズム形状やいわゆるレンチキュラー形状等の所定の凹凸構造を形成し、これらの凹凸構造により、発光面の輝度むらを低減させる技術が用いられている(特許文献1参照)。
また、特許文献1に示すように、このような表面に凹凸構造を有する前記光拡散板の製造方法としては、光拡散板の表面に形成する凹凸構造の形状を所望の通りに形成できるため薄型化にも対処でき、かつ、量産が容易である観点から、凹凸構造に対応する微細構造が形成された金型を用いて、透明樹脂を射出成形する方法が利用されている。
特開2006−66074号公報
しかしながら、直下型バックライト装置の薄型化を図るために、従来よりも薄い光拡散板を射出成形により得ようとすると、キャビティの厚み(深さ)が小さくなることに起因して射出圧力を大きくしなければならず、大きな射出圧力にも対抗できる型締力の大きな射出成形機を用意しれなければならない。このため、既存の射出成形機では、厚みの薄い光拡散板は成形できない可能性がある。
本発明の目的は、大型の射出成形機を用いることなく、比較的小型の既存の射出成形機を用いて成形できるとともに、発光面の輝度むらを抑えつつ、かつ直下型バックライト装置に用いた際に、当該直下型バックライト装置の薄型化に寄与できる光拡散板を提供することである。また、本発明の他の目的は、このような光拡散板を備える、薄型の直下型バックライト装置および液晶表示装置を提供することである。
本発明は、少なくとも一方の面に開口部が形成され、その内部空間に光源が配置される筐体に対し、その開口部を塞ぐように配置されるとともに、前記光源側の面である光入射面と、この光入射面とは反対側の面である光出射面とを有する、射出成形により一体的に形成された光拡散板であって、その厚みが略一定である板状に形成された平面視長方形状の本体部と、この本体部の外周側の少なくとも一部に設けられる外周部と、前記本体部および前記外周部を接続する接続部と、を備え、前記本体部は、その長方形の略中央位置に、被照明対象を有効に照射する平面視長方形状の有効照明領域が設けられ、前記光入射面および光出射面の少なくともいずれかの面には、前記有効照明領域を含む範囲に、中心線平均粗さ(Ra)の最大値が3〜1000μmである凹凸構造が形成され、前記外周部は、前記本体部の厚みよりも薄い略一定の厚みを有し、かつ前記筐体により支持される部分であり、前記接続部は、前記本体部側から前記外周部側に向かうにつれて、その厚みが薄くなる形状である。
本発明によれば、筐体により支持される外周側の少なくとも一部の外周部と、所定の凹凸構造が形成された本体部と、この外周部と本体部との間を接続する接続部とを備え、外周部の厚みが本体部より薄くなるとともに、接続部の厚みが本体部側から外周部側に向かうにつれて薄くなるように構成したので、筐体により支持される外周部の厚みが薄いため、例えば、本体部の突出する側の面が光源に面するように光拡散板を筐体上に配置することにより、直下型バックライト装置の薄型化を図ることができ、ひいては、液晶表示装置の薄型化も図ることができる。
また、本発明によれば、当該光拡散板を外周部のみが薄い構成としたので、光拡散板全体の厚みを均一に薄くする場合に比べて、厚みの薄い部分が外周側のみの比較的小さな領域となるため、比較的型締め力の小さい射出成形機を用いて射出成形による成形品を得ることができる。さらに、当該光拡散板を外周部のみが薄い構成としたので、光拡散板全体の厚みを均一に薄くする場合に比べて、光拡散板としての剛性を十分に奏することができ、変形や割れ等の発生を抑えることができる。
さらに、本体部の有効照明領域を含む範囲に、中心線平均粗さ(Ra)の最大値が3〜1000μmである凹凸構造を形成したので、この光源から入射する光をこの凹凸構造が所望の方向へと集光・散乱させることにより、発光面の輝度むらを低減できる。この際、光拡散板を射出成形により形成したので、例えば、押出成形により成形品を得る場合に比べて、凹凸構造の先端部分等を正確に形成できるため、設計通りの成形品を得ることができことから、輝度むらをより一層低減できる。なお、中心線平均粗さ(Ra)の最大値は、表面のすべての方向に沿ってRaを測定した場合の最大値のことである。
ここで、前記拡散板において、前記光出射面は、前記接続部および前記外周部の間が段差のない平坦な面であることが好ましい。この際、前記光出射面は、前記本体部、前記接続部、および前記外周部の間が前述同様に段差のない平坦な面であることがより好ましい。このように、光出射面が段差のない平坦な面であることにより、例えば、当該光拡散板の光出射側に、拡散シートやプリズムシート等の光学シートや光学部材を配置した際に、間に段差がないことにより、これらの光学シートを安定した姿勢で配置でき、直下型バックライト装置や液晶表示装置の品質を維持できるとともに、薄型化を阻害しない構成とすることができる。なお、平坦な面とは、その表面が真に平坦な面な場合の他に、表面に前記凹凸構造(微細凹凸構造)が形成されている場合も含む。表面に凹凸構造が形成されている場合には、凹凸構造を除いた平面に段差がないことを示す。
前記光拡散板において、前記光出射面における前記有効照明領域を含む範囲には、前記光入射面側へ凹む凹み部が形成されていてもよい。このような構成によれば、例えば、光学シートの寸法に応じた寸法の凹み部を形成することにより、光拡散板から光学シートが位置ずれすることを防止できるため、直下型バックライト装置や液晶表示装置の品質をより一層高めることができるとともに、その薄型化を図ることもできる。
前記光拡散板において、前記外周部は、前記本体部の一対の長辺部分に対応して形成される一対の長辺部、または、前記本体部の一対の短辺部分に対応して形成される一対の短辺部により構成されている構成とすることができる。このような構成によれば、外周部の大きさを抑えることができ、射出成形がより容易となる。また、外周部を、本体部の一対の辺に対応する一対の構成とすることにより、筐体により支持される光拡散板を安定した姿勢に保つことができる。
また、前記光拡散板において、前記外周部は、前記本体部の四辺に対応して形成される縁状の部分である構成とすることもできる。このような構成によれば、光拡散板全体の形状を比較的単純な形状とすることができるため、成形が容易となり、光拡散板の生産性を向上できる。また、外周部を、本体部の四辺に対応する縁状の部分とすることにより、筐体により支持される光拡散板をより安定した姿勢に保つことができる。
また、前記光拡散板において、前記支持部の厚みは、前記本体部の厚みの20〜90%であることが好ましい。このように支持部の厚みを本体部の20〜90%とすることにより、光拡散板としての剛性と、直下型バックライト装置等の薄型化のバランスを図ることができる。
本発明は、少なくとも一方の面に開口部が形成された筐体と、この筐体の内部空間に配置された光源と、前記開口部を塞ぐようにして配置される前記光拡散板とを備える直下型バックライト装置である。また、本発明は、前記直下型バックライト装置と、この直下型バックライト装置の被照明対象である液晶パネルとを備える液晶表示装置である。
本発明によれば、大型の射出成形機を用いることなく、比較的小型の既存の射出成形機を用いて成形できるとともに、発光面の輝度むらを抑えつつ、かつ直下型バックライト装置に用いた際に、当該直下型バックライト装置の薄型化、さらに液晶表示装置の薄型化に寄与できるという効果がある。
本発明の一実施形態に係る液晶表示装置について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る液晶表示装置を模式的に示す縦断面図である。本実施形態の液晶表示装置100は、直下型バックライト装置120と、直下型バックライト装置120の光出射側に配置される、被照明対象としての液晶パネル140とを備えている。液晶パネル140は、平面視長方形状に形成されており、一般的な透過型や半透過型のもの用いることができる。液晶パネルの動作モードとしては、TN型、VA型、およびIPS型等を挙げることができる。
直下型バックライト装置120は、一方の面に開口部分が形成された筐体4と、筐体4の内部空間に配置される複数本の線状光源2と、前記開口部を塞ぐようにして配置される光拡散板1と、筐体4の内側面に設けられる反射板3とを備えている。なお、筐体4の内側面が反射板3を兼ねる構成としてもよい。
線状光源2としては、例えば冷陰極管、熱陰極管、線状に配列したLED(発光ダイオード)、およびLEDと導光体の組み合わせたもの等を挙げることができる。冷陰極管および熱陰極管の形状としては、直線状に加えて、平行な2本の管が一つの略半円でつながれ一本になったU字状、平行な3本の管が二つの略半円でつながれ一本になったN字状、および平行な4本の管が三つの略半円でつながれ一本になったW字状を挙げることができる。これらの中でも、線状光源2としては、輝度均一性の観点からは冷陰極管が好ましく、色再現性の点からは線状に配列したLED、およびLEDと導光体とを組み合わせたものが好ましい。
なお、本発明では、線状光源を複数備えているが、線状に配列したLED、またはLEDと導光体の組合せを使用する場合において、配列した一連のLEDの組、またはLEDと導光体の組み合わせたものがそれぞれ複数ある場合に、線状光源が複数本であるものとして考える。
隣接する線状光源2の中心間の距離aは、15mm〜150mmであることが好ましく、20mm〜100mmであることがより好ましい。前記距離aを上記範囲とすることにより、直下型バックライト装置の消費電力を低減できるとともに、当該装置の組み立てが容易になり、かつ発光面の輝度むらを抑えることができる。また、線状光源2の中心と光拡散板1の光入射面(後述)との距離bは、2mm〜100mmとすることができ、3mm〜75mmとすることが好ましい。
筐体4は、天面側に開口部42Aを有する箱状の筐体本体42と、筐体本体42の開口部42A近傍の縁部分から外側へ張り出した張出片44とを備えている。筐体本体42は、縦断面が倒立型の台形状に形成されている。台形の上底側(下底よりも長さが長い)が開口して開口部42Aが形成されている。張出片44は、光拡散板1の外周部分を支持する断面L字状の部分であり、光拡散板1の外周部分を支持する水平部46と、水平部46の外周端から立設し、光拡散板1や液晶パネル140等の位置ずれを規制する規制部48とを備えている。
反射板3は、線状光源2からの出射された光を反射する部材である。反射板3の材質としては、白色または銀色に着色された樹脂、および金属等を用いることができ、軽量化の観点から樹脂を好適に用いることができる。また、反射板3の色は、輝度均斉度を向上できる観点から白色であることが好ましい。ただし、輝度と輝度均斉度を高度にバランスさせる観点から、反射板3の色は、白色と銀色とを混合した色としてもよい。
光拡散板1は、入射光を拡散照射する板材である。
光拡散板を構成する材質としては、混合しにくい2種以上の樹脂の混合物、透明樹脂に光拡散剤を分散させたもの、および1種類の透明樹脂等を用いることができる。この中でも、前記材質としては、輝度向上が容易である観点から1種類の透明樹脂を用いることが好ましい。また、全光線透過率とヘーズの調整が容易であるという観点から透明樹脂に光拡散剤を分散させたものを用いることもできる。
前記透明樹脂とは、JIS K7361−1に基づいて、両面平滑な2mm厚の板で測定した全光線透過率が70%以上の樹脂のことであり、例えば、ポリエチレン、プロピレン−エチレン共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、芳香族ビニル単量体と低級アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの共重合体、ポリエチレンテレフタレート、テレフタル酸−エチレングリコール−シクロヘキサンジメタノール共重合体、ポリカーボネート、アクリル樹脂、および脂環式構造を有する樹脂などを挙げることができる。なお、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸およびメタクリル酸のことである。これらの中でも、透明樹脂としては、ポリカーボネート、ポリスチレン、芳香族ビニル単量体を10%以上含有する芳香族ビニル系単量体と低級アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの共重合体、および脂環式構造を有する樹脂等の吸水率が0.25%以下である樹脂が、吸湿による変形が少ないので、反りの少ない大型の光拡散板を得ることができる点で好ましい。
脂環式構造を有する樹脂は、流動性が良好であり、大型の光拡散板を効率よく製造できる点でより好ましい。脂環式構造を有する樹脂と光拡散剤の混合物は、光拡散板に必要な高透過性と高拡散性とを兼ね備え、色度も良好であるため、好適に用いることができる。
脂環式構造を有する樹脂は、主鎖および/または側鎖に脂環式構造を有する樹脂である。機械的強度、耐熱性などの観点から、主鎖に脂環式構造を含有する樹脂が特に好ましい。脂環式構造としては、飽和環状炭化水素(シクロアルカン)構造、不飽和環状炭化水素(シクロアルケン、シクロアルキン)構造などを挙げることができる。機械的強度、耐熱性などの観点から、シクロアルカン構造やシクロアルケン構造が好ましく、中でもシクロアルカン構造が最も好ましい。脂環式構造を構成する炭素原子数は、格別な制限はないが、通常4〜30個、好ましくは5〜20個、より好ましくは5〜15個の範囲であるときに、機械的強度、耐熱性及び光拡散板の成形性の特性が高度にバランスされ、好適である。
脂環式構造を有する樹脂の具体例としては、(1)ノルボルネン単量体の開環重合体及びノルボルネン単量体とこれと開環共重合可能なその他の単量体との開環共重合体、並びにこれらの水素添加物、ノルボルネン単量体の付加重合体及びノルボルネン系単量体とこれと共重合可能なその他の単量体との付加共重合体などのノルボルネン重合体;(2)単環の環状オレフィン重合体及びその水素添加物;(3)環状共役ジエン重合体及びその水素添加物;(4)ビニル脂環式炭化水素系単量体の重合体及びビニル脂環式炭化水素系単量体とこれと共重合可能なその他の単量体との共重合体、並びにこれらの水素添加物、ビニル芳香族単量体の重合体の芳香環の水素添加物及びビニル芳香族単量体とこれと共重合可能なその他の単量体との共重合体の芳香環の水素添加物などのビニル脂環式炭化水素重合体;などを挙げることができる。
これらの中でも、耐熱性、機械的強度等の観点から、ノルボルネン重合体及びビニル脂環式炭化水素重合体が好ましく、ノルボルネン単量体の開環重合体水素添加物、ノルボルネン単量体とこれと開環共重合可能なその他の単量体との開環共重合体水素添加物、ビニル芳香族単量体の重合体の芳香環の水素添加物及びビニル芳香族単量体とこれと共重合可能なその他の単量体との共重合体の芳香環の水素添加物がさらに好ましい。
前記光拡散剤は、光線を拡散させる性質を有する粒子であり、無機フィラーと有機フィラーとに大別できる。無機フィラーとしては、シリカ、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、マグネシウムシリケート、およびこれらの混合物を挙げることができる。有機フィラーとしては、アクリル樹脂、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリシロキサン樹脂、メラミン樹脂、およびベンゾグアナミン樹脂等を挙げることができる。これらの中でも、有機フィラーとしては、ポリスチレン樹脂、ポリシロキサン樹脂、およびこれらの架橋物からなる微粒子が、高分散性、高耐熱性、成形時の着色(黄変)がない点で好ましく、これらの中でも、より耐熱性に優れる点でポリシロキサン樹脂の架橋物からなる微粒子がより好ましい。
前記光拡散剤の形状としては、例えば、球状、立方状、針状、棒状、紡錘形状、板状、鱗片状、および繊維状などを挙げることができ、これらの中でも、光の拡散方向を等方的にできる点で球状が好ましい。前記光拡散剤は、透明樹脂内に均一に分散された状態で使用される。
透明樹脂に光拡散剤を添加する場合には、透明樹脂に分散させる光拡散剤の割合は、光拡散板の厚みや、線状光源の間隔などに応じて適宜選択できるが、分散物の全光線透過率が60%〜98%となるように光拡散剤の含有量を調整することが好ましく、65%〜95%となるように光拡散剤の含有量を調整することがより好ましい。また、光拡散剤の割合は、ヘーズが20%〜100%となるように光拡散剤の含有量を調整することが好ましく、25%〜100%となるように光拡散剤の含有量を調整することがより好ましい。全光線透過率およびヘーズを上記好適な範囲とすることにより、輝度および輝度均斉度をより向上させることができる。
なお、全光線透過率とは、JIS K7361-1に基づいて、両面平滑な2mm厚みの板で測定した値であり、ヘーズとはJIS K7136により両面平滑な2mm厚みの板で測定した値である。
次に、光拡散板1の外形について説明する。
図2は、光拡散板1を模式的に示す平面図である。図3は、光拡散板1の縦断面図である。図2,図3に示すように、光拡散板1は、その略中央部分が一方の側に向かって突出するように形成された、平面視長方形状に形成されている。光拡散板1は、平面視長方形状の本体部10と、本体部10の外周縁を構成する外周部20と、本体部10および外周部20を接続する接続部30とを備えている。なお、図3には、説明の便宜のために、本体部10、外周部20、および接続部30間の境界を示す波線を仮想的に設けている。
図3に示すように、本体部10は、その厚みTAが略一定となるように形成されている。なお、略一定とは、設計上の厚み±0.2mmの範囲内にあることである。本体部10の厚みTAは、0.4mm〜5mmであることが好ましく、0.8mm〜4.0mmであることがより好ましく、1.0mm〜3.0mmであることがさらに好ましい。光拡散板1の厚みを上記好適な範囲とすることにより、自重による撓みを抑えることができるとともに、射出成形の際に射出圧力を必要以上に大きくしなくてもよく、成形の容易化を図ることができる。
図2に示すように、本体部10は、液晶パネル140を有効に照明する領域としての有効照明領域11が当該本体部10内に収まる寸法で設けられている。有効照明領域11は、長方形の本体部10の略中央位置に設けられている。
図1,図3に示すように、光拡散板1は、線状光源2側の面である光入射面1Aと、光入射面1Aとは反対側の面である光出射面1Bとを有している。光拡散板1では、線状光源2から出射された直射光および反射板3で反射した反射光は、線状光源2に近い光入射面1Aに入射した後、当該光拡散板1内で拡散されてから光出射面1Bで多様な方向へと拡散され出射する。
本実施形態では、光入射面1Aは、中心線平均粗さ(Ra)の最大値が3.0μm未満のほぼ平坦な面として形成されている。なお、本実施形態では、上述のように平坦な面としたが、必要に応じて、光出射面1Bに形成される後述の凹凸構造12と同様の構造を設けてもよい。このような構成とすれば、直下型バックライト装置のより一層の薄型化を図ることができる。
光出射面1Bには、中心線平均粗さ(Ra)の最大値が3〜1000μmである凹凸構造12が形成されている。なお、中心線平均粗さRaは、JIS B0601に基づいて、対象面に直角な平面での断面図の曲線から、所定波長より長い成分を位相補償形高域フィルタで除去した粗さ曲線について求めることができ、あるいは、超深度形状測定顕微鏡などを用いて直読することもできる。ここで、凹凸構造は、中心線平均粗さ(Ra)の最大値が3〜500μmであることが好ましく、3〜100μmであることがより好ましい。
このような凹凸構造12としては、例えば、断面凹状又は凸状の多角形からなる線状プリズムが略平行に複数並んだプリズム条列とすることができる。これらの線状プリズムは、線状光源2の長手方向と略平行に形成することが好ましい。本実施形態のプリズム条列は、断面凹状または凸状の三角形からなる線状プリズム(以下、三角プリズムという場合がある)が隣接し、または間隔をあけて並んだ構成である。ここで、本実施形態では、複数の三角プリズムの断面形状がすべて略同一の二等辺三角形状である。この際、三角プリズムを構成する三角形の頂角が60°〜170°であり、かつ隣り合う線状プリズム同士の間隔が20μm〜700μmであることが好ましい。このような構成により、発光面の輝度均斉度を高めることができる。
なお、本実施形態では、三角プリズムをすべて略同一の形状としたが、複数種類の形状のものを混合してもよい。また、三角プリズムは、二等辺三角形でなくてもよい。
図2に示すように、外周部20は、長方形の本体部10の外周に設けられる縁状(四周状)に形成されている。外周部20は、本体部10の長辺部分10Lに対応する一対の長辺部20Lと、本体部10の短辺部分10Sに対応する一対の短辺部20Sとを有している。外周部20は、筐体4の水平部46上に配置され、この水平部46により支持される。
図3に示すように、外周部20は、その厚みTBが略一定となるように形成されている。外周部20の厚みTBは、直下型バックライト装置120の厚みに応じて適宜設定可能であるが、剛性等の観点から、0.2mm〜4.5mmであることが好ましく、0.3mm〜4.0mmがより好ましい。また、外周部20の厚みTBは、本体部10の厚みTAの厚みの20〜90%であることが好ましく、40〜80%がより好ましい。厚みの関係を上記の通りとすることにより、光拡散板としての剛性と、直下型バックライト装置等の薄型化のバランスを図ることができる。
外周部20において、一対の短辺部20Sの幅寸法WSが一定となるように形成されている。また、一対の長辺部20Lの幅寸法WLも一定となるように形成されている。さらに、本実施形態では、幅寸法WSと幅寸法WLは同じ寸法となるように形成されている。ただし、幅寸法WSと幅寸法WLとは同じ寸法でなくてもよい。
幅寸法WSは、3mm〜50mmとすることが好ましく、5mm〜30mmとすることがより好ましい。また、幅寸法WSは、光拡散板1のその剛性や成形性、線膨張率、直下型バックライト装置として使用した場合の温度等の観点から、本体部10の長手方向の幅寸法の0.3%〜5.0%とすることが好ましい。さらに、幅寸法WSは、射出成形時に外周部20の流路長が必要以上に長くならず、成形性が良好であるため、外周部の厚みTBの50倍以下とすることが好ましい。
幅寸法WLは、2mm〜50mmとすることが好ましく、3mm〜30mmとすることがより好ましい。また、幅寸法WLは、光拡散板1のその剛性や成形性等の観点から、本体部10の長手方向の幅寸法の0.3%〜5.0%とすることが好ましい。さらに、幅寸法WLは、射出成形時に外周部20の流路長が必要以上に長くならず、成形性が良好であるため、外周部の厚みTBの50倍以下とすることが好ましい。
また、図1に示すように、本実施形態では、外周部20と規制部48との間には、0.5〜20mm程度の隙間が設けられている。このような隙間を設けることにより、光拡散板の位置ずれやがたつきを防止つつ、光拡散板が膨張した際の不具合を防止できる利点がある。
図3に示すように、接続部30は、本体部10側から外周部20側に向かうにつれて、その厚みが薄くなるように形成されている。具体的には、接続部30は、本体部10および外周部20の光出射側の面とともに、段差のない平坦面を構成する上面32と、本体部10側から外周部20に向かうにつれて光入射面側へ近接するように傾斜する傾斜面としての下面34とを備えている。傾斜面34の傾斜角度は、溶融樹脂の充填性や金型からの離型性等の観点から、15度〜90度とすることが好ましく、20度〜87度とすることがより好ましい。また、光入射側の面における、本体部10と接続部30との接続箇所Xは、欠けや応力集中等を防止できる観点から、曲面状に形成されていることが好ましい。
以上のように、光拡散板1は、光入射面1Aはその中央部分が光源側に膨らんだような形状となっており、また、光出射出面1Bは、有効照明領域を含む範囲に凹凸構造が形成されているが、概ね平坦な面として形成されている。
次に、光拡散板1の製造方法について説明する。
図4は、射出成形用金型を模式的に示す縦断面図である。本発明に用いられる光拡散板は、図4に示す射出成形用金型50を用いて射出成形により一体的に形成される。図4に示すように、射出成形用金型50は、固定側金型52と、固定側金型52に対して進退する可動側金型54とを備えている。可動側金型54と固定側金型52との間には、成形品である光拡散板1を成形するためのキャビティ72が設けられている。
可動側金型54は、金型基部56と、金型基部56における固定側金型52側の面(先端面)に配置されるスタンパー58とを備えている。スタンパー58の表面58Aには、光拡散板1の表面に形成される凹凸構造12を形成するための凹凸形状が形成されている。
固定側金型52は、金型基部60と、金型基部60における可動側金型54側の面(先端面)に配置される型板62と、型板62の可動側金型54側の面(前面)の略中央の位置に配置されるコアプレート64と、コアプレート64の四辺に配置される枠部材66とを備えている。金型基部60およびコアプレート64内には、溶融樹脂Pを供給する通路としてのホットランナーを有するホットランナー部68が設けられている。
コアプレート64の主面であるキャビティ面64Aは、枠部材66における可動側金型54側の面(先端面)よりも一段低い寸法で形成されている。このため、金型を閉じると、スタンパー58とコアプレート64との間に空間Xが設けられる。この空間Xに樹脂Pが流入することにより、光拡散板1の本体部10が形成される。
枠部材66には、その可動側金型54側の面(先端面)に凹み70が形成されている。金型50を閉じると、この凹み70により、スタンパー58と枠部材66との間に凹み70に対応する空間Yが設けられる。この空間Yに樹脂Pが流入することにより、光拡散板1の外周部20および接続部30が形成される。
したがって、空間Xおよび空間Yにより、キャビティ72が形成されている。また、コアプレート64には、キャビティ面64Aに連通し、ホットランナー部68からキャビティ72へ溶融樹脂Pを射出する開口部としてのゲート(面内ゲート)65が複数形成されている。
次に、射出成形用金型50を用いた光拡散板1の製造手順について説明する。
まず、図示しない型締装置を用いて、所定の型締め力(4410N)で金型50の型締めを行う。次に、ゲート65を開き、ゲート65からキャビティ72内に溶融樹脂Pを射出し、キャビティ72内に所定量の溶融樹脂Pを射出した後にゲート65を閉じる。キャビティ72内に射出された溶融樹脂Pは、金型50によって冷却されて所定形状に成形され、この状態で金型50から取り出すことにより、所定形状の光拡散板1が製造される。
本発明によれば、以下のような効果がある。
(1)外周部20の厚みを本体部10よりも薄くなるとともに、接続部30の厚みが本体部10側から外周部20側に向かうにつれて薄くなるように構成したので、筐体4により支持される外周部20の厚みが薄くなるから、直下型バックライト装置120の薄型化を図ることができ、ひいては、液晶表示装置100の薄型化も図ることができる。
(2)光拡散板1を外周部20のみが薄い構成としたので、光拡散板全体の厚みを均一に薄くする場合に比べて、厚みの薄い部分が外周側のみであるため、比較的型締め力の小さい射出成形機を用いて射出成形による成形品を得ることができる。
(3)光拡散板1を外周部20のみが薄い構成としたので、光拡散板全体の厚みを均一に薄くする場合に比べて、光拡散板1としての剛性を十分に奏することができ、変形や割れ等の発生を抑えることができる。
(4)本体部10の有効照明領域11を含む範囲に所定の凹凸構造12を形成したので、光源2から入射する光を凹凸構造12が所望の方向へと集光・散乱させることにより、発光面の輝度むらを低減できる。
(5)光拡散板1を射出成形により形成したので、例えば、押出成形により成形品を得る場合に比べて、凹凸構造の先端部分等を正確に形成できるため、設計通りの成形品を得ることができ、輝度むらをより一層低減できる。
(6)外周部20を縁状に形成し、これらの縁状の部分で筐体4の水平部により支持される構成としたので、筐体4に対する光拡散板1の姿勢(位置)を安定した状態に維持できる。
<変形例>
本発明は、前記実施形態には限定されない。
前記実施形態では、筐体内に収容される光源を線状光源としたが、点状光源を用いることもできる。この場合、点状光源には、例えば、発光ダイオード(LED)を用いることができる。各LEDの構成としては、例えば、(1)白色LEDのみからなる構成、(2)RGB三原色を組み合わせてなる構成、および(3)RGB三原色に中間色を組み合わせてなる構成等を挙げることができる。
また、RGB三原色を組み合わせた構成((2)および(3))の構成)を用いた場合には、(A)赤色LEDと緑色LEDと青色LEDとを少なくとも1つずつ近接配置して、各色を混合させて白色を発光させる構成、および(B)赤色LEDと緑色LEDと青色LEDとを適宜配置し、各色のLEDを時分割で発色させるフィールドシーケンシャル法を用いてカラー表示させる構成を挙げることができる。これらの点状光源は、格子状や、千鳥格子状、ハニカム状に配置できる。
また、前記実施形態では、光拡散板に形成した凹凸構造としては、三角プリズムを設けたが、断面に円弧や、楕円弧、および放物線弧等の曲線を含む、いわゆるレンチキュラーレンズ状の線状構造とすることもできる。また、前記凹凸構造としては、線状のものに限らず、例えば、角錐状および角錐台状とすることができる。角錐としては、三角錐、四角錐、五角錐、および六角錐等の多角錐とすることができる。また、角錐台としては、三角錐台、四角錐台、五角錐台、六角錐台等の多角錐台とすることができる。このような多角錐または多角錐台状とすることにより、光源として点状光源を用いた場合には、発光面の輝度むらを低減できる利点がある。
前記実施形態では、外周部を、一対の短辺部20Sおよび一対の長辺部20Lを含む縁状に形成したが、例えば、対向する一対の辺のどちらかのみを外周部とした構成としてもよい。この場合、外周部が形成される一対の辺としては、一対の長辺部としてもよいし、一対の短辺部としてもよい。
また、本体部の四隅部分にのみ外周部を設ける構成としてもよい。この際、四隅全部に設けてもよいし、四隅の一部に設けてもよく、この場合には対角の位置にある隅部に設けることが好ましい。さらに、上記のように隅部に設ける構成ではなく、隅部以外の四辺の途中位置等に設けてもよい。
前記実施形態において、外周部の波打ち(変形)を防止する観点から、外周部の一部に切欠きを形成してもよい。この場合には、特に、四周状の外周部における一対の長辺部に切欠きが形成されていることが好ましい。なお、切欠きの数や、位置、寸法等は特に限定されない。また、外周部20の外形は、筐体4の張出片44の形状等に合わせて適宜変更することができる。
前記実施形態では、接続部30の下面34を傾斜面としたが、段階的に薄くなるような階段状としてもよい。ただし、階段状とした場合には、光拡散板に割れ等が生じやすくなる可能性があるため、前記実施形態のように傾斜面状とすることが好ましい。
前記実施形態では、コアプレート64で光拡散板1の本体部10を成形し、枠部材66に形成した凹み70で光拡散板1の外周部20および接続部30を形成するように、2つの金型部材64,66により構成としたが、コアプレート64と枠部材66とを1つの金型部材として構成してもよい。ただし、金型部材を別部材とした前記実施形態の方が、筐体4の形状に合わせて異なる種類の光拡散板を成形する場合であっても、枠部材66のみ交換して成形できるため、成形作業を容易にできる利点がある。
前記各実施形態の直下型バックライト装置120において、さらに輝度および輝度均斉度を向上させるために光学シートを適宜配置してもよい。このような光学シートとしては、例えば拡散シートおよびプリズムシートを挙げることができる。これらの光学シートは、一般的には、光拡散板の光出射側に設けられる。
また、発光面の輝度をより一層向上させる目的で、以下に示す他の光学シートとしての反射型偏光子を配置してもよい。この反射型偏光子は、前記光学シートよりも光出射側に配置して用いることができる。
反射型偏光子としては、ブリュースター角による偏光成分の反射率の差を利用した反射型偏光子(例えば、特表平6-508449号公報に記載のもの);コレステリック液晶による選択反射特性を利用した反射型偏光子;具体的には、コレステリック液晶からなるフィルムと1/4波長板との積層体(例えば、特開平3-45906号公報に記載のもの);微細な金属線状パターンを施工した反射型偏光子(例えば、特開平2-308106号公報に記載のもの);少なくとも2種の高分子フィルムを積層し、屈折率異方性による反射率の異方性を利用する反射型偏光子(例えば、特表平9-506837号公報に記載のもの);高分子フィルム中に少なくとも2種の高分子で形成される海島構造を有し、屈折率異方性による反射率の異方性を利用する反射型偏光子(例えば、米国特許第5,825,543号明細書に記載のもの);高分子フィルム中に粒子が分散し、屈折率異方性による反射率の異方性を利用する反射型偏光子(例えば、特表平11-509014号公報に記載のもの);高分子フィルム中に無機粒子が分散し、サイズによる散乱能差に基づく反射率の異方性を利用する反射型偏光子(例えば、特開平9-297204号公報に記載のもの);などが使用できる。
前記実施形態において、光拡散板1の光出射面1Bは、段差のない平坦な面として形成したが、これに限らず、例えば、外周部20と接続部30との間や、本体部10と接続部20との間に、ある程度の段差が設けられていてもよい。しかしながら、段差がある場合には、欠け等が生じ得るため、前記実施形態のように平坦な面であることが好ましい。
また、外周部20と接続部30との間を段差のない平坦な面で形成し、かつ、本体部10と接続部20との間に段差を設けた構成とすることもできる。また、外周部20と接続部30との間に段差を形成し、かつ、本体部10と接続部20との間を段差のない平坦な面で形成した構成とすることもできる。この際、上記段差は、外周部20や接続部30の光出射面に比べて、本体部10の光出射面が光入射側へ一段下がった段差であることが好ましい。すなわち、本体部10の有効照明領域11を含む領域が、外周部側に比べて一段光入射側に下がる段差が設けられている構成とすることができる。このような構成によれば、この一段下がった段差により、本体部10の光出射面に凹んだ部分が設けられ、この凹んだ部分に前記光学シートを配置できる。このため、この段差により光学シートの位置が規制され、光拡散板に対する光学シートの位置がずれるのを防止できるとともに、光学シートの厚み分、直下型バックライト装置の薄型化を図ることも可能である。
また、本体部と接続部との間、もしくは接続部と外周部との間に段差を設ける場合には、長方形状の4辺すべてに対応する箇所に設けてもよいが、対向する一対の2辺に対応する箇所にのみ設けてもよい。
また、本体部と接続部との間に段差を設けず、本体部において、光出射面における有効照明領域を含む範囲に、例えば光学シートの外形寸法に応じて、光入射面側へ凹む凹み部が形成されている構成としてもよい。このような構成によれば、光拡散板から光学シートが位置ずれすることを確実に防止できる利点がある。
以下に、本発明について、実施例を挙げてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例には限定されない。なお、部及び%は、特に制限のない限り重量基準である。
<製造例1:光拡散板用ペレット>
透明樹脂として脂環式構造を有する樹脂(日本ゼオン(株)、ゼオノア1060R、吸水率0.01%)99.7部と、光拡散剤として平均粒径2μmのポリシロキサン重合体の架橋物からなる微粒子0.3部とを混合し、二軸押出機で混練してストランド状に押し出し、ペレタイザーで切断して光拡散板用ペレットを製造した。この光拡散板用ペレットを原料として、射出成形機(型締め力1000kN)を用いて、両面が平滑な厚み2mmで100mm×50mmの試験板を成形した。この試験板の全光線透過率とヘーズを、JIS K7361−1とJIS K7136とに基づいて、積分球方式色差濁度計を用いて測定した。試験板は、全光線透過率は85%であり、ヘーズは99%であった。
<製造例2:スタンパー>
寸法800mm×500mm、厚さ100mmのステンレス鋼SUS430の全面に、厚さ100μmのニッケル−リン無電解メッキを施し、頂角110度のダイヤモンド切削工具を用いて、ニッケル−リン無電解メッキ面に、長さ800mmの辺(長辺方向)に沿って、幅70μm、高さ24.5μm、ピッチ70μm、頂角110度の三角プリズム状の溝を複数切削加工してスタンパーを作製した。
<製造例3:射出成形用金型>
ステンレス鋼を用いて、前述した図4に示す射出成形用金型と同じ構成、すなわち、コアプレート64と、コアプレート64の外周に配置する枠部材66とを準備した。準備した枠部材66には、外周部20と接続部30とに対応する凹み70を形成した。
<実施例1>
横(内寸幅)700mm、縦400mm、深さ20mmで、図1に示すものと同じ、上面が開口し断面台形状の本体部と、本体部の開口部近傍の縁部分から外側へ張出する張出片とを備える乳白色プラスチック製ケースを準備した。次に、このケースの内側面に反射シート(株式会社ツジデン製、RF188)を貼着して反射板を形成した。次いで、ケースの底面から5mm離して、直径3mm、長さ750mmの冷陰極管14本を、冷陰極管の中心間の距離aが28mmとなるように配置した。次いで、冷陰極管の極部近傍をシリコーンシーラントでケースに固定し、さらにインバーターを取り付けた。
次に、射出成形用金型を構成する固定型に製造例2で得られたスタンパーを配置し、さらに、可動型側に製造例3で得られたコアプレートおよび枠部材を配置した。このような金型を射出成形機(型締め力4,410kN)に用い、製造例1で得られた光拡散板用ペレットを原料として、シリンダー温度280度、金型温度85度の条件下で光拡散板を成形した。得られた光拡散板は、本体部が、厚みTA=2.0mm、727.5mm×415mmの平面視長方形状であり、また、接続部が、厚み2.0mmから1.5mmに連続的に変化した傾斜面を有し、幅0.5mmの平面視縁状であり、さらに、外周部が、その厚みTB=1.5mm、すべての箇所での幅WL=WS=5.0mmの平面視縁状であった。得られた光拡散板は、その傾斜面が設けられていない側の面には、段差のない概ね平坦な面であった。ただし、本体部の光出射側の面には、有効照明領域を含む範囲に、本体部の長手方向に沿って延びる三角プリズムを複数備えてなるプリズム条列が形成されていた。
得られた光拡散板について、超深度顕微鏡を用いて観察したところ、プリズム条列が形成された面(光出射面)は、中心線平均粗さRaの最大値(光拡散板の長手方向に沿ったRa)が5.9μmの凹凸面であった。一方、得られた光拡散板において、その本体部のプリズム条列が形成されていない面(光入射面)は、中心線平均粗さRaの最大値が0.6μmであった。
次に、得られた光拡散板を、プリズム条列が形成された面が光出射側に面するように、つまり光出射面となるようにして、前記ケースの張出片の上に配置した。この際、冷陰極管の長手方向と、プリズム条列を構成する三角プリズムの長手方向とが略平行となるように配置した。さらに、この光拡散板の上に2枚の拡散シート(「188GM2」、きもと社製)を設置した。
さらに、拡散シートの上に、プリズム条列を有するプリズムシート(「Thick-RBEF」、住友スリーエム社製)を配置した。この際、プリズムシートに形成されたプリズム条列が光出射側となり、かつ、プリズムの長手方向が冷陰極管と略平行となるように配置した。さらに、プリズムシートの上に、複屈折を利用した反射偏光子(「DBEF-D」、住友スリーエム社製)を設置して直下型バックライト装置を作成した。
次いで、得られた直下型バックライト装置について、管電流5mAを印加して冷陰極管を点灯させ、二次元色分布測定装置を用いて、短手方向中心線上で等間隔に100点の正面方向の輝度を測定し、下記の数式1と数式2に従って輝度平均値Laと輝度むらLuを得た。このとき、輝度平均値は4,000cd/mで、輝度むらは0.5%であった。このため、発光面の輝度むらは良好であった。
輝度平均値 La=(L1+L2)/2 (数式1)
輝度むら Lu=((L1-L2)/La)×100 (数式2)
L1:複数本設置された冷陰極管真上での輝度極大値の平均
L2:極大値に挟まれた極小値の平均
なお、輝度むらは、輝度の均一性を示す指標であり、輝度むらが悪いときは、その数値は大きくなる。
さらに、直下型バックライト装置の光出射側に被照明対象である市販液晶パネを配置して液晶表示装置を作成した。
本発明の一実施形態に係る液晶表示装置を示す縦断面図である。 前記液晶表示装置に用いられる光拡散板を示す平面図である。 前記光拡散板を示す縦断面図である。 前記光拡散板を成形する射出成形用金型を示す縦断面図である。
符号の説明
1 光拡散板
1A 光入射面
1B 光出射面
2 線状光源
3 反射板
4 筐体
10 本体部
10L 長辺部分
10S 短辺部分
11 有効照明領域
12 凹凸構造
20 外周部
20L 一対の長辺部
30S 一対の短辺部
30 接続部
32 上面
34 下面
42 筐体本体
42A 開口部
44 張出片
46 水平部
48 規制部
50 射出成形用金型
52 固定側金型
54 可動側金型
56 金型基部
58 スタンパー
58A 表面
60 金型基部
62 型板
64 コアプレート
65 ゲート
66 枠部材
68 ホットランナー部
70 凹み
72 キャビティ
100 液晶表示装置
120 直下型バックライト装置
140 液晶パネル(被照明対象)
a,b 距離
P 溶融樹脂
TA,TB 厚み
WL,WS 幅寸法
X,Y 空間

Claims (9)

  1. 少なくとも一方の面に開口部が形成され、その内部空間に光源が配置される筐体に対し、その開口部を塞ぐように配置されるとともに、前記光源側の面である光入射面と、この光入射面とは反対側の面である光出射面とを有する、射出成形により一体的に形成された光拡散板であって、
    その厚みが略一定である板状に形成された平面視長方形状の本体部と、
    この本体部の外周側の少なくとも一部に設けられる外周部と、
    前記本体部および前記外周部を接続する接続部と、を備え、
    前記本体部は、その長方形の略中央位置に、被照明対象を有効に照射する平面視長方形状の有効照明領域が設けられ、
    前記光入射面および光出射面の少なくともいずれかの面には、前記有効照明領域を含む範囲に、中心線平均粗さ(Ra)の最大値が3〜1000μmである凹凸構造が形成され、
    前記外周部は、前記本体部の厚みよりも薄い略一定の厚みを有し、かつ前記筐体により支持される部分であり、
    前記接続部は、前記本体部側から前記外周部側に向かうにつれて、その厚みが薄くなる形状である光拡散板。
  2. 請求項1に記載の光拡散板において、
    前記光出射面は、前記接続部および前記外周部間が段差のない平坦な面である光拡散板。
  3. 請求項2に記載の光拡散板において、
    前記光出射面は、前記本体部、前記接続部、および前記外周部間が段差のない平坦な面である光拡散板。
  4. 請求項2に記載の光拡散板において、
    前記光出射面における前記有効照明領域を含む範囲には、前記光入射面側へ凹む凹み部が形成されている光拡散板。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の光拡散板において、
    前記外周部は、前記本体部の一対の長辺部分に対応して形成される一対の長辺部、または、前記本体部の一対の短辺部分に対応して形成される一対の短辺部により構成されている光拡散板。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の光拡散板において、
    前記外周部は、前記本体部の四辺に対応して形成される縁状の部分である光拡散板。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の光拡散板において、
    前記外周部の厚みは、前記本体部の厚みの20〜90%である光拡散板。
  8. 少なくとも一方の面に開口部が形成された筐体と、この筐体の内部空間に配置された光源と、前記開口部を塞ぐようにして配置される請求項1〜7のいずれかに記載の光拡散板とを備える直下型バックライト装置。
  9. 請求項8に記載の直下型バックライト装置と、この直下型バックライト装置の被照明対象である液晶パネルとを備える液晶表示装置。
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